特表2021-523478(P2021-523478A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-523478臨床試験への登録のための対象を識別するための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-523478(P2021-523478A)
(43)【公表日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】臨床試験への登録のための対象を識別するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20210806BHJP
【FI】
   G16H40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-564001(P2020-564001)
(86)(22)【出願日】2019年5月14日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月12日
(86)【国際出願番号】US2019032187
(87)【国際公開番号】WO2019222191
(87)【国際公開日】20191121
(31)【優先権主張番号】62/671,202
(32)【優先日】2018年5月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】511172461
【氏名又は名称】ラボラトリー コーポレイション オブ アメリカ ホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, スティーブ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
本発明の実施形態は、臨床試験の計画立案および遂行を促進するために有利である。ある実施形態では、登録のための潜在的対象および施設を識別することによって、臨床試験の登録段階および臨床試験の計画立案を促進するための方法が、開示される。ある実施形態では、本発明は、臨床試験への登録のための対象を識別するための方法を提供し、方法は、a)臨床試験のための潜在的研究者の数を識別し、研究者のリストを作成することと、b)各研究者の場所を判定することと、c)臨床試験のための可能性として考えられる対象の数を識別することと、d)各対象の場所またはその現在の医療提供者の場所を判定することと、e)対象と研究者との間の規定される距離を選択することと、空間クラスタ分析を適用し、研究者毎の規定された距離内の対象の数を判定することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨床試験への登録のための対象を識別するための方法であって、
a)臨床試験のための潜在的研究者の数を識別し、研究者のリストを作成することと、
b)各研究者の場所を判定することと、
c)前記臨床試験のための可能性として考えられる対象の数を識別することと、
d)各対象の場所を判定することと、
e)対象と研究者との間の規定される距離を選択することと、
空間クラスタ分析を適用し、研究者毎の前記規定された距離内の前記対象の数を判定することと
を含む、方法。
【請求項2】
各対象の場所は、前記対象の医療提供者の場所を含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
35 U.S.C.§119に準拠して、本願は、2018年5月14日に出願された米国仮出願第62/671,202号に対する優先権および出願利益を主張し、これは、参照により、その全体が本明細書に援用される。
【0002】
(分野)
本明細書に開示されるものは、臨床試験の計画立案および遂行を促進するための方法およびシステムである。ある実施形態では、登録のための潜在的対象および施設を識別することによって、臨床試験の登録段階および臨床試験の計画立案を促進するための方法が、開示される。
【背景技術】
【0003】
(背景)
臨床試験は、保健医療システムへの新しい治療の導入のプロセスの重要な部分である。そのような新しい治療は、新規ワクチン、組成物(例えば、医薬組成物)、栄養補助食品、医療および/または食事の選定、ならびに/あるいは、保健医療システムにおける医療用デバイスを含み得る。臨床試験は、治療に関連する安全性、有効性、患者のコンプライアンス、使用し易さ、および他の主題に関するデータを発生させるために利用され得る。臨床試験は、サイズおよびコストが変動し得、単一の国または複数の国における単一の研究センターまたは複数の研究センターを伴い得る。
【0004】
臨床試験を遂行する組織は、概して、テストされるべき新しい治療または治療薬/デバイス/手技のための対象として志願対象(例えば、患者)を登録する研究者(investigator)を見出す。臨床試験は、これらの対象が、研究者の場所における実験室または瀉血センターでの実験研究を受けることを要求し得る。臨床試験の作成および有効性は、対象の場所と臨床試験プロトコルに従って検査およびテストを遂行するセンターの場所との間の距離が、対象が実験研究のために必要なサンプルを提供することが可能であることに対して妨害をもたらす場合、低減され得る。
【0005】
故に、実験室分析のためのサンプルを提供する対象の能力が妨害されず、おそらく、可能である場合、他の検査および診察が、非緊急的状況において、ビデオリンクの有無にかかわらず電話での会話を介して実施されるように、実験室または瀉血センターに十分に近接して位置する臨床試験への登録のための対象を識別するための方法およびシステムを有することが、望ましい。このおよび他の利点が、本発明の方法およびシステムによって達成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある実施形態では、本発明は、臨床試験への登録のための対象を識別するための方法を提供し、方法は、
a)臨床試験のための潜在的研究者の数を識別し、研究者のリストを作成することと、
b)各研究者の場所を判定することと、
c)臨床試験のための可能性として考えられる対象の数を識別することと、
d)各対象の場所またはその現在の医療提供者の場所を判定することと、
e)対象と研究者との間の規定される距離を選択することと、
空間クラスタ分析を適用し、研究者毎の規定された距離内の対象の数を判定することと
を含む。
【0007】
ある実施形態では、方法は、研究者のための規定された距離の外にある所定のサイズの対象のクラスタを識別することと、クラスタの規定された距離内の付加的な潜在的研究者を識別することとをさらに含む。
【0008】
ある実施形態では、研究者を識別することは、基準に基づき得、基準は、限定ではないが、疾患の専門、これまでの臨床試験における実績、これまでの臨床試験への登録に関する実績、場所、国、そのエリアにおける疾患の発生または罹患率、そのエリアにおける処方の慣行、そのエリアにおける処方の傾向、および類似する基準を含む。
【0009】
ある実施形態では、対象を識別することおよび/または対象の場所を判定することは、匿名化された情報に基づき得る。
【0010】
ある実施形態では、空間クラスタ分析は、着目特性を伴うクラスタを作成する。着目特性は、研究者の規定された距離内の可能性として考えられる対象の数、相互に規定された距離内の可能性として考えられる対象の数、そのエリアにおける疾患の発生または罹患率、そのエリアにおける処方の慣行、そのエリアにおける処方の傾向、および類似する基準のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0011】
ある実施形態では、潜在的研究者は、規定された距離内の対象の数に従って等級付けされ、この数に基づいて潜在的に選択/拒否される。ある実施形態では、選択された研究者の規定された距離内の可能性として考えられる対象の数は、試験のための研究者のための紹介対象とも称されるクラスタを含む。記載されるように、空間クラスタ分析は、相互の規定された距離内にある、しかしながら、識別された研究者の先験的リストの規定された距離の外側にある対象のクラスタを作成し得る。ある実施形態では、そのようなクラスタの要求される距離内にいる、初期のリストに関して使用された基準を充足/超過する他の情報源から識別される付加的研究者が、研究者リストに追加されてもよい。
【0012】
ある実施形態では、方法は、規定される距離を選択することと、初期の研究者リストの使用を伴わずに研究者を選択するための基準として、規定された距離を使用することとをさらに含む。
【0013】
別の実施形態では、本発明は、臨床試験への登録のための対象の国および国内の場所を識別するための方法を提供し、方法は、
a)臨床試験のための対象のプロファイルを作成することと、
b)対象のプロファイルに基づいて、複数の対象を識別することと、
c)各対象またはその医療提供者の場所を判定することと、
d)空間クラスタ分析を遂行し、少なくとも1つのクラスタを作成することと、
e)各クラスタ内の対象の数およびその場所を判定することと、
f)臨床試験のための研究者の規定された距離内にある各クラスタを識別することと、
g)臨床試験のためのクラスタの最適数を判定することと
を含む。
【0014】
ある実施形態では、対象のプロファイルを作成することは、対応可能な時間の観点から試験への100%の順守を助長する包含/除外基準および条件を充足する、試験のための「理想的な」対象プロファイルを定義することを含み得る(例えば、一晩の入院は、最小限の家庭の用事を伴う個人にとって最も混乱が少ない)。
【0015】
ある実施形態では、クラスタの最適数は、以下の特性、すなわち、臨床試験のために必要とされる対象の数を充足するための能力、研究者の施設の数、国の数、規制当局のニーズを充足するための能力、臨床試験のスポンサーのニーズのうちの1つまたは複数を含み得る。例えば、クラスタの最適数は、臨床試験スポンサーの規制上のニーズに対処しながら、可能な限り少ない数の国/研究者の施設における対象の数の観点から、臨床試験のプロトコルニーズを充足するための能力を提供する数であってもよい。
【0016】
ある実施形態では、各可能性として考えられる対象は、Icn(k)を含み、k(nc)人の可能性として考えられる対象を伴うC個の国およびn=1,..N(c)ヶ所の研究者の場所に関して、c=1およびn=1は、第1の国の中の第1の研究者の場所を識別し、kは、定義された距離内の可能性として考えられる対象数であり(kは、cおよびnに依存する)、c=1およびn=2は、第1の国の中の第2の可能性として考えられる研究者の場所を識別する、等である。
【0017】
本発明のある実施形態では、空間クラスタ分析は、以下の公式によって、表され得る。
【化1】
を満たす、国Cおよび
【化2】
の数の最小化。
【0018】
式中、pは、研究のタイムラインを充足する許容可能な確実性のレベルおよび臨床試験患者への対象の実際の変換に見合うレベルに設定される。
【0019】
ある実施形態では、場所情報は、緯度と、経度とを含んでもよい。GPSデータ、ZIPコード、物理アドレス、および/または郵便番号が、緯度および経度を判定するように使用され得る。
【0020】
臨床試験のための可能性として考えられる対象は、以下の属性、
着目疾患または条件、
一般的な着目特質、
着目年齢または年齢範囲、
着目性別、
着目既往歴、
着目に値する薬物治療または以前の治療計画、
着目挙動パターン、ならびに/あるいは
別の個人的着目属性
のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0021】
臨床試験のための可能性として考えられる研究者は、以下の属性、
具体的な専門知識、
これまでの臨床試験での具体的経験、
具体的研究経験、
個人がキーオピニオンリーダーとして認識されるような程度の、医療専門職内での具体的地位および/または療法分野の領域内での科学的発見、
研究機関および/または医療施設との関連、
患者と相互作用するための能力、ならびに/あるいは
別の着目属性
のうちの1つまたは複数を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明のある実施形態の概略図である。
【0023】
図2図2は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験への登録のための潜在的対象のグラフ図である。
【0024】
図3図3は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験への登録のための潜在的対象の場所を描写する。
【0025】
図4図4は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験への登録のための潜在的研究者の施設の場所を描写する。
【0026】
図5図5は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験への登録のための潜在的な付加的研究者の施設の場所を描写する。
【0027】
図6図6は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験への登録のためのこれまでの臨床試験からの研究者の施設の場所を描写する。
【0028】
図7図7は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、空間クラスタ分析の図式表現である。
【0029】
図8図8は、実施例において議論される本発明のある実施形態における、臨床試験のための潜在的施設の場所を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(説明)
以下の説明では、種々の可能性として考えられる実施形態が、説明される。解説の目的のために、具体的な構成および詳細が、実施形態の完全な理解を提供するために記載されている。しかしながら、具体的詳細がなくとも実施形態が実践され得ることもまた、当業者に明白となる。さらに、周知の特徴が、説明されている実施形態を曖昧にしないために省略または単純化され得る。
【0031】
さらに、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」が、1つの指示物に明示的かつ明確に限定されない限り、複数の指示物を含むことに留意されたい。用語「および/または」は、概して、少なくとも一方もしくは他方を指すために使用される。いくつかの場合では、用語「および/または」は、用語「または」と同義的に使用される。用語「including(〜を含む)」は、語句「including but not limited to(限定ではないが、〜を含む)」を意味するように本明細書で使用され、それと同義的に使用される。用語「such as(〜等の)」は、語句「such as but not limited to(限定ではないが、〜等の)」を意味するように本明細書で使用され、それと同義的に使用される。
【0032】
他の態様で定義されない限り、本明細書において使用されるあらゆる技術的および科学的用語は、当業者によって一般的に理解されているものと同一の意味を有する。
【0033】
本発明のある実施形態が、図1に図式的に描写される。図1に示されるように、提案される臨床試験は、複数のパラメータを含み得る。これらのパラメータは、限定ではないが、研究されるべき患者集団、調査されるべき治療、終点、および試験が遂行される方法(例えば、無作為化対非無作為化)を含み得る。患者集団は、テストされるべき治療または介入から利益を得る可能性が高い患者を含み得る。集団はまた、試験の結果が臨床的実践における患者に一般化されることができるように選択されてもよい。全体として、患者集団が多様であるほど、結果がより広い患者集団により一般化可能であり得る。臨床試験における患者は、対象とも称され得、専門用語は、本明細書において同義的に使用される。
【0034】
適切な疾患状態および多様性レベルの集団患者を研究するために、研究者は、患者が試験に関して適格であるかどうかを判定する基準を定義する。包含および除外基準は、患者の特性(例えば、年齢、一般的プロファイル)、ならびに、疾患および/または条件に関連する以前の実験室テスト結果を含む疾患および治療特有の特性を含むことができる。付加的パラメータは、臨床試験のために必要とされる患者数である。臨床試験パラメータは、患者および/または研究者施設を登録するための所望のタイミング、および、臨床試験を完了させるための提案されたタイムラインをさらに含み得る。
【0035】
図1に示されるように、実験室テストデータデータベースにクエリし、臨床試験のための可能性として考えられる対象および研究者を判定するために、臨床試験パラメータは、使用される。データベースは、各可能性として考えられる対象に関連する対象データを提供し、対象データは、限定ではないが、上記に記載される属性および対象の地理的位置を含む。同様に、データベースは、各可能性として考えられる研究者に関連する研究者データを提供し、研究者データは、限定ではないが、上記に記載される属性および研究者の地理的位置を含む。対象および/または研究者毎の地理的位置データは、全地球測位システムの座標データ、米国郵便公社のZIPコードデータ、経度および緯度データ、および同等物を含み得る。
【0036】
図1にさらに示されるように、対象データおよび研究者データは、上記に説明されるもの等の空間クラスタ分析を受ける。空間クラスタ分析は、臨床試験のための潜在的研究者および対象を出力する。
【0037】
本発明の実施形態の特徴および利点は、以下の例証的実施例からさらに理解される。
【実施例】
【0038】
本発明のある実施形態が、利用され、仮説的臨床試験のための患者および研究者(臨床試験の施設)を選択した。
【0039】
本願の譲受人である医療診断会社によって維持されるデータベースが、使用された。データベースは、130億を上回るテスト結果、毎日処理される500,000個を上回るサンプル、4,000を上回る診断テスト、結果を提供した758,000人を上回る医療従事者、および1億4,200万人を上回る患者を含んだ。
【0040】
仮設的臨床試験開始パラメータは、以下のもの、
(互いに1〜3ヶ月以内の2つの陽性サンプルとして定義される)潜在的な再発疾患の証拠を伴う150人の患者と、
米国における登録のための9ヶ月のタイムラインと、
95個の異なるZIPコード(場所)からの120人の研究者の仮施設リストと
を含んだ。
【0041】
データベース内の実験室テストデータベースの以前の14ヶ月の照会は、2,848個のZIPコードを横断した9,628人の患者が、疾患に関してテストされ、そのうちの2,358人(25%未満)が、陽性とテストされた少なくとも1つのサンプルを有していたことを明らかにした。陽性とテストされた人のうち、262人の患者(約3%)が、陽性とテストされた2つ以上のサンプルを有していた。262人の患者のうち、156人(約2%)が、1〜3ヶ月以内の陽性とテストされた2つのサンプルを有していた。これらの結果が、図2に示されている。陽性とテストされた対象の地理的分布が、図3に示され、陰性テストは、赤色の円であり、陽性テストは、黄色の円であり、陽性再発テストは、緑色の円であり、1〜3ヶ月以内の陽性再発テストは、黒色の円である。
【0042】
この患者および地理的データに照らして、本発明がない状態では、すなわち、先行技術を使用する場合、研究者が、全てのテストされる患者を捕捉する2,848個のZIPコードの全てにおいて集められることになった場合には、臨床試験のために150人の患者を無作為化する80%以上の可能性を提供するために、13ヶ月の募集ウィンドウが、要求される。登録の仮定の均一性を適用すると、これは、95個のZIPコードのみにおける施設を使用しても、30倍より長い期間(すなわち、32年を超える期間)を要する。現実的には、第II相の設定において、18ヶ月のタイムラインが、考慮され得る最大値であり、将来のテストパターンが観察された過去のパターンを反映するという仮定下で、ZIPコードの網羅は、陽性テストの数が、全てのテストに比例すると仮定して、テストのボリュームに比例して増加される必要がある。したがって、本発明がない状態では、登録のための所望のタイムラインは、充足され得ず、臨床試験の後方支援が、試験場所の地理的分布に起因して困難になる。
【0043】
所望の臨床試験パラメータを充足させるために、本発明のある実施形態が、利用された。最初に、試験のための提案された研究者の施設が、識別された。これらの施設は、患者データとともに、図4に青色の十字として示されている。記載されるように、対象から遠隔にあるいくつかの提案された研究者施設(該当するものが、黄色で丸が付けられている)、および、研究者を伴わない多数の潜在的対象を伴ういくつかの地理的位置(該当するものが、緑色で丸が付けられている)が、存在した。
【0044】
各テストセンターおよび研究者の座標(緯度および経度)を判定するために、ZIPコードが、使用された。米国の同一の州内の各テストセンターと全ての研究者間との間の直接的な「最短」距離が、以下のハバーシン公式(SASにおいてgeodist関数として実装される)を使用して計算された。
【化3】
50マイルが、最小距離を使用する潜在的紹介判定のための一般的なカットオフとして使用された。
【0045】
施設の地理的位置が、図5に示され、施設は、黄色で示され、50マイル未満の施設が、青色で示されている。
【0046】
これまでの試験からの研究者が、評価に追加され、計算が、繰り返された。結果が、図6に示され、緑色の星が、50マイル未満の施設を表している。図6に示されるように、テネシー州が、未開発の可能性を有するように見える。
【0047】
潜在的な新しい施設が、空間クラスタ化を通して本発明に従って識別された。取られたアプローチは、新しい研究者が、テストセンターの各対間の距離行列を計算し、以下に従って空間クラスタモデルを使用することによって、識別され得るかどうかを検査することであった。
【化4】
クラスタが、次いで、潜在的患者の数および研究者の適性の観点から潜在的な有用性に関して査定された。完全な方法を使用して、クラスタが、クラスタ内の全ての施設が相互から規定された距離内にあり、かつクラスタ間の最小距離が規定された距離を上回るように、定義された。トリムオプションの使用が、通常のクラスタ形状を維持した。略図が、図7に示されている。
【0048】
分析からの結果が、図8に示されており、紫色の五角形が、少なくとも30人の患者を伴うクラスタ分析から識別されたクラスタを示す。これらの結果は、臨床試験の登録パラメータが充足されることを可能にすることが予期される。
【0049】
本主題は、その具体的実施形態に関して詳細に説明されているが、当業者が、前述の理解の達成に応じて、そのような実施形態の改変、変形例、および均等物を容易に生成し得ることを理解されたい。故に、本開示が、当業者に容易に明白であるように、限定ではなく例示の目的のために提示されており、本主題へのそのような修正、変形例、および/または追加の包含を除外しないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】