(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-523674(P2021-523674A)
(43)【公表日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】電気故障万能探知および復旧配電システムおよびその工事方法
(51)【国際特許分類】
H02H 3/10 20060101AFI20210806BHJP
H02H 3/08 20060101ALI20210806BHJP
H02H 3/12 20060101ALI20210806BHJP
H02H 3/16 20060101ALI20210806BHJP
H02H 3/20 20060101ALI20210806BHJP
H02H 3/24 20060101ALI20210806BHJP
【FI】
H02H3/10 A
H02H3/08 R
H02H3/12 A
H02H3/16 B
H02H3/20 A
H02H3/24 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2021-513738(P2021-513738)
(86)(22)【出願日】2019年5月8日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月30日
(86)【国際出願番号】KR2019005451
(87)【国際公開番号】WO2019216626
(87)【国際公開日】20191114
(31)【優先権主張番号】10-2018-0053269
(32)【優先日】2018年5月9日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】520436493
【氏名又は名称】アイティーイー カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520434592
【氏名又は名称】キム,ナウン
(71)【出願人】
【識別番号】521028534
【氏名又は名称】アールエフ デバイシーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100160543
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 正晴
(72)【発明者】
【氏名】キム,ナウン
(72)【発明者】
【氏名】キム,インテ
【テーマコード(参考)】
5G004
【Fターム(参考)】
5G004AA02
5G004AA03
5G004AB01
5G004BA01
5G004BA02
5G004BA03
5G004BA04
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5G004BA06
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5G004CA03
5G004DA02
5G004DA03
5G004DA04
5G004DC13
(57)【要約】
本発明は、三相または単相電気設備または本配電システム自体で抵抗増加、アーク、断線、欠相、接続不良、半断線、誤結線、異常電圧流入、漏電、ショート、電力不平衡が発生すると、故障が発生した故障区間、場所、位置によってすぐ警報、遮断、復旧、通報、監視、制御のいずれか一つ以上を実施する電気故障万能探知および復旧配電システムについて開示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結される電力線と中性線の電源側に並列に連結される電源側探知/復旧器と、前記電力線と中性線が負荷に連結される負荷側に並列に連結される負荷側探知/復旧器を少なくとも一つ以上備えるか、前記電力線と中性線に連結される負荷設備のいずれか一つ以上の前記負荷設備と前記負荷側探知/復旧器が連携構成され、前記電気設備、前記電力線、前記中性線、前記電源側探知/復旧器のいずれか一つでアーク、抵抗増加、断線、欠相、不平衡電力、接続不良、誤結線、漏電、ショートによる電気故障が発生したときに、前記電気故障が発生した故障区間、故障場所、故障回路の位置に応じて探知し、前記電気故障の発生位置に対する復旧、遮断、警報、通報、監視、制御のうち少なくとも一つ以上を実施するようにする前記探知/復旧器を含むことを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項2】
前記探知/復旧器は、
前記電気設備である配電システムが三相であるときに、前記探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線を、前記第2レッグには、前記第2巻線を、前記第3レッグには、前記第3巻線を巻取しY結線して、共通(Common)線を中性点として構成し、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、前記電力線に並列に連結され、前記中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の前記電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、前記電源側探知/復旧器は、一次コイルを備えることができ、前記一次コイルを備えた場合には、前記電力線と前記中性点で単相二線式、三相三線式、三相四線式を供給する電源を出力し、単相供給電源は、地電圧を降圧して出力することができ、
前記配電システムが単相であるときに、前記探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、前記電力線に並列に連結し、他端は、前記中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、前記探知/復旧器は、一次コイルを備えることができ、前記一次コイルを備えた場合には、前記電力線と前記中性線から単相電源を出力し、単相電源の電位差を降圧して負荷に供給するか、前記単相電源で地電圧が発生しないように電源を供給して、漏電、感電、火災を防止する前記コイルである前記巻線を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項3】
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにするコイルである前記巻線を含むことを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項4】
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が正方向に巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結し、中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、前記第2巻線の他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の他端と前記第2巻線の一端は、互いに連結して共通線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにする前記コイルである前記巻線を含むことを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項5】
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電源側と負荷側探知/復旧器との間または前記電気設備(主変圧器)と前記負荷側探知復旧器との間には遮断器が備えられ、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通線である中性点を構成し、この中性点を中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携し、電源側と負荷側探知/復旧器との間には遮断器が備えられることを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項6】
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が正方向に巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記第1レッグ、前記第2レッグ、前記第3レッグに3個に分割してそれぞれ巻取された前記第2巻線のコイル電圧は、前記第1巻線と前記第3巻線の電圧の1/2とし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間には共通線である中性点を構成し、この中性点を中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障のときに対応する電圧、電流を出力する前記巻線であるコイルを含むことを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項7】
前記探知/復旧器は、
前記電源側探知/復旧器には第1中性点を、前記負荷側探知/復旧器には第2中性点を構成し、前記電気故障が発生したときに、前記電気設備の中性線、前記電源側探知/復旧器の第1中性点、前記負荷側探知/復旧器の第2中性点のいずれか2箇所で電位差を発生するか、前記中性線、前記第1中性点、前記第2中性点のいずれか2箇所を連結して電流を発生させるか、前記電気設備と前記負荷側探知/復旧器との間に連結された前記電力線または前記電源側探知/復旧器と前記負荷側探知/復旧器との間に連結された前記電力線に流れる電流を不平衡に発生して、前記故障検出器が検出、探知、遮断、警報、復旧のいずれか一つ以上を実施するようにすることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項8】
前記探知/復旧器は、
前記電気設備または前記電力線または前記中性線または前記電源側探知/復旧器で前記電気故障が発生すると、前記電気故障の種類、故障状態、故障程度、負荷の容量に応じて前記探知/復旧器の中性点で発生する故障補充電力の大きさが変わることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項9】
前記探知/復旧器は、
前記電気設備が連結された電力線にそれぞれ備えられるか、区間別に備えられるか、場所別に備えられるか、前記電気設備別に連携して備えられ、前記探知/復旧器が備えられた区間と場所および施設位置を基準に探知または復旧範囲を限定するか、前記探知/復旧器が施設された位置から、前記電気設備に備えられた主変圧器までの前記電気故障を探知または復旧することができるようにすることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項10】
前記探知/復旧器は、
前記電気設備または電源側探知/復旧器において、落雷、ショート、地絡、器材焼損、ヒューズ断線で前記電気設備から電力線に流入する電源が、R相またはS相またはT相または中性線Nが抵抗増加またはアークが発生するか、断線するか、欠相によって電気故障が発生したときに、探知または復旧し、正常電源を前記負荷に供給することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項11】
前記探知/復旧器は、
前記電源側または負荷側探知/復旧器は、負荷の容量に関係なく前記電力線に並列に備えられ、前記探知/復旧器の故障と関係なく前記電気設備に電源を中断なしに供給し、前記探知復旧器のコイル断線、抵抗増加、アーク発生、誤結線、異常電圧発生、漏電、絶縁劣化によって自体故障が発生したときに、探知、警報、遮断、制御するようにすることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項12】
前記探知/復旧器は、
単相または三相電源と負荷との間を連結する電力線と中性線に電気、電子的に並列連結される前記探知/復旧器は、前記負荷の容量に関係なく、電源側には第1中性点、負荷側には第2中性点をインダクタまたは電子素子で連結して構成し、前記電気故障が発生したときに、前記第1中性点と第2中性点で電圧または電流を発生するか、前記中性点と中性線で電圧または電流を発生して、前記電気故障をすぐ遮断するか、故障検出器により探知するようにする前記インダクタまたは電子素子を含むことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項13】
前記電子素子は、
抵抗またはコンデンサまたはバリスタまたはシリコンまたはゲルマニウムまたは炭素またはコイルまたは集積回路またはリレーまたは無接点リレーまたはトリップコイルであることを特徴とする、請求項11に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項14】
前記故障検出器は、
第1中性点、第2中性点、中性線、地のいずれか2箇所の電圧を検出するか、前記いずれか2箇所を連結し、電流を検出して、前記電気故障のときに発生する電気信号を探知し、前記電気故障の発生として探知されると、警報発生器により警報するか、遮断器により遮断するか、制御器により制御するか、前記電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器により正常電源に復旧するようにすることを特徴とする、請求項7に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項15】
前記故障検出器は、
前記中性点または電力線から出力される故障発生電気信号の検出のために、電子式リレー、零相変流器、電圧検出器、電流検出器、リレー、トリップコイル、漏電遮断器のいずれか一つ以上であることを特徴とする、請求項7に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項16】
前記探知/復旧器は、
前記電力線に連結される前記電気設備の容量、機能、施設位置、設置数量に応じて、前記探知/復旧器を分割して電気回路を構成連結し、正常稼動のときに誤動作の防止のために分割された区間の電流を探知するようにし、前記電気故障が発生したときに、前記電気設備の故障区間、故障場所、故障位置を把握するところに前記探知復旧器を連結して、故障電気設備を特定できるように中性点で電気信号を発生することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項17】
前記電源側探知/復旧器は、
三相四線式前記電気設備に連結されて単相電源の供給時に、中性線を除去し、電源を供給して、非線形単相負荷によって中性線に前記電気設備に流入される零相高調波およびノイズを遮断し、電源側中性線の断線が発生したときに、不平衡過電圧の流入を防止し、単相電源を供給するときに、三相の電源をともに使用して単相負荷による三相不平衡を解消し、それによるシステムの誤作動および電気設備の焼損、過熱、火災を防止することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項18】
前記配電システムは、
第1中性点を備え、この中性点を前記電気設備に備えられた中性線に連結するか、負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結する電源側探知/復旧器と、前記第2中性点を備え、この中性点を前記電源側探知/復旧器の第1中性点または前記電気設備に備えられた中性線に連結して、電源側の電気故障を遮断または探知または復旧するようにする前記負荷側探知/復旧器と、前記負荷側探知/復旧器は、前記電気設備の設置位置によって連携して備えられるか、各層別または各電気設備ごとに一つ以上が備えられて、故障の発生時に区間、場所、回路位置を区分するようにし、区間、場所、位置を区分した電力線または中性点の入出力電流を分離して検出するか、前記中性点と中性線または中性点と中性点の電圧または電流を分離探知して警報または遮断するか、検出した故障検出値を、自己位置を含んで制御器に伝達する故障検出器と、前記故障検出器が提供した検出値を設定値と比較して故障と判断すると、故障位置に対応する警報、遮断、復旧、通報、監視、制御を行うか、RTU通信モジュールと連携して制御する制御器と、前記故障検出器または制御器から提供を受けた警報信号によって警報を発生する警報発生器と、前記警報発生器の警報発令を解除するための警報解除入力部と、前記故障検出器または制御器の遮断信号によって故障電源を遮断するための遮断器とを含むことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電気故障万能探知および復旧配電システム。
【請求項19】
電気設備である変圧器、配電盤、制御盤、分電盤、MCC盤、遮断器、コンセント、電力線、中性線、負荷設備で、アーク、抵抗増加、断線、欠相、不平衡電力、接続不良、誤結線、異常電圧、漏電、ショートによって電気故障が発生したときに感電、火災、停電防止配電システムの工事方法は、
a.複数の電気設備に備えられた電力線の電源側に並列に連結される電源側探知/復旧器は、第1中性点を構成し、前記電力線の負荷側に連結される負荷側探知/復旧器は、第2中性点を構成し、前記探知/復旧器のうち少なくとも二つ以上を前記電気設備の施設場所、施設区間、回路位置、設備の機能によって前記電気設備と連携構成して探知/復旧器を設置するステップと、
b.前記電源側探知/復旧器の第1中性点を前記負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結するか、前記電源側探知/復旧器の第1中性点と前記電気設備の中性線と連結するか、前記電気設備の中性線と前記負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結して、前記電気故障が発生したときに、前記探知/復旧器は電圧または電流を前記中性点で発生し、前記電気設備と、前記電源側探知/復旧器、前記負荷側探知/復旧器のうち電力線または中性点が連結されたいずれか2箇所の間の電気故障を遮断するか探知するために、前記電力線に漏電遮断器を設置するか、故障検出器を設置して探知/復旧配電システムを構成するステップと、
c.前記探知/復旧配電システムにおいて、前記故障検出器は、電力線と中性線で互いに連結された前記電気設備または前記探知/復旧器または電力線または中性線で前記電気故障が発生したときに、探知して、故障区間、故障場所、故障位置に対して制御器に伝達すると、設定値と比較判断し、復旧、遮断、警報、通報、制御のいずれか一つ以上を実施するようにする前記制御器を設置するステップとを含むことを特徴とする、電気故障万能探知および復旧配電システムの工事方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三相または単相電源を使用する電気設備、本配電システム、電力線(電線路、バスダクトなど)において、抵抗増加、アーク、断線、欠相、漏電、半断線、接続不良、異常電圧流入などの電気故障の発生時に、これを探知/復旧器が構成された前記電気設備ごとに実時間探知し、前記電気故障による電気信号を故障区間、故障場所、施設位置に応じて発生させて、遮断、警報、通報、監視、制御または故障電源を復旧するようにすることで、感電、火災、停電を防止する電気故障万能探知および復旧配電システムおよびその工事方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気設備とは、発電・送電・変電・配電または電気の使用のために設置する機械・機具・ダム・水路・貯水池・電線路・保安通信線路およびその他の設備を言い、電気事業用電気設備、一般用電気設備、自家用電気設備がこれに相当し、その電気設備の一例として三相四線式配電システムは、Y結線、Δ結線、Y‐Δ結線などの方法で、中性線Nと電力線(R相、S相、T相)を結合し、電力を供給する。ここで、負荷に連結するときに、一つの電力線と他の電力線を連結すると380Vになり、一つの電力線(例えば、A相)と中性線Nを連結すると220Vになり、単相負荷に電力を供給する。
【0003】
ここで、中性線Nは、多相多線式線路で各相の一方の線路を共通(Common)とした線路を意味する。原則的に、三相を使用するためには、電線が6本必要となる。しかし、単相二線式線路の位相を120゜ずつずらせて一方の線をすべて共通にすると、4本に減少し、共通して1ヶ所の電位は、ベクトルの和によってゼロ(0)になる。かかるゼロ電位(零電位)がまさに基準電位となり、いわゆるN相、すなわち、中性線になる。
【0004】
かかる状態で中性線は、原則的に、地電位である零電位を有すべきであるが、実際、現場で各相の位相が正確に120゜にならないときには、若干の電圧を有することもある。この際、中性線電位の上昇を防ぐために、地電位線である接地線に中性線を共通連結すると、各相の位相が若干相違しても地と接しているため、零電位を維持する。
【0005】
ここで、単相配電線路は、二つの線を連結して使用し、その二つの線のうち一つは、地と等電位である中性線に連結して使用し、残りの一つの線は、地との電位差が220Vである電力線に連結して使用することで、電力線で漏電(地絡)が発生すると、感電で死亡するか、火災発生のおそれが強い。
【0006】
また、単相負荷が共通連結された電源側の中性線が断線すると、他の三相位相に連結された不平衡単相負荷に共通連結された中性線を通じて、互いに異なる不平衡負荷によって異常電圧が軽負荷に流入し、電気機器の過熱焼損およびそれによる火災が頻繁に発生している状態であり、中性線に流入する零相高調波も中性線に異常過電流を流して電気事故を引き起こし、これを防ぐために、配線用遮断器と漏電遮断器が施設される。
【0007】
配線用遮断器(molded case circuit breaker)は、配線に流れる過負荷、短絡から保護し、モールドケース内に収容されていることが普通であり、交流600V以下、または直流250V以下の低圧屋内電圧の回路において配線の保護に使用されるモールドケース(Mold case)遮断器を言い、一般的に、配線用遮断器は、MCCB(ブレーカー)の名称で呼ばれることもある。
【0008】
また、漏電遮断器は、5〜30mA程度のリーク電流を感知して感電を防止するが、ほとんどのヒューズや配線用遮断器は、数A程度の大きな電流で作動し、小さなリーク電流による感電事故を防止するためには、漏電遮断器を使用しなければならず、電気衝撃が心臓まで伝わって感電死しないように、5〜30mA程度のリーク電流に対して25〜40ミリ秒内に回路を遮断し、国および地域に応じて遮断基準になるリーク電流が異なり、韓国では定格電流の2000分の1に制限しており、漏電遮断器の定格電流が100Aであればそのリーク電流は50mA以内である。
【0009】
一般的な漏電遮断器は、電力線に出る電流と中性線に入る電流の差を測定し、出る電流と入る電流の和が0でなければどこかで漏電が起こっている意味であり、この際、漏電遮断器が作動してリーク電流を遮断し、大きな電流を遮断する遮断器とは互いに補完関係にあり、漏電専用の遮断器だけでは過負荷や短絡を防止することができず、ほとんどが過電流(短絡)兼用の漏電遮断器を使用している。
【0010】
また、リーク遮断電流が500mA以上である漏電遮断器は、遮断電流が低いときに事故で稼動され得るデータセンターのような環境に設置される。かかる漏電遮断器は、感電より火災防止用に設置されている。
【0011】
しかし、電気火災は、毎年減らず発生しており、高圧需要家よりは低圧需要家の劣悪な電気施設のため火災発生のほとんどが低圧需要家で発生しており、電気火災の発生は、配電線路で中性線が断線した電気を供給するか、欠相した電気を供給するか、誤結線した電気を供給するか、サージなど異常電圧が供給されるか、需要家内の電気設備で抵抗増加、接続不良(アーク)などの電気故障が発生すると、低圧需要家は、前記電気故障に対する何らの対策を立てることができず、負荷に異常電圧が流入するか、電気設備が過熱、焼損し、結局、感電、電気火災が発生することになる。
【0012】
また、低圧需要家建物の電気を収容する引込口から遮断器が施設された分・配電盤までが漏電など電気故障監視の死角地帯であり、ここで漏電事故が発生すると、何らの対策なく、感電、電気火災で人命および財産被害が発生し、かかる電気火災には様々な原因があり、そのうち主な要因をみると、以下のとおりである。
【0013】
先ず、ショートは、電線の皮(被覆)が剥かれるか、電線に釘、ピンなどで固定するか、動き自在の電線の上に重いものを載せて電線の二本が直接または間接抵抗で接触し、電流が流れやすい接触部分に集中して流れてショート(短絡)現象が生じるが、この際、導体間接触による炎が発生し、火災につながる。
【0014】
過負荷は、定格容量よりも多い量の電気を超過して使用する場合や不平衡電流で、電線や電気機器自体または配線器具の接続部で熱が発生しすぎて火災に発展する。
【0015】
不平衡電圧は、平衡負荷(三相電動機など)で、欠相、断線、負荷機器の故障と三相四線式または単相三線式の不平衡単相負荷の電源側の中性線が断線するか、負荷機器の故障によって発生し、三相平衡負荷の過電流は、電子式過負荷リレー(EOCR)である程度システムの保護が可能であるが、電動機の初期始動時(遅延時間)と制御電源で欠相異常が生じるか、中性線が断線すると、過負荷リレー(遮断器)などの制御電源の供給異常でその保護が容易でない。特に、単相二線式の電源側システムで中性線が断線すると、負荷側は、停電が発生してリレー(遮断器)が作動不能になり、電力線が漏電されると、感電されるか、少量の負荷を使用する需要家は、過電圧が流入され、電気機器焼損、過熱、火災が発生しても故障電気を遮断する何らの対策を講じることができない。
【0016】
漏電は、電気が通る電線以外の物体を通じて電気が外部に流れることであり、漏電火災は、電流が通路として設計された部分を経らずに建物および付帯設備などに流れて熱が蓄積し、これが発熱を起こして火災を引き起こす。
【0017】
接続不良および半断線は、電線の接続点(回路の分岐など)または電線内部導体が断線し、連結または切れを繰り返してアークが発生し、抵抗が生じて電流の流れに障害が生じたことであり、かかる障害が所定時間以上累積すると、電線の被覆が炭化し、電線の導体である+、−電極がぶつかることで火事になる。
【0018】
また、抵抗増加、炭化(劣化)などで導体の抵抗が増加して過熱が発生すると、感電または火災が発生するか、過熱が進み、ショート、欠相、断線などの発生による過電流、過電圧、不平衡電力などで電気火災を引き起こしているが、炭化(劣化)などの電気回路異常を検出する技術が現存しておらず、最新の検査方法が電気技術者の肉眼に依存しているのが現実であり、ここでは、せめてもの一部の検出が可能な接続不良についてのみ説明する。
【0019】
このように電気火災の原因は様々であるが、各火災の原因は、伴う物理現象がすべて異なるため、これらを感知するために用いられる方法もすべて相違しており、保護リレーの種類も様々である。
【0020】
接続不良を検出する一例を挙げると、既存の接続不良および電気的異常状態を検出する装置は、温度を感知するか、電圧および電流変化、高調波変化(VTHD、ITHD)などを感知して、接続不良を検出することが一般的であり、かかる従来の技術は、様々な電気品質要素を測定しなければならないか、温度感知装置などを別に設置しなければならないだけでなく、決定的に、接続不良の時に現れる電気的現象を正確に分析し、判別することができない。
【0021】
すなわち、高調波変化により感知する従来の技術は、顧客が溶接機およびアーク性負荷を使用すると、VTHD、ITHDが過剰に増加し、また、軽負荷、重負荷、ピーク負荷によってその値が正常状態であっても深刻な変動をもたらすため、接続不良によるものであるかを確信することができない。
【0022】
また、電圧値または電流値一つの因子から接続不良を感知する従来の技術も同様、電圧と電流ソースが分離されている場合(PT、CTに分離されて供給される顧客)は、接続不良を判断するのに限界がある。
【0023】
接続不良は、電線の接続点(回路の分岐など)でアークが発生し、抵抗が生じて電流の流れに障害が生じたことであり、かかる障害が一定時間以上累積すると、温度が上昇し、電線の被覆(絶縁物)が炭化、軟化し、最後には、電線の混触、すなわち、電線の導体である+、−電極がぶつかってショートになるか、漏電されるか、電気設備の焼損、さらには電気火災にまでつながる。
【0024】
具体的には、電線の接続不良で接触面の抵抗が増加するに伴い、導体(電線)接続面の熱が上昇し、上昇した高温の熱は、導体(電線)間の絶縁物を損傷して導体間短絡が生じる現象が現れる。また、導体間接触でアークが発生し、このアーク熱によって機器が焼損し、さらには電気火災まで拡散する現象が発生する。
【0025】
現在までは開閉器(遮断器)の負荷側で発生するショート、過電流、漏電による電気事故および火災を防止することができる装備の開発と普及が普遍化して行われているが、導体のアーク、抵抗増加、過熱、中性線断線、電力線欠相、不平衡異常電圧流入、半断線、接続不良が発生するか、電源側で誤結線、漏電、地絡、ショート(短絡)が発生したときに、これを正確に検出または遮断できる遮断器(開閉器)は存在しない状態である。
【0026】
すなわち、負荷側のショート(短絡)や、漏電(地絡)、過負荷などを感知するための技術は、多く開発されているが、電源側と負荷側でアーク、抵抗増加、過熱、中性線断線、電力線欠相、不平衡異常電圧流入、半断線、接続不良が発生するか、電源側で誤結線、漏電、地絡、ショート(短絡)が発生したときに、その電気故障を正確に感知し、これを遮断または措置することができる技術は現在開発されていない。そのため、韓国電力公社の場合、接続不良配電線路を探すために赤外線(熱画像)カメラで多くの人員と予算をかけて配電線路をいちいち肉眼で点検している。
【0027】
したがって、電源側と負荷側でアーク、抵抗増加、過熱、中性線断線、電力線欠相、不平衡異常電圧流入、半断線、接続不良が発生するか、電源側で誤結線、漏電、地絡、ショート(短絡)の発生に対する電気故障を正確に判断し、電気故障で電気機器の焼損および電気火災、感電、人命事故を予防できる技術がいつにも増して強く求められている。
【0028】
かかる接続不良および欠相、断線、不平衡過電圧、過電流によって発生する諸般の問題を解決するために、従来提案されている技術が、韓国公開特許第10‐2009‐0004718号公報(2009.1.12.公開)(発明の名称:接触不良感知装置および方法)(以下、「従来技術1」という)、韓国特許第10‐1109024号公報(2012.1.17.登録)(発明の名称:電力量計の接触不良感知装置および感知方法)(以下、「従来技術2」という)、韓国特許第10‐1803431号公報(2017.11.24.登録)(発明の名称:単相電源線路故障時の実時間復旧変圧システムおよびその工事方法)(以下、「従来技術3」という)、韓国公開特許第10‐2015‐0128124号公報(2015.11.18.公開)(発明の名称:過電流リレー)(以下、「従来技術4」という)に開示されている。
【0029】
開示されている「従来技術1」は、
電流実効値、力率、電流瞬時値、高調波などの変化を指標として接触不良を感知し、これによって電源を遮断することで、ユーザを火災の危険から保護することができ、接触不良を感知することができる五つの要因のうち二つの以上の要因が満たされたときに、接触不良と判定することで、より正確に接触不良を感知し、さらには、接触不良による遮断状況に関する情報をユーザ端末に告知することで、遠距離に位置したユーザも容易にこれを認知できるように構成する。
【0030】
開示されている「従来技術2」は、
需要家に供給される電圧および電流を検出する電圧および電流検出部と、前記検出された電圧および電流の値を通じて予め設定された総測定時間および測定時間単位で力率値を演算する力率演算部と、前記予め設定された総測定時間および測定時間単位で演算された力率値が、予め定められた基準値よりも小さい値の範囲で減少し続ける場合、接触不良と判断する接触不良判断部と、前記接触不良判断部で接触不良と判断した場合、接触不良信号を遠隔サーバに伝送するインターフェース部とを含むことを特徴としており、また、電力量計の接触不良を防止して、接触不良による電気機器(電力量計)の焼損を予防できるように構成される。
【0031】
開示されている「従来技術3」は、
電源側変圧器の中性点を備え、前記中性点を地に接地して、地との電位差を既存の電位差より降圧する電源側変圧器と、前記中性点を備え、前記中性点を地に接地するか、前記電源側変圧器の中性点と連結して、電源側電気故障を実時間復旧する負荷側変圧器を二つ以上備え、三相または単相配電システムの単相電源側で断線、接触不良、半断線、漏電が発生すると、すぐ警報するか、遮断するか、断線を実時間復旧して、配電システムの故障による停電、感電、火災、過熱による電気事故の発生を防止するように構成される。
【0032】
開示されている「従来技術4」は、
過電流リレーの従来技術の限界である正常な負荷変動によるリレー誤動作の問題を解決するために、負荷に変動があるときに、正常な負荷変動であるか否かを判断し、負荷状態によってリレーが動作するか否かを判断して動作することで、負荷状態による適切なリレー動作が行われ得、正常に追加された負荷によって発生するリレー誤動作を防止することができ、安定的で信頼性のある線路保護およびシステム運営が可能になる効果を有するように構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
しかし、前記のような従来技術は、電気設備または電気回路異常で、アーク、抵抗増加などが発生することを肉眼で検査しなければならないか、特に探知する方法がなくて、埋込配線などの見えないところでアーク(接続不良)、抵抗増加などによって過熱が発生すると、絶縁破壊が進み、それによって断線、停電、感電、漏電、ショートおよび過熱、火災が発生し、人命および財産被害が必然に発生するという問題があった。
【0034】
また、負荷回路が複数構成された場所および連結区間、層別などに別に構成された電線路、分電盤、制御盤などで、抵抗増加、過熱、接続不良などの異常兆候が現れると、故障区間、故障場所および故障位置を探すことができず、抵抗増加、過熱、接続不良などが進み、断線、欠相、不平衡、異常電圧流入、漏電、地絡、ショート、短絡などに発展し、電気火災、感電が発生するか、電気設備が焼損するか、誤作動するか、麻痺して、人命および財産被害が発生し、電源供給が中断されるという問題があった。
【0035】
また、従来技術3は、単相電源の電位差を減らすためには、電源側に変圧器を使用して電磁誘導により電源を供給しなければならず、安全ではあるが変圧器の容量を負荷の容量と同等以上にしなければならないか、負荷が複数であるときには複数の負荷を全部合算した総負荷容量を算定して変圧器容量を設計しなければならず、電源側変圧器が故障すると、負荷全体の電源供給が中断され、製品製造コストおよび施設工事費、施設面積などが過剰であり、地との電位差が220Vである既存の韓国電力公社線路を引き込む韓国の低圧需要家に適用するには現実的に難しいという問題があった。
【0036】
したがって、三相または単相電気設備である配電システム、変圧器、配電盤(MCC盤)、制御盤、分電盤、無停電電源装置(UPS)、非常電源設備(発電器など)コンセントなどで供給される電源線路(電力線、バスダクトなど)および配電システム(電気設備)自体で発生する、アーク、抵抗増加、断線、欠相、不平衡電力、接続不良、誤結線、漏電、ショートなどの故障電源の兆候が発生した区間、場所、位置に応じて、これに対する即時警報(通報)、遮断、正常電源に復旧供給する配電システムが求められる。したがって、本発明は、前記のような従来の配電システムで発生する諸般の問題を解決するために、三相四線式(R、S、T、N)または三相三線式(R、S、T)または単相二線式(RN、SN、TN)などの前記電気設備において、負荷に電源の供給を受けるバスダクト、電源ラインおよび配電システム自体で、アーク、抵抗増加、断線、欠相、不平衡電力、接続不良、誤結線、漏電、ショートなどが発生したときに、かかる電源異常の発生をすぐ警報・遮断・実時間復旧および通報、制御することで、電気設備である配電システムの焼損、機能麻痺および感電、火災、停電などの電気事故によって大型社会災難が発生することを防止し、負荷の容量に関係なく探知(監視)、遮断、通報(警報)、復旧、制御が可能な配電システムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0037】
前記課題を解決するための本発明の好ましい一実施形態による「電気故障万能探知および復旧配電システム」は、
電気設備(例えば、配電システム、変圧器、UPS(無停電電源装置)、非常電源装置(発電器、充電器など)、配電盤、制御盤、分電盤、MCC盤、遮断器、コンセント、電線路、バスダクトなど))が連結される電力線と中性線の電源側に並列に連結される電源側探知/復旧器と、前記電力線と中性線が負荷に連結される負荷側に並列に連結される負荷側探知/復旧器を少なくとも一つ以上備えるか、前記電力線と中性線に連結される負荷設備(例えば、電気機器、家電機器、電灯(照明)、防災設備、通信設備、環境設備など)のいずれか一つ以上の前記負荷設備と前記負荷側探知/復旧器が連携構成され、前記電気設備、前記電力線、前記中性線、前記電源側探知/復旧器のいずれか一つでアーク、抵抗増加、断線、欠相、不平衡電力(異常電圧、異常電流)、接続不良、誤結線、漏電、ショートによる電気故障が発生したときに、前記電気故障が発生した故障区間、故障場所、故障回路の位置に応じて探知し、前記電気故障の発生位置に対する探知(監視)、復旧、遮断、警報、通報(有無線)、監視、制御(遠隔)のうち少なくとも一つ以上を実施するようにする前記探知/復旧器を含むことを特徴とする。
【0038】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電気設備である配電システムが三相であるときに、前記探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線を、前記第2レッグには、前記第2巻線を、前記第3レッグには、前記第3巻線を巻取しY結線して、共通(Common)線を中性点として構成し、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、前記電力線に並列に連結され、前記中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の前記電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、前記電源側探知/復旧器は、一次コイルを備えることができ、前記一次コイルを備えた場合には、前記電力線と前記中性点で単相二線式、三相三線式、三相四線式を供給する電源を出力し、単相供給電源は、地電圧を降圧して出力することができ、
前記配電システムが単相であるときに、前記探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、前記電力線に並列に連結し、他端は、前記中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、前記探知/復旧器は、一次コイルを備えることができ、前記一次コイルを備えた場合には、前記電力線と前記中性線から単相電源を出力し、単相電源の電位差を降圧して負荷に供給するか、前記単相電源で地電圧が発生しないように電源を供給して、漏電、感電、火災を防止する前記コイルである前記巻線を含むことを特徴とする。
【0039】
前記において、前記探知/復旧器は、
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにするコイルである前記巻線を含むことを特徴とする。
【0040】
前記において、前記探知/復旧器は、
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が正方向に巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結し、中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線の一端(+)は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、前記第2巻線の他端(−)は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の他端(−)と前記第2巻線の一端(+)は、互いに連結して共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点は、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障を探知または遮断または復旧するようにする前記コイルである前記巻線を含むことを特徴とする。
【0041】
前記において、前記探知/復旧器は、
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線と前記第2巻線が巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電源側と負荷側探知/復旧器との間または前記電気設備(主変圧器)と前記負荷側探知復旧器との間には遮断器が備えられ、
前記配電システムが単相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間にはタブまたは共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点を中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携し、電源側と負荷側探知/復旧器との間には遮断器が備えられることを特徴とする。
【0042】
前記において、前記探知/復旧器は、
配電システムが三相であるときに、電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器は、第1レッグ、第2レッグ、第3レッグである鉄心と、コイルである第1巻線、第2巻線、第3巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第2レッグには、前記第2巻線が正方向に巻取され、前記第3レッグには、前記第3巻線が正方向、前記第2巻線が逆方向に巻取され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結され、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線の他端は、共通(Common)線で連結して中性点を構成し、この中性点は、地、中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記第1レッグ、前記第2レッグ、前記第3レッグに3個に分割してそれぞれ巻取された前記第2巻線のコイル電圧比(voltage ratio)は、前記第1巻線と前記第3巻線の電圧比の1/2とし、
前記配電システムが単相であるときに、電源側または負荷側探知/復旧器は、第1レッグである鉄心と、コイルである第1巻線を備え、前記第1レッグには、前記第1巻線が巻取され、前記第1巻線の一端は、電気設備に備えられた電力線に並列に連結し、他端は、中性線に並列に連結し、前記第1巻線の前記一端と前記他端との間には共通(Common)線である中性点を構成し、この中性点を中性線、第1中性点、第2中性点、故障検出器のいずれか一つ以上と連携して、前記電気設備の電気故障のときに対応する電圧、電流を出力する前記巻線であるコイルを含むことを特徴とする。
【0043】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電源側探知/復旧器には第1中性点を、前記負荷側探知/復旧器には第2中性点を構成し、前記電気故障が発生したときに、前記電気設備の中性線、前記電源側探知/復旧器の第1中性点、前記負荷側探知/復旧器第2中性点のいずれか2箇所で電位差を発生するか、前記中性線、前記第1中性点、前記第2中性点のいずれか2箇所を連結して電流を発生させるか、前記電気設備と前記負荷側探知/復旧器との間に連結された前記電力線または前記電源側探知/復旧器と前記負荷側探知/復旧器との間に連結された前記電力線に流れる電流を不平衡に発生して、前記故障検出器が検出、探知、遮断、警報、復旧、制御のいずれか一つ以上を実施するようにすることを特徴とする。
【0044】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電気設備または前記電力線または前記中性線または前記電源側探知/復旧器で前記電気故障が発生すると、前記電気故障の種類、故障状態、故障程度、負荷の容量に応じて前記探知/復旧器の中性点で発生する故障補充電力(電圧、電流)の大きさが変わることを特徴とする。
【0045】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電気設備が連結された電力線にそれぞれ備えられるか、区間別に備えられるか、場所別に備えられるか、前記電気設備別に連携して備えられ、前記探知/復旧器が備えられた区間と場所および施設位置を基準に探知または復旧範囲を限定するか、前記探知/復旧器が施設された位置から、前記電気設備に備えられた主変圧器までの前記電気故障を探知または復旧することができるようにすることを特徴とする。
【0046】
前記において、前記負荷側探知/復旧器は、
前記電気設備(例えば、配電システム、変圧器、UPS(無停電電源装置)、非常電源装置(発電器、充電器など)、配電盤、制御盤、分電盤、MCC盤、遮断器、コンセント、電線路など))または電源側探知/復旧器において、落雷、ショート、地絡、器材焼損、ヒューズ断線で前記電気設備から電力線に流入する電源が、R相またはS相またはT相または中性線Nが抵抗増加またはアークが発生するか、断線するか、欠相によって電気故障が発生したときに、探知または復旧し、正常電源を前記負荷に供給することを特徴とする。
【0047】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電源側または負荷側探知/復旧器は、負荷の容量に関係なく前記電力線に並列に備えられ、前記探知/復旧器の故障と関係なく前記電気設備に電源を中断なしに供給し、前記探知復旧器のコイル断線、抵抗増加、アーク発生、誤結線、異常電圧発生、漏電、絶縁劣化によって自体故障が発生したときに、探知、警報、遮断、制御するようにすることを特徴とする。
【0048】
前記において、前記探知/復旧器は、
単相または三相電源と負荷との間を連結する電力線と中性線に電気、電子的に並列連結される前記探知/復旧器は、前記負荷の容量に関係なく、電源側には第1中性点、負荷側には第2中性点をインダクタまたは電子素子で連結して構成し、前記電気故障が発生したときに、前記第1中性点と第2中性点で電圧または電流を発生するか、前記中性点と中性線で電圧または電流を発生して、前記電気故障をすぐ遮断するか、故障検出器により探知するようにする前記インダクタまたは電子素子を含むことを特徴とする。
【0049】
前記において、前記電子素子は、
抵抗(resistance)またはコンデンサ(capacitor)またはバリスタ(varistor)またはシリコン(silicon)またはゲルマニウム(germanium)または炭素(carbon)またはコイル(coil)または集積回路(integrated circuit)またはリレーまたは無接点リレーSSRまたはトリップコイルであることを特徴とする。
【0050】
前記において、前記故障検出器は、
第1中性点、第2中性点、中性線、地のいずれか2箇所の電圧を検出するか、前記いずれか2箇所を連結し、電流を検出して、前記電気故障のときに発生する電気信号を探知し、前記電気故障の発生として探知されると、警報発生器により警報するか、遮断器により遮断するか、制御器により制御するか、前記電源側探知/復旧器または負荷側探知/復旧器により正常電源に復旧するようにすることを特徴とする。
【0051】
前記において、前記故障検出器は、
前記電力線または中性線または中性点で形成される故障発生電気信号の検出のために、電子式リレーSSR、零相変流器、電圧検出器、電流検出器、リレー、トリップコイル、漏電遮断器のいずれか一つ以上であることを特徴とする。
【0052】
前記において、前記探知/復旧器は、
前記電力線に連結される前記電気設備の容量、機能、施設位置、設置数量に応じて、前記探知/復旧器を分割して電気回路を構成連結し、正常稼動のときに誤動作の防止のために分割された区間の電流を探知するようにし、前記電気故障が発生したときに、前記電気設備の故障区間、故障場所、故障位置を把握するところに前記探知復旧器を連結して、故障電気設備を特定できるように中性点で電気信号を発生することを特徴とする。
【0053】
前記において、前記電源側探知/復旧器は、
三相四線式前記電気設備に連結されて単相電源の供給時に、中性線を除去し、電源を供給して、非線形単相負荷によって中性線に前記電気設備に流入される零相高調波およびノイズを遮断し、電源側中性線の断線が発生したときに、不平衡過電圧の流入を防止し、単相電源を供給するときに、三相の電源をともに使用して単相負荷による三相不平衡を解消し、それによるシステムの誤作動および電気設備の焼損、過熱、火災を防止することを特徴とする。
【0054】
前記において、前記「電気故障万能探知および復旧配電システム」は、
第1中性点を備え、この中性点を前記電気設備に備えられた中性線に連結するか、負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結する電源側探知/復旧器と、前記第2中性点を備え、この中性点を前記電源側探知/復旧器の第1中性点または前記電気設備に備えられた中性線に連結して、電源側の電気故障を遮断または探知または復旧するようにする前記負荷側探知/復旧器と、前記負荷側探知/復旧器は、前記電気設備の設置位置によって連携して備えられるか、各層別または各電気設備ごとに一つ以上が備えられて、故障の発生時に区間、場所、回路位置を区分するようにし、区間、場所、位置を区分した電力線または中性点の入出力電流を分離して検出するか、前記中性点と中性線または中性点と中性点の電圧または電流を分離探知して警報または遮断するか、検出した故障検出値を、自己位置を含んで制御器に伝達する故障検出器と、前記故障検出器が提供した検出値を設定値と比較して故障と判断すると、故障位置に対応する警報、遮断、復旧、通報、監視、制御を行うか、RTU通信モジュールと連携して制御する制御器と、前記故障検出器または制御器から提供を受けた警報信号によって警報を発生する警報発生器と、前記警報発生器の警報発令を解除するための警報解除入力部と、前記故障検出器または制御器の遮断信号によって故障電源を遮断するための遮断器とを含むことを特徴とする。
【0055】
また、課題を解決するための本発明のさらに他の側面によると、「電気故障万能探知および復旧配電システムの工事方法」が提供されるが、この方法は、
複数の電気設備に備えられた電力線の電源側に並列に連結される電源側探知/復旧器は、第1中性点を構成し、前記電力線の負荷側に連結される負荷側探知/復旧器は、第2中性点を構成し、前記探知/復旧器のうち少なくとも二つ以上を前記電気設備の施設場所、施設区間、回路位置、設備の機能によって前記電気設備と連携構成して探知/復旧器を設置するステップと、前記電源側探知/復旧器の第1中性点を前記負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結するか、前記電源側探知/復旧器の第1中性点と前記電気設備の中性線と連結するか、前記電気設備の中性線と前記負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結して、前記電気故障が発生したときに、前記探知/復旧器は電圧または電流を前記中性点で発生し、前記電気設備と、前記電源側探知/復旧器、前記負荷側探知/復旧器のうち電力線または中性点が連結されたいずれか2箇所の間の電気故障を遮断するか探知するために、前記電力線に漏電遮断器を設置するか、故障検出器を設置して探知/復旧配電システムを構成するステップと、前記探知/復旧配電システムにおいて、前記故障検出器は、電力線と中性線で互いに連結された前記電気設備または前記探知/復旧器または電力線または中性線で前記電気故障が発生したときに、探知して、故障区間、故障場所、故障位置に対して制御器に伝達すると、設定値と比較判断し、復旧、遮断、警報、通報、制御のいずれか一つ以上を実施するようにする前記制御器を設置するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0056】
本発明によると、単相二線式または三相三線式または三相四線式電気設備である主変圧器、配電盤、UPS(無停電電源装置)、非常電源装置(発電器など)分電盤、制御盤、コンセントなどから電源の供給を受ける電力線の電気故障の時に、故障電気設備の施設区間、場所、位置に応じて、即時遮断、位置探知、正常電力への復旧および警報をすることで、電気故障による各種の事故の発生を防止することができ、故障場所を探して点検しなくてもすぐ修理することができる。これにより、抵抗増加、アーク、欠相、断線、接触不良、漏電、半断線、不平衡などによる電気故障によって電気設備の誤動作、機器焼損、機器麻痺、電気火災などで感電などの人命事故が発生することを防止することができる。
【0057】
また、前記電気設備から電源の供給を受ける電気設備自体または本システム自体において、漏電、断線、抵抗増加、アーク、欠相、接触不良、半断線、不平衡などによる電気故障を実時間で通報(警報)するか、制御することで、電気故障を迅速に補修するようにして、事故が拡散することを防止することができる。
【0058】
また、前記電力システムから電源の供給を受ける複数の電気設備で流れる正常電流が集合して誤動作しないように、それぞれの電気設備を分割して個別に探知することで、探知電流を分散して故障探知の誤動作を防止し、それぞれ異なる場所に位置した電気設備の故障位置をすぐ確認して、故障に対する対応を迅速に行うことで、電気故障によって電気設備が麻痺するか、感電および火災事故が発生することを予防する安全な配電システムを構成することができる。
【0059】
また、電気設備および負荷の容量に関係なく電力線に並列に連結して、電源側と負荷側の探知/復旧器を構成し、電気故障に対する探知を行うことができ、電気故障を復旧する場合にも複数の負荷を合わせた負荷の総容量に関係なく、重要負荷の容量に合わせて重要負荷のみを復旧するように施設することで、製品のコストおよび施設面積を節減し、電力システムから供給される電力線を前記電気設備または前記負荷に直列連結して電源を供給することで、前記探知/復旧器が故障したときにも、前記電気設備および前記負荷に電源を安定して供給できるという効果がある。
【0060】
また、三相四線式システムで単相電源を供給するときに、R、S、T(三相)位相の電流をともに使用して負荷に電源を供給することができ、電源側に相不平衡が生じないようにするとともに、単相電源の電位差を降圧して供給することができ、単相電源の地電位が最初から生じないようにして負荷に電源を供給し、電気故障が発生したときには、故障電気を探知、遮断、復旧、警報、通報、制御できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】既存の電気設備である配電システムに連結された電気設備の一例構成図である。
【
図2】本発明の好ましい実施形態による電気故障万能探知および復旧配電システム200の構成図である。
【
図3】単相二線式使用電源であるときの
図2の実施形態の回路図である。
【
図4】
図3の変形実施形態であり、複数の負荷回路を構成する場合の
図2の実施形態の回路図である。
【
図5】三相三線式電源であり、複数の負荷回路を場所に応じて構成する場合の
図2の実施形態の回路図である。
【
図6】三相四線式電源であり、複数の負荷回路を場所および電流分割に応じて構成する場合の
図2の実施形態の回路図である。
【
図7】単相または三相の電線路の区間に応じて構成する場合の
図2の実施形態の回路図である。
【
図8】電源線路で1本の線が抵抗が増加したときに復旧供給される補充電流算出表である。
【
図9】三相三線式または三相四線式システムの断線時に電源側探知/復旧器の電力復旧原理(順序)を説明するための探知/復旧器の回路図とベクトル図であり、ベクトル
図241‐aは、電源側探知/復旧器240‐aの正常電源入力であるときの位相ベクトル図であり、ベクトル
図242は、入力電源R相が断線、欠相したときの復旧順序ベクトル図であり、ベクトル
図243は、入力電源S相が断線、欠相したときの復旧順序ベクトル図であり、ベクトル
図244は、入力電源T相が断線、欠相したときの復旧順序ベクトル図である。
【
図10】電源側探知/復旧器の様々な実施形態の回路図である。
【
図11】負荷側探知/復旧器の様々な実施形態の回路図である。
【
図12】単相供給電源線路R1、R2で地電圧が発生しないように電源側探知/復旧器が絶縁変圧器として構成され、負荷側で電気故障の探知および復旧が可能な実施形態の回路図である。
【
図13】負荷の種類に応じて実施され得る様々な実施形態の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明による「電気故障万能探知および復旧配電システム」は、第1中性点を備え、この中性点を電気設備に連結された中性線Nと連結するか、負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結する電源側探知/復旧器と、第2中性点を備え、この中性点を電気設備に連結された中性線Nと連結するか、前記電源側探知/復旧器の第1中性点と連結し、電源側電気故障を実時間探知して故障補充電力を発生する負荷側探知/復旧器のうち一つ以上を電気設備の施設位置、設置場所、施設区間に応じて連携して備え、前記電源側探知/復旧器と負荷側探知/復旧器または電気設備と負荷側探知/復旧器が連結された電力線または中性点の間の電流を検出するか、前記中性点と中性点または中性点と中性線の電圧を探知して、警報または遮断するか検出した故障検出値と自己位置を制御器に伝達する故障検出器と、前記故障検出器が提供した検出値を基準設定値と比較して、故障と判断すると警報を発令するか、電源を遮断するか、故障区間および位置をディスプレイするか、故障状況を有無線で通報するように通信モジュールに伝達するか、警報解除信号を受け付けると警報を解除する制御器と、前記故障検出器または制御器から提供を受けた警報信号によって警報を発生する警報発生器と、前記警報発生器の警報発令を解除するための警報解除入力部と、前記探知/復旧器または前記故障検出器または前記制御器の遮断信号によって故障電源を遮断するための遮断器を備えることができ、図面を参照して、より具体的に説明する。
【0063】
図2は本発明の好ましい一実施形態による配電システム200の構成図であり、以下の構成要素を含む。
【0064】
また、既存の単相または多相の多線式(例えば、単相二線式、単相三線式、三相三線式、三相四線式など)電気設備である配電システム(例えば、
図1、
図2の100)に備えられた電気設備(例えば、
図1、
図2の300、400、500、600、700、800)の電力線に並列に連結される電源側探知/復旧器240がある。これは、自体的に中性点(第1中性点)を備えて、前記電気設備の中性線Nに連結するか、負荷側探知/復旧器230の第2中性点N2に連結して電力線(電源供給線路、バスダクトなど)で電気故障が発生したときに、遮断または探知または復旧などを行うようにする役割をする。
【0065】
また、負荷側電気設備(例えば、
図2の290、900)の電力線に並列に連結される負荷側探知/復旧器230がある。これは、自体的に他の中性点(第2中性点)を備えるが、この第2中性点N2を電源側電気設備の中性線Nに連結するか、電源側探知/復旧器240の第1中性点N1に連結して、電力線で電気故障が発生したときに、既存の漏電遮断器270を用いて、すぐ電源を遮断するか、前記電気故障を探知/検出して、遮断、警報、通報、復旧、制御などを行うようにする。ここで、電気故障とは、配電システムに構成された電気設備(変圧器、発電器、UPS、配電盤、分電盤、制御盤、開閉器、遮断器、電線路、スイッチ、ヒューズ、端子、コンセント、バスダクトなど)や本配電システム自体で発生する抵抗増加、アーク、断線、欠相、不平衡電力(異常電圧、異常電流)、接続不良、誤結線、漏電、ショートなどを言う。
【0066】
負荷側探知/復旧器230と連動して電源側の電気故障の発生を探知する故障検出器210がある。前記故障検出器210は、前記負荷側探知/復旧器230が並列に連結された主電力線(R、S、TまたはR、Nなど)の電流を検出するか、前記負荷側探知/復旧器230の第2中性点N2と連結された中性線Nまたは前記第2中性点N2と連結された第1中性点N1の電流値を検出するか、前記第1中性点N1、第2中性点N2、中性線Nと地Eのいずれか2箇所で電圧を検出して、即時遮断するか、復旧するか、警報するか、故障通報をするか、検出した故障検出値を、自分の位置情報を含めて下記制御器220に伝達する。
【0067】
前記故障検出器210によって検出されるか、下記制御器220によって判断された故障発生および故障区間、場所および故障位置を、視覚的および/または聴覚的警報として警報する警報発生器250がある。
【0068】
発生した警報を解除する信号の入力を受けて(例えば、警報解除スイッチの操作の時)警報解除信号を発生する警報解除入力装置260がある。
【0069】
故障検出器210による故障発生の検出によってまたは下記制御器220の遮断信号によって配電システムの電源側と負荷側電力線と中性線を遮断する遮断器270がある。
【0070】
前記故障検出器210の出力から故障区間、故障場所、故障位置を含む故障検出値の伝達を受けて電気設備の電気故障を判断し、故障区間、故障場所、故障位置に対してすぐ復旧するか、前記警報発生器250または遮断器270を作動させる警報または遮断信号を出力し、通信モジュールを用いて、有無線で故障状況を外部の管理者に通報するか、双方向通信で故障状況を探知(監視)し、管理者によって統制を受ける制御器220がある。
【0071】
以下、
図2の各構成要素の詳細事項について、
図3〜7を参照して具体的な実施形態を通じて説明する。
図3は単相二線式引込電源の場合の
図2の実施形態である配電システム200の実施形態の回路図である。
図4は単相二線式である
図3の変形実施形態として、探知/復旧配電システム150の線路を電気設備の施設場所によって複数の回路で構成する場合の
図2の実施形態の回路図であり、
図5は三相引込電源であるときに、電気設備の施設場所によって複数の回路で構成する場合の
図2の実施形態の回路図であり、
図6は三相四線式引込電源であるときに、電気設備の施設場所によって複数の回路で構成する場合の
図2の実施形態の回路図である。
図7は電線路(バスダクトなど)の施設区間によって故障区間を探知/復旧するための回路で構成する場合の
図2の実施形態の構成回路図である。
【0072】
電源側探知/復旧器240は、電気設備である配電システム(例えば、
図1の100)の主変圧器(main voltage transformer)(例えば、
図1、
図2の300)、配電盤(例えば、
図2の400)、制御盤(例えば、
図2の500)UPS(例えば、
図2の600)発電器(例えば、
図2の700)、分電盤(例えば、
図2の800)などから電源の供給を受けるために、前記電気設備の電力線(バスダクトなど)に並列に連結され、自体的に、第1中性点N1を構成し、単相二線式(例えば、
図3)のときと、三相三線式(例えば、
図5)のときに、負荷側探知/復旧器の第2中性点に連結し、前記負荷側探知/復旧器230が前記電気故障を探知、遮断、通報するときには、前記電源側探知/復旧器240は、故障の探知のための最小限の容量で構成して、変圧器損失、製品コストおよび施設面積、工事コストを節減する(探知のみを行う場合、負荷容量が大きいほど
図8のように故障補充電流が大きくなるため、探知/復旧器の容量が最小(5VA程度)に少なくなっても故障探知(15mA以上)が十分になる)。
【0073】
具体的な例示として、
図3において、単相電源側探知/復旧器240‐bは、配電システム100に備えられた電気設備(例えば、300(その間には、400、500、600、700、800がある)のR(S、T)相とN線単相電源電力線に並列に連結されるコイルL1、L2と、負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2に連結する第1中性点N1で構成される。前記第1中性点N1は、直列連結された2個のコイルL1とL2の両端の間に形成される。実際、コイルL1とL2は一つのコイルであり、その間に設けられたタブを第1中性点N1にしてもよい。
図3実施形態の電源側探知/復旧器240‐bでは、前記コイルL1、L2の両端(一端は、他端)が配電システム100で電気設備に供給される電源側電力線(R、N・S、N・T、N)に並列に連結され、前記コイルL1、L2の一端と他端との間で一つの中性点(第1中性点)が形成され、これを負荷側探知/復旧器の第2中性点N2に連結して、電気故障を探知するか、復旧するための探知/復旧配電システム150を構成する。
【0074】
また、
図4において、電源側と負荷側探知/復旧器240‐b、230‐bは、配電システム100である電気設備に備えられた電力線R相とN線の単相電源に並列に連結されるコイルL1、L2と中性点N1、N2をそれぞれ備え、電源側探知/復旧器240‐bの第1中性点N1と複数の電気設備に区間、場所、位置に応じて構成される負荷側探知/復旧器230‐bの複数の第2中性点N2が互いに直列または並列連結されるように構成される。これにより、複数の前記負荷側探知/復旧器230は、電気設備の電気故障が発生したときに、探知して、その故障電気設備の故障区間、故障場所、施設位置を遮断するか、電気故障の発生を知らせ伝達して、故障区間、故障場所、施設位置に対する復旧、遮断、警報、通報、制御を行うことができるように構成する。
【0075】
また、
図5の三相三線式引込電源の実施形態において、電源側探知/復旧器240‐aの構成は電力線R、S、Tに連結されるコイルP1、P2、P3を備え、このコイルP1、P2、P3の中性点を設けて第1中性点N1を構成し、中性線と類似した役割をするように中性点を生成して備える。負荷側探知/復旧器230‐aの構成も前記電源側探知/復旧器240‐aの場合と同様であるが、前記負荷側探知/復旧器230‐aの中性点は、第2中性点N2として備えられ、前記第1中性点N1と前記第2中性点N2は、互いに直列に連結されて、前記電力線R、S、Tの電気故障のときにそれに対応する故障補充電力を発生するように構成される(現場によって、不平衡改善および高周波(ノイズ)相殺のために中性点を基準に三相をすべて経由して電力が出力される負荷側探知復旧器230‐dを使用することもある)。
【0076】
一方、三相四線式引込電源であるときの負荷側探知/復旧器230‐aは、電力システム100の電力線と中性線に連結される電源側探知/復旧器240‐aを電気設備400、500、600、700、800を排除し、主変圧器300に直接連結するように、
図6のように構成されて、三相負荷のときに第2中性点N2が中性線Nに連結され、三相四線式システムで単相負荷に連結されるときには、
図12の200‐1のように、単相電源電力供給線R1、R2が三相の電流を使用して単相負荷に供給され、負荷側探知/復旧器230‐bに連結されて、探知、復旧を行うようにする探知/復旧配電システム150を構成する。
【0077】
まとめて電源側探知/復旧器240について詳細に説明すると、既存の三相四線式R、S、T、Nまたは単相R‐N、S‐N、T‐N配電システムの単相電源電圧が220Vであれば、地との電位差は、220Vになる。ここで、電源側探知/復旧器240‐bは、単相(R、Nなど)220Vの電源を並列に供給される。負荷は電源側探知/復旧器240‐bの出力容量と無関係に、電力線を連結して単相電源の供給を受ける。これにより、電源側探知/復旧器240‐bの容量および自体故障に関係なく、負荷は、単相電源の供給を受け、前記電源側探知/復旧器240‐bの電源の供給を受けるコイルL1、L2の両端の巻線の間には、タブまたは第1中性点N1を構成して、この中性点N1を負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2と正常状態では互いに電位差が生じないように構成して連結することが好ましい。
【0078】
かかる電源側探知/復旧器240‐bは、単相供給電源が負荷に連結された電力線に並列に連結されており、負荷に連結された電力線または前記電源側探知/復旧器240‐bの自体故障や断線、抵抗増加などの電気故障が発生したときには、前記中性点N1とN2には、互いに電位差が発生して電圧、電流が流れ、これを実時間探知して遮断または警報または復旧を行うことができるようにすることで、電気故障による電気事故を探知/復旧器240‐b、230‐bを通じて最初から防止することができる。
【0079】
次に、負荷側に連結される負荷側探知/復旧器230‐bについて説明する。
【0080】
図3において、負荷側探知/復旧器230‐bは、負荷に供給される二線R´、N´(電力線)に並列に連結されて、単相電源が入出力される各コイルL1とL2の連結点(または二線に連結される一つのコイルL1‐L2の両端の間に構成されるタブ)に第2中性点N2を形成して、前記電源側探知/復旧器240‐bの第1中性点N1に正常状態のときに電位差が生じないようにして連結する構成を有する。
【0081】
図4の負荷側探知/復旧器230‐bは、それ自体の構成は、
図3の負荷側探知/復旧器230‐bと類似しているが、複数の負荷側探知/復旧器230‐1、2、3、4が、負荷(例えば、電気機器、家電機器など)ごとに回路を連携構成し、それぞれの回路に遮断器270を構成し、故障回路をすぐ遮断するか、中性点を探知して故障回路の位置を知らせるようにするか、前記負荷側探知/復旧器230‐bですぐ復旧してから制御信号に応じて遮断、警報、通報、復旧維持などをするように連結されることが異なる。また、
図4において、負荷側探知/復旧器230‐bは、一つ以上の多数で主回路(電源側探知/復旧器、遮断器、電力線など)に並列連結されて、一種のリダンダンシー機能を行っている。
【0082】
次に、故障検出器210としては、電流/電圧検出器を使用して、負荷側探知/復旧器230‐bが連結された電力線に流れる電流を検出するか、第1中性点と第2中性点N2または中性線と第2中性点との間の電流または電圧を検出する。この場合、電気故障のときに電圧検出をトリップコイルで行うようにすると、故障で電圧が発生したときにすぐ遮断器をトリップさせるか、故障発生時に電力線の電流検出を漏電遮断器で行うと、電気故障の発生とほぼ同時(0.03秒以内)に電源が遮断され、制御器(
図2の220)は、複数の故障検出器210が検出した故障場所および故障区間の位置を含む故障検出値と、制御器220に予め設定した設定値を比較判断して故障位置と故障可否を判断し、故障と判断すると、遮断器270にトリップ信号を出力するようにするか、故障位置を通報する。トリップ信号は、
図3に示されているように、故障検出器210から出力されるように設計してもよく、
図4の制御器220から出力されるように設計してもよい。
【0083】
一方、他の実施形態として、故障検出器210を無接点リレーSSR、零相変流器などに具現すると、電力線の断線を探知し、これにより警報または遮断を行うか、制御器220をもって断線を判断し、設定値に応じて制御するようにすることができる。
【0084】
以下、
図3〜
図4に示されている単相電源を使用する配電システム200の作用について具体的に説明する。
【0085】
電源側探知/復旧器240‐bは、負荷に供給される単相電源R、N・S、N・T、Nを電源側電力線(バスダクトなど)で並列に連結して、単相電源の間で第1中性点を出力するインダクタンスであるコイルと鉄心で構成される。前記コイルの巻線の両端の間には第1中性点N1を形成し、この中性点N1を第2中性点N2に連結するために、前記電源側探知/復旧器240‐bと負荷側探知/復旧器230‐bの中性点は、電圧比を同一にして巻線して構成し、前記第1中性点N1と前記第2中性点N2は、等電位で連結することで、前記電源側探知/復旧器240‐bから出力されて供給される第1中性点N1と、負荷側探知/復旧器230‐bから出力されて供給される第2中性点との間には、正常状態のときに電位差がないため、電流が流れることができなくなる。ここで、電源R、Nの線路は、負荷に直列連結されているため、負荷に正常電源を供給し、この際、電源側と負荷側探知/復旧器240‐b、230‐bとの間にあるR相の線路で電気故障が発生すると、R、Nの線路の間には不平衡が発生し、第1中性点N1と第2中性点N2との間には電位差が発生して電圧または電流が流れ、前記電源側探知/復旧器240‐bと負荷側探知/復旧器230‐bは、各自のコイルL1、L2を通じて電圧異常があるコイルを正常電圧であるコイルが相互電磁誘導作用を行い、故障補充電力を発生させる。
【0086】
ここで、検出、探知、警報、遮断を行うための前記故障補充電流は、15mA程度出力すると、故障検出器210で検出が可能であり、故障検出器210に具現される漏電遮断器、SSR(無接点リレー)、リレー、警報器などを十分に駆動することができる。これにより、探知/復旧器230、240の容量は、5VA〜20VAであれば故障の探知が可能になり、時によってはより小さな容量も使用可能であり、探知/復旧器230、240を抵抗(resistance)またはコンデンサ(capacitor)などの電子素子で第1中性点と第2中性点を構成し、連結して具現することも可能である。
【0087】
ここで、
図8は探知/復旧配電システム150のいずれか一つの線路で抵抗増加時に負荷容量による故障補充電流を計算して算出したものであり、その算出表を一つの一例としてR、Nの電力線のうちR相の線路で抵抗が増加したと仮定して説明すると、前記電力線の電源が220Vであり、電源側探知/復旧器240‐aの中性点をコイルの中間に構成した場合、前記中性点とR、前記中性点とNの電圧値は110Vと同一で、コイルの両端には220Vが流入される。ここで、負荷容量が1000Wと仮定すると、負荷の電流値はA=W/Vであることから、1000/220=4.545Aであり、負荷電流値をmAに換算すると、4,545mAである。ここで負荷抵抗Rは、V/Iであることから、R=48.4Ωであり、この際、R相の故障で線路抵抗が0.5Ω増加したとすると、負荷抵抗値の約1/97を故障したR相の線路抵抗が占め、約47mAの電流を線路抵抗(0.5Ω)が消費され(または、R相が抵抗増加することによって負荷側の電圧が降圧されて正常電圧復旧して流れる中性点電流)、この電流を電源側探知/復旧器の第1中性点と連結された負荷側探知/復旧器の第2中性点は、正常状態の線路N線に110V電位があり、第2中性点とN線に連結された負荷側探知/復旧器のコイルL2に110Vが誘起されると、同じ鉄心に巻取されたコイルL1で電磁誘導が発生し、正常電圧である220Vを負荷に供給し、抵抗が増加して、不平衡のR相負荷線路には、約47mAの足りない故障補充電流を負荷側探知/復旧器が供給することになる(中性線NまたはR線が断線するか、接続不良、異常電圧流入など電気故障が発生すると、不平衡になり補充電流を出力して探知するようにするか、復旧するようになることは、物理的学問で立証される自然なことである)。
【0088】
かかる単相電源を使用する配電システム200は、探知/復旧配電システム150の配電線路の負荷側電力線に連結された負荷側探知/復旧器230‐aを含む。前記電力線で供給する電源ラインが故障したとき、これを復旧、遮断、警報、通報するために、負荷側探知/復旧器230‐aのコイル巻線に第2中性点N2を構成し、この第2中性点N2と電源側探知/復旧器240‐aに備えられた第1中性点Nの電圧を検出するか、前記第2中性点N2を前記電源側探知/復旧器240‐aに備えられた第1中性点Nと電気的に連結し、電流を検出する。これにより、単相二線式電力線が、抵抗増加、アーク、断線、接触不良、半断線のときに、実時間で探知するようにするか、復旧することができるようにする。
【0089】
また、前記電源側探知/復旧器240‐bの第1中性点N1と電気的に連結される前記負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2は、単相三線式では中性線になり、単相三線式で電源側の断線が発生したときにすぐ警報または遮断または復旧を行う。前記第1中性点N1と電気的に連結された第2中性点N2を単相二線式システムでも使用すると、電源線路の断線時に予備線路としての役割を果たすことになり、負荷側でショートが生じたときには、短絡電流が分散して流れることで、システムの信頼性を高めることができる。
【0090】
一方、前記負荷側探知/復旧器230‐bについて説明すると、負荷側探知/復旧器230も供給電源の電力線に並列に連結された入出力コイルの両端の間に第2中性点N2を形成し、その第2中性点N2と前記電源側探知/復旧器240に備えられた第1中性点N1の電圧を検出するか、前記第2中性点N2を前記電源側探知/復旧器240の第1中性点N1と連結する。これにより、探知/復旧配電システム150の電線路(R、Nなど)で抵抗増加、アーク、断線、接触不良、半断線、漏電、異常電圧流入などが発生すると、これを警報または遮断するか、実時間復旧することができるように、第2中性点N2を用いて動作することになる。
【0091】
ここで、前記電力線のうち単相二線式のRの断線のときの復旧過程について説明すると、電源側で電線路Rが断線すると、電線路N線の1本の線のみが残り、前記電線路Nと第1中性点N1が負荷側探知/復旧器230‐bのコイルL2に電源を供給する。このコイルL2は、負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2が連結された第1中性点N1と連携して、負荷側探知/復旧器230‐bのコイルL1を電磁誘導し、単相二線式電源を復旧する。前記電線路Nが断線すると、電線路R線の1本の線のみが探知/復旧配電システム150に存在することになり、現存電線路Rと第1中性点N1が負荷側探知/復旧器230‐bのコイルL1に電源を供給し、このコイルL1は負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2に連結された第1中性点N1と連携して負荷側探知/復旧器230‐bに備えられたコイルL2を電磁誘導して、単相二線式電源を復旧する。抵抗増加や接続不良(アーク)や半断線などの電気故障の場合にも、前記のような理由で実時間正常電圧に復旧される。
【0092】
また、
図10に図示されている電源側探知/復旧器240の様々な実施形態のうち単相用電源側探知/復旧器(例えば、
図10の240‐f)について説明すると、絶縁変圧器(一次コイルと二次コイルが絶縁され別に巻取される)を使用して、
図12の200‐2のように構成してもよいが、前記電源側探知/復旧器240‐fを探知、復旧回路に構成するためには、電源側探知/復旧器240‐fの出力容量は、電源側探知/復旧器240‐fに連結される負荷の数を合わせた総容量よりも高いか、同等容量の電源側探知/復旧器240‐fを電源側に構成しなければならず、負荷側には、負荷側探知/復旧器230‐bを探知または復旧機能の容量に合うように構成して、前記電源側探知/復旧器240‐fの第1中性点N1と前記負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点N2を互いに連結し、電源側電力線に電源側探知/復旧器240‐fの一次コイルR、Nを電源に直列連結し、電源側探知/復旧器240‐fの二次コイルL1、L2の出力電力線R1、R2で負荷設備に供給し、負荷側探知/復旧器230‐bのコイルR1、R2を前記電力線R1、R2に並列に連結する(絶縁変圧器を使用して復旧するか遮断する内容は、先行技術文献の登録特許公報に従来技術3として詳細に記述されている。)。
【0093】
ここで、前記電源側探知/復旧器240‐fの二次コイルである第1中性点N1を接地するか、中性線に連結すると、電源が負荷に供給される前記電力線R1、R2は、地との電位差が既存の単相線路の電位差より降圧されて供給され、前記電源側探知/復旧器240‐fの二次コイルL1、L2から引き出した第1中性点N1を、地や電源側中性線に連結せずに負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点にのみ連結して負荷に電源を供給すると、地と前記電源側探知/復旧器240‐fの二次コイル回路L1、L2の電流循環通路がなくて、二次コイル回路L1、L2と地は電位を発生することができなくなる。これにより、漏電による漏電、感電、火災発生を最初から防止し、電気故障が発生すると、負荷側探知/復旧器230‐bで作用を行って前記電気故障を探知し検出するか、実時間で復旧して、電気故障に対処する。
【0094】
また、前記探知/復旧配電システム150の電力線(R、Nなど)で漏電(地絡)が発生すると、漏電した回路にのみリーク電流が流れ、既存の方法(漏電遮断器など)で監視が可能になり、負荷側探知/復旧器230‐bの復旧電力によってリーク電流が供給されるため、負荷側探知/復旧器230‐bの入出力線路を零相変流器で監視するか、負荷側探知/復旧器230‐bの第2中性点であるN2端子と連結された第1中性点であるN1線路を零相変流器で監視すると、リーク電流を検出することができる。または、負荷側探知/復旧器230‐bのN2端子と電源側探知/復旧器240‐bのN1線路を連結せずに、電気故障を、電圧で検出する方法も可能である。
【0095】
ここで、負荷側探知/復旧器230‐bのN2端子とN1端子を電線で連結せずに二つの端子で電圧を検出すると、断線、接触不良、半断線、不平衡の場合にも、前記N2端子とN1端子で電圧を検出することができるため、前記N2端子とN1端子で電圧が検出されると、すぐ二つの端子を連結して復旧するか、すぐ遮断、警報するか、検出値を制御器220に伝達する。前記制御器220は、予め指定した設定値と比較判断して、遮断または通報(警報)、復旧を発令することができる。仮に、線路RまたはNでリーク電流が検出されることなく、前記N2端子とN1端子で電圧が検出されると、抵抗増加、アーク、断線、接触不良、半断線、不平衡の発生と判断し、制御器220は、前記N2端子とN1端子を連結するようにしてすぐ復旧を行うか、遮断器または警報器または通信モジュールが作動するように電気信号を伝達する機能を行う(ここで、抵抗増加、断線、接続不良のときは、R、N線路のリーク電流がない状態で若干の抵抗増加のときには故障補充電流が少なく、断線のときには220Vを110Vで供給するため、故障補充電流が負荷に流れる正常電流の二倍で流れ、接続不良および半断線のときには故障補充電流が負荷容量と接続状態によって不規則に流れるため、設定値に適用してプログラミングすると、発生した電気故障が如何なる故障であるかも知ることができる)。
【0096】
以下、
図5〜6を参照して、三相四線式電源の場合の断線および欠相の復旧について説明する。
図5および
図6において、電源側探知/復旧器240‐aは、第1レッグ120に巻取される第1巻線P1と、第3レッグ140に巻取される第3巻線P3は、1:1の電圧比で巻取され、第2巻線P2は、前記第1巻線と前記第3巻線の電圧比の1/2の電圧比を有するコイル巻線三つを第1レッグ、第2レッグ、第3レッグにそれぞれ巻取して、コイルである巻線P1、P2、P3と鉄心であるレッグ120、130、140を備え、三相電源を負荷に供給する電力線R、S、Tに並列に連結されて、第1中性点N1を出力する中性点と、この中性点に連結された負荷側探知/復旧器230‐aの第2中性点N2が示されている。
【0097】
図10は電源側探知/復旧器240の様々な実施形態を示す。240‐aは、
図5および
図6の三相三線式と三相四線式システムに使用された電源側探知/復旧器を示し、240‐bは、
図3の電源側探知/復旧器240の他の実施形態として、単相(二線式、三線式)で使用するための構造となっており、電源側探知/復旧器240の他の実施形態を示し、240‐cは、三相三線式と三相四線式システムに使用され、三相電源であるときに、電源側で第1中性点を地(中性線)と等電位と同様に生成維持し、電気故障(断線、欠相、異常電圧、誤結線など)が発生すると、備えられた第1中性点(等電位)の位置を地(中性線)と電位差を有するように移動する電源側探知/復旧器240を示し、240‐dは、三相四線式電源システムに連結して、電源側電気故障(断線、欠相、異常電圧、誤結線など)のときに復旧が可能で、負荷に供給する単相電源R1、R2・S1、S2・T1、T2の電位差を降圧して供給し、単相負荷を1相(1回路)で使用すると、三相電流を同時に使用するようにして、不平衡を解消する電源側探知/復旧器240を示し、240‐eは、三相四線式電源システムに連結して負荷に供給する単相電源R1、R2・S1、S2・T1、T2の電位差を降圧して供給することができる一般的なY結線回路にコイルを付加した電源側探知/復旧器240を示す。
【0098】
図11は負荷側探知/復旧器230、240の様々な実施形態を示す。230‐aは、三相三線式と三相四線式システムに使用される負荷側探知復旧器を示し、230‐bは、
図3の負荷側探知/復旧器230の他の実施形態として、単相(二線式、三線式)で使用するための構造となっており、230‐cは、一次コイルで商用電源の供給を受けて故障を探知するようにし、二次コイルで低電圧で電子回路などに供給するために、負荷側探知/復旧器(例えば、
図11の230‐c)で低電圧用に変圧する負荷側探知復旧器230を示し、負荷側探知復旧器230‐dは、三相三線式または三相四線式の非線形負荷設備で発生して中性点に流入される高調波、ノイズを三相の位相を通過させて相殺し、不平衡を平衡方向に補正する必要がある場合に使用する負荷側探知復旧器230を示す。
【0099】
図9には電源側探知/復旧器240‐aの正常状態のベクトル
図241‐aと、断線、欠相のときの復旧ベクトル
図242,243、244が示されている。
図9を参照して復旧について説明する。ベクトル
図243‐aは、入力S相が消滅した状態のベクトル図である。入力S相が消滅すると、コイル巻線P2(P2‐1、P2‐2、P2‐3)の電源は無くなり、互いに位相角120度を維持する入力R相と入力T相と中性線Nのみ電源が入力され、他端が中性線Nと連結された巻線(コイル)P1の一端に入力R相の電圧が投入され、前記巻線P1が巻取された鉄心である第1レッグ120と同一のレッグ120に前記巻線P1の反対方向に巻取された巻線P2‐1には、中性点Nを基準に前記巻線P1に誘起された電圧と位相の180度反対方向の位相電圧が前記巻線P2‐1に電磁誘導で発生し、243‐a状態の位相ベクトルが示される。一方、前記入力R相と120度の位相差とと投入電圧が三相380Vであれば、380Vの電位差および中性線Nと220Vの電位差および位置を有する前記入力T相は、他端が中性線に連結された巻線P3の一端に連結されて電源が投入され、前記巻線P3が巻取された第3レッグ140と同一のレッグ140に前記巻線P3の反対方向に巻取された巻線P2‐2には、他端が中性点Nに連結されたP2‐1一端を基準に前記巻線P3に誘起された電圧と位相の180度反対方向の位相電圧が前記巻線P2‐2に電磁誘導で発生し、243‐b状態の位相ベクトルが示される。一方、第2レッグに巻取された巻線P2‐3は、第1レッグ120と前記第3レッグ140で電磁誘導された位相R、Tの磁束が加わり、第2レッグにS位相の磁束が形成され、前記巻線P2‐3には、243‐c状態のS相の電圧が誘起される。ここで、巻線P2‐1の他端は、中性点に連結し、巻線P2‐1の一端と巻線P2‐2の他端は、逆V結線で連結され、P2‐3の他端はY結線の形態でP2‐2の一端に連結され、P2‐3の一端では、消滅した電源入力S相が発生し、243‐cのように入力S相を復旧する。
【0100】
また、
図9のベクトル
図244‐aのように、T相が断線して無くなると、入力R相と入力S相と中性線N電源のみがコイル巻線P1、P2に入力され、コイル巻線P1のようなレッグ120に反対に巻取されて、他端が中性点または中性線Nに連結された巻線P2‐1にはP1の反対方向の位相電圧が形成されて示される。なお、前記コイル巻線P2‐3に入力される前記S相は、前記R相と120度の位相角度と380Vの電位を維持し、中性線とは220Vの電位を維持した位置で、前記コイル巻線P2‐3一端にS相の電圧が投入されると、S相の位相が前記コイル巻線P2‐3に形成される。この際、244‐bのようにコイル巻線P2‐3の他端と巻取されたコイル巻線P2‐1の一端との間に連結され、第3レッグに巻取されたコイル巻線P2‐2には、T相の位相電圧が誘起され、第3レッグにともに巻取されたコイル巻線P3を電磁誘導することになり、前記コイル巻線P3は、244‐cのようにT相の位相電圧が復旧されて示される。同様に、ベクトル
図242‐aのように、入力R相が断線して消滅すると、入力T相のコイルP3によってコイルP3と同じ第3レッグ140に巻取されたコイルP2‐2には、コイルP3と同じ位相の電圧が誘導され、前記S相は、前記T相と120度の位相角度と380Vの電位を維持し、中性線とは220Vの電位を維持した位置で前記コイル巻線P2‐3の一端にS相の電圧が投入されると、S相の位相が前記コイル巻線P2‐3に形成される。この際、
図242‐bのように他端が中性線に連結され、一端がコイル巻線P2‐2に連結されたコイル巻線P2‐1には、R位相の電圧が誘起され、結局、第1レッグにコイル巻線P2‐1と同じ第1レッグ120に反対方向に巻取されたコイル巻線P1にもコイル巻線P2‐1に誘起されたR位相の電圧の反対電圧がコイル巻線P1に形成され、
図242‐cのように示され、結局、入力R相が元に復旧される。
【0101】
また、上述のように、負荷側探知/復旧器230の中性点N2に故障検出器210を設置して抵抗増加、アーク、断線、漏電、接触不良、半断線などの電気故障発生を探知し、探知時にその電気故障を警報または遮断するか、制御器220またはCCMS280に伝達して復旧するようにするか、故障電気を遠隔遮断するか、外部に有無線で通報して警報するようにすることができる。または、故障検出器210のみを使用して、制御器220なしに遮断や警報を行うことも可能である。
【0102】
遮断または警報を前記制御器220なしに遮断することについて詳細に説明すると、抵抗増加、アーク、断線、接触不良、半断線などの電気故障が発生すると、負荷側探知/復旧器230に備えられた第2中性点N2と中性線Nまたは第1中性点に電圧、電流が発生する。このときに発生した電流を用いて、すぐ漏電遮断器を動作させて電源を遮断するか、発生した電圧を故障検出器210に具現されたトリップコイルを動作させて遮断するか、無接点リレーSSRが探知して動作すると、この無接点リレーSSRは、自体に備えられたスイッチを使用してトリップコイルを作動させて遮断器270を遮断するか、警報発生器250を作動するようにすることができ、故障電気を復旧するために、前記負荷側探知/復旧器230に備えられた中性点N2端子と中性線N端子または第1中性点の端子をすぐ連結して復旧することができる。また、中性点N2と中性線Nまたは第1中性点を連結した後に流れる電圧または電流を故障検出器210で検出すると、復旧されているのか復旧されていないのかを外部に知らせることができ、復旧されていないときには遮断することもできる。
【0103】
ここで、故障検出器210が電源側断線、接触不良、半断線を探知する方式は、1)抵抗増加、断線、接触不良、半断線、欠相、不平衡を復旧するときに発生する中性線Nまたは第1中性点N1と第2中性点N2の電圧や電流を探知、2)単相二線式電力線(R、Nなど)である電線路の電流検出値が如何なる値であるかを検出して、R+N=0のときに正常と判断し、R+N≠0に検出されると、探知/復旧配電システム150に異常が発生したと判断、同様に漏電発生の場合にも、1)中性線Nまたは第1中性点N1と第2中性点N2の電圧または電流を探知することができ、2)単相二線式電線路の電流検出値が如何なる値であるかを検出し、R+N=0のときに正常と判断し、R+N≠0に検出されると、探知/復旧配電システム150に異常が発生したと判断することができる(三相(R+S+T=0は正常、R+S+T≠0は故障)の場合も上記の内容と同様であるため、詳細な説明は省略する。)。故障発生と判断されると、漏電遮断器を通じてすぐ(0.03秒以内)遮断するか、故障検出器を通じて警報発令または遮断器270遮断または復旧を行うか、検出値を制御器220に伝達して、制御器220で遠隔で遮断器遮断信号を送信するか、警報または復旧するか、通信モジュールを通じて有無線で故障の発生を管理者に通報することができる。
【0104】
ここで、制御器220としては、既存のマイコン機能が備えられているリレー、漏電警報器などを用いてもよく、既存の施設に備えられている通信施設を用いてもよい。ただし、本発明において、制御器220には、制御可能なプログラムを格納し、このプログラムによって配電システム200の全動作を制御することができるマイコン、マイクロプロセッサ、中央処理装置、マイクロコントローラなどに具現することが好ましい。
【0105】
一方、制御器220は、開示しているように、電力線の抵抗増加またはアーク発生または断線または接触不良または半断線または漏電またはショートなどの電気故障で、中性点N、N1、N2で異常電圧が発生するか、前記中性点N、N1、N2で異常電流が流れると判断されると、すぐ遮断器270を作動するか、警報発生器250を駆動させる。警報発生器250は、抵抗増加またはアーク発生または断線または接触不良または半断線または漏電または不平衡電力などの電気故障を警報、通報するが、本発明では、有線で視覚的な警報および/または聴覚的な警報方法を用いて警報を行い、無線では既存の技術である双方向通信モジュール(RTUなど)を使用して、遠隔で監視するか、遠隔で前記制御器220を統制することもできるようになる。視覚および/または聴覚警報または無線通報が発生した状態で管理者がこれを認識すると、迅速に後続措置を取ることになり、これにより、電力線の抵抗増加またはアークまたは断線または接触不良または半断線または漏電またはショートまたは不平衡電力などによって発生し得る各種の電気事故を防止する。
【0106】
管理者は、必要に応じて、発生した警報を解除することができる。例えば、警報解除入力装置260に備えられた警報解除スイッチを操作すると、警報解除入力装置260で警報解除信号を発生して制御器220に伝達する。制御器220は、警報解除信号が伝達されると、警報発生器250の動作を停止させて警報を解除する(既存の技術を活用して有無線通信で遠隔でも監視、制御、統制が可能)。
【0107】
また、本発明は、抵抗増加またはアークまたは断線または接触不良または半断線または漏電またはショートまたは不平衡電力などの電気故障の発生を故障検出器210が検出し、前記電気故障の発生であるときにはハイ信号を、正常であるときにはロー信号を制御器220に伝達し、制御器220は、予め設定した設定値と比較して故障を判断し、予め決定したとおりすぐ復旧するか、警報するか、遮断するか、管理者に有無線で通報して、前記電気故障によって発生し得る自動開閉器の動作麻痺、停電、感電、制御中断、過熱焼損、火災など電気事故による社会災難を予め防止する。
【0108】
また、本発明は、開示しているように、抵抗増加またはアークまたは断線または接触不良または半断線などによる前記電気故障を、負荷側探知/復旧器230を動作させて復旧した状態でも、抵抗増加またはアークまたは断線または接触不良または半断線などの前記電気故障の発生を故障検出器210を通じて検出し続けるが、この際、電力線または中性点に異常電圧、電流によって負荷側探知/復旧器230を動作させて復旧したにもかかわらず、漏電が検出されるか、抵抗増加または断線または接触不良または半断線などの前記電気故障がある場合には、制御器220で制御信号を用いて、自動で遮断器(MCCB、ELB、その他など)を動作させるか、警報するか、有無線で通報して、自動開閉器麻痺、停電、感電、過熱焼損、火災発生を防止する。
【0109】
例えば、本発明によると配電システムの電源側で断線のときに自動で故障電力自動復旧を行って、断線によって発生する停電事故発生を防止し、抵抗増加、断線、欠相、接触不良、半断線のときには復旧して、トラッキング、スパーク、劣化によるショート(短絡)、漏電(地絡)、絶縁破壊、電気機器の焼損、過熱、電気火災を防止し、また、既存技術の死角地帯である電源側漏電が発生したときに、探知して、漏電による感電、電気火災を低減することができ、故障電気による事故を防止することができる。
【0110】
また、故障電力の復旧に失敗した場合には、遮断器動作制御信号を発生して遮断器を動作させ通報(警報)することで、過電流、異常電圧などによって後段機器が損傷するか、電気故障による感電、火災などの社会災難が発生することを防止する。
【0111】
本発明の配電システム200は、一つのモジュールで具現して製品化することができる。これにより、肉眼点検が不可能な(埋込配線および接続点、遮断器、開閉器、自動スイッチの接触端子などの抵抗増加、アーク、接触不良、半断線など)ところの異常状態を自動で点検するか、分電盤または配電盤に設置して警報するか、遮断器と連携して電力異常のときに電力を遮断するか、コンセントに内装するか、電気機器、家電製品に内装するか、既存に設置された電力供給用機器に容易に適用して、配線の異常状態および異常電力を警報するか、遮断するか、実時間電気故障復旧が可能になるよいう利得を得ることができる。
【0112】
本発明は、上述の特定の好ましい実施形態に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱せず、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、誰でも様々な変形実施が可能であることは言うまでもなく、そのような変更は、請求の範囲の記載の範囲内に存在する。
【国際調査報告】