(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-524226(P2021-524226A)
(43)【公表日】2021年9月9日
(54)【発明の名称】電気車両充電システム
(51)【国際特許分類】
B60L 58/26 20190101AFI20210813BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20210813BHJP
B60L 58/27 20190101ALI20210813BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20210813BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20210813BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20210813BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20210813BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20210813BHJP
H01M 10/6568 20140101ALI20210813BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20210813BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20210813BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20210813BHJP
【FI】
B60L58/26
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
B60L58/27
B60L53/16
B60L53/66
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/615
H01M10/6568
H01M10/6556
H01M10/46 101
H01M10/48 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2021-513365(P2021-513365)
(86)(22)【出願日】2019年5月7日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月5日
(86)【国際出願番号】US2019031149
(87)【国際公開番号】WO2019217442
(87)【国際公開日】20191114
(31)【優先権主張番号】62/668,239
(32)【優先日】2018年5月7日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520434466
【氏名又は名称】チャージポイント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ゲラ ポール バロン
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ ダミアン エス
(72)【発明者】
【氏名】ロマノ パスクァーレ
(72)【発明者】
【氏名】バクスター デヴィッド
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
5H031
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CB11
5G503FA03
5G503FA06
5H030AS08
5H030DD21
5H030FF22
5H031AA09
5H031HH06
5H031KK08
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125CC06
5H125CD03
5H125CD06
5H125CD09
5H125DD02
5H125EE25
5H125FF12
5H125FF14
5H125FF24
5H125FF27
(57)【要約】
外部電気車両電池熱管理システムが説明される。電気車両熱システムは電気車両の内部電池熱システムに外部冷却剤を提供する。内部電池熱システムは電気車両の電池の組を冷却または加熱するための液体−液体熱交換機を含む。外部冷却剤は熱交換機の第一の側部を通じてポンプ輸送され、熱交換機の第二の側部を通じてポンプ輸送される内部冷却剤を冷却または加熱するための供給源として役立つ。外部冷却剤と内部冷却剤とは混合しない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
電気車両の電池管理システムから、前記電気車両の電池の温度を変化させるために外部冷却剤のリクエストを受信することと、
前記電気車両に設置された液体−液体熱交換機の第一の側部の第一の熱ループを通じてポンプ輸送するために電気車両熱システムの低温タンクに格納された低温の冷却剤の質量流量を決定することであって、前記液体−液体熱交換機の前記第一の側部の前記第一の熱ループは前記電気車両に設置された前記液体−液体熱交換機の第二の側部の第二の熱ループの内部冷却剤と混合しない、決定することと、
外部冷却剤の質量流量の決定された量を前記液体−液体熱交換機の前記第一の側部の前記熱ループを通じてポンプ輸送することと、
少なくとも前記低温タンクに格納された低温の冷却剤の水位および高温タンクに格納された高温の冷却剤の水位に基づいて、第一の熱ループからの戻り冷却剤を冷却して前記低温タンクに格納するか、または加熱して高温タンクに格納するかどうかを決定することと、
決定に従って前記戻り冷却剤を冷却するかまたは加熱することと、
を含む、方法。
【請求項2】
外部冷却剤の前記リクエストは前記電池の現在の温度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
外部冷却剤の前記リクエストは前記電池のリクエストされた温度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記液体−液体熱交換機の前記第一の側部の前記第一の熱ループを通じてポンプ輸送するために前記電気車両熱システムの前記高温タンクに格納された高温の冷却剤の質量流量を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記外部冷却剤は電気車両供給設備(EVSE)を前記電気車両に接続するコネクタを通じて搬送される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コネクタは前記EVSEを通じて前記電気車両の前記電池を充電するために電力を搬送するための一または二以上の電力接続の組を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
電気車両であって、
一または二以上の電池の組と、
電池熱システムであって、
外部電気車両熱システムから外部冷却剤を液体−液体熱交換機の第一の側部で受け取るため、および内部冷却剤を前記液体−液体熱交換機の第二の側部で受け取るためのものである液体−液体熱交換機であって、前記液体−液体熱交換機の前記第一の側部を通って流れる前記外部冷却剤は前記液体−液体熱交換機の前記第二の側部を通って流れる前記内部冷却剤の温度を変化させ、前記外部冷却剤と前記内部冷却剤とは混合せず、前記外部冷却剤は前記電池の組と直接インターフェースをとらない、液体−液体熱交換機と、
前記電池の組を通じて前記液体−液体熱交換機の前記第二の側部から出力される前記内部冷却剤をポンプ輸送するためのポンプと、
を含む、電池熱システムと、
を備える、電気車両。
【請求項8】
前記電池の組に結合され、前記電気車両の外部の電池熱コントローラに通信可能に結合された電池管理システムであって、前記電池管理システムは前外部冷却剤の前記電池熱コントローラにリクエストを送信するためのものである、電池管理システム
をさらに備える、請求項7に記載の電気車両。
【請求項9】
前記リクエストは前記電池の組の現在の温度の表示を含む、請求項8に記載の電気車両。
【請求項10】
前記リクエストは前記電池の組のリクエストされた温度の表示を含む、請求項8に記載の電気車両。
【請求項11】
電気車両供給設備(EVSE)のコネクタと嵌合するためのコネクタ差込口であって、前記コネクタ差込口は前記外部電気車両熱システムから前記外部冷却剤を受け取るための第一のポートおよび前記外部電気車両熱システムに戻り冷却剤を搬送するための第二のポートを含むためのものである、コネクタ差込口
をさらに含む、請求項8のいずれかに記載の電気車両。
【請求項12】
請求項コネクタ差込口は前記EVSEを通じて前記電池の組を充電するために電力を引き込むための一または二以上の電力接続をさらに含む、請求項12に記載の電気車両。
【請求項13】
電気車両用コネクタであって、
前記コネクタと車両コネクタ差込口との結合を補助するための動力付き挿入および引込み補助と、
前記コネクタの適切な方向を提供するために車両コネクタ差込口の隆起した部分にフィットするように構成されたカットアウトガイド機構と、
ステータス表示を提供するためのライトリングと、
電気車両の電池に電流を供給するために対応するピンと嵌合するための複数のソケットと、
液体冷却剤を前記電気車両と交換するための迅速な切断フィッテイングのための複数の液体ポートと、
を備える、電気車両用コネクタ。
【請求項14】
前記ライトリングは異なるステータスを表示するために異なる色の光で照らすためのものであり、前記ステータスは、現在充電しているかどうか、エラーがあるかどうか、および充電が終了したかどうかのうち一または二以上を含む、請求項13に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記車両コネクタ差込口を照らすためのライトを含むためのライトポートと、
前記コネクタを前記車両コネクタ差込口に接続する際に自律システムにより使用される前記車両コネクタ差込口の特徴を認識するためのカメラを含むためのカメラポートと、
をさらに備える、請求項13に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記車両コネクタ差込口の対応する高速データ通信ピンと嵌合するように構成された高速データ通信ソケット
をさらに備える、請求項13に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は2018年5月7日に出願された米国仮特許出願第62/668,239号に基づく優先権の利益を主張するものであり、参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
[技術分野]
本発明の実施形態は電気車両の充電の分野に関連し、特には、電気車両充電システムに関連する。
【背景技術】
【0003】
電気車両(例えば、完全電池駆動車両、ガソリン/電気電池駆動車両ハイブリッド、等)は一または二以上の電池または定期的に充電する必要のある他のエネルギーストレージデバイスの組を含む。電池の性能および寿命は(熱すぎるかまたは冷たすぎる)最適でない温度による影響を受ける。例えば、電池が熱くなりすぎた場合、電池セルの寿命が減少し得るか、または極端なケースでは、電池の燃焼等の壊滅的な故障が発生し得る。発熱は充電および放電の間に発生する。充電の際、過剰な発熱の発生は電池の性能および寿命と充電の効率に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、電池の温度が閾値を超えた場合、電池の損傷を防ぐために温度が閾値を下回るまで充電は中断され得る。電池の充電が速いほど、より多くの熱が生成される。
【0004】
いくつかの電気車両は電池を冷却するための冷却システムを含む。冷却システムはファンおよびラジエータを含むことがあり、典型的に電池の表面または外部を冷却するために使用される。これらの冷却システムはしばしば騒々しく(ファンは厄介な可能性のある大きな音を発する)、車両に余分な重量が必要になる。
【0005】
電池が高速で充電されている場合には電池の表面または外部のみを冷却する冷却技術では不十分である。例えば、いくつかの電気車両供給設備(EVSE)は電気車両に400kWを提供し得る。高速充電の場合、いくつかの冷却システムは電池セルを直接冷却するために冷却剤が電池の内部チャネルを通過する液体冷却システムを使用する。冷却剤は電気車両の体積および重量を低減させるために外部供給源により電池に提供され得る。
【0006】
電動垂直離着陸(VTOL)航空機等の未来の電気車両は、比較的短い時間で供給される実質的により多くの量の電力(例えば、600kW−2000kW)が必要になり得る。
【発明の概要】
【0007】
外部電気車両の電池熱管理システムが説明される。電気車両の熱システムは電気車両の内部電池熱システムに外部冷却剤を提供する。内部電池熱システムは電気車両の電池の組を冷却または加熱するための液体−液体熱交換機を含む。外部冷却剤は熱交換機の第一の側部を通じてポンプ輸送(pump)され、熱交換機の第二の側部を通じてポンプ輸送される内部冷却剤を冷却または加熱するための供給源として役立つ。外部冷却剤と内部冷却剤とは混合しない。
【0008】
電気車両用のコネクタが説明される。コネクタは電気車両の電池に電流を供給するための電力接点を含み得る。コネクタは液体冷却剤を電気車両と交換するために迅速な切断フィッテイングのための複数の液体ポートを含み得る。コネクタはコネクタの適切な向きを提供するために車両コネクタ差込口の隆起した部分にフィットさせるためのカットアウトガイド機構を含み得る。コネクタはコネクタと車両コネクタ差込口との結合を補助するための動力付きの挿入および引込み補助を含み得る。コネクタはステータス情報を提供するためのライトリングを含み得る。
【0009】
本発明は本発明の実施形態を例示するために使用される以下の説明および添付図面を参照することにより最もよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ある実施形態による、電気車両の電池熱管理システムを含む電気車両充電システムの一例を示す。
【
図2】ある実施形態による、EV熱システムにより電気車両に提供される熱システムの一例を示す。
【
図3】ある実施形態における、電気車両の電池システムのための外部熱管理を提供するための例示的な工程を示すフローダイアグラムである。
【
図4】ある実施形態による、例示的なコネクタおよび車両コネクタ差込口の図を示す。
【
図5】車両コネクタ差込口と嵌合した状態の
図4のコネクタを示す。
【
図10】ある実施形態による、掛かり部を掴むための掛かりの付いたドローバ機構の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
電気車両充電システムが説明される。ある実施形態では、電気車両供給設備(EVSE)は電気車両の電池システムのための外部熱管理を提供する。電気車両は電気車両の電池システムを冷却および/または加熱するための電池熱システムの一部として液体−液体熱交換機を含む。EVSEは液体冷却剤に液体−液体熱交換機の第二の側部において液体冷却剤に冷却または加熱を供給するための供給源として役立つ液体−液体熱交換機の第一の側部を通じてポンプ輸送し得る。液体−液体熱交換機の第一の側部を通じて提供される冷却剤は液体−液体熱交換機の第二の側部を通って流れる電気車両の冷却剤と混合しない。冷却剤はEVSEを電気車両に接続するコネクタを通じて提供することができ、電力もまたそのコネクタを通じて電気車両に供給される。
【0012】
EVSEは電気車両の電池熱システムの内部冷却剤を冷却または加熱する供給源として役立つ外部冷却剤の供給を管理する電池熱コントローラを含む。外部冷却剤は電気車両の電池熱システムの液体−液体熱交換機を通じて内部冷却剤を冷却または加熱する。電池熱コントローラは電気車両の電池管理システム(BMS)に通信可能に接続され得る。BMSは電気車両の電池システムの電池の温度を知覚する。BMSは外部冷却剤用の電池熱コントローラにリクエストを送信することができる。このリクエストは電池の現在の温度および/または電池の所望の温度を表示する。電池熱コントローラは所定の期間にわたる冷却剤の予期される量、冷却剤の予期される温度、および/または冷却剤を提供した後の電池の予期される温度を示すリクエストに対する応答を送信し得る。電池熱コントローラとBMSとの間の通信はEVSEと電気車両との間のデータ通信接続を通じて提供され得る。
【0013】
電池熱コントローラは電気車両の電池熱システムの内部冷却剤を冷却または加熱するための外部冷却剤を供給する電気車両(EV)熱システムに結合される。EV熱システムはEVSE内に設置されてもよく、またはEVSEの外部に設置されてもよい。電池熱コントローラはEV熱システムに所定の温度で冷却剤を提供させる。
【0014】
図1は、ある実施形態による、電気車両の電池熱管理システムを含む電気車両充電システムの一例を示している。本システムは電源システム100、EV熱システム105、EVSE110、および電気車両150を含む。電源システム100はEVSE110が接続され、充電のために電気車両150に供給する電源を説明するために本明細書において使用される。EVSE110は電源システム100からACまたはDC電力を受け取り得る。ある実施形態では、AC主電源はEVSE110に結合された一または二以上の電源モジュールによりDC電源に変換される。
【0015】
EVSE110は電気車両150等の電気車両を充電するため、および電気車両に熱管理を提供するために使用される。EVSE110はケーブル138のコネクタ140および電気車両150の車両コネクタ差込口155を通じて電気車両150に接続する。電気車両150は車両の推進力に電力を供給する再充電可能な電池を含む車両である。電気車両150は一または二以上の電気モータを使用し、それらの電力を電池システムのみから得る完全電気車両であり得る。電気車両150は推進力のためにガソリンエンジンおよび電気モータを使用することのできるプラグインハイブリッド電気車両であり得る。電気車両150の例示的な形態は自動車、トラック、バス、電車、航空機、船、および戦車を含む。
【0016】
EVSE110は電気車両150の電池152を充電するためにケーブル138を通じて電力を供給する。例えば、EVSE110は電気車両150の電池152の充電を管理する充電機器125を含む。本明細書における電池という用語の使用は、特に断りのない限り一または二以上の電池を指す。充電機器125はスイッチ/リレー、メータ、および電気車両の充電を管理するための他の電子機器を含み得る。以下で詳細に説明されるように、充電機器125は異なる電流レートまたは電圧で同時に、かつ恐らくは電気車両150の複数の電池を充電するための複数の電力接点を含み得る。充電電流はコネクタ140および車両コネクタ差込口155を通じて作成される充電接続を通じて提供される。
【0017】
EVSE110は電気車両150と通信する。例えば、EVSE110はEVSE110が充電パラメータおよびステータスを電気車両150と通信することを可能にする車両/充電器通信120を含む。例えば、車両/充電器通信120はJ1772規格、CHAdeMO規格、または他の通信規格に従う通信に対処し得る。EVSE110は充電の管理に関連させる必要のない電気車両150のデータを交換するために使用され得る高速データ通信115も含む。例えば、電気車両150は地図、フライトプラン等のナビゲーション情報を送信し得る。高速データ通信115はサーバに対してパススルーとして振る舞い得る。高速データ通信115はコネクタ140およびコネクタ差込口155を通じて作成されるイーサネット(登録商標)接続であり得る。
【0018】
ある実施形態では、ケーブル138は液冷ケーブルである。このような実施形態では、EVSE110は液冷ケーブルを冷却するためのケーブル冷却130を含む。ケーブル冷却130は液体−気体熱交換機を含み得る。液冷ケーブル内の液体は不凍剤または不凍剤と水との組合せであり得る。液冷ケーブル内の液体はコネクタ140およびコネクタ差込口155のコネクタ接点も冷却する。
【0019】
EVSE110は電池熱コントローラ135を含む。電池熱コントローラ135は電池熱システム160の内部冷却剤の熱管理のための外部冷却剤の供給を管理する。電池熱コントローラ135は電気車両150の電池管理システム(BMS)154に通信可能に接続される。BMS154は電池152の温度を含む電池152のステータスを知覚する。BMS154は電池152の温度を変化させるためにその内部冷却剤の温度を変化させるための外部冷却剤について電池熱コントローラ135にリクエストを送信する。このリクエストは電池152の現在の温度および/または電池152の所望の温度を表示し得る。電池熱コントローラ135は所定の期間にわたって外部冷却剤を提供した後の冷却剤の予期される量、冷却剤の予期される温度、および/または電池152の予期される温度を表示するリクエストに応答して送信し得る。電池熱コントローラ135とBMS154との間の通信はケーブル138を介して搬送されるデータ通信接続を通じて提供され得る。
【0020】
電池熱コントローラ135は電池熱システム160の内部冷却剤の温度を変化させるために外部冷却剤を供給するEV熱システム105と結合される。事実上、EV熱システム105は電池152を冷却または加熱するための熱貯蔵部として振る舞う。EV熱システム105はEVSE10の外部に設置されるように示されているが、ある実施形態では、EVSE110の内部に設置されてもよい。外部冷却剤および内部冷却剤は不凍剤と水との組合せ(例えば、プロピレングリコールと水との混合)であり得る。EV熱システム105は複数のEVSEと接続された複数の電気車両のための冷却剤を供給し得る。
【0021】
電気車両150はコネクタ140に接続する車両コネクタ差込口155を含む。コネクタ140および車両コネクタ差込口155の一例が本明細書において以下でさらに詳細に説明される。電気車両150は電池152の熱管理を管理する電池熱システム160を含む。
【0022】
図2は、ある実施形態による、EV熱システム105により電気車両150に提供される熱管理の一例を示している。
図2に示されるように、点線は論理通信接続を表示する。矢印は冷却剤の流れの方向を表示する。
【0023】
電気車両150は電池152の熱管理のための内部電池熱システム160を含む。電池熱システム160の熱ループ262は液体−液体熱交換機265とインターフェースをとる閉じたループであり、EV熱システム105の熱ループ248と混合しない。熱ループ262の内部冷却剤は液体−液体熱交換機265の外部でEV熱システム105により液体−液体熱交換機265に供給される外部冷却剤により冷却または加熱される。液体−液体熱交換機265を通って流れる冷却剤は混合せず、そのため汚染物質を通過させない。したがって、EV熱システム105の外部冷却剤は電池152と直接インターフェースをとらない。ポンプ286は電池152を冷却または加熱するために電池152を通じて熱ループ262の内部冷却剤をポンプ輸送する。冷却剤貯蔵部288は電池152を通じて内部冷却剤がポンプ輸送されると内部冷却剤を格納する。冷却剤貯蔵部288は低温タンク230および高温タンク235の大きさよりも著しく小さい。
図2に示されていないものの、電池熱システム160は熱ループ262の内部冷却剤の熱管理のためのヒータまたは冷却装置を含み得る。
【0024】
電気車両150の電池熱システム160はそれ自体では電池152を適時に冷却または加熱するのに十分な効率でない。しかしながら、熱ループ262の内部冷却剤を冷却または加熱するために液体−液体熱交換機265に外部冷却剤を提供することにより、電池152は効率的に冷却または加熱されることができる。熱ループ262の内部冷却剤の温度が電気車両150から外部から供給される冷却剤により修正されるため、電池熱システム160の重量および搭載された体積は最少に維持されることができる。したがって、電気車両150の重量および体積の要件を増加させることになる内部冷却剤を冷却するための大型のエアーコンディショナーを有する電気車両150の代わりに、冷却剤が外部EV熱システム105により外部から供給される。さらに、EV熱システム105により提供される外部冷却剤が電池152と直接インターフェースをとらないため、EV熱システム105の外部冷却剤に含まれる任意の汚染物質は電池152に伝達されないこととなる。電池熱システム160は外部冷却剤が電池152と直接インターフェースをとった場合よりも汚染物質が少ない傾向がある。このシステムはVTOL航空機等のラジエータを含まない電気車両にも適している。
【0025】
上述のように、電池熱コントローラ135は電気車両150の電池熱システム160の内部冷却剤を冷却または加熱する供給源として役立つ外部冷却剤の供給を管理する。例えば、電池熱コントローラ135は、EV熱システム105に、液体−液体熱交換機265の第二の側部において内部冷却剤に対して冷却または加熱を供給するために電池熱システム160の液体−液体熱交換機265の第一の側部にコネクタ140および車両コネクタ差込口155を通じて冷却剤をポンプ輸送する。
【0026】
EV熱システム105はヒートポンプシステム220、低温タンク230、高温タンク235、ポンプ240、およびフィルタ245を含む。低温タンク230は低温の冷却剤を格納し、高温タンク235は高温の冷却剤を格納する。低温タンク230と高温タンク235はいずれも独立し得る。低温タンク230および高温タンク235の体積は充電環境に依存する。一例として、低温タンク230の体積は900リットルでもよく、高温タンク235の体積はそれより小さくてもよい。制御バルブ231は低温の冷却剤251が解放されることを可能にするために開き、制御バルブ236は高温の冷却剤253が解放されることを可能にするために開く。センサは低温タンク230の水位を測定してもよく、センサは高温タンク235の水位を測定してもよい。低温および/または高温の冷却剤はポンプ240によりポンプ輸送される高温/低温の冷却剤254に表されるように混合される。ポンプ240は液体−液体熱交換機265の一つの側部を通り、コネクタ140およびコネクタ差込口155を通じて高温/低温の冷却剤出力255をポンプ輸送する。外部冷却剤がポンプ輸送されるレートは毎秒およそ1リットルであり得る。
【0027】
電池熱コントローラ135は制御バルブ231および制御バルブ236を制御する。電池熱コントローラ135は制御バルブ231および制御バルブ236を通る流路の大きさを変えることにより低温タンク230および高温タンク235からの冷却剤の流れを制御する。制御バルブ231および236は完全に開いた状態と完全に閉じた状態との間の任意の位置に設定され得る。制御バルブ231および236を制御することにより、電池熱コントローラ135はポンプ240により電気車両150にポンプ輸送される外部冷却剤の流量、圧力、および温度を制御する。
【0028】
電池熱コントローラ135は電気車両150にポンプ輸送される外部冷却剤の所望の温度を決定し、所望の温度を達成するためにバルブ231および236に設定点まで開かせる。ある実施形態では、電池熱コントローラ135はBMS154からリクエストされた温度に基づいて外部冷却剤の所望の温度を決定する。例えば、電池熱コントローラ135は電池152の現在の温度および/または電池152の所望の温度を表示するBMS154からのリクエストを受信し得る。電池熱コントローラ135はリクエストが許可されることができるかどうかを決定する。許可できる場合、電池熱コントローラ135はリクエストに適合するために制御バルブ231および236に設定点まで開かせる。電池熱コントローラ135は所定の期間にわたって外部冷却剤を提供した後、冷却剤の予期される量、冷却剤の予期される温度、および/または電池152の予期される温度を表示するリクエストに対する応答を送信し得る。電池熱コントローラ135がリクエストは許可されることができないと決定した場合、電池熱コントローラ135は実行されることのできる所定の期間にわたって外部冷却剤を提供した後、冷却剤の予期される量、冷却剤の予期される温度、および/または電池152の予期される温度を表示するリクエストに対する応答を送信し得る。
【0029】
液体−液体熱交換機265からコネクタ140を通じて戻る戻り冷却剤(高温/低温の入力264)はフィルタ245によりフィルタリングされる。フィルタ245は電気車両150から戻ってくる冷却剤から汚染物質を除去する。フィルタ245は冷却剤がヒートポンプシステム220に戻る前にあるように示されているものの、フィルタ245はEV熱システム105のループ248内のどこにあってもよい。
【0030】
ヒートポンプシステム220は戻り冷却剤に冷却されて低温タンク230に格納し、加熱されて高温タンク235に格納する。例えば、ヒートポンプシステム220は高温の冷却剤257を高温タンク235に格納するためにフィルタリングされた高温/低温の冷却剤257を加熱するための高温のコイルを含んでもよく、低温の冷却剤250を低温タンク230に格納するためにフィルタリングされた高温/低温の冷却剤257を冷却するための低温のコイルを含んでもよい。より多くの低温の冷却剤が必要な場合、冷却剤は低温のコイル上を通って低温タンク230に入る。より多くの高温の冷却剤が必要な場合、冷却剤は高温のコイル上を通って高温タンク235に入る。ヒートポンプシステム220は過剰な熱を環境に飛ばすための換気扇を含み得る。
【0031】
ある実施形態では、電池熱コントローラ135はフィルタリングされた高温/低温の冷却剤257から高温の冷却剤または低温の冷却剤を作成するかどうかをヒートポンプシステム220に指示する。電池熱コントローラ135は低温タンク230に格納された低温の冷却剤の水位および高温タンク235に格納された高温の冷却剤の水位に基づいてこの決定をし得る。この決定は予期または推定される必要性にさらに基づき得る。例えば、EVSE110に接続される前に直ちに動作する電気車両は冷却される必要のあり得る高温の電池152を有する傾向があり、EVSE110に接続される前に直ちに動作しない電気車両は加熱される必要のあり得る低温の電池152を有する傾向がある。EVSE110はいつ高温または低温の冷却剤が必要であるかの履歴情報へのアクセスを有し得る。さらに、またはあるいは、EVSE110はEVSEの予定された使用へのアクセスを有し得る。
【0032】
図2は電気車両150から外部冷却剤を排出するのを助けるためのリターンライン上のポンプを示していないものの、ある実施形態では、EV熱システム105は電気車両150から外部冷却剤を排出するのを助けるためにリターンライン上に追加のポンプを含み得る。
【0033】
図3は、ある実施形態での、電気車両の電池システムのための外部熱管理を提供するための例示的な工程を示すフローダイアグラムである。
図3の工程は電池熱コントローラ135により実行されるように、そうでなければ
図2および1を参照して説明される。電池熱コントローラ135は
図3のこれら工程のさらなる、異なる、またはより少ない工程を実行することができ、
図3の工程は電池熱コントローラ135とは異なる実施形態により実行されることができる。
【0034】
工程310において、電池熱コントローラ135は電気車両150のBMS154から外部冷却剤のリクエストを受信する。外部冷却剤は電気車両150の電池152(低温または高温の電池のいずれか)の温度を変化させるために電気車両150により使用される内部冷却剤の温度を変化させるために使用されると予期される。リクエストは電池152の現在の温度および/または電池152の所望の温度を表示し得る。リクエストは電池の温度を特定することなく外部冷却剤を提供するためのリクエストであってもよい。電池熱コントローラ135がリクエストを許可することができないと決定した場合、例えば、決定された温度において十分な冷却剤を提供できない場合、電池熱コントローラ135は所定の期間にわたって外部冷却剤を提供した後、冷却剤の予期される量、冷却剤の予期される温度、および/または電池152の予期される温度を表示するリクエストに対する応答を送信し得る。
【0035】
次に、工程315において、電池熱コントローラ135は、液体−液体熱交換機265の第一の側部の熱ループを通じてポンプ輸送するために、低温タンク230から解放するための冷却剤の質量流量、および/または高温タンク235から解放するための冷却剤の質量流量を決定する。この決定は電気車両150に提供される外部冷却剤の決定された温度および電気車両150の熱的要件に少なくとも部分的に基づく。
【0036】
次に、工程320において、電池熱コントローラ135は決定された冷却剤の質量流量を液体−液体熱交換機265の第一の側部の熱ループを通じてポンプ輸送する。例えば、電池熱コントローラ135は決定された温度を達成するために制御バルブ231および/または制御バルブ236に設定点まで開かせ、ポンプ240に液体−液体熱交換機265の第一の側部の熱ループを通じて外部冷却剤をポンプ輸送する。電池熱コントローラ135はポンプのレートを制御し得る。
【0037】
次に、工程325において、電池熱コントローラ135は、少なくとも低温タンク230内の低温の冷却剤の水位および高温タンク235内の高温の冷却剤の水位に基づいて、熱ループからの戻り冷却剤を冷却して低温タンク230に格納するか、または加熱して高温タンク235に格納するかどうかを決定する。この決定は予期または推定される必要性にさらに基づき得る。例えば、EVSE110に接続する前に直ちに動作する電気車両は冷却される必要のある高温の電池152を有する傾向があり、EVSE110に接続する(寒い日にEVSE110にドッキングされる)前に直ちに動作しない電気車両は温められる必要のあり得る低温の電池152を有し得る。EVSE110はいつ高温または低温の冷却剤が必要であるかの履歴情報へのアクセスを有し得る。さらに、またはあるいは、EVSE110はEVSE110の予定された使用へのアクセスを有し得る。
【0038】
次に、工程330において、電池熱コントローラ135は戻り冷却剤を適宜冷却または加熱する。例えば、電池熱コントローラ135はヒートポンプシステム220に戻り冷却剤を適宜冷却または加熱するように指示する。
【0039】
上述のように、コネクタ140は電池152を充電するための接続および液体−液体熱交換機265への供給源として提供される外部冷却剤のための接続を含む。
図4は、ある実施形態による、例示的なコネクタ140および車両コネクタ差込口155の図を示している。車両コネクタ差込口155は電気車両150に固定され、コネクタ140に嵌合するように構成される。
図4は車両コネクタ差込口155に嵌合されていない状態のコネクタ140を示している。
図5は車両コネクタ差込口155に嵌合した状態のコネクタ140を示している。
【0040】
コネクタ140はコネクタ140からカットアウトされ、車両コネクタ差込口155の隆起した部分412がコネクタ140のカットアウト部分にフィットすることを可能にするように構成されたガイド機構410を含む。これはコネクタ140の適切な向きを保証することを助け、そのため、例えばコネクタ140は逆さまに挿入することができない。コネクタはコネクタ140を車両コネクタ差込口155に挿入する際に使用するための第一のハンドル部分512および第二のハンドル部分516を含む。
【0041】
コネクタ140はステータス表示を提供するライトリング514を含む。例えば、ライトリング514は異なるステータスを表示するために異なる色の光で照らされ得る。ステータスの例には、EVSE110が利用可能かどうか、EVSE110が現在電気車両150を充電しているかどうか、エラーがあるかどうか、電気車両150の充電が終了したかどうか、等を含み得る。
【0042】
ケーブル138が示されていないものの、コネクタ140はケーブルエントリーポイント518を含む。コネクタ140は電池熱システムホースのうち一つのためのホース接続点520も含む。コネクタ140の反対側には、電池熱システムホースのうち別の一つのための同様のホース接続点がある。ある実施形態では、電池熱システムホースはケーブル138に束ねられるが、ケーブル138のカバーの内側にない。別の実施形態では、電池熱システムホースはケーブル138のカバーの内側にある。
【0043】
コネクタ140の特徴は落下防止のためのゴム製のオーバーモールド表面を含み得る。例えば、落下の際に地面または他の表面に当たる可能性のある特徴はゴム製のオーバーモールド表面を含み得る。例えば、第一のハンドル部分512の外部および第二のハンドル部分516の外部はゴム製のオーバーモールド表面を含み得る。ホース接続点の外部はゴム製のオーバーモールド表面を含み得る。
【0044】
コネクタ140はコネクタ差込口155へのコネクタ140の動力付き挿入補助およびコネクタ差込口155からコネクタ140を引き込むための動力付き引込み補助を制御するために使用される正方向および逆方向ボタン510を含む。動力付き挿入補助はコネクタ140をコネクタ差込口155に接続するための高い挿入力を克服するために使用される。
【0045】
図6はコネクタ140の斜視図を示しており、
図7はコネクタ140の正面図を示している。
図8はコネクタ差込口155の図を示しており、
図9はコネクタ差込口155の正面図を示している。
【0046】
コネクタ140は電流を電池152に供給するための八組のソケットを含む。例えば、コネクタ140はDC+1 630ソケット、DC+2 632ソケット、DC+3 634ソケット、DC+4 636ソケット、DC−1 640ソケット、DC−2 642ソケット、DC−3 644ソケット、およびDC−4 646ソケットを含む。ソケットはコネクタ差込口155の対応するピンと嵌合するように構成される。したがって、ソケット630、632、634、636、640、642、644、および646はコネクタ差込口155のピン830、832、834、836、840、842、844、および846とそれぞれ嵌合する。八組のソケット/ピンが示されているものの、より多くの、またはより少ないソケット/ピンが電気車両150の電力要件に応じて使用され得る。示されている例では、システムが最大四つの別々の電池パック(電池パックごとに二つの電力ソケット/ピン)を有する電気車両150で使用されるように設計されているため、八組のソケット/ピンがある。任意の所与の時間において、別々の電池パックは異なる充電要件(例えば、異なる電流レートおよび/または電圧)を有し得る。コネクタ差込口155のピン830、832、834、836、840、842、844、および846は8mmの高電圧ピンであり得る。ソケット/ピンは500ampsのレートであり得る。
【0047】
コネクタ140は動力付き挿入補助のためのアライメント点として役立つガイドピンソケット650を含む。順方向および逆方向ボタン510の順方向の位置の作動を通じて可能にされた動力付き挿入補助は、モータにコネクタ差込口155の掛かり部850を掴ませ、コネクタ140をコネクタ差込口155に引っ張らせる。
図10は掛かり部850を掴むための掛かりの付いたドローバ機構を使用する動力付き挿入補助の一例を示している。ドローバ1010は、コネクタ140をコネクタ差込口155に引っ張らせるために、ガイドピンソケット650から延在し、フック機構1015を備える掛かり部850をしっかりと掴み、親ねじを用いてフックを引き戻す。別の実施形態では、コネクタ140はねじ付ドローバにねじ山を付け、モータの使用を通じてコネクタ差込口155にねじで留められる。
【0048】
コネクタ140は液体−液体熱交換機265を冷却または加熱するためのループの外部冷却剤を搬送するための冷却剤ポート820および825に接続する冷却剤ポート620および625を含む。示されていないものの、迅速な切断は冷却剤ポート620および625を冷却剤ポート820および825にそれぞれ結合させるために使用され得る。冷却剤ポートの一方は電気車両150に出力するためのものであり、他方のポートは電気車両150からの戻り冷却剤のためのものである。
【0049】
コネクタはカメラポート960およびライトポート662を含む。ある実施形態では、コネクタ140は自律システムを通じてコネクタ差込口155に接続される。このようなシステムでは、ライトはコネクタ差込口155を照らし、カメラはコネクタ140をコネクタ差込口155にガイドするためにコネクタ差込口155の特徴を認識する。
【0050】
コネクタ140はコネクタ差込口155の対応するピン920−927と嵌合するように構成されたデータ通信ソケット720−727を含む。コネクタ140はコネクタ差込口155の対応するピン928および929にそれぞれ嵌合するように構成されたグラウンドソケット728および729を含む。データ通信ソケット/ピンはEVSE110と電気車両150との間の通信のために使用される。示されている例示的なコネクタは最大四つの別々の電池パック(電池パックごとに二つのデータ通信ソケットの組)を有する電気車両150で使用されるように設計されているため、八つのデータ通信ソケットの組を含む。通信は、例えば電池パックに利用可能な電流のネゴシエーションを含み得る。通信は電池熱コントローラ135とBMS154との間の情報を含み得る。
【0051】
コネクタ140はコネクタ差込口155の対応する高速データ通信ピン710および715にそれぞれ嵌合するように構成された高速データ通信ソケット710および715を含む。高速データ通信接続は充電の管理に必ずしも関係しない電気車両150のデータを交換するために使用され得る。例えば、電気車両150は地図、フライトプラン等のナビゲーション情報を送信し得る。
【0052】
電池は同一のケーブルで提供され得るかまたは電池の充電を提供するケーブルを用いて束ねられ得ることが説明されてきたが、ある実施形態では、冷却剤は電池の充電のための充電ケーブルを用いて束ねられない別々のケーブルを通じて提供される。このような実施形態では、充電は別々の充電ケーブルを通じて提供され得るか、および/または誘導充電を通じてワイヤレスに実行され得る。
【0053】
前述の説明では冷却剤は単一の電池熱システムホースにおいて電気車両の電池熱システムに提供されることが説明されたが、ある実施形態では、外部冷却剤は複数の電池熱システムホースにおいて提供され得る。例えば、電気車両の複数の電池のための複数の電池熱システムのための(可能性のある異なる温度の)冷却剤を提供する複数の電池熱システムホースがあり得る。
【0054】
前述の説明では、制御構造、ゲートレベル回路およびフルソフトウェア命令シーケンスは本発明を曖昧にすることのないように詳細を示さなかった。当業者においては、含まれる説明と共に、必要以上の実験を行うことなく適切な機能性を実施することができるであろう。
【0055】
「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」等の明細書における参照は説明される実施形態が特定の機能、構造、または特性を含み得るが、全ての実施形態が必ずしも特定の機能、構造、または特性を含み得ないことを示している。その上、このような句は必ずしも同一の実施形態を指さない。さらに、特定の機能、構造、または特性がある実施形態に関連させて説明される場合、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは当業者の知識の範囲内であることが提示される。
【0056】
図面中に示される技術は一または二以上の電子デバイス(例えば、EVSE、サーバ、電気車両)に格納されるかまたはそこで実行されるコードまたはデータを使用して実施されることができる。このような電子デバイスは、非一時的な機械可読ストレージ媒体(例えば、磁気ディスク、光学ディスク、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、フラッシュメモリデバイス、相変化メモリ)および一次的な機械可読通信媒体(例えば、−搬送波、赤外信号、デジタル信号等の−電気、光学、音響または他の形態の伝搬信号)等の、機械可読媒体を使用してコードおよびデータを格納および(内部で、および/またはネットワークを介して他の電子デバイスと)通信する。加えて、このような電子デバイスは典型的に一または二以上のストレージデバイス(非一時的な機械可読ストレージ媒体)、ユーザ入力/出力デバイス(例えば、キーボード、タッチスクリーン、および/またはディスプレイ)、ならびにネットワーク接続等の、一または二以上の他の機器に結合された一または二以上のプロセッサの組を含む。プロセッサの組と他の機器との結合は典型的に一または二以上のバスおよびブリッジ(バスコントローラとも呼ばれる)を通じて行われる。したがって、所与の電子デバイスのストレージデバイスは典型的にその電子デバイスの一または二以上のプロセッサの組で実行するためのコードおよび/またはデータを格納する。言うまでもなく、本発明の実施形態の一または二以上の部分はソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアの異なる組合せを使用して実施され得る。
【0057】
図中のフローダイアグラムは本発明の所定の実施形態により実行される工程の特定の順序を示しているが、このような順序は例示的なものであることを理解されるべきである(例えば、別の実施形態は異なる順序で工程を実行してもよく、所定の工程を組合せてもよく、所定の工程を重ね合わせてもよい、等)。
【0058】
本発明はいくつかの実施形態の観点から説明されたが、当業者においては、本発明は説明された実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の精神および範囲で
修正および変更を伴って実施することができることを認識されたい。本説明はしたがって限定するものではなく例示的なものとみなされるべきである。
【国際調査報告】