特表2021-524366(P2021-524366A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-524366ヘアスタイリング装置および毛髪をカールさせる方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-524366(P2021-524366A)
(43)【公表日】2021年9月13日
(54)【発明の名称】ヘアスタイリング装置および毛髪をカールさせる方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 2/16 20060101AFI20210816BHJP
   A45D 4/06 20060101ALI20210816BHJP
【FI】
   A45D2/16
   A45D4/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2021-515289(P2021-515289)
(86)(22)【出願日】2019年5月21日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月21日
(86)【国際出願番号】GB2019051399
(87)【国際公開番号】WO2019224530
(87)【国際公開日】20191128
(31)【優先権主張番号】1808307.1
(32)【優先日】2018年5月21日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520460649
【氏名又は名称】ザ ハウス オブ カールス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】THE HOUSE OF CURLS LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】サンダーランド,ギャリー
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ギャリー
(57)【要約】
【課題】ヘアスタイリング装置および毛髪をカールさせる方法を提供する。
【解決手段】ヘアスタイリング装置10は、クランプ部22、24に連結されたハンドル部18、20を有する第1のアーム12および第2のアーム14を備え、各アーム12、14はハンドル部18、20に隣接する第1の端部で互いに結合されており、クランプ部22、24は、開放位置と、カール形成器具がクランプ部22、24の間に保持され得る閉鎖位置との間で、互いに対して移動可能であることを可能にする。第1のアーム12のクランプ部22はヒータ素子を収容し、凹形状でヒータ素子によって加熱可能な表面を含む。第2のアーム14のクランプ部24は、凸形状のクランプ面30を含む。クランプ部22、24が閉鎖位置にあるとき、第1のアーム12の加熱可能な表面と第2のアーム14のクランプ面30とは、離間距離だけ離間している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランプ部に結合されたハンドル部を有する第1のアームおよび第2のアームを備え、
各前記アームは、前記ハンドル部に隣接する第1の端部で互いに結合され、前記クランプ部は、開放位置と、前記クランプ部の間にカール形成器具を保持し得る閉鎖位置との間で、互いに対して移動可能であることを可能にするヘアスタイリング装置であって、
前記第1のアームの前記クランプ部は、ヒータ素子を収容し、凹形状で前記ヒータ素子によって加熱可能な表面を含み、前記第2のアームの前記クランプ部は、凸形状のクランプ面を含み、前記クランプ部が前記閉鎖位置にあるとき、前記第1のアームの加熱可能な表面と前記第2のアームの前記クランプ面とは、離間距離だけ離間している、ヘアスタイリング装置。
【請求項2】
前記離間距離は少なくとも5mmである、請求項1に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項3】
前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面は、加熱可能な表面である、請求項1または2に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項4】
前記第2のアームの前記クランプ部は、前記ヒータ素子を収容する、請求項3に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項5】
前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面の温度を制御するためのコントローラをさらに備える、請求項3または4に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項6】
前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面の温度は、0℃、70℃、100℃および220℃を含む群から選択される温度に加熱され得る、請求項5に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項7】
前記コントローラは、各前記アームの加熱可能な表面の温度を制御する、請求項5または6に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項8】
各前記アームの加熱可能な表面の温度を検出する温度センサをさらに備える、請求項5〜7のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項9】
各前記アームの加熱可能な表面は220℃までの温度に加熱される、請求項3〜8のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項10】
各前記アームの加熱可能な表面は、アルミニウム、スチール、チタンおよびセラミックを含む群から選択される材料からなる、請求項3〜9のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項11】
各前記アームの加熱可能な表面は、セラミック、トルマリン、およびフッ素樹脂を含む群から選択される材料でコーティングされている、請求項3〜10のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のヘアスタイリング装置を使用して毛髪にカールを形成する方法であって、
カール形成器具の周りに毛髪の一部を巻く工程(a)と、
前記ヘアスタイリング装置の各前記アームの加熱可能な表面を加熱する工程(b)と、
前記ヘアスタイリング装置の前記クランプ部の間で、前記カール形成器具を把持する工程(c)と、
前記ヘアスタイリング装置の前記クランプ面の間で前記カール形成器具を所定の時間だけ圧縮する工程(d)と、
前記カール形成器具を前記ヘアスタイリング装置から解放する工程(e)と、
を含む、毛髪をカールさせる方法。
【請求項13】
前記所定の時間が10〜40秒の範囲である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項14】
前記所定の時間が10〜30秒の範囲である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項15】
前記所定の時間が10〜20秒の範囲である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項16】
前記所定の時間が10〜15秒の範囲である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項17】
前記所定の時間が15〜20秒の範囲である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項18】
前記所定の時間が18秒である、請求項12に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項19】
前記工程(a)の前に、毛髪の一部に熱保護および毛髪硬化製品を適用する追加のステップをさらに含む、請求項12〜18のいずれか一項に記載の毛髪をカールさせる方法。
【請求項20】
前記工程(a)の後、前記工程(b)の前に、毛髪の一部に熱保護および毛髪硬化製品を適用する追加のステップをさらに含む、請求項12〜18のいずれか一項に記載の毛髪をカールさせる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘアスタイリング装置に関し、特に、カール形成器具内に収容された毛髪を加熱する装置および毛髪をカールさせる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪の一部にカールを付与するための公知の装置は加熱されたカーリングアイロン、カーリングトングおよびカーリングワンドを含み、これらの大部分は、ハンドルに取り付けられた円筒形加熱要素を含む。これらの装置を使用するために、カールされる各毛髪の一部は、加熱要素の周りに巻かれ、次いで、取り除かれ、頭部の周りの毛髪の異なるセクションに対する動作を繰り返す。
【0003】
ローラーもまた、毛髪をカールさせるために一般的に使用される。ローラーは、加熱されていなくてもよく、または使用前に予熱されていてもよい。加熱されたローラーは、使用前に加熱される中空円筒ローラー本体を備える。毛髪の一部は、毛髪の端部から始まり頭皮に向かって回転するようにローラーの周りに巻き付けられる。次に、ローラーは頭皮に固定され、ローラーからの熱は、ローラーが冷えるにつれて、その周りに巻き付けられた毛髪に伝達される。加熱されたローラーは、典型的には非常に重く、ローラーを毛髪に入れるときにユーザーが指を火傷する危険性が常にある。加えて、ローラーは一般に、毛髪を一方向、すなわち毛髪の端部から頭皮まで巻くためにのみ使用することができ、それによって、1つのタイプのカールのみを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許第2497602号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
中国特許第2497602号は、頭部への装着後に加熱される可能性のある、従来のローラーについて説明している。ハンドヘルド装置はローラーを取り囲むように形作られた加熱要素を含み、各ローラー上の毛髪は、加熱要素との接触を通じて個々に加熱される。
【0006】
サロンおよび家庭環境の両方で使用するための、毛髪をカールさせるための改良された装置を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、クランプ部に結合されたハンドル部を有する第1のアームおよび第2のアームを備える。
各前記アームは、前記ハンドル部に隣接する第1の端部で互いに結合され、前記クランプ部は、開放位置と、前記クランプ部の間にカール形成器具を保持し得る閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であることを可能にするヘアスタイリング装置である。
前記第1のアームの前記クランプ部は、ヒータ素子を収容し、凹形状で前記ヒータ素子によって加熱可能な表面を含み、前記第2のアームの前記クランプ部は、凸形状のクランプ面を含み、前記クランプ部が前記閉鎖位置にあるとき、前記第1のアームの加熱可能な表面と、前記第2のアームの前記クランプ面とは、離間距離だけ離間している。
【0008】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、前記第1のアームおよび前記第2のアームを前記開放位置に離れるように付勢するための付勢手段を含む。好ましくは、前記付勢手段はばねである。
【0009】
好ましくは、前記離間距離は少なくとも5mmである。これにより、カール形成器具を、2つの前記クランプ面の間で、快適につかみ、圧縮することができる。
【0010】
好ましくは、前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面は、加熱可能な表面である。有利には、前記第2のアームの前記クランプ部は前記ヒータ素子を収容する。
【0011】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面の温度を制御するためのコントローラをさらに備える。有利には、ユーザーは複数の温度の所定の選択から前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面の温度を選択することができる。好ましくは、前記第2のアームの凸形状の前記クランプ面は0℃、70℃、100℃および220℃を含む群から選択される温度に加熱することができる。前記コントローラは、各前記アームの加熱可能な表面の温度を制御することができ、ユーザーは、各前記アームの加熱可能な表面の温度を選択することができる。
【0012】
好ましくは、ヘアスタイリング装置は、各前記アームの加熱可能な表面の温度を検出する温度センサをさらに備える。
【0013】
好ましくは、各前記アームの加熱可能な表面は220℃までの温度に加熱される。
【0014】
好ましくは、各前記アームの加熱可能な表面は、アルミニウム、スチール、チタンおよびセラミックを含む群から選択される材料からなる。
【0015】
有利には、各前記アームの加熱可能な表面はセラミック、トルマリン、およびフッ素樹脂を含む群から選択される材料でコーティングされている。
【0016】
本発明のさらなる態様によれば、以下の工程を含む、上記で定義されたヘアスタイリング装置を使用して毛髪を加熱する方法が提供される。
カール形成器具の周りに毛髪の一部を巻く工程(a)と、
前記ヘアスタイリング装置の各前記アームの加熱可能な表面を加熱する工程(b)と、
前記ヘアスタイリング装置の前記クランプ部分の間で、前記カール形成器具を把持する工程(c)と、
前記ヘアスタイリング装置の前記クランプ面の間で、前記カール形成器具を所定の時間だけ圧縮する工程(d)と、
前記カール形成器具を前記ヘアスタイリング装置から解放する工程(e)。
【0017】
好ましくは、前記所定の時間は10〜40秒の範囲である。より好ましくは、前記所定の時間は10〜30秒の範囲である。さらにより好ましくは、前記所定の時間は10〜20秒の範囲である。さらにより好ましくは、前記所定の時間は10〜15秒または15〜20秒の範囲である。最も好ましくは、前記所定の時間は18秒である。
【0018】
好ましくは、前記カール形成器具内の毛髪が80℃〜100℃の温度に加熱される。
【0019】
有利には、本方法は前記工程(a)の前に、毛髪の一部に熱保護および毛髪硬化製品を適用するさらなるステップを含む。あるいは、前記工程(a)の後、前記工程(b)の前に、毛髪の一部に熱保護および毛髪硬化製品を適用してもよい。熱保護および毛髪硬化製品は、スプレーの形態であってもよい。
【0020】
図面はヘアスタイリング装置の好ましい実施形態を示しており、例としてのものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1a】ヘアスタイリング装置を下方から見た斜視図である。
図1b図1aのヘアスタイリング装置を上方から見た斜視図である。
図2図1aのヘアスタイリング装置の平面図である。
図3a図2のヘアスタイリング装置の、線A−Aに沿った断面図であり、ヘアスタイリング装置は開放形態にある。
図3b図2のヘアスタイリング装置の、線A−Aに沿った断面図であり、ヘアスタイリング装置は閉鎖形態にある。
図4a図2のヘアスタイリング装置の、線B−Bに沿った断面図であり、ヘアスタイリング装置は閉鎖形態にある。
図4b図2のヘアスタイリング装置の、線B−Bに沿った断面図である。ヘアスタイリング装置は閉鎖形態にあり、カーラーはクランプ部の間に保持されている。
図5a】本発明のヘアスタイリング装置と共に使用するカーラーを開放形態で示す等角図である。
図5b図5aのカーラーを開放形態で示す側面図である。
図5c図5bのカーラーを閉鎖形態で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1aおよび図1bを参照すると、ヘアスタイリング装置10は、第1および第2のアーム12、14を含む。各アーム12、14は、クランプ部22、24に結合されたハンドル部18、20を有する。アーム12、14は、ハンドル部18、20に隣接する一端のヒンジ16を介して一緒に結合される。ヒンジ16は図1a、図1b、および図3aに例示されているように、ヘアスタイリング装置10の2つのアーム12、14のクランプ部22、24を開放位置にバイアスして離間させる任意のタイプのヒンジ機構であってもよい。ユーザーはハンドル部18、20に圧搾力を加えて、クランプ部22、24を共に押し、ヘアスタイリング装置10を閉じることができる。図3bは、閉鎖位置にあるヘアスタイリング装置10を図示する。
【0023】
クランプ部22、24は、国際公開第2017/098282号パンフレットに記載されているようなカール形成器具を受け入れるように形成された内側クランプ面28、30を含む。
【0024】
図3a、図3b、図4aおよび図4bは、ヘアスタイリング装置10の様々な断面図を示す。これらの図に示されるように、上部のクランプ部22は凹形状の内側クランプ面28を含み、下部のクランプ部24は、凸形状の内側クランプ面30を含む。
【0025】
図4aに示すように、クランプ部22、24が閉鎖位置にあるとき、上部のクランプ部22の凹形状の内側クランプ面28と、下部のクランプ部24の凸形状の内側クランプ面30とは、Xとラベル付けされた距離だけ離間している。
【0026】
図5a、5bおよび5cは、本発明のヘアスタイリング装置10で加熱され得るカール形成器具、すなわちカーラー32の例を示す。カーラー32は、中央に位置するコネクタ部34によって連結された2つの離間した側部40、42を備える。第1の側部40は側面から見て実質的に平坦であり、第2の側部42は曲線状である。この例では、第1の側部40には、コネクタ部34と実質的に同じ方向に第2の側部42に向かって延びる5つの細長い突起すなわちポスト44の形態のバリア部材が設けられている。第2の側部42は、2つの固定状態を有するように構成されている。第1の固定状態は図5aに示されており、第2の側部42は形状が凸形状であり、第1の側部40から離れて曲線状である。これは、カーラー32の開放形態であり、毛髪がコネクタ部34の周りに巻かれることを可能にする。第2の固定状態は図5cに示されており、第2の側部42が折り畳まれて、コネクタ部34および第1の側部40の頂部上に凹形状に湾曲している。これは、カーラー32の閉鎖形態であり、コネクタ部34の周りに巻かれた毛髪をカーラー32内に固定することを可能にする。カーラー32は、弾性と熱伝導性の両方を有する材料から製造され、コネクタ部34は中空であることが好ましく、カーラー32を圧縮することができる。
【0027】
図4bは、2つの内側クランプ面28、30の間にクランプされたカーラー32を図示している。上部の内側クランプ面28と下部の内側クランプ面30との間の離間距離Xは、カーラー32を内側クランプ面28、30の間に収容することを可能にするだけでない。カーラー32が内側クランプ面28、30の間で圧縮されて、カーラー32内に位置する毛髪をより効率的に加熱することを確実にする。したがって、離間距離Xは、カーラー32のコネクタ部34の長さよりも短い。カーラー32の、第1および第2の側部40、42の間のギャップを橋渡しするポスト44も熱伝導性である。本実施形態では、カーラー32が圧縮されると、これらのポスト44は加熱された内側クランプ面28、30に接触し、カーラー32内の毛髪への熱の伝達を補助する。
【0028】
ヘアスタイリング装置10は、ヒンジ16に隣接してヘアスタイリング装置10から延び出る電源コード26を含む。第1のアーム12の上部のクランプ部22は、ヒータ素子を収容し、ヒータ素子は、上部のクランプ部22の内側に位置する凹形状の内側クランプ面28を加熱する。凹形状の内側クランプ面28は、アルミニウム、スチール、チタン、セラミック又は他の適当な材料のような熱伝導性材料から製造される。上部の内側クランプ面28は、セラミックコーティング、トルマリンコーティング、またはフッ素樹脂コーティング、または他の適切な材料でコーティングされていてもよい。また、下部のクランプ部24の、下部の内側クランプ面30は、下部のクランプ部24内に配置され得るヒータ素子によって加熱可能であってもよい。下部の内側クランプ面30は、上部の内側クランプ面28と同様の材料から製造することができる。このヘアスタイリング装置10は、ユーザーが内側クランプ面28、30の一方又は両方の温度を、好ましくはハンドル部18、20の一方に配置されたスイッチ36を用いて制御することができるコントローラを含むことができる。好ましくは、上部の内側クランプ面28は約220℃の温度まで加熱可能である。好ましくは、上部のクランプ部22および下部のクランプ部24の両方は、ヘアスタイリング装置10の外部表面が手に触れると熱くなるのを防止するための絶縁体を含む。
【0029】
下部のクランプ部24は、使用中にユーザーの頭部に接触する可能性があるので、不快感を避けるために下部の内側クランプ面30を加熱しないようにしてもよい。あるいは、下部の内側クランプ面30を上部の内側クランプ面28よりも低い温度に加熱してもよい。ユーザーは、下部の内側クランプ面30の温度を、3つ以上の温度の所定の選択から選択することができる。例えば、下部の内側クランプ面30の温度は、スイッチ36をスライドさせるか、またはダイヤル(図示せず)を所望の温度設定に対応する位置に回すことによって変更することができる。温度設定の選択は例えば、0℃、70℃、100℃、220℃であってもよい。
【0030】
各クランプ部22、24には、複数の通気孔38が設けられていてもよい。
【0031】
使用時には、各カーラー32のコネクタ部34の周りに毛束を巻き付けることによって、いくつかのカーラー32が頭部に適用される。カーラー32が所定の位置に配置されると、ヘアスタイリング装置10によって把持され、2つのクランプ部22、24の間にクランプされる。ヘアスタイリング装置10は、アーム12、14を閉じ、クランプ部22、24をカーラー32の周りにクランプする際に開始されるタイマーを含むことができる。好ましくは、カーラー32が最適な時間加熱された後に、可聴警報が発せられる。この可聴警報は、ヘアスタイリング装置10内に保持されたカーラー32が十分に加熱され、解放されるべきであることを示す。好ましくは、カーラー32は約100℃の温度に加熱され、カーラー32内の毛髪は約80℃の温度に加熱される。カーラー32は、それらが冷却され、カールが硬化した後、典型的にはカーラー32の温度が30℃以下であるときにのみ毛髪から除去される。典型的には頭部の毛髪には複数のカーラー32が使用され、各カーラー32は、本発明のヘアスタイリング装置10を使用して個別に加熱される。
【符号の説明】
【0032】
10 ヘアスタイリング装置
12 第1のアーム
14 第2のアーム
16 ヒンジ
18、20 ハンドル部
22、24 クランプ部
26 電源コード
28、30 内側クランプ面
32 カーラー
34 コネクタ部
36 スイッチ
38 通気孔
40 第1の側部
42 第2の側部
44 ポスト
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
【国際調査報告】