特表2021-525196(P2021-525196A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-525196自動車用カメラ・モニタ・システムおよび自動車用ミラー代替システムの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-525196(P2021-525196A)
(43)【公表日】2021年9月24日
(54)【発明の名称】自動車用カメラ・モニタ・システムおよび自動車用ミラー代替システムの使用
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/00 20060101AFI20210827BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20210827BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20210827BHJP
【FI】
   B60R1/00 A
   H04M1/00 R
   B60R11/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-566637(P2020-566637)
(86)(22)【出願日】2019年5月15日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月27日
(86)【国際出願番号】EP2019062489
(87)【国際公開番号】WO2019228813
(87)【国際公開日】20191205
(31)【優先権主張番号】102018208513.7
(32)【優先日】2018年5月29日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヴァインリヒ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ガーシュケ
【テーマコード(参考)】
3D020
5K127
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BA06
3D020BA10
3D020BA11
3D020BA20
3D020BC02
3D020BC13
3D020BE03
5K127AA36
5K127BA03
5K127BA10
5K127BB01
5K127CB02
5K127DA11
5K127GD07
(57)【要約】
自動車(101)用のカメラ・モニタ・システム(100)は、自動車(101)の周囲(105)の画像を供給するように構成されたカメラ(102)と、通話ユニット(106)を有する、カメラ(102)の画像を表示するモニタ(104)と、を備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(101)用のカメラ・モニタ・システム(100)であって、
前記自動車(101)の周囲(105)の画像を供給するように構成されたカメラ(102)と、
通話ユニット(106)を有する、前記カメラ(102)の画像を表示するモニタ(104)と、
を備える、カメラ・モニタ・システム(100)。
【請求項2】
前記通話ユニット(106)は、前記モニタ(104)の一部であるマイクロフォン(107)を有している、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記通話ユニット(106)は、前記モニタ(104)の一部である別のカメラ(108)を有している、請求項1または2記載のシステム。
【請求項4】
前記通話ユニット(106)は、前記モニタ(104)の一部であるスピーカ(109)を有している、請求項1から3までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項5】
外部の携帯電話(111)とのデータ通信のための通信インタフェース(110)を備えている、請求項1から4までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項6】
前記自動車(101)のスピーカシステム(113)に音声情報を伝送する伝送ユニット(112)を備えている、請求項1から5までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項7】
前記通話ユニット(106)は、全体または一部が前記モニタ(104)のケーシング(103)に統合されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項8】
前記通話ユニット(106)は、画像および音響の同時伝送または純粋な音響伝送のために構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、前記自動車(101)用のミラー代替システム(114)として構成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項10】
自動車(101)用のミラー代替システムの、通話システムとしての使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに示されるのは、自動車用カメラ・モニタ・システム、例えば、自動車用ミラー代替システムとして構成されているカメラ・モニタ・システムである。さらに、自動車用ミラー代替システムの使用が示される。
【背景技術】
【0002】
自動車は、カメラと、このカメラの画像を自動車の利用者のために表示するモニタとを有することが可能である。例えば、カメラおよびモニタを用いて、従来のエクステリアミラーの視野を写し出すミラー代替システムが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
拡張された使用領域を有する、自動車用カメラ・モニタ・システムを示すことは望ましいことである。さらに、付加的な使用領域を可能にする、自動車用ミラー代替システムを示すことは望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
少なくとも1つの実施形態によれば、自動車用カメラ・モニタ・システムはカメラを有している。カメラは、自動車の周囲の画像を供給するように構成されている。カメラ・モニタ・システムは、カメラの画像を表示するモニタを有している。モニタは、通話ユニットを有している。
【0005】
カメラ・モニタ・システムは、特に自動車用ミラー代替システムとして構成されている。カメラ・モニタ・システムは、特に、自動車の走行中にモニタに画像を表示するように構成されている。例えば、カメラ・モニタ・システムによって可能になるのは、運転者および/または自動車の別の利用者に対し、自動車の周囲を少なくとも部分的にカメラ・モニタ・システムのモニタに表示することである。これにより、従来のエクステリアミラーは、例えば省略可能である。カメラは、特に、自動車の長手方向側面に対応付けられており、かつこれまでは従来のエクステリアミラーを用いて認識可能である、周囲の少なくとも一部を写し出すように構成されている。例えば、カメラは、動作時に自動車の側方のカメラアームに配置されている。
【0006】
モニタは、画像を表示する要素に加えて通話ユニットを有している。これにより、モニタは、通話および/またはビデオ通話に使用されるように構成されている。したがって、カメラの画像の表示に適するようにされているのに加えて、モニタ、ひいてはカメラ・モニタ・システムは、電話機能を有している。モニタは、動作時に、例えば自動車のAピラーに取り付けられている。例えば貨物自動車では、モニタは、自動車の乗車グリップの周囲に取り付けられている。モニタは、特に運転者および/または同乗者のすぐ近くに取り付けられている。例えば、モニタは、運転者および/または同乗者の正面の視野にも突き出ている。モニタは、例えば、大きな改造なしに自動車に後付け可能である。
【0007】
通話ユニットは、特に全体または一部がモニタのケーシングに統合されている。通話ユニットは、表示要素と共にモニタの同じケーシングに組み込まれている。したがって、通話ユニットは、自動車に容易に統合可能である。さらに、通話ユニットは、運転者および/または同乗者の有効な近くの箇所に取り付け可能である。したがって、例えば、良好な音声品質および/または良好な画質が可能になる。自動車内での通話のためにマイクロフォンおよび/またはカメラを付加的に統合することが回避可能である。通話ユニットは、ただ1つのユニットに取り付けられる。したがって、容易かつコスト効率的に後付けできることが保証される。
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、通話ユニットは、モニタの一部であるマイクロフォンを有している。したがって、マイクロフォンは、利用者の近くに取り付け可能である。特に、騒がしい外部状況においては、このような状況にもかかわらず良好な録音品質が可能である。コストのかかる後処理、例えばノイズキャンセリングが回避可能である。
【0009】
少なくとも1つの実施形態によれば、通話ユニットは、モニタの一部である別のカメラを有している。この別のカメラは、例えば、動作時に利用者に向けられ、ビデオ通話のためのビデオ信号の伝送に使用される。このカメラはモニタに統合されており、ひいては利用者に対して良好な角度で統合されている。したがって、利用者の顔を正面から見ることができる。したがって、利用者の顔のカメラ画像は、歪みなしに写し取ることが可能である。したがって、例えば、極めて大きな角度だけから利用者を撮影できる従来の車内カメラと比較して、運転支援システムにおける認識率を改善することができる。この別のカメラにより、利用者を正面から見ることによって利用者を自然に写し取ることも可能である。
【0010】
別の実施形態によれば、通話ユニットは、モニタの一部であるスピーカを有している。このスピーカは、例えば、通話時に音響信号を出力するために使用される。したがって、カメラ・モニタ・システムのモニタには、自立の通話ユニットに完全に統合することができる。
【0011】
特にビデオ通話応用では、相手のカメラ画像をモニタに表示することができる。これは、例えば、モニタの表示面全体において、かつ/または部分領域だけにおいて行われる。特に走行中には、少なくとも、エクステリアミラーについての法的に規定された視野クラスがモニタに表示される。これらは、例えば、ビデオ通話の付加的な画像用のスペースを示すために縮められて表示される。自動車の静止時には、この画像を全面に表示することが可能である。
【0012】
少なくとも1つの実施形態によれば、このシステムは、外部の携帯電話とのデータ通信のための通信インタフェースを有している。例えば、通信インタフェースは、モニタの一部、特に通話ユニットの一部である。したがって、例えば、通話時にはカメラ・モニタ・システムを用いて外部の携帯電話のデータ、例えば、携帯電話に記憶されている電話番号を使用することができる。
【0013】
別の一実施形態によれば、このシステムは、自動車のスピーカシステムに音声情報を伝送する伝送ユニットを有している。したがって、通話ユニットの音声データを自動車のスピーカシステムに伝送し、自動車のスピーカシステムを用いて再生することができる。これにより、自動車の既存のインフォテインメントシステムに、通話機能を有するカメラ・モニタ・システムを統合することができる。
【0014】
自動車用のミラー代替システムは、一実施形態では、通話システムとして使用される。このミラー代替システムは、特に、本発明の少なくとも1つの実施形態によるカメラ・モニタ・システムを有している。従来のエクステリアミラーの代替としてのミラー代替システムの従来の使用に加え、このミラー代替システムは、通話システムとしても使用可能である。したがって、このミラー代替システムは、通話に、例えばビデオ通話および/または従来の通話に使用可能である。
【0015】
別の利点、特徴および発展形態が、図面に関連して説明される以下の複数の実施例から明らかになる。同じ、同種の、または同じ作用の要素には、図面をまたいで、同じ参照符号が付されていることがある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施例によるカメラ・モニタ・システムを有する自動車の概略図である。
図2】一実施例によるモニタの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1には、一実施例による自動車101を上から見た概略図が示されている。自動車101は、例えば、貨物自動車である。別の複数の実施例によれば、自動車は、バスおよび/または乗用車である。
【0018】
自動車101は、ミラー代替システム114としてカメラ・モニタ・システム100を有している。カメラ・モニタ・システム100は、自動車101の長手方向側面毎に1つのカメラ102を有している。カメラ102はそれぞれ、自動車101の周囲105の一部を撮影するために使用される。別の複数の実施例によれば、長手方向側面毎に複数のカメラ、例えば2つまたはそれ以上のカメラが設けられている。別の複数の実施例によれば、カメラ102は、自動車101の一方の長手方向側面だけに設けられている。
【0019】
カメラ102は、特に、従来のエクステリアミラーの視野にある、周囲105の一部を録画するように構成されている。このために、例えば、カメラ102は、長手方向側面において、自動車101の側方のカメラアームに配置されている。
【0020】
カメラ・モニタ・システム100は、2つのモニタ104を有している。動作時には、関連する長手方向側面の関連する周囲105のそれぞれ1つの部分がモニタ104に表示される。特に、関連するカメラ102の画像が、モニタ104に表示される。
【0021】
ここでは、カメラ102およびモニタ104に信号技術的に接続されている装置110が設けられている。装置110は、カメラ102もモニタ104も共に制御するように構成されている。例えば、装置110は、自動車101の制御装置または制御装置の一部である。特に、装置110は、画像処理のために構成されている。
【0022】
モニタ104は、それぞれ1つの通話ユニット106を有している。別の複数の実施例によれば、すべてのモニタ104が通話ユニット106を有しているわけではない。例えば、複数のモニタ104のうち1つだけが、通話ユニット106を有している。通話ユニット106により、通話するために、例えば移動無線ネットワークを用いて音声信号を伝送するために、かつ/または移動無線ネットワークを用いてビデオ通話信号を伝送するために、カメラ・モニタ・システム100を使用することが可能になる。
【0023】
図2には、一実施例によるモニタ104の概略図が示されている。モニタ104は、ケーシング103を有している。モニタ104は、表示領域115を有している。表示領域115は、周囲の画像を表示するために、かつ/またはビデオ通話システムとして使用される間に画像を表示するために使用される。
【0024】
ケーシング103は、表示領域115に画像を表示するための要素も収容する、モニタ104のケーシングである。同一のケーシング103には、特に通話ユニット106の要素も配置されている。ケーシング103は、通話ユニット106の要素を支持しかつ保持する。通話ユニット106は、モニタ104に統合されている。
【0025】
通話ユニット106は、マイクロフォン107を有している。マイクロフォン107は、音響信号を録音するために、特に通話時の音響信号を録音するために、かつ/または音声制御のための音響信号を録音するために使用される。通話ユニット106は、別のカメラ108を有している。この別のカメラは、ビデオ通話中に自動車101の運転者を撮影するために、かつ/または自動車101の同乗者または別の利用者を撮影するために使用される。通話ユニット106は、スピーカ109を有している。これは、特に通話時に音響信号を出力するために使用される。
【0026】
通話ユニット106は、通信インタフェース110を有している。通信インタフェースは、特に、通話ユニット106および/またはカメラ・モニタ・システム100を信号技術的に外部の携帯電話111(図1)に接続するために使用される。したがって、例えば、無線接続を用いて、かつ/また有線接続を用いて、携帯電話111と通話ユニット106との間でデータを交換可能である。このようなデータには、例えば、携帯電話111に記憶されているデータ、電話番号または類似のものが含まれる。複数の実施例によれば、通話ユニット106を移動無線ネットワークに接続するために、移動無線ネットワークへの携帯電話111へのコネクションが使用される。
【0027】
通話ユニット106は、伝送ユニット112を有している。伝送ユニット112は、通話ユニット106と、自動車101のスピーカシステム113(図1)とを信号技術的に接続するために使用される。したがって、特に、通話時には自動車101のスピーカシステム113を用いて、通話相手の音声信号を出力可能である。
【0028】
通話ユニット106は、複数の実施例によれば、図2に示したすべての要素107、108、109、110、112を有しているわけではない。複数の実施例によれば、特定の要素の任意の選択が、通話ユニット106において行われる。
【0029】
マイクロフォン107および/または別のカメラ108は、ミラー代替システム114の表示要素と共に同じケーシング103に組み込まれている。マイクロフォン107は、運転者の口元の可能な限りに近くに配置されており、別のカメラ108により、可能な限りに良好に運転者を正面から見ることができる。このことは、同乗者にも対応して当てはまる。
【0030】
音響再生には自動車101のスピーカシステム113および/またはモニタ104のスピーカ109が使用される。特に、会議システムでは、モニタ107のスピーカ109を使用するのが有効である。
【0031】
別のカメラ108は、従来のカメラであってよい。別のカメラ108は、複数の実施例によれば、HDRカメラ、赤外線カメラおよび/または3Dカメラである。したがって、別のカメラ108の画像は、ビデオ通話応用に加えて、別の用途にも利用可能である。例えば、視線方向識別または別の身振りまたはジェスチャ識別が別のカメラ108によって実現される。
【0032】
ビデオ通話を使用する際には、表示領域115全体を相手の顔を表示するために使用可能である。これは、特に法的な理由から、例えば、自動車101が停車しているときにのみ可能である。代替的にまたは付加的に、相手の顔を表示するために表示領域115の部分領域だけが使用される。例えば、カメラ102の画像は、法的な要件を満たすために、表示領域115に大きく縮められて表示される。それにもかかわらず、表示領域115にビデオ通話の画像を付加的に表示するためにスペースが設けられている。したがって、エクステリアミラー領域を表示するための法律規定に違反してしまうことはない。それにもかかわらず、相手の顔は表示可能である。例えば、走行中には通話ユニット106のビデオ信号を抑止して相手の顔が表示領域115にまったく表示されないようにすることも可能である。音響伝送だけが、例えばマイクロフォン107ならびにスピーカ109および/またはスピーカシステム113によって起動される。
【0033】
通信インタフェース110により、携帯電話111は、カメラ・モニタ・システム100およびミラー代替システム114に統合されている。
【0034】
ハンズフリー通話応用にカメラ・モニタ・システム100を適用する際には、カメラ・モニタ・システム100により、録音される音声の良好な音声品質が可能になる。自動車101の天井領域または別の要素に付加的なマイクロフォンを組み込む必要はない。ビデオ通話応用にカメラ・モニタ・システム100を使用する際には、モニタ104に統合されている別のカメラ108により、運転者の顔を正面から見ることができる。これにより、運転者の顔のカメラ画像を必要とする運転支援システムにおいて良好な認識率も可能になる。
【0035】
モニタ104は、既存の車両に容易に後付け可能である。なぜなら、マイクロフォン107、別のカメラ108および表示領域115は、ただ1つのユニットに統合されているからである。特に、モニタ104には、個々の要素の信号をさらに処理することが可能な計算ユニットを一緒に取り付けることもできる。
【0036】
カメラ・モニタ・システム100に通話ユニット106を統合することにより、別の複数の構成要素から依存性を少なくし、ひいては、特に新車に統合する際にはコスト効率性を高め、かつ故障の起こり易さを低減させることができる。通話ユニット106は、わずかな追加コストだけで、カメラ・モニタ・システム100に、特にミラー代替システム114に統合可能である。別のカメラ108のカメラ画像は、複数の実施例によれば、ADAS(英語:Advanced Driver Assistence System、先進運転支援システム)用の付加的な情報源として使用される。このADASは、ミラー代替システム114において、例えばカメラ102の画像用にも設けられている。したがって別のカメラ108の画像の使用は、例えば、別のコンポーネントがなくても、かつ/または別のケーブリングコストがなくても可能である。
【0037】
通話ユニット106のマイクロフォン107により、自動車101のハンドフリーの音声制御が可能になる。別のカメラ108により、自動車101のジェスチャ制御が可能になる。別のカメラ108の運転者の顔のカメラ画像は、ADASをサポートするために使用可能である。別のカメラ108は、例えば自動運転の際に運転者を観察するための付加的な供給源として使用可能である。同乗者に対しては、特に、表示領域115におけるピクチャーインピクチャーコンセプトにより、自動車101内でのモバイルオフィスを実現可能であり、表示領域115には、例えば、ビデオ通話画像もミラー代替システム114の画像も共に表示可能である。
【0038】
したがって、カメラ・モニタ・システム100により、ミラー代替システム114の機能範囲が拡張される。モニタ104の位置は、自動車101の利用者の画像および音声を良好な品質で記録できるようにするために、また相手側の信号を適切な位置に出力できるようにするために有効に使用される。
図1
図2
【国際調査報告】