特表2021-525252(P2021-525252A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-525252三環式誘導体を含む阻害剤、その製造方法、及び使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-525252(P2021-525252A)
(43)【公表日】2021年9月24日
(54)【発明の名称】三環式誘導体を含む阻害剤、その製造方法、及び使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 498/04 20060101AFI20210827BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20210827BHJP
   C07D 498/14 20060101ALI20210827BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20210827BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20210827BHJP
【FI】
   C07D498/04 116
   C07D519/00CSP
   C07D498/14
   A61K31/553
   A61P43/00 111
   A61P35/00
   A61P19/08
   A61P29/00
   A61P37/02
   A61P25/00
   A61P3/00
   A61P11/00
   A61P9/00
   A61P15/00
   A61P1/18
   A61P17/00
   A61P13/10
   A61P1/16
   A61P13/12
   A61P35/02
   A61P1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】191
(21)【出願番号】特願2020-565398(P2020-565398)
(86)(22)【出願日】2019年5月28日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月20日
(86)【国際出願番号】CN2019088788
(87)【国際公開番号】WO2019228341
(87)【国際公開日】20191205
(31)【優先権主張番号】201810541998.4
(32)【優先日】2018年5月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201810772171.4
(32)【優先日】2018年7月13日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201811142142.6
(32)【優先日】2018年9月28日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910176302.7
(32)【優先日】2019年3月8日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518402015
【氏名又は名称】江▲蘇▼豪森▲薬▼▲業▼集▲団▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】518405393
【氏名又は名称】上▲海▼翰森生物医▲薬▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】高 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲広▼俊
(72)【発明者】
【氏名】王 少宝
(72)【発明者】
【氏名】修 文▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲譚▼ 松良
(72)【発明者】
【氏名】▲包▼ 如迪
【テーマコード(参考)】
4C072
4C086
【Fターム(参考)】
4C072AA01
4C072AA06
4C072AA07
4C072BB02
4C072BB03
4C072BB06
4C072BB07
4C072CC02
4C072CC12
4C072CC16
4C072DD10
4C072EE09
4C072FF08
4C072FF15
4C072FF19
4C072GG08
4C072HH01
4C072HH05
4C072HH07
4C072JJ02
4C072JJ03
4C072MM10
4C072UU01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB22
4C086CB31
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA36
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
4C086ZC21
(57)【要約】
1種の三環式誘導体を含む阻害剤、その製造方法及び該阻害剤を含有する医薬組成物、及び、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)阻害剤として、癌及びPI3K障害媒体性又は依存性の疾患又は病症の治療におけるその用途。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化1】
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(ここで、
Q、Y及びZは、それぞれ独立して、N又は−CRaaから選ばれ、
環Aは、シクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基から選ばれ、
は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、オキソ複素環基、チオ複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−NRaaC(O)(CHn1ORbb
−NRaaC(S)(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb
−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、オキソ複素環基、チオ複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のシクロアルキルアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のシクロアルキルアミノ基、オキソ基、チオ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルエニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルキニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd
−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee
−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb
−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc
−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のシクロアルキルアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のシクロアルキルアミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee
−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のハロアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb
−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc
−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のハロアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb
−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc
−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
aaは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
bb、Rcc、Rdd及びReeは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
nは0、1、2又は3であり、
pは0、1、2、3、4、5又は6であり、
qは0、1、2、3、4、5又は6であり、
は0、1又は2であり、且つ
は0、1、2、3、4又は5である。)
【請求項2】
は−(CHn1NRbbC(Rffgg)C(O)Rccであり、
ff及びRggは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
、Rbb又はRccは、請求項1に記載のとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素であり、nが1であり、且つR
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、Rは−NHCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはCH−、シクロプロピル−又は−CHCHであり、
環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素であり、nが1であり、且つR
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、Rは−NCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはCH−又はシクロプロピル−であり、
環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素であり、nが1であり、且つR
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、Rは−NHCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはシクロプロピル−又はシクロブチル−である、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
さらに一般式(II)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
Wは、酸素又は硫黄から選ばれ、好ましくは、酸素であり、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ハロシクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc
−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd
−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd
−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、R及びR10は、連結されて1つの複素環基及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記の複素環基及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
環A、Q、Y、Z、Rbb、Rcc、Rdd、Ree、R、R、n、p、q、m及びnは請求項1に記載のとおりである。)
【請求項5】
さらに、一般式(II−A)及び(II−B)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化6】
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(ここで、
Gは酸素又は硫黄から選ばれ、
Lは窒素、酸素、硫黄又は−CRaaから選ばれ、
環Bは複素環基又はヘテロアリール基から選ばれ、好ましくは、チオ複素環基又はオキソ複素環基であり、
は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、オキソ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc
−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd
−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないR基団は、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
は存在し又は存在せず、Lが窒素又は−CRaaである場合、Rは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、基団R、R、R及びRaaのうちのいずれか2つは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
mは0、1、2、3、4、5又は6であり、
tは0、1、2、3、4、5又は6であり、
qは0、1、2、3、4、5又は6であり、
環A、Q、Y、Z、Rbb、Rcc、Rdd、Ree、R、R、n、p、q、m及びnは請求項1に記載のとおりである。)
【請求項6】
さらに、一般式(III)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化7】
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(ここで、
、R及びR14は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで、前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、R及びRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで、前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
Q、Y、Z、Rbb、Rcc、R、R、R、n、p、q、m及びnは請求項1に記載のとおりであり、
g、m、R及びRは請求項5に記載のとおりである。)
【請求項7】
さらに、一般式(IV)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化8】
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(ここで、
13は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで、前記のアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換され、好ましくは、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基又はシクロアルキル基であり、
環B、Q、Z、G、R〜R、R、R、m、n、q及びtは請求項5に記載のとおりである。)
【請求項8】
さらに、一般式(III−A)又は(III−B)に示される化合物である、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化9】
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(ここで、
、R、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで、前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、基団R、R、R11及びR12のうちのいずれか2つは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで、前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
及びR10は請求項4に記載のとおりであり、
Q、Z、G、R〜R、R14、Rbb、Rcc、R、m、n、q、m及びnは請求項6に記載のとおりである。)
【請求項9】
さらに、一般式(V)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化10】
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(ここで、
環Bは請求項5に記載のとおりであり、
Q、Z、G、L、R〜R、R11、R12、R14、R、m、及びtは請求項8に記載のとおりである。)
【請求項10】
さらに、一般式(VI)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化11】
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(ここで、
環Bは請求項4に記載のとおりであり、
Q、Z、G、L、R〜R、R14、R、R、q、m及びtは請求項8に記載のとおりである。)
【請求項11】
環Bは下記のような基団から選ばれる、ことを特徴とする請求項5、7、9又は10に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化12】
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【請求項12】
さらに、一般式(VII)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化13】
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(ここで、
aaは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
L、R〜R、R11、R12、R14及びmは請求項8に記載のとおりである。)
【請求項13】
さらに、一般式(VIII−A)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化14】
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(ここで、
環Bは、下記のような基団から選ばれ、
【化15】
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は、水素、C1〜6アルキル基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又は−(CHn1ORbbから選ばれ、
又は、R及びRは、連結されてC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基、好ましくは、オキサタニル基を形成し、
又は、R及びR又はR及びRは、連結されて1つの3〜8員複素環基、好ましくは、ピロリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
、R及びR14は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
aaは、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン又はシアノ基から選ばれ、
は、水素、オキソ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
bbは、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン又はシアノ基から選ばれ、且つ
tは0、1、2又は3である。)
【請求項14】
前記Rは、水素、C1〜3アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
又は、R及びRは、連結されてC4〜6シクロアルキル基又は4〜6員複素環基、好ましくは、1つの酸素又は窒素を含む4〜6員複素環基、より好ましくは、オキサタニル基を形成し、
及びR又はR及びRは、連結されて1つの4〜6員複素環基、好ましくは、窒素又は酸素を含有する4〜6員複素環基(ここで、ヘテロ原子の個数が1つ又は2つである。)、より好ましくは、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
又はRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
は、水素、ハロゲン、オキソ基、C1〜3アルキル基、ハロゲン置換C1〜3アルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はフッ素置換C1〜3アルキル基、さらに好ましくは、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−であり、
aaは、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
bbは、シアノ基から選ばれ、
は0、1、2又は3であり、
tは0、1、2又は3である、ことを特徴とする請求項13に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
aaが水素であり、環Bが
【化16】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH(CH)、シクロプロピル基又はCHCH−ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化17】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH(CH)、シクロプロピル基又はCHCH−ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化18】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH又はシクロプロピル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化19】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH又はシクロプロピル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化20】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRはシクロプロピル基又はシクロブチル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化21】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRはシクロプロピル基又はシクロブチル基ではない、ことを特徴とする請求項13に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
さらに、一般式(VIII)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化22】
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(ここで、
環B、R、R、R、R14、R、Raa及びtは請求項9に記載のとおりである。)
【請求項17】
前記環Bは、
【化23】
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から選ばれ、
は、水素又はC1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素又はC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はアルキル基置換のC1〜6アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
は、水素、ハロゲン、ニトリル基、C1〜6アルキル基又はハロゲン置換C1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はハロゲン置換C1〜3アルキル基、さらに好ましくは、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−である、ことを特徴とする請求項16に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
さらに、一般式(IX)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化24】
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(ここで、
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
〜R、R、R14、Raa及びRbbは、請求項13に記載のとおりである。)
【請求項19】
さらに、一般式(X)に示されるとおりである、ことを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化25】
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(ここで、
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
〜R、R、R14、Raa又はRbbは、請求項13に記載のとおりである。)
【請求項20】
は存在し又は存在せず、存在する場合、水素、メトキシ基、C1〜6アルキル基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
又は、R及びR又はR及びRは、連結されて1つの3〜8員複素環基を形成し、好ましくは、ピロリジニル基又はアゼチジニル基であり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又は3〜8員複素環基から選ばれ、又はR及びRは、連結されてC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基を形成し、好ましくは、オキサタニル基であり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
又はR及びRは、連結されて1つのC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基を形成し、好ましくは、シクロブタニル基、シクロペンタニル基又は1,3−ジオキソラニル基であり、
14は、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC3〜8シクロアルキル基から選ばれ、
は、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基及び−(CHn1−から選ばれ、好ましくは、水素、C1〜3アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基、より好ましくは、水素、メチル基又は−(CHn1−であり、
aaは、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC3〜8シクロアルキル基から選ばれる、ことを特徴とする請求項5〜19のいずれかに記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項21】
前記Rは、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3ヒドロキシ置換アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基又はハロプロピル基であり、
及びRは、それぞれ独立して、C1〜3アルキル基、C1〜3ヒドロキシ置換アルキル基、C1〜3ハロアルキル基又はC1〜3アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
14は、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
は、水素、メチル基又は−(CHn1−から選ばれ、
aaは、ハロゲン、シアノ基、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基である、ことを特徴とする請求項20に記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項22】
は、水素、ハロゲン、オキソ基、チオ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1−から選ばれ、ここで前記のC1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、及びC1〜6ハロアルキル基は、さらに、水素、ハロゲン、オキソ基、チオ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、及びC1〜6ハロアルキル基のうちの1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、好ましくは、ハロゲン、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又はオキソ基、より好ましくは、ハロゲン、C1〜3アルキル基、C1〜3ハロアルキル基又はオキソ基である、ことを特徴とする請求項5、7、9、10、13又は16に記載の一般式(I)、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項23】
前記化合物の構造は以下に記載のとおりである、ことを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化26-1】
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【化26-2】
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【化26-3】
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【化26-4】
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【化26-5】
[この文献は図面を表示できません]
【化26-6】
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【請求項24】
一般式(IV)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法。
【化27】
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一般式(IV−1)と一般式(IV−2)を反応させ、一般式(IV)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
Xはハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R、R、q、m、n及びtは請求項10に記載のとおりである。)
【請求項25】
一般式(VI)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法。
【化28】
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一般式(VI−1)と一般式(IV−2)を反応させ、一般式(VI)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
Xはハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R14、R、R、q、m、n及びtは請求項8に記載のとおりである。)
【請求項26】
一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法。
【化29】
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一般式(IX)とローソン試薬を反応させ、一般式(IX−A)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
〜R、R、R14〜R16及びRaaは請求項18に記載のとおりである。)
【請求項27】
一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法。
【化30】
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一般式(IX−A)、遷移金属の錯体及びそのリガンドを反応させ、一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
前記の遷移金属の錯体及びそのリガンドは、好ましくは、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルであり、
〜R、R、R14〜R16及びRaaは請求項18に記載のとおりである。)
【請求項28】
医薬組成物であって、それは、治療有効量の請求項1〜23のいずれかに記載の一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、及び1種又は複数種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項29】
請求項1〜23のいずれかに記載の一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又は請求項28に記載の医薬組成物の、PI3K阻害剤医薬品の製造における使用、好ましくは、PI3Kα阻害剤医薬品の製造における使用。
【請求項30】
請求項1〜23のいずれかに記載の一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又は請求項28に記載の医薬組成物の、癌、骨疾患、炎症性疾患、免疫疾患、神経系疾患、代謝性疾患、呼吸器疾患、及び心臓病を治療する医薬品の製造における使用であって、ここで、前記癌は、乳癌、膵臓癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、セミノーマ、黒色腫、膀胱癌、肝臓癌、腎臓癌、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、及び結直腸癌から選ばれる使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品合成の分野に属し、具体的には、1種の三環式誘導体阻害剤及びその製造方法、応用に関する。
【背景技術】
【0002】
ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)タンパク質ファミリーは、大きくI、II、III及びIVという4つのクラスに分類され、細胞成長、増殖、分化、生存やグルコース代謝など、複数種の細胞機能の調節に関与する。PI3Kの4クラスのタンパク質は、構造及び機能がそれぞれ異なり、これらの中でも、最も広く研究されているのはクラスI PI3Kであり、このクラスのPI3Kは、さらに、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、及びPI3Kγの4つのサブクラスに分類され、これらの中でも、PI3Kαは、複数種の腫瘍において活性化突然変異及び増幅が発生し、腫瘍の発症や進行に密に関連している。PI3Kβが血小板を活性化させることができ、血栓形成などの疾患の発症や進行において重要な役割を果たすことを証明している報告がある。PI3Kδ及びPI3Kγは主に血液系において発現し、免疫系及び炎症の発症に密に関連しており、また、PI3Kγは血圧の安定化や平滑筋収縮に密に関連している。
【0003】
PI3Kαは複数種の腫瘍において活性化突然変異及び増幅を発生させ、腫瘍の発症を引き起こす駆動要素である。PI3Kαはヘテロ二量体であり、p110触媒サブユニット及びp85調節サブユニットからなる。PI3Kαは受容体チロシンキナーゼ(RTKs)及びGタンパク質結合受容体(GPCR)により活性化され、活性化された後、ホスファチジルイノシトール2リン酸(PIP2)によるホスファチジルイノシトール3リン酸(PIP3)の生成を触媒し、PIP3は、さらに、プロテインキナーゼB(PKB、AKTともいう)及びその下流シグナル伝達経路を活性化させることができる。複数種の細胞成長因子、たとえば、表皮成長因子(EGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、肝細胞成長因子(HGF)及びインシュリンは、すべてPI3Kαを活性化させることにより、細胞の下流増殖シグナル伝達経路を活性化させることができ、PI3Kαの異常活性化は細胞の高速増殖を引き起こし、それにより腫瘍の発症を引き起こすことがある。
【0004】
従来から、PI3Kαは、腫瘍医薬品の研究・開発における重要なターゲットであるが、ほとんどの化合物がPI3Ksの広域スペクトル阻害剤であるので、臨床研究において副作用が比較的大きく、PI3Ks阻害剤の発展が深刻に制限されていることを招く。従来の研究によると、PI3Ksの広域スペクトル阻害剤の副作用のほとんどはPI3Kβ、PI3Kδ及びPI3Kγサブタイプを阻害することにより引き起こされることがすでに明らかになり、ここで、PI3Kβは、血小板減少や血栓形成の副作用メカニズムには重要な役割を果たし、PI3Kδ阻害は免疫系の異常を引き起こすことがあり、自己免疫や感染毒性、たとえば、肺炎、肝炎及び下痢/腸炎がPI3Kδターゲットの阻害に密に関連しており、PI3Kγは血圧安定及び平滑筋収縮に密に関連しており、高血圧の副作用を引き起こす主なターゲットである。従って、高活性、高選択性のPI3Kα阻害剤を開発することは、PI3Kα阻害剤の抗腫瘍効果をさらに高めるとともに、他のサブタイプの阻害により引き起こされる各種の炎症、血小板減少や高血圧などの深刻な副作用を低減又は解消することができる。
【0005】
ノバルティス会社が開発したPI3Kα選択的阻害剤BYL−719は、現在、臨床フェーズIII研究段階にあり、武田薬品工業会社が開発したPI3Kα選択的阻害剤MLN1117はフェーズII臨床研究に入り、ジェネンテック社が開発した選択的阻害剤GDC−0077も臨床フェーズI研究段階にある。
【0006】
国際出願WO2010029082(A1)及びWO2011022439(A1)はPI3Kα選択的阻害剤に関連する化合物を報告しているが、以降の研究から明らかなように、その化合物は、すべて細胞活性が高くなく、臨床においてその抗腫瘍効果に悪影響を与える。従って、高活性及び高選択性を有するPI3Kα選択的阻害剤を開発することがさし迫って必要である。PI3Kα選択的阻害剤は、PI3Kα活性化突然変異又は増幅を有する複数種の多発性腫瘍の治療に用いることができ、重要な臨床応用価値がある。
【0007】
研究を行ったところ、本発明の実施例は、PI3Kα酵素に対して活性及び選択性がより高く、細胞活性がより良好であり、マウス薬効モデルにおいてより良好な腫瘍阻害率を示し、且つ安全性がより高いことを見出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩を提供することです。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ここで、一般式(I)に示される化合物の構造は、以下のとおりである。
【化1】
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(ここで、
Q、Y及びZは、それぞれ独立して、N又は−CRaaから選ばれ、
環Aは、シクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基から選ばれ、
は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、オキソ複素環基、チオ複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−NRaaC(O)(CHn1ORbb、−NRaaC(S)(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、オキソ複素環基、チオ複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のシクロアルキルアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のシクロアルキルアミノ基、オキソ基、チオ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルエニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルキニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで、前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のシクロアルキルアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のシクロアルキルアミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のシクロアルキルアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルハロアルコキシ基、置換又は未置換のシクロアルキルヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のハロアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のハロアルキル基、ハロゲン、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のハロアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
aaは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
bb、Rcc、Rdd及びReeは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
nは0、1、2又は3であり、
pは0、1、2、3、4、5又は6であり、
qは0、1、2、3、4、5又は6であり、
は0、1又は2であり、且つ
は0、1、2、3、4又は5である。)
【0010】
好ましい形態として、Rは−(CHn1NRbbC(Rffgg)C(O)Rccであり、
ff及びRggは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、置換又は未置換のアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、置換又は未置換のアミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、置換又は未置換のエニル基、置換又は未置換のアルキニル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、及び置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
、Rbb又はRccは一般式(I)のとおりである。
【0011】
さらに好ましい形態として、環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素であり、nが1であり、且つR
【化2】
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である場合、Rは−NHCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはCH−、シクロプロピル−又は−CHCHであり、
環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素、nが1であり、且つR
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、Rは−NCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはCH−又はシクロプロピル−であり、
環Aがベンゼン環であり、Rが水素であり、Q、YがNであり、Zが−CRaaであり、Raaが水素であり、nが1であり、且つR
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、Rは−NHCHRffC(O)NHではなく、ここでRffはシクロプロピル−又はシクロブチル−である。
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(II)に示される。
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
Wは酸素又は硫黄から選ばれ、好ましくは、酸素であり、
及びR10は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ハロシクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、R及びR10は、連結されて1つの複素環基及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記の複素環基及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
環A、H、Y、Z、R23〜R26、R、R、n、p、q、m及びnは、一般式(II)のとおりである。)
【0012】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(II)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(II−A)及び(II−B)に示される。
【化6】
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(ここで、
Gは酸素又は硫黄から選ばれ、
Lは窒素、酸素、硫黄又は−CRaaから選ばれ、
環Bは複素環基又はヘテロアリール基から選ばれ、好ましくは、チオ複素環基又はオキソ複素環基であり、
は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、オキソ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、任意の2つの隣接する又は隣接しないR基団は、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
は存在し又は存在せず、Lが窒素又は−CRaaである場合、Rは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1dd、−(CHn1ORdd、−(CHn1SRdd、−(CHn1C(O)Rdd、−(CHn1C(O)ORdd、−(CHn1S(O)m1dd、−(CHn1NRddee、−(CHn1C(O)NRddee、−(CHn1C(O)NHRdd、−(CHn1NRddC(O)Ree及び−(CHn1NRddS(O)m1eeの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、基団R、R、R及びRaaのうちのいずれか2つは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
mは0、1、2、3、4、5又は6であり、
tは0、1、2、3、4、5又は6であり、
qは0、1、2、3、4、5又は6であり、
環A、Q、Y、Z、Rbb、Rcc、Rdd、Ree、R、R、n、p、q、m及びnは、一般式(I)のとおりである。)
【0013】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(III)に示される。
【化7】
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(ここで、
、R及びR14は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc又は−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、R及びRは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
Q、Y、Z、Rbb、Rcc、R、R、R、n、p、q、m及びnは一般式(I)のとおりである。)
G、m、R及びRは、一般式(II−A)のとおりである。
【0014】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は、一般式(IV)に示される。
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
13は、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換され、好ましくは、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基又はシクロアルキル基であり、
環B、Q、Z、G、R〜R、R、R、m、n、q及びtは一般式(III)のとおりである。)
【0015】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(III)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は、一般式(III−A)、(III−B)に示される。
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
、R、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ヒドロキシ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccから選ばれ、ここで前記のアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
又は、基団R、R、R11及びR12のうちのいずれか2つは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
及びR10は一般式(II)のとおりであり、
Q、Z、G、R〜R、Rbb、Rcc、R、m、n、q、m及びnは一般式(III)のとおりであり、
14は一般式(III−A)のとおりである。)
【0016】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(III−A)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(V)に示される。
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
環Bは一般式(II−A)のとおりであり、
Q、Z、G、L、R〜R、R11、R12、R14、R、m及びtは一般式(III−A)のとおりである。)
【0017】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(III−A)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(VI)に示される。
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
環Bは一般式(II−A)のとおりであり、
Q、Z、G、L、R〜R、R14、R、R、q、m及びtは一般式(III−A)のとおりである。)
【0018】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、いずれかの示される一般式(II−A)、(II−B)、(IV)、(V)、(VI)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、環Bは下記のような基団から選ばれることを特徴とする。
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0019】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(VII)に示される。
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
aaは、水素、重水素、アルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選ばれ、ここで前記のアルキル基、重水素化アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルコキシ基、エニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基の中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、
L、R〜R、R11、R12、R14及びmは一般式(V)のとおりである。)
【0020】
好ましくは、前記Raa、R、R〜R、R11、R12、及びR14が同時に水素ではない場合、R、Rは一般式(VII)のとおりである。
【0021】
さらに好ましくは、前記Raa、R、R−R、R11、R12、及びR14が同時に水素である場合、基団R、R、及びRのうちのいずれか2つは、連結されて1つのシクロアルキル基、複素環基、アリール基又はヘテロアリール基を形成し、ここで前記のシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基は、さらに、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン、アミノ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換の複素環基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のヘテロアリール基、−(CHn1−、−(CHn1bb、−(CHn1ORbb、−(CHn1SRbb、−(CHn1C(O)Rbb、−(CHn1C(O)ORbb、−(CHn1S(O)m1bb、−(CHn1NRbbcc、−(CHn1C(O)NRbbcc、−(CHn1NRbbC(O)Rcc及び−(CHn1NRbbS(O)m1ccの中から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換されてもよい。
【0022】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(VIII−A)に示される。
【化14】
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(ここで、
環Bは、下記のような基団から選ばれ、
【化15】
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は、水素、C1〜6アルキル基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又は−(CHn1ORbbから選ばれ、
又は、R及びRは、連結されてC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基を形成し、好ましくは、オキサタニル基であり、
又は、R及びR又はR及びRは、連結されて1つの3〜8員複素環基を形成し、好ましくは、ピロリジニル基又はアゼチジニル基であり、
、R及びR14は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
aaは、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン又はシアノ基から選ばれ、
は、水素、オキソ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
bbは、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン又はシアノ基から選ばれ、且つ
tは0、1、2又は3である。)
【0023】
好ましくは、
前記Rは、水素、C1〜3アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基であり、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
又は、R及びRは、連結されてC4〜6シクロアルキル基又は4〜6員複素環基、好ましくは、1つの酸素又は窒素を含む4〜6員複素環基、より好ましくは、オキサタニル基を形成し、
及びR又はR及びRは、連結されて1つの3〜8員複素環基、好ましくは、窒素又は酸素を含有する4〜6員複素環基(ここで、ヘテロ原子の個数が1つ又は2つである。)、より好ましくは、テトラヒドロピロリル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
又はRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
は、水素、ハロゲン、オキソ基、C1〜3アルキル基、ハロゲン置換C1〜3アルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はフッ素置換C1〜3アルキル基であり、さらに好ましくは、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−であり、
aaは、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
bbは、シアノ基から選ばれ、
は0、1、2又は3であり、
tは0、1、2又は3である。
【0024】
条件は以下のとおりである。
aaが水素であり、環Bが
【化16】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH(CH)、シクロプロピル基又はCHCH−ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化17】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH(CH)、シクロプロピル基又はCHCH−ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化18】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH又はシクロプロピル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化19】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRは−CH又はシクロプロピル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化20】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRはシクロプロピル基又はシクロブチル基ではなく、
aaが水素であり、環Bが
【化21】
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であり、R、R、R、R、R14、及びRaaがいずれも水素である場合、ここでRはシクロプロピル基又はシクロブチル基ではない。
【0025】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(1)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(VIII)に示されるとおりである。
【化22】
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(ここで、環B、R、R、R、R14、R、Raa及びtは一般式(III−A)のとおりであり、
及びtは一般式(V)のとおりである。)
【0026】
好ましい形態として、前記環Bは、
【化23】
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から選ばれ、
は、水素又はC1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素又はC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はアルキル基置換のC1〜6アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
は、水素、ハロゲン、ニトリル基、C1〜6アルキル基又はハロゲン置換C1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はハロゲン置換C1〜3アルキル基、さらに好ましくは、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−である。
【0027】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(IX)に示されるとおりである。
【化24】
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(ここで、
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
〜R、R、R14、Raa又はRbbは一般式(VIII−A)のとおりである。)
【0028】
好ましくは、
は、水素又はC1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素又はC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はアルキル基置換のC1〜6アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
及びRは、連結されてC4〜6シクロアルキル基又は4〜6員複素環基、好ましくは、1つの酸素又は窒素を含む4〜6員複素環基、より好ましくは、オキサタニル基を形成し、
及びR又はR及びRは、連結されて1つの4〜6員複素環基、好ましくは、窒素又は酸素を含有する4〜6員複素環基(ここで、ヘテロ原子の個数が1つ又は2つである。)、より好ましくは、テトラヒドロピロリル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
aaは、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素である。
【0029】
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトリル基、C1〜6アルキル基又はハロゲン置換C1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はハロゲン置換C1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−である。
【0030】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、前記の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、前記化合物の構造は一般式(X)に示されるとおりである。
【化25】
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(ここで、
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1bbから選ばれ、
〜R、R、R14、Raa又はRbbは一般式(VIII−A)のとおりである。)
【0031】
好ましくは、
は、水素又はC1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素又はC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、
又はRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、及びアルキル基置換のC1〜6アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3アルコキシ置換のC1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、CHOCH−又はCHCHOCH−であり、
及びRは、連結されてC4〜6シクロアルキル基又は4〜6員複素環基、好ましくは、1つの酸素又は窒素を含む4〜6員複素環基、より好ましくは、オキサタニル基を形成し、
及びR又はR及びRは、連結されて1つの4〜6員複素環基、好ましくは、窒素又は酸素を含有する4〜6員複素環基(ここで、ヘテロ原子の個数が1つ又は2つである。)、より好ましくは、テトラヒドロピロリル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
及びRは、連結されてC4〜6シクロアルキル基又は4〜6員複素環基、好ましくは、1つの酸素又は窒素を含む4〜6員複素環基、より好ましくは、オキサタニル基を形成し、
は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素であり、
14は、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素、フッ素又は塩素であり、
aaは、水素又はハロゲンから選ばれ、好ましくは、水素である。
【0032】
15及びR16は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトリル基、C1〜6アルキル基又はハロゲン置換C1〜6アルキル基から選ばれ、好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ基、アセトニトリル基、プロピオニトリル基又はハロゲン置換C1〜3アルキル基、さらに好ましくは、水素、フッ素、メチル基、アセトニトリル基、−CHF、−CFCH又はCHFCH−である。
【0033】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、いずれかの示される一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、
は存在し又は存在せず、存在する場合、水素、メトキシ基、C1〜6アルキル基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
又は、R及びR又はR及びRは、連結されて1つの3〜8員複素環基、好ましくは、ピロリジニル基又はアゼチジニル基を形成し、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又は3〜8員複素環基から選ばれ、
又はR及びRは、連結されてC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基、好ましくは、オキサタニル基を形成し、
及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC1〜6ハロアルキル基から選ばれ、
又はR及びRは、連結されて1つのC3〜8シクロアルキル基又は3〜8員複素環基、好ましくは、シクロブタニル基、シクロペンタニル基又は1,3−ジオキソラニル基を形成し、
14は、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC3〜8シクロアルキル基から選ばれ、
は、水素、C1〜6アルキル基、ハロゲン、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基及び−(CHn1−から選ばれ、好ましくは、水素、C1〜3アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基、より好ましくは、水素、メチル基又は−(CHn1−であり、
aaは、水素、ハロゲン、シアノ基、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6アルコキシ基又はC3〜8シクロアルキル基から選ばれる。
【0034】
好ましい形態として、前記Rは、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3ヒドロキシ置換アルキル基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基又はハロプロピル基であり、
及びRは、それぞれ独立して、C1〜3アルキル基、C1〜3ヒドロキシ置換アルキル基、C1〜3ハロアルキル基又はC1〜3アルコキシ基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
14は、水素、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基であり、
は、水素、メチル基又は−(CHn1−から選ばれ、
aaは、ハロゲン、シアノ基、C1〜3アルキル基、C1〜3アルコキシ基又はC1〜3ハロアルキル基から選ばれ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基である。
【0035】
本発明の1つの好ましい実施例の形態では、いずれかの示される一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩において、ここで、Rは、水素、ハロゲン、オキソ基、チオ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基又は−(CHn1−から選ばれ、ここで前記のC1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、及びC1〜6ハロアルキル基は、さらに、水素、ハロゲン、オキソ基、チオ基、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、及びC1〜6ハロアルキル基のうちの1つ又は複数の置換基によって置換されてもよく、好ましくは、ハロゲン、C1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基又はオキソ基、より好ましくは、ハロゲン、C1〜3アルキル基、C1〜3ハロアルキル基又はオキソ基である。
【0036】
本発明は、また、一般式(IV)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化26】
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一般式(IV−1)と一般式(IV−2)を反応させ、一般式(IV)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
Xはハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R、R、q、m、n及びtは一般式(IV)のとおりである。)
【0037】
本発明は、また、一般式(VI)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化27】
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一般式(VI−1)と一般式(IV−2)を反応させ、一般式(VI)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
Xはハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R14、R、R、q、m、n及びtは一般式(VI)のとおりである。)
【0038】
本発明は、また、一般式(IV)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
Xはハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R、R、q、m、n及びtは一般式(VI)のとおりである。)
【0039】
本発明は、また、一般式(VI)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、
及びXは、ハロゲンから選ばれ、
環B、Q、Z、G、L、R〜R、R、R、q、m、n及びtは一般式(VI)のとおりである。)
【0040】
本発明は、また、前記の一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
一般式(IX)とローソン試薬を反応させ、一般式(IX−A)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
〜R、R、R14〜R16及びRaaは一般式(IX)のとおりである。)
【0041】
本発明は、また、前記の一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を製造する方法に関し、以下のステップを含む。
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
一般式(IX−A)と遷移金属の錯体及びそのリガンドを反応させ、一般式(X)に示される化合物又はその立体異性体及びその薬学的に許容される塩を得るステップ
(ここで、
前記の遷移金属の錯体及びそのリガンドは、好ましくは、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルであり、
〜R、R、R14〜R16及びRaaは、一般式(X)のとおりである。)
【0042】
本発明は、さらに、医薬組成物に関し、それは、治療有効量のいずれかの示される一般式(I)化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩と、1種又は複数種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含む。
【0043】
本発明は、さらに、いずれかの示される一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又は前記の医薬組成物の、PI3K調節剤医薬品の製造における応用、好ましくは、PI3Kα阻害剤医薬品の製造における応用に関する。
【0044】
本発明は、さらに、一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の、癌、骨疾患、炎症性疾患、免疫疾患、神経系疾患、代謝性疾患、呼吸器疾患、及び心臓病を治療する医薬品の製造における応用に関し、ここで、前記癌は、乳癌、膵臓癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、甲状腺癌、セミノーマ、黒色腫、膀胱癌、肝臓癌、腎臓癌、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、及び結直腸癌から選ばれる。
【0045】
本発明は、さらに、一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物の、癌、骨疾患、炎症性疾患、免疫疾患、神経系疾患、代謝性疾患、呼吸器疾患、及び心臓病を治療する医薬品の製造における応用に関する。
【0046】
本発明は、また、癌を予防及び/又は治療する方法に関し、それは、治療有効量の一般式(I)に示される化合物、その立体異性体又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を患者に投与することを含む。
【0047】
本発明は、また、本発明の化合物又は医薬組成物を用いて病状を治療する方法を提供し、該病状は、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、及びPI3Kγキナーゼの機能不全に関連する状況を含むが、これらに制限されない。
【0048】
本発明は、また、哺乳動物における過剰増殖性障害を治療する方法に関し、それは、治療有効量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物又は誘導体を前記哺乳動物に投与することを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、本方法は、たとえば癌、骨疾患、炎症性疾患、免疫疾患、神経系疾患、代謝性疾患、呼吸器疾患、及び心臓病などの病症の治療に関する。
【0050】
いくつかの実施形態では、本方法は、癌たとえば急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、胸腺癌、脳癌、肺癌(NSCLC及びSCLC)、扁平上皮癌、セミノーマ、黒色腫、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫、口腔及び中咽頭癌、膀胱癌、胃部癌、胃癌、膵臓癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、子宮内膜癌、結直腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、CNS癌、PNS癌、AIDS関連癌(たとえば、リンパ腫及びカポシ肉腫)又はウイルスにより誘発される癌の治療に関する。いくつかの実施形態では、前記方法は、非癌性過剰増殖性障害たとえば皮膚(たとえば、乾癬)、再狭窄又は前立腺(たとえば、良性前立腺肥大(BPH)の良性過形成の治療に関する。いくつかの実施形態では、前記癌は黒色腫又は結直腸癌である。
【0051】
本明細書で提供される治療方法は、治療有効量の本発明の化合物を被検者に投与することを含む。1つの実施形態では、本発明は、自己免疫病を含む哺乳動物における炎症症状を治療する方法を提供する。該方法は、治療有効量の本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物又は誘導体を前記哺乳動物に投与することを含む。1種又はより多くのタイプのERKの機能不全に関連する疾患は、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、アジソン病、抗リン脂質抗体症候群(APS)、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、クローン病、糖尿病(1型)、グッドパスチャー症候、グレーヴス病、ギラン−バレー症候群(GBS)、橋本病、エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、ミオクローナス症候群(OMS)、視神経炎、オード甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、天疱瘡(oemphigus)、多関節炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、関節リウマチ、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎(「巨細胞性動脈炎」とも呼ばれる)、温熱性自己免疫性溶血性貧血(warm a utoimmune hemoly ticanemia)、ウェゲナー肉芽腫症、汎発性脱毛症、シャーガス病、慢性疲労症候群、自律神経機能異常、子宮内膜症、化膿性汗腺炎、間質性膀胱炎、神経性筋硬直、サルコイドーシス、強皮症、潰瘍性結腸炎、白斑及び外陰痛を含むが、これらに制限されない。ほかの病症は、骨吸収障害及び血栓症(thromobsis)を含む。
【発明を実施するための形態】
【0052】
特に記載がある場合を除き、明細書及び特許請求の範囲において使用される用語は下記定義を有する。
【0053】
用語「アルキル基」とは、飽和脂肪族炭化水素基団を指し、それは、1〜20個の炭素を含む直鎖又は分岐状基団であり、好ましくは、1〜8個の炭素を含有するアルキル基、より好ましくは、炭素が1〜6個のアルキル基、最も好ましくは、炭素が1〜3個のアルキル基である。非限定的な例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、n−オクチル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、2−メチル−2−エチルペンチル基、2−メチル−3−エチルペンチル基、n−ノニル基、2−メチル−2−エチルヘキシル基、2−メチル−3−エチルヘキシル基、2,2−ジエチルペンチル基、n−デシル基、3,3−ジエチルヘキシル基、2,2−ジエチルヘキシル基、及びその各種の分岐状異性体などを含む。より好ましくは、1〜6個の炭素を含有する低級アルキル基であり、非限定的な実施例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基などを含む。アルキル基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は任意の使用できる接続点上で置換されてもよく、前記置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは独立してアルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれ、本発明では、好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ハロアルキル基、重水素化アルキル基、アルコキシ置換アルキル基、及びヒドロキシ置換アルキル基である。
【0054】
用語「アルキレン基」とは、アルキル基の1つの水素がさらに置換されたものを指し、たとえば、「メチレン基」は−CH−を指し、「エチレン基」は−(CH−を指し、「プロピレン基」は−(CH−を指し、「ブチレン基」は−(CH−などを指す。用語「エニル基」とは、少なくとも2つの炭素及び少なくとも1つの炭素−炭素二重結合からなる以上のように定義されたアルキル基を指し、たとえばエチレン基、1−プロピレン基、2−プロピレン基、1−、2−又は3−ブテン基などである。エニル基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立してアルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、及びヘテロシクロアルキルチオ基から選ばれる。
【0055】
用語「シクロアルキル基」とは、飽和又は部分不飽和の単環又は多環式環状炭化水素置換基を指し、シクロアルキル環は、3〜20個の炭素を含み、好ましくは、3〜12個の炭素を含み、より好ましくは、3〜8個の炭素を含み、最も好ましくは、3〜6個の炭素を含む。単環シクロアルキル基の非限定的な例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロヘプチル基、シクロヘプタトリエニル基、及びシクロオクチル基などを含み、多環シクロアルキル基は、スピロ環、縮合環及び架橋環のシクロアルキル基を含み、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、及び環ヘプチル基である。
【0056】
用語「スピロシクロアルキル基」とは、5〜20員の単環の間で1つの炭素原子(スピロ原子という)を共用する多環式基団を指し、それは、1つ又は複数の二重結合を含み得るが、完全に共役したπ電子系を有する環は1つもない。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。環と環の間で共用するスピロ原子の数によってスピロシクロアルキル基をモノスピロシクロアルキル基、ビスピロシクロアルキル基又はポリスピロシクロアルキル基に分け、好ましくは、モノスピロシクロアルキル基及びビスピロシクロアルキル基である。より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員のモノスピロシクロアルキル基である。スピロシクロアルキル基の非限定的な例は
【化32】
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【0057】
また、モノスピロシクロアルキル基及びヘテロシクロアルキル基がスピロ原子を共用するスピロシクロアルキル基を含み、非限定的な例は
【化33】
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【0058】
用語「縮合シクロアルキル基」とは、5〜20員であり、系中の各環が系中のほかの環と隣接する一対の炭素原子を共有する全炭素多環基団を指し、ここで1つ又は複数の環は、1つ又は複数の二重結合を含有し得るが、完全に共役したπ電子系を有する環は1つもない。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。構成する環の数によって二環、三環、四環又は多環縮合シクロアルキル基に分けることができ、好ましくは、二環又は三環であり、より好ましくは、5員/5員又は5員/6員ジシクロアルキル基である。縮合シクロアルキル基の非限定的な例は、
【化34】
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を含む。
【0059】
用語「架橋シクロアルキル基」とは、5〜20員であり、任意の2つの環が2つの直接接続しない炭素原子を共用する全炭素多環基団を指し、それは、1つ又は複数の二重結合を含有し得るが、完全に共役したπ電子系を有する環は1つもない。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。構成する環の数によって二環、三環、四環又は多環架橋シクロアルキル基に分けることができ、好ましくは、二環、三環又は四環であり、より好ましくは、二環又は三環である。架橋シクロアルキル基の非限定的な例は、
【化35】
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を含む。
【0060】
前記シクロアルキル環は、アリール基、ヘテロアリール基又はヘテロシクロアルキル環に縮合することができ、ここで母体構造に一体に接続された環はシクロアルキル基であり、非限定的な例は、インダニル基、テトラヒドロナフチル基、及びベンゾシクロヘプチル基などを含む。シクロアルキル基は、置換のものであってもよく、又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立してアルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれる。
【0061】
用語「複素環基」とは、飽和又は部分不飽和の単環又は多環式環状炭化水素置換基を指し、それは、3〜20個の環原子を含み、ここで1つ又は複数の環原子は、窒素、酸素又はS(O)(ここでmは0〜2の整数である)から選ばれるヘテロ原子であり、ただし、−O−O−、−O−S−又は−S−S−の環部分を含まず、残りの環原子は炭素である。好ましくは、3〜12個の環原子を含み、これらのうち、1〜4個がヘテロ原子であり、より好ましくは、3〜8個の環原子を含み、さらに好ましくは、3〜8個の環原子を含み、最も好ましくは、4〜6個の環原子を含む。単環式複素環基の非限定的な例は、オキサタニル基、ピロリジニル基、ピロリドン基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチエニル基、ジヒドロイミダゾリル基、ジヒドロフラニル基、ジヒドロピラゾリル基、ジヒドロピロリル基、ピペリジニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ホモピペラジニル基、及びピラニル基などを含み、好ましくは、オキサタニル基、ピロリジニル基、ピロリドン基、テトラヒドロフラニル基、ピラゾリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、及びピラニル基である。多環式複素環基は、スピロ環、縮合環及び架橋環の複素環基を含み、ここでかかるスピロ環、縮合環及び架橋環の複素環基は、単結合を介してほかの基団に接続され、又は環上の任意の2つ又は2つ以上の原子を介してほかのシクロアルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基にさらに環化して接続されるようにしてもよい。
【0062】
用語「スピロ複素環基」とは、3〜20員の単環の間で1つの原子(スピロ原子とうい)を共用する多環式複素環基団を指し、ここで1つ又は複数の環原子は窒素、酸素又はS(O)(ここでmは0〜2の整数である)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。それは、1つ又は複数の二重結合を含有し得るが、完全に共役したπ電子系を有する環は1つもない。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。環と環の間で共用するスピロ原子の数によってスピロ複素環基をモノスピロ複素環基、ジスピロ複素環基又はポリスピロ複素環基に分けることができ、好ましくは、モノスピロ複素環基及びジスピロ複素環基である。より好ましくは、3員/5員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員モノスピロ複素環基である。スピロ複素環基の非限定的な例は、
【化36】
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を含む。
【0063】
用語「縮合複素環基」とは、5〜20員であり、系中の各環が系中のほかの環と隣接する一対の原子を共有する多環式複素環基団を指し、1つ又は複数の環は、1つ又は複数の二重結合を含有し得るが、完全に共役したπ電子系を有する環は1つもなく、ここで1つ又は複数の環原子は窒素、酸素又はS(O)(ここでmは0〜2の整数である)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。構成する環の数によって二環、三環、四環又は多環縮合複素環基に分けることができ、好ましくは、二環又は三環、より好ましくは、3員/5員、4員/5員又は5員/6員二環縮合複素環基である。縮合複素環基の非限定的な例は、
【化37】
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を含む。
【0064】
用語「架橋複素環基」とは、5〜14員であり、任意の2つの環が2つの直接接続されていない原子を共用する多環式複素環基団を指し、それは、1つ又は複数の二重結合を含有し得るが、完全に共役したπ電子系を有する環が1つもなく、ここで1つ又は複数の環原子は窒素、酸素又はS(O)(ここでmは0〜2の整数である)から選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。好ましくは、6〜14員、より好ましくは、7〜10員である。構成する環の数によって二環、三環、四環又は多環架橋複素環基に分けることができ、好ましくは、二環、三環又は四環であり、より好ましくは、二環又は三環である。架橋複素環基の非限定的な例は、
【化38】
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を含む。
【0065】
前記複素環基は、アリール基、ヘテロアリール基又はシクロアルキル環上に縮合することができ、ここで母体構造に一体に接続される環は複素環基であり、その非限定的な例は、
【化39】
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などを含む。
【0066】
複素環基は、置換されてもよいもの又は非置換のものであり、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立してアルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、オキソ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれる。
【0067】
用語「アリール基」とは、共役したπ電子系を有する6〜14員全炭素単環又は縮合多環(つまり、隣接する炭素原子対を共有する環)基団を指し、好ましくは、6〜10員、たとえばフェニル基及びナフチル基である。より好ましくは、フェニル基である。前記アリール環は、ヘテロアリール基、複素環基又はシクロアルキル環上に縮合することができ、ここで母体構造に一体に接続される環はアリール環であり、その非限定的な例は、
【化40】
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を含む。
【0068】
アリール基は、置換又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立してアルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれる。
【0069】
用語「ヘテロアリール基」とは、1〜4個のヘテロ原子、5〜14個の環原子を含むヘテロ芳香族系を指し、ここでヘテロ原子は酸素、硫黄及び窒素から選ばれる。ヘテロアリール基は、好ましくは、5〜10員、より好ましくは、5員又は6員であり、たとえばイミダゾリル基、フラニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、ピロリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジン基、チアジアゾール、及びピラジニル基などであり、好ましくは、トリアゾリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジン基、及びチアゾリル基であり、より好ましくは、トリアゾリル基、ピロリル基、チエニル基、チアゾリル基、ピリジル基、及びピリミジン基である。前記ヘテロアリール環は、アリール基、複素環基又はシクロアルキル環上に縮合することができ、ここで母体構造に一体に接続される環は、ヘテロアリール環であり、その非限定的な例は、
【化41】
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を含む。
【0070】
ヘテロアリール基は、置換されてもよいもの又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立して、アルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれる。
【0071】
用語「アルコキシ基」とは、−O−(アルキル)及び−O−(非置換シクロアルキル)を指し、ここでアルキル基の定義は前記のとおりである。アルコキシ基の非限定的な例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、及びシクロヘキシルオキシ基を含む。アルコキシ基は、置換されてもよいもの又は非置換のものであってもよく、置換された場合、置換基は、好ましくは、以下の基団の1つ又は複数であり、それは、独立して、アルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基から選ばれる。
【0072】
「ハロアルキル基」とは、1つ又は複数のハロゲンにより置換されたアルキル基を指し、ここでアルキル基は前記で定義したとおりである。
【0073】
「ハロアルコキシ基」とは、1つ又は複数のハロゲンにより置換されたアルコキシ基を指し、ここでアルコキシ基は前記で定義したとおりである。
【0074】
「ヒドロキシアルキル基」とは、ヒドロキシ基により置換されたアルキル基を指し、ここでアルキル基は前記で定義したとおりである。
【0075】
「エニル基」とは、アルケニル基を指し、またオレフィン基ともいい、ここで前記のエニル基は、さらに、ほかの関連基団、たとえば、アルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基によって置換されてもよい。
【0076】
「アルキニル基」とは(CH≡C−)を指し、ここで前記のアルキニル基は、さらに、ほかの関連基団、たとえば、アルキル基、エニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲン、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロロアルコキシ基、シクロアルキルチオ基、ヘテロシクロアルキルチオ基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基によって置換されてもよい。
【0077】
「ヒドロキシ基」とは−OH基団を指す。
「ハロゲン」とはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
「アミノ基」とは−NHを指す。
「シアノ基」とは−CNを指す。
「ニトロ基」とは−NOを指す。
「カルボキシル基」とは−C(O)OHを指す。
「THF」とはテトラヒドロフランを指す。
「EtOAc」とは酢酸エチルを指す。
「EA」とは酢酸エチルである。
「MeOH」とはメタノールを指す。
「DMF」とはN,N−ジメチルホルムアミドを指す。
「DIPEA」とはジイソプロピルエチルアミンを指す。
「TFA」とはトリフルオロ酢酸を指す。
「MeCN」とはアセトニトリルを指す。
「DMA」とはN,N−ジメチルアセトアミドを指す。
「EtO」とはエチルエーテルを指す。
「DCE」とは1,2ジクロロエタンを指す。
「DIPEA」とはN,N−ジイソプロピルエチルアミンを指す。
「NBS」とはN−ブロモスクシンイミドを指す。
「NIS」とはN−ヨードスクシンイミドを指す。
「Cbz−Cl」とはクロロギ酸ベンジルを指す。
「Pd(dba)」とはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを指す。
「Dppf」とは1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを指す。
「HATU」とはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートを指す。
「KHMDS」とはカリウムヘキサメチルジシラジドを指す。
「LiHMDS」とはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを指す。
「MeLi」とはメチルリチウムを指す。
「n−BuLi」とはn−ブチルリチウムを指す。
「NaBH(OAc)」とはトリアセトキシボロ水素化ナトリウムを指す。
「DCM」とはジクロロメタンを指す。
「XはA、B、又はCから選ばれる」、「XはA、B及びCから選ばれる」、「XはA、B又はCである」、「XはA、B及びCである」などのさまざまな用語は、すべて同じ意味を示し、すなわちXはA、B、及びCのうちのいずれかの1種又は複数種であり得ることを意味する。
【0078】
本発明に記載の水素原子は、すべてその同位体である重水素により置換されてもよく、本発明に係る実施例の化合物中のいずれかの水素原子もすべて重水素原子により置換されてもよい。
【0079】
「でもよい」又は「でもよく」とは、後で説明するイベント又は環境が発生し得るが、発生する必要がなく、この説明は、このイベント又は環境が発生した場合及び発生しない場合を含む。たとえば、「アルキル基によって置換されてもよい複素環基団」とは、アルキル基が存在し得るが、必ずしも存在するのではなく、この説明は、複素環基団がアルキル基によって置換された場合、及び複素環基団がアルキル基によって置換されない場合を含む。
【0080】
「置換」とは、基団中の1つ又は複数の水素原子、好ましくは、多くとも5個、より好ましくは、1〜3個の水素原子同士が独立して対応する数の置換基によって置換されたことを意味する。明らかなように、置換基は、これらの可能な化学位置だけにあり、当業者は、多くの努力を払わない場合に可能又は不可能な置換を(実験又は理論を通じて)決定することができる。たとえば、遊離水素を有するアミノ基又はヒドロキシ基は、不飽和(たとえばエチレン性)結合を有する炭素原子と結合すると、不安定である可能性がある。
【0081】
「医薬組成物」は、本明細書の前記化合物又はその生理学的/その薬学的に許容される塩又は前駆体医薬品の1種又は複数種とほかの化学成分との混合物、及びほかの成分たとえば生理学的/薬学的に許容される担体と賦形剤を含有するものを意味する。医薬組成物の目的は、生体に対する投与を促進することであり、活性成分を吸収して、さらに生物学的活性を発揮することに有利である。
「その薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩を指し、このような塩は、哺乳動物の体内に用いる場合、安全性及び有効性を有し、且つあるべき生物学的活性を有する。
【0082】
以下、実施例と組み合わせて本発明をさらに説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を制限するものではない。
【0083】
実施例
本発明の化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)又は/及び液体クロマトグラフィー−質量分析法(LC−MS)により決定するものである。NMR化学シフト(δ)は百万分の一(ppm)の単位で提供される。NMRの測定はBruker AVANCE−400核磁気装置を用いるのであり、測定溶剤は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)、重水素化メタノール(CDOD)及び重水素化クロロホルム(CDCl)であり、内部標準はテトラメチルシラン(TMS)である。
液体クロマトグラフィー−質量分析法LC−MSの測定はAgilent 1200 Infinity Series質量分析計を用いる。HPLCの測定はアジレント1200DAD高圧液体クロマトグラフ(Sunfire C18 150×4.6mmクロマトグラフィーカラム)及びWaters 2695−2996高圧液体クロマトグラフ(Gimini C18 150×4.6mmクロマトグラフィーカラム)を用いる。
薄層クロマトグラフィーシリカゲルプレートは、煙台黄海HSGF254又は青島GF254シリカゲル板を用い、TLCが採用する規格は0.15mm〜0.20mmであり、薄層クロマトグラフィーにより分離して精製した製品が採用する規格は0.4mm〜0.5mmである。カラムクロマトグラフィーは、一般には、200〜300メッシュの煙台黄海シリカゲルを担体として用いる。
本発明の実施例における出発原料は、知られているものであり、且つ市場において購入でき、又は本分野で知られている方法を用いて合成するものを採用できる。
特に説明がない場合、本発明のすべての反応はいずれも連続磁気撹拌下で、乾燥窒素ガス又はアルゴンガスの雰囲気下で行い、溶剤は乾燥溶剤であり、反応温度の単位は℃である。
中間体1
(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン
【化42】
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第1のステップ:(R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化43】
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(R)−オキシラン−2−イルメタノール(3.7g、50.0mmol)、(イソシアナトメチル)ベンゼン(6.66g、50.0mmol)をジクロロメタン(50mL)中に混合し、窒素ガス保護下、45℃に昇温して一晩撹拌した。冷却後、100mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えて、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って表題化合物(R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オン(4.14g、40%)を得た。
MS m/z (ESI): 208.2 [M+H]+.
第2のステップ:(S)−3−ベンジル−4−(ジヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化44】
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(R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オン(4.14g、20.0mmol)、及びIBX(16.8g、60.0mmol)を酢酸エチル(100mL)中に混合し、窒素ガス保護下、85℃で3h撹拌した。冷却後濾過し、ろ液を減圧濃縮させて、(S)−3−ベンジル−4−(ジヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オン粗製品4.46gを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 224.2 [M+H]+.
第3のステップ:(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化45】
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(S)−3−ベンジル−4−(ジヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オン(4.46g、20.0mmol)をジクロロメタン(100mL)中に溶解し、窒素ガス保護下、氷浴にてDAST(6.45g、40.0mmol)を反応液中に滴下し、室温に自然昇温して3h反応させた。反応液を予冷された飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に緩慢に滴下した。ジクロロメタン(200mL×2)で抽出し、有機相を合併し、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って表題化合物(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(1.82g、2段収率40%)を得た。
MS m/z (ESI): 228.2 [M+H]+.
第4のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化46】
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(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(1.82g、8mmol)をエタノール(100mL)中に溶解し、Pd(OH)/C(300mg)を加え、水素雰囲気下、70℃で一晩撹拌した。冷却して濾過し、ろ液を減圧濃縮させて、表題化合物(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(0.88g、80%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.05-4.18 (m, 1H), 4.39-4.45 (m, 1H), 4.54 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 5.78 (td, J = 55.3, 4.7 Hz, 1H), 6.07 (s, 1H);
MS m/z (ESI): 138.1 [M+H]+.
中間体2
9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン
第1のステップ:5−ブロモ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノールの製造
【化47】
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4−ブロモ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(24.0g、119mmol)のメタノール溶液(250mL)中にグリオキサール水溶液(40wt.%、87g、597mmol)を加え、次に水浴下、撹拌しながらアンモニア水(28wt.%、121g、860mmol)を緩慢に滴下し、滴下過程を30分間持続し、40℃を超えないように反応液の温度を制御した。次に、混合物を35℃下で2日間撹拌し、冷却して、有機溶剤を減圧除去し、5−ブロモ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール粗製品を得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 239.0 [M+H]+.
第2のステップ:9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化48】
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5−ブロモ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール粗製品(約29g、119mmol)、炭酸セシウム(158g、485mmol)、及び1,2−ジブロモエタン(42mL、485mmol)をDMF(250mL)中に混合し、85℃下で一晩撹拌して冷却し、大量の酢酸エチルを加えて希釈した。有機相を飽和食塩水で複数回洗浄し、次に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(12.5g、2段収率:38%)を得た。
MS m/z (ESI): 265.0 [M+H]+.
第3のステップ:9−ブロモ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化49】
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室温下で、9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(11.7g、44.1mmol)のDMF溶液(150mL)にNIS(29.8g、132mmol)をバッチ式で加え、次に60℃下で一晩撹拌した。冷却して、水を加え、固体を析出させた。濾過後、固体を酢酸エチルで溶解し、順に1 M NaOH水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、表題化合物9−ブロモ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(22.5g、収率:98.7%)を得た。
MS m/z (ESI): 516.7 [M+H]+.
第4のステップ:9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化50】
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−20℃下で、9−ブロモ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(21.0g、40.6mmol)のTHF 溶液(140mL)中にEtMgBr(1.0 M THF溶液、60.9mL、60.9mmol)を緩慢に滴下した。滴下終了後、−15℃下で3時間撹拌した。室温に緩慢に昇温し、次に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、15分間撹拌し、酢酸エチルで複数回抽出した。有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーを行い、表題化合物9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(12.5g、収率79%)を得た。
MS m/z (ESI): 390.9 [M+H]+.
第5のステップ:(S)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化51】
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9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(300mg、0.77mmol)、(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(105mg、0.77mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(43mg、0.30mmol)、酢酸銅(27mg、0.15mmol)、及び炭酸セシウム(489mg、1.5mmol)を、2−メチルテトラヒドロフラン(6mL)中に混合し、反応系について窒素ガスを用いて空気を3回置換し、78℃下で22時間反応させ、反応液を室温に冷却し、15%アンモニア水を加えて、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、をして、表題化合物(S)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(186mg、61%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.35-4.41 (m, 2H), 4.44-4.52 (m, 2H), 4.53-4.55 (m, 1H), 4.73-4.76 (m, 1H), 4.89-4.91 (m, 1H), 6.62-6.71 (m, 1H), 7.19-7.28 (m, 2H), 7.30 (s, 1H), 8.21 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 400.1 [M+H]+.
【0084】
実施例1
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−10−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化52】
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第1のステップ:10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシンの製造
【化53】
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5−ブロモ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(1.0g、4.2mmol)、1,3−ジブロモプロパン(3.2g、15.9mmol)、及び炭酸セシウム(5.2g、15.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中に混合し、室温で1.5時間撹拌した。水を加えて、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(1.1g、94%)を得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 1.89-1.94 (m, 2H), 4.03-4.09 (m, 4H), 7.03 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.28-7.33 (m, 3H), 7.95 (s, 1H);
MS m/z (ESI): 279.0 [M+H]+.
第2のステップ:10−ブロモ−2,3−ジヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシンの製造
【化54】
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10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(1.1g、3.96mmol)、及びN−ヨードスクシンイミド(2.5g、11.08mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中に混合し、窒素ガスで3回置換し、80℃下で一晩撹拌した。室温に冷却し、反応フラスコに氷水を加えて、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物10−ブロモ−2,3−ジヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(720mg、34%)を得た。
MS m/z (ESI): 530.8 [M+H]+
第3のステップ:10−ブロモ−2−ヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシンの製造
【化55】
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10−ブロモ−2,3−ジヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(500mg、0.94mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解し、−20℃に冷却し、窒素ガスで3回置換し、エチルマグネシウムブロミド(0.35mL、1.05mmol)を滴下して、−20℃で3時間反応させ、飽和塩化アンモニウムを加えてクエンチし、EtOAcで3回抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物10−ブロモ−2−ヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(365mg、96%)を得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 1.87-1.96(m, 2H), 4.00-4.11 (m, 4H), 7.30-7.37 (m, 2H), 7.47-7.52 (m, 2H);
MS m/z (ESI): 404.9 [M+H]+.
第4のステップ:(S)−3−(10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化56】
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10−ブロモ−2−ヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(300mg、0.75mmol)、(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(103mg、0.75mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(43mg、0.30mmol)、ヨウ化第一銅(29mg、0.15mmol)、及び炭酸カリウム(205mg、1.5mmol)を、1,4−ジオキサン(6mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、100℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、15%アンモニア水を加えて、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−(10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(187mg、60%)を得た。
MS m/z (ESI): 414.0 [M+H]+
第5のステップ:(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−10−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化57】
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(S)−3−(10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(100mg、0.24mmol)、L−アラニン(43mg、0.48mmol)、ヨウ化第一銅(9mg、0.048mmol)、及びリン酸カリウム(103mg、0.48mmol)を、ジメチルスルホキシド(5mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、100℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(78mg、1.45mmol)、トリエチルアミン(367mg、3.63mmol)を加えて、5分間撹拌し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(830mg、2.18mmol)を加えて、室温で2時間撹拌し、濾過して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−10−イル)アミノ)プロピオンアミド(34mg、34%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.31 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.82-1.96 (m, 2H), 3.71-3.82 (m, 1H), 3.87-4.06 (m, 4H), 4.51-4.62 (m, 2H), 4.89-4.95 (m, 1H), 6.11-6.17 (m, 2H), 6.35-6.40 (m, 1H), 6.54-6.82 (m, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0085】
実施例2及び実施例3
(S)−2−(((S)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド及び(S)−2−(((R)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化58】
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第1のステップ:2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1H−イミダゾールの製造
【化59】
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室温下で、5−ブロモ−2−フルオロベンズアルデヒド(5.0g、24.6mmol)をイソプロパノール/水(25mL/25mL)中に溶解し、酢酸アンモニウム(17.6g、221.7mmol)を加えて、グリオキサール(4.5mL、221.7mmol)を滴下し、一晩撹拌した。イソプロパノールを加えて希釈し、反応液を濾過した後、減圧濃縮させ、濃縮液をジクロロメタン及び水で分液し、有機相を合併し、次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール(3.3g、56%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.18-7.27 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 1H), 7.56-7.60 (m, 1H), 8.10-8.16 (m, 1H);
MS m/z (ESI): 241.0[M+H]+.
第2のステップ:9−ブロモ−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化60】
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2−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール(1.0g、4.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中に溶解し、氷水浴にて冷却しながら、反応系中に水素化ナトリウム(221mg、4.6mmol)を加え、10分間撹拌し、1,2−プロピレンオキシド(292mg、5.1mmol)を加えて、95℃に昇温して6時間撹拌した。室温に冷却し、反応フラスコ中に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(1.1g、94%)を得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 1.40 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 4.19-4.25 (m, 1H), 4.42-4.53 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.38-7.42 (m, 1H), 8.41 (d, J = 2.5 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 279.0 [M+H]+.
第3のステップ:9−ブロモ−2,3−ジヨード−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化61】
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9−ブロモ−2,3−ジヨード−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 1.42 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 4.14-4.20 (m, 1H),4.31-4.36 (m, 1H),4.44-4.56 (m, 1H),6.99 (d, J = 8.7 Hz, 1H),7.43-7.48 (m, 1H),8.26 (d, J = 2.5 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 530.8 [M+H]+.
第4のステップ:9−ブロモ−2−ヨード−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化62】
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9−ブロモ−2−ヨード−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 404.9 [M+H]+.
第5のステップ:(4S)−3−(9−ブロモ−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化63】
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(4S)−3−(9−ブロモ−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z(ESI): 414.0 [M+H]+.
第6のステップ:(S)−2−(((S)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド及び(S)−2−(((R)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化64】
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(S)−2−(((S)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド及び(S)−2−(((R)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照してキラル分割により製造した。
混合した一対のエピマーの核磁気及び質量分析データは以下のとおりである。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.24-1.41 (m, 6H), 3.65-3.77 (m, 1H), 4.01- 4.13 (m, 1H), 4.35-4.41 (m, 2H), 4.55-4.65 (m, 2H), 4.91-4.97 (m, 1H), 5.69 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.50-6.53 (m, 1H), 6.61-6.94 (m, 1H), 6.76-6.81 (m, 1H), 6.97 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.33 (s, 2H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0086】
実施例4
(S)−2−(((R)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化65】
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(S)−2−(((R)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.47 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 3.78-3.87 (m, 1H), 4.16-4.23 (m, 1H), 4.40-4.45 (m, 1H), 4.55-4.65 (m, 3H), 4.91-4.97 (m, 1H), 6.17-6.21 (m, 1H), 6.41-6.45 (m, 1H), 6.43-6.73 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 8.06-8.09 (m, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0087】
実施例5
(S)−2−(((S)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−(((S)−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.47 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 3.78-3.87 (m, 1H), 4.16-4.23 (m, 1H), 4.40-4.45 (m, 1H), 4.55-4.65 (m, 3H), 4.91-4.97 (m, 1H), 6.17-6.21 (m, 1H), 6.41-6.45 (m, 1H), 6.43-6.73 (m, 1H), 7.20 (s, 1H), 8.06-8.09 (m, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0088】
実施例6
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化67】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.26-1.33 (m, 9H), 3.69-3.75 (m, 1H), 3.90-3.98 (m, 2H), 4.55-4.63 (m, 2H), 4.90-5.00 (m, 1H), 5.78 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.54-6.58 (m, 1H), 6.78-6.83 (m, 1H), 6.55-6.86 (m, 1H), 6.94 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.39 (s, 1H);
MS m/z (ESI): 436.1 [M+H]+.
【0089】
実施例7
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化68】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
MS m/z (ESI): 436.1 [M+H]+
【0090】
実施例8
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5H−スピロ[ベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−6,1’−シクロプロパン]−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化69】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5H−スピロ[ベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−6,1’−シクロプロパン]−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
MS m/z (ESI): 434.1 [M+H]+.
【0091】
実施例9
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6H−スピロ[ベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−5,1’−シクロプロパン]−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化70】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6H−スピロ[ベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−5,1’−シクロプロパン]−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例2及び実施例3を参照した。
MS m/z (ESI): 434.1 [M+H]+.
【0092】
実施例10
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
第1のステップ:9−ブロモ−3−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化72】
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−78℃下で、LDA(1.28mL、2.56mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液中に、9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(500mg、1.28mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を1滴ずつ滴下し、滴下終了後、−78℃下で30分間撹拌し続けた後、N−フルオロベンゼンスルホンアミド(806mg、2.56mmol)のテトラヒドロフラン(9mL)溶液を滴下し、且つ、この温度下で30分間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−3−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(150mg、29%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.31-4.34 (m, 2H), 4.43-4.48 (m, 2H), 7.19-7.34 (m, 2H), 8.17 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 408.9 [M+H]+.
第2のステップ:(S)−3−(9−ブロモ−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化73】
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9−ブロモ−3−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(100mg、0.24mmol)、(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(33.5mg、0.24mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(35mg、0.24mmol)、ヨウ化第一銅(46mg、0.24mmol)、及びリン酸カリウム(155mg、0.73mmol)を、ジメチルスルホキシド(10mL)中に混合し、130℃下で3時間反応させた。反応液を室温に冷却し、15%アンモニア水を加え、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−(9−ブロモ−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(21mg、20%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.25-4.29 (m, 1H), 4.42-4.50 (m, 2H), 4.56-4.69 (m, 4H), 6.16-6.35 (m, 1H) , 7.20-7.25 (m, 2H), 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 417.9 [M+H]+.
第3のステップ:(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−L−アラニンの製造
【化74】
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(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−L−アラニンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 427.1 [M+H]+.
第4のステップ:(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化75】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.55 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.70-3.87 (m, 1H), 4.21 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 4.43 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 4.57-4.66 (m, 2H), 5.35 (s, 1H), 6.10-6.27 (m, 2H), 6.37-6.50 (m, 2H), 8.07 (d, J = 8.6 Hz, 1H).
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0093】
実施例11
(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化76】
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(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例10を参照した。
MS m/z (ESI): 452.1 [M+H]+.
【0094】
実施例12
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造
【化77】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造方法は実施例10を参照した。
MS m/z (ESI): 427.1 [M+H]+.
【0095】
実施例13
(S)−2−((3−フルオロ−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化78】
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S)−2−((3−フルオロ−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例10を参照した。
MS m/z (ESI): 444.1 [M+H]+.
【0096】
実施例14
(S)−2−((3−クロロ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化79】
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(S)−2−((3−クロロ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例10を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.80-3.86 (m, 1H), 4.29-4.32 (m, 2H), 4.43-4.46 (m, 2H), 4.57-4.67 (m, 3H), 6.07-6.31 (m, 2H), 6.43-6.46 (m, 1H), 7.98 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 442.1 [M+H]+.
【0097】
実施例15
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化80】
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第1のステップ:5−ブロモ−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェノールの製造
【化81】
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4−ブロモ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(5g、119mmol)のメタノール溶液(100mL)中にピルブアルデヒド水溶液(40wt.%、80mL)を加え、次に、水浴下で撹拌しながらアンモニア水(28wt.%、40g)を緩慢に滴下し、滴下過程を30分間持続し、40℃を超えないように溶液の温度を制御した。次に、反応液を75℃下で2時間撹拌し、室温に冷却した後、固体を析出させ、濾過して表題化合物5−ブロモ−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(3.6g、57%)を得た。
MS m/z (ESI): 253.0 [M+H]+.
第2のステップ:9−ブロモ−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化82】
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5−ブロモ−2−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(2.5g、9.8mmol)、炭酸セシウム(12.2g、37.5mmol)、及び1,2−ジブロモエタン(42.0mL、37.5mmol)をDMF(30mL)中に混合し、85℃下で一晩撹拌した。反応を室温に冷却した後、大量の酢酸エチルを加えて希釈した。有機相を飽和食塩水で複数回洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(0.92g、33%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.25 (s, 3H), 4.12-4.29 (m, 2H), 4.40-4.53 (m, 2H), 6.94 (s, 1H), 7.14-7.18 (m, 1H), 7.20-7.22 (m, 1H), 8.37 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 279.1 [M+H]+.
第3のステップ:9−ブロモ−2−ヨード−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造

【化83】
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9−ブロモ−2−ヨード−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 404.9 [M+H]+
第4のステップ:(S)−3−(9−ブロモ−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化84】
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(S)−3−(9−ブロモ−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 414.0 [M+H]+.
第5のステップ:(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−L−アラニンの製造
【化85】
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(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−L−アラニンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 423.1 [M+H]+.
第6のステップ:(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの合成
【化86】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 2.08 (s, 3H), 3.68-3.75 (m, 1H), 4.18-4.24 (m, 2H), 4.32-4.35 (m, 2H), 4.45-4.61 (m, 3H), 6.10 (m, 2H), 6.34 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
MS m/z (ESI): 422.2 [M+H]+.
【0098】
実施例16
(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化87】
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(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 448.2 [M+H]+
【0099】
実施例17
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造
【化88】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 423.1 [M+H]+.
【0100】
実施例18
(S)−2−((3−メチル−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化89】
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(S)−2−((3−メチル−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 440.1 [M+H]+.
【0101】
実施例19
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化90】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 476.1 [M+H]+.
【0102】
実施例20
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 433.1 [M+H]+.
【0103】
実施例21
(S)−1−(3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−1−(3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 459.2 [M+H]+.
【0104】
実施例22
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 451.1 [M+H]+
【0105】
実施例23
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((3−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 434.1 [M+H]+.
【0106】
実施例24
(S)−2−((3−シクロプロピル−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((3−シクロプロピル−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例15を参照した。
MS m/z (ESI): 448.2 [M+H]+.
【0107】
実施例25
(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化96】
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第1のステップ:メチル3−(シアノメトキシ)チオフェン−2−カルボン酸エステルの製造
【化97】
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メチル3−ヒドロキシチオフェン−2−カルボン酸エステル(1.58g、10mmol)、ブロモアセトニトリル(2.4g、20mmol)、及び炭酸セシウム(9.77g、30mmol)をDMF(40mL)中に加え、60℃に昇温して2h反応させた。室温に冷却し、反応液中に水(200mL)を加え、EA(200mL×3)で抽出し、有機相を合併し、飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL×3)で洗浄し、有機相を収集して、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物メチル3−(シアノメトキシ)チオフェン−2−カルボン酸エステル(1.58g、80%)を得た。
第2のステップ:3,4−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンの製造
【化98】
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メチル3−(シアノメトキシ)チオフェン−2−カルボン酸エステル(1.58g、8mmol)、Raney−Ni(400mg)、及びアンモニア水(2mL)をエタノール(100mL)中に加え、水素雰囲気下(50 psi)で、還流まで昇温して5h反応させた。室温に冷却し、濾過して、ろ液を濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物3,4−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(1g、74%)を得た。
MS m/z (ESI): 170.2 [M+H]+.
第3のステップ:メチル2−(5−カルボニル−2,3−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)酢酸エステルの製造
【化99】
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3,4−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(1g、5.91mmol)、ブロモ酢酸メチル(1.09g、7.09mmol)、及び炭酸カリウム(1.63g、11.8mmol)をアセトン(20mL)中に加え、還流まで昇温して3h反応させた。室温に冷却し、反応液を濃縮させて、DCMと水で分液し、有機相を濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物メチル2−(5−カルボニル−2,3−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)酢酸エステル(1.21g、85%)を得た。
MS m/z (ESI): 242.2 [M+H]+.
第4のステップ:5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9(8H)−オンの製造
【化100】
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メチル2−(5−カルボニル−2,3−ジヒドロチエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)酢酸エステル(1.21g、5.02mmol)、及びアンモニア水(5mL)をt−アミルアルコール(25mL)中に加え、120℃に昇温して管を密閉して5h反応させた。室温に冷却し、反応液を濃縮させて、DCM及び水で分液し、有機相を濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9(8H)−オン(521mg、50%)を得た。
MS m/z (ESI): 209.2 [M+H]+.
第5のステップ:9−ブロモ−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピンの製造
【化101】
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5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9(8H)−オン(521mg、2.50mmol)を1,2−ジクロロエタン(15mL)中に溶解し、オキシ臭化リン(2.15g、7.50mmol)を反応液中に加え、一晩還流反応させた。室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpHを中性に調整し、DCMで抽出し、有機相を濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン(407mg、60%)を得た。
MS m/z (ESI): 271.1 [M+H]+.
第6のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化102】
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(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキサゾリジン−2−オンの製造は実施例21を参照した。
MS m/z (ESI): 328.1 [M+H]+.
第7のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(2−ヨード−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化103】
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(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキサゾリジン−2−オン(327mg、1.0mmol)をジクロロメタン(5mL)及び酢酸(5mL)中に溶解し、NIS(248mg、1.1mmol)を反応液中に加え、室温で一晩反応させた。飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpHを中性に調整し、DCMで抽出し、有機相を濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(2−ヨード−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキサゾリジン−2−オン(363mg、80%)を得た。
MS m/z (ESI): 454.1 [M+H]+.
第8のステップ:(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化104】
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(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 414.1 [M+H]+.
【0108】
実施例26
(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化105】
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(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−3−フルオロ−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例25を参照した。
MS m/z (ESI): 432.1 [M+H]+.
【0109】
実施例27
(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造
【化106】
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(S)−2−((9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造は実施例25を参照した。
MS m/z (ESI): 415.1 [M+H]+.
【0110】
実施例28
(S)−1−(9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化107】
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(S)−1−(9−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造は実施例25を参照した。
MS m/z (ESI): 440.1 [M+H]+.
【0111】
実施例29
(S)−2−((9−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化108】
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(S)−2−((9−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]チエノ[2,3−f][1,4]オキサゼピン−2−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例25を参照した。
MS m/z (ESI): 432.1 [M+H]+.
【0112】
実施例30
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロシクロブタジエノ[5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化109】
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第1のステップ:1−(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オンの製造
【化110】
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AlCl(3.33g、25mmol)をニトロメタン(25mL)中に懸濁させ、N雰囲気下、氷浴で、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン(2.08g、20mmol)及び塩化アセチル(1.73g、22mmol)のニトロメタン(25mL)溶液を滴下し、室温に自然昇温して一晩反応させた。反応液を200mLの氷水中に加え、DCM(200mL×2)で抽出し、有機相を合併し、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物1−(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オン(800mg、27%)を得た。
第2のステップ:1−(5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オンの製造
【化111】
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1−(ビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オン(731mg、5mmol)を酢酸(20mL)中に溶解し、N雰囲気下、臭素(878.9mg、5.5mmol)を滴下して、室温で3h反応させた。反応液を濃縮させて、DCM及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で分液し、有機相を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物1−(5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オン(900mg、80%)を得た。
第3のステップ:5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル酢酸エステルの製造
【化112】
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1−(5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル)エタン−1−オン(900mg、4mmol)及びm−CPBA(75%、2.30g、10mmol)をDCM(20mL)中に混合し、N雰囲気下、一晩還流反応させた。室温に冷却し、不溶分をろ別し、反応液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、有機相を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル酢酸エステル(723mg、75%)を得た。
第4のステップ:5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−オールの製造
【化113】
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5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−イル酢酸エステル(723mg、3mmol)をメタノール(20mL)中に溶解し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で一晩反応させた。水50mLを加えて、1N塩酸で反応液のpHを5に調整し、DCM(50mL×2)で抽出し、有機相を合併し、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−オール(567mg、95%)を得た。
第5のステップ:5−ブロモ−3−ヒドロキシビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−2−ホルムアルデヒドの製造
【化114】
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5−ブロモビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−3−オール(567.2mg、2.85mmol)、塩化マグネシウム(407mg、4.28mmol)、及びTEA(1.15g、11.4mmol)をアセトニトリル(5mL)中に加え、40℃に昇温して30min反応させ、パラホルムアルデヒド(770mg、8.55mmol)を加え、80℃で一晩反応させた。室温に冷却し、水50mLを加え、4 N塩酸で反応液のpHを5に調整し、DCM(50mL×2)で抽出し、有機相を合併し、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物5−ブロモ−3−ヒドロキシビシクロ[4.2.0]オクタ−1(6),2,4−トリエン−2−ホルムアルデヒド(517.6mg、80%)を得た。
第6のステップ:(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロシクロブタジエノ[5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化115】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロシクロブタジエノ[5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 434.2 [M+H]+.
【0113】
実施例31
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロシクロブタジエノ[5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メトキシアセトアミドの製造
【化116】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,10,11−テトラヒドロシクロブタジエノ[5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メトキシアセトアミドの製造は実施例30を参照した。
MS m/z (ESI): 450.1 [M+H]+.
【0114】
実施例32
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,11,12−テトラヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]インデノ[4,5−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化117】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6,11,12−テトラヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]インデノ[4,5−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例30を参照した。
MS m/z (ESI): 448.1 [M+H]+.
【0115】
実施例33
(S)−2−((11−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−7,8−ジヒドロ−[1,3]ジオキサゾロ[4’,5’:5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−4−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化118】
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(S)−2−((11−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−7,8−ジヒドロ−[1,3]ジオキサゾロ[4’,5’:5,6]ベンゾ[1,2−f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−4−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例30を参照した。
MS m/z (ESI): 452.1 [M+H]+.
【0116】
実施例34
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化119】
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第1のステップ:1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)エタン−1−オンの製造
【化120】
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1−(4−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)エタン−1−オン(5.00g、23.3mmol)、炭酸カリウム(4.82g、35.0mmol)、及びヨウ化メチル(2.94mL、46.5mmol)をDMF(60mL)中に混合し、室温下で3時間撹拌した。水を加えて、固体を析出させ、乾燥させて、表題化合物1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)エタン−1−オン(5.3g、99%)を得た。
第2のステップ:メチル3−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3−カルボニルプロピオン酸エステルの製造
【化121】
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窒素ガス保護下、NaH(1.75g、43.7mmol)のTHF(40mL)懸濁液中に炭酸ジメチル(2.76mL、32.7mmol)を加え、70℃に昇温して、1−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)エタン−1−オン(2.50g、10.9mmol)のTHF溶液(10mL)を緩慢に滴下し、滴下終了後、この温度下で3時間撹拌し続けた。冷却して、1 M HCl溶液を加え、系が酸性を呈し、酢酸エチルで複数回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物メチル3−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3−カルボニルプロピオン酸エステル(2.2g、70%)を得た。
MS m/z (ESI): 227.0 [M+H]+.
第3のステップ:5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オンの製造
【化122】
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メチル3−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−3−カルボニルプロピオン酸エステル(1.20g、4.18mmol)のエタノール溶液(50mL)中にヒドラジン水和物溶液(80wt.%、3mL)を加え、次に還流状態下で、1時間撹拌した。冷却して、水を加えて固体5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン600mgを析出させた。ろ液を濃縮させ、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン400mgを得た。両者を合併すると、合計表題化合物5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン(1.0g、89%)を得た。
MS m/z (ESI): 269.0 [M+H]+.
第4のステップ:5−(4−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オンの製造
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
5−(4−ブロモ−2−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン(100mg、0.372mmol)及びBBrのDCM溶液(1 M、4mL)を混合し、室温下で一晩撹拌し、有機溶剤を減圧除去し、粗製品5−(4−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オンを、そのまま次のステップに用いた。
MS m/z (ESI): 255.0 [M+H]+.
第5のステップ:9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−2(3H)−オンの製造
【化124】
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上記粗製品をDMF(4mL)中に溶解し、1,2−ジブロモエタン(70mg、0.372mmol)、及び炭酸カリウム(515mg、3.72mmol)を順に加え、次に60℃下で1時間撹拌し、75℃下で1時間撹拌し、90℃下で1時間撹拌した。冷却して、酢酸エチルで希釈し、次に飽和食塩水で複数回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−2(3H)−オン(44mg、2段収率:42%)を得た。
MS m/z (ESI): 281.0 [M+H]+.
第6のステップ:9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−2−イルトリフルオロメシル酸エステルの製造
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
氷水浴下、9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−2(3H)−オン(40mg、0.142mmol)のピリジン溶液(1mL)中にトリフルオロメシル酸無水物(48mg、0.171mmol)を滴下し、次に室温下で2時間撹拌した。有機溶剤を減圧除去し、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−2−イルトリフルオロメシル酸エステル(42mg、71%)を得た。
MS m/z (ESI): 412.9 [M+H]+.
第7のステップ:(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 408.1 [M+H]+.
【0117】
実施例35
(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミド
【化127】
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(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例34を参照した。
MS m/z (ESI): 434.2 [M+H]+.
【0118】
実施例36
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミド
【化128】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)オキソ)プロピオンアミドの製造方法は実施例34を参照した。
MS m/z (ESI): 409.1 [M+H]+.
【0119】
実施例37
(S)−2−((2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド
【化129】
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(S)−2−((2−((S)−2−カルボニル−4−(トリフルオロメチル)オキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]ピラゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例34を参照した。
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0120】
実施例38
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メチルブチルアミドの製造
【化130】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メチルブチルアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.09 (t, J = 6.1 Hz, 6H), 2.13 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.38 (d, J = 19.3 Hz, 4H), 4.68-4.60 (m, 3H), 6.27 (s, 1H), 6.43-6.78 (m, 2H), 7.17 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.7 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 436.1 [M+H]+.
【0121】
実施例39
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メトキシアセトアミドの製造
【化131】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メトキシアセトアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 424.1 [M+H]+.
【0122】
実施例40
(R)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−フルオロプロピオンアミドの製造
【化132】
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(R)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−フルオロプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0123】
実施例41
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−(オキセタン−3−イル)アセトアミドの製造
【化133】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−(オキセタン−3−イル)アセトアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.26-3.33 (m, 2H), 4.08 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.22-4.25 (m, 2H), 4.29-4.31 (m, 2H), 4.40-4.50 (m, 5H), 4.61-4.69 (m, 1H), 6.18 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.44-6.50 (m, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 450.1 [M+H]+.
【0124】
実施例42
(S)−2−((2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メチルプロピオンアミドの製造
【化134】
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(S)−2−((2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−2−メチルプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.50 (s, 6H), 4.31-4.36 (m, 2H), 4.38-4.43 (m, 2H), 4.61-4.65 (m, 2H), 4.95 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 6.19 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.64-6.81 (m, 2H), 7.17 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0125】
実施例43
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)(メチル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化135】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)(メチル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.90 (s, 3H), 4.37-4.64 (m, 7H), 4.96 (m, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.46-6.74 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 8.13 (d, J = 9.2 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0126】
実施例44
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロパンチオアミドの製造
【化136】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロパンチオアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 424.1 [M+H]+.
【0127】
実施例45
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)チオ)プロピオンアミドの製造
【化137】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)チオ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 425.1 [M+H]+.
【0128】
実施例46
(S)−3−((2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)オキセタン−3−ホルムアミドの製造
【化138】
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(S)−3−((2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)オキセタン−3−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.35 (m, 4H), 4.63 (m, 4H), 4.90 (m, 1H), 5.10 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.90 (s, 1H), 6.29 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.59 (t, J = 56 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 8.10 (d, J = 8.0 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 436.1 [M+H]+.
【0129】
実施例47
(S)−3−(9−(((3−アミノオキセタン−3−イル)メチル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化139】
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(S)−3−(9−(((3−アミノオキセタン−3−イル)メチル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 3.35 (s, 2H), 4.24 (d, J = 4.7 Hz, 2H), 4.30 (d, J = 4.7 Hz, 2H), 4.41 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.45-4.60 (m, 5H), 6.22 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.27-6.71 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0130】
実施例48
(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アゼチジン−2−ホルムアミドの製造
【化140】
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(S)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アゼチジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.30-2.40 (m, 1H), 2.52-2.58 (m, 1H), 3.66-3.72 (m, 1H), 3.91-3.96 (m, 1H), 4.22-4.27 (m, 2H), 4.28-4.34 (m, 2H), 4.48-4.59 (m, 2H), 4.79-4.85 (m, 2H), 6.00 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.20-6.22 (m, 1H), 6.37-6.65 (m, 1H), 7.08 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.7 Hz, 1H).
MS m/z (ESI): 420.1 [M+H]+.
【0131】
実施例49
(S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アゼチジン−3−ホルムアミドの製造
【化141】
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(S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アゼチジン−3−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.42-3.49 (m, 1H), 3.87 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.98 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 4.23-4.27 (m, 2H), 4.29-4.33 (m, 2H), 4.50-4.58 (m, 3H), 5.97 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.17-6.20 (m, 1H), 6.36-6.64 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 420.1 [M+H]+.
【0132】
実施例50
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−チオオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化142】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−チオオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 424.1 [M+H]+.
【0133】
実施例51
(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化143】
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第1のステップ:(S)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−チオンの製造
【化144】
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(S)−3−(10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(100mg、0.25mmol)のトルエン溶液(10mL)中にローソン試薬(1.01g、2.5mmol)を加え、マイクロ波を用いて140℃で3時間反応させた。室温に冷却した後、濾過し、濾過ケーキをEtOAc(20mL)で洗浄し、ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−チオン(42mg、40%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.43-4.52 (m, 4H), 4.79-4.86 (m, 2H), 5.24-5.35 (m, 1H), 6.57-6.85 (m, 1H), 7.23-7.38 (m, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.26 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 416.1 [M+H]+.
第2のステップ:(R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)チアゾリジン−2−オンの製造
【化145】
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(S)−3−(10−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−チオン(33mg、0.079mmol)のトルエン溶液(1mL)中に、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体(14.7mg、0.024mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(9.7mg、0.024mmol)を加え、空気雰囲気下、110℃で12時間反応させた。反応を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)チアゾリジン−2−オン(26mg、79%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.57-3.72 (m, 2H), 4.28-4.41 (m, 2H),4.44-4.47 (m, 2H) 5.14-5.24 (m, 1H), 6.29-6.67 (m, 1H), 7.14-7.25 (m, 2H), 7.42 (s, 1H), 8.21 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 416.1 [M+H]+.
第3のステップ:(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)チアゾリジン−2−オン(26mg、0.062mmol)、L−アラニン(19.5mg、0.22mmol)、ヨウ化第一銅(6mg、0.03mmol)、及びリン酸カリウム(40mg、0.19mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、100℃下で12時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(20mg、0.37mmol)、及びトリエチルアミン(95mg、0.94mmol)を加え、5分間撹拌し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(212mg、0.56mmol)を加えて、室温で2時間撹拌し、濾過して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド(15mg、56%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.37 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 3.57-3.61 (m, 1H), 3.83-3.87 (m, 2H), 4.33-4.41 (m, 4H), 5.12-5.19 (m, 1H), 6.15-6.17 (m, 1H), 6.47-6.52 (m, 2H), 7.28 (s, 1H), 8.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 424.1 [M+H]+.
【0134】
実施例52
(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例51を参照した。
MS m/z (ESI): 407.2 [M+H]+.
【0135】
実施例53
(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メチル−2−カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化148】
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(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メチル−2−カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例51を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 2.85 (s, 3H), 3.62-3.68 (m, 2H), 3.79-3.85 (m, 1H), 4.27-4.30 (m, 2H), 4.35-4.37 (m, 2H), 4.63-4.69 (m, 1H), 6.17 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.34-6.62 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 421.2 [M+H]+.
【0136】
実施例54
(S)−2−((2−((4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化149】
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第1のステップ:メチル(4S,5R)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステルの製造
【化150】
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メチルL−スレオニンエステル塩酸塩(500mg、2.95mmol)をジクロロメタン(15mL)中に溶解し、氷水浴にて0℃に冷却し、トリホスゲン(289mg、0.97mmol)を加えて、トリエチルアミン(895mg、8.84mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液を滴下し、滴下終了後、0℃下で1時間反応させ、水を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物メチル(4S,5R)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステル(251mg、53%)を得た。
MS m/z (ESI): 160.1 [M+H]+.
第2のステップ:メチル(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステルの製造
【化151】
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メチル(4S,5R)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステル(200mg、1.26mmol)をDMF(5mL)中に溶解し、−15℃に冷却し、NaH(60%灯油中、50mg、1.26mmol)を加え、且つ、この温度下で1時間撹拌し、臭化ベンジル(322mg、1.89mmol)を加えた後、2時間撹拌し続け、水を加えて反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物メチル(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステル(260mg、83%)を得た。
MS m/z (ESI): 250.1 [M+H]+.
第3のステップ:(4R,5R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オンの製造
【化152】
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(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−カルボン酸エステル(260mg、1.0mmol)をメタノール(5mL)中に溶解し、氷水浴にて0℃に冷却させ、水素化ホウ素ナトリウム(11mg、3.1mmol)をバッチ式で加え、室温に徐々に昇温して2時間反応させ、反応液を濃縮させた後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(4R,5R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(180mg、78%)を得た。
MS m/z (ESI):222.1 [M+H]+.
第4のステップ:(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−ホルムアルデヒドの製造
【化153】
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(4R,5R)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(180mg、0.81mmol)、及びIBX(683mg、2.44mmol)を酢酸エチル(10mL)中に混合し、窒素ガス保護下、85℃下で3h反応させた。冷却後、反応液を濾過し、反応液を減圧濃縮させた後、(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−ホルムアルデヒド粗製品178mgを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 220.2 [M+H]+.
第5のステップ:(4S,5R)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オンの製造
【化154】
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(4S,5R)−3−ベンジル−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−4−ホルムアルデヒド(178mg、0.81mmol)をジクロロメタン(10mL)中に溶解し、窒素ガス保護下、氷水浴にて0℃に冷却し、DAST(262mg、1.62mmol)を反応液中に滴下し、室温に自然昇温して3h反応させた。反応液を予冷された飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に緩慢に滴下した。ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合併し、且つ無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物(4S,5R)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(110mg、2段収率56%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.33 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.27-3.33 (m, 1H), 4.16-4.20 (m, 1H), 4.41-4.64 (m, 1H), 4.91 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 5.56-5.88 (m, 1H), 7.27-7.44 (m, 5H);
MS m/z (ESI): 242.1 [M+H]+.
第6のステップ:(4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オンの製造
【化155】
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(4S,5R)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(110mg、0.46mmol)をメシチレン(2mL)中に溶解し、メシル酸(438mg、4.56mmol)を加え、135℃に加熱して、5時間反応させた。反応を室温に冷却し、反応液を予冷された飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に緩慢に滴下した。ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物(4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン粗製品68mgを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 152.1 [M+H]+.
第7のステップ:(4S,5R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オンの製造
【化156】
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9−ブロモ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(100mg、0.25mmol)、(4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(38.5mg、0.25mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(22mg、0.15mmol)、ヨウ化第一銅(14mg、0.08mmol)、及びリン酸カリウム(108mg、051mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、130℃下で3時間反応させた。反応を室温に冷却し、15%アンモニア水(5mL)を加えて、5分間撹拌し、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−(9−ブロモ−3−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(61mg、57%)を得た。
MS m/z (ESI): 414.2 [M+H]+.
第8のステップ:(S)−2−((2−((4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化157】
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(4S,5R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチルオキサゾリジン−2−オン(61mg、0.15mmol)、L−アラニン(39mg、0.44mmol)、ヨウ化第一銅(14mg、0.07mmol)、及びリン酸カリウム(94mg、0.44mmol)を、ジメチルスルホキシド(5mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、100℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(47mg、0.88mmol)、及びトリエチルアミン(223mg、2.21mmol)を加え、5分間撹拌し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(505mg、1.33mmol)を加えて、室温で2時間撹拌し、濾過し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン−10−イル)アミノ)プロピオンアミド(33mg、53%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.53 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 3.79-3.85 (m, 1H), 4.32-4.39 (m, 4H), 4.46-4.55 (m, 1H), 4.93-4.95 (m, 1H), 6.17 (s, 1H), 6.39-6.72 (m, 2H), 7.14 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0137】
実施例55
(R)−2−((2−((4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化158】
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(R)−2−((2−((4S,5R)−4−(ジフルオロメチル)−5−メチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例54を参照した。
MS m/z (ESI): 422.2 [M+H]+.
【0138】
実施例56
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−5,5−ジメチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化159】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−5,5−ジメチル−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例54を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0139】
実施例57
(S)−2−((2−((S)−7−(ジフルオロメチル)−5−カルボニル−4−オキサ−6−アザスピラ[2.4]ヘプタン−6−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化160】
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(S)−2−((2−((S)−7−(ジフルオロメチル)−5−カルボニル−4−オキサ−6−アザスピラ[2.4]ヘプタン−6−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例54を参照した。
MS m/z (ESI): 434.2 [M+H]+.
【0140】
実施例58
(S)−2−((2−((S)−8−(ジフルオロメチル)−6−カルボニル−2,5−ジオキサ−7−アザスピラ[3.4]オクタン−7−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化161】
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(S)−2−((2−((S)−8−(ジフルオロメチル)−6−カルボニル−2,5−ジオキサ−7−アザスピラ[3.4]オクタン−7−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例54を参照した。
MS m/z (ESI): 450.2 [M+H]+.
【0141】
実施例59
(S)−2−((2−(6−カルボニル−2,7−ジオキサ−5−アザスピラ[3.4]オクタン−5−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化162】
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(S)−2−((2−(6−カルボニル−2,7−ジオキサ−5−アザスピラ[3.4]オクタン−5−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.69-3.77 (m, 1H), 4.27-4.38 (m, 4H), 4.62 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.70 (s, 2H), 5.12 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 6.10 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.33-6.38 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 400.2 [M+H]+.
【0142】
実施例60
(S)−2−((2−((R)−4−(メトキシメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化163】
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(S)−2−((2−((R)−4−(メトキシメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.34 (s, 3H), 3.57-3.62 (m, 1H), 3.77-3.85 (m, 2H), 4.31-4.35 (m, 2H), 4.37-4.41 (m, 2H), 4.42-4.45 (m, 1H), 4.53-4.55 (m, 1H), 4.63-4.69 (m, 1H), 6.16-6.19 (m, 1H), 6.40-6.45 (m, 1H), 7.12 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 402.2 [M+H]+.
【0143】
実施例61
(2S)−2−((2−((5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−カルボニル−2−オキサ−4−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化164】
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(2S)−2−((2−((5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−カルボニル−2−オキサ−4−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 420.1 [M+H]+.
【0144】
実施例62
(S)−2−((2−((1R,5S)−6,6−ジフルオロ−3−カルボニル−2−オキサ−4−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化165】
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(S)−2−((2−((1R,5S)−6,6−ジフルオロ−3−カルボニル−2−オキサ−4−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 406.1 [M+H]+.
【0145】
実施例63
(S)−2−((2−((S)−1,1−ジフルオロ−5−カルボニル−6−オキサ−4−アザスピラ[2.4]ヘプタン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化166】
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(S)−2−((2−((S)−1,1−ジフルオロ−5−カルボニル−6−オキサ−4−アザスピラ[2.4]ヘプタン−4−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 420.1 [M+H]+.
【0146】
実施例64
(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メチル−2,4−二カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メチル−2,4−二カルボニルイミダゾリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 435.2 [M+H]+.
【0147】
実施例65
メチル(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)((S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル)カルバメートの製造
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
メチル(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)((S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル)カルバメートの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 422.2 [M+H]+.
【0148】
実施例66
(S)−2−((2−(5,5−ジフルオロ−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−(5,5−ジフルオロ−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.70-3.75 (m, 1H), 4.21-4.25 (m, 2H), 4.26-4.32 (m, 3H), 4.44-4.52 (m, 3H), 6.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.36-6.33 (m, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 408.1 [M+H]+.
【0149】
実施例67
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化170】
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第1のステップ:メチル((ベンジルオキシ)カルボニル)−L−ホモセリンエステルの製造
【化171】
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((ベンジルオキシ)カルボニル)−L−ホモセリン(1.0g、3.95mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(6mL)中に炭酸カリウム(545mg、3.95mmol)、及びヨウ化メチル(617mg、4.35mmol)を順に加え、室温で一晩撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を加えてクエンチし、EtOAcで抽出し、有機相を分離し、且つ無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物メチル((ベンジルオキシ)カルボニル)−L−ホモセリンエステル(920mg、87%)を得た。
MS m/z (ESI): 268.1 [M+H]+.
第2のステップ:メチルL−ホモセリンエステルの製造
【化172】
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メチル((ベンジルオキシ)カルボニル)−L−ホモセリンエステル(920mg、3.4mmol)をメタノール(10mL)中に溶解し、Pd/C(50mg)を加え、水素条件下、室温で一晩撹拌した。反応液を濾過した後、減圧濃縮させ、粗製品として表題化合物メチルL−ホモセリンエステル(288mg、64%)を得た。
MS m/z (ESI): 134.1 [M+H]+.
第3のステップ:メチル(S)−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステルの製造
【化173】
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メチルL−ホモセリンエステル(288mg、2.2mmol)をジクロロメタン(15mL)中に溶解し、氷浴まで冷却し、トリホスゲン(258mg、0.87mmol)を加え、トリエチルアミン(658mg、6.51mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解した溶液を滴下し、滴下終了後、氷浴条件下、1時間反応させ、水を加えて、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製して、純品のメチル(S)−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステル(110mg、32%)を得た。
MS m/z (ESI): 160.1 [M+H]+.
第4のステップ:メチル(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステルの製造
【化174】
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メチル(S)−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステル(110mg、0.7mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)中に溶解し、氷浴まで冷却し、水素化ナトリウム(42mg、1.06mmol)を加え、10min撹拌して、臭化ベンジル(142mg、0.84mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解した溶液に滴下し、滴下終了後、室温まで徐々に昇温して2時間反応させ、飽和塩化アンモニウムを加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製して、純品のメチル(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステル(100mg、57%)を得た。
MS m/z (ESI):250.1 [M+H]+.
第5のステップ:(S)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オンの製造
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−カルボン酸エステル(100mg、0.4mmol)をメタノール(5mL)中に溶解し、氷浴まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(30mg、0.8mmol)をバッチ式で加え、室温に徐々に昇温して2時間反応させ、反応液を濃縮させた後、粗製品をカラムクロマトグラフィーにより精製して、純品の(S)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オン(70mg、79%)を得た。
MS m/z (ESI):222.1 [M+H]+.
第6のステップ:(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−ホルムアルデヒドの製造
【化176】
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(S)−3−ベンジル−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オン(70mg、0.32mmol)、及びIBX(269mg、0.96mmol)を酢酸エチル(5mL)中に混合し、窒素ガス保護下、85℃で3時間撹拌した。冷却後、濾過し、反応液を減圧濃縮させて、(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−ホルムアルデヒド粗製品68mgを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 220.1[M+H]+.
第7のステップ:(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オンの製造
【化177】
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(S)−3−ベンジル−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−4−ホルムアルデヒド(68mg、0.31mmol)をジクロロメタン(5mL)中に溶解し、窒素ガス保護下、氷浴で、DAST(100mg、0.62mmol)を反応液中に滴下し、室温に自然昇温して3時間反応させた。反応液を予冷された飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に緩慢に滴下した。ジクロロメタン(10mL×2)で抽出し、有機相を合併し、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オン(55mg、73%)を得た。
MS m/z (ESI): 242.1 [M+H]+.
第8のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オンの製造
【化178】
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(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オン(55mg、0.23mmol)をエタノール(5mL)中に溶解し、Pd(OH)/C(10mg)を加え、水素雰囲気下、70℃で一晩撹拌した。反応液を冷却した後、濾過し、ろ液を減圧濃縮させて、表題化合物(S)−4−(ジフルオロメチル)−1,3−オキサピペリジン−2−オン(28mg、81%)を得た。
MS m/z (ESI): 152.1 [M+H]+.
【化179】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−オキサピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの後続の製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 422.2 [M+H]+.
【0150】
実施例68
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化180】
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第1のステップ:(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オールの製造
【化181】
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室温条件下、(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(340mg、1.5mmol)のメタノール(5mL)溶液中に5 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL、7.5mmol)を加え、添加終了後、55℃に昇温して、この温度下で3時間撹拌し続けた。反応を冷却した後、有機溶剤を減圧濃縮させ、反応フラスコ中に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、粗製品の表題化合物(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オールを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 202.1 [M+H]+.
第2のステップ:(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミドの製造
【化182】
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氷浴条件下、(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オール(301mg、1.5mmol)及びトリエチルアミン(379mg、3.75mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液中に、クロロアセチルクロリド(186mg、1.65mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、滴下終了後、この温度下で2時間撹拌し続けた。反応フラスコ中に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、粗製品の表題化合物(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミドを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 278.1 [M+H]+.
第3のステップ:(S)−4−ベンジル−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オンの製造
【化183】
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氷浴条件下、(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミド(415mg、1.5mmol)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液中に、水素化ナトリウム(72mg、1.8mmol)を加え、添加終了後、室温に徐々に昇温して3時間撹拌し続けた。反応フラスコ中に飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−4−ベンジル−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オン(240mg、66%)を得た。
MS m/z (ESI): 242.1 [M+H]+.
第4のステップ:(S)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オンの製造
【化184】
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室温条件下、(S)−4−ベンジル−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オン(240mg、1.0mmol)を0.5mLのメタンスルホン酸及び2.5mLのメシチレンの溶液中に溶解し、マイクロ波を用いて135℃で1.5時間反応させた。濃縮させて、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、表題化合物(S)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オンの粗製品を得た。
MS m/z (ESI): 152.1 [M+H]+.
第5のステップ:(S)−4−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オンの製造
【化185】
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10−ブロモ−2−ヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(258mg、0.66mmol)、(S)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オン(100mg、0.66mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(38mg、0.27mmol)、ヨウ化第一銅(25mg、0.13mmol)、及び炭酸カリウム(183mg、1.32mmol)を、1,4−ジオキサン(4mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、125℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、15%アンモニア水(5mL)を加え、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−4−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オン(110mg、40%)を得た。
MS m/z (ESI): 414.0 [M+H]+
第6のステップ:(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化186】
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(S)−4−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)モルホリン−3−オン(50mg、0.12mmol)、L−アラニン(22mg、0.24mmol)、ヨウ化第一銅(5mg、0.025mmol)、及びリン酸カリウム(51mg、0.24mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、105℃下で2.5時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(39mg、0.73mmol)、及びトリエチルアミン(183mg、1.82mmol)を加え、5分間撹拌して、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(414mg、1.09mmol)を加え、室温で2時間撹拌し、濾過して飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド(8.6mg、17%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ1.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.75-3.77 (m, 1H),3.92-3.97 (m, 1H), 4.19-4.21 (m, 1H), 4.22-4.25 (m, 2H), 4.28-4.33 (m, 3H), 4.45-4.53 (m, 2H), 6.06-6.10 (m, 1H), 6.22-6.37 (m, 2H), 7.26 (s, 1H),7.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0151】
実施例69
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化187】
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第1のステップ:(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オールの製造
【化188】
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室温条件下、(S)−3−ベンジル−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(2.0g、8.8mmol)のメタノール(30mL)溶液中に、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(8.8mL、44.0mmol)を加え、添加終了後、55℃に昇温し、この温度下で3時間撹拌し続けた。反応冷却後、有機溶剤を減圧濃縮させ、反応フラスコ中に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、粗製品の表題化合物(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オールを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 202.1 [M+H]+.
第2のステップ:(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミドの製造
【化189】
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氷浴条件下、(S)−2−(ベンジルアミノ)−3,3−ジフルオロプロパン−1−オール(1.8g、8.8mmol)及びリエチルアミン(1.8g、17.6mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液中に、クロロアセチルクロリド(1.2g、10.6mmol)を5mLのテトラヒドロフランに溶解した溶液を滴下し、滴下終了後、この温度下で2時間撹拌し続けた。反応フラスコ中に水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、粗製品の表題化合物(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミドを得て、そのまま次のステップの反応に用いた。
MS m/z (ESI): 278.1 [M+H]+.
第3のステップ:(S)−N−ベンジル−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(メチルアミノ)アセトアミドの製造
【化190】
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(S)−N−ベンジル−2−クロロ−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)アセトアミド(1.9g、6.9mmol)、メチルアミン塩酸塩(2.3g、34.5mmol)、及びトリエチルアミン(4.2g、41.4mmol)をテトラヒドロフラン(25mL)中に溶解し、室温で1時間反応させた後、60℃に昇温して2時間反応させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーにより精製して、純品の(S)−N−ベンジル−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(メチルアミノ)アセトアミド(1.0g、53%)を得た。
MS m/z (ESI): 273.1 [M+H]+.
第4のステップ:(S)−1−ベンジル−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オンの製造
【化191】
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(S)−N−ベンジル−N−(1,1−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(メチルアミノ)アセトアミド(272mg、1.0mmol)、トリフェニルリン(341mg、1.3mmol)、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(263mg、1.3mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(194mg、1.5mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)中に溶解し、室温で一晩反応させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーにより精製して、純品の(S)−1−ベンジル−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オン(78mg、30%)を得た。
MS m/z (ESI): 255.1 [M+H]+.
第5のステップ:(S)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オンの製造
【化192】
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室温条件下、(S)−1−ベンジル−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オン(70mg、0.28mmol)を0.5mLのメタンスルホン酸中に溶解し、マイクロ波を用いて150℃で1.5時間反応させた。濃縮させて、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、粗製品の表題化合物(S)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オンを得た。
MS m/z (ESI): 152.1 [M+H]+.
第6のステップ:(S)−1−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オンの製造
【化193】
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10−ブロモ−2−ヨード−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]イミダゾ[2,1−d][1,5]オキサゾシン(71mg、0.18mmol)、(S)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オン(30mg、0.18mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(7mg、0.04mmol)、ヨウ化第一銅(10mg、0.07mmol)、及び炭酸カリウム(51mg、0.37mmol)を、1,4−ジオキサン(4mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、125℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、15%アンモニア水を加え、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−1−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オン(63mg、82%)を得た。
MS m/z (ESI): 427.1 [M+H]+
第7のステップ:(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−1−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−6−(ジフルオロメチル)−4−メチルピペラジン−2−オン(63mg、0.15mmol)、L−アラニン(53mg、0.6mmol)、ヨウ化第一銅(11mg、0.06mmol)、及びリン酸カリウム(191mg、0.9mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、105℃下で2時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(49mg、0.9mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(290mg、2.25mmol)を加え、5分間撹拌し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(513mg、1.35mmol)を加え、室温で1時間撹拌し、濾過して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド(4.6mg、7%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ = 1.46 (d, J = 7.0, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.76-2.81 (m, 1H), 3.02 (s, 1H), 3.15-3.21 (m, 1H), 3.50-3.55 (m, 1H), 3.79-3.85 (m, 1H), 4.30-4.35 (m, 2H), 4.38-4.42 (m, 2H), 4.72-4.79 (m, 1H), 6.07-6.36 (m,1H), 6.15-6.19 (m, 1H), 6.40-6.46 (m, 1H), 7.26 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.8, 1H);
MS m/z (ESI): 435.1 [M+H]+.
【0152】
実施例70
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例69を参照した。
MS m/z (ESI): 421.2 [M+H]+.
【0153】
実施例71
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 408.1 [M+H]+.
【0154】
実施例72
(S)−2−((2−((S)−4−(クロロジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(クロロジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 442.1 [M+H]+.
【0155】
実施例73
(2S)−2−((2−((4S)−4−(ジフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
(2S)−2−((2−((4S)−4−(ジフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 428.1 [M+H]+.
【0156】
実施例74
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2,2−ジヒドロキシ−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2,2−ジヒドロキシ−1,2,3−オキサチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 444.1 [M+H]+.
【0157】
実施例75
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−1,1−ジヒドロキシイソチアゾリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−1,1−ジヒドロキシイソチアゾリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 442.1 [M+H]+.
【0158】
実施例76
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−N−ヒドロキシプロピオンアミドの製造
【化201】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−N−ヒドロキシプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.45 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 3.79-3.94 (m, 1H), 4.31-4.41 (m, 4H), 4.50-4.70 (m, 3H), 6.18-6.22 (m, 1H), 6.42-6.73 (m, 2H), 7.15 (s, 1H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
MS m/z (ESI): 424.1 [M+H]+.
【0159】
実施例77
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化202】
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第1のステップ:4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドの製造
【化203】
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室温条件下、4−ブロモ−2,3−ジフルオロベンズアルデヒド(2.0g、9.05mmol)のメタノール(25mL)溶液中に、メトキシドナトリウム(733mg、13.56mmol)を加え、65℃に昇温して2h反応させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーにより精製して、4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.78g、85%)を得た。
MS m/z (ESI): 233.0 [M+H]+
第2のステップ:4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造
【化204】
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室温条件下、4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.78g、7.67mmol)の酢酸(15mL)溶液中に、臭化水素酸(8.7mL、48%)を加え、120℃に昇温して16h反応させ、反応液を冷却した後、減圧濃縮させ、次に、反応フラスコ中に水及び酢酸エチルを加えて分液し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、精製して、4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.12g、67%)を得た。
MS m/z (ESI): 219.0 [M+H]+
第3のステップ:3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノールの製造
【化205】
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4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.12g、5.14mmol)のメタノール溶液(12mL)中に、グリオキサール水溶液(40wt.%、3.73g、25.7mmol)を加え、次に水浴下で撹拌しながらアンモニア水(28wt.%、5.14g、51.4mmol)を緩慢に滴下し、滴下過程を30分間持続し、40℃を超えないように反応液の温度を制御した。次に、混合物を35℃下で2日間撹拌し、冷却して、有機溶剤を減圧除去し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(1.31g、100%)を得た。
MS m/z (ESI): 257.0 [M+H]+.
第4のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化206】
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3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(1.31g、5.14mmol)、炭酸セシウム(6.3g、19.53mmol)、及び1,2−ジブロモエタン(3.6g、19.12mmol)をDMF(12mL)中に混合し、85℃下で一晩撹拌し、反応液を冷却した後、酢酸エチルを加えて希釈した。有機相を飽和食塩水で複数回洗浄し、次に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(995mg、69%)を得た。
MS m/z (ESI): 283.0 [M+H]+.
第5のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化207】
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室温下、9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(995mg、3.53mmol)のDMF溶液(8mL)中にNIS(2.23g、9.88mmol)を加え、次に、60℃下で一晩撹拌した。冷却して、水を加え、固体を析出させた。濾過後、固体を酢酸エチルで溶解し、順に1 M NaOH水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(1.79g、94%)を得た。
MS m/z (ESI): 534.7 [M+H]+.
第6のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化208】
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−20℃下で、9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(1.79g、3.35mmol)のTHF 溶液(10mL)中に、EtMgBr(1.0 M THF溶液、1.23mL、3.69mmol)を緩慢に滴下した。滴下終了後、−15℃下で3時間を撹拌した。室温に緩慢に昇温し、次に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、15分間撹拌し、酢酸エチルで複数回抽出した。有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、有機相を分離し且つ無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(610mg、45%)を得た。
MS m/z (ESI): 408.9 [M+H]+.
第7のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化209】
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9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(300mg、0.74mmol)、(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(102mg、0.74mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(42mg、0.30mmol)、ヨウ化第一銅(28mg、0.15mmol)、及び炭酸カリウム(205mg、1.5mmol)を、1,4−ジオキサン(6mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、105℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、15%アンモニア水を加え、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(225mg、65%)を得た。
MS m/z (ESI): 466.0 [M+H]+
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの後続の製造方法は実施例1を参照した。
【化210】
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1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.50 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.95-4.01 (m, 1H), 4.36 -4.41 (m, 2H), 4.47-4.53 (m, 2H), 4.57-4.67 (m, 2H), 4.93-4.98 (m, 1H), 6.37-6.42 (m, 1H), 6.44-6.73 (m, 1H), 7.20 (s, 1H),7.87-7.91 (m, 1H);
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0160】
実施例78
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化211】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 4.0 Hz, 3H), 3.84 (m, 1H), 4.24 (m, 2H), 4.49 (m, 2H), 4.60 (m, 3H), 6.19 (s, 1H), 6.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.49 (t, J = 56 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H);
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0161】
実施例79
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化212】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.52 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.86-3.96 (m, 1H), 4.30-4.42 (m, 4H), 4.60-4.69 (m, 3H), 4.91-5.00 (m, 1H), 6.19-6.25 (m, 1H), 6.46-6.76 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 8.04 (d, J = 13.4 Hz, 1H).
MS m/z (ESI): 426.1 [M+H]+.
【0162】
実施例80
(S)−3−(9−(4−アミノ−5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化213】
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(S)−3−(9−(4−アミノ−5−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オンの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 417.1 [M+H]+.
【0163】
実施例81
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化214】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.51 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 2.15 (s, 3H), 3.99-4.02 (m, 1H), 4.33-4.37 (m, 2H), 4.43-4.47 (m, 2H), 4.55-4.68 (m, 2H), 4.93-4.97 (m, 1H), 6.36 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.43-6.71 (m, 1H), 7.19 (s, 1H),7.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0164】
実施例82
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化215】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0165】
実施例83
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化216】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−メチル−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.52 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 2.19 (s, 3H), 3.85-3.93 (m, 1H), 4.25-4.36 (m, 4H), 4.55-4.67 (m, 2H), 4.92-4.96 (m, 1H), 6.09 (s, 1H), 6.43-6.71 (m, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.90 (s, 1H).
MS m/z (ESI): 422.1 [M+H]+.
【0166】
実施例84
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化217】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−8−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 438.1 [M+H]+.
【0167】
実施例85
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化218】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−11−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 438.1 [M+H]+.
【0168】
実施例86
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化219】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−10−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 438.1 [M+H]+.
【0169】
実施例87
(S)−2−((8−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化220】
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(S)−2−((8−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 433.1 [M+H]+.
【0170】
実施例88
(S)−2−((11−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化221】
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(S)−2−((11−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 433.1 [M+H]+.
【0171】
実施例89
(S)−2−((10−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((10−シアノ−2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 433.1 [M+H]+.
【0172】
実施例90
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化223】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.39 (s, 3H), 3.67-3.76 (m, 2H), 3.94-3.98 (m, 1H), 4.30-4.34 (m, 2H), 4.37-4.41 (m, 2H), 4.57-4.66 (m, 2H), 4.91-4.96 (m, 1H), 6.21-6.25 (m, 1H), 6.43-6.46 (m, 1H), 6.48-6.73 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 438.2 [M+H]+.
【0173】
実施例91
(2S,3R)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシブチルアミドの製造
【化224】
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(2S,3R)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシブチルアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.23-1.27 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 3.39 (s, 3H), 3.75-3.80 (m, 1H), 3.88-3.93 (m, 1H), 4.29-4.43 (m, 4H), 4.56-4.68 (m, 2H), 4.89-4.98 (m, 1H), 6.22-6.25 (m, 1H), 6.43-6.74 (m, 2H), 7.15 (s, 1H), 8.03-8.08 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 452.2 [M+H]+.
【0174】
実施例92
(2S,3S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシブチルアミドの製造
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
(2S,3S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシブチルアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 452.2 [M+H]+.
【0175】
実施例93
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化226】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[2,3−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 409.2 [M+H]+.
【0176】
実施例94
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[3,4−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化227】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[3,4−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 409.2 [M+H]+.
【0177】
実施例95
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化228】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−d]ピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 409.2 [M+H]+.
【0178】
実施例96
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f][1,2,4]トリアゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化229】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f][1,2,4]トリアゾロ[1,5−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 409.2 [M+H]+.
実施例97
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化230】
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(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.30 (d, J = 8.0 Hz, 3H), 2.20-2.45 (m, 3H), 3.31 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.76 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.32-4.36 (m, 4H), 4.69-4.78 (m, 1H), 6.08 (s, 1H), 6.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.66 (t, J = 56 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 406.2 [M+H]+.
【0179】
実施例98
(S)−2−((2−((S)−7−(ジフルオロメチル)−2,5−ジオキサ−8−アザスピラ[3.4]オクタン−8−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化231】
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(S)−2−((2−((S)−7−(ジフルオロメチル)−2,5−ジオキサ−8−アザスピラ[3.4]オクタン−8−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0180】
実施例99
(S)−2−((2−(N−((S)−2,2−ジフルオロ−1−(オキセタン−3−イル)エチル)アセトアミド)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化232】
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(S)−2−((2−(N−((S)−2,2−ジフルオロ−1−(オキセタン−3−イル)エチル)アセトアミド)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 450.2 [M+H]+.
【0181】
実施例100
(S)−N−(9−((1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−3−ホルムアミドの製造
【化233】
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(S)−N−(9−((1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−3−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0182】
実施例101
(S)−N−(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−2−ホルムアミドの製造
【化234】
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(S)−N−(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0183】
実施例102
(R)−N−(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−2−ホルムアミドの製造
【化235】
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(R)−N−(9−(((S)−1−アミノ−1−カルボニルプロパン−2−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−N−(2,2−ジフルオロエチル)オキセタン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0184】
実施例103
(S)−2−((2−(N−(2,2−ジフルオロエチル)−2−メトキシアセトアミド)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−(N−(2,2−ジフルオロエチル)−2−メトキシアセトアミド)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 424.2 [M+H]+.
【0185】
実施例104
(S)−2−((2−((3S,5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((3S,5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.46 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 2.10-2.20 (m, 1H), 2.74-2.84 (m, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.81 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 4.25-4.40 (m, 5H), 4.71-4.84 (m, 1H), 6.13-6.18 (m, 1H), 6.37-6.70 (m, 2H), 7.38 (s, 1H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0186】
実施例105
(S)−2−((2−((3R,5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((3R,5S)−5−(ジフルオロメチル)−3−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0187】
実施例106
(1S,5R)−2−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−ホルムアミドの製造
【化239】
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(1S,5R)−2−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−ホルムアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 446.2 [M+H]+.
【0188】
実施例107
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−ヒドロキシプロピオンアミドの製造
【化240】
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(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−ヒドロキシプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.87 (s, 2H), 4.34 (d, J = 4.3 Hz, 2H), 4.37-4.43 (m, 2H), 4.62 (m, 4H), 6.23 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.41-6.62 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 424.1[M+H]+.
【0189】
実施例108
(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化241】
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第1のステップ:4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドの製造
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
室温条件下、4−ブロモ−2,3−ジフルオロベンズアルデヒド(2.0g、9.05mmol)のメタノール(25mL)溶液中に、メトキシドナトリウム(733mg、13.56mmol)を加え、65℃に昇温して2h反応させ、濃縮させて、カラムクロマトグラフィーにより精製して、4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.78g、85%)を得た。
MS m/z (ESI): 233.0 [M+H]+
第2のステップ:4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
室温条件下、4−ブロモ−3−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒド(1.78g、7.67mmol)の酢酸(15mL)溶液中に、臭化水素酸(8.7mL、48%)を加え、120℃に昇温して16h反応させ、反応液を冷却した後、減圧濃縮させ、次に反応フラスコ中に水及び酢酸エチルを加えて分液し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、精製して4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.12g、67%)を得た。
MS m/z (ESI): 219.0 [M+H]+
第3のステップ:3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノールの製造
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
4−ブロモ−3−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.12g、5.14mmol)のメタノール溶液(12mL)中に、グリオキサール水溶液(40wt.%、3.73g、25.7mmol)を加え、次に水浴下で撹拌しながらアンモニア水(28wt.%、5.14g、51.4mmol)を緩慢に滴下し、滴下過程を30分間持続し、40℃を超えないように反応液の温度を制御した。次に、混合物を35℃下で2日間撹拌し、冷却して、有機溶剤を減圧除去し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(1.31g、100%)を得た。
MS m/z (ESI): 257.0 [M+H]+.
第4のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化245】
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3−ブロモ−2−フルオロ−6−(1H−イミダゾール−2−イル)フェノール(1.31g、5.14mmol)、炭酸セシウム(6.3g、19.53mmol)、及び1,2−ジブロモエタン(3.6g、19.12mmol)をDMF(12mL)中に混合し、85℃下で一晩撹拌し、反応液を冷却した後、酢酸エチルを加えて希釈した。有機相を飽和食塩水で複数回洗浄し、次に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(995mg、69%)を得た。
MS m/z (ESI): 283.0 [M+H]+.
第5のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化246】
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室温下、9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(995mg、3.53mmol)のDMF溶液(8mL)中にNIS(2.23g、9.88mmol)を加え、次に60℃下で一晩撹拌した。冷却して、水を加え、固体を析出させた。濾過後、固体を酢酸エチルで溶解し、順に1 M NaOH水溶液和飽及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させて、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(1.79g、94%)を得た。
MS m/z (ESI): 534.7 [M+H]+.
第6のステップ:9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピンの製造
【化247】
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−20℃下で、9−ブロモ−8−フルオロ−2,3−ジヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(1.79g、3.35mmol)のTHF溶液(10mL)中に、EtMgBr(1.0 M THF溶液、1.23mL、3.69mmol)を緩慢に滴下した。滴下終了後、−15℃下で3時間撹拌した。室温に緩慢に昇温して、次に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、15分間撹拌し、酢酸エチルで複数回抽出した。有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、有機相を分離しかつ無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(610mg、45%)を得た。
MS m/z (ESI): 408.9 [M+H]+.
第7のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンの製造
【化248】
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9−ブロモ−8−フルオロ−2−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン(300mg、0.74mmol)、(S)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−オン(102mg、0.74mmol)、(1R,2R)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(42mg、0.30mmol)、ヨウ化第一銅(28mg、0.15mmol)、及び炭酸カリウム(205mg、1.5mmol)を、1,4−ジオキサン(6mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、105℃下で5時間反応させ、室温に冷却し、15%アンモニア水を加えて、5分間撹拌し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合併し、次に有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(225mg、65%)を得た。
MS m/z (ESI): 466.0 [M+H]+
第8のステップ:(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−チオンの製造
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(220mg、0.47mmol)のトルエン溶液(20mL)中にローソン試薬(1.92g、4.73mmol)を加え、145℃に昇温して6時間反応させた。室温に冷却した後、濾過し、濾過ケーキをEtOAc(20mL)で洗浄し、ろ液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−3−(9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−チオン(105mg、46%)を得た。
MS m/z (ESI): 482.1[M+H]+.
第9のステップ:(R)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)チアゾリジン−2−オンの製造
【化250】
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(S)−3−(9−ブロモ−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)オキサゾリジン−2−チオン(105mg、0.22mmol)のトルエン溶液(3mL)中に、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体(27mg、0.045mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(27mg、0.065mmol)を加え、空気雰囲気下、115℃で16時間反応させた。反応を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(R)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)チアゾリジン−2−オン(55mg、52%)を得た。
MS m/z (ESI): 482.1 [M+H]+.
第10のステップ:(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−4−(ジフルオロメチル)−3−(8−フルオロ−9−ヨード−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)チアゾリジン−2−オン(40mg、0.083mmol)、L−アラニン(15mg、0.17mmol)、ヨウ化第一銅(6.3mg、0.033mmol)、及びリン酸カリウム(53mg、0.25mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、125℃下で1.5時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(27mg、0.5mmol)、及びDMAP(161mg、1.25mmol)を加え、5分間撹拌し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(284mg、0.75mmol)を加え、室温で2時間撹拌し、濾過して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーを行って、表題化合物(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミド(7.9mg、22%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.49 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.54-3.60 (m, 1H),3.76-3.93 (m, 1H), 3.95-4.00 (m, 1H), 4.36-4.40 (m, 2H), 4.47-4.52 (m, 2H), 5.10-5.20 (m, 1H), 6.32-6.62 (m, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.85-7.91 (m, 1H);
MS m/z (ESI): 442.1 [M+H]+.
【0190】
実施例109
(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化252】
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(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造は実施例108を参照した。
1H NMR (400 MHz,CD3OD) δ 3.40 (s, 3H), 3.53-3.60 (m, 1H), 3.69-3.83 (m, 3H), 4.06-4.13 (m, 1H), 4.35-4.41 (m,2H), 4.47-4.52 (m, 2H), 5.10-5.21 (m, 1H), 6.30-6.60 (m, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.5 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 472.1 [M+H]+.
【0191】
実施例110
(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化253】
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第1のステップ:(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化254】
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(R)−3−(9−ブロモ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)チアゾリジン−2−オン(26mg、0.062mmol)、O−メチル−L−セリン(22mg、0.18mmol)、ヨウ化第一銅(6.0mg、0.03mmol)、及びリン酸カリウム(40mg、0.19mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)中に混合し、反応系について窒素ガスで空気を3回置換し、100℃下で12時間反応させ、室温に冷却し、塩化アンモニウム(20mg、0.37mmol)、及びトリエチルアミン(95mg、0.94mmol)を加え、5分間撹拌して、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(212mg、0.56mmol)を加え、室温で2時間撹拌し、反応液を濾過し、且つ反応液に飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機溶剤を減圧濃縮させた後、カラムクロマトグラフィーにより分離して、表題化合物(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミド(13mg、46%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.39 (s, 3H), 3.53-3.57 (m, 1H), 3.62-3.76 (m, 3H), 3.93-3.98 (m, 1H), 4.16-4.30 (m, 4H), 5.06-5.16 (m, 1H), 6.21-6.23 (m, 1H), 6.28-6.52 (m, 2H), 7.23 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 454.1 [M+H]+.
【0192】
実施例111
(S)−1−(2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化255】
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(S)−1−(2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)ピロリジン−2−ホルムアミドの製造方法は実施例51を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.83-1.92 (m, 2H), 2.09-2.15 (m, 1H), 3.72-3.81 (m, 4H), 4.25-4.32 (m, 4H), 5.07-5.15 (m, 1H), 5.93-5.97 (m, 1H), 6.22-6.28 (m, 1H), 6.35-6.65 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.6 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 450.1 [M+H]+.
【0193】
実施例112
(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)(メチル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化256】
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(S)−2−((2−((R)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)(メチル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例51を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.40 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 2.90 (s, 3H), 3.53-3.58 (m, 1H), 3.75-3.80 (m, 1H), 4.30-4.44 (m, 4H), 4.46-4.51 (m, 1H), 5.08-5.18 (m, 1H), 6.22-6.41 (m, 2H), 6.51-6.73 (m, 1H),7.28 (s, 1H), 8.11 (d, J = 9.0 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 438.1[M+H]+.
【0194】
実施例113
(S)−2−((2−((R)−5−(メトキシメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化257】
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(S)−2−((2−((R)−5−(メトキシメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.48 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.59-3.72 (m, 2H), 3.83 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 3.95-4.02 (m, 6.5 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 4.28-4.33 (m, 2H), 4.35-4.42 (m, 2H), 4.81-4.86 (m, 1H), 6.17-6.21 (m, 1H), 6.43 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H),8.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 402.2 [M+H]+.
【0195】
実施例114
(S)−2−((2−((R)−4−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化258】
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(S)−2−((2−((R)−4−メトキシ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.52 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 2.57-2.67 (m, 1H), 2.78-2.88 (m, 1H), 3.40 (s, 3H), 3.79-3.88 (m, 1H), 4.10-4.43 (m, 7H), 6.19 (s, 1H), 6.42 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H),8.16 (d, J = 8.7 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 386.2 [M+H]+.
【0196】
実施例115
(2S)−2−((2−(4−(シアノメチル)−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化259】
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(2S)−2−((2−(4−(シアノメチル)−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.30 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 2.29 (dd, J = 16.9, 6.2 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 16.5, 8.0 Hz, 1H), 2.77-2.88 (m, 3H), 3.64 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 3.76 (dt, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 4.13 (dd, J = 10.6, 7.1 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 8.5, 5.8 Hz, 4H), 6.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.12 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.40 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 7.37 (s, 2H), 7.99 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 395.1 [M+H]+.
【0197】
実施例116
(2S)−2−((2−(4−シアノ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化260】
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(2S)−2−((2−(4−シアノ−2−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.49 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 2.88 (dd, J = 17.0, 6.7 Hz, 1H), 3.01 (dd, J = 17.0, 9.3 Hz, 1H), 3.64-3.76 (m, 1H), 3.83 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 10.8, 5.9 Hz, 1H), 4.30-4.46 (m, 5H), 6.19 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.44 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 381.1 [M+H]+.
【0198】
実施例117
(S)−2−((2−((S)−2−(シアノメチル)−5−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化261】
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(S)−2−((2−((S)−2−(シアノメチル)−5−カルボニルピロリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.99 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 2.42 (dd, J = 22.2, 12.2 Hz, 3H), 2.62-2.71 (m, 1H), 3.13 (dd, J = 16.8, 2.8 Hz, 1H), 3.69-3.80 (m, 1H), 4.17-4.48 (m, 4H), 4.53-4.66 (m, 1H), 6.08 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.40 (dd, J = 8.8, 1.8 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.9 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 395.2 [M+H]+.
【0199】
実施例118
(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化262】
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(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.30 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 3.14 (dd, J = 17.1, 2.4 Hz, 1H), 3.45 (dd, J = 17.1, 5.0 Hz, 1H), 3.72-3.80 (m, 1H), 4.33 (ddd, J = 13.3, 8.4, 4.7 Hz, 5H), 4.66 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 4.77 (dt, J = 8.4, 4.9 Hz, 1H), 6.08 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.17 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.40 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.39 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 397.1 [M+H]+.
【0200】
実施例119
(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルチアゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 436.2 [M+H]+.
【0201】
実施例120
(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((R)−4−(シアノメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造方法は実施例1を参照した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.14 (dd, J = 17.6, 2.8 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 3.46 (dd, J = 17.3, 4.4 Hz, 1H), 3.56 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 3.92-4.01 (m, 1H), 4.24-4.48 (m, 5H), 4.66 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 4.74-4.81 (m, 1H), 6.09-6.21 (m, 2H), 6.46 (dd, J = 8.7, 1.7 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.8 Hz, 1H);
MS m/z (ESI): 427.1 [M+H]+.
【0202】
実施例121
(S)−2−((2−((R)−4−(2−メトキシエチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((R)−4−(2−メトキシエチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 416.1 [M+H]+.
【0203】
実施例122
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例51を参照した。
MS m/z (ESI): 438.1 [M+H]+.
【0204】
実施例123
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例51を参照した。
MS m/z (ESI): 456.1 [M+H]+.
【0205】
実施例124
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニル−1,3−チアピペリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造は実施例51を参照した。
MS m/z (ESI): 468.1 [M+H]+.
【0206】
実施例125
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化269】
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(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例68を参照した。
MS m/z (ESI): 440.1 [M+H]+.
【0207】
実施例126
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−3−(ジフルオロメチル)−5−カルボニルモルフォリノ)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造は実施例68を参照した。
MS m/z (ESI): 452.1 [M+H]+.
【0208】
実施例127
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造
【化271】
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(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−8−フルオロ−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)プロピオンアミドの製造は実施例69を参照した。
MS m/z (ESI): 453.1 [M+H]+.
【0209】
実施例128
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−2−((2−((S)−2−(ジフルオロメチル)−4−メチル−6−カルボニルピペラジン−1−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)アミノ)−3−メトキシプロピオンアミドの製造は実施例69を参照した。
MS m/z (ESI): 465.1 [M+H]+.
【0210】
実施例129
(2S,3R)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−3−メチル基ピロリジン−2−ホルムアミドの製造
【化273】
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(2S,3R)−1−(2−((S)−4−(ジフルオロメチル)−2−カルボニルオキサゾリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロベンゾ[f]イミダゾ[1,2−d][1,4]オキサゼピン−9−イル)−3−メチル基ピロリジン−2−ホルムアミドの製造は実施例1を参照した。
MS m/z (ESI): 448.1 [M+H]+.
【0211】
生物学的テストの評価
以下、テスト例と組み合わせて、本発明をさらに説明して解釈するが、これらの実施例は、本発明の範囲を制限することを意図するのではない。
テスト例1、PI3Kα/β/γ/δキナーゼに対する本発明の実施例の化合物の活性阻害作用の測定
【0212】
実験目的:該テスト例の目的は、PI3Kα/β/γ/δキナーゼに対する実施例の化合物の活性阻害の活性をテストすることである。
【0213】
実験器具:遠心機(5810R)はEppendorf社から購入し、ピペットはEppendorf又はRainin社から購入し、マイクロプレートリーダーは米国BioTekから購入した型番SynergyH1の全機能マイクロプレートリーダーである。
【0214】
実験方法:本実験は、Promega社のADP−Glo脂質キナーゼ測定方法(Promega#V9102)を採用し、脂質キナーゼPI3Kα/β/γ/δは、基質PIP2:3PS及びATPが存在する条件下で触媒反応を行い、ATPがADPを生成し、反応中のADPの含有量を測定することによって脂質キナーゼの活性をキャラクタリゼーションし、且つ、PI3Kα/β/γ/δキナーゼに対する化合物の活性阻害の半数阻害濃度IC50を得る。
【0215】
具体的な実験操作は以下のとおりである。
キナーゼ反応は白色384ウェルプレート(Perkin Elmer#6007299)において行われ、ウェルごとに1% DMSOを含有するddHOを用いて希釈した異なる濃度の化合物を2μL加え、陽性対照ウェルには1% DMSOを含有するddHOを2μL加え、次に、ウェルごとに5×キナーゼ緩衝液(HEPES 250 mM、MgCl 15 mM、NaCl 250 mM、BSA 0.05%)で希釈した0.1〜2 nM PI3Kキナーゼ溶液を2μL加え、陰性対照ウェルには2μLの5×キナーゼ緩衝液を加え、すべてのウェルに10×Dilution buffer及びddHOを用いて調製した50μM基質PIP2:3PS(Promega#V1701)を4μL加え、最終的に、水で希釈した50〜100μM ATP溶液を2μL加えて反応を開始させ、室温で90〜120分間反応させた後、ウェルごとにADP−Glo Reagent(10 mM MgCl含有)を10μL加え、室温で60分間反応させ、反応中の過剰なATPを除去し、次にウェルごとにKinase Detection Reagentを20μL加え、室温で遮光下20分間反応させた後、BioTek Synergy H1マイクロプレートリーダーを用いて化学発光値を検出した。
【表1】
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【0216】
実験データの処理方法:
ウェルにおける陽性対照ウェル(DMSO対照ウェル)及び陰性対照ウェル(キナーゼ無添加)から、化合物を用いて処理したウェルの百分率阻害データ{%阻害率=100−[(テスト化合物の値−陰性対照の値)]/(陽性対照の値−陰性対照の値)×100}を計算した。GraphPad prismを用いて、異なる濃度及び対応する百分率阻害率データを4パラメータ非線形論理式にフィッティングして、IC50値を算出した。
【0217】
実験結論:
以上のスキームから、本発明に示される実施例の化合物がPI3Kα/β/γ/δキナーゼ活性試験において下記表1の生物学的活性を示すことが得られた。
【0218】
【表2】
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【0219】
以上のデータから明らかなように、本発明に示される実施例の化合物は、PI3Kα/β/γ/δキナーゼの活性の点において良好な活性及び選択性を有する。
【0220】
テスト例2、PI3Kα突然変異型癌細胞に対する本発明の実施例の化合物の増殖阻害作用の測定
【0221】
実験目的:該テスト例の目的は、PI3Kα突然変異型癌細胞HCC1954(H1047R)、HGC−27(E542K)、及びMKN1(E545K)に対する実施例の化合物の増殖阻害活性をテストすることである。
【0222】
実験器具:遠心機(5702R)はEppendorf社から購入し、二酸化炭素インキュベータはThermo社から購入し、バイオセーフティキャビネットは上海博訊公司から購入し、ピペットはEppendorf又はRainin社から購入し、マイクロプレートリーダーは米国BioTek社から購入した型番SynergyH1の全機能マイクロプレートリーダーである。
【0223】
実験方法:Cell Titer−Gloの方法を採用して、PI3Kα突然変異型癌細胞株(HCC1954、HGC−27、及びMKN1に対する実施例の化合物の増殖阻害作用を検出した。細胞株を10%FBS(Gibco#10091148)及び1%P/S(Hyclone#SV30010)を含有するRPMI 1640培地(Gibco#22400089)中に培養し、37℃、5% COの条件下で培養した。実験前に、細胞を収集し、細胞をカウントした後、細胞密度を調整し、細胞を1000〜10000細胞/ウェルの密度で白色96ウェルプレート(Corning#3610)に接種し、37℃、5% COインキュベータに入れて一晩培養した後、調製された異なる濃度の化合物溶液を加え、同時に、対応する溶剤対照を設置し、続いて、37℃、5% COインキュベータに入れて48〜96時間培養した後、細胞プレート及びその内容物を室温まで平衡化し、ウェルごとに20〜100μLのCell Titer−Glo溶液(Promega#G7573)を加え、振とうさせて均一に混合した後、室温、遮光下で5〜30分間インキュベートし、BioTekのSynergyH1マイクロプレートリーダーを用いて化学発光値を検出した。
【0224】
実験データの処理方法:
プレートにおける溶剤対照ウェルから、実施例の化合物を用いて処理したウェルの百分率阻害データ{%阻害率=100−(テスト化合物の値/溶剤対照の値)×100}を計算した。GraphPad prismを用いて異なる濃度及び対応する百分率阻害率データを4パラメータ非線形論理式にフィッティングしてIC50値を算出した。
【0225】
実験結論:
以上のスキームから、PI3Kα突然変異型癌細胞HCC1954(H1047R)、HGC−27(E542K)、及びMKN1(E545K)に対する本発明に示される実施例の化合物の増殖阻害の活性試験において下記表2の生物学的活性を示すことが得られた。
【0226】
【表3】
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【0227】
以上のデータから明らかなように、本発明に示される実施例の化合物は、PI3Kα突然変異型癌細胞HCC1954(H1047R)、HGC−27(E542K)、及びMKN1(E545K)に対する増殖阻害の活性の点において良好な活性を有する。
【0228】
テスト3、SDラットに対して強制経口投与を7日間繰り返した毒性試験
【0229】
3.1実験目的
本研究の目的は、GDC−0077と実施例51をSDラットに7日間繰り返して強制経口投与した後に発生し得る毒性反応を調べ、且つGDC−0077と実施例51との毒性の差異を比較することである。
【0230】
3.2実験材料及び器具
3.2.1 試験対象
試験対象1:GDC−0077
試験対象2:実施例51
3.2.2 溶剤
名称:20%のSBE−β−CD(Captisol)水溶液
3.2.3 動物情報
種&株:Sprague−Dawley(SD)ラット
動物等級:SPF級
動物数及び性別:ラット112匹、雌雄半分ずつ。
3.2.4 器具
ADVIA2120シリーズ全自動血液分析装置は血細胞のカウントに用いられる。
SYSMEX CA−500凝固計は凝固機能指標の検出に用いられる。
TBA−120FR全自動生化学的分析装置は血液の生化学的指標の検出に用いられる。
Easylyte電解質分析装置は電解質の検出に用いられる。
液体質量分析検出器は、型番API4000であり、エレクトロスプレー源(ESI)が正イオンモードであり、及びクロマトグラフィーカラム型番がAgilent ZORBAX XDB−C18(3.5μm、2.1×50mm)であり、血漿サンプルの生物分析検出に用いられる。
【0231】
3.3実験方法
1) 試験には、112匹のラット(56匹/性別)は、それぞれ体重に応じて14群に分け、70匹のラットは毒物学研究(1〜7群、5匹/性別/群)に用いられ、及び42匹のラットはトキシコキネティクス研究(8〜14群、3只/性別/群)に用いられ、
2) 第1群、及び第8群の動物には、20%のSBE−β−CD(Captisol)水溶液を強制経口投与して溶剤対照群とし、
3) 第2群と第9群、第3群と第10群、及び第4群と第11群の動物には、それぞれ10、30、60mg/kgのGDC−0077を強制経口投与し、
4) 第5群と第12群、第6群と第13群、及び第7群と第14群の動物には、それぞれ10、30、60mg/kgの実施例51を強制経口投与した。
5) 動物には、1日に1回投与し、連続して7日間投与した(第7群、及び第14群の動物には、連続して6日間投与する)。
6) 投与量はいずれも10mL/kgであった。
7) 試験期間において臨床的観察、体重、摂食量、臨床病理学的指標(血細胞カウント、凝固機能、及び血液生化学)、及びトキシコキネティクスなどの項目を調べた。
8) すべての動物はd8に安楽死させた(第7群、及び第14群の動物は、d6に投薬後、安楽死させた)。
9) 試験期間において1〜7群の動物、第14群の動物及び死亡動物(トキシコキネティクス研究用動物を含む)のすべてに肉眼的解剖を行って観察し、異常な組織、胃腸組織(たとえば結腸、盲腸)及び免疫組織(たとえば胸腺)に組織病理学的検査を行った。
【0232】
3.4試験データのリスト
3.4.1 瀕死/死亡
60mg/kgの用量では、GDC−0077及び実施例51のいずれにも動物の瀕死/死亡が認められ、残りの用量では、死亡/瀕死が認められなかった。
3.4.2トキシコキネティクス
30mgの用量では、実施例51の最終回投与後の系の平均暴露量AUC(雄:11400 h*ng/mL、雌:15900 h*ng/mL)が約同用量でのGDC−0077(雄:3000 h*ng/mL、雌:6510 h*ng/mL)の2.4〜3.8倍であり、60mg/kgの用量でのGDC−0077初回投与後の暴露量(雄:15400 h*ng/mL、雌:22800 h*ng/mL)に近かった。
10mgの用量では、実施例51の最終回投与後の系の平均暴露量AUC(雄:2110 h*ng/mL、雌:3170 h*ng/mL)は、約GDC−0077(雄:845 h*ng/mL、雌:2250 h*ng/mL)の1.4〜2.5倍である。
従って、同用量では、実施例51の系の暴露量はGDC−0077よりも明らかに高い。
3.4.3 臨床観察
GDC−0077:高用量群では、背部の反り返り、軟便、肛門周囲の汚れ、毛のフワフワ状態などの異常な症状が認められた。
実施例51:中、高用量群では、背部の反り返り、軟便、肛門周囲の汚れ、毛のフワフワ状態などの異常な症状が認められた。
3.4.4体重及び摂食量
GDC−0077:中高用量群の動物のすべてには、最終回の体重に低下が発生し、それとともに、摂食量がある程度低下した。
実施例51:低中高用量群のすべてには、最終回の体重に低下が発生し、対応する摂食量も低下した。
3.4.5血細胞カウント及び凝固機能
GDC−0077:各用量群の雌雄動物ともにRetic低減が認められた。
実施例51:各用量群の雌雄動物ともにRetic低減が認められ、30及び60mg/kg用量群の雌雄動物にはNeutが上昇し、PLTが低減した。
3.4.6血液生化学
GDC−0077:各用量群の雄動物は、Glu及びCHOが上昇し、60mg/kg用量群では、雌雄動物は、AST及びUREAが上昇し、A/Gが低減し、雄動物は、ALTが上昇し、30mg/kg用量群では、雌雄動物はAST、及びUREAが上昇し、雌動物はALTが上昇した。
【0233】
実施例51:60mg/kg用量群では、雌雄動物はAST、Glu及びUREAが上昇し、30mg/kg用量群では、雌雄動物はAST、及びUREAが上昇し、雄動物はGluが上昇し、10mg/kg用量群では、雌雄動物はASTが上昇した。
3.4.7 病理
GDC−0077:顕微鏡下での病理学的変化は主に以下を含む:盲腸粘膜杯細胞萎縮、胸腺可染小体マクロファージの増加及び胃粘膜びらん、出血や水腫。
実施例51:顕微鏡下での病理学的変化は主に以下を含む:腺胃粘膜出血、萎縮;盲腸粘膜出血、杯細胞萎縮及び結腸粘膜杯細胞萎縮;白脾髄の萎縮;胸腺皮質又は皮質及び髄質の萎縮、可染小体マクロファージの増加など。
GDC−0077及び実施例51の主な毒性標的器官は、いずれも胃腸組織(たとえば胃、盲腸)及び免疫組織(たとえば胸腺)である。
3.5実験結論
本試験条件下で、GDC−0077及び実施例51の試験対象のいずれにも、10、30、60mg/kg用量でSDラットを7日間繰り返して強制経口投与し(1回/日)、GDC−0077及び実施例51の致死量は60mg/kgであり、最大耐量(MTD)は30mg/kgであり、30mg/kgの用量では、実施例51のCmax及びAUC(0−24h)は、GDC−0077よりも著しく高く、実施例51の許容性はGDC−0077よりも良好であった。
【0234】
テスト例4、本発明の実施例の化合物のインビボ薬効試験
【0235】
4.1 実験目的
インビボ薬効実験を通じて、薬効が比較的著しく且つ毒副作用が比較的小さい化合物をスクリーニングする。
【0236】
4.2 実験の主な器具及び材料
4.2.1 器具:
1、バイオセーフティキャビネット(BSC−1300II A2、上海博訊実業有限公司医療設備廠)
2、クリーンベンチ(CJ−2F、蘇州市馮氏実験動物設備有限公司)
3、COインキュベータ(Thermo−311)
4、遠心機(Centrifuge 5702R、Eppendorf)
5、全自動細胞カウンタ(Countess II、Life)
6、ピペット(10−20 μL、Eppendorf)
7、顕微鏡(TS2、ニコン社)
8、ノギス(CD−6”AX、日本三豊社)
9、細胞培養フラスコ(T75/T225、Corning)
10、電子天びん(CPA2202S、サルトリウス社)
4.2.2 試薬:
1、RPMI−1640培地(22400−089、Gibco)
2、胎児ウシ血清(FBS)(10091−148、Gibco)
3、0.25%トリプシン(25200−056、Gibco)
4、ペニシリン−ストレプトマイシン二重抗体(15140−122、Gibco)
5、リン酸塩緩衝液(PBS)(10010−023、Gibco)
6、マトリゲルMatrigel Matrix(356234、Corning)
4.2.3 動物:
BALB/c裸マウス、6〜8週齢、♀、上海西普爾−必凱実験動物有限公司から購入。
4.3 実験のステップ
4.3.1 細胞培養及び細胞懸濁液の製造
a、細胞バンクの中から1株のHCC1954細胞を取り、RPMI−1640培地(RPMI−1640+10% FBS+1% SP)を用いて細胞を蘇生し、蘇生した細胞を細胞培養フラスコ中(フラスコの壁には細胞の種類、日付、培養者の名前などが明記されている)に入れてCOインキュベータ(インキュベータの温度は37℃、CO濃度は5%である)に置いて培養した。
b、細胞が培養フラスコの底部の80〜90%を被覆した後、継代し、継代後、細胞をCOインキュベータに入れて培養し続けた。この過程を、細胞数がインビボ薬効のニーズを満たすまで繰り返した。
c、培養済みの細胞を収集し、全自動細胞カウンタを用いてカウントし、カウント結果に基づき、PBS及びマトリゲルを用いて細胞を再懸濁させ、細胞懸濁液(密度5×10/mL)を得て、アイスボックスに入れて使用に備える。
4.3.2 細胞接種
a、接種前に、ラット及びマウスともに利用できる使い捨て型耳タグを用いてヌードマウスをマークした。
b、接種時に、細胞懸濁液を均一に混合し、1mLの注射器を用いて0.1〜1mLの細胞懸濁液を吸い取り、気泡を追い出し、次に注射器を氷袋上に置いて使用に備えた。
c、左の手でヌードマウスを固定し、75%アルコールでヌードマウスの右側背部の右肩寄りの位置(接種部位)を消毒し、30秒後、接種し始めた。
d、順に試験用ヌードマウスに接種した(マウス1匹あたり0.1mLの細胞懸濁液を接種した)。
4.3.3 担癌マウスの腫瘍測定、群分け、投与
a、腫瘍成長状況に応じて、接種してから14〜18日後腫瘍を測定し、且つ腫瘍の大きさを計算した。
腫瘍体積計算:腫瘍体積(mm)=長さ(mm)×幅(mm)×幅(mm)/2
b、担癌マウスの体重及び腫瘍の大きさに応じて、ランダム群分け方法を用いて群分けを行った。
c、群分け結果に応じて、テスト医薬品(投与方式:経口投与;投与用量:10mg/kg;投与体積:10mL/kg;投与頻度:1回/日;投与周期:21日間;溶剤:0.5%CMC/1%ポリソルベート80)を投薬し始めた。
d、テスト医薬品を投薬してから週に2回腫瘍を測定し、重量を量った。
e、実験終了後、動物を安楽死させた。
f、Excelなどのソフトウェアを用いてデータを処理した。化合物の腫瘍阻害率TGI(%)の計算:腫瘍に減退がない場合、TGI(%)=[(1−(ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積−該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶剤対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶剤対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%。腫瘍に減退がある場合、TGI(%)=[1−(ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積−該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積)/該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積]×100%。
4.4 試験データは以下の表3のとおりである。
【表4】
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4.5 実験結果
上記結果から見られるように、本特許の上記化合物は、比較的良い腫瘍阻害率を有する。
【0237】
テスト例5、マウスに対する本発明の実施例の化合物の薬物動態PK実験
本発明では、好ましくは、実施例の化合物のマウス薬物動態試験は、Balb/c雄マウス(上海傑思捷実験動物有限公司)を用いて行った。
□投与方式:単回強制経口投与。
□投与用量:5ミリグラム/10ミリリットル/キログラム(体重)。
□製剤の処方:0.5% CMC−Naを超音波で溶解し、清澄溶液又は均一な懸濁液に調製した。
□サンプリング点:投与後0.5、1、2、4、6、8及び24時間。
□サンプル処理:
1)眼窩から0.1mL採血し、K−EDTA試験管に置き、室温1000〜3000×gで5〜20min遠心して血漿を分離し、−80℃で保存した。
2)血漿サンプル40uLに160uLのアセトニトリルを加えて沈殿させ、混合後、500〜2000×gで5〜20分間遠心した。
3)処理済みの上清溶液100uLを取り、LC/MS/MS分析を行い、測定対象の実施例の濃度を分析した。
LC−MS/MS分析:
●液相条件:Shimadzu LC−20ADポンプ
●質量分析条件:AB Sciex API 4000質量分析装置
●クロマトグラフィーカラム:phenomenex Gemiu 5 um C18 50×4.6mm
●移動相:A液は0.1%蟻酸水溶液であり、B液はアセトニトリルである。
●流速:0.8mL/min
●溶離時間:0〜4分間勾配溶離
□薬物動態:
主なパラメータはWinNonlin 6.1を用いて計算して得られ、マウスの薬物動態実験結果は以下の表4に示される。
【0238】
【表5】
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【0239】
表におけるマウスの薬物動態実験結果から、本発明に示される実施例の化合物は、良好な代謝性質を示し、血漿暴露量AUC及び最大血中濃度Cmaxがすべて良好に見られることを示した。
【国際調査報告】
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