特表2021-525684(P2021-525684A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-525684超清潔または無菌チャンバパウチ充填機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-525684(P2021-525684A)
(43)【公表日】2021年9月27日
(54)【発明の名称】超清潔または無菌チャンバパウチ充填機器
(51)【国際特許分類】
   B65B 3/04 20060101AFI20210830BHJP
   B67B 3/20 20060101ALI20210830BHJP
【FI】
   B65B3/04
   B67B3/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-566786(P2020-566786)
(86)(22)【出願日】2019年5月10日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月10日
(86)【国際出願番号】IB2019053871
(87)【国際公開番号】WO2019229561
(87)【国際公開日】20191205
(31)【優先権主張番号】102018000005871
(32)【優先日】2018年5月30日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】512039053
【氏名又は名称】グアラ パック エッセ.ピー.アー.
【氏名又は名称原語表記】GUALA PACK S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルテル・プレゾット
【テーマコード(参考)】
3E080
3E118
【Fターム(参考)】
3E080AA07
3E080BB02
3E080DD12
3E080FF11
3E118AA07
3E118AB14
3E118BA05
3E118BA06
3E118BA09
3E118EA03
(57)【要約】
パウチ充填装置であって、超清潔の種類または無菌チャンバを有し、注ぎ口を有する可撓性パウチへの装着のためのキャップフィーディングヘッド(44)が設けられ、キャップ通路(46)と、解放の準備ができているキャップを解放可能に保持することに適したスナップ保持手段を備える。前記手段は、グリッパー(72、74)の対を有し、各グリッパー(72、74)は、キャップ通路(46)の出口ポート(50)から突出する端部(72a、72b)を有し、解放の準備ができているキャップの推進によって曲がるように改造された少なくとも1つの可撓性部分を有するシートから構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填装置であって、超清潔または無菌のチャンバ充填システムを有する充填機器(2)を備え、
前記機器は、中心縦方向軸(Z)の周りにおいて回転可能なテーブル(30)を有し、
前記テーブル(30)の周囲には、複数のシート(32)が設けられ、
各シートはパウチ(10)の注ぎ口(14)と係合することに適しており、
前記機器は、キャップ係合ステーションと共に、既定の角度位置において、設けられ、
前記充填装置は、キャップフィーディンググループ(4)をさらに有し、
前記キャップフィーディンググループ(4)は、
A)装着されるキャップ(100)を収容することに適して、下降するように配置されたトラック(42)と、
B)前記トラック(42)の下方の端部に装着され、前記キャップ係合ステーションにおいて配置されたキャップフィーディングヘッド(44)と、を有し
前記キャップフィーディングヘッド(44)は、
a)前記トラック(42)の入口ポート(48)と、前記トラック(42)の出口ポート(50)との間に長手方向(X)に沿って延在し、1キャップずつ解放するような形状を有し、重力による前記キャップの推進のための下降するキャップ通路(46)と、
b)前記解放の準備ができているキャップを解放可能に保持することに適したスナップ保持手段と、を有し、
前記スナップ保持手段は、グリッパー(72、74)の対を有し、
各グリッパー(72、74)が前記出口ポート(50)から突出する端部(72a、74a)を有し、
前記グリッパー(72、74)解放の準備ができている前記キャップを解放するための推進によって曲がるように改造された少なくとも1つの可撓性部分を有するシートから構成される、充填装置。
【請求項2】
前記キャップ通路(46)は、底面において、底面プレート(52)によって区切られ、
前記底面プレート(52)には、前記パウチの注ぎ口の前記通路が、前記解放の準備ができているキャップと係合できるように、前記底面プレート(52)の厚みを通じて得られる係合チャネル(54)が、前記出口ポート(50)の周囲において設けられている、請求項1に記載の充填装置。
【請求項3】
前記キャップ通路(46)は、横方向において、側壁(56)によって区切られている、請求項1または2に記載の充填装置。
【請求項4】
前記側壁(56)は、前記キャップ通路(46)の狭窄を設けるように構成された、請求項3に記載の充填装置。
【請求項5】
前記キャップ通路(46)は、上部において、上面プレート(58)によって区切られている、請求項1から4のいずれか一項に記載の充填装置。
【請求項6】
例えば、シリコーンで形成され、金属表面の間の接触を防止するために、前記ヘッドの金属部品の間に配置された複数のガスケットを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の充填装置。
【請求項7】
前記保持手段は、前記グリッパー(72、74)の降伏を防止するため、前記グリッパー(72、74)の変形を制限することに適した制限手段を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の充填装置。
【請求項8】
前記制限手段は、ピン(82、84)の対を有し、
各ピンは、前記キャップ通路(46)に対して、ある既定の距離において、対応する前記グリッパー(72、74)に対して外部的に配置され、
前記グリッパーは、最大変形の構成において、前記ピン上に隣接する、請求項7に記載の充填装置。
【請求項9】
各ピン(82、84)は、前記上面プレート(58)によって支持される、請求項5に従属した請求項8に記載の充填装置。
【請求項10】
前記注ぎ口上の前記キャップのストロークを制限することに適したアバットメントタン(60)のためのタン支持部(62)を有し、
前記タン支持部(62)は可撓性シートから構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の充填装置。
【請求項11】
前記タン支持部(62)は、上部において前記出口ポート(50)を区切る部分を有する、請求項10に記載の充填装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にパウチ(pouch)と呼ばれ、薄壁を有する可撓性袋の充填の分野に関する。特に、本発明は、フルーツジュース、ヨーグルト、フルーツピューレ等の製品を、注ぎ口を有するパウチを充填する機器のためのキャップフィーディング(caps feeding)のヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
よって、本発明は、特に食料業界に向けられており、当該業界では、知られているように、全ての製品包装工程は、最適な衛生条件において行われる必要がある。
【0003】
この理由で、充填専用の機器は、洗浄サイクルを実施する能力を提供する。洗浄サイクルは、通常、製品残渣の蓄積が最も発生するいくつかの部品に、過酸化水素等の消毒剤を撒く工程を含む。
【0004】
しかしながら、この分野においては、全ての表面に、消毒剤が容易に届き、洗浄サイクルが効果的であるためには、製品によって汚染される装置の部品が適切に設計されていることが不可欠である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの場合、充填機器は、パウチ充填工程の直後に、キャップの装着を必要とする。キャップは、フィーディングヘッドによって、装着エリアに移動される。このヘッドは、製品の残渣をその中で運び得る、新しく充填されたパウチと連動するため、製品によって最も汚染される部品の1つである。よって、ヘッドが正しく設計されることは適当である。
【0006】
本発明の目的は、食料分野における使用の特に適したパウチ充填機器のためのキャップフィーディングヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、請求項1に基づくフィーディングヘッドによって達成される。従属項は、さらに有利な実施形態の変形例を説明する。
【0008】
本発明に基づくキャップフィーディングヘッドの特徴及び利点は、後続の説明からより明確になる。後続の説明は、後続の図面への参照によって例示的及び非限定的な例によってなされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1a】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドを有する充填装置を示す図である。
図1b】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドを有する充填装置を示す図である。
図2a】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドを示す図である。
図2b】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドを示す図である。
図2c】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドを示す図である。
図3a】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドの上面図である。
図3b】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドの下面図である。
図3c】本発明の実施の形態に基づくキャップフィーディングヘッドの側面図である。
図4】注ぎ口が設けられた薄壁を有する可撓性袋(パウチ)の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照すると、参照符号1は一般的に充填装置を示し、充填機器2及びキャップフィーディンググループ4を有する。
【0011】
装置1は、注ぎ口が設けられ、専門用語ではパウチと呼ばれる、薄壁を有する可撓性袋を充填するために意図されている。特に、パウチ10は、フィルムから構成された薄壁によって形成されたパウチ本体12と、通常、パウチ本体12の上側のエッジに溶接された注ぎ口14と、を有する。
【0012】
ある好ましい実施の形態において、注ぎ口14は、一般的に「溶接ボート(boat)」と呼ばれ、パウチ12のエッジがそこに溶接される接続部分16と、中間部分18と、口24で終わるチューブ22から構成される末端部分20と、を有する。望ましくは、キャップの装着のために、末端部分20は、チューブ22によって運ばれる外側スレッド(thread)26と共に設けられる。
【0013】
充填機器2は、回転テーブル30を有する。回転テーブル30は、既定の回転方向に基づいて、例えば、一方向の断続的な運動で、中心縦方向軸Zの周りにおいて回転可能である。テーブル30の周囲には、複数のシート32が設けられ、各シートは、例えば、注ぎ口14の中間部分18と係合することによって、パウチ10を充填させるように設計される。
【0014】
機器2は、既定の固定された角度位置において入口ステーション(station)を設ける。テーブル30の空いているシート32が入口ステーションを通過するとき、シート32は空いているパウチ10を受ける。パウチ10は、テーブル30によって、充填及びキャップの装着のために後続のステーションへ運ばれる。
【0015】
例えば、充填は、複数のステーションの間、分けられた方法おいて実施される。
【0016】
充填の終わりにおいて、充填されたパウチ10は、装置2の係合ステーションを通過する。係合ステーションでは、注ぎ口14のチューブ22は、フィーディンググループ4によって運ばれ、解放の準備ができているキャップと係合し、そこから前記キャップを引き離す。
【0017】
フィーディンググループ4は、下降するように配置されたトラック42を有し、トラック42内において、装着されるキャップ100は次々に配置されている。キャップ100は、上方からトラック42上に積載され、グループ4のフィーディングヘッド44は前記係合ステーションにおける底において装着される。
【0018】
フィーディングヘッド44は、箱状の構造を有し、キャップ通路46によって内部的に交差されている。キャップ通路46は、トラック42が接続される入口ポート48から出口ポート50に、直線状の長手方向Xに沿って、下方に延在する。
【0019】
キャップが出口ポート50に到着でき、そこからの排出が1キャップずつ行われるように、キャップ通路46は、キャップの形状によって、寸法が決められ、区切られる。
【0020】
キャップ通路46は、通過中においてキャップを支持する底面プレート52によって、底で区切られている。底面プレート52には、出口ポート50の周囲において、底面プレート52の厚みを通過する係合チャネル54が形成されており、よって、注ぎ口14のチューブ22の通路が、ヘッド44から解放される準備ができているキャップと係合できる。
【0021】
横方向においては、キャップ通路46は、側壁56によって区切られている。
【0022】
望ましい実施の形態に基づいて、キャップ通路46は入口部屋を設けられ、その中に入口ポートが開く。入口部屋は、障害物なくキャップの進入が可能となるように、横方向においてより広い。キャップ通路46は、その後に、出口ポート50が設けられた出口部屋を設ける。出口部屋は、移動中において、注ぎ口14に対してキャップを最適に配置するように、細い。
【0023】
したがって、入口部屋と出口部屋との間で、例えば、側壁56の収束する部分によって形成される狭窄(narrowing)がある。
【0024】
上記において、キャップ通路46は上面プレート58によって区切られている。
【0025】
望ましくは、底面プレート52及び/または側壁56及び/または上面プレート58は金属材料、望ましくはステンレス鋼、で形成されている。ヘッド44も、望ましくは、例えば、シリコーンで形成された複数のガスケットを有し、ガスケットは、組み立て後において、金属表面の間の接触を防止するため、底面プレート52及び/または側壁56及び/または上面プレート58の間に配置される。
【0026】
望ましい実施の形態に基づいて、ヘッド33は、アバットメントタン(abutment tongue)60を有する。アバットメントタン60は、キャップと係合した注ぎ口のパスに沿って、テーブル30に対して既定の高さにおいて延在するプレート状の要素から構成され、よって、注ぎ口によって運ばれ、まだチューブに締め付けられていないキャップが、注ぎ口自体から(例えば、振動によって)脱離することを防止する。
【0027】
望ましくは、ヘッド44は、可撓性シートから構成され、アバットメントタン60を支持するタン(tongue)支持部62を有する。
【0028】
例えば、タン支持部62は、例えば、入口ポート48から開始して、上部において出口ポート50を区切るように上方に延在する。
【0029】
望ましくは、タン支持部62は、入口ポート48において上面プレート58にスレッド状(threaded)接続によって接続される。
【0030】
望ましくは、さらに、タン支持部62は、金属材料、例えば、ステンレス鋼で形成され、タン支持部62と上面プレート58との間において、金属表面の間の直接的な接触を防止ため、例えば、シリコーンのガスケット64がある。
【0031】
ヘッド44は、出口ポート50において操作され、解放可能に解放の準備ができているキャップを保持することに適した保持手段をさらに有する。
【0032】
特に、前記保持手段は、スナップ作動において操作され、解放の準備ができているキャップを、移動中の注ぎ口によってキャップ上に作用する作動の強度が、既定の閾値より小さくになるまで、保持することに適している。移動中の注ぎ口によってキャップ上に作用する作動の強度が、前記既定の閾値以上になると、保持手段は、解放の準備ができているキャップを解放する。
【0033】
望ましい実施の形態に基づいて、前記保持手段は、グリッパー72、74の対を有し、それぞれ可撓性シートから構成され、出口ポート50の側面において突出している端部72a、74aを有し、解放の準備ができているキャップを保持するために構成される。
【0034】
望ましくは、各グリッパー72、74は、入口ポート48から出口ポート50まで長手方向に延在し、例えば、それぞれの側壁56に、望ましくはスレッド状接続によって、例えば、入口ポート48において固定されている。
【0035】
望ましくは、各グリッパー72、74は、金属材料、例えば、ステンレス鋼で形成され、前記保持手段は、例えば、シリコーンで形成されるガスケット72b、74bを有する。ガスケット72b、74bは、金属表面の間の接触を防止するため、グリッパー72、74とそれぞれの側壁56との間に配置される。
【0036】
望ましい実施の形態に基づいて、さらに、前記保持手段は、グリッパー72、74の降伏を防止するために、グリッパー72、74の変形を制限することに適した制限手段を有する。
【0037】
例えば、前記制限手段は、ピン82、84のピンの対を有し、各ピン82、84は、キャップ通路46に対して、ある既定の距離において、対応するグリッパー72、74に対して外部的に配置されており、よって、グリッパーは、最大変形の構成において、前記ピン上で隣接する。
【0038】
望ましくは、各ピン82、84は上面プレート58によって支持される。
【0039】
異なる実施の形態に基づいて、上述のフィーディングヘッドは、超清潔または無菌のチャンバ充填機器内において使用される。
【0040】
革新的には、製品によって汚染される全ての領域に、噴霧される消毒剤が届くことができるため、本発明によるフィーディングヘッドは、食料業界の要求を満たす。
【0041】
有利には、さらに、フィーディングヘッドは、保持手段のために、例えば、らせん状のバネを有しない。悪名高く、噴霧では届くことができない凹部内にゴミを含む傾向があるため、このバネを消毒することが難しい。
【0042】
さらなる有利な態様に基づいて、フィーディングヘッドは、互いに接触している金属表面を有しない。
【0043】
当業者は、付随的な要求を満たすために、上述のフィーディングヘッドに変更を加えてもよいことは明確であり、全ての変更は、後続のクレームに規定される保護の範囲内に入る。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4
【国際調査報告】