(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-526665(P2021-526665A)
(43)【公表日】2021年10月7日
(54)【発明の名称】撮影機器
(51)【国際特許分類】
G03B 17/02 20210101AFI20210910BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20210910BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20210910BHJP
【FI】
G03B17/02
G03B17/00 Q
H04N5/225 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-564359(P2020-564359)
(86)(22)【出願日】2018年6月13日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月25日
(86)【国際出願番号】CN2018091055
(87)【国際公開番号】WO2019237278
(87)【国際公開日】20191219
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】505083036
【氏名又は名称】ビクター ハッセルブラッド アクチボラーグ
【氏名又は名称原語表記】VICTOR HASSELBLAD AB
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リ、ドン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、チュアン
【テーマコード(参考)】
2H020
2H100
5C122
【Fターム(参考)】
2H020MD15
2H100AA41
2H100BB05
2H100CC07
5C122EA54
5C122EA63
5C122FK09
5C122FK12
5C122GC52
5C122GE11
(57)【要約】
本発明は、ケーシングと、アンテナ装置と、ケーシング上に突出して設けられた装着部と、を含み、ケーシングは金属ケーシングであり、装着部は非金属装着部であり、アンテナ装置は、装着部内に設けられたアンテナを含む、撮影機器を提供する。本発明で提供する撮影機器は、撮影機器のアンテナが外部機器と通信する際に、アンテナと撮影機器の他の部品に干渉の問題が存在するかどうかを考慮する必要がなく、撮影機器の体積をさらに小さくすることができる。また、信号遮断などの問題も存在せず、信号転送効果はさらによい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影機器であって、
ケーシングと、アンテナ装置と、前記ケーシング上に設けられた装着部と、を含み、前記ケーシングは金属ケーシングであり、回路基板、センサー及びコントローラーを収容するために用いられ、前記装着部は非金属装着部であり、
前記アンテナ装置は、前記装着部内に設けられたアンテナを含む撮影機器。
【請求項2】
前記ケーシングは、天面と、底面と、前記天面と前記底面との間に接続された側面と、を含み、前記装着部は、前記側面の天面に近い位置に設けられている請求項1に記載の撮影機器。
【請求項3】
前記アンテナは、地理的位置情報を取得するために用いられる第1のアンテナと、リモートコントロール及び画像転送を実現するために用いられる第2のアンテナと、を含む請求項2に記載の撮影機器。
【請求項4】
前記第1のアンテナは、前記装着部の地面とは反対側の頂部に設けられている請求項3に記載の撮影機器。
【請求項5】
前記第2のアンテナは、前記装着部の地面とは反対側の頂部に設けられた第1のアンテナ部と、前記装着部の地面に向いた底部に設けられた第2のアンテナ部と、を含む請求項3に記載の撮影機器。
【請求項6】
前記装着部の頂部に、前記第1のアンテナ及び前記第1のアンテナ部を形成するための第1の放射体が設けられている請求項5に記載の撮影機器。
【請求項7】
前記第1の放射体は、第1の放射グラウンドと、それぞれ前記第1の放射グラウンドに接続した第1の放射ブランチ及び第2の放射ブランチと、を含み、
前記第1の放射グラウンド及び前記第1の放射ブランチは、共同で前記第1のアンテナを形成し、
前記第1の放射グラウンド及び前記第2の放射ブランチは、共同で前記第1のアンテナ部を形成する請求項6に記載の撮影機器。
【請求項8】
前記装着部の頂部に第1のFPCユニットが設けられ、前記第1の放射体の両側にそれぞれ第1の基板及び第1の保護膜が覆設され、前記第1の基板、前記第1の保護膜及び前記第1の放射体は、共同で前記第1のFPCユニットを構成する請求項7に記載の撮影機器。
【請求項9】
前記第2のアンテナ部は、さらに、前記ケーシングと電気的に接続している請求項8に記載の撮影機器。
【請求項10】
前記装着部の底部に、前記第2のアンテナ部を形成するための第2の放射体が設けられている請求項9に記載の撮影機器。
【請求項11】
前記装着部の底部に第2のFPCユニットが設けられ、前記第2の放射体の両側にそれぞれ第2の基板及び第2の保護膜が覆設され、前記第2の基板、前記第2の保護膜及び前記第2の放射体は、共同で前記第2のFPCユニットを構成する請求項10に記載の撮影機器。
【請求項12】
前記第2の放射体は、導電部材を介して前記ケーシングと接触し、前記第2の保護膜に開口部が形成されており、前記導電部材は前記開口部を貫通する請求項11に記載の撮影機器。
【請求項13】
前記第2の放射体の前記開口部に対応する部分は、導電部材を介して前記ケーシングと接触する請求項12に記載の撮影機器。
【請求項14】
前記導電部材は、導電発泡体を含む請求項13に記載の撮影機器。
【請求項15】
前記アンテナ装置は、前記アンテナと電気的に接続したチップをさらに含む請求項5から請求項14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【請求項16】
前記チップは、前記ケーシング内に設けられている請求項15に記載の撮影機器。
【請求項17】
前記チップは、第1のチップと、第2のチップと、を含み、前記第1のアンテナは、前記第1のチップと電気的に接続されており、前記第1のアンテナ部及び前記第2のアンテナ部は、それぞれ前記第2のチップと電気的に接続されている請求項16に記載の撮影機器。
【請求項18】
前記第1のアンテナと前記第1のチップとの間は、第1の導線を介して電気的に接続されている請求項17に記載の撮影機器。
【請求項19】
前記第1の導線が同軸ケーブルである請求項18に記載の撮影機器。
【請求項20】
前記第1のアンテナ部と前記第2のチップとの間は、第2の導線を介して電気的に接続されている請求項17に記載の撮影機器。
【請求項21】
前記第2の導線が同軸ケーブルである請求項20に記載の撮影機器。
【請求項22】
前記第2のアンテナ部と前記第2のチップとの間は、第3の導線を介して電気的に接続されている請求項17に記載の撮影機器。
【請求項23】
前記第3の導線が同軸ケーブルである請求項22に記載の撮影機器。
【請求項24】
前記装着部は、筐体と、前記筐体内に取り付けられた基体と、を含み、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナは、前記基体と前記筐体との間に固定されている請求項3から請求項14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【請求項25】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナは、前記基体に固定されており、且つ前記第1のアンテナと前記筐体との間、前記第2のアンテナと前記筐体との間に緩衝部材が設けられている請求項24に記載の撮影機器。
【請求項26】
前記緩衝部材は、発泡体を含む請求項25に記載の撮影機器。
【請求項27】
前記第1のアンテナは、GNSSアンテナ、GPSアンテナ、ガリレオアンテナ及びGLONASSアンテナのうちの1種又は複数種を含む請求項3から請求項14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【請求項28】
前記第1のアンテナ部は、WIFIアンテナ、Bluetooth(登録商標)アンテナ、WLANアンテナ、NFCアンテナの1種又は複数種を含み、前記第2のアンテナ部は、WIFIアンテナ、Bluetooth(登録商標)アンテナ、WLANアンテナ、NFCアンテナの1種又は複数種を含む請求項5〜14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【請求項29】
前記撮影機器がカメラであり、前記ケーシングは、カメラケーシングを含み、前記装着部は、像を見るためのファインダーアセンブリを含み、前記ファインダーアセンブリは、ファインダー筐体と、前記ファインダー筐体内に設けられたファインダーと、を含み、前記アンテナは、前記ファインダーと前記ファインダー筐体との間に設けられている請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【請求項30】
前記撮影機器がタブレットPCであり、前記ケーシングは、タブレットPCケーシングを含み、前記装着部は、レンズアセンブリを含み、前記レンズアセンブリは、レンズ筐体と、前記レンズ筐体内に設けられたレンズと、を含み、前記アンテナは、前記レンズ筐体と前記レンズとの間に設けられている請求項2から請求項14のいずれか一項に記載の撮影機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器の技術的な発展に伴い、携帯電子機器の機能は多様化しており、人々にさらに重視されて来ている。現在、よく見られる携帯電子機器としては、カメラなどが挙げられる。携帯電子機器でリモートコントロールを実現するため、携帯電子機器の内部にアンテナを設けることがあり、アンテナによって、携帯電子機器とコンピュータなどの機器とのリモート通信を実現することで、リモートコントロール及びデータ転送などの機能を実現することができる。
【0003】
先行技術において、携帯電子機器は、ケーシングを含み、アンテナはケーシングの内部に設けられ、且つアンテナの信号転送が干渉を受けないことを保証するために、アンテナと周囲の他の部品との間に一定の間隔をあける必要があり、アンテナが占める空間が大きくなり、携帯電子機器の小型化や携帯化にとって不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術に存在する上述した又はその他の潜在的な課題を解決するため、本発明の実施例は、撮影機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のいくつかの実施例により、ケーシングと、アンテナ装置と、前記ケーシング上に突出して設けられた装着部と、を含み、前記ケーシングは金属ケーシングであり、前記装着部は非金属装着部であり、前記アンテナ装置は前記装着部内に設けられたアンテナを含む、撮影機器を提供する。
【0006】
本発明で提供する撮影機器は、ケーシングと、装着部と、アンテナ装置とを撮影機器に設け、ケーシングは金属材料であり、装着部は非金属材料であり、装着部はケーシング上に突出して設けられ、アンテナ装置はアンテナを含み、アンテナは装着部内に設けられている。アンテナが外部機器と通信する際に、アンテナと撮影機器の他の部品に干渉の問題が存在するかどうかを考慮する必要がなく、撮影機器の体積をさらに小さくすることができる。また、信号遮断などの問題も存在せず、信号転送効果はさらによい。
【0007】
本発明の付加的な態様の利点は、以下の記述において一部を記載し、一部は以下の記述から自明であるか、又は本発明の実践から理解することができる。
【0008】
以下、図面と合わせて本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、ここに記載する具体的な実施形態は、本発明を説明するためのみに用いるものであり、本発明は、以下の具体的な実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の撮影機器の全体構造模式
図1である。
【
図2】本発明の撮影機器の全体構造模式
図2である。
【
図6】本発明の第1のFPCユニットの構造模式図である。
【
図8】本発明の第2のFPCユニットの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面と合わせて本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、ここに記載する具体的な実施形態は、本発明を説明するためのみに用いるものであり、本発明は、以下の具体的な実施形態に限定されるものではない。
【0011】
なお、本発明の記述において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後ろ」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「天」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面で示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明に便利なようにし、記述を簡略化するためのものであるにすぎず、それが指す装置又は要素が特定の方位、特定の方位構造及び操作を有している必要があることを指示するものでも暗示するものでもないため、本発明に対する限定と理解することはできない。
【0012】
また、「第1の」、「第2の」などの用語は、記述の目的のために用いられているにすぎず、相対的な重要性を指示若しくは暗示するもの、又は指示する技術的特徴の数を暗示若しくは明示するものと理解することはできない。そのため、「第1の」、「第2の」などと限定された特徴は、少なくとも1つのこの特徴を明示的又は暗示的に含むことができる。本発明の記述において、「複数の」の意味は、別段の明確で具体的な限定がある場合を除き、少なくとも2つであり、例えば2つ、3つなどである。
【0013】
本発明において、別段の明確な規定及び限定がある場合を除き、「装着」、「つなぐ」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であっても、着脱可能な接続であっても、一体化しても、機械的な接続であっても、電気的な接続であっても、互いに通信可能であっても、直接つないでも、中間的な媒体を介して間接的につないでも、2つの要素内部の連通であっても、2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者は、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0014】
本明細書の記述において、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」などの用語を参照した記述は、この実施例又は例に記載された具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれていることをいう。本明細書において、上記用語の模式的な記載は、必ずしも同じ実施例又は例に対するものではない。さらに、記載された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例を適切な方式で組み合わせてもよい。また、互いに矛盾しない場合には、当業者は、本明細書に記載された異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を結合し組み合わせてもよい。
【0015】
図1は、本発明の撮影機器の全体構造模式
図1であり、
図2は、本発明の撮影機器の全体構造模式
図2であり、
図3は、
図1における装着部の構造模式図であり、
図4は、
図1における装着部の正面図である。
【0016】
図1から
図4を参照すると、本実施例は、ケーシング1と、アンテナ装置と、ケーシング1上に突出して設けられた装着部2と、を含み、ケーシング1は金属ケーシングであり、装着部2は非金属装着部であり、アンテナ装置は装着部2内に設けられたアンテナ3を含む、撮影機器を提供する。
【0017】
具体的には、撮影機器は、外部機器との通信を実現可能な携帯電子機器とすることができる。この撮影機器は、ケーシング1と、装着部2と、アンテナ装置と、を含み、装着部2は、ケーシング1上に突出して設けられ、アンテナ装置は、例えば、携帯電話、コンピュータ、基地局などの他の外部機器と通信を行うために用いられる。
【0018】
ケーシング1は、撮影機器の筐体であってもよく、例えば、回路基板、センサー、コントローラー、メモリなどの、撮影機器の主要機能を実現可能な複数の主要機器を内部に装着又は収容することができる。ケーシング1は、金属材料であってもよく、これにより撮影機器の構造強度を強化することができる。ケーシング1の形状及び寸法は、複数種あってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0019】
装着部2は、ケーシング1に突出して設けることができ、具体的な実現方式は複数種が可能である。例えば、形状を装着部2に合わせた装着孔をケーシング1上に設け、装着部2を装着孔に取り付けてもよい。また、例えば、ケーシング1に係合溝を設け、装着部2を係合溝内に係合してもよい。装着部2の材料は、非金属材料であってもよく、例えばプラスチック、ガラスなどの材料の1種又は複数種からなってもよい。
【0020】
好ましくは、ケーシング1は、天面11と、底面12と、天面11と底面12との間に接続された側面13と、を含んでもよく、装着部2は、側面13に設けられる。天面11は、撮影機器で静止画又は動画を撮影する際に地面とは反対側になる面であってもよく、底面12は、撮影機器の地面に向いた面であってもよく、側面13は、天面11と底面12との間に設けられ、この撮影機器を用いる際にユーザ側を向く面であってもよく、装着部2は、側面13に設けてもよく、さらに、側面13の天面11に近い位置に設けてもよく、これにより使いやすくなる。
【0021】
アンテナ装置は、アンテナ3を含み、アンテナ3は、撮影機器の撮影位置取得、画像転送又はリモートコントロールなどの機能の1種又は複数種を実現することができる。アンテナ3は、先行技術においてよく見られるアンテナとすることができ、ここでは具体的に限定しない。アンテナ3は、装着部2内に設けることができ、装着部2がケーシング1から突出しているため、アンテナ3と撮影機器の他の部品に干渉の問題が存在するかどうかを考慮する必要がなく、撮影機器の体積をさらに小さくすることができる。
【0022】
また、装着部2が非金属材料であるため、アンテナ3をその内部に設けることにより、アンテナ3が外部機器と通信を実現するときに、送信又は受信した信号は、非金属材料の装着部2のみを通過すればよく、金属材料のケーシング1を通過する必要はなく、これにより、信号遮断などの問題が存在せず、信号転送効果がさらによい。
【0023】
本実施例で提供する撮影機器は、ケーシング、装着部、及びアンテナ装置を設け、ケーシングは金属材料であり、装着部は非金属材料であり、装着部はケーシング上に突出して設けられ、アンテナ装置はアンテナを含み、アンテナは装着部内に設けられている。アンテナが外部機器と通信する際に、アンテナと撮影機器の他の部品に干渉の問題が存在するかどうかを考慮する必要がなく、撮影機器の体積をさらに小さくすることができる。また、信号遮断などの問題も存在せず、信号転送効果はさらによい。
【0024】
さらに、アンテナ3の1つの好ましい実施形態として、アンテナ3は、地理的位置情報を取得するための第1のアンテナ4と、リモートコントロール及び画像転送を実現するための第2のアンテナ5と、を含み、これにより、撮影機器は、外部機器によってリモート撮影などの操作を実現することができ、画像撮影時の地理的位置を取得することができ、画像を外部機器に転送することもできるようになり、撮影機器の操作の便利さ及び画像情報の完全性をさらに増加させることができる。
【0025】
第1のアンテナ4の種類は、複数種あってもよく、先行技術においてよく見られる、地理的位置情報を取得するためのGNSSアンテナであってもよく、例えば、第1のアンテナ4は、GNSSアンテナ、GPSアンテナ、ガリレオアンテナ及びGLONASSアンテナのうちの1種又は複数種を含んでもよい。
【0026】
さらに、第1のアンテナ4は、装着部2の地面とは反対側の頂部に設けてもよい。第1のアンテナ4は地理的位置情報を取得することができ、動作時に空中の衛星などと通信を行う必要があるため、底面とは反対側の頂部に設けると、使用時に空により近くなり、信号転送効果がよりよくなる。
【0027】
第2のアンテナ5の種類も複数種あってもよく、先行技術においてよく見られるリモートコントロール及び画像転送を実現可能なアンテナであってもよく、例えば、第2のアンテナ5は、WIFIアンテナ、Bluetooth(登録商標)アンテナ、WLANアンテナ、NFCアンテナの1種又は複数種を含んでもよい。
【0028】
第2のアンテナ5の1つの好ましい実施形態として、第2のアンテナ5は、第1のアンテナ部51と、第2のアンテナ部52と、を含み、第1のアンテナ部51は、装着部2の地面とは反対側の頂部に設けられ、第2のアンテナ部52は、装着部2の地面に向いた底部に設けられている。
【0029】
具体的には、第2のアンテナ5は、少なくとも2つのアンテナを含んでもよく、2つのアンテナを例とすると、一方は第1のアンテナ部51であり、他方は第2のアンテナ部52であり、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52の種類も複数種あってもよく、具体的には第2のアンテナ5の種類を参照することができる。また、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52は、同じタイプのアンテナであっても、異なるタイプのアンテナであってもよく、ここでは具体的に限定しない。好ましくは、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52は、同じ種類のWIFIアンテナであってもよく、それぞれのWIFIアンテナは、2.4G帯及び5.8G帯をカバーすることができる。第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52は、二重送信及び二重受信を実現することにより、MIMOアンテナを形成することができ、システムのメリットをさらに向上させる。第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52から送信されるものが同じ情報の異なる符号である場合、転送帯域幅が変わらない状況の下で、システムの抗干渉能力を大幅に向上させることができる。第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52から送信されるものが異なる情報の異なる符号である場合、抗干渉能力が変わらない状況の下で、システムの転送帯域幅を大幅に向上させることができる。また、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52のアンテナ形式は、IFA、MONOPOLE、LOOPなどを用いてもよい。
【0030】
第1のアンテナ部51は、装着部2の底面とは反対側の頂部に設けてもよく、第2のアンテナ部52は、装着部2の地面に向いた底部に設けてもよく、両者の間を離間することにより、アイソレーションを向上させ、2つのアンテナ間の互いの影響を少なくすることができる。なお、第1のアンテナ部51は、装着部2の底部に設けてもよく、第2のアンテナ部52は、装着部2の頂部に設けてもよい。
【0031】
図5は、本発明の第1の放射体の構造模式図であり、
図6は、本発明の第1のFPCユニットの構造模式図である。
【0032】
図5及び
図6を組み合わせ、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51は、いずれも装着部2の頂部に設けられており、装着スペースをさらに節約するため、装着部2の頂部に、第1の放射体61が設けられており、第1の放射体61は、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51を形成するために用いることができ、これにより、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51を同じ放射体内に形成することができ、放射体の数を少なくすることができる。第1の放射体61は、先行技術における放射を発することが可能な物体とすることができ、好ましくは、体積が小さく性能が高い、銅箔である。銅箔の形状及び体積は、実際の状況に応じて設置することができ、ここでは具体的に限定しない。
【0033】
好ましくは、第1の放射体61は、第1の放射グラウンド611と、それぞれ第1の放射グラウンド611に接続した第1の放射ブランチ612及び第2の放射ブランチ613と、を含んでもよく、第1の放射グラウンド611及び第1の放射ブランチ612は、共同で第1のアンテナ4を形成し、第1の放射グラウンド611及び第2の放射ブランチ613は、共同で第1のアンテナ部51を形成する。第1のアンテナ4が第1のアンテナ部51と第1の放射グラウンド611を共有可能な形式で1つの放射体内に形成することにより、アンテナ3の体積、及び互いの間の干渉を小さくすることができる。
【0034】
さらに、装着部2の頂部に第1のFPCユニット6が設けられており、第1の放射体61の両側にそれぞれ第1の基板62及び第1の保護膜63が覆設されており、第1の基板62、第1の保護膜63及び第1の放射体61は、共同で第1のFPCユニット6を構成する。
【0035】
具体的には、第1の放射体61の破損を防止するため、第1のFPCユニット6の中にパッケージングすることができ、第1のFPCユニット6は、装着部2の頂部に設けてもよく、第1の放射体61、第1の基板62及び第1の保護膜63を含んでもよい。第1の保護膜63及び第1の基板62は、それぞれ第1の放射体61の両側に位置することにより、第1の放射体61を第1のFPCユニット6の中に封止することができる。第1の放射体61が破損することにより、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51の性能に影響を及ぼすことを防止する。
【0036】
第2のアンテナ部52のもう1つの好ましい実施形態として、第2のアンテナ部52は、さらにケーシング1と電気的に接続されており、第2のアンテナ部52が装着部2の底部に設けられており、撮影機器の内部の他の部品に比較的近いため、第2のアンテナ部52をケーシング1と電気的に接続することにより、第2のアンテナ部52の接地を実現し、その性能を向上させることができる。
【0037】
なお、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51について、両者は装着部2の頂部に設けられているが、装着部2は天面の近くに設けられており、その周囲に部品は少なく、性能は比較的よく、接地の必要はなく、当然ながら、性能をさらに向上させる場合には、第1のアンテナ4及び第1のアンテナ部51を接地してもよい。
【0038】
図7は、本発明の第2の放射体の構造模式図であり、
図8は、本発明の第2のFPCユニットの構造模式図である。
【0039】
図7及び
図8を参照すると、さらに、装着部2の底部に第2の放射体71が設けられており、第2の放射体71は、第2のアンテナ部52を形成するために用いられる。第2の放射体71は、先行技術における放射を発することが可能な物体とすることができ、好ましくは、体積が小さく性能が高い銅箔である。銅箔の形状及び体積は、実際の状況に応じて設置することができ、ここでは具体的に限定しない。
【0040】
さらに、第2の放射体71の破損を防止するため、装着部2の底部に第2のFPCユニット7が設けられており、第2の放射体71の両側にそれぞれ第2の基板72及び第2の保護膜73が覆設されており、第2の基板72、第2の保護膜73及び第2の放射体71は、共同で第2のFPCユニット7を構成する。具体的には、第2の放射体71は、第2のFPCユニット7の中にパッケージングすることができ、第2のFPCユニット7は、装着部2の底部に設けてもよく、第2の放射体71、第2の基板72及び第2の保護膜73を含んでもよい。第2の保護膜73及び第2の基板72は、それぞれ第2の放射体71の両側に位置することにより、第2の放射体71を第2のFPCユニット7の中に封止することができる。第2の放射体71が破損することにより、第2のアンテナ部52の性能に影響を及ぼすことを防止する。
【0041】
また、第2の放射体71とケーシング1で電気的な接続を実現する方式は、複数種あってもよく、例えば、第2の保護膜73と第2の基板72との間に導線が設けられていてもよく、導線は、電気的な接続を実現するために用いることができる。好ましくは、第2の放射体71は、導電部材を介してケーシング1と接触し、第2の保護膜73に開口部74が形成され、導電部材が開口部74を貫通することにより、導電部材が開口部を通過してケーシング1を第2の放射体71に接続することができる。開口部74の形状及び体積は、実際の状況に応じて設置することができ、開口部74を介した接続によって、導電部材が第2の保護膜73と第2の基板72との間に設けられて第2のFPCユニット7の封止性に影響を及ぼすことを防止することができる。
【0042】
好ましくは、第2の放射体71の開口部74に対応する部分は、導電部材を介してケーシング1と接触することができ、第2のFPCユニット7の厚みを小さくし、撮影機器の空間利用を向上させることができる。
【0043】
導電部材のタイプは複数種あってもよく、例えば、導線又は導電ブロックなどであってもよい。好ましくは、導電部材は、導電発泡体9を含む。導電発泡体9は、導電及び緩衝の作用を同時に奏することができ、電気的な接続を実現するとともに、撮影機器が衝撃を受けたときに、第2のFPCユニット7とケーシング1との間の衝突を防止することができる。
【0044】
図9は、本発明のアンテナ装置の構造模式図である。
図9を参照すると、上記実施例の基礎の上で、アンテナ装置は、さらに、アンテナ3と電気的に接続されたチップ8を含む。チップ8は、アンテナ3とともに集積しても、アンテナ3とは分けて設けてもよく、ここでは具体的に限定しない。好ましくは、チップ8は、ケーシング1内に設けられており、装着部2の体積には限りがあるため、チップ8をケーシング1の中に設け、装着部2の体積を小さくすることができる。
【0045】
好ましくは、チップ8は、第1のチップ81と、第2のチップ82と、を含み、第1のアンテナ4は、第1のチップ81と電気的に接続されており、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52は、それぞれ第2のチップ82と電気的に接続されている。例えば、第1のアンテナ4はGPSアンテナであり、第1のアンテナ部51及び第2のアンテナ部52はWIFIアンテナであり、第1のチップ81はGPSチップとし、第2のチップ82はWIFIチップとすることができ、GPSアンテナ及びWIFIアンテナの制御を分けることができ、機能のエリアごとの管理及び実現に便利である。
【0046】
さらに、第1のアンテナ4と第1のチップ81との間は、第1の導線64を介して電気的に接続されている。第1の導線64の種類は複数種あり、好ましくは、第1の導線64は同軸ケーブルであり、信号の転送に便利である。
【0047】
また、第1のアンテナ部51と第2のチップ82との間は、第2の導線65と電気的に接続されている。第2のアンテナ部52と第2のチップ82との間は、第3の導線75を介して電気的に接続されている。導線は曲げやすく、撮影機器の複雑な内部構造に適応することができ、撮影機器の体積を小さくするのに役立つ。導線の種類も複数種あってもよく、好ましくは、第2の導線65は同軸ケーブルであり、第3の導線75は同軸ケーブルであり、信号の転送に便利である。
【0048】
上記実施例の基礎の上で、装着部2は、筐体と、筐体内に取り付けられた基体と、を含み、第1のアンテナ4及び第2のアンテナ5は、基体と筐体との間に固定される。
【0049】
具体的には、装着部2は、基体と、基体外に覆設された筐体と、を含んでもよく、第1のアンテナ4及び第2のアンテナ5は、基体と筐体との間に固定することにより、第1のアンテナ4及び第2のアンテナ5が装着部2の外に露出して破損することを防止することができ、第1のアンテナ4及び第2のアンテナ5の使用寿命を向上させることができる。
【0050】
好ましくは、第1のアンテナ4及び第2のアンテナ5は、基体に固定することができ、且つ第1のアンテナ4と筐体との間、第2のアンテナ5と筐体との間に緩衝部材が設けられており、緩衝部材は、一定の弾性を有し、第1のアンテナ4と筐体との空隙に充填することができ、第1のアンテナ4の固定効果を強化するとともに、撮影機器が振動したときの第1のアンテナ4に対する衝撃を軽減することができ、第1のアンテナ4の正常な動作を保証する。
【0051】
同様に、第2のアンテナ5と筐体との間に緩衝部材を設けてもよい。緩衝部材の種類は複数種あり、例えば、ゴム、スポンジなどであり、好ましくは、コストが比較的低い発泡体を含んでもよい。
【0052】
なお、本実施例において、撮影機器の種類は、複数種あってもよく、例えば、タブレットPC又はカメラなどであってもよい。撮影機器がタブレットPCである場合、ケーシング1は、タブレットPCケーシングを含んでもよく、装着部2はレンズアセンブリを含み、レンズアセンブリは、画像の撮影に用いることができ、装着部2の筐体は、レンズ筐体を含んでもよく、基体は、レンズ筐体内に用いられたレンズを含んでもよく、アンテナ3は、レンズ筐体とレンズとの間に設けられている。レンズ筐体は、プラスチックなどの非金属材料であってもよく、レンズは、ガラス材料であってもよく、これにより、装着部2を非金属材料とすることができる。アンテナ3は、レンズ筐体とレンズとの間に設けることができる。具体的には、アンテナ3は、レンズ筐体のレンズを向いた内面に固定されていても、レンズのレンズ筐体を向いた外面に固定されていてもよく、又は、アンテナ3の一方の側がレンズ筐体に固定接続され、他方の側がレンズに固定接続されていてもよい。
【0053】
撮影機器がカメラである場合、ケーシング1は、カメラケーシングを含み、装着部2は、像を見るためのファインダーアセンブリを含み、筐体は、ファインダー筐体を含んでもよく、基体は、ファインダー筐体内に設けられたファインダーを含んでもよく、アンテナ3は、ファインダーとファインダー筐体との間に設けられている。ファインダーアセンブリは、ユーザが像を見るのに役立ち、ファインダー筐体と、ファインダーと、を含んでもよく、ファインダー筐体は、プラスチック材料などの非金属材料であってもよく、ファインダーは、ガラス材料であってもよく、ファインダーアセンブリを非金属材料とすることができる。なお、カメラは、さらに、表示スクリーンを含んでもよく、表示スクリーン及びファインダーアセンブリは、いずれも像を見るために用いることができる。カメラを三脚などの撮影者から比較的離れた位置に固定する場合、表示スクリーンを介して像を見ることができるが、撮影者が手でカメラを持っている場合、ファインダーアセンブリを介して像を見ることができ、操作に便利である。アンテナ3は、ファインダーとファインダー筐体との間に設けてもよく、具体的には、アンテナ3は、ファインダー筐体のファインダーを向いた内面に固定されていても、ファインダーのファインダー筐体を向いた外面に固定されていても、又は、アンテナ3の一方の側がファインダー筐体に固定接続され、他方の側がファインダーに固定接続されていてもよい。
【0054】
最後に説明すべきことは、以上の各実施例は、本発明の技術手法を説明するためのものであり、それを限定するためのものではないことである。前記各実施例を参照して本発明について詳細に説明しているにもかかわらず、当業者は、依然として前記各実施例に記載の技術手法を変更するか、又はその一部又は全部の技術的特徴について同等の差し替えを行うことができ、これらの変更又は差し替えは、対応する技術手法の本質を本発明の各実施例の技術手法の範囲から逸脱させるものではないことを理解できるはずである。
【符号の説明】
【0055】
1 ケーシング
2 装着部
3 アンテナ
4 第1のアンテナ
5 第2のアンテナ
51 第1のアンテナ部
52 第2のアンテナ部
6 第1のFPCユニット
61 第1の放射体
611 第1の放射グラウンド
612 第1の放射ブランチ
613 第2の放射ブランチ
62 第1の基板
63 第1の保護膜
64 第1の導線
65 第2の導線
7 第2のFPCユニット
71 第2の放射体
72 第2の基板
73 第2の保護膜
74 開口部
75 第3の導線
8 チップ
81 第1のチップ
82 第2のチップ
9 導電発泡体
11 天面
12 底面
13 側面
【国際調査報告】