(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-527496(P2021-527496A)
(43)【公表日】2021年10月14日
(54)【発明の名称】静脈切開針破壊
(51)【国際特許分類】
A61M 5/32 20060101AFI20210917BHJP
A61G 12/00 20060101ALI20210917BHJP
A61B 5/154 20060101ALI20210917BHJP
【FI】
A61M5/32 510Z
A61G12/00 W
A61B5/154 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2020-570036(P2020-570036)
(86)(22)【出願日】2019年7月8日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月5日
(86)【国際出願番号】EP2019068273
(87)【国際公開番号】WO2019238979
(87)【国際公開日】20191219
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520488610
【氏名又は名称】ニードルスマート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カービー、クリフォード イアン
【テーマコード(参考)】
4C038
4C066
4C341
【Fターム(参考)】
4C038TA01
4C038UJ03
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066FF06
4C066LL02
4C066LL25
4C066LL26
4C341LL24
(57)【要約】
静脈切開針(12)を処理するための装置(200)が開示されている。静脈切開針(12)は、ハブ(18)を備えた両頭針(12)であり、ハブ(18)は、その先端部(14、16)同士の間に位置付けされている。装置(200)は、ハブ(18)と先端部(14)との間で針(12)の一方の端部(14)に接触してクランプするためのクランピング電極(52)と、針(12)の先端部(14)において針(12)に接触するための先端部電極(54)とを有している。先端部電極(54)が前進(304)させられ、針先端部(14)を圧縮して鈍化させるのと同時に、電圧(302)が、クランピング電極(52)と先端部電極(54)との間に印加され、抵抗加熱を介して針を軟化/溶融させる。装置(200)は、第1の先端部(14)および第2の先端部(16)が鈍化させられ得るように、針(12)がたとえば180度にわたって回転させられることを可能にする手段(208、210、216、218、224)によって特徴付けられる。また、開示されているのは、主本体部(20)から静脈切開針(12)を取り外すための、および/または、静脈切開針(12)の一方の端部(16)をカバーしているカバー(22)を除去するための手段である。装置(200)は、Vacutainerタイプ針(10)がそのさまざまなパーツ(12、20、22)へと分解されることを可能にし、針(12)は、両方の端部において鈍くされ、無害にされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静脈切開針を処理するための装置であって、
前記静脈切開針は、
第1の先端部において終端する第1の端部、および、第2の先端部において終端する第2の端部を有する両頭針と;
前記第1の先端部と前記第2の先端部との間の所定の場所において前記針に固定されたハブと
を含み、
前記装置は、
前記ハブと前記先端部との間で前記針の一方の端部に接触してクランプするためのクランピング電極と;
前記針の先端部において前記針に接触するための先端部電極と;
電流が前記クランピング電極と前記先端部電極との間で前記針の前記端部を通過するように、前記クランピング電極と前記先端部電極との間に電圧を印加するための手段であって、前記電流は、使用時に、抵抗加熱/オーム加熱を結果として生じさせ、前記抵抗加熱/オーム加熱は、前記針の前記先端部を加熱し、軟化または溶融させる、手段と;
前記針の前記先端部を圧縮および鈍化させるために、前記ハブに向けて、および、前記針の軸線に対して実質的に平行に、軸線方向の力を前記先端部電極に印加するための手段と
を含み、
前記装置は、第1の位置および第2の位置に前記針を選択的に配向させるための手段を含み、
前記第1の位置は、前記クランピング電極が前記ハブと前記第1の先端部との間で前記針の前記第1の端部をクランプし、前記先端部電極が前記第1の先端部に接触する、位置であり、
前記第2の位置は、前記クランピング電極が前記ハブと前記第2の先端部との間で前記針の前記第2の端部をクランプし、前記先端部電極が前記第2の先端部に接触する、位置であることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記針を選択的に配向させるための前記手段は、ターンテーブルを含み、前記ターンテーブルは、前記ハブに接続するように適合されており、また、実質的に前記針の前記軸線の上にあるポイントの周りに実質的に180度にわたって回転するように適合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ターンテーブルは、貫通ボアを備えた主本体部を含み、前記貫通ボアの軸線は、前記針の前記軸線と実質的に同軸になっており、前記貫通ボアは、前記針の前記ハブに接続するように適合されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記貫通ボアは、内部にネジ山を付けられており、前記ハブの外部ネジ山とネジ式に係合する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ターンテーブルは、リニアスライドの上に装着されており、前記リニアスライドは、前記針の前記軸線と実質的に同軸の軌跡に沿って前記針が変位させられることを可能にする、請求項2から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ターンテーブルは、リニアアクチュエーターまたはプーリー構成体によって、前記リニアスライドの上を変位させられる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記静脈切開針は、前記ハブに固定された主本体部をさらに含み、前記装置は、前記主本体部を支持するためのクレードルをさらに含み、前記クレードルは、前記主本体部を支持するように配置されており、前記針の前記軸線が前記先端部電極の中心と実質的に整合させられるようになっている、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記クレードルは、リニアスライドの上に装着されており、前記リニアスライドは、前記針の前記軸線と実質的に同軸の軌跡に沿って前記針が変位させられることを可能にする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記クレードルは、リニアアクチュエーターまたはプーリー構成体によって、前記リニアスライドの上を変位させられる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ターンテーブルおよびクレードルは、同じリニアアクチュエーターまたはプーリー構成体によって、前記リニアスライドの上を変位させられる、請求項7から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記先端部電極は、リニアスライドの上に装着されており、前記リニアスライドは、前記針の前記軸線と実質的に同軸の軌跡に沿って前記先端部電極が変位させられることを可能にする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記先端部電極は、リニアアクチュエーターまたはプーリー構成体によって、前記リニアスライドの上を変位させられる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ターンテーブル、前記クレードル、および前記先端部電極のうちの任意の2つ以上が、前記同じリニアスライドの上に装着されている、請求項5から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は、ハブグリップをさらに含み、前記ハブグリップは、前記針を選択的に配向させるための前記手段と前記先端部電極との間に間置されており、前記ハブグリップは、前記針の前記軸線と実質的に同軸になっており、前記ハブに摩擦的に係合するように適合されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記ハブグリップの中に前記ハブを把持することによって、および、前記主本体部をスライドさせるかまたは前記ハブから前記主本体部を剪断するように、前記ハブグリップに対して前記クレードルを線形に変位させることによって、前記主本体部は、前記ハブから取り外し可能である、請求項7から13のいずれか一項に従属する請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ハブグリップは、前記針の前記軸線の周りで前記ハブグリップを回転させるための手段をさらに含み、また、前記ハブグリップの中に前記ハブを把持することによって、前記ハブグリップを回転させることによって、および、随意的に、前記ハブから前記主本体部をねじって外すように、前記クレードルを線形に変位させることによって、前記主本体部は、前記ハブから取り外し可能である、請求項7から13のいずれか一項に従属する請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記クレードルから前記主本体部を解放するために前記クレードルを反転させるための手段をさらに含む、請求項7から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記針の端部は、カバーを含み、また、前記カバーが前記クランピング電極の間に位置決めされるように、前記針を変位させるステップ;前記クランピング電極の間で前記カバーを把持するように、前記クランピング電極を互いに向けて移動させるステップ;および、前記カバーをスライドさせるかまたは前記針から前記カバーを剪断するように、前記クランピング電極から離れるように前記針の線形変位を行うステップによって、前記カバーは、前記針から取り外し可能である、請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記クランピング電極を離すように移動させるステップと;前記クランピング電極の間から前記カバーを除去するように前記先端部電極を移動させるステップとをさらに含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記装置は、前記針の先端部を受け入れるためのチューブをさらに含み、前記先端部電極は、前記チューブの中をスライドするように配置されている、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記チューブは、前記針を支持するように構成されており、また、前記針の軸線方向の圧縮の間に前記針が撓むこと/座屈することを防止するかまたは抑制するように構成されている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記チューブは、前記針が溶融または軟化されるときに、前記針を含有するように構成されており、したがって、溶融された針の個別の液滴が形成することを防止する、請求項20または21に記載の装置。
【請求項23】
前記チューブは、耐火材料から製造されている、請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記チューブは、石英から製造されている、請求項20から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記装置は、前記針を溶融させる前に前記チューブを予熱するために前記チューブを取り囲むサーモスタット制御式の加熱コイルをさらに含む、請求項20から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記装置は、前記針を予熱および/または加熱もしくは溶融するために前記チューブを取り囲む誘導コイルをさらに含む、請求項20から25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記クランピング電極は、対向する1対の金属ジョーを含み、前記1対の金属ジョーは、互いに向けて移動し、前記針の一部分を前記1対の金属ジョーの間にクランプするようになっている、請求項1から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記クランピング電極は、前記ハブの10mm以内;前記ハブの5mm以内;前記ハブの2mm以内;前記ハブの1mm以内;および、前記ハブの1mm以上を含む群からの位置の任意の1つまたは複数において、前記針をクランプする、請求項1から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記先端部電極は、前記針の前記先端部を中心に集めるための凹形表面を含む、請求項1から28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
電圧を印加するための前記手段は、DC電源;AC電源;およびRF電源を含む群からの任意の1つまたは複数を含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記AC電源、前記DC電源、または前記RF電源は、前記クランピング電極と前記先端部電極度の間にパルス状の電圧を印加するように適合されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記AC電源、前記DC電源、または前記RF電源は、第1のクランピング電極と第1の先端部電極との間に、および、第2のクランピング電極と第2の先端部電極との間に、電圧を交互に印加するように適合されている、請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
前記オーム加熱は、前記針の前記先端部の滅菌を引き起こすのに十分である、請求項1から32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記装置は、複数の廃棄物ストリームアパーチャーをさらに含み、前記静脈切開針の異なるコンポーネントが、前記装置からの分解の後に、前記複数の廃棄物ストリームアパーチャーの中へ廃棄され得る、請求項1から33のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済みの静脈切開針の安全な破壊のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静脈切開針は、人間のまたは動物の患者から血液(または、他の流体)のサンプルを採取するために医学の分野で使用されている皮下注射針の一種である。静脈切開針は、それが両頭であるという限りにおいて、従来の皮下注射針とは異なっている。「静脈切開針」という用語は、一般的に両頭針を説明するために本明細書で使用されているが、それは、血液サンプルを採取する以外の目的のためにも使用され得り、本開示の範囲は、したがって、両頭針の他の使用をカバーするように解釈されるべきである。
【0003】
従来の皮下注射針は、一方の端部にハブを有しており、それは、たとえば、ルアーコネクターまたは押し込み式のコネクターを介して、シリンジまたはチューブに接続する。シリンジまたはチューブは、よく理解されている様式で、液体物質を患者の循環系の中へ注入するかまたは液体物質を患者の循環系から引き抜くために使用され得る。皮下注射針の実際の針は、鋭い端部を備えた細い金属チューブを含み、鋭い端部は、使用時に、患者の皮膚を穿刺するように適合されており、ほとんどのケースでは、液体薬剤の送達(または、場合によっては、流体の抽出)のために血管に進入するように適合されている。使用されると、針は使用の間に汚染されるので、皮下注射針は安全に廃棄される必要がある。医師が不注意に「針刺し損傷」を負った場合には、すなわち、医師が汚染された針によって自分自身の皮膚を穿刺した場合には、患者から医師へ移される病気/感染のリスクが存在している。
【0004】
皮下注射針の廃棄のさまざまな方法が知られており、それは、たとえば、「シャープス・ビン(sharps bins)」の使用であり、使用済みの/汚染された針がシャープス・ビンの中へ設置される。シャープス・ビンは、一般的に、耐穿刺性の主本体部を含み、耐穿刺性の主本体部は、汚染された針先が人々と接触することを防止するかまたは抑制する。シャープス・ビンは、通常、塞がれた開口部を有しており、塞がれた開口部は、針が主本体部の中へ設置されることを可能にするが、塞がれた開口部は、ユーザーが自分の手または他の身体のパーツを主本体部の中へ設置することを防止するかまたは制限する。
【0005】
皮下注射針破壊の他の方法は、たとえば、公開されたPCT出願番号WO2015/011443に開示されている。この開示において、針の鋭い端部は、デバイスの中へ挿入され、その後に、電流が針を通され、その先端部を軟化/溶融させる。軟化/溶融状態にある間の針の軸線方向の圧縮は、針先端部が鈍いボールへと変形させられることを引き起こし、それは、以前には鋭い先端部が針刺し損傷を引き起こすことを防止する。そのうえ、この一般的なタイプの皮下注射針破壊デバイスは、針の融点までまたはその近くまで針を加熱するという利点も有しており、その熱は、任意のウィルス、細菌、および汚染物質を破壊する。したがって、この一般的なタイプのデバイスは、2つの保護を提供し、すなわち、それは、針を鈍化させることおよび針を滅菌することである。
【0006】
先述のものから、皮下注射針の廃棄のためのデバイスおよび方法が周知であるということが認識されることとなる。
【0007】
しかし、本発明は、静脈切開針の破壊に関係しており、静脈切開針は、両頭になっており、静脈切開針は、一般的に、皮下注射針のために使用されることとなるような廃棄および/または破壊の通常の形態に適していない。
【0008】
静脈切開針に伴う主な問題は、それらが皮下注射針と比べて比較的に複雑なデバイスであるということである。静脈切開針は、両頭針を有しており、両頭は、その中間セクションに沿ったどこかでハブに装着されており、ハブは、典型的に、プラスチックチューブから形成されており、プラスチックチューブは、エポキシ樹脂などのような接着剤のビーズによって針の外部表面に固定されている。ハブは、典型的に、ハブを受容部に接続するためのフォーメーションを有しており、真空コンテナが受容部の中へ挿入され得る。また、静脈切開針の使用の方法は、皮下注射針のものとはいくらか異なっている。具体的には、静脈切開針の第1の端部は、患者の皮膚を穿刺するために、および、使用時に、静脈または動脈などのような血管に進入するために使用される。一方、針の他方の端部は、その後に、真空コンテナの中へ穿刺して挿入され、真空コンテナは、一方の端部に穿刺可能なクロージャーを有する中空の真空状態にされた無菌の受容部を含む。真空受容部は、静脈切開針の一部として形成されたハウジングの中へ設置されており、また、それをぎゅっと押すと、静脈切開針の他方の端部が、真空コンテナの穿刺可能なクロージャーを穿刺し、コンテナの中の真空が針の内部と流体連通した状態になるようになっている。したがって、コンテナの中の真空は、血液(または、他の流体)サンプルが針の中空の内部を通して吸い上げられることを引き起こし、それは、コンテナの中へディスペンスされる。サンプルが取得されると、真空コンテナが引き抜かれ、穿刺可能なクロージャーが自己閉鎖してシールを形成し、それによって、サンプルを内側にシールする。
【0009】
以前に述べられているように、静脈切開針は、そのハブに接続されているハウジングを有しており、ハウジングは、静脈切開針の第2の端部において鋭い先端部をシールドするように形状決めおよび構成されている。このハウジングは、血液サンプルを取得する手順の間に医師が不注意に針刺し損傷を被る可能性を低減させ、また、使用時に真空コンテナを正しく整合および設置するための場所を提供する。
【0010】
静脈切開針の廃棄に関して言えば、標準的な実務は、後続の焼却/廃棄のためのシャープス・ビンの中へ針全体(そのハブおよび主本体部を含む)を単に廃棄するということである。しかし、静脈切開針の体積は、非常に大きく、したがって、フレボトミー・シャープス・ビンは、比較的に急速に充填される可能性がある。
【0011】
多くの静脈切開部門において、フレボトミストは、来る日も来る日も100回程度の血液テストを実施する可能性があり、それは、フレボトミスト1人当たり、1日当たり、数百本の静脈切開針が廃棄されることを必要とするということを結果として生じさせる。静脈切開針自身の体積に起因して、これは、重大な廃棄物廃棄問題を生成させる。
【0012】
そのうえ、静脈切開針の第1の端部は全く保護されていないことが多いので、そのカバーが除去されると、血液サンプルを採取する時間とシャープス・ビンの中に静脈切開針を安全に廃棄する時間との間に、医師(フレボトミスト)が針刺し損傷を被る有限のリスクが存在する。したがって、この問題に対する解決策に対する必要性が存在している。
【0013】
皮下注射針破壊デバイス(たとえば、公開されたPCT出願番号WO2015/011443に説明されているものなど)を使用し、静脈切開針を部分的に安全にする(すなわち、静脈切開針の第1の端部を溶融させて、鈍いボールにすることによって)ことが可能である可能性があるが、それは、問題の一部だけを解決するに過ぎない。具体的には、静脈切開針の主本体部は、依然として、比較的に大きい量のスペースを占有し続けており、そのうえ、静脈切開針の第2の端部がフレボトミストにとって危険な針刺し損傷を引き起こす有限なリスクも存在している。
【0014】
静脈切開針に伴って存在するさらなる問題は、廃棄物ストリームであり、廃棄物ストリームは、針の金属、ハブのエポキシ樹脂/プラスチック、および、静脈切開針の主本体部のプラスチックを含む。加えて、特定のタイプの静脈切開針は、針の第2の端部をカバーするゴムスリーブを含み、その目的は、下記に説明されることとなる。しかし、ゴム針カバーの提供は、廃棄物ストリームの中で取り扱われることを必要とするさらなる材料を導入する。これらの材料が「混じり合っている」ときには、これらのさまざまなコンポーネントのリサイクルは、極めて困難である(特に、バイオハザードが同様に関与している場合)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、上記の問題のうちの1つまたは複数に対する解決策に対する必要性が存在しており、本発明は、これを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
さまざまな本発明の態様は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【0017】
本発明の第1の態様によれば、静脈切開針を処理するための装置であって、静脈切開針は、第1の先端部において終端する第1の端部、および、第2の先端部において終端する第2の端部を有する両頭針と;第1の先端部と第2の先端部との間の所定の場所において針に固定されたハブとを含み、装置は、ハブとそれぞれ第1の先端部または第2の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、針の第1の端部または第2の端部に接触してクランプするためのクランピング電極と;それぞれその第1の先端部または第2の先端部において針に接触するための先端部電極と;電流がクランピング電極と先端部電極との間で針のそれぞれの第1の端部または第2の端部を通過するように、クランピング電極と先端部電極との間に電圧を印加するための手段であって、電流は、使用時に、オーム加熱を結果として生じさせ、オーム加熱は、針のそれぞれの第1の先端部または第2の先端部を加熱し、軟化または溶融させる、手段と;針の先端部が軟化または溶融するときに、針の軸線に対して実質的に平行に針のハブに向けて先端部電極が移動することを引き起こすように、先端部電極に力を印加するための手段とを含む、装置が提供される。
【0018】
したがって、本発明は、静脈切開針の両頭針パーツの両方の端部を処置するための手段を提供する。静脈切開針の両頭針パーツの両方の端部の処置は、シーケンシャルに、実質的に同時に、または同時に実施され得る。
【0019】
静脈切開針の両頭針パーツの両方の端部の処置が実質的に同時にまたは同時に実施される場合、これは、クランピング電極/先端部電極ペアのそれぞれのセットを使用して、針のそれぞれの端部を処置することによって行われ得る。
【0020】
そうであるので、装置は、位置ハブと第1の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、針の第1の端部に接触してクランプするための第1のクランピング電極と;針の第1の先端部において針に接触するための第1の先端部電極と;電流が第1のクランピング電極と第1の先端部電極との間で針の第1の端部を通過するように、第1のクランピング電極と第1の先端部電極との間に電圧を印加するための手段であって、電流は、使用時に、オーム加熱を結果として生じさせ、オーム加熱は、針の第1の先端部を加熱し、軟化または溶融させる、手段と;針の第1の先端部が軟化または溶融するときに、針の軸線に対して実質的に平行に針のハブに向けて第1の先端部電極が移動することを引き起こすように、第1の先端部電極に力を印加するための第1の手段とを含むことが可能であり、装置は、位置ハブと第2の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、針の第2の端部に接触してクランプするための第2のクランピング電極と;針の第2の先端部において針に接触するための第2の先端部電極と;電流が第2のクランピング電極と第2の先端部電極との間で針の第2の端部を通過するように、第2のクランピング電極と第2の先端部電極との間に電圧を印加するための手段であって、電流は、使用時に、オーム加熱を結果として生じさせ、オーム加熱は、針の第2の先端部を加熱し、軟化または溶融させる、手段と;針の第2の先端部が軟化または溶融するときに、針の軸線に対して実質的に平行に針のハブに向けて第2の先端部電極が移動することを引き起こすように、第2の先端部電極に力を印加するための第2の手段とをさらに含む。
【0021】
追加的にまたは代替的に、静脈切開針の両頭針パーツの両方の端部の処置がシーケンシャルに実施される場合、これは、クランピング電極/先端部電極ペアを使用して針の一方の端部を処置することによって、および、次いで、同じクランピング電極/先端部電極ペアを使用して針の他方の端部を処置するように、針の向きを変えることによって行われ得る。したがって、針の向きを変えるための手段が提供され得る。
【0022】
そうであるので、装置は、位置ハブと第1の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、針の第1の端部に接触してクランプするためのクランピング電極と;針の第1の先端部において針に接触するための先端部電極と;電流がクランピング電極と先端部電極との間で針の第1の端部を通過するように、クランピング電極と先端部電極との間に電圧を印加するための手段であって、電流は、使用時に、オーム加熱を結果として生じさせ、オーム加熱は、針の第1の先端部を加熱し、軟化または溶融させる、手段と;針の第1の先端部が軟化または溶融するときに、針の軸線に対して実質的に平行に針のハブに向けて先端部電極が移動することを引き起こすように、先端部電極に力を印加するための手段とを含むことが可能であり、装置は、針の第2の端部が先端部電極の方を向くように、静脈切開針の向きを変えるための手段と、針の第1の端部からクランピング電極を解放し、ハブと第2の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、クランピング電極が針の第2の端部に接触してクランプすることを引き起こすための手段であって、先端部電極が、針の第2の先端部において針に接触するようになっている、手段とをさらに含み、電圧を印加するための手段は、クランピング電極と先端部電極との間に電圧を印加し、電流がクランピング電極と先端部電極との間で針の第2の端部を通過するようになっており、電流は、使用時に、オーム加熱を結果として生じさせ、オーム加熱は、針の第2の先端部を加熱し、軟化または溶融させ、先端部電極に力を印加するための手段は、第2の先端部が軟化または溶融するときに、針の軸線に対して実質的に平行に針のハブに向けて第2の先端部が移動することを引き起こす。
【0023】
適切に静脈切開針の向きを変えるための手段は、回転アクチュエーターを含み、回転アクチュエーターは、ハブの中心の上に実質的に中心を合わせられてポイントの周りで、実質的に180度にわたって静脈切開針を回転させるように適合されている。そのような構成は、共通のクランピング電極/先端部電極ペアを使用して針の両方の端部が処置されることを可能にする。さらに、クランピング電極/先端部電極ペアを移動させることとは対照的に、針を回転させることによって、装置が簡単化され得る。
【0024】
特定の実施形態では、向きを変えるための手段は、ターンテーブルを含むことが可能である。静脈切開針は、ターンテーブルの上に装着され得り、それによって、ターンテーブルを回転させることによって、任意の所望の角度(たとえば、180度)にわたって回転させられ得る。
【0025】
針の第1の端部からクランピング電極を解放し、ハブと第2の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、クランピング電極が針の第2の端部に接触してクランプすることを引き起こすための手段は、特定の実施形態では、クランピング電極がハブのいずれかの側において静脈切開針をクランプすることができるように、クランピング電極に対して静脈切開針を軸線方向に変位させるための手段を含むことが可能である。この構成は、それが、1セットのクランピング電極だけを必要とすることによって、装置がいくらか合理化されることを可能にする限りにおいて、有用である可能性がある。しかし、プロセスを通して中途または途中で静脈切開針を軸線方向に変位させることによって、これは、静脈切開針を不注意な変位またはミスアライメントを結果として生じさせる可能性があり、それによって、後続の処理ステップを潜在的に低下させる。
【0026】
そうであるので、本発明の好適な実施形態は、針の第1の端部からクランピング電極を解放し、ハブと第2の先端部との間に位置付けされている所定の位置において、クランピング電極が針の第2の端部に接触してクランプすることを引き起こすための手段が、1対のクランピング電極を含み、ハブのそれぞれの側に1つずつ位置付けされているということを見込む。したがって、静脈切開針は、所望の通りに、針の第1の端部または第2の端部のいずれかにおいて自由にクランプされ得り、そのように行うためにクランピング電極に対して静脈切開針を実際に移動させる必要はない。
【0027】
クランピング電極は、任意の適切な形態をとることが可能であるが、特定の実施形態では、それは、2つ以上の対向する金属ジョーを含み、金属ジョーは、互いに向けて移動し、クランプ針の一部分を金属ジョー同士の間にクランプするようになっている。
【0028】
クランピング電極は、ハブの近くで針をクランプするように適切に適合されている。しかし、クランピング電極がハブからあまりに遠くで針をクランプする場合には、起こり得る針変形の量、ひいては、針の軸線方向の圧縮の量が限定され得るという限りにおいて、妥協点がここで存在している。他方では、ハブに非常に近くで針をクランプすることは、熱がクランピング電極を越えて針を通して伝導されるので、望ましくないハブの過熱を引き起こす可能性がある。そうであるので、針は、理想的には、処置の間の針の軸線方向の圧縮の量を最大化するように、ハブの十分に近くでクランプされるべきであるが、同時に、針を通してクランピング電極を越えてハブに向けて伝導される熱が、ハブおよび/またはグラウト/接着剤(それは、ハブを針に結合している)を損傷させ、過熱し、および/または燃焼させるのに不十分となるように、ハブから十分に遠く離れてクランプされるべきである。したがって、クランピング電極は、ハブの10mm以内;ハブの5mm以内;ハブの2mm以内;ハブの1mm以内;および、ハブの1mm以上を含む群からの位置の任意の1つまたは複数において、針を把持するように適合され得る。
【0029】
好ましくは、先端部電極は、凹形表面を含む。そのような構成は、先端部電極によって針の先端部を中心に集めるために、針の先端部のためのガイドを提供することが可能である。この構成は、使用時に、先端部電極のトラベルの方向に対して平行に針のアライメントを維持する役割を適切に果たすことが可能である。
【0030】
電圧を印加するための手段は、任意の適切なタイプのものであることが可能である。しかし、典型的に、それは、DC電源;AC電源;およびRF電源を含む群からの任意の1つまたは複数を含む。電源は、連続的な電源であることが可能であり、または、特定の実施形態では、それは、クランピング電極と先端部電極との間に、パルス状のAC電圧、DC電圧、またはRF電圧を提供することが可能である。針の両方の端部がそれぞれのクランピング電極/先端部電極ペアによって処置される、本発明の特定の実施形態において、電圧を印加するための手段は、第1のクランピング電極と第1の先端部電極との間に、および、第2のクランピング電極と第2の先端部電極との間に、電圧を交互に印加するように適合され得る。
【0031】
好ましくは、針の処理の間の針のオーム加熱は、汚染除去を引き起こすのに十分になっているが、好ましくは、針の滅菌を引き起こすのに十分になっている。これは、100℃超まで、200℃超まで、250℃超まで、または300℃超まで針が加熱されることを引き起こすオーム加熱を含むことが可能であり、それは、その上またはその中の任意の病原菌、ウィルス、細菌を殺すかまたは少なくとも中和するのに十分であることとなる。現実には、先端部電極に近い針は、典型的に、はるかに高い温度(たとえば、おおよそ摂氏1300度)に到達し、それは、先端部を軟化/溶融させることおよび先端部を滅菌することの両方のために十分過ぎるほどである。
【0032】
力は、リニアアクチュエーターまたはプーリーシステムを使用して、先端部電極に適切に印加され、リニアアクチュエーターまたはプーリーシステムは、針の軸線に対して平行の方向に先端部電極に軸線方向に作用する。
【0033】
好適な実施形態では、装置は自動化されている。そうであるので、装置は、軸線方向のコンベヤーを含むことが可能であり、軸線方向のコンベヤーは、その上にターンテーブルを担持しており、ターンテーブルは、軸線の周りで回転するように構成されており、ターンテーブルは、1対のクランピング電極を担持しており、1対のクランピング電極は、アクチュエーターの上にそれぞれ装着されており、必要に応じて、それらが一緒にまたは離れるように移動させられ得るようになっており、先端部電極が、リニアアクチュエーターの上に装着されており、軸線方向のコンベヤーが第1の位置にあるときに、クランピング電極の中間点と整合させられている。
【0034】
静脈切開針が、ハブに固定された主本体部を含む場合、装置は、ハブから主本体部を取り外すための手段をさらに含むことが可能である。ハブから主本体部を適切に取り外すための手段は、リニアアクチュエーターを含み、リニアアクチュエーターは、主本体部に軸線方向の応力を印加するように適合されており、ハブから主本体部を剪断するようになっている。追加的にまたは代替的に、ハブから主本体部を取り外すための手段は、ロータリーアクチュエーターを含むことが可能であり、ロータリーアクチュエーターは、主本体部にトルクを印加するように適合されており、ハブから主本体部をねじって外すようになっている。特定の実施形態では、ハブから主本体部を取り外すための手段は、ターンテーブルの上に適切に装着されている。
【0035】
静脈切開針が、針の第2の端部の上にフィットされたカバーを含む場合、装置は、針の第2の端部からカバーを取り外すための手段をさらに含むことが可能である。針の第2の端部からカバーを適切に取り外すための手段は、ピンチアンドプルアクチュエーターを含み、ピンチアンドプルアクチュエーターは、すなわち、使用時にカバーを把持するように適合された複数のグリップを含むアクチュエーターであり、ここで、グリップは、使用時に軸線方向に変位可能であり、カバーに軸線方向のテンションを印加するようになっており、針の第2の端部からカバーを取り外すようになっている。
【0036】
廃棄物の下流処理を促進させるために、装置は、複数の廃棄物ストリームアパーチャーをさらに含むことが可能である。この構成は、静脈切開針のさまざまなコンポーネントを異なる廃棄物ストリームに分離することを適切に促進させる。随意的に、それぞれの廃棄物ストリームアパーチャーは、シュートまたは他のガイド/導管につながることが可能であり、それは、さまざまなコンポーネントが異なる受容部の中へ廃棄されることを引き起こすが、シュート/ガイド導管は、特定の場合には、単に、共通の廃棄物収集受容部につながることも可能である。
【0037】
ここで、本発明のさまざまな実施形態が、単なる例として、添付の図面を参照して説明されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図3】どのように
図1の静脈切開針が典型的に使用されるかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図4】どのように
図1の静脈切開針が典型的に使用されるかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図5】どのように
図1の静脈切開針が典型的に使用されるかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図6】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図7】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図8】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図9】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図10】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図11】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図12】
図1に示されている静脈切開針がどのように本発明の装置/方法を使用して廃棄され得るかということを示すシーケンスを示す図である。
【
図13】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図14】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図15】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図16】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図17】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図18】本発明の一態様による破壊方法の概略シーケンスを示す図である。
【
図19】
図13から
図18に関係して以前に説明された破壊方法のバリエーションを示す図である。
【
図20】
図13から
図18に関係して以前に説明された破壊方法のバリエーションを示す図である。
【
図21】本発明による静脈切開針破壊装置の概略側面図である。
【
図22】本発明による静脈切開針破壊装置の概略側面図である。
【
図23】針を回転させるための回転メカニズムの概略斜視図である。
【
図24】針を回転させるための回転メカニズムの概略斜視図である。
【
図25】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図26】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図27】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図28】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図29】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図30】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図31】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図32】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図33】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図34】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図35】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図36】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図37】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図38】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図39】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図40】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図41】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図42】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図43】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【
図44】
図22に示されている装置の動作の可能なモードを示すシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図面の
図1を参照すると、静脈切開針10は、第1の端部14および第2の端部16を有する両頭針12を含む。針12の中間部分に固定されているのは、ハブ18であり、ハブ18は、プラスチックスリーブであり、プラスチックスリーブは、エポキシ樹脂(図示せず)などのような接着剤ビーズによって針12に結合されている。ハブ18に装着されているのは、主本体部20であり、主本体部20は、プラスチック材料のクローズドエンドチューブであり、それは、ハブ18にネジ式に接続するか、または、ハブの上に押し込み式になっているが、特定の接続方法は、本開示に関係していない。針12の第2の端部16は、その上にゴムカバー22を有しており、ゴムカバー22の使用は、より詳細に下記に説明されるものとする。
【0040】
図2は、単に、
図1に示されている公知の静脈切開針10の分解図である。
【0041】
ここで図面の
図3、
図4、および
図5を参照すると、公知の静脈切開針10は、以下の通りに使用される。第1に、針12の第1の端部14が、キャップを外され(キャップは、明確化のために示されていない)、人間のまたは動物の患者24の身体の中へ挿入される。患者は、皮膚または組織層26を有しており、チューブ状の血管28が、皮膚または組織層26の下方にある。針12の第1の端部14は、皮膚組織26を穿刺し、その先端部14が血管28の中にある状態で位置決めされる。血管28の中の血液30の圧力は、血液が針12を通って逆流することを引き起こすが、血液は、ゴムカバー22によって針の第2の端部16から噴出することが防止され、それは、血液の退出を防止する。
【0042】
次に、
図4に示されているように、真空コンテナ32が、静脈切開針10まで提供される。真空コンテナ32は、中空の円筒形状の主本体部36によって囲まれた真空状態にされた内部体積34を有している。真空コンテナ32の一方の端部は、穿刺可能な栓38を含み、穿刺可能な栓38は、針12の第2の端部16がぎゅっと押し込まれる40ときに、針12の第2の端部16によって穿刺され得る。
【0043】
図面の
図5を参照して見ることができるように、針12の第2の端部16は、栓38を穿刺し、また、真空コンテナ32をぎゅっと押し付ける40と、針16の第2の端部は、ゴムカバー22を穿刺し、ゴムカバー22は、図面の
図5に示されているように、軸線方向に崩壊する。一方、栓38は、針12の第2の端部16の外部の周りにシールを形成する。加えて、真空コンテナ32の内部34の真空は、ここで、血液44が針12を通して吸い上げられ42、真空コンテナの内部体積34の中に保たれることを引き起こす。静脈切開針10の主本体部20の形状および構成は、真空コンテナ32の挿入、使用、およびその後の除去の間に、真空コンテナ32をガイドおよび支持する役割を果たすということが留意されることとなる。
【0044】
その後に静脈切開針10から真空コンテナ32を引き抜くと、栓38が針の先端部16を通すときに、栓38は自己閉鎖し、それによって、真空コンテナ32の内部体積34の内側の血液サンプル44をシールするということが、当業者によって認識されることとなる。そのうえ、静脈切開針10の主本体部20から真空コンテナ32を引き抜くと、ゴムカバー22は、図面の
図4に示されているように、その端部(針が以前にそれを穿刺した場所)に小さい貫通穴を伴うが、そのオリジナルの構成に跳ね返る傾向がある。しかし、カバー22はゴム材料から製造されているので、真空コンテナ32を引き抜くと、カバー22も自己閉鎖する傾向があり、それによって、針12の第2の端部16を再シールし、したがって、真空コンテナ32が除去され、血液サンプルが採取されたときに、血液30が針12の第2の端部16を通って噴出することを阻止する。
【0045】
また、針10がその場に維持された状態で、単に、第2の、第3の、またはそれ以上の真空コンテナ32を順番に使用することによって、同じ静脈切開針がいくつかのサンプルを取得するために使用され得るということが、当業者によって理解されることとなる。
【0046】
十分なサンプルが採取されると、静脈切開針10は、患者の皮膚16から引き抜かれ得り、出血を止めるために圧力が印加され得る。その後に、静脈切開針10は、その第1の端部14またはその第2の端部16がフレボトミストにとって危険な針刺し損傷を引き起こすべきでない場合には、安全に廃棄される必要がある。
【0047】
ここで本発明を見てみると、本発明は、図面の
図6から
図27を参照して説明されている。
【0048】
図面の
図6から
図12において、どのように本発明が働く可能性があるかということの概略的なシーケンスが示されているが、さまざまなステップの順序は変更され得るということ、および、以下に続く説明の中の以下のステップの順序は本発明を限定するものではないということが認識されることとなる。
【0049】
図面の
図6を参照すると、以前に説明されているような静脈切開針10が、装置50の中へ挿入され、装置50において、1つまたは複数のクランピング電極52が、ハブ18の近くにおいて針12を把持し、それを適切な位置に保持する。したがって、針12の第1の端部14は、クランピング電極52によってクランプされ、クランピング電極52は、金属から作製されており、下記に説明されるように、針12の第2の端部14の中へ電流を伝導することができるようになっている。
【0050】
先端部電極54が、針12の第1の端部14の先端部まで提供され、軸線方向の力56が印加され、先端部電極54が針12の先端部に当接するようになっている。
【0051】
典型的に、先端部電極54は、金属から作製されており、それが、クランピング電極52と先端部電極54との間で針を通る電流経路を提供することができるようになっている。典型的に、先端部電極54は、凹形端部を有しており、後続の処理ステップの間に針12の正しいアライメントを維持するようになっている。
【0052】
閉じ込めシリンダー(図示せず)が、針12の周りに提供され得り、軸線方向の応力56の印加の下で針12が屈曲するかまたは撓むことを防止するようになっている。閉じ込めシリンダーの使用、または、実際には、加熱される閉じ込めシリンダーの使用は、公開されたPCT出願第WO2015011443号に説明されており、その教示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0053】
電圧58は、たとえば、1対のフライリード60を介して、クランピング電極52と先端部電極54との間に印加され、電流が針12を通過するようになっている。針の中の電流は、針12のオーム加熱を結果として生じさせ、それは、その先端部が軟化することおよびその後に溶融することを引き起こす。加熱/軟化/溶融プロセスの間に先端部電極に印加される軸線方向の圧縮56に起因して、針12は、軸線方向に変形させられ、その先端部は、図面の
図7に示されているように、鈍いボール62へと溶融される。
【0054】
このような針12の加熱、軟化、または溶融、および変形は、とりわけ有利である。その理由は、針の中の熱が、細菌、病原菌、ウィルス、および他の汚染物質を殺すのに十分であるからである。一方、同時に、軸線方向の圧縮は、以前には鋭かった針12の先端部を鈍いボール62へと変換し、それによって、針刺し損傷の観点から、それを「安全」にする。
【0055】
換言すれば、図面の
図6および
図7に示されているプロセスによって、針12の第1の端部14は、「安全」にされるが、それは、依然として、針の第2の端部16を処理されるべき状態のままに残している。
【0056】
ここで図面の
図8を見てみると、手順の中の別のまたは次のステップは、静脈切開針10の主本体部20を除去する64ことであり、これは、ハブ18から離れるようにそれを剪断するために、それをねじって外すことによって、または、単に矢印64の方向に軸線方向の力を印加することのいずれかによって、比較的に容易に実現され得る。図面の
図8において見ることができるように、これは、鈍い第1の端部と、ハブ18と、依然としてゴムカバー22によってカバーされている第2の端部16とを備えた静脈切開針10につながる。静脈切開針10の主本体部22は、要求/必要に応じて、第1の廃棄物ストリーム(たとえば、プラスチックリサイクル廃棄物ストリーム)の中へ廃棄66され得る。
【0057】
ここで図面の
図9を見てみると、ゴムカバー22が、「ピンチアンドプル」タイププロセスを介して、針10の第2の端部16から除去され得る(それは、概略的に、
図9の中の矢印68によって示されている)。同様に、ゴムカバー22は、必要および/または所望に応じて、第2の廃棄物ストリーム70(すなわち、ゴム廃棄物ストリーム)を介して廃棄され得る。
【0058】
この時点において、静脈切開針10は、第1の端部12(それは、ボール62へと鈍化させられた)と、露出された鋭い第2の端部(それは、また、安全にされる必要がある)とを含む。これを実現するために、さらなる先端部電極54およびさらなる電圧供給68を使用して、溶融プロセス(たとえば、
図6および
図7に関係して上記に説明されているものなど)が用いられ得る。
【0059】
しかし、便宜上、および、部品の重複を回避するために、本発明は、180度にわたって針10を回転72させること、および、以前に使用された同じ先端部電極54までそれを提供することを提案する。
図11に示されているように、軸線方向の圧縮56および電圧58が印加され、針12の第2の端部16を溶融させ、鈍いボール63にすることが可能である。
【0060】
しかし、クランピング電極52が以前使用されたように使用される場合には(すなわち、針12の第1の端部14を把持する)、軟化/溶融プロセスの間の針の加熱に起因して、ハブ18を針12に結合させているエポキシビーズが燃焼する可能性があるということが見出されている。
【0061】
この問題に対する解決策は、本発明によって提案されているように、第2の位置において針を再把持するということである。すなわち、針12は、その第2の端部16において、ハブ18の近くにクランプされ、これは、針12をその第1の端部14においてというよりもむしろその第2の端部16において把持するために、単にクランピング電極52を開いて再び閉じる74ということを伴う。この効果は、ハブ18によって取り囲まれている針12の一部を電流経路が通過しないということであり、したがって、ハブ18の加熱が最小化される。
【0062】
その結果が、図面の
図11に示されており、すなわち、それは、その第1の端部14が溶融されて鈍いボール62になった状態であり、また、その第2の端部16が溶融されて同様の鈍いボール63になった状態の針12である。
【0063】
次に、
図12に示されているように、クランピング電極52を引き抜く76ことによって、および、先端部電極54を引き抜く78ことによって、今では安全になった針12が、必要または所望に応じて、さらなる廃棄物ストリーム80を介して廃棄され得る。
【0064】
本発明は、これまで企図されてこなかった様式で静脈切開針10を安全に廃棄するための手段を提供するということが、先述の説明から認識されることとなる。
【0065】
図面の
図6から
図12に関係して説明されている静脈切開針破壊方法のバリエーションが、図面の
図13から
図18に示されている。
【0066】
ここで、
図13において見ることができるように、ゴムカバー22および主本体部は、たとえば、以前に説明されている軸線方向の除去方法を使用して、静脈切開針10から除去されており、針12だけを残しており、針12は、鋭い第1の端部と、鋭い第2の端部16と、その中間点に沿ってどこかに固定されたそのハブ18とを備えている。
【0067】
ここで図面の
図14を参照すると、2セットのクランピング電極52が提供されており(ハブ18のそれぞれの側に1つずつ)、針のそれぞれの端部14、16とそれぞれの対の先端部電極54との間に別個の導電経路を提供するようになっており、それぞれの対の先端部電極54は押され56、それらのそれぞれの針端部14、16と軸線方向に係合した状態になる。この構成に起因して、ハブ18が針12を取り囲む場所には、針を通る電流経路が存在しておらず、したがって、ハブ18の付近における針12の加熱が最小化されるということが留意されることとなる。
【0068】
図面の
図14に示されているように、第1の電圧V1(58)が、1セットのクランピング電極52とそれぞれの先端部電極54(図面の中の左手側のセット)との間に印加され、軸線方向の圧縮56が印加される。その結果、以前に説明されている様式で、針14の第1の端部が溶融され、鈍い丸みを帯びたボール62になる。この段階において、システムの右手側は、オープン回路条件になっており、すなわち、右手側クランピング電極52と右手側先端部電極54との間に電圧が印加されていない状態になっている。
【0069】
ここで
図16を見てみると、V1は切り離されており、ここでは、第2の電圧V2(58)が、右手側にある(すなわち、針12の第2の端部16における)クランピング電極52および先端部電極54に印加されている。図面の
図17に示されているように、軸線方向の圧縮56は、印加される電圧58と組み合わせられて、針12の第2の端部16が溶融されて鈍いボール63になることを引き起こす。
【0070】
針の両方の端部が溶融されてそれぞれの鈍いボール62、63になると、先端部電極54は引き抜かれ得り78、クランピング電極52は後退させられ得り76、それによって、以前に説明されているように、その後の廃棄物ストリーム80の中への廃棄のために、針12を自由にする/解放する。
【0071】
以前に説明されている針破壊方法のさらなるバリエーションが、添付の図面の
図19および
図20に示されており、
図19は、図面の
図14に示されているものと実質的に同じ構成を示しており、したがって、同一の参照記号が、同一の特徴を識別するために使用され、ここでの不必要な繰り返しを回避している。
【0072】
ここでの違いは、
図20に示されているように、電圧V1およびV2(58)が同時に印加されており、針12の両方の端部12、14が溶融されて同時にそれぞれの鈍いボール62、63になるようになっているということである。クランピング電極52は同じ電位に維持されるので、針の中に2つの別個の電流経路が存在しており、すなわち、第1の電流経路が、左手側クランプ電極52から針12の第1の端部14を通って左手側先端部電極54の中へ進み、第2の電流経路が、右手側クランピング電極52、針12の第2の端部16、および右手側先端部電極54を通って進む。
【0073】
クランピング電極52の両方のセットの電位が同じであるので、ハブの領域の中の針12を通って流れる電流は、非常にわずかであるかまたはゼロであり、これは、プロセスの間にハブが熱くなり過ぎるかまたは発火する可能性を回避するかまたは低減する。
【0074】
本発明のさらなる可能な実施形態において、電圧V1およびV2は、パルス化されており、また、交互に印加されており、前述の電流経路のうちの一方だけが任意の所与の瞬間に動作状態になるようになっている。また、これは、電流がハブの領域において針を通過する(それによって、ハブ18が加熱および燃焼することを潜在的に引き起こす)ことを回避し、これは、本発明のさらなる可能な利益である。
【0075】
図面の
図21は、静脈切開針(図示せず)を破壊するための装置200の概略側面図である。装置200は、スライドレール202を含み、装置200のさまざまなコンポーネントが、スライドレール202の上にスライド式に装着されている。スライドレール202は、サポートシャーシー204(このケースでは、垂直方向のボード)の上に装着されており、サポートシャーシー204は、ベースプレート206によって直立して保持されている。スライドレール202は、キャリッジアッセンブリ208(キャリッジアッセンブリ208は、スライドレール202の上に装着されている)と、静脈切開針のカバー20を保持するためのクレードル210と、ターンテーブル212とを担持しており、ターンテーブル212は、また、キャリッジ208に回転可能に接続されており、ターンテーブル212は、静脈切開針のハブ18に接続するための内部ボア214を有している。キャリッジ208は、第1のプーリーメカニズム212によって駆動され、破線208’によって示されているように、スライドレールに沿ってスライドする。
【0076】
一方、ハブグリップ216が提供されており、ハブグリップ216は、ベベルギア218の中心に装着されており、ベベルギア218は、相補的なベベルギア220によっておよびモーター222によって、回転のために駆動される。
【0077】
キャリッジ208に対してハブグリップ216の反対側には、クランピング電極52のセットが提供されており、クランピング電極52のセットは、互いに向けて移動させられ得り、使用時に針12をクランプするようになっている。
【0078】
また、先端部電極54が、スライドレール202の上にスライド式に装着されており、第2のプーリーシステム214によって駆動され、それが、54’によって示されているように、スライドレール202に沿って移動させられ得るようになっている。
【0079】
図22は、
図21に示されている図のもう少し詳細を示しており、すなわち、どのようにクレードル210およびテーブル212がキャリッジ208に対して回転させられ得るかということを示しており、そして、キャリッジ208は、第1のプーリーアッセンブリ213によって線形移動のために駆動される。
【0080】
クレードル210が車軸216の上に枢動可能に装着されており、車軸216がギア218によって駆動されるということを
図22から見ることができる。同様に、ターンテーブル212は、車軸220の上に装着されており、第2のギア222によって駆動される。ラック224は、ギア、218、212のいずれかと係合するように配置され得り、キャリッジ208が第1のプーリーアッセンブリ213によっていずれかの方向に駆動されるときに、ラック224がそれぞれのギア218、222と係合し、クレードル210および/またはターンテーブル212を回転させるようになっている。
【0081】
クレードル210の向きを変えるための他の手段が提供され得る。特定の実施形態では、クレードル210の向きを変えるための手段は、車軸または他のピボットの上にクレードル210を装着することを含み、車軸または他のピボットは、DCモーターまたはステッパー・モーターによって駆動され、それが反転され得るようになっている。
【0082】
図22Aは、どのように装置が、針12の先端部を受け入れるためのチューブ400をさらに含むことができるかということを示しており、先端部電極52が、その中でスライドするように配置されている。チューブ400は、針12を支持するように、ならびに、針の軸線方向の圧縮の間に針12が撓むこと/座屈することを防止するかまたは抑制するように適切に構成されている。追加的にまたは代替的に、チューブ400は、針が溶融または軟化されるときに、針を含有するように構成され得り、したがって、溶融された針の個別の液滴が形成することを防止する。溶融/破壊手順の間に針が熱くなるので、チューブ400は、石英などのような耐火材料から適切に製造されている。特定の実施形態では、コイル402が、チューブ400を取り囲んでいる。コイル402は、針を溶融させる前にチューブおよび/または針を予熱するためにチューブを取り囲むサーモスタット制御式の加熱コイル;ならびに、針を予熱および/または加熱もしくは溶融するためにチューブを取り囲む誘導コイルのうちの任意の1つまたは複数であることが可能である。いずれも、チューブ400および/または針の内部ボアの中から湿分を追い出すかまたは蒸発させるのに有用である可能性があり、針の内部ボアは、血液または他の流体を含有することが多く、それは、破壊プロセスの間に針が溶融して連続的なボールになることに悪影響を与える可能性がある。後者は、針を溶融して鈍いボールにすることを支援するために使用され得る。
【0083】
図面の
図23および
図24を参照すると、
図23および
図24は、ターンテーブル212のためのアッセンブリを示しており、ラック224は、主本体部部分232によって支持されており、主本体部部分232は、ギア218に向けて240、さらなるラック234およびピニオン236によって駆動され得る。キャリッジ208が前進224させられるとき、ラック224の歯は、ギア218の歯と係合し、ターンテーブル212が軸線230の周りで回転228すること引き起こす。
【0084】
図24を参照すると、主本体部232が後退244させられるときには、ラック223は、もはやギア218と係合しておらず、したがって、キャリッジ208の線形移動224は、もはやターンテーブル212が回転することを引き起こさない。
【0085】
同じ(または、異なる)ラック224が、いずれかのギア218、222を作動させるために使用され得り、したがって、必要に応じて、クレードル210およびターンテーブル212の独立したまたは協調した回転を実現することが可能であるということが認識されることとなる。他の実施形態では、車軸216、220は、たとえば、モーターによって、直接的に駆動される。
【0086】
装置200の動作のシーケンスが、図面の
図25から
図44に以下の通りに示されている。
【0087】
図25において、装置200は、初期のスタート位置にあり、キャリッジ208は後退させられた状態になっており、クレードル210は、静脈切開針10を受け入れるために直立して配向されており、静脈切開針10は、単に、クレードル210の中へ落され得る。クレードル210は、端部211を有しており、端部211は、静脈切開針10のフォーメーション215に係合し、クレードル210に関して軸線方向に、適切な位置にそれを保持するようになっている。
【0088】
図26において、キャリッジ208は、(第1のプーリーアッセンブリ213を使用して)前進300させられ得り、静脈切開針12の第1の先端部14が、
図27に示されているように、ハブグリップ219を通過するようになっており、その時点において、ハブグリップ219は、静脈切開針10のハブ18に摩擦的に係合するということを見ることができる。
【0089】
図27に示されているように、クランピング電極52が、互いに向けて移動させられ、針12を把持するようになっている。
【0090】
ここで図面の
図28を参照すると、次いで、電圧302が、クランピング電極54と先端部電極54との間に印加され、以前に説明されているように、針の先端部14を軟化および鈍化させてボールにするようになっている。先端部電極54は、このプロセスの全体を通して前進304させられ、以前に説明されているように、針12の第1の端部を「破壊」する。
【0091】
次に、
図29に示されているように、キャリッジ208が後退306させられている間に、ハブグリップ219がそのように回転させられる。これは、ハブ18からカバー20をねじって外し、それは、
図30に示されているように、キャリッジが完全に後退させられるときに、針12がカバー20から分離されることを意味している。
【0092】
図30および
図31に示されているように、クレードル210は、次いで、
図31に示されている位置へ回転308させられ、そこで、カバー20は、次いで、廃棄物ビン(図示せず)の中へ落下310する。
【0093】
手順の中の次の段階は、
図32に示されているように、クランピング電極52を解放しながら、および、キャリッジ208を前進312させながら、モーター222およびハブグリップ219を使用して針12を回転させることを伴う。
図33に示されているように、ターンテーブル212がハブ18に到達するとき、ハブの上のネジ山(それは、以前には、カバー20を保持していた)は、ここで、ターンテーブル212のボア214の中のネジ山と係合する。
【0094】
ここで、キャリッジ208が、
図34に示されている位置へ後退316させられ得り、ターンテーブル214が、回転318させられ得り、
図35に示されているように、針12の反対側端部を先端部電極54に提示するようになっている。
【0095】
キャリッジ208を前進320させることは、再び、
図36に示されている構成を結果として生じさせ、そこでは、ゴムカバー16がデバイス200の「針破壊」パーツの中へ延在しており、そこで、ゴムカバー16は、
図37に示されているように、クランピング電極52によってグリップされ得る。
【0096】
プロセスの中の次の段階は、もう一度、キャリッジ208を後退222させることを伴い、
図38に示されているように、針12の第2の端部からゴムカバー16(ここでは、クランピング電極52によってグリップされている)を分離するようになっている。
【0097】
一方、クランピング電極52が再び開けられると、先端部電極54が前進324させられ、別の廃棄物ビン(図示せず)の中へゴムカバー16を押す/排出326するようになっている。
【0098】
もう一度キャリッジ208前進326させられることによって手順が継続し、
図41に示されているように、針12の第2の端部がクランピング電極52同士の間に存在するようになっており、そこで、先端部電極54が針12に向けてもう一度前進させられ得り、針12を破壊するようになっている。
【0099】
図42に示されているように、これは、前述の様式で先端部電極を前進させながら、クランピング電極52と先端部電極54との間に電圧302を印加することによって、もう一度実現される。これは、以前に説明されているように、針12の第2の端部を軟化および鈍化させて鈍いボールにする。
【0100】
手順の最終的な段階が、図面の
図43および
図44に示されており、
図43および
図44において、モーター222が再び回転させられ、ターンテーブル212のボア214からハブ18をねじって外すようになっており、それによって、ハブ18を解放する。キャリッジ208の後退328は、破壊された針12がさらなる廃棄物収集受容部(図示せず)の中へ落下330することを結果として生じさせる。
【0101】
本発明は、先述の実施形態の詳細に制限されず、先述の実施形態は、単に例示的なものであるに過ぎない。たとえば、閉じ込めシリンダーまたは加熱された閉じ込めシリンダーは、その軸線方向の圧縮の間に針の周りに設置され、軸線方向の応力の印加の下で針が座屈することを防止することが可能である。そして、処理ステップの順序は、本発明の範囲を逸脱することなく変更され得る。さらに、リニアアクチュエーターおよびターンテーブルを使用する、本発明の1つの実施形態が説明されてきたが、これは、単なる例であり、本発明を限定するものではない。たとえば、同じまたは同様のプロセスが、カルーセルタイプのまたは他のタイプの配置を使用して実施され得り、そこでは、それぞれの処理ステップが、異なる位置において順番に実施される。本明細書で述べられている材料および任意の寸法は、単に例示的なものであり、特定の機能が働くために必要な場合を除いて、必ずしも、本開示の範囲を限定することを意図しているわけではない。
【国際調査報告】