特表2021-527610(P2021-527610A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-527610サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜、その成長方法、及び使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-527610(P2021-527610A)
(43)【公表日】2021年10月14日
(54)【発明の名称】サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜、その成長方法、及び使用
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/16 20060101AFI20210917BHJP
   C30B 25/18 20060101ALI20210917BHJP
   C23C 16/40 20060101ALI20210917BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20210917BHJP
   H01L 21/365 20060101ALI20210917BHJP
   H01L 21/368 20060101ALI20210917BHJP
   H01L 29/872 20060101ALI20210917BHJP
   H01L 21/329 20060101ALI20210917BHJP
【FI】
   C30B29/16
   C30B25/18
   C23C16/40
   C23C16/44 Z
   H01L21/365
   H01L21/368 Z
   H01L29/86 301F
   H01L29/86 301P
   H01L29/86 301D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-564615(P2020-564615)
(86)(22)【出願日】2018年10月8日
(85)【翻訳文提出日】2020年11月17日
(86)【国際出願番号】CN2018109317
(87)【国際公開番号】WO2019218581
(87)【国際公開日】20191121
(31)【優先権主張番号】201810479225.8
(32)【優先日】2018年5月18日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】516082763
【氏名又は名称】中国科学院蘇州納米技術与納米▲ファン▼生研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】張 暁東
(72)【発明者】
【氏名】范 亜明
(72)【発明者】
【氏名】張 宝順
【テーマコード(参考)】
4G077
4K030
5F045
5F053
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
本発明は、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜、その成長方法、及び使用を開示する。前記サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法は、パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含む。本発明の実施形態による成長方法によれば、α−Gaとα−Alのエピタキシャルとにおいて温度が矛盾するという技術的な難問を解決できるとともに、α−Gaエピタキシャル薄膜の欠陥の密度を効果的に低下させ、α−Gaエピタキシャル薄膜材料の結晶品質を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法であって、
パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含む、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
サファイア基板を反応室内にセットし、次に、パルス方式で酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源を異なる時刻に別々反応室に導入し、前記1つ以上のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
具体的には、成長周期ごとに、まず、第1時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちのいずれかを反応室に持続的に導入し、第2時期が経過すると、第3時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちの別の1つを反応室に持続的に導入し、次に第4時期だけ放置するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1時期、第2時期、第3時期、第4時期の時間の長さが0.1〜99sである、
ことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記酸素源は酸素含有物質から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記酸素含有物質は、酸素ガス、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化炭素、及び一酸化炭素のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ガリウム源はガリウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項8】
前記ガリウム源はトリメチルガリウム及び/又はトリエチルガリウムを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記アルミニウム源はアルミニウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項10】
前記アルミニウム源はトリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルガリウムを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜1000℃である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項12】
サファイア基板上に1〜99層の前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層を順次形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項13】
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の一層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする請求項1又は12に記載の製造方法。
【請求項14】
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層中のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする請求項1又は12に記載の製造方法。
【請求項15】
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜600℃である、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項16】
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の材質がα−Gaである、
ことを特徴とする請求項1又は15に記載の製造方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法で製造されるサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項18】
サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層とを含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜であって、
前記サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層との間には、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層がさらに形成されている、
ことを特徴とする酸化ガリウム薄膜。
【請求項19】
各α−(AlGa1−x層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項20】
前記酸化ガリウム薄膜は1〜99層のα−(AlGa1−x層を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項21】
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項22】
請求項18〜21のいずれか1項に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の、半導体パワーデバイス又は半導体光電子デバイスの製作における使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体材料の成長方法に関し、特にサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜及びその成長方法に関し、半導体技術及び電子技術の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
半導体材料は、情報工業化の現代社会においてかけがえのない役割を果たしており、現代の半導体産業及びマイクロエレクトロニクス産業の基礎といえる。さまざまな先進的な技術の持続的な発展に伴い、高耐圧、ハイパワー、耐放射線性などを備える高性能電子デバイス及び深紫外光電子デバイスへのニーズはますます緊急になっており、特に高耐圧及び深紫外の分野では、従来の半導体材料が使用の要件を満足できなくなる。
【0003】
極ワイドバンドギャップ酸化物半導体である酸化ガリウム(Ga)は、窒化ガリウム(GaN)及び炭化ケイ素(SiC)である第3世代半導体材料よりも、大きな禁止帯幅、高い破壊電界強度を有し、透明性及び導電性を備え、メルト法で成長可能であるため、コストがより低くなるなどの利点があることから、半導体材料及びデバイスなどの分野で研究の焦点となっている。
【0004】
Ga材料は、合計α、β、γ、δ、εという5種の既知の結晶相があり、その中でも、β−Ga(Eg=4.7〜4.9eV)は、最も安定的な構造を有し、そして残りの4種類の酸化ガリウムと互いに変換可能である。一方、α−Gaは禁止帯幅が5.3eVに達し、デバイスの耐圧性能を効果的に向上でき、またα−Ga材料の移動度もβ−Gaよりも高く、このため、デバイス性能がβ−Gaよりも優れている。さらに、α−Gaは、優れた化学的安定性、熱安定性や高い破壊電界強度などの利点を有し、深紫外線透明導電性薄膜、紫外線検出器、半導体パワーデバイス、スピントロニックデバイス、ガスセンサなどの分野では、使用が期待できる。
【0005】
現在、α−Ga材料の一般的な製造方法には、さまざまな化学気相堆積(chemical vapor deposition、CVD)、たとえば、MOCVD、LPCVD、Mist−CVDなど;分子ビームエピタキシャル(molecular beam epitaxy、MBE)、ハライド気相エピタキシャル(HVPE)、原子層堆積(ALD)などがある。
【0006】
α−Gaは、三方晶系、R−3c空間群(格子定数a=b=4.98Å、c=13.43Å、α=β=90°、γ=120°、熱膨張係数α=5.23×10−6/℃)である。c面サファイア(α−Al、a=b=4.76Å、c=13.43Å、α=β=90°、γ=120°、α=5.22×10−6/℃)は、α−Ga結晶の構造と同じである、両方ともにコランダム構造であり、α−Gaヘテロエピタキシャル向基板として好適である。現在、ミスト化学気相堆積法(Mist−CVD)を用いてサファイア(Sapphire)基板上に高品質のα−Gaを成長することができ、しかも、製造されたショットキーダイオード(SBD)の性能がSiC SBDよりも優れた報告があった。したがって、低価なSapphire基板及びCVD成長技術を使用することによって、α−Ga材料及びデバイスを低コストで大量製造することが可能になる。
【0007】
α−Gaとα−Al結晶との構造が同じであるものの、格子定数の差異及び熱伝導率の相違によりエピタキシャルするときに一定のミスマッチが生じ、その結果、α−Ga転位の増大、薄膜のひび割れを招き、それは、材料の使用やデバイスの発展を大幅に制限してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、従来技術の欠陥を解決するために、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜、その成長方法、及び使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の発明目的を達成させるために、本発明で使用される技術案は以下を含む。
【0010】
本発明の実施形態は、
パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法を提供する。
【0011】
本発明の実施形態は、また、前記の製造方法で製造されるサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜を提供する。
【0012】
本発明の実施形態は、また、サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層とを含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜であって、前記サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層との間には、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層がさらに形成されている酸化ガリウム薄膜を提供する。
【0013】
本発明の実施形態は、また、前記サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の、半導体パワーデバイス及び半導体光電子デバイスの製作の分野における用途を提供する。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明の実施形態による成長方法によりα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を形成することにより、α−Gaとα−Alエピタキシャルとにおいて温度が矛盾するという技術的な難問を解決できるとともに、α−Gaエピタキシャル薄膜の欠陥の密度を効果的に低下させ、α−Gaエピタキシャル薄膜材料の結晶品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一代表実施形態に係るサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の構造模式図である。
図2】本発明の一代表実施形態に係るパルス式エピタキシャル成長中の酸素源とアルミニウム/ガリウム源の流量との模式図である。
図3】本発明の一代表実施形態に係るα−(AlGa1−xひずみ緩衝層のエピタキシャル成長の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来技術の欠陥に対して、本発明者は、パルス式エピタキシャル方法を用いてAl成分の異なるα−(AlGa1−xひずみ緩衝層構造を低温で成長させることで、α−Ga薄膜の応力を緩和させ、エピタキシャル薄膜の転位密度を低下させ、α−Ga結晶の品質を向上させることを試みた。しかしながら、一方では、AlはGaよりも結合の長さが小さく、分解温度が高いため、α−Alのエピタキシャルにはより高温が必要である。エピタキシャル層の表面でのAl原子の物理的・化学的吸着能、移動能、格子への取り込み能力や脱着温度などがα−(AlGa1−xの結晶品質を左右する。他方では、α−Gaエピタキシャルには低温が要求され、550℃よりも高温になると相転移が発生し、このため、この温度よりも低い温度で高Al成分含有量のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を成長させることが困難になる。つまり、本発明者が試みた前述の形態によれば、α−Gaとα−Alエピタキシャルとにおいて温度が矛盾するという問題を回避できない。
【0017】
そこで、本発明者は、長期間にわたって研究して繰り返して実践したところ、パルス式エピタキシャル法によりα−(AlGa1−x複合ひずみ緩衝構造を低温で成長させることによって従来技術の問題を解決する本発明の技術案を提案している。
【0018】
本発明の実施形態は、
パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含むサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法を提供する。
【0019】
さらに、前記製造方法は、サファイア基板を反応室内にセットし、次に、パルス方式で酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源を異なる時刻に別々反応室に導入し、前記1つ以上のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を形成するステップを含む。
【0020】
またさらに、前記製造方法は、具体的には、成長周期ごとに、まず、まず、第1時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちのいずれかを反応室に持続的に導入し、第2時期が経過すると、第3時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちの別の1つを反応室に持続的に導入し、次に第4時期だけ放置するステップを含む。
【0021】
さらに、前記第1時期、第2時期、第3時期、第4時期の時間の長さが0.1〜99sである。
【0022】
さらに、前記酸素源は酸素元素を供給し得る酸素含有物質から選ばれる。
【0023】
好ましくは、前記酸素含有物質は、酸素ガス、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化炭素及び一酸化炭素のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを含むが、これらに制限されない。
【0024】
さらに、前記ガリウム源はガリウム含有の有機化合物から選ばれる。
【0025】
好ましくは、前記ガリウム源は、トリメチルガリウム及び/又はトリエチルガリウムを含むが、これらに制限されない。
【0026】
さらに、前記アルミニウム源はアルミニウム含有の有機化合物から選ばれる。
【0027】
好ましくは、前記アルミニウム源は、トリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルガリウムを含むが、これらに制限されない。
【0028】
さらに、前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜1000℃である。
【0029】
またさらに、前記製造方法は、サファイア基板上に1〜99層の前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層を順次形成するステップを含む。
【0030】
またさらに、前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の一層の厚さが1〜1000nmである。
【0031】
さらに、少なくとも2つのα−(AlGa1−x層中のAl元素の含有量が異なる。
【0032】
さらに、前記酸化ガリウムエピタキシャル層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜600℃である。
【0033】
さらに、前記酸化ガリウムエピタキシャル層の材質がα−Gaである。
【0034】
本発明の実施形態は、また、前記製造方法で製造されるサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜を提供する。
【0035】
本発明の実施形態は、また、サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層とを含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜であって、前記サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層との間には1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層が形成されている酸化ガリウム薄膜を提供する。
【0036】
さらに、各α−(AlGa1−x層の厚さが1〜1000nmである。
【0037】
さらに、前記酸化ガリウム薄膜は、1〜99層のα−(AlGa1−x層を含む。
【0038】
さらに、少なくとも2つのα−(AlGa1−x層のAl元素の含有量が異なる。
【0039】
本発明では、パルス式エピタキシャル方法でAl成分の異なるα−(AlGa1−xひずみ緩衝層構造を低温で成長させることにより、α−Gaとα−Alエピタキシャルとにおいて温度が矛盾するという技術的な難問を解決できるとともに、α−Gaエピタキシャル薄膜の欠陥の密度を効果的に低下させ、α−Ga薄膜の応力を緩和させ、α−Gaエピタキシャル薄膜材料の結晶品質を向上させることができる。
【0040】
本発明の実施形態は、また、前記サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の、半導体パワーデバイス又は半導体光電子デバイスの製作における用途を提供する。
【0041】
以下、実施形態及び図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術案、その実施過程及び原理などについてさらに説明する。
【0042】
図1に示すように、本発明の一代表実施形態に係るサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の構造模式図が示されており、該酸化ガリウム薄膜は、サファイア基板と、サファイア基板上に順次設けられた複数のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層及び1つ以上のα−Gaエピタキシャル層と、を含む。
【0043】
本実施形態では、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜は、以下のステップ1)とステップ2)とを含み得る。
【0044】
1)パルス式エピタキシャル法により、α−(AlGa1−xひずみ緩衝層をサファイア基板上に低温で成長させる。該エピタキシャル成長方法は、化学気相堆積(chemical vapor deposition、CVD)、特にMOCVD(金属有機化学気相堆積)などから選択されてもよく、適用できる装置には、CVD(化学気相堆積装置)、LPCVD(低圧化学気相堆積装置)、MOCVD(金属有機化学気相堆積装置)、MBE(分子ビームエピタキシャル装置)、LMBE(レーザー分子ビームエピタキシャル装置)、ALD(単原子層堆積装置)、PEALD(プラズマ強化原子層堆積装置)、HVPE(水素化物気相エピタキシャル装置)などが含まれる。
【0045】
具体的には、図2図3に示すように、酸素源(酸素ガスであってもよい)とガリウム/アルミニウム源(たとえばトリエチルガリウム/トリメチルガリウム)とをパルス分離方式で周期的にエピタキシャル成長させ、つまり、1つのパルス周期内(t、t、t、tパルス幅は、それぞれ、反応室への酸素源導入時間、断続時間、反応室へのガリウム/アルミニウム源の導入時間、断続時間という4つの変数を表し、これらは交互にしており、0.1s≦t/t/t/t≦99sである)において、パルスサイクル数、パルス幅(酸素源、ガリウム/アルミニウム源の反応室への導入時間に対応)、及びパルスの個数(酸素源、ガリウム/アルミニウム源の反応室への導入回数に対応)を柔軟に調整して設計することで、低温で高品質のα−(AlGa1−x薄膜材料(即ち、前記ひずみ緩衝層)を成長させる(即ち、低温で原子を最適な位置に移動させて結合を形成し、高品質の薄膜をエピタキシャルする)。
【0046】
パルス式エピタキシャルにより酸素源とガリウム/アルミニウム源とを異なる時刻に別々反応室に導入することによって、基板に至る前にOとAl/Gaとが接触して予備反応を行う確率を減少させ、予備反応産物の蓄積による材料の欠陥を現象させ、Al/Ga原子の成長表面での横方向移動度を増加し、Al/Ga−Oが成長面の最適な格子で反応して結合を形成するようにし、(AlGa1−x結合をより規則的にし、それにより、原子が結晶に結合されるときに規則的に配列され、原子レベルの滑らかな表面を形成する。
【0047】
パルス幅、間隔、周期や重畳時間などのパルス式成長プロセスのパラメータを調整することによって成長のプロセスを制御し、結晶の品質を向上させ、Al成分の異なる緩衝層を基に、(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)の温度及び厚さを制御することで、エピタキシャル中のひずみを調整して、応力を放出する。
【0048】
本実施形態では、酸素源は、たとえば、酸素ガス、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素など、O分子を発生させ得る各種の酸素含有物質から選ばれてもよい。
【0049】
本実施形態では、ガリウム源は、たとえば、トリメチルガリウムTEG、トリエチルガリウムTMGなど、各種のGaの金属有機源;Ga含有のほかの物質から選ばれてもよい。
【0050】
本実施形態では、アルミニウム源は、たとえばトリメチルアルミニウムTEA、トリエチルガリウムTMAなど、各種のAlの金属有機源;Al含有のほかの物質から選ばれてもよい。
【0051】
本実施形態では、各α−(AlGa1−xひずみ緩衝層のエピタキシャル成長時の圧力は、好ましくは、10Torr〜760Torr以上に制御される。
【0052】
本実施形態では、各α−(AlGa1−xひずみ緩衝層のエピタキシャル成長温度は、好ましくは、100℃〜1000℃である。
【0053】
本実施形態では、各α−(AlGa1−xひずみ緩衝層のエピタキシャル成長温度は、好ましくは、100℃〜600℃である。
【0054】
本実施形態では、各α−(AlGa1−xひずみ緩衝層において、xの値の範囲は、好ましくは、0.99≧x≧0.01である。
【0055】
本実施形態では、α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の層数は、好ましくは、99≧層数≧1である。
【0056】
本実施形態では、各α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の厚さは、好ましくは、1nm≧厚さ≧1000nmである。
【0057】
本実施形態では、前述のパルス式エピタキシャルには、各時間(t、t、t、t)は、好ましくは、99s≧t≧0.1sである。
【0058】
2)α−Gaエピタキシャル層を成長させる。
【0059】
本実施形態では、α−Gaエピタキシャル層の成長装置は、MOCVD(金属有機化学気相堆積)などとしてもよく、適用できる装置には、CVD(化学気相堆積装置)、LPCVD(低圧力化学気相堆積装置)、MOCVD(金属有機化学気相堆積装置)、MBE(LMBE)(分子ビームエピタキシャル装置)、ALD(PEALD)(単原子層堆積装置)、HVPE(水素化物気相エピタキシャル装置)などが含まれる。
【0060】
本実施形態のステップ2)で使用されるエピタキシャル成長圧力は、好ましくは、10Torr〜760Torr以上である。
【0061】
本実施形態では、α−Gaエピタキシャル層の成長温度は、好ましくは、100℃〜600℃である。
【0062】
本発明の実施形態に係る方法によれば、α−Gaとα−Alのエピタキシャルとにおいて温度が矛盾するという技術的な難問を解決できるとともに、α−Gaエピタキシャル薄膜の欠陥の密度を効果的に低下させ、高品質のα−Gaエピタキシャル薄膜材料を取得できる。
【0063】
なお、上記実施形態は、本発明の技術的構想及び特徴を説明するために過ぎず、当業者が本発明の内容を理解して、それに基づいて実施できるようにすることを目的とし、本発明の特許範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に基づいて行われる同等の変化又は修飾であれば、本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【0064】
(付記)
(付記1)
サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法であって、
パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含む、
ことを特徴とする製造方法。
【0065】
(付記2)
サファイア基板を反応室内にセットし、次に、パルス方式で酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源を異なる時刻に別々反応室に導入し、前記1つ以上のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を形成するステップを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の製造方法。
【0066】
(付記3)
具体的には、成長周期ごとに、まず、第1時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちのいずれかを反応室に持続的に導入し、第2時期が経過すると、第3時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちの別の1つを反応室に持続的に導入し、次に第4時期だけ放置するステップを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の製造方法。
【0067】
(付記4)
前記第1時期、第2時期、第3時期、第4時期の時間の長さが0.1〜99sである、
ことを特徴とする付記3に記載の製造方法。
【0068】
(付記5)
前記酸素源は酸素含有物質から選ばれる、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の製造方法。
【0069】
(付記6)
前記酸素含有物質は、酸素ガス、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化炭素、及び一酸化炭素のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを含む、
ことを特徴とする付記5に記載の製造方法。
【0070】
(付記7)
前記ガリウム源はガリウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の製造方法。
【0071】
(付記8)
前記ガリウム源はトリメチルガリウム及び/又はトリエチルガリウムを含む、
ことを特徴とする付記7に記載の製造方法。
【0072】
(付記9)
前記アルミニウム源はアルミニウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の製造方法。
【0073】
(付記10)
前記アルミニウム源はトリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルガリウムを含む、
ことを特徴とする付記9に記載の製造方法。
【0074】
(付記11)
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜1000℃である、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の製造方法。
【0075】
(付記12)
サファイア基板上に1〜99層の前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層を順次形成するステップを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の製造方法。
【0076】
(付記13)
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の一層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする付記1又は12に記載の製造方法。
【0077】
(付記14)
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層中のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする付記1又は12に記載の製造方法。
【0078】
(付記15)
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜600℃である、
ことを特徴とする付記1に記載の製造方法。
【0079】
(付記16)
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の材質がα−Gaである、
ことを特徴とする付記1又は15に記載の製造方法。
【0080】
(付記17)
付記1〜16のいずれか1つに記載の製造方法で製造されるサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【0081】
(付記18)
サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層とを含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜であって、
前記サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層との間には、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層がさらに形成されている、
ことを特徴とする酸化ガリウム薄膜。
【0082】
(付記19)
各α−(AlGa1−x層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする付記18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【0083】
(付記20)
前記酸化ガリウム薄膜は1〜99層のα−(AlGa1−x層を含む、
ことを特徴とする付記18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【0084】
(付記21)
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする付記18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【0085】
(付記22)
付記18〜21のいずれか1つに記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の、半導体パワーデバイス又は半導体光電子デバイスの製作における使用。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2020年11月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
好ましくは、前記アルミニウム源は、トリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルアルミニウムを含むが、これらに制限されない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
1)パルス式エピタキシャル法により、α−(AlGa1−xひずみ緩衝層をサファイア基板上に低温で成長させる。該エピタキシャル成長方法は、化学気相堆積(chemical vapor deposition、CVD)、特にMOCVD(金属有機化学気相堆積)などから選択されてもよく、適用できる装置には、CVD(化学気相堆積)、LPCVD(低圧化学気相堆積)、MOCVD(金属有機化学気相堆積)、MBE(分子ビームエピタキシャル)、LMBE(レーザー分子ビームエピタキシャル)、ALD(単原子層堆積)、PEALD(プラズマ強化原子層堆積)、HVPE(水素化物気相エピタキシャル)などが含まれる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
本実施形態では、α−Gaエピタキシャル層の成長装置は、MOCVD(金属有機化学気相堆積)などとしてもよく、適用できる装置には、CVD(化学気相堆積)、LPCVD(低圧力化学気相堆積)、MOCVD(金属有機化学気相堆積)、MBE(LMBE)(分子ビームエピタキシャル)、ALD(PEALD)(プラズマ増強原子層堆積)、HVPE(水素化物気相エピタキシャル)などが含まれる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
(付記10)
前記アルミニウム源はトリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルアルミニウムを含む、
ことを特徴とする付記9に記載の製造方法。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の製造方法であって、
パルスエピタキシャル成長方式により、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層をサファイア基板上に形成するステップと、
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層上に酸化ガリウムエピタキシャル層を形成するステップと、を含む、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
サファイア基板を反応室内にセットし、次に、パルス方式で酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源を異なる時刻に別々反応室に導入し、前記1つ以上のα−(AlGa1−xひずみ緩衝層を形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
具体的には、成長周期ごとに、まず、第1時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちのいずれかを反応室に持続的に導入し、第2時期が経過すると、第3時期内に酸素源、ガリウム源及び/又はアルミニウム源のうちの別の1つを反応室に持続的に導入し、次に第4時期だけ放置するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1時期、第2時期、第3時期、第4時期の時間の長さが0.1〜99sである、
ことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記酸素源は酸素含有物質から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記酸素含有物質は、酸素ガス、水、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化炭素、及び一酸化炭素のうちのいずれか1種又は2種以上の組み合わせを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ガリウム源はガリウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項8】
前記ガリウム源はトリメチルガリウム及び/又はトリエチルガリウムを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記アルミニウム源はアルミニウム含有の有機化合物から選ばれる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項10】
前記アルミニウム源はトリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルアルミニウムを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜1000℃である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項12】
サファイア基板上に1〜99層の前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層を順次形成するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項13】
前記α−(AlGa1−xひずみ緩衝層の一層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする請求項1又は12に記載の製造方法。
【請求項14】
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層中のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする請求項1又は12に記載の製造方法。
【請求項15】
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の成長圧力が10〜760Torrであり、成長温度が100〜600℃である、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項16】
前記酸化ガリウムエピタキシャル層の材質がα−Gaである、
ことを特徴とする請求項1又は15に記載の製造方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法で製造されるサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項18】
サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層とを含む、サファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜であって、
前記サファイア基板と酸化ガリウムエピタキシャル層との間には、1つ以上のα−(AlGa1−x(0.99≧x≧0.01)ひずみ緩衝層がさらに形成されている、
ことを特徴とする酸化ガリウム薄膜。
【請求項19】
各α−(AlGa1−x層の厚さが1〜1000nmである、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項20】
前記酸化ガリウム薄膜は1〜99層のα−(AlGa1−x層を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項21】
少なくとも2つのα−(AlGa1−x層のAl元素の含有量が異なる、
ことを特徴とする請求項18に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜。
【請求項22】
請求項18〜21のいずれか1項に記載のサファイア基板に基づく酸化ガリウム薄膜の、半導体パワーデバイス又は半導体光電子デバイスの製作における使用。
【手続補正書】
【提出日】2021年8月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
(付記10)
前記アルミニウム源はトリメチルアルミニウム及び/又はトリエチルアルミニウムを含む、
ことを特徴とする付記9に記載の製造方法。
【国際調査報告】