特表2021-527778(P2021-527778A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブルエナジー・ソーラーウィンド,インコーポレーテッドの特許一覧 ▶ ジョエル・シー・ゴールドブラットの特許一覧 ▶ ラリー・メイプスの特許一覧 ▶ ジョン・クロニンの特許一覧 ▶ カウシック・マリックの特許一覧 ▶ マイク・スチュアートの特許一覧 ▶ ミッキー・シルバの特許一覧 ▶ ジョシュ・バーンの特許一覧 ▶ マッシモ・トーリの特許一覧 ▶ ジル・サブロスキーの特許一覧

特表2021-527778デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT)
<>
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000007
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000008
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000009
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000010
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000011
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000012
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000013
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000014
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000015
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000016
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000017
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000018
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000019
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000020
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000021
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000022
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000023
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000024
  • 特表2021527778-デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT) 図000025
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-527778(P2021-527778A)
(43)【公表日】2021年10月14日
(54)【発明の名称】デュアルハイブリッド型太陽光及び風力対応の三重らせん形サボニウス式及びダリウス式垂直軸風力タービン(VAWT)
(51)【国際特許分類】
   F03D 3/02 20060101AFI20210917BHJP
   F03D 3/06 20060101ALI20210917BHJP
   F03D 7/06 20060101ALI20210917BHJP
【FI】
   F03D3/02 A
   F03D3/06 A
   F03D3/06 Z
   F03D7/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2021-520091(P2021-520091)
(86)(22)【出願日】2019年6月18日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月15日
(86)【国際出願番号】US2019037798
(87)【国際公開番号】WO2019246148
(87)【国際公開日】20191226
(31)【優先権主張番号】62/686,478
(32)【優先日】2018年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520501056
【氏名又は名称】ブルエナジー・ソーラーウィンド,インコーポレーテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520501067
【氏名又は名称】ジョエル・シー・ゴールドブラット
(71)【出願人】
【識別番号】520501078
【氏名又は名称】ラリー・メイプス
(71)【出願人】
【識別番号】520501089
【氏名又は名称】ジョン・クロニン
(71)【出願人】
【識別番号】520501090
【氏名又は名称】カウシック・マリック
(71)【出願人】
【識別番号】520501104
【氏名又は名称】マイク・スチュアート
(71)【出願人】
【識別番号】520501115
【氏名又は名称】ミッキー・シルバ
(71)【出願人】
【識別番号】520501126
【氏名又は名称】ジョシュ・バーン
(71)【出願人】
【識別番号】520501137
【氏名又は名称】マッシモ・トーリ
(71)【出願人】
【識別番号】520501148
【氏名又は名称】ジル・サブロスキー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ジョエル・シー・ゴールドブラット
(72)【発明者】
【氏名】ラリー・メイプス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・クロニン
(72)【発明者】
【氏名】カウシック・マリック
(72)【発明者】
【氏名】マイク・スチュアート
(72)【発明者】
【氏名】ミッキー・シルバ
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュ・バーン
(72)【発明者】
【氏名】マッシモ・トーリ
(72)【発明者】
【氏名】ジル・サブロスキー
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA14
3H178AA62
3H178CC01
3H178CC03
3H178DD01X
3H178DD22X
3H178DD51X
(57)【要約】
風推進及び風捕捉を実現するように構成されたブレード及び棚アセンブリを含むハイブリッド型太陽光/風力タービン装置。ブレード及び棚アセンブリは上部プラットフォームアセンブリと下部プラットフォームアセンブリとの間に配置される。ブレードアセンブリは、トルクを生成するために、軸を中心としてらせん状に配置される。伝動シャフトは、ブレードアセンブリと連通し、生成されたトルクを受けるように構成される。1つ又は複数の太陽電池は、トルクを用いて、単体又は組み合わせて、太陽光エネルギー生成のために前記ブレードアセンブリと連通する。太陽光エネルギー生成太陽電池を風捕捉ブレードアセンブリに統合及び結合する手段。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風推進及び風捕捉を実現するように構成されたブレード及び棚アセンブリであって、前記ブレード及び棚アセンブリは上部プラットフォームアセンブリと下部プラットフォームアセンブリとの間に配置され、前記ブレードアセンブリは、トルクを生成するために、軸を中心としてらせん状に配置される、ブレード及び棚アセンブリと、
前記ブレードアセンブリと連通し前記生成されたトルクを受けるように構成された伝動シャフトと、
前記トルクを用いて、単体又は組み合わせて、太陽光エネルギー生成のために前記ブレードアセンブリと連通する1つ又は複数の太陽電池と、
太陽光エネルギー生成太陽電池を風捕捉ブレードアセンブリに統合及び結合する手段と、
を含む、ハイブリッド型太陽光/風力タービン装置。
【請求項2】
前記ブレードアセンブリは、2つの棚アセンブリの間に配置されて接続される、3つの等しく離れたブレードを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記3つの離れたブレードはハブ及びスポーク構成に接続され垂直に積み重ねられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ブレードアセンブリは、前記2つの棚アセンブリの間に配置された4つの積み重ねられたブレード部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ブレードは湾曲したブレード本体である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
湾曲したブレード本体のそれぞれは、前記ハブから外向きに突出した半S形状の曲線であり、前記湾曲したブレード本体はそれぞれ前記ハブを中心として等しく離れて配置される、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記ブレードアセンブリは支持プラットフォーム上に搭載される、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記太陽電池は、前記支持プラットフォームを中心として配置された太陽光パネルに配置される、請求項1及び7に記載の装置。
【請求項9】
前記太陽光パネルは、太陽光エネルギーを最適に捕捉するために、内向きに平削りされた基部の周辺に配置される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記太陽光エネルギー生成太陽電池を前記風捕捉ブレードアセンブリに統合及び結合する手段は回路であり、前記回路は、電池を充電するために、インバータを介して前記電池に電気的に接続される前記太陽光パネルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記ブレード及び棚アセンブリは、前記電池を充電するために、前記インバータを介して前記電池に電気的に接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記電池は、充電されると、AMC駆動装置及びZediフィールドゲートウェイに電力供給することが可能である、請求項10及び11に記載の装置。
【請求項13】
気象観測定点は前記Zediフィールドゲートウェイと通信状態にある、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記電池が過充電されるのを防止するために、充電変換部が前記電池に接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記回転動作可能な伝動シャフトは、上部シャフトと、中央シャフトと、下部シャフトとを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
タービン結合プレートが前記伝動シャフトの前記上部に接続され、さらに前記ブレード及び棚アセンブリに接続される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
ロックデバイスが前記中央シャフトと前記下部シャフトとの間に配置される、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記ロックデバイスは、前記タービンの回転を制御するために、前記伝動シャフトをタービンブレーキに結合する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記伝動シャフトの回転によって生成された風力は、充電制御部によって前記AMC駆動装置を介して機械的エネルギーに変換され、前記充電制御部は前記電池に接続される、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、クリーンで再生可能なエネルギー源を創出する総合電力生産のために、統合された太陽光発電技術とともに小型風力発電技術を利用するサボニウス式(抗力式)及びダリウス式(揚力式)垂直軸風力タービン(VAWT)の独自に設計されたらせん形ハイブリッド設計に関する。より詳しくは、本発明は、使用地点における、又は使用地点付近における柔軟なオフグリッド/オングリッド、スマートグリッド又はマイクログリッドの資金調達機能を示す都市部、郊外又は地方の現場における設置のために設計された、自然エネルギー源(例えば太陽光及び風力)の変換を介して「オープンソース」の電力供給を創出することができる多要素及び多機能装置に関する。これによって、公益企業による伝送線路又は配電線路の使用又は必要性がなくなる。さらに、本発明は、静かで、視覚的に好ましく、数が増減可能並びにサイズ及び容量が調節可能であり、それによって本発明の全体的な汎用性が向上する。サボニウス式及びダリウス(揚力式)式垂直軸風力タービン(VAWT)は、ユーティリティグリッドとは独立して(オフグリッド)、既存の電力グリッド構造への給電と組み合わせて又は統合して(オングリッド)動作し得る。
【背景技術】
【0002】
運動(風力)エネルギーを機械的/電気的エネルギーに変換することによる電力の導出は、歴史を通して用いられてきた概念である。最初はそれ自体が「パネモネ式風車」とされてきた「垂直軸風力タービン」は、ポンプによる水の汲み上げや碾臼による穀物の製粉のために中央に垂直に配置されたシャフトに水平に接着された風受けからなる。全体的に効率は欠如しているにもかかわらず、「パネモネ式風車」及び「パネモネ式」垂直風車は複数の発明者によって何度も扱われてきた美的に魅力的な設計である(一般に、米国特許第4,142,822号、米国特許第4,260,325号、米国特許第7,677,862号参照)。
【0003】
実際、垂直軸風力タービン(VAWT)は、現在に至るまで風力発電の最も一般的に用いられる手段であった伝統的な水平軸風力タービン(HAWT)を洗練して適応したものである。本来、水平軸風力タービンのブレードは(ブレード移動の一次的手段として揚力を使用して)風の力に対して直角に移動する一方、VAWTは運動を創出する一次的な手段として抗力を使用して風に対して平行に移動することによって、垂直軸を回転させる。しかしながら、HAWTの実装は、(1)塔の上部の高い位置に主要なロータ軸及び発電部が配置されているため、修復及びメンテナンス作業が困難であること、(2)風力タービンを風に向けなければならないこと、及び(3)ブレードが回転周期及び増加応力の様々な段階におけるブレードの位置に依存する交番荷重を経験する慣性力及び重力に起因する摩耗及び不安定な力が集中することによる摩耗、を含むいくつかの欠点がある。
【0004】
逆に、VAWTの全体的な構成及びその垂直配置は、(1)VAWTの単純化構造が多方向からの風を受ける能力を備え、操縦デバイスを不要とする、(2)ロータアセンブリ及び発電部をアセンブリの基礎部分に備える(重心を下げ、安定性を向上し、修復及びメンテナンスの際に手が届きやすい)、(3)VAWTは風向きに限定されず、風の方向に配置される必要がない(多方向の風又は様々な風の変化を有する地域において有効)、及び(4)安定した慣性力及び重力は、ばらつきがないため疲労が少なく相互の動作寿命を長くすることに適している、というように、より有効な実装に適している。さらに、VAWTは、高い発電効率を示し、回転ブレードのスペースが少なくてすみ、(突風及び暴風時の公称風速に対して)高い風圧抵抗能力を示しており、環境及び生態系への影響が少なく(すなわち、意図的な設計上の特徴、コンパクト性、低平均回転速度によって、低騒音dBで発電し、鳥への有害な影響がない)、感覚への影響も低減されており(例えば音/騒音の発生/公害、視覚的注意力低下、「シャドウフリッカー」など)、VAWTは低風速でゆっくりとスムーズに回転周期を開始して、従来のHAWTを上回る風速まで速度を上げる能力を有し、これら全てが、都市部、郊外、地方、商業地域、住宅地、混合領域、二重目的の領域など、数多くの許容可能な空間にわたる利用可能性及び使用の増加につながる。逆に、タービン及びその主要機能部品(すなわち、タービンブレード)に対する環境要素(汚染及び腐食)の影響は、従来のVAWTによって経験されるよりも、そのタービンブレードの露出及び設計に起因してHAWTの空気力学に悪影響を及ぼすようである(W.Han、J.Kim、B.Kim著「Effects of contamination and erosion at the leading edge of blade tip air foils on the annual energy production of wind turbines」、Renewable Energy 115 (2017年9月)、817〜823を全体として参照)。
【0005】
風力発電業界における進歩に加えて、同一場所に設置された収集源を介した風力発電と太陽光発電の結合を扱うための試みがなされてきたが、その全ては、実装と効率との両方に関して成功の度合が異なっている。Hickeyに発行された米国特許第5,254,876は、主要源(すなわち風力)に加えて、エネルギー収集の二次源として「複数の感光性セル」を示すHAWTを開示し(要約)、本システムは回転活性化したらせん形状の羽根(ブレード)の表面上に前記セルを取り入れ、光と風の両方を介した環境が供給するエネルギー収集の二重機能を実行する。しかしながら、この風力発電機は水平構成のものであり、したがって上述した結果的な弱点の影響を受けやすく、一方で各ブレードは水平位置に等しく太陽電池を配置しており、これは本発明のより効率的な垂直面指向の受光を不要とする。
【0006】
米国特許第4,119,863号は、「高密度」と「開骨格」とを密接に組み合わせたVAWTを開示し、太陽光パネルコレクターと「垂直風力タービン」とが、いくつかの機能的に活性を有し可動な特徴を、Hickeyよりもコンパクトな格子構造に密接に組み合わせた複雑に構成された複雑システムに統合されるVAWTを開示するが、あまり望ましくない構成を促進する設計及び複雑性の非効率性という問題がある。
【0007】
同様に、Cifaldi(米国特許第6,372,978号)、Buels(米国特許第4,471,612号)、Baer(米国特許出願第2010/0294265号)、Manolis(米国特許出願第2003/0160454号)又はYang(米国特許出願第2009/0237918)によって、風力及び太陽エネルギー捕捉を組み合わせる複雑又は非効率的な試みがなされている。
【0008】
したがって、本発明の目的は、自然に発生する再生可能なエネルギー源によって機械的及び電気的エネルギーの両方を創出するために、太陽及び風力エネルギーを組み合わせて1つのシームレスに凝集した集合体とするシステムを提供することである。
【0009】
本質的に、本発明は、目標とするクリーンな発電に対してより完全かつ独立した実行可能な解決策を提供するために組み合わされる太陽及び太陽を利用した風力エネルギーの収集及び変換を可能にする。
【0010】
依然として、当業界には、環境を意識した効率的かつスケーラブルな再生可能エネルギー生産を介して個人、共同体、全人口等の要望に合致する「オープンソース」の電力供給を実現するために、多様で相互関係可能な収集方法及びモダリティによって様々な形態のエネルギー利用及び変換を提供する、発明、方法、及び統合「クリーンエネルギー」システムに対する顕著で周知の満たされていない要望が存在する。本発明は、当業界の長年にわたる要望を満たすものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、電気の生産のために、垂直に位置づけられ中央に配置されたシャフト、最終的には発電部に対して伝達される力(すなわちトルク)を創出するために、(湾曲した「翼」又は「湾曲したブレード」を介した)捕捉風を利用する湾曲した3枚のブレードのらせん形状のNブレードサボニウス式垂直軸風力タービン(VAWT)を利用する。さらに、本発明は、生成された風力エネルギーとともに、(直接、貯蔵、又は部分的なハイブリッド化を単独又は組み合わせたことによる)追加の電気エネルギー生産に対して重要な役割を果たす、本発明の基礎を中心として配置された傾斜太陽電池(光起電力技術及び光科学に依拠)からなる。
【0012】
本発明であるタービンアセンブリは、4つの部分となるように互いの上に積み重ねられた、サボニウス式3枚ブレードロータの形状の積重ねモジュラー3ブレード部アセンブリからなり、各湾曲ブレード本体は回転動作可能なシャフトと平行な状態で垂直に方向づけられている。各半円形のらせん形状に構成されたブレード本体は、本来抗力式であるデバイスにおける垂直軸回転の増強のために流体(すなわち風)エネルギー捕捉のために凹型弧(すなわち翼)を示す。ただし、向上した効率及び発電を実現するために、ダリウス式VAWTのいくつかの利点は取り入れられる。ブレード自体は、1つのブレード本体の基部が次の隣接したブレード本体の上部と統合する比較的シームレスな構成において互いに取り付けられ、水平方向において、「コイルスプリング」又は「コルクスクリュー」と類似した渦巻き形状で外辺部にわたって「蛇行」する外部に走る垂直羽根を形成する。(各モジュラーブレード部アセンブリ間の)各断面交差部は、「ハブ及びスポーク」構成からなり、サボニウス3ブレードロータの各「スポーク」は、位置を変化させる流体を捕捉するために「ハブ」から湾曲し流体の流れと反対方向に外向きに突出する半「S」形状に類似する。さらに、流体を逃がさないようにすることによってブレードのエネルギー取得動作とさらに協同するように、平面表面を形成する3つの一体化された部品のセットであるディスクプレートによって、タービンアセンブリの上部とタービンアセンブリの下部の両方は、本体のボディ及び回転軸に水平に蓋部と床部とが形成される。
【0013】
上記のハイブリッド型の太陽光/風力タービンの独自の設計及び構成は、風及び太陽を利用した電力の両方を生産するためのモジュラー3ブレードらせん形状Nブレードサボニウス式垂直軸風力タービン(VAWT)の風捕捉機能に、太陽光エネルギー利用技術をシームレスに統合及び結合する手段を利用する。特に、本発明は、(4)太陽光エネルギー生成の追加の利点とともに、(3)蓋部及び床部が形成された上部及び下部プラットフォームアセンブリによる最適な風捕捉を伴って、(2)最大の風推進を実現するように外形が形成された、(1)軽量で耐久性の高いブレード及びアセンブリ材料という、再生エネルギー取得のためのいくつかの独自かつ革新的な改善点を利用した明示的(かつ開示の)設計につながる(数えきれないほどのプロトタイプ置換、変形及び実現した改善による)試験済みの効率を特徴とする、実験を通して開発された技術及び吟味を重ねた設計要素の統合を提供する。さらに、経済的インセンティブ及び利点を提供するのが本発明のモジュラー構造であり(分離可能なモジュラーブレードの開発は、費用がかさみ材料の無駄が多い一体構造よりも財政的に好ましい)、耐力棚アセンブリ及び荷重を受ける下部プラットフォームアセンブリ、さらには取り外して交換可能なブレード構造による均一な重量分散によってブレードの保全性が高められる。さらに、本発明のモジュラー設計は組立及び解体の容易性を促進し、これはハイブリッド型タービンが製造、設置及び交換されることが可能な方法の特徴である。
【0014】
本発明者の目的は、それぞれが独立しても組み合わせても作動可能な単一のプラットフォームに風力及び太陽エネルギーを統合して、さらに本発明を単一源/複数源エネルギー融合に同化させることであり、この場合、本発明は、単体での動作、他の3ブレードらせん形状Nブレードサボニウス式垂直軸風力タービン/太陽光アセンブリと連動したグループ動作でも等しく可能であり、及び/又は「類似動作」する太陽、風力又は水力エネルギー生成デバイスのグリッド全体に同化されることが可能である。本発明者のさらに他の目的は、いくつかの類似及び異種の装置間において包括的で統合された伝達を構築して、利害関係者価値を創出する費用体効果が高く美的な方法で環境を利用したリソースを収穫する一方で環境的な責任を負った方法で個人的及び地域的な経済を刺激する組織化システムを得ることである。
【0015】
上記をさらに具体的に説明すると、本発明は、個人的な消費者利用、ビジネス利用、バックアップ発電、負荷分散、電力会社への再販、エネルギー工学プロジェクト、遠隔地エネルギー生産、十分な経済的サービスを受けていない地域、プロジェクト及び建築開発及び管理、及び既存の(従来の)ガス、石炭、自然ガス供給への共存可能な標準的な統合を非限定的に含むあらゆる数のエネルギー要件のために、商業地、住宅地、その混合地域にとっての再生可能に生産され分配可能な電力源を創出するために利用されることができる。
【0016】
さらに、寸法は変化し得るが、本発明の全体的な周囲長及び仕様への若干の変形は、本発明の全体的な範囲及び要旨から逸脱することなく行われてもよい。明らかに、本発明者は設計及び使用の好適な手段を開示したが、モジュラー部の数、ブレードの数、ブレードの長さ、本デバイスの全体的な高さ及びサイズに関する変形を利用する際の条件及び所望の風捕捉、回転速度及びエネルギー要件に応じて、本デバイスは拡大縮小可能である。
【0017】
本発明の利点及び他の態様は、当業者によって容易に認識されるものであり、さらに添付図面を参照することによってより良く理解される。図面のいくつかの図にわたって同様の参照符号が同様又は類似の要素を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】太陽光(PV)パネルを設置した3ブレードらせん形状Nブレードサボニウス式垂直軸風力タービン(VAWT)を示す図である。
図2】上部及び下部プラットフォームアセンブリを備えた、タービンアセンブリ及びハブ及びスポーク接合部の4つの個別のモジュラー部の分解斜視図である。
図3】統合プレートを有するタービンプラットフォームアセンブリを示す図である。
図4】反転させた下部プラットフォームアセンブリを開示する図である。
図5】タービンプラットフォーム構造を示す図である。
図6】アセンブリのための個別のブレードブレース「スポーク及びハブ」集合体を示す図である。
図7】組み立てられブレードに取り付けられたハブ−スポーク−ブレードアセンブリを示す図である。
図8】「ハブ及びスポーク」棚アセンブリ上のブレード部のうちの2つを示す図である。
図9】完成した棚アセンブリの図である。
図10】本発明の伝動シャフト構成及び支持を示す図である。
図11】下部シャフトアセンブリ、ロックデバイス、及び中央シャフトアセンブリを示す図である。
図12】完成したタービン基礎構造を示す図である。
図13】風力タービン、シャフト、太陽光パネル基部を示す図である。
図14】発電、電力貯蔵及びグリッドへの出力を図示する概略図である。
図15】タービン、受電発電部、及び制御信号発生回路/ブレーキを介した機械的エネルギー入力を示す図である。
図16】概略システム全体図である。
図17】本発明の上面図である。
図18】ユーザが、エネルギー入力、エネルギー出力、エネルギー消費及びグリッドへのエネルギー配備を監視及び制御できる「WiseEnergy(登録商標)」と呼ばれる「スマートソフトウェア」機能を本発明が示すスマートシステムを示す図である。
図19】下部、中央部、及び上部溶接物を示す溶接構造体の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の好適な実施形態の詳細な説明を開示し、以下に説明する。ただし、様々な置き換えは当業者の認識及び企図の範囲内にあることは自明であるため、本明細書の制限内における、それぞれの可能な寸法及び配置は開示されない。したがって、当業者は、特定の特徴及び空間的配置が相関しており、それにもかかわらず太陽光及び風力調達の分野において上記で概要を述べて説明した弱点の1つ又は複数の改善を実現する本発明に関する様々な点において変形、配置、及び再配置可能であると認めつつ、開示の発明を実行することは可能である。
【0020】
同様に、構造及び機能の両方に関して、本発明は、関連する図面の文脈内において添付の開示及び特許請求の範囲から理解されることが可能であることがわかる。本発明及び使用要領は、いくつかの構成に配置及び再配置可能であるいくつかの異なる実施形態が可能である一方、それぞれ図示及び説明されるような本願の範囲及び要旨から逸脱することなく付随の入れ替え可能な機能を示してもよい。
【0021】
図1図2図6図10及び図13に詳細に示すように、本発明であるサボニウス式(抗力式)及びダリウス(揚力式)垂直軸風力タービン(VAWT)のらせん形状のハイブリッド設計は、タービン10及び太陽光アセンブリ12からなり、サボニウス式の3ブレードロータの形状の積重ねモジュラー3ブレード部アセンブリ14は、上方から下方に向けて4つの部分14a、14b、14c及び14dが互いに積み重なっており、それぞれの湾曲したブレード本体19は回転動作可能シャフト50(図10に図示)と並列して垂直に向けられる。各半円形のらせん形状に構成されたブレード本体19は、本来抗力式であるデバイスにおける垂直軸回転の増強のために流体(すなわち風)エネルギーの捕捉のための凹型弧(すなわち翼)を示す。ただし、向上した効率及び発電を実現するために、ダリウス式VAWTのいくつかの利点も取り入れられる。タービンブレード本体19自体は、水平方向において、1つのブレード本体の基部19bが次の隣接したブレード本体19の上部19aと統合する比較的シームレスな構成において互いに取り付けられ、「コイルスプリング」又は「コルクスクリュー」と類似した渦巻き形状で外辺部にわたって「蛇行」する3つの外部に走る垂直羽根25を形成する。(各モジュラーブレード部アセンブリ14間の)各断面交差部30は、「ハブ及びスポーク」集合体39構成からなり、ハブ40は中央に配置され、回転動作可能シャフト50と垂直に整列しており、サボニウス3ブレードロータの各スポーク45は、位置を変化させる流体を取り込むためにハブ40から湾曲し流体の流れと反対方向に外向きに突出する半「S」形状に類似する。図6において解体した状態で示された各ハブ40及びスポーク45は、図6で部分的に組み立てられ、図8及び図9において組み立てられた状態である。さらに、タービンアセンブリ11aの上部とタービンアセンブリ11bの下部の両方は、VAWTのタービンアセンブリ12の上部11a及び下部11bにおいて流体を逃がさないようにすることによってブレード19のエネルギー取得動作とさらに協同するように、平面表面を形成し統合プレート34(図3図4を参照)を介して互いに接着される3つの一体化された部品33のセットを含む分割タービンキャッププレート32及びタービンプラットフォーム34の形状のディスクプレートによって、ブレード本体及び回転軸に水平に蓋部及び床部が形成されている。下部タービンキャッププレート及び支持プラットフォーム35も、タービンアセンブリ全体の重量を支持するとともに、タービンアセンブリの流体移動を容易にする役割を果たす。
【0022】
寸法
高さ
図1及び図13に図示するような本発明のVAWTアセンブリ12全体(タービン10と、軸方向に太陽電池(PV)パネル15が設置された内向きに平削りされた基部18とを含む)は、主要構造部の下部からタービンの上部まで7.62m(25ft)の高さで、およそ1,995.8kg(4,400ポンド)の重さを有する。タービン10部は、3ブレード部アセンブリが垂直に4つ積み重なった高さをして構成されており、上部にタービンキャッププレート32、下部にタービンプラットフォーム34を有し、タービンアセンブリ12の回転部品の全高はおよそ5.38メートル(17フィート8インチ)であり、544kg(1200ポンド)の重量を有する。内向きに平削りされた基部は、2.18メートル(7フィート2インチ)である。
【0023】
アセンブリ
ブレード部及びハブ及びスポークアセンブリ
図2図4及び図7図8図9に図示するように、各ブレード部アセンブリ14は、アルミニウムの締め部品(図8及び図9に図示)を用いて2つの棚アセンブリ30の間に設置された3つの均一に等しいガラス繊維複合体のブレード14からなる。図7はブレード部アセンブリ14を反転させたものを図示しており、リベット42は「ハブ及びスポーク」集合体39(図9では上向きに配置)の取付けの機能の役割を果たし、ハブ40は結合角ブラケット43を介してスポーク45に接続される。さらに、各タービンブレード本体19は、小角ブラケット46を介して各「ハブ及びスポーク」集合体39に接着される。合計4つのブレード部は積み重ねられ、位置決めされて、アセンブリの交換の容易性及び単純性のためにハブ40及びスポーク45の構成で互いに締め付けられる。ハブ40及びスポーク45の構成は、さらに、アルミニウムの単片の非常に過度な材料の無駄を避けるために個別の部品に分離される。ハブ40及びスポーク45のアセンブリの部品は、形成された角押し出しアルミニウム板から切り出された後、1.27cm(0.5インチ)のアルミニウム板から最終的な図面及び明細書に示す形状に圧延される。タービンブレード本体19は、0.57mの特定の半径に湾曲され、アルミニウム角度はそれに合致するように形成される必要がある。
【0024】
本発明のためのブレード部の製作プロセスを以下に説明する。
1.下部の棚ハブ40と、アルミニウムのアームからなるスポーク45とが配置され、結合ブラケット(小角ブラケット46)が各スポーク45上に取り付けられる。
2.小角ブラケット46を所定の位置に配置した状態で、各スポーク45が、長結合角ブラケット43を介して中央に配置されたハブ40に取り付けられる。
3.下部棚アセンブリ20が完成すると、タービンブレード本体19が並べられ、リベット締め42のために穴があけられる。(これを2回以上繰り返す)
4.上部棚アセンブリ22の組立は下部棚アセンブリ20の鏡像プロセスであり、それによって良好な風捕捉とともに安定性向上のために風力タービンアセンブリ10の両端に蓋部が形成される。
5.上部棚アセンブリ22は3タービンブレード本体19と整列され、リベット42の配置のために穴があけられる。
6.上部棚アセンブリ22及び下部棚アセンブリ20が3タービンブレード本体に締め付けられると、完成形のブレード部アセンブリ14が次々と積み重ねられることによって垂直に配置されることができるようになり、各部14a〜14dが互いに接着されて、完全に構成された風力タービンアセンブリ10を形成する。
【0025】
タービンプラットフォーム
図3図4図7図9に図示するように、風力タービンアセンブリ10であるアルミニウム/ガラス繊維複合体ロータアセンブリ全体を支持しているのは、下部タービンキャッププレート及び支持プラットフォーム35である。下部タービンキャッププレート及び支持プラットフォームは、基部11bにおける風力タービンアセンブリ10構造への支持、剛性及び安定性(風力タービンアセンブリ10構造の基部11b及び上部11aの両方)、タービンの空隙の上方及び下方の両方において、タービンアセンブリ構造10から風が出ないようにするためのエアダム機能を提供し、さらに向上したアセンブリ推進のために空気を捕捉するタービンの能力を強化する。このプラットフォーム自体は、3つのキャッププレート部33と一体化プレート34とから形成され、2つのタービンプラットフォーム32及び34のそれぞれは風力タービンアセンブリ10の各端部に存在し、下部タービンキャッププレート及び支持プラットフォーム35はその2つのうちで最も強く、より重い。
【0026】
図5に示すように、上部タービンキャッププレート32及び下部タービンキャッププレート及び支持プラットフォーム35の両方は、ハニカムポリマーシート26コアから組み立てられており、ガラス繊維複合体からなる上部24及び下部28がハニカムポリマーシート26を挟む(すなわち、ガラス繊維−ハニカム−ガラス繊維)。上部ガラス繊維シート24は、3.175mm(1/8インチ)の厚さを有し、下部シート28は6.35mm(1/4インチ)の厚さを有する。ハニカムポリマーシート26コアの両端の2つの事前に切り抜かれたガラス繊維複合体シート24、28への接合を向上させるために、ハニカムポリマーシート26コアの表面に接着剤が塗布され、上記のガラス繊維シート24及び28は鋼ダウエルを用いて整列され、真空圧着に備えて余分な部分が切り取られる。その後、「挟む」パネルは真空圧着され、硬化のために一晩放置してもよい。硬化したら、パネルは余分な部分が切り取られ、縁部の仕上げ及び塗装に備えられる。縁部の仕上げは、滑らかで塗装可能な表面となるように、露出したポリマーのハニカムポリマーシート26を樹脂及びボディ充填剤で被覆することからなる。ボディ充填剤が硬化したら、各パネルは挟まれて塗装される。
【0027】
タービンブレード19の組立て
図1図2図7図8に示すような)本発明のための風力タービンブレード19は、真空樹脂含侵成形(VARTM)を利用してガラス繊維及びエポキシを用いて組み立てられる。各風力タービンブレード19は、各風力タービンブレード19のための滑らかな表面を示す高温エポキシ及びガラス繊維複合体からなる。この表面は、エポキシ/ガラス繊維部分が最小限の困難性で型から外すことができるように化学離型材で処理される。次に、形成されたガラス繊維布層は型に敷かれる。ガラス繊維布層は大きく切られ、最終的な硬化済み風力タービンブレードは整った縁部外観を有するように最終的な寸法に切り取られる。ガラス繊維布はエポキシ親和性のスプレー接着剤で所定の位置に保持される。ガラス繊維層は、空気が布から吸い出されることを可能とするために多孔質な剥離層布で被覆され、その部分上に樹脂の流路を設ける。また、この剥離層も最終的な部品から取り外されると均一の仕上げとなるようにする。樹脂分散路、真空ライン及び樹脂注入ラインはブレードに取り付けられ、非透過性の真空バッグがシーラントテープで型に取り付けられる。真空ポンプはバッグの内側から全ての空気を取り除く。この「真空シール」は、バッグの外側への空気の押し出しの結果として圧縮力を供給する。最終的な注入工程は、2つの部分に分かれたエポキシを混合し、ガラス繊維を注入することである。空気と真空との間の圧力差によって樹脂に力が加わって工具上のガラス繊維に供給される。この部分は常温で硬化するまで放置された後、型から取り外される。その後、風力タービンブレード19は最終的な寸法に切り取られることができ、工具は別の部品のために使用可能となる。
【0028】
伝動シャフト50
図10図12及び図13に図示するように、伝動シャフト50は、上部シャフト52、中央シャフト54及び下部シャフト55の3つの主要部品で構成される。伝動シャフト50を複数の部品に分解することは、ベアリング(円筒ベアリング57及びTDOベアリング58)の設置を可能するために必要である。先細の二列(TDO:Two−Row Double−Outer Race)ベアリング58は、軸負荷及び軸直角方向負荷を支持するために使用され、上部シャフト52上に取り付けられる。上部シャフト52は締りばめ取付けを可能にするために加熱される必要がある。中央シャフト54は、所定の位置に溶接された2つの連結ディスクを介して上部シャフト52と下部シャフト55をともに繋ぐ。下部シャフト55は円筒ベアリング57のための負荷路であり、軸直角方向負荷のみを支持する。円筒ベアリング57の内レースは、同様に締りばめのために加熱及び加圧される必要がある。2.54cm(1インチ)のキーシャフトが上記シャフトの中心部を通って取り付けられ、ギアボックスに結合される。タービン結合プレート51は、伝動シャフト50上に配置され、伝動シャフト50と風力タービンアセンブリ10との間の直接接触点となる。さらに、タービン結合プレートが上部シャフト52によって支持され、シャフトカラー53上に配置される上部シャフト52の接ぎ手からの支持を受ける。
【0029】
全てのシャフト部品の材料は、その強度と機械加工性を理由としてAISI4140合金鋼となるように選択される。ベアリング57及び58を含めてシャフトは約41kgの重量を有する。
【0030】
主要構造部
一般的で最悪のケースの構造負荷を決定するために初期分析が完了された。120mph(53m/s)近くの風の場合、シャフトベアリングに対する無効負荷はおよそ142KN(16トン)である。そのように高い負荷のため、構造用鋼は基礎部品に応じて決定される。基礎部品は、AISI1026鋼からなる直径0.66m(26インチ)、厚さ2.54cm(1インチ)の管で、A36鋼製隔壁が溶接される。組み立てられた溶接物全体の合計の高さは1.98m(78インチ)で、およそ862kg(1,900lb)の重量を有する。
【0031】
溶接物
本構造は、図19の左から右へ下部溶接物、中間溶接物及び上部溶接物の3つの主要溶接物からなる。本構造をこのように分解する意図は、設置と取り扱いがあまり困難でないようにするためである。また、そのような分離によって部品の修復及び交換を簡単にすることができる。上部溶接物60は先細のベアリングハウジングを支持する一方、下部溶接物は(図16に示すように)円筒ベアリング57、ブレーキ59、ギアボックス70及び発電部75を支持する。
【0032】
伝動シャフト50
伝動シャフト50で用いられるロックアセンブリは、伝動シャフト50の様々な構成要素(全体的には図10及び図12を参照)間の強力でバランスのとれた結合を可能とする鍵不要で自己調心の機械的デバイスである。これらのアセンブリによって、溶接又はボルトによる結合を介した結合シャフト部材への依存がなくなる。また、それによって、これらのアセンブリは、メンテナンス又は輸送のために伝動シャフト50を比較的単純に分解できるようにする。図11に図示するように、各ロックデバイス65の周辺にボルト63の円形パターンがある。ボルトの数は、口径の大きさに応じて決まり、口径が大きくなると、ボルト63の数が増加する必要がある。ロックデバイス65を緩めるためには、この機構が広がることを可能とする「ジャッキ孔」にボルト63が移動される。デバイスが幾何学的にシャフト部品上及びその間で滑動可能となると、ボルト63は「ロック孔」に配置される。その後、各ボルト63に対して特定のトルクが得られるまで、ボルト63は円形パターンで徐々にトルクが与えられる。
【0033】
TDOベアリング58の取付け
2つの段(すなわち円錐)と、段の間に製造者が設計した精密な間隙を設ける高精度スペーサと、外カップとの4つの機械的合致部品がTDOベアリング58を構成する。ローラを含む円錐は、中央シャフト54と締りばめを有するように設計され、押される。まず、下部円錐が押されて、下部円錐の肩にスペーサが配置され、外カップがその組立上に配置される。最後に、上部円錐が押されてTDOベアリング58の取付けが完了する。外カップは自由に回転し、ハウジング構造への直接リンクである。
【0034】
上部シャフト52及びカラーの取付けと組立て
シャフトカラーは、TDOベアリング58の上部円錐の肩に対して設置されるまで通される(ただし他の取付け態様も企図されることが可能である)。上方のロックデバイスが中央シャフト54上に配置されカラー上で静止した状態で、上部シャフト52は所定の位置まで滑らされる。所定の位置に配置されると、ロックデバイスは、ボルト毎に145N−m(107ft−lbs)のトルクがかけられる。これは上述したように仕様に従う。
【0035】
下部シャフト55の取付けと組立て
続いて、下部シャフト55は、中央シャフト54の底部においてロックデバイス66と中央シャフト54との間に配置される。下部シャフト55の配置は正確である必要があり、ロックデバイス66に対してトルクをかける前にシャフト深さを計測するためにスケールが使用される。上述したように、最後にボルトに82.96N−m(61ft−lbs)だけのトルクがかけられることを除いて、ロックデバイス66の取付けと同様のプロセスが使用される。
【0036】
円筒ベアリング57
円筒ベアリング57は、内レースと外ローラベアリングアセンブリとの2つの部品から構成される。内レースは、TDOベアリング58の円錐と同様の方法(上記)で下部シャフトに対して押される。
【0037】
タービンブレーキ59
Nexon(登録商標)I300ブレーキが円筒ベアリング57の直下に取り付けられ、600Nmまでの空気圧で動作する。ブレーキ59は、本発明の設計である、スプリング係止されエアリリースされてもよい。このスプリングに打ち勝つ圧力範囲は4〜7bar(60〜100psi)である。ロックデバイス56は、伝動シャフト50をブレーキ59に結合する。ブレーキが回転を阻止するために発電部と連動して作動するように設計されている場合にタービンの回転を安全に阻止するようにタービンの回転を制御するために、単純な空気圧回路が組み立てられる。ここで、制動は最初にモータとして動作する制御信号発生回路を介して行われ、その後最終的な停止のために空気ブレーキを介して行われる。図14図15及び図16に示すように、風力タービンアセンブリ10において受けられる風力エネルギーは、スイッチ78を介して圧縮機77における圧力解放からの圧力の開放によってブレーキ59が分離された後にギアボックス70を介して発電部75へと伝達される。風力は、その後、充電制御部82によってAMC駆動装置80を介して機械的エネルギーに変換され、最終的に電池負荷バンク84に蓄積される。
【0038】
プロトタイプタービン構築
輸送と組立の容易性は本発明のVAWTアセンブリ12のための設計上の主要な考慮すべき点のうちの2つであり、構造全体は基礎を含めておよそ8メートルの高さを有する。部品のモジュール性及び運動性に注目すると、組立の順序は以下のような全体的な工程で示される。
1.主要構造を地面に固定する。
2.伝動シャフト50を取り付ける。
3.下部プラットフォームアセンブリを取り付ける。
4.ブレードアセンブリ14a〜14dを取り付ける。
5.上部プラットフォームアセンブリ10を取り付ける。
6.機器(すなわち、ブレーキ59、発電部75、ギアボックス70及び制御部82)を取り付ける。
【0039】
最終的な組立て
ブレード部は内部の2つの分割塔に組み込まれる。このとき、風のない環境を確実にするために、ブレード部は室内で組み立てられる。下部プラットフォームは1つのブレード部の底部に締め付けられ、2つ目のブレード部は持ち上げられて1つ目のブレード部に締め付けられる。残りのブレード部に対してもこれが繰り返され、構造の上部に上部タービンキャッププレート32が配置される。
【0040】
2つの塔部が組み立てられる。ここで、下部ブレード部塔と上部ブレード部塔とは外で共に組み立てられる。2つの分割塔は屋外に移動され、主要構造上に完成したタービン10を配置する前に、最後の組立てプロセスを開始するためにクレーンに接続される。
【0041】
風力タービンアセンブリ10全体が内向きに平削りされた基部18構造の上部まで持ち上げられ、タービン結合プレート51上に搭載される。ブレード部が全体的に組み立てられた状態で、クレーンは風力タービンアセンブリ10を所定の位置まで持ち上げる(図12及び図13に図示。図12では回転動作可能シャフト50を単独で図示し、図13では本発明のVAWTアセンブリ12に統合され、太陽光パネル15を設置して完成した状態を図示する)一方、地上の作業者がシャフト位置まで細密調整を行う(ボルト63を並べて、トルクがかけられる)。タービンの上部(7.8m/26ft)に届くためにシザージャッキリフトが使用され、クレーンをタービン持ち上げブラケットから取り外す。
【0042】
図17は、完全に組み立てられた本発明のVAWTアセンブリ12の上面図であり、風力タービンアセンブリが中央に配置され、太陽光パネル15は内向きに平削りされた基部18を中心として配置されているのがわかる。
【0043】
動作
発電部75及びギアボックス70
5m/s〜10m/sの間の風速に基づくと、推定97〜794Wが推定される。発電部75及びギアボックス70は、上記の電力範囲における発電部効率を最適化し発電制動を実現する程度に大きくなるようにサイズが決定される。図16は、発電部75及びギアボックス70の全体的な形状を示す。発電部75の設置部分は、最適な性能を決定するように試験可能な様々なサイズを収容するように設計される。
【0044】
【表1】
【0045】
制御部(駆動装置)80
図16に図示されるように、制御系駆動装置80は、速度(RPM)、電流及び位置の3つの入力によって発電部75を制御する。測定速度はトルクを制御して超過速度事象が検出された場合に発電制動を開始するために使用される。制御部からモータまで、電力用に3配線、ホール効果センサ用に5配線が存在する。充電制御部82の他方では、DC受電回路/電源で2配線が終端している。この終端点は、我々におよそ80VDCを供給する電池(例えば6x12ボルトの自動車用バッテリー)のセットであることが好ましいが、他の終端点でもよい。充電制御部82は、電池84を保護するために使用され、電池84が過充電となった場合に電力を抵抗器を介して誘導して電力を放散する。
【0046】
タービンのRPM及びトルクは、空気圧で動作するブレーキ59及びギアボックス70と一体化した回転動作可能伝動シャフト50を介して伝達される。ブレーキ59及びギアボックス70は、RPMを上昇させる一方で、トルクを減少させることができる。AMC駆動装置80は、発電部75を監視し、ユーザ入力及びプログラミング可能な論理に基づいて、風力タービンアセンブリ10がその設計範囲内にあるかを判断する。特定の限界電力に達した場合、AMC駆動装置80は発電部75の停止を開始して、風力タービンアセンブリ10の速度を低下させる。また、圧縮空気77に結合されたスイッチ78を制御し、電力が特定レベルまで低下したら、ブレーキを係止して風力タービンアセンブリ10を完全に停止する。風速計81は、電力と風速を相関させるために駆動装置にデータを供給する。
【0047】
充電制御部82は、電池バンク84を過充電から保護する。電池バンク84は、生成された電気のための貯蔵部として使用され、AMC駆動装置80、風速計81及び圧縮機77に対して電力を供給する。
【0048】
太陽光(PV)パネル
アセンブリの全機能部品間の関係を図14に回路として図示する。図14において、太陽光エネルギー生成太陽電池を風捕捉ブレードアセンブリに統合及び結合する手段が、AMC駆動装置80、Zediフィールドゲートウェイ92、気象観測点102に対して供給される電力を生成するために電池84を充電するためにインバータ90を介して動作する太陽光パネル15及び風力タービンアセンブリ10とともに示される。
【0049】
典型的に、太陽光パネル15は平面又は曲面を有し、全体として太陽光エネルギーを使用可能な電力に変換する太陽光アレイ上に透明保護カバーを含む。
【0050】
動作の実験的試験
初期試験及び機器
本発明のVAWTアセンブリ12に対する初期性能試験は屋外にて自然風条件下で行われた。収集されたデータは風速とタービンの毎分回転数である。風速は、0から2ボルト出力を有し、地面から約3.7m(12ft)の高さ、タービンから1.8m(6ft)の地点に搭載された風速計を用いて計測された。回転するタービンの毎分回転数は、回転動作可能タービンシャフト50の基礎に設置されたホール効果センサによって計測された。信号は両方ともアナログデータ取得デバイスを介した後に収集され、USBケーブルを介して、データが分析のために収集されるラップトップに供給される。各データ点にはタイムスタンプが付される。
【0051】
この実験の構成は、本発明のVAWTアセンブリ12の基本動作特性に対する概略的な洞察を得るには十分であるが、本発明のVAWTアセンブリ12の動作範囲及び全稼働能力を完全に説明することを意図したものでは決してない。限定されないが、建物による障害、乱気流、単一の場所における風速測定を含む大まかなデータ収集のため、本質的に誤差が存在する。実験場所は良好な実施のために選択されたものではなく、初期プロトタイプの組立及び基本性能を検証するための初期構成であった。規模を縮小した風洞実験とともに、本発明のVAWTアセンブリ12の性能をより十分に特徴づけるためのより徹底的な実環境でのデータ収集の両方のために、将来的なデータ収集に向けた活動が進行中である。ギアボックス、発電部、及び全電気部品を含むエネルギー変換システムの完全な最適化のためには、集められた情報は非常に重要である。
【0052】
情報の有益な時間帯を選択するために、2018年3月7〜8日において24時間記録された初期データをプロットした。3月8日の午後3:47に開始した約45分間を網羅した1つの特に興味深いデータセットを説明のために本明細書に含める。この特定のデータセットに基づいて、無負荷のカットイン風速を推定するため、さらにはタービンが回転する自然駆動の先端速度率を推定するための作業が行われた。このデータは、分析的予測を確認するため、さらには実環境でのプロトタイプ性能のための期待値を定義するために有効である。
【0053】
風速は、コロラド州ゴールデンにおいて該当する時刻に記録された。青色で示されているのは、タービンの基部に配置された風速計から収集されたデータである。比較のため、同一の時間間隔にわたる地域の気象観測定点の風データのプロットをオレンジ色で示す。この気象観測定点は、このタービンの設置場所の約804.7メートル(1/2マイル)南東に位置しており、Weather Undergroundにてオンラインで公開されている。
【0054】
上述したように、障害物及び検出された自然に変化する地上の風に起因してデータ間で若干の差が推測される。上記の2つの曲線は、データ収集時における同一の風速範囲での独立した風速計測定値を示すものであり、タービンにおける平均記録風速は1.3m/sec(3mph)を少し上回り、最大記録風速は約4.5m/sec(10mph)であった。収集データを以下に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
好適な実施形態
本発明の一実施形態において、本発明のハイブリッド型太陽光及び風力システムは、拡大縮小可能で柔軟で、都市部にも調和し(聴覚的及び視覚的の両方)、環境的にクリーンで消費源(個人が生活し仕事をする場所)において使用される様々な状況において一次、二次、さらには代替の電力を供給するために既存の電力網とシームレスに統合されることが可能な再生可能エネルギー源を介して完全に統合可能な「オープンソース」エネルギーを提供することができる。
【0059】
別の好適な実施形態は、ブレード自体が太陽光収集の手段となる垂直軸風力タービン(VAWT)の表面及び/又は羽根に、太陽光発電技術を統合しようとするものである。
【0060】
本発明者が考えるさらに別の実施形態は、本発明が二方向のデジタル知能制御機構及びソフトウェアを介して指示及び動作されることが可能なことで、それによってエネルギーをより効率的かつ効果的に共有及び分配する本発明の全体的な能力をさらに強化する本発明の効率を向上させる一方、捕捉及び変換された風力エネルギー、収穫された太陽光及び熱エネルギー、又はそれらのエネルギーの全ての組み合わせの両方の観点における現在使用されているVAWTの欠点を軽減し得る。
【0061】
図18に示すような)別の実施形態において、ユーザがエネルギー入力、エネルギー出力、エネルギー消費量、公共電源回路網へのエネルギー配備を監視及び制御できるようにすることによって、取得された電力の消費者が電力使用を自身で理解して、製造、コスト、公共電源回路網のリアルタイムの需要に基づいて既存の公共電源回路網に対して電力の販売を開始及び調整することを可能とする「スマートソフトウェア」機能を伴う本発明の機能を動作及び分析するために、専用ソフトウェアを用いたスマートシステムが使用される。
【0062】
別の好適な実施形態において、本発明は、電力消費点の消費者に直接エネルギーを分配する機能を有する(遠く離れた電力供給者や「コミュニティ」分配機構への依存とは対照的)。この直接分配は、「スマートグリッド」(改良型ソフトウェア)及び「マイクログリッド」(個別に個人的に案内され適応される電力使用)の両方や、既存の供給機構への依存を低減、炭素を排出する「化石燃料」などの環境的に有害なエネルギー源に対する「クリーン」な再生可能な代替案という有効な効果を有すると考えられる。
【0063】
さらに別の実施形態は、本発明が、従来の発電リソースから独立して容易に動作可能な、「コンテナ化」された移動可能及び配置可能な自己完結型及び自己充足型の発電ユニット、すなわち「ポッド」を提供可能なことである。例としては、設備の中でも特に、以前は離れ過ぎていてアクセスできないと考えられていた地域の移動式病院、水処理所、通信センターが挙げられる。
さらに別の好適な実施形態において、らせん形状3ブレードサボニウス式垂直軸風力タービン(VAWT)のブレード及び上部、下部タービンプラットフォームの両方は、それらの表面上、又は表面を中心として太陽電池を搭載及び封入することによって太陽光エネルギーの受信装置の役割を果たし得る。
【0064】
別の実施形態において、発明者は、本明細書に記載の技術、「自己組立」及び構築又は半自律の組立及び構築のための製造方法を使用して、本発明であるハイブリッド型タービンの建設及び設置、他社への販売権の許諾、又は「キット」の提供のいずれかの契約の締結をすることができる。
【0065】
別の実施形態において、本発明であるハイブリッド型太陽光/風力タービンは、常時の継続的な動作、断続的な予備動作のいずれかのため、又は無停電一次電源として必要とされる従来の電源(例えばディーゼル発電機)を容易にする、又は置き換えるタワー型の発電を提供するために、別の構造物(例えば移動通信用鉄塔、街路灯、建築物又は構造の屋上)の上で使用可能である。
【0066】
別の実施形態において、本発明は、エネルギーを調達する費用が高い自然の静止した海上地域(例えば島)、エネルギーを生成するのが困難な人工の静止した海上石油掘削基地、観測所、灯台、動作のために大量のエネルギーを必要とする移動可能な海上船舶(例えば大型船及び貨物運搬船)(この全てが風力及び太陽用エネルギー源への十分なアクセスを有する)のために使用可能である。
【0067】
さらに別の実施形態において、本発明は、バイオエネルギー、地熱エネルギー、追加の太陽光エネルギー、追加の風力エネルギー、水力電気、エネルギー効率の良い器具、リサイクル、改善され維持可能な大気環境、環境的に好ましい建築材料及び設計(「グリーンエンジニアリング」)、都市開発パターン、節水、廃棄物削減、温室効果ガス削減、「グリーン」な農業屋根、太陽光パネルが設置された屋根材及び屋根板、改良型断熱材、環境を意識した景観整備など、これらに限定されないが、他の「グリーンな特性」を使用した「スマートホーム」と共存可能で統合することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2019年12月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
らせん状のハイブリッド設計のサボニウス式(抗力式)及びダリウス式(揚力式)垂直軸風力タービン(VAWT)を、統合された太陽光エネルギー生成電池に組み合わせた装置であって、
風捕捉及び風推進を実現するように構成されたモジュラーブレードアセンブリであって、前記モジュラーブレードアセンブリは上部プラットフォームアセンブリと下部プラットフォームアセンブリとの間に配置され、前記モジュラーブレードアセンブリは、トルクを生成するために、垂直軸を中心としてらせん状に構成及び配置される、モジュラーブレードアセンブリと、
前記ブレードアセンブリと連通し、生成されたトルクを受けるように構成された、中央に配置された伝導シャフトと、
生成されたトルクを用いて、単体又は組み合わせて、太陽光エネルギー生成のために前記モジュラーブレードアセンブリと結合し連通する1つ又は複数の太陽電池とを含み、
前記装置は、単体及び組み合わせて電力生産のために、前記風捕捉及び風推進モジュラーブレードアセンブリ生成トルクを前記太陽電池と統合及び結合する手段を提供する装置。
【請求項2】
前記モジュラーブレードアセンブリは、水平にハブ及びスポークアセンブリを介して接続及び固定された、3つの均一かつ等しく離れたブレードを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記モジュラーブレードアセンブリを形成する前記3つの均一かつ等しく離れたブレードは前記ハブ及びスポーク構成を介して垂直に互いに接続され垂直に積み重ねられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記垂直に積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリは、前記上部及び下部プラットフォーム棚アセンブリの間に配置された4つの積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリを含み、前記上部棚アセンブリは前記垂直に積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリの蓋部を形成し、
前記下部棚アセンブリは前記垂直に積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリの床部を形成する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記3つの均一かつ等しく離れたブレードは半円形の湾曲したブレード本体を有し、各湾曲したブレード本体はブレード外縁でらせん状に構成され、各ブレードはシームレスな構成で次の隣接するブレードに接続するように形成され、垂直に、最上位のブレード本体の基部は次の隣接するブレード本体の上部と統合し、次の隣接するブレード本体の基部は次のブレード本体の上部と統合する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記湾曲したブレード本体のそれぞれは、前記ハブから外向きに突出した半S形状の曲線であり、前記湾曲したブレード本体はそれぞれ、前記スポークの輪郭に沿った前記ハブを中心として等しく離れて配置される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記垂直に積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリは、上部プラットフォームと、支持プラットフォーム上に搭載された下部プラットフォームアセンブリとの両方の間に構築される、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記垂直に積み重ねられたモジュラーブレードアセンブリと、上部プラットフォーム、下部プラットフォームアセンブリと、支持プラットフォームとは内向きに平削りされた基部上に搭載される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記太陽光パネルは、太陽光エネルギーを最適に捕捉するために、前記内向きに平削りされた基部の周辺に配置され、
前記太陽光パネルは、前記内向きに平削りされた基部上に外向きに配置された複数の太陽電池を示すように形成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記太陽電池を前記風捕捉及び風推進モジュラーブレードアセンブリに統合及び結合する手段は回路であり、前記回路は、電池を充電するために、インバータを介して前記電池に電気的に接続される太陽光パネルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記モジュラーブレード及び棚アセンブリは、前記電池を充電するために、前記インバータを介して前記電池に電気的に接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記電池は、充電されると、AMC駆動装置及びZediフィールドゲートウェイに電力供給することが可能である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
気象観測定点は前記Zediフィールドゲートウェイと通信状態にある、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記電池が過充電されるのを防止するために、充電変換部が前記電池に接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
回転動作可能な伝動シャフトは、上部シャフトと、中央シャフトと、下部シャフトとを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
タービン結合プレートが前記伝動シャフトの上部に接続され、さらに前記モジュラーブレードアセンブリ及び前記上部及び下部プラットフォームアセンブリに接続される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
ロックデバイスが前記中央シャフトと前記下部シャフトとの間に配置される、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記ロックデバイスは、タービンの回転を制御するために、前記動作可能な伝動シャフトをタービンブレーキに結合する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記伝動シャフトの回転によって生成された風力は、充電制御部によって前記AMC駆動装置を介して機械的エネルギーに変換され、前記充電制御部は前記電池に接続される、請求項12に記載の装置。
【国際調査報告】