(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
本開示は、IDO1の阻害剤として機能する化合物を提供する。本開示は、薬学的組成物を含めた組成物、化合物を含むキット、ならびに化合物を使用および作製する方法もまた提供する。本明細書に提供されている化合物は、IDO1によって媒介される疾患、障害、または状態を処置するのに有用である。本開示はまた、治療における使用のための化合物を提供する。本開示は、IDO1によって媒介される疾患、障害、または状態を処置する方法における使用のための化合物をさらに提供する。さらに、本開示は、IDO1によって媒介される疾患、障害または状態の処置のための医薬の製造における化合物の使用を提供する。
請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
IDO1活性の阻害に応答する疾患または状態を有する被験体を処置する方法であって、前記被験体に、治療有効量の請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を投与する工程を包含する、方法。
IDO1タンパク質の活性を阻害する方法であって、前記タンパク質を、請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体と接触させることによる、方法。
がん細胞の成長または増殖を阻害する方法であって、治療有効量の請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を投与する工程を包含する、方法。
被験体における免疫抑制を阻害する方法であって、前記被験体に、治療有効量の請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を投与する工程を包含する、方法。
被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法であって、前記被験体に、治療有効量の請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を投与する工程を包含する、方法。
前記被験体に、治療有効量の抗ウイルス剤、化学療法剤、免疫抑制剤、放射線、抗腫瘍ワクチン、抗ウイルスワクチン、サイトカイン治療、チェックポイント阻害剤、またはチロシンキナーゼ阻害剤を投与する工程をさらに包含する、請求項41〜43のいずれか1項に記載の方法。
前記被験体に、治療有効量のチェックポイント阻害剤、HBV阻害剤またはHIV阻害剤を投与する工程をさらに包含する、請求項41〜43のいずれか1項に記載の方法。
前記チェックポイント阻害剤が、PD1阻害剤、PD−L1阻害剤、PD1およびPD−L1阻害剤、TIM−3阻害剤、TIM−3およびPD1阻害剤、LAG−3阻害剤、またはLAG−3およびPD−1阻害剤である、請求項44〜45のいずれか1項に記載の方法。
前記チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ランブロリズマブ、ピディリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、アテゾリズマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物からなる群より選択される、請求項47〜48のいずれか1項に記載の方法。
前記被験体に、誘導性T細胞共刺激分子(ICOS)アゴニスト、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA−4)阻止抗体、PD1および/またはPD−L1阻害剤、分化抗原群47(CD47)阻害剤、造血前駆キナーゼ(HPK1)阻害剤、Toll様レセプター7(TLR7)アゴニスト、OX40アゴニスト、GITRアゴニスト、CD27アゴニスト、CD28アゴニスト、CD40アゴニスト、CD137アゴニスト、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン−3(TIM−3)阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3(LAG−3)阻害剤、CEACAM1阻害剤、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)阻害剤、T細胞活性化のVドメイン免疫グロブリン(Ig)含有サプレッサ(VISTA)阻害剤、抗キラーIgG様レセプター(KIR)阻害剤、STINGアゴニスト、C−X−Cケモカインレセプター4型(CXCR−4)阻害剤、B7−H3阻害剤、CD73阻害剤、抑制性RNA、IL2/15/17融合タンパク質、ならびにMKNK1/2阻害剤からなる群より選択される治療有効量の少なくとも1つのさらなる治療剤を投与する工程をさらに包含する、請求項41〜43のいずれか1項に記載の方法。
前記PD1阻害剤が、ニボルマブ、ランブロリズマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、PDR001、もしくはTSR−001、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項51に記載の方法。
前記PD−L1阻害剤が、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、もしくはアベルマブ、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項51に記載の方法。
被験体においてT細胞免疫応答を促進する方法であって、被験体に、治療有効量の請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を投与する工程を包含する、方法。
治療有効量のT細胞免疫調節薬を投与する工程をさらに包含し、該T細胞免疫調節薬は、抑制性RNA、HPK1阻害剤、IL2/15/17融合タンパク質、OX40アゴニスト、CD27アゴニスト、MKNK1/2阻害剤、CD40アゴニスト、CD137アゴニスト、CD28アゴニスト、およびGITRアゴニストからなる群より選択される、請求項55に記載の方法。
がんまたはウイルス感染を処置する方法において使用するための、請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体。
がんまたはウイルス感染の処置のための医薬の製造のための、請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体の使用。
前記被験体に治療有効量の免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストを投与する工程をさらに包含する、請求項37、39、および41〜43のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0041】
詳細な説明
定義および一般パラメータ
以下の説明により、例示的な方法、パラメータ等を記載する。しかし、このような説明は、本開示の範囲を制限することを企図せず、その代わり例示的な実施形態の説明として提供されることが認識されるべきである。
【0042】
以下の単語、句および記号は、本明細書で使用される場合、一般に、それらが使用される文脈によって別段に示される場合を除き、下記の意味を有することを企図する。
【0043】
2つの文字または記号の間に存在していないダッシュ(「−」)は、置換基の結合点を示すために使用される。例えば、−CONH
2は、炭素原子を介して結合している。化学基の最前部または終端部のダッシュ記号は便宜上のものである。化学基は、それらの通常の意味を失うことなく、1つまたはそれより多くのダッシュと共にまたはダッシュなしで図示することができる。構造内で1本の線を通過して描かれている波線は、基の結合点を示す。化学的または構造的に必要とされない限り、化学基が書かれているまたは命名される順序により、方向性が示されることも、暗示されることもない。
【0044】
接頭辞「C
u〜v」は、以下の基がu〜v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C
1〜6アルキル」は、アルキル基が1〜6個の炭素原子を有することを示す。
【0045】
本明細書の「約」が付された値またはパラメータへの言及は、その値またはパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(および記載する)。ある特定の実施形態では、用語「約」は示された量±10%を含む。他の実施形態では、用語「約」は示された量±5%を含む。ある特定の他の実施形態では、用語「約」は示された量±1%を含む。また、用語「約X」は「X」の記載を含む。また、単数形「1つの(a)」および「その(the)」は、文脈で明確に別途指示されていない限り複数への言及を含む。したがって、例えば、「その化合物」への言及は、複数の当該化合物を含み、「そのアッセイ」への言及は、1つまたはそれより多くのアッセイおよび当業者に公知のその同等物への言及を含む。
【0046】
「アルキル」は、非分枝または分枝状の飽和炭化水素鎖を指す。本明細書で使用される場合、アルキルは、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1〜20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわち、C
1〜8アルキル)、1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1〜6アルキル)、または1〜4個の炭素原子(すなわち、C
1〜4アルキル)を有する。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、および3−メチルペンチルが挙げられる。具体的な数の炭素を有するアルキル残基が化学名によって命名されるか、または分子式によって同定される場合、その数の炭素を有するあらゆる位置異性体が包含され得る。したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル(すなわち、−(CH
2)
3CH
3)、sec−ブチル(すなわち、−CH(CH
3)CH
2CH
3)、イソブチル(すなわち、−CH
2CH(CH
3)
2)およびtert−ブチル(すなわち、−C(CH
3)
3)を含み、そして「プロピル」は、n−プロピル(すなわち、−(CH
2)
2CH
3)およびイソプロピル(すなわち、−CH(CH
3)
2)を含む。
【0047】
「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有し、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルケニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルケニル)、または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルケニル)を有する脂肪族基を指す。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2−ブタジエニルおよび1,3−ブタジエニルを含む)が挙げられる。
【0048】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有し、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルキニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルキニル)、または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルキニル)を有する脂肪族基を指す。用語「アルキニル」はまた、1つの三重結合および1つの二重結合を有する基も含む。
【0049】
「アルコキシ」は基「アルキル−O−」を指す。アルコキシ基の例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、および1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。「ハロアルコキシ」とは、1個またはより多くの水素原子がハロゲンによって置き換えられている、上で定義されたようなアルコキシ基をいう。
【0050】
「アシル」は、Rが、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアルキル、またはヘテロアリールである基「−C(=O)R」を指し、上記水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアリールのそれぞれは、本明細書で定義されたように、必要に応じて置換されていてもよい。アシルの例として、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル(cylcohexylcarbonyl)、シクロヘキシルメチル−カルボニル、およびベンゾイルが挙げられる。
【0051】
「アミド」は、基−C(=O)NR
yR
zを指す「C−アミド」基と、基−NR
yC(=O)R
zを指す「N−アミド」基の両方を指し、R
yおよびR
zは、水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、またはヘテロアリールからなる群から独立に選択され、上記水素、アルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロアリールのそれぞれは、必要に応じて置換されていてもよい。
【0052】
「アミノ」は、基−NR
yR
z(式中、R
yおよびR
zは、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールからなる群から独立に選択され、上記水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリールのそれぞれは、必要に応じて置換されていてもよい)を指す。
【0053】
「アリール」は、単一の環(例えば単環式)または複数の環(例えば二環式または三環式)(縮合系を含む)を有する芳香族炭素環式基を指す。本明細書で使用される場合、アリールは、6〜20個の環炭素原子(すなわち、C
6〜20アリール)、6〜12個の炭素環原子(すなわち、C
6〜12アリール)、または6〜10個の炭素環原子(すなわち、C
6〜10アリール)を有する。アリール基の例として、フェニル、ナフチル、フルオレニル、およびアントリルが挙げられる。しかし、アリールは、以下に定義されるヘテロアリールを全く包含もせず、それと重複もしない。1つまたはそれより多くのアリール基がヘテロアリール環と縮合している場合、得られた環系はヘテロアリールである。
【0054】
「シアノ」または「カルボニトリル」は基−CNを指す。
【0055】
「シクロアルキル」は、単一の環、または縮合環系、架橋環系、およびスピロ環系を含めた複数の環を有する飽和または部分的に飽和した環式アルキル基を指す。用語「シクロアルキル」は、シクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有する環式基)を含む。本明細書で使用される場合、シクロアルキルは、3〜20個の環炭素原子(すなわち、C
3〜20シクロアルキル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12シクロアルキル)、3〜10個の環炭素原子(すなわち、C
3〜10シクロアルキル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8シクロアルキル)、または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6シクロアルキル)を有する。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。
【0056】
「架橋」とは、環上の隣接しない原子が二価置換基(例えば、アルケニルもしくはヘテロアルキレニル基)または1個のヘテロ原子によって結合されている、環縮合をいう。キヌクリジニルおよびアダマンタニルは、架橋環系の例である。
【0057】
用語「縮合」とは、隣接環に結合している環をいう。
【0058】
「スピロ」とは、同じ炭素原子の2個の結合によって結合している環置換基をいう。スピロ基の例としては、1,1−ジエチルシクロペンタン、ジメチル−ジオキソラン、および4−ベンジル−4−メチルピペリジンが挙げられ、ここでシクロペンタンおよびピペリジンがそれぞれ、スピロ置換基である。
【0059】
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。「ハロアルキル」は、1個または複数の水素原子がハロゲンで置き換えられている、上で定義されたような、非分枝または分枝状アルキル基を指す。例えば、残基が、1個超のハロゲンで置換されている場合、その残基は、結合しているハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって言及され得る。ジハロアルキルおよびトリハロアルキルは、2つ(「ジ」)または3つの(「トリ」)ハロ基(同じハロゲンであってもよいが、必ずしも同じでなくともよい)で置換されているアルキルを指す。ハロアルキルの例として、ジフルオロメチル(−CHF
2)、およびトリフルオロメチル(−CF
3)が挙げられる。
【0060】
「ヘテロアルキル」は、炭素原子(および任意の関連する水素原子)のうちの1個または複数が、同じまたは異なるヘテロ原子の基でそれぞれ独立に置き換えられているアルキル基を指す。用語「ヘテロアルキル」は、炭素およびヘテロ原子を有する、非分枝状または分枝状の飽和鎖を含む。例えば、1、2または3個の炭素原子は、同じまたは異なるヘテロ原子の基で独立に置き換えられていてもよい。ヘテロ原子の基として、以下に限定されないが、−NR−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−等が挙げられ、ここで、Rは、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのそれぞれは、必要に応じて置換されていてもよい)である。ヘテロアルキル基の例として、−OCH
3、−CH
2OCH
3、−SCH
3、−CH
2SCH
3、−NRCH
3、および−CH
2NRCH
3が挙げられ、ここで、Rは、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、またはヘテロアリール(これらのそれぞれは、必要に応じて置換されていてもよい)である。本明細書で使用される場合、ヘテロアルキルは、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子;および1〜3個のヘテロ原子、1〜2個のヘテロ原子、または1個のヘテロ原子を含む。
【0061】
「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される1個もしくは複数の環ヘテロ原子を有する、単一の環、複数の環、または縮合多環(multiple fused ring)を有する芳香族基を指す。本明細書で使用される場合、ヘテロアリールは、1〜20個の環炭素原子(すなわち、C
1〜20ヘテロアリール)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロアリール)、または3〜8個の炭素環原子(すなわち、C
3〜8ヘテロアリール)、および窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される、1〜5個のヘテロ原子、1〜4個のヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子、または1個の環ヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の例として、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、およびピラゾリルが挙げられる。ヘテロアリールは、先に定義されたアリールを包含もせず、それと重複もしない。
【0062】
「ヘテロシクリル」または「複素環式環」または「複素環」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1個またはより多くの環ヘテロ原子を有する、不飽和非芳香族環式アルキル基をいう。本明細書中で使用される場合、「ヘテロシクリル」または「複素環式環」または「複素環」とは、他に示されない限り、飽和または部分飽和である環をいう。例えば、いくつかの実施形態において、「ヘテロシクリル」または「複素環式環」とは、特定される場合、部分飽和である環をいう。用語「ヘテロシクリル」または「複素環式環」または「複素環」は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1個の二重結合を有するヘテロシクリル基)を含む。ヘテロシクリルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、ここでこれらの複数の環は、縮合していても、橋架けしていても、スピロであってもよい。本明細書中で使用される場合、ヘテロシクリルは、2個〜20個の環炭素原子(すなわち、C
2〜20ヘテロシクリル)、2個〜12個の環炭素原子(すなわち、C
2〜12ヘテロシクリル)、2個〜10個の環炭素原子(すなわち、C
2〜10ヘテロシクリル)、2個〜8個の環炭素原子(すなわち、C
2〜8ヘテロシクリル)、3個〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロシクリル)、3個〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8ヘテロシクリル)、または3個〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6ヘテロシクリル)を有し、窒素、硫黄または酸素から独立して選択される、1個〜5個の環ヘテロ原子、1個〜4個の環ヘテロ原子、1個〜3個の環ヘテロ原子、1個〜2個の環ヘテロ原子、または1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニル、およびモルホリニルが挙げられる。本明細書中で使用される場合、用語「架橋ヘテロシクリル」とは、ヘテロシクリルの2個の隣接しない原子で、1個またはより多く(例えば、1個または2個)の4員〜10員の環状部分(少なくとも1個のヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子が窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される)と結合している、4員〜10員の環状部分をいう。本明細書中で使用される場合、「架橋ヘテロシクリル」は、二環式および三環式の環系を含む。また本明細書中で使用される場合、用語「スピロヘテロシクリル」とは、3員〜10員のヘテロシクリルが1個またはより多くのさらなる環を有する環系をいい、ここでこの1個またはより多くのさらなる環は、3員〜10員のシクロアルキルまたは3員〜10員のヘテロシクリルであり、この1個またはより多くのさらなる環の1個の原子はまた、この3員〜10員のヘテロシクリルの原子でもある。スピロヘテロシクリルの例としては、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタニル、および6−オキサ−1−アザスピロ[3.3]ヘプタニルなどの、二環式および三環式の環系が挙げられる。本明細書中で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、および「複素環式環」は、交換可能に使用される。
【0063】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は基−OHを指す。
【0064】
「オキソ」は基(=O)または(O)を指す。
【0065】
「スルホニル」は、基−S(O)
2R(式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはアリールである)を指す。スルホニルの例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、およびトルエンスルホニルである。
【0066】
他に示されない限り、ある基の図による表現が単結合した窒素原子で終わる場合は常に、この基は−NH基を表す。同様に、他に表されない限り、水素原子(単数または複数)は、原子価を満たすため、または安定性を提供するために、当業者の知識の観点から必要である場合、存在することが含意され、考えられる。
【0067】
ある特定の一般的に使用されている代替の化学名を使用することができる。例えば、二価の基、例えば二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などはまた、「アルキレン」基または「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル」基とそれぞれ呼んでもよい。また、他に明示的に示されない限り、基の組み合わせが本明細書で1つの部分として、例えばアリールアルキルと言及された場合、最後に記述されている基が、その部分を分子の残りに結合させている原子を含有する。
【0068】
用語「必要に応じた」または「必要に応じて」は、続いて記載されている事象または状況が生じても、生じなくてもよく、この記載は、当該事象または状況が生じる場合、およびそれが生じない場合を含むことを意味する。また、用語「必要に応じて置換されている」は、指定の原子または基に存在する任意の1個または複数の水素原子が、水素以外の部分で置き換えられていてもいなくてもよいことを指す。
【0069】
用語「置換されている」は、指定の原子または基に存在する任意の1個または複数の水素原子が、指定の原子の通常の原子価を超えない限り、水素以外の1つまたはそれより多くの置換基で置き換えられていることを意味する。1つまたはそれより多くの置換基として、以下に限定されないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアネート、チオール、チオン、またはこれらの組み合わせが挙げられる。さらなる置換基が無限に追加された置換基を定義することによって到達するポリマーまたは類似の不確定構造(例えば、置換ヘテロアルキル基等でさらに置換されている置換アリール基でそれ自体が置換されている置換アルキルを有する置換アリール)は、本明細書に包含されることを企図しない。別途明示されていない限り、本明細書に記載の化合物の連続的な置換の最大数は3である。例えば、2つの他の置換アリール基を有する置換アリール基の連続的な置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールに限定される。同様に、上記定義は、容認できない置換パターン(例えば、5個のフッ素で置換されているメチルまたは2個の隣接する酸素環原子を有するヘテロアリール基)を含むことを企図しない。このような容認できない置換パターンは、当業者に周知である。化学基を修飾するために使用される場合、用語「置換されている」は、本明細書で定義された他の化学基を記載してもよい。例えば、用語「置換アリール」は、以下に限定されないが、「アルキルアリール」を含む。他に特定されていない限り、基が必要に応じて置換されていると記載されている場合、基の任意の置換基それ自体は非置換である。
【0070】
いくつかの実施形態において、用語「置換アルキル」とは、1個またはより多くの置換基(ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが挙げられる)を有するアルキル基をいう。さらなる実施形態において、「置換シクロアルキル」とは、1個またはより多くの置換基(アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロ、オキソ、およびヒドロキシルが挙げられる)を有するシクロアルキル基をいう。「置換ヘテロシクリル」とは、1個またはより多くの置換基(アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、ハロ、オキソ、およびヒドロキシルが挙げられる)を有するヘテロシクリル基をいう。「置換アリール」とは、1個またはより多くの置換基(ハロ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アルコキシ、およびシアノが挙げられる)を有するアリール基をいう。「置換ヘテロアリール」とは、1個またはより多くの置換基(ハロ、アルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、アルコキシ、およびシアノが挙げられる)を有するヘテロアリール基をいい、そして「置換スルホニル」とは、基−S(O)
2Rをいい、ここでRは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールが挙げられる1個またはより多くの置換基で置換されている。他の実施形態において、これらの1個またはより多くの置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールでさらに置換されていてもよく、これらの各々は、置換されている。他の実施形態において、これらの置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールでさらに置換されていてもよく、これらの各々は、置換されている。
【0071】
これらの化合物のうちのいくつかは、互変異性体として存在する。互変異性体は、互いに平衡にある。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体との平衡で存在し得る。どの互変異性体が示されているかにかかわらず、そして互変異性体間の平衡の性質にかかわらず、これらの化合物は、アミドとイミド酸との両方の互変異性体を含むことが、当業者によって理解される。従って、アミド含有化合物は、これらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、これらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0072】
本明細書中に与えられる任意の式または構造はまた、これらの化合物の非標識形態および同位体標識形態を表すことが意図される。同位体標識化合物は、1個またはより多くの原子が、選択された原子質量または質量数を有する原子で置き換えられていること以外は、本明細書中に与えられる式によって図示される構造を有する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、例えば、
2H(ジュウテリウム、D)、
3H(トリチウム)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Clおよび
125Iであるが、これらに限定されない。本開示の種々の同位体標識化合物(例えば、
3H、
13Cおよび
14Cなどの放射性同位体が組み込まれている化合物)。このような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、検出または画像化の技術(例えば、薬物または基質の組織分布アッセイを含めた陽電子放射断層撮影法(PET)またはシングルフォトン断層撮影(SPECT))において、あるいは患者の放射性処置において、有用であり得る。
【0073】
本開示はまた、炭素原子に結合している1個〜n個の水素がジュウテリウムで置き換えられている、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物を包含し、ここでnは、この分子内の水素の数である。このような化合物は、代謝に対する増大した抵抗性を示し、従って、哺乳動物(特にヒト)に投与される場合の、式Iの任意の化合物の半減期を増大させるために有用である。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism」,Trends Pharmacol.Sci.5(12):524−527(1984)を参照のこと。このような化合物は、当該分野において周知である手段によって、例えば、1個またはより多くの水素がジュウテリウムで置き換えられている出発物質を使用することによって、合成される。
【0074】
ジュウテリウムで標識または置換された、本開示の治療用化合物は、分布、代謝および排泄(ADME)に関して、改善されたDMPK(薬物代謝および薬物動態)特性を有し得る。ジュウテリウムなどのより重い同位体での置換は、より大きい代謝安定性からもたらされる特定の治療上の利点(例えば、増大したインビボ半減期、減少した投薬量要求、および/または治療指数の改善)を与え得る。
18F標識化合物は、PETまたはSPECT研究のために有用であり得る。本開示の同位体標識化合物およびそれらのプロドラッグは一般に、スキームまたは実施例に記載される手順、および以下に記載される調製を、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることにより実施することによって、調製され得る。この文脈において、ジュウテリウムは、式Iの化合物における置換基とみなされることが理解される。
【0075】
ジュウテリウムで標識または置換された、本開示の治療用化合物は、分布、代謝および排泄(ADME)に関して、改善されたDMPK(薬物代謝および薬物動態)特性を有し得る。ジュウテリウムなどのより重い同位体での置換は、より大きい代謝安定性からもたらされる特定の治療上の利点(例えば、増大したインビボ半減期、減少した投薬量要求、および/または治療指数の改善)を与え得る。
18F標識化合物は、PETまたはSPECT研究のために有用であり得る。本開示の同位体標識化合物およびそれらのプロドラッグは一般に、スキームまたは実施例に記載される手順、および以下に記載される調製を、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることにより実施することによって、調製され得る。この文脈において、ジュウテリウムは、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物における置換基とみなされることが理解される。
【0076】
このようなより重い同位体(特にジュウテリウム)の濃縮は、同位体富化因子によって定義され得る。本開示の化合物において、特定の同位体であることが具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定な同位体を表すことを意味する。他に記載されない限り、ある位置が具体的に「H」または「水素」と指定されている場合、この位置は、水素を、その自然の存在率の同位体組成で有すると理解される。従って、本開示の化合物において、具体的にジュウテリウム(D)と指定されている任意の原子は、ジュウテリウムを表すことを意味する。
【0077】
多くの場合において、本開示の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、あるいはこれらと類似の基の存在によって、酸塩および/または塩基塩を形成することが可能である。
【0078】
与えられる化合物の「薬学的に受容可能な塩」との用語は、与えられる化合物の生物学的有効性および特性を保持しており、そして生物学的にも他の方法でも望ましくないことがない、塩をいう。薬学的に受容可能な塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から誘導される塩としては、例のみとして、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から誘導される塩としては、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、モノシクロアルキルアミン、ジシクロアルキルアミン、トリシクロアルキルアミン、モノアリールアミン、ジアリールアミンまたはトリアリールアミン、あるいは混合アミンなど)の塩が挙げられるが、これらに限定されない。適切なアミンの具体的な例としては、例のみとして、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、およびN−エチルピペリジンなどが挙げられる。
【0079】
薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から誘導される塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などが挙げられる。有機酸から誘導される塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、およびサリチル酸などが挙げられる。
【0080】
本明細書中で使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリア」または「薬学的に受容可能な賦形剤」は、任意の全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗微生物剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および剤の使用は、当該分野において周知である。従来の媒体または剤のいずれかが活性成分と不適合性である場合以外には、その治療用組成物における使用が想定される。追加の活性成分もまた、これらの組成物に組み込まれ得る。
【0081】
「処置」または「処置する」は、臨床結果を含めた有益なまたは所望の結果を得るための手法である。有益なまたは所望の臨床結果は、以下の、a)疾患もしくは状態の阻害(例えば、疾患もしくは状態に起因して生じる1つもしくはそれより多くの症状の低減、および/または疾患もしくは状態の程度の縮小);b)疾患もしくは状態に関連する1つもしくはそれより多くの臨床症候の発症の緩徐もしくは抑止(例えば、疾患もしくは状態の安定化、疾患もしくは状態の悪化もしくは進行の防止もしくは遅延、および/または疾患もしくは状態の拡大(例えば、転移)の防止もしくは遅延);ならびに/あるいはc)疾患の軽減、すなわち臨床症候の退行を引き起こすこと(例えば、病状の緩和、疾患もしくは状態の部分的もしくは完全な寛解、別の医薬品の効果の促進、疾患の進行の遅延、生活の質の向上、および/または延命の提供)、のうちの1つまたはそれより多くを含むことができる。
【0082】
「防止」または「防止する」は、疾患または状態の臨床症候を発症させない、疾患または状態の任意の処置を意味する。化合物は、一部の実施形態では、疾患または状態の危険にあるまたは家族歴がある被験体(ヒトを含む)に投与することができる。
【0083】
「被験体」は、処置、観察または実験の対象になっている、またはなるであろう哺乳動物(ヒトを含む)などの動物を指す。本明細書に記載の方法は、ヒトの治療および/または獣医学的適用に有用であり得る。一部の実施形態では、被験体は、哺乳動物である。一実施形態では、被験体は、ヒトである。
【0084】
本明細書に記載される化合物または薬学的に受容可能なその塩、異性体、もしくは混合物の「治療有効量」または「有効量」という用語は、被験体に投与して処置を行って、症状の緩和または疾患進行の緩徐などの治療上の利益をもたらすのに十分な量を意味する。例えば、治療有効量は、IDO1活性の阻害に応答する疾患または状態の症状を低減するのに十分な量であり得る。治療有効量は、被験体、および治療対象となる疾患または状態、被験体の体重および年齢、疾患または状態の重症度、ならびに投与方式に応じて変わり得るが、当業者によって容易に決定され得る。
【0085】
用語「阻害」は、生物学的活性またはプロセスのベースライン活性の低下を示す。「IDO1の活性の阻害」またはその変形は、本願の化合物がない状態のIDO1の活性と比較して、本願の化合物の存在に対する直接的または間接的応答としての、IDO1の活性の低下を指す。「IDO1の阻害」またはその変形は、本明細書に記載の化合物がない状態のIDO1の活性と比較して、本明細書に記載の化合物の存在に対する直接的または間接的応答としての、IDO1活性の低下を指す。一部の実施形態では、IDO1活性の阻害は、処置前の同じ被験体において、または処置を受けていない他の被験体において比較することができる。
【0086】
化合物
IDO1の阻害剤として機能する化合物が、本明細書中で提供される。1つの局面において、式I:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が提供される。
【0087】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ia:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0088】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ib:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0089】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ic:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0090】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Id:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0091】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ie:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0092】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式If:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0093】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ig:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0094】
一部の実施形態では、式Iの化合物は、式Ih:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体である。
【0095】
一部の実施形態では、式Ii:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が提供される。
【0096】
一部の実施形態では、式Ij:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が提供される。
【0097】
下に列挙される具体的な値は、式Iおよび全ての関連する式(例えば、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、およびIj)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体についての値である。2つまたはそれより多くの値が組み合わせられ得ることが理解されるべきである。従って、式Iおよび全ての関連する式の化合物についての任意の可変物は、可変物の各全ての組み合わせが具体的に個々に列挙されていると同様に、式Iおよび全ての関連する式の化合物についての他の任意の可変物と組み合わせられ得ることが理解されるべきである。例えば、式Iの化合物について本明細書中で詳述される、R
1の任意の特定の値は、各全ての組み合わせが具体的に個々に列挙されていると同様に、可変物n、X
1、X
2、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、R
2、R
3、R
4、またはR
5のうちの1つまたは複数についての他の任意の特定の値と組み合わせられ得ることが理解される。
【0098】
式Iのいくつかの実施形態において、Y
1は、Oであり、
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
は、存在しない。式Iのいくつかの実施形態において、Y
1は、Nであり、
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
は、存在する単結合である。
【0099】
式I、Ia、Ie、If、またはIiのいくつかの実施形態において、X
1は、Nである。式I、Ia、Ie、If、またはIiのいくつかの実施形態において、X
1は、CHである。
【0100】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
2は、Nである。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
2は、CHである。
【0101】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
3は、Nである。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
3は、CHである。
【0102】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
4は、Nである。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
4は、CHである。
【0103】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
5は、Cであり、X
6は、Nである。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
5は、Nであり、X
6は、Cである。
【0104】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
7は、CR
4であり、X
8は、Nである。
【0105】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
5は、Cであり、X
6は、Nであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
5は、Cであり、X
6は、Nであり、X
7は、CR
4であり、X
8は、Nである。
【0106】
式I、Ia、またはIiのいくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、Nであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、Nであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、Nであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Cであり、X
6は、Nであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Cであり、X
6は、Nであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、Nであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、Nであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、Nであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。いくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、CHであり、X
3は、CHであり、X
4は、CHであり、X
5は、Cであり、X
6は、Nであり、X
7は、CR
4であり、X
8は、Nである。いくつかの実施形態において、X
1は、CHであり、X
2は、CHであり、X
3は、Nであり、X
4は、CHであり、X
5は、Nであり、X
6は、Cであり、X
7は、Nであり、X
8は、CR
4である。
【0107】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、nは、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態において、nは、0、1、または2である。いくつかの実施形態において、nは、0、または1である。いくつかの実施形態において、nは、0である。いくつかの実施形態において、nは、1である。いくつかの実施形態において、nは、2である。いくつかの実施形態において、nは、3である。いくつかの実施形態において、nは、4である。式Iのいくつかの実施形態において、nは、1であり、R
1は、−NH−C(=Y
1)−部分に対してパラ位に位置している。式Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、またはIhのいくつかの実施形態において、nは、1であり、R
1は、−NH−C(=O)−部分に対してパラ位に位置している。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、またはIhの1つのこのような実施形態において、R
1は、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ(flouro))である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、またはIhの別のこのような実施形態において、R
1は、C
1〜6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。
【0108】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、nは、1、2、3、または4であり、各R
1は独立して、C
1〜6アルキル、またはハロである。いくつかの実施形態において、各R
1は独立して、C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。いくつかの実施形態において、各R
1は独立して、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)である。いくつかの実施形態において、各R
1は独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フルオロ、クロロ、またはブロモである。いくつかの実施形態において、各R
1は、フルオロである。
【0109】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6ハロアルキル(例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、またはトリクロロエチル)である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、ハロ、C
1〜3アルキル、またはC
1〜3ハロアルキルである。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、またはトリクロロエチルである。いくつかの実施形態において、R
2は、メチル、クロロ、またはトリフルオロメチルである。いくつかの実施形態において、R
2は、メチルである。いくつかの実施形態において、R
2は、クロロである。いくつかの実施形態において、R
2は、トリフルオロメチルである。
【0110】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員の単環式のアリール、または5員〜12員の単環式のヘテロアリールであり、上記6員〜12員の単環式のアリール、5員〜12員の単環式のヘテロアリールのそれぞれは、非置換である。いくつかの実施形態において、R
3は、非置換の6員〜12員のアリール(例えば、フェニルまたはナフチル)である。いくつかの実施形態において、R
3は、非置換の5員〜12員のヘテロアリール(例えば、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、またはテトラジニル)である。いくつかの実施形態において、R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員のアリールである。いくつかの実施形態において、R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員の単環式のアリールである。いくつかの実施形態において、R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員の単環式のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはハロ、およびC
1〜6アルキルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、6員〜12員のアリール、または5員〜12員のヘテロアリールであり、上記6員〜12員のアリール、5員〜12員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、およびフルオロから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。
【0111】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、ここでR
3のフェニル、または5員〜6員のヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロ、およびC
1〜3アルキルから独立して選択される1個、もしくは2個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、非置換のフェニルである。いくつかの実施形態において、R
3は、非置換の5員〜6員のヘテロアリール(例えば、ピリジル)である。いくつかの実施形態において、R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、上記フェニル、5員〜6員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、もしくはプロピルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、上記フェニル、5員〜6員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、上記フェニル、5員〜6員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、エチル、もしくはプロピルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、上記フェニル、5員〜6員のヘテロアリールのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、およびフルオロから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、5員〜6員のヘテロアリールは、ピリジニル(例えば、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、およびピリジン−4−イル)である。
【0112】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
3は、
【化30】
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からなる群より選択される。
【0113】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6アルキルであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員のアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6ハロアルキルであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員のアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、ハロであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員のアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6アルキルであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、C
1〜6ハロアルキルであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、ハロであり、R
3は、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R
2は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、またはトリクロロエチルであり、R
3は、フェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、またはテトラジニルであり、上記フェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニルのそれぞれは、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態において、R
2は、メチル、クロロ、またはトリフルオロメチルであり、R
3は、
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される。
【0114】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
4は、水素である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
4は、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)である。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、C
1〜6アルキルである。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、C
1〜6アルコキシである。いくつかの実施形態において、R
4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルであり、ここでメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルのそれぞれは、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている。いくつかの実施形態において、R
4は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、またはエチルであり、ここでメチル、またはエチルのそれぞれは、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている。いくつかの実施形態において、R
4は、クロロである。いくつかの実施形態において、R
4は、メチル、またはエチルであり、ここでメチル、またはエチルのそれぞれは、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている。いくつかの実施形態において、R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、メチルである。いくつかの実施形態において、R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、エチルである。
【0115】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、各R
5は独立して、ヒドロキシル、アミノ、C
1〜2アルキル、またはC
1〜2アルコキシであり、ここでR
5のC
1〜2アルキル、またはC
1〜2アルコキシは、非置換である。いくつかの実施形態において、R
5のうち少なくとも1つは、ヒドロキシルである。いくつかの実施形態において、R
5のうち少なくとも1つは、アミノである。いくつかの実施形態において、R
5のうち少なくとも1つは、非置換であるか、またはC
1〜3アルキル、もしくはC
1〜3アルコキシで置換されている、C
1〜4アルキルである。いくつかの実施形態において、R
5のうち少なくとも1つは、非置換であるか、またはC
1〜3アルキル、もしくはC
1〜3アルコキシで置換されている、C
1〜4アルコキシである。いくつかの実施形態において、各R
5は独立して、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシであり、ここでメチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、エチル、プロピル、メトキシ、もしくはエトキシで置換されている。
【0116】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、R
4は、水素、メチル、クロロ、
【化32】
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からなる群より選択される。
【0117】
式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、Ii、またはIjのいくつかの実施形態において、本開示の化合物は、下記の特徴のうち少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つを有する:
(1)適用できる場合、nは、0または1である;
(2)適用できる場合、nは1であり、R
1は、−NH−C(=Y
1)−部分に対してパラ位に位置している;
(3)各R
1は独立して、C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である;
(4)各R
1は独立して、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)である;
(5)各R
1は、フルオロである;
(6)R
2は、C
1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチル)である;
(7)R
2は、C
1〜6ハロアルキル(例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、またはトリクロロエチル)である;
(8)R
2は、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)である;
(9)R
2は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、またはトリクロロエチルである;
(10)R
2は、メチル、クロロ、またはトリフルオロメチルである;
(11)R
3は、非置換の6員〜12員のアリール(例えば、フェニルまたはナフチル)である;
(12)R
3は、非置換の5員〜12員のヘテロアリール(例えば、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、またはテトラジニル)である;
(13)R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、6員〜12員のアリールである;
(14)R
3は、ハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で置換されている、5員〜12員のヘテロアリールである;
(15)R
3は、フェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、またはテトラジニルであり、上記フェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニルのそれぞれは、非置換であるか、またはハロ、CN、C
1〜6アルキル、およびC
1〜6ハロアルキルから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている;
(16)R
3は、フェニル、または5員〜6員のヘテロアリールであり、ここでR
3のフェニル、または5員〜6員のヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロ、およびC
1〜3アルキルから独立して選択される1個、もしくは2個の置換基で置換されている;
(17)R
3は、フェニル、またはピリジニルであり、上記フェニル、ピリジニルのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、およびフルオロから独立して選択される1個、2個、もしくは3個の置換基で置換されている;
(18)R
3は、
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される;
(19)R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、C
1〜6アルキルである;
(20)R
4は、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている、C
1〜6アルコキシである;
(21)R
4は、水素である;
(22)R
4は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、またはエチルであり、ここでメチル、またはエチルのそれぞれは、非置換であるか、または1個、2個、もしくは3個のR
5で置換されている;
(23)各R
5は独立して、ヒドロキシル、アミノ、C
1〜2アルキル、またはC
1〜2アルコキシであり、ここでR
5のC
1〜2アルキル、またはC
1〜2アルコキシは、非置換である;
(24)R
5のうち少なくとも1つは、ヒドロキシルである;
(25)R
5のうち少なくとも1つは、アミノである;
(26)R
5のうち少なくとも1つは、非置換であるか、またはC
1〜3アルキル、もしくはC
1〜3アルコキシで置換されている、C
1〜4アルキルである;
(27)各R
5は独立して、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシであり、ここでメチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシのそれぞれは、非置換であるか、またはメチル、エチル、プロピル、メトキシ、もしくはエトキシで置換されている;ならびに
(28)R
4は、水素、メチル、クロロ、
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される。
【0118】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。
【0119】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0120】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0121】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0122】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0123】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0124】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0125】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0126】
一実施形態において、本開示の化合物は、
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体からなる群より選択される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0127】
一部の実施形態において、
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が本明細書に提供される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0128】
一部の実施形態において、
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が本明細書に提供される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0129】
一部の実施形態において、
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が本明細書に提供される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0130】
一部の実施形態において、
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体が本明細書に提供される。このような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体はまた、本明細書に記載されている組成物もしくはキットのいずれかに含まれ得るか、または本明細書に記載されている方法のいずれかで使用され得る。
【0131】
炭素原子に結合している1個〜n個の水素原子が、ジュウテリウム原子すなわちDで置き換えられ得る、本明細書中に記載される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、あるいはその混合物もまた提供され、ここでnは、この分子内の水素原子の数である。当該分野において公知であるように、ジュウテリウム原子とは、水素原子の非放射性同位体である。このような化合物は、哺乳動物に投与される場合に、代謝に対する抵抗性を増大させ得、従って、本明細書中に記載される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、あるいはその混合物の半減期を増大させるために有用であり得る。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism」,Trends Pharmacol.Sci.,5(12):524−527(1984)を参照のこと。このような化合物は、当該分野において周知である手段によって、例えば、1個またはより多くの水素原子がジュウテリウムによって置き換えられている出発物質を使用することによって、合成される。
【0132】
本明細書中に記載される化合物の、薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒和物、互変異性形態、多型、およびプロドラッグもまた提供される。「薬学的に受容可能な」または「生理学的に許容される」とは、獣医学的またはヒト薬学的使用に適切である薬学的組成物の調製に有用な化合物、塩、組成物、剤形および他の材料を指す。「薬学的に受容可能な塩」または「生理学的に許容される塩」としては、例えば、無機酸との塩および有機酸との塩が挙げられる。さらに、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩、特に薬学的に受容可能な付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための慣例的手順に従って、遊離塩基を適切な有機溶媒に溶解させ、その溶液を酸で処理することによって生成することができる。当業者は、非毒性の薬学的に受容可能な付加塩を調製するために使用され得る、種々の合成方法を認識する。
【0133】
「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。本明細書中に記載される化合物の塩の溶媒和物もまた提供される。本明細書中に記載される化合物の水和物もまた提供される。
【0134】
「プロドラッグ」とは、薬物の生物学的に不活性な誘導体であって、人体への投与時に、何らかの化学経路または酵素経路に従って、生物学的に活性な親薬物に変換されるものである。
【0135】
特定の実施形態において、本明細書中に記載される化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩または混合物の、光学異性体、ラセミ体、またはその他の混合物が提供される。これらの状況において、単一のエナンチオマーまたはジアステレオマー、すなわち、光学的に活性な形態は、不斉合成によって、またはラセミ体の分割によって、得られ得る。ラセミ体の分割は、例えば、分割剤の存在下での結晶化、または例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを使用するクロマトグラフィーなどの、従来の方法によって達成され得る。さらに、本明細書中に記載されるヒドロキシアミジン化合物の、Z形およびE形(またはシス形およびトランス形)もまた提供される。具体的には、Z形およびE形は、炭素−炭素二重結合とヒドロキシアミジン結合との両方について1つのみの指定が命名される場合でさえも、含まれる。
【0136】
キラリティーが特定されていないが存在する場合、その実施形態は、このような化合物(単数または複数)の特定のジアステレオマーまたはエナンチオマーが富化された形態、あるいはラセミ混合物またはスケールミック(scalemic)混合物のいずれかに関することが理解される。
【0137】
「エナンチオマー」とは、互いに重ね合わせることができない鏡像である、立体異性体の対である。エナンチオマーの対の1:1の混合物は、「ラセミ」混合物である。1:1以外の比のエナンチオマーの混合物は、「スケールミック」混合物である。
【0138】
「ジアステレオ異性体」とは、少なくとも2個の不斉原子を有するが互いに鏡像ではない、立体異性体である。
【0139】
本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、もしくは混合物を含有する、本明細書中で提供される組成物は、ラセミ混合物、もしくはエナンチオマー過剰の一方のエナンチオマーを含む混合物、または単一のジアステレオマーもしくはジアステレオマー混合物を含み得る。これらの化合物の、全てのこのような異性体形態は、ありとあらゆる異性体形態があたかも具体的にかつ個々に列挙されている場合と同じく、本明細書に明確に含まれる。
【0140】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物の結晶形態および非晶質形態、またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、もしくは混合物もまた本明細書に提供されている。
【0141】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物または薬学的に受容可能なその塩、異性体、もしくは混合物のキレート、非共有結合性の錯体、およびこれらの混合物もまた提供される。「キレート」は、2つ(またはそれより多く)の点において、化合物が金属イオンに配位されることによって形成される。「非共有結合性の錯体」は、化合物と別の分子の相互作用によって形成されるが、該化合物と該分子の間には、共有結合が形成されない。例えば、錯体化は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、および静電相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を介して生じ得る。
【0142】
化合物の治療的使用
本明細書に記載の方法は、in vivoまたはex vivoで細胞集団に適用することができる。「in vivo」は、動物またはヒト体内などの生体内を意味する。この文脈では、本明細書に記載の方法は、個体体内で治療のために使用され得る。「ex vivo」は、生体外部を意味する。ex vivo細胞集団の例として、個体から得られた流体または組織試料を含む、in vitro細胞培養物および生物学的試料が挙げられる。このような試料は、当技術分野で周知の方法によって得ることができる。例示的な生物学的な流体試料として、血液、脳脊髄液、尿、および唾液が挙げられる。例示的な組織試料として、腫瘍およびその生検材料が挙げられる。この文脈では、本発明は、治療目的および実験目的を含めた様々な目的で使用することができる。例えば、本発明は、ex vivoで使用して、所与の徴候、細胞型、個体、および他のパラメータに合った最適なスケジュールおよび/またはIDO1阻害剤投与の投与量を決定することができる。このような使用から得られた情報は、in vivo処置のためのプロトコルを設定するために、実験目的または臨床で使用することができる。本発明が適合し得る他のex vivo使用は、以下に記載されているか、または当業者に明らかになる。選択された化合物は、ヒトまたは非ヒト被験体における安全性または耐性用量を調査するために、さらに特徴付けることができる。このような特性は、当業者に一般に公知の方法を使用して調査され得る。
【0143】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、IDO1活性の阻害に応答性であるかまたは応答性であると考えられる、疾患状態、障害、および状態(まとめて「適応症」とも称される)を有するかまたは有すると疑われる被験体を処置するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、IDO1ポリペプチドの活性を阻害するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、過度の免疫反応もしくは破壊的な免疫反応、または細胞(例えば、がん細胞)の成長もしくは増殖を阻害するため、または免疫抑制を阻害するために使用され得る。
【0144】
本明細書に記載される化合物での処置に適した例示的な適応症としては、限定されないが、がん、ウイルス感染(例えば、HIV感染、HBV感染、HCV感染、他の感染症(例えば、皮膚感染、GI感染、尿路感染症、性器尿路感染、および全身性感染))、うつ病、神経変性障害(例えば、アルツハイマー病およびハンティングトン病)、外傷、加齢性白内障、器官移植(例えば、器官移植拒絶)、ならびに自己免疫疾患が挙げられる。
【0145】
自己免疫疾患の例としては、喘息、膠原病(例えば、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シャープ症候群(Sharp’s syndrome)、CREST症候群(石灰沈着症、レーノー症候群、食道不整律、強指症、毛細血管拡張症)、皮膚筋炎、脈管炎(ヴェーゲナー病(Morbus Wegener’s))およびシェーグレン症候群)、腎臓疾患(例えば、グッドパスチャー症候群、急速進行性糸球体腎炎およびII型膜性増殖性糸球体腎炎、内分泌性疾患(例えば、I型糖尿病、自己免疫性多腺性内分泌不全症・カンジダ症・外胚葉ジストロフィー(autoimmune polyendocrinopathy−candidiasis−ectodermal dystrophy)(APECED)、自己免疫副甲状腺炎(autoimmune parathyroidism)、悪性貧血、性腺機能不全(gonad insufficiency)、突発性アジソン病(idiopathic Morbus Addison’s)、甲状腺機能亢進、橋本甲状腺炎および原発性粘液水腫)、皮膚病(例えば、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、妊娠性疱疹、表皮水疱症および多形性紅斑大(erythema multiforme major))、肝臓疾患(例えば、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性胆管炎、自己免疫性肝炎1型、自己免疫性肝炎2型)、原発性硬化性胆管炎、神経性疾患(例えば、多発性硬化症、重症筋無力症、筋無力性ランバート−イートン症候群、後天性神経性筋硬直(acquired neuromyotomy)、ギヤン−バレー症候群(ミラー−フィッシャー症候群(Muller−Fischer syndrome))、スティッフマン症候群、小脳変性、運動失調、眼球クローヌス、感覚ニューロパシー(sensoric neuropathy)およびアカラシア)、血液疾患(例えば、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ヴェルルホフ病(Morbus Werlhof)))、関連する自己免疫反応を伴う感染症(例えば、AIDS、アレルギー性炎症、炎症性腸疾患、乾癬および全身性エリテマトーデス、マラリアおよびシャーガス病)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0146】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、がん、ウイルス感染、うつ病、神経変性障害、外傷、加齢性白内障、器官移植拒絶、または自己免疫疾患を処置するために使用され得る。
【0147】
他の実施形態において、処置されるべき疾患は、固形腫瘍である。特定の実施形態において、この固形腫瘍は、膵臓がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎臓がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸部がん、胃がん、食道がん、頭頚部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成型希突起膠腫、成人多形性グリア芽細胞腫、および成人未分化神経膠星状細胞腫)、骨がん、または軟部組織肉腫に由来する。いくつかの実施形態において、この固形腫瘍は、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、結腸がん、CNSがん、黒色腫、卵巣がん、腎臓がん、前立腺がん、または乳がんに由来する。
【0148】
いくつかの実施形態において、処置されるべき疾患は、白血病またはリンパ腫である。いくつかの実施形態において、処置されるべき疾患は、大細胞型B細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、縦隔B細胞性リンパ腫、ハイグレードB細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病(ALL)(例えばB細胞急性リンパ芽球性白血病(BALL))、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、またはヘアリーセル白血病(HCL)である。
【0149】
いくつかの実施形態において、この疾患は、自己免疫疾患である。特定の実施形態において、この自己免疫疾患は、狼瘡(例えば、全身性エリテマトーデス(SLE))、重症筋無力症(myestenia gravis)、慢性関節リウマチ(RA)、急性播種性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、乾癬、シェーグレン症候群、乾癬、自己免疫性溶血性貧血、喘息、または慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。他の実施形態において、この疾患は炎症である。なお他の実施形態において、この疾患は、過度の免疫反応または破壊的な免疫反応、例えば、喘息、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および狼瘡である。
【0150】
IDO1活性の阻害に応答性であるかまたは応答性であると考えられる疾患または状態を有するかまたは有すると疑われる被験体を、この被験体に、本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、もしくは混合物を投与することによって、処置する方法が提供される。IDO1ポリペプチドのキナーゼ活性を、このポリペプチドを、本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、もしくは混合物と接触させることによって、阻害する方法もまた提供される。造血起源のがん細胞の成長または増殖を阻害する方法もまた提供され、この方法は、これらのがん細胞を、有効量の、本明細書中に記載される化合物またはその薬学的に受容可能な塩、異性体、もしくは混合物と接触させる工程を包含する。
【0151】
1つの実施形態において、本願の化合物は、がんまたは炎症性障害を処置するために使用および/または開発される、1つまたはより多くのさらなる治療剤と組み合わせて使用され得る。この1つまたはより多くのさらなる治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、放射線療法剤、抗腫瘍剤、抗がん剤、抗増殖剤、抗線維症剤、抗血管新生剤、治療用抗体、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0152】
この1つまたはより多くのさらなる治療剤は、PI3K(例えば、PI3Kγ、PI3Kβ、PI3Kδ、および/またはPI3Kα)、ヤヌスキナーゼ(JAK)(例えば、JAK1、JAK2および/またはJAK3)、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、ブロモドメイン含有タンパク質阻害剤(BRD)(例えば、BRD4)、リシルオキシダーゼタンパク質(LOX)、リシルオキシダーゼ様タンパク質(LOXL)(例えば、LOXL1−5)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)(例えば、MMP 1〜10)、アデノシンA2Bレセプター(A2B)、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)(例えば、IDH1)、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK)(例えば、ASK1)、セリン/トレオニンキナーゼTPL2、ジスコイジンドメインレセプター(DDR)(例えば、DDR1およびDDR2)、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)、プロテインキナーゼC(PKC)、あるいはこれらの任意の組み合わせに対する阻害剤であり得る。
【0153】
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗線維症剤、免疫療法剤、治療用抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体−薬物結合体(ADC)、放射線療法剤、抗腫瘍剤、抗増殖剤、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾因子またはエディター(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9が挙げられる))、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)、CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫療法剤、T細胞レセプター(TCR)免疫療法剤、免疫チェックポイント阻害剤、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストのうちの1つまたはそれより多く、あるいはこれらの任意の組み合わせと一緒に使用され得るか、または組み合わせられ得る。これらの治療剤は、化合物、抗体、ポリペプチド、またはポリヌクレオチドの形態であり得る。1つの実施形態において、本願は、本明細書中に記載される化合物およびさらなる治療剤を、治療における同時、別個、または逐次の使用のための併用調製物として備える製品を提供する。
【0154】
いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、化学療法剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗線維症剤、免疫療法剤、治療用抗体、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体−薬物結合体(ADC)、放射線療法剤、抗腫瘍剤、抗増殖剤、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾因子またはエディター(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9が挙げられる))、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)、CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫療法剤、T細胞レセプター(TCR)免疫療法剤のうちの1つまたはそれより多く、あるいはこれらの任意の組み合わせと一緒に使用され得るか、または組み合わせられ得る。これらの治療剤は、化合物、抗体、ポリペプチド、生存細胞(例えば、細胞療法)、またはポリヌクレオチドの形態であり得る。いくつかの実施形態において、本願は、本明細書中に記載される化合物およびさらなる治療剤を、治療における同時、別個、または逐次の使用のための併用調製物として備える製品を提供する。
【0155】
いくつかの実施形態において、上記CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫療法剤は、YESCARTA
TM(アキシカブタゲン シロロイセル(axicabtagene ciloleucel))およびKYMRIAH
TM(チサゲンレクロイセル(tisagenlecleucel))から選択される。
【0156】
いくつかの実施形態において、上記CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫療法剤は、YESCARTA
TM(アキシカブタゲン シロロイセル)である。
【0157】
いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くのさらなる治療剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くのさらなる治療剤の投与前または投与後、約30分間またはより長時間、約1時間またはより長時間、約2時間またはより長時間、約4時間またはより長時間、約6時間またはより長時間、約12時間またはより長時間、約24時間またはより長時間、約48時間またはより長時間、あるいは約72時間またはより長時間で、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くのさらなる治療剤の投与前または投与後、約30分間またはより短時間、約1時間またはより短時間、約2時間またはより短時間、約4時間またはより短時間、約6時間またはより短時間、約12時間またはより短時間、約24時間またはより短時間、約48時間またはより短時間、あるいは約72時間またはより短時間で、投与される。
【0158】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩)を、1つまたはそれより多くのさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くのさらなる治療剤は、免疫療法剤、例えば、免疫チェックポイント阻害剤、造血前駆キナーゼ1(HPK1)阻害剤、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、または操作された免疫細胞(例えば、キメラ抗原レセプターを有するT細胞(すなわち、CAR T細胞)もしくは操作されたT細胞レセプター(TCR)を有するT細胞を含む。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより長時間、約1時間またはより長時間、約2時間またはより長時間、約4時間またはより長時間、約6時間またはより長時間、約12時間またはより長時間、約24時間またはより長時間、約48時間またはより長時間、あるいは約72時間またはより長時間で、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより短時間、約1時間またはより短時間、約2時間またはより短時間、約4時間またはより短時間、約6時間またはより短時間、約12時間またはより短時間、約24時間またはより短時間、約48時間またはより短時間、あるいは約72時間またはより短時間で、投与される。
【0159】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント阻害剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、低分子阻害剤である。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、アデノシンA
2Aレセプター(A2aR)、B7−H3、V−Setドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7−H4としても公知)、BおよびTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、キラー細胞免疫グロブリン様レセプター(KIR)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)、プログラム細胞死リガンド2(PD−L2)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(T−cell Immunoglobulin and Mucin−Domain Containing 3)(TIM−3)、またはT細胞活性化のVドメインIgサプレッサ(VISTA)を阻害する。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016が挙げられるが、これらに限定されない。
【0160】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストの投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、CD27、CD28、CD40、CD122、4−1BB、OX40、グルココルチコイド誘導性TNFRファミリー関連タンパク質(GITR)、または誘導性T細胞共刺激分子(ICOS)のアゴニストである。
【0161】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、操作された免疫細胞の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、異種の操作された免疫細胞、例えば、異種の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、自己由来の操作された免疫細胞、例えば、自己由来の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。
【0162】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の、YESCARTA
TMとの商標で販売されているアキシカブタゲン シロロイセルと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の、KYMRIAH
TMとの商標で販売されているチサゲンレクロイセルと組み合わせて投与する工程を包含する。
【0163】
いくつかの実施形態において、被験体における疾患を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、および(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。
【0164】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、1つまたはそれより多くのさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くのさらなる治療剤は、免疫療法剤、例えば、免疫チェックポイント阻害剤、造血前駆キナーゼ1(HPK1)阻害剤、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、または操作された免疫細胞(例えば、キメラ抗原レセプターを有するT細胞(すなわち、CAR T細胞)もしくは操作されたT細胞レセプター(TCR)を有するT細胞)を含む。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより長時間、約1時間またはより長時間、約2時間またはより長時間、約4時間またはより長時間、約6時間またはより長時間、約12時間またはより長時間、約24時間またはより長時間、約48時間またはより長時間、あるいは約72時間またはより長時間で、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより短時間、約1時間またはより短時間、約2時間またはより短時間、約4時間またはより短時間、約6時間またはより短時間、約12時間またはより短時間、約24時間またはより短時間、約48時間またはより短時間、あるいは約72時間またはより短時間で、投与される。
【0165】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント阻害剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、低分子阻害剤である。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、アデノシンA
2Aレセプター(A2aR)、B7−H3、Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7−H4としても公知)、BおよびTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、キラー細胞免疫グロブリン様レセプター(KIR)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)、プログラム細胞死リガンド2(PD−L2)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(TIM−3)、またはT細胞活性化のVドメインIgサプレッサ(VISTA)を阻害する。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016が挙げられるが、これらに限定されない。
【0166】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストの投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、CD27、CD28、CD40、CD122、4−1BB、OX40、グルココルチコイド誘導性TNFRファミリー関連タンパク質(GITR)、または誘導性T細胞共刺激分子(ICOS)のアゴニストである。
【0167】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、操作された免疫細胞の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、異種の操作された免疫細胞、例えば、異種の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、自己由来の操作された免疫細胞、例えば、自己由来の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞(例えば、操作されたT細胞)は、腫瘍抗原を標的とする。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞(例えば、操作されたT細胞)は、CD7、CD19、CD22、CD30、CD33、CD70、CD123、GD2、HER2、EpCAM、PSA、MUC1、CEA、B細胞変異抗原(BCMA)、グリピカン3、メソセリン(mesothelin)、またはEGFRvIIIを標的とする。
【0168】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の、YESCARTA
TMとの商標で販売されているアキシカブタゲン シロロイセルと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の、KYMRIAH
TMとの商標で販売されているチサゲンレクロイセルと組み合わせて投与する工程を包含する。
【0169】
いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、および(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、および(2)治療有効量の化学療法剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(2)治療有効量の化学療法剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるがんまたはウイルス感染を処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(3)治療有効量の化学療法剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0170】
ホスホイノシチド3−キナーゼ阻害剤(PI3K阻害剤)は、ホスホイノシチド3−キナーゼ酵素(PI3Kγ、PI3Kβ、PI3Kδ、およびPI3Kαが挙げられるが、これらに限定されない)のうちの1つまたはより多くを阻害することによって、機能する。PI3K阻害剤の非限定的な例としては、ウォルトマンニン、デメトキシビリジン、LY294002、イデラリシブ(idelalisib)、ペリホシン(perifosine)、PX−866、IPI−145、BAY 80−6946、BEZ235、RP6530、TGR 1202、INK1117、GDC−0941、BKM120、XL147(SAR245408としても公知)、XL765(SAR245409としても公知)、Palomid 529、GSK1059615、ZSTK474、PWT33597、IC87114、CAL263、RP6503、PI−103、GNE−477、CUDC−907およびAEZS−136が挙げられる。いくつかの実施形態において、このPI3K阻害剤は、PI3Kδ阻害剤(例えば、イデラリシブ、IPI−145、RP6530、およびRP6503)、ならびに米国特許第8,569,296号ならびに国際公開第2014/006572および同第2015/001491号に開示されるものである。
【0171】
いくつかの実施形態において、この1つまたはより多くのさらなる治療剤は、MMP9阻害剤、またはMMP9の発現および/もしくは活性を阻害する剤であり得る。MMP9についての代表的なタンパク質配列は、GenBankアクセッション番号NP_004985である。この阻害剤は、低分子または生物学的であり得る。例えば、Gu et al.,The Journal of Neuroscience,25(27):6401−6408(2005)は、特異的なMMP9阻害剤であるSB−3CT(CAS 292605−14−2)を開示する。さらに、siRNA、アンチセンスRNAおよび抗体もまた、MMP9の発現または活性を阻害することが実証されており、本開示の範囲内である。1つの実施形態において、MMP9阻害剤は、モノクローナル抗MMP9抗体である。いくつかの実施形態において、この1つまたはより多くのさらなる治療剤は、MMP9阻害剤、およびゲムシタビンなどのヌクレオシド類似体を含む。
【0172】
上記治療剤(例えば、PI3K阻害剤、JAK阻害剤、SYK阻害剤、BTK阻害剤、BRD4阻害剤、LOXL2阻害剤、MMP9阻害剤、A2B阻害剤、IDH阻害剤、ASK阻害剤、TPL2阻害剤、DDR1阻害剤、TBK阻害剤、HDAC阻害剤、PKC阻害剤)のうちの1つ、2つ、3つ、またはより多くは、さらに使用され得るか、または化学療法剤、免疫療法剤、放射線療法剤、抗腫瘍剤、抗がん剤、抗線維症剤、抗血管新生剤、治療用抗体、もしくはこれらの任意の組み合わせと合わせられ得る。
【0173】
化学療法剤は、それらの作用機序によって、例えば、以下の群に分類することができる。代謝拮抗物質/抗がん剤、例えばピリミジン類似体(フロクスウリジン、カペシタビンおよびシタラビン);プリン類似体、葉酸アンタゴニストおよび天然産物を含む関係する阻害剤である抗増殖/有糸分裂阻害剤、例えばビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)および微小管、例えばタキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロンおよびナベルビン、エピポドフィロトキシン(epidipodophyllotoxin)(エトポシド、テニポシド);DNA損傷剤(アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、シトキサン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イホスファミド(iphosphamide)、メルファラン、メクロレタミン(merchlorehtamine)、マイトマイシン、ミトキサントロン、ニトロソ尿素、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシド、トリエチレンチオホスホルアミド);抗生物質、例えばダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)およびマイトマイシン;酵素(L−アスパラギンを全身的に代謝し、それらの独自のアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を枯渇させる、L−アスパラギナーゼ);抗血小板剤;抗増殖/有糸分裂阻害性アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード シクロホスファミドおよび類似体、メルファラン、クロラムブシル)、および(ヘキサメチルメラミンおよびチオテパ)、アルキルニトロソ尿素(BCNU)および類似体、ストレプトゾシン)、トラゼン−ダカルバジン(dacarbazinine)(DTIC);抗増殖/有糸分裂阻害性代謝拮抗剤、例えば葉酸類似体(メトトレキセート);白金配位錯体(シスプラチン、オキサリプラチン(oxiloplatinim)、カルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド;ホルモン、ホルモン類似体(エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、ニルタミド)およびアロマターゼ阻害剤(レトロゾール、アナストロゾール);抗凝固剤(ヘパリン、合成ヘパリン塩およびトロンビンの他の阻害剤);血栓溶解剤(例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼ)、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、クロピドグレル;抗遊走(antimigratory)剤;抗分泌性剤(ブレフェルジン(breveldin));免疫抑制剤であるタクロリムス シロリムス アザチオプリン、ミコフェノレート;化合物(TNP−470、ゲニステイン)および成長因子阻害剤(血管内皮成長因子阻害剤、線維芽細胞成長因子阻害剤);アンジオテンシンレセプター遮断剤、一酸化窒素供与体;アンチセンスオリゴヌクレオチド;抗体(トラスツズマブ、リツキシマブ);細胞周期阻害剤および分化誘発物質(トレチノイン);阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤(ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド(eniposide)、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカンおよびミトキサントロン、トポテカン、イリノテカン、カンプトテシン(camptothesin))、コルチコステロイド(コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン(methylpednisolone)、プレドニゾンおよびプレドニゾロン(prenisolone));成長因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;機能障害誘発物質、毒素、例えばコレラ毒素、リシン、緑膿菌外毒素、百日咳菌のアデニル酸シクラーゼ毒素、またはジフテリア毒素、およびカスパーゼ活性化因子;ならびにクロマチン。
【0174】
本明細書で使用される場合、用語「化学療法剤」または「化学療法性」(または化学療法剤を用いる処置の場合には「化学療法」)は、がんの処置に有用な任意の非タンパク性(すなわち、非ペプチド性)化合物を包含することが意図される。化学療法剤の例として、アルキル化剤、例えばチオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN);アルキルスルホナート、例えばブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えばベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)およびウレドーパ(uredopa);アルトレタミン(alfretamine)を含む、エミレルミン(emylerumine)およびメミラメラミン(memylamelamine)、トリエチレンメラミン(triemylenemelamine)、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミドおよびトリメチロールメラミン(trimemylolomelamine);アセトゲニン(特に、ブラタシンおよびブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;ズオカルマイシン(合成類似体、KW−2189およびCBI−TMIを含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチイン(sarcodictyin);スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン(foremustine)、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンガンマIIおよびカリケアマイシンファイI1、例えば、Agnew、Chem.Intl.Ed.Engl、33号:183〜186頁(1994年)参照;ダイネミシン(dynemicin)Aを含むダイネミシン;ビスフォスフォネート、例えばクロドロネート;エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチンクロモフォアおよび関係する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団(chromomophore))、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(carrninomycin)、カルチノフィリン(carzinophilin)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質、例えばメトトレキセートおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えばデモプテリン(demopterin)、メトトレキセート、プテロプテリン(pteropterin)、トリメトレキサート;プリン類似体、例えばフルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;副腎皮質ホルモン抑制剤(anti−adrenals)、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤(replinisher)、例えばフォリン(frolinic)酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ヘストラブシル(hestrabucil);ビサントレン;エダトレキセート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルホルムチン(elformthine);エリプチニウムアセタート;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロイコボリン;ロニダミン;マイタンシノイド、例えばメイタンシンおよびアンサマイトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン(tricUorotriemylamine);トリコテセン(特に、T−2毒素、ベルカリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ(thiopeta);タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))およびドセタキセル(TAXOTERE(登録商標));クロラムブシル;ゲムシタビン(Gemzar(登録商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;白金類似体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン(mitroxantrone);ビンクリスチン(vancristine);ビノレルビン(Navelbine(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ(xeoloda);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸;カペシタビン;FOLFIRI(フルオロウラシル、ロイコボリンおよびイリノテカン)、ならびに上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸または誘導体が挙げられる。本願では、1つまたはそれより多くの化学療法剤が使用されるか、または含まれる。例えば、ゲムシタビン、nab−パクリタキセル、およびゲムシタビン/nab−パクリタキセルは、過剰増殖障害を処置するために、JAK阻害剤および/またはPI3Kδ阻害剤と一緒に使用される。
【0175】
また、「化学療法剤」の定義には、腫瘍へのホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えばタモキシフェン(Nolvadex
TMを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(Fareston(登録商標))を含む、例えば、抗エストロゲン剤および選択的エストロゲンレセプターモジュレーター(SERM);副腎におけるエストロゲン産生を調節する、酵素アロマターゼの阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メゲストロールアセタート(Megace(登録商標))、エキセメスタン、フォルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(Rivisor(登録商標))、レトロゾール(Femara(登録商標))、およびアナストロゾール(Arimidex(登録商標))など;ならびに抗アンドロゲン剤、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド(leuprohde)、およびゴセレリン;ならびに上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸または誘導体が含まれる。
【0176】
抗血管新生剤として、レチノイド酸およびその誘導体、2−メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ(metalloproternase)−2の組織阻害剤、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−2、軟骨由来の阻害剤、パクリタキセル(nab−パクリタキセル)、血小板因子4、硫酸プロタミン(クルペイン)、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から調製される)、硫酸化多糖体ペプチドグリカン複合体(sp−pg)、スタウロスポリン、例えばプロリン類似体((1−アゼチジン−2−カルボン酸(LACA)、cisヒドロキシプロリン、D,L−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリン(thiaproline)、アルファ−ジピリジル、ベータ−アミノプロピオニトリルフマラート、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3H)−オキサゾロンを含むマトリックス代謝のモジュレーター;メトトレキセート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン−血清、chimp−3、キモスタチン、テトラデカ硫酸ベータ−シクロデキストリン(beta−cyclodextrin tetradecasulfate)、エポネマイシン;フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d−ペニシラミン(CDPT)、ベータ−1−アンチコラゲナーゼ−血清、アルファ(alpba)−2−抗プラスミン、ビサントレン、ロベンザリット二ナトリウム、n−2−カルボキシフェニル−4−クロロアントラニル(chloroanthronilic)酸二ナトリウムすなわち「CCA」、サリドマイド;血管新生抑制ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール(cargboxynaminolmidazole);メタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばBB94が挙げられるが、これらに限定されない。他の抗血管新生剤として、以下の血管新生成長因子:ベータ−FGF、アルファ−FGF、FGF−5、VEGFアイソフォーム、VEGF−C、HGF/SFおよびAng−1/Ang−2に対する抗体、好ましくはモノクローナル抗体が挙げられる。Ferrara N.およびAlitalo,K.「Clinical application of angiogenic growth factors and their inhibitors」(1999年)Nature Medicine 5巻:1359〜1364頁参照。
【0177】
抗線維症剤として、ベータ−アミノプロピオニトリル(aminoproprionitrile)(BAPN)などの化合物、ならびに、リシルオキシダーゼの阻害剤、ならびにコラーゲンの異常沈着に関連する疾患および状態の処置におけるそれらの使用に関する、1990年10月23日に発行された、Palfreymanらに対する「Inhibitors of lysyl oxidase」と題する米国特許第4,965,288号;様々な病理学的な線維性状態の処置のためにLOXを阻害する化合物に関する、1991年3月5日に発行された、Kaganらに対する「Anti−fibrotic agents and methods for inhibiting the activity of lysyl oxidase in situ using adjacently positioned diamine analogue substrate」と題する米国特許第4,997,854号(これらは参考として本明細書に援用される)に開示の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例示的な阻害剤は、2−イソブチル−3−フルオロ−、クロロ−、またはブロモ−アリルアミンなどの化合物に関する、1990年7月24日に発行された、Palfreymanらに対する「Inhibitors of lysyl oxidase」と題する米国特許第4,943,593号;ならびに、例えば米国特許第5,021,456号;米国特許第5,5059,714号;米国特許第5,120,764号;米国特許第5,182,297号;米国特許第5,252,608号(2−(1−ナフチルオキシメチル(naphthyloxymemyl))−3−フルオロアリルアミンに関する);ならびに米国特許出願第2004/0248871号に記載されている(これらは参考として本明細書に援用される)。また、例示的な抗線維症剤として、リシルオキシダーゼの活性部位のカルボニル基と反応する第一級アミン、より具体的にはカルボニルと結合した後に共鳴によって安定化される生成物を生成するもの、例えば以下の第一級アミン:エミレンマミン(emylenemamine)、ヒドラジン、フェニルヒドラジンおよびそれらの誘導体、セミカルバジド、ならびに尿素誘導体、アミノニトリル、例えばベータ−アミノプロピオニトリル(BAPN)、または2−ニトロエチルアミン、不飽和もしくは飽和ハロアミン、例えば2−ブロモ−エチルアミン、2−クロロエチルアミン、2−トリフルオロエチルアミン、3−ブロモプロピルアミン、p−ハロベンジルアミン、セレノホモシステインラクトンが挙げられる。また、抗線維症剤は、細胞に貫入するかまたは貫入しない銅キレート剤である。例示的な化合物として、リシルオキシダーゼによってリシルおよびヒドロキシリシル残基の酸化的脱アミノ化に由来するアルデヒド誘導体を遮断する化合物などの間接的な阻害剤、例えばチオールアミン、特にD−ペニシラミンまたはその類似体、例えば2−アミノ−5−メルカプト−5−メチルヘキサン酸、D−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム−4−((p−1−ジメチル−2−アミノ−2−カルボキシエチル)ジチオ)ブタンスルフレート(sulphurate)、2−アセトアミドエチル−2−アセトアミドエタンチオールスルファネート(sulphanate)、ナトリウム−4−メルカプトブタンスルフィネート(mercaptobutanesulphinate)三水和物が挙げられる。
【0178】
免疫療法剤として、患者を処置するのに適した治療用抗体、例えばアバゴボマブ(abagovomab)、アデカツムマブ(adecatumumab)、アフツズマブ、アレムツズマブ、アルツモマブ(altumomab)、アマツキシマブ、アナツモマブ(anatumomab)、アルシツモマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ(bectumomab)、ベバシツマブ、ビバツズマブ(bivatuzumab)、ブリナツモマブ(blinatumomab)、ブレンツキシマブ、カンツズマブ、カツマキソマブ、セツキシマブ、シタツズマブ(citatuzumab)、シクスツムマブ、クリバツズマブ(clivatuzumab)、コナツムマブ(conatumumab)、ダラツムマブ、ドロジツマブ(drozitumab)、ドゥリゴツマブ(duligotumab)、ドゥシギツマブ(dusigitumab)、デツモマブ(detumomab)、ダセツズマブ、ダロツズマブ(dalotuzumab)、エクロメキシマブ(ecromeximab)、エロツズマブ、エンシツキシマブ(ensituximab)、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、エタラシズマブ(etaracizumab)、ファーレツズマブ(farietuzumab)、フィクラツズマブ(ficlatuzumab)、フィギツムマブ、フランボツマブ(flanvotumab)、フツキシマブ(futuximab)、ガニツマブ、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ(girentuximab)、グレンバツムマブ(glembatumumab)、イブリツモマブ、イゴボマブ(igovomab)、イマガツズマブ(imgatuzumab)、インダツキシマブ(indatuximab)、イノツズマブ、インテツムマブ(intetumumab)、イピリムマブ、イラツムマブ(iratumumab)、ラベツズマブ、レクサツムマブ、リンツズマブ、ロルボツズマブ(lorvotuzumab)、ルカツムマブ(lucatumumab)、マパツムマブ(mapatumumab)、マツズマブ、ミラツズマブ、ミンレツモマブ(minretumomab)、ミツモマブ(mitumomab)、モキセツモマブ(moxetumomab)、ナルナツマブ(narnatumab)、ナプツモマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、ノフェツモマブ(nofetumomabn)、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オファツムマブ、オララツマブ(olaratumab)、オナルツズマブ(onartuzumab)、オポルツズマブ(oportuzumab)、オレゴボマブ、パニツムマブ、パルサツズマブ(parsatuzumab)、パトリツマブ(patritumab)、ペムツモマブ(pemtumomab)、ペルツズマブ、ピンツモマブ(pintumomab)、プリツムマブ(pritumumab)、ラコツモマブ(racotumomab)、ラドレツマブ(radretumab)、リロツムマブ、リツキシマブ、ロバツムマブ(robatumumab)、サツモマブ(satumomab)、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シルツキシマブ、シムツズマブ(simtuzumab)、ソリトマブ(solitomab)、タカツズマブ(tacatuzumab)、タプリツモマブ(taplitumomab)、テナツモマブ(tenatumomab)、テプロツムマブ(teprotumumab)、ティガツズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ(tucotuzumab)、ウブリツキシマブ(ublituximab)、ベルツズマブ、ボルセツズマブ(vorsetuzumab)、ボツムマブ(votumumab)、ザルツムマブ、CC49および3F8が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な治療用抗体は、さらに、放射性同位体粒子、例えばインジウムIn111、イットリウムY90、ヨウ素I−131で標識するか、またはそれらと組み合わせることができる。
【0179】
また本願は、1つまたはそれより多くの標準治療、例えば化学療法、放射線療法、免疫療法、外科手術、またはこれらの組み合わせを受けている被験体を処置する方法を提供する。したがって、1つまたはそれより多くの治療剤または阻害剤は、化学療法、放射線療法、免疫療法、外科手術またはこれらの組み合わせの実施の前、最中または後に投与され得る。
【0180】
特定の実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に対して実質的に治療不応性であるか、または(ii)化学療法での処置後に再発しているか、または(i)と(ii)との両方である、ヒトであり得る。実施形態のいくつかにおいて、この被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法剤を含めて)に対して治療不応性である。
【0181】
特定の実施形態において、この被験体は、フルダラビン、リツキシマブ、オビヌツズマブ(obinutuzumab)、アルキル化剤、アレムツズマブおよび他の化学療法処置、例えば、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CHOP(リツキシマブ−CHOP);hyperCVAD(過剰分画(hyperfractionated)シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキセート、シタラビン);R−hyperCVAD(リツキシマブ−hyperCVAD);FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);R−FCM(リツキシマブ、フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);ボルテゾミブおよびリツキシマブ;テムシロリムス(temsirolimus)およびリツキシマブ;テムシロリムスおよびベルケイド(登録商標);ヨウ素−131トシツモマブ(tositumomab)(Bexxar(登録商標))およびCHOP;CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CVP(リツキシマブ−CVP);ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド);R−ICE(リツキシマブ−ICE);FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ);FR(フルダラビン、リツキシマブ);ならびにD.T.PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、アドリアマイシン(登録商標)、シクロホスファミド、エトポシド)から選択される、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法剤を含めて)に対して治療不応性である。
【0182】
化学療法処置の他の例(標準的または実験的な化学療法を含む)を、以下に記載する。さらに、特定のリンパ腫の処置は、Cheson,B.D.、Leonard,J.P.、「Monoclonal Antibody Therapy for B−Cell Non−Hodgkin’s Lymphoma」The New England Journal of Medicine 2008年、359巻(6号)、613〜626頁;およびWierda,W.G.、「Current and Investigational Therapies for Patients with CLL」Hematology 2006年、285〜294頁に概説されている。米国におけるリンパ腫の発生パターンの概略が、Morton,L.M.ら「Lymphoma Incidence Patterns by WHO Subtype in the United States、1992−2001」Blood 2006年、107巻(1号)、265〜276頁に記載されている。
【0183】
リンパ腫または白血病を処置する免疫療法剤の例として、リツキシマブ(例えばリツキサン)、アレムツズマブ(例えばキャンパス、マブキャンパス)、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗MN−14抗体、抗TRAIL、抗TRAIL DR4およびDR5抗体、抗CD74抗体、アポリズマブ、ベバシツマブ、CHIR−12.12、エピラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、ガリキシマブ、ha20、イブリツモマブチウキセタン、ルミリキシマブ、ミラツズマブ、オファツムマブ、PRO131921、SGN−40、WT−1類似体ペプチドワクチン、WT1 126−134ペプチドワクチン、トシツモマブ、ヒトの自己腫瘍由来のHSPPC−96、およびベルツズマブが挙げられるが、これらに限定されない。追加の免疫療法剤として、リンパ腫などの個々の患者の腫瘍の遺伝的構成に基づいてがんワクチンを使用することが含まれ、ワクチンの例は、GTOP−99である(MyVax(登録商標))。
【0184】
リンパ腫または白血病を処置する化学療法剤の例として、アルデスロイキン、アルボシジブ、アンチネオプラストンAS2−1、アンチネオプラストンA10、抗胸腺細胞グロブリン、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、三酸化ヒ素、ベータアレチン、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、BMS−345541、ボルテゾミブ(ベルケイド(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、カルボプラチン、キャンパス−1H、CC−5103、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、クロファラビン、シスプラチン、クラドリビン(ロイスタチン(Leustarin))、クロラムブシル(ロイケラン)、クルクミン、シクロスポリン、シクロホスファミド(Cyloxan、Endoxan、Endoxana、Cyclostin)、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、DT PACE、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン(アドリアマイシン(登録商標)、アドリブラスチン)、ドキソルビシン塩酸塩、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、フェンレチニド、フィルグラスチム、メルファラン、メスナ、フラボピリドール、フルダラビン(フルダラ)、ゲルダナマイシン(17−AAG)、イホスファミド、イリノテカン塩酸塩、イクサベピロン、レナリドミド(Revlimid(登録商標)、CC−5013)、リンホカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メトトレキセート、ミトキサントロン塩酸塩、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン(ゲナセンス) オバトクラックス(GX15−070)、オブリメルセン、オクトレオチド酢酸塩、オメガ−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、PD0332991、ペグ化リポソームのドキソルビシン塩酸塩、ペグフィルグラスチム、ペントスタチン(Pentstatin)(ニペント(Nipent))、ペリフォシン、プレドニゾロン、プレドニゾン、R−ロスコビチン(セリシクリブ(Selicilib)、CYC202)、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−12、組換えインターロイキン−11、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、リツキシマブ、サルグラモスチム、シルデナフィルクエン酸塩、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl−779)、サリドマイド、治療用の同種リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、ベルケイド(登録商標)(ボルテゾミブまたはPS−341)、ビンクリスチン(オンコビン)、ビンクリスチン硫酸塩、ビノレルビン酒石酸塩、ボリノスタット(SAHA)、ボリノスタット、およびFR(フルダラビン、リツキシマブ)、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、ハイパーCVAD(多分割型シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキセート、シタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、R−CHOP(リツキシマブとCHOP)、R−CVP(リツキシマブとCVP)、R−FCM(リツキシマブとFCM)、R−ICE(リツキシマブ−ICE)、ならびにR−MCP(リツキシマブ−MCP)が挙げられる。
【0185】
いくつかの実施形態において、上記がんは黒色腫である。本明細書中に記載される化合物と合わせて使用するために適切な剤としては、ダカルバジン(DTIC)であって、必要に応じてカルムスチン(BCNU)およびシスプラチンなどの他の化学療法薬物と一緒のもの;DTIC、BCNU、シスプラチンおよびタモキシフェンからなる「Dartmouthレジメン」;シスプラチンと、ビンブラスチンと、DTICまたはテモゾロミドまたはYERVOY
TMとの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本発明による化合物はまた、黒色腫の処置において、サイトカイン(例えば、インターフェロンアルファ、インターロイキン2)、および腫瘍壊死因子(TNF)が挙げられる、免疫療法薬物と合わせられ得る。
【0186】
記載される化合物はまた、黒色腫の処置において、ワクチン療法と合わせられ得る。抗黒色腫ワクチンは、ある点では、ポリオ、麻疹、およびムンプスなどのウイルスによって引き起こされる疾患を予防するために使用される抗ウイルスワクチンと類似している。弱化黒色腫細胞、または抗原と呼ばれる黒色腫細胞の一部分は、黒色腫細胞を破壊するように身体の免疫系を刺激するために、患者に注入され得る。
【0187】
腕または脚に制限された黒色腫はまた、本明細書中に記載される1つまたはより多くの化合物を含む剤の組み合わせ物を用いて、高温の隔離された肢体還流技術を使用して、処置され得る。この処置プロトコルは、関与する肢体の循環を身体の残りの部分から一時的に分離し、そして高用量の化学療法剤を、この肢体に血液を送る動脈に注入し、これによって、この高用量を曝露すると重篤な副作用を引き起こし得る用量に内部器官を曝露することなく、腫瘍の領域に高用量を提供する。通常、この流体は、102°〜104°Fに加温される。メルファランは、この化学療法手順において最も頻繁に使用される薬物である。これは、腫瘍壊死因子(TNF)と呼ばれる別の剤と一緒に与えられ得る。
【0188】
治療的処置は、幹細胞の移植または処置による前述の治療のいずれかで補充するか、またはそれらと組み合わせることができる。改変された手法の一例は、モノクローナル抗体がインジウムIn111、イットリウムY90、ヨウ素I−131などの放射性同位体粒子と組み合わされる放射免疫療法である。併用療法の例として、ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、Bexxar(登録商標)とCHOPが挙げられるが、これらに限定されない。
【0189】
他の治療手順として、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的療法、酵素阻害剤療法、全身照射、幹細胞注入、幹細胞サポートを伴う骨髄切除、in vitro処置型の末梢血幹細胞移植、臍帯血移植、免疫酵素技術、薬理学的研究、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、慣例的な外科手術、放射線療法、および骨髄非破壊的な同種造血幹細胞移植が挙げられる。
【0190】
抗HBV併用療法
特定の実施形態において、HBV感染を、この感染を有するかまたは有する危険性があるヒトにおいて処置または予防する方法が提供され、この方法は、このヒトに、治療有効量の本明細書に開示の化合物(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物)、またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。1つの実施形態において、HBV感染を、この感染を有するかまたは有する危険性があるヒトにおいて処置する方法が提供され、この方法は、このヒトに、治療有効量の本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0191】
特定の実施形態において、本開示は、HBV感染を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、治療有効量の本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、HBV感染を処置するために適切である、治療有効量の1つまたはより多くのさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0192】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤と組み合わせて含有する、薬学的組成物が提供される。
【0193】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物)、またはその薬学的に受容可能な塩を、1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて含む、キットが提供される。
【0194】
上記実施形態において、このさらなる治療剤は抗HBV剤であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、このさらなる治療剤は、HBV併用薬物、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、インターフェロンαセレプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎コア抗原(HbcAg)を標的とする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP(Na+−タウロコール酸塩共輸送ポリペプチド)阻害剤、ウイルスmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、低分子干渉RNA(short interfering RNA)(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、Srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、ショート合成ヘアピンRNA(short synthetic hairpin RNA)(sshRNA)、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(DART)(登録商標)、デュオボディ(Duobody)(登録商標)、バイト(Bite)(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(TandAb)(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ−1阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプターアクチベーター、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性T−リンパ球関連タンパク質4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球アテニュエーター阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、組換えチモシンα−1、BTK阻害剤、TIGITのモジュレーター、CD47のモジュレーター、SIRPαのモジュレーター、ICOSのモジュレーター、CD27のモジュレーター、CD70のモジュレーター、OX40のモジュレーター、NKG2Dのモジュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3のモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD160のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Axlのモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、遺伝子修飾因子またはエディター(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9が挙げられる)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、US20100143301(Gilead Sciences)、US20110098248(Gilead Sciences)、US20090047249(Gilead Sciences)、US8722054(Gilead Sciences)、US20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(VentirxPharma)、US20140275167(Novira therapeutics)、US20130251673(Novira therapeutics)、US8513184(Gilead Sciences)、US20140030221(Gilead Sciences)、US20130344030(Gilead Sciences)、US20130344029(Gilead Sciences)、US20140343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、US20130267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、US20140330015(Ono pharmaceutical)、US20130079327(Ono pharmaceutical)、US20130217880(Ono pharmaceutical)、に開示されるもののような化合物、およびHBVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0195】
特定の実施形態において、上記1つまたはそれより多くのさらなる治療剤は、Toll様レセプター8(TLR8)モジュレーターを含む。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)モジュレーターは、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニストである。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、米国特許第9,670,205号に開示される化合物であり、これは、その全体が、ならびに開示される化合物(例えば、実施例59、61、62、63、65、66、80、98、101、114、および116の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であるが、これらに限定されない)、ならびにこれらを作製および使用する方法に関して、本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される。
【0196】
いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される。
【0197】
いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩である。
【0198】
いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩である。
【0199】
いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
、またはその薬学的に受容可能な塩である。
【0200】
いくつかの実施形態において、上記1つまたはそれより多くのさらなる治療剤は、プログラム細胞死1(PD−1)阻害剤および/またはプログラム細胞死リガンド1(PD−L1)阻害剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、このプログラム細胞死1(PD−1)阻害剤は、ニボルマブ、ランブロリズマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、PDR001、およびTSR−001、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、このプログラム細胞死リガンド1(PD−L1)阻害剤は、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、もしくはアベルマブ、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物からなる群より選択される。
【0201】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化58】
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【化59】
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【化60】
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【化61】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化62】
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【化63】
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からなる群より選択される、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0202】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、治療有効量の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0203】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0204】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0205】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0206】
特定の実施形態において、HBV感染を有するヒトにおいて、この感染を処置するための方法が提供され、この方法は、このヒトに、
(i)
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
である、治療有効量の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体を、
(ii)
【化73】
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である、治療有効量のToll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩、ならびに
(iii)必要に応じて、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤
と組み合わせて投与する工程を包含する。1つのこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与されない。別のこのような方法において、この必要に応じたPD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤は、投与される。1つのこのような方法において、PD−1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−L1阻害剤が投与される。別のこのような方法において、PD−1阻害剤およびPD−L1阻害剤が投与される。
【0207】
併用療法のための組成物およびキットもまた提供される。いくつかの実施形態において、
(i)
【化74】
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【化75】
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【化76】
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からなる群より選択される、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が、本明細書中で提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0208】
ある特定の実施形態において、
(i)
【化78】
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からなる群より選択される、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0209】
いくつかの実施形態において、
(i)
【化80】
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である、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
である、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0210】
いくつかの実施形態において、
(i)
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
である、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
である、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0211】
ある特定の実施形態において、
(i)
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
である、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
である、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0212】
ある特定の実施形態において、
(i)
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
である、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
である、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物が提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに含有する。
【0213】
いくつかの実施形態において、
(i)
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、キットが、本明細書中で提供される。いくつかの実施形態において、このキットは、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに備える。いくつかの実施形態において、このキットは、ヒトにおけるHBV感染の処置において使用するための指示書をさらに備える。
【0214】
ある特定の実施形態において、
(i)
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、ならびに
(ii)
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、キットが提供される。いくつかの実施形態において、このキットは、PD−1阻害剤および/またはPD−L1阻害剤をさらに備える。いくつかの実施形態において、このキットは、ヒトにおけるHBV感染の処置において使用するための指示書をさらに備える。
【0215】
特定の実施形態において、このさらなる治療剤は、HBV併用薬物、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、toll様レセプター7モジュレーター、toll様レセプター8モジュレーター、Toll様レセプター7および8モジュレーター、Toll様レセプター3モジュレーター、インターフェロンαセレプターリガンド、HBsAg阻害剤、HbcAgを標的とする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、ウイルスmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、低分子干渉RNA(siRNA)、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体が挙げられる)、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、組換えチモシンα−1、BTK阻害剤、およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0216】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物は、錠剤として製剤化され、この錠剤は、HBVを処置するために有用な、1つまたはより多くの他の化合物を必要に応じて含有し得る。特定の実施形態において、この錠剤は、HBVを処置するための別の活性成分(例えば、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、tlr7のモジュレーター、tlr8のモジュレーター、tlr7およびtlr8のモジュレーター、インターフェロンαセレプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎コア抗原(HbcAg)を標的とする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP(Na+−タウロコール酸塩共輸送ポリペプチド)阻害剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、Srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ−1阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプターアクチベーター、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性T−リンパ球関連タンパク質4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、BおよびTリンパ球アテニュエーター阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、BTK阻害剤、TIGITのモジュレーター、CD47のモジュレーター、SIRPαのモジュレーター、ICOSのモジュレーター、CD27のモジュレーター、CD70のモジュレーター、OX40のモジュレーター、NKG2Dのモジュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3のモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD160のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Axlのモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤、ならびにこれらの組み合わせ)を含有し得る。
【0217】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、免疫療法剤(例えば、免疫チェックポイント阻害剤、例えば、造血前駆キナーゼ1(HPK1)阻害剤、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、または操作された免疫細胞(例えば、キメラ抗原レセプターを有するT細胞(すなわち、CAR T細胞)もしくは操作されたT細胞レセプター(TCR)を有するT細胞)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより長時間、約1時間またはより長時間、約2時間またはより長時間、約4時間またはより長時間、約6時間またはより長時間、約12時間またはより長時間、約24時間またはより長時間、約48時間またはより長時間、あるいは約72時間またはより長時間で、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより短時間、約1時間またはより短時間、約2時間またはより短時間、約4時間またはより短時間、約6時間またはより短時間、約12時間またはより短時間、約24時間またはより短時間、約48時間またはより短時間、あるいは約72時間またはより短時間で、投与される。
【0218】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント阻害剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、低分子阻害剤である。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、アデノシンA
2Aレセプター(A2aR)、B7−H3、V−Setドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7−H4としても公知)、BおよびTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、キラー細胞免疫グロブリン様レセプター(KIR)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)、プログラム細胞死リガンド2(PD−L2)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(T−cell Immunoglobulin and Mucin−Domain Containing 3)(TIM−3)、またはT細胞活性化のVドメインIgサプレッサ(VISTA)を阻害する。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016が挙げられるが、これらに限定されない。
【0219】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストの投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、CD27、CD28、CD40、CD122、4−1BB、OX40、グルココルチコイド誘導性TNFRファミリー関連タンパク質(GITR)、または誘導性T細胞共刺激分子(ICOS)のアゴニストである。
【0220】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、操作された免疫細胞の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、異種の操作された免疫細胞、例えば、異種の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、自己由来の操作された免疫細胞、例えば、自己由来の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞(例えば、操作されたT細胞)は、HBV抗原、例えば、B型肝炎表面抗原(HBsAg)またはB型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的とする。
【0221】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)、および(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、および(2)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HBV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(2)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HBV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHBVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞、例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞、(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(3)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HBV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0222】
特定の実施形態において、このような錠剤は、1日1回の投薬に適切である。
【0223】
特定の実施形態において、さらなる治療剤は:
(1)フマル酸テノホビルジソプロキシル+エムトリシタビン(ツルバダ(登録商標));アデホビル+クレブジン、ABX−203+ラミブジン+PEG−IFNα、ABX−203+アデホビル+PEG−IFNα、およびGBV−015から選択される併用薬物;
(2)ベシフォビル(besifovir)、エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジピボキシル、フマル酸テノホビルジピボキシル、テノホビルオクタデシルオキシエチルエステル、テルビブジン(タイゼカ(Tyzeka)(登録商標))、プラデフォビル(pradefovir)、クレブジン、エムトリシタビン(エムトリバ(登録商標))、リバビリン、ラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))、フォスファジド(phosphazide)、ファムシクロビル、SNC−019754、FMCA、フソリン(fusolin)、AGX−1009およびメタカビル(metacavir)からなる群より選択されるHBV DNAポリメラーゼ阻害剤;
(3)リンタトロミド(rintatolimod)、イミドール塩酸塩、インガロン(Ingaron)、デルマビル(dermaVir)、プラケニル(plaquenil)(ヒドロキシクロロキン)、プロリューキン(proleukin)、ヒドロキシ尿素、ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体ミコフェノール酸モフェチル(MMF)、WF−10、リバビリン、IL−12、ポリマーポリエチレンイミン(PEI)、ゲポン(Gepon)、VGV−1、MOR−22、BMS−936559およびIR−103からなる群より選択される免疫調節薬;
(4)GS−9620、GSK−2245035、イミキモッド、レシキモッド、DSR−6434、DSP−3025、IMO−4200、MCT−465、3M−051、SB−9922、3M−052、リムトップ(Limtop)、TMX−30X、TMX−202 RG−7863およびRG−7795からなる群より選択されるToll様レセプター7モジュレーター;
(5)モトリモッド(motolimod)、レシキモッド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763、VTX−1463からなる群より選択されるToll様レセプター8モジュレーター;
(6)リンタトロミド、ポリ−ICLC、MCT−465、MCT−475、リボキソン(Riboxxon)、リボキシム(Riboxxim)およびND−1.1からなる群より選択されるToll様レセプター3モジュレーター;
(7)インターフェロンα−2b(イントロンA(登録商標))、ペグ化インターフェロンα−2a(ペガシス(登録商標))、インターフェロンα1b(Hapgen(登録商標))、ベルドナ(Veldona)、インフラデュア(Infradure)、ロフェロン−A、YPEG−インターフェロンアルファ−2a(YPEG−rhIFNα−2a)、P−1101、アルゲロン(Algeron)、アルファロナ(Alfarona)、インガロン(インターフェロンガンマ)、rSIFN−co(組換えスーパー化合物インターフェロン)、Yペグインターフェロンアルファ−2b(YPEG−rhIFNα−2b)、MOR−22、ペグインターフェロンアルファ−2b(ペグ−イントロン(登録商標))、ビオフェロン(Bioferon)、ノバフェロン(Novaferon)、インムタグ(Inmutag)(Inferon)、マルチフェロン(登録商標)、インターフェロンアルファ−n1(Humoferon(登録商標))、インターフェロンベータ−1a(アボネックス(Avonex)(登録商標))、シャフェロン(Shaferon)、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、アルファフェロン(Alfaferone)、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、インターフェロン−α2(CJ)、ラフェロナム(Laferonum)、ビペグ(Vipeg)、ブラウフェロン(BLAUFERON)−B、ブラウフェロン−A、インターマックスα(Intermax Alpha)、レアルジロン(Realdiron)、ランスチオン(Lanstion)、ペガフェロン(Pegaferon)、PDフェロン−B(PDferon−B)PDフェロン−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロナ2b(alfainterferona 2b)、カルフェロン(Kalferon)、ペグナノ(Pegnano)、フェロンスレ(Feronsure)、ペギヘプ(PegiHep)、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、オプティペグA(Optipeg A)、レアルファ2B(Realfa 2B)、レリフェロン(Reliferon)、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、レアフェロン−EC(Reaferon−EC)、プロキフェロン(Proquiferon)、ユニフェロン(Uniferon)、ウリフロン(Urifron)、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、アンターフェロン(Anterferon)、シャンフェロン(Shanferon)、ライフェロン(Layfferon)、シャン・シェン・レイ・タイ(Shang Sheng Lei Tai)、インテフェン(INTEFEN)、シノゲン(SINOGEN)、フカンタイ(Fukangtai)、ペグスタット(Pegstat)、rHSA−IFNα−2bおよびインテラポ(Interapo)(Interapa)からなる群より選択されるインターフェロンαセレプターリガンド;
(8)アストドリマー(astodrimer)からなる群より選択されるヒアルロニダーゼ阻害剤;
(9)IL−10の調節因子;
(10)HBF−0259、PBHBV−001、PBHBV−2−15、PBHBV−2−1、REP 9AC、REP−9CおよびREP 9AC’からなる群より選択されるHBsAg阻害剤、
(11)CYT003から選択されるToll様レセプター9モジュレーター;
(12)OCB−030、SCY−635およびNVP−018からなる群より選択されるシクロフィリン阻害剤;
(13)ヘキサキシム(Hexaxim)、ヘプリサブ(Heplisav)、モスキリックス(Mosquirix)、DTwP−HBVワクチン、Bio−Hep−B、D/T/P/HBV/M(LBVP−0101;LBVW−0101)、DTwP−Hepb−Hib−IPVワクチン、ヘベルペンタL(Heberpenta L)、DTwP−HepB−Hib、V−419、CVI−HBV−001、テトラブハイ、B型肝炎予防ワクチン(Advax Super D)、ヘパトロール−07(Hepatrol−07)、GSK−223192A、エンゲリックスB(Engerix B)(登録商標)、組換えB型肝炎ワクチン(筋肉内、Kangtai Biological Products)、組換えB型肝炎ワクチン(Hansenual polymorpha酵母、筋肉内、Hualan Biological Engineering)、ビームゲン、ユーフォラバク(Euforavac)、ユートラバク(Eutravac)、アンリックス−DTaP−IPV−Hep B(anrix−DTaP−IPV−Hep B)、インファンリックス−DTaP−IPV−Hep B−Hib(Infanrix−DTaP−IPV−Hep B−Hib)、ペンタビオバクシン(Pentabio Vaksin)DTP−HB−Hib、コンバク(Comvac)4、ツインリックス(Twinrix)、ユーバックス−B(Euvax−B)、トリタンリックス(Tritanrix)HB、インファンリックスHep B、コンバックス(Comvax)、DTP−Hib−HBVワクチン、DTP−HBVワクチン、イ・タイ(Yi Tai)、ヘベルビオバク(Heberbiovac)HB、トリバク(Trivac)HB、ゲルバックス(GerVax)、DTwP−Hep B−Hibワクチン、ビリベ(Bilive)、ヘパバックス−ジーン(Hepavax−Gene)、スーパーバックス(SUPERVAX)、コンバク5、シャンバク−B(Shanvac−B)、ヘブスリン(Hebsulin)、レコンビバックス(Recombivax)HB、レバク(Revac)B mcf、レバクB+、フェンドリックス(Fendrix)、DTwP−HepB−Hib、DNA−001、Shan6、rhHBsAGワクチン、およびDTaP−rHB−Hibワクチンからなる群より選択されるHBV予防ワクチン;
(14)HBsAG−HBIG複合体、Bio−Hep−B、NASVAC、アビ−HB(abi−HB)(静脈内)、ABX−203、テトラブハイ、GX−110E、GS−4774、ペプチドワクチン(イプシロンPA−44)、ヘパトロール−07、NASVAC(NASTERAP)、IMP−321、ベバク(BEVAC)、レバクB mcf、レバクB+、MGN−1333、KW−2、CVI−HBV−002、AltraHepB、VGX−6200、FP−02、TG−1050、NU−500、HBVax、im/TriGrid/抗原ワクチン、Mega−CD40L−アジュバントワクチン、HepB−v、NO−1800、組換えVLPベースの治療ワクチン(HBV感染、VLP Biotech)、AdTG−17909、AdTG−17910 AdTG−18202、ChronVac−B、およびLm HBVからなる群より選択されるHBV治療ワクチン;
(15)ミルクルデックス(Myrcludex)Bからなる群より選択されるHBVウイルス侵入阻害剤;
(16)ISIS−HBVRxからなる群より選択される、ウイルスmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド;
(17)TKM−HBV(TKM−HepB)、ALN−HBV、SR−008、ddRNAiおよびARC−520からなる群より選択される低分子干渉RNA(siRNA);
(18)PGN−514からなる群より選択されるエンドヌクレアーゼモジュレーター;
(19)トリミドックス(Trimidox)からなる群より選択されるリボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤;
(20)オウゴニンからなる群より選択されるB型肝炎ウイルスE抗原阻害剤;
(21)GC−1102、XTL−17、XTL−19、XTL−001、KN−003および完全ヒトモノクローナル抗体療法(B型肝炎ウイルス感染、Humabs BioMed)からなる群より選択される、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体;
(22)ズテクトラ(Zutectra)、シャン・シェン・ガン・ディ(Shang Sheng Gan Di)、ユーマンビッグ(Uman Big)(B型肝炎超免疫)、オムリ−Hep−B(Omri−Hep−B)、ナビ−HB(Nabi−HB)、ヘパテクト(Hepatect)CP、ヘパガム(HepaGam)B、イガンチベ(igantibe)、ニウリバ(Niuliva)、CT−P24、B型肝炎免疫グロブリン(静脈内、pH4、HBV感染、Shanghai RAAS Blood Products)およびフォベプタ(Fovepta)(BT−088)からなる群より選択される、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含めたHBV抗体;
(23)プロパゲルマニウムからなる群より選択されるCCR2ケモカインアンタゴニスト;
(24)シマルファシン(Thymalfasin)からなる群より選択されるチモシンアゴニスト;
(25)組換えIL−7、CYT−107、インターロイキン−2(IL−2、Immunex);組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)およびセルモロイキンからなる群より選択されるサイトカイン;
(26)NVR−1221、NVR−3778、BAY 41−4109、メシル酸モルホチアジンおよびDVR−23からなる群より選択される核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤);
(27)SB−9200、SB−40、SB−44、ORI−7246、ORI−9350、ORI−7537、ORI−9020、ORI−9198およびORI−7170からなる群より選択される、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質;
(28)SB−9200からなる群より選択されるNOD2の刺激物質;
(29)NL−004およびペグ化サイモシンα1からなる群より選択される組換えチモシンα−1;
(30)イソチアフルジン(isothiafludine)、IQP−HBV、RM−5038およびキシンガンチー(Xingantie)からなる群より選択されるB型肝炎ウイルス複製阻害剤;
(31)イデラリシブ、AZD−8186、ブパルリシブ(buparlisib)、CLR−457、ピクチリシブ(pictilisib)、ネラチニブ(neratinib)、リゴセルチブ(rigosertib)、リゴセルチブナトリウム、EN−3342、TGR−1202、アルペリシブ(alpelisib)、デュベリシブ、UCB−5857、タセリシブ(taselisib)、XL−765、ゲダトリシブ(gedatolisib)、VS−5584、コパンリシブ(copanlisib)、CAIオロテート(CAI orotate)、ペリホシン、RG−7666、GSK−2636771、DS−7423、パヌリシブ(panulisib)、GSK−2269557、GSK−2126458、CUDC−907、PQR−309、INCB−040093、ピララリシブ(pilaralisib)、BAY−1082439、プキチニブメシレート(puquitinib mesylate)、SAR−245409、AMG−319、RP−6530、ZSTK−474、MLN−1117、SF−1126、RV−1729、ソノリシブ(sonolisib)、LY−3023414、SAR−260301およびCLR−1401からなる群より選択されるPI3K阻害剤;
(32)BSBI−25からなる群より選択されるcccDNA阻害剤;
(33)MEDI−0680、RG−7446、デュルバルマブ、KY−1003、KD−033、MSB−0010718C、TSR−042、ALN−PDL、STI−A1014およびBMS−936559からなる群より選択されるPD−L1阻害剤;
(34)ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、BGB−108およびmDX−400からなる群より選択されるPD−1阻害剤;
(35)ACP−196、ダサチニブ、イブルチニブ(ibrutinib)、PRN−1008、SNS−062、ONO−4059、BGB−3111、MSC−2364447、X−022、スペブルチニブ(spebrutinib)、TP−4207、HM−71224、KBP−7536、およびAC−0025からなる群より選択されるBTK阻害剤;
(36)ゲンチオピクリン(gentiopicrin)(ゲンチオピクロシド(gentiopicroside))、ニタゾキサニド、ビリナパント(birinapant)、NOV−205(Molixan;BAM−205)、オリゴチド(Oligotide)、ミボチレート(Mivotilate)、フエロン、レバミゾール、カ・シュ・ニン(Ka Shu Ning)、アロフェロン(Alloferon)、WS−007、Y−101(Ti Fen Tai)、rSIFN−co、PEG−IIFNm、KW−3、BP−Inter−014、オレアノール酸(oleanolic acid)、HepB−nRNA、cTP−5(rTP−5)、HSK−II−2、HEISCO−106−1、HEISCO−106、ヘプバルナ(Hepbarna)、IBPB−006IA、ヘプインフェン(Hepuyinfen)、ダスクロスター(DasKloster)0014−01、ジアンガンタイ(Jiangantai)(Ganxikang)、ピクロシド(picroside)、GA5 NM−HBV、ダスクロスター−0039、ヘプランタイ(hepulantai)、IMB−2613、TCM−800B、還元グルタチオンおよびZH−2Nからなる群より選択される、HBVを処置するための他の薬物;ならびに
(37)US20100143301(Gilead Sciences)、US20110098248(Gilead Sciences)、US20090047249(Gilead Sciences)、US8722054(Gilead Sciences)、US20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(VentirxPharma)、US20140275167(Novira therapeutics)、US20130251673(Novira therapeutics)、US8513184(Gilead Sciences)、US20140030221(Gilead Sciences)、US20130344030(Gilead Sciences)、US20130344029(Gilead Sciences)、US20140343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、US20130267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、US20140330015(Ono pharmaceutical)、US20130079327(Ono pharmaceutical)、およびUS20130217880(Ono pharmaceutical)に開示される化合物
のうちの1つまたはより多くから選択される。
【0224】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、1つ、2つ、3つ、4つ、またはより多くのさらなる治療剤と合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、2つのさらなる治療剤と合わせられる。他の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、3つのさらなる治療剤と合わせられる。さらなる実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、4つのさらなる治療剤と合わせられる。この1つ、2つ、3つ、4つまたはより多くのさらなる治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であり得、そして/またはこれらは、異なるクラスの治療剤から選択され得る。
【0225】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤と合わせられる。別の特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに:免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、インターフェロンαセレプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HbcAgを標的とする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチンHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、ウイルスmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ−1阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプターアクチベーター、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性T−リンパ球関連タンパク質4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、BおよびTリンパ球アテニュエーター阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、組換えチモシンα−1、BTK阻害剤、TIGITのモジュレーター、CD47のモジュレーター、SIRPαのモジュレーター、ICOSのモジュレーター、CD27のモジュレーター、CD70のモジュレーター、OX40のモジュレーター、NKG2Dのモジュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3のモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD160のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Axlのモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、遺伝子修飾因子またはエディター(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9が挙げられる)))、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)、およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と合わせられる。
【0226】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、HBsAg阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ−1阻害剤、PI3K阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0227】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、および核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0228】
別の特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、HBsAg阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ−1阻害剤、PI3K阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1つもしくは2つのさらなる治療剤、ならびに:HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、および核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される1つもしくは2つのさらなる治療剤と合わせられる。
【0229】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル+エムトリシタビン(ツルバダ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、エンテカビル(バラクルード(登録商標))、ラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))、クレブジン(登録商標)、エムトリシタビン(エムトリバ(登録商標))、ペグインターフェロンアルファ−2b(ペグ−イントロン(登録商標))、マルチフェロン(登録商標)、インターフェロンα1b(Hapgen(登録商標))、インターフェロンα−2b(イントロンA(登録商標))、ペグ化インターフェロンα−2a(ペガシス(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(Humoferon(登録商標))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(アボネックス(登録商標))、ビオフェロン、インガロン、インムタグ(Inferon)、アルゲロン、ロフェロン−A、オリゴチド、ズテクトラ、シャフェロン、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、アルファフェロン、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、フエロン、インターフェロン−α2(CJ)、ベバク、ラフェロナム、ビペグ、ブラウフェロン−B、ブラウフェロン−A、インターマックスα、レアルジロン、ランスチオン、ペガフェロン、PDフエロン−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロナ2b、カルフェロン、ペグナノ、フェロンスレ、ペギヘプ、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、オプティペグA、レアルファ2B、レリフェロン、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、レアフェロン−EC、プロキフェロン、ユニフェロン、ウリフロン、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、アンターフェロン、シャンフェロン、MOR−22、インターロイキン−2(IL−2、Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、ライフェロン、カ・シュ・ニン、シャン・シェン・レイ・タイ、インテフェン、シノゲン、フカンタイ、アロフェロンおよびセルモロイキンから選択される、1つ、2つ、3つ、4つ、またはより多くの、さらなる治療剤と合わせられる。
【0230】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))と合わせられる。
【0231】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))と合わせられる。
【0232】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は:エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))からなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびに免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、インターフェロンαセレプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HbcAgを標的とする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、ウイルスmRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、エンドヌクレアーゼモジュレーター、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、組換えチモシンα−1、アルギナーゼ−1阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプターアクチベーター、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性T−リンパ球関連タンパク質4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、BおよびTリンパ球アテニュエーター阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、BTK阻害剤、TIGITのモジュレーター、CD47のモジュレーター、SIRPαのモジュレーター、ICOSのモジュレーター、CD27のモジュレーター、CD70のモジュレーター、OX40のモジュレーター、NKG2Dのモジュレーター、Tim−4のモジュレーター、B7−H4のモジュレーター、B7−H3のモジュレーター、NKG2Aのモジュレーター、GITRのモジュレーター、CD160のモジュレーター、HEVEMのモジュレーター、CD161のモジュレーター、Axlのモジュレーター、Merのモジュレーター、Tyroのモジュレーター、遺伝子修飾因子またはエディター(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9が挙げられる))、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)、およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0233】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は:エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))からなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびにペグインターフェロンアルファ−2b(ペグ−イントロン(登録商標))、マルチフェロン(登録商標)、インターフェロンα1b(Hapgen(登録商標))、インターフェロンα−2b(イントロンA(登録商標))、ペグ化インターフェロンα−2a(ペガシス(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(Humoferon(登録商標))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(アボネックス(登録商標))、ビオフェロン、インガロン、インムタグ(Inferon)、アルゲロン、ロフェロン−A、オリゴチド、ズテクトラ、シャフェロン、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、アルファフェロン、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、フエロン、インターフェロン−α2(CJ)、ベバク、ラフェロナム、ビペグ、ブラウフェロン−B、ブラウフェロン−A、インターマックスα、レアルジロン、ランスチオン、ペガフェロン、PDフエロン−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロナ2b、カルフェロン、ペグナノ、フェロンスレ、ペギヘプ、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、オプティペグA、レアルファ2B、レリフェロン、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、レアフェロン−EC、プロキフェロン、ユニフェロン、ウリフロン、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、アンターフェロン、シャンフェロン、MOR−22、インターロイキン−2(IL−2、Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、ライフェロン、カ・シュ・ニン、シャン・シェン・レイ・タイ、インテフェン、シノゲン、フカンタイ、アロフェロンおよびセルモロイキンからなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0234】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は:エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))からなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびに免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、HBsAg阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、アルギナーゼ−1阻害剤、PI3K阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0235】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は:エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))からなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、および核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される少なくとも第二のさらなる治療剤と合わせられる。
【0236】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は:エンテカビル(バラクルード(登録商標))、アデホビル(ヘプセラ(登録商標))、フマル酸テノホビルジソプロキシル(ビリアード(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テルビブジン(タイゼカ(登録商標))またはラミブジン(エピビル−HBV(登録商標))からなる群より選択される第一のさらなる治療剤、免疫調節薬、toll様レセプターモジュレーター(tlr1、tlr2、tlr3、tlr4、tlr5、tlr6、tlr7、tlr8、tlr9、tlr10、tlr11、tlr12およびtlr13のモジュレーター)、HBsAg阻害剤、HBV治療ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、ならびに二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、ダート(登録商標)、デュオボディ(登録商標)、バイト(登録商標)、XmAb(登録商標)、タンダブ(登録商標)、Fab誘導体)が挙げられる)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導可能遺伝子1の刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ−1阻害剤、PI3K阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1つもしくは2つのさらなる治療剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的とするHBV抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、miRNA遺伝子療法剤、ショート合成ヘアピンRNA(sshRNA)、および核タンパク質阻害剤(HBVコアまたはキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される1つもしくは2つのさらなる治療剤と合わせられる。
【0237】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミドと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、5〜10mg;5〜15mg;5〜20mg;5〜25mg;25〜30mg;20〜30mg;15〜30mg;または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミドと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミドと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、またはテノホビルアラフェナミドと合わせられる。本明細書に開示の化合物(例えば、式(I)の化合物および/または式(II)の化合物)は、投薬量の各組み合わせが具体的に個々に列挙されると同程度に、本明細書中に提供される剤と、この化合物の任意の投薬量(例えば、50mg〜500mgの化合物)で合わせられ得る。
【0238】
特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、100〜400mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシルと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、100〜150mg;100〜200mg、100〜250mg;100〜300mg;100〜350mg;150〜200mg;150〜250mg;150〜300mg;150〜350mg;150〜400mg;200〜250mg;200〜300mg;200〜350mg;200〜400mg;250〜350mg;250〜400mg;350〜400mgまたは300〜400mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシルと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、300mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシルと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、250mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシルと合わせられる。特定の実施形態において、本明細書に開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、150mgのフマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、またはテノホビルジソプロキシルと合わせられる。本明細書に開示の化合物(例えば、式(I)の化合物および/または式(II)の化合物)は、投薬量の各組み合わせが具体的に個々に列挙されると同程度に、本明細書中に提供される剤と、この化合物の任意の投薬量(例えば、約50mg〜約500mgの化合物)で合わせられ得る。
【0239】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物が、上記のような1つまたはより多くのさらなる治療剤と合わせられる場合、この組成物の成分は、同時または逐次的な投薬計画として投与される。逐次投与される場合、この組み合わせ物は、2回または2回より多い投与で投与され得る。
【0240】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与のためのユニタリ剤形に(例えば、経口投与のための固体剤形として)、1つまたはより多くのさらなる治療剤と合わせられる。
【0241】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、1つまたはより多くのさらなる治療剤と一緒に投与される。本明細書中に開示される化合物と1つまたはより多くのさらなる治療剤との同時投与は一般に、本明細書中に開示される化合物と1つまたはより多くのさらなる治療剤との同時投与または逐次投与と呼ばれ、その結果、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物と、1つまたはより多くのさらなる治療剤との両方が、患者の身体内に存在する。
【0242】
同時投与は、単位投薬量の、本明細書中に開示される化合物の、単位投薬量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与の前または後の投与(例えば、1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与の数秒以内、数分以内、または数時間以内の、本明細書中に開示される化合物の投与)を包含する。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の、本明細書中に開示される化合物が先に投与され、その後、数秒以内または数分以内に、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与が行われる。あるいは、他の実施形態において、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤が先に投与され、その後、単位用量の、本明細書中に開示される化合物の投与が、数秒以内または数分以内に行われる。いくつかの実施形態において、単位用量の、本明細書中に開示される化合物が先に投与され、その後、ある時間(例えば、1時間〜12時間)の後に、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与が行われる。他の実施形態において、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤が先に投与され、その後、ある時間(例えば、1時間〜12時間)の後に、単位用量の、本明細書中に開示される化合物の投与が行われる。
【0243】
抗HIV併用療法
ある特定の実施形態において、HIV感染を有するか、またはHIV感染を有する危険があるヒトにおいて、HIV感染を処置または予防する方法が提供され、この方法は、このヒトに、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。1つの実施形態において、HIV感染を有するか、またはHIV感染を有する危険があるヒトにおいて、HIV感染を処置する方法が提供され、この方法は、このヒトに、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0244】
ある特定の実施形態において、本開示は、HIV感染を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、治療有効量の、HIV感染を処置するために適切な1つまたはより多くのさらなる治療剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0245】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤と組み合わせて含有する薬学的組成物が提供される。
【0246】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を、1つまたはより多く(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1つ〜3つ、または1つ〜4つ)のさらなる治療剤と組み合わせて含有するキットが提供される。
【0247】
上記実施形態において、このさらなる治療剤は、抗HIV剤であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、このさらなる治療剤は、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリック)インテグラーゼ阻害剤、侵入阻害剤(entry inhibitor)(例えば、CCR5阻害剤、gp41阻害剤(すなわち、融合阻害剤(fusion inhibitor))およびCD4結合阻害剤(CD4 attachment inhibitor))、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤、HIVキャプシドを標的とする化合物(「キャプシド阻害剤(capsid inhibitor)」;例えば、キャプシド重合阻害剤またはキャプシド分断化合物(例えば、WO 2013/006738(Gilead Sciences)、US 2013/0165489(University of Pennsylvania)、およびWO 2013/006792(Pharma Resources)に開示されるもの)、薬物速度論エンハンサー(pharmacokinetic enhancer)、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0248】
さらなる実施形態において、このさらなる治療剤は、以下のうちの1つまたは1つより多くから選択される:
(38)アンプレナビル(amprenavir)、アタザナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル(lopinavir)、リトナビル、ネルフィナビル(nelfmavir)、サキナビル、チプラナビル(tipranavir)、ブレカナビル(brecanavir)、ダルナビル(darunavir)、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(mozenavir)(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684、GW640385X、DG17、PPL−100、DG35、およびAG 1859からなる群より選択される、HIVプロテアーゼ阻害剤;
(39)カプラビリン(capravirine)、エミビリン(emivirine)、デラビルジン、エファビレンツ、ネビラピン、(+)カラノリドA(calanolide A)、エトラビリン(etravirine)、GW5634、DPC−083、DPC−961、DPC−963、MIV−150、TMC−120、リルピビレン(rilpivirene)、BILR 355 BS、VRX 840773、レルシビリン(lersivirine)(UK−453061)、RDEA806、KM023およびMK−1439からなる群より選択される、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤またはHIV非ヌクレオチド阻害剤;
(40)ジドブジン、エムトリシタビン、ジダノシン、スタブジン(stavudine)、ザルシタビン、ラミブジン、アバカビル、硫酸アバカビル、アムドキシビル(amdoxovir)、エルブシタビン(elvucitabine)、アロブジン(alovudine)、MIV−210、±−FTC、D−d4FC、エムトリシタビン、フォスファジド、フォジブジンジドキシル(fozivudine tidoxil)、アプリシチビン(apricitibine)(AVX754)、KP−1461、GS−9131(Gilead Sciences)およびフォサルブジンチドキシル(fosalvudine tidoxil)(以前はHDP 99.0003)、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド(Gilead Sciences)、フマル酸テノホビルアラフェナミド(tenofovir alafenamide fumarate)(Gilead Sciences)、GS−9148(Gilead Sciences)、アデホビル、アデホビルジピボキシル(adefovir dipivoxil)、CMX−001(Chimerix)またはCMX−157(Chimerix)からなる群より選択される、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤;
(41)クルクミン、クルクミンの誘導体、チコル酸(chicoric acid)、チコル酸の誘導体、3,5−ジカフェオイルキニン酸、3,5−ジカフェオイルキニン酸の誘導体、オーリントリカルボン酸、オーリントリカルボン酸の誘導体、カフェー酸フェネチルエステル、カフェー酸フェネチルエステルの誘導体、チルホスチン(tyrphostin)、チルホスチンの誘導体、ケルセチン、ケルセチンの誘導体、S−1360、AR−177、L−870812、およびL−870810、ラルテグラビル(raltegravir)、BMS−538158、GSK364735C、BMS−707035、MK−2048、BA 011、エルビテグラビル(elvitegravir)、ドルテグラビル(dolutegravir)およびGSK−744からなる群より選択される、HIVインテグラーゼ阻害剤;
(42)HIV非触媒部位、アロステリック、インテグラーゼ阻害剤(NCINI)(BI−224436、CX0516、CX05045、CX14442、WO 2009/062285(Boehringer Ingelheim)、WO 2010/130034(Boehringer Ingelheim)、WO 2013/159064(Gilead Sciences)、WO 2012/145728(Gilead Sciences)、WO 2012/003497(Gilead Sciences)、WO 2012/003498(Gilead Sciences)(これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される)に開示される化合物が挙げられるが、これらに限定されない);
(43)エンフビルチド(enfuvirtide)、シフビルチド(sifuvirtide)、アルブビルチド(albuvirtide)、FB006M、およびTRI−1144からなる群より選択される、gp41阻害剤;
(44)CXCR4阻害剤AMD−070;
(45)侵入阻害剤SP01A;
(46)gp120阻害剤BMS−488043;
(47)G6PDおよびNADH−オキシダーゼ阻害剤であるイムニチン(immunitin);
(48)アプラビロク(aplaviroc)、ビクリビロク(vicriviroc)、マラビロク(maraviroc)、セニクリビロク(cenicriviroc)、PRO−140、INCB15050、PF−232798(Pfizer)、およびCCR5mAb004からなる群より選択される、CCR5阻害剤;
(49)イダリツマブ(ibalizumab)(TMB−355)およびBMS−068(BMS−663068)からなる群より選択される、CD4結合阻害剤;
(50)コビシスタット(cobicistat)およびSPI−452からなる群より選択される、薬物速度論エンハンサー;および
(51)BAS−100、SPI−452、REP 9、SP−01A、TNX−355、DES6、ODN−93、ODN−112、VGV−1、PA−457(ベビリマト(bevirimat))、HRG214、VGX−410、KD−247、AMZ 0026、CYT 99007A−221 HIV、DEBIO−025、BAY 50−4798、MDX010(イピリムマブ)、PBS 119、ALG 889、およびPA−1050040(PA−040)からなる群より選択される、HIVを処置するための他の薬物、ならびにこれらの組み合わせ。
【0249】
特定の実施形態において、このさらなる治療剤は、モトリモッド、レシキモッド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763、VTX−1463、ならびにUS20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、 US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(VentirxPharma)、US20140275167(Novira therapeutics)、US20130251673(Novira therapeutics)、米国特許第9670205号(Gilead Sciences Inc.)、US20160289229(Gilead Sciences Inc.)、米国特許出願第15/692161号(Gilead Sciences Inc.)、および米国特許出願第15/692093号(Gilead Sciences Inc.)に開示されるものからなる群より選択される、Toll様レセプター8モジュレーターである。
【0250】
特定の実施形態において、この1つまたはそれより多くのさらなる治療剤は、Toll様レセプター8(TLR8)モジュレーターを含む。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)モジュレーターは、Toll様レセプター8(TLR8)アゴニストである。いくつかの実施形態において、このToll様レセプター8(TLR8)アゴニストは、米国特許第9,670,205号に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩である。
【0251】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、1種、2種、3種、4種、またはより多くのさらなる治療剤と合わせられる。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、2種のさらなる治療剤と合わせられる。他の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、3種のさらなる治療剤と合わせられる。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、4種のさらなる治療剤と合わせられる。これらの2種、3種、4種、またはより多くのさらなる治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であり得るか、またはこれらは、異なるクラスの治療剤から選択され得る。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤および逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤と合わせられる。別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、およびHIVプロテアーゼ阻害化合物と合わせられる。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、およびHIVプロテアーゼ阻害化合物と合わせられる。さらなる実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、および薬物速度論エンハンサーと合わせられる。別の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、逆転写酵素の2つのHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と合わせられる。
【0252】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、硫酸アバカビル、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド、または半フマル酸テノホビルアラフェナミド(tenofovir alafenamide hemifumarate)と合わせられる。
【0253】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド、または半フマル酸テノホビルアラフェナミドと合わせられる。
【0254】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、硫酸アバカビル、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド、および半フマル酸テノホビルアラフェナミドからなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびにエムトリシタビン(emtricitibine)およびラミブジンからなる群より選択される第二のさらなる治療剤と合わせられる。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド、および半フマル酸テノホビルアラフェナミドからなる群より選択される第一のさらなる治療剤、ならびに第二のさらなる治療剤と合わせられ、ここでこの第二のさらなる治療剤はエムトリシタビン(emtricitibine)である。
【0255】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、免疫療法剤、例えば、免疫チェックポイント阻害剤、造血前駆キナーゼ1(HPK1)阻害剤、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、または操作された免疫細胞(例えば、キメラ抗原レセプターを有するT細胞(すなわち、CAR T細胞)もしくは操作されたT細胞レセプター(TCR)を有するT細胞)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより長時間、約1時間またはより長時間、約2時間またはより長時間、約4時間またはより長時間、約6時間またはより長時間、約12時間またはより長時間、約24時間またはより長時間、約48時間またはより長時間、あるいは約72時間またはより長時間で、投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、1つまたはそれより多くの免疫療法剤の投与前または投与後、約30分間またはより短時間、約1時間またはより短時間、約2時間またはより短時間、約4時間またはより短時間、約6時間またはより短時間、約12時間またはより短時間、約24時間またはより短時間、約48時間またはより短時間、あるいは約72時間またはより短時間で、投与される。
【0256】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント阻害剤の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、低分子阻害剤である。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント阻害剤は、アデノシンA
2Aレセプター(A2aR)、B7−H3、Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7−H4としても公知)、BおよびTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA−4)、キラー細胞免疫グロブリン様レセプター(KIR)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3)、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)、プログラム細胞死リガンド2(PD−L2)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(TIM−3)、またはT細胞活性化のVドメインIgサプレッサ(VISTA)を阻害する。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016が挙げられるが、これらに限定されない。
【0257】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の1つまたはそれより多くの免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストの投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態において、この免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストは、CD27、CD28、CD40、CD122、4−1BB、OX40、グルココルチコイド誘導性TNFRファミリー関連タンパク質(GITR)、または誘導性T細胞共刺激分子(ICOS)のアゴニストである。
【0258】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、化合物は、被験体に、操作された免疫細胞の投与前、投与後、または投与と同時に、投与される。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、異種の操作された免疫細胞、例えば、異種の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。いくつかの実施形態において、これらの操作された免疫細胞は、自己由来の操作された免疫細胞、例えば、自己由来の操作されたT細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)である。
【0259】
いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)、および(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニストと組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)、および(2)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HIV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(2)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HIV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、被験体におけるHIVを処置する方法は、この被験体に、治療有効量の、本明細書中に記載される化合物のいずれか(例えば、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体)を、(1)治療有効量の操作された免疫細胞(例えば、CAR T細胞または操作されたTCRを有するT細胞)、(2)治療有効量の免疫チェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント刺激タンパク質アゴニスト、および(3)治療有効量の抗ウイルス剤(例えば、抗HIV剤)と組み合わせて投与する工程を包含する。
【0260】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物が、上記のような1つまたはより多くのさらなる治療剤と合わせられる場合、この組成物の成分は、同時または逐次的な投薬計画として投与される。逐次投与される場合、この組み合わせ物は、2回またはそれより多い投与で投与され得る。
【0261】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与のためのユニタリ剤形に(例えば、経口投与のための固体剤形として)、1つまたはより多くのさらなる治療剤と合わせられる。
【0262】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、1つまたはより多くのさらなる治療剤と一緒に投与される。本明細書中に開示される化合物と1つまたはより多くのさらなる治療剤との同時投与は一般に、本明細書中に開示される化合物と1つまたはより多くのさらなる治療剤との同時投与または逐次投与と呼ばれ、その結果、治療有効量の、本明細書中に開示される化合物と、1つまたはより多くのさらなる治療剤との両方が、患者の身体内に存在する。
【0263】
同時投与は、単位投薬量の、本明細書中に開示される化合物の、単位投薬量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与の前または後の投与(例えば、1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与の数秒以内、数分以内、または数時間以内の、本明細書中に開示される化合物の投与)を包含する。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の、本明細書中に開示される化合物が先に投与され、その後、数秒以内または数分以内に、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与が行われる。あるいは、他の実施形態において、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤が先に投与され、その後、単位用量の、本明細書中に開示される化合物の投与が、数秒以内または数分以内に行われる。いくつかの実施形態において、単位用量の、本明細書中に開示される化合物が先に投与され、その後、ある時間(例えば、1時間〜12時間)の後に、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤の投与が行われる。他の実施形態において、単位用量の1つまたはより多くのさらなる治療剤が先に投与され、その後、ある時間(例えば、1時間〜12時間)の後に、単位用量の、本明細書中に開示される化合物の投与が行われる。
【0264】
キット
また本明細書では、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物または薬学的に受容可能なその塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、立体異性体、プロドラッグ、もしくは溶媒和物、および適切なパッケージングを含むキットが提供される。一実施形態では、キットはさらに、使用のための指示を含む。一態様では、キットは、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物または薬学的に受容可能なその塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、立体異性体、プロドラッグ、もしくは溶媒和物、または薬学的に受容可能なその塩、立体異性体、プロドラッグ、もしくは溶媒和物、ならびに本明細書に記載の疾患または状態を含む徴候の処置において化合物を使用するためのラベルおよび/または指示を含む。
【0265】
また本明細書では、本明細書に記載の化合物または薬学的に受容可能なその塩、薬学的に受容可能な互変異性体、立体異性体、プロドラッグ、もしくは溶媒和物、もしくは混合物を、適切な容器内に含む製品が提供される。容器は、バイアル、瓶、アンプル、予め充填されたシリンジ、および静注用バッグであり得る。
【0266】
薬学的組成物および投与様式
本明細書に提供されている化合物は、通常、薬学的組成物の形態で投与される。したがって、また本明細書では、本明細書に記載の化合物または薬学的に受容可能なその塩、異性体、もしくは混合物のうちの1つまたはそれより多く、ならびにキャリア、アジュバントおよび賦形剤から選択される1つまたはそれより多くの薬学的に受容可能なビヒクルを含有する薬学的組成物も提供される。適切な薬学的に受容可能なビヒクルとして、例えば、不活性な固体希釈剤および充填剤、滅菌水溶液を含めた希釈剤、ならびに様々な有機溶媒、透過促進剤、可溶化剤およびアジュバントを挙げることができる。このような組成物は、薬学分野で周知の手法で調製される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.,第17編(1985年);およびModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.,第3編(G.S.BankerおよびC.T.Rhodes編)参照。
【0267】
薬学的組成物は、単回または複数回用量で投与することができる。薬学的組成物は、例えば、直腸、口腔内頬側、鼻腔内および経皮経路を含む、様々な方法によって投与することができる。ある特定の実施形態では、薬学的組成物は、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所によって、または吸入剤として投与することができる。
【0268】
1つの投与様式は、例えば、注射によって非経口で行われる。注射による投与のために本明細書に記載の薬学的組成物を組み込むことができる形態として、例えば、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、もしくはピーナッツ油を用いる、水性もしくは油性懸濁液、または乳濁液、ならびにエリキシル、マンニトール、ブドウ糖、または滅菌水溶液、および類似の医薬品用ビヒクルが挙げられる。
【0269】
経口投与は、本明細書に記載の化合物を投与するための別の経路であり得る。投与は、例えば、カプセル剤または腸溶コーティング錠剤による投与であり得る。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物または薬学的に受容可能なその塩、異性体もしくは混合物を含む薬学的組成物を作製する場合、活性成分は、通常、賦形剤によって希釈され、かつ/またはカプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得るようなキャリアに封入される。賦形剤が希釈剤として働く場合、賦形剤は、活性成分のビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する、固体、半固体、または液体の材料の形態であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体媒体において)、例えば、最大10重量%の活性化合物を含有する軟膏剤、軟質および硬質ゼラチンカプセル剤、注射可能な滅菌溶液剤、およびパッケージされた滅菌散剤の形態であり得る。
【0270】
適切な賦形剤のいくつかの例として、ラクトース、ブドウ糖、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロースが挙げられる。製剤はさらに、滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱物油;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤、例えばヒドロキシ安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル;甘味剤;ならびに矯味矯臭剤を含むことができる。
【0271】
本明細書に記載の少なくとも1つの化合物、または薬学的に受容可能なその塩、異性体、もしくは混合物を含む組成物は、当技術分野で公知の手順を用いる被験体への投与後に活性成分の急速放出、持続放出、または遅延放出を提供するように製剤化され得る。経口投与のための制御放出の薬物送達系は、浸透圧ポンプ系およびポリマーでコーティングされたリザーバーまたは薬物−ポリマーマトリックス製剤を含有する溶解系を含む。制御放出系の例は、米国特許第3,845,770号、同第4,326,525号、同第4,902,514号および同第5,616,345号に記載されている。本発明の方法における使用のための別の製剤では、経皮送達デバイス(「パッチ」)を用いる。このような経皮パッチを使用して、制御された量での本明細書に記載の化合物の連続的または非連続的注入を提供することができる。医薬品を送達するための経皮パッチの構成および使用は、当技術分野で周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号および同第5,001,139号を参照。このようなパッチは、医薬品の連続的、パルス的、またはオンデマンド式送達に合わせて構成されてよい。
【0272】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主な活性成分を、医薬用の賦形剤と混合して、本明細書に記載の化合物または薬学的に受容可能なその塩、異性体、もしくは混合物の均質な混合物を含有する固体の予備製剤組成物を形成することができる。これらの予備製剤組成物を均質なものと言及する場合、活性成分は、組成物全体にわたって均一に分散させられてよく、したがって組成物は、錠剤、丸剤およびカプセル剤などの等しく有効な単位剤形に、容易に分割されてよい。
【0273】
本明細書に記載の化合物の錠剤または丸剤は、長時間作用という利点を付与する剤形を提供するためまたは胃の酸性条件から保護するために、コーティングされ得るか、またはその他の方法で配合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内部の投薬構成成分および外部の投薬構成成分を含むことができ、外部の投薬構成成分は、内部の投薬構成成分の上に外被の形態で存在する。2種の構成成分は、胃内での崩壊に耐え、内部の構成成分を無傷で十二指腸へと通過させるか、または放出を遅延させるように働く腸溶層によって分離され得る。このような腸溶層またはコーティングのために、様々な材料を使用することができ、このような材料は、いくつかのポリマー酸、ならびにポリマー酸とセラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの材料との混合物を含む。
【0274】
吸入または吹送のための組成物として、薬学的に受容可能な水性もしくは有機溶媒、またはこれらの混合物の溶液および懸濁物、ならびに散剤を挙げることができる。液体または固体組成物は、前述の通り、適切な薬学的に受容可能な賦形剤を含有することができる。一部の実施形態では、組成物は、局所または全身効果のために、経口または経鼻呼吸器経路によって投与される。他の実施形態では、薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスを使用することによって霧状にされてもよい。霧状にされた溶液は、霧化デバイスから直接吸入され得るか、または霧化デバイスは、フェイスマスクテント、もしくは間欠的陽圧人工呼吸器に取り付けられ得る。溶液、懸濁物、または散剤組成物は、製剤を適切な方式で送達するデバイスから、好ましくは経口または経鼻で投与することができる。
【0275】
投与量
任意の特定の被験体に合った本願の式の化合物の具体的な用量レベルは、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路および排出速度、薬物の組み合わせ、ならびに治療を受けている被験体の特定の疾患の重症度を含めた様々な因子に応じて決まる。例えば、投与量は、被験体の体重1キログラム当たり数ミリグラムの本明細書に記載の化合物(mg/kg)と表すことができる。約0.1〜150mg/kgの投与量が適している場合がある。一部の実施形態では、約0.1〜100mg/kgが適している場合がある。他の実施形態では、0.5〜60mg/kgの投与量が適している場合がある。例えば、子どもおよび成人の両方に薬物を使用する場合またはイヌなどの非ヒト被験体における有効な投与量をヒト被験体に対して適した投与量に変換する場合に生じるように、大きさが著しく異なる被験体の間で投与量を調整する場合には、被験体の体重に従って正規化することが特に有用である。
【0276】
また、1日投与量は、1用量または1日当たり投与される本明細書に記載の化合物の総量と説明することができる。式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体の1日投与量は、約1mg〜4,000mg、約2,000〜4,000mg/日、約1〜2,000mg/日、約1〜1,000mg/日、約10〜500mg/日、約20〜500mg/日、約50〜300mg/日、約75〜200mg/日、または約15〜150mg/日であり得る。
【0277】
経口投与される場合、ヒト被験体の1日当たりの総用量は、1mg〜1,000mg、約10〜500mg/日、約50〜300mg/日、約75〜200mg/日、または約100〜150mg/日であり得る。
【0278】
いくつかの実施形態において、式I、Ia、Ib、Ic、Id、Ie、If、Ig、Ih、IiもしくはIjの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体の1日の投薬量(これは、経口投薬量であり得る)は、約40mg/日〜約120mg/日の間、約60mg/日〜約100mg/日の間、または約80mg/日である。
【0279】
本願の化合物またはその組成物は、前述の任意の適切な様式を使用して、1日1回、2回、3回、または4回投与することができる。また、これらの化合物の投与またはそれらによる処置は、数日間継続することができ、例えば一般に、処置は、1サイクルの処置で少なくとも7日、14日、または28日間継続される。処置サイクルは、がん化学療法で周知であり、サイクル間で約1〜28日、一般に約7日または約14日の休止期間が交互に頻繁に設けられる。また処置サイクルは、他の実施形態では、連続的であってもよい。
【0280】
特定の一実施形態では、方法は、被験体に、1日の初期用量が約1〜500mgの本明細書に記載の化合物を投与すること、および臨床有効性が達成されるまで一定量ずつ用量を増大させることを含む。約5、10、25、50、または100mgの増分を使用して、用量を増大させることができる。投与量は、毎日、一日おき、週2回、または週1回増大させることができる。
【0281】
式Iの化合物の合成
化合物は、本明細書に開示の方法、ならびに本明細書の開示および当技術分野で周知の方法を考慮すると明らかとなるそれらの日常的な改変を使用して、調製することができる。本明細書の教示に加えて、慣例的な周知の合成法を使用することができる。本明細書に記載の典型的な化合物の合成は、以下の実施例に記載のとおり達成することができる。利用可能な場合には、例えば、Sigma Aldrichまたは他の化学薬品供給者から試薬を市販で購入してもよい。
【0282】
下記スキーム中の中間体の各々は、その後の工程の前に単離および/または精製され得るか、あるいは精製および/または単離なしに次の工程で使用され得る。任意の置換基の付加は、多数の異性体生成物の生成をもたらし得、これらの任意の全てのものが、従来の技術を使用して単離および精製され得ることもまた、理解される。
【0283】
一般合成
本明細書に記載の化合物の典型的な実施形態は、下記の一般的な反応スキームを使用して合成することができる。一般的なスキームは、出発材料を類似の構造を有する他の材料で置き換えることによって変更され、それに応じて異なる生成物をもたらし得ることが、本明細書の説明を考慮すると明らかになる。対応する生成物を提供するために出発材料がどのように変わるかの数々の例を提供する合成の説明は、以下に続く。置換基が定義されている所望の生成物を考慮すると、必要な出発材料は、一般に調査によって決定され得る。出発材料は、典型的には、商業的供給源から得られるか、または公開されている方法を使用して合成される。本開示に記載の実施形態である化合物を合成するために、合成される化合物の構造の調査によって、各置換基の独自性が提供される。最終生成物の独自性によって、一般に本明細書の実施例を考慮して、簡単な調査プロセスにより必要な出発材料の独自性が明らかになる。一般に、本明細書に記載の化合物は、通常、室温でおよび気圧で安定し、単離可能である。
【0284】
合成反応パラメータ
本開示の化合物は、容易に入手可能な出発物質から、例えば、以下の一般方法および手順を使用して、調製され得る。代表的または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、他に記載されない限り、他のプロセス条件もまた使用され得ることが理解される。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質または溶媒によって変わり得るが、このような条件は、当業者によって、慣用的な最適化手順により決定され得る。
【0285】
さらに、当業者に明らかであるように、特定の官能基が望ましくない反応を起こすことを防止するために、従来の保護基が必要であり得る。種々の官能基のための適切な保護基、ならびに特定の官能基を保護および脱保護するための適切な条件は、当該分野において周知である。例えば、多数の保護基が、T.W.Greene and G.M.Wuts(1999)Protecting Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,Wiley,New Yorkおよびそこに引用される参考文献に記載されている。
【0286】
さらに、本開示の化合物は、1つまたはより多くのキラル中心を含み得る。従って、所望であれば、このような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、または立体異性体富化された混合物として、調製または単離され得る。全てのこのような立体異性体(および富化された混合物)は、他に示されない限り、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または富化された混合物)は、例えば、当該分野において周知である光学活性な出発物質または立体選択的試薬を使用して調製され得る。あるいは、このような化合物のラセミ混合物が、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、およびキラル分割剤などを使用して分離され得る。
【0287】
以下の反応のための出発物質は、一般に公知の化合物であるか、または公知の手順もしくはその明らかな変更によって調製され得る。例えば、出発物質の多くは、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA)、Bachem(Torrance,California,USA)、Emka−ChemceまたはSigma(St.Louis,Missouri,USA)などの市販供給源から入手可能である。他のものは、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,第1巻〜第15巻(John Wiley,and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,第1巻〜第5巻および補遺(Elsevier Science Publishers,1989)organic Reactions,第1巻〜第40巻(John Wiley,and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley,and Sons,第5版,2001)、およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)などの標準的な参考書に記載されている手順またはその明らかな変更によって、調製され得る。
【0288】
用語「溶媒」、「不活性な有機溶媒」、または「不活性な溶媒」は、これらと共に記載されている反応条件の下で不活性な溶媒を指す(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール等を含む)。本発明の反応に使用される溶媒は、逆のことが定められていない限り、不活性な有機溶媒であり、反応は、不活性ガス、好ましくは窒素の下で実施される。
【0289】
用語「適量」は、記載の機能を達成するのに十分な、例えば溶液を所望の体積(すなわち100%)にするのに十分な量を添加することを意味する。
【実施例】
【0290】
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例中に開示される技術は、本開示の実施において良好に機能することが本発明者によって発見された技術を代表するものであり、従って、その実施のための具体的な様式を構築すると解釈され得ることが、当業者によって理解されるべきである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更が、開示される特定の実施形態においてなされ得、依然として、同様または類似の結果を得ることができることを、理解する。
【表A-1】
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【表A-2】
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【表A-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表A-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表A-5】
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式Iの一般合成
【0291】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、スキーム1に従って合成することができる。
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
ここでn、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
、R
1、R
2、およびR
3は、本明細書で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲンである。
【0292】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、スキーム2に従って合成することができる。
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
ここでn、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
、R
1、R
2、およびR
3は、本明細書で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲンである。
【0293】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、スキーム3に従って合成することができる。
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
ここでn、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
、R
1、R
2、およびR
3は、本明細書で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲンである。
【0294】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、スキーム4に従って合成することができる。
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
ここでn、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
、R
1、R
2、およびR
3は、本明細書で定義されたとおりであり、Xは、ハロゲンである。
【0295】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、スキーム5に従って合成することができる。
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
ここでn、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、Y
1、
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
、R
1、R
2、およびR
3は、本明細書で定義されたものである。
(実施例1)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−((2−メトキシエトキシ)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化105】
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【0296】
実施例1を、上記に開示されるスキームに従って合成した。(8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノール(100mg、0.44mmol)のジメチルホルムアミド(3mL)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱物油中に60% 60%分散)(44mg、1.1mmol)を添加し、その後1−ヨード−2−メトキシエタン(164mg、0.88mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で12時間撹拌し、水でクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。その合わせた有機抽出物を濃縮乾固させ、そして逆相HPLCにより精製して、中間体8−ブロモ−2−((2−メトキシエトキシ)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジンを得た。285(M+H)。
【0297】
実施例1を、実施例28および11と同様に、中間体(8−ブロモ−2−((2−メトキシエトキシ)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン)を使用して作製した。C
31H
23F
6N
3O
3. 600 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.19 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.94 - 7.79 (m, 3H), 7.79 - 7.67 (m, 2H), 7.44 - 7.28 (m, 4H), 7.09 - 6.96 (m, 3H), 4.64 (s, 2H), 3.74 - 3.68 (m, 2H), 3.55 - 3.46 (m, 2H), 3.31 (s, 3H).
(実施例2)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(5−フルオロピリジン−3−イル)−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−メチルニコチンアミド
【化106】
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【0298】
実施例2を、実施例11および14と同様に、(5−フルオロピリジン−3−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
19F
2N
5O
2. 471 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.29 (s, 1H), 8.92 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.83 - 8.74 (m, 2H), 8.60 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.33 - 8.31 (m, 1H), 7.97 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.71 - 7.68 (m, 2H), 7.60 - 7.55 (m, 1H), 7.11 - 7.03 (m, 2H), 4.87 (s, 2H), 2.91 (s, 3H).
(実施例3)
2−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)イソニコチンアミド
【化107】
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【0299】
実施例3を、実施例24と同様に、6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミドの代わりに2−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)イソニコチンアミドで出発して作製した。C
26H
14F
6N
4O. 513 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.87 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.31 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.27 - 8.21 (m, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.77 - 7.68 (m, 2H), 7.48 − 7.33 (m, 4H), 7.11 - 7.03 (m, 2H).
(実施例4)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(6−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化108】
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【0300】
実施例4を、実施例27と同様に、(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
18F
4N
4O. 491 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 8.90 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.52 - 8.34 (m, 2H), 8.34 - 8.21 (m, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.78 - 7.58 (m, 3H), 7.31 - 7.11 (m, 3H), 2.64 (s, 3H).
(実施例5)
N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(3−(2−メチルピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミド
【化109】
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【0301】
実施例5を、実施例27と同様に、(6−メチルピリジン−2−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
18F
4N
4O. 491 M(+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 10.14 (dd, J = 7.0, 1.1 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.46 - 8.32 (m, 2H), 8.01 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.97 - 7.61 (m, 6H), 7.36 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 7.27 - 7.13 (m, 3H), 2.61 (s, 3H).
(実施例6)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(ピリジン−4−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化110】
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【0302】
実施例6を、実施例27と同様に、ピリジン−4−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
16F
4N
4O. 477 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 9.00 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.89 - 8.82 (m, 2H), 8.51 - 8.37 (m, 3H), 8.20 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.98 - 7.92 (m, 1H), 7.76 - 7.66 (m, 2H), 7.34 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 7.24 - 7.14 (m, 2H).
(実施例7)
5−(2−(アミノメチル)−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
実施例7を、下記のスキームにより合成した。3−ブロモピリジン−2−アミン(1グラム、5.8mmol)のメタノール(10mL)中の溶液に、1,3−ジクロロプロパン−2−オン(954mg、7.5mmol)を添加した。この反応物を5時間還流した。この反応物を、濃縮し、そして少量のメタノールでトリチュレートして、8−ブロモ−2−(クロロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジンを得た。245(M+H)。
【0304】
8−ブロモ−2−(クロロメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン(390mg、1.6mmol)のアセトニトリル中の溶液に、炭酸カリウム(296mg、4.8mmol)を添加し、その後アゼチジン−3−オール塩酸塩(209mg、1.9mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で48時間加熱した。炭酸カリウムで濾別し、そしてその濾液を濃縮乾固させ、逆相HPLCにより精製して、1−((8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メチル)アゼチジン−3−オールを得た。282(M+H)。
【0305】
1−((8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メチル)アゼチジン−3−オール(138mg、0.49mmol)を、N−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(150mg、0.37mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(127mg、0.92mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を120℃で20分間撹拌した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして逆相HPLCにより精製して、N−(4−フルオロフェニル)−5−(2−((3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを得た。485(M+H)。
【0306】
N−(4−フルオロフェニル)−5−(2−((3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(100mg、0.21mmol)の酢酸中の溶液に、臭素(1当量)を滴下により添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、そして逆相HPLCで精製して、5−(2−(アミノメチル)−3−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを得た。508(M+H)。
【0307】
5−(2−(アミノメチル)−3−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(15mg、0.03mmol)を、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸(7mg、0.04mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(8.2mg、0.06mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を120℃で20分間撹拌した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして逆相HPLCにより精製して、5−(2−(アミノメチル)−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを得た。540 (M+1). C
28H
18F
6N
4O. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.12 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.99 - 7.94 (m, 1H), 7.91 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.69 - 7.62 (m, 2H), 7.54 (dd, J = 7.1, 1.1 Hz, 1H), 7.47 - 7.38 (m, 1H), 7.38 - 7.29 (m, 2H), 7.13 - 7.03 (m, 3H), 2.22 (s, 2H).
(実施例8)
2−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−5−メチルイソニコチンアミド
【化113】
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【0308】
実施例8を、実施例24と同様に、6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミドの代わりに2−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−5−メチルイソニコチンアミドで出発して作製した。C
26H
17F
3N
4O. 459 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.60 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 9.31 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.60 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.78 - 7.71 (m, 4H), 7.25 - 7.15 (m, 4H), 2.62 (s, 3H).
(実施例9)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(2−メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化114】
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【0309】
実施例9を、実施例27と同様に、(2−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
18F
4N
4O. 491 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 8.78 (dd, J = 5.3, 1.6 Hz, 1H), 8.46 - 8.39 (m, 2H), 8.31 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.16 - 7.96 (m, 2H), 7.91 (d, J = 8.0, 1H), 7.76 - 7.66 (m, 3H), 7.34 - 7.08 (m, 3H), 2.46 (s, 3H)
(実施例10)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルイソニコチンアミド
【化115】
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【0310】
実施例10を、実施例35と同様に、(5−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸をN−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの代わりに使用して作製した。C
26H
17F
3N
4O. 459.3 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.61 (s, 1H), 9.16 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.88 (dt, J = 9.0, 1.6 Hz, 1H), 7.81 - 7.72 (m, 2H), 7.56 - 7.49 (m, 2H), 7.41 (ddd, J = 10.3, 7.6, 1.8 Hz, 1H), 7.38 - 7.30 (m, 2H), 7.27 - 7.17 (m, 2H), 2.68 (s, 3H).
(実施例11)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド
【化116】
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【0311】
実施例11を、下記のスキームに従って合成した。3−ブロモピリジン−2−アミン(200mg、1.2mmol)のメタノール(6mL)中の溶液に、1−クロロプロパン−2−オン(139mg、1.5mmol)を添加した。この反応物を12時間還流した。その反応物を濃縮乾固させ、そして逆相HPLCにより精製して、8−ブロモ−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジンを得た。210(M+H)。
【0312】
8−ブロモ−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン(171mg、0.81mmol)を、(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸(256mg、0.97mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(280mg、2.0mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を90℃で3時間撹拌した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして固体をDMF/H
2O混合物から沈殿させて、N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(2−(メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミドを得た。360(M+H)。
【0313】
N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(2−(メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミド(50mg、0.14mmol)の酢酸(1mL)中の溶液に、臭素(1当量)を滴下により添加した。黄色固体が直ちに形成した。固体を濾別し、そして水で洗浄した。一晩風乾して、5−(3−ブロモ−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。438(M+H)。
【0314】
5−(3−ブロモ−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド(40mg、0.09mmol)を、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸(17mg、0.11mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(31mg、0.23mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波反応装置で120℃で20分間撹拌し、加熱した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮乾固させ、そして逆相HPLCにより精製して、5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。C
28H
20F
3N
3O. 472 (M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.43 (s, 1H), 8.23 - 8.06 (m, 3H), 7.81 - 7.72 (m, 2H), 7.65 - 7.54 (m, 2H), 7.48 - 7.38 (m, 3H), 7.22 - 7.11 (m, 2H), 7.07 - 6.97 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.33 (s, 3H).
(実施例12)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルニコチンアミド
【化117】
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【0315】
実施例12を、実施例27と同様に、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して、また(5−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸をN−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの代わりに使用して作製した。C
26H
17F
3N
4O. 459 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.60 (s, 1H), 9.33 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.43 - 8.34 (m, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.83 - 7.70 (m, 3H), 7.65 - 7.38 (m, 3H), 7.23 - 7.07 (m, 3H), 2.63 (s, 3H).
(実施例13)
5−(3−(4−シアノピリジン−2−イル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化118】
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【0316】
実施例13を、実施例33と同様に、(5−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
25H
16F
3N
5O. 460.1 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.07 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.97 - 7.95 (m, 1H), 7.74 - 7.65 (m, 3H), 7.52 - 7.42 (m, 2H), 7.12 - 7.08 (m, 2H), 2.86 (s, 3H).
(実施例14)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルニコチンアミド
【化119】
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【0317】
実施例14を、上記のスキームに従って、実施例11と同様に、中間体(8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノールおよび(5−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
19F
3N
4O
2. 489 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.63 (s, 1H), 9.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.59 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.31 (dd, J = 6.9, 3.2 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.81 - 7.70 (m, 2H), 7.70 - 7.56 (m, 1H), 7.53 - 7.39 (, 2H), 7.29 - 7.11 (m, 3H), 4.55 (s, 2H), 2.68 (s, 3H).
(実施例15)
2−クロロ−N−(4−フルオロフェニル)−5−(2−(ヒドロキシメチル)−3−(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミド
【化120】
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【0318】
実施例15を、実施例11および14と同様に、ピリジン−3−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して、また(4−クロロ−3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)フェニル)ボロン酸を(5−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
18ClFN
4O
2. 473 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 8.85 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.67 (dd, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 8.44 − 8.23 (m, 3H), 8.12 - 8.07 (m, 1H), 7.76 − 7.56 (m, 4H), 7.23 - 7.16 (m, 2H), 7.04 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 5.23 (s, 1H), 4.51 (d, J = 4.8 Hz, 2H).
(実施例16)
6−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−3−メチルピコリンアミド
【化121】
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【0319】
実施例16を、実施例24と同様に、6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミドの代わりに6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−メチルピコリンアミドで出発して作製した。C
26H
17F
3N
4O. 459 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.67 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 8.61 - 8.44 (m, 2H), 8.09 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.92 - 7.79 (m, 2H), 7.69 - 7.58 (m, 1H), 7.56 - 7.50 (m, 1H), 7.47 - 7.38 (m, 1H), 7.30 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.25 - 7.11 (m, 2H), 2.61 (s, 3H).
(実施例17)
N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(3−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミド
【化122】
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【0320】
実施例17を、上記のスキームを使用して合成した。5−ボロノ−2−メチル安息香酸(4.0g、22.2mmol)およびHATU(9.3g、24.4mmol)のDMF(10mL)中の溶液に、4−フルオロアニリン(2.7g、24.4mmol)およびDIPEA(2mL)を添加し、そして室温で2時間撹拌した。この反応混合物に、水を添加し、その沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、そして乾燥させて、(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸を得た。274(M+H)。
【0321】
(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸(283mg、0.86mmol)を、8−ブロモ−3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン(200mg、1.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(298mg、2.5mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を90℃で1.5時間撹拌した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして固体をDMF/H
2O混合物から沈殿させて、5−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。380(M+1)。
【0322】
5−(3−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド(40mg、0.11mmol)を、フェニルボロン酸(15mg、0.13mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(298mg、2.5mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波反応装置で140℃で20分間加熱した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮乾固させ、そして逆相HPLCにより精製して、N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(3−フェニルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)ベンズアミドを得た。C
27H
20FN
3O. 422 (M+1).
1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.76 (dd, J = 6.8, 1.0 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.05 (dd, J = 7.4, 1.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.84 - 7.66 (m, 8H), 7.65 - 7.58 (m, 2H), 7.18 - 7.11 (m, 2H), 2.62 (s, 3H).
(実施例18)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチル−3−(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化123】
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【0323】
実施例18を、実施例11および14と同様に、ピリジン−3−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
18F
4N
4O. 491 (M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.78 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.17 (dt, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.79 - 7.66 (m, 3H), 7.30 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 7.23 - 7.16 (m, 2H), 2.43 (s, 3H).
(実施例19)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(3−フルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−メチルベンズアミド
【化124】
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【0324】
実施例19を、実施例17と同様に、(3−フルオロフェニル)ボロン酸をフェニルボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
19F
2N
3O. 440 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.43 (s, 1H), 8.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.18 - 8.01 (m, 3H), 7.81 - 7.34 (m, 8H), 7.20 - 7.13 (m, 3H), 2.47 (s, 3H).
(実施例20)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
【化125】
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【0325】
実施例20を、実施例24と同様に、6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミドの代わりに5−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ニコチンアミドで出発して作製した。C
26H
14F
6N
4O. 513 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.88 (s, 1H), 9.64 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 9.01 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.52 - 8.43 (m, 1H), 7.97 - 7.88 (m, 2H), 7.73 - 7.66 (m, 2H), 7.65 - 7.55 (m, 1H), 7.54 - 7.47 (m, 1H), 7.46 - 7.36 (m, 1H), 7.27 - 7.11 (m, 3H), 3.32 (s, 3H).
(実施例21)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(2−(ヒドロキシメチル)−3−(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化126】
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【0326】
実施例21を、実施例11および14と同様に、中間体5−(3−ブロモ−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを使用して、そしてピリジン−3−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
18F
4N
4O
2. 507 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.27 (s, 1H), 8.70 (dd, J = 4.9, 1.6 Hz, 1H), 8.66 - 8.61 (m, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 6.9, 1.1 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.59 - 7.54 (m, 1H), 7.50 - 7.40 (m, 3H), 7.40 - 7.32 (m, 1H), 7.03 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 6.80 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 4.56 (s, 2H).
(実施例22)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(2−フルオロピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化127】
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【0327】
実施例22を、実施例27と同様に、(2−フルオロピリジン−3−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
15F
5N
4O. 495 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 8.61 - 8.32 (m, 4H), 8.32 - 8.24 (mz, 1H), 8.07 - 7.97 (m, 2H), 7.88 (dd, J = 7.2, 1.0 Hz, 1H), 7.76 - 7.67 (m, 2H), 7.63 - 7.56 (m, 1H), 7.32 - 7.07 (m, 3H).
(実施例23)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(2−フルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−メチルベンズアミド
【化128】
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【0328】
実施例23を、実施例17と同様に、(2−フルオロフェニル)ボロン酸をフェニルボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
19F
2N
3O. 440 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.43 (s, 1H), 8.32 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 8.19 - 7.99 (m, 3H), 7.83 - 7.36 (m, 8H), 7.29 - 7.11 (m, 3H), 2.47 (s, 3H).
(実施例24)
6−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
【化129】
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【0329】
実施例24を、上記に開示されるスキームを使用して合成した。丸底フラスコに、8−ブロモ−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン(300mg、0.97mmol)を添加し、ビス(ピナコラト)ジボロン(394mg、1.5mmol)、ジクロロ1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(100mol%)、および酢酸カリウム(285mg、2.9mmol)を添加し、その後無水ジオキサン(5mL)を添加した。この管をArでフラッシュし、次いで密封し、そして2時間加熱還流させた。この反応の完了後、この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトで濾過し、濃縮し、そうして得られたボロン酸を次の工程に使用した。275.0 (M+1)。
【0330】
6−ブロモ−N−(4−フルオロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(70mg、0.19mmol)、(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)ボロン酸(40mg、0.14mmol)、炭酸カリウム(40mg、0.29mmol))のDMF/水(9:1)中の懸濁物に、パラジウム触媒(5mol%)を添加した。この反応混合物を、マイクロ波照射に120℃で20分間供した。この反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトで濾過し、そして濃縮した。その残渣を、Lunaカラムを使用して、ACNおよび0.1%のTFAを含む水で溶出するGilson逆相カラムを使用するprep HPLCにより精製して、表題化合物をTFA塩として得た。
C
26H
14F
6N
4O. 513 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.90 (s, 1H), 9.41 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.66 - 8.46 (m, 3H), 8.10 (s, 1H), 7.83 - 7.70 (m, 2H), 7.70 - 7.38 (m, 3H), 7.38 - 7.16 (m, 3H).
(実施例25)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化130】
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【0331】
実施例25を、実施例27と同様に、ピリジン−3−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
16F
4N
4O. 477 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.79 - 8.65 (m, 2H), 8.46 - 8.37 (m, 2H), 8.32 - 8.27 (m, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.79 - 7.63 (m, 3H), 7.32 - 7.08 (m, 3H).
(実施例26)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(5−フルオロピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化131】
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【0332】
実施例26を、実施例27と同様に、(5−フルオロピリジン−3−イル)ボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
15F
5N
4O. 495 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 8.80 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 8.75 - 8.73 (m, 1H), 8.65 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.57 - 8.49 (m, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.20 - 8.14 (m, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.4, 1H), 7.85 - 7.81 (m, 1H), 7.76 - 7.66 (m, 2H), 7.24 - 7.10 (m, 3H).
(実施例27)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド
【化132】
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【0333】
8−ブロモ−3−ヨードイミダゾ[1,2−a]ピリジン(100mg、0.31mmol)を、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸(49mg、0.31mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(42mg、0.31mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(2mL)および水(0.2mL)を添加した。得られた混合物を90℃で120分間撹拌した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして固体をDMF/H
2O混合物から沈殿させて、8−ブロモ−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジンを得た。309.0(M)。その沈殿物を、そのまま次の工程に使用した。
【0334】
8−ブロモ−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン(53mg、0.19mmol)を、N−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(50mg、0.16mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(0.05当量)、および炭酸カリウム(22mg、0.16mmol)と、マイクロ波封管内で合わせた。この混合物に、ジメチルホルムアミド(2mL)および水(0.2mL)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波で120℃で20分間照射した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮し、そして固体をDMF/H
2O混合物から沈殿させて、5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。その沈殿物を、ACNおよび0.1%のTFAを含む水で溶出するGilson逆相を使用するprep HPLCにより精製した。Lunaカラム。C
27H
18F
3N
3O; 458.1 (M+1);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.45 (s, 1H), 8.47 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.26 − 7.99 (m, 3H), 7.91 − 7.70 (m, 3H), 7.74 − 7.57 (m, 1H), 7.58 − 7.41 (m, 3H), 7.29 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 8.9 Hz, 2H), 2.49 (s, 3).
(実施例28)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化133】
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【0335】
実施例28を、上記に開示されるスキームに従って合成した。3−ブロモピリジン−2−アミン(200mg、1.2mmol)のエタノール(6mL)中の溶液に、エチル3−ブロモ−2−オキソプロパノエート(270mg、1.5mmol)を添加した。この反応物を1時間還流した。この反応物を濃縮乾固させ、そして逆相HPLCにより精製して、(8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノールを得た。227(M+H)。
【0336】
実施例28を、実施例11と同様に、中間体(8−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノールを使用して、そしてN−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
28H
17F
6N
3O
2. 542 (M+). −
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 (s, 1H), 8.55 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.23 (dd, J = 6.8, 3.2 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.81 - 7.66 (m, 3H), 7.66 - 7.54 (m, 1H), 7.54 - 7.34 (m, 2H), 7.27 - 7.14 (m, 2H), 7.10 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 5.13 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.52 (s, 2H)
(実施例29)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化134】
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【0337】
実施例29を、実施例27と同様に、N−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
27H
15F
6N
3O; 512.1 (M+1);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.74 (s, 1H), 8.50 (dd, J = 6.9, 3.0 Hz, 2H), 8.45 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.89 (dd, J = 7.2, 1.1 Hz, 1H), 7.79 − 7.70 (m, 2H), 7.64 (dtd, J = 10.1, 8.2, 1.7 Hz, 1H), 7.53 (ddd, J = 7.0, 5.4, 1.7 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.1, 4.3 Hz, 1H), 7.34 − 7.11 (m, 3H).
(実施例30)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化135】
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【0338】
実施例30を、実施例33と同様に、N−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
26H
14F
6N
4O. 513.1 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.55 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.19 - 8.14 (m, 2H), 7.98 - 7.94 (m, 2H), 7.66 - 7.62 (m, 2H), 7.31 - 7.26 (m, 3H), 7.11 - 7.06 (m, 2H).
(実施例31)
N−(4−フルオロフェニル)−5−(3−(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化136】
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【0339】
実施例31を、実施例33と同様に、N−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸の代わりに使用して、そしてピリジン−3−イルボロン酸を(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸の代わりに使用して作製した。C
25H
15F
4N
5O. 478.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.72 (s, 1H), 8.87 - 8.12 (m, 2H), 8.75 - 8.73 (m, 1H), 8.37 (d, J = 18.8 Hz, 2H), 8.29 (w, 1H), 8.19 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.92 - 7.88 (m, 1H), 7.66 - 7.63 (m, 2H), 7.51 - 7.46 (m, 1H), 7.09 (t, J = 8.4 Hz, 2H).
(実施例32)
5−(3−クロロ−1−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化137】
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【0340】
5−(1−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(13.0mg、0.025mmol)をCHCl
3(1.0mL)に溶解させ、そしてPalau’Chlor(1.2当量)を添加し、そしてこの反応物を室温で2時間20分撹拌した。この反応物を水(1.0mL)で希釈し、そしてDCM(3×1mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮乾固させ、そして逆相prep HPLCにより精製して、5−(3−クロロ−1−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを得た。C
27H
14ClF
6N
3O. 545.6/547.7 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.61 (s, 1H), 8.06 - 7.91 (m, 3H), 7.80 - 7.73 (m, 1H), 7.74 - 7.65 (m, 2H), 7.56 (tt, J = 6.3, 1.6 Hz, 1H), 7.50 - 7.41 (m, 1H), 7.39 - 7.30 (m, 1H), 7.26 - 7.16 (m, 2H), 7.13 (dd, J = 9.3, 6.7 Hz, 1H), 6.86 (dd, J = 6.7, 1.1 Hz, 1H).
(実施例33)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド
【化138】
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【0341】
実施例33を、上記に開示される合成スキームに従って合成した。8−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(160mg、0.688mmol)、(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸(225.5mg、0.826mmol)、Pd(dppf)Cl
2(56.2mg、0.069mmol)、およびK
2CO
3(285.4mg、2.065mmol)を、脱気DMF(3.0mL)および水(0.5mL)に溶解させ、そしてマイクロ波で120℃で20分間加熱した。この反応混合物をセライト(ceilite)で濾過し、そしてEtOAcで洗浄した。その濾液を濃縮し、そしてEtOAcおよびヘキサンの比が1:1でのprep−TLCにより精製して、5−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。
【0342】
5−(6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミド(30mg、0.079mmol)のMeOH(5mL)中の撹拌溶液に、Pd/C(10%重量)を添加し、そしてこの混合物を、H
2の下で室温で1時間撹拌した。この反応混合物をセライトで濾過し、そしてMeOHで洗浄した。その濾液を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、N−(4−フルオロフェニル)−5−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−2−メチルベンズアミドを得た。
【0343】
N−(4−フルオロフェニル)−5−(イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−2−メチルベンズアミド(5.2mg、0.015mmol)のDMF(2mL)中の撹拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(2.9mg、0.017mmol)を添加し、そして得られた混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物をprep−HPLCにより精製して、5−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを得た。
【0344】
中間体5−(3−ブロモイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを、Suzuki条件下で、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸で処理して、最終化合物5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−メチルベンズアミドを生成した。C
26H
17F
3N
4O. 459.1 (M+1).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.50 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.17 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.02 - 7.95 (m, 2H), 7.71 - 7.68 (m, 2H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 - 7.23 (m, 3H), 7.10 - 7.05 (m, 2H), 2.61 (s, 3H).
(実施例34)
5−(1−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化139】
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【0345】
実施例34を、実施例35と同様に、1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジンを3−ブロモピラゾロ[1,5−a]ピリジンの代わりに使用して作製した。C
27H
15F
6N
3O
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.72 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.22 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.17 - 8.06 (m, 2H), 7.76 - 7.67 (m, 3H), 7.61 (ddd, J = 8.0, 4.9, 1.6 Hz, 1H), 7.46 - 7.28 (m, 2H), 7.22 (t, J = 8.9 Hz, 2H), 7.12 (dd, J = 9.3, 6.7 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 6.7, 1.0 Hz, 1H). 511.9 (M+1).
(実施例35)
5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化140】
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【0346】
3−ブロモピラゾロ[1,5−a]ピリジン(500mg、3.0mmol)、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸(1.1当量)、Pd(dppf)Cl
2(0.1当量)、およびK
2CO
3(3.0当量)を、脱気DMF(6.0mL)および水(2.0mL)に溶解させ、そして70℃で2時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、水で希釈し、そしてEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮乾固させ、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Rf 40%のEtOAc/ヘキサン:0.58)により精製して、3−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンを得た。3−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(200mg、0.869mmol)を、アルゴン下でTHF(4.50mL)に溶解させ、そして−78℃まで冷却した。n−BuLi(2.5M、1.3当量)を滴下により添加し、そしてこの反応物を−78℃で1時間撹拌した。1,2−ジヨードエタン(1mLのTHF中に1.2当量)を滴下により添加し、そしてこの反応物を−78℃で2時間撹拌した。この反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液(5mL)でクエンチし、そしてEtOAc(3×4mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−(2,3−ジフルオロフェニル)−7−ヨードピラゾロ[1,5−a]ピリジンを得た。3−(2,3−ジフルオロフェニル)−7−ヨードピラゾロ[1,5−a]ピリジン(100mg、0.28mol)、N−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1.1当量)、Pd(ddpf)Cl
2(0.1当量)、およびK
2CO
3(3.0当量)を、脱気1,4−ジオキサン(2.0mL)および水(1.0mL)に溶解させ、そして40℃で一晩加熱した。この反応物を室温まで冷却し、水(5mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×4mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、そして逆相prep HPLCにより精製して、5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを得た。C
27H
15F
6N
3O. 511.6 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.75 (s, 1H), 8.40 - 8.33 (m, 2H), 8.28 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.91 (dt, J = 8.9, 1.6 Hz, 1H), 7.76 - 7.67 (m, 2H), 7.56 - 7.50 (m, 2H), 7.47 - 7.38 (m, 1H), 7.38 - 7.31 (m, 2H), 7.21 (t, J = 8.9 Hz, 2H).
(実施例36)
2−(5−(3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−フルオロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール
【化141】
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【0347】
N−(2−アミノ−4−フルオロフェニル)−5−ブロモ−2(トリフルオロメチル)ベンズアミドを、実施例17の(3−((4−フルオロフェニル)カルバモイル)−4−メチルフェニル)ボロン酸と同様に、5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸(427mg、1.586mmol、1当量)を5−ボロノ−2−メチル安息香酸の代わりに、そして4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミンを4−フルオロアニリンの代わりに使用して調製した。N−(2−アミノ−4−フルオロフェニル)−5−ブロモ−2(トリフルオロメチル)ベンズアミドを、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜80%のEtOAc/ヘキサン)により精製し、そして単離した。
【0348】
N−(2−アミノ−4−フルオロフェニル)−5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(190mg、0.504mmol、1当量)のAcOH(1mL)中の溶液を、100℃で一晩撹拌した。その後、この反応混合物を減圧中で濃縮し、DMF/水で希釈し、そしてHPLCにより精製した。2−(5−ブロモ−2−トリフルオロメチル)フェニル)−5−フルオロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾールを、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製し、そして単離した。LC−MS m/z: 359.7(M+1)。
【0349】
2−(5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−フルオロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(138mg、0.384mmol、1当量)、B
2Pin
2(146mg、0.576mmol、1.5当量)、Pd(dppf)Cl
2(12mg、0.019mmol、5mol%)およびKOAc(94mg、0.961mmol、2.5当量)の密封したマイクロ波バイアル内の混合物に、脱気したばかりのジオキサン(3mL)を添加した。この反応物を80℃で一晩撹拌した。この反応混合物を減圧中で濃縮し、次いでDMF/水で希釈した。その粗生成物をHPLC(10〜100%のACN/水)により精製した。(3−(5−フルオロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸を単離した。LC−MS m/z: 325.1(M+1)。
【0350】
実施例36を、実施例27と同様に、(3−(5−フルオロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸(38mg、0.117mmol、1当量)および8−ブロモ−3−(2,3−ジフルオロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン(36mg、0.117mmol、1当量)を使用して調製した。表題化合物を単離した。C
27H
14F
6N
4. 509.5 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.61 − 8.49 (m, 3H), 8.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.92 (dd, J = 7.2, 1.1 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 8.8, 4.9 Hz, 1H), 7.63 (ddd, J = 10.2, 8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.56 − 7.48 (m, 2H), 7.44 (td, J = 8.1, 4.2 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.17 (ddd, J = 9.9, 8.8, 2.5 Hz, 1H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ -57.52 (s, 3F), -75.36 (s, 3F), -120.13 (m, 1F), -137.51 − -138.27 (m, 2F).
【0351】
生物学的実施例
活性試験を、以下の実施例において、本明細書中に記載される方法および当業者に周知である方法を使用して実施した。
【0352】
実施例B1。IDO1阻害の測定のための細胞ベース(HeLa)アッセイ
組織培養におけるIDO1阻害を測定するために、HeLa細胞を、IDO1発現を誘導するIFNγの存在下で試験化合物で処理した。インキュベーション後、細胞上清を、IDO1活性の指標であるキヌレニンレベルについてアッセイした。
【0353】
H1−HeLa細胞(ATCC#CRL−1958)を384ウェルプレート(Greiner#82051−282)中に、10%FBS(Corning#35−011−CV)および1%P/S/G(Corning#30−009−CL)を補充したDMEM(Corning#15−018−CM)中の50μL/ウェルの体積で、1,250細胞/ウェルの密度で播種し、37℃、5%CO
2/100%湿度で一晩インキュベートした。翌日、試験化合物を種々の濃度でDMSO(0.5%最終)中に添加し、そして細胞プレート培養培地中に、50uL/ウェルの50ng/mLのINFγ(Peprotech#300−02)を添加することにより、IDO1を誘導的に発現させた。陽性対照として、IFNγを含まない50uLの細胞プレート培養培地を数個のウェルに加えた。48時間のインキュベーション後、これらのプレートを1,200RPMにて10℃で5分間スピンダウンした。次いで、65μL/ウェルの上清を、10uL/ウェルの30%TCA(Sigma#TO699)を含有する新しい384ウェルプレート(Thermo#262160)に移し、これらのプレートをシールし、60℃で30分間インキュベートした。次いで、これらのプレートを、10℃で2,000RPMにて15分間遠心分離した。40μL/ウェルの上清を新しい384ウェルプレート(Thermo #262160)に移し、40μL/ウェルの、氷酢酸(Sigma #A6283)中2%(w/v)のp−ジメチルアミノベンズアルデヒド(Sigma #156417)と反応させた。この反応物を室温で10分間インキュベートし、PerkinElmer Envisionプレートリーダーを用いて480nmにおける吸光度を読み取った。
【0354】
表1のデータを、陽性(−IFNγ)対照および陰性(+IFNγ)対照に基づいて正規化し、EC50値を、4パラメータ式への用量−反応曲線の当てはめから算出した。全てのEC
50値は、最低4つの測定値の幾何平均値を表す。これらのアッセイは一般に、報告された平均値の2倍以内の結果を生じた。
【表1-1】
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【表1-2】
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【表1-3】
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請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
前記チェックポイント阻害剤が、PD1阻害剤、PD−L1阻害剤、PD1およびPD−L1阻害剤、TIM−3阻害剤、TIM−3およびPD1阻害剤、LAG−3阻害剤、またはLAG−3およびPD−1阻害剤である、請求項44〜45のいずれか1項に記載の組成物。
前記チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ランブロリズマブ、ピディリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、アテゾリズマブ、PDR001、TSR−042、およびBMS−986016、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物からなる群より選択される、請求項47〜48のいずれか1項に記載の組成物。
前記PD1阻害剤が、ニボルマブ、ランブロリズマブ、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、PDR001、もしくはTSR−001、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項51に記載の組成物。
前記PD−L1阻害剤が、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、もしくはアベルマブ、または上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物である、請求項51に記載の組成物。
がんまたはウイルス感染の処置のための医薬の製造のための、請求項1〜35のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な互変異性体の使用。