特表2021-529958(P2021-529958A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-529958青果物の内部品質検査用の集光装置、集光装置を有するシステム及びその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-529958(P2021-529958A)
(43)【公表日】2021年11月4日
(54)【発明の名称】青果物の内部品質検査用の集光装置、集光装置を有するシステム及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20211008BHJP
   G01N 21/85 20060101ALI20211008BHJP
【FI】
   G01N21/84 E
   G01N21/85 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2020-573486(P2020-573486)
(86)(22)【出願日】2019年5月31日
(85)【翻訳文提出日】2020年12月25日
(86)【国際出願番号】CN2019089476
(87)【国際公開番号】WO2020038043
(87)【国際公開日】20200227
(31)【優先権主張番号】201810958224.1
(32)【優先日】2018年8月22日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520513473
【氏名又は名称】江西緑萌科技控股有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】朱 壹
(72)【発明者】
【氏名】朱 二
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA05
2G051AB20
2G051BA20
2G051BB07
2G051BB09
2G051BB11
2G051BC03
(57)【要約】
青果物の内部品質検査用の集光装置は、従来の、果物を手持ちしながら検査する方法の効率が低すぎ、大規模な果物の包装に適しない課題を解決することができる。該当装置は、ハウジング(1)、ハロゲンライト(2)、絞り(3)、平凸面レンズホルダー、第1平凸面レンズ、ミラー固定板は、ミラー、平凸面レンズ固定板(8)及び第2平凸面レンズ(9)を有し、ハウジング(1)は、密閉されて透光性を有しないものであり、ハウジング(1)の左側にハロゲンライト(2)が固定装着され、ハロゲンライト(2)がハウジング(1)の内部に突き出し、ハロゲンライト(2)の右側にハロゲンライト(2)の光線の方向をガイドする挿抜可能な絞り(3)が設置され、絞り(3)はハウジング(1)の内部を横断して設置され、絞り(3)の右側のハウジング(1)内に平凸面レンズホルダーが固定装着されている。本出願の装置は、果物の内部品質検査の効率を高めるとともに、長時間の検査機器の手動操作によって検査機器の精度が劣化することを回避し、大規模な果物の加工過程でリアルタイムに果物の内部品質を検査する目的を実現し、手間を軽減することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)、ハロゲンライト(2)、絞り(3)、平凸面レンズホルダー(4)、第1平凸面レンズ(5)、ミラー固定板(6)、ミラー(7)、平凸面レンズ固定板(8)及び第2平凸面レンズ(9)を有し、
ハウジング(1)は、密閉されて透光性を有しないものであり、ハウジング(1)の左側にはハロゲンライト(2)が固定装着され、ハロゲンライト(2)がハウジング(1)の内部に突き出ており、
ハロゲンライト(2)の右側にハロゲンライト(2)の光線の方向をガイドする挿抜可能な絞り(3)がハウジング(1)の内部を横断して設置され、
絞り(3)の右側のハウジング(1)内には平凸面レンズホルダー(4)が固定装着され、平凸面レンズホルダー(4)には光線を一次集光するための第1平凸面レンズ(5)が設置され、
第1平凸面レンズ(5)の右側にはミラー固定板(6)が固定装着され、ミラー固定板(6)には光線を反射するためのミラー(7)が装着され、ミラー(7)の下方には平凸面レンズ固定板(8)が固定装着され、平凸面レンズ固定板(8)には光線を二次集光するための第2平凸面レンズ(9)が装着され、第2平凸面レンズ(9)は、ハウジング(1)から突き出ている
ことを特徴とする青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項2】
固定板(10)、モーター(11)、遮光板(12)及び断熱板(13)をさらに有し、
ハウジング(1)の外面には固定板(10)が装着され、固定板(10)にはモーター(11)が固定装着され、モーター(11)の出力軸には二次集光される光線を遮断する遮光板(12)が接続され、遮光板(12)には断熱板(13)が装着される
ことを特徴とする請求項1に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項3】
ハウジング(1)は、アルミニウム合金材料からなることを特徴とする請求項1に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項4】
断熱板(13)は、断熱繊維板であることを特徴とする請求項2に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項5】
ハウジング(1)は、金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項6】
ハウジング(1)は、ステンレスからなることを特徴とする請求項1に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項7】
断熱板(13)は、断熱石綿板であることを特徴とする請求項2に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項8】
前記ハロゲンライト(2)の出力は、70W以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項9】
前記絞り(3)は、開口を備え、前記ハロゲンライト(2)から照射する光を制限して集光することができることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項10】
前記ミラー(7)は、傾斜して装着され、第1平凸面レンズ(5)を通過する光線を反射して、前記光線を垂直に第2平凸面レンズ(9)に照射するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置。
【請求項11】
検査装置と、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置とを有し、
前記検査装置は、果物に照射されてなるスポットからの光信号を検出し、さらに果物の内部品質を判定するものである
ことを特徴とする青果物の内部品質検査用のシステム。
【請求項12】
前記検査装置は、検査装置センサーをさらに備え、
前記検査装置センサーは、ハロゲンライト(2)の光線が果物の表面に長時間に照射されたことを検出した場合には、モーター(11)に電気信号を入力し、前記モーター(11)の駆動により遮光板(12)及び断熱板(13)を移動させ、前記遮光板(12)及び断熱板(13)で前記第2平凸面レンズ(9)を通過した光線を遮断するように、前記遮光板(12)及び断熱板(13)を第2平凸面レンズ(9)と果物との間に移動させた後に、前記モーター(11)の作動を停止させる
ことを特徴とする請求項11に記載の青果物の内部品質検査用のシステム。
【請求項13】
前記検査装置は、STM32、ARMシングルチップコンピューター又はPLCで構成されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の青果物の内部品質検査用のシステム。
【請求項14】
前記検査装置に、前記検査装置で収集された光信号を判定して果物の内部品質を判定できる制御プログラムが書き込まれることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用のシステム。
【請求項15】
内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングするホストコンピュータをさらに有することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用のシステム。
【請求項16】
請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の青果物の内部品質検査用の集光装置を果物を搬送するための搬送装置に隣接して装着し、ハロゲンライト(2)に通電し、前記ハロゲンライト(2)から射出した光線を、絞りを通過させて、第1平凸面レンズ(5)で集光させ、さらにミラー(7)を介して、第2平凸面レンズ(9)を通過させて果物の表面に集光させ、検査装置により果物に照射されたスポットからの光信号を検出し、これによって果物の内部品質を判定することを特徴とする青果物の内部品質検査方法。
【請求項17】
検査装置センサーは、光線が果物の表面に長時間に照射されたことを検出した場合に、モーター(11)に電気信号を入力し、前記モーター(11)の駆動により遮光板(12)及び断熱板(13)を移動させ、前記遮光板(12)及び断熱板(13)で前記第2平凸面レンズ(9)を通過した光線を遮断するように、前記遮光板(12)及び断熱板(13)を第2平凸面レンズ(9)と果物との間に移動させた後に、前記モーター(11)の作動を停止させることで、光線による果物の外面の焼け又は損傷を防止することをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の青果物の内部品質検査方法。
【請求項18】
ホストコンピュータで、内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングすることをさらに含むことを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の青果物の内部品質検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年08月22日に中国専利局に提出された、出願番号が201810958224.1であり、名称が「青果物の内部品質検査用の集光装置」である中国特許出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に取り込まれる。
【0002】
技術分野
本出願は、集光装置に関し、特に、青果物の内部品質検査用の集光装置に関する。
【背景技術】
【0003】
社会が持続的に進歩及び発展していく中で、生活の質に対する人々の要求がますます高まっている。人々は、日常のフィットネスで運動したり、大量の果物や野菜を摂取したりすることによってビタミンなどの栄養素を補給する。人々は、果物の一日摂取量を十分に確保するために、冷蔵庫に果物を貯蔵する。また、人々は、摂取する果物の量を厳しく制限するのみならず、摂取する果物の種類に対しても一定の要求がある。例えば異なる果物(例えばネーブル、リンゴなど)では含まれるビタミンの含有量が異なるので、人々は、ビタミンの含有量が高い果物を重点的に購入し、ビタミンの摂取量を確保する。さらに、人には、果物の鮮度に対しても一定の要求がある。また、物質が極めて豊富で満足できる条件下で、果物を選択する場合には、果物の栄養素の含有量のほか、果物の鮮度により厳しい基準を有する。
【0004】
果物の量及び鮮度に対する人々の要求を満足するために、現地に新鮮な果物を販売する果物専門店を開き、オンラインで販売することで、インターネット又はAPP(アプリ)で注文した果物をできる限り早く果樹園から注文者に配達する。これによって、果物の鮮度を確保するとともに、果物の品質に対する人々の要求を満足することができる。したがって、一部の投資家は、果物の栽培、果物の包装、果物の再加工などの果物産業や関連産業に投資する。
【0005】
果物を加工、包装する場合、果物を包装、箱詰めする前に、果物の内部の腐敗を防止するために、箱内の果物が無傷であるか否かを確認する必要がある。しかし、肉眼で直接的に果物の内部の腐敗及び損傷を観察することができないので、包装された果物の箱全体の中における基準を満たさない品質の果物の存在を避けることができない。いかに各箱内の内部品質が基準を満たさない果物の数を減らすかは、果物の加工包装の分野の技術者が直面している難題である。従来の果物の内部検査として、果物を切る破壊品質検査、又は糖度計を使う非破壊品質検査があるが、糖度計を手持ちして検査する場合、果物を手持ちしながら内部品質検査を行う必要がある。このような手動検査方法は、効率が低すぎて、作業者の疲労をもたらし、大量な果物の内部品質検査に適していない。
【発明の概要】
【0006】
本出願の目的は、青果物の内部品質検査用の集光装置が、従来の、例えば果物を手持ちしながら検査する方法の効率が低すぎて、大規模な果物の包装に適しない課題を解決するとともに、検査機器を長時間操作することに起因する検査精度の劣りを防ぎ、大規模な果物を加工する際にリアルタイムに果物の内部品質を検査する目的を実現し、人的資源及び物的資源を節約して手間を軽減することにある。
【0007】
本出願は、青果物の内部品質検査用の集光装置を提供する。この集光装置は、ハウジング、ハロゲンライト、絞り、平凸面レンズホルダー、第1平凸面レンズ、ミラー固定板、ミラー、平凸面レンズ固定板及び第2平凸面レンズを有し、ハウジングは、密閉されて透光性を有しないものであり、ハウジングの左側にハロゲンライトが固定装着され、ハロゲンライトがハウジングの内部に突き出し、ハロゲンライトの右側にハロゲンライトの光線の方向をガイドする挿入可能な絞りが設置され、絞りがハウジングの内部を横断して設置され、絞りの右側のハウジング内に平凸面レンズホルダーが固定装着され、平凸面レンズホルダーに光線を一次集光するための第1平凸面レンズが装着され、第1平凸面レンズの右側にミラー固定板が固定装着され、ミラー固定板に光線を反射するためのミラーが装着され、ミラーの下方に平凸面レンズ固定板が固定装着され、平凸面レンズ固定板に光線を二次集光するための第2平凸面レンズが装着され、第2平凸面レンズは、ハウジングから突き出ている。
【0008】
好ましくは、青果物の内部品質検査用の集光装置は、固定板、モーター、遮光板及び断熱板をさらに有し、ハウジングの外面に固定板が装着され、固定板にモーターが固定装着され、モーターの出力軸に二次集光される光線を遮断する遮光板が接続され、遮光板に断熱板が装着される。モーターにより遮光板の揺動を駆動するように構成されるので、光が強すぎる又は果物の搬送装置が停止したときには、モーターによって、遮光板における断熱板が指定位置に移動するように駆動し、果物に対する光線の照射を遮断することができる。これによって、ライト装置の電源を切ることによって果物を保護する状況を避けるとともに、光線によるリンゴの焼け又は損傷を防ぐことができる。
【0009】
好ましくは、ハウジングが、アルミニウム合金材料からなる。アルミニウム合金材料の使用によって、軽量のハウジングが形成される。これによって、装置に対する装着箇所の負担を減らすことができ、ハウジング内の熱を迅速に放出することができるとともに、光をよく隔離、遮断することもできる。好ましくは、ハウジングが、金属材料からなる。前記ハウジングは、ステンレスで形成されてもよい。
【0010】
好ましくは、断熱板は断熱繊維板である。断熱材料として繊維板を使用することで、繊維板の優れた断熱効果を利用することができるとともに、断熱板の重量も減らすことができる。好ましくは、前記断熱板が、断熱石綿板である。
【0011】
好ましくは、前記ハロゲンライトの出力は70W以上である。
【0012】
好ましくは、前記絞りが、開口を備え、前記ハロゲンライトから照射する光を制限して集光ことができる。
【0013】
好ましくは、前記ミラーが、傾斜に装着され、第1平凸面レンズを通過する光線を反射し、当該光線を垂直に第2平面凸レンズに照射するものである。
【0014】
本出願は、青果物の内部品質検査用のシステムを提供する。このシステムは、検査装置と、青果物の内部品質検査用の集光装置とを有し、前記検査装置は、果物に照射されてなるスポットからの対応する光信号を検出し、さらに果物の内部品質に問題があるかどうかを判定する。
【0015】
好ましくは、前記検査装置は、検査装置センサーをさらに備え、前記検査装置のセンサーは、ハロゲンライトの光線が果物の表面に長時間に照射されたことを検出した場合に、モーターに電気信号を入力し、前記モーターを駆動して遮光板及び断熱板を移動させ、前記遮光板及び断熱板で前記第2平凸面レンズを通過した光線を遮断するように、前記遮光板及び断熱板を第2平凸面レンズと果物との間に移動させた後、前記モーターの作動を停止させる。
【0016】
好ましくは、前記検査装置が、STM32(32bitマイコン)、ARMシングルチップコンピューター又はPLC(Programmable Logic Controller(プログラマブルロジックコントローラ))からなる。
【0017】
好ましくは、前記検査装置に、前記検査装置で収集された光信号を判断して果物の内部品質を判定できる制御プログラムが書き込まれる。
【0018】
好ましくは、前記青果物の内部品質検査用のシステムが、内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングするホストコンピュータをさらに有する。
【0019】
本出願は、青果物の内部品質検査方法をさらに提供する。本出願による青果物の内部品質検査用の集光装置を果物を搬送するための搬送装置に隣接して装着し、ハロゲンライトに通電し、前記ハロゲンライトから射出した光線を、絞りを通過させて、第1平凸面レンズで集光させ、さらにミラーを介して、第2平凸面レンズを通過させて果物の表面に集光させ、検査装置により果物に照射されたスポットからの光信号を検出し、これによって果物の内部品質を判定する。
【0020】
好ましくは、前記青果物の内部品質検査方法は、検査装置センサーが、光線が果物の表面に長時間に照射されたことを検出した場合に、モーターに電気信号を入力し、前記モーターを駆動して遮光板及び断熱板を移動させ、前記遮光板及び断熱板で前記第2平凸面レンズを通過した光線を遮断するように、前記遮光板及び断熱板を前記第2平凸面レンズと果物との間に移動させた後、前記モーターの作動を停止させることで、光線による果物の外面の焼け又は損傷を防止することをさらに含む。
【0021】
好ましくは、前記青果物の内部品質検査方法は、ホストコンピュータで、内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングすることをさらに含む。
【0022】
作動原理は、以下のとおりである。本出願の装置は、使用前に、果物を搬送するコンベアベルトの上方に装着され、装置とコンベアベルトとの間の距離が調節された後、ハロゲンライトに通電して、ハロゲンライトを点灯する。ハロゲンライトの光線は、絞りの開口を通過して平凸面レンズに照射され、平凸面レンズでハロゲンライトの光線が集光されてミラーに照射され、さらにミラーで他の平凸面レンズへ反射され、果物に集光され、十分な明るさを有するスポットが形成される。最後に、スポットを分析する検査装置で果物の内部品質を分析する。コンベアベルトにおける果物が本出願の装置の下方を通るときに、ハロゲンライトの光は、集光されて果物に照射され、検査装置で果物におけるスポットからの光信号を検出し、これによって果物の内部品質を判定する。
【0023】
検査装置のセンサーが、果物の表面のスポット信号を検出し、分析によりその内部品質が損なわれたと判定した場合には、光信号を電気信号に変換してホストコンピュータに転送し、内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングする。
【0024】
本出願は、いくつかの改良によって、それを工業的な大規模な果物の加工包装に適合させることにより、果物の内部品質を連続的に検査する目的を実現することができる。本出願の装置は、挿抜可能な異なる絞りを交換することで、光線が果物の表面に照射されて形成されるスポット寸法を変更することによって、異なる寸法の同種類の果物を検査する場合に、より優れた集光効果を得ることができるとともに、比較的に高い検査精度を確保し、従来の自動化検査で果物の径に基づいて集光調節を行うことができない問題を解決することができる。また、平凸面レンズの二次集光によって、果物において明るさが強いスポットが形成されるので、集光が弱すぎ、センサーが有効なスポット信号を検出することができないことを効果的に防止することができる。
【0025】
以上により、本出願の装置は、手動で果物を検査することを回避し、果物の内部品質検査の効率を高め、従来の検査装置が大規模な果物の加工包装において果物の内部品質検査に適しないという課題を解決することができる。さらに、長時間の検査機器の手動操作によって検査機器の精度が劣ることを避け、大規模な果物の加工過程でリアルタイムに果物の内部品質を検査する目的を実現し、人的資源及び物的資源とを節約して手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、本出願の実施例又は従来の技術方案をより明瞭に説明するため、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本出願の一部の実施例を示すものに過ぎず、当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることができる。
図1】本出願の実施例の外観図である。
図2】本出願の実施例の構成模式図である。
図3】本出願の実施例の作動原理図である。
図4】本出願の実施例の正面図である。
図5】本出願の実施例の左側面図である。
図6】本出願の実施例の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本出願が実現する技術手段、創作特徴、目的及び効果をより明瞭に説明するために、以下、図面を参照しながら本出願の実施例の技術的態様を明瞭かつ完全に説明し、説明される実施例は、本出願の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではないことは無論である。
【0028】
本出願は、青果物の内部品質検査用の集光装置を提供する。集光装置は、その構成模式図である図2に示すように、ハウジング1、ハロゲンライト2、絞り3、平凸面レンズホルダー4、第1平凸面レンズ5、ミラー固定板6、ミラー7、平凸面レンズ固定板8及び第2平凸面レンズ9を有する。
【0029】
ハウジング1は、密閉されて透光性を有しないものであり、アルミニウム合金材料からなる。これによって、ハウジング1に対する装着固定部の負荷を減らすことができ、さらに金属合金が優れた熱伝導性を有するので、ハウジング1内の熱を迅速に外部に放熱することができる。
【0030】
ハウジング1の左側にはハロゲンライト2が固定装着され、ハロゲンライト2がハウジング1の内部に突き出ている。このように装着する方式を採用することによって、装着した際の外部光線の装置に対する影響を防ぐことができ、装着の信頼性を確保することができる。また、100Wの出力のハロゲンライト2を利用することによって、光線を果物に集光するときに十分な明るさを有するスポットを形成することを保証できるとともに、光線の光強度による焼けを防ぐことができる。
【0031】
ハロゲンライト2の右側には、ハロゲンライト2の光線の方向をガイドするための挿入可能な絞り3がハウジング1の内部を横断して設置される。絞り3の開口を利用して絞り3を通過する光線を制限することで、果物に顕著なスポット輪郭を形成することができる。挿抜可能な絞り3によって、異なる径の果物に対して、該当する内部品質検査条件を満たすスポットを形成することができる。また、ハウジング1の内部を横断して設置される絞り3によって、ハロゲンライト2から射出した光線が絞り3の開口のみを介して出る状態を確保することができるとともに、光線を集光することもできる。
【0032】
絞り3の右側のハウジング1内には平凸面レンズホルダー4が固定装着され、平凸面レンズホルダー4には光線を一次集光するための第1平凸面レンズ5が装着される。固定装着された平凸面レンズホルダー4で第1平凸面レンズ5をハウジング1内に垂直に設置することによって、光線を集光する役割を有する第1平凸面レンズ5で光線を後続の光線処理部品によりよく照射することができる。
【0033】
第1平凸面レンズ5の右側にはミラー固定板6が固定装着され、ミラー固定板6には光線を反射するためのミラー7が装着される。ミラー7の下方には平凸面レンズ固定板8が固定装着され、平凸面レンズ固定板8には光線を二次集光するための第2平凸面レンズ9が装着され、第2平凸面レンズ9は、ハウジングから突き出ている。傾斜して装着されるミラー固定板6におけるミラー7によって、第1平凸面レンズ5を通る光線が第2平凸面レンズ9により良好に照射される。ミラー7で反射された光線が第2平凸面レンズ9に垂直に照射され、第2平凸面レンズ9によりミラー7で反射された光線が集光されるので、果物の表面には十分な強度を有するスポットが形成される。これによって、後続の検査装置で果物のスポット信号を検出することができる。
【0034】
好ましくは、青果物の内部品質検査用の集光装置は、本出願の実施例の外観図である図1、本出願の実施例の正面図である図4、本出願の実施例の左側面図である図5及び本出願の実施例の平面図である図6に示すように、固定板10、モーター11、遮光板12及び断熱板13をさらに有する。ハウジング1の外面には固定板10が装着され、固定板10にはモーター11が固定装着され、モーター11の出力軸には二次集光される光線を遮断する遮光板12が接続され、遮光板12には断熱板13が装着されている。
【0035】
本出願の装置は、モーター11の駆動により遮光板12を揺動させるように構成され、光が強すぎる又は果物の搬送装置が停止したときには、モーター制御装置で電気信号をモーター11に送信し、モーター11の駆動によって、遮光板12における断熱板13が指定位置に移動し、断熱板13で果物に対する光線の照射を遮断する。これによって、ライト装置の電源を切ることによって果物を保護するという状況を回避するとともに、光線によるリンゴの焼け、損傷を防ぐことができる。本実施例では、X2216規格のモーター11及び断熱繊維板13を利用するので、上記の遮光をより安定的に実現することができる。
【0036】
本出願は、さらに青果物の内部品質検査用の集光装置を提供する。集光装置は、その構成模式図である図2に示すように、ハウジング1、ハロゲンライト2、絞り3、平凸面レンズホルダー4、第1平凸面レンズ5、ミラー固定板6、ミラー7、平凸面レンズ固定板8及び第2平凸面レンズ9を有する。
【0037】
ハウジング1は、密閉されて透光性を有しないものであり、ステンレスからなる。これによって、ハウジング1に対する装着固定部の負荷を減らすことができ、さらに金属合金が優れた熱伝導性を有するので、ハウジング1内の熱を迅速に外部に放熱することができる。
【0038】
ハウジング1の左側にはハロゲンライト2が固定装着され、ハロゲンライト2がハウジング1の内部に突き出ている。このように装着する方式を採用することによって、装着した際の外部光線の装置に対する影響を防ぐことができ、装着の信頼性を確保することができる。また、70Wの出力のハロゲンライト2を利用することによって、光線を果物に集光するときに十分な明るさを有するスポットを形成することを保証できるとともに、光線の光強度による焼けを防ぐことができる。
【0039】
ハロゲンライト2の右側には、ハロゲンライト2の光線の方向をガイドするための挿入可能な絞り3がハウジング1の内部を横断して設置される。絞り3の開口を利用して絞り3を通過する光線を制限することで、果物に顕著なスポット輪郭を形成することができる。挿抜可能な絞り3によって、異なる径の果物に対して、該当する内部品質検査条件を満たすスポットを形成することができる。また、ハウジング1の内部を横断して設置される絞り3によって、ハロゲンライト2から射出した光線が絞り3の開口のみを介して出る状態を確保することができるとともに、光線を集光することもできる。
【0040】
絞り3の右側のハウジング1内には平凸面レンズホルダー4が固定装着され、平凸面レンズホルダー4には光線を一次集光するための第1平凸面レンズ5が装着される。固定装着された平凸面レンズホルダー4で第1平凸面レンズ5をハウジング1内に垂直に設置することによって、光線を集光する役割を有する第1平凸面レンズ5で光線を後続の光線処理部品によりよく照射することができる。
【0041】
第1平凸面レンズ5の右側にはミラー固定板6が固定装着され、ミラー固定板6には光線を反射するためのミラー7が装着される。ミラー7の下方には平凸面レンズ固定板8が固定装着され、平凸面レンズ固定板8には光線を二次集光するための第2平凸面レンズ9が装着され、第2平凸面レンズ9は、ハウジングから突き出ている。傾斜して装着されるミラー固定板6におけるミラー7によって、第1平凸面レンズ5を通る光線が第2平凸面レンズ9により良好に照射される。ミラー7で反射された光線が第2平凸面レンズ9に垂直に照射され、第2平凸面レンズ9によりミラー7で反射された光線が集光されるので、果物の表面には十分な強度を有するスポットが形成される。これによって、後続の検査装置で果物のスポット信号を検出することができる。
【0042】
好ましくは、青果物の内部品質検査用の集光装置は、本出願の実施例の外観図である図1、本出願の実施例の正面図である図4、本出願の実施例の左側面図である図5及び本出願の実施例の平面図である図6に示すように、固定板10、モーター11、遮光板12及び断熱板13をさらに有する。ハウジング1の外面には固定板10が装着され、固定板10にはモーター11が固定装着され、モーター11の出力軸には二次集光される光線を遮断する遮光板12が接続され、遮光板12には断熱板13が装着されている。
【0043】
本出願の装置は、モーター11の駆動により遮光板12を揺動させるように構成され、光が強すぎる又は果物の搬送装置が停止したときには、モーター制御装置で電気信号をモーター11に送信し、モーター11の駆動によって、遮光板12における断熱板13が指定位置に移動し、断熱板13で果物に対する光線の照射を遮断する。これによって、ライト装置の電源を切ることによって果物を保護するという状況を回避するとともに、光線によるリンゴの焼け、損傷を防ぐことができる。本実施例では、X2212規格のモーター11及び断熱石綿板13を利用するので、上記の遮光をより安定的に実現することができる。
【0044】
本出願の実施例の作動原理図は、図に示される。本出願の装置は、使用前に、果物を搬送するコンベアベルトの上方に装着され、装置とコンベアベルトとの間の距離が調節された後、ハロゲンライト2に通電して、ハロゲンライト2が正常に作動できるようにする。ハロゲンライト2からの光線15は、挿抜可能な絞り3を通過するとき、絞り3の開口を通過して集光され、その後、第1平凸面レンズ5を通過して集光され、さらにミラー7による反射により第2平凸面レンズ9を通過して果物14の表面に集光され、これによってスポットが形成される。果物の搬送装置の作動が停止した際に、ハロゲンライト2からの光線が長時間にわたって果物の表面に照射されると、果物14を傷つけるので、このとき、検査装置のセンサーにより固定板10におけるモーター11に電気信号を出力して、モーター11の駆動によって遮光板12における断熱板13を移動させ、断熱板13が第2平凸面レンズ9と果物14との間に移動した後に、モーター11の作動を止める。このとき、断熱板13が第2平凸面レンズ9を通過する光線15を遮断し、光線15が果物14に長時間照射されることを回避できるので、光線15による果物14の外面の焼け又は損傷を確実に防ぐことができる。
【0045】
検査装置は、通常、STM32、ARMシングルチップコンピューター又はPLCなどで構成され、ホストコンピュータで制御プログラムを検査装置に書き込み、光ファイバーで収集された光信号を検査装置内に入力し、検査装置の内部プログラムにより判定して、最終的に果物の内部品質分析結果をホストコンピュータにアップロードして、内部品質が損なわれた果物をカウントしてマーキングするように構成される。
【0046】
ハロゲンライト2、絞り3、平凸面レンズホルダー4、第1平凸面レンズ5、ミラー7、第2平凸面レンズ9、モーター11及び断熱板13は、当該技術分野の従来の共通部材であり、その接続構成及び作動原理が、いずれも当該技術分野の成熟技術であるので、ここでその説明を省略する。
【0047】
以上、本出願の主な技術特徴、基本的な原理及びその利点を説明したが、当業者には、本出願が、上記の例示的な実施例に限定されず、その構想や基本機能から逸脱しない限り、他の具体的な形態で実現することできることは明らかである。したがって、実施例は、全ての観点から、説明を意図したものであり、限定は意図していない。本出願の範囲は、上記の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるので、特許請求と等価なものの意味と範囲の内にある全ての変更は、その中に包括されるものである。
【0048】
また、本明細書では実施例に基づいて説明されたが、各実施例は、1つの独立な技術案のみを含んでいるものではなく、説明を簡単化するためである。当業者は、明細書を全体として、各実施例の技術案を適切に組み合わせて、当業者が理解できる他の実施例を形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本出願は、従来の青果物の検査装置を改良し、それを工業的な大規模な果物の加工包装に適合させることにより、果物の内部品質を連続的に検査する目的を実現することができる。本出願の装置は、挿抜可能な異なる絞りを交換することで、光線が果物の表面に照射されて形成されるスポット寸法を変更することによって、異なる寸法の同種類の果物を検査する場合に、より優れた集光効果を得ることができるとともに、比較的に高い検査精度を確保し、従来の自動化検査では果物の径に基づいて集光調節を行うことができないという問題を解決することができる。また、光線に対する平凸面レンズの二次集光によって、果物において明るさが強いスポットが形成されるので、集光が弱すぎ、センサーが有効なスポット信号を検出することができなくなることを効果的に防止することができる。
【0050】
以上により、本出願の装置は、手作業によって果物を検査することを回避し、果物の内部品質検査の効率を高め、従来の検査装置が大規模な果物の加工包装において果物の内部品質検査に適しない課題を解決するものである。さらに、長時間の検査機器の手動操作による検査機器の精度の劣化を避け、大規模な果物の加工過程でリアルタイムに果物の内部品質を検査する目的を実現し、省力化、省材料化を実現して手間を軽減することができる。
【符号の説明】
【0051】
1…ハウジング
2…ハロゲンライト
3…絞り
4…平凸面レンズホルダー
5…第1平凸面レンズ
6…ミラー固定板
7…ミラー
8…平凸面レンズ固定板
9…第2平凸面レンズ
10…固定板
11…モーター
12…遮光板
13…断熱板
14…果物
15…光線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】