特表2021-530340(P2021-530340A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-530340(P2021-530340A)
(43)【公表日】2021年11月11日
(54)【発明の名称】食品焼き器
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20211015BHJP
【FI】
   A47J37/06 311
   A47J37/06 306
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-526195(P2021-526195)
(86)(22)【出願日】2019年7月8日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月10日
(86)【国際出願番号】US2019040839
(87)【国際公開番号】WO2020018303
(87)【国際公開日】20200123
(31)【優先権主張番号】62/700,344
(32)【優先日】2018年7月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/399,818
(32)【優先日】2019年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521025913
【氏名又は名称】サンディーン,マイケル,ダブリュー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】サンディーン,マイケル,ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA03
4B040AC04
4B040AD04
4B040CB11
4B040EB20
4B040GB02
(57)【要約】
食品の上面および底面の両方を同時に加熱するための、トッププレートおよびボトムプレートが積み重ねられて食品焼き器が形成される。プレートは、同様の温度まで加されする。食品は、プレート間に配置される。プレートおよびその上の食品は熱から下げられ、その結果、食品の加熱は、プレートから食品へと伝達されるトッププレートおよびボトムプレート内の余熱のみによって行われる。この加熱は、ボトムプレートから食品へと上方に伝達されるのと同様の熱の量が、トッププレートから食品へと下方に伝達されることを伴う。代替の実施形態は、様々な形態のハンドルならびにガイド支柱/バー、およびトッププレート内の温度計および油分を捕捉するための溝を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品焼き器であって、
ボトムプレートであって、
前記ボトムプレートは第2の表面の反対側に第1の表面を有し、前記第1の表面と前記第2の表面との間がボトムプレートの厚さである、ボトムプレートと、
トッププレートであって、
前記トッププレートは第2の表面の反対側に第1の表面を有し、前記第1の表面と前記第2の表面との間がトッププレートの厚さである、トッププレートと、
前記ボトムプレートの大部分が主要材料で形成されることと、
前記トッププレートの大部分も前記主要材料で形成されることと、
前記ボトムプレートの前記質量と前記トッププレートの前記質量との比は、2:1もしくは1:2よりは1:1に近いことと、
を組み合わせて備える、食品焼き器。
【請求項2】
前記トッププレートおよび前記ボトムプレートの少なくとも一方は、その上にハンドルを含む、請求項1に記載の焼き器。
【請求項3】
前記トッププレートは、その上に少なくとも1つのハンドルを含み、前記ボトムプレートは、その上に少なくとも1つのハンドルを含む、請求項2に記載の焼き器。
【請求項4】
前記ボトムプレート上の前記ハンドルは、前記ボトムプレートの側部から延在する延長部からなり、前記延長部は、前記主要材料で形成され、前記延長部は、前記ボトムプレートの厚さに一致する厚さを有する、請求項3に記載の焼き器。
【請求項5】
前記トッププレート上の前記ハンドルは、前記ボトムプレートとは反対側の、前記トッププレートの一部から延在し、前記トッププレートの周囲部から離れた中心部のつまみからなる、請求項4に記載の焼き器。
【請求項6】
前記ボトムプレートは、前記第1の表面内に、前記トッププレートから離れて延在する溝を有し、前記溝は、前記ボトムプレートの周囲部の内側に位置し、前記トッププレートは、前記トッププレートを前記ボトムプレートの上方で中央に配置したときに、前記溝の内側に位置する周囲部を有する、請求項1に記載の焼き器。
【請求項7】
前記トッププレートの前記第1の表面は、前記トッププレートの前記第2の表面よりも前記ボトムプレートから遠くに位置し、前記トッププレートの前記第1の表面上には、上から見ることのできる温度ディスプレイを有する温度計を有する、請求項1に記載の焼き器。
【請求項8】
ガイド構造は、前記ボトムプレートおよび前記トッププレートに関係し、前記ガイド構造は、相補的な雄型構造および雌型構造を含み、前記雄型構造は、前記トッププレートおよび前記ボトムプレートのうちの一方の固定位置に配置され、前記雌型構造は、前記ボトムプレートおよび前記トッププレートのうちの一方の固定位置に配置され、前記雄型構造および前記雌型構造は、前記トッププレートが前記ボトムプレートに近接して前記ボトムプレートの上方に配置したときに互いに嵌合するように配置される、請求項1に記載の焼き器。
【請求項9】
前記ガイド構造は、前記ボトムプレートの前記第1の表面から上方に延在する支柱と、前記第1の表面から前記第2の表面まで前記トッププレートを貫通する穴とを含み、前記トッププレート内の前記穴は、前記ボトムプレート内の前記支柱が前記穴を貫通することができるように寸法決めされ、前記トッププレート内の前記穴は、前記ボトムプレートから上方に延在する前記支柱の位置と一致する位置に配置され、そのことにより、前記トッププレートは、前記トッププレート内の前記穴に前記支柱が貫通した状態で前記ボトムプレート上に垂直下方へと延在し得る、請求項8に記載の焼き器。
【請求項10】
前記ガイド構造は、少なくとも1つのバーおよび少なくとも1つのスロットを含み、前記バーおよび前記スロットは、嵌合するように寸法決めされ、前記バーおよび前記スロットのうちの一方は、前記トッププレート上に形成され、前記スロットおよび前記バーのうちの一方は、前記ボトムプレート上に形成され、
前記トッププレートは、前記ボトムプレートとは反対側の前記トッププレートの第1の表面から延在するつまみからなるハンドルを含み、前記つまみは、前記トッププレートの周囲部の内側の中心部にあり、
前記ボトムプレートは、前記ボトムプレートの両側の縁部から横方向に延在する取っ手を有し、前記取っ手は、ユーザが両手で前記ボトムプレートを持ち上げて運ぶために掴むことができる、請求項8に記載の焼き器。
【請求項11】
対向する表面から同時に食品を焼くための方法であって、
第2の表面の反対側に第1の表面を有し、前記第1の表面と前記第2の表面との間がボトムプレートの厚さであるボトムプレートと、第2の表面の反対側に第1の表面を有し、前記第1の表面と前記第2の表面との間がトッププレートの厚さであるトッププレートとを有する食品焼き器を、前記トッププレートを前記ボトムプレートと接触させた状態で加熱するステップと、
前記トッププレートと前記ボトムプレートとの間に食品スペースを形成するために、前記トッププレートを前記ボトムプレートから離間させるステップと、
前記トッププレートと前記ボトムプレートとの間の前記食品スペース内に食品を置くステップと、
前記加熱ステップの後に、前記加熱ステップの熱の少なくとも一部が前記食品焼き器から取れるステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記食品の所望の調理量に適合する所望の時間の間、前記食品を前記トッププレートと前記ボトムプレートとの間に保持するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記加熱ステップは、前記トッププレート上に温度計を含み、前記トッププレートとは反対側の前記ボトムプレートの表面が熱源に最も近接して配置され、前記温度計で読み取った温度が前記トッププレートおよび前記ボトムプレートの所望の温度と等しくなったときに前記加熱ステップを終了することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記置くステップの後に、前記トッププレートから前記食品へ、および前記ボトムプレートから前記食品へと熱が伝わり、前記トッププレートから前記食品へ伝わる熱の量と前記ボトムプレートから前記食品へ伝わる熱の量との比は、2:1もしくは1:2よりは1:1に近い、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記加熱ステップは、主要材料で形成された前記ボトムプレートの大部分と、同じく前記主要材料で形成された前記トッププレートの大部分とを含み、前記ボトムプレートの質量と前記トッププレートの質量との比は、2:1もしくは1:2よりは1:1に近い、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記離間させるステップは、前記プレートのうちの少なくとも一方に少なくとも1つのハンドルを含み、前記ハンドルを掴んで、前記ハンドルが結合された一方のプレートを他方のプレートに対して移動させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つのハンドルが前記トッププレート上に配置され、少なくとも1つのハンドルが前記ボトムプレート上に配置され、前記ボトムプレート上の前記ハンドルは、前記ボトムプレートの側部から延在する延長部からなり、前記延長部は、前記ボトムプレートの厚さに一致する厚さを有し、前記トッププレート上に配置された前記ハンドルは、前記トッププレートの前記ボトムプレートとは反対側の部分から延在し、前記トッププレートの周囲部から離れた中心部のつまみからなる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記取れるステップの少なくとも一部の間に、前記ボトムプレートおよび前記トッププレート上の相補的なガイド構造を介して、前記トッププレートを前記ボトムプレートと位置合わせすることを含み、前記相補的なガイド構造は、一方のプレートが他方のプレートよりも熱い場合に、前記相補的なガイド構造間で熱伝導を行うための接触を維持する、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記相補的なガイド構造は、前記ボトムプレートの前記第1の表面から上方に延在する支柱と、前記第1の表面から前記第2の表面まで前記トッププレートを貫通する穴とを含み、前記トッププレート内の前記穴は、前記ボトムプレート内の前記支柱が前記穴を貫通することができるように寸法決めされ、前記トッププレート内の前記穴は、前記ボトムプレートから上方に延在する前記支柱の位置と一致する位置に配置され、そのことにより、前記トッププレートは、前記トッププレート内の前記穴に前記支柱が貫通した状態で前記ボトムプレート上に垂直下方へと延在し得る、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記相補的なガイド構造は、少なくとも1つのバーおよび少なくとも1つのスロットを含み、前記バーおよび前記スロットは、嵌合するように寸法決めされ、前記バーおよび前記スロットのうちの一方は、前記トッププレート上に形成され、前記スロットおよび前記バーのうちの一方は、前記ボトムプレート上に形成される、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品調理器に関する。より詳細には、本発明は、様々な熱源から加熱することができるパンまたはプレートであって、トッププレートおよびボトムプレートの両方を含み、トッププレートおよびボトムプレートの両方を加熱し、その後、食品に近接して配置することで、トッププレートおよびボトムプレート両方からの熱伝導によって、食品の両面を同時に調理する、パンまたはプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
焼き付けは、肉の表面を褐変させ、キャラメル化する、一般的な方法である。この方法はまた、肉の中の肉汁および旨味を封じ込める。現在の一般的な焼き方は、パン、グリルまたはグリドルを高温(およそ350°F〜500°Fまで加熱する。高温に達した後、しばらくの間(通常は、およそ1〜2分間)、肉の片面を下にして高温の調理面に載せ、次に、さらに1〜2分間、肉を裏返して反対側の面を調理面に載せる。肉の両面を焼いた後、肉が適切な内部温度または火の通り具合に達するまで調理プロセスを継続するために、肉をバーベキューグリルに移し、オーブン内、グリドル上、またはフライパン内に置く場合がある。この焼き調理方法では、肉の一定の裏返しが必要で、調理に時間がかかり、このことは肉を乾燥させ、水分および旨味が損なわれやすい。
【0003】
肉の調理は、衛生面の機能を果たすだけでなく、一般に部分的な分解および/または酸化を伴う、様々な化学反応を食品中の分子に受けさせるものでもある。これらの特定の化学反応は、食品を褐変させ、食品にその旨味を与える化学反応といわれている、メイラード反応として、まとめて特徴付けられることが多い。このメイラード反応は、典型的には、285°Fを超える温度で起こる。したがって、この温度を超えて肉を加熱することにより、肉の旨味が増す。調味、軟化剤塗布およびマリネを含む他の肉処理もまた、肉の調理プロセスを促進し得る。他の肉以外の食品もまた、同様の理由または異なる理由のいずれかで、調味または他の処理の有無にかかわらず、調理による利点がある。
【0004】
肉をミディアムレアにするための通常のバーベキュー時間は8〜9分であり、平均的な人は所望の内部温度を正確に推測するのに苦労する。加熱は、主として、肉の切り身の底部から下方内部を通って上部へと伝わる。ある程度、肉の切り身の全ての表面を加熱するためには、輻射および対流による熱伝導も伴い得る。したがって、肉の中心部および上部を加熱するために、肉を裏返すか、または熱をゆっくりと加えることで、肉の切り身の底部の焼き過ぎを防ぐ、または下方部が若干加熱し過ぎになる。これらは、均一な加熱および速度が望ましい場合に、全て最適とは言えないプロセスである。
【0005】
肉は、75%水である。肉がグリル上にある時間が長いほど、失われる水分量は多くなる。調理時間が短いほど、水分損失は少ないが、肉の一部を焼き過ぎる危険性はある。したがって、先行技術の片面調理では、裏返したとしても、最適とは言えない乾燥または焼き過ぎを生じる。したがって、バーベキューもしくはクックトップまたは他の熱源で使用するために使いやすい調理器具を用いて、複数の表面から食品に均一に熱を伝導して調理時間を速め、水分を維持することができる器具が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、ボトム調理パンまたはプレートおよび別個のトップ調理パンまたはプレートを使用前に等しい所望の焼き温度まで同時に加熱する、肉の焼き調理の改善に関する。2つのプレートが所望の焼き温度になり次第、肉をボトムプレート上に置き、その後すぐに、ボトムプレートの上に置いた肉の上面にトッププレートを配置する。この改善方法は、肉の両面を同時に焼きながら、一般的な焼き調理方法の半分未満の時間で所望の温度および火の通り具合まで肉の内部温度を上昇させる。また、さらなる裏返しおよび調理が必要となる別のグリル装置、ベーキング装置またはフライ装置に肉を移す必要がない。
【0007】
2つのプレートは、使用前の加熱中にトッププレートをボトムプレート上に積み重ねるなどして、互いに近接して配置され得る、または別々に加熱した後に、食品を間に挟んだ状態で合わせ得る。食品に対する位置決めを容易にするために、好ましくは、ハンドルが設けられる(各プレート上に1つのキャンドル)。
【0008】
一実施形態では、一方のプレートから延在する支柱が設けられ、支柱の位置に一致する穴が他方のプレート内に設けられる。支柱は、2つのプレートが比較的正確な所望の位置で位置合わせされ得るように、穴の中に嵌合する。このような支柱はさらに、円筒形または球形の食品がトッププレートとボトムプレートとの間から転がり出るのを防ぐのに役立つ。支柱および穴などにより2つのプレートが一緒に保持された状態であるため、ユーザは、単にボトムプレートを持つだけで、組立体全体を食品と一緒に確実に持ち運ぶことができる。
【0009】
さらに別の実施形態では、油分がボトムプレートから流れ落ちるのを防ぐために、ボトムプレートの周縁部付近に油溝が設けられる。この実施形態では、支柱は、細長いガイドバーに置き換えられており、細長いガイドバーはトッププレートとボトムプレートとが位置合わせされた状態に保つように、トッププレート内のスロットに嵌合する。また、本発明の焼き器で調理前と調理後を知らせるために、トッププレートの温度を測定するための温度計をトッププレートの上面に取り付けることが好ましい。
【0010】
2つのプレートを加熱した後、食品を2つのプレートの間に置くと、2つのプレートがそれぞれ食品の両側の面と接触した状態になる。その後、プレートが冷める(または2つのプレートから熱が取れる)。つまり、食品に伝わる唯一の(または少なくとも大部分の)熱は、プレートに入っていた熱であり、熱はその後、プレートから食品へと伝わる。このようにして、同様の質量を有し、および/または同様の材料から形成されるのが好ましいトッププレートおよびボトムプレートは、比較的同時に冷めるため、同様の加熱量が食品の対向する表面の両方に加わる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係る、本発明の食品焼き器の斜視図である。
図2図1に示されている食品焼き器の正面図である。
図3図1に示されている食品焼き器の正面図であるが、積み重ねた構成で一緒に加熱されるように、トッププレートがボトムプレートと直接接触した状態にある図である。
図4図1のトッププレートの平面図である。
図5図4に示されているトッププレートの正面図である。
図6】食品焼き器のボトムプレートの平面図である。
図7図6に示されているボトムプレートの正面図である。
図8図1に示されている食品焼き器の代替の実施形態の斜視図であり、ボトムプレートは、そこから上方に延在する支柱を特徴とし、トッププレートは、支柱を収容してトッププレートをボトムプレートと位置合わせした状態に保つ穴を特徴とする。
図9図8に示されている食品焼き器の正面図である。
図10図8に示されている食品焼き器の正面図であるが、調理に使用する前のプレートの加熱中などのトッププレートがボトムプレートに直に近接した状態にある図である。
図11図8のトッププレートの平面図である。
図12図8の代替の実施形態のトッププレートの正面図である。
図13図8に示されている代替の実施形態のボトムプレートの平面図である。
図14】この代替の実施形態に係る、ボトムプレートの正面図である。
図15】本発明の第3の実施形態に係る、第2の代替の焼き器のトッププレートの斜視図である。
図16図15のトッププレートと協働するように構成されたボトムプレートの斜視図である。
図17図15図16とを組み合わせた斜視図であり、トッププレートとボトムプレートとの間に配置された食品を焼くためにトッププレートとボトムプレートとがどのように相互作用するかを示した図である。
図18図16に示されているボトムプレートの全断面正面図である。
図19】この第2の代替の実施形態のトッププレートとボトムプレートとの結合体の平面図である。
図20図17に示されている結合体の底面図である。
図21図17に示されている結合体の左端立面図である。
図22図17に示されている結合体の右端立面図である。
図23図17に示されている結合体の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照すると、様々な図面にわたって同様の参照番号は同様の部品を表しており、参照番号10は食品焼き器を指し、食品焼き器10は、食品焼き器10の2つのプレート20、30の加熱後に食品を置く食品スペースF(図1図3)を有する。同様のサイズを有し、同様の材料で形成され、最初に同様の温度まで加熱されるプレート20、30を使用することによって、熱が、同様の割合で、かつ同様の範囲で、トッププレートから食品へと下方に伝わり、ボトムプレートから食品へと上方に伝わる。これにより、迅速に食品調理および両面焼きを行うことができ、すなわち、調理中の水分の損失が低減され、旨味が向上する。
【0013】
基本的に、特に図1図7を参照しながら、第1の比較的単純な実施形態の焼き器10の基本的な詳細を説明する。この実施形態では、焼き器10は、ボトムプレート20およびトッププレート30を含む。これらのプレート20、30は、同様の厚さを含む同様のサイズおよび形状を有し、好ましくは同様の材料で形成される。ボトムプレート20は、この実施形態によれば、ボトムプレート20用のハンドルの形態を呈する延長部25を含む。トッププレート30は、この特定の実施形態では、つまみ35の形態のハンドルを含む。トッププレート30とボトムプレート20との間の食品スペースFは、その中に食品を収容することができる。
【0014】
最初にプレート20、30を同様の温度まで加熱する。1つの方法によれば、トッププレート30はボトムプレート20の上に直接配置され(図3)、ボトムプレート20はバーベキューグリルなどの熱源の上に配置される。鋳鉄のような高い熱伝導係数を有する材料で形成されたプレート20、30では、トッププレート30およびボトムプレート20は、加熱中および加熱後に同様の温度を有する。プレート20、30が所望の温度まで加熱され次第、食品をプレート20、30間の食品スペースF内に置く。次に、食品を置いたプレート20、30を熱源から下ろすと、プレート20、30から食品へ熱が伝わって食品を加熱し続ける。この方法は、プレートの1つ、例えば、ボトムプレート20を介する熱源から加熱する典型的な方法とは対照的である。したがって、本発明を使用することで、食品は、上下両方から均一に加熱される。
【0015】
引き続き図1図7を参照しながら、この第1の実施形態の焼き器10の特定の詳細を説明する。ボトムプレート20は、好ましくは、材料の単一の塊(一実施形態では、鋳鉄である)から形成された薄い剛性の一体構造である。このボトムプレート20は、加熱面24の反対側に調理面22を含み、これらの面22、24は、好ましくは互いに平行であり、これらの面22、24間の間隔がボトムプレート20の厚さを画定する。
【0016】
周縁部26は、ボトムプレート20の側部を形成し、周縁部26は、調理面22から加熱面24まで延在する。周縁部は、好ましくは、調理面22および加熱面24に対して垂直である。ボトムプレート20は、好ましくは、周縁部26によって画定された略矩形形状を有する。あるいは、正方形または円形などの他の形状にすることもできる。
【0017】
ボトムプレート20の取り扱いを容易にするために、延長部25は、好ましくは、周縁部26の短い方の側部の一方から延在する。この延長部25は、この延長部25を操作することによってボトムプレート20(およびボトムプレート20上に置いた任意の食品)を動かすためにユーザが容易に掴むことができるハンドルとして機能する。単純な実施形態では、この延長部25は、ボトムプレート20の他の部分と同様の材料で形成される。したがって、ユーザは、一般的には、ボトムプレート20を加熱した後で延長部25を持つときに火傷しないように、オーブンミトン、鍋つかみ、または何らかの他の保護具を利用する。代替形態として、ボトムプレート20上の延長部25または他のハンドルを、保護しなくても(またはあまり保護しなくても)持つために、ボトムプレート20の他の部分よりも冷めるように構成され得る。
【0018】
一実施形態では、ボトムプレート20は鋳鉄で形成される。アルミニウムまたは銅などの他の金属または他の材料が、ボトムプレート20を形成するために利用され得ることが考えられる。ボトムプレート20を形成する材料は、好ましくは、ボトムプレート20とトッププレート30との間の食品スペースF内のような、ボトムプレート20に近接する食品を急速に加熱するために高い熱伝導係数を有する。さらに、ボトムプレート20は、好ましくは、ボトムプレート20に近接する食品に所望のレベルで熱を伝えて調理するのに十分な熱がボトムプレート20内に含まれるように十分な厚さを有し、ボトムプレート20に近接して置いた食品の縁部から食品の中心部までの半分をしっかりと調理するのに少なくとも十分な厚さを有する。
【0019】
トッププレート30は、好ましくは、ボトムプレート20と同様の形状を有する。したがって、そのような例では、トッププレート30は、下面34の反対側に上面32を含み、これらの面32、34は、互いにほぼ平行であり、トッププレート30の厚さだけ離間している。周囲部36は、好ましくは、面32、34に対して垂直であり、面32、34間に延在し、トッププレート30の厚さを定める。トッププレート30は、好ましくは、周囲部36の輪郭によって画定されるような矩形である。つまみ35は、上面32から延在して、ハンドルとして機能する。このつまみ35は、トッププレート30を形成する材料と同様の材料で形成され得るか、または別個の材料で形成され得、つまみ35を直接持てるように断熱材料で形成され得ることも考えられる。
【0020】
トッププレート30は、好ましくは、ボトムプレート20と同様の厚さを有し、この厚さは、トッププレート30の熱容量が食品の上部から食品の中心部までの半分をしっかりと加熱するのに十分な厚さである。最も好ましくは、トッププレート30は、ボトムプレート20が形成される材料と同様の材料で形成される。プレート20、30が同様のサイズおよび厚さを有し、同様の材料から形成されることによって、プレート20、30は同様の質量を有することになる。同様の温度まで加熱されることにより、プレート20、30からの熱伝導に影響する要因は、全て互いに同様になる。したがって、プレート20、30から食品に伝わる熱(伝導される食事の量および熱伝導率の両方)は、食品の対向するサービスへと同様の割合で、かつ同様の範囲まで行われることになる。したがって、食品を最も迅速に調理し、均一に調理することができる。
【0021】
プレート20、30が、同様の質量を有し、食品への同様の熱伝導量および/または熱伝導率を有するものとして説明されている場合、そのような表現は、他のプレート20、30の量の半分または2倍に近い量であることを企図している。したがって、一方のプレート20、30が1.0kgの質量を有する場合、他方のプレート20、30は0.5kg〜2.0kgの質量を有することになる。同様に、一方のプレート20、30が1分間に50キロジュールの熱伝導率を有する場合、他方のプレート20、30は1分間に25〜100キロジュールの熱伝導率を有する。
【0022】
一実施形態では、食品は肉の切り身である。プレート20、30を、約500°Fまで加熱する。次に、肉をプレート20、30間に置き、プレート20、30および肉を熱源から下ろす。プレート20、30は、熱がプレート20、30から肉の切り身に伝わるにつれて温度が低下し始めることになり、また、ある程度までは、周囲空気および他の構造物に放熱している。好ましくは、プレート20、30を、ボトムプレート20が少なくともある程度断熱された(空気による断熱を含む)表面上で休ませるように配置する。一実施形態では、バーベキューの上部ラック上のグリルは、適切な断熱場所となる。蓋を閉じた状態は、スモークおよび封じ込めが望ましいバーベキュー風味を付け得る。別の選択肢として、調理が進む時にプロパングリルをオフにすることで、容易に両方向からバランスよく調理される。熱伝導は、食品とプレート20、30との間の温度差が最大であるときに最大となる。プレート20、30が冷めるにつれて、この熱伝導率は低くなる。
【0023】
食品は、まず、プレート20、30と接触している面で加熱される。食品の中心部が十分に加熱され次第、食品をプレート20、30から取り除く。肉などのいくつかの食品では、様々な消費者が、様々な量で肉を調理することを望み得る。肉を望むように調理するために、一定の時間が設定され得る。例えば、1インチ(約2.54cm)のステーキを「ミディアムレア」まで調理するのに2.0分、または「ミディアム」まで調理するのに2.5分である。同様に、他の食品をプレート20、30の両側から急速に調理することができ、このことは、後に最適に繰り返せるように調べて、分類され得る。急速な加熱に加えて、食品と接触する2つのプレート20、30の表面は、食品をある程度焼いて、食品中の水分を封じ込めることにより食品に水分と望ましい旨味を加えるのに役立つ。
【0024】
有利には、加熱中に調理面22および下面34が密接状態になり得るプレート20、30が形成される。このことにより、プレートを形成する高熱伝導率材料は、加熱中に熱平衡状態で同様の温度に保たれる。トッププレート30の上面32を測定する熱プローブまたは他の温度計は、この上面が500°Fまたは他の所望の目標開始温度になると、焼き器10全体が準備完了であることを示す。
【0025】
特に図8図14を参照しながら、第1の代替の実施形態に係る本発明の詳細を説明する。この第1の代替の実施形態は、多くの点で上述の実施形態の焼き器10と同様であるので、この代替の焼き器110については、この代替の焼き器110の特有の詳細に関して最も詳細に説明する。代替の焼き器110は、図1図7の焼き器10のトッププレート30およびボトムプレート20とほとんどの点で同様である、ボトムプレート120およびトッププレート130を含む。したがって、ボトムプレート120は、加熱面124の反対側に調理面122を有し、周縁部126がそれらの間に延在する。延長部125は、ボトムプレート120の一端のハンドルとなる。
【0026】
トッププレート130は、下面134の反対側に上面132を含み、上面132と下面134との間に周囲部136を有する。延長部125は、ボトムプレート120の一端のハンドルとなる。トッププレート130は、下面134の反対側に上面132を含み、周囲部136が上面132と下面134との間に伸びる。つまみ135は、トッププレート130用のハンドルとなる。
【0027】
この代替の焼き器110に特有であるが、ボトムプレート120は、ボトムプレート120の調理面122から垂直上方に延在する支柱128を含む。支柱128は、好ましくは、円形断面を有する円筒形である。穴138は、トッププレート130内に形成され、下面134から上面132までトッププレート130を完全に貫通して延在する。穴138および支柱128は、好ましくは、支柱128が穴138に嵌合することができるように、サイズ、形状および位置ともに同様の形態を有する。支柱128が穴138内に自由に入ることを可能にするために十分な公差が設けられるが、垂直方向以外の相互の移動は最小限に抑えられる。
【0028】
開示されている実施形態では、代替の焼き器110は、4本の支柱128および4つの穴138を特徴とし、支柱128および穴138は、プレート120、130の隅部の近くにある。このような位置は、トッププレートをボトムプレート120と位置合わせされた状態に保つのに便利である。支柱128と穴138とにより、トッププレート130とボトムプレート120とを接近させ、加熱ステップ中にトッププレート130とボトムプレート120との間を急速に加熱させる。さらに、プレート120、130間に食品を挟んだ状態で、支柱128および穴138は、2つのプレート120、130間が接近した状態を維持し、食品を均一に加熱/調理するように2つのプレート120、130間の熱平衡(常温)を維持するのに役立つ。
【0029】
また、支柱128および穴138は、加熱後、食品をプレート120、130間の食品スペースF内に置き、トッププレート130をボトムプレート120上に(図9の矢印Aに沿って)下方に移動させたときに、トッププレート130がボトムプレート120に対して移動するようにトッププレート130を保持する。例えば、代替の焼き器110全体を熱源から移動させるときに、延長部125を片手で掴んで移動させることができることが望ましい。穴138と支柱128との相互作用によってトッププレート130がボトムプレート120に保持され、熱源から離れた調理位置への移動を最も容易におよび/または効果的に行うことができる。これは、特に、アスパラガス、ホットドッグ、および調理される他の円筒形もしくは円形の食品のような丸みを帯びた食品の場合に言えることである。支柱128はさらに、特に代替の焼き器110の移動中にホットドッグなどがボトムプレート120から転がり落ちるのを防ぐ、またはそうでなければ、横方向に脱落するのを防ぐのに役立ち得る。
【0030】
支柱128はまた、トッププレート130がボトムプレート120上に配置される前および配置された後の両方で、ホットドッグなどの食品がボトムプレート120から転がり落ちるのを防ぐのを助ける。支柱128および穴138は、トッププレート130とボトムプレート120との間に様々な高さの食品を収容するために、トッププレート130およびボトムプレート120を一緒に位置合わせされた、垂直方向以外の相対運動のない状態に保つためのガイド構造の一形態を形成する。
【0031】
特に図15図23を参照しながら、さらなる代替的の実施形態に係る第2の代替の焼き器210の詳細を説明する。この第2の代替の焼き器210は、本明細書でより詳細に説明している場合を除いて、前述の焼き器と同様である。
【0032】
第2の代替の焼き器210は、食品スペースFを間に挟んで互いに近接して配向されるように構成されたボトムプレート220およびトッププレート230を含む。これらのプレート220、230は、好ましくは、サイズが同様であるが、この実施形態では、トッププレート230の方がわずかに小さく、ボトムプレート220の調理面222の周縁部226に近接する溝228が、トッププレート230の周囲部236のわずかに外側に露出している。ボトムプレート220は、調理面222からオフセットされた加熱面224を含み、周縁部226が表面222、224の境界となり、ボトムプレート220の厚さを画定する。溝228は、ボトムプレート230内の一部分にのみ延在し、それにより、プレート220、230間で調理している食品から出た油分をこの溝228内に捕捉することができる。ガイドバー221は、ボトムプレート220から上方に延在するガイド構造として機能する。
【0033】
取っ手225は、その周縁部226において、ボトムプレート220の両側の縁部から延在する。これらの取っ手225は、第2の代替の焼き器210用のハンドルとして機能する。各取っ手225は、好ましくは、先端227まで延在し、取っ手225は、先端227まで外側へアーチ229状に湾曲している。アーチ229により、ユーザが油に触れて火傷を引き起こす恐れのある、またはより掃除しにくい恐れのある場所に、高温の油が溜まらなくなる。取っ手225は、過剰な熱からあまり保護されていなくても(または全く保護されていなくても)、先端227付近で取っ手225をまとめることができるのに十分な長さおよび薄さである。
【0034】
トッププレート230は、底面234の反対側に上面232を含み、周囲部236は、表面232、234間のトッププレート230の厚さを画定する。一実施形態では、トッププレート230は、ボトムプレート220よりも少し厚目に作製されており、そのため、トッププレート230の周囲サイズの小ささは、この厚さで補われており、その結果、プレート220、230の体積/質量は、変わらず同様になり得る。
【0035】
スロット231は、トッププレート230を貫通して延在し、ガイドバー221と同様のサイズおよび同様の位置を有する。したがって、スロット231は、トッププレート230とボトムプレート220との間の垂直方向の相対運動以外の全ての相対運動に抵抗する形でトッププレート230をボトムプレート220に結合するように、ガイドバー221に嵌合し得る。プレート220、230の横方向の変位は、(プレートの間の食品スペースF内に食品を置いた状態で)互いに嵌合するスロット231とガイドバー221との相互作用によって抑えられる。また、バー221とスロット231との接触は、それらの間にある食品の均一な加熱/調理のための熱平衡を維持するのに役立つ。
【0036】
トッププレート230は、好ましくは、その上にハンドル235を含む。この実施形態では、ハンドルは、横棒を挟んだ2つの立ち上がり部を有しており、ユーザは横棒を掴むことができる。この横棒は、低い熱伝導率を有する材料(例えば、木材)で形成され得、熱からほとんどまたは全く保護されていなくても容易に持つことができる幾何学的形状を有する。
【0037】
温度計237は、好ましくは、トッププレート230内に、特にトッププレート230の上面232上に形成される(または取り付けられる)。このような位置は、ボトムプレート220が、現在加熱されているバーベキューグリルまたは電気クックトップなどの熱源上に(トッププレート230がボトムプレート220上に積み重ねられた状態で)配置されたときに、プレート220、230の組立体の所望の温度に達する最後の部分は、トッププレート230の上面232である。トッププレート230のこの上面232が所望の温度に達すると、プレート220、230の各々のほぼ全て(おそらくハンドル以外)の部分は、少なくともこの温度に達したことになる。
【0038】
ガイド要素に関して、代替の焼き器110(図8図14)の支柱128および第2の代替の焼き器210(図15図23)のガイドバー221はともに、ボトムプレート120、220から上方に延在する形で示されているが、その代わりに、これらのガイド構造は、このようなガイド構造および関連する穴/凹部の位置を逆にすることによって、トッププレート130、230からボトムプレート120、220内の適切な形状の穴138、231内へと下方に延在し得ることも考えられる。
【0039】
本開示は、本発明の好適な実施形態および本発明を実施するための最良の形態を明らかにするために提供されている。このように本発明を説明してきたが、本発明の開示の範囲および精神から逸脱することなく、好適な実施形態に対して様々な異なる修正を行うことができることは明らかであろう。実施形態が「例示的」または「好適な」と言及される場合、この用語は、本発明の一例を示すことを意味しているのであって、他の可能な実施形態を除外するものではない。構造が機能を実行するための手段として特定されている場合、その特定は、指定された機能を実行することができる全ての構造を含むことが意図される。本発明の構造物が共に結合されるものとして特定されている場合、そのような表現は、構造物が直接結合されるか、または介在構造を介して結合されるものと広く解釈されるべきである。そのような結合は、特に限定されない限り、永久的または一時的な結合であってもよく、堅固な形で、または枢動、摺動、もしくは他の相対運動を可能にしながら何らかの形態で取り付ける形のいずれかであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、食品を上下両方から同時に焼くことができる食品焼き器を提供するという点で産業上の利用可能性を示す。
【0041】
本発明の別の目的は、食品に対して下方にも上方にも同様の割合で熱を伝える2つのプレート式の食品焼き器を提供することである。
【0042】
本発明の別の目的は、食品の2つの別個の表面から同時にかつ同様の割合で調理することによって食品をより急速に加熱し、調理されている食品の水分を維持する食品焼き器を提供すること、さらに食品の表面を焼いて食品の表面からの水分損失を低減することである。
【0043】
本発明の別の目的は、食品をより迅速に調理することによって調理された食品の旨味を向上させること、および食品の水分をより良好に維持することである。
【0044】
本発明の別の目的は、バーベキューグリル、クックトップおよび他の熱源を含む様々な熱源に対応する食品焼き器を提供することである。
【0045】
本発明の別の目的は、2つの別個のプレートを有し、トッププレートをボトムプレートの真上に保ち、使用中に(特に円筒形または球形の食品を挟んだ状態で)トッププレートがボトムプレートから外れて落ちないようにするために、一緒に保持されて、互いに対する横方向への転がりまたは摺動が防止される、食品焼き器を提供することである。
【0046】
本発明の別の目的は、食品を調理することによって、またはそれ以外で生じた油分を、ボトムプレートの周囲部に近接して溝を設けることによって捕捉することができる食品焼き器を提供することである。
【0047】
産業上の利用可能性を実証する本発明の他のさらなる目的は、含まれる詳細な説明を注意深く読むことによって、添付図面を検討することによって、および本明細書に含まれる特許請求の範囲を検討することによって明らかになるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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【国際調査報告】