(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
がんの処置のための、化合物、および前記化合物を単独でまたはさらなる作用物質と併用して使用する方法、および前記化合物の組成物が開示される。1つの実施形態において、本開示は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、ならびに少なくとも1つのさらなる抗がん剤、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアまたは賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療、ならびに少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤をさらに含む、請求項44に記載の薬学的組成物。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害するための方法であって、それを必要とする患者に、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を投与する工程を含む、方法。
がんを処置するための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を投与する工程を含む、方法。
前記がんが、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項48に記載の方法。
前記がんが、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項48に記載の方法。
ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、化学療法、放射線療法および切除療法から選択される、少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療を、それを必要とする患者に投与するかまたは施す工程をさらに含む、請求項47または48に記載の方法。
前記さらなる抗がん剤または抗がん治療が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アルテゾリズマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブまたはイピリムマブである、請求項47または48に記載の方法。
治療において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、ならびにリツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、前記がんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a) 請求項1〜43のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤、またはその抗原結合フラグメント、および必要に応じて、
c) 使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、前記がんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a) 請求項1〜43のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤、またはその抗原結合フラグメント、および必要に応じて、
c) さらなる治療薬、および必要に応じて
d) 使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
【発明を実施するための形態】
【0028】
詳細な説明
定義
本開示において使用されるとき、以下の語および句は、別段明確に示されないか、またはそれらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0029】
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどについて述べる。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲に対する限定として意図されるものではなく、むしろ、例示的な実施形態の説明として提供されていると認識されるべきである。
【0030】
本明細書において使用されるとき、以下の語、句および符号は、それらが使用されている文脈が別段示さない限り、概して、以下で述べられるような意味を有すると意図されている。
【0031】
2つの文字または符号の間に存在するものではないダッシュ(「−」)は、置換基に対する結合点を示すために使用されている。例えば、−C(O)NH
2は、炭素原子を介して結合される。化学基の最前部または最後部におけるダッシュは、便宜上の事であり;化学基は、それらの通常の意味を失わなければ、1個または複数のダッシュを伴って表されてもよいし、伴わずに表されてもよい。化学的にまたは構造的に要求されない限り、方向性は、その化学基が記載または命名される順序によって明示も暗示もされない。
【0032】
以下に示されるような化学基上の波線、例えば、
【化4】
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は、結合点を示し、すなわち、その基と別の説明されている基とを接続する、途切れた状態の結合を示している。
【0033】
接頭辞「C
u〜v」は、次に続く基がu〜v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C
1〜6アルキル」は、そのアルキル基が1〜6個の炭素原子を有することを示す。
【0034】
本明細書中での「約」ある値またはパラメータへの言及は、その値自体またはそのパラメータ自体に関する実施形態を含む(および記載する)。ある特定の実施形態において、用語「約」は、示される量±10%を含む。他の実施形態において、用語「約」は、示される量±5%を含む。ある特定の他の実施形態において、用語「約」は、示される量±1%を含む。また、用語「約X」は、「X」の記載を含む。また、単数形「a」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「その化合物(the compound)」への言及は、複数のそのような化合物を含み、「そのアッセイ(the assay)」への言及は、1個または複数のアッセイおよび当業者に公知のその等価物への言及を含む。
【0035】
用語「置換されている」は、指定されている原子または基上のいずれか1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の水素原子が、水素以外の1つまたは複数(例えば、1〜3つ、または1〜5つ)の置換基で置き換えられていることを意味し、但し、指定されている原子の通常の原子価を超えない。1つまたは複数(例えば、1〜3つ、または1〜5つ)の置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシル、アミノ、アミド、アミジノ、アリール、アジド、カルバモイル、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドラジノ、イミノ、オキソ、ニトロ、アルキルスルフィニル、スルホン酸、アルキルスルホニル、チオシアネート、チオール、チオンまたはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。無限に付加されるさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達するポリマーまたは類似の不確定の構造(例えば、置換アルキルを有する置換アリール基であって、その置換アルキル自体が置換アリール基で置換されており、その置換アリール基が置換ヘテロアルキル基によってさらに置換されている、置換アリールなど)は、置換基が同じであるかまたは異なるかに関わらず、本明細書中における包含が意図されていない。特に明記されていない限り、本明細書中に記載される化合物における連続置換の最大数は、3である。例えば、他の2つの置換アリール基による置換アリール基の連続置換は、((置換アリール)置換アリール)置換アリールまでに限定される。同様に、上記の定義は、容認できない置換パターン(例えば、5個のフッ素で置換されているメチル、または2個の隣接酸素環原子を有するヘテロアリール基)を含むことは意図されていない。そのような容認できない置換パターンは、当業者に周知である。用語「置換されている」は、化学基を修飾するために使用される場合、本明細書中に定義される他の化学基を説明することがある。例えば、用語「置換アリール」には、「アルキルアリール」が含まれるが、これに限定されない。別段特定されない限り、ある基が、必要に応じて置換されると記載される場合、その基のいずれの置換基も、それ自体は非置換である。
【0036】
「置換される」基には、その置換される基の単一の原子にモノラジカル置換基が結合された(例えば、分枝を形成する)実施形態も含まれ、置換基が、その置換される基の隣接する2つの原子に結合したジラジカル架橋基であることにより、その置換される基において縮合環を形成し得る実施形態も含まれる。
【0037】
「アルキル」とは、非分枝状または分枝状の飽和炭化水素鎖のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アルキルは、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1〜20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわち、C
1〜8アルキル)、1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1〜6アルキル)または1〜4個の炭素原子(すなわち、C
1〜4アルキル)を有する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシルおよび3−メチルペンチルが挙げられる。特定の数の炭素を有するアルキル残基が、化学名によって命名されるか、または分子式によって特定されるとき、その数の炭素を有するすべての位置異性体が包含され得る;したがって、例えば、「ブチル」は、n−ブチル(すなわち、−(CH
2)
3CH
3)、sec−ブチル(すなわち、−CH(CH
3)CH
2CH
3)、イソブチル(すなわち、−CH
2CH(CH
3)
2)およびtert−ブチル(すなわち、−C(CH
3)
3)を含み;「プロピル」は、n−プロピル(すなわち、−(CH
2)
2CH
3)およびイソプロピル(すなわち、−CH(CH
3)
2)を含む。
【0038】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルケニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルケニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルケニル)を有する脂肪族基のことを指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、ブタジエニル(1,2−ブタジエニルおよび1,3−ブタジエニルを含む)が挙げられる。
【0039】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2〜20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2〜8アルキニル)、2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2〜6アルキニル)または2〜4個の炭素原子(すなわち、C
2〜4アルキニル)を有する脂肪族基のことを指す。用語「アルキニル」は、1つの三重結合および1つの二重結合を有する基も含む。
【0040】
「アルコキシ」とは、基「アルキル−O−」または「−O−アルキル」のことを指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。
【0041】
「ハロアルコキシ」とは、1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の水素原子が、ハロゲンにより置き換えられている、上で定義されたようなアルコキシ基のことを指す。
【0042】
「アミノ」とは、基−NR
yR
zのことを指し、ここで、R
yおよびR
zは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールから選択され;それらの各々は、必要に応じて置換され得る。
【0043】
「アリール」とは、単一の環(例えば、単環式)、または1つもしくは複数(例えば、1つ、2つもしくは3つ)の縮合環が、完全不飽和もしくは部分不飽和である縮合環系を含む複数の環(例えば、二環式もしくは三環式)を有する、モノラジカルまたはジラジカル芳香族炭素環式基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、アリールは、6〜20個の環炭素原子(すなわち、C
6〜20アリール)、6〜12個の炭素環原子(すなわち、C
6〜12アリール)、または6〜10個の炭素環原子(すなわち、C
6〜10アリール)を有する。本明細書中で使用されるアリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロインダニル(tetrahydroindanuyl)およびアントリルが挙げられる。しかし、アリールは、決して、下記に定義されるヘテロアリールを包含せず、ヘテロアリールと重複もしない。1つまたは複数のアリール基が、ヘテロアリール環と縮合する場合、得られる環系は、ヘテロアリールである。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、アリール基が鎖の末端となるか(モノラジカル)、または鎖内に存在するか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、アリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、本明細書中で使用されるとき、「A−アリール−B」におけるアリール基はジラジカルである一方、「A−B−アリール」におけるアリール基はモノラジカルであるが、さらなる置換基が、各アリール基上に存在してもよい。
【0044】
用語「アルキルスルフィニル」とは、基−S(O)−アルキルのことを指し、ここで、アルキルは、上で定義されているとおりであり、必要に応じて置換されている、同様に上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0045】
用語「アルキルスルホニル」とは、基−S(O)
2−アルキルのことを指し、ここで、アルキルは、上で定義されているとおりであり、必要に応じて置換されている、同様に上で定義されたようなアルキル基を含む。
【0046】
「シクロアルキル」とは、単一の環または複数の環(縮合環系、架橋環系およびスピロ環系を含む)を有する飽和または部分飽和の環式アルキル基のことを指す。本明細書中で使用されるとき、シクロアルキルは、3〜20個の環炭素原子(すなわち、C
3〜20シクロアルキル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12シクロアルキル)、3〜10個の環炭素原子(すなわち、C
3〜10シクロアルキル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8シクロアルキル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6シクロアルキル)を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。本明細書中で使用されるとき、用語「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を有する、非芳香族炭素環式(部分飽和な環式アルキル)基のことを指す。
【0047】
「シアノアルキル」とは、シアノ(CN)で置換されているアルキル基のことを指す。
【0048】
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
【0049】
用語「ハロアルキル」とは、1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の水素原子がハロゲンによって置換されている、アルキル基の示されている炭素原子を有するモノラジカルまたはジラジカルのことを指す。ハロアルキル基の例としては、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CF
3、−CHFCH
2F、−CF
2−、−CHF−などが挙げられる。同様に、用語「ハロアルコキシ」、例えば、−O−C
1〜3ハロアルキルとは、アルキル基の1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の水素原子がハロゲンによって置換されているアルコキシ基のことを指す。ハロアルコキシ基の例としては、−OCH
2F、−OCHF
2、−OCF
3、−OCH
2CF
3、−OCHFCH
2Fなどが挙げられる。当業者は、同様の定義が、アルケニルアナログおよびアルキニルアナログ(例えば、C
2〜4ハロアルケニル、−O−C
2〜4ハロアルキニル)にも当てはまることを承知している。
【0050】
「ヘテロアルキル」とは、炭素原子の1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の水素(および任意の関連する水素原子)が各々独立して、同じまたは異なるヘテロ原子基で置き換えられているアルキル基のことを指す。用語「ヘテロアルキル」は、炭素およびヘテロ原子を有する非分枝状または分枝状の飽和鎖を含む。例として、1個、2個または3個の炭素原子は、同じまたは異なるヘテロ原子基で独立して置き換えられていてもよい。ヘテロ原子基としては、−NR−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)
2−などが挙げられるが、これらに限定されず、Rは、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、それらは各々、必要に応じて置換されていてもよい。ヘテロアルキル基の例としては、−OCH
3、−CH
2OCH
3、−SCH
3、−CH
2SCH
3、−NRCH
3および−CH
2NRCH
3が挙げられ、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり、それらは各々、必要に応じて置換されていてもよい。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアルキルは、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子;および1〜3個のヘテロ原子、1〜2個のヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。
【0051】
「ヘテロアリール」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1個または複数の環ヘテロ原子を有する、単一の環、複数の環または複数の縮合した環を有するモノラジカルまたはジラジカル芳香族基のことを指す。この用語には、1個または複数(例えば、1個、2個または3個)の縮合した環が、完全不飽和または部分不飽和である縮合環系が含まれる。本明細書中で使用されるとき、ヘテロアリールは、1〜20個の環炭素原子(すなわち、C
1〜20ヘテロアリール)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロアリール)または3〜8個の炭素環原子(すなわち、C
3〜8ヘテロアリール);ならびに窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子、1〜4個のヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、ピリミジニル、プリニル、ピリジル、ピリダジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキサニル、インドリニルおよびピラゾリルが挙げられる。モノラジカルまたはジラジカルの分類は、ヘテロアリール基が鎖の末端をなすのか(モノラジカル)または鎖内に存在するのか(ジラジカル)を示す。上記の定義は、ヘテロアリール基上のさらなる置換基を排除しない。例えば、「A−ヘテロアリール−B」におけるヘテロアリール基は、ジラジカルであるのに対して、「A−B−ヘテロアリール」におけるヘテロアリール基は、モノラジカルであるが、さらなる置換基が、各ヘテロアリール基上に存在してもよい。ヘテロアリールは、上で定義されたようなアリールを包含せず、アリールと重複もしない。
【0052】
「ヘテロシクリル」、「複素環」または「複素環式」とは、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される、1個または複数の環ヘテロ原子を有する、飽和または不飽和環式アルキル基のことを指す。ヘテロシクロアルキルは、単一の環または複数の環であってもよく、複数の環は、縮合していても、架橋していても、またはスピロであってもよい。本明細書中で使用されるとき、ヘテロシクリルは、2〜20個の環炭素原子(すなわち、C
2〜20ヘテロシクリル)、2〜12個の環炭素原子(すなわち、C
2〜12ヘテロシクリル)、2〜10個の環炭素原子(すなわち、C
2〜10ヘテロシクリル)、2〜8個の環炭素原子(すなわち、C
2〜8ヘテロシクリル)、3〜12個の環炭素原子(すなわち、C
3〜12ヘテロシクリル)、3〜8個の環炭素原子(すなわち、C
3〜8ヘテロシクリル)または3〜6個の環炭素原子(すなわち、C
3〜6ヘテロシクリル)を有し、窒素、硫黄または酸素から独立して選択される、1〜5個の環ヘテロ原子、1〜4個の環ヘテロ原子、1〜3個の環ヘテロ原子、1〜2個の環ヘテロ原子または1個の環ヘテロ原子を有する。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、アゼチジニルおよびモルホリニルが挙げられる。本明細書中で使用されるとき、用語「架橋ヘテロシクリル」とは、少なくとも1個のヘテロ原子を有する、1つまたは複数(例えば、1つまたは2つ)の4〜10員の環式部分を有するヘテロシクリルの2個の非隣接原子において接続された4〜10員の環式部分のことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される。本明細書中で使用されるとき、架橋ヘテロシクロアルキルには、二環式環系および三環式環系が含まれる。同様に、本明細書中で使用される、用語「スピロ−ヘテロシクリル」とは、3〜10員のヘテロシクロアルキルが1つまたは複数のさらなる環を有する環系のことを指し、ここで、1つまたは複数のさらなる環は、3〜10員のシクロアルキルまたは3〜10員のヘテロシクリルであり、1つまたは複数のさらなる環の単一の原子は、3〜10員のヘテロシクリルの原子でもある。スピロ−ヘテロシクリルの例としては、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタニルおよび6−オキサ−1−アザスピロ[3.3]ヘプタニルなどの、二環式環系および三環式環系が挙げられる。
【0053】
用語「ヘテロシクリル」、「複素環」または「複素環式」としては、環内に、3〜12個の炭素原子、窒素、硫黄、リンおよび/または酸素から選択される、1〜6個のヘテロ原子または1〜4個のヘテロ原子を有する、単一の環または複数の縮合した環を有する、モノラジカルまたはジラジカルの飽和基または不飽和基が挙げられる。その基が、その分子の末端とならない場合、それは、ジラジカルであり、そのように解釈され、すなわちヘテロシクリレンまたはヘテロシクレンとも称される。
【0054】
用語「ヘテロシクリル」は、ヘテロシクロアルケニル基(すなわち、少なくとも1つの二重結合を有するヘテロシクリル基)、架橋ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基およびスピロ−ヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルは、単一の環であっても複数の環であってもよく、その複数の環は、縮合環、架橋環またはスピロ環であり得る。少なくとも1つのヘテロ原子を含むいずれの非芳香環も、結合に関係なく(すなわち、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合され得る)ヘテロシクリルとみなされる。さらに、ヘテロシクリルという用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む任意の非芳香環を包含すると意図されており、その環は、その分子の残部への結合に関係なく、アリール環またはヘテロアリール環に縮合され得る。ヘテロシクリルは、1個または複数(例えば、1個または2個)のオキソ (=Oもしくは−O
−) および/またはチオキソ(=S)基を含み得る。
【0055】
「アシル」とは、基−C(=O)Rのことを指し、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアルキルまたはヘテロアリールであり;それらの各々が、本明細書中で定義されるように必要に応じて置換されてよい。アシルの例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチル−カルボニルおよびベンゾイルが挙げられる。
【0056】
用語「N−アルキル化された」は、一置換アミン基または二置換アミン基または三置換アミン基の水素原子の1つの代わりにアルキル基が用いられることを意味する。アルキル化が、三置換アミン基上で生じるとき、アルコニウム塩が生成され、すなわち、窒素原子上に正電荷が生じる。N−アルキル化は、通常、環窒素原子におけるアルキル置換と関連する。
【0057】
用語「シアノ」とは、基−CNのことを指す。
【0058】
用語「オキソ」とは、基=Oのことを指す。
【0059】
用語「カルボキシ」とは、基−C(O)−OHのことを指す。
【0060】
用語「エステル」または「カルボキシルエステル」とは、基−C(O)ORのことを指し、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、これらは、例えば、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF
3、アミノ、置換アミノ、シアノまたは−S(O)
yR
z(R
zは、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、yは、0、1または2である)によって必要に応じてさらに置換されていてもよい。
【0061】
用語「置換アミノ」とは、基−NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0062】
用語「アミド」とは、基−C(O)NRRのことを指し、ここで、各Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらの各々は、必要に応じて置換されてもよい)または本明細書中に記載もしくは例証される基であるか、または両方のRが結合して、本明細書中に記載もしくは例証される複素環式基(例えば、モルホリノ)(これらもまた必要に応じて置換されてもよい)を形成する。
【0063】
用語「スルホキシド」とは、基−S(O)Rのことを指し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらは各々、必要に応じて置換されていてもよい。
【0064】
用語「スルホン」とは、基−S(O)
2Rのことを指し、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらは各々、必要に応じて置換されていてもよい。
【0065】
本明細書中で使用されるとき、用語「アルキルシクロアルキル」、「アルキルアリール」、「アルキルヘテロアリール」および「アルキルヘテロシクリル」は、アルキル部分を介してその分子の残部に結合される、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基のことを指すと意図されており、ここで、用語「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」および「ヘテロシクリル」は、本明細書中で定義されるとおりである。例示的なアルキルアリール基としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられる。
【0066】
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載される事象または状況が、生じてもよいし、生じなくてもよいこと、ならびにその記載には、前記事象または状況が生じる場合およびそれらが生じない場合が含まれることを意味する。
【0067】
通常使用されるある特定の代替の化学名を使用してもよい。例えば、二価の基、例えば、二価の「アルキル」基、二価の「アリール」基などは、それぞれ、「アルキレン」基または「アルキレニル」基、「アリーレン」基または「アリーレニル」基とも称され得る。また、別段明示的に示されない限り、基の組み合わせが、1つの部分として本明細書中で言及される場合(例えば、アリールアルキル)、最後に述べられる基が、その部分がその分子の残部に結合する原子を含んでいる。
【0068】
ある基が結合によって表される場合、複数の隣接する基が、同じであるか異なるかを問わず、結合によって表されるとき、単結合を構成する。例えば、基「−L
1−V
1−L
2−」は、L
1、V
1およびL
2の各々が、結合である場合、単結合を構成する。
【0069】
所与の基(部分)が第2の基に結合されると本明細書中に記載され、結合部位が明確でない場合、その所与の基は、その所与の基の任意の利用可能な部位で結合され得るか、または第2の基の任意の利用可能な部位に結合され得る。例えば、「アルキル置換フェニル」は、結合部位が明確でない場合、アルキル基の任意の利用可能な部位がフェニル基の任意の利用可能な部位に結合された状態であり得る。この点において、「利用可能な部位」は、基の水素が置換基で置き換えられ得る、その基の部位である。
【0070】
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。異性体には、立体異性体、エナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0071】
「立体異性体」は、原子が空間に配置される様式だけが異なる異性体である。
【0072】
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、適切な場合にラセミ混合物を指示するために使用される。
【0073】
「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2つの不斉原子を有するが互いに鏡像ではない立体異性体である。
【0074】
本開示の化合物は、1個または複数の不斉中心を有し得、ラセミ混合物または個々のエナンチオマーもしくはジアステレオ異性体として生成され得る。所与の式の任意の所与の化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(nを不斉中心の数とすると、2
n個の立体異性体が存在し得る)。個々の立体異性体は、中間体のラセミ混合物もしくは非ラセミ混合物を合成のどこか適切な段階において分割することによって、または従来の手段によって化合物を分割することによって、入手され得る。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーおよびジアステレオ異性体を含む)ならびに立体異性体のラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本開示の範囲内に包含され、それらのすべてが、別段明確に示されない限り、本明細書の構造によって描写されると意図されている。
【0075】
絶対立体化学は、Cahn Ingold Prelog R Sシステムに従って特定される。化合物が、純粋なエナンチオマーであるとき、各キラル炭素における立体化学は、RまたはSによって特定され得る。絶対配置が不明な分割された化合物は、ナトリウムD線の波長において偏光面を回転させる方向(右旋または左旋(laevorotary))に応じて(+)または(−)として指示され得る。
【0076】
化合物のいくつかは、互変異性体として存在する。互変異性体は、互いと平衡した状態で存在する。例えば、アミド含有化合物は、イミド酸互変異性体と平衡して存在し得る。どの互変異性体が示されているかを問わず、および互変異性体間の平衡の性質を問わず、化合物は、アミドとイミド酸の両方の互変異性体を含むと当業者によって理解される。したがって、アミド含有化合物は、それらのイミド酸互変異性体を含むと理解される。同様に、イミド酸含有化合物は、それらのアミド互変異性体を含むと理解される。
【0077】
用語「溶媒和物」とは、式(I)もしくは本明細書中に開示されるような任意の他の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と溶媒とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0078】
用語「水和物」とは、式(I)もしくは本明細書中に開示される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と水とを合わせることによって形成される複合体のことを指す。
【0079】
用語「プロドラッグ」とは、インビボにおいて、変換されておよび/または分子の残部から切り離されて、活性な薬物を提供し得る化学基を含む、本明細書中に開示される式(I)の化合物または式(I)の誘導体のことを指す。式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体のプロドラッグの薬学的に許容され得る塩またはその生物学的に活性な代謝産物も、本開示の範囲内である。
【0080】
式(I)または本明細書中に開示される任意の式をはじめとした本明細書中に与えられる任意の式または構造は、それらの化合物の非標識の形態および同位体標識された形態を表すと意図されている。同位体標識された化合物は、1個または複数(例えば、1〜3個、または1〜5個)の原子が、選択された原子質量または質量数を有する同位体によって置き換えられていること以外は、本明細書中に与えられる式によって描写される構造を有する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられ、例えば、
2H(ジュウテリウム、D)、
3H(トリチウム)、
11C、
13C、
14C、
15N、
18F、
31P、
32P、
35S、
36Clおよび
125Iであるがこれらに限定されない。様々な同位体標識された本開示の化合物、例えば、
3H、
13Cおよび
14Cなどの放射性同位体が組み込まれた化合物は、本開示の範囲内である。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究、反応動態研究、検出もしくはイメージング技術(例えば、ポジトロン放出断層撮影法(PET)または単光子放出コンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography)(SPECT)(薬物もしくは基質の組織分布アッセイを含む))または患者の処置において有用であり得る。本開示の化合物のそのような同位体標識されたアナログは、同じ化合物の非標識の形態よりも改善された薬物動態学的特性および/または薬力学的特性を提供し得るので、それらのアナログも、本明細書中に開示される疾患の処置に有用であり得る。本明細書中の化合物のそのような同位体標識された(isotopically leveled)形態またはアナログは、本開示の範囲内である。当業者は、化合物または化合物の態様を同位体標識して、本明細書中に開示される化合物の同位体アナログまたは放射標識アナログに到達するための手順に従って、そのような同位体標識された形態を調製および使用することができる。
【0081】
所与の化合物の「薬学的に許容され得る塩」という用語は、生物学的にもその他の理由で望ましくないことはない、所与の化合物の生物学的な有効性および特性を保持する塩のことを指す。薬学的に許容され得る塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基から得られる塩としては、単なる例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基から得られる塩としては、第一級、第二級および第三級アミン(例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、ジ置換シクロアルキルアミン、トリ置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、ジ置換シクロアルケニルアミン、トリ置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合ジアミンおよび混合トリアミン)の塩が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、アミン上の置換基のうちの少なくとも2つは、異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式などから選択される。2つまたは3つの置換基がアミノ窒素と一体となって複素環式基またはヘテロアリール基を形成するアミンも含まれる。アミンは、一般構造N(R
30)(R
31)(R
32)のものであり、ここで、一置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの2つを水素として有し、二置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちの1つを水素として有し、三置換アミンは、窒素上の3つの置換基(R
30、R
31およびR
32)のうちのいずれも水素として有しない。R
30、R
31およびR
32は、種々の置換基(例えば、水素、必要に応じて置換されるアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルなど)から選択される。
【0082】
好適なアミンの具体例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが単なる例として挙げられる。
【0083】
薬学的に許容され得る酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸から得られる塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸から得られる塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。
【0084】
本明細書中で使用されるとき、「薬学的に許容され得るキャリア」または「薬学的に許容され得る賦形剤」には、任意のおよびあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。薬学的に活性な物質のためにそのような媒質および作用物質を使用することは、当該分野で周知である。任意の従来の媒質または作用物質が、活性成分と不適合でないかまたは本明細書中に別段示されない限り、治療的組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性成分も、組成物に組み込まれ得る。
【0085】
用語「抗がん剤」は、悪性疾患すなわちがん性疾患の処置に有効な任意の薬物である。有効性は、阻害、部分的もしくは完全な緩解、寿命の延長、生活の質の改善、または治癒を意味し得る。本明細書中に開示されるようなまたは当業者に公知の化学的組成物を含む抗がん薬には、いくつかの主要なクラスがあり、それらとしては、例えば、PD−1、PD−L1、PD−1/PD−L1相互作用の阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物およびホルモンが挙げられる。
【0086】
用語「さらなる抗がん剤」は、本明細書中で使用されるとき、本明細書中に開示される式(I)に記載の化合物に加えての、第2、第3、第4、第5などの抗がん剤の使用または併用を意味する。
【0087】
用語「抗がん治療」は、がんを処置するための現在知られている任意の治療的方法を意味する。
【0088】
用語「遮断剤」または「チェックポイント阻害剤」は、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害する免疫腫瘍学剤のクラスである。
【0089】
用語「処置」または「処置する」は、1)疾患もしくは症状を予防するかまたは疾患もしくは症状から保護する、すなわち、臨床症候が発症しないようにする目的;2)疾患もしくは症状を阻害する、すなわち、臨床症候の発症を停止もしくは抑制する目的;あるいは3)疾患もしくは症状を軽減する、すなわち、臨床症候を復帰させる目的での、本明細書中に開示される症状または疾患を有するかまたはそれらに罹りやすい被験体(例えば、ヒト)への本開示に係る化合物(単数または複数)の任意の投与を意味する。いくつかの実施形態において、用語「処置」または「処置する」とは、疾患もしくは症状を軽減することまたは臨床症候を後退させることを指す。
【0090】
本明細書中で使用されるとき、用語「予防する」とは、それを必要とする患者の予防的処置のことを指す。予防的処置は、病気に罹患するリスクがある被験体に適切な用量の治療薬を提供することによってその病気の発生を実質的に防ぐことによって達成され得る。遺伝子変異または突然変異を有する素因の存在は、変更できない可能性がある。しかしながら、本明細書中で使用される予防的処置(予防)は、それらの症候またはそのような遺伝子変異もしくは素因によって生じる疾患を有するという臨床上の結果を回避する/回復させる可能性を有する。
【0091】
ヒトの医療では、最終的な誘導事象(単数または複数)が不明であり得るか、不顕性であり得るか、またはその事象(単数または複数)の発生のかなり後まで患者が確認され得ないので、「予防する」と「抑制する」とを区別することは必ずしも可能でないことを当業者は理解するだろう。ゆえに、本明細書中で使用されるとき、用語「予防」は、本明細書中で定義されるような「予防する」と「抑制する」の両方を包含する「処置」の要素として意図される。用語「防御」は、本明細書中で使用されるとき、「予防」を含むと意味される。
【0092】
用語「患者」とは、通常、「哺乳動物」のことを指し、それらとしては、ヒト、サル、ウサギ、マウス、家庭内の動物(例えば、イヌおよびネコ)、家畜(例えば、ウシ、ウマまたはブタ)および実験動物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、患者という用語は、本明細書中で定義されるような処置を必要とするヒトのことを指す。
化合物
【0093】
PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として機能する化合物、そのような化合物ならびにそのような化合物を含む組成物を、必要に応じて1個または複数のさらなる抗がん剤または抗がん治療と併用して使用する方法が、本明細書中に提供される。ある基または変数が1つより多く出現する本明細書中で論じられるすべての実施形態において、その基または変数は、独立して、その後のリストから選択されると意図されている。化合物に関するすべての実施形態が、その任意の薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物、プロドラッグまたは互変異性体を含むことがさらに企図される。
【0094】
1つの実施形態において、式(I)の化合物:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、シアノ、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキルまたは−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−SO
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−SC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、
L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)、または
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
であり、式中、
V
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
L
3は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
Tは、独立して、水素、−OR
a、−(CH
2)
qNR
1R
2、−(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは−(CH
2)
qC(O)R
eであり、
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
uは、0、1、2、3または4であり、
zは、0、1、2または3であり、
ここで、R
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6ヒドロキシアルキル、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換されており、
但し、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは、窒素原子を含み、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
aおよび−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
eは、水素、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
fおよび−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0095】
同様に、式(IA)の化合物:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0096】
同様に、式(IB)の化合物:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0097】
同様に、式(IC)の化合物:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0098】
同様に、式(ID)の化合物:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0099】
同様に、式(II)の化合物:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、シアノまたは−C
1〜6アルキルであり、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−SO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−OC
1〜6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
a、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−SO
2R
a、−C
1〜6アルキルSO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0100】
同様に、式(IIA)の化合物:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0101】
同様に、式(IIB)の化合物:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0102】
同様に、式(IIC)の化合物:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中で定義されているとおりである)
が提供される。
【0103】
同様に、式(IID)の化合物:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
3、X
4、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中で定義されているとおりである)が提供される。
【0104】
同様に、式(III)の化合物:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、シアノ、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキルまたは−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−SO
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−SC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、
L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)、または
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
であり、式中、
V
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
L
3は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
Tは、独立して、水素、−OR
a、−(CH
2)
qNR
1R
2、−(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは−(CH
2)
qC(O)R
eであり、
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
uは、0、1、2、3または4であり、
zは、0、1、2または3であり、
ここで、R
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6ヒドロキシアルキル、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換されており、
但し、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは、窒素原子を含み、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
a、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
eは、水素、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0105】
同様に、式(IIIA)の化合物:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0106】
同様に、式(IIIB)の化合物:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0107】
同様に、式(IIIC)の化合物:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0108】
同様に、式(IIID)の化合物:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0109】
同様に、式(IV)の化合物:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1およびX
2は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、シアノまたは−C
1〜6アルキルであり、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−SO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−OC
1〜6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
a、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−SO
2R
a、−C
1〜6アルキルSO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0110】
同様に、式(IVA)の化合物:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0111】
同様に、式(IVB)の化合物:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0112】
同様に、式(IVC)の化合物:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0113】
同様に、式(IVD)の化合物:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0114】
同様に、式(V)の化合物:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、−NO
2、シアノ、−NR
aR
b、−N
3、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキルまたは−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルであり、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロおよびシアノから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−SO
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−SC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、
L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、C
3〜8シクロアルキル、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−NR
1R
2、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキル−O−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルN
+R
1R
2R
3、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
a、−(CH
2)
uS(O)
2NR
1R
2、−(CH
2)
uNR
aS(O)
2NR
aR
b、−S(O)
2NR
aC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
aS(O)
2C
1〜6アルキルNR
1R
2、−(CH
2)
uC(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−(CH
2)
uN
+R
1R
2O
−、−(CH
2)
uP
+R
bR
cR
d、−(CH
2)
uP
+R
cR
dO
−、−(CH
2)
uP
+O[NR
aR
b][NR
cR
d]、−(CH
2)
uNR
cP(O)(OR
c)
2、−(CH
2)
uCH
2OP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)(OR
c)(OR
d)、−(CH
2)
uOP(O)NR
aR
b)(OR
a)、または
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
であり、式中、
V
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
L
3は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−SO−、−SO
2−、−C(O)NR
a−、−NR
aC(O)−、−S(O)
2NR
1−または−NR
aS(O)
2−であり、
環Bは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
Tは、独立して、水素、−OR
a、−(CH
2)
qNR
1R
2、−(CH
2)
qNR
aC(O)R
eまたは−(CH
2)
qC(O)R
eであり、
pは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
qは、独立して、0、1、2、3、4または5であり、
uは、0、1、2、3または4であり、
zは、0、1、2または3であり、
ここで、R
EまたはR
Wのアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−NR
aR
b、ハロ、シアノ、オキソ、−OR
a、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C
1〜6ヒドロキシアルキル、−C
3〜8シクロアルキルおよび−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜3つの置換基で必要に応じて置換されており、
但し、V
2、L
3、環BおよびTのうちの少なくとも1つは、窒素原子を含み、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
a、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aS(O)
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
eは、水素、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−O−C
3〜8シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−NHS(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
gから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0115】
同様に、式(VA)の化合物:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0116】
同様に、式(VB)の化合物:
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0117】
同様に、式(VC)の化合物:
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0118】
同様に、式(VD)の化合物:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
WおよびR
Eは、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0119】
同様に、式(VI)の化合物:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
[式中、
X
1およびX
2は各々、独立して、N、CHまたはCZ
3であり、
各Z
1は、独立して、ハロ、−OR
a、シアノまたは−C
1〜6アルキルであり、
各wは、独立して、0、1または2であり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−OR
a、−N
3、−NO
2、シアノ、−NR
1R
2、−SO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−NR
aSO
2R
a、−NR
aC(O)R
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)NR
1R
2、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−O−C
1〜6シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、およびR
Nであり、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−O−C
1〜6シアノアルキル、−C(O)NR
aR
b、NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−NR
aS(O)
2R
b、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
bおよび−C
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
R
Nは、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−OC
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOC
1〜6アルキルNR
1R
2、−NR
a−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)NR
1R
2、−O−C
1〜6アルキルC(O)OR
1、−S−C
1〜6アルキルNR
1R
2、−C
1〜6アルキルOR
aまたは
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
式中、L
1は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
L
2は、独立して、結合、−O−、−NR
a−、−S−、−S(O)−または−S(O)
2−であり、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−OC
1〜6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
ここで、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基は、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
各tは、独立して、0、1または2であり、
各R
1は、水素、−C
1〜8アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−C
2〜6アルケニルC(O)OR
a、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
a、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−SO
2R
a、−C
1〜6アルキルSO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されており、
各R
2は、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aおよび−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2R
bおよび−NR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているか、
またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
3は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリール、−C
1〜6アルキルヘテロシクリル、−C
2〜6アルキル−OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
aまたは−C
2〜6アルケニルC(O)OR
aであり、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択されるか、
またはR
aとR
bは合わさって、−OR
f、シアノ、ハロ、−C
1〜6アルキルOR
f、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
f、−C
1〜6アルキルC(O)R
f、−C(O)OR
f、−C
1〜6アルキルC(O)OR
f、−NR
fR
g、−C
1〜6アルキルNR
fR
g、−C(O)NR
fR
g、−C
1〜6アルキルC(O)NR
fR
g、−S(O)
2R
f、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
f、−S(O)
2NR
fR
g、−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
fR
g、−C(O)NR
fS(O)
2R
gおよび−NR
fC(O)R
gから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成してもよく、
各R
cは、水素、−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
R
dは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜C
8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
fは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
gは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される]
が提供される。
【0120】
同様に、式(VIA)の化合物:
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、X
1、X
2、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0121】
同様に、式(VIB)の化合物:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0122】
同様に、式(VIC)の化合物:
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0123】
同様に、式(VID)の化合物:
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体(式中、Z
1、Z
3、t、R
1およびR
2は、本明細書中に開示されているとおりである)
が提供される。
【0124】
いくつかの実施形態において、各Z
1は、独立して、ハロである。いくつかの実施形態において、各Z
1は、ハロである。いくつかの実施形態において、各Z
1は、クロロである。
【0125】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのZ
3は、ハロ、−C
1〜6アルキル、C
1〜6ハロアルキル、−O−シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキルまたはC
1〜6アルコキシである。
【0126】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのZ
3は、式:
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
(Vは、結合、C
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニルおよびC
2〜6アルキニルから独立して選択され、
ここで、各アルキル、アルケニルまたはアルキニルは、−OR
a、ハロ、シアノ、−NR
aR
bまたは−C
3〜8シクロアルキルで必要に応じて独立して置換されており、
環Aは、独立して、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
ここで、各シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは、オキソ、−NO
2、−N
3、−OR
a、ハロ、シアノ、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−O−C
1〜6ハロアルキル、NR
aR
b、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−OC
1〜6アルキルCN、−C(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)R
a、−NR
aC(O)OR
a、−NR
aC(O)OR
a、−C(O)N(R
a)OR
b、−S(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C(O)NR
aS(O)
2NR
aR
b、−C
3〜8シクロアルキル、ヘテロアリール、および−C
1〜6アルキルC
3〜8シクロアルキルから独立して選択される1〜4つの基で必要に応じて置換されている)
のものである。
【0127】
いくつかの実施形態において、各Z
3は、独立して、ハロ、−C
1〜6アルキル、C
1〜6ハロアルキル、−O−シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキルまたはC
1〜6アルコキシである。
【0128】
いくつかの実施形態において、各Z
3は、独立して、ハロ、−C
1〜6アルコキシ、−C
1〜6ハロアルキルまたは−O−シアノアルキルである。
【0129】
いくつかの実施形態において、各Z
3は、独立して、フルオロ、クロロ、−CF
3、メトキシまたは−OCH
2CNである。いくつかの実施形態において、各Z
3は、独立して、−CF
3、メトキシまたは−OCH
2CNである。
【0130】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの少なくとも一方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2である。
【0131】
いくつかの実施形態において、R
EとR
Wの両方は、各々独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2である。
【0132】
いくつかの実施形態において、R
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成する。
【0133】
いくつかの実施形態において、R
1およびR
2の少なくとも一方は、−C
1〜6アルキルヘテロアリールである。
【0134】
いくつかの実施形態において、R
1およびR
2の少なくとも一方は、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルである。
【0135】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの一方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
R
EおよびR
Wの他方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1は、水素であり、R
2は、−C
1〜6アルキルヘテロアリールである。
【0136】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの一方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
R
EおよびR
Wの他方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1は、水素であり、R
2は、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルである。
【0137】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの一方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−OHおよび−C(O)OHから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
R
EおよびR
Wの他方は、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、R
1は、水素または−C
1〜6アルキルであり、R
2は、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルである。
【0138】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの各々は、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、各R
1は、独立して、水素または−C
1〜6アルキルであり、各R
2は、独立して、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルまたは−C
3〜6シクロアルキルであり、ここで、各ヘテロシクリルまたはシクロアルキルは、−OR
a、シアノ、ハロ、C
1〜6アルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、C
3〜8シクロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−SO
2R
a、−C
1〜6アルキルSO
2R
a、−SO
2NR
aR
b、−C
1〜6アルキルSO
2NR
aR
b、−C(O)NR
aSO
2R
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aSO
2R
b、−NR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルNR
aC(O)R
bから独立して選択される1〜4つの基で独立して必要に応じて置換されている。
【0139】
いくつかの実施形態において、各R
aおよびR
bは、水素およびメチルから独立して選択される。
【0140】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wの各々は、独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、ここで、各R
1は、独立して、水素または−C
1〜6アルキルであり、各R
2は、独立して、−C
1〜8アルキル、−C
1〜6アルキルヘテロシクリルまたは−C
3〜6シクロアルキルであり、ここで、各アルキル、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルは、オキソ、−C
1〜6アルキル、−OHおよび−C(O)OHから独立して選択される1〜3つの基で独立して必要に応じて置換されている。
【0141】
いくつかの実施形態において、R
EおよびR
Wは、各々独立して、−CH
2−NR
1R
2であり、
ここで、各R
1およびR
2は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル(−OCH
3、−C(O)OH、−C(O)OCH
3、−C(O)NH
2、−C(O)NH(CH
3)、−C(O)N(CH
3)
2、シクロプロピル、5−オキソピロリジン−2−イル(−OHで必要に応じて置換されている)およびシクロブチル(−OHおよびメチルから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)から独立して選択される1〜4つの置換基で置換されている)、またはC
3〜6シクロアルキル(メチル、フルオロメチル、−OHおよび−C(O)OHから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)であるか、
またはR
1とR
2は合わさって、メチル、エチル、−OH、−C(O)Hまたは−C(O)OCH
3から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成する。
【0142】
同様に、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(ID)、(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、(IID)、(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVD)、(V)、(VA)、(VB)、(VC)、(VD)、(VIA)、(VIB)、(VIC)もしくは(VID)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
(式中、
各Z
1は、独立して、ハロであり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−C
1〜6アルキル、C
1〜6ハロアルキル、−O−シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキルまたはC
1〜6アルコキシであり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、
R
1およびR
2は、各々独立して、水素または−C
1〜6アルキルヘテロアリールであるか、またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される)
が提供される。
【0143】
同様に、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(ID)、(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、(IID)、(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVD)、(V)、(VA)、(VB)、(VC)、(VD)、(VIA)、(VIB)、(VIC)もしくは(VID)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
(式中、
各Z
1は、独立して、ハロであり、
各Z
3は、独立して、ハロ、−C
1〜6アルキル、C
1〜6ハロアルキル、−O−シアノアルキル、−O−C
1〜6ハロアルキルまたはC
1〜6アルコキシであり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−C
1〜6アルキルNR
1R
2であり、
R
1およびR
2は、各々独立して、水素または−C
1〜6アルキルヘテロアリールであるか、またはR
1とR
2は合わさって、オキソ、−C
1〜6アルキル、−C
3〜8シクロアルキル、−C
2〜6アルケニル、−C
2〜6アルキニル、−OR
a、−C(O)OR
a、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6アルキルOR
a、−C
1〜6ハロアルキル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)R
a、−C
1〜6アルキルC(O)OR
a、−NR
aR
b、−C
1〜6アルキルNR
aR
b、−C(O)NR
aR
b、−C
1〜6アルキルC(O)NR
aR
b、−S(O)
2R
a、−C
1〜6アルキルS(O)
2R
a、−S(O)
2NR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aR
b、−C(O)N=S(O)R
aNR
aC(O)R
b、および−C
1〜6アルキルS(O)
2NR
aR
bから独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成し、ここで、各アルキル、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルは、オキソ、−C
1〜6アルキル、−OHおよび−C(O)OHから独立して選択される1〜3つの基で独立して必要に応じて置換されており、
各R
aは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択され、
各R
bは、水素、−C
1〜6アルキル、−C
1〜6シアノアルキル、−C
1〜6ハロアルキル、−C
3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C
1〜3アルキルC
3〜8シクロアルキル、−C
1〜6アルキルアリール、−C
1〜6アルキルヘテロアリールおよび−C
1〜6アルキルヘテロシクリルから独立して選択される)
が提供される。
【0144】
同様に、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(ID)、(II)、(IIA)、(IIB)、(IIC)、(IID)、(III)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IIID)、(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVD)、(V)、(VA)、(VB)、(VC)、(VD)、(VIA)、(VIB)、(VIC)もしくは(VID)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体
(式中、
各Z
1は、クロロであり、
各Z
3は、独立して、フルオロ、クロロ、−CF
3、メトキシまたは−OCH
2CNである)が提供される。いくつかの実施形態において、各Z
3は、独立して、−CF
3、メトキシまたは−OCH
2CNであり、
R
EおよびR
Wは、各々独立して、−CH
2−NR
1R
2であり、ここで、
各R
1およびR
2は、独立して、水素、−C
1〜6アルキル(−OCH
3、−C(O)OH、−C(O)OCH
3、−C(O)NH
2、−C(O)NH(CH
3)、−C(O)N(CH
3)
2、シクロプロピル、5−オキソピロリジン−2−イル(−OHで必要に応じて置換されている)およびシクロブチル(−OHおよびメチルから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)から独立して選択される1〜4つの置換基で置換されている)、またはC
3〜6シクロアルキル(メチル、フルオロメチル、−OHおよび−C(O)OHから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)であるか、
またはR
1とR
2は合わさって、メチル、エチル、−OH、−C(O)Hまたは−C(O)OCH
3から独立して選択される1〜3つの基で必要に応じて置換されているヘテロシクリルを形成する。
【0145】
ある特定の実施形態において、R
EおよびR
Wは各々、
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
から独立して選択される。
【0146】
ある特定の実施形態において、R
EおよびR
Wの一方は、
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
であり、R
EおよびR
Wの他方は、
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0147】
ある特定の実施形態において、表1Aに示されるような化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が提供される。
【0148】
ある特定の実施形態において、表1Bに示されるような化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が提供される。
【0149】
ある特定の実施形態において、本明細書中に提供される化合物は、約850g/mol未満、または約800g/mol未満、または約750g/mol未満、または約700g/mol未満、または約500〜約850g/molの間、または約500〜約600g/molの間、または約550〜約650g/molの間、または約600〜約700g/molの間、または約650〜約750g/molの間、または約700〜約800g/molの間、または約750〜約850g/molの間の分子量を有する。
【0150】
当業者は、本明細書中に開示される基(例えば、R
E)の各々およびすべての実施形態が、残りの基(例えば、R
W、Z
1、Z
3など)の各々の他の任意の実施形態と組み合わされて、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の完全な化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が生成され得ることを承知しており、それらの各々が、本開示の範囲内であると見なされる。
製剤および方法
【0151】
PD−1およびそのリガンドであるPD−L1は、T細胞阻害および疲弊において重要な役割を果たす単量体のI型膜貫通タンパク質である。PD−L1は、2つの細胞外免疫グロブリン(Ig)様ドメインから構成される一方、PD−1は、単一の細胞外Ig様ドメインおよび細胞内尾部から構成される。PD−1/PD−L1複合体の結晶構造により、PD−1は、PD−L1に1:1の化学量論で結合し、単量体の複合体を形成することが明らかにされている(例えば、Cheng et al. J Biol Chem, 2013; 288(17); 11771−85, Lin et al. Proc Natl Acad Sci USA, 2008; 105(8); 3011−6, Zak et al. Structure, 2015; 23(12); 2341−8を参照されたい)。この配置は、異なるリガンド結合様式、およびオリゴマー化が、シグナル伝達において重要な役割を果たす、CTLA−4/B7などの他の共阻害性レセプター/リガンド相互作用とは異なるシグナル伝達機構を示している(例えば、Schwartz et al. Nature, 2001; 410(6828); 604−8を参照されたい)。TCRシグナル伝達を伴った、PD−1のPD−L1への会合により、PD−1上の細胞質ドメインのチロシンのリン酸化、およびSrc−相同性2含有チロシンホスファターゼ(SHP−1およびSHP−2)の動員がもたらされる。これらのホスファターゼは、TCR関連タンパク質を脱ホスホリル化し、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)およびAktキナーゼの活性化の遮断、グルコース代謝の撹乱、ならびにIL−2およびIFN−γ分泌の阻害を含めた下流のシグナル伝達が改変する(例えば、Hofmeyer et al. J Biomed Biotechnol, 2011; 2011; 451694, Latchman et al. Nature immunology, 2001; 2(3); 261−8を参照されたい)。
【0152】
がんの免疫療法のために開発された、PD−1またはPD−L1の一方に結合するモノクローナル抗体は、特に、メラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)、腎細胞癌(RCC)および膀胱がんの患者において顕著な奏効率を実証している。これらの研究の多くにより、PD−1/PD−L1軸の遮断が、腫瘍部位におけるT細胞傷害活性の増大をもたらすことが示されている(例えば、Wherry EJ. Nat Immunol, 2011; 12(6); 492−9を参照されたい)。この経路の阻害は、がんに加えて、HBVなどの慢性ウイルス感染の制御または消滅に有望であることも示されている(例えば、Bengsch et al. J Hepatol, 2014; 61(6);1212−9, Fisicaro et al. Gastroenterology, 2010; 138(2), 682−93, 93 e1−4, Fisicaro et al. Gastroenterology, 2012; 143(6), 1576−85 e4を参照されたい)。
方法
【0153】
1つの実施形態において、本開示は、PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害剤として有用な、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、PD−L1を二量体化することによって、またはPD−L1の二量体形成を誘導もしくは安定化することによって、PD−1/PD−L1相互作用を阻害する。
【0154】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体、HBV感染を処置するのに好適な少なくとも1つのさらなる治療薬、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアまたは賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
【0155】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者における、HBV感染または症状を処置するのに有用な、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物もしくは互変異性体が提供される。
【0156】
別の実施形態において、本開示は、HBVを処置するまたは消滅させるための薬の製造において使用するための、式(I)の化合物を提供する。急性感染中のHBVの消滅は、機能性HBV特異的CD8
+ T細胞の発生に関連している。対照的に、慢性感染は、ウイルス感染を制御することができない、機能障害性HBV特異的CD8
+ T細胞の存在により特徴付けられる(例えば、Boni et al. J Virol, 2007; 81(8); 4215−4225, Ferrari, Liver Int, 2015; 35; Suppl 1:121−8, Fisicaro et al., Gastroenterology, 2010; 138(2); 682−693, 93 e1−4, Guidotti et al. Cell, 2015; 161(3); 486−500を参照されたい)。CHBにおけるHBV特異的T細胞の機能障害に寄与し得る機構は、持続的な高ウイルス負荷および抗原レベルによる、阻害性T細胞レセプター(例えば、PD−1、CTLA−4およびTIM−3)のアップレギュレーションを含む(例えば、Boni et al. J Virol, 2007; 81(8); 4215−4225, Franzese et al. J Virol, 2005; 79(6); 3322−3328, Peppa et al. J Exp Med, 2013; 210(1); 99−114, Wherry EJ. Nature immunology 2011; 12(6); 492−499を参照されたい)。すべての阻害性免疫レセプターのうち、PD−1は、HBV特異的T細胞上で、最も高頻度にアップレギュレートされる。さらに、複数の研究により、CHB患者における、循環および肝内HBV特異的CD8
+ T細胞の大部分は疲弊しており、高いレベルのPD−1を発現することが確認されている(例えば、Bengsch et al. J Hepatol, 2014; 61(6); 1212−1219, Fisicaro et al., Gastroenterology, 2010; 138(2); 682−693, 93 e1−4を参照されたい)。留意すべきことに、CHB患者から単離されたPBMCにおいて、HBV特異的CD4
+およびCD8
+ T細胞によるエフェクターサイトカインの産生の欠損は、抗PD−L1抗体でPD−1/PD−L1相互作用を遮断することによって、部分的に反転された(例えば、Bengsch et al. J Hepatol, 2014; 61(6); 1212−1219, Fisicaro et al., Gastroenterology, 2010; 138(2); 682−693, 93 e1−4, Fisicaro et al. Gastroenterology, 2012; 143(6); 1576−1585 e4を参照されたい)。これらの前臨床データに一致して、CHB被験体におけるα−PD−1治療法を評価する臨床研究により、20名の患者のうちの、0.5log
10を超えるHBsAgレベルが低下した3名、および機能的治癒(持続的HBsAgの喪失および抗HBsAbの出現)を経験した1名の被験体を含む、被験体の大部分において、HBsAgレベルの顕著な低下が示された(例えば、Gane et al. “A phase1 study evaluating anti−PD−1 treatment with or without GS−4774 in HBeAg negative chronic hepatitis B patients”, Abstract PS−044, European Association for the Study of the Liver (EASL); 2017; April 19−23、Amsterdam、The Netherlandsを参照されたい)。まとめると、これらの知見は、PD−1/PD−L1軸の阻害が、CHB患者において、T細胞の機能を改善し得、機能的治癒の比率を増大させることができることを実証している。PD−L1に特異的に結合し、PD−L1の二量体化を誘導することによりPD−1/PD−L1相互作用を阻害する、選択的かつ強力なPD−L1低分子阻害剤が、本明細書中に開示される。
【0157】
1つの実施形態において、本開示は、がんを処置することを必要とする患者における、がんを処置する方法であって、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびアルテゾリズマブから選択される1つまたは複数のチェックポイント阻害剤と併用して投与する工程を含む方法を提供する。
【0158】
1つの実施形態において、本開示は、患者において、感染性疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式(I)または本明細書中に記載される任意の式の化合物)、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を投与する工程を含む、方法を提供する。例示的な感染性疾患としては、A型肝炎、B型肝炎(HBV)、C型肝炎(HCV)、D型肝炎(HDV)、HIV、ヒトパピローマウイルス(HPV)、呼吸系発疹ウイルス(RSV)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、インフルエンザ、パラインフルエンザ、サイトメガロウイルス、デング熱、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、リーシュマニア感染および呼吸系発疹ウイルス、ならびにHDV/HBV重感染を含めたそれらの重感染などの疾患が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、感染性疾患としては、A型肝炎、B型肝炎(HBV)、D型肝炎(HDV)、HIV、ヒトパピローマウイルス(HPV)、呼吸系発疹ウイルス(RSV)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、インフルエンザ、パラインフルエンザ、サイトメガロウイルス、デング熱、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、リーシュマニア感染および呼吸系発疹ウイルスなどの疾患が挙げられるが、これらに限定されない。
【0159】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物を提供する。
【0160】
1つの実施形態において、本開示は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤、および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
【0161】
本開示は、治療において使用するための、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を提供する。別の実施形態において、本開示は、がんを処置するための薬の製造において使用するための、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を提供する。
【0162】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状の処置に有用な、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が提供される。本明細書中に開示される式(I)の化合物で処置され得るがんとしては、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんが挙げられる。
【0163】
1つの実施形態において、PD−1、PD−L1またはPD−1/PD−L1相互作用の阻害による処置の対象となる患者におけるがんまたは症状(リンパ腫、多発性骨髄腫および白血病を含むがこれらに限定されない)の処置に有用な、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が提供される。処置され得るさらなる疾患または症状としては、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0164】
「投与する」または「投与」とは、患者への1つまたは複数の治療薬の送達のことを指す。1つの実施形態において、投与は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が、治療を必要とする患者に投与される唯一の活性成分である、単独療法である。別の実施形態において、投与は、2つまたはそれよりも多い治療薬が、処置の経過中に一緒に送達されるような同時投与である。1つの実施形態において、2つまたはそれよりも多い治療薬は、単回剤形もしくは「併用投与単位」に共製剤化され得るか、または別々に製剤化され、その後、静脈内投与用もしくは経口投与用について通常であるように、一層もしくは二層の錠剤またはカプセルとしての併用投与単位に組み合わされ得る。
【0165】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体が、1日あたり約0.1mg〜約5g、または1日あたり約0.1mg〜約1gなどの、有効量の前記化合物。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、有効量は、1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、有効量は、1日あたり、約10mg、約9mg、約8mg、約7mg、約6mg、約5mg、約4mg、約3mg、約2mg、約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgである。
【0166】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤は、独立して、1つの化合物または複数の化合物につき1製剤あたり、1日あたり約0.1mg〜約1000mgという各作用物質の有効量で、それを必要とするヒト患者に投与される。1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約0.1mg〜約200mgである。1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、独立して、1化合物につき1日あたり約1mg〜約100mgである。他の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とさらなる化合物との併用処置の有効量は、各構成要素に対して、1日あたり各々、約1mg、約3mg、約5mg、約10mg、約15mg、約18mg、約20mg、約30mg、約40mg、約60mg、約80mg、約100mg、約200mgまたは約500mgである。
【0167】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および/あるいは式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とさらなる抗がん剤またはその薬学的に許容され得る塩の併用は、1日1回投与される。なおも別の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および/あるいはさらなる抗がん剤またはその薬学的に許容され得る塩が、1日目および最大1カ月間にわたって毎日または1日おきまたは毎週、1化合物につき約10mg〜約500mgという負荷量として投与された後、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および/あるいは1つもしくは複数のさらなる抗がん剤または抗がん治療の規則的なレジメンが行われる。維持用量は、多構成要素の薬物レジメンの各構成要素に関して、毎日または毎週、1〜500mgとすることができる。有資格の介護者または処置を行う医師は、どの投与レジメンが特定の患者または特定の主症状にとって最善であるかを承知しており、その患者に対する適切な処置レジメンの決定を行う。したがって、別の実施形態において、有資格の介護者は、患者の特定のニーズに合うように、患者の特定のニーズに合うように、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および/あるいは本明細書中に開示されるようなさらなる作用物質(単数または複数)の投与レジメンを調整することができる。したがって、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の量および実際に投与されるさらなる作用物質の量は、通常、関連する状況(処置される症状(単数または複数)、選択される投与経路、投与される実際の化合物(例えば、塩または遊離塩基)およびその相対的な活性、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師により決定されることが理解されよう。
【0168】
同時投与には、構成要素の薬物、例えば、式(I)または本明細書中に記載される任意の式の1個または複数の(one on more)化合物と1個または複数のさらなる(例えば、第2、第3、第4または第5の)抗がん剤または他の治療薬との投与も含まれ得る。式(I)または本明細書中に記載される任意の式の1個または複数の化合物と1個または複数のさらなる抗がん剤または他の治療薬とのそのような併用は、各作用物質または組み合わせの薬物動態学的特性および/または薬力学特性に応じて、同時に投与され得るか、または各投与の合理的な時間内(例えば、約1分以内〜24時間以内)に順番に(一方の後に他方が)投与され得る。同時投与は、固定された組み合わせによる処置も含み得、ここで、その処置レジメンの作用物質は、一定投与量で併用可能であるか、または組み合わされた投与媒体、例えば、固体、液体もしくはエアロゾルで併用可能である。1つの実施形態において、キットを用いて、薬物または薬物構成要素が投与され得る。
【0169】
したがって、本開示の1つの実施形態は、PD−1、PD−L1阻害剤またはPD−1/PD−L1相互作用阻害剤による処置の対象となる疾患、例えば、がんを処置する方法であり、その方法は、式(I)または本明細書中に記載される任意の式の1個または複数の化合物および1個または複数のさらなる抗がん剤の治療有効量の製剤を、例えばキットを介して、それを必要とする患者に投与する工程を含む。有資格の介護者が、治療有効量の本開示の任意の化合物または化合物の組み合わせを投与するかまたはその投与を指示することが理解されるだろう。
【0170】
「静脈内投与」は、静脈への直接的な物質の投与、すなわち「静脈内に」投与することである。他の投与経路と比べて、静脈内(IV)経路は、身体全体に流体および薬剤を送達する、より速い方法である。注入ポンプによって、送達される薬剤の流速および総量の正確な制御が可能になり得る。しかしながら、流速の変更が、重大な結果をもたらさない場合、またはポンプが利用可能でない場合、点滴バッグを患者の位置より上に配置し、クランプを用いて速度を制御することによって、点滴が単純に流れるように放置されることが多い。あるいは、患者が高流速を要求し、IVアクセスデバイスがそれに対応するのに十分大きい直径である場合、急速注入器を使用できる。これは、流体を強制的に患者に注入するために流体バッグの周囲に配置された膨らませることができるカフ、または注入される流体を加熱し得る同様の電気的デバイスである。患者が、ある特定の時点にのみ薬剤を要求するとき、さらなる流体を必要としない間欠注入が用いられる。それは、点滴静注(ポンプまたは重力滴下)と同じ手法を用い得るが、薬剤が完全に投与された後、IVアクセスデバイスからチューブを取り外す。いくつかの薬剤は、シリンジがIVアクセスデバイスに接続され、薬剤が直接注射される(それが静脈を刺激し得るかまたは急激すぎる効果を引き起こし得る場合、ゆっくり注射される)ことを意味する、IVプッシュまたはボーラスによっても投与される。薬剤が、IVチューブの流体流に注射されたら、それがチューブから患者に達することを保証する何らかの手段が存在しなければならない。通常、これは、流体流が正常に流れることを可能にすることによって医薬を血流に持ち込むことによって達成される;しかしながら、第2の流体注射は時折、注射の後に医薬をより迅速に血流に押し込むための「フラッシュ」として用いられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、IV投与単独によって、または経口経路もしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて、投与され得る。
【0171】
「経口投与」は、口から物質が摂取される投与経路であり、これには、頬側投与、唇下投与および舌下投与、ならびに経腸投与および例えば薬剤がいずれの経口粘膜とも直接接触しないようにチューブを介して行われない限り、気道を介する投与が含まれる。治療薬の経口投与の代表的な形態としては、錠剤またはカプセルの使用が挙げられる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、経口経路のみによって、またはIVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と組み合わせて投与され得る。
薬学的製剤
【0172】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物(単数もしくは複数)、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、薬学的製剤で投与されてもよい。本開示によって企図される薬学的製剤/組成物は、キャリアに加えて、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、あるいは式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の組み合わせ物を、例えばイピリムマブなどのさらなる作用物質またはその薬学的に許容され得る塩と必要に応じて併用して含む。
【0173】
本開示によって企図される薬学的製剤/組成物は、注射による投与も意図されている場合があり、それらとしては、水溶液、油性懸濁液、エマルジョン(ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油または落花生油を含む)ならびにエリキシル剤、マンニトール、デキストロースまたは滅菌された水溶液および同様の薬学的ビヒクルが挙げられる。食塩水における水溶液は、慣習的に注射にも使用される。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(およびそれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体および植物油も使用され得る。例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散物の場合、必要な粒径の維持、および/または界面活性剤の使用によって、適切な流動性が維持され得る。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによって微生物の作用が防止され得る。
【0174】
滅菌された注射可能な溶液は、必要な量の構成要素の化合物(単数または複数)を、上で列挙されたようなまたは必要とされるような様々な他の成分とともに適切な溶媒に組み込んだ後、濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散液は、基本分散媒、および上で列挙されているものから必要とされる他の成分を含有する滅菌されたビヒクルに様々な滅菌された活性成分を組み込むことにより調製される。滅菌された注射可能な溶液を調製するための滅菌された粉末の場合、調製方法は、活性成分(単数または複数)の粉末+任意のさらなる所望の成分を予め濾過滅菌されたその溶液から得る真空乾燥法および凍結乾燥法を含む。
【0175】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体をその目的に有用なさらなる作用物質/治療またはその薬学的に許容され得る塩と必要に応じて併用して含む薬学的組成物を作製する際、活性成分は、通常、賦形剤もしくはキャリアによって希釈され、かつ/もしくは封入されるか、またはそのようなキャリアと混合され、それらの薬学的組成物は、カプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得る。賦形剤が、希釈剤となるとき、賦形剤は、活性成分に対するビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する固体、半固体または液体の材料(上記のような)であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ、サシェ、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、エアロゾル(固体としてまたは液体媒体中)、例えば最大20重量%の活性な化合物を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、滅菌された注射可能な溶液および滅菌、包装された散剤の形態であり得る。
【0176】
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップおよびメチルセルロースが挙げられる。製剤は、さらに、滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存剤(例えば、安息香酸メチルおよびヒドロキシ安息香酸プロピル);甘味剤;ならびに香味剤を含み得る。
【0177】
本開示の組成物は、当該分野で公知の手順を用いることによって、患者への投与後に活性成分の急速放出、徐放または遅延放出を提供するように製剤化され得る。1つの実施形態において、徐放製剤が使用される。経口投与用の制御放出薬物送達系としては、ポリマーでコーティングされたレザバーまたは薬物−ポリマーマトリックス製剤を含む、浸透圧ポンプシステムおよび溶解システム(dissolutional systems)が挙げられる。
【0178】
ある特定の組成物は、単位剤形に製剤化される。用語「単位剤形」または「併用投与単位」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として適した物理的に不連続な単位のことを指し、各単位は、例えば、錠剤、カプセル、アンプルまたは注射用バイアルにおいて、所定の量の1個または複数の活性な材料(例えば、化合物(I))を、必要に応じて、所望の効果が生じるように計算されたさらなる作用物質と併用して、好適な薬学的賦形剤と合わせて含む。しかしながら、実際に投与される活性な各作用物質の量は、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物およびそれらの相対的な活性、個々の患者の齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして医師が決定することが理解されるだろう。
【0179】
錠剤などの固体組成物を調製する場合、主要な活性成分は、薬学的賦形剤と混合されて、本開示の化合物の均一な混合物を含む固体のプレ製剤化組成物を形成する。これらのプレ製剤化組成物のことを均一として言及するとき、組成物が、等しく有効な単位剤形(例えば、錠剤、丸剤およびカプセル)に容易に再分割され得るように、それらの活性成分は、組成物全体にわたって均等に分散されていることが意味されている。
【0180】
本開示の式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を必要に応じて第2の作用物質と併用して含む錠剤または丸剤は、持続性作用の利点をもたらす剤形を提供するため、または胃の酸性条件から保護するためにコーティングされ得るかまたはその他の方法で配合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側の投薬エレメントおよび外側の投薬エレメントを含み得、後者は、前者を覆うエンベロープの形態である。1つの実施形態において、内側の投薬エレメントが本化合物を含み得、外側の投薬エレメントが第2のもしくはさらなる作用物質を含み得るか、またはその逆である。あるいは、併用投与単位は、カプセルまたは錠剤におけるように並んで配置され得、この場合、その錠剤またはカプセルの一部または半分が、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の製剤で満たされ、その錠剤またはカプセルの他の部分または残りの半分が、さらなる作用物質を含む。
【0181】
種々の材料が、そのような腸溶層またはコーティングに使用され得、そのような材料としては、いくつかのポリマー酸(polymeric acids)、およびポリマー酸と、シェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。当業者は、本明細書中に開示される製剤の製造において使用される手法および材料を承知している。
【0182】
「徐放製剤」または「持続放出製剤」は、長期間にわたって治療薬を身体内にゆっくり放出するようにデザインされた製剤であるのに対して、「即時放出製剤」は、短時間にわたって治療薬を身体内に迅速に放出するようにデザインされた製剤である。いくつかの場合において、即時放出製剤は、治療薬が身体の所望の標的(例えば、胃)に到達したときにだけ放出されるようにコーティングされ得る。当業者は、過度の実験を行うことなく本開示の化合物の徐放製剤を開発することができる。したがって、1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物または化合物の組み合わせは、徐放製剤だけを介して、または経口、IVもしくは非経口経路による処置レジメンのある特定の構成要素の投与と併用して、送達され得る。
【0183】
凍結乾燥製剤も、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、凍結乾燥に適している原薬の凍結乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。
【0184】
噴霧乾燥製剤も、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を単独でまたはさらなる抗がん剤と併用して投与するために使用され得る。当業者は、噴霧乾燥に適している原薬の噴霧乾燥製剤の作製方法および使用方法を承知している。他の公知の製剤化の手法も、本明細書中に開示される化合物または化合物の組み合わせを製剤化するために使用され得る。
【0185】
1つの実施形態において、指示書は、例えば、白血病またはリンパ腫を含めた、がんを処置するために薬学的組成物を使用することを対象とする。特定の実施形態において、がんは、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。1つの実施形態において、がんは、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫は、例えば、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症および辺縁帯リンパ腫を含む低悪性度B細胞疾患、ならびに例えば、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)およびマントル細胞リンパ腫(MCL)を含む侵攻性リンパ腫を包含する。1つの実施形態において、がんは、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。
【0186】
1つの実施形態において、指示書は、自己免疫疾患を処置するために、薬学的組成物を使用することを対象とする。自己免疫疾患の特定の実施形態には、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症および狼瘡が含まれる。
製造品
【0187】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアが含められている容器を含む製造品が提供される。その製造品は、本開示に提供される薬学的組成物を含む、ボトル、バイアル、アンプル、単回使用用の使い捨てアプリケーターなどであり得る。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成されてもよく、1つの態様において、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示を示すラベルをその容器上に、またはその容器に関連した状態でやはり含む。
【0188】
活性成分は、合理的な化学的および物理的安定性を提供することができる任意の材料(アルミニウム箔のバッグなど)中に包装され得ることが理解されるべきである。
【0189】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物の単位剤形も提供される。
【0190】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、あらゆる組成物が、製造品において使用するために具体的かつ個別に列挙されている場合と同じように、製造品において使用され得る。
【0191】
同様に、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、ラベル、および/あるいはPD−1、PD−L1活性またはPD−1/PD−L1相互作用によって媒介される疾患または症状の処置において化合物を使用するための指示書を含むキットが提供される。
【0192】
同様に、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および容器を含む製造品が提供される。1つの実施形態において、容器は、バイアル、ジャー、アンプル、充填済みシリンジ、または静注バッグであり得る。
【0193】
本開示の化合物(単数または複数)、すなわち式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、あるいは式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とさらなる作用物質との組み合わせ物の製剤化は、前記化合物またはその塩を1つまたは複数の無毒性の薬学的に許容され得るビヒクル、キャリアおよび/または希釈剤および/またはアジュバント(本明細書において賦形剤またはキャリア材料と総称される)と混ぜることによって達成され得る。本開示の化合物は、任意の好適な経路によって、例えばそのような経路に適合した薬学的組成物の形態で、かつ治療的に有効な用量で投与され得る。本開示の化合物または化合物の組み合わせ物は、従来の薬学的賦形剤を含む投与製剤で、経口的、経粘膜的、非経口的(血管内、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内および鼻腔内を含む)に送達され得る。
【0194】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と、がんの処置に有用なさらなる作用物質との組み合わせが、錠剤、カプセル剤または予め混合されたIV液剤で、固定用量または併用量の製剤中に製剤化され得る。別の実施形態において、その固定用量の組み合わせ物は、式(I)または本明細書中に記載される任意の式の化合物およびさらなる抗がん剤を含む。他の固定用量の製剤としては、予め混合された液剤、懸濁液剤、エリキシル剤、エアロゾル化スプレー剤またはパッチ剤の提供を挙げることができる。本明細書中で使用されるとき、固定用量または併用量の製剤は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の活性成分と少なくとも1つのさらなる作用物質との同時投与と同義である。
併用療法
【0195】
同様に、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、1つまたは複数のさらなる活性な作用物質または治療と併用して患者に投与する処置方法が、提供される。本明細書中に記載される化合物は、1つまたは複数のさらなる治療薬と一緒に使用されてもよく、またはこれと併用されてもよい。1つまたは複数の治療薬としては、以下に限定されないが、遺伝子、リガンド、レセプター、タンパク質、因子の、阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト、リガンド、調節因子、刺激物質、遮断剤、活性化因子またはサプレッサー、例えば、エーベルソンマウス白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ1遺伝子(ABL1などのABL)、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC1/2など)、活性化CDCキナーゼ(ACK1などのACK)、アデノシンデアミナーゼ、アデノシンレセプター(A2B、A2a、A3など)、アデニル酸シクラーゼ、ADPリボシルシクラーゼ−1、副腎皮質刺激ホルモンレセプター(ACTH)、エロリジン、AKT1遺伝子、alk−5タンパク質キナーゼ、アルカリホスファターゼ、アルファ1アドレナリンレセプター、アルファ2アドレナリンレセプター、アルファ−ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)、アミノペプチダーゼN、AMP活性化タンパク質キナーゼ、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK1などのALK)、アンドロゲンレセプター、アンジオポエチン(リガンド−1、リガンド−2など)、アンジオテンシノーゲン(AGT)遺伝子、マウス胸腺腫ウイルス癌遺伝子ホモログ1(AKT)タンパク質キナーゼ(AKT1、AKT2、AKT3など)、アポリポタンパク質A−I(APOA1)遺伝子、アポトーシス誘導因子、アポトーシスタンパク質(1、2など)、アポトーシスシグナル制御キナーゼ(ASK1などのASK)、アルギナーゼ(I)、アルギニンデイミナーゼ、アロマターゼ、アステロイドホモログ1(ASTE1)遺伝子、毛細血管拡張性運動失調症およびRad3関連(ATR)セリン/トレオニンタンパク質キナーゼ、オーロラタンパク質キナーゼ(1、2など)、Axlチロシンキナーゼ型レセプター、バキュロウイルスIAP反復含有5(BIRC5)遺伝子、ベイシジン、B細胞リンパ腫2(BCL2)遺伝子、Bcl2結合コンポーネント3、Bcl2タンパク質、BCL2L11遺伝子、BCR(切断点クラスター領域)タンパク質および遺伝子、ベータアドレナリンレセプター、ベータ−カテニン、Bリンパ球抗原CD19、Bリンパ球抗原CD20、Bリンパ球細胞接着分子、Bリンパ球刺激物質リガンド、骨形成タンパク質−10リガンド、骨形成タンパク質−9リガンド調節因子、ブラキウリタンパク質、ブラジキニンレセプター、B−Raf癌原遺伝子(BRAF)、Brc−Ablチロシンキナーゼ、ブロモドメインおよび外部ドメイン(BET)ブロモドメイン含有タンパク質(BRD2、BRD3、BRD4など)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)、カルモジュリン、カルボジュリン依存性タンパク質キナーゼ(CAMKIIなどのCaMK)、がん精巣抗原2、がん精巣抗原NY−ESO−1、がん/精巣抗原1B(CTAG1)遺伝子、カンナビノイドレセプター(CB1、CB2など)、炭酸脱水酵素、カゼインキナーゼ(CKI、CKIIなどのCK)、カスパーゼ(カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−9など)、カスパーゼ8アポトーシス関連システインペプチダーゼCASP8−FADD様制御因子、カスパーゼ動員ドメインタンパク質−15、カテプシンG、CCR5遺伝子、CDK活性化キナーゼ(CAK)、チェックポイントキナーゼ(CHK1、CHK2など)、ケモカイン(C−Cモチーフ)レセプター(CCR2、CCR4、CCR5、CCR8など)、ケモカイン(C−X−Cモチーフ)レセプター(CXCR4、CXCR1およびCXCR2)、ケモカインCC21リガンド、コレシストキニンCCK2レセプター、絨毛性ゴナドトロピン、c−Kit(チロシン−タンパク質キナーゼKitまたはCD117)、クローディン(6、18など)、分化抗原群(CD)(CD4、CD27、CD29、CD30、CD33、CD37、CD40、CD40リガンドレセプター、CD40リガンド、CD40LG遺伝子、CD44、CD45、CD47、CD49b、CD51、CD52、CD55、CD58、CD66e、CD70遺伝子、CD74、CD79、CD79b、CD79B遺伝子、CD80、CD95、CD99、CD117、CD122、CDw123、CD134、CDw137、CD158a、CD158b1、CD158b2、CD223、CD276抗原など);クラステリン(CLU)遺伝子、クラステリン、c−Met(肝細胞成長因子レセプター(HGFR))、補体C3、結合組織成長因子、COP9シグナロソームサブユニット5、CSF−1(コロニー刺激因子1レセプター)、CSF2遺伝子、CTLA−4(細胞傷害性T−リンパ球タンパク質4)レセプター、サイクリンD1、サイクリンG1、サイクリン依存性キナーゼ(CDK1、CDK1B、CDK2〜9などのCDK)、シクロオキシゲナーゼ(1、2など)、CYP2B1遺伝子、システインパルミトイルトランスフェラーゼポーキュパイン、シトクロムP450 11B2、シトクロムP450 17、シトクロムP450 17A1、シトクロムP450 2D6、シトクロムP450 3A4、シトクロムP450レダクターゼ、サイトカインシグナル伝達−1、サイトカインシグナル伝達−3、細胞質イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、シトシンデアミナーゼ、シトシンDNAメチルトランスフェラーゼ、細胞傷害性T−リンパ球タンパク質−4、DDR2遺伝子、デルタ様タンパク質リガンド(3、4など)、デオキシリボヌクレアーゼ、Dickkopf−1リガンド、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ、ジペプチジルペプチダーゼIV、ジスコイジンドメインレセプター(DDR1などのDDR)、DNA結合タンパク質(HU−ベータなど)、DNA依存性タンパク質キナーゼ、DNAジャイレース、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNAポリメラーゼ(アルファなど)、DNAプライマーゼ、dUTPピロホスファターゼ、L−ドーパクロムトートメラーゼ、棘皮動物微小管様タンパク質4、EGFRチロシンキナーゼ型レセプター、エラスターゼ、伸長因子1アルファ2、伸長因子2、エンドグリン、エンドヌクレアーゼ、エンドプラスミン、エンドシアリン、エンドスタチン、エンドセリン(ET−A、ET−Bなど)、zesteホモログ2のエンハンサー(EZH2)、エフリン(EPH)チロシンキナーゼ(Epha3、Ephb4など)、エフリンB2リガンド、上皮成長因子、上皮成長因子レセプター(EGFR)、上皮成長因子レセプター(EGFR)遺伝子、エピジェン、上皮細胞接着分子(EpCAM)、Erb−b2(v−erb−b2トリ赤芽球性白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ2)チロシンキナーゼ型レセプター、Erb−b3チロシンキナーゼ型レセプター、Erb−b4チロシンキナーゼ型レセプター、E−セレクチン、エストラジオール17ベータデヒドロゲナーゼ、エストロゲンレセプター(アルファ、ベータなど)、エストロゲン関連レセプター、真核生物翻訳開始因子5A(EIF5A)遺伝子、エキスポーチン1、細胞外シグナル関連キナーゼ(1、2など)、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)、因子(Xa、VIIaなど)、ファルネソイドXレセプター(FXR)、Fasリガンド、脂肪酸シンターゼ(FASN)、フェリチン、FGF−2リガンド、FGF−5リガンド、線維芽細胞成長因子(FGF1、FGF2、FGF4などのFGF)、フィブロネクチン、Fms関連チロシンキナーゼ3(Flt3)、FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)、焦点接着キナーゼ(FAK2などのFAK)、葉酸ヒドロラーゼ前立腺特異的膜抗原1(FOLH1)、葉酸レセプター(アルファなど)、葉酸、葉酸輸送体1、FYNチロシンキナーゼ、対塩基性アミノ酸切断酵素(FURIN)、ベータ−グルクロニダーゼ、ガラクトシルトランスフェラーゼ、ガレクチン−3、ガングリオシドGD2、グルココルチコイド、グルココルチコイド誘導性TNFR関連タンパク質GITRレセプター、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミナーゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼP、グリコーゲンシンターゼキナーゼ(3−ベータなどのGSK)、グリピカン3(GPC3)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GNRH)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)レセプター、顆粒球−コロニー刺激因子(GCSF)リガンド、成長因子レセプター結合タンパク質2(GRB2)、Grp78(78kDaのグルコース制御タンパク質)カルシウム結合タンパク質、分子シャペロンgroEL2遺伝子、ヘムオキシゲナーゼ1(HO1)、熱ショックタンパク質(27、70、90アルファ、ベータなど)、熱ショックタンパク質遺伝子、熱安定エンテロトキシンレセプター、ヘッジホッグタンパク質、ヘパラナーゼ、肝細胞成長因子、HERV−H LTR結合タンパク質2、ヘキソースキナーゼ、ヒスタミンH2レセプター、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(DOT1L)、ヒストンデアセチラーゼ(1、2、3、6、10、11などのHDAC)、ヒストンH1、ヒストンH3、HLAクラスI抗原(A−2アルファ)、HLAクラスII抗原、ホメオボックスタンパク質NANOG、HSPB1遺伝子、ヒト白血球抗原(HLA)、ヒトパピローマウイルス(E6、E7など)タンパク質、ヒアルロン酸、ヒアルロニダーゼ、低酸素誘導因子−1アルファ(HIF1α)、インプリント母方発現転写産物(H19)遺伝子、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1(mitogene−activated protein kinase kinase kinase kinase 1)(MAP4K1)、チロシン−タンパク質キナーゼHCK、I−カッパ−Bキナーゼ(IKKbeなどのIKK)、IL−1アルファ、IL−1ベータ、IL−12、IL−12遺伝子、IL−15、IL−17、IL−2遺伝子、IL−2レセプターアルファサブユニット、IL−2、IL−3レセプター、IL−4、IL−6、IL−7、IL−8、免疫グロブリン(G、G1、G2、K、Mなど)、免疫グロブリンFcレセプター、免疫グロブリンガンマFcレセプター(I、III、IIIAなど)、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO1などのIDO)、インドールアミンピロール2,3−ジオキシゲナーゼ1阻害剤、インスリンレセプター、インスリン様成長因子(1、2など)、インテグリンアルファ−4/ベータ−1、インテグリンアルファ−4/ベータ−7、インテグリンアルファ−5/ベータ−1、インテグリンアルファ−V/ベータ−3、インテグリンアルファ−V/ベータ−5、インテグリンアルファ−V/ベータ−6、細胞間接着分子1(ICAM−1)、インターフェロン(アルファ、アルファ2、ベータ、ガンマなど)、メラノーマ2に存在しないインターフェロン誘導タンパク質(AIM2)、インターフェロンI型レセプター、インターロイキン1リガンド、インターロイキン13レセプターアルファ2、インターロイキン2リガンド、インターロイキン−1レセプター関連キナーゼ4(IRAK4)、インターロイキン−2、インターロイキン−29リガンド、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH1、IDH2など)、ヤーヌスキナーゼ(JAK1、JAK2などのJAK)、Jun N末端キナーゼ、カリクレイン関連ペプチダーゼ3(KLK3)遺伝子、キラー細胞Ig様レセプター、キナーゼ挿入ドメインレセプター(KDR)、キネシン様タンパク質KIF11、カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(KRAS)遺伝子、キスペプチン(KiSS−1)レセプター、KIT遺伝子、v−ki
t Hardy−Zuckerman4ネコ肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(KIT)チロシンキナーゼ、ラクトフェリン、ラノステロール−14デメチラーゼ、LDLレセプター関連タンパク質−1、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ、リステリオリシン、L−セレクチン、黄体形成ホルモンレセプター、リアーゼ、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG−3)、リンパ球抗原75、リンパ球機能抗原−3レセプター、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、リンホタクチン、Lyn(Lck/Yes novel)チロシンキナーゼ、リシンデメチラーゼ(KDM1、KDM2、KDM4、KDM5、KDM6、A/B/C/Dなど)、リゾホスファチジン酸−1レセプター、リソソーム関連膜タンパク質ファミリー(LAMP)遺伝子、リシルオキシダーゼホモログ2、リシルオキシダーゼタンパク質(LOX)、リシルオキシダーゼ様タンパク質(LOXL2などのLOXL)、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)、肝細胞成長因子レセプター(MET)遺伝子、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF)リガンド、マクロファージ遊走阻止因子(Macrophage migration inhibitory fact)、MAGEC1遺伝子、MAGEC2遺伝子、主要ヴォールトタンパク質、MAPK活性化タンパク質キナーゼ(MK2など)、Mas関連G−タンパク質共役型レセプター、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP2、MMP9などのMMP)、Mcl−1分化タンパク質、Mdm2 p53結合タンパク質、Mdm4タンパク質、メラン−A(MART−1)メラノーマ抗原、メラノサイトタンパク質Pmel17、メラニン細胞刺激ホルモンリガンド、メラノーマ抗原ファミリーA3(MAGEA3)遺伝子、メラノーマ関連抗原(1、2、3、6など)、膜銅アミンオキシダーゼ、メソテリン、METチロシンキナーゼ、代謝型グルタミン酸レセプター1、メタロレダクターゼSTEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原1)、メタスチン、メチオニンアミノペプチダーゼ−2、メチルトランスフェラーゼ、ミトコンドリア3ケトアシルCoAチオラーゼ、マイトジェン活性タンパク質キナーゼ(MAPK)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK1、MEK2などのMEK)、mTOR(ラパマイシンの機構的標的(セリン/トレオニンキナーゼ)、mTOR複合体(1、2など)、ムチン(1、5A、16など)、mut Tホモログ(MTH1などのMTH)、Myc癌原遺伝子タンパク質、骨髄細胞白血病1(MCL1)遺伝子、ミリストイル化アラニンリッチタンパク質キナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ、ナトリウム利尿ペプチドレセプターC、神経細胞接着分子1、ニューロキニン1(NK1)レセプター、ニューロキニンレセプター、ニューロピリン2、NFカッパB活性化タンパク質、NIMA関連キナーゼ9(NEK9)、一酸化窒素シンターゼ、NK細胞レセプター、NK3レセプター、NKG2 A B活性化NKレセプター、ノルアドレナリン輸送体、Notch(Notch−2レセプター、Notch−3レセプター、Notch−4レセプターなど)、核赤芽球2関連因子2、核内因子(NF)カッパB、ヌクレオリン、ヌクレオフォスミン、ヌクレオフォスミン未分化リンパ腫キナーゼ(NPM−ALK)、2オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ、2,5−オリゴアデニル酸シンターゼ、O−メチルグアニンDNAメチルトランスフェラーゼ、オピオイドレセプター(デルタなど)、オルニチンデカルボキシラーゼ、オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、核内オーファンホルモンレセプターNR4A1、オステオカルシン、破骨細胞分化因子、オステオポンチン、OX−40(腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー4 TNFRSF4またはCD134)レセプター、P3タンパク質、p38キナーゼ、p38 MAPキナーゼ、p53腫瘍サプレッサータンパク質、副甲状腺ホルモンリガンド、ペルオキシゾーム増殖因子活性化レセプター(アルファ、デルタ、ガンマなどのPPAR)、P−糖タンパク質(1など)、ホスファターゼおよびテンシンホモログ(PTEN)、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)、ホスホイノシチド−3キナーゼ(アルファ、デルタ、ガンマなどのPI3K)、ホスホリラーゼキナーゼ(PK)、PKN3遺伝子、胎盤成長因子、血小板由来成長因子(アルファ、ベータなどのPDGF)、血小板由来成長因子(アルファ、ベータなどのPDGF)、多剤耐性輸送体、プレキシンB1、PLK1遺伝子、ポロ様キナーゼ(PLK)、ポロ様キナーゼ1、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP1、2および3などのPARP)、メラノーマにおいて優先的に発現する抗原(PRAME)遺伝子、プレニル結合タンパク質(PrPB)、可能性のある転写因子PML、プロゲステロンレセプター、プログラム細胞死1(PD−1)、プログラム細胞死リガンド1阻害剤(PD−L1)、プロサポシン(PSAP)遺伝子、プロスタノイドレセプター(EP4)、前立腺特異的抗原、前立腺性酸性ホスファターゼ、プロテアソーム、タンパク質E7、タンパク質ファルネシルトランスフェラーゼ、タンパク質キナーゼ(A、B、CなどのPK)、タンパク質チロシンキナーゼ、タンパク質チロシンホスファターゼベータ、癌原遺伝子セリン/トレオニン−タンパク質キナーゼ(PIM−1、PIM−2、PIM−3などのPIM)、P−セレクチン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、プリンレセプターP2Xリガンド開口型イオンチャネル7(P2X7)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)、ピルビン酸デヒドロキナーゼキナーゼ、ピルビン酸キナーゼ(PYK)、5−アルファ−レダクターゼ、Rafタンパク質キナーゼ(1、Bなど)、RAF1遺伝子、Ras遺伝子、Ras GTPアーゼ、RET遺伝子、Retチロシンキナーゼ型レセプター、網膜芽細胞腫関連タンパク質、レチノイン酸レセプター(ガンマなど)、レチノイドXレセプター、Rheb(脳内で豊富なRasホモログ)GTPアーゼ、Rho(Rasホモログ)関連タンパク質キナーゼ2、リボヌクレアーゼ、リボヌクレオチドレダクターゼ(M2サブユニットなど)、リポソームタンパク質S6キナーゼ、RNAポリメラーゼ(I、IIなど)、Ron(Recepteur d’Origine Nantais)チロシンキナーゼ、ROS1(ROS癌原遺伝子1、レセプターチロシンキナーゼ)遺伝子、Ros1チロシンキナーゼ、Runt関連転写因子3、ガンマ−セレクターゼ、S100カルシウム結合タンパク質A9、筋小胞体カルシウムATPアーゼ、カスパーゼの第2のミトコンドリア由来活性化因子(SMAC)タンパク質、分泌型frizzled関連タンパク質−2、セマフォリン−4D、セリンプロテアーゼ、セリン/トレオニンキナーゼ(STK)、セリン/トレオニン−タンパク質キナーゼ(TBK1などのTBK)、シグナル伝達および転写(STAT−1、STAT−3、STAT−5などのSTAT)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)ファミリーメンバー7、前立腺の6回膜貫通上皮抗原(STEAP)遺伝子、SLサイトカインリガンド、スムーズンド(SMO)レセプター、ヨウ化ナトリウム共輸送体、リン酸ナトリウム共輸送体2B、ソマトスタチンレセプター(1、2、3、4、5など)、ソニックヘッジホッグタンパク質、セブンレスの息子(SOS)、特異的タンパク質1(Sp1)転写因子、スフィンゴミエリンシンターゼ、スフィンゴシンキナーゼ(1、2など)、スフィンゴシン−1−ホスフェートレセプター−1、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)、SRC遺伝子、Srcチロシンキナーゼ、STAT3遺伝子、ステロイドスルファターゼ、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)レセプター、インターフェロン遺伝子タンパク質の刺激物質、間質細胞由来因子1リガンド、SUMO(低分子ユビキチン様修飾因子)、スーパーオキシドディスムターゼ、サバイビンタンパク質、シナプシン3、シンデカン−1、シヌクレインアルファ、T細胞表面糖タンパク質CD28、tank結合キナーゼ(TBK)、TATAボックス結合タンパク質関連因子RNAポリメラーゼIサブユニットB(TAF1B)遺伝子、T細胞CD3糖タンパク質ゼータ鎖、T細胞分化抗原CD6、T細胞免疫グロブリンおよびムチン−ドメイン含有3(TIM−3)、T細胞表面糖タンパク質CD8、Tecタンパク質チロシンキナーゼ、Tekチロシンキナーゼ型レセプター、テロメラーゼ、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子、テネイシン、TGFベータ2リガンド、トロンボポエチンレセプター、チミジンキナーゼ、チミジンホスホリラーゼ、チミジル酸シンターゼ、サイモシン(アルファ1など)、甲状腺ホルモンレセプター、甲状腺刺激ホルモンレセプター、組織因子、TNF関連アポトーシス誘導リガンド、TNFR1関連死ドメインタンパク質、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)レセプター、TNFSF11遺伝子、TNFSF9遺伝子、Toll様レセプター(1〜13などのTLR)、トポイソメラーゼ(I、II、IIIなど)、転写因子、トランスフェラーゼ、トランスフェリン、トランスフォーミング成長因子(ベータなどのTGF)キナーゼ、トランスフォーミング成長因子TGF−βレセプターキナーゼ、トランスグルタミナーゼ、転座関連タンパク質、膜貫通糖タンパク質NMB、Trop−2カルシウムシグナル伝達物質、栄養芽層糖タンパク質(TPBG)遺伝子、栄養芽層糖タンパク質、トロポミオシンレセプターキナーゼ(Trk)レセプター(TrkA、TrkB、TrkCなど)、トリプトファン5−ヒドロキシラーゼ、チューブリン、腫瘍壊死因子(アルファ、ベータなどのTNF)、腫瘍壊死因子13Cレセプター、腫瘍進行座位2(TPL2)、腫瘍タンパク質53(TP53)遺伝子、腫瘍サプレッサー候補2(TUSC2)遺伝子、チロシナーゼ、チロシンヒドロキシラーゼ、チロシンキナーゼ(TK)、チロシンキナーゼ型レセプター、免疫グロブリン様およびEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(TIE)レセプター、チロシンタンパク質キナーゼABL1阻害剤、ユビキチン、ユビキチンカルボキシルヒドロラーゼアイソザイムL5、ユビキチンチオエステラーゼ−14、ユビキチン結合酵素E2I(UBE2I、UBC9)、ウレアーゼ、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、ウテログロビン、バニロイドVR1、血管細胞接着タンパク質1、血管内皮成長因子レセプター(VEGFR)、T細胞活性化のV−ドメインIgサプレッサー(VISTA)、VEGF−1レセプター、VEGF−2レセプター、VEGF−3レセプター、VEGF−A、VEGF−B、ビメンチン、ビタミンD3レセプター、癌原遺伝子チロシン−タンパク質キナーゼYes、Wee−1タンパク質キナーゼ、ウィルムス腫瘍抗原1、ウィルムス腫瘍タンパク質、アポトーシスタンパク質のX連鎖阻害剤、ジンクフィンガータンパク質転写因子またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0196】
1つの実施形態において、がんおよび/あるいはがんと同時に現れる、またはがんによって悪化されるかもしくは引き起こされる疾患または症候、例えば、アレルギー性障害、および/または自己免疫性疾患、および/または炎症性疾患、および/または急性炎症性反応を処置する方法は、それを必要とする患者に、有効量の式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、必要に応じて、がん、がんから起こるまたはがんと同時に現れるアレルギー性障害および/または自己免疫性疾患、および/または炎症性疾患、および/または急性炎症性反応の処置に有用となり得るさらなる作用物質(例えば、第2、第3、第4または第5の活性な作用物質)と併用して投与する工程を含む。第2、第3、第4または第5の活性な作用物質による処置は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体による処置の前、処置と同時または処置の後であってもよい。1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、別の活性な作用物質と単回剤形で併用される。式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と併用して使用され得る好適な抗腫瘍治療薬または抗がん治療薬としては、化学療法剤、例えば、マイトマイシンC、カルボプラチン、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン、または前述の化学療法剤のうちの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。放射線治療の抗腫瘍剤も、単独でまたは化学療法剤と併用して使用されてもよい。
【0197】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、化学療法剤感作物質として有用であり得るので、他の化学療法薬、特に、アポトーシスを誘導する薬物との併用において有用であり得る。したがって、1つの実施形態において、本開示は、化学療法に対するがん細胞の感度を高めるための方法であって、化学療法を必要とするまたは化学療法を受けている患者に、化学療法剤を式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体とともに、その化学療法剤に対するがん細胞の感度を高めるのに十分な量で投与する工程を含む、方法を提供する。
抗がん併用療法
【0198】
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、免疫治療薬、治療用抗体、二重特異性抗体、および「抗体様」治療用タンパク質(DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体など)、抗体薬物結合体(ADC)、放射線治療薬、抗新生物剤、抗増殖剤、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾因子または遺伝子編集因子(gene editor)(CRISPR/Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、または合成ヌクレアーゼ、TALENなど)、CAR(キメラ抗原レセプター)T細胞免疫治療薬、操作されたT細胞レセプター(TCR−T)、またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つまたは複数とともに使用され得るかまたは併用され得る。これらの治療薬は、化合物、抗体、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの形態であり得る。1つの実施形態において、本願は、治療における同時使用、個別使用または逐次使用のための併用調製物として、本明細書中に記載される化合物およびさらなる治療薬を含む生成物を提供する。
【0199】
本明細書中で使用されるとき、用語「化学療法剤」または「化学治療的」(または、化学療法剤による処置の場合の「化学療法」)は、がんの処置に有用な、任意の非タンパク質系(すなわち、非ペプチド系)化学化合物を包含することを意味する。化学療法剤の例としては、以下に限定されないが、アルキル化剤(チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))など);スルホン酸アルキル(ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファンなど);アジリジン(ベンゾデパ、カルボクオン、メツレデパおよびウレデパなど);エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミドおよびトリメミローロメラミン(trimemylolomelamine)を含む);アセトゲニン、とりわけブラタシンおよびブラタシノン;カンプトテシン(合成アナログであるトポテカンを含む);ブリオスタチン、カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビゼレシン合成アナログを含む);クリプトフィシン、特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8;ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成アナログであるKW−2189およびCBI−TMIを含む);エレウテロビン;5−アザシチジン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンギスタチン;ナイトロジェンマスタード(クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、グルホスファミド、エボフォスファミド、ベンダムスチン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビシン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミドおよびウラシルマスタードなど);ニトロソ尿素(カルムスチン、クロロゾトシン、ホレムスチン(foremustine)、ロムスチン、ニムスチンおよびラニムスチンなど);抗生物質(エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、とりわけカリケアマイシンガンマIIおよびカリケアマイシンphiI1)、ダイネミシン(ダイネミシンAを含む)、ビスホスホネート(クロドロネートなど)、エスペラミシン、ネオカルジノスタチン発色団および関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団(chromomophore)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン(マイトマイシンCなど)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチンおよびゾルビシンなど);代謝拮抗物質(メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)など);葉酸アナログ(デモプテリン、メトトレキサート、プテロプテリンおよびトリメトレキセートなど);プリンアナログ(フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリンおよびチオグアニンなど);ピリミジンアナログ(アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビンおよびフロクスウリジンなど);アンドロゲン(カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタンおよびテストラクトンなど);抗副腎剤(アミノグルテチミド、ミトタンおよびトリロスタンなど);葉酸補充剤(フロリニン酸(frolinic acid)など);放射線治療薬(ラジウム−223など);トリコテセン、とりわけT−2毒素、ベラクリンA、ロリジンAおよびアングイジン;タキソイド(パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、アブラキサン、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、カバジタキセル、BIND−014、テセタキセルなど);白金アナログ(シスプラチンおよびカルボプラチン、NC−6004ナノ白金など);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ヘストラブシル;ビスアントレン;エダトラキセート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エルホルムチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロイコボリン;ロニダミン;メイタンシノイド(メイタンシンおよびアンサマイトシン系など);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモル;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;ポリサッカライド−K(PSK);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トラベクテジン、トリアジクオン;2,2’,2”−トリクオロトリエミルアミン(2,2’,2’’−tricUorotriemylamine);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオペタ(thiopeta);クロラムブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトロキサントロン(mitroxantrone);ヴァンクリスティン(vancristine);ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキセート;ダウノマイシン;アミノプテリン;キセオロダ(xeoloda);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMO);レチノイド(レチノイン酸など);カペシタビン;NUC−1031;FOLFIRI(フルオロウラシル、ロイコボリンおよびイリノテカン);および上記のいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸または誘導体が挙げられる。
【0200】
本明細書中に記載される化合物は、1つまたは複数のさらなる治療薬と一緒に使用されてもよく、またはこれと併用されてもよい。治療薬は、その作用機序によって、例えば、以下の群に分類され得る:代謝拮抗物質/抗がん剤(ピリミジンアナログであるフロクスウリジン、カペシタビン、シタラビン、CPX−351(リポソーム内シタラビン、ダウノルビシン)およびTAS−118など);プリンアナログ、葉酸アンタゴニスト(プララトレキセートなど)および関連阻害剤;抗増殖性/抗有糸分裂剤(ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)などの天然生成物、およびタキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))およびエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)などの微小管撹乱剤を含む);DNA損傷剤(アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イホスファミド、メルファラン、メルクロレタミン(merchlorethamine)、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロソ尿素、プロカルバジン、タキソール、タキソテレ、テニポシド、エトポシドおよびトリエチレンチオホスホルアミドなど);DNAメチル化抑制剤(グアデシタビン(SGI−110)、ASTX727など);抗生物質(ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)など);酵素(L−アスパラギンを全身的に代謝して、それ自体のアスパラギンを合成する能力を有していない細胞を奪うL−アスパラギナーゼなど);抗血小板剤;DNAiオリゴヌクレオチド標的化Bcl−2(PNT2258など);潜伏ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を活性化するまたは再活性化する作用物質(パノビノスタットおよびロミデプシンなど);アスパラギナーゼ刺激物質(クリサンタスパーゼ(Erwinase(登録商標))およびGRASPA(ERY−001、ERY−ASP)、カラスパルガーゼペゴルなど);pan−Trk、ROS1およびALK阻害剤(エントレクチニブ、TPX−0005など);未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤(アレクチニブ、セリチニブなど);抗増殖性/抗有糸分裂アルキル化剤(ナイトロジェンマスタードシクロホスファミドおよびアナログ(メルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルニトロソ尿素(カルムスチン)およびアナログ、ストレプトゾシンおよびトリアゼン(ダカルバジン)など);抗増殖性/抗有糸分裂代謝拮抗物質(葉酸アナログ(メトトレキサート)など);白金配位錯体(シスプラチン、オキシロプラチニム(oxiloplatinim)およびカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタンおよびアミノグルテチミド;ホルモン、ホルモンアナログ(エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミドおよびニルタミド)およびアロマターゼ阻害剤(レトロゾールおよびアナストロゾール);抗血液凝固剤(ヘパリン、合成ヘパリン塩およびトロンビンの他の阻害剤など);線維素溶解剤(組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジンおよびクロピドグレルなど);抗遊走剤;抗分泌剤(ブレベルディン);免疫抑制剤(タクロリムス、シロリムス、アザチオプリンおよびミコフェノレートなど);成長因子阻害剤および血管内皮成長因子阻害剤;線維芽細胞成長因子阻害剤(FPA14など);抗VEGFR抗体(IMC−3C5、GNR−011、タニビルマブなど);抗VEGF/DDL4抗体(ABT−165など);抗カドヘリン抗体(HKT−288など);抗CD70抗体(AMG−172など);抗ロイシンリッチ反復含有15(LRRC15)抗体(ABBV−085およびARGX−110など);アンジオテンシンレセプター遮断剤;一酸化窒素ドナー;アンチセンスオリゴヌクレオチド(AEG35156、IONIS−KRAS−2.5Rx、EZN−3042、RX−0201、IONIS−AR−2.5Rx、BP−100(プレキシゲベルセン)、IONIS−STAT3−2.5Rxなど);DNA干渉オリゴヌクレオチド(PNT2258、AZD−9150など);抗ANG−2抗体(MEDI3617およびLY3127804など);抗ANG−1/ANG−2抗体(AMG−780など);抗MET/EGFR抗体(LY3164530など);抗EGFR抗体(ABT−414、AMG−595、ネシツムマブ、ABBV−221、デパツキシズマブマフォドチン(ABT−414)、トムゾツキシマブ、ABT−806、ベクチビクス、モドツキシマブ、RM−1929など);抗CSF1R抗体(エマクツズマブ、LY3022855、AMG−820、FPA−008(カビラリズマブ)など);抗CD40抗体(RG7876、SEA−CD40、APX−005M、ABBV−428など);抗エンドグリン抗体(TRC105(カロツキシマブ)など);抗CD45抗体(131I−BC8(lomab−B)など);抗HER3抗体(LJM716、GSK2849330など);抗HER2抗体(マルジェツキシマブ、MEDI4276、BAT−8001など);抗HLA−DR抗体(IMMU−114など);抗IL−3抗体(JNJ−56022473など);抗OX40抗体(MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ)、MOXR0916、PF−04518600、RG−7888、GSK−3174998、INCAGN1949、BMS−986178、GBR−8383、ABBV−368など);抗EphA3抗体(KB−004など);抗CD20抗体(オビヌツズマブ、IGN−002など);抗CD20/CD3抗体(RG7828など);抗CD37抗体(AGS67E、オトレルツズマブ(TRU−016)など);抗ENPP3抗体(AGS−16C3Fなど);抗FGFR−3抗体(LY3076226、B−701など);抗FGFR−2抗体(GAL−F2など);抗C5抗体(ALXN−1210など);抗CD27抗体(バルリムバブ(CDX−1127)など);抗TROP−2抗体(IMMU−132など);抗NKG2a抗体(モナリズマブなど);抗VISTA抗体(HMBD−002など);抗PVRIG抗体(COM−701など);抗EpCAM抗体(VB4−845など);抗BCMA抗体(GSK−2857916など);抗CEA抗体(RG−7813など);抗分化抗原群3(CD3)抗体(MGD015など);抗葉酸レセプターアルファ抗体(IMGN853など);MCL−1阻害剤(AMG−176、AMG−397、S−64315およびAZD−5991、483−LM、A−1210477、UMI−77、JKY−5−037など);epha2阻害剤(MM−310など);抗LAG−3抗体(レラトリマブ(ONO−4482)、LAG−525、MK−4280、REGN−3767など);rafキナーゼ/VEGFR阻害剤(RAF−265など);ポリコームタンパク質(EED)阻害剤(MAK683など);抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/IL−2R抗体(RG7461など);抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/TRAIL−R2抗体(RG7386など);抗フコシル−GM1抗体(BMS−986012など);p38 MAPキナーゼ阻害剤(ラリメチニブなど);PRMT1阻害剤(MS203など);スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)阻害剤(オパガニブなど);FLT3−ITD阻害剤(BCI−332など);核赤芽球2関連因子2刺激物質(オマベロキソロン(RTA−408)など);トロポミオシンレセプターキナーゼ(TRK)阻害剤(LOXO−195、ONO−7579など);抗ICOS抗体(JTX−2011、GSK3359609など);抗DR5(TRAIL2)抗体(DS−8273など);抗GD2抗体(APN−301など);抗インターロイキン−17(IL−17)抗体(CJM−112など);抗炭酸脱水酵素IX抗体(TX−250など);抗CD38−アテヌカイン(TAK573など);抗ムチン1抗体(ガチポツズマブなど);ムチン1阻害剤(GO−203−2Cなど);MARCKSタンパク質阻害剤(BIO−11006など);葉酸アンタゴニスト(アルフォリチキソリンなど);ガレクチン−3阻害剤(GR−MD−02など);リン酸化P68阻害剤(RX−5902など);CD95/TNF調節因子(オフラネルゲンアバデノベク(ofranergene obadenovec)など);PI3K/Akt/mTOR阻害剤(ABTL−0812など);pan−PIMキナーゼ阻害剤(INCB−053914など);IL−12遺伝子刺激物質(EGEN−001、タボキノーゲンテルセプラスミド(tavokinogene telseplasmid)など);熱ショックタンパク質HSP90阻害剤(TAS−116、PEN−866など);VEGF/HGFアンタゴニスト(MP−0250など);SYKチロシンキナーゼ/FLT3チロシンキナーゼ阻害剤(TAK−659など);SYKチロシンキナーゼ/JAKチロシンキナーゼ阻害剤(ASN−002など);FLT3チロシンキナーゼ(FF−10101など);FMS様チロシンキナーゼ−3リガンド(FLT3L)(CDX−301など);FLT3/MEK1阻害剤(E−6201など);IL−24アンタゴニスト(AD−IL24など);RIG−Iアゴニスト(RGT−100など);エロリジン刺激物質(トプサリシンなど);P−糖タンパク質1阻害剤(HM−30181Aなど);CSF−1アンタゴニスト(ARRY−382、BLZ−945など);CCR8阻害剤(I−309、SB−649701、HG−1013、RAP−310など);抗メソテリン抗体(SEL−403など);チミジンキナーゼ刺激物質(アグラチマゲンベサデノベクなど);ポロ様キナーゼ1阻害剤(PCM−075など);TLR−7アゴニスト(TMX−101(イミキモド)など);NEDD8阻害剤(ペボネジスタット(MLN−4924)、TAS−4464など);多面経路調節因子(アバドマイド(CC−122)など);FoxM1阻害剤(チオストレプトンなど);抗MUC1抗体(Mab−AR−20.5など);抗CD38抗体(イサツキシマブ、MOR−202など);UBA1阻害剤(TAK−243など);Srcチロシンキナーゼ阻害剤(VAL−201など);VDAC/HK阻害剤(VDA−1102など);BRAF/PI3K阻害剤(ASN−003など);Elf4a阻害剤(ロヒニチブ、eFT226など);TP53遺伝子刺激物質(ad−p53など);PD−L1/EGFR阻害剤(GNS−1480など);レチノイン酸レセプターアルファ(RARα)阻害剤(SY−1425など);SIRT3阻害剤(YC8−02など);間質細胞由来因子1リガンド阻害剤(オラプテストペゴル(NOX−A12)など);IL−4レセプター調節因子(MDNA−55など);アルギナーゼ−I刺激物質(ペグジラリギナーゼなど);トポイソメラーゼI阻害剤/低酸素誘導因子−1アルファ阻害剤(PEG−SN38(フィルテカンペゴル)など);低酸素誘導因子−1アルファ阻害剤(PT−2977、PT−2385など);CD122アゴニスト(NKTR−214など);p53腫瘍サプレッサータンパク質刺激物質(ケベトリンなど);Mdm4/Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤(ALRN−6924など);キネシン紡錘体タンパク質(KSP)阻害剤(フィラネシブ(ARRY−520)など);CD80−fc融合タンパク質阻害剤(FPT−155など);メニンおよび混合型白血病(MLL)阻害剤(KO−539など);肝臓x
レセプターアゴニスト(RGX−104など);IL−10アゴニスト(AM−0010など);EGFR/ErbB−2阻害剤(バルリチニブなど);VEGFR/PDGFR阻害剤(ボロラニブなど);IRAK4阻害剤(CA−4948など);抗TLR−2抗体(OPN−305など);カルモジュリン調節因子(CBP−501など);グルココルチコイドレセプターアンタゴニスト(レラコリラント(CORT−125134)など);カスパーゼの第2のミトコンドリア由来活性化因子(SMAC)タンパク質阻害剤(BI−891065など);ラクトフェリン調節因子(LTX−315など);Kitチロシンキナーゼ/PDGFレセプターアルファアンタゴニスト(DCC−2618など);KIT阻害剤(PLX−9486など);エキスポーチン1阻害剤(エルタネクソルなど);EGFR/ErbB2/Ephb4阻害剤(テセバチニブなど);抗CD33抗体(IMGN−779など);抗KMA抗体(MDX−1097など);抗TIM−3抗体(TSR−022、LY−3321367、MBG−453など);抗CD55抗体(PAT−SC1など);抗PSMA抗体(ATL−101など);抗CD100抗体(VX−15など);抗EPHA3抗体(フィバツズマブなど);抗Erbb抗体(CDX−3379、HLX−02、セリバンツマブなど);抗APRIL抗体(BION−1301など);抗Tigit抗体(BMS−986207、RG−6058など);CHST15遺伝子阻害剤(STNM−01など);RAS阻害剤(NEO−100など);ソマトスタチンレセプターアンタゴニスト(OPS−201など);CEBPA遺伝子刺激物質(MTL−501など);DKK3遺伝子調節因子(MTG−201など);p70s6K阻害剤(MSC2363318Aなど);メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤(M8891、APL−1202など);アルギニンN−メチルトランスフェラーゼ5阻害剤(GSK−3326595など);抗プログラム細胞死タンパク質1(抗PD−1)抗体(ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS−936558、MDX−1106)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK−3477、SCH−900475、ランブロリズマブ、CAS登録番号1374853−91−4)、ピジリズマブ、PF−06801591、BGB−A317、GLS−010(WBP−3055)、AK−103(HX−008)、MGA−012、BI−754091、REGN−2810(セミプリマブ)、AGEN−2034、JS−001、JNJ−63723283、ゲノリムズマブ(CBT−501)、LZM−009、BCD−100、LY−3300054、SHR−1201、BAT−1306など)および抗プログラム死−リガンド1(抗PD−L1)抗体(BMS−936559、アテゾリズマブ(MPDL3280A)、デュルバルマブ(MEDI4736)、アベルマブ、CK−301、(MSB0010718C)、MEDI0680、CX−072、CBT−502、PDR−001(スパルタリズマブ)、TSR−042(ドスターリマブ)、JTX−4014、BGB−A333、SHR−1316、CS−1001(WBP−3155、KN−035、IBI−308、FAZ−053およびMDX1105−01など);PD−L1/VISTAアンタゴニスト(CA−170など);抗PD−L1/TGFβ抗体(M7824など);抗トランスフェリン抗体(CX−2029など);抗IL−8(インターロイキン−8)抗体(HuMax−Inflamなど);ATM(毛細血管拡張性運動失調症)阻害剤(AZD0156など);CHK1阻害剤(GDC−0575、LY2606368(プレキサセルチブ)、SRA737、RG7741(CHK1/2)など);CXCR4アンタゴニスト(BL−8040、LY2510924、ブリキサホル(burixafor)(TG−0054)、X4P−002、X4P−001−IOなど);EXH2阻害剤(GSK2816126など);HER2阻害剤(ネラチニブ、ツカチニブ(ONT−380)など);KDM1阻害剤(ORY−1001、IMG−7289、INCB−59872、GSK−2879552など);CXCR2アンタゴニスト(AZD−5069など);GM−CSF抗体(レンジルマブなど);DNA依存性タンパク質キナーゼ阻害剤(MSC2490484A(ネジセルチブ)、VX−984、AsiDNA(DT−01)など);タンパク質キナーゼC(PKC)阻害剤(LXS−196およびソトラスタウリンなど);選択的エストロゲンレセプター抑制剤(SERD)(フルベストラント(Faslodex(登録商標))、RG6046、RG6047、エラセストラント(RAD−1901)およびAZD9496など);選択的エストロゲンレセプター共有結合性アンタゴニスト(SERCA)(H3B−6545など);選択的アンドロゲンレセプター調節因子(SARM)(GTX−024およびダロルタミドなど);トランスフォーミング成長因子−ベータ(TGF−ベータ)キナーゼアンタゴニスト(ガルニセルチブなど);抗トランスフォーミング成長因子−ベータ(TGF−ベータ)抗体(LY3022859、NIS793およびXOMA089など);二重特異性抗体(MM−141(IGF−1/ErbB3)、MM−111(Erb2/Erb3)、JNJ−64052781(CD19/CD3)、PRS−343(CD−137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、JNJ−61186372(EGFR/cMET)、AMG−211(CEA/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY−974(CD3/GPC3)、バンシズマブ(アンジオポエチン/VEGF)、PF−06671008(カドヘリン/CD3)、AFM−13(CD16/CD30)、APVO436(CD123/CD3)、フロテツズマブ(CD123/CD3)、REGN−1979(CD20/CD3)、MCLA−117(CD3/CLEC12A)、MCLA−128(HER2/HER3)、JNJ−0819、JNJ−7564(CD3/heme)、AMG−757(DLL3−CD3)、MGD−013(PD−1/LAG−3)、AK−104(CTLA−4/PD−1)、AMG−330(CD33/CD3)、AMG−420(BCMA/CD3)、BI−836880(VEFG/ANG2)、JNJ−63709178(CD123/CD3)、MGD−007(CD3/gpA33)およびMGD−009(CD3/B7H3)など);変異体選択的EGFR阻害剤(PF−06747775、EGF816(ナザルチニブ)、ASP8273、ACEA−0010およびBI−1482694など);抗GITR(グルココルチコイド誘導性腫瘍壊死因子レセプター関連タンパク質)抗体(MEDI1873、FPA−154、INCAGN−1876、TRX−518、BMS−986156、MK−1248およびGWN−323など);抗デルタ様タンパク質リガンド3(DDL3)抗体(ロバルピツズマブテシリンなど);抗クラステリン抗体(AB−16B5など);抗エフリン−A4(EFNA4)抗体(PF−06647263など);抗RANKL抗体(デノスマブなど);抗メソテリン抗体(BMS−986148および抗MSLN−MMAEなど);抗リン酸ナトリウム共輸送体2B(NaP2B)抗体(リファスツズマブなど);抗c−Met抗体(ABBV−399など);アデノシンA2Aレセプターアンタゴニスト(CPI−444、AZD−4635、プレラデナントおよびPBF−509など);アルファ−ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)阻害剤(CPI−613など);XPO1阻害剤(セリネクサー(KPT−330)など);イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害剤(エナシデニブ(AG−221)など);IDH1阻害剤(AG−120およびAG−881(IDH1およびIDH2)、IDH−305およびBAY−1436032など);インターロイキン−3レセプター(IL−3R)調節因子(SL−401など);アルギニンデイミナーゼ刺激物質(ペガルギミナーゼ(ADI−PEG−20)など);抗体−薬物結合体(MLN0264(抗GCC、グアニリルシクラーゼC)、T−DM1(トラスツズマブエムタンシン、Kadcycla)、ミラツズマブ−ドキソルビシン(hCD74−DOX)、ブレンツキシマブベドチン、DCDT2980S、ポラツズマブベドチン、SGN−CD70A、SGN−CD19A、イノツズマブオゾガマイシン、ロルボツズマブメルタンシン、SAR3419、イサクツズマブゴビテカン、エンフォルツマブベドチン(ASG−22ME)、ASG−15ME、DS−8201(トラスツズマブデルキシテカン)、225Ac−リンツズマブ、U3−1402、177Lu−テトラキセタン−テツロマ、チソツマブベドチン、アネツマブラブタンシン、CX−2009、SAR−566658、W−0101、ポラツズマブベドチンおよびABBV−085など);クローディン−18阻害剤(クラウディキシマブなど);β−カテニン阻害剤(CWP−291など);抗CD73抗体(MEDI−9447(オレクルマブ)、CPX−006、IPH−53、BMS−986179およびNZV−930など);CD73アンタゴニスト(AB−680、PSB−12379、PSB−12441、PSB−12425およびCB−708など);CD39/CD73アンタゴニスト(PBF−1662など);ケモカインレセプター2(CCR)阻害剤(PF−04136309、CCX−872およびBMS−813160(CCR2/CCR5)など);チミジル酸シンターゼ阻害剤(ONX−0801など);ALK/ROS1阻害剤(ロルラチニブなど);タンキラーゼ阻害剤、(G007−LKなど);Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤(CMG−097およびHDM−201など);c−PIM阻害剤(PIM447など);BRAF阻害剤(ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)およびPLX8394など);スフィンゴシンキナーゼ−2(SK2)阻害剤(Yeliva(登録商標)(ABC294640)など);細胞周期阻害剤(セルメチニブ(MEK1/2)およびサパシタビンなど);AKT阻害剤(MK−2206、イパタセルチブ、アフレセルチブ、AZD5363およびARQ−092、カピバセルチブおよびトリシリビンなど);抗CTLA−4(細胞傷害性T−リンパ球タンパク質−4)阻害剤(トレメリムマブ、AGEN−1884およびBMS−986218など);c−MET阻害剤(AMG−337、サボリチニブ、チバンチニブ(ARQ−197)、カプマチニブおよびテポチニブ、ABT−700、AG213、AMG−208、JNJ−38877618(OMO−1)、メレスチニブおよびHQP−8361など);c−Met/VEGFR阻害剤(BMS−817378およびTAS−115など);c−Met/RON阻害剤(BMS−777607など);BRAF/EGFR阻害剤(BGB−283など);bcr/abl阻害剤(レバスチニブ、アスシミニブなど);MNK1/MNK2阻害剤(eFT−508など);mTOR阻害剤/シトクロムP450 3A4刺激物質(TYME−88など);リシン特異的デメチラーゼ−1(LSD1)阻害剤(CC−90011など);Pan−RAF阻害剤(LY3009120、LXH254およびTAK−580など);Raf/MEK阻害剤(RG7304など);CSF1R/KITおよびFLT3阻害剤(ペキシダルチニブ(PLX3397)など);キナーゼ阻害剤(バンデタニブなど);Eセレクチンアンタゴニスト(GMI−1271など);分化誘導剤(トレチノインなど);上皮成長因子レセプター(EGFR)阻害剤(オシメルチニブ(AZD−9291)など);トポイソメラーゼ阻害剤(ドキソルビシン、ダウノ
ルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、ピクサントロン、ソブゾキサン、トポテカン、イリノテカン、MM−398(リポソーム内イリノテカン)、ボサロキシンおよびGPX−150、アルドキソルビシン、AR−67、マベレルチニブ、AST−2818、アビチニブ(ACEA−0010)およびイロフルベン(MGI−114)など);コルチコステロイド(コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾンおよびプレドニゾロンなど);成長因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;ヌクレオシドアナログ(DFP−10917など);Axl阻害剤(BGB−324(ベンセンチニブ)およびSLC−0211など);BET阻害剤(INCB−054329、INCB057643、TEN−010、AZD−5153、ABT−767、BMS−986158、CC−90010、GSK525762(モリブレシブ)、NHWD−870、ODM−207、GSK−2820151、GSK−1210151A、ZBC246、ZBC260、ZEN3694、FT−1101、RG−6146、CC−90010、ミベブレシブ、BI−894999、PLX−2853、PLX−51107、CPI−0610およびGS−5829など);PARP阻害剤(オラパリブ、ルカパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブ、ABT−767およびBGB−290など);プロテアソーム阻害剤(イキサゾミブ、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブなど);グルタミナーゼ阻害剤(CB−839など);ワクチン(ペプチドワクチンTG−01(RAS)、GALE−301、GALE−302、ネリペピムト−s、SurVaxM、DSP−7888、TPIV−200、PVX−410、VXL−100、DPX−E7、ISA−101、6MHP、OSE−2101、ガリンペピムット−S、SVN53−67/M57−KLH、IMU−131など);細菌ベクターワクチン(CRS−207/GVAX、アキサリモゲンフィロリスバック(ADXS11−001)など);アデノウイルスベクターワクチン(ナドファラゲンフィラデノベクなど);自家Gp96ワクチン;樹状細胞ワクチン(CVactm、スタプルデンセル−T、エルトラプルデンセル−T、SL−701、BSK01TM、ロカプルデンセル−T(AGS−003)、DCVAC、CVac(商標)、スタプルデンセル−T、エルトラプルデンセル−T、SL−701、BSK01(商標)、ADXS31−142など);腫瘍溶解性ワクチン(タリモジンラヘルパレプベク、ペキサスチモゲンデバシレプベク、GL−ONC1、MG1−MA3、パルボウイルスH−1、ProstAtak、エナデノツシレブ、MG1MA3、ASN−002(TG−1042)など);治療用ワクチン(CVAC−301、CMP−001、PF−06753512、VBI−1901、TG−4010、ProscaVax(商標)など);腫瘍細胞ワクチン(Vigil(登録商標)(IND−14205)、Oncoquest−Lワクチンなど);弱毒生組換え血清型1ポリオウイルスワクチン(PVS−RIPOなど);アダグロキサドシモレニン;MEDI−0457;DPV−001腫瘍由来オートファゴソーム富化がんワクチン;RNAワクチン(CV−9209、LV−305など);DNAワクチン(MEDI−0457、MVI−816、INO−5401など);p53を発現する改変ワクシニアウイルスアンカラワクチン(MVA−p53など);DPX−Survivac;BriaVax(商標);GI−6301;GI−6207;およびGI−4000;抗DLL4(デルタ様リガンド4)抗体(デムシズマブなど);STAT−3阻害剤(ナパブカシン(BBI−608)など);ATPアーゼp97阻害剤(CB−5083など);スムーズンド(SMO)レセプター阻害剤(Odomzo(登録商標)(ソニデジブ、以前のLDE−225)、LEQ506、ビスモデギブ(GDC−0449)、BMS−833923、グラスデギブ(PF−04449913)、LY2940680およびイトラコナゾールなど);インターフェロンアルファリガンド調節因子(インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2aバイオシミラー(Biogenomics)、ロペグインターフェロンアルファ−2b(AOP−2014、P−1101、PEG IFNアルファ−2b)、マルチフェロン(Alfanative、Viragen)、インターフェロンアルファ1b、ロフェロン−A(Canferon、Ro−25−3036)、インターフェロンアルファ−2a後発生物製剤(Biosidus)(Inmutag、Inter2A)、インターフェロンアルファ−2b後発生物製剤(Biosidus−Bioferon、Citopheron、Ganapar、Beijing Kawin Technology − Kaferon)、Alfaferone、ペグ化インターフェロンアルファ−1b、ペグインターフェロンアルファ−2b後発生物製剤(Amega)、組換えヒトインターフェロンアルファ−1b、組換えヒトインターフェロンアルファ−2a、組換えヒトインターフェロンアルファ−2b、ベルツズマブ−IFNアルファ2b結合体、Dynavax(SD−101)およびインターフェロンアルファ−n1(Humoferon、SM−10500、スミフェロン)など);インターフェロンガンマリガンド調節因子(インターフェロンガンマ(OH−6000、オーガンマ100)など);IL−6レセプター調節因子(トシリズマブ、シルツキシマブおよびAS−101(CB−06−02、IVX−Q−101)など);テロメラーゼ調節因子(テルトモチド(GV−1001、HR−2802、リアバックス(Riavax))およびイメテルスタット(GRN−163、JNJ−63935937)など);DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(テモゾロミド(CCRG−81045)、デシタビン、グアデシタビン(S−110、SGI−110)、KRX−0402、RX−3117、RRx−001およびアザシチジンなど);DNAジャイレース阻害剤(ピクサントロンおよびソブゾキサンなど);Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤(ABT−263、ベネトクラックス(ABT−199)、ABT−737およびAT−101など);Notch阻害剤(LY3039478(クレニガセスタット)、タレキシツマブ(抗Notch2/3)およびBMS−906024など);抗ミオスタチン阻害剤(ランドグロズマブなど);ヒアルロニダーゼ刺激物質(PEGPH−20など);Wnt経路阻害剤(SM−04755、PRI−724およびWNT−974など);ガンマ−セクレターゼ阻害剤(PF−03084014、MK−0752およびRO−4929097など);Grb−2(成長因子レセプター結合タンパク質−2)阻害剤(BP1001など);TRAIL経路誘導化合物(ONC201およびABBV−621など);焦点接着キナーゼ阻害剤(VS−4718、デファクチニブおよびGSK2256098など);ヘッジホッグ阻害剤(サリデギブ、ソニデジブ(LDE225)、グラスデギブおよびビスモデギブなど);オーロラキナーゼ阻害剤(アリセルチブ(MLN−8237)およびAZD−2811、AMG−900、バラセルチブおよびENMD−2076など);HSPB1調節因子(熱ショックタンパク質27、HSP27)(ブリブジンおよびアパトルセンなど);ATR阻害剤(BAY−937、AZD6738、AZD6783、VX−803、VX−970(ベルゾセルチブ)およびVX−970など);mTOR阻害剤(サパニセルチブおよびビスツセルチブ(AZD2014)およびME−344など);mTOR/PI3K阻害剤(ゲダトリシブ、GSK2141795、オミパリシブおよびRG6114など);Hsp90阻害剤(AUY922、オナレスピブ(AT13387)、SNX−2112、SNX5422など);マウス二重微小染色体(mdm2)癌遺伝子阻害剤(DS−3032b、RG7775、AMG−232、HDM201およびイダサヌトリン(RG7388)など);CD137アゴニスト(ウレルマブ、ウトミルマブ(PF−05082566)など);STINGアゴニスト(ADU−S100(MIW−815)、SB−11285、MK−1454、SR−8291、AdVCA0848、GSK−532、SYN−STING、MSA−1、SR−8291など);FGFR阻害剤(FGF−401、INCB−054828、BAY−1163877、AZD4547、JNJ−42756493、LY2874455およびDebio−1347など);脂肪酸シンターゼ(FASN)阻害剤(TVB−2640など);抗KIRモノクローナル抗体(リリルマブ(IPH−2102)およびIPH−4102など);抗原CD19阻害剤(MOR208、MEDI−551、AFM−11およびイネビリズマブなど);CD44結合剤(A6など);タンパク質ホスファテアーゼ(phosphatease)2A(PP2A)阻害剤(LB−100など);CYP17阻害剤(セビテロネル(VT−464)、ASN−001、ODM−204、CFG920および酢酸アビラテロンなど);RXRアゴニスト(IRX4204など);ヘッジホッグ/スムーズンド(hh/Smo)アンタゴニスト(タラデギブおよびパティデギブなど);補体C3調節因子(Imprime PGGなど);IL−15アゴニスト(ALT−803、NKTR−255およびhetIL−15など);EZH2(zesteホモログ2のエンハンサー)阻害剤(タゼメトスタット、CPI−1205、GSK−2816126など);腫瘍溶解性ウイルス(ペラレオレップ、CG−0070、MV−NIS治療、HSV−1716、DS−1647、VCN−01、ONCOS−102、TBI−1401、タサデノツレブ(DNX−2401)、ボシマジンアミレトロレプベク、RP−1、CVA21、Celyvir、LOAd−703およびOBP−301など);DOT1L(ヒストンメチルトランスフェラーゼ)阻害剤(ピノメトスタット(EPZ−5676)など);毒素(コレラ毒素、リシン、Pseudomonas外毒素、Bordetella pertussisアデニル酸シクラーゼ毒素、ジフテリア毒素およびカスパーゼ活性化因子など);DNAプラスミド(BC−819など);PLK1、2および3のPLK阻害剤(ボラセルチブ(PLK1)など);WEE1阻害剤(AZD1775(アダボセルチブ)など);Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤(AT13148およびKD025など);ERK阻害剤(GDC−0994、LY3214996およびMK−8353など);IAP阻害剤(ASTX660、debio−1143、ビリナパント、APG−1387およびLCL−161など);RNAポリメラーゼ阻害剤(ルルビネクテジン(PM−1183)およびCX−5461など);チューブリン阻害剤(PM−184、BAL−101553(リサバンブリン)、OXI−4503、フルオラパシン(AC−0001)およびプリナブリンなど);Toll様レセプター4(TL4)アゴニスト(G100、GSK1795091およびPEPA−10など);伸長因子1アルファ2阻害剤(プリチデプシンなど);CD95阻害剤(APG−101、APO−010およびアスネルセプトなど);WT1阻害剤(DSP−7888など);スプライシング因子3Bサブユニット1(SF3B1)阻害剤(H3B−8800など);PDGFRアルファ/KIT変異体特異的阻害剤(BLU−285など);SHP−2阻害剤(TNO155(SHP−099)、RMC−4550、JAB−3068およびRMC−4630など);またはレチノイドZレセプターガンマ(RORγ)アゴニスト(LYC−55716など)。
【0201】
式(I)の化合物または任意のその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と併用して使用され得る他の化学療法薬の例としては、トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシンまたはトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリン特異的作用物質(例えば、タキソールおよびビンブラスチン)および生物学的作用物質(例えば、抗CD20抗体などの抗体、IDEC8、免疫毒素およびサイトカイン)が挙げられる。
【0202】
いくつかの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ)、および/またはCD20+B細胞を選択的に枯渇させることによって働く他の作用物質と併用して使用される。
【0203】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を抗炎症剤と併用して投与する処置方法が、本明細書中に含められる。抗炎症剤としては、NSAIDs、非特異的およびCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ(cyclooxgenase)酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子レセプター(TNF)レセプターアンタゴニスト、免疫抑制剤およびメトトレキサートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0204】
NSAIDsの例としては、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールとの併用、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウムおよびヒドロキシクロロキンが挙げられるが、これらに限定されない。NSAIDsの例としては、COX−2特異的阻害剤(すなわち、COX−1に対するIC
50よりも少なくとも50倍低いIC
50でCOX−2を阻害する化合物)、例えば、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ(lumiracoxib)、エトリコキシブ(etoricoxib)および/またはロフェコキシブも挙げられる。
【0205】
さらなる実施形態において、抗炎症剤は、サリチル酸塩である。サリチル酸塩としては、アセチルサリチル酸またはアスピリン、サリチル酸ナトリウム、ならびにサリチル酸コリンおよびサリチル酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0206】
抗炎症剤は、コルチコステロイドでもあり得る。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウムおよびプレドニゾンから選択され得る。
【0207】
いくつかの実施形態において、抗炎症性治療薬は、金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンなどの金化合物である。
【0208】
いくつかの実施形態において、抗炎症剤は、代謝阻害剤(例えば、メトトレキサートなどのジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、またはレフルノミドなどのジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤)である。
【0209】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、抗C5モノクローナル抗体(例えば、エクリズマブまたはパキセリズマブ(pexelizumab))、TNFアンタゴニスト(例えば、エタネルセプト(entanercept))、または抗TNFアルファモノクローナル抗体であるインフリキシマブである少なくとも1つの抗炎症性化合物と併用して使用される。
【0210】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、免疫抑制化合物(例えば、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリンまたはミコフェノール酸モフェチル)である少なくとも1つの活性な作用物質と併用して使用される。
【0211】
他の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、1個または複数のホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤(例えば、化合物A、BおよびC(それらの構造は下記に提供される)を含む)またはその薬学的に許容され得る塩と併用して使用される。
【化50】
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【0212】
化合物A、BおよびCは、WO2015/017460およびWO2015/100217に開示されている。PI3K阻害剤には、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3Kα、および/またはpan−PI3Kの阻害剤が含まれる。PI3K阻害剤のさらなる例としては、ACP−319、AEZA−129、AMG−319、AS252424、AZD8186、BAY10824391、BEZ235、ブパリシブ(BKM120)、BYL719(アルペリシブ)、CH5132799、コパンリシブ(BAY80−6946)、デュベリシブ、GDC−0941、GDC−0980、GSK2636771、GSK2269557、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、IPI−145、IPI−443、IPI−549、KAR4141、LY294002、LY3023414、MLN1117、OXY111A、PA799、PX−866、RG7604、リゴサチブ、RP5090、タセリシブ、TG100115、TGR−1202(ウムブラリシブ)、TGX221、WX−037、X−339、X−414、XL147(SAR245408)、XL499、XL756、ワートマニン、ZSTK474、ならびにWO2005/113556(ICOS)、WO2013/052699(Gilead Calistoga)、WO2013/116562(Gilead Calistoga)、WO2014/100765(Gilead Calistoga)、WO2014/100767(Gilead Calistoga)およびWO2014/201409(Gilead Sciences)に記載されている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。PI3K阻害剤のさらなる例としては、GDC−0032、GDC−0077、INCB50465、RP6530およびSRX3177が挙げられるが、これらに限定されない。
【0213】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)阻害剤と併用して使用され得る。SYK阻害剤の例としては、6−(1H−インダゾール−6−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン、BAY−61−3606、セルデュラチニブ(cerdulatinib)(PRT−062607)、エントスプレチニブ(entospletinib)、ホスタマチニブ(fostamatinib)(R788)、HMPL−523、NVP−QAB 205 AA、R112、R343、タマチニブ(tamatinib)(R406)、ならびにU.S.8450321(Gilead Connecticut)に記載されているものおよびU.S.2015/0175616に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0214】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と併用して使用され得る。TKIは、上皮成長因子レセプター(EGFR)、ならびに線維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)および血管内皮成長因子(VEGF)に対するレセプターを標的化し得る。TKIの例としては、アファチニブ(afatinib)、ARQ−087、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ(bosutinib)、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ(cediranib)、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ(dasatinib)、ドビチニブ、E−6201、エルダフィチニブ(erdafitinib)、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ(icotinib)、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ(lapatinib)、レスタウルチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ(poziotinib)、キザルチニブ、ラドチニブ(radotinib)、ロシレチニブ、スルファチニブ(sulfatinib)(HMPL−012)、スニチニブ(sunitinib)およびTH−4000が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、TKIには、アファチニブ、ARQ−087(デラザンチニブ)、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、クレノラニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、E−6201、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP−2215)、FP−1039、HM61713、イコチニブ、イマチニブ、KX2−391(Src)、ラパチニブ、レスタウルチニブ、レンバチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM−203、オシメルチニブ(AZD−9291)、ポナチニブ、ポジオチニブ、キザルチニブ、ラドチニブ、ロシレチニブ、スルファチニブ(HMPL−012)、スニチニブ、チボアニブ、TH−4000およびMEDI−575(抗PDGFR抗体)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0215】
なおも他の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、リシルオキシダーゼ様2(LOXL)の1つまたは複数の阻害剤、またはLOXLに結合する物質(例えば、ヒトLOXL2に対して産生された免疫グロブリンIgG4アイソタイプを有するヒト化モノクローナル抗体(mAb)を含む)と併用して使用される。LOXL阻害剤の例としては、LOXL1、LOXL2、LOXL3、LOXL4および/またはLOXL5の阻害剤が挙げられる。LOXL阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。LOXL2阻害剤の例としては、WO2009/017833(Arresto Biosciences)、WO2009/035791(Arresto Biosciences)およびWO2011/097513(Gilead Biologics)に記載されている抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0216】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、Toll様レセプター8(TLR8)阻害剤と併用して使用され得る。TLR8阻害剤の例としては、E−6887、IMO−4200、IMO−8400、IMO−9200、MCT−465、MEDI−9197、モトリモド(motolimod)、レシキモド、VTX−1463およびVTX−763が挙げられるが、これらに限定されない。
【0217】
なおも別の実施形態において、式(I)の化合物は、Toll様レセプター(TLR9)阻害剤と併用して使用され得る。TLR9阻害剤の例としては、AST−008、IMO−2055、IMO−2125、レフィトリモド(lefitolimod)、リテニモド(litenimod)、MGN−1601およびPUL−042が挙げられるが、これらに限定されない。
【0218】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、BTK(ブルトンチロシンキナーゼ)阻害剤と併用してがんの処置に有用である。そのようなBTK阻害剤の例は、米国特許第7,405,295号に開示されている化合物である。BTK阻害剤のさらなる例としては、(S)−6−アミノ−9−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−3−イル)−7−(4−フェノキシフェニル)−7H−プリン−8(9H)−オン、アカラブルチニブ(ACP−196)、BGB−3111、HM71224、イブルチニブ、M−2951(エボブルチニブ)、チラブルチニブ(ONO−4059)、PRN−1008、スペブルチニブ(CC−292)およびTAK−020が挙げられるが、これらに限定されない。BTK阻害剤のさらなる例としては、CB988、M7583、ベカブルチニブ、ARQ−531、SHR−1459、DTRMWXHS−12およびTAS−5315が挙げられるが、これらに限定されない。
【0219】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、BET阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。そのようなBET阻害剤の例は、WO2014/182929(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0220】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、TBK(Tank結合キナーゼ)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなTBK阻害剤の例は、WO2016/049211に開示されている化合物である。
【0221】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、MMP阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。例示的なMMP阻害剤には、MMP1〜10の阻害剤が含まれる。MMP9阻害剤のさらなる例としては、マリマスタット(BB−2516)、チペマスタット(Ro32−3555)、GS−5745(アンデカリキシマブ)およびWO2012/027721(Gilead Biologics)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0222】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、OX40阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。そのようなOX40阻害剤の例は、U.S.8,450,460(その全内容が参照により本明細書中に援用される)に開示されている化合物である。
【0223】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、JAK−1阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなJAK−1阻害剤の例は、WO2008/109943に開示されている化合物である。他のJAK阻害剤の例としては、AT9283、AZD1480、バリシチニブ、BMS−911543、フェドラチニブ(fedratinib)、フィルゴチニブ(GLPG0634)、ガンドチニブ(gandotinib)(LY2784544)、INCB039110(イタシチニブ(itacitinib))、レスタウルチニブ、モメロチニブ(momelotinib)(CYT0387)、NS−018、パクリチニブ(SB1518)、ペフィシチニブ(ASP015K)、ルキソリチニブ、トファシチニブ(かつてのタソシチニブ)、INCB052793、およびXL019が挙げられるが、これらに限定されない。
【0224】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、インドールアミン−ピロール−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤との併用において、がんの処置に有用である。そのようなIDO阻害剤の例は、WO2016/186967に開示されている化合物である。1つの実施形態において、式(I)の化合物は、IDO1阻害剤との併用において、がんの処置に有用であり、そのIDO1阻害剤としては、BLV−0801、エパカドスタット、F−001287、GBV−1012、GBV−1028、GDC−0919、インドキシモド(indoximod)、NKTR−218、NLG−919系ワクチン、PF−06840003、ピラノナフトキノン誘導体(SN−35837)、レスミノスタット、SBLK−200802およびshIDO−STが挙げられるが、これらに限定されない。IDO1阻害剤の他の例としては、BMS−986205、EOS−200271、KHK−2455、LY−3381916が挙げられるが、これらに限定されない。
【0225】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。式(I)の化合物(単数または複数)との併用処置に有用なMEK阻害剤としては、アントロキノノール、ビニメチニブ、コビメチニブ(GDC−0973、XL−518)、MT−144、セルメチニブ(AZD6244)、ソラフェニブ、トラメチニブ(GSK1120212)、ユプロセルチブおよびトラメチニブが挙げられる。他の例示的なMEK阻害剤としては、PD−0325901、ピマセルチブ、LTT462、AS703988、CC−90003およびレファメチニブが挙げられる。
【0226】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アポトーシスシグナル制御キナーゼ(ASK)阻害剤と併用して、がんの処置に有用である。ASK阻害剤としては、例えば、セロンセルチブを含む、WO2011/008709(Gilead Sciences)およびWO2013/112741(Gilead Sciences)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0227】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、表面抗原分類47(CD47)阻害剤と併用され得る。CD47阻害剤の例としては、抗CD47mAb(Vx−1004)、抗ヒトCD47mAb(CNTO−7108)、CC−90002、CC−90002−ST−001、ヒト化抗CD47抗体(Hu5F9−G4)、NI−1701、NI−1801、RCT−1938およびTTI−621が挙げられるが、これらに限定されない。
【0228】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤と併用され得る。CDK阻害剤としては、CDK1、2、3、4、6および9の阻害剤(例えば、アベマシクリブ、アルボシジブ(alvocidib)(HMR−1275、フラボピリドール(flavopiridol))、AT−7519、FLX−925、LEE001、パルボシクリブ、リボシクリブ、リゴサチブ、セリネクサー、UCN−01およびTG−02)が挙げられる。他の例示的なCDK阻害剤としては、ジナシクリブ、ibrance、SY1365、CT−7001、SY−1365、G1T38、ミルシクリブおよびトリラシクリブが挙げられる。
【0229】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、がんを処置するために、ジスコイジンドメインレセプター(DDR)阻害剤と併用され得る。DDR阻害剤には、DDR1および/またはDDR2の阻害剤が含まれる。DDR阻害剤の例としては、WO2014/047624(Gilead Sciences)、US2009−0142345(Takeda Pharmaceutical)、US2011−0287011(Oncomed Pharmaceuticals)、WO2013/027802(Chugai Pharmaceutical)およびWO2013/034933(Imperial Innovations)に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0230】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、米国特許第8,575,353号に開示されているものおよびその等価物)と併用され得る。HDAC阻害剤のさらなる例としては、アベキシノスタット、ACY−241、AR−42、BEBT−908、ベリノスタット、CKD−581、CS−055(HBI−8000)、CUDC−907(フィメピノスタット(fimepinostat))、エンチノスタット、ジビノスタット(givinostat)、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット(pracinostat)、キシノスタット(JNJ−26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、SHP−141、バルプロ酸(VAL−001)、ボリノスタット(vorinostat)が挙げられるが、これらに限定されない。HDAC阻害剤のさらなる例としては、チノスタムスチン、レメチノスタット、エンチノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。
【0231】
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤と併用され得る。造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤の例としては、WO18183956、WO18183964、WO18167147およびWO16090300に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0232】
抗ホルモン剤:同様に、「化学療法剤」の定義には、腫瘍に対するホルモンの作用を調節または阻害するように作用する、抗エストロゲン薬および選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)などの抗ホルモン剤、酵素アロマターゼの阻害剤、抗アンドロゲン薬、および上記のもののうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩、酸または誘導体が含まれる。
【0233】
抗エストロゲン薬およびSERMの例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(商標)を含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびトレミフェン(FARESTON(登録商標))が挙げられる。
【0234】
酵素アロマターゼの阻害剤は、副腎中のエストロゲン産生を調節する。例としては、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(MEGACE(登録商標))、エキセメスタン、フォルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))およびアナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。
【0235】
抗アンドロゲン薬の例としては、アパルタミド、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ガレテロン、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン、ODM−201、APC−100およびODM−204が挙げられる。
【0236】
プロゲステロンレセプターアンタゴニストの例としては、オナプリストンが挙げられる。
【0237】
抗血管新生剤:抗血管新生剤としては、レチノイド酸およびその誘導体、2−メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、レゴラフェニブ、ネクパラニブ、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ−2の組織阻害剤、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−2、軟骨由来阻害剤、パクリタキセル(nab−パクリタキセル)、血小板因子4、プロタミン硫酸塩(クルペイン)、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から調製)、硫酸化ポリサッカライドペプチドグリカン複合体(sp−pg)、スタウロスポリン、マトリックス代謝の調節因子(1−アゼチジン−2−カルボン酸(LACA)、cisヒドロキシプロリン、d,I−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリンなどのプロリンアナログを含む)、α,α’−ジピリジル、ベータ−アミノプロピオニトリルフマル酸塩、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3h)−オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン−血清、メタロプロテイナーゼ−3のニワトリ阻害剤(ChIMP−3)、キモスタチン、ベータ−シクロデキストリンテトラデカ硫酸塩、エポネマイシン、フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d−ペニシラミン、ベータ−1−アンチコラゲナーゼ−血清、アルファ−2−アンチプラスミン、ビスアントレン、ロベンザリット二ナトリウム、n−2−カルボキシフェニル−4−クロロアントラニル酸二ナトリウム(n−2−carboxyphenyl −4−chloroanthronilic acid disodium)または「CCA」、サリドマイド、血管新生抑制性ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、メタロプロテイナーゼ阻害剤(BB−94など)、S100A9の阻害剤(タスキニモドなど)が挙げられるが、これらに限定されない。他の抗血管形成剤としては、これらの血管新生成長因子:ベータ−FGF、アルファ−FGF、FGF−5、VEGFアイソフォーム、VEGF−C、HGF/SFおよびAng−1/Ang−2に対するモノクローナル抗体などの抗体が挙げられる。
【0238】
抗線維化剤:抗線維化剤としては、以下に限定されないが、ベータ−アミノプロピオニトリル(beta−aminoproprionitrile)(BAPN)などの化合物、ならびにコラーゲンの異常な沈着に関連する疾患および症状の処置おけるリシルオキシダーゼの阻害剤およびその使用に関連するUS4965288、および様々な病理的線維性状態を処置するためのLOXを阻害する化合物に関連するUS4997854に開示されている化合物が挙げられ、これらは参照により本明細書中に援用される。さらに、例示的な阻害剤は、2−イソブチル−3−フルオロ−、クロロ−またはブロモ−アリルアミンなどの化合物に関連するUS4943593、2−(1−ナフチルオキシメミル)−3−フルオロアリルアミン(2−(1−naphthyloxymemyl)−3−fluoroallylamine)に関連するUS5021456、US5059714、US5120764、US5182297、US5252608、およびUS2004−0248871に記載されており、これらは、参照により本明細書中に援用される。
【0239】
例示的な抗線維化剤は、リシルオキシダーゼの活性部位であるカルボニル基と反応する一級アミン、より詳細には、カルボニルとの結合後に不飽和または飽和ハロアミン;ならびにセレノホモシステインラクトンなどの共鳴により安定化された生成物を生成する一級アミン、例えば以下の一級アミン:エミレンマミン(emylenemamine)、ヒドラジン、フェニルヒドラジンおよびそれらの誘導体;セミカルバジドおよび尿素誘導体;BAPNまたは2−ニトロエチルアミンなどのアミノニトリル;2−ブロモ−エチルアミン、2−クロロエチルアミン、2−トリフルオロエチルアミン、3−ブロモプロピルアミンおよびp−ハロベンジルアミンなども含む。
【0240】
他の抗線維化剤は、細胞に浸透する銅のキレート剤、または細胞に浸透しない銅キレート剤である。例示的な化合物としては、リシルオキシダーゼによるリシルおよびヒドロキシリシル残基の酸化的脱アミノ化に由来するアルデヒド誘導体を遮断する、間接的な阻害剤が挙げられる。例としては、チオールアミン、特に、D−ペニシラミンおよびそのアナログ(2−アミノ−5−メルカプト−5−メチルヘキサン酸、D−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p−2−アミノ−3−メチル−3−((2−アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム−4−((p−1−ジメチル−2−アミノ−2−カルボキシエチル)ジチオ)ブタン硫酸塩、2−アセトアミドエチル−2−アセトアミドエタンチオールスルホン酸塩(sulphanate)およびナトリウム−4−メルカプトブタンスルフィン酸塩三水和物など)が挙げられる。
【0241】
免疫治療薬:免疫治療薬は、患者を処置するのに好適な治療用抗体を含み、これに限定されない。治療用抗体のいくつかの例としては、アバゴボマブ、ABP−980、アデカツムマブ、アフツズマブ、アレムツズマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アナツモマブ、アルシツモマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブ、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブ、カンツズマブ、カツマキソマブ、CC49、セツキシマブ、シタツズマブ、シクスツムマブ、クリバツズマブ、コナツムマブ、ダセツズマブ、ダロツズマブ、ダラツムマブ、デツモマブ、ジヌツキシマブ、ドロジツマブ、デュリゴツマブ、ドゥシギツマブ、エクロメキシマブ、エロツズマブ、エミベツズマブ、エンシツキシマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、ファルレツズマブ、フィクラツズマブ、フィギツムマブ、フランボツマブ、フツキシマブ、ガニツマブ、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ、グレムバツムマブ、イブリツモマブ、イゴボマブ、イムガツズマブ、インダツキシマブ、イノツズマブ、インテツムマブ、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX−010、BMS−734016およびMDX−101)、イラツムマブ、ラベツズマブ、レクサツムマブ、リンツズマブ、ロルボツズマブ、ルカツムマブ、マパツムマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、ミンレツモマブ、ミツモマブ、モガムリズマブ、モキセツモマブ、ナプツモマブ、ナルナツマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、ノフェツモマブ、OBI−833、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オナルツズマブ、オポルツズマブ、オレゴボマブ、パニツムマブ、パルサツズマブ、パスドトクス、パトリツマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ピンツモマブ、プリツムマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、リロツムマブ、リツキシマブ、ロバツムマブ、サマリズマブ、サツモマブ、シブロツヅマブ、シルツキシマブ、ソリトマブ、シムツズマブ、タカツズマブ、タプリツモマブ、テナツモバブ、テプロツムマブ、チガツズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ、ウブリツキシマブ、ベルツズマブ、ボルセツズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブおよび3F8が挙げられる。リツキシマブは、辺縁帯リンパ腫、WM、CLLおよび小リンパ球性リンパ腫を含めた、低悪性度B細胞がんを処置するのに使用され得る。リツキシマブと化学療法剤との併用は、とりわけ有効である。
【0242】
例示的な治療用抗体は、インジウム−111、イットリウム−90(90Y−クリバツズマブ)またはヨウ素−131などの、放射性同位体粒子によりさらに標識化されていてもよく、または併用されてもよい。
【0243】
がん遺伝子治療および細胞療法:正常な遺伝子をがん細胞に挿入して、変異したまたは変化した遺伝子を置き換えること;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチを含む;患者自身の免疫系のほとんどを置き換えてがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞またはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;がんに対する内因性の免疫応答性をさらに変更するために細胞活性を改変する遺伝的アプローチを含むがん遺伝子治療および細胞療法。
【0244】
遺伝子編集因子:ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステムおよびメガヌクレアーゼシステムからなる群から選択される。
【0245】
CAR−T細胞療法およびTCR−T細胞療法:キメラ抗原レセプター(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、このCARは、腫瘍抗原結合ドメインを含む。この免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。TCR−T細胞は、腫瘍細胞の表面に存在する腫瘍由来ペプチドを標的にするように操作されている。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
【0246】
いくつかの実施形態において、CARは、抗原結合ドメイン、膜貫通ドメインおよび細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態において、細胞内ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、共刺激性ドメイン、または一次シグナル伝達ドメインと共刺激性ドメインの両方を含む。いくつかの実施形態において、一次シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータ、CD3ガンマ、CD3デルタ、CD3イプシロン、共有FcRガンマ(FCERIG)、FcRベータ(FcイプシロンRlb)、CD79a、CD79b、FcガンマRIIa、DAP10およびDAP12からなる群から選択される、1つまたは複数のタンパク質の機能的シグナル伝達ドメインを含む。
【0247】
いくつかの実施形態において、共刺激性ドメインは、CD27、CD28、4−1BB(CD137)、OX40、CD30、CD40、PD−1、ICOS、リンパ球機能関連抗原−1(LFA−I)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7−H3、リガンドであって、CD83、CDS、ICAM−1、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRFI)、CD160、CD19、CD4、CD8アルファ、CD8ベータ、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD1 ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1 la、LFA−1、ITGAM、CD1 lb、ITGAX、CD1 lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP−76、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46およびNKG2Dと特異的に結合するリガンドからなる群から選択される、1つまたは複数のタンパク質の機能的ドメインを含む。
【0248】
いくつかの実施形態において、膜貫通ドメインは、T細胞レセプターのアルファ鎖、ベータ鎖またはゼータ鎖、CD28、CD3イプシロン、CD45、CD4、CD5、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、LFA−1(CD1 la、CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD160、CD19、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7R u、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA−6、CD49f、ITGAD、CD1 ld、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1 la、LFA−1、ITGAM、CD1 lb、ITGAX、CD1 lc、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA−1、ITGB7、TNFR2、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、SLAMF6(NTB−A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO−3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2DおよびNKG2Cからなる群から選択される、タンパク質の膜貫通ドメインを含む。
【0249】
いくつかの実施形態において、抗原結合ドメインは、腫瘍抗原を結合する。いくつかの実施形態において、腫瘍抗原は、CD19;CD123;CD22;CD30;CD171;CS−1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319および19A24とも称される);C型レクチン様分子−1(CLL−1またはCLECLI);CD33;上皮成長因子レセプターバリアントIII(EGFRvlll);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(aNeuSAc(2−8)aNeuSAc(2−3)bDGaip(1−4)bDGIcp(1−1)Cer);TNFレセプターファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA);Tn抗原((Tn Ag)または(GaINAcu−Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);レセプターチロシンキナーゼ様オーファンレセプター1(RORI);Fms様、チロシンキナーゼ3(FLT3);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;癌胎児性抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);KIT(CD117);インターロイキン−13レセプターサブユニットアルファ−2(IL−13Ra2またはCD213A2);メソテリン;インターロイキン11レセプターアルファ(IL−11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);プロテアーゼセリン21(テスティシンまたはPRSS21);血管内皮成長因子レセプター2(VEGFR2);ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来成長因子レセプターベータ(PDGFR−ベータ);ステージ特異的胚抗原−4(SSEA−4);CD20;デルタ様3(DLL3);葉酸レセプターアルファ;レセプター型チロシンタンパク質キナーゼ、ERBB2(Her2/neu);細胞表面関連ムチン1(MUC1);上皮成長因子レセプター(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);プロスターゼ;前立腺性酸性ホスファターゼ(PAP);伸長因子2変異型(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP);インスリン様成長因子1レセプター(IGF−Iレセプター)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(プロソーム、マクロパイン)サブユニット、ベータ型、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);切断点クラスター領域(BCR)およびエーベルソンマウス白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ1(Abl)からなる癌遺伝子融合タンパク質(bcr−abl);チロシナーゼ;エフリンA型レセプター2(EphA2);フコシルGM1;シアリルルイス接着分子(sLe);ガングリオシドGM3(aNeuSAc(2−3)bDGalp(1−4)bDGlcp(1−1)Cer);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量−メラノーマ関連抗原(HMWMAA);o−アセチル−GD2ガングリオシド(OAcGD2);葉酸レセプターベータ;腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R);前立腺の6回膜貫通上皮抗原I(STEAP1);クローディン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモンレセプター(TSHR);Gタンパク質共役型レセプタークラスCグループ5、メンバーD(GPRCSD);染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアル酸;胎盤特異的1(PLAC1);グロボH糖セラミドの六糖部分(GloboH);乳腺分化抗原(NY−BR−1);ウロプラキン2(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞レセプター1(HAVCR1);アドレナリンレセプターベータ3(ADRB3);パネキシン3(PANX3);Gタンパク質共役型レセプター20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、座位K9(LY6K);嗅覚レセプター51E2(ORS IE2);TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY−ESO−1);がん/精巣抗原2(LAGE−la);メラノーマ関連抗原1(MAGE−A1);染色体12pに位置するETS転座−バリアント遺伝子6(ETV6−AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンジオポエチン結合性細胞表面レセプター2(Tie2);メラノーマがん精巣抗原−1(MADCT−1);メラノーマがん精巣抗原−2(MAD−CT−2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53、(p53);p53変異体;プロステイン;サバイビン;テロメラーゼ;前立腺癌腫瘍抗原−1(PCTA−1またはガレクチン8)、T細胞1により認識されるメラノーマ抗原(メランAまたはMARTI);ラット肉腫(Ras)変異体;ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT);肉腫転座切断点;アポトーシスのメラノーマ阻害剤(ML−IAP);ERG(膜貫通プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N−アセチルグルコサミニル−トランスフェラーゼV(NA17);対ボックスタンパク質Pax−3(PAX3);アンドロゲンレセプター;サイクリンB1;v−mycトリ骨髄細胞腫ウイルス癌遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP−2);シトクロムP450 1B1(CYP IBI);CCCTC結合性因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORIS、すなわちインプリント部位の制御因子の兄弟)、T細胞により認識される扁平上皮癌抗原3(SART3);対ボックスタンパク質Pax−5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY−TES I);リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK);Aキナーゼアンカータンパク質4(AKAP−4);滑膜肉腫、X切断点2(SSX2);終末糖化産物レセプター(RAGE−I);腎性ユビキタス1(RUI);腎性ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6);ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7);腸のカルボキシルエステラーゼ;熱ショックタンパク質70−2変異型(mut hsp70−2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様レセプター1(LAIRI);IgAレセプターのFcフラグメント(FCARまたはCD89);白血球免疫グロブリン様レセプターサブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄間質細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモンレセプター様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン−3(GPC3);Fcレセプター様5(FCRL5);および免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)からなる群から選択される。
【0250】
いくつかの実施形態において、腫瘍抗原は、CD150、5T4、ActRIIA、B7、BMCA、CA−125、CCNA1、CD123、CD126、CD138、CD14、CD148、CD15、CD19、CD20、CD200、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD261、CD262、CD30、CD33、CD362、CD37、CD38、CD4、CD40、CD40L、CD44、CD46、CD5、CD52、CD53、CD54、CD56、CD66a−d、CD74、CD8、CD80、CD92、CE7、CS−1、CSPG4、ED−Bフィブロネクチン、EGFR、EGFRvIII、EGP−2、EGP−4、EPHa2、ErbB2、ErbB3、ErbB4、FBP、GD2、GD3、HER1−HER2の併用、HER2−HER3の併用、HERV−K、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp120、HIV−1エンベロープ糖タンパク質gp41、HLA−DR、HM1.24、HMW−MAA、Her2、Her2/neu、IGF−1R、IL−11Rアルファ、IL−13R−アルファ2、IL−2、IL−22R−アルファ、IL−6、IL−6R、Ia、Ii、L1−CAM、L1−細胞接着分子、ルイスY、Ll−CAM、MAGE A3、MAGE−A1、MART−1、MUC1、NKG2Cリガンド、NKG2Dリガンド、NYESO−1、OEPHa2、PIGF、PSCA、PSMA、ROR1、T101、TAC、TAG72、TIM−3、TRAIL−R1、TRAIL−R1(DR4)、TRAIL−R2(DR5)、VEGF、VEGFR2、WT−I、Gタンパク質共役型レセプター、アルファフェトプロテイン(AFP)、血管新生因子、外因性同種結合分子(ExoCBM)、癌遺伝子産物、抗葉酸レセプター、c−Met、癌胎児性抗原(CEA)、サイクリン(D1)、エフリンB2、上皮性腫瘍抗原、エストロゲンレセプター、胎児アセチルコリン(acethycholine)eレセプター、葉酸結合タンパク質、gp100、B型肝炎表面抗原、カッパ鎖、カッパ軽鎖、kdr、ラムダ鎖、リビン、メラノーマ関連抗原、メソテリン、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、ムチン16(MUC16)、変異型p53、変異型ras、壊死抗原、腫瘍胎児抗原、ROR2、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原、tEGFR、テネイシン、P2−マイクログロブリン(P2−Microgiobuiin)およびFcレセプター様5(FcRL5)から選択される。
【0251】
細胞療法の非限定的な例としては、Algenpantucel−L、Sipuleucel−T、(BPX−501)リボジェンレクルーセル US9089520、WO2016100236、AU−105、ACTR−087、活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、MG−4101、AU−101、BPX−601、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞、Imilecleucel−T、baltaleucel−T、PNK−007、UCARTCS1、ET−1504、ET−1501、ET−1502、ET−190、CD19−ARTEMIS、ProHema、FT−1050処置骨髄幹細胞療法、CD4CARNK−92細胞、CryoStim、AlloStim、レンチウイルス形質導入huCART−メソ細胞、CART−22細胞、EGFRt/19−28z/4−1BBL CAR T細胞、自家4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞、CCR5−SBC−728−HSPC、CAR4−1BBZ、CH−296、dnTGFbRII−NY−ESOc259T、Ad−RTS−IL−12、IMA−101、IMA−201、CARMA−0508、TT−18、CMD−501、CMD−503、CMD−504、CMD−502、CMD−601、CMD−602およびCSG−005が挙げられる。
【0252】
さらなる作用物質としては、腫瘍標的抗原が:アルファ−フェトプロテイン(ET−1402およびAFP−TCRなど);炭疽毒素レセプター1(抗TEM8 CAR T細胞療法など);B細胞成熟抗原(BCMA)(bb−2121、UCART−BCMA、ET−140、KITE−585、MCM−998、LCAR−B38M、CART−BCMA、SEA−BCMA、BB212、UCART−BCMA、ET−140、P−BCMA−101およびAUTO−2(APRIL−CAR)など);抗CLL−1抗体(KITE−796など);B7ホモログ6(CAR−NKp30およびCAR−B7H6など);Bリンパ球抗原CD19(TBI−1501、CTL−119 huCART−19 T細胞、JCAR−015 US7446190、JCAR−014、JCAR−017、(WO2016196388、WO2016033570、WO2015157386)、アキシカブタゲンシロロイセル(KTE−C19)、US7741465、US6319494、UCART−19、EBV−CTL、Tチサゲンレクロイセル−T(CTL019)、WO2012079000、WO2017049166、CD19CAR−CD28−CD3ゼータ−EGFRt発現T細胞、CD19/4−1BBL装甲CAR T細胞療法、C−CAR−011、CIK−CAR.CD19、CD19CAR−28−ゼータT細胞、PCAR−019、MatchCART、DSCAR−01およびIM19 CAR−Tなど);Bリンパ球抗原CD20(ATTCK−20など);Bリンパ球細胞接着(UCART−22およびJCAR−018(WO2016090190)など);NY−ESO−1(GSK−3377794およびTBI−1301など);炭酸脱水酵素(DC−Ad−GMCAIXなど);カスパーゼ9自殺遺伝子(CaspaCIDe DLIおよびBPX−501など);CCR5(SB−728など);CDw123(MB−102およびUCART−123など);CD20m(CBM−C20.1など);CD4(ICG−122など);CD30(CART30(CBM−C30.1)など);CD33(CIK−CAR.CD33など);CD38(T−007、UCART−38など);CD40リガンド(BPX−201など);CEACAMタンパク質4調節因子(MG7−CARTなど);クローディン6(CSG−002など);EBV標的化(CMD−003など);EGFR(自家4H11−28z/fIL−12/EFGRt T細胞など);エンドヌクレアーゼ(PGN−514、PGN−201など);エプスタイン−バールウイルス特異的Tリンパ球(TT−10など);Erbb2(CST−102、CIDeCARなど);ガングリオシド(GD2)(4SCAR−GD2など);グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII(CIK−CAR.PSMA、CART−PSMA−TGFβRDNおよびP−PSMA−101など);グリピカン−3(GPC3)(TT−16およびGLYCARなど);ヘモグロビン(PGN−236など);肝細胞成長因子レセプター(抗cMet RNA CAR Tなど);ヒトパピローマウイルスE7タンパク質(KITE−439など);免疫グロブリンガンマFcレセプターIII(ACTR087など);IL−12(DC−RTS−IL−12など);IL−12アゴニスト/ムチン16(JCAR−020など);IL−13アルファ2(MB−101など);IL−2(CST−101など);K−Ras GTPアーゼ(抗KRAS G12V mTCR細胞療法など);神経細胞接着分子L1 L1CAM(CD171)(JCAR−023など);潜伏膜タンパク質1/潜伏膜タンパク質2(Ad5f35−LMPd1−2−形質導入自家樹状細胞など);メラノーマ関連抗原10(MAGE−A10C796T MAGE−A10 TCRなど);メラノーマ関連抗原3/メラノーマ関連抗原6(MAGE A3/A6)(KITE−718など);メソテリン(CSG−MESOおよびTC−210など);NKG2D(NKR−2など);Ntrkr1チロシンキナーゼ型レセプター(JCAR−024など);T細胞レセプター(BPX−701およびIMCgp100など);Tリンパ球(TT−12など);腫瘍浸潤リンパ球(LN−144およびLN−145など);またはウィルムス腫瘍タンパク質(JTCR−016およびWT1−CTLなど)であるものが挙げられる。
被験体
【0253】
提供されている処置の方法のいずれも、がんを有すると診断された被験体、またはがんを有することが疑われている被験体(例えば、ヒト)を処置するために使用され得る。本明細書中で使用されるとき、被験体は、例えばヒトを含む、哺乳動物のことを指す。
【0254】
いくつかの実施形態において、被験体は、がんまたは過剰増殖性疾患に関連する1つまたは複数の症候を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、がんに関連する1つまたは複数の症候を示すヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、がんの早いステージにある。他の実施形態において、被験体は、がんの増悪ステージにある。
【0255】
ある特定の場合、被験体は、診断を受けたもしくは受けていない、がんまたは過剰増殖性疾患を発症するリスクにある、または遺伝的にもしくは他のために発症し易い(例えば、リスク因子)ヒトであり得る。本明細書中で使用されるとき、「リスクにある」被験体は、がんを発症するリスクにある被験体である。被験体は、検出可能な疾患を有しても有さなくてもよく、本明細書中に記載される処置法の前に、検出可能な疾患を示したことがあっても、示したことがなくてもよい。リスクのある被験体は、1つまたは複数のいわゆるリスク因子を有することがあり、このリスク因子は、本明細書中に記載されるがんの発症に相関する測定可能なパラメータである。これらのリスク因子のうちの1つまたは複数を有する被験体は、これらのリスク因子のない個体よりも、がんを発症する確率が高い。これらのリスク因子には、例えば、年齢、性別、人種、食事、これまでの疾患の病歴、先駆疾患の存在、遺伝子(例えば、遺伝性)の考慮事項、および環境への曝露が含まれ得る。いくつかの実施形態において、がんのリスクにある被験体としては、例えば、疾患を経験した親類を有する被験体、および遺伝的または生化学的マーカーの分析によりそのリスクが判定された被験体が挙げられる。
【0256】
さらに、被験体は、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせなどの、1つまたは複数の標準治療を受けているヒトであり得る。したがって、1つまたは複数のキナーゼ阻害剤は、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせの投与前、投与中または投与後に、投与され得る。
【0257】
ある特定の実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に対して実質的に不応性であるか、または(ii)化学療法による処置後に再発しているか、または(i)と(ii)の両方であるヒトであり得る。実施形態の一部では、被験体は、少なくとも2つの、少なくとも3つの、または少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0258】
本明細書中で使用されるとき、「治療有効量」は、特定の経路を調節して、これにより兆候に罹患している被験体(ヒトなど)を処置するため、または兆候の既存の症候を改善するために十分な量を意味する。治療有効量の決定は、とりわけ、本明細書中に提供される詳細な開示を照らし合わせると、当業者の能力の範囲内である。いくつかの実施形態において、治療有効量の化合物Aまたはルキソリチニブまたはそれらの薬学的に許容され得る塩などのJAK阻害剤、および治療有効量の化合物B、化合物C、化合物Dまたは化合物Eおよびその薬学的に許容され得る塩などのPI3K阻害剤は、(i)罹患細胞の数を低下させること、(ii)腫瘍サイズを小さくすること、(iii)罹患細胞の末梢器官への浸潤を阻害すること、抑制すること、ある程度減速させること、および好ましくは停止させること、(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度、減速させ、好ましくは停止させる)こと、(v)腫瘍成長を阻害すること、(vi)腫瘍の発生および/または再発を阻止するまたは遅延させること、ならびに/あるいは(vii)がんまたは骨髄増殖性疾患に関連する症候のうちの1つまたは複数をある程度、軽減することができる。他の実施形態において、治療有効量の化合物Bまたは化合物C、および治療有効量のオビヌツズマブは、(i)がん細胞の数を低下させること、(ii)腫瘍サイズを小さくすること、(iii)がん細胞の末梢器官への浸潤を阻害すること、抑制すること、ある程度減速させること、および好ましくは停止させること、(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度、減速させて、好ましくは停止させる)こと、(v)腫瘍成長を阻害すること、(vi)腫瘍の発生および/または再発を阻止するまたは遅延させること、ならびに/あるいは(vii)がんに関連する症候のうちの1つまたは複数をある程度、軽減することができる。様々な実施形態において、量は、がんの症候のうちの1つまたは複数を回復させる、緩和する、和らげる、および/または遅延させるのに十分である。
【0259】
いくつかの実施形態において、がんは、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、多発性骨髄腫(MM)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ球性白血病(ALL)、B細胞ALL、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)または辺縁帯リンパ腫(MZL)である。1つの実施形態において、がんは、微小残存病変(MRD)である。追加的な実施形態において、がんは、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)および難治性iNHLから選択される。ある特定の実施形態において、がんは、低悪性度非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。ある実施形態において、がんは、難治性iNHLである。1つの実施形態において、がんは、慢性リンパ球性白血病(CLL)である。他の実施形態において、がんは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。
【0260】
ある特定の実施形態において、がんは、膵がん;膀胱がん;結腸直腸がん;乳がん(転移性乳がんを含む);前立腺がん(アンドロゲン依存性およびアンドロゲン非依存性前立腺がんを含む);腎臓がんすなわち腎がん(例えば、転移性腎細胞癌を含む);肝細胞がん;肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)、細気管支肺胞上皮癌(BAC)および肺の腺癌を含む);卵巣がん(例えば、進行性上皮性または原発性腹膜がんを含む);子宮頸がん;胃がん;食道がん;頭頸部がん(例えば、頭頸部の扁平上皮癌を含む);メラノーマ;神経内分泌がん(転移性神経内分泌腫瘍を含む);脳腫瘍(例えば、神経膠腫、未分化乏突起神経膠腫、成人多形神経膠芽腫および成人退形成性星状細胞腫を含む);骨がん;および軟部組織肉腫、肝癌、直腸がん、陰茎癌、外陰がん、甲状腺がん、唾液腺癌、子宮内膜癌または子宮癌、肝細胞腫、肝細胞がん、肝臓がん、胃(gastric)または腹部(stomach)のがん(胃腸がん、腹膜のがんを含む)、肺の扁平上皮癌、胃食道がん、胆管がん、胆嚢がん、結腸直腸/虫垂がん、扁平上皮細胞がん(例えば、上皮性扁平細胞がん)からなる群から選択される固形腫瘍である。
【0261】
提供される処置の方法のいずれも、様々なステージのがんを処置するために使用され得る。例として、がんのステージとしては、早期、増悪期、局所増悪期、寛解期、不応性期、寛解後の再発期、および進行期が挙げられるが、これらに限定されない。
【0262】
リンパ腫または白血病併用療法:いくつかの化学療法剤は、リンパ腫または白血病を処置するのに好適である。これらの作用物質としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、ベータアレチン、BMS−345541、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、PS−341)、ブリオスタチン1、ブルスルファン、キャンパス−1H、カルボプラチン、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC−5103、クロラムブシル、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クルクミン、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、ドキソルビシン、シクロホスファミドおよびエトポシド)、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、エベロリムス(RAD001)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミドおよびミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミドおよびリツキシマブ)、フェンレチニド、フィルグラスチム、フラボピリドール、フルダラビン、FR(フルダラビンおよびリツキシマブ)、ゲルダナマイシン(17−AAG)、ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサートおよびシタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、インターフェロンアルファ−2b、イクサベピロン、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、CC−5013)、リンフォカイン活性化キラー細胞、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オバトクラックス(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、オメガ−3脂肪酸、Omr−IgG−am(WNIG、Omrix)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パルボシクリブ(PD0332991)、ペグフィルグラスチム、ペグ化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペリフォシン、プレドニゾロン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、R−CHOP(リツキシマブおよびCHOP)、R−CVP(リツキシマブおよびCVP)、R−FCM(リツキシマブおよびFCM)、R−ICE(リツキシマブおよびICE)、およびR−MCP(リツキシマブおよびMCP)、R−ロスコビチン(セリシクリブ、CYC202)、サルグラモスチン、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スチリルスルホン、タクロリムス、タネスピマイシン、テムシロリムス(CCl−779)、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸またはスベロイル、アニリドおよびヒドロキサム酸)、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))、ベネトクラックス(ABT−199)が挙げられる。
【0263】
改変アプローチの1つは、モノクローナル抗体が、インジウム−111、イットリウム−90およびヨウ素−131などの放射性同位体粒子と併用される放射免疫療法である。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))、およびBEXXAR(登録商標)とCHOPとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0264】
上述の治療は、補助的とすることができるか、または幹細胞移植もしくは処置と併用され得る。治療的手技としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0265】
非ホジキンリンパ腫併用療法:非ホジキンリンパ腫(NHL)、とりわけB細胞を元にするものの処置としては、モノクローナル抗体、標準化学療法アプローチ(例えば、CHOP、CVP、FCM、MCPなど)、放射免疫療法およびそれらの組み合わせ、とりわけ抗体療法と化学療法との統合を使用することを含む。
【0266】
NHL/B細胞のがんを処置するための非結合体化モノクローナル抗体の例としては、リツキシマブ、アレムツズマブ、ヒトまたはヒト化抗CD20抗体、ルミリキシマブ、抗TNF関連アポトーシス誘導リガンド(抗TRAIL)、ベバシズマブ、ガリキシマブ、エプラツズマブ、SGN−40および抗CD74が挙げられる。
【0267】
NHL/B細胞のがんの処置に使用される実験抗体作用物質の例としては、オファツムマブ、ha20、PRO131921、アレムツズマブ、ガリキシマブ、SGN−40、CHIR−12.12、エプラツズマブ、ルミリキシマブ、アポリズマブ、ミラツズマブおよびベバシズマブが挙げられる。
【0268】
NHL/B細胞のがんに対する化学療法の標準レジメンの例としては、CHOP、FCM、CVP、MCP、R−CHOP、R−FCM、R−CVPおよびR−MCPが挙げられる。
【0269】
NHL/B細胞のがんに対する放射免疫療法の例としては、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))およびヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))が挙げられる。
【0270】
マントル細胞リンパ腫併用療法:マントル細胞リンパ腫(MCL)のための治療的処置としては、CHOP、ハイパーCVADおよびFCMなどの併用化学療法が挙げられる。これらのレジメンに、モノクローナル抗体であるリツキシマブを補充して、R−CHOP、ハイパーCVAD−RおよびR−FCM併用療法を形成することもできる。MCLを処置するため、上述の治療のうちのいずれも、幹細胞移植またはICEと併用されてもよい。
【0271】
MCLを処置する代替的アプローチは、免疫療法である。免疫療法の1つは、リツキシマブなどのモノクローナル抗体を使用する。別の免疫療法は、個々の患者の腫瘍の遺伝子構成に基づいた、GTOP−99などのがんワクチンを使用する。
【0272】
MCLを処置する改変アプローチは、ヨウ素−131トシツモマブ(BEXXAR(登録商標))およびイットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標))などの、モノクローナル抗体が放射性同位体粒子と併用される放射免疫療法である。別の例において、BEXXAR(登録商標)は、CHOPとの逐次処置に使用される。
【0273】
MCLを処置する他のアプローチは、高用量の化学療法と連携した自家幹細胞移植、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)またはPS−341)などのプロテアソーム阻害剤を投与すること、またはサリドマイドなどの抗血管形成剤を、とりわけリツキシマブと併用して投与することを含む。
【0274】
別の処置アプローチは、Bcl−2タンパク質の分解をもたらし、オブリメルセンなどの化学療法へのがん細胞の感度を高める薬物を、他の化学療法剤と併用して投与することである。
【0275】
さらなる処置アプローチは、細胞成長を阻害し、細胞死さえもたらすことができるmTOR阻害剤を投与することを含む。非限定的な例は、RITUXAN(登録商標)、VELCADE(登録商標)または他の化学療法剤と併用する、シロリムス、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCI−779)、CC−115、CC−223、SF−1126、PQR−309(ビミラリシブ)、ボキスタリシブ、GSK−2126458およびテムシロリムスである。
【0276】
MCLのための他の最近の治療が開示されている。そのような例としては、フラボピリドール、パルボシクリブ(PD0332991)、R−ロスコビチン(セリシクリブ(selicicilib)、CYC202)、スチリルスルホン、オバトクラックス(GX15−070)、TRAIL、抗TRAIL死レセプターDR4およびDR5抗体、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、CCl−779)、エベロリムス(RAD001)、BMS−345541、クルクミン、SAHA、サリドマイド、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、CC−5013)およびゲルダナマイシン(17−AAG)が挙げられる。
【0277】
ワルデンシュトレームマクログロブリン血症併用療法:ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)を処置するために使用される治療薬としては、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アルボシジブ、アミホスチン三水和物、アミノカンプトテシン、アンチネオプラストンA10、アンチネオプラストンAS2−1、抗胸腺細胞グロブリン、三酸化ヒ素、自家ヒト腫瘍由来HSPPC−96、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、ベータアレチン、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、キャンパス−1H、カルボプラチン、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、CC−5103、シスプラチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、ドセタキセル、ドラスタチン10、塩酸ドキソルビシン、DT−PACE、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エプラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、エトポシド、エベロリムス、フェンレチニド、フィルグラスチム、フルダラビン、イホスファミド、インジウム−111モノクローナル抗体MN−14、ヨウ素−131トシツモマブ、塩酸イリノテカン、イクサベピロン、リンフォカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メスナ、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モノクローナル抗体CD19(チサゲンレクロイセル−T、CART−19、CTL−019など)、モノクローナル抗体CD20、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、オメガ−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペグフィルグラスチム、ペグ化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペントスタチン、ペリフォシン、プレドニゾン、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−11、組換えインターロイキン−12、リツキシマブ、サルグラモスチン、クエン酸シルデナフィル(VIAGRA(登録商標))、シンバスタチン、シロリムス、タクロリムス、タネスピマイシン、サリドマイド、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ、トシツモマブ、ベルツズマブ、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、ボリノスタット、WT1 126−134ペプチドワクチン、WT−1アナログペプチドワクチン、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン、イットリウム−90ヒト化エプラツズマブおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0278】
WMを処置するために使用される治療的手技の例としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0279】
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫併用療法:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置するために使用される治療薬としては、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、抗CD20モノクローナル抗体、エトポシド、ブレオマイシン、WMに関して列挙されている作用物質の多数、ならびにICEおよびR−ICEなどのそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0280】
慢性リンパ球性白血病併用療法:慢性リンパ球性白血病(CLL)を処置するために使用される治療薬の例としては、クロラムブシル、シクロホスファミド、フルダラビン、ペントスタチン、クラドリビン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、プレドニゾロン、アレムツズマブ、WMに関して列挙されている作用物質の多数、ならびに以下の一般併用レジメン:CVP、R−CVP、ICE、R−ICE、FCRおよびFRを含めた、併用化学療法および化学免疫療法が挙げられる。
【0281】
骨髄線維症併用療法:骨髄線維症を阻害する作用物質としては、ヘッジホッグ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤およびチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。ヘッジホッグ阻害剤の非限定的な例は、サリデギブおよびビスモデギブである。HDAC阻害剤の例としては、プラシノスタットおよびパノビノスタットが挙げられるが、これらに限定されない。チロシンキナーゼ阻害剤の非限定的な例は、レスタウルチニブ、ボスチニブ、イマチニブ、ギルテリチニブ、ラドチニブおよびカボザンチニブである。
【0282】
過剰増殖性障害併用療法:過剰増殖性障害を処置するため、ゲムシタビン、nab−パクリタキセルおよびゲムシタビン/nab−パクリタキセルが、JAK阻害剤および/またはPI3Kδ阻害剤とともに使用され得る。
【0283】
膀胱がん併用療法:膀胱がんを処置するために使用される治療薬としては、アテゾリズマブ、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、ドキソルビシン、フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、イドスファミド(idosfamide)、インターフェロンアルファ−2b、メトトレキサート、マイトマイシン、nab−パクリタキセル、パクリタキセル、ペメトレキセド、チオテパ、ビンブラスチン、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0284】
乳がん併用療法:乳がんを処置するために使用される治療薬としては、アルブミン結合パクリタキセル、アナストロゾール、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エベロリムス、エキセメスタン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲムシタビン、イクサベピロン、ラパチニブ、レトロゾール、メトトレキサート、ミトキサントロン、パクリタキセル、ペグ化リポソームドキソルビシン、ペルツズマブ、タモキシフェン、トレミフェン、トラスツズマブ、ビノレルビンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0285】
トリプルネガティブ乳がん併用療法:トリプルネガティブ乳がんを処置するために使用される治療薬としては、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、フルオロウラシル、パクリタキセル、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0286】
結腸直腸がん併用療法:結腸直腸がんを処置するために使用される治療薬としては、ベバシズマブ、カペシタビン、セツキシマブ、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パニツムマブ、ziv−アフリベルセプトおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0287】
去勢抵抗性前立腺がん併用療法:去勢抵抗性前立腺がんを処置するために使用される治療薬としては、アビラテロン、カバジタキセル、ドセタキセル、エンザルタミド、プレドニゾン、sipuleucel−Tおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0288】
食道および食道胃接合部がんの併用療法:食道および食道胃接合部がんを処置するために使用される治療薬としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0289】
胃がん併用療法:胃がんを処置するために使用される治療薬としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、マイトマイシン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0290】
頭頸部がん併用療法:頭頸部がんを処置するために使用される治療薬としては、アファチニブ、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、セツキシマブ、シスプラチン、ドセタキセル、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メトトレキサート、ニボルマブ、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、ビノレルビンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0291】
肝胆道がん併用療法:肝胆道がんを処置するために使用される治療薬としては、カペシタビン、シスプラチン、フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、ゲメシタビン(gemecitabine)、オキサリプラチン、ソラフェニブおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0292】
肝細胞癌併用療法:肝細胞癌を処置するために使用される治療薬としては、カペシタビン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ソラフェニブおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0293】
非小細胞肺がん併用療法:非小細胞肺がん(NSCLC)を処置するために使用される治療薬としては、アファチニブ、アルブミン結合パクリタキセル、アレクチニブ、ベバシズマブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、カルボプラチン、シスプラチン、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ドセタキセル、エルロチニブ、エトポシド、ゲムシタビン、ニボルマブ、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、ペメトレキセド、ラムシルマブ、トラメチニブ、トラスツズマブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビノレルビンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0294】
小細胞肺がん併用療法:小細胞肺がん(SCLC)を処置するために使用される治療薬としては、ベンダムスチン(bendamustime)、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、ゲムシタビン、イピリムマブ、イリノテカン、ニボルマブ、パクリタキセル、テモゾロミド、トポテカン、ビンクリスチン、ビノレルビンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0295】
メラノーマ併用療法:メラノーマがんを処置するために使用される治療薬としては、アルブミン結合パクリタキセル、カルボプラチン、シスプラチン、コビエムチニブ(cobiemtinib)、ダブラフェニブ、ダクラバジン、IL−2、イマチニブ、インターフェロンアルファ−2b、イピリムマブ、ニトロソ尿素、ニボルマブ、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、ピリムマブ、テモゾロミド、トラメチニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0296】
卵巣がん併用療法:卵巣がんを処置するために使用される治療薬としては、5−フルオロウラシル(5−flourouracil)、アルブミン結合パクリタキセル、アルトレタミン、アナストロゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、エキセメスタン、ゲムシバビン(gemcibabine)、イホスファミド、イリノテカン、レトロゾール、酢酸リュープロリド、リポソームドキソルビシン、酢酸メゲストロール、メルファラン、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パゾパニブ、ペメトレキセド、タモキシフェン、トポテカン、ビノレルビンおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0297】
膵がん併用療法:膵がんを処置するために使用される治療薬としては、5−フルオロウラシル、アルブミン結合パクリタキセル、カペシタビン、シスプラチン、ドセタキセル、エルロチニブ、フルオロピリミジン、ゲムシタビン、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセルおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0298】
腎細胞癌併用療法:腎細胞癌を処置するために使用される治療薬としては、アキシチニブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、エルロチニブ、エベロリムス、レバンチニブ、ニボルマブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、テムシロリムスおよびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0299】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、それぞれのがんの処置におけるケアの標準との併用において、がんの処置に有用である。当業者は、特定のがん治療分野におけるまたは所与のがんに関する、所与の日付時点におけるケアの標準を承知している。
【0300】
本願のある特定の実施形態は、1個または複数のさらなる治療薬を含むかまたは使用する。その1個または複数のさらなる治療薬は、がん、炎症、自己免疫疾患および/または関連症状の処置に有用な作用物質であり得る。その1個または複数のさらなる治療薬は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤、抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、抗血管新生剤、抗線維化剤、抗炎症剤、免疫調節剤、免疫治療薬、治療用抗体、放射線治療薬、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗増殖剤またはそれらの任意の組み合わせとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0301】
1つの実施形態において、本明細書中に記載されるさらなる抗がん剤と必要に応じて併用される式(I)の化合物は、抗新生物剤もしくは抗がん剤、抗線維化剤、抗抗炎症剤または免疫調節剤とともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0302】
1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、あるいは式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つのさらなる抗がん剤またはその薬学的に許容され得る塩、および少なくとも1つの薬学的に許容され得るキャリアを含む薬学的組成物を含むキットが提供される。1つの実施形態において、キットは、がんまたは炎症症状の処置において使用するための指示書を含む。1つの実施形態において、キット中の指示書は、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんおよび結腸がんから選択されるがんの処置のための薬学的組成物の使用を対象とする。
【0303】
本願は、1個または複数の標準治療(例えば、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせ)を受けている被験体を処置するための方法も提供し、その方法は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を前記被験体に投与または同時投与する工程を含む。したがって、式(I)または本明細書中に記載される任意の式の1個または複数の化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、化学療法、放射線療法、免疫療法、手術またはそれらの組み合わせの投与前、投与中または投与後に投与され得る。
【0304】
1つの実施形態において、被験体は、(i)少なくとも1つの化学療法処置に実質的に不応性であるか、または(ii)化学療法による処置後に再発しているか、または(i)と(ii)の両方である、ヒトであり得る。いくつかの実施形態において、被験体は、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0305】
1つの実施形態において、被験体は、フルダラビン、リツキシマブ、オビヌツズマブ、アルキル化剤、アレムツズマブおよび他の化学療法処置(例えば、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CHOP(リツキシマブ−CHOP);ハイパーCVAD(高分画(hyperfractionated)シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン);R−ハイパーCVAD(リツキシマブ−ハイパーCVAD);FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);R−FCM(リツキシマブ、フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン);ボルテゾミブおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびリツキシマブ;テムシロリムスおよびVelcade(登録商標);ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))およびCHOP;CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾン);R−CVP(リツキシマブ−CVP);ICE(イホスファミド(iphosphamide)、カルボプラチン、エトポシド);R−ICE(リツキシマブ−ICE);FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ);FR(フルダラビン、リツキシマブ);ならびにD.T.PACE(デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、Adriamycin(登録商標)、シクロホスファミド、エトポシド))から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)に不応性である。
【0306】
化学療法処置(標準的または実験的な化学療法を含む)の他の例を下記に記載する。さらに、ある特定のリンパ腫の処置が、Cheson,B.D.,Leonard,J.P.,“Monoclonal Antibody Therapy for B−Cell Non−Hodgkin’s Lymphoma”The New England Journal of Medicine 2008,359(6),p.613−626;およびWierda,W.G.,“Current and Investigational Therapies for Patients with CLL”Hematology 2006,p.285−294において概説されている。米国におけるリンパ腫発生パターンは、Morton,L.M.ら、“Lymphoma Incidence Patterns by WHO Subtype in the United States,1992−2001”Blood 2006,107(1),p.265−276においてプロファイルされている。
【0307】
リンパ腫または白血病を処置する免疫治療薬の例としては、リツキシマブ(例えば、Rituxan)、アレムツズマブ(例えば、Campath、MabCampath)、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗MN−14抗体、抗TRAIL、抗TRAIL DR4およびDR5抗体、抗CD74抗体、アポリズマブ(apolizumab)、ベバシズマブ、CHIR−12.12、エピラツズマブ(hLL2−抗CD22ヒト化抗体)、ガリキシマブ(galiximab)、ha20、イブリツモマブチウキセタン、ルミリキシマブ、ミラツズマブ(milatuzumab)、オファツムマブ(ofatumumab)、PRO131921、SGN−40、WT−1アナログペプチドワクチン、WT1 126−134ペプチドワクチン、トシツモマブ、自家ヒト腫瘍由来HSPPC−96およびベルツズマブ(veltuzumab)が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる免疫療法剤としては、個々の患者の腫瘍の遺伝子構成に基づいたがんワクチンの使用が挙げられ、例えば、リンパ腫ワクチンの例は、GTOP−99(MyVax(登録商標))である。
【0308】
リンパ腫または白血病を処置するための化学療法剤の例としては、アルデスロイキン、アルボシジブ、アンチネオプラストンAS2−1、アンチネオプラストンA10、抗胸腺細胞グロブリン、アミホスチン(amifostine)三水和物、アミノカンプトテシン、三酸化ヒ素、ベータアレチン(beta alethine)、Bcl−2ファミリータンパク質阻害剤ABT−263、BMS−345541、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ブリオスタチン1、ブスルファン、カルボプラチン、キャンパス−1H、CC−5103、カルムスチン、カスポファンギン酢酸塩、クロファラビン(clofarabine)、シスプラチン、Cladribine(Leustarin)、Chlorambucil(Leukeran)、Curcumin、シクロスポリン、Cyclophosphamide(Cyloxan、Endoxan、Endoxana、Cyclostin)、シタラビン、デニロイキンジフチトクス、デキサメタゾン、DT PACE、ドセタキセル、ドラスタチン10、Doxorubicin(Adriamycin(登録商標)、Adriblastine)、塩酸ドキソルビシン、エンザスタウリン、エポエチンアルファ、エトポシド、Everolimus(RAD001)、フェンレチニド(fenretinide)、フィルグラスチム、メルファラン、メスナ(mesna)、Flavopiridol、Fludarabine(Fludara)、Geldanamycin(17−AAG)、イホスファミド、塩酸イリノテカン、イクサベピロン(ixabepilone)、Lenalidomide(Revlimid(登録商標)、CC−5013)、リンフォカイン活性化キラー細胞、メルファラン、メトトレキサート、塩酸ミトキサントロン、モテクサフィンガドリニウム、ミコフェノール酸モフェチル、ネララビン、オブリメルセン(Genasense)Obatoclax(GX15−070)、オブリメルセン、酢酸オクトレオチド、オメガ−3脂肪酸、オキサリプラチン、パクリタキセル、PD0332991、PEG化リポソーム塩酸ドキソルビシン、ペグフィルグラスチム(pegfilgrastim)、Pentstatin(Nipent)、ペリフォシン、Prednisolone、Prednisone、R−ロスコビチン(Selicilib、CYC202)、組換えインターフェロンアルファ、組換えインターロイキン−12、組換えインターロイキン−11、組換えflt3リガンド、組換えヒトトロンボポエチン、リツキシマブ、サルグラモスチン(sargramostim)、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、Styryl sulphones、タクロリムス、タネスピマイシン、Temsirolimus(CCl−779)、Thalidomide、治療用同種異系リンパ球、チオテパ、チピファルニブ(tipifarnib)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブまたはPS−341)、Vincristine(Oncovin)、硫酸ビンクリスチン、ビノレルビン二酒石酸塩、Vorinostat(SAHA)、ボリノスタットおよびFR(フルダラビン、リツキシマブ)、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)、CVP(シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、FCM(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)、FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)、ハイパーCVAD(高分画シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン)、ICE(イホスファミド、カルボプラチンおよびエトポシド)、MCP(ミトキサントロン、クロラムブシルおよびプレドニゾロン)、R−CHOP(リツキシマブ+CHOP)、R−CVP(リツキシマブ+CVP)、R−FCM(リツキシマブ+FCM)、R−ICE(リツキシマブ−ICE)およびR−MCP(リツキシマブMCP)が挙げられる。
【0309】
いくつかの実施形態において、がんは、メラノーマである。本明細書中に記載される化合物との併用において使用するのに適した作用物質としては、必要に応じて他の化学療法薬(例えば、カルムスチン(BCNU)およびシスプラチン)を伴うダカルバジン(DTIC);DTIC、BCNU、シスプラチンおよびタモキシフェンからなる「Dartmouthレジメン」;シスプラチンと、ビンブラスチンと、DTIC、テモゾロマイドまたはYERVOY
TMとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に開示される化合物は、メラノーマの処置において、サイトカイン(例えば、インターフェロンアルファ、インターロイキン2および腫瘍壊死因子(TNF))を含む免疫療法薬とも併用され得る。
【0310】
本明細書中に記載される化合物は、メラノーマの処置において、ワクチン治療と併用しても使用され得る。抗メラノーマワクチンは、ポリオ、麻疹および流行性耳下腺炎などのウイルスによって引き起こされる疾患を予防するために使用される抗ウイルスワクチンといくつかの点で似ている。弱くなったメラノーマ細胞または抗原と呼ばれるメラノーマ細胞の一部を患者に注射して、メラノーマ細胞を破壊するように身体の免疫系を刺激し得る。
【0311】
腕または脚に限定されるメラノーマは、例えば、隔離された脚の温熱灌流法を用いて、本明細書中に記載される1個または複数の化合物を含む作用物質の組み合わせでも処置され得る。この処置プロトコルは、関わっている脚の循環を身体の残りの部分から一時的に分離し、脚に供給している動脈に高用量の化学療法を注射するので、重篤な副作用を引き起こし得るこれらの用量に内部器官を曝露することなく、高用量が腫瘍の領域に提供される。通常、流体は、102°〜104°Fに加温される。この化学療法の手順において最もよく使用される薬物は、メルファランである。これは、腫瘍壊死因子(TNF)と呼ばれる別の作用物質とともに、および必要に応じて式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と併用して、投与され得る。
【0312】
治療的処置は、幹細胞の移植または処置とともに、上述の治療のいずれかによって補われ得るか、またはそれらのいずれかと併用され得る。改変アプローチの1つの例は、モノクローナル抗体が放射性同位体粒子(例えば、インジウムIn111、イットリウムY90、ヨウ素I−131)と併用される放射免疫療法である。併用療法の例としては、ヨウ素−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、イットリウム−90イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、Bexxar(登録商標)とCHOPとの併用が挙げられるが、これらに限定されない。
【0313】
式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体による処置との併用において有用な他の治療的手技としては、末梢血幹細胞移植、自家造血幹細胞移植、自家骨髄移植、抗体療法、生物学的治療、酵素阻害剤治療、全身照射法、幹細胞注入、幹細胞の支援を伴う骨髄除去、インビトロで処置された末梢血幹細胞の移植、臍帯血移植、免疫酵素法、薬理学的研究、低LETコバルト−60ガンマ線治療、ブレオマイシン、従来の手術、放射線療法および骨髄非破壊的な同種異系造血幹細胞移植が挙げられる。
【0314】
いくつかの実施形態において、本願は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、MMP9結合タンパク質および/または1個または複数のさらなる治療薬、ならびに薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物を提供する。1つの実施形態において、薬学的組成物は、MMP9結合タンパク質、1個または複数のさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る賦形剤、キャリアまたは希釈剤を含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体および抗MMP9抗体AB0045を含む。
【0315】
1つの実施形態において、薬学的組成物は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、抗MMP9抗体AB0045、免疫調節剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、抗MMP9抗体AB0045、抗炎症剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。ある特定の他の実施形態において、薬学的組成物は、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、抗MMP9抗体AB0045、抗新生物剤または抗がん剤である少なくとも1つのさらなる治療薬、および薬学的に許容され得る希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含む。1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体との併用処置に有用なMMP9化合物としては、マリマスタット(marimastat)(BB−2516)、チペマスタット(cipemastat)(Ro32−3555)およびWO2012/027721(Gilead Biologics)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0316】
1つの実施形態において、1個または複数のさらなる治療薬は、免疫調節剤、例えば、免疫賦活剤または免疫抑制剤である。ある特定の他の実施形態において、免疫調節剤は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200および/またはPD−1経路を含む免疫チェックポイントの機能を変化させることができる作用物質である。他の実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント調節剤である。例示的な免疫チェックポイント調節剤としては、抗CTLA−4抗体(例えば、イピリムマブ)、抗LAG−3抗体、抗B7−H3抗体、抗B7−H4抗体、抗Tim3抗体、抗BTLA抗体、抗KIR抗体、抗A2aR抗体、抗CD200抗体、抗PD−1抗体、抗PD−L1抗体、抗CD28抗体、抗CD80または抗CD86抗体、抗B7RP1抗体、抗B7−H3抗体、抗HVEM抗体、抗CD137または抗CD137L抗体、抗OX40または抗OX40L抗体、抗CD40または抗CD40L抗体、抗GAL9抗体、抗IL−10抗体およびA2aR薬物が挙げられる。そのようなある特定の免疫経路遺伝子産物に対しては、そのような遺伝子産物の小分子調節因子のような、そのような遺伝子産物のアンタゴニストまたはアゴニストの使用が企図される。1つの実施形態において、免疫調節剤は、抗PD−1または抗PD−L1抗体である。いくつかの実施形態において、免疫調節剤には、サイトカイン媒介性のシグナル伝達経路におけるメディエーターの機能を変化させることができるような作用物質が含まれる。
【0317】
いくつかの実施形態において、1個または複数のさらなる治療または抗がん剤は、がんの遺伝子治療または細胞療法である。がんの遺伝子治療および細胞療法には、正常な遺伝子をがん細胞に挿入して、変異したまたは変化した遺伝子を置き換えること;変異した遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;がん細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換してがん細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系(T細胞またはナチュラルキラー細胞)を活性化してがん細胞を殺滅するように、またはがん細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;がんに対する内因性免疫応答をさらに変更するために細胞活性を改変する遺伝的アプローチが含まれる。非限定的な例は、Algenpantucel−L(2つの膵臓細胞株)、Sipuleucel−T、遺伝子p53のSGT−53リポソームナノ送達(scL);T細胞療法(例えば、CD19 CAR−T チサゲンレクロイセル−T(CTL019)WO2012079000、WO2017049166、アキシカブタゲンシロロイセル(KTE−C19)US7741465、US6319494、JCAR−015 US7446190、JCAR−014、JCAR−020、JCAR−024、JCAR−023、JTCR−016、JCAR−018 WO2016090190、JCAR−017、(WO2016196388、WO2016033570、WO2015157386)、BPX−501 US9089520、WO2016100236、AU−105、UCART−22、ACTR−087、P−BCMA−101;活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO−109−AANK、FATE−NK100、LFU−835造血幹細胞である。
【0318】
1つの実施形態において、1個または複数のさらなる治療薬は、免疫チェックポイント阻害剤である。腫瘍は、抗原への慢性的な曝露に起因し、阻害性レセプターのアップレギュレーションを特徴とする、T細胞疲弊として知られる機構を利用することによって、免疫系を破壊する。これらの阻害性レセプターは、制御できない免疫反応を防ぐために、免疫チェックポイントとして働く。
【0319】
PD−1および阻害性コレセプター(例えば、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA−4、BおよびTリンパ球減弱因子(Attenuator)(BTLA;CD272)、T細胞免疫グロブリンおよびMucinドメイン−3(Tim−3)、リンパ球活性化遺伝子−3(Lag−3;CD223)などは、チェックポイント制御因子と称されることが多い。それらは、細胞外の情報に基づいて、細胞周期進行および他の細胞内のシグナル伝達プロセスが進むべきか否かに影響する分子決定基として作用する。
【0320】
T細胞レセプター(TCR)を介した特異的な抗原認識に加えて、T細胞活性化は、共刺激レセプターによって提供される正のシグナルと負のシグナルとのバランスによって制御される。これらの表面タンパク質は、通常、TNFレセプターまたはB7スーパーファミリーのメンバーである。活性化する共刺激分子に対するアゴニスト抗体および負の共刺激分子に対する阻止抗体が、T細胞の刺激を高めて、腫瘍の破壊を促進し得る。
【0321】
55kDの1型膜貫通タンパク質であるプログラム細胞死タンパク質1(PD−1またはCD279)は、免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーであるCD28、CTLA−4、誘導性共刺激物質(ICOS)およびBTLAを含むT細胞共刺激レセプターのCD28ファミリーのメンバーである。PD−1は、活性化T細胞上および活性化B細胞上で高度に発現される。PD−1の発現は、メモリーT細胞サブセット上でも様々な発現レベルで検出され得る。PD−1に特異的な2つのリガンド、すなわち、プログラム死−リガンド1(PD−L1であって、B7−H1またはCD274としても知られる)およびPD−L2(B7−DCまたはCD273としても知られる)が同定されている。PD−L1およびPD−L2は、マウスとヒトの両方の系において、PD−1に結合するとT細胞活性化をダウンレギュレートすると示されている(Okazakiら、Int.Immunol.,2007;19:813−824)。PD−1とそのリガンドであるPD−L1およびPD−L2(抗原提示細胞(APC)上および樹状細胞(DC)上に発現される)との相互作用によって、負の制御性刺激が伝達されて、活性化T細胞の免疫応答が下方調節される。PD−1が遮断されると、この負のシグナルが抑制され、T細胞応答が増幅される。数多くの研究が、がんの微小環境がPD−L1/PD−1シグナル伝達経路を操っていること、およびPD−L1発現の誘導ががんに対する免疫応答の阻害と関連するがゆえにがんの進行および転移を可能にさせていることを示している。PD−L1/PD−1シグナル伝達経路は、いくつかの理由で、がん免疫回避の主要な機構である。この経路は、末梢に見られる活性化エフェクターT細胞の免疫応答の負の制御に関わっている。PD−L1は、がん微小環境においてアップレギュレートされるが、PD−1は、活性化された腫瘍浸潤T細胞上でもアップレギュレートされるので、阻害の不完全なサイクルを増強する可能性がある。この経路は、双方向のシグナル伝達を介した自然免疫と適応免疫の両方の制御にも複雑に関わっている。これらの因子は、PD−1/PD−L1複合体を、がんが免疫応答を操り、それ自体の進行を促進し得る中心点にしている。
【0322】
臨床試験において試験される第1の免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4 mAbであるイピリムマブ(Yervoy,Bristol−Myers Squibb)であった。CTLA−4は、PD−1、BTLA、TIM−3、およびT細胞活性化のV−ドメイン免疫グロブリンサプレッサー(VISTA)も含む、レセプターの免疫グロブリンスーパーファミリーに属する。抗CTLA−4 mAbは、ナイーブの細胞と抗原を経験した細胞の両方による「中断」を無くす強力なチェックポイント阻害剤である。
【0323】
治療は、CD8+T細胞の抗腫瘍機能を高め、Foxp3+制御性T細胞に対するCD8+T細胞の比を高め、制御性T細胞の抑制機能を阻害する。TIM−3は、疲弊したCD8+T細胞によって発現される別の重要な阻害性レセプターとして同定された。がんのマウスモデルにおいて、最も機能障害性の腫瘍浸潤性CD8+T細胞が、実際にPD−1およびLAG−3を共発現することが示された。LAG−3は、エフェクターT細胞の機能を制限し、制御性T細胞の抑制活性を増強するように作用する、最近同定された別の阻害性レセプターである。PD−1およびLAG−3は、マウスの腫瘍浸潤T細胞によって広範に共発現されること、およびPD−1とLAG−3との組み合わされた遮断によって、がんのマウスモデルにおいて強力で相乗的な抗腫瘍免疫応答が誘発されることが最近明らかにされた。
【0324】
したがって、1つの実施形態において、本開示は、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1個または複数のさらなる免疫チェックポイント阻害剤と併用して使用することを提供する。1つの実施形態において、本開示は、がんを処置または予防するために、本明細書中に開示される式(I)の免疫チェックポイント阻害剤を1個または複数のさらなる免疫チェックポイント阻害剤および抗MMP9抗体またはその抗原結合フラグメントと併用して使用することを提供する。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−1および/もしくは抗PD−L1抗体または抗PD−1/PD−L1相互作用阻害剤であり得る。いくつかの実施形態において、抗PD−L1抗体は、B7−H1抗体、BMS936559抗体、MPDL3280A(アテゾリズマブ)抗体、MEDI−4736抗体、MSB0010718C抗体またはそれらの組み合わせであり得る。別の実施形態によると、抗PD−1抗体は、ニボルマブ抗体、ペンブロリズマブ抗体、ピジリズマブ(pidilizumab)抗体またはそれらの組み合わせであり得る。
【0325】
さらに、PD−1は、PD−L2−IgG組換え融合タンパク質であるAMP−224によっても標的にされ得る。免疫応答における阻害性経路のさらなるアンタゴニストとしては、IMP321、可溶性LAG−3 Ig融合タンパク質、および腫瘍に対する免疫応答を増大させるために使用されるMHCクラスIIアゴニストが挙げられる。リリルマブ(Lirilumab)は、KIRレセプターに対するアンタゴニストであり、BMS986016は、LAG3のアンタゴニストである。TIM−3−ガレクチン−9経路は、これもまたチェックポイント阻害に対する有望な標的である別の阻害性チェックポイント経路である。RX518は、複数のタイプの免疫細胞(制御性T細胞、エフェクターT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞および活性化樹状細胞を含む)の表面上に発現されるTNFレセプタースーパーファミリーのメンバーである糖質コルチコイド誘導腫瘍壊死因子レセプター(GITR)を標的にし、活性化する。したがって、1つの実施形態において、式(I)の化合物は、IMP321、リリルマブおよび/またはBMS986016と併用して使用され得る。
【0326】
本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−1抗体としては、完全ヒトIgG4抗PD−1モノクローナル抗体であるNivolumab/MDX−1106/BMS−936558/ONO1152;ヒト化IgG1モノクローナル抗体であるピジリズマブ(MDV9300/CT−011);ヒト化モノクローナルIgG4抗体であるペンブロリズマブ(MK−3475/ペンブロリズマブ/ランブロリズマブ);デュルバルマブ(MEDI−4736)およびアテゾリズマブが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に記載される組成物および方法において使用され得る抗PD−L1抗体としては、アベルマブ;完全ヒトIgG4抗体であるBMS−936559;ヒトモノクローナル抗体であるアテゾリズマブ(MPDL3280A/RG−7446);MEDI4736;MSB0010718CおよびMDX1105−01が挙げられるが、これらに限定されない。
【0327】
1つの実施形態において、それを必要とする患者に、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、抗PD−1抗体ニボルマブ、ペンブロリズマブ、および/またはピジリズマブと併用して投与される。1つの実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体との併用処置に有用な抗PD−L1抗体は、BMS−936559、アテゾリズマブまたはアベルマブである。1つの実施形態において、免疫調節剤は、免疫チェックポイント経路を阻害する。別の実施形態において、免疫チェックポイント経路は、CTLA−4、LAG−3、B7−H3、B7−H4、Tim3、BTLA、KIR、A2aR、CD200およびPD−1から選択される。本明細書中に記載される組成物および方法における、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体と併用して使用され得るさらなる抗体としては、それぞれ、米国特許第8,008,449号および同第7,943,743号に開示されている抗PD−1および抗PD−L1抗体が挙げられる。
【0328】
1つの実施形態において、1個または複数のさらなる治療薬は、抗炎症剤である。ある特定の他の実施形態において、抗炎症剤は、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)阻害剤である。本明細書中で使用されるとき、用語「TNFアルファ」、「TNF−α」および「TNFα」は、相互交換可能である。TNF−αは、主にマクロファージによって分泌されるが、リンパ系細胞、マスト細胞、内皮細胞、心筋細胞、脂肪組織、線維芽細胞および神経組織をはじめとした種々の他の細胞型によっても分泌される、炎症促進性サイトカインである。TNF−αは、血清中のエンドトキシン誘導因子、カケクチンおよび分化誘導因子としても知られる。腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーは、TNFアルファ、TNFベータ、CD40リガンド(CD40L)、Fasリガンド(FasL)、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)およびLIGHT(リンホトキシンに相同であって、誘導性の発現を示し、Tリンパ球によって発現されるレセプターであるHVEMに対してHSV糖タンパク質Dと競合する)、他の生理学的プロセスの中でも、体系的な炎症、腫瘍溶解、アポトーシスおよび急性期反応の惹起に関わる最も重要なサイトカインのいくつかを含む。
【0329】
上記の治療薬は、本明細書中に開示される化合物と併用して使用されるとき、例えば、参照されるマニュアル、例えば、Physicians Desk Referenceに示されている量、または有資格の介護者、すなわち、当業者に広く知られている量で使用され得る。本開示の方法では、そのような他の治療薬は、式(I)の化合物の投与前、投与と同時、または投与後に投与され得る。ある特定の他の治療薬は、単一の製剤またはキットに適用できるとき、組み合わされて、単一の製剤またはキットにされ得る。例えば、錠剤、カプセルまたは液体の製剤が、他の錠剤、カプセルまたは液体の製剤と組み合わされて、1つの固定用量または併用量の製剤またはレジメンにされ得る。他の組み合わせも、別々に、同時に、またはその他の方法で投与され得る。
HBVのための併用療法
【0330】
ある特定の実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置または予防するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、治療有効量の1個または複数(例えば、1、2、3、4個、1もしくは2個、1〜3個または1〜4個)のさらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。1つの実施形態において、HBV感染症を有しているかまたは有するリスクがあるヒトにおいてHBV感染症を処置するための方法が提供され、その方法は、そのヒトに治療有効量の本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、治療有効量の1個または複数(例えば、1、2、3、4個、1もしくは2個、1〜3個または1〜4個)のさらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0331】
ある特定の実施形態において、本開示は、HBV感染症を処置するための方法を提供し、その方法は、それを必要とする患者に、治療有効量の本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、HBV感染症の処置に適した、治療有効量の1個または複数(例えば、1、2、3、4個、1もしくは2個、1〜3個または1〜4個)のさらなる治療薬と併用して投与する工程を含む。
【0332】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、1つ、2つ、3つ、4つまたはそれよりも多いさらなる治療薬と併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、2つのさらなる治療薬と併用される。他の実施形態において、本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、3つのさらなる治療薬と併用される。さらなる実施形態において、本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、4つのさらなる治療薬と併用される。1つ、2つ、3つ、4つまたはそれよりも多いさらなる治療薬は、同じクラスの治療薬から選択される異なる治療薬であり得、そして/またはそれらのさらなる治療薬は、異なるクラスの治療薬から選択され得る。
HBV併用療法の投与
【0333】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物が、上に記載されたような1個または複数のさらなる治療薬と併用されるとき、組成物の構成要素は、同時または連続レジメンとして投与される。連続的に投与されるとき、その組み合わせは、2回またはそれを超える投与で投与され得る。
【0334】
本明細書中に開示される化合物と1個または複数のさらなる治療薬との同時投与は、一般に、各作用物質の治療有効量が患者の身体内に存在するような、本明細書中に開示される化合物と1個または複数のさらなる治療薬との同時投与または連続投与のことを指す。
【0335】
同時投与は、単位投与量の本明細書中に開示される化合物の投与の投与前または投与後の、単位投与量の1個または複数のさらなる治療薬を含む。本明細書中に開示される化合物は、1個または複数のさらなる治療薬の投与の数秒以内、数分以内または数時間以内に投与され得る。例えば、いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の1個または複数のさらなる治療薬が投与される。あるいは、他の実施形態において、単位用量の1個または複数のさらなる治療薬が、まず投与された後、数秒以内または数分以内に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。いくつかの実施形態において、単位用量の本明細書中に開示される化合物が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の1個または複数のさらなる治療薬が投与される。他の実施形態において、単位用量の1個または複数のさらなる治療薬が、まず投与された後、ある時間(例えば、1〜12時間)後に、単位用量の本明細書中に開示される化合物が投与される。
【0336】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、患者への同時投与用の単位剤形として、例えば、経口投与用の固形剤形として、1個または複数のさらなる治療薬と併用される。
【0337】
ある特定の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するために有用な1つまたは複数の他の化合物を必要に応じて含有してもよい錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、錠剤は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための別の活性成分を含有することができる。
【0338】
ある特定の実施形態において、そのような錠剤は、1日1回の投与に適している。
【0339】
本明細書中に記載される化合物は、化学療法剤、免疫調節物質、免疫治療薬、治療用抗体、治療用ワクチン、二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、Bites(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体)、抗体薬物結合体(ADC)、遺伝子修飾因子または遺伝子編集因子(gene editors)(例えば、CRISPR Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、ホーミングエンドヌクレアーゼ、合成ヌクレアーゼ、TALENs)、細胞療法(例えば、CAR−T(キメラ抗原レセプターT細胞)およびTCR−T(操作されたT細胞レセプター)剤)またはそれらの任意の組み合わせのうちの1個または複数のものとともに使用され得るかまたは併用され得る。
【0340】
上記の実施形態において、さらなる治療薬は、抗HBV剤であり得る。例えば、さらなる治療薬は、HBV併用薬、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための他の薬物、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、サイトカイン、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、遺伝子修飾因子または編集因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV抗体、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫グロブリンアゴニスト、免疫グロブリンG調節因子、免疫調節物質、インドールアミン−2、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターフェロンアゴニスト、インターフェロンアルファ1リガンド、インターフェロンアルファ2リガンド、インターフェロンアルファ5リガンド調節因子、インターフェロンアルファリガンド、インターフェロンアルファリガンド調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、インターフェロンベータリガンド、インターフェロンリガンド、インターフェロンレセプター調節因子、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM5阻害剤、KDM1阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、マイクロRNA(miRNA)遺伝子治療剤、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、組換えスカベンジャーレセプターA(SRA)タンパク質、組換えサイモシンアルファ−1、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子合成ヘアピンRNA(sshRNAs)、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様レセプター(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs)およびそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
【0341】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置することを必要とする患者における、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置する方法であって、有効量の本明細書中に記載される化合物をNS5A阻害剤、NS5B阻害剤、NS3阻害剤またはそれらの組み合わせなどの有効量の1つまたは複数の抗HCV作用物質を併用して投与する工程を含む方法が本明細書中に提供される。
【0342】
いくつかの実施形態において、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置することを必要とするヒトにおける、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、患者に有効量の本明細書中に記載される化合物を有効量のNS5A阻害剤と併用して投与する工程を含む方法が提供される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルまたはベルパタスビルである。いくつかの実施形態において、それを必要とするヒトにおける、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、患者に有効量の本明細書中に記載される化合物を有効量のNS5B阻害剤と併用して投与する工程を含む方法が提供される。いくつかの実施形態において、NS5B阻害剤は、ソホスブビルまたはメリシタビンである。いくつかの実施形態において、それを必要とするヒトにおける、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置する方法であって、患者に有効量の本明細書中に記載される化合物を有効量のNS3阻害剤と併用して投与する工程を含む方法が提供される。いくつかの実施形態において、NS3阻害剤は、ボクシラプレビルである。
【0343】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量と併用して投与される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルであり、NS5B阻害剤は、ソホスブビルである。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのNS5A阻害剤とNS5B阻害剤と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのレジパスビルおよびソホスブビル(例えば、レジパスビル90mg/ソホスブビル400mg)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のHARVONI(登録商標)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのベルパタスビルおよびソホスブビル(例えば、ベルパタスビル100mg/ソホスブビル400mg)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のEPCLUSA(登録商標)と併用して投与される。
【0344】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量と併用して投与される。いくつかの実施形態において、NS5A阻害剤は、レジパスビルであり、NS5B阻害剤は、ソホスブビルである。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのNS5A阻害剤およびNS5B阻害剤と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのレジパスビルおよびソホスブビル(例えば、レジパスビル90mg/ソホスブビル400mg)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量のHARVONI(登録商標)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量の固定用量の組み合わせのベルパタスビルおよびソホスブビル(例えば、ベルパタスビル100mg/ソホスブビル400mg)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の表1Aまたは表1Bの化合物を、有効量のEPCLUSA(登録商標)と併用して投与される。
【0345】
いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のNS5A阻害剤と有効量のNS5B阻害剤の両方の有効量、および必要に応じてNS3阻害剤と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、有効量のソホスブビル、ベルパタスビルおよびボクシラプレビル(例えば、ソホスブビル400mg/ベルパタスビル100mg/ボクシラプレビル100mg)と併用して投与される。いくつかの実施形態において、患者は、有効量の本明細書中に記載される化合物(表1Aまたは表1B)を、有効量のVOSEVI(商標)と併用して投与される。
【0346】
ある特定の実施形態において、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、B型肝炎ウイルス(HBV)の処置に有用な1個または複数の他の化合物を必要に応じて含み得る錠剤として製剤化される。ある特定の実施形態において、その錠剤は、B型肝炎ウイルス(HBV)を処置するための別の活性成分(例えば、3−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、アポリポタンパク質A1調節因子、アルギナーゼ阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、CCR2ケモカインアンタゴニスト、CD137阻害剤、CD160阻害剤、CD305阻害剤、CD4アゴニストおよび調節因子、HBcAgを標的にする化合物、B型肝炎コア抗原(HBcAg)を標的にする化合物、コアタンパク質アロステリックモジュレーター、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、DNAポリメラーゼ阻害剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、エピジェネティック修飾因子、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、HBV複製阻害剤、HBV RNAse阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、HBx阻害剤、B型肝炎大エンベロープタンパク質調節因子、B型肝炎大エンベロープタンパク質刺激物質、B型肝炎構造タンパク質調節因子、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の分泌またはアセンブリの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、B型肝炎ウイルス複製阻害剤、肝炎ウイルス構造タンパク質阻害剤、HIV−1逆転写酵素阻害剤、ヒアルロニダーゼ阻害剤、IAPs阻害剤、IL−2アゴニスト、IL−7アゴニスト、免疫調節物質、インドールアミン−2阻害剤、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、インターロイキン−2リガンド、ipi4阻害剤、リジンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、KDM1阻害剤、KDM5阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、Axlの調節因子、B7−H3の調節因子、B7−H4の調節因子、CD160の調節因子、CD161の調節因子、CD27の調節因子、CD47の調節因子、CD70の調節因子、GITRの調節因子、HEVEMの調節因子、ICOSの調節因子、Merの調節因子、NKG2Aの調節因子、NKG2Dの調節因子、OX40の調節因子、SIRPアルファの調節因子、TIGITの調節因子、Tim−4の調節因子、Tyroの調節因子、Na+−タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)阻害剤、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、NOD2遺伝子刺激物質、核タンパク質阻害剤、核タンパク質調節因子、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、ペプチジルプロリルイソメラーゼ阻害剤、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、逆転写酵素阻害剤、リボヌクレアーゼ阻害剤、RNA DNAポリメラーゼ阻害剤、SLC10A1遺伝子阻害剤、SMAC模倣物、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、インターフェロン遺伝子の刺激物質(STING)のアゴニスト、NOD1の刺激物質、T細胞表面糖タンパク質CD28阻害剤、T−細胞表面糖タンパク質CD8調節因子、サイモシンアゴニスト、サイモシンアルファ1リガンド、Tim−3阻害剤、TLR−3アゴニスト、TLR−7アゴニスト、TLR−9アゴニスト、TLR9遺伝子刺激物質、toll様レセプター(TLR)調節因子、ウイルスリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤およびそれらの組み合わせ)を含み得る。
【0347】
ある特定の実施形態において、本開示の化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、B型肝炎ウイルス(HBV)併用薬、HBVワクチン、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節物質toll様レセプター(TLR)調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAiエンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチド(ribonucelotide)レダクターゼ阻害剤、HBV E抗原阻害剤、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、ファルネソイドXレセプターアゴニスト、HBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質、NOD2刺激物質、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、KDM阻害剤、HBV複製阻害剤、アルギナーゼ阻害剤および他のHBV薬物から選択される1個、2個、3個、4個またはそれを超えるさらなる治療薬と併用される。
HBV併用薬
【0348】
HBVを処置するための併用薬の例としては、TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩とエムトリシタビン(emtricitabine));ABX−203とラミブジンとPEG−IFN−アルファ;ABX−203アデホビル(adefovir)とPEG−IFNアルファ;およびINO−1800(INO−9112とRG7944)が挙げられる。
他のHBV薬物
【0349】
HBVを処置するための他の薬物の例としては、アルファ−ヒドロキシトロポロン、アムドキソビル(amdoxovir)、ベータ−ヒドロキシシトシンヌクレオシド、AL−034、CCC−0975、エルブシタビン(elvucitabine)、エゼチミブ、シクロスポリンA、ゲンチオピクリン(ゲンチオピクロシド)、JNJ−56136379、ニタゾキサニド(nitazoxanide)、ビリナパント(birinapant)、NJK14047、NOV−205(モリキサン(molixan)、BAM−205)、オリゴチド(oligotide)、ミボチラート(mivotilate)、フェロン(feron)、GST−HG−131、レバミゾール、Ka Shu Ning、アロフェロン(alloferon)、WS−007、Y−101(Ti Fen Tai)、rSIFN−co、PEG−IIFNm、KW−3、BP−Inter−014、オレアノール酸、HepB−nRNA、cTP−5(rTP−5)、HSK−II−2、HEISCO−106−1、HEISCO−106、Hepbarna、IBPB−006IA、Hepuyinfen、DasKloster 0014−01、ISA−204、Jiangantai(Ganxikang)、MIV−210、OB−AI−004、PF−06、ピクロシド(picroside)、DasKloster−0039、ヘプランタイ(hepulantai)、IMB−2613、TCM−800B、還元型グルタチオン、RO−6864018、RG−7834、UB−551およびZH−2N、ならびにUS20150210682(Roche)、US2016/0122344(Roche)、WO2015173164、WO2016023877、US2015252057A(Roche)、WO16128335A1(Roche)、WO16120186A1(Roche)、US2016237090A(Roche)、WO16107833A1(Roche)、WO16107832A1(Roche)、US2016176899A(Roche)、WO16102438A1(Roche)、WO16012470A1(Roche)、US2016220586A(Roche)およびUS2015031687A(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
HBVワクチン
【0350】
HBVワクチンには、予防用ワクチンと治療用ワクチンの両方が含まれる。HBV予防用ワクチンの例としては、Vaxelis、Hexaxim、Heplisav、Mosquirix、DTwP−HBVワクチン、Bio−Hep−B、D/T/P/HBV/M(LBVP−0101;LBVW−0101)、DTwP−Hepb−Hib−IPVワクチン、Heberpenta L、DTwP−HepB−Hib、V−419、CVI−HBV−001、Tetrabhay、B型肝炎予防用ワクチン(Advax Super D)、Hepatrol−07、GSK−223192A、ENGERIX B(登録商標)、組換えB型肝炎ワクチン(筋肉内,Kangtai Biological Products)、組換えB型肝炎ワクチン(Hansenual polymorpha酵母,筋肉内,Hualan Biological Engineering)、組換えB型肝炎表面抗原ワクチン、Bimmugen、Euforavac、Eutravac、anrix−DTaP−IPV−Hep B、HBAI−20、Infanrix−DTaP−IPV−Hep B−Hib、Pentabio Vaksin DTP−HB−Hib、Comvac 4、Twinrix、Euvax−B、Tritanrix HB、Infanrix Hep B、Comvax、DTP−Hib−HBVワクチン、DTP−HBVワクチン、Yi Tai、Heberbiovac HB、Trivac HB、GerVax、DTwP−Hep B−Hibワクチン、Bilive、Hepavax−Gene、SUPERVAX、Comvac5、Shanvac−B、Hebsulin、Recombivax HB、Revac B mcf、Revac B+、Fendrix、DTwP−HepB−Hib、DNA−001、Shan5、Shan6、rhHBsAGワクチン、HBI五価ワクチン、LBVD、Infanrix HeXaおよびDTaP−rHB−Hibワクチンが挙げられる。
【0351】
HBV治療用ワクチンの例としては、HBsAG−HBIG複合体、ARB−1598、Bio−Hep−B、NASVAC、abi−HB(静脈内)、ABX−203、Tetrabhay、GX−110E、GS−4774、ペプチドワクチン(イプシロンPA−44)、Hepatrol−07、NASVAC(NASTERAP)、IMP−321、BEVAC、Revac B mcf、Revac B+、MGN−1333、KW−2、CVI−HBV−002、AltraHepB、VGX−6200、FP−02、FP−02.2、TG−1050、NU−500、HBVax、im/TriGrid/抗原ワクチン、Mega−CD40L−アジュバント添加ワクチン、HepB−v、RG7944(INO−1800)、組換えVLPベース治療用ワクチン(HBV感染,VLP Biotech)、AdTG−17909、AdTG−17910 AdTG−18202、ChronVac−B、TG−1050およびLm HBVが挙げられる。
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤
【0352】
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の例としては、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、エムトリシタビン(EMTRIVA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジピボキシル、テノホビルジピボキシルフマル酸塩、テノホビルオクタデシルオキシエチルエステル、CMX−157、ベシフォビル(besifovir)、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、エンテカビルマレイン酸塩、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))、プラデフォビル(pradefovir)、クレブジン、リバビリン、ラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))、ホスファジド(phosphazide)、ファムシクロビル、フソリン(fusolin)、メタカビル(metacavir)、SNC−019754、FMCA、AGX−1009、AR−II−04−26、HIP−1302、テノホビルジソプロキシルアスパラギン酸、テノホビルジソプロキシルオロト酸塩およびHS−10234が挙げられる。
免疫調節物質
【0353】
免疫調節物質の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、イミドール塩酸塩、インガロン(ingaron)、dermaVir、プラケニル(ヒドロキシクロロキン)、プロロイキン、ヒドロキシ尿素、ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体であるミコフェノール酸モフェチル(MMF)、WF−10、リバビリン、IL−12、INO−9112、ポリマーポリエチレンイミン(PEI)、Gepon、VGV−1、MOR−22、BMS−936559、RO−7011785、RO−6871765、AIC−649およびIR−103が挙げられる。
Toll様レセプター(TLR)調節因子
【0354】
TLR調節因子には、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12およびTLR13の調節因子が含まれる。TLR3調節因子の例としては、リンタトリモド(rintatolimod)、ポリ−ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH−33、MCT−465、MCT−475、GS−9688およびND−1.1が挙げられる。
【0355】
TLR7調節因子の例としては、GS−9620、GSK−2245035、イミキモド、レシキモド、DSR−6434、DSP−3025、IMO−4200、MCT−465、MEDI−9197、3M−051、SB−9922、3M−052、Limtop、TMX−30X、TMX−202、RG−7863、RG−7795、RG−7854、ならびにUS20100143301(Gilead Sciences)、US20110098248(Gilead Sciences)およびUS20090047249(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
【0356】
TLR8調節因子の例としては、モトリモド、レシキモド、3M−051、3M−052、MCT−465、IMO−4200、VTX−763、VTX−1463、ならびにUS20140045849(Janssen)、US20140073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、US20140350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、US20080234251(Array Biopharma)、US20080306050(Array Biopharma)、US20100029585(Ventirx Pharma)、US20110092485(Ventirx Pharma)、US20110118235(Ventirx Pharma)、US20120082658(Ventirx Pharma)、US20120219615(Ventirx Pharma)、US20140066432(Ventirx Pharma)、US20140088085(Ventirx Pharma)、US20140275167(Novira Therapeutics)およびUS20130251673(Novira Therapeutics)に開示されている化合物が挙げられる。
【0357】
TLR9調節因子の例としては、BB−001、BB−006、CYT−003、IMO−2055、IMO−2125、IMO−3100、IMO−8400、IR−103、IMO−9200、アガトリモド(agatolimod)、DIMS−9054、DV−1079、DV−1179、AZD−1419、レフトリモド(leftolimod)(MGN−1703)、リテニモドおよびCYT−003−QbG10が挙げられる。
インターフェロンアルファレセプターリガンド
【0358】
インターフェロンアルファレセプターリガンドの例としては、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、PEG化インターフェロンアルファ−1b、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、Veldona、Infradure、Roferon−A、YPEG−インターフェロンアルファ−2a(YPEG−rhIFNアルファ−2a)、P−1101、Algeron、Alfarona、Ingaron(インターフェロンガンマ)、rSIFN−co(組換えスーパー化合物インターフェロン)、Yペグインターフェロンアルファ−2b(YPEG−rhIFNアルファ−2b)、MOR−22、ペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、Bioferon、Novaferon、Inmutag(Inferon)、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(Axxo)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、インターフェロン−アルファ2(CJ)、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−A、BLAUFERON−B、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN、Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、インターフェロンアルファ2a、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ロペグインターフェロンアルファ−2b、rHSA−IFNアルファ−2a(組換えヒト血清アルブミンインターフェロン(intereferon)アルファ2a融合タンパク質)、rHSA−IFNアルファ2b、組換えヒトインターフェロンアルファ−(1b、2a、2b)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、ペグインターフェロンアルファ−2a、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、Layfferon、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Pegstat、rHSA−IFNアルファ−2b、SFR−9216およびInterapo(Interapa)が挙げられる。
ヒアルロニダーゼ阻害剤
【0359】
ヒアルロニダーゼ阻害剤の例としては、アストドリマー(astodrimer)が挙げられる。
B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤
【0360】
HBsAg阻害剤の例としては、HBF−0259、PBHBV−001、PBHBV−2−15、PBHBV−2−1、REP−9AC、REP−9C、REP−9、REP−2139、REP−2139−Ca、REP−2165、REP−2055、REP−2163、REP−2165、REP−2053、REP−2031およびREP−006およびREP−9AC’が挙げられる。
【0361】
HBsAg分泌阻害剤の例としては、BM601が挙げられる。
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤
【0362】
細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤の例としては、AGEN−2041、AGEN−1884、イピリムマブ(ipilumimab)、ベラタセプト、PSI−001、PRS−010、Probody mAb、トレメリムマブ(tremelimumab)およびJHL−1155が挙げられる。
シクロフィリン阻害剤
【0363】
シクロフィリン阻害剤の例としては、CPI−431−32、EDP−494、OCB−030、SCY−635、NVP−015、NVP−018、NVP−019、STG−175、ならびにUS8513184(Gilead Sciences)、US20140030221(Gilead Sciences)、US20130344030(Gilead Sciences)およびUS20130344029(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられる。
HBVウイルス侵入阻害剤
【0364】
HBVウイルス侵入阻害剤の例としては、Myrcludex Bが挙げられる。
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA
【0365】
アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNAの例としては、ISIS−HBVRx、IONIS−HBVRx、IONIS−GSK6−LRx、GSK−3389404、RG−6004が挙げられる。
低分子干渉RNA(siRNA)およびddRNAi
【0366】
siRNAの例としては、TKM−HBV(TKM−HepB)、ALN−HBV、SR−008、HepB−nRNAおよびARC−520、ARC−521、ARB−1740、ARB−1467が挙げられる。
【0367】
DNA指向性RNA干渉(ddRNAi)の例としては、BB−HB−331が挙げられる。
エンドヌクレアーゼ調節因子
【0368】
エンドヌクレアーゼ調節因子の例としては、PGN−514が挙げられる。
リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤
【0369】
リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤の例としては、Trimidoxが挙げられる。
HBV E抗原阻害剤
【0370】
HBV E抗原阻害剤の例としては、オウゴニン(wogonin)が挙げられる。
共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤
【0371】
cccDNA阻害剤の例としては、BSBI−25およびCHR−101が挙げられる。
ファルネソイドXレセプターアゴニスト
【0372】
ファルネソイドxレセプターアゴニストの例はEYP−001など。
HBV抗体
【0373】
B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体の例としては、GC−1102、XTL−17、XTL−19、KN−003、IV Hepabulin SNおよび完全ヒトモノクローナル抗体治療(B型肝炎ウイルス感染,Humabs BioMed)が挙げられる。モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含むHBV抗体の例としては、Zutectra、Shang Sheng Gan Di、Uman Big(Hepatitis B Hyperimmune)、Omri−Hep−B、Nabi−HB、Hepatect CP、HepaGam B、igantibe、Niuliva、CT−P24、B型肝炎免疫グロブリン(静脈内,pH4,HBV感染,Shanghai RAAS Blood Products)およびFovepta(BT−088)が挙げられる。HBC−34などの完全ヒトモノクローナル抗体。
CCR2ケモカインアンタゴニスト
【0374】
CCR2ケモカインアンタゴニストの例としては、プロパゲルマニウムが挙げられる。
サイモシンアゴニスト
【0375】
サイモシンアゴニストの例としては、組換えサイモシンアルファ1であるThymalfasin(GeneScience)が挙げられる。
サイトカイン
【0376】
サイトカインの例としては、組換えIL−7、CYT−107、インターロイキン−2(IL−2、Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、IL−15、IL−21、IL−24およびセルモロイキンが挙げられる。
核タンパク質調節因子
【0377】
核タンパク質調節因子は、HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤であり得る。核タンパク質調節因子の例としては、AB−423、AT−130、GLS4、NVR−1221、NVR−3778、BAY41−4109、モルホチアジンメシル酸塩、JNJ−379、RG−7907、ABI−H0731、ABI−H2158およびDVR−23が挙げられる。
【0378】
キャプシド阻害剤の例としては、US2014/0275167(Novira Therapeutics)、US2013/0251673(Novira Therapeutics)、US2014/0343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、US2013/0267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US2015/0225355(Novira)、US2014/0178337(Novira)、US2015/0315159(Novira)、US2015/0197533(Novira)、US2015/0274652(Novira)、US2015/0259324(Novira)、US2015/0132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)に開示されている化合物が挙げられる。
レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激物質
【0379】
レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質の例としては、SB−9200、SB−40、SB−44、ORI−7246、ORI−9350、ORI−7537、ORI−9020、ORI−9198およびORI−7170、RGT−100が挙げられる。
NOD2刺激物質
【0380】
NOD2の刺激物質の例としては、SB−9200が挙げられる。
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤
【0381】
PI3K阻害剤の例としては、イデラリシブ、ACP−319、AZD−8186、AZD−8835、ブパリシブ、CDZ−173、CLR−457、ピクチリシブ、ネラチニブ、リゴサチブ、リゴサチブナトリウム、EN−3342、TGR−1202、アルペリシブ、デュベリシブ、IPI−549、UCB−5857、タセリシブ、XL−765、ゲダトリシブ(gedatolisib)、ME−401、VS−5584、コパンリシブ、CAIオロト酸塩、ペリフォシン、RG−7666、GSK−2636771、DS−7423、パヌリシブ(panulisib)、GSK−2269557、GSK−2126458、CUDC−907、PQR−309、INCB−40093、ピララリシブ(pilaralisib)、BAY−1082439、プキチニブ(puquitinib)メシル酸塩、SAR−245409、AMG−319、RP−6530、ZSTK−474、MLN−1117、SF−1126、RV−1729、ソノリシブ(sonolisib)、LY−3023414、SAR−260301、TAK−117、HMPL−689、テナリシブ(tenalisib)、ボキスタリシブ(voxtalisib)およびCLR−1401が挙げられる。
インドールアミン−2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤
【0382】
IDO阻害剤の例としては、エパカドスタット(INCB24360)、レスミノスタット(4SC−201)、インドキシモド、F−001287、SN−35837、NLG−919、GDC−0919、GBV−1028、GBV−1012、NKTR−218、ならびにUS2010/0015178(Incyte)、US2016/137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)およびWO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)に開示されている化合物が挙げられる。
PD−1阻害剤
【0383】
PD−1阻害剤の例としては、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、BGB−108、SHR−1210、PDR−001、PF−06801591、IBI−308、GB−226、STI−1110およびmDX−400が挙げられる。
PD−L1阻害剤
【0384】
PD−L1阻害剤の例としては、アテゾリズマブ、アベルマブ、AMP−224、MEDI−0680、RG−7446、GX−P2、デュルバルマブ、KY−1003、KD−033、MSB−0010718C、TSR−042、ALN−PDL、STI−A1014、CX−072およびBMS−936559が挙げられる。
【0385】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、WO2018026971、US20180044329、US20180044305、US20180044304、US20180044303、US20180044350、US20180057455、US20180057486、US20180045142、WO20180044963、WO2018044783、WO2018009505、WO20180044329、WO2017066227、WO2017087777、US20170145025、WO2017079669、WO2017070089、US2017107216、WO2017222976、US20170262253、WO2017205464、US20170320875、WO2017192961、WO2017112730、US20170174679、WO2017106634、WO2017202744、WO2017202275、WO2017202273、WO2017202274、WO2017202276、WO2017180769、WO2017118762、WO2016041511、WO2016039749、WO2016142835、WO2016142852、WO2016142886、WO2016142894およびWO2016142833に開示されているものなどの化合物と併用される。
組換えサイモシンアルファ−1
【0386】
組換えサイモシンアルファ−1の例としては、NL−004およびPEG化サイモシンアルファ−1が挙げられる。
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
【0387】
BTK阻害剤の例としては、ABBV−105、アカラブルチニブ(ACP−196)、ARQ−531、BMS−986142、ダサチニブ、イブルチニブ、GDC−0853、PRN−1008、SNS−062、ONO−4059、BGB−3111、ML−319、MSC−2364447、RDX−022、X−022、AC−058、RG−7845、スペブルチニブ、TAS−5315、TP−0158、TP−4207、HM−71224、KBP−7536、M−2951、TAK−020、AC−0025、ならびにUS20140330015(Ono Pharmaceutical)、US20130079327(Ono Pharmaceutical)およびUS20130217880(Ono Pharmaceutical)に開示されている化合物が挙げられる。
KDM阻害剤
【0388】
KDM5阻害剤の例としては、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)に開示されている化合物が挙げられる。
【0389】
KDM1阻害剤の例としては、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されている化合物およびGSK−2879552、RG−6016、ORY−2001が挙げられる。
HBV複製阻害剤
【0390】
B型肝炎ウイルス複製阻害剤の例としては、イソチアフルジン(isothiafludine)、IQP−HBV、RM−5038およびXingantieが挙げられる。
アルギナーゼ阻害剤
【0391】
アルギナーゼ阻害剤の例としては、CB−1158、C−201およびレスミノスタットが挙げられる。
遺伝子治療および細胞療法
【0392】
遺伝子をサイレンシングする遺伝子改変;感染細胞を直接殺滅する遺伝的アプローチ;患者自身の免疫系のほとんどを置換して感染細胞に対する免疫応答を高めるように、または患者自身の免疫系を活性化して感染細胞を殺滅するように、または感染細胞を見つけ出して殺滅するようにデザインされた免疫細胞の注入;感染に対する内因性の免疫応答性をさらに変更するために細胞の活性を改変する遺伝的アプローチを含む遺伝子治療および細胞療法。
遺伝子編集因子
【0393】
ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9システム、ジンクフィンガーヌクレアーゼシステム、TALENシステム、ホーミングエンドヌクレアーゼシステムおよびメガヌクレアーゼシステム;例えば、標的化切断を介したcccDNA除去およびB型肝炎ウイルス(HBV)の1個または複数のウイルス遺伝子の変更からなる群より選択される。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子の変更(例えば、ノックアウトおよび/またはノックダウン)とは、(1)PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、PまたはSP遺伝子発現の低減または排除、(2)Precore、Core、Xタンパク質、長い表面タンパク質、中央の表面タンパク質、Sタンパク質(HBs抗原およびHBsAgとしても知られる)、ポリメラーゼタンパク質、および/またはB型肝炎のスプライシングされたタンパク質機能(HBe、HBc、HBx、PreS1、PreS2、S、Polおよび/またはHBSPの干渉、または(3)HBe、HBc、HBx、LHBs、MHBs、SHBs、Polおよび/またはHBSPタンパク質の細胞内、血清および/または実質内レベルの低減または排除のことを指す。PreC、C、X、PreSI、PreS2、S、Pおよび/またはSP遺伝子のうちの1個または複数の遺伝子のノックダウンは、HBV cccDNA内および/またはインテグレートされたHBV DNA内の遺伝子を標的にすることによって行われる。
CAR−T細胞療法
【0394】
キメラ抗原レセプター(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞の集団であって、ここで、そのCARは、HBV抗原結合ドメインを含む。その免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。いくつかの実施形態において、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞またはそれらの組み合わせである。細胞は、自己細胞または同種異系細胞であり得る。
TCR−T細胞療法
【0395】
HBV特異的T細胞レセプターを発現するT細胞。TCR−T細胞は、ウイルス感染細胞の表面上に提示されるHBV由来ペプチドを標的にするように操作されている。
【0396】
HBV表面抗原(HBsAg)特異的TCRを発現するT細胞。
LTCR−H2−1などのHBVの処置に向けられたTCR−T療法
HBV併用療法
【0397】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬と併用される。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を1個または複数(例えば、1、2、3、4個、1もしくは2個、1〜3個または1〜4個)のさらなる治療薬および薬学的に許容され得るキャリア、希釈剤または賦形剤と併用して含む薬学的組成物が、提供される。
HBV DNAポリメラーゼ阻害剤の併用療法
【0398】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤と併用される。別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンラムダ、組換えサイモシンアルファ−1、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、エピジェネティック修飾因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤、IDO阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも1つのさらなる治療薬と併用される。
【0399】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0400】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0401】
別の特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質阻害剤またはHBVキャプシドタンパク質阻害剤)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
HBV薬物併用療法
【0402】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、インターフェロンアルファレセプターリガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、組換えIL−7、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBcAgを標的にする化合物、シクロフィリン阻害剤、HBVワクチン、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド標的化ウイルスmRNA、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、エンドヌクレアーゼ調節因子、リボヌクレオチドレダクターゼの阻害剤、B型肝炎ウイルスE抗原阻害剤、組換えSRAタンパク質、srcキナーゼ阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、sshRNAs、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体およびTCR様抗体)を含む)、CCR2ケモカインアンタゴニスト、サイモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、NOD2の刺激物質、NOD1の刺激物質、IDO阻害剤、組換えサイモシンアルファ−1、アルギナーゼ阻害剤、STINGアゴニスト、PI3K阻害剤、リンホトキシンベータレセプター活性化因子、ナチュラルキラー細胞レセプター2B4阻害剤、リンパ球活性化遺伝子3阻害剤、CD160阻害剤、ipi4阻害剤、CD137阻害剤、キラー細胞レクチン様レセプターサブファミリーGメンバー1阻害剤、TIM−3阻害剤、B−およびT−リンパ球減弱因子阻害剤、エピジェネティック修飾因子、CD305阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、PEG−インターフェロンLambd、BTK阻害剤、TIGITの調節因子、CD47の調節因子、SIRPアルファの調節因子、ICOSの調節因子、CD27の調節因子、CD70の調節因子、OX40の調節因子、NKG2Dの調節因子、Tim−4の調節因子、B7−H4の調節因子、B7−H3の調節因子、NKG2Aの調節因子、GITRの調節因子、CD160の調節因子、HEVEMの調節因子、CD161の調節因子、Axlの調節因子、Merの調節因子、Tyroの調節因子、遺伝子修飾因子または編集因子(例えば、CRISPR(CRISPR Cas9を含む)、ジンクフィンガーヌクレアーゼまたは合成ヌクレアーゼ(TALENs))、IAPs阻害剤、SMAC模倣物、KDM5阻害剤およびB型肝炎ウイルス複製阻害剤からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0403】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにペグインターフェロンアルファ−2b(PEG−INTRON(登録商標))、MULTIFERON(登録商標)、インターフェロンアルファ1b(HAPGEN(登録商標))、インターフェロンアルファ−2b(INTRON A(登録商標))、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(PEGASYS(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(HUMOFERON(登録商標))、リバビリン、インターフェロンベータ−1a(AVONEX(登録商標))、Bioferon、Ingaron、Inmutag(Inferon)、Algeron、Roferon−A、Oligotide、Zutectra、Shaferon、インターフェロンアルファ−2b(AXXO)、Alfaferone、インターフェロンアルファ−2b(BioGeneric Pharma)、Feron、インターフェロン−アルファ2(CJ)、BEVAC、Laferonum、VIPEG、BLAUFERON−B、BLAUFERON−A、Intermax Alpha、Realdiron、Lanstion、Pegaferon、PDferon−B、インターフェロンアルファ−2b(IFN,Laboratorios Bioprofarma)、アルファインターフェロンa2b、Kalferon、Pegnano、Feronsure、PegiHep、インターフェロンアルファ2b(Zydus−Cadila)、Optipeg A、Realfa 2B、Reliferon、インターフェロンアルファ−2b(Amega)、インターフェロンアルファ−2b(Virchow)、ペグインターフェロンアルファ−2b(Amega)、Reaferon−EC、Proquiferon、Uniferon、Urifron、インターフェロンアルファ−2b(Changchun Institute of Biological Products)、Anterferon、Shanferon、MOR−22、インターロイキン−2(IL−2,Immunex)、組換えヒトインターロイキン−2(Shenzhen Neptunus)、Layfferon、Ka Shu Ning、Shang Sheng Lei Tai、INTEFEN、SINOGEN、Fukangtai、Alloferonおよびセルモロイキンからなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0404】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびに免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0405】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬、ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される少なくとも第2のさらなる治療薬と併用される。
【0406】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1、2または3つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0407】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;免疫調節物質、TLR調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤およびNOD2の刺激物質からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬;ならびにHBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1または2つのさらなる治療薬と併用される。
【0408】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、アデホビル(HEPSERA(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(VIREAD(登録商標))、テノホビルアラフェナミド、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エンテカビル(BARACLUDE(登録商標))、テルビブジン(TYZEKA(登録商標))またはラミブジン(EPIVIR−HBV(登録商標))からなる群より選択される第1のさらなる治療薬;ならびに免疫調節物質、TLR7調節因子、TLR8調節因子、HBsAg阻害剤、HBsAgの分泌またはアセンブリの阻害剤、HBV治療用ワクチン、HBV抗体(B型肝炎ウイルスの表面抗原を標的にするHBV抗体および二重特異性抗体および「抗体様」治療用タンパク質(例えば、DARTs(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体またはTCR様抗体)を含む)、シクロフィリン阻害剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1の刺激物質、RIG−I様レセプターの刺激物質、PD−1阻害剤、PD−L1阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、PI3K阻害剤、IDO阻害剤、NOD2の刺激物質、HBVウイルス侵入阻害剤、NTCP阻害剤、HBx阻害剤、cccDNA阻害剤、siRNA、miRNA遺伝子治療剤、sshRNAs、KDM5阻害剤および核タンパク質調節因子(HBVコアタンパク質調節因子またはHBVキャプシドタンパク質調節因子)からなる群より選択される1、2、3または4つのさらなる治療薬と併用される。
【0409】
特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物もしくは本明細書中に記載される任意の式またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、米国公開番号2010/0143301(Gilead Sciences)、米国公開番号2011/0098248(Gilead Sciences)、米国公開番号2009/0047249(Gilead Sciences)、米国特許第8722054号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0045849(Janssen)、米国公開番号2014/0073642(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、米国公開番号2014/0350031(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国公開番号2008/0234251(Array Biopharma)、米国公開番号2008/0306050(Array Biopharma)、米国公開番号2010/0029585(Ventirx Pharma)、米国公開番号2011/0092485(Ventirx Pharma)、US2011/0118235(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0082658(Ventirx Pharma)、米国公開番号2012/0219615(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0066432(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0088085(Ventirx Pharma)、米国公開番号2014/0275167(Novira Therapeutics)、米国公開番号2013/0251673(Novira Therapeutics)、米国特許第8513184号(Gilead Sciences)、米国公開番号2014/0030221(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344030(Gilead Sciences)、米国公開番号2013/0344029(Gilead Sciences)、US20140275167(Novira Therapeutics)、US20130251673(Novira Therapeutics)、米国公開番号2014/0343032(Roche)、WO2014037480(Roche)、米国公開番号2013/0267517(Roche)、WO2014131847(Janssen)、WO2014033176(Janssen)、WO2014033170(Janssen)、WO2014033167(Janssen)、WO2015/059212(Janssen)、WO2015118057(Janssen)、WO2015011281(Janssen)、WO2014184365(Janssen)、WO2014184350(Janssen)、WO2014161888(Janssen)、WO2013096744(Novira)、US20150225355(Novira)、US20140178337(Novira)、US20150315159(Novira)、US20150197533(Novira)、US20150274652(Novira)、US20150259324、(Novira)、US20150132258(Novira)、US9181288(Novira)、WO2014184350(Janssen)、WO2013144129(Roche)、US20100015178(Incyte)、US2016137652(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2014073738(Flexus Biosciences,Inc.)、WO2015188085(Flexus Biosciences,Inc.)、米国公開番号2014/0330015(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0079327(Ono Pharmaceutical)、米国公開番号2013/0217880(Ono Pharmaceutical)、WO2016057924(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140275092(Genentech/Constellation Pharmaceuticals)、US20140371195(Epitherapeutics)およびUS20140371214(Epitherapeutics)、US20160102096(Epitherapeutics)、US20140194469(Quanticel)、US20140171432、US20140213591(Quanticel)、US20160039808(Quanticel)、US20140275084(Quanticel)、WO2014164708(Quanticel)、US9186337B2(Oryzon Genomics)に開示されているものなどの化合物およびHBVを処置するための他の薬物ならびにそれらの組み合わせと併用される。
【0410】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの任意の化合物)は、1つまたは複数(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、1〜3つまたは1〜4つ)のさらなる治療薬と、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の任意の投与量(例えば、10mg〜1000mgの化合物)で併用され得る。
【0411】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるもしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、5〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、5〜10、5〜15、5〜20、5〜25、25〜30、20〜30、15〜30または10〜30mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、10mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、25mgのテノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩またはテノホビルアラフェナミドと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投薬量の各組み合わせが、具体的かつ個別に列挙されている場合と同じように、化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)の任意の投与量で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0412】
ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、100〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、100mg〜150mg;100mg〜200mg;100mg〜250mg;100mg〜300mg;100mg〜350mg;150mg〜200mg;150mg〜250mg;150mg〜300mg;150mg〜350mg;150mg〜400mg;200mg〜250mg;200mg〜300mg;200mg〜350mg;200mg〜400mg;250mg〜350mg;250mg〜400mg;350mg〜400または300mg〜400mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、300mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、250mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体は、150mgのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩またはテノホビルジソプロキシルと併用される。本明細書中に開示されるような化合物(例えば、式Iの化合物)は、投薬量の各組み合わせが、具体的かつ個別に列挙されている場合と同じように、化合物(例えば、50mg〜500mgの化合物)の任意の投与量で、本明細書中に提供される作用物質と併用され得る。
【0413】
1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を、1つまたは複数(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、1つもしくは2つ、または1〜3つ、または1〜4つ)のさらなる治療薬と組み合わせて含むキットが提供される。
【0414】
本開示に提供されるいずれの薬学的組成物も、あらゆる組成物が、キットにおいて使用するために具体的かつ個別に列挙されている場合と同じように、キット中で使用され得る。
合成
【0415】
本開示の化合物は、本明細書中に開示される方法、ならびに本明細書中の開示および当該分野で周知の方法を考慮すれば明らかになるその慣用的な変法を用いて調製され得る。従来のおよび周知の合成方法は、本明細書中の教示に加えて用いられ得る。式(I)の代表的な化合物、例えば、1個または複数の式(I)または他の式によって説明される構造を有する化合物あるいは本明細書中に開示される化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体の合成は、以下の実施例に記載されているように達成され得る。
一般的な合成法
【0416】
本開示に係る化合物の代表的な実施形態は、下記に記載される一般的反応スキームおよび/または実施例を用いて合成され得る。本明細書中の記載を考慮すれば、一般スキームが出発物質を同様の構造を有する他の材料で置換することによって変更され得、それにより、それに応じて異なる生成物がもたらされ得ることは明らかであろう。合成の説明に続いて、対応する生成物を提供するために出発物質がどのように異なり得るかの数多くの例が提供される。出発物質は、通常、商業的供給源から入手されるか、または本開示の実施形態である化合物を合成するための公開された方法を用いて合成され、合成される化合物の構造の確認によって、各置換基の同一性が提供される。一般に、本明細書中の実施例を考慮すれば、最終生成物の同一性は、単純な確認プロセスによって、必要な出発物質の同一性を明らかにするだろう。本明細書中の反応スキームにおいて使用される基の表示(例えば、R
1、R
a、R
b)は、単なる例証目的であり、別段特定されない限り、式(I)もしくは本明細書中に記載される任意の式の化合物またはその態様もしくはフラグメントを説明するために他の箇所で使用される表示と名称または機能は必ずしも合致しない。
合成反応のパラメータ
【0417】
本開示の化合物は、例えば、以下の一般的な方法および手順を用いて、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。代表的なまたは好ましいプロセス条件(例えば、反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、別段述べられない限り、他のプロセス条件も使用できることが認識されるだろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質または溶媒によって異なり得るが、そのような条件は、慣用的な最適化手順によって当業者によって決定され得る。
【0418】
さらに、当業者には明らかであるように、ある特定の官能基が望まれない反応を起こさないようにするために従来の保護基が必要である場合がある。様々な官能基に適した保護基、ならびに特定の官能基の保護および脱保護に適した条件は、当該分野で周知である。例えば、数多くの保護基が、T.W.Greene and G.M.Wuts(1999)Protecting Groups in Organic Synthesis,第3版,Wiley,New Yorkおよびそれに引用されている参考文献に記載されている。
【0419】
さらに、本開示の化合物は、1個または複数のキラル中心を含み得る。したがって、所望であれば、そのような化合物が、純粋な立体異性体、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーまたは立体異性体濃縮混合物として、調製または単離され得る。そのような立体異性体(および濃縮混合物)のすべてが、別段示されない限り、本開示の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または濃縮混合物)は、例えば、当該分野で周知の光学活性な出発物質または立体選択的な試薬を用いて調製され得る。あるいは、そのような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを用いて分離され得る。
【0420】
以下の反応の出発物質は、広く知られている化合物であるか、または公知の手順もしくはその明らかな変法によって調製され得る。例えば、出発物質の多くが、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wisconsin,USA)などの商業的供給業者から入手可能である。その他のものは、標準的な参照テキスト(例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,第1−15巻(John Wiley,and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,第1−5巻および補遺(Elsevier Science Publishers,1989)organic Reactions,第1−40巻(John Wiley,and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley,and Sons,第5版,2001)ならびにLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989))に記載されている手順またはその明らかな変法によって調製され得る。
【0421】
用語「溶媒」、「不活性な有機溶媒」または「不活性な溶媒」とは、それらとともに記載されている反応の条件下において不活性な溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む)のことを指す。それとは反対のことが明記されない限り、本開示の反応において使用される溶媒は、不活性な有機溶媒であり、それらの反応は、不活性ガス下、好ましくは、窒素下で行われる。
【0422】
用語「q.s.」は、述べられている機能を達成するのに十分な量、例えば、溶液を所望の体積(すなわち、100%)にするのに十分な量を加えることを意味する。
【0423】
本明細書中に提供される化合物は、以下に提供される一般スキームに従って合成することができる。以下のスキームにおいて、そこに示される化合物の各々は、任意の工程に存在する必要な保護基を有していてもよいことを理解すべきである。標準保護基は、十分に当業者の理解し得る範囲内である。
【0424】
スキーム1は、本明細書中に提供される化合物(例えば、式Iの化合物)の合成の例示的な合成経路を示している。スキーム1において、R
E、R
W、Z
1、Z
3、t、w、X
1、X
2、X
3およびX
4は、本明細書で定義されているとおりであり、Yは、OまたはNHであり、各R
52は、独立して、C
1〜6アルキルであるか、または2つのR
52は、それらが結合している原子と合わさって、環を形成し、各Xは、独立して、ハロ(例えば、ブロモ)であり、R
50は、化合物108と共有結合を形成することが可能な官能基(例えば、−C(O)H)であり、R
55は、脱離基(例えば、ハロ)であり、R
54は、水素、結合している酸素原子を含む好適な保護基および/または脱離基である。
スキーム1
【化51】
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【0425】
スキーム1では、好適には、化合物100は、標準カップリング条件下、化合物101と反応させる。化合物100では、R
54は、シラン(例えば、TBS)などの好適な保護基である。化合物102は、−OR
54を脱離基(例えば、−OTf)および好適なホウ酸エステルまたはボラン試薬(例えば、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)に変換することによって、化合物103に変換される。
【0426】
スキーム1では、化合物103は、標準的な金属によって触媒されるカップリング条件(例えば、パラジウム触媒を使用する)下、好適な溶媒(例えば、ジオキサン、水など)中、必要に応じて不活性雰囲気下で、化合物104とカップリングさせることにより、化合物105が得られる。次いで、化合物105は、標準的な金属によって触媒されるカップリング条件(例えば、パラジウム触媒を使用する)下、好適な溶媒(例えば、ジオキサン、水など)中、必要に応じて不活性雰囲気下で、化合物106とカップリングさせることにより、化合物107が得られる。次いで、化合物107は、好適な条件下、化合物108と反応させることにより、化合物109が得られる。R
50がアルデヒドであり、化合物108が一級または二級アミンを含む場合、例示的な条件は、以下に限定されないが、還元的アミノ化が挙げられる。
【0427】
好適には、本明細書中に提供される方法に使用するための、置換化合物100、101、104、106および108は、商業的供給源から購入され得るか、または公知の方法によって合成され得る。式(I)の異性体の分割は、必要に応じて、標準キラル分離/分割条件(例えば、クロマトグラフィー、結晶化など)を使用して行われ得る。
【実施例】
【0428】
化合物の命名は、IUPAC命名法またはChemBioDraw Ultra Version 14.0を用いて行った。構造は、ChemBioDrawを用いて描く。
【0429】
出発物質の生成が、特に記載されていないとき、それらの化合物は、公知であるか、または当該分野で公知の方法もしくは実施例に開示されている方法と同じように調製され得る。当業者は、本明細書中に記載される合成法が、本明細書中に記載される化合物を調製するための方法の単なる代表例であって、他の公知の方法および本明細書中に記載される方法の変法も使用してよいことを認識しているだろう。様々な実施例に記載される方法または特徴を、様々な方法で組み合わせるかまたは適合させることにより、本明細書中に記載される化合物を作製するさらなる方法が提供され得る。
中間体I:(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化52】
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【0430】
6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(0.85g、2.28mmol)および(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オン塩酸塩(0.68g、4.56mmol)をDCMに懸濁した。DIPEA(0.30g、2.28mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.44g、6.8mmol)を加え、反応物を周囲温度で4時間撹拌した。反応をNaHCO
3水溶液でクエンチし、室温で30分間激しく撹拌した。反応物をブラインで希釈し、DCM(50mL、2回)で抽出した。合わせた有機物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製(DCM中の10%MeOH)することにより、(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
中間体II:6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化53】
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【0431】
THF500mL中の2−クロロ−6−メトキシピリジン(22.00g、143mmol)の撹拌溶液に、−78℃でペンタン中のt−BuLi(約1.6M、1.1当量)を15分間にわたって、カニューレにより加えた。同一温度で1時間撹拌した後、DMF(35.45mL、459mmol、3.0当量)を滴下により添加した(最初の12mLは15分間にわたって、残りは5分間にわたって)。同一温度で30分間撹拌した後、反応混合物を30分間にわたって室温に加温した。反応を1Mクエン酸水溶液(326mL)でクエンチし、真空下でTHFを除去した。水層は、pH4であった。固体沈殿物を濾過し、水で十分に洗浄した。固体をDCMに溶解し、MgSO
4で乾燥し、濾過した。濃縮により、薄い黄色固体を得た。ヘキサン(36mL)からの再結晶により、6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.16 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 7.9, 0.7 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H).
中間体III:6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド
【化54】
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【0432】
6−クロロ−2−メトキシニコチンアルデヒド(1.2g、7.01mmol)、(3−ブロモ−2−クロロフェニル)ボロン酸(1.5g、6.38mmol)、炭酸カリウム(1.76g、12.75mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.37g、0.32mmol)を、ジオキサンと水の10:1混合物30mLに懸濁した。混合物にアルゴンガスを10分間散布し、95℃で3時間加熱した。この溶液を室温に冷却し、ジクロロメタン(100mL)、水(50mL)およびブライン(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(50mL)で1回抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮することにより、粗黄色固体が得られた。黄色固体を砕いて、ジエチルエーテルで希釈し、音波処理し、濾過した。固体をジエチルエーテルで2回洗浄し、乾燥することにより、6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.30 (s, 1H), 8.22 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 7.53 - 7.31 (m, 2H), 4.04 (s, 3H).
【0433】
6−(3−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(720mg、2.2mmol)、ビス(ピナコラト)ジボラン(615.85mg、2.43mmol)、酢酸カリウム(605.85mg、6.17mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(182.27mg、0.22mmol)をジオキサン20mLに懸濁した。得られた懸濁液に、5分間アルゴンを散布した。反応物を密封し、95℃で6時間撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトのプラグにより濾過した。濾液を濃縮し、ヘキサン中のEtOAc(0〜10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製することにより、6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒドを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 10.30 (s, 1H), 8.20 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.88 - 7.61 (m, 2H), 7.49 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H), 1.34 (s, 12H).
中間体IV:メチル2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート塩酸塩
【化55】
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【0434】
ガラス製ナス型フラスコ中、10.00g(0.052mol)の2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸塩酸塩を乾燥メタノール104mlに溶解し、溶液を氷浴中、5分間冷却した。ラバーセプタムを使用してフラスコをキャップし、窒素ラインにつなげた。内温を測定すると3℃であり、この時点で、溶液を氷浴中で維持しながら、塩化チオニル7.76ml(0.104mol)を滴下により添加した。一旦、添加が完了したら、氷浴を除去し、溶液を室温で5分間撹拌した。セプタムを除去し、水冷却器を取り付けた。溶液を窒素気流下、40℃で2時間撹拌した。完了後、揮発物を減圧下で除去することにより、メチル2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート塩酸塩を得た。
中間体V:メチル(S)−2−((5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート
【化56】
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【0435】
ガラス製のナス型フラスコ中、15.00gの(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒド(0.036mol)および9.00gの2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート塩酸塩(0.044mol)を乾燥メチルTHF150mlに溶解した。DIPEA18.8mlを一度に加え、室温で5分間激しく撹拌した。16.80gのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.079mol)を窒素下、室温で小分けにして加え、1時間撹拌した。LCMSにより判断して完了したら、反応を300mlの5%NaHCO
3でクエンチした。さらに20mlのメチルTHFを加え、10分間激しく撹拌した。次いで、溶液を分液漏斗に移し、有機物を100mlのメチルTHFで3回抽出した。有機層をブラインで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルカラムにロードし、0〜100% EtOAc/Hexで溶出することにより、表題化合物を得た。
中間体VI:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒド
【化57】
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【0436】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリル:(S)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン塩酸塩(100g)を500mLのDMFに懸濁した。Hunig塩基(154mL)を一度に加え、懸濁液を氷浴中、10分間冷却した。内温が約10℃に到達したら、3,5−ジクロロピラジン−2−カルボニトリル(73.5g、1.05当量)を10分間にわたって少しずつ加えた。内温は、添加の終了時には、約25℃であった。氷浴を除去し、反応物を15分間撹拌した。25%ナトリウムメトキシド1Lを加え、反応物を95℃の外温に加熱した。内温は1時間後、約80℃であった。90分間の全反応時間後、混合物を室温に冷却し、次いで、氷浴中で30分間冷却した。氷浴中で1時間にわたって冷却しながら、1Lの水を滴下により添加した。反応物を濾過し、水で2回すすぎ、固体を真空オーブン中、一晩乾燥することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリルを得た。
【0437】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−6−ヨード−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリル:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリル(126g)および酢酸カリウム(90g)を2Lの酢酸に懸濁した。懸濁液を15分間撹拌した後、N−ヨードスクシンイミド(88.7g)を10分間にわたって小分けにして加えた。反応物を41℃の内温(外温は50℃)に3時間加熱した。水(1L)を制御して加えて、生成物の沈殿を促進させた。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空オーブン中で、一晩乾燥することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−6−ヨード−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリルを得た。
【0438】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボニトリル:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−6−ヨード−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリル(165g)およびCuI(80.1g)をDMF(700mL)に懸濁した。懸濁液にメチル2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセテート(125g)を加え、混合物にアルゴンガスを5分間散布した。反応混合物を100℃で2.5時間加熱した(2時間の反応時間で95℃の内温)。反応物を濾過して、不溶銅塩を除去し、最小限のDMFですすいだ。DMFの濾液を氷浴で冷却し、水(750mL)を制御して、45分間にわたって加えて、生成物の沈殿を促進させた。濾液を水で洗浄し、真空オーブン中で一晩乾燥することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボニトリルを得た。
【0439】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒド:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボニトリル(139g)を2.1LのDCMに溶解し、撹拌下、氷浴(内温−3℃)で冷却した。Schwartz試薬(Cp
2ZrClH)(150g、1.75当量)を少しずつ、20分間にわたって加えて、内温を<3℃に維持した。45分後、LCMSにより完全な変換が示され、反応をアセトニトリル30mLでクエンチし、室温で15分間撹拌した。シリカゲル625gおよび水(12mL)を加え、15分間撹拌した。混合物を2つの等量部分に分割して、各々をシリカのプラグ(300g)で濾過し、4×1.5LのDCMで溶出することにより、4つの画分を得た。すべての画分を合わせ、濃縮乾固した。トルエン(750mL)を材料に投入し、加熱還流することにより、褐色溶液を得た。溶液を100℃の砂浴に入れ、撹拌した。加熱エレメントの電源を切り、ヘキサン(370mL)を1〜2時間にわたって滴下により添加した。反応物を撹拌下で徐々に一晩で冷却して結晶化させた。黄褐色固体を翌日濾過することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒドを得た。
中間体VII:(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン
【化58】
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【0440】
6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシニコチンアルデヒド(50g、133.82mmol)、(S)−5−(アミノメチル)ピロリジン−2−オンヘミシュウ酸塩(25.6g、160.6mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(58mL、334.5mmol)を1:1のDCM/EtOH500mLに懸濁し、0.5時間混合した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(85g、401.5mmol)を5分間にわたって少しずつ加え、1時間混合した。次いで、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液(500mL)および水(500mL)を徐々に加えた。ガスの形成が停止したら、粗混合物を2Lの分液漏斗に移し、有機層を分離した。次いで、水層をDCM250mLでさらに2回抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮乾固した。次いで、0〜20%のDCM/メタノールグラジエントを使用して、粗材料をフラッシュクロマトグラフィーにより精製することにより、(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オンを得た。
【0441】
手順1:(R)−1−((6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸(A−2)
【化59】
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【0442】
(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシニコチノニトリル:(S)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(1.5g、7.07mmol)、6−クロロ−2−メトキシニコチノニトリル(1.50g、8.8mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.83g、14.1mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(7mL)中で懸濁した。懸濁液を撹拌し、4時間100℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルおよびジエチルエーテルで希釈した。混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシニコチノニトリルを得た。
【0443】
(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−ヨード−2−メトキシニコチノニトリル:(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシニコチノニトリル(600mg、1.74mmol)、酢酸カリウム(1.7g mg、17.4mmol)およびN−ヨードスクシンイミド(430mg、1.9mmol)を酢酸(10mL)に懸濁した。反応物を室温で30分間撹拌し、次いで、酢酸エチルおよび水で希釈した。反応物を氷浴で冷却し、2M NaOHを用いて、pH>9まで注意深くクエンチした。有機層を分離し、水性物質を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−ヨード−2−メトキシニコチノニトリルを得た。
【0444】
(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル:(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−ヨード−2−メトキシニコチノニトリル(465mg、1.0mmol)およびヨウ化銅(I)(283mg、1.48mmol)をDMF(5mL)に懸濁した。懸濁液にメチル2−(フルオロスルホニル)ジフルオロアセテート(380mg、1.98mmol)を加え、混合物にアルゴンガスを5分間散布した。反応物を加熱ブロックに移し、100℃で2時間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルおよびジエチルエーテルで希釈した。反応を濾過して、不溶銅塩を除去し、酢酸エチルですすいだ。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルを得た。
【0445】
(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒド:(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(0.36g、0.88mmol)をトルエン(9mL)に溶解した。溶液を−78℃に冷却し、次いで、DCM中の水素化ジイソブチルアルミニウムの1M溶液(1.75mL、1.75mmol)を滴下により添加した。反応物を室温に加温し、30分間撹拌し、この時点で、反応物を0℃に冷却し、1M HClおよびMeOHの混合物を加えて、反応をクエンチした。反応物を室温に加温し、1時間激しく撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、2M NaOHで塩基性にした。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒドを得た。
【0446】
6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒド:(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒド(280mg、0.67mmol)、(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン[中間体I](318.15mg、0.67mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド(II)(73mg、0.09mmol)および炭酸カリウム(280mg、2.02mmol)を、ジオキサンと水の9:1混合物(7mL)に懸濁した。懸濁液にアルゴンガスを5分間散布し、95℃に4時間加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM中の10%MeOH)によって精製することにより、6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒドを得た。
【0447】
(R)−1−((6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸:6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒド(45mg、0.07mmol)、(R)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸(34mg、0.26mmol)、DIPEA(34mg、0.26mmol)およびAcOH(4mg、0.07mmol)をDMSO(2mL)に懸濁した。懸濁液を50℃に加熱し、30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(112mg、0.53mmol)を一度に加え、反応物を50℃で2時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却し、DMF(0.5mL)、水(1mL)およびトリフルオロ酢酸(0.2mL)で希釈した。反応物を30分間激しく撹拌し、逆相HPLC(アセトニトリル/水中の0.1%トリフルオロ酢酸)により精製することにより、(R)−1−((6−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸をビス−TFA塩として得た。[M+1]=792.874。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.95 - 7.79 (m, 2H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41 - 7.21 (m, 4H), 7.21 - 7.12 (m, 1H), 5.99 - 5.80 (m, 1H), 4.41 - 4.23 (m, 4H), 4.10 (s, 3H), 4.08 - 3.80 (m, 5H), 3.61 (s, 1H), 3.44 - 3.33 (m, 1H), 3.28 - 3.19 (m, 2H), 3.13 - 2.72 (m, 3H), 2.69 - 2.25 (m, 5H), 2.25 - 1.83 (m, 3H), 1.46 (d, J = 15.8 Hz, 3H).
手順2:(R)−1−(5−クロロ−4−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシベンジル)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸(A−14)
【化60】
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【0448】
(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリル:(S)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(1.0g、4.7mmol)、4−フルオロ−2−メトキシベンゾニトリル(0.89g、5.89mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.90g、7.1mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(5mL)に懸濁した。懸濁液を撹拌し、48時間、115℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルおよびジエチルエーテルで希釈した。混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリルを得た。
【0449】
(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−クロロ−2−メトキシベンゾニトリル:(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリル(150mg、0.44mmol)および2−クロロ−1,3−ビス(メトキシカルボニル)グアニジン(92mg、0.44mmol)をクロロホルム(5mL)に懸濁した。トリフルオロ酢酸(5mg、0.04mmol)を加え、溶液を室温で1時間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−クロロ−2−メトキシベンゾニトリルを得た。
【0450】
(R)−1−(5−クロロ−4−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシベンジル)−3−メチルピロリジン−3−カルボン酸:(S)−4−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−5−クロロ−2−メトキシベンゾニトリルを(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)ニコチンアルデヒドの代わりに使用して、手順1からの手順に従い、表題化合物を合成し、ビス−TFA塩として単離した。[M+1]=757.896。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 7.99 - 7.84 (m, 1H), 7.72 - 7.54 (m, 1H), 7.54 - 7.45 (m, 1H), 7.44 - 7.28 (m, 5H), 7.20 (s, 1H), 6.65 - 6.49 (m, 1H), 5.39 - 5.23 (m, 1H), 4.41 - 4.22 (m, 4H), 4.15 - 4.00 (m, 4H), 4.00 - 3.81 (m, 4H), 3.65 - 3.51 (m, 1H), 3.44 - 3.35 (m, 1H), 3.29 - 3.20 (m, 2H), 3.08 - 2.95 (m, 1H), 2.92 - 2.70 (m, 2H), 2.68 - 2.62 (m, 1H), 2.57 - 2.22 (m, 4H), 2.20 - 1.82 (m, 3H), 1.45 (d, J = 14.6 Hz, 3H).
手順3:2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸(A−18)
【化61】
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【0451】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−クロロピラジン−2−カルボニトリル:DMF(3mL)中の3,5−ジクロロピラジン−2−カルボニトリル(1.0g、5.89mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.2g、9.4mmol)の混合物に、(S)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(1.0g、4.7mmol)のDMF(2mL)溶液を滴下により添加した。室温で15分間撹拌した後、反応物を酢酸エチルおよびジエチルエーテルで希釈した。混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−クロロピラジン−2−カルボニトリルを得た。
【0452】
(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリル:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−クロロピラジン−2−カルボニトリル(1.6g、4.6mmol)をメタノール(15mL)に溶解した。メタノール中の25%のナトリウムメトキシド溶液(6mL)を加え、溶液を2時間、80℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製することにより、(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリルを得た。
【0453】
5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒド:(S)−5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピラジン−2−カルボニトリルを(S)−6−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−2−メトキシニコチノニトリルの代わりに使用して、手順1からの手順に従い、表題化合物を合成し、得た。
【0454】
2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸:5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルバルデヒド(70mg、0.1mol)、2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸塩酸塩(59mg、0.31mmol)、DIPEA(53mg、0.41mmol)およびAcOH(4mg、0.07mmol)をDMSO(2.5 mL)に懸濁した。懸濁液を50℃に加熱し、30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(175mg、0.82mmol)を一度に加え、反応物を50℃で5時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、DMF(1mL)、水(2mL)およびトリフルオロ酢酸(0.3mL)で希釈した。反応物を30分間激しく撹拌し、逆相HPLC(アセトニトリル/水中の0.1%トリフルオロ酢酸)により精製することにより、2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸をビス−TFA塩として得た。[M+1]=820.206。
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 8.00 - 7.87 (m, 1H), 7.70 - 7.56 (m, 1H), 7.56 - 7.47 (m, 1H), 7.46 - 7.26 (m, 4H), 7.24 - 7.13 (m, 1H), 6.00 - 5.79 (m, 1H), 4.60 - 4.29 (m, 4H), 4.16 - 4.02 (m, 4H), 3.99 (s, 3H), 3.77 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.61 (s, 1H), 3.30 - 3.27 (m, 2H), 2.92 - 2.71 (m, 2H), 2.63 (s, 1H), 2.50 - 2.35 (m, 4H), 2.24 - 1.77 (m, 9H).
手順5:2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸(A−18)
【化62】
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【0455】
250mLのフラスコに5.395g(9.475mmol)のメチル(S)−2−((5−((4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート、6.258g(13.26mmol)の(S)−5−((((6−(2−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)メチル)アミノ)メチル)ピロリジン−2−オン、2.619g(18.95mmol)のK
2CO
3、10.79mLの水および43.19mLのDMEを投入した。混合物をN
2で脱気した。0.6777g(0.9475mmol)のPdCl
2Bis(Amphos)を加え、混合物を80℃で1.5時間加熱した。反応物を20℃に冷却し、80mLのiPrOAcと80mLの水との間で分配した。有機相を54mLの水で2回目に洗浄した。有機相をストリップして泡状物にし、これを65mLのDMFに溶解した。激しく撹拌しながら、3.8mLのエタン−1,2−ジアミンおよび1.6gのDarcoを加え、2時間、45℃に加熱した。次いで、暗色溶液を20℃に冷却し、セライトにより濾過した。フラスコおよびセライトを270mLのiPrOAcで洗浄した。多量の有機相を100mLの水で2回洗浄して、DMFを除去し、得られた有機相を蒸発させた。残渣をDCM中の0〜20%メタノールを使用してフラッシュカラムによってさらに精製することにより、メチル2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレートを得た。
【0456】
メチル2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボキシレート(1000mg、1.2mmol)およびイソプロパノール(5mL)を合わせた。1N NaOH溶液(2.4mL、2当量)を加えた。混合物を室温で、一晩撹拌し、次いで、1N HClでpH7に中和した。NaHCO
3水溶液(10mL)およびブライン(10mL)を加えた。混合物を酢酸イソプロピル(15mL)で抽出した。水相を分離し、DCMにより抽出した。有機相を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮することにより、2−((5−(((S)−4−(2−クロロ−3−(6−メトキシ−5−(((((S)−5−オキソピロリジン−2−イル)メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アミノ)−3−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)メチル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−4−カルボン酸を得た。
【0457】
表1Aおよび表1Bの以下の化合物を、適切な出発物質(単数または複数)、および必要な場合、適切な保護基化学を使用して、本明細書中に記載される手順に従い調製した。
【表1A-1】
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【表1A-2】
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【表1A-3】
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【表1A-4】
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【表1A-5】
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【表1A-6】
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【表1A-7】
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【表1A-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表1A-9】
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【表1A-10】
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【表1A-11】
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【表1A-12】
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【表1A-13】
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【表1A-14】
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【表1A-15】
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【表1A-16】
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【表1A-17】
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【表1B-1】
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【表1B-2】
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【表1B-3】
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【表1B-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-11】
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【表1B-12】
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【表1B-13】
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【表1B-14】
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【表1B-15】
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【表1B-16】
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【表1B-17】
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【表1B-18】
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【表1B-19】
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【表1B-20】
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【表1B-21】
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【表1B-22】
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【表1B-23】
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【表1B-24】
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【表1B-25】
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【表1B-26】
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【表1B-27】
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【表1B-28】
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【表1B-29】
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【表1B-30】
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【表1B-31】
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【表1B-32】
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【表1B-33】
[この文献は図面を表示できません]
【表1B-34】
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【表1B-35】
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【表1B-36】
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【表1B-37】
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【表1B-38】
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【表1B-39】
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【表1B-40】
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【表1B-41】
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【表1B-42】
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【表1B-43】
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【表1B-44】
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【表1B-45】
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【表1B-46】
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【0458】
選択化合物のNMRデータは、以下の表2Aおよび表2Bに示されている。
【表2A-1】
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【表2A-2】
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【表2A-3】
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【表2A-4】
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【表2A-5】
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【表2A-6】
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【表2A-7】
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【表2A-8】
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【表2A-9】
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【表2A-10】
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【表2A-11】
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【表2A-12】
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【表2A-13】
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【表2A-14】
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【表2B-1】
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【表2B-2】
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【表2B-3】
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【表2B-4】
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【表2B-5】
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【表2B-6】
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【表2B-7】
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【表2B-8】
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【表2B-9】
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【表2B-10】
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【表2B-11】
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【表2B-12】
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【表2B-13】
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【表2B-14】
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【表2B-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表2B-16】
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【表2B-17】
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【表2B-18】
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【表2B-19】
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【表2B-20】
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【表2B-21】
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【表2B-22】
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【表2B-23】
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【表2B-24】
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【表2B-25】
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【表2B-26】
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【表2B-27】
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【表2B-28】
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【表2B-29】
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【表2B-30】
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【表2B-31】
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【表2B-32】
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【表2B-33】
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【表2B-34】
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【表2B-35】
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【表2B-36】
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【表2B-37】
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生物学的実施例1:
PD−1/PD−L1およびCTLA/CD80の生化学的タンパク質−タンパク質相互作用アッセイ
【0459】
化合物が、PD−1/PD−L1またはCTLA/CD80の細胞外ドメイン間の相互作用を特異的に遮断することができるかどうかを判定するため、生化学的タンパク質−タンパク質相互作用アッセイで試験した。タンパク質対の結合は、ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを使用して測定する。各タンパク質対の結合により、ドナービーズとアクセプタービーズとが接近し、これによりALPHAシグナルが増大する。試験化合物によるタンパク質−タンパク質相互作用の破壊により、ALPHAシグナルが低下する。アッセイは、25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005% Tween20および0.01% BSA中で行う。アッセイにおける最終タンパク質濃度は、0.3nM(Hisタグ化PD−L1)、2.5nM(ビオチン化Fc−PD−1)、1nM(Hisタグ化CTLA4)および1nM(ビオチン化CD80)であった。25℃で60分間のアッセイ反応時間の後、20μg/mLのALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコーティングされたもの)および20μg/mLのALPHAアッセイドナービーズ(ストレプトアビジンコーティングされたもの)を添加して結合を測定した。IC
50値は、4パラメータ方程式に用量反応曲線を当てはめて算出した。代表的なデータを、以下の表3Aおよび表3Bに示す。0.064nMのIC
50の読取り値はすべて、0.064nMに等しいか、0.064nM未満である。
【表3A-1】
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【表3A-2】
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【表3B-1】
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【表3B-2】
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【表3B-3】
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【0460】
上記のデータは、本開示の化合物がPD−1/PD−L1相互作用の遮断に、概ね有効であることを示している。
PD−1/PD−L1 NFATレポーターアッセイ:
【0461】
TCR媒介性NFAT活性がPD−1とPD−L1との会合によって阻害される機能的な共培養レポーターアッセイにおいて化合物を試験した。PD−1/PD−L1相互作用の遮断によって、TCRシグナル伝達のPD−1媒介性の鈍化が損なわれ、NFAT媒介性のルシフェラーゼ転写が大幅に増大する。表面結合型抗CD3抗体およびPD−L1を発現するCHO細胞(人工抗原提示細胞、aAPC−PD−L1)をまず一晩播種した。NFAT制御下においてPD−1を過剰発現し、ルシフェラーゼ構築物を発現するJurkat細胞を、RPMIアッセイ培地(2%FBSを含むRPMI1640)中に希釈し、化合物と混合し、aAPC−PD−L1の単層上に直ちに播種する。次いで、その共培養物を37℃で6時間インキュベートする。ONE−Glo試薬を加え、プレートリーダーによってルミネセンスを測定することによって、ルシフェラーゼ活性を評価する。用量反応曲線の4パラメータ方程式への当てはめから、EC
50値を算出する(表4)。
PD−L1/PD−L1二量体化生化学的タンパク質−タンパク質相互作用アッセイ:
【0462】
化合物が、PD−L1の細胞外ドメインを特異的に二量体化することができるかを判定するために、生化学的タンパク質−タンパク質相互作用アッセイにおいて化合物を試験した。タンパク質(Hisタグ化PD−L1およびFLAGタグ化PD−L1)の二量体化を、ビーズベースのAmplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(ALPHA)プラットフォームを使用して測定する。化合物によって誘導されるPD−L1の二量体化によって、ドナービーズとアクセプタービーズとが近接し、それにより、ALPHAシグナルが増大する。アッセイは、25mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、3.4mM EDTA、0.005% Tween20および0.01% BSAで行う。アッセイにおけるタンパク質の最終濃度は、0.5nM(Hisタグ化PD−L1)および0.5nM(FLAGタグ化PD−L1)であった。25℃で2時間のアッセイ反応時間の後、20μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイアクセプタービーズ(抗Hisコーティングされたもの)を加え、25℃で60分間インキュベートした。40μg/mL(最終アッセイ濃度)のALPHAアッセイドナービーズ(抗FLAGコーティングされたもの)との最後の60分間のインキュベーションの後、結合を測定した。AC
50値は、4パラメータ方程式への用量反応曲線の当てはめから算出した(表4Aおよび表4B)。
【表4A-1】
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【表4A-2】
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【表4A-3】
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【表4B-1】
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【表4B-2】
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【表4B-3】
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【表4B-4】
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【表4B-5】
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生物学的実施例2:
GPR40アッセイ
【0463】
選択化合物を、Briscoe,C.P.ら(Brit. J. Pharmacol., (2006), 148 : 619−628)に記載されている機能的GRP40アッセイで試験し、アゴニスト/アンタゴニスト活性を判定した。脂肪酸によるGPR40の活性化によって、Gαq/11により媒介される作用である細胞内Ca
2+レベルが上昇することが示されている。GPR40を発現するよう一過的に形質導入されたHEK−293細胞系を使用して、選択化合物のアゴニスト/アンタゴニスト活性を評価した。
方法の要約
【表4C】
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【0464】
結果
【表5】
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【表6】
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結論
【0465】
上のデータに示されているとおり、Briscoe,C.P.ら(Brit. J. Pharmacol., (2006), 148 : 619−628)に記載されている機能的GRP40アッセイにおいて試験した選択化合物は、アゴニスト活性を示さず、非常に弱いアンタゴニスト活性(10μMにおいて0〜43%阻害)を示した。
請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療、ならびに少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤をさらに含む、請求項44に記載の薬学的組成物。
前記がんが、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項48に記載の組成物。
前記がんが、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項48に記載の組成物。
前記さらなる抗がん剤または抗がん治療が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アルテゾリズマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブまたはイピリムマブである、請求項47または48に記載の組成物。
治療において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を含む、組成物。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体を含む、組成物。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、ならびにリツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤を含む、組み合わせ物。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、前記がんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a) 請求項1〜43のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤、またはその抗原結合フラグメント、および必要に応じて、
c) 使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
PD−1、PD−L1および/またはPD−1/PD−L1相互作用を阻害することによる処置の対象となるがんまたは疾患もしくは症状を処置または予防することを必要とする患者における、前記がんまたは疾患もしくは症状を処置または予防するためのキットであって、
a) 請求項1〜43のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、立体異性体、立体異性体の混合物、溶媒和物もしくは互変異性体、
b) モノクローナル抗体チェックポイント阻害剤、またはその抗原結合フラグメント、および必要に応じて、
c) さらなる治療薬、および必要に応じて
d) 使用のためのラベルまたは指示書
を含む、キット。
上のデータに示されているとおり、Briscoe,C.P.ら(Brit. J. Pharmacol., (2006), 148 : 619−628)に記載されている機能的GRP40アッセイにおいて試験した選択化合物は、アゴニスト活性を示さず、非常に弱いアンタゴニスト活性(10μMにおいて0〜43%阻害)を示した。
リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療、ならびに少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤をさらに含む、請求項15に記載の薬学的組成物。
前記がんが、膵がん、膀胱がん、結腸直腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、メラノーマ、神経内分泌がん、CNSがん、脳がん、骨がん、軟部組織肉腫、非小細胞肺がん、小細胞肺がんまたは結腸がんである、請求項19に記載の組成物。
前記がんが、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項19に記載の組成物。
前記組成物が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ、化学療法、放射線療法および切除療法から選択される、少なくとも1つのさらなる抗がん剤または抗がん治療と組み合わせて、それを必要とする患者に投与されることを特徴とする、請求項18または19に記載の組成物。
前記さらなる抗がん剤または抗がん治療が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アルテゾリズマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブまたはイピリムマブである、請求項22に記載の組成物。
がんを処置するための薬の製造において使用するための、リツキサン、ドキソルビシン、ゲムシタビン、ニボルマブ、ペンブロリズマブおよびイピリムマブから選択される少なくとも1つの抗がん剤を含む組成物であって、前記組成物が、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩と組み合わせて使用されることを特徴とする、組成物。