(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-531481(P2021-531481A)
(43)【公表日】2021年11月18日
(54)【発明の名称】光干渉性断層撮影装置およびこれを利用した映像生成方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/17 20060101AFI20211022BHJP
【FI】
G01N21/17 625
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2021-526183(P2021-526183)
(86)(22)【出願日】2019年9月25日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月18日
(86)【国際出願番号】KR2019012454
(87)【国際公開番号】WO2020080692
(87)【国際公開日】20200423
(31)【優先権主張番号】10-2018-0122442
(32)【優先日】2018年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】521026585
【氏名又は名称】キョンブク ナショナル ユニヴァーシティ インダストリー−アカデミック コオペレーション ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キム ジヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ピルウン
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB08
2G059EE09
2G059EE11
2G059JJ01
2G059JJ11
2G059JJ13
2G059KK01
2G059KK03
2G059KK04
2G059MM01
(57)【要約】
光干渉性断層撮影装置は、光を生成する光源部;光から分割されて生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成し、合成光をn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割して照射するカプラ部;入射したn個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に照射し、各分光器から波長帯域別に分光された各光を順次スキャンする検出部;および検出部でスキャンした結果を利用して2次元単一映像を生成する映像生成部;を含むことができる。これに伴い、分割された多数の光を多数のアレイディテクターを利用してスキャン時間を分配することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を生成する光源部;
前記光源部の光から分割して生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成し、前記合成光をn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割して照射するカプラ部;
入射したn個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に照射し、各分光器から波長帯域別に分光された各光を順次スキャンする検出部;および
前記検出部でスキャンした結果を利用して単一映像を生成する映像生成部;
を含む、光干渉性断層撮影装置。
【請求項2】
前記検出部は、
前記入射したn個の合成分割光をそれぞれ平行光に変換し、各平行光をn番目の分光器に入射して波長帯域別に分光させる分光部;
前記分光部で波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点に集まるように平行光の焦点距離を調節するフォーカス部;
1番目の分光器からn番目の分光器まで各分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を順次伝送するスキャン制御部;および
前記スキャン制御部からスキャン開始信号が受信されると、前記フォーカス部で各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光を順次スキャンするスキャン部;
を含む、請求項1に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項3】
前記スキャン部は、
前記スキャン制御部のスキャン開始信号が受信されることによってn−1番目の分光器から分光された平行光をスキャンし、前記n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了すると、n番目の分光器から分光された平行光をスキャンする、
請求項2に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項4】
前記スキャン部は、
前記スキャン制御部からn番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信され、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが実行中である場合、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後に前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行する、
請求項3に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項5】
前記カプラ部は、
前記光源部の光から第1光を生成し、前記第1光をスキャンし反射させて基準光を生成する基準部;
前記光源部の光から第2光を生成し、前記第2光を対象物に照射して反射する測定光を生成するサンプル部;および
前記基準光と測定光を合成して合成光を生成し、前記合成光をn個の合成分割光に分割する分割部;を含む、請求項1に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項6】
前記サンプル部は、
前記対象物がk(ここで、kは自然数)個存在する場合、前記第2光をk個に分割して各対象物に照射する、請求項5に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項7】
前記映像生成部は、
前記k(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なる多数個の測定光に応じて多数個のチャネルで形成して単一映像に生成する、請求項6に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項8】
前記カプラ部は、
スイッチを具備して前記スイッチがオンになった時に合成光を合成分割光に分割して照射する、請求項1に記載の光干渉性断層撮影装置。
【請求項9】
光干渉性断層撮影装置において、
光を生成することと、
前記生成した光から分割されて生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成することと、
前記合成光をn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割して照射することと、
前記入射したn個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に照射して前記各分光器から波長帯域別に分光された各光を順次スキャンすることと、
スキャンした結果を利用して単一映像を生成することと、
を含む映像生成方法。
【請求項10】
前記波長帯域別に分光された各光を順次スキャンすることは、
前記入射したn個の合成分割光をそれぞれ平行光に変換することと、
前記各平行光をn番目の分光器に入射して波長帯域別に分光させることと、
前記波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点に集まるように平行光の焦点距離を調節することと、
1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を伝送して順次n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を伝送することと、
前記スキャン開始信号が受信されると、各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光を順次スキャンすることと、
を含む請求項9に記載の映像生成方法。
【請求項11】
前記一つの焦点に集まった平行光をスキャンすることは、
前記スキャン開始信号が受信されることによってn−1番目の分光器から分光された平行光をスキャンすることと、
前記n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了すると、n番目の分光器から分光された平行光をスキャンすることと、
を含む請求項10に記載の映像生成方法。
【請求項12】
前記平行光を順次スキャンすることは、
前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信されることと、
前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが実行中である場合、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後に前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行することと、
を含む請求項10に記載の映像生成方法。
【請求項13】
前記合成光を生成することは、
前記光を分割して第1光および第2光を生成することと、
前記第1光をスキャンし反射させて基準光を生成することと、
前記第2光を対象物に照射して反射する測定光を生成することと、
前記第1光および第2光から生成された基準光と測定光を合成することと、
を含む請求項9に記載の映像生成方法。
【請求項14】
前記測定光を生成することは、
前記対象物がk(ここで、kは自然数)個存在する場合、前記第2光をk個に分割して各対象物に照射することを含む、
請求項13に記載の映像生成方法。
【請求項15】
前記単一映像を生成することは、
前記k(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なる多数個の測定光に応じてk(ここで、kは自然数)個のチャネルで形成して単一映像に生成することを含む、請求項14に記載の映像生成方法。
【請求項16】
前記合成分割光に分割して照射することは、
スイッチを具備して前記スイッチがオンになった時に合成光を合成分割光に分割して照射することを含む、請求項10に記載の映像生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光干渉性断層撮影装置およびこれを利用した映像生成方法に関し、さらに詳細には、多数のアレイディテクターを利用して光干渉性断層映像の獲得速度を向上させた光干渉性断層撮影装置およびこれを利用した映像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な光干渉性断層撮影(OCT:Optical Coherence Tomography)装置は光から走査された光を二つに分離させて一つの光は対象物に照射し、他の光はリファレンスミラー(Reference Mirror)に照射する。
【0003】
その後、光干渉性断層撮影装置は対象物から反射する測定光とリファレンスミラーから反射する参照光を合成させる。この時、測定光と参照光の合成によって干渉現象が発生することになる。
【0004】
すなわち、従来の光干渉性断層撮影装置は測定光と参照光の合成による干渉信号を測定することによって測定対象物の断層映像を獲得することができるが、非浸湿、非破壊および非接触方式で断層映像を獲得することができる。
【0005】
一方、光干渉性断層撮影装置は干渉信号の測定方式により、時間領域で干渉信号を分析する時間領域光干渉性断層撮影装置(Time Domain OCT)と、スペクトル領域で干渉信号を分析するスペクトル領域光干渉性断層撮影装置(Spectrum Domain OCT)等に分かれ得る。
【0006】
時間領域光干渉性断層撮影装置(Time Domain OCT)はリファレンスミラーの経路距離を機械的に調節して対象物の断層映像を獲得する。このため、時間領域光干渉性断層撮影装置は安定性および映像獲得速度が低い問題点がある。
【0007】
また、スペクトル領域光干渉性断層撮影装置(Spectrum Domain OCT)は干渉信号を周波数領域または波長領域で獲得した後、干渉信号をフーリエ変換させて対象物の断層映像を抽出する。
【0008】
これに伴い、スペクトル領域光干渉性断層撮影装置はリファレンスミラーの機械的な動きが不要であるため、安定性および映像獲得速度が時間領域光干渉性断層撮影装置に比べて高い利点を有する。
【0009】
しかし、従来のスペクトル領域光干渉性断層撮影装置の場合、単一の分光器の具備およびカメララインのスキャン速度の限界によって、映像の獲得速度をある程度以上は期待し難い問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1281169号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第10058244B2号明細書
【特許文献3】韓国登録特許第10−0863250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一側面は多数のアレイディテクター(Array Detector)を利用し、単一の基準段を使用し、光経路差による周波数が異なる多数の測定光を使って多数の対象物に対する断層映像を単一映像に表示することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させることができる、光干渉性断層撮影装置およびこれを利用した映像生成方法を提供する。
【0012】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は下記の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置は、光を生成する光源部;前記光源部の光から分割して生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成し、前記合成光をn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割して照射するカプラ部;前記入射したn個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に照射し、前記各分光器から波長帯域別に分光された各光を順次スキャンする検出部;および前記検出部でスキャンした結果を利用して単一映像を生成する映像生成部;を含む。
【0014】
前記検出部は、前記入射したn個の合成分割光をそれぞれ平行光に変換し、各平行光をn番目の分光器に入射して波長帯域別に分光させる分光部;前記分光部で波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点(focus point)に集まるように平行光の焦点距離を調節するフォーカス(focus)部;1番目の分光器からn番目の分光器まで各分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を順次伝送するスキャン制御部;および前記スキャン制御部からスキャン開始信号が受信されると、前記フォーカス部で各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光を順次スキャンするスキャン部;を含むことができる。
【0015】
前記スキャン部は、前記スキャン制御部のスキャン開始信号が受信されることによってn−1番目の分光器から分光された平行光をスキャンし、前記n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了するとn番目の分光器から分光された平行光をスキャンすることができる。
【0016】
前記スキャン制御部からn番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信され、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが実行中である場合、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後に前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行することができる。
【0017】
前記カプラ部は、前記光源部の光から第1光を生成し、前記第1光をスキャンし反射させて基準光を生成する基準部;前記光源部の光から第2光を生成し、前記第2光を対象物に照射して反射する測定光を生成するサンプル部;および前記基準光と測定光を合成して合成光を生成し、前記合成光をn個の合成分割光に分割する分割部;を含むことができる。
【0018】
前記サンプル部は、前記対象物がk(ここで、kは自然数)個存在する場合、前記第2光をk個に分割して各対象物に照射することができる。
【0019】
前記映像生成部は、前記k(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なる多数個の測定光に応じて多数個のチャネルで形成して単一映像に生成することができる。
【0020】
前記カプラ部は、スイッチを具備して前記スイッチがオン(on)になった時に合成光を合成分割光に分割して照射することができる。
【0021】
本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を利用した映像生成方法は、光を生成し、前記生成した光から分割されて生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成し、前記合成光をn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割して照射し、前記入射したn個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に照射して前記各分光器から波長帯域別に分光された各光を順次スキャンし、スキャンした結果を利用して単一映像を生成する。
【0022】
前記波長帯域別に分光された各光を順次スキャンすることは、前記入射したn個の合成分割光をそれぞれ平行光に変換し、前記各平行光をn番目の分光器に入射して波長帯域別に分光させ、前記波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点に集まるように平行光の焦点距離を調節し、1番目の分光器からn番目の分光器まで各分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を順次伝送し、前記スキャン開始信号が受信されると、各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光を順次スキャンすることができる。
【0023】
前記平行光を順次スキャンすることは、前記スキャン開始信号が受信されることによって前記n−1番目の分光器から分光された平行光をスキャンし、前記n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了するとn番目の分光器から分光された平行光をスキャンすることができる。
【0024】
前記平行光を順次スキャンすることは、前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信され、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが実行中である場合、前記n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後に前記n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行することができる。
【0025】
前記合成光を生成することは、前記光を分割して第1光および第2光を生成し、前記第1光をスキャンし反射させて基準光を生成し、前記第2光を対象物に照射して反射する測定光を生成し、前記第1光および第2光から生成された基準光と測定光を合成することができる。
【0026】
前記測定光を生成することは、前記対象物がk(ここで、kは自然数)個存在する場合、前記第2光をk個に分割して各対象物に照射することができる。
【0027】
前記単一映像を生成することは、前記k(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なる多数個の測定光に応じてk(ここで、kは自然数)個のチャネルで形成して単一映像に生成することができる。
【0028】
前記合成分割光に分割して照射することは、スイッチを具備して前記スイッチがオン(on)になった時に合成光を合成分割光に分割して照射することができる。
【発明の効果】
【0029】
前述した本発明の一側面によると、光干渉性断層撮影装置およびこれを利用した映像生成方法は分割された多数の光を多数のアレイディテクターを利用してスキャン時間を分配することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させることができる。
【0030】
また、単一の基準段を使用し、光経路差による周波数が異なる多数の測定光を使って多数の対象物に対する断層映像を単一映像に表示することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させることができる。
【0031】
本発明で得ることができる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及していないさらに他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を図示したブロック図である。
【
図2】
図1のカプラ部を詳しく図示したブロック図である。
【
図3】
図1の検出部を詳しく図示したブロック図である。
【
図4】
図3のスキャン制御部のスキャン開始信号を伝送する例をタイミングダイヤグラムで示した図面である。
【
図5】
図3のスキャン制御部のスキャン開始信号を伝送する例をタイミングダイヤグラムで示した図面である。
【
図6】
図4および
図5によってスキャン開始信号が受信された後、スキャンを実行する例をタイミングダイヤグラムで示した図面である。
【
図7】本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を利用した映像生成方法を概略的に図示したフローチャートである。
【
図8】
図7の合成光を生成する方法を具体的に図示したフローチャートである。
【
図9】
図7の分光された光を順次スキャンする方法を具体的に図示したフローチャートである。
【
図10】本発明に係る光干渉性断層撮影装置を利用した場合、光の流れを示した図面である。
【
図11】本発明に係る光干渉性断層撮影装置にビームスプリッタを追加で具備した場合、光の流れを示した図面である。
【
図12】本発明に係る光干渉性断層撮影装置を利用して生成された2次元単一映像を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
後述する本発明についての詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。これらの実施例は当業者が本発明を実施できるように充分かつ詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが相互排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、ここに記載されている特定形状、構造および特性は、一実施例と関連して本発明の精神および範囲を逸脱することなく他の実施例で具現され得る。また、それぞれの開示された実施例内の個別構成要素の位置または配置は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味ではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるのであれば、その請求項が主張するものと均等なすべての範囲とともに、添付された請求項によってのみ限定される。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する機能を指称する。
【0034】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明することにする。
【0035】
本発明は、分割された多数の光を多数のアレイディテクターを利用してスキャン時間を分配することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させるための光干渉性断層撮影装置である。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を図示したブロック図である。
【0037】
光干渉性断層撮影装置100は光源部110、カプラ部130、検出部150および映像生成部170を含むことができる。
【0038】
光源部110は光を生成してカプラ部130に伝送することができる。ここで、光はガウシアンビーム(gaussian beam)、ライトビーム(light beam)、レーザービーム(laser beam)、または粒子ビーム(particle beam)等のように、粒子(電子または陽子など)が一方向に集中して流れる「ビーム(beam)」を意味し得る。
【0039】
光源部110は帯域幅が広く、干渉長が短い白色光を生成することができるが、これに限定されるものではない。例えば、中心波長が840nmである近赤外線波長帯域(800nm〜1550nm)を有し、半値幅(FWHM、Full Width Half Maximum)が50nmであり、最大出力パワーは5.3mWである光を発生させることができる。
【0040】
カプラ部130は入射した一つの光を多数個の光に分割(split)したり、入射した2個の光を合成(coupling)して一つの光に生成できる光カプラを意味し得る。
【0041】
カプラ部130は光源部110で生成した光を第1光および第2光に分割して基準光および測定光を生成することができ、生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成することができる。
【0042】
ここで、基準光が1個であるとき、測定光は対象物の個数により変わり得る。例えば、k(ここで、kは自然数)個の対象物が存在する場合、測定光はk(ここで、kは自然数)個が生成され得る。
【0043】
すなわち、カプラ部130は1個の基準光とk(ここで、kは自然数)個の測定光を利用して合成光を形成することができ、光周波数で分割された多数の測定光は映像生成部170で生成する単一映像に多数個のチャネルとしてそれぞれ分割されて表現され得る
。
【0044】
また、カプラ部130は生成した合成光を入射する光を二つまたはそれ以上に同時に分配できるスプリッタなどの装置に入射させることができ、これから合成光をn個の合成分割光に分割することができる。
【0045】
検出部150はカプラ部130から入射したn個の合成分割光を波長帯域別に分光させるn個の分光器にそれぞれ伝達することができ、分光器は入射した一つの合成分割光を波長帯域別に分光させることができる。
【0046】
一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光を分光させることができる。したがって、検出部150で分光される光は総n個を意味し得る。
【0047】
検出部150は光干渉性単一映像を生成するために、入射したn個の合成分割光の波長による干渉スペクトルをスキャンして映像生成部170に提供することができる。
【0048】
映像生成部170は検出部150で提供されたスキャン結果を利用して2次元単一映像を生成することができ、生成した2次元単一映像を利用して3次元単一映像も生成することができる。
【0049】
映像生成部170は3次元単一映像を生成するために、サンプルの中央を横断してスキャンすることによって中心点を特定位置に固定させた後、検出された中心点に基づいて動きによる偏差を調整することができる。
【0050】
ここで、中心点を調整することは、対象物の動きによって正常に3次元ラジアルスキャンを実行できない場合に発生するアーチファクトを除去するために実行され得る。
【0051】
また、映像生成部170はk(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なるk(ここで、kは自然数)個の測定光に応じてk(ここで、kは自然数)個のチャネルで形成されて単一映像に生成することができる。
【0052】
図2は、
図1のカプラ部を詳しく図示したブロック図である。
【0053】
図2を参照すると、カプラ部130は基準部131、サンプル部135および分割部139を含むことができる。
【0054】
基準部131は光源部110で生成した光から第1光を生成することができ、生成した第1光をスキャンし反射させて基準光を生成することができる。生成した基準光は分割部139に伝達することができる。
【0055】
より具体的には、基準部131は第1光を平行光に変換させることができるコリメータなどの装置を含むことができ、コリメータから入射した平行光を一つの焦点に集まるように距離を調節できるフォーカシングレンズを含むことができる。
【0056】
また、基準部131はフォーカシングレンズを通じて一つの焦点に集まった光を受信した後に反射させるリファレンスミラーを具備することができる。ここで、リファレンスミラーは入射した平行光をフォーカシングレンズなどの装置に反射して光の経路を変更させることができ、これから基準光が生成され得る。
【0057】
サンプル部135はカプラ部130から入射した第2光を対象物に照射した後、対象物(または対象物の内部構造体)から反射する測定光を分割部139に伝達することができる。
【0058】
ここで、反射する測定光は照射する対象物の個数に応じて生成され得る。すなわち、k(ここで、kは自然数)個の対象物が存在すればk(ここで、kは自然数)個の測定光が生成され得る。
【0059】
より具体的には、サンプル部135は入力される第2光をk個(ここで、kは自然数)に分割できるスプリッタなどの装置を含むことができ、分割されて入射した第2光を平行光に変換させることができるコリメータなどの装置を含むことができる。
【0060】
また、サンプル部135は伝達された平行光の光経路を変更した後、直接または間接的に対象物に光を照射できるスキャニングミラーを含むことができ、スキャニングミラーなどの装置を通じて照射された光が対象物に一つの焦点に集まるように調節できるスキャンレンズを含むことができる。
【0061】
サンプル部135はスキャンレンズの位置または角度を調節するレンズ調節装置を含むことができる。レンズ調節装置は回転式でスキャンレンズなどの装置を移動させたり角度を調節して、対象物とスキャンレンズとの間の空間を調節して光の焦点を調節することができる。
【0062】
これから、サンプル部135はスキャニングミラーなどの装置を利用して対象物(または対象物の内部構造体)から反射した光をスキャンすることができ、対象物(または対象物の内部構造体)に対する光情報を獲得することができる。
【0063】
例えば、サンプル部135は光情報を獲得する対象物が一つの場合、入力される第2光はスプリッタなどの装置を通過するものの分割されず、コリメータなどの装置を通過して平行光に変換され得る。
【0064】
変換された平行光はスキャニングミラーなどの装置から一つの対象物に照射され得、この時、スキャンレンズなどの装置から対象物に一つの焦点に集まるように照射され得、平行光が照射された対象物から反射した光をスキャンして対象物に対する光情報を獲得することができる。
【0065】
さらに他の例として、サンプル部135は光情報を獲得する対象物が4個の場合、入力される第2光はスプリッタなどの装置を通過して4個の光に分割され得、コリメータなどの装置を通過して平行光に変換され得る。
【0066】
変換された平行光はスキャニングミラーなどの装置およびスキャンレンズなどの装置からそれぞれの対象物に照射され得、この時、スキャンレンズなどの装置から各対象物に一つの焦点に集まるように照射され得、平行光が照射された対象物から反射した光をスキャンして対象物に対する光情報を獲得することができる。
【0067】
分割部139は基準部131から伝達された第1光とサンプル部135から伝達された第2光を合成して合成光を生成することができ、生成した合成光をn個(ここで、nは2以上の自然数)の合成分割光に分割することができる。
【0068】
この時、分割部139はスイッチを具備して、スイッチがオン(on)になった時は合成光を合成分割光に分割して照射することができ、スイッチがオフ(off)になった時は合成光を合成分割光に分割せずに一つの合成光として照射することができる。
【0069】
図3は、
図1の検出部を詳しく図示したブロック図である。
【0070】
図3を参照すると、検出部150は分光部151、フォーカス部153、スキャン制御部155およびスキャン部157を含むことができる。
【0071】
分光部151はカプラ部130から入射したn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光をそれぞれ平行光に変換し、変換された各平行光をn番目の(ここで、nは2以上の自然数)分光器に入射して波長帯域別に分光させることができる。
【0072】
例えば、カプラ部130から2個の合成分割光が入射すると、平行光に変換した後、変換された2個の平行光を第1分光器および第2分光器に一つずつ入射させることができる。
【0073】
分光部151は合成分割光を平行光に変換させることができるコリメータなどの装置を含むことができ、平行光を波長帯域別に分光させることができるn個の分光器を含むことができる。
【0074】
分光部151のn個の分光器はn個の合成分割光それぞれに対する専用として備えられてもよく、一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光をn個の光に分光させることができる。
【0075】
フォーカス部153は、分光部151の分光器を通じて波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点に集まることができるように平行光の焦点距離を調節することができる。
【0076】
スキャン制御部155は、分光部151で波長帯域別に分光された平行光をスキャンできるスキャン部157のスキャンを実行したり、スキャンを実行するための待機動作を制御することができる。
【0077】
スキャン制御部155は、分光部151に備えられたn個の分光器のうちn−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了すると、n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を伝送することができる。
【0078】
スキャン制御部155は入射した合成分割光が2個の場合、1番目の分光器から分光される平行光と2番目の分光器から分光される平行光を交互にスキャンする信号をスキャン部157に伝送することができる。
【0079】
スキャン部157は、スキャンを実行できるカメラなどの装置を利用して分光部151のn個の分光器から分光される各光を順次スキャンすることができる。すなわち、スキャン部157はn個の分光器から分光される各光を互いに異なる時間にスキャンすることができる。
【0080】
ここで、スキャンを実行できる装置はCMOSカメラ、CCDカメラなどからなり得るが、これに限定されるものではなく。分光された光に対してスキャンを実行できる装置を意味し得る。
【0081】
スキャン部157はスキャン制御部155からスキャン開始信号が受信されると、フォーカス部153で各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光を順次スキャンすることができる。
【0082】
スキャン部157は、スキャン制御部155からn番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了しないと、n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行しないことができる。
【0083】
すなわち、スキャン部157は、n番目の分光器から分光された平行光をスキャンするためのスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後、n番目の分光器から分光された平行光に対してスキャンを実行することができる。
【0084】
より具体的には、スキャン部157はn−1番目の分光器から分光されて一つの焦点に集まった平行光のスキャンが完了した後、スキャン制御部155からスキャン開始信号が受信されると、n番目の分光器から分光されて一つの焦点に集まった平行光のスキャンを開始することができる。
【0085】
スキャン部157は入射した合成分割光が2個の場合、スキャン制御部155のスキャン開始信号の受信を受けて1番目の分光器から分光される平行光と2番目の分光器から分光される平行光を交互にスキャンすることができる。
【0086】
スキャン部157は、スキャン制御部155から受信される信号によってスキャンを実行するスキャン動作とスキャン動作実行のために待機する待機動作を繰り返すことができる。
【0087】
ここで、スキャン部157の待機動作は、スキャンを実行できるカメラなどの装置からシャッターを押すための時間、カメラ励起時間などのように、スキャンのために必ず必要な動作を意味し得る。
【0088】
図4〜
図6は,
図3の本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置が干渉スペクトルをスキャンするタイミングダイヤグラムを示した図面である。
【0089】
本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置100は,入射した一つの合成分割光を分光させた後にスキャンするものの、分光された光を互いに順次スキャンすることができる。
【0090】
すなわち、スキャンを実行するスキャン動作とスキャン動作実行のために待機する待機動作を繰り返すことができるが、スキャンを実行するスキャン動作は二つの方法で実行され得る。
【0091】
第1は、
図4に図示された通り、光干渉性断層撮影装置100のスキャン動作と待機動作を繰り返すことは、n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを完了した後、一定時間内にスキャン開始信号を発生してn番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行することができる。
【0092】
例えば、3個の分光器が備えられている光干渉性断層撮影装置100の場合、スキャン制御部155から受信されたスキャン開始信号によって1番目の分光器から分光される平行光をスキャンすることができる。
【0093】
1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行する間、2番目の分光器から分光される平行光をスキャンするために待機動作を実行していることができ、1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了すると、2番目の分光器から分光される平行光をスキャンするためのスキャン開始信号が受信され得る。
【0094】
スキャン制御部155から受信されたスキャン開始信号によって2番目の分光器から分光される平行光をスキャンすることができ、2番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行する間、3番目の分光器から分光される平行光をスキャンするための待機動作を実行していることができる。
【0095】
2番目の分光器から分光される平行光のスキャンが完了すると、3番目の分光器から分光される平行光をスキャンするためのスキャン開始信号が受信され得、3番目の分光器から分光される平行光をスキャンすることができる。
【0096】
第2は、
図5に図示された通り、n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行するためのスキャン開始信号が発生してn−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが実行され始めると、n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行するためのスキャン開始信号を発生させることができる。
【0097】
例えば、n個の分光器が備えられている光干渉性断層撮影装置100の場合、スキャン制御部155から受信されたスキャン開始信号によってn−2番目の分光器から分光される平行光をスキャンすることができる。
【0098】
n−2番目の分光器から分光される平行光のスキャンを開始すると、n−1番目の分光器から分光される平行光のスキャンを実行するためのスキャン開始信号を発生させることができる。
【0099】
すなわち、n−1番目の分光器から分光される平行光をスキャンするスキャン開始信号が発生してスキャンを実行すると、n番目の分光器から分光される平行光をスキャンするスキャン開始信号を発生させることができる。
【0100】
ただし、n番目の分光器から分光される平行光をスキャンするスキャン開始信号が発生しても、n番目の分光器から分光される平行光に対してスキャンを実行することはn−1番目の分光器から分光される平行光に対するスキャンが完了した後に実行することができる。
【0101】
スキャン部157が
図4または
図5のスキャン制御部155から受信されたスキャン開始信号によって平行光をスキャンする時間は、
図6のタイミングダイヤグラムに図示されたライジングエッジ(Rising Edge)からフォーリングエッジ(Falling Edge)までスキャンを実行することができる。
【0102】
スキャン部157は分光器から分光された平行光をスキャンする時間は、分光された平行光のレベル(level)により変更され得る。例えば、安定したスペクトルで分光された平行光の場合、短時間スキャンを実行することができ、不安定なスペクトルで分光された平行光の場合、長時間スキャンを実行することができる。
【0103】
ただし、スキャン部157はスキャン制御部155からn番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了しないと、n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行しないことができる。
【0104】
すなわち、スキャン部157はn番目の分光器から分光された平行光をスキャンするためのスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後、n番目の分光器から分光された平行光に対してスキャンを実行することができる。
【0105】
n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後、n番目の分光器から分光された平行光に対してスキャンを実行する理由は、n−1番目の分光器から分光された平行光とn番目の分光器から分光された平行光の重なり現象を予防するためである。
【0106】
ここで、n番目の分光器から分光された平行光をスキャンを実行できるスキャン開始信号の受信を受けてn番目の分光器から分光された平行光をスキャンする時間は、カメラの露出時間を意味し得る。
【0107】
図4〜
図6では、n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを完了した後、一定時間内にスキャン開始信号を発生してn番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行するものとして限定して図示したが、これは実施例に係る例示に過ぎず、実際にスキャン開始信号を発生することとスキャン時間はより多様な基準で設定され得る。
【0108】
以下では、
図7〜
図9を参照して姿勢矯正ベルト100の駆動方法を具体的に説明することにする。
【0109】
図7は、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を利用した映像生成方法を概略的に図示したフローチャートである。
【0110】
図7を参照すると、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置100を利用した映像生成方法は、光から分割されて生成された基準光および測定光を利用して合成光を生成することができる(S1100)。
【0111】
ここで、基準光が1個であるとき、測定光は対象物の個数により変わり得る。例えば、k(ここで、kは自然数)個の対象物が存在する場合、測定光はk(ここで、kは自然数)個が生成され得る。
【0112】
すなわち、1個の基準光とk(ここで、kは自然数)個の測定光を利用して合成光を形成することができ、光周波数で分割された多数の測定光は生成する単一映像に多数個のチャネルとしてそれぞれ分割されて表現され得る。
【0113】
生成した合成光は入射する光を二つまたはそれ以上に同時に分配できるスプリッタなどの装置に入射して、n(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割され得る(S1300)。
【0114】
ここで、合成分割光は備えられたスイッチがオン(on)になった時は合成光を分割して生成され得、スイッチがオフ(off)になった時は合成光を分割しないため生成され得ない。
【0115】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光はそれぞれ平行光に変換され得、各平行光はn(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器に照射され得(S1500)、平行光は各分光器から波長帯域別に分光され得る。
【0116】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器から波長帯域別に分光された各光をスキャンを実行できるカメラなどの装置を利用して順次スキャンすることができる(S1700)。
【0117】
n個の分光器から分光された平行光をスキャンした結果を利用して2次元単一映像を生成することができ。生成した2次元単一映像を利用して3次元単一映像も生成することができる(S1900)。
【0118】
また、k(ここで、kは自然数)個の対象物を照射する光経路差による周波数が異なるk(ここで、kは自然数)個の測定光に応じてk(ここで、kは自然数)個の対象物によってk(ここで、kは自然数)個のチャネルで形成されて単一映像に生成することができる。
【0119】
図8は、
図7の合成光を生成する方法を具体的に図示したフローチャートである。
【0120】
光を分割して第1光および第2光に生成することができる(S1010)。ここで、光は帯域幅が広く、干渉長が短い白色光を生成することができるが、これに限定されるものではない。
【0121】
生成した第1光は平行光に変換させることができるコリメータなどの装置に入射し得るため平行光に変換され得、平行光は一つの焦点に集まるように距離を調節できるフォーカシングレンズなどの装置に入射して一つの焦点に集まることができる。
【0122】
一つの焦点に集まった平行光は反射し、光の経路を変更できるリファレンスミラーなどの装置を利用して反射して経路が変更され得、これから基準光を生成することができる(S1050)。
【0123】
生成した第2光はk個(ここで、kは自然数)に分割できるスプリッタなどの装置に入射して分割され得、分割された第2光は平行光に変換させることができるコリメータなどの装置に入射し得るため平行光に変換され得る。
【0124】
変換された平行光は光経路を変更した後、直接または間接的に対象物に光を照射できるスキャニングミラーに伝達され得、スキャニングミラーなどの装置を通じて照射された光が対象物に一つの焦点に集まるように調節できるスキャンレンズを利用して一つの焦点に集まることができる。
【0125】
スキャニングミラーなどの装置を利用して対象物(または対象物の内部構造体)から反射した光をスキャンすることができ、対象物(または対象物の内部構造体)に対する光情報を獲得することができ、これから測定光を生成することができる(S1090)。
【0126】
ここで、測定光は照射する対象物の個数に応じて生成され得る。すなわち、k(ここで、kは自然数)個の対象物が存在すればk(ここで、kは自然数)個の測定光が生成され得る。
【0127】
図9は、
図7の分光された光を順次スキャンする方法を具体的に図示したフローチャートである。
【0128】
入射したn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光は平行光に変換させることができるコリメータなどの装置に伝達されてそれぞれ平行光に変換され得る(S1510)。
【0129】
変換された平行光はそれぞれn個の分光器に入射し得、入射した平行光は分光器を通じて波長帯域別に分光され得る(S1530)。ここで、一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光をn個の光に分光させることができる。
【0130】
分光器を通じて波長帯域別に分光された平行光を各波長帯域によって一つの焦点に集めることができる焦点レンズなどの装置を通じて平行光の焦点距離を調節して一つの焦点に集めることができる(S1550)。
【0131】
分光器から分光された平行光が一つの焦点で集まると、波長帯域別に分光された平行光をスキャンできるスキャン開始信号を受信して各分光された平行光に対するスキャンを実行することができる。
【0132】
n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを開始することができるスキャン開始信号が受信されると、n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行することができる。
【0133】
n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了すると、(S1570)、n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号を伝送することができる(S1571)。
【0134】
ここで、n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了しないと、n番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンを実行しないことができる。
【0135】
すなわち、n番目の分光器から分光された平行光をスキャンするためのスキャン開始信号が受信されても、n−1番目の分光器から分光された平行光に対するスキャンが完了した後、n番目の分光器から分光された平行光に対してスキャンを実行することができる。
【0136】
n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するスキャン開始信号の受信を受けてn−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンを実行しているのであれば、n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するために待機動作を実行することができる。
【0137】
一方、n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了していなければ(S1570)、n番目の分光器から分光された平行光のスキャンを開始するために待機する待機動作を実行していることができる(S1579)。
【0138】
n−1番目の分光器から分光された平行光のスキャンが完了してn番目の分光器から分光された平行光のスキャン開始信号が受信されると、各波長帯域によって一つの焦点に集まった平行光をスキャンすることができる(S1590)。
【0139】
図10は、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を利用した場合、光の流れを示した図面である。
【0140】
カプラ部130は光源部110で生成した光を第1光および第2光に分割して基準部131およびサンプル部135に伝達することができ、基準部131は第1光を利用して基準光を生成することができ、サンプル部135は第2光を利用して測定光を生成することができる。
【0141】
基準部131は平行光に変換させることができるコリメータなどの装置31を利用して第1光を平行光に変換させることができ、コリメータから入射した平行光はフォーカシングレンズなどの装置32を利用して一つの焦点に集まることができる。
【0142】
フォーカシングレンズなどの装置32を通じて一つの焦点に集まった光は、リファレンスミラーなどの光を受信した後に反射させる装置33を利用して光を反射させて経路を変更させることができ、経路が変更された光は基準光としてカプラ部130に伝達され得る。
【0143】
サンプル部135は入力される第2光をm個(ここで、mは2以上の自然数)に分割できるスプリッタ40等の装置を利用して多数個の光に分割され得、分割された光はコリメータ41a、41b、…、41n等の装置を利用して平行光に変換され得る。
【0144】
スキャニングミラー42a、42b、…、42n等の装置を利用して光経路を変更した後、直接または間接的に対象物に光を照射できるように平行光の経路を対象物の方向に移動させることができ、スキャンレンズ43a、43b、…、43nなどの装置を利用して光が対象物に一つの焦点に集まるように調節することができる。
【0145】
サンプル部135はスキャンレンズの位置または角度を調節するレンズ調節装置を含むことができ、平行光が照射された対象物から反射する光は測定光としてカプラ部130に伝達され得る。
【0146】
カプラ部130は基準部131とサンプル部135から伝達された基準光と測定光を合成して合成光を生成することができ、生成した合成光をm個(ここで、mは2以上の自然数)に分割できるスプリッタ133b等の装置に伝達してn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割することができる。
【0147】
スプリッタ133b等の装置を通じてn個の合成分割光に分割された光は検出部150に伝達され得る。ここで、スプリッタ133bは備えられたスイッチ133aがオン(on)になった時にのみ合成光を合成分割光に分割することができる。
【0148】
検出部150は入射したn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光をそれぞれn個の分光器に分配するために、コリメータ621a、621b、…、621n等の装置を利用して平行光に変換させることができ、変換された平行光はそれぞれn個の分光器622a、622b、…、622nに入射し得る。
【0149】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器はn個の合成分割光それぞれに対する専用で備えられてもよく、一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光をn個の光に分光させることができる。
【0150】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器を通じて波長帯域別に分光された平行光は、フォーカシングレンズ623a、623b、…、623n等の装置を利用して各波長帯域によって一つの焦点に集まることができるように平行光の焦点距離を調節することができる。
【0151】
一つの焦点に集まった分光器から分光された平行光は、スキャンを実行できるカメラ624a、624b、…、624n等の装置のスキャンを実行することができ、各分光器622a、622b、…、622nから分光された平行光のスキャンが完了すると、スキャン結果を映像生成部170に伝達して2次元単一映像を生成することができる。
【0152】
図11は、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置にビームスプリッタを追加で具備した場合、光の流れを示した図面である。
【0153】
本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置101の検出部150’にビームスプリッタ625a、625b、…、625nを追加で具備することになると、分光器622から分光されて一つの焦点に集まった光を二つの方向に分割することができる。
【0154】
本発明が提案する光干渉性断層撮影装置101のカプラ部130は、光源部110で生成した光を第1光および第2光に分割して基準部131およびサンプル部135に伝達することができ、基準部131は第1光を利用して基準光を生成することができ、サンプル部135は第2光を利用して測定光を生成することができる。
【0155】
カプラ部130は基準部131とサンプル部135から伝達された基準光と測定光を合成して合成光を生成することができ、生成した合成光をm個(ここで、mは2以上の自然数)に分割できるスプリッタ133b等の装置に伝達してn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光に分割することができる。
【0156】
ここで、カプラ部130はスイッチ133aを具備してスイッチ133aがオン(on)になった時にのみスプリッタ133b等の装置を利用して合成光を合成分割光に分割して照射することができる。
【0157】
スプリッタ133b等の装置を通じてn個の合成分割光に分割された光は、ビームスプリッタ625a、625b、…、625nが追加で備えられた検出部150’に伝達され得、検出部150’は入射したn(ここで、nは2以上の自然数)個の合成分割光を平行光に変換させることができる。
【0158】
ここで、合成分割光はコリメータ621a、621b、…、621n等の装置を利用して平行光に変換させることができ、変換された平行光はそれぞれn個の分光器622a、622b、・、622nに入射し得る。
【0159】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器はn個の合成分割光それぞれに対する専用で備えられていてもよく、一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光をn個の光に分光させることができる。
【0160】
n(ここで、nは2以上の自然数)個の分光器を通じて波長帯域別に分光された平行光は、フォーカシングレンズ623a、623b、…、623n等の装置を利用して各波長帯域によって一つの焦点に集まることができるように平行光の焦点距離を調節することができる。
【0161】
一つの焦点に集まった分光器から分光された平行光はビームスプリッタ625a、625b、・、625nを通じて二つの方向に分割され得、分割された光はスキャンを実行できるカメラ624a、624b、…、624n等の装置のスキャンを実行することができる。
【0162】
図12は、本発明の一実施例に係る光干渉性断層撮影装置を利用して生成された2次元単一映像を示した図面である。
【0163】
図12を参照して、本発明の光干渉性断層撮影装置を利用して対象物が4個の場合、周波数が異なる4個の測定光を利用して2次元単一映像が生成される例を説明することにする。
【0164】
光情報を獲得する対象物が4個の場合、入力される第2光はスプリッタ40等の装置を通過して4個の光に分割され得、コリメータ41a、41b、41c、41d等の装置を通過して平行光に変換され得る。
【0165】
変換された平行光はスキャニングミラーなどの装置およびスキャンレンズなどの装置からそれぞれの対象物に照射され得、この時、スキャンレンズなどの装置から各対象物に一つの焦点に集まるように照射され得、平行光が照射された対象物から反射した光をスキャンして対象物に対する光情報を獲得することができる。
【0166】
対象物から獲得した光情報は測定光としてカプラ部130に伝送され得、基準部131から伝達された基準光と合成して合成光を生成することができ、合成光を4個の合成分割光に分割して検出部150に照射することができる。
【0167】
検出部150はカプラ部130から入射した4個の合成分割光を波長帯域別に分光させる4個の分光器にそれぞれ伝達することができ、分光器は入射した一つの合成分割光を波長帯域別に分光させることができる。
【0168】
一つの分光器は一つの合成分割光を受信することができ、受信した合成分割光を分光させることができる。これに伴い、検出部150で分光される光は総4個を意味し得る。
【0169】
検出部150は光干渉性単一映像を生成するために入射した4個の合成分割光の波長による干渉スペクトルをスキャンして映像生成部170に提供することができる。
【0170】
映像生成部170は検出部150で提供されたスキャン結果を利用して各対象物別にチャネルが生成されて4個のチャネルが生成された2次元単一映像を生成することができる。
【0171】
これに伴い、各分光器622a、622b、…、622nから分光された平行光のスキャンが完了すると、スキャン結果を映像生成部170に伝達して2次元単一映像を生成することができる。
【0172】
図12では、4個の対象物が存在し、周波数によって4個の測定光が生成される場合に限定して図示したが、これは実施例に係る例示に過ぎず、実際に対象物の個数とこれによって周波数別に分割される光はより多様な基準で設定され得る。
【0173】
前述した通り、本発明は分割された多数の光を多数のアレイディテクターを利用してスキャン時間を分配することによって、光干渉性断層映像の獲得速度を向上させることができる。
【0174】
以上、実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0175】
100:光干渉性断層撮影装置
110:光源部
130:カプラ部
131:基準部
135:サンプル部
139:分割部
150:検出部
151:分光部
153:フォーカス部
155:スキャン制御部
157:スキャン部
170:映像生成部
【国際調査報告】