(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-531925(P2021-531925A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】複合型飲用容器を備えた飲料分配システム及びその操作プロセス
(51)【国際特許分類】
A47J 31/06 20060101AFI20211029BHJP
A47J 31/44 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
A47J31/06 210
A47J31/44 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2021-505910(P2021-505910)
(86)(22)【出願日】2019年7月30日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月10日
(86)【国際出願番号】PT2019050022
(87)【国際公開番号】WO2020027676
(87)【国際公開日】20200206
(31)【優先権主張番号】110897
(32)【優先日】2018年8月1日
(33)【優先権主張国】PT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521042301
【氏名又は名称】ノヴァデルタ − コメルシオ エ インダストリア デ カフェス,エルディーエー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ナベイロ,ルイ ミゲル
(72)【発明者】
【氏名】ゴンサルヴェス マーティンズ,マルコ フィリペ
(72)【発明者】
【氏名】フィゲイラ バロス ドス レイス,クラウディア
(72)【発明者】
【氏名】デ フィゲイレド ブランコ,ジョアン アンドレ
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA16
4B104BA70
4B104BA72
4B104EA19
(57)【要約】
本発明は、飲料分配システム、特にエスプレッソコーヒー及び同様の芳香飲料の調製用のシステムを開示し、システムは、飲用容器(1、1’)、例えばグラスタイプ、カップ又は同種のもの、及び飲料調製装置(3)と動作可能に関連付けられた飲料排出配置装置(2)を備え、それにより前記飲料排出配置装置(2)は飲料排出流が重力と反対の方向に沿って、所与の流圧で、前記飲用容器(1、1’)のベース領域(11)の流れ調整配置装置(12)に衝突するように提供され、それにより前記飲用容器(1、1’)は、取り外し可能な方法で保持できるように適合され、組み立てられた状態において流路(110)を介した流体接続を提供するように適合された第1及び第2容器部分(11、12)を備え、流路(110)は、単一方向に沿って発達し、それにより飲料流を流れ制限手段(16)の下流及び前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の飲料流の入口の上流に閉じ込める。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料分配のためのシステムであって、
少なくとも1種類の飲用容器(1、1’)であって、
ベース壁(111)と、長手方向軸(X)周りを上方に発展する側壁(112)とによって閉じ込められた飲料収集スペース(A)を備える第1容器部分(11)と、
前記第1容器部分(11)に取り外し可能な方法で保持されることができるように適合された第2容器部分(12)と、を備え、
それにより前記第1及び第2容器部分(11、12)は一緒に組み立てられることにより前記収集スペース(A)の内部への加圧された流れの通路を提供できるように適合されている、少なくとも1種類の飲用容器(1、1’)と、
重力と反対の方向に流れを排出できる飲料排出要素(21)と、前記排出要素(21)を取り囲む容器配置支持体(22)と、を備え、食用物質のポーション(5)を収集できるように適合された製造装置(4)の下流で流体接続下に提供された飲料排出配置装置(2)を提示する少なくとも1種類の飲料装置(3)と、を含み、
それにより前記飲用容器(1、1’)は、上流の流れ圧力が事前に定められた値よりも大きい場合にのみ流路を提供し、飲用容器(1、1’)が前記容器配置支持体(22)上に保持されている状態において、前記飲料排出要素(21)とともに配置される流れ調整手段(13)を提示する、システムにおいて、
前記第1及び第2容器部分(11、12)は、一緒に組み立てられた状態で、前記流れ調整手段(13)の下流の領域から、前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の飲料流れの入口の上流の領域まで、飲料流れを閉じ込める流路(110)を介した流体接続を提供することを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が前記流路(110)を備えること、及び
前記流路(110)が、飲料流れの前記入口領域まで、その延在部の少なくとも大部分に沿って、同様の横方向断面及び同様の横方向寸法を示す1つの管状形状で単一方向に発展し、それにより、前記流路(110)は、特に前記流れ調整手段(13)の保持向けに適合された、上流縁部のより小さな横方向断面と、特に流れシール手段(15)の保持向けに適合された、前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の近くの下流縁部のより大きな横方向断面とを優先的には提示すること、及び
前記飲用容器(1、1’)が、流れ調整手段(13)として一部品だけ、及び流れシール手段(15)として一部品だけ、のうちの少なくとも1つを提示し、それにより前記部品は前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の飲料流れの前記入口の上流に配置されること、を特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、前記流路(110)の縁部領域に、優先的にはその上流の縁部領域に優先的には配置された前記流れ調整手段(13)を提示することを特徴とする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、流れ衝突面及び流路断面の縮小のうちの少なくとも1つの手段によって流れを制限するように提供された流れ制限手段(14)を提示し、それにより、前記収集スペース(A)のベース壁領域(111)の飲料流れの前記入口で、少なくとも前記ベース壁(111)の近くにおける飲料流れのパターンを決定することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、前記第1及び第2容器部分(11、12)の間の界面の領域に保持された流れシール手段(15)を提示し、それにより、前記流れシール手段(15)は、前記第1及び第2容器部分(11、12)が一緒に組み立てられると、前記流路(110)の周りで、優勢な流れ方向に平行な方向に圧縮されるように優先的には適合され、例えば「Oリング」型、又は同様のシールリングの形態で優先的には提供されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1及び第2容器部分(11、12)が、剛性材料、優先的には、合成材料、金属材料、セラミック材料、少なくとも部分的に半透明の材料及び不透明な材料のうちの少なくとも1つを含む異なる材料で提供され、
これにより、少なくとも前記第2容器部分(12)が合成材料で製造される場合、好ましいこと、及び
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には両方が、対向する側に閉縁位置合わせを構成するそれぞれの側壁(112、121)を含む管状タイプの全体的な構成を提示し、それにより、前記第1及び第2容器部分(11、12)の一方は、他方の容器部分(11、12)の特徴的な寸法、例えば外径よりも小さい特徴的な寸法、例えば外径を有する縁部壁突出部(113)を提示し、それにより他方の内部に挿入されることができること、を特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1及び第2容器部分(11、12)が、前記第1容器部分(11)のベース領域で前記第2容器部分(12)の手動で取り外し可能な保持を提供するように適合された部分保持手段(16;161、162)を提示し、
それにより、前記部分保持手段(16;161、162)は、それぞれの縁部壁に例えば対称に配置され、前記長手方向軸(X)に平行な方向に沿った第1並進運動、前記長手方向軸(X)の周りの回転運動、及び前記長手方向軸(X)に平行な方向に沿った、前記第1並進運動に反対の方向の第2並進運動を案内するように構成された少なくとも2つの部分保持溝(161)を備え、
それにより、前記部分保持手段(16;161、162)は、優先的には、前記容器部分の一方(11)の保持突起部分(113)の外向き面上に、及び他方の容器部分(11、12)の内向き面上に提供され、その結果、前記部分保持手段(16;161、162)は前記部分が重なって保持されているとき、見ることができないことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1及び第2容器部分(11、12)が、前記第1及び第2容器部分(11、12)が長手方向(X)に沿って流れシール手段(15)に圧縮圧力を及ぼす保持のブロック位置を提供するように適合された部分保持手段(16;161、162)を提示することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の一方、優先的には前記第1容器部分(11)が、それぞれの縁部壁に、優先的にはその外向き面に対称に配置された少なくとも2つの部分保持溝(161)を提示し、
それにより、前記部分保持溝(161)は、長手方向(X)に平行な第1方向に発展する第1セクション(161a)と、前記第1方向に対して少なくともほぼ横方向の第2方向に沿った第2セクション(161b)と、前記第1方向に平行な方向に沿った、前記第1方向に対して反対の方向の第3セクション(161c)とを備えること、及び
前記第1及び第2容器部分(11、12)の他方、優先的には前記第2容器部分(12)は、それぞれの縁部壁に、優先的にはその内向き面に、前記保持溝に係合できるように提供され、優先的には歯状突出部又は同様の形態で構成された係合部分(162)の等しい数の対応する要素を提示し、
それにより、長手方向(X)に沿った前記2つのセクション(161a、161c)は、優先的には少なくとも2mm及び最大10mmの延在部を提示し、横方向に沿った前記セクションは最大15mmの延在部を提示することを特徴とする、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記飲用容器(1、1’)、優先的には少なくとも前記第2容器部分(12)が、前記容器配置支持体(22)上の容器配置位置(I)と、前記ベース保持手段(24)によって保持される容器保持位置(II)との間の、前記長手方向軸(x)周りの回転運動によって前記飲用容器(1、1’)の保持を提供し、逆もまた同様であるように適合された容器保持手段(17)を提示し、
それにより、前記飲用容器(1、1’)及び前記飲料排出配置装置(2)は、前記飲料排出配置装置(2)に対する前記飲用容器(1、1’)の1つ又は2つの事前に定められた角度的延在でのみ前記配置位置(I)が提供されるように適合されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記飲用容器(1、1’)が、前記飲用容器(1、1’)のベース領域の縁部壁の周囲セグメントに対応する、それぞれの角度的延在に沿って延びる1つ又は2つの容器保持手段(17)を提示すること、及び
前記飲料排出配置装置(2)が、前記容器保持手段(17)の、任意選択的に対応する前記容器保持手段(17)の角度的延在よりも大きいそれぞれの角度的延在に沿って発展する1つ又は2つの支持体保持手段(24)を提示し、それにより前記容器配置位置(I)は、前記容器配置支持体(22)の角度的延在の1つ又は2つの事前に定められたセグメントに沿ってのみ提供され、それにより、容器保持手段(17)は、前記支持体保持手段(24)の間を、少なくともほぼ垂直方向に沿って下向きに通過することができ、前記保持位置(II)は、前記配置位置(I)から前記長手方向軸(X)の周りに少なくとも所与の角度だけそれらが回転運動で作動されるときに提供され、その逆もまた同様であること、を特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ又は2つの容器保持手段(17)が、それぞれ少なくとも10°及び最大50°、優先的には20°から最大40°だけ1つ又は2つの角度的延在に沿って発展すること、
前記容器配置支持体(22)の閉じ込め壁の前記1つ又は2つの支持体保持手段(24)が少なくとも90°及び最大160o、優先的には110°から最大140°の角度的延在に沿って発展し、
その結果、前記保持位置(II)が、前記配置位置(I)を起点にして、110°未満、優先的には90°未満の前記長手方向軸(X)の周りの前記容器配置支持体(22)上の前記飲用容器(1、1’)の回転運動に対応し、反対方向の回転運動では逆のことが同様に起こることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記容器保持手段(17)及び支持体保持手段(24)の少なくとも1つが、保持位置(II)が、配置位置(I)から1つの回転方向に沿ってのみ到達できるように提供されること、及び、前記保持位置(II)の方向の前記回転方向は優先的には時計回りの方向であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記容器保持手段(17)及び支持体保持手段(24)のうちの少なくとも1つが、保持位置(II)が、前記支持体保持手段(24)内の前記容器保持手段(17)の加圧フィッティングのタイプの保持をさらに含むように提供され、これにより、加圧フィッティングのタイプの前記保持は、前記配置位置(I)と前記保持位置(II)との間の回転運動に優先的には関連付けられることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記容器保持手段(17)が、前記長手方向軸(x)に対して横方向のそれぞれ延在に沿って少なくとも1つの第1縁部を提示し、それはより小さい第1横方向セクションを提示し、前記容器保持手段(17)の第2横方向セクションまで少なくとも前記長手方向軸に平行な方向に沿って徐々に増大し、それにより、くさび形又は同様の形状を提示し、その結果、前記保持位置(II)が、前記支持体保持手段(24)に対する前記容器保持手段(17)の加圧フィッティングのタイプの係合によってさらに提供されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記容器保持手段(17)及びベース保持手段(24)が、配置位置(I)が、前記容器配置支持体(22)に関して、
−少なくともほぼ第2象限及び第3象限のうちの1つ内、優先的には少なくともほぼ次のうちの少なくとも1つの移行領域内:第1象限から第2象限、及び第3象限から第4象限、
少なくともほぼ相互に反対側、
異なる象限内、
隣接する象限内、
同じ象限内、
のうちの少なくとも1つとして提供されるように適合される、
ことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
飲料分配プロセス、特に請求項1〜16のいずれか一項に記載のシステムによる飲料調製プロセスであって、
第1及び第2容器部分(11、12)を提供するステップと、
一緒に組み立てられた状態で前記第1及び第2容器部分(11、12)を取り外し可能な方法で保持するステップと、を含み、
前記保持ステップは、
前記容器部分(11、12)の一方の縁部を前記容器部分(11、12)の他方の縁部と整列させるステップ、優先的には前記容器部分(11、12)の一方の縁部の突出部を前記容器部分(11、12)の他方の開放縁部に挿入し、それにより前記容器部分(11、12)のそれぞれの保持手段(16;161、162)の初期位置を整列させるステップと、
−前記容器部分(11、12)の少なくとも一方を前記長手方向軸(X)の周りで、少なくとも10°、最大100°、優先的には所定の第1方向に沿って回転させ、それにより一緒に組み立てられた状態で前記容器部分(11、12)の保持位置まで進めるステップと、を含むことを特徴とするプロセス。
【請求項18】
一緒に組み立てられた状態での前記第1及び第2容器部分(11、12)の前記保持が、
前記長手方向軸(X)周りの前記回転運動の前に、前記容器部分(11、12)を互いに押しつけて圧力をかけ、それにより前記シール手段(15)を弾性的に圧縮するステップと、
前記回転運動の終わりに前記容器部分(11、12)を解放し、それによりこれらは前記シール手段(15)の弾性力の作用により離れ、それにより前記容器部分(11、12)の最終保持位置に達するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
飲料排出配置装置(2)を備える飲料装置(3)を提供するステップと、
優先的には流れ調整手段(13)を備える、ベース領域(11)を提示する容器(1)を提供するステップ、
前記飲料排出配置装置(2)に関して最大2つの事前に定められた角度位置の1つに対応する配置位置(I)で前記飲料排出配置装置(2)上に前記飲用容器(1)を配置するステップであって、特にそれにより容器の基準(18)が、前記飲料排出配置装置(2)上に提供された配置基準(25)と少なくともほぼ整列されるステップと、
前記容器(1)を少なくとも15°、優先的には少なくとも45°、収集スペース(A)の前記長手方向軸(X)の周りで、例えば時計回り方向に、前記飲料排出配置装置(2)上の保持位置(II)まで回転させるステップと、
飲料排出流(BD)を、前記飲料排出配置装置(2)を介して、優先的には製造装置(4)への加圧流(FS)の注入の結果として、及び前記流れ調整手段(13)を通って流れるのに必要な圧力より大きな流れ圧力で注入するステップと、
前記飲用容器(1)を逆方向に、例えば反時計回り方向に回転させて、前記配置位置(I)へ戻すステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項17又は18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記飲料排出配置装置(2)上の前記飲用容器(1)の保持位置に対応する、前記飲料排出配置装置(2)上の前記飲用容器(1)の所与の回転位置に達したことに関連付けられる、優先的には音響的及び/又は触覚的な信号をユーザに示すステップをさらに含むことを特徴とする、請求項17〜19のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料分配システムの分野に関し、特に、重力と実質的に反対の方向に沿って飲用容器内部へ飲料を排出する手段を示す、例えばエスプレッソコーヒー及び同様のものなどの飲料を、前駆体食用物質のシングルポーションに基づいて調製するためのシステムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
重力に逆らう方向に沿って、そして飲用容器の壁を通して飲料の排出を実現することが知られている。
【0003】
重力と反対の前記方向にのみ流路を提供するように適合された、飲用容器壁への流れ調整手段の一体化は、解決すべきいくつかの問題を提示し、それにより、従来技術は、このタイプの飲料排出配置装置における解決策を模索する一方で、重要ないくつかの側面に対していくつかの解決策を提示する。
【0004】
特に、例えばエスプレッソコーヒーなどの芳香性飲料の場合、この飲料の排出は関連性のあるプロセスであり、飲用容器内で得られる飲料の品質に影響を与える可能性がある。実際、特にエスプレッソコーヒーの場合、排出流の主な特性によって、クレマの生成及びカップ内でのその保持、並びにカップへ排出中の空気への暴露の結果としての温度変化など、いくつかの様相が決まる。
【0005】
欧州特許第1991094B1号は、ベース部分から充填できるように適合され、そのような目的のためにシール可能なベース壁を提示する飲用容器を開示し、それにより、飲料は、飲料排出流の流れ調節要素として提供されたバルブを開くのに十分な圧力で注入される。
【0006】
欧州特許第2029470B1号は、本発明のタイプのシステムを開示している。特に、飲用容器は、飲料排出配置装置上に保持できるように適合されたベース領域を提示し、それにより、前記飲料排出配置装置は、飲用容器のベース領域上の相補的なガイドと協調し、フォーメーション上の容器の回転によって、飲用容器に対する排出インジェクタの移動を案内するように構成されたガイドを提示し、その結果、排出インジェクタは、容器のチャージ開口部及び一方向弁を貫通する。特に、飲用容器のベース領域の外面は、重力を横切る方向に沿って発達する「L」の形態で構成された2つのガイド形状部を提示し、それにより、前記ガイド形状部は、前記飲料排出配置装置の表面上に提供される歯型の対応する突起とともに動作する。前記飲料排出配置装置を使用する結果、ガラスを第1角度位置に配置し、その後、所与の角度方向に沿って、ガラスが保持される第2角度位置まで所与の角度だけ手動で回転させることができ、飲料排出後ガラスを分離するために逆もまた同様である。
【0007】
欧州特許第2120652B1号は、本発明のタイプの別のシステムを開示し、それにより、前記飲用容器のベース領域は、流体排出部の下流及び飲用容器のベース部分の上流の、飲料打診食用物質を含むカプセルを収集できるように製造装置として構成された配置装置上のねじ山によって保持することができる。さらに、前記配置装置のベース領域は、内側に発達する3つの横方向突出部を提示し、これらは、流体排出配置に関連付けられ、外側に発達する3つの横方向突起に対応して、それぞれの中心軸の周りの前記配置装置の回転によって流体排出配置上の前記配置装置の配置及び保持を提供し、それにより、上流の流体排出部と下流の飲用容器との流体連通における接続を提供する。
【0008】
フィッティングによる前記配置装置は、特にねじタイプの接続によって、飲用容器、例えばコーヒーカップのベース領域に関連付けることができ、特に前記配置装置のベース領域上の係合部分との機械的係合の要素の配置及び作動により、前記飲料排出支持体上で取り外し可能な方法で保持を提供するように適合させることができる。
【0009】
フィッティングによる前記配置装置は、配置装置が流体排出配置上に配置されたときに流れ通路を提供する流れ調整配置装置を提示し、その結果、流れ調整配置装置は、飲料排出支持体の対応する突出部によって機械的に作動されて、流れ通路を可能にする。
【0010】
国際公開第2016/071880A1号は、ベース部及び接続デバイスから前記容器に充填することができる飲用容器を開示し、それにより、前記容器は、飲料収集スペースの側壁を提示する第1部分と、ベース壁を提示する第2部分とを備える。前記第1及び第2容器部分は、前記第1部分の側壁の内側の前記第2部分の側壁の外面の加圧フィッティングによって取り外し可能な方法で保持することができる。前記第1部分は、ベース領域上の前記第1部分の横断セクション全体に延在する壁状の変形可能要素の形態で実現され、その結果、上流の流れ圧力の下で変形することができる流れ調整配置装置を含む。前記第2部分は、それぞれのベース壁に流路開口部を提示し、それは管状の要素内で発達する。
【発明の概要】
【0011】
本発明の目的は、飲用容器のベース領域を介して、重力の方向と反対の方向に沿って前記飲用容器の内部に飲料排出流の加圧された注入を提供する飲料排出配置装置を提示する飲料排出システムを提供することであり、システムは、単純な構造の飲料容器を提供できるように適合され、流れ調整手段、流れ制限手段、及び流れシール手段を一体化し、それぞれの飲料排出配置装置上で飲用容器のベース部分を確実且つ効果的に保持する。
【0012】
この目的は、本発明に従って、請求項1に記載の飲料調製システムを介して解決され、好ましい実施形態は、二次請求項に記載されている。
【0013】
特に、上記の目的は以下のシステムによって解決される、すなわち、飲用容器が、取り外し可能な方法で互いに保持できるように適合された第1及び第2容器部分を提示し、第1及び第2容器部分は、組み立てられた状態において、上流に提供された流れ調整手段の近くの領域と、下流に提供された流れ制限手段の近くの領域との間に、前記流路の断面の形状又は寸法の変化を誘導することなく、実質的に連続した方法で流体接続を提供し、それにより前記流れ制限手段は優先的には第2容器部分と、前記第1容器部分のベース領域の飲料流れの入口と、に優先的には提供される、システムによって解決される。
【0014】
同様の寸法の保持領域と同様の保持手段とを提示し、前記第1容器部分の収集スペースの形状及び寸法、前記容器部分の少なくとも1つの構造材料、流れ調整手段、流れ制限手段並びに流れシール手段の少なくとも1つが異なる、複数の異なる種類の飲用容器をシステムが含む場合、さらに好ましい。
【0015】
システムが少なくとも1種類の飲料の調製を提供し、任意選択的にそれぞれのカプセルの内部に提供された、食用物質のシングルポーションを収集するように適合された、エスプレッソタイプのコーヒー及び他の芳香飲料を調製するための少なくとも1つの製造装置を含む場合、さらに好ましい。
【0016】
本発明の別の目的は、飲用容器及び飲料排出配置装置の使用を含む飲料調製プロセスを提供することであり、飲料排出は前記飲用容器のベース領域を通って流れ、その結果、飲用容器の保持がより人間工学的な方法で提供される。
【0017】
この目的は、本発明に従って、請求項17に記載の飲料調製プロセスによって達成され、好ましい実施形態は、二次請求項に記載されている。
【0018】
これより本発明を好ましい実施形態及び添付図面に基づいてより詳細に説明する。
【0019】
図は簡略化された概略的な表現で示している。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】従来技術によるシステムの主要構成要素の側面図。
【
図2】従来技術によるシステムの飲料装置(3)に流体接続下に動作可能に関連付けられた飲料排出支持体(2)上の飲用容器(1)の図。
【
図3】本発明によるシステムの組み立てられた状態の飲用容器(1)の第1実施形態の側面図(左側)及びそれぞれの側面断面
図AA(右側)。
【
図4】
図3に表される飲用容器(1)の実施形態の第2容器部分(12)の側面図(左側)及びそれぞれの側面断面
図AA(右側)。
【
図5】
図3に表される飲用容器(1)の実施形態の第2容器部分(12)の上面図(左側)及び上からの斜視図(右側)。
【
図6】
図3に表される飲用容器(1)の実施形態の第2容器部分(12)の上面図(左側)及び底からの斜視図(右側)。
【
図7】本発明によるシステムの分解された状態の飲用容器(1)の実施形態の斜視図(左側)及び斜視断面図(右側)。
【
図8】本発明によるシステムの組み立てられた状態の飲用容器(1)の実施形態の斜視断面図。
【
図9】本発明によるシステムの、分解された状態の飲用容器(1)、及び飲料排出配置装置(2)の第2実施形態の側面図。
【
図10】本発明によるシステムの、組み立てられた状態にあり、飲料排出配置装置(2)上に配置された、
図9に表される実施形態の側面図。
【
図11】本発明による、分解された状態の飲用容器(1)、及び飲料排出配置装置(2)の実施形態の側面断面図。
【
図12】本発明による、組み立てられた状態にあり、飲料排出配置装置(2)に配置された、飲用容器(1)の実施形態の側面断面図。
【
図13】本発明によるシステムの飲用容器(1)の実施形態の側面切断図(左側)及び下面図(右側)。
【
図14】飲料排出配置装置(2)の実施形態の側面図。
【
図17】本発明によるシステムの配置位置(I)における飲用容器(1)及び飲料排出配置装置(2)の上面図(上)及び側面図(下)。
【
図18】本発明によるシステムの保持位置(II)における飲用容器(1)及び飲料排出配置装置(2)の上面図(上)及び側面図(下)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、従来技術による飲料を分配するためのシステムの側面図(左側)、及び正面図(右側)を示す。
【0022】
前記システムは、例えばカップ又はガラスなどの少なくとも1種類の飲用容器(1、1’)を備え、これは、通路開口部(110)を備えるベース壁(11)と流れ調整配置装置(12)とを示し、それにより前記飲用容器(1)は、飲料排出配置装置(2)に保持できるように適合されている。
【0023】
前記システムは、例えば、エスプレッソコーヒー及び同様の芳香飲料を調製するための機械の形態の飲料装置(3)を備え、これは、前記装置(3)の筐体の内側又は外側部分として提供される少なくとも1つの製造装置(4)を提示し、それにより、例えば、カプセル又は同様のものに含まれ、優先的には、例えば、前記飲料排出配置装置(2)の近くに配置された導入開口部(8)を通して供給される、飲料の前駆体である食用物質のポーション(5)を収集できる。
【0024】
さらに、前記飲料装置(3)が、流体リザーバ(図示せず)、並びに流れ加圧装置(7)及び流体加熱装置(図示せず)を含み、それにより、前記食用物質と相互作用するように、60〜100℃の間に含まれる温度及び1〜20バールの間、優先的には10バールを超える圧力で流れ(FS)を供給できる場合、好ましい。
【0025】
次に、前記排出流(BD)は、前記製造装置(4)の出口に導かれ、そして、その下流に配置された飲料排出配置装置(2)に導かれ、飲料排出配置装置(2)は、優先的にはそのベース領域(11)との機械的係合により、飲用容器(1、1’)を保持できるように適合された少なくとも1つの飲料排出要素(21)を含む。
【0026】
このシステムは、それぞれのベース壁(11)の異なる寸法、特に異なる寸法、例えば直径を示すが、同じ種類の飲料排出配置装置(2)に係合するように適合された複数の種類の飲用容器(1、1’)を含み、それにより前記種類の飲用容器(1、1’)の少なくとも1つは、使い捨て容器ではない。
【0027】
図2に示されるように、前記種類の飲用容器(1、1’)は、例えば、一方向弁(象徴的に三角形によって表される)のタイプの流れ調整配置装置(12)を提示し得、これは、前記ベース壁(11)の通路の開口部(110)に提供されて保持され、事前に定められた流れ圧力の値よりも大きい流れ圧力で衝突される場合、重力と反対の方向に、前記収集スペース(A)に、下流の飲料排出(BD)の加圧流に対して通路をもっぱら提供するように適合される。
【0028】
図3並びに
図7及び8は、本発明によるシステムの第1タイプの飲用容器(1)を表し、それはベース壁(111)によって、及び長手方向軸(X)の周りに上方に発展する側壁(112)によって閉じ込められた飲料収集スペース(A)を提示する第1容器部分(11)と、前記第1容器部分(11)に取り外し可能に保持できるように適合された第2容器部分(12)とを備える。前記第1及び第2部分(11、12)は、組み立てられた状態にあるとき、前記収集スペース(A)の内側への加圧流の調整された通路を提供するように適合されている。さらに、前記容器(1)は、前記容器配置支持体(22)上に前記飲用容器(1)がある状態で、前記飲料排出要素(21)と整列された方向に沿って、上流の流れ圧力が事前に定められた値よりも大きい場合にのみ流れ通路を提供する流れ調整手段(13)を提示する。
【0029】
第1発明的態様によれば、前記第1及び第2容器部分(11、12)は、一緒に組み立てられた状態において、前記流れ調整手段(13)の下流の、及び前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の飲料流れの入口の上流の飲料流れを閉じ込める流路(110)を介した流体接続を提供する。
【0030】
このようにして、飲料排出の流れ調整に関して単純で効果的な機能的接続が提供され、第2容器部分(12)の流れ調整手段(13)、並びに飲用容器(1)の単純でモジュール式の構造が含まれ、前記収集スペース(A)のベース領域での飲料の流れの制御された排出を含む。
【0031】
さらに、前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、飲料流れの前記入口領域まで、その延在部の少なくとも大部分に沿って、同様の横方向断面及び同様の横方向寸法を示す1つの管状形状を有する単一方向に発展する前記流路(110)を含む場合、好ましく、それにより、前記流路(110)は、特に前記流れ調節手段(13)の保持向けに適合された、上流縁部のより小さな横方向断面と、特に流れシール手段(15)の保持向けに適合された、前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域の近くの下流縁部のより大きな横方向断面と、を優先的には提示する。
【0032】
前記飲用容器(1)が、例えば一方向弁型の流れ調節手段(13)として一部品だけを提示し、流れシール手段(15)として一部品だけを提示し、その両方が前記収集スペース(A)のベース壁(111)の領域における飲料流れ入口の上流に配置される場合、好ましい。
【0033】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、前記流路(110)の縁部領域に、優先的にはその上流の縁部領域に優先的には配置された前記流れ調整手段(13)を提示する場合、好ましい。
【0034】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、流れ衝撃面及び流路セクションの縮小のうちの少なくとも1つの手段によって流れを制限するように提供された流れ制限手段(14)を提示する場合、好ましく、それにより、前記収集スペース(A)のベース壁領域(111)における飲料流れの入口で、少なくともベース壁(111)の近くにおける飲料流れのパターンを決定する。
【0035】
図3及び7及び8に示される実施形態の場合、前記流れ制限手段(14)は、前記第1容器部分(11)のベース壁(111)に設けられ、それにより前記流路(110)と整列される。
【0036】
それにより、流れ調整手段、制限手段及びシール手段の、優先的には前記第2容器部分内の単純で効果的な一体化が提供され、それにより前記第1容器部分の構造はより少ない構造要件を提示する。
【0037】
前記第1及び第2容器部分(11、12)のうちの少なくとも1つ、優先的には前記第2容器部分(12)が、前記第1及び第2容器部分(11、12)の間の界面の領域に保持される流れシール手段(15)を提示する場合、好ましく、それにより、前記流れシール手段(15)は、前記第1及び第2容器部分(11、12)が一緒に組み立てられると、前記流路(110)の周りで、優勢な流れ方向に平行な方向に圧縮されるように優先的には適合され、例えば「Oリング」型、又は同様のシールリングの形態で優先的には提供される。
【0038】
図4は前記第2容器部分(12)の前記流れシール手段(15)の配置を示す。
【0039】
前記第1及び第2容器部分(11、12)は、剛性材料、優先的には、合成材料、金属材料、セラミック材料、少なくとも部分的に半透明の材料及び不透明な材料のうちの少なくとも1つを含む異なる材料で提供され、これにより、少なくとも前記第2容器部分(12)が合成材料で製造される場合、特に好ましい。
【0040】
それにより、一般に流れ調整及び制限手段の一体化に適合することがより難しい、収集スペースを含む容器部分への、例えばセラミックなどの、異なる材料の使用のより優れた柔軟性が提供される。
【0041】
図7及び8で表されているように、前記第1及び第2容器部分(11、12)の少なくとも1つ、優先的には両方が、対向する側に閉縁位置合わせを構成するそれぞれの側壁(111、121)を含む管状タイプの全体的な構成を提示する場合、さらに好ましく、それにより、前記第1及び第2容器部分(11、12)の一方は、他方の容器部分(11、12)の特徴的な寸法、例えば外径よりも小さい特徴的な寸法、例えば外径を有する縁部壁突出部(113)を提示し、それにより他方の内部に挿入することができる。
【0042】
本発明によれば、前記第1及び第2容器部分(11、12)は、前記第1容器部分(11)のベース領域における前記第2容器部分(12)の手動で取り外し可能な保持を提供するように適合された部分保持手段(16;161、162)を提示する。これらは、
図4、5、6、及び7に再現された実施形態でよく見ることができる。
【0043】
特に、前記部分保持手段(16;161、162)は、例えばそれぞれの縁部壁に対称に配置された少なくとも2つの部分保持溝(161)を備え、それは前記長手方向軸(X)に平行な方向に沿った、特に2つの容器部分(11、12)間のアプローチの方向の第1並進運動と、前記長手方向軸(X)の周りの回転運動と、前記長手方向軸(X)に平行な方向に沿った、前記第1並進運動と反対の方向の、特に前記2つの容器部分(11、12)間が離れる方向の第2並進運動とを案内するように構成されている。
【0044】
前記部分保持手段(16;161、162)が、前記容器部分(11)の一方の保持突起部分(113)の外向き面上に、及び他方の容器部分(11、12)の内向き面上に優先的に設けられる場合、好ましく、それにより前記部分が組み立てられた状態で保持されるとき、前記部分保持手段(16;161、162)は見えない。
【0045】
特に有利な態様によれば、前記第1及び第2容器部分(11、12)は、保持ブロック位置を提供するように適合された部分保持手段(16;161、162)を提示し、それにより前記第1及び第2容器部分(11、12)は長手方向軸(X)に沿って流れシール手段(15)に圧縮圧力を及ぼす。
【0046】
図9〜
図12は、一緒に組み立てられた状態及び分解された状態の飲用容器(1、1’)の2つの実施形態を再現している。
【0047】
前記第1及び第2容器部分(11、12)の一方、優先的には前記第1容器部分(11)が、それぞれの縁部壁に、優先的にはその外向き面に対称に配置された少なくとも2つの部分保持溝(161)を提示する場合、好ましい。
【0048】
特に、
図9によく見られるように、前記部分保持溝(161)が、長手方向(X)に平行な第1方向に発達する第1セクション(161a)と、少なくとも前記第1方向に対してほぼ横方向の第2方向に沿った第2セクション(161b)と、前記第1方向に平行な方向に沿った、第1方向に対して反対方向の第3セクション(161c)とを備える場合、好ましい。
【0049】
この場合、前記第1及び第2容器部分(11、12)の他方、優先的には前記第2容器部分(12)は、それぞれの縁部壁、優先的にはその内向き面に、歯型の突出部又は同様の形態で優先的には構成された、前記保持溝に係合できるように設けられた等しい数の係合部分(162)の対応する要素を提示し、それにより長手方向(X)に沿った前記2つのセクション(161a、161c)は、優先的には、少なくとも2mm、最大10mmの延在を提示し、横方向に沿った前記セクションは最大15mmの延在を提示する。
【0050】
前記部分保持手段(16;161、162)は、弾性変形(図示せず)による機械的クリッピング手段をさらに含み得る。
【0051】
別の態様によれば、
図5、
図6、
図11及び
図13〜
図16に見られるように、前記飲用容器(1、1’)及び飲料排出配置装置(2)は、前記配置位置(I)が、前記飲料排出配置装置(2)に対する前記飲用容器(1、1’)の1つ又は2つの事前に定められた角度的延在でのみ提供されるように適合される。
【0052】
さらに、前記飲用容器(1、1’)は、前記飲用容器(1、1’)のベース領域の縁部壁の周囲セグメントに対応する、それぞれの角度的延在に沿って発展する1つ又は2つの容器保持手段(17)を提示する。
【0053】
さらに、前記飲料排出配置装置(2)は、前記容器保持手段(17)の、任意選択的には対応する前記容器保持手段(17)の角度的延在よりも大きいそれぞれの角度的延在に沿って発展する1つ又は2つの支持体保持手段(24)を提示し、その結果、前記容器配置位置(I)は、前記容器配置支持体(22)の角度的延在の1つ又は2つの事前に定められたセグメントに沿ってのみ提供され、それにより容器保持手段(17)は、少なくともほぼ垂直方向に沿った下向きの動きで前記支持体保持手段(24)の間を通過することができ、前記保持位置(II)は、それらが前記配置位置(I)から前記長手方向軸(X)の周りに少なくとも所与の角度だけ回転運動で作動されるときに提供され、逆もまた同様である。
【0054】
前記1つ又は2つの容器保持手段(17)が、それぞれ少なくとも10°、最大50°、優先的には20°〜40°で1つ又は2つの角度的延在に沿って発展し、前記1つ又は2つの支持体保持手段(24)が容器配置支持体(22)の閉じ込め壁の少なくとも90°、最大160°、優先的には110°〜140°の角度的延在に沿って発展する場合、好ましい。
【0055】
この構成は、前記保持位置(II)が、前記配置位置(I)を起点として110°未満、優先的には90°未満の、前記長手方向軸(X)の周りの前記容器配置支持体(22)上の前記飲用容器(1、1’)の回転運動に対応することを提供し、反対方向の回転運動において逆もまた同様である。
【0056】
別の態様によれば、前記容器保持手段(17)及び支持体保持手段(24)のうちの少なくとも1つは、保持位置(II)が配置位置(I)から1つの回転方向に沿ってのみ達することができるように提供され、保持位置(II)の方向の前記回転方向は優先的には時計回り方向である。
【0057】
特に、前記容器保持手段(17)及び支持体保持手段(24)のうちの少なくとも1つが、保持位置(II)が、支持体保持手段(24)に対する前記容器保持手段(17)の加圧フィッティングのタイプの保持をさらに含むように提供され、それにより、加圧フィッティングのタイプの前記保持が、優先的には、配置位置(I)と保持位置(II)との間の回転運動に関連付けられる。
【0058】
図6及び11に見られるように、前記容器保持手段(17)が、前記長手方向軸(x)に対して横方向のそれぞれの延在に沿って少なくとも1つの第1縁部を提示し、それがより小さな第1横方向断面を提示し、前記容器保持手段(17)の第2横方向断面まで少なくとも前記長手方向軸に平行な方向に沿って徐々に増大し、それにより、くさび形又は同様の形状を提示し、その結果、保持位置(II)が、前記支持体保持手段(24)に対する前記容器保持手段(17)の加圧フィッティングのタイプの係合によってさらに提供される場合、好ましい。
【0059】
前記容器(17)及びベース保持手段(24)は、配置位置(I)が、前記容器配置支持体(22)に関して以下のうちの少なくとも1つのように提供されるように適合される場合、さらに好ましい:少なくともほぼ第2及び第3象限のうちの1つ内、優先的には、少なくともほぼ、第1から第2象限、及び第3から第4象限のうちの少なくとも1つの移行領域内;少なくともほぼ相互に反対;異なる象限内;隣接する象限内;同じ象限内。
【0060】
前記飲料排出配置装置(2)が、外側閉じ込め壁及び前記飲料排出要素(21)の周りに発展する内側閉じ込め壁によって閉じ込められた容器配置支持体(22)を提示する場合、さらに好ましく、それにより、前記内側及び外側閉じ込め壁の間の介在空間が、それらの延在の部分に沿って、前記飲用容器(1、1’)の外周の縁部壁の厚さよりも大きく、前記容器保持手段(17)の横方向の延在よりも小さい自由幅を有するリング型の形状を提示する場合、好ましい。
【0061】
別の好ましい実施形態によれば、前記1つ又は2つの容器保持手段(24)は、前記容器配置支持体(22)の外側閉じ込め壁から内向きに、及び優先的には、前記容器配置支持体(22)の内側閉じ込め壁から外側に、のうちの少なくとも1つとして発展する横方向突出部として提供される。
【0062】
前記1つ又は2つの容器保持手段(17)が、前記飲用容器(1、1’)の内周の縁部壁から外向きに、及び優先的には、前記飲用容器(1、1’)の外周の縁部壁から内向きに、のうちの少なくとも1つとして発展する横方向突出部として提供される場合、さらに好ましく、それにより前記飲用容器(1、1’)の外面にはその外面に見えるいかなる容器保持手段(17)も提供しない。
【0063】
飲料排出配置装置(2)における飲用容器(1、1’)の保持の一般的な構成に関して、前記容器保持手段(24)の上面及び前記飲料排出要素(21)の下流縁部が、少なくともほぼ共通の支持平面上に設けられ、それにより前記飲料排出要素(21)が、前記容器保持手段(24)の前記上面より上にそれ自体突出せず、それにより前記支持平面が前記容器配置支持体(22)の周囲上面より下に発展する場合、さらに好ましい。
【0064】
前記容器保持手段(24)の上面が前記飲料排出要素(21)の近くまで延在し、その結果、容器配置支持体(22)上の配置位置(I)において、飲用容器(1、1’)のベース部分は、前記支持平面の上に載る。
【0065】
図14に再現された別の好ましい実施形態によれば、前記飲料排出配置装置(2)は、飲料排出方向を少なくとも概ね横切るように、及び前記排出要素(21)の周りに発展する少なくとも1つの表面内に配置された、下方に流体連通する少なくとも1つの排出開口部として提供された液体残留物の排出手段(23)をさらに備え、前記排出要素(21)の隣の第1表面及び前記容器配置支持体(22)のうちの少なくとも1つを含み、それにより前記第1表面及び容器配置支持体(22)はある部分によって分離され、それにより飲料注入物の最終的な残留物を前記飲料装置(3)の内部に排出することができる。
【0066】
図17及び
図18は、本発明の別の実施形態を示している。
【0067】
この場合、前記第1及び第2部分(11、12)の少なくとも1つは、少なくとも視覚的な方法で、優先的には触覚的な方法で、ユーザによって知覚可能であるように提供された容器基準(18)を提示し、それは、前記飲料排出配置装置(2)において配置位置(I)を提供する前記飲用容器(1、1’)の少なくとも1つの角度位置を示し、それにより、前記容器基準(18)が、前記飲用容器(1、1’)に関連付けられる表示及び構造部分のうちの少なくとも1つとして提供される場合、好ましい。
【0068】
それにより、保持手段が見えないにもかかわらず、ユーザが、どの角度位置で前記飲用容器(1、1’)を飲料排出配置装置(2)上に配置するべきかを容易に認識できることが有利に提供される。
【0069】
前記飲料排出配置装置(2)が、少なくとも目に見える方法で、優先的には触覚的な方法でもユーザが知覚できるように提供された少なくとも1つの配置基準(25)であって、前記飲料排出配置装置(2)上の前記飲用容器(1、1’)の配置位置(I)を提供する少なくとも1つの角度位置を示す配置基準(25)と、優先的にはまた、前記飲料排出配置装置(2)上の前記飲用容器(1、1’)の保持位置(II)を提供する少なくとも1つの角度位置を示す第2配置基準(25)とを提示する場合、さらに好ましく、それにより、前記配置基準(25)が、前記飲料排出配置装置(2)に関連付けられる表示、情報表示、及び構造部分のうちの少なくとも1つとして提供される場合、好ましい。
【0070】
これにおいて特に、前記配置基準(25)によって、飲用容器(1、1’)が最初に支持体上に配置され、その後、それが正しく保持されたかどうかのわかりやすい表示をユーザに提供することができる。
【0071】
前記第1及び第2容器部分(11、12)が、110°未満、優先的には、80°未満の範囲に沿った長手方向軸(X)の周りの回転運動の手段を優先的には含む、同様の方法で手動で作動できるように提供されたそれぞれの部分保持手段及び容器保持手段(16、17)を提示する場合、有利であることがさらに証明された。
【国際調査報告】