【実施例】
【0095】
次に、実施例を用いて本願の詳細な説明を行う。これは本願に何らかの限定を加えるためではない。本明細書では具体的な実施形態を含め本願の詳細な説明が記載される。当業者であれば、本願の趣旨から逸脱することなく本願の特定の実施形態に様々な変形や改善を行うことができ、これは自明な事項である。
【0096】
実施例1:化合物BB−1の合成
【化47】
【化48】
【0097】
ステップ1:化合物BB−1−2の合成
窒素雰囲気下で、100℃で化合物BB−1−1(21.10g)とシアノ酢酸エチル(11.00g、10.38mL)の混合物を16時間攪拌する。反応終了後、混合物を70℃に冷却し、ゆっくりとエタノール(30mL)を滴加すると、大量の固形物が析出する。濾過し、ケーキを減圧乾燥して生成物BB−1−2を得る。
【0098】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=8.26(t,J=5.2Hz,1H),6.86(d,J=8.0Hz,1H),6.79(br s,1H),6.71(d,8.0Hz,1H),4.00(q,J=6.8Hz,2H),3.72(s,3H),3.59(s,2H),3.31−3.23(m,2H),2.64(t,J=7.2Hz,2H),1.32(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:263.1[M+H]
+。
【0099】
ステップ2:化合物BB−1−3の合成
窒素雰囲気下で、三塩化ホスホリル(379.50g、230.00mL)を85℃に加熱し、数回に分けて化合物BB−1−2(26.00g)を加える。85℃で反応混合物を2時間攪拌して反応させる。反応終了後、減圧蒸留により三塩化ホスホリルの殆どを除去する。残留物にジクロロメタン(200mL)を加え、水で洗浄する(100mL×2)。無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥した後、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮する。酢酸エチル(20mL)で粗生成物をパルプ化して精製することで、化合物BB−1−3を得る。
【0100】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=7.16(s,1H),6.83(s,1H),4.62(s,1H),4.12(q,J=6.8Hz,2H),3.86(s,3H),3.35(d,J=6.4Hz,2H),2.84(t,J=6.4Hz,2H),1.44(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:245.1[M+H]
+。
【0101】
ステップ3:化合物BB−1−4の合成
0℃で、数回に分けて98%濃硫酸(12.88g、128.69mmol、7.00mL)に化合物BB−1−3(1.00g)を加える。27℃で反応混合物を3時間攪拌する。反応終了後、混合物を冷水(15mL)に加え、次に水酸化ナトリウム水溶液(4mol/L、32mL)を滴加してpHを調節し、中性になると酢酸エチルで抽出する(100mL×3)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物BB−1−4を得る。
MS−ESI m/z:263.1[M+H]
+。
【0102】
ステップ4:化合物BB−1−5的合成
0℃で、数回に分けてナトリウム(2.42g)をエタノール(80mL)に加える。28℃で混合物を30分間攪拌した後、数回に分けて溶液に化合物BB−1−4(6.90g)を加え、80℃で30分間攪拌する。次に炭酸ジエチル(9.32g、9.51mL)を加え、引き続き80℃で当該混合物を5時間攪拌する。反応終了後、混合物を室温に冷却し、ゆっくりと氷水(30mL)を加え、次に希塩酸(2mol/L、53mL)でpHを調節し、中性になると大量の固形物が析出し、濾過し、エタノール(10mL)でケーキをパルプ化して精製することで、化合物BB−1−5を得る。
【0103】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=11.22(br s,1H),7.35(s,1H),6.95(s,1H),6.22(s,1H),4.09(q,J=6.8Hz,2H),3.90(br s,2H),3.83(s,3H),2.89(br s,2H),1.35(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:289.1[M+H]
+。
【0104】
ステップ5:化合物BB−1−6の合成
室温で、化合物BB−1−5(5.00g)を三塩化ホスホリル(30mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、100℃で反応混合物を16時間攪拌する。反応終了後、減圧蒸留により溶媒の殆どを除去する。水(100mL)を加え、ジクロロメタンで抽出する(150mL×2)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物BB−1−6を得る。
MS−ESI m/z:306.9[M+H]
+。
【0105】
ステップ6:化合物BB−1の合成
室温で、化合物BB−1−6(925.67mg)をイソプロパノール(8mL)に溶解し、2,4,6−トリメチルアニリン(2.10g)を加える。窒素雰囲気下で、90℃で反応混合物を15時間攪拌する。反応終了後、混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、エタノール(6mL)で残留物をパルプ化して精製することで、化合物BB−1を得る。
【0106】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=8.85(br s,1H),7.27(s,1H),6.97(s,1H),6.90(s,2H),6.45(s,1H),4.10(q,J=6.8Hz,2H),3.90(t,J=6.0Hz,2H),3.86(s,3H),2.87(t,J=6.0Hz,2H),2.45(s,3H),2.11(s,6H),1.37(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:406.2[M+H]
+。
【0107】
実施例2:化合物BB−2的合成
【化49】
【化50】
【0108】
ステップ1:化合物BB−2−2の合成
室温で、化合物BB−2−1(8g)、尿素(9.18g)を水(80mL)に溶解し、濃塩酸(12mol/L、9.56mL)を滴加し、110℃に加熱して24時間攪拌する。反応終了後、反応液を室温に冷却し、濾過し、水でケーキを洗浄し(50mL×2)、真空乾燥して、化合物BB−2−2を得る。
【0109】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=6.84(br d,J=8.0Hz,1H),6.78(br s,1H),6.69(br d,J=8.0Hz,1H),6.02(br t,J=5.2Hz,1H),5.43(br s,2H),4.04−3.94(m,2H),3.71(s,3H),2.95(q,J=6.4Hz,2H),2.50−2.40(m,2H),1.66−1.59(m,2H),1.35−1.25(m,3H)。
MS−ESI m/z:253.2[M+H]
+。
【0110】
ステップ2:化合物BB−2−3の合成
窒素雰囲気下で、数回に分けてナトリウム(6.38g)を無水エタノール(150mL)に加え、攪拌してナトリウムが完全に溶解すると、ナトリウムエトキシド溶液を得る。化合物BB−2−2(7g)、マロン酸ジエチル(11.11g)を加え、加熱して16時間還流させる。反応液を室温に冷却し、減圧下で濃縮してエタノールを除去し、残留物に水を加えて溶解し、氷浴下で2mol/Lの塩酸を滴加してpHを5に調整した後、珪藻土で濾過し、酢酸エチル(150mL×2)で濾液を抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:1、ジクロロメタン:メタノール=50:1〜20:1)で残留物から精製することで、化合物BB−2−3を得る。
【0111】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=6.90−6.82(m,2H),6.78−6.72(m,1H),4.07(q,J=6.8Hz,2H),3.89−3.84(m,2H),3.81(s,3H),3.37(s,2H),2.62(t,J=7.2Hz,2H),1.94(q,J=7.2Hz,2H),1.39(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:321.2[M+H]
+。
【0112】
ステップ3:化合物BB−2−4の合成
窒素雰囲気下で、三塩化ホスホリル(26.40g)に化合物BB−2−3(2.4g)を加え、80℃に加熱して12時間攪拌する。反応液を室温に冷却し、減圧下で濃縮して三塩化ホスホリルを除去して、BB−2−4を得る。これをそのまま次のステップの反応に使用する。
MS−ESI m/z:321.1[M+H]
+。
【0113】
ステップ4:化合物BB−2の合成
20℃で、化合物BB−2−4(2.4g)のTHF(24mL)溶液に2,4,6−トリメチルアニリン(2.02g)のTHF溶液(10mL)を滴加する。滴加完了後、20℃で3時間攪拌し、50℃に加熱して2時間攪拌する。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮して溶媒の殆どを除去し、酢酸エチル(50mL)で残留物を溶解した後、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮した後、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液はジクロロメタン:メタノール=100:1〜20:1)で濃縮生成物から精製することで、化合物BB−2を得る。
【0114】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=7.26(s,1H),7.11(br s,2H),6.97(s,1H),6.31(s,1H),4.20−4.14(m,2H),4.03−4.01(m,2H),3.95(s,3H),2.84−2.82(m,2H),2.37(s,3H),2.29(s,6H),1.90−1.78(m,2H),1.49−1.42(m,3H)。
MS−ESI m/z:420.3[M+H]
+。
【0115】
実施例3:化合物BB−3の合成
【化51】
【化52】
【0116】
ステップ1:化合物BB−3−2の合成
室温で、化合物BB−3−1(2g)を1,2−ジクロロエタン(20mL)に溶解し、イソシアン酸トリメチルシリル(3.82g)を滴加し、90℃に加熱して18時間攪拌する。反応終了後、反応液を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、メチルtert−ブチルエーテル(10mL)で残留物をパルプ化して、化合物BB−3−2を得る。
MS−ESI m/z:255.1[M+H]
+。
【0117】
ステップ2:化合物BB−3−3の合成
窒素雰囲気下で、数回に分けてナトリウム(1.13g)を無水エタノール(85mL)に加え、攪拌してナトリウムが完全に溶解すると、ナトリウムエトキシド溶液を得る。前記溶液に化合物BB−3−2(2.5g)、マロン酸ジエチル(3.94g)を加え、加熱して12時間還流させる。反応液を室温に冷却し、濃縮してエタノールを除去し、残留物に水を加えて溶解し、氷浴下で2mol/Lの塩酸を滴加してpHを5に調整した後、珪藻土で濾過し、酢酸エチル(50mL×2)で濾液を抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物BB−3−3を得る。
【0118】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=6.83(dd,J=8.8Hz,2.4Hz,1H),6.58(d,J=3.2Hz,1H),6.44(dd,J=8.8Hz,3.2Hz,1H),4.19−4.15(m,2H),4.11−4.09(m,2H),4.04−4.00(m,2H),3.76(s,3H),3.35(s,2H),1.39(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:323.1[M+H]
+。
【0119】
ステップ3:化合物BB−3−4の合成
窒素雰囲気下で、三塩化ホスホリル(12.37g)に化合物BB−3−3(1.3g)を加え、80℃に加熱して12時間攪拌する。反応液を室温に冷却し、減圧下で濃縮して三塩化ホスホリルを除去して、化合物BB−3−4を得る。これをそのまま次のステップの反応に使用する。
MS−ESI m/z:323.1[M+H]
+。
【0120】
ステップ4:化合物BB−3の合成
20℃で、化合物BB−3−4(1.2g)のTHF(20mL)溶液に2,4,6−トリメチルアニリン(1.01g)を滴加する。滴加完了後、25℃で12時間攪拌し、40℃に加熱して3時間攪拌する。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮して溶媒の殆どを除去し、酢酸エチル(50mL)で残留物を溶解した後、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮した後、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液はジクロロメタン:メタノール=200:1〜30:1)で濃縮生成物から精製することで、化合物BB−3を得る。
【0121】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=8.89(s,1H),7.11(s,1H),6.92(br s,2H),6.81(s,1H),6.05(s,1H),4.28(t,J=5.6Hz,2H),4.11−4.04(m,4H),3.84(s,3H),2.26(s,3H),2.13(br s,6H),1.38−1.32(m,3H)。
MS−ESI m/z:422.2[M+H]
+。
【0122】
実施例4:化合物BB−4の合成
【化53】
【化54】
【0123】
ステップ1:化合物BB−4−1の合成
室温で、化合物BB−1(1.00g)を2−ブタノン(35mL)に溶解し、2−(2−ブロモエチル)イソインドリン−1,3−ジオン(3.76g)、炭酸カリウム(3.07g)、ヨウ化ナトリウム(2.22g)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、85℃で反応混合物を72時間攪拌する。反応終了後、混合物を濃縮して有機溶媒の殆どを除去し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(25mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=15:1〜
3:1)で残留物から精製することで、化合物BB−4−1を得る。
MS−ESI m/z:579.3[M+H]
+。
【0124】
ステップ2:化合物BB−4の合成
室温で、化合物BB−4−1(500.00mg)をクロロホルム(3mL)とエタノール(3mL)に溶解し、抱水ヒドラジン(152.67mg、純度85%)を加える。窒素雰囲気下で、28℃で混合物を16時間攪拌する。反応終了後、混合物を濃縮して有機溶媒の殆どを除去し、水(15mL)を加え、ジクロロメタン(15mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物BB−4を得る。
【0125】
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ=6.95(s,1H),6.85(br s,2H),6.66(s,1H),5.31(s,1H),4.14(t,J=6.8Hz,2H),4.05(q,J=6.8Hz,2H),3.91(t,J=6.4Hz,2H),3.62(s,3H),2.90−2.86(m,4H),2.22(s,3H),1.95(br s,6H),1.33(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:449.2[M+H]
+。
【0126】
実施例4の合成手順を参照して、下表1の各実施例を合成する。
【表1】
【0127】
実施例7:化合物BB−7の合成
【化55】
【化56】
【0128】
ステップ1:化合物BB−7の合成
室温で、化合物BB−1(1.0g)を2−ブタノン(50mL)に溶解し、3−ブロモプロピオン酸メチル(2.47g)、ヨウ化ナトリウム(2.22g)、リン酸カリウム(4.71g)をこの順に加え、反応液を95℃に加熱して40時間攪拌する。室温に冷却し、水(50mL)、酢酸エチル(50mL)を加え、液−液分離を行う。飽和食塩水(50mL)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜2:1)で残留物から精製することで、化合物BB−7を得る。
【0129】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=6.85(br s,2H),6.72(s,1H),6.63(s,1H),5.44(s,1H),4.58−4.51(m,2H),4.13−4.06(m,2H),4.03−4.00(m,2H),3.74(s,3H),3.67(s,3H),2.90−2.83(m,4H),2.25(s,3H),2.02(s,6H),1.46(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:492.1[M+H]
+。
【0130】
実施例8:化合物WX001の合成
【化57】
【化58】
【0131】
ステップ1:化合物WX001の合成
室温で、化合物BB−1(100.00mg)をDMF(2mL)に溶解し、4−メチルベンゼンスルホン酸−2−(2−オキサゾリジノン−3−イル)エチル(422.19mg)、炭酸カリウム(306.76mg)、ヨウ化ナトリウム(221.79mg)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、80℃で反応混合物を72時間攪拌する。反応終了後、濾過し、濾液を濃縮し、水(6mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(6mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX001を得る。
【0132】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=6.93(s,2H),6.62(s,1H),6.56(s,1H),5.31(s,1H),4.27(br s,2H),4.15−4.01(m,6H),3.91(br s,2H),3.65(s,3H),3.52(br s,2H),2.84(br s,2H),2.26(s,3H),2.15(br s,6H),1.41(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:519.0[M+H]
+。
【0133】
実施例9:化合物WX002の合成
【化59】
【化60】
【0134】
ステップ1:化合物WX002−1の合成
室温で、化合物BB−1(4.5g)を2−ブタノン(120mL)に溶解し、3−ブロモプロピオニトリル(8.92g)、炭酸カリウム(13.8g)、ヨウ化カリウム(11.05g)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、85℃で反応混合物を60時間攪拌する。反応終了後、濾過し、濾液を濃縮し、水(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=3:1〜1:1)で残留物から精製することで、化合物WX002−1を得る。
【0135】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=6.79(br s,2H),6.66(s,1H),6.59(s,1H),5.39(s,1H),4.51(t,J=6.8Hz,2H),4.24(q,J=6.8Hz,2H),3.98(t,J=6.0Hz,2H),3.70(s,3H),2.90(t,J=6.8Hz,2H),2.84(t,J=6.0Hz,2H),2.20(s,3H),1.98(br s,6H),1.41(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:459.5[M+H]
+。
【0136】
ステップ2:化合物WX002的合成
室温で、化合物WX002−1(160.00mg)をトルエン(4mL)に溶解し、トリメチルシリルアジド(120.60mg)、ジブチルスズオキシド(300.00mg)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、110℃で反応混合物を12時間攪拌する。反応終了後、混合物を25℃に冷却し、濃縮し、水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX002を得る。
【0137】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=7.18(br s,2H),7.00(s,1H),6.83(br s,1H),5.70(br s,1H),4.76(t,J=6.8Hz,2H),4.19−4.12(m,4H),3.72(s,3H),3.60(t,J=6.8Hz,2H),3.06(t,J=6.8Hz,2H),2.40(s,3H),2.30(br s,6H),1.45(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:502.1[M+H]
+。
【0138】
実施例10:化合物WX003の合成
【化61】
【化62】
【0139】
ステップ1:化合物WX001−2の合成
室温で、化合物BB−4(500.00mg)、WX003−1(413.91mg)をtert−ブタノール(20mL)に溶解し、前記溶液にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(81.66mg)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−3,4,5,6−テトラメチル−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(85.74mg)、リン酸カリウム(乾燥)(378.58mg)を加える。窒素保護下で、110℃で反応混合物を12時間攪拌する。反応終了後、室温に戻し、水(30mL)、酢酸エチル(50mL)を加えて反応をクエンチし、液−液分離を行って有機相を得、飽和食塩水(20mL)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液はジクロロメタン:メタノール=50:1〜10:1)で残留物から精製することで、化合物WX003−2を得る。
MS−ESI m/z:600.3[M+H]
+。
【0140】
ステップ2:化合物WX003の合成
室温で、化合物WX003−2(0.22g)、塩酸−酢酸エチル溶液(3mL、4mol/L)を酢酸エチル(20mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、25℃で反応混合物を1時間攪拌する。混合物を減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX003を得る。
【0141】
1H NMR(400MHz,CD
3OD−d
4)δ=8.26(br s,1H),7.19(s,2H),7.00(s,1H),6.82(s,1H),5.70(s,1H),4.62(t,J=6.0Hz,2H),4.21−4.16(m,4H),3.86(t,J=6.0Hz,2H),3.72(s,3H),3.07(t,J=6.4Hz,2H),2.40(s,3H),2.31(s,6H),1.45(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:516.2[M+H]
+。
【0142】
実施例10の合成手順を参照して、下表2の各実施例を合成する。
【表2】
【0143】
実施例12:化合物WX005の合成
【化63】
【0144】
ステップ1:化合物WX005−2の合成
室温で、化合物BB−1(3.22g)をDMF(30mL)に溶解し、WX005−1(9.00g)、炭酸カリウム(9.88g)、ヨウ化ナトリウム(7.14g)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、83℃で反応混合物を72時間攪拌する。反応終了後、混合物を濃縮して有機溶媒の殆どを除去し、水(70mL)を加え、酢酸エチル(70mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=4:1〜3:2)で残留物から精製することで、化合物WX005−2を得る。
MS−ESI m/z:494.3[M+H]
+。
【0145】
ステップ2:化合物WX005−3の合成
室温で、化合物WX005−2(0.42g)、濃塩酸(1mL、12mol/L)を1,4−ジオキサン(3mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、25℃で反応混合物を12時間攪拌する。混合物に飽和炭酸ナトリウムの水溶液(3mL)を加えてpHを7〜8に調整し、水(3mL)を加え、酢酸エチル(5mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物WX005−3を得る。これをそのまま次のステップの反応に使用する。
MS−ESI m/z:448.0[M+H]
+。
【0146】
ステップ3:化合物WX005の合成
室温で、化合物WX005−3(100.00mg)、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(45.19mg)をエタノール(2mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、78℃で混合物を12時間攪拌した後、室温に冷却し、NaBH
4(67.62mg)、メタノール(0.5mL)を加え、78℃に加熱して引き続き12時間攪拌する。水(1mL)を加えて反応液をクエンチし、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX005を得る。
【0147】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.26(s,1H),6.92(br s,1H),6.82(s,2H),6.64(s,1H),6.59(s,1H),5.41(s,1H),4.61−4.54(m,2H),4.08−3.94(m,4H),3.81−3.73(m,2H),3.68(s,3H),2.82(t,J=6.0Hz,2H),2.22(s,3H),2.00(s,6H),1.41(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:533.0[M+H]
+。
【0148】
実施例12の合成手順を参照して、下表3の実施例を合成する。
【表3】
【0149】
実施例17:化合物WX010の合成
【化64】
【0150】
ステップ1:化合物WX010−1の合成
室温で、化合物BB−1(5.00g)を2−ブタノン(100mL)に溶解し、2−(3−ブロモプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(13.22g)、炭酸カリウム(10.23g)、ヨウ化ナトリウム(7.39g)をこの順に加える。窒素雰囲気下で、80℃で反応混合物を30時間攪拌する。反応終了後、混合物を濃縮して有機溶媒の殆どを除去し、水(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:1)で残留物から精製することで、化合物WX010−1を得る。
MS−ESI m/z:593.2[M+H]
+。
【0151】
ステップ2:化合物WX010−2の合成
室温で、化合物WX010−1(1.30g)をクロロホルム(10mL)とエタノール(10mL)に溶解し、抱水ヒドラジン(5.15g、純度85%)を加える。窒素雰囲気下で、70℃で混合物を10時間攪拌する。反応終了後、混合物を濃縮して有機溶媒の殆どを除去し、水(30mL)を加え、酢酸エチル(15mL×2)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮して、化合物WX010−2を得る。
MS−ESI m/z:463.2[M+H]
+。
【0152】
ステップ3:化合物WX010−4の合成
室温で、化合物WX010−2(900.00mg)、WX003−1(903.06mg)をtert−ブタノール(5mL)に溶解し、前記溶液にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(356.32mg)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−3,4,5,6−テトラメチル−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(187.07mg)、リン酸カリウム(乾燥)(825.98mg)を加える。窒素保護下で、100℃で反応混合物を12時間攪拌する。反応終了後、室温に戻し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=20:1〜1:1)で残留物から精製することで、化合物WX010−4を得る。
MS−ESI m/z:614.1[M+H]
+。
【0153】
ステップ4:化合物WX010の合成
室温で、化合物WX010−4(1.00g)、塩酸−酢酸エチル溶液(5mL、4mol/L)を酢酸エチル(5mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、25℃で反応混合物を10分間攪拌する。混合物を減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX010を得る。
【0154】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=8.27(s,1H),7.18(s,2H),6.99(s,1H),6.81(s,1H),5.68(s,1H),4.49(t,J=6.8Hz,2H),4.25−4.13(m,4H),3.71(s,3H),3.63(t,J=6.8Hz,2H),3.08(t,J=6.4Hz,2H),2.40(s,3H),2.32−2.16(m,8H),1.45(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:530.1[M+H]
+。
【0155】
実施例18:化合物WX015の合成
【化65】
【化66】
【0156】
ステップ1:化合物WX015の合成
室温で、化合物BB−4(50.0mg)、4H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸(12.6mg)をDMF(2mL)に溶解し、HATU(50.86mg)、DIPEA(28.81mg)を加える。25℃で反応液を24時間攪拌する。反応終了後、混合物を減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX015を得る。
【0157】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=8.39(br s,1H),6.91(s,2H),6.85(s,1H),6.76(s,1H),5.50(s,1H),4.54−4.51(m,2H),4.11(q,J=6.8Hz,2H),3.98(t,J=6.0Hz,2H),3.90(t,J=5.6Hz,2H),3.69(s,3H),2.91(t,J=6.0Hz,2H),2.29(s,3H),2.03(s,6H),1.42(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:544.5[M+H]
+。
【0158】
実施例18の合成手順を参照して、下表4−1〜表4−4の各実施例を合成する。
【表4-1】
【0159】
【表4-2】
【0160】
【表4-3】
【0161】
【表4-4】
【0162】
実施例57:化合物WX054の合成
【化67】
【化68】
【0163】
ステップ1:化合物WX054−2の合成
室温で、化合物WX054−1(174.4mg)をTHF(4mL)に溶解し、0℃に冷却し、LHMDS(1mol/L、1.02mL)を滴加し、引き続き0℃で30分間攪拌し、化合物BB−7(200mg)のTHF(2mL)溶液を滴加し、滴加完了後、静置して温度が30℃に上がると、引き続き2時間攪拌する。水(10mL)を加えて反応液をクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、水(10mL)、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX054−2を得る。
MS−ESI m/z:674.6[M+H]
+。
【0164】
ステップ2:化合物WX054の合成
窒素雰囲気下で、化合物WX054−2(20mg)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.54g)を加え、25℃で3時間攪拌する。反応終了後、混合物を減圧下で濃縮して溶媒の殆どを除去し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX054を得る。
【0165】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=8.75(br s,1H),7.14(s,2H),6.96(s,1H),6.77(s,1H),5.65(s,1H),4.70−4.62(m,2H),4.20−4.10(m,4H),3.68(s,3H),3.20−3.10(m,2H),3.04(t,J=6.4Hz,2H),2.36(s,3H),2.26(s,6H),1.41(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:544.3[M+H]
+。
【0166】
実施例57の合成手順を参照して、下表5の各実施例を合成する。
【表5】
【0167】
実施例61:化合物WX058の合成
【化69】
【化70】
【0168】
ステップ1:化合物WX058−1の合成
室温で、化合物BB−1(5.00g)を2−ブタノン(20mL)に溶解し、2−ブロモ酢酸エチル(4.12g)、ヨウ化ナトリウム(0.37g)、炭酸カリウム(3.41g)をこの順に加え、反応液を80℃に加熱して12時間攪拌する。室温に冷却し、ジクロロメタン(50mL)を加えて希釈し、濾過する。濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=100:1〜10:1)で残留物から精製することで、化合物WX058−1を得る。
【0169】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=6.77(s,2H),6.69(s,1H),6.58(s,1H),5.42(s,1H),4.93(br s,2H),4.16(q,J=7.2Hz,2H),4.05−3.96(m,4H),3.69(s,3H),2.82(t,J=6.0Hz,2H),2.19(s,3H),1.93(s,6H),1.40(t,J=7.2Hz,3H),1.21(t,J=7.2Hz,3H)。
【0170】
ステップ2:化合物WX058−2の合成
室温で、化合物WX058−1(0.30g)をエタノール(10mL)と水(4mL)とテトラヒドロフラン(6mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(0.10g)を加え、25℃で反応液を8時間攪拌する。減圧下で濃縮し、水(10mL)を加え、4mol/LのHClで水相のpHを3〜4に調整すると、固体が析出し、濾過し、乾燥して、化合物WX058−2を得る。
MS−ESI m/z:464.2[M+H]
+。
【0171】
ステップ3:化合物WX058−3の合成
室温で、化合物58−1A(2.50g)を酢酸エチル(20mL)に溶解し、(Boc)
2O(9.19g)、氷酢酸(8mL)、Pd/C(0.25g、純度10%)をこの順に加え、25psiの水素雰囲気で、30℃で反応液を12時間攪拌する。濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜2:1)で残留物から精製することで、化合物58−2Aを得る。
【0172】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.20(s,1H),5.42−5.39(m,1H),5.24(br s,1H),4.44(d,J=5.2Hz,2H),4.08−4.06(m,1H),3.74−3.70(m,1H),2.10−2.04(m,4H),1.70−1.63(m,2H),1.46(s,9H)。
【0173】
室温で、化合物58−2A(0.60g)、塩酸−酢酸エチル溶液(1mL、4mol/L)を酢酸エチル(2mL)に溶解する。窒素雰囲気下で、30℃で反応混合物を30分間攪拌する。固体が析出すると、濾過し、酢酸エチル2mLでケーキを洗浄し、乾燥して、化合物WX058−3を得る。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=9.06(s,1H),4.39(s,2H)。
【0174】
ステップ4:化合物WX058の合成
室温で、化合物WX058−2(0.15g)、化合物WX058−3(0.43g)をDMF(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.1mL)、HATU(0.18g)をこの順に加え、30℃で反応液を10時間攪拌した後、水(20mL)に注入し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX058を得る。
【0175】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=8.64(s,1H),7.14(s,2H),6.99(s,1H),6.83(s,1H),5.70(s,1H),5.18(s,2H),4.69(s,2H),4.28−4.11(m,4H),3.71(s,3H),3.07(t,J=6.4Hz,2H),2.38(s,3H),2.22(br s,6H),1.53−1.39(m,3H)。
MS−ESI m/z:544.1[M+H]
+。
【0176】
実施例62:化合物WX059の合成
【化71】
【化72】
【0177】
ステップ1:化合物WX059の合成
室温で、化合物BB−4(30mg)、1H−1,2,3−トリアゾール−5−スルホニルクロリド(22.42mg)をDMF(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(13.54mg)を加え、20℃で攪拌する。反応終了後、混合物を飽和食塩水30mLにデカントし、酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、水50mL、飽和食塩水50mLで各1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して乾燥剤を除去し、濾液を減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX059を得る。
【0178】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=8.29(br s,1H),7.14(br s,2H),6.98(s,1H),6.79(s,1H),5.66(s,1H),4.51(br s,2H),4.24−4.10(m,4H),3.70(s,3H),3.64(br s,2H),3.06(br s,2H),2.37(s,3H),2.29(s,6H),1.43(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:580.0[M+H]
+。
【0179】
実施例62の合成手順を参照して、下表6の実施例を合成する。
【表6】
【0180】
実施例64:化合物WX064の合成
【化73】
【化74】
【0181】
ステップ1:化合物WX064−2の合成
室温で、化合物WX064−1(20g)をDMF(300mL)に溶解し、水素化ナトリウム(4.30g、純度60%)を加え、30分間攪拌した後、すぐに1,2−ジブロモエタン(100.97g)を加え、60℃に加熱して11.5時間攪拌する。室温に冷却し、飽和食塩水(600mL)で反応液をクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、水(600mL)、飽和食塩水(600mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液は石油エーテル:酢酸エチル=20:1〜50:1)で残留物から精製することで、化合物WX064−2を得る。
MS−ESI m/z:231.8[M−100+2+H]
+。
【0182】
ステップ2:化合物WX064−3の合成
窒素雰囲気下で、化合物WX064−2(3.66g)、化合物BB−1(1.5g)をDMF(20mL)に溶解し、リン酸カリウム(乾燥)(4.71g)、ヨウ化ナトリウム(3.33g)を加えた後、100℃に加熱して48時間攪拌する。室温に冷却し、飽和食塩水(100mL)で反応液をクエンチし、酢酸エチル(40mL×3)で抽出する。有機相を合わせ、水(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、残留物を酢酸エチル(25mL)に入れて5分間攪拌し、濾過して不溶物を除去し、濾液を濃縮した後、分取薄層クロマトグラフィー(溶離液はジクロロ
メタン:メタノール=10:1)で精製して、化合物WX064−3を得る。
MS−ESI m/z:655.6[M+H]
+。
【0183】
ステップ3:化合物WX064−4の合成
室温で、化合物WX064−3(700mg)を塩化水素−酢酸エチル溶液(4M、7.67mL)に溶解し、40℃に加熱して3時間攪拌する。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)で反応液をクエンチし、ジクロロメタン(10mL×4)で抽出する。有機相を合わせ、飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物WX064−4を得る。これをそのまま次のステップの反応に使用する。
【0184】
MS−ESI m/z:555.1[M+H]
+。
【0185】
ステップ4:化合物WX064−5の合成
窒素雰囲気下で、化合物WX064−4(410mg)をメタノール(10mL)に溶解し、パラジウム炭素の水湿潤品(200mg、純度10%)を加え、室温で水素バルーン(15psi)において8時間攪拌する。珪藻土で反応液を濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得る。粗生成物を石油エーテル(15mL)と酢酸エチル(0.5mL)の混合溶媒に入れて30分間攪拌し、濾過して、化合物WX064−5を得る。
MS−ESI m/z:465.3[M+H]
+。
【0186】
ステップ5:化合物WX064の合成
室温で、化合物WX064−5(100mg)、1,2,3−トリアゾール−5−カルボン酸(48.68mg)、トリエチルアミン(65.35mg)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、T
3P(273.97mg)を加えた後、40℃に加熱して6時間攪拌する。ジクロロメタン(13mL)で反応液を希釈した後、水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーで残留物から精製することで、化合物WX064を得る。
【0187】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=8.25(s,1H),7.00(s,2H),6.71(s,1H),6.67(s,1H),5.46(s,1H),4.24(t,J=5.6Hz,2H),4.14(q,J=6.8Hz,2H),4.04−3.97(m,2H),3.80(br s,2H),3.74(s,3H),2.94(t,J=6.0Hz,2H),2.34(s,3H),2.17(br s,6H),1.49(t,J=6.8Hz,3H)。
MS−ESI m/z:560.3[M+H]
+。
【0188】
実施例65:化合物WX065の合成
【化75】
【化76】
【0189】
ステップ1:化合物WX065−5の合成
室温で、化合物65−1A(2.00g)とp−トルエンスルホン酸(1.10g)を溶解したテトラヒドロフラン(50mL)にDHP(2.15g)を滴加し、滴加完了後、20℃で混合物を12時間攪拌する。反応液を減圧下で濃縮した後、濃縮生成物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(80mL)、飽和食塩水(80mL)で各1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物65−2Aを得る。
MS−ESI m/z:241.2[M+H]
+。
【0190】
0℃で、化合物65−2A(0.80g)と炭酸カリウム(2.30g)を溶解したDMF(10mL)にヨードメタン(0.95g)を滴加し、滴加完了後、25℃で混合物を12時間攪拌する。反応液を水(20mL)に注入し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出する。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物65−3Aを得る。
MS−ESI m/z:255.2[M+H]
+。
【0191】
0℃で、化合物65−3A(0.80g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に水酸化ナトリウム(0.38g)の水(8mL)溶液を滴加し、滴加完了後、25℃で混合物を12時間攪拌する。氷浴で反応液を冷却しながら2mol/Lの塩酸でpHを4に調整し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出する。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物WX065−5を得る。
MS−ESI m/z:227.0[M+H]
+。
【0192】
ステップ2:化合物WX065−6の合成
室温で、化合物WX064−5(60.0mg)、WX065−5(58.44mg)、トリエチルアミン(65.35mg)をDMF(1mL)に溶解し、PyBOP(201.64mg)を加えた後、20℃で12時間攪拌する。高速液体クロマトグラフィーで混合物から精製して、化合物WX065−6を得る。
MS−ESI m/z:673.4[M+H]
+。
【0193】
ステップ5:化合物WX065の合成
化合物WX065−6(40mg)を塩化水素−酢酸エチル溶液(4M、1mL)に溶解し、20℃で1時間攪拌する。反応液を減圧下で濃縮した後、高速液体クロマトグラフィーで濃縮生成物から精製することで、化合物WX065を得る。
【0194】
1H NMR(400MHz,CD
3OD)δ=7.95(s,1H),7.12(s,2H),6.98(s,1H),6.80(s,1H),5.68(s,1H),4.69−4.66(m,2H),4.45(br s,2H),4.21(t,J=6.4Hz,2H),4.16(q,J=7.2Hz,2H),3.99(br s,3H),3.70(s,3H),3.07(t,J=6.4Hz,2H),2.36(s,3H),2.24(s,6H),1.43(t,J=7.2Hz,3H)。
MS−ESI m/z:589.1[M+H]
+。
【0195】
実施例65の合成手順を参照して、下表7の各実施例を合成する。
【表7】
【0196】
各実施例の化合物の
1H NMRデータ及びMSデータ
【表8-1】
【0197】
【表8-2】
【0198】
【表8-3】
【0199】
【表8-4】
【0200】
【表8-5】
【0201】
【表8-6】
【0202】
【表8-7】
【0203】
【表8-8】
【0204】
【表8-9】
【0205】
【表8-10】
【0206】
【表8-11】
【0207】
【表8-12】
【0208】
【表8-13】
【0209】
実験例1:PDE3A酵素に対する化合物の阻害活性のインビトロ検出
実験目的:蛍光の偏光によるAMP/GMPの発現測定、即ちAMP/GMP抗体結合の追跡により酵素活性を示す。
【0210】
試薬:
実験バッファー:10mMのTris−HCl(pH 7.5)、5mMのMgCl
2、0.01%Brij 35、1mMのジチオトレイトール(DTT)、1%DMSO。
酵素:Sf9昆虫細胞中のバキュロウイルスでN末端GSTタグを用いて組換えヒトPDE3A(遺伝子アクセッション番号NM_000921、アミノ酸669末端)を発現し、分子量は84kDaである。
基質:1μMのcAMP
検出:Transcreener(登録商標)AMP2/GMP2抗体及びAMP2/GMP2 AlexaFluor633追跡。
【0211】
操作手順:
1.組換えヒトPDE3A酵素及び基質(1μMのcAMP)をそれぞれ新たに調製した実験バッファーに溶解する。
2.前記PDE3A酵素バッファーを反応ウェルに移す。
3.音響技術(echo 550、精度はナノリットル)を利用してPDE3A酵素バッファーを含む反応ウェルに、100%DMSOに溶解した化合物を加え、室温で10分間インキュベートする。
4.基質バッファーを前記反応ウェルに加えて反応を開始させる。
5.室温で1時間インキュベートする。
6.検出混合物(Transcreener(登録商標)AMP2/GMP2抗体及びAMP2/GMP2 AlexaFluor633追跡)を加えて反応を停止させ、ゆっくりと混合しながら90分間インキュベートする。蛍光の偏光測定範囲はEx/Em=620/688である。
【0212】
データ分析:AMP/GMP標準曲線に基づいて、コンピュータソフトウェアExcelを用いて蛍光の偏光信号からDMSOに対するパーセンテージ酵素活性を算出し、nM単位に換算する。GraphPad Prism(医学グラフ作成用)で曲線あてはめを行う。実験結果を表1に示す。
【0213】
実験例2:PDE4B酵素に対する化合物の阻害活性のインビトロ検出
実験目的:蛍光の偏光によるAMP/GMPの発現測定、即ちAMP/GMP抗体結合の追跡により酵素活性を示す。
【0214】
試薬:
実験バッファー:10mMのTris−HCl(pH 7.5)、5mMのMgCl
2、0.01%Brij 35、1mMのDTT、1%DMSO。
酵素:Sf9昆虫細胞中のバキュロウイルスでN末端GSTタグを用いて組換えヒトPDE4B(遺伝子アクセッション番号NM_002600、アミノ酸305末端)を発現し、分子量は78kDaである。
基質:1μMのcAMP
検出:Transcreener(登録商標)AMP2/GMP2抗体及びAMP2/GMP2 AlexaFluor633追跡。
【0215】
操作手順:
1.組換えヒトPDE4B酵素及び基質(1μMのcAMP)をそれぞれ新たに調製し
た実験バッファーに溶解する。
2.前記PDE4B酵素バッファーを反応ウェルに移す。
3.音響技術(echo 550、精度はナノリットル)を利用してPDE4B酵素バッファーを含む反応ウェルに、100%DMSOに溶解した化合物を加え、室温で10分間インキュベートする。
4.基質バッファーを前記反応ウェルに加えて反応を開始させる。
5.室温で1時間インキュベートする。
6.検出混合物(Transcreener(登録商標)AMP2/GMP2抗体及びAMP2/GMP2 AlexaFluor633追跡)を加えて反応を停止させ、ゆっくりと混合しながら90分間インキュベートする。蛍光の偏光測定範囲はEx/Em=620/688である。
【0216】
データ分析:AMP/GMP標準曲線に基づいて、コンピュータソフトウェアExcelを用いて蛍光の偏光信号からDMSOに対するパーセンテージ酵素活性を算出し、nM単位に換算する。GraphPad Prism(医学グラフ作成用)で曲線あてはめを行う。
実験結果を表9に示す。
【表9】
【0217】
実験例3:ヒト末梢血単核細胞中TNF−αに対する化合物の阻害活性のインビトロ検出
実験目的:ヒト末梢血単核細胞(hPBMC)中のTNF−αレベルで、試験化合物の細胞レベルの抗炎症活性を示す。
【0218】
操作手順:
1.健常者から全血を採取し、EDTA抗凝固管で抗凝固処理を行う。
2.Ficoll密度勾配遠心法でPBMCを分離した後、カウントし、細胞濃度を2×10
6/mLに調整する。
3.U底96ウェルプレートの各ウェルに2×10
5の細胞、1ng/mLのLPS、濃度が100μM、10μM、1μM、100nM、10nM、1nM、100pM、10pMの化合物のDMSO溶液を加え、各ウェルは200μLである。
4. 24時間培養した後、上清を収集する。
5.ELISA法で上清中のTNF−αレベルを検出し、コンピュータソフトウェアGraphpad Prismで阻害曲線をあてはめしてIC
50を算出する。
実験結果を表10に示す。
【表10】
【0219】
実験例4:ビーグル犬による薬物動態研究
本研究では、試験動物として雄性のビーグル犬を用い、LC−MS/MS法でビーグル犬への化合物WX036の静脈注射又は経口投与の異なる経過時間後の血漿中薬物濃度を定量的に測定することで、ビーグル犬の体内の化合物WX036の薬物動態特性を評価する。
【0220】
化合物WX036の清澄溶液を頭静脈又は大伏在静脈から10〜12kgのビーグル犬2匹の体内に注射し、試験化合物の清澄溶液を10〜12kgのビーグル犬2匹(一晩絶食)に胃内投与する。投与後0.0333時間、0.0833時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間に、全ての動物は末梢静脈から約500μL採血して0.85〜1.15mgのK
2EDTA・2H
2Oを含む抗凝固遠心管に移し、4℃で、3000gで10分間遠心分離した後、血漿を採取する。LC−MS/MS法で血中薬物濃度を測定し、薬物動態コンピュータソフトウェアWinNonlin(商標)Version 6.3(Pharsight、Mountain View、CA)を用いて、ノンコンパートメントモデル×線形台数法で関連の薬物動態パラメータを算出する。
【表11】
【0221】
実験例5:ヒト肝ミクロソーム由来シトクロムP450のアイソエンザイム(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4)に対する活性阻害効果
CYPの5種のアイソエンザイムの5つの特異的なプローブ基質、フェナセチン(Phenacetin、CYP1A2)、ジクロフェナク(Diclofenac、CYP2C9)、(S)−メフェニトイン((S)−Mephenytoin、CYP2C19)、デキストロメトルファン(Dextromethorphan、CYP2D6)、ミダゾラム(Midazolam、CYP3A4)をそれぞれヒト肝ミクロソーム及び試験化合物と共インキュベートし、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸還元型(NADPH)を加えて反応を開始させる。反応終了後、サンプルを処理し、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC−MS/MS)法で、特異的な基質が生成した5種の代謝生成物、アセトアミノフェン(Acetaminophen)、4’−ヒドロキシジクロフェナク(4’−Hydroxydiclofenac)、4’−ヒドロキシメフェニトイン(4’−Hydroxymephenytoin)、デキストロルファン(Dextrorphan)、1’−ヒドロキシミダゾラム(1’−Hydroxymidazolam)の濃度を定量的に検出し、それぞれの半数阻害濃度(IC
50)を算出する。
【表12】
【0222】
実験例6:受動喫煙誘発ラット急性肺損傷モデルによる薬力学研究
試験動物:
雄性SPF Sprague−Dawleyラット(提供元:上海斯莱克実験動物有限公司)を用いる。体重は約200gである。
【0223】
試験手順:
1.動物を施設に運んだ後、施設環境に適応するように1週間飼育し、体重によってランダムに3群に分ける。
2.試験開始後1〜3日目に、各群に試験対象化合物を30分間噴霧し、モデル群及び各化合物処理群の動物を1時間受動喫煙に曝露させた後、4時間を経て再び1時間受動喫煙に曝露させる。毎日2回で、3日連続してタバコの煙に曝露させる。対照群動物を室内の空気に曝露させる
3.試験後4日目、各群に試験対象化合物を30分間噴霧し、モデル群及び各化合物処理群の動物に対して噴霧吸入より150μg/mLのLPSに15分間曝露させ、噴霧開始から3時間後、1時間受動喫煙に曝露させ、動物の肺機能(Penh)を検出し、CO
2を付与して動物を安楽死した後、肺胞洗浄液を収集して細胞をカウントする。
4.薬物投与:
投与形態:全身曝露用噴霧装置を用いて、最大噴霧量(約12mL)で30分間試験化合物を噴霧する。
投与頻度:毎朝受動喫煙前に30分間薬物を噴霧投与し又は溶媒を投与し、4日目にLPS噴霧吸入前に薬物を投与する。
5.薬力学的エンドポイントの測定:
(1)BALF(肺胞洗浄液)中の白血球総数。
(2)メタコリン(Mch)誘発モデルに対する肺機能検査(気道抵抗の指標Penh)。
【表13】
試験結果を
図1及び
図2に示す。