【実施例】
【0616】
本発明は、次の実施例を参照することにより、より容易に理解されるであろうが、それらは、本発明のある特定の態様および実施形態の説明を目的として含まれているに過ぎず、本発明を限定することを意図したものではない。次に、様々な本発明の化合物の合成を例示する。本発明の範囲内の追加の化合物は、これらの実施例およびスキームに例示されている方法を単独で、または当技術分野で一般に公知の技法と組み合わせて使用して調製することができる。
【0617】
実験を一般に、特に、酸素−または水分不安定性試薬または中間体を使用する場合には、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で実施した。市販の溶媒および試薬は一般に、適切な場合には無水溶媒を含めて、さらに精製せずに使用した。質量分析データは、液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)またはガスクロマトグラフィー質量分析法(GCMS)計装のいずれかから報告されている。核磁気共鳴(NMR)データでの化学シフトは、使用される重水素化溶媒からの残留ピークを参照して百万分率(ppm、δ)で表される。結合定数(J値)は、ヘルツで報告されている。他の実施例での手順を参照する合成では、反応条件(反応の長さおよび温度)は変化してよい。一般に、反応に、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析法を続け、適切な場合には後処理に掛けた。精製は、実験によって変化し得る:一般に、溶離液/勾配のために使用される溶媒および溶媒比は、適切なRfまたは保持時間(RetT)を得るために選択した。
【0618】
本発明の化合物はChemdraw Professional version 16.0により名付けられたか、またはChemdraw命名法と一致すると考えられる名称を与えられた。
【0619】
次の略語が本明細書では使用されている:DCM:ジクロロメタン;DAST:三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄;DEA、ジエチルアミン;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMF:ジメチルホルムアミド;EtOAc:酢酸エチル;EtOH:エタノール;HATU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート;IPA:イソプロピルアルコール;HPLC:高圧液体クロマトグラフィー;LHMDS:リチウムヘキサメチルジシラジド;MeOH:メタノール;MTBE:メチルtert−ブチルエーテル;NMM:N−メチルモルホリン;NIS:N−ヨードスクシンイミド;PCC:クロロクロム酸ピリジニウム;PE:石油エーテル;SFC:超臨界流体クロマトグラフィー;TBAI:テトラブチルアンモニウムヨージド;TEA:トリエチルアミン;TFA:トリフルオロ酢酸;およびTHF:テトラヒドロフラン。
【0620】
次のSFC法を使用している。SFC法A:Chiral Tech OD−H 250mm×4.6mm×5μm、EtOH中5〜60%の0.2%NH
4+(MeOH中7N)、3.0mL/分。SFC法B:Chiralpak AD−3 50mm×3mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、40℃。SFC法C:Chiralcel OD 250mm×4.6mm×5μm、EtOH中5〜60%の0.2%NH4
+(MeOH中7M)、3.0mL/分。SFC法D:Chiralpak AD−3 150mm×4.6mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、40℃。SFC法E:Chiralcel OJ−H 150mm×4.6mm×5μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、40℃。SFC法F:Chiralcel OD−3 100mm×4.6mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.8mL/分、40℃。SFC法G:Chiralpak AD−3 150mm×4.6mm×3μm、IPA中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、40℃。SFC法H:Chiralcel OD−3 150×4.6mm 内径3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、40℃)。SFC法I:REGIS(s,s)WHELK−O1 250mm×30mm×5μm、EtOH中40%の0.05%DEA、2.5mL/分、35℃。SFC法J:Chiralpak AS−3 150×4.6mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.5mL/分、35℃。SFC法K:Chiralpak AS−3 100×4.6mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.05%DEA、2.8mL/分、40℃。SFC法L. Lux Amylose W−1、250mm×4.6mm、5μm、EtOH中5〜60%の0.2%NH
3、3mL/分。SFC法M.Lux Cellulose、150mm×4.6mm、3μm、5〜40%のMeOH、2mL/分。SFC法N:Chiralpak AD−3 150mm×4.6mm×3μm、EtOH中5〜40%の0.1%エタノールアミン、2.5mL/分。
【0621】
次のHPLC法が使用されている。HPLC法A:Chiralcel OD−RH、150mm×4.6mm×5μm、H
2O中0.069%TFA中の10〜80%MeCN、0.8mL/分、30℃。HPLC法B:Chiralpak AS−RH、150mm×4.6mm×5μm、H
2O中0.069%TFA中の10〜80%MeCN、0.8mL/分、30℃。
【0622】
(実施例1)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0623】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1A. 1−メチルシクロペンタン−1−カルボニトリル
−70℃のLHMDSの溶液(280mL、280mmol、THF中1M溶液)に、THF(20mL)中のシクロペンタンカルボニトリル(26.67g、280.3mmol)の溶液を15分かけて滴下添加した。30分間撹拌した後に、ヨードメタン(59.7g、26.2mL、420mmol)を滴下添加し、反応物を周囲温度に加温し、16時間撹拌した。得られた黄色の溶液を0℃に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液(200mL)および水(100mL)でクエンチした。混合物をMTBE(2.5L×2)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過した。濾液を真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%石油エーテル)を使用して2回精製して、標題化合物60g(65%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 2.20-2.10 (m, 2H), 1.90-1.70 (m, 4H), 1.65-1.55 (m, 2H), 1.41 (s,
3H).
【0624】
ステップ1B. 1−メチルシクロペンタン−1−カルボアルデヒド
−65℃のDIBAL−Hの溶液(824mL、824mmol、トルエン中1M)に、DCM(30mL)中の1−メチルシクロペンタン−1−カルボニトリル(30g、275mmol)の溶液を滴下添加した。混合物を同じ温度で30分間撹拌した。反応物を−40℃の飽和NH
4Cl水溶液(1L)でクエンチし、25℃で10分間激しく撹拌した。混合物をDCM(1L)で希釈し、次いで、濾過し、固体をDCM(500mL×3)で洗浄した。合わせた濾液をブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物をDCM/トルエン(3/2、2L)中の溶液として得た。溶液を定量的収率と仮定して、さらに精製せずにそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.59 (s, 1H), 2.15-2.01 (m, 2H), 1.80-1.75 (m, 4H), 1.55-1.45 (m,
2H), 1.25 (s, 3H).
【0625】
ステップ1C. (S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド
20℃のDCM/トルエン(3/2、2.0L)中の1−メチルシクロペンタン−1−カルボアルデヒド(30.8g、275mmol)の溶液に、チタン(IV)エトキシド(163g、717mmol)を添加した。反応物を20分間撹拌し、次いで、(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(33.3g、275mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応物を水(250mL)でクエンチした。混合物を濾過し、固体をTHF(3L×3)で洗浄した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%石油エーテル)により精製して、標題化合物44.89g(38%)を薄黄色の油状物として得た。LCMS m/z 216.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.94 (s, 1H), 1.93-1.85 (m, 2H), 1.80-1.60 (m, 4H),
1.55-1.45 (m, 2H), 1.21 (s, 3H), 1.20 (s, 9H).
【0626】
ステップ1D. 3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール
経路A
3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール。0℃の濃HCl(7.15mL)中の1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−アミン(1.0g、8.6mmol)の溶液に、水(1.78mL)中の亜硝酸ナトリウム(1.22g、17mmol)の溶液を5分かけて添加した。次いで、水(3.6mL)中のヨウ化カリウム(3.57g、21.5mmol)の溶液を5分かけて滴下添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、周囲温度に加温し、2時間撹拌した。反応混合物をTHF(8mL)および水(8mL)で希釈し、EtOAc(30mL×4)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和Na
2S
2O
3水溶液(30mL×2)、続いて、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜60%EtOAc)により精製して、標題化合物988mg(52%)を白色の固体として得た。LCMS m/z 223.0 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.05 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.98 (s, 3H).
【0627】
経路B
ステップ1. 3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド。POCl
3(45.0mL、481mmol)を、0℃のDMF(150mL)中の3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール(25g、120.2mmol)の溶液に添加した。10分後に、反応物を18時間、65℃に加熱した。NaH
2PO
4の溶液(200mL中50g)を反応物にゆっくり添加して、温度を25〜35℃の間に維持し、pHが4を超えないことを確実にした。添加の後に、反応物を室温で45分間撹拌し、次いで、飽和Na
2CO
3を慎重に添加することにより塩基性にした。水性混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮した。得られた黄色の油状物をEtOAc/ヘプタンから再結晶化させて、標題化合物28.4g(88%)を淡褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.67 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 4.00 (s, 4H).
【0628】
ステップ2. 3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール。トリエチルシラン(5.08mL、0.32mmol)およびTFA(1.36mL、0.18mmol)を、クロロベンゼン(10mL)中の3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(1.0g、0.042mmol)の混合物に添加した。混合物を終夜、50℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、飽和NaHCO
3水溶液を添加した。混合物をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により精製して、標題化合物0.64g(68%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.08 (s, 1H), 3.90 (s, 3H), 2.01 (s, 3H).
【0629】
経路C
ステップ1:3−ヨード−4−メチル−1H−ピラゾール。NIS(2196.0g、9.76mol)を、温度を25℃未満に維持しながらDMF(5L)中の4−メチル−1H−ピラゾール(800.0g、9.76mol)の溶液に少しずつ添加した。混合物を25℃で20時間撹拌した。2つのバッチを合わせた。合わせた混合物を水(20L)に注ぎ入れ、次いで、MTBE(5L×5)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5L×3)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残留物を石油エーテル/EtOAc(5L、10:1)で摩砕した。懸濁液を16℃で2時間撹拌し、次いで、濾過した。得られた固体を真空中で乾燥して、標題化合物1280.0g(32%)を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 7.42 (s, 1H), 2.07 (s, 3H).
【0630】
ステップ2. 3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール。無水THF(4.5L)中の鉱油中60%NaH(165.0g、4.12mol)の懸濁液に、無水THF(1.5L)中の3−ヨード−4−メチル−1H−ピラゾール(710.0g、3.41mol)の混合物を0℃で滴下添加した。混合物を10℃で1時間撹拌した。ヨードメタン(496.0g、3.49mol)を混合物に0℃で滴下添加した。得られた混合物を20℃で16時間撹拌した。反応物を水(4.5L)でクエンチし、EtOAc(2.5L×3)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=10:1〜1:1)により精製して、2つの画分を得た。第1の画分(150g)を石油エーテル(200mL)で希釈し、10℃で30分間撹拌した。懸濁液を濾過した。固体を石油エーテル(100mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、標題化合物100.0gを白色の固体として得た。濾液を真空中で濃縮し、第2の画分(1300g)と合わせ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=10:1〜1:1)により精製して、追加の所望の化合物(500.0g)を得た。この化合物を石油エーテル(800mL)で希釈し、10℃で30分間撹拌した。懸濁液を濾過した。濾過ケーキを石油エーテル(500mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、標題化合物440.0gを白色の固体として得た。総収量は540g(35.6%)であった。LCMS m/z 222.8 [M+H]
+.
1H NMR (CDCl
3,
400 MHz) δ 7.04 (s, 1 H), 3.86 (s, 3H), 1.97 (s, 3 H).
【0631】
ステップ1E. (S)−N−((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
THF(50mL)中の3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール(33g、148.6mmol)を1時間かけて、内部温度を窒素下で0〜5℃に維持しながらTHF中1.0M iPrMgCl・LiCl(189mL、189mmol)の溶液に添加した。1時間後に、THF(50mL)中の(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(20g、92.85mmol)を添加し、混合物を25℃で18時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、10%酢酸を添加した。有機層を分離し、部分的に濃縮した。MTBEおよび水を添加した。混合物を10分間撹拌し、層を分離した。有機層を濃縮して、標題化合物(純度66%)を得、これをさらに精製せずに、その後のステップで使用した。
【0632】
ステップ1F. (R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
粗製の(S)−N−((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(231g)をMTBE(300mL)に懸濁し、10℃に冷却し、および濃HCl(38.4mL、2当量)を添加した。混合物を10〜20℃で1時間撹拌し、次いで、水(300mL)で希釈した。層を分離し、有機層を廃棄した。水層を20%NaOHで、pH11〜13まで塩基性にし、MTBE(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、標題化合物120gを油状物として得た。標題化合物の絶対立体化学を、文献(Robak,M.T.;Herbage,M.A.Ellman,J.A.、Chem.Rev.2010、110、3600)に記載のとおりの非環状遷移状態(open transition state)分析に基づき指定し、最終的にモッシャーのアミド分析により確認した。
【0633】
ステップ1G. (R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンL−ピログルタミン酸塩
L−ピログルタミン酸(77.7g、0.6mol)を10〜20℃のTHF(1.3L)中の(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(100g、0.48mol)の溶液に添加した。混合物を50℃に加熱し、2時間撹拌し、次いで、18時間かけて25℃に冷却した。固体を濾過し、THF(890mL)ですすいだ。固体を真空下で、45℃で6時間乾燥して、標題化合物259.6g(88%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.58 (br. s., 1H), 7.40 (s, 1H), 3.93 (s, 1H), 3.87-3.84 (m, 1H),
3.77 (s, 3H), 2.27-2.14 (m, 1H), 2.12-2.02 (m, 2H), 1.98 (s, 3H), 1.96-1.84 (m,
1H), 1.70-1.48 (m, 6H), 1.42-1.31 (m, 1H), 1.08-1.02 (m, 1H), 0.97 (s, 3H).Chiral SFC(SFC法M)RT=3.81分、99%ee。
【0634】
ステップ1H. 4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミドを、WO/2010/131145に記載のとおりに調製した。
【0635】
ステップ1I. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(180g、590mmol)、(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンL−ピログルタミン酸塩(209g、625mmol)、EtOH(1L)およびDIPEA(205mL、1180mmol)の混合物を20〜30℃で2時間撹拌した。HOAc(23.8mL、416mmol)を添加して、pHを6〜7に調節した。次いで、反応混合物を減圧下で、ほぼ半分の体積まで濃縮した。混合物を水(3.2L)で希釈し、1.5時間撹拌した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、次いで、真空下で40〜50℃で20時間乾燥して、標題化合物256g(93%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 467.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.59 (br. s., 1H), 9.92 (br. s., 1H), 9.16 (s, 1H),
8.03-8.00 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 5.33 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.18
(s, 3H), 3.05 (s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.80-1.50 (m, 6H), 1.20-1.15 (m, 1H), 1.14-1.09
(m, 1H), 1.08 (s, 3H). [α]
20D =
-78.4 (c = 1.0, MeOH).Chiral SFC(SFC法N)RT=4.77分、98.5%ee。絶対配置を単結晶X線分析により立証した(
図1)。
【0636】
(実施例2)
(S)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0637】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、実施例1と同様に、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを使用して調製した。LCMS m/z 467.4 [M+H]+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 9.18 (br. s., 1H), 8.12-7.85 (m, 2H), 7.43 (s, 1H),
5.34 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.15 (br. s., 3H), 3.05 (br. s., 3H),
1.98 (s, 3H), 1.74-1.52 (m, 6H), 1.41-1.27 (m, 1H), 1.23-1.15 (m, 1H), 1.08 (s,
3H). [α]
29D = + 88.49 (c = 0.5,
MeOH).Chiral SFC(SFC法F)RT=5.45分、100%ee。
【0638】
(実施例3)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド
【0639】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ3A. 4−クロロ−3−メトキシピコリノイルクロリド
0℃のDCM(59mL)中の4−クロロ−3−メトキシピコリン酸(5.0g、30mmol)の溶液に、塩化オキサリル(8.46g、5.71mL、66.6mmol)を滴下添加した。得られた混合物を周囲温度に加温し、2時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、標題化合物5.49g(100%)を薄黄色の固体として得た。粗製物をさらに精製せずに、次のステップでそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.43 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.71-7.51 (m, 1H), 4.01 (s, 3H).
【0640】
ステップ3B. 4−クロロ−N−イソプロピル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド
DCM(500mL)中の4−クロロ−3−メトキシピコリノイル塩化物(175g、0.85mol)の溶液に、Et
3N(172g、1.7mol)を0℃で添加した。次いで、N−メチルプロパン−2−アミン(62g、0.85mol)を、内部温度を10℃未満に維持しながら添加した。混合物を15℃で16時間撹拌した。水(500mL)を添加し、有機層を分離した。水層をDCM(200mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(500mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物153g(74%)を茶色の油状物として得た。粗生成物をさらに精製せずに、そのまま使用した。
【0641】
ステップ3C. tert−ブチル(2−(イソプロピル(メチル)カルバモイル)−3−メトキシピリジン−4−イル)カルバマート
ジオキサン(1L)中の4−クロロ−N−イソプロピル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド(153g、0.63mol)の溶液に、NH
2Boc(88.5g、0.76mol)およびK
2CO
3(130g、0.95mol)を添加した。混合物にN
2を散布し、Pd(OAc)
2(11.3g、0.05mol)およびキサントホス(36.4g、0.063mol)を添加した。混合物を120℃に加熱し、16時間撹拌した。反応物を20℃に冷却し、セライトに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残留物をEtOAc(500mL)と水(500mL)との間で分配した。有機層を分離し、ブライン(500mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中50〜66%EtOAc)により精製して、標題化合物160g(78%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.24-8.20 (m, 1H), 8.07-8.04 (m, 1H), 7.24 (s, 1H), 5.03-5.00 (m,
0.4H), 3.90 (s, 3H), 3.66-3.63 (m, 0.6H), 2.98 (s, 1.7H), 2.69 (s, 1.3H), 1.54
(s, 9H), 1.25-1.20 (m, 3H), 1.16-1.13 (m, 3H).
【0642】
ステップ3D. 4−アミノ−N−イソプロピル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド
EtOAc(320mL)中のtert−ブチル(2−(イソプロピル(メチル)カルバモイル)−3−メトキシピリジン−4−イル)カルバマート(160g、0.50mol)の溶液に、HCl/EtOAc(4.0M、750mL)を添加した。混合物を20℃で4時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮して、標題化合物150g(>100%)を茶色の固体として得た。粗製物をさらに精製せずにそのまま使用した。
【0643】
ステップ3E. 4−アミノ−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド
DCM(1.5L)中の4−アミノ−N−イソプロピル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド(150g、0.67mol)の溶液に、TBAI(168g、0.47mol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、DCM(500mL)中のBBr
3(420g、1.68mol)の溶液を内部温度を10℃未満に維持しながら滴下添加した。反応物を20℃で16時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO
3水溶液(2.5L)でクエンチし、pHを6〜7に調節した。有機層を分離し、水(500mL)で洗浄した。合わせた水層をDCM(1L×2)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮し、残留物をDCM:MeOH=10:1(2L)で2時間処理した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物をDCM:MeOH=10:1(600mL)で1時間処理し、混合物を濾過した。濾液を真空中で濃縮して、標題化合物140g(99%)をピンク色の固体として得た。粗製物をさらに精製せずにそのまま使用した。
【0644】
ステップ3F. 4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド
EtOH(1.4L)中の4−アミノ−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド(140g、0.67mol)の溶液に、DIPEA(147g、1.14mol)および3,4−ジエトキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(159g、0.94mol)を添加した。混合物を35℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を、後で使用するためにとっておいた。濾過ケーキを水(500mL)に溶解し、pHをHCl(1.0M水溶液)で6に調節し、DCM(500mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物をブライン(1L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をMTBE(500mL)で2時間摩砕し、次いで、濾過して、標題化合物73g(33%)を黄色の固体として得た。母液を、先に単離した濾液と合わせ、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中25〜50%EtOAc)により精製して、追加の標題化合物30g(13%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 334.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 13.30 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.01-7.90 (m, 2H),
5.85-5.80 (m, 0.5H), 4.95-4.88 (m, 2.5H), 3.50-3.31 (m, 1.5H), 3.03-2.95 (m,
1.5H), 1.55-1.50 (m, 6H), 1.42-1.32 (m, 3H).
【0645】
ステップ3G. (S)−N−((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
オーブン乾燥させた丸底フラスコに、i−PrMgCl・LiCl(67mL、87.1mmol、THF中1.3M溶液)を装入した。溶液を0℃に冷却し、次いで、THF(90mL)中の3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール(15.5g、69.7mmol)の溶液を、付加漏斗を介して15分かけて滴下添加した。反応物を周囲温度に加温し、1時間撹拌した。混合物を0℃に再冷却し、(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(調製ステップ1C)(10.0g、46.4mmol)を5分かけて滴下添加した。混合物を周囲温度に加温し、18時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(300mL)に0℃でゆっくり注いだ。次いで、混合物をEtOAc(350mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗製の油をMTBE(50mL)およびヘプタン(100mL)に入れて、均一な溶液を得、これを真空中で濃縮して、固体を得た。固体をヘプタン(50mL)に懸濁し、次いで、真空中で濃縮した。このプロセスを2回繰り返し、ヘプタン(50mL)中の最終懸濁液を0℃に冷却して、さらなる固体を形成させた。懸濁液を濾過して標題化合物11.5g(80%)を白色の固体として得た。LCMS m/z 312.2 [M+H]
+.
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6)
δ 7.34 (s, 1H), 4.37 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 4.10 (d, J =
6.4 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 1.96 (s, 3H), 1.72-1.51 (m, 6H), 1.44-1.35 (m, 1H),
1.16-1.03 (m, 1H), 1.01 (d, J = 1.8 Hz, 12H).
【0646】
ステップ3H.(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンヒドロクロリド
5℃のMeOH(150mL)中の(S)−N−((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(28.7g、92.14mmol)の溶液に、HCl(50mL、200mmol、1,4−ジオキサン中4.0M)を添加した。20℃で3時間撹拌した後に、溶液を真空中で濃縮して、標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して得た。粗生成物をさらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 191.2 [M-NH
2]
+.
1H NMR
(400 MHz, CD
3OD) δ 7.39 (s, 1H), 4.25 (s,
1H), 3.86 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.75-1.54 (m, 7H), 1.21-1.20 (m, 1H), 1.14 (s,
3H).
【0647】
ステップ3I. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド
10℃のEtOH(50mL)中の(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンヒドロクロリド(3.50g、14.36mmol)の溶液に、DIEA(3.10g、4.31mL、24.0mmol)を添加した。20分間撹拌した後に、EtOH(100mL)中の4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド(4.0g、12.0mmol)の黄色の懸濁液を添加し、得られた茶色の溶液を同じ温度で16時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中80%〜100%EtOAc)により精製した。粗生成物をEtOH(50mL×2)と共沸し、得られた黄色の懸濁液を約30mLに濃縮した。追加のEtOH(10mL)を添加し、懸濁液を15℃で20分間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOH(10mL)で洗浄した。濾過ケーキを収集し、乾燥して、標題化合物2.62g(44%)を薄黄色の固体として得た。LCMS m/z 495.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.35 (s, 0.3H), 10.85 (s, 0.7H), 9.88 (s, 1H), 9.11
(d, J = 9.8 Hz, 1H), 8.05-7.90 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 5.33 (d, J = 10.0 Hz,
1H), 4.81 (s, 0.3H), 4.20 (s, 0.7H), 3.80 (s, 3H), 2.88 (s, 3H), 1.98 (s, 3H),
1.75-1.51 (m, 6H), 1.36-1.32 (m, 1H), 1.25-1.10 (m, 7H), 1.08 (s, 3H). [α]
20D = -49.8 (c = 0.26, MeOH).Chiral SFC条件(SFC法D)RT=4.62分、100%ee。
【0648】
(実施例4)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド
【0649】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ4A. 4−クロロ−N−エチル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド
N−メチルエタンアミン(138g、233mmol)およびトリエチルアミン(32.3mL、233mmol)を、DCM(150mL)中の4−クロロ−3−メトキシピコリノイルクロリド(調製ステップ3A)(32g、155mmol)の溶液に添加した。混合物を周囲温度で48時間撹拌し、次いで、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物22g(62%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.25 (dd, J = 5.3, 6.8 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.94 (d,
J = 1.8 Hz, 3H), 3.66-3.55 (m, 1H), 3.23-3.12 (m, 1H), 3.12-2.72 (m, 3H),
1.35-1.05 (m, 3H).
【0650】
ステップ4B. tert−ブチル(2−(エチル(メチル)カルバモイル)−3−メトキシピリジン−4−イル)カルバマート
ジオキサン(120mL)中の4−クロロ−N−エチル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド(21.3g、93mmol)の溶液に、NH
2Boc(21.8g、186mmol)およびK
2CO
3(25.7g、186mmol)を添加した。混合物をN
2下で保護し、Pd(OAc)
2(1.05g、4.7mmol)およびキサントホス(2.7g、4.7mmol)を添加した。混合物を120℃に加熱し、16時間撹拌した。反応物を20℃に冷却し、セライトに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物24g(83%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.25 (ddd, J = 5.5, 3.8, 0.6 Hz, 1H), 8.09 (dd, J = 5.5, 1.6 Hz,
1H), 7.26 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 1.0 Hz, 3H), 3.64 (q, J = 7.2 Hz,
1H), 3.18 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.13 (s, 1.5H), 2.86 (s, 1.5H), 1.56 (s, 9H),
1.28 (t, J = 7.2 Hz, 1.5H), 1.13 (t, J = 7.1 Hz, 1.5H).
【0651】
ステップ4C. 4−アミノ−N−エチル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド
HCl/EtOAcの溶液(4.0M、40mL)を、tert−ブチル(2−(エチル(メチル)カルバモイル)−3−メトキシピリジン−4−イル)カルバマート(16g、51.7mmol)に添加し、混合物を20℃で18時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、標題化合物12.71g(100%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.00 (dd, J = 6.9, 1.5 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 6.8, 0.7 Hz, 1H),
3.86 (d, J = 2.7 Hz, 3H), 3.35-3.28 (m, 2H), 3.16 (s, 1.5H), 3.00 (s, 1.5),
1.33-1.17 (m, 3H).
【0652】
ステップ4D. 4−アミノ−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド
DCM(100mL)中の4−アミノ−N−エチル−3−メトキシ−N−メチルピコリンアミド(5g、24mmol)の溶液に、TBAI(5.7g、15.5mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、DCM(100mL)中のBBr
3(23.9g、95.6mmol)の溶液を、内部温度を10℃未満に維持しながら滴下添加した。反応物を10℃で15時間撹拌した。反応物を、内部温度を0℃に維持しながらNaOH/MeOH水溶液(MeOH200mL、NaOH11.5g、水50mL)でクエンチした。混合物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中3〜9%MeOH)により精製して、標題化合物3.1g(78%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.81 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.39 (br. s., 3H), 6.85 (d, J = 6.2 Hz,
1H), 3.52-3.18 (m, 2H), 2.91 (br. s., 3H), 1.37-0.80 (m, 3H).
【0653】
ステップ4E. 4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド
EtOH(150mL)中の4−アミノ−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド(7.01g、35.9mmol)の溶液に、K
2CO
3(4.96g、35.9mmol)および3,4−ジエトキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(9.17g、53.9mmol)を添加した。混合物を50℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中10〜100%DCM、DCM中0〜20%MeOH)により精製して、標題化合物4.77g(42%)を茶色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 13.62 (br s, 0.5H), 13.50 (br s, 0.5H), 8.07 (d, J = 5.2 Hz, 1H),
7.94 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 4.90 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.16 (br s, 1H), 3.62 (br
s, 3H), 3.14 (br s, 1H), 1.55 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.45-1.20 (m, 3H).
【0654】
ステップ4F. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド
EtOH(140mL)中の4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド(5.92g、18.54mmol)の溶液を、EtOH(50mL)中の(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンL−ピログルタミン酸塩(調製ステップ1G)(7.48g、22.2mmol)およびDIPEA(4.79g、37.1mmol)に添加した。反応物を室温で16時間撹拌し、次いで、反応混合物を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、1:5〜0:1)により精製して、標題化合物4.4g(49%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 481.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.22 (br. s., 1H), 7.94 (br. s., 1H), 7.28 (s, 1H),
5.44 (s, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.65 (br. s., 2H), 3.28-3.06 (m, 3H), 2.09 (s, 3H),
1.92-1.58 (m, 6H), 1.53-1.42 (m, 1H), 1.38-1.21 (m, 4H), 1.17 (s, 3H). [α]
26D = -77.88 (c = 0.5, MeOH).Chiral SFC(SFC法F)RT=3.52分、99%ee。
【0655】
(実施例5)
(S)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−エチル−3−ヒドロキシ−N−メチルピコリンアミド
【0656】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、実施例4と同様に、(S)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(実施例2)を使用して調製した。LCMS m/z 481.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.70 (br. s., 1H), 9.90 (br. s., 1H), 9.15 (br. s.,
1H), 8.00 (br. s., 2H), 7.43 (s, 1H), 5.34 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H),
3.54 (br. s., 2H), 3.17 (br. s., 1H), 3.02 (br. s., 2H), 1.98 (s, 3H),
1.75-1.52 (m, 6H), 1.40-1.28 (m, 1H), 1.25-1.10 (4H), 1.08 (s, 3H). [α]
29D = +80.8 (c = 0.5, MeOH).Chiral SFC(SFC法K)RT=3.11分、99%ee。
【0657】
(実施例6)
(R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−4−((3−ヒドロキシ−2−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン
【0658】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ6A. tert−ブチル4−クロロ−3−メトキシピコリナート
0℃のDCM(32mL)中のピリジン(7.91g、8.05mL、100mmol)およびt−BuOH(7.90g、10.1mL、107mmol)の溶液に、DCM(26.7mL)中の4−クロロ−3−メトキシピコリノイルクロリド(調製ステップ3A)(5.49g、26.7mmol)の溶液を滴下添加した。反応物を0℃で15分間撹拌し、周囲温度に加温し、次いで、還流状態で4時間加熱した。溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAcに入れて溶解した。溶液を1N NaOH水溶液およびブラインで洗浄し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜20%EtOAc)を使用して精製して、標題化合物3.10g(48%)を液体として得た。LCMS m/z 188.1 [M-tBu]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 8.30 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 5.1 Hz, 1H),
3.98 (s, 3H), 1.65 (s, 9H).
【0659】
ステップ6B. tert−ブチル4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリナート
THF(1.8L)中の3−アミノ−4−エトキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(169.2g、1.2mol)およびNa
2CO
3(67.84g、0.64mol)の混合物に、tert−ブチル4−クロロ−3−メトキシピコリナート(97.2g、0.4mol)を25℃で添加した。混合物を脱気し、N
2で3回パージした。tBuXPhos−Pd−G
3(15.9g、0.02mol)およびtBuXPhos(8.48g、0.02mol)を添加した。反応混合物を脱気し、N
2で3回パージした。反応混合物を80℃に加熱し、16時間撹拌した。混合物を25℃に冷却し、次いで、セライトに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜50%DCM、次いで、DCM中0〜2.5%THF)により精製した。得られた油状物をヘプタン(250mL)で摩砕し、25℃で3時間撹拌した。混合物を濾過して、標題化合物84.7g、60%を薄黄色の固体として得た。LCMS m/z 349.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 8.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.93 (br s, 2H), 4.95 (q, J
= 7.1 Hz, 2H), 4.01 (s, 3H), 1.68 (s, 9H), 1.59 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
【0660】
ステップ6C. tert−ブチル(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリナート
DIEA(6.0g、46.4mmol)を、EtOH(70mL)中の(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミンヒドロクロリド(調製ステップ3H)(4.70g、19.3mmol)の溶液に添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、tert−ブチル4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリナート(4.0g、11.5mmol)を添加した。得られた混合物を20℃で70時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜80%EtOAc)により精製して、標題化合物5.85g(100%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 510.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 9.97 (s, 1H), 9.06-9.02 (m, 1H), 8.20-8.18 (m, 1H),
8.09-8.07 (m, 1H), 7.44 (s, 1H), 5.36-5.33 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.80 (s, 3H),
1.98 (s, 3H), 1.72-1.53 (m, 15H), 1.35-1.30 (m, 1H), 1.24-1.15 (m, 1H), 1.09
(s, 3H).
【0661】
ステップ6D. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリン酸
TFA(25g、16.3mL、219.3mmol)を、DCM(50mL)中のtert−ブチル(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリナート(6.60g、13.0mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を周囲温度で44時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、pHを、飽和NaHCO
3水溶液を使用して約8に調節した。混合物をDCM(20mL)で抽出した。水層を1N HCl水溶液でpH約3に酸性化し、次いで、DCM(100mL×5)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮して、標題化合物5.8g(99%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 454.4 [M+H]
+.
【0662】
ステップ6E. (R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−4−((3−メトキシ−2−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン
HATU(377mg、0.99mmol)を、0℃のDCM(5mL)中の(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−メトキシピコリン酸(300mg、0.66mmol)、モルホリン(57.6mg、0.66mmol)およびTEA(134mg、1.32mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をEtOAc(10mL)に溶解し、飽和KHCO
2水溶液(10mL)で洗浄した。水層をEtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を黄色の固体として得た。粗製物をさらに精製せずに、定量的収率と仮定してそのまま使用した。LCMS m/z 523.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.28-8.26 (m, 1H), 8.21-8.19 (m, 1H), 7.29 (s, 1H),
5.45 (s, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.90-3.75 (m, 5H), 3.68-3.64 (m, 2H), 3.01-2.96 (m,
4H), 2.09 (s, 3H), 1.90-1.65 (m, 7H), 1.50-1.42 (m, 1H), 1.18 (s, 3H).
【0663】
ステップ6F. (R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−4−((3−ヒドロキシ−2−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン
15℃の1,4−ジオキサン(5mL)中の(R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−アミノ)−4−((3−メトキシ−2−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(600mg、1.15mmol)の溶液に、MgBr
2(634mg、3.44mmol)を添加した。混合物を2時間、120℃で加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物を、分取HPLC(Agela Durashell C18 150mm×25mm×5μm、水中0.225%ギ酸中30〜50%MeCN、25mL/分、11分)を使用して精製して、標題化合物66mg(11%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 509.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.22 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.91 (br s, 1H), 7.28 (s,
1H), 5.44 (s, 1H), 3.90-3.70 (m, 11H), 2.09 (s, 3H), 1.90-1.65 (m, 6H),
1.50-1.43 (m, 1H), 1.35-1.26 (m, 1H), 1.17 (s, 3H). [α]
20D
= -65.6 (c = 0.17, MeOH).Chiral SFC条件(SFC法K)RT=3.47分、100%ee。
【0664】
(実施例7)
(R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−4−((3−ヒドロキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン
【0665】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、(R)−3−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−4−((3−ヒドロキシ−2−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−4−イル)アミノ)シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(実施例6)の調製と同様の手順に従って、1−メチルピペラジンを使用して調製して、標題化合物19.7mg(9%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 522.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.35 (s, 1H), 8.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.90 (d, J =
5.6 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 5.44 (s, 1H), 3.92 (br s, 4H), 3.82 (s, 3H), 2.80
(br s, 4H), 2.53 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.90-1.65 (m, 6H), 1.51-1.42 (m, 1H),
1.35-1.25 (m, 1H), 1.17 (s, 3H).Chiral SFC(SFC法F)RT=3.66分、98.6%ee。
【0666】
(実施例8)
(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0667】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ8A. (R)−2−メチル−N−((R)−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)プロパン−2−スルフィンアミド
−30℃のi−PrMgCl・LiClの溶液(20.1mL、26.2mmol、THF中1.3M溶液)に、THF(20mL)中の3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール(4.35g、20.9mmol)の溶液を添加した。得られた黄色の溶液を、30〜40℃で2時間撹拌した。反応物を−30℃に冷却し、THF(5mL)中の(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(調製ステップ1C)(3.0g、13.93mmol)の溶液を滴下添加した。反応混合物を30℃に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を5℃の飽和NH
4Cl水溶液(100mL)にゆっくり注ぎ、水(20mL)で希釈した。次いで、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜80%EtOAc)により精製して、標題化合物3.48g(84%)を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 297.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.26 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H),
4.34 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.59-3.55 (m, 1H), 1.80-1.55 (m, 6H),
1.50-1.43 (s, 1H), 1.18 (s, 9H), 1.18-1.12 (m, 1H), 0.98 (s, 3H).
【0668】
ステップ8B.(R)−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
HCl(80mL、MeOH中4.0M溶液)を、MeOH(50mL)中の(R)−2−メチル−N−((R)−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)プロパン−2−スルフィンアミド(6.59g、22.15mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を周囲温度で3時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 193.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 7.63 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.33 (d, J = 2.3 Hz, 1H),
4.25 (s, 1H), 3.92 (s, 3H), 1.85-1.65 (m, 6H), 1.60-1.55 (m, 1H), 1.31-1.25 (m,
1H), 1.05 (s, 3H).標題化合物の絶対立体化学を、調製実施例1Fと同様に指定した。
【0669】
ステップ8C. tert−ブチル(R)−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)カルバマート
15℃のMeOH(150mL)中の(R)−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(5.09g、22.2mmol)の溶液に、TEA(9.25mL、66.5mmol)および(Boc)
2O(7.25g、33.2mmol)を添加した。得られた混合物を16時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜20%EtOAc)により精製して、標題化合物5.72g(88%)を薄黄色の油状物として得た。LCMS m/z 176.8 [M-BocNH]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.24 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.07 (d,
J = 2.2 Hz, 1H), 5.39-5.30 (m, 1H), 4.67 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H),
1.79-1.61 (m, 6H), 1.44 (s, 9H), 1.38-1.17 (m, 2H), 0.94 (s, 3H).
【0670】
ステップ8D. tert−ブチル(R)−((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)カルバマート
NCS(3.12g、23.4mmol)を、DMF(100mL)中のtert−ブチル(R)−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)カルバマート(5.72g、19.5mmol)の溶液に少量ずつ添加した。混合物を16時間、50℃で加熱した。周囲温度に冷却した後に、反応物を3%LiCl水溶液(150mL)に注ぎ入れ、次いで、EtOAc(70mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜15%EtOAc)を使用して精製して、標題化合物6.0g(94%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS m/z 210.7 [M-BocNH]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.25 (s, 1H), 5.32-5.29 (m, 1H),
4.79 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 1.80-1.55 (m, 6H), 1.42 (s, 9H),
1.40-1.30 (m, 1H), 1.21-1.12 (m, 1H), 1.00 (s, 3H).
【0671】
ステップ8E.(R)−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
15℃のMeOH(20mL)中のtert−ブチル(R)−((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)カルバマート(6.0g、18.3mmol)の混合物に、HCl(150mL、600mmol、MeOH中4.0M)を添加した。混合物を5時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 228.0 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 7.77 (s, 1H), 4.32 (s, 1H), 3.92 (s, 3H), 1.90-1.55
(m, 7H), 1.30-1.22 (m, 1H), 1.15 (s, 3H).
【0672】
ステップ8F. (R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
DIEA(5.0g、38.7mmol)を、EtOH(100mL)中の(R)−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(5.90g、22.3mmol)の懸濁液に添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(5.0g、16.4mmol)を添加した。得られた混合物を20℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をEtOH(10mL×3)で洗浄した。固体を水(30mL)に懸濁し、3時間、50℃で加熱した。懸濁液を濾過した。固体を水(10mL×3)で洗浄し、乾燥して、標題化合物5.24g(66%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 487.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.67 (br s, 1H), 9.95 (br s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.01
(s, 2H), 7.95 (s, 1H), 5.44 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.18 (br s,
3H), 3.05 (br s, 3H), 1.78-1.58 (m, 6H), 1.39-1.31 (m, 1H), 1.21-1.10 (m, 1H),
1.07 (s, 3H). [α]
24D = -145.151
(c = 0.50, MeOH).Chiral SFC(SFC法F)RT=3.85分、100%ee。絶対配置を単結晶X線分析により立証した(
図2)。
【0673】
(実施例9)
(S)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0674】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、実施例8と同様に、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを使用して調製した。LCMS m/z 487.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.68 (br. s., 1H), 9.92 (br. s., 1H), 9.16 (br. s.,
1H), 8.02-7.98 (m, 2H), 7.94 (s, 1H), 5.37 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H),
3.18 (br. s., 3H), 3.05 (br. s., 3H), 1.74-1.55 (m, 6H), 1.37-1.30 (m, 1H),
1.21-1.14 (m, 1H), 1.07 (s, 3H). [α]
20D
= +107.3 [c = 1, MeOH).Chiral SFC(SFC法L)RT=6.28分、98%ee。
【0675】
(実施例10)
(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド
【0676】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド(調製ステップ3F)および(R)−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(調製ステップ8E)から、実施例8の調製と同じ手順に従って調製した。黄色の固体、64mg(41%)。LCMS m/z 515.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.21 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.93 (br s, 1H), 7.64 (s,
1H), 5.55 (s, 1H), 4.70-4.55 (m, 0.4H), 4.40-4.20 (m, 0.6H), 3.88 (s, 3H), 3.01
(s, 3H), 1.95-1.62 (m, 6H), 1.51-1.42 (m, 1H), 1.35-1.20 (m, 7H), 1.18 (s, 3H).
[α]
20D = -75.5 (c = 0.23, MeOH).Chiral SFC(SFC法B)RT=1.59分、100%ee。
【0677】
(実施例11)
(R)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−4−((2−(((4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチル−シクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−メチルピコリンアミド
【0678】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ11A. 3−ヨード−4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール
NIS(4.41g、19.6mmol)を、DMF(20mL)中の4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール(2.20g、19.6mmol)の溶液に添加した。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。混合物を水(100mL)およびブライン(20mL)で希釈し、EtOAc(50mL×5)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜16%EtOAc)により精製して、標題化合物310mg(7%)を茶色の固体として得た。LCMS m/z 238.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 6.91 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.78 (s, 3H).
【0679】
ステップ11B. (R)−N−((R)−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−40℃の新たに蒸留したTHF(4mL)中の3−ヨード−4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール(399mg、1.68mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(3mL、3.90mmol、THF中1.3M溶液)を添加した。得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、−40℃に冷却した。新たに蒸留したTHF(1mL)中の(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(調製ステップ1C)(250mg、1.16mmol)の溶液を添加した。反応混合物を周囲温度に加温し、16時間撹拌した。反応物を0℃で飽和NH
4Cl水溶液(1mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物150mg、33%を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 327.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 6.95 (s, 1H), 4.31-4.29 (m, 1H), 4.15-4.13 (m, 1H),
3.77 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 1.80-1.70 (m, 2H), 1.70-1.55 (m, 4H), 1.50-1.42 (m,
2H), 1.11 (s, 9H), 1.02 (s, 3H).
【0680】
ステップ11C. (R)−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
HCl(2.5mL、1,4−ジオキサン中4.0M)を、MeOH(15mL)中の(R)−N−((R)−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(150mg、0.458mmol)の溶液に添加した。得られた溶液を4時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 207.3 [M-NH
2]
+.
1H NMR
(400 MHz, CD
3OD) δ 7.40 (s, 1H), 4.19 (s,
1H), 3.82 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 1.80-1.61 (m, 6H), 1.51-1.45 (m, 1H),
1.25-1.15 (m, 1H), 1.09 (s, 3H).標題化合物の絶対立体化学を、調製実施例1Fと同様に指定した。
【0681】
ステップ11D. (R)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−4−((2−(((4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−メチルピコリンアミド
5℃のEtOH(60mL)中の(R)−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(2.43g、9.35mmol)の懸濁液に、DIEA(11.8g、91.5mmol)を添加した。10分間撹拌した後に、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド(調製ステップ3F)(3.05mg、9.15mmol)を添加した。得られた溶液を3日間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中20〜100%EtOAc)により精製した。粗生成物をEtOH(30mL)に入れ、20℃で16時間撹拌した。スラリーを濾過して、標題化合物3.26g(70%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 511.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.34 (s, 0.3H), 10.84 (s, 0.7H), 9.94 (s, 1H), 9.13
(d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.99-7.94 (m, 2H), 7.48 (s, 1H), 5.34 (d, J = 10.3 Hz,
1H), 4.82 (br s, 0.3H), 4.18 (br s, 0.7H), 3.78 (s, 3H), 3.67 (s, 3H),
2.95-2.84 (m, 3H), 1.72-1.50 (m, 6H), 1.35-1.24 (m, 1H), 1.21-1.10 (m, 7H),
1.02 (s, 3H). [α]
24D = -114.4 (c
= 0.50, MeOH).Chiral SFC(SFC法B)RT=1.52分、100%ee。
【0682】
(実施例12)
(R)−3−ヒドロキシ−4−((2−(((4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0683】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
標題化合物を、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)および(R)−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(調製ステップ11C)から、実施例11の調製についてと同様の手順に従って調製した。黄色の固体、45mg(56%)。LCMS m/z 483.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.21 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 5.5 Hz, 1H),
7.30 (s, 1H), 5.43 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.24 (br s, 3H), 3.17
(br s, 3H), 1.91-1.74 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 4H), 1.45-1.35 (m, 1H), 1.30-1.20
(m, 1H), 1.11 (s, 3H). [α]
24D =
-87.5 (c = 0.50, MeOH).Chiral SFC(SFC法F)RT=4.86分、97.4%ee。
【0684】
(実施例13)
(R)−3−ヒドロキシ−4−((2−((1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロピル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0685】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ13A. (S,E)−N−(2,2−ジメチルプロピリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
チタン(IV)エトキシド(68.9g、302mmol)を、DCM(830mL)中のピバルデヒド(10.0g、116mmol)の溶液に添加した。混合物を20分間撹拌し、次いで、(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(14.1g、116mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、水(250mL)でクエンチした。混合物を濾過し、固体をTHF(500mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜5%EtOAc)により精製して、標題化合物24.4g(75%)を無色の油状物として得た。LCMS m/z 190.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.92 (s, 1H), 1.20 (s, 9H), 1.16 (s, 9H).
【0686】
ステップ13B. (R)−N−((R)−1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−40℃の新たに蒸留したTHF(0.7mL)中の3−ヨード−4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール(調製ステップ11A)(250mg、1.05mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(1.7mL、2.22mmol、THF中1.3M溶液)を添加した。得られた混合物を15℃で1時間撹拌し、次いで、−40℃に冷却した。新たに蒸留したTHF(0.5mL)中の(S,E)−N−(2,2−ジメチルプロピリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(140mg、0.74mmol)の溶液を添加した。混合物を15℃に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を0℃の飽和NH
4Cl水溶液(1mL)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物80mg(36%)を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 301.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 6.97 (s, 1H), 5.32-5.31 (m, 1H), 4.20-4.15 (m, 1H),
3.83 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 1.11 (s, 9H), 1.01 (s, 9H).
【0687】
ステップ13C. (R)−1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン
HCl(1.2mL、MeOH中4.0M)を、MeOH(7mL)中の(R)−N−((R)−1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロピル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80mg、0.27mmol)の溶液に添加した。混合物を15℃で4時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 180.8 [M-NH
2]
+.
1H NMR
(400 MHz, CD
3OD) δ 7.43 (s, 1H), 4.10 (s,
1H), 3.84 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 1.05 (s, 9H).Chiral SFC(SFC法J)RT=1.85分、93.7%ee。
標題化合物の絶対立体化学を調製実施例1Fと同様に指定した。
【0688】
ステップ13D. (R)−3−ヒドロキシ−4−((2−((1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロピル)−アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N,N−ジメチルピコリンアミド
15℃のEtOH(3mL)中の(R)−1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン(60mg、0.26mmol)の溶液に、DIEA(63.5mg、0.49mmol)を添加した。10分間撹拌した後に、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(50mg、0.16mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物を、分取HPLC(Agela Durashell C18 150mm×25mm×5μm、水中0.225%ギ酸中14〜54%CH
3CN、25mL/分、11分)を使用して精製して、標題化合物42.1mg(56%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 457.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.64 (br s, 1H), 9.99 (s, 1H), 9.12 (d, J = 8.8 Hz,
1H), 8.01 (s, 2H), 7.49 (s, 1H), 5.22 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.67
(s, 3H), 3.19 (br s, 3H), 3.06 (br s, 3H), 0.94 (s, 9H). [α]
24D = -110.8 (c = 0.33, MeOH).Chiral SFC(SFC法J)RT=3.95分、100%ee。
【0689】
(実施例14)
(R)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−4−((2−((1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロピル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−N−メチルピコリンアミド
【0690】
【化134】
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標題化合物を、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N−イソプロピル−N−メチルピコリンアミド(調製ステップ3F)および(R)−1−(4−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン(調製ステップ13C)から、実施例13の調製と同様の手順に従って調製した。黄色の固体、18mg(25%)。LCMS m/z 485.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.18 (br s, 1H), 7.94 (br s, 1H), 7.33 (s, 1H), 5.35
(s, 1H), 4.64 (br s, 0.3H), 4.30 (br s, 0.7H), 3.81 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.02
(s, 3H), 1.33-1.20 (m, 6H), 1.04 (s, 9H).Chiral SFC(SFC法K)RT=2.78分、98.7%ee。
【0691】
(実施例15)
(R)−4−((2−(((4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0692】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ15A. 4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール
15℃のIPA(10mL)中の1−メチル−1H−ピラゾール−4−オール(1.0g、10.2mmol)の溶液に、KOH(2.86g、51.0mmol)を、続いて、クロロジフルオロメタン(8.81g、102mmol)を添加した。反応物は発熱性であった。混合物を周囲温度で12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中33%EtOAc)により精製して、標題化合物700mg(46%)を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 148.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.37 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 6.34 (t, J = 73.03 Hz,
1H), 3.98-3.78 (s, 3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) δ -83.6.
【0693】
ステップ15B. 4−(ジフルオロメトキシ)−3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール
NIS(6.38g、28.4mmol)を、アセトニトリル(25mL)中の4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール(1.40g、9.45mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を84時間、50℃で加熱した。反応物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和Na
2S
2O
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、分取シリカゲルTLC(石油エーテル中50%EtOAc)を使用して精製して、標題化合物260mg(10%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 275.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.27 (s, 1H), 6.41 (t, J = 73.03 Hz, 1H), 3.92 (s,
3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) δ
-83.6.
【0694】
ステップ15C. (R)−N−((R)−(4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−40℃のTHF(5mL)中の4−(ジフルオロメトキシ)−3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール(66.2mg、1.3mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(0.43mL、0.0.557mmol、THF中1.3M溶液)を滴下添加した。得られた混合物を−10℃で1時間撹拌し、次いで、−40℃に冷却した。THF(3mL)中の(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(調製ステップ1C)(40mg、0.19mmol)の溶液を添加した。反応物を50℃に加温し、終夜撹拌した。混合物を10℃の飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物を、分取シリカゲルTLC(石油エーテル中80%EtOAc)を使用して精製して、標題化合物70mg(46%)を黄色の油状物として得た。LCMS m/z 363.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.25 (s, 1H), 6.37 (t, J = 73.03 Hz, 1H), 4.33 (d, J
= 6.8 Hz, 1H), 3.90-3.71 (m, 4H), 1.77-1.55 (m, 6H), 1.54-1.42 (m, 1H),
1.28-1.13 (m, 10H), 1.08-0.98 (m, 3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3)
δ -83.2.
【0695】
ステップ15D. (R)−(4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
HCl(1mL、MeOH中4.0M)を、5℃のMeOH(1mL)中の(R)−N−((R)−(4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(35mg、0.096mmol)の溶液に添加した。混合物を20℃で3時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。標題化合物の絶対立体化学を、調製実施例1Fと同様に指定した。LCMS m/z 242.8 [M−NH
2]
+。
【0696】
ステップ15E. (R)−4−((2−(((4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
20℃のEtOH(2mL)中の(R)−(4−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(28mg、0.11mmol)の溶液に、DIEA(140mg、1.08mmol)を添加した。5分間撹拌した後に、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(30mg、0.108mmol)を添加した。得られた混合物を30℃で6時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物を、分取HPLC(Xbridge 150mm×30mm×10μm、水中0.225%ギ酸中15〜55%CH
3CN、25mL/分、10分)を使用して精製して、標題化合物52mg(55%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 519.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.22 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.92 (br s, 1H), 7.57 (s,
1H), 6.65 (dd, J = 75.5, 72.9 Hz, 1H), 5.46 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.24 (br s,
3H), 3.17 (br s, 3H), 1.87-1.62 (m, 6H), 1.51-1.43 (m, 1H), 1.33-1.25 (m, 1H),
1.15 (s, 3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) δ -85.1.Chiral SFC(SFC法B)RT=1.34分、100%ee。
【0697】
(実施例16)
(R)−4−((2−(((4−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0698】
【化136】
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ステップ16A. 3−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル
0℃のDMF(700mL)中の3−アミノ−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(15.0g、139mmol)の溶液に、K
2CO
3(23.0g、167mmol)を添加した。混合物を45分間撹拌し、次いで、MeI(23.6g、167mmol)を添加した。得られた混合物を16時間、90℃で加熱した。反応混合物を氷水(200mL)に注ぎ入れ、EtOAc(400mL×8)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜20%EtOAc)により精製して、標題化合物3.30g(20%)を白色の固体として得た。LCMS m/z 122.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 8.02 (s, 1H), 5.53 (s, 2H), 3.61 (s, 3H).
【0699】
ステップ16B. 3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル
0℃のMeCN(30mL)中の3−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(1.0g、8.19mmol)およびp−TsOH・水(3.55g、18.7mmol)の撹拌溶液に、水(4.0mL)中のNaNO
2(1.29g、18.7mmol)およびKI(3.1g、18.7mmol)の溶液を滴下添加した。得られた混合物を15℃で3日間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を水(10mL)および飽和Na
2SO
3水溶液(20mL)で希釈し、次いで、NaOH(1.0N水溶液)でpH=8まで中和した。混合物をEtOAc(100mL×4)で抽出し、合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物398mg(21%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 234.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 8.48 (s, 1H), 3.94 (s, 3H).
【0700】
ステップ16C. (R)−N−((R)−(4−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−65℃の新たに蒸留したTHF(12mL)中の3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(398mg、1.71mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(2.60mL、3.38mmol、THF中1.3M溶液)を滴下添加した。得られた混合物を−40℃で1時間撹拌し、次いで、−65℃に冷却した。新たに蒸留したTHF(3mL)中の(S,E)−2−メチル−N−((1−メチルシクロペンチル)メチレン)プロパン−2−スルフィンアミド(調製ステップ1C)(260mg、1.21mmol)の溶液を滴下添加した。混合物を15℃に加温し、3日間撹拌した。反応混合物を15℃の25%NH
4Cl水溶液(20mL)に注ぎ入れ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物84mg(17%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 322.9 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.76 (s, 1H), 4.48-4.46 (m, 1H), 3.93 (s, 3H),
3.82-3.75 (m, 1H), 1.85-1.50 (m, 8H), 1.29 (s, 9H), 1.08 (s, 3H).
【0701】
ステップ16D. (R)−3−(アミノ(1−メチルシクロペンチル)メチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル
0℃のDCM(6mL)中の(R)−N−((R)−(4−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(84mg、0.26mmol)の溶液に、HCl(2mL、EtOAc中の4.0M)を添加した。混合物を15℃に加温し、2時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮した。標題化合物を一HCl塩として、定量的収率と仮定して単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。LCMS m/z 219.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.31 (s, 1H), 4.40 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 1.90-1.50
(m, 8H), 1.11 (s, 3H).標題化合物の絶対立体化学を、調製実施例1Fと同様に指定した。
【0702】
ステップ16E. (R)−4−((2−(((4−シアノ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
0℃のEtOH(3mL)中の(R)−3−(アミノ(1−メチルシクロペンチル)メチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(24mg、0.094mmol)の溶液に、DIEA(59.3mg、0.459mmol)および4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(28mg、0.092mmol)を添加した。得られた溶液を、20℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を、分取HPLC(Agela Durashell C18 150mm×25mm×5μm、水中0.225%ギ酸中18〜58%MeCN、25mL/分、12分)を使用して精製して、標題化合物13mg(18%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 478.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.22 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.95-7.85 (m,
1H), 5.52 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.24 (br s, 3H), 3.17 (br s, 3H), 1.95-1.65
(m, 6H), 1.55-1.45 (m, 1H), 1.44-1.35 (m, 1H), 1.15 (s, 3H).キラルHPLC(HPLC法A)RT=8.65分、98.0%ee。
【0703】
(実施例17)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0704】
【化137】
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(実施例17A)
N−メトキシ−N−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−カルボキサミド
NMM(1.09g、1.18mL、10.8mmol)を、DMF(30.7mL)中のN,O−ジメチルヒドロキシルアミン・HCl(300mg、3.07mmol)の溶液に添加した。溶液を5分間撹拌し、次いで、スピロ[2.3]ヘキサン−5−カルボン酸(465mg、3.69mmol)およびHATU(1.75g、4.61mmol)を添加した。得られた混合物を終夜撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物440mg(85%)を油状物として得た。GCMS m/z 169.1 [M].
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 3.67 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.65-2.42 (m, 2H), 2.26-2.00 (m, 2H),
0.61-0.23 (m, 4H).
【0705】
(実施例17B)
(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(スピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタノン
THF(2.36mL)中の3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール(調製ステップ1D)(304mg、1.37mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(1.82mL、2.36mmol、THF中1.3M溶液)を滴下添加した。得られた黄色の溶液を周囲温度に加温し、1時間撹拌した。次いで、THF(1mL)中のN−メトキシ−N−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−カルボキサミド(200mg、1.18mmol)の溶液を滴下添加し、混合物を16時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液に注ぎ入れた。混合物をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物220mg(91%)を固体として得た。LCMS m/z 205.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.15 (s, 1H), 4.31 (tt, J = 9.2, 7.6 Hz, 1H), 3.89
(s, 3H), 2.67-2.48 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.26-2.21 (m, 2H), 0.59-0.28 (m, 4H).
【0706】
(実施例17C)
(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタノン
NaH(47.0mg、1.17mmol、鉱油中60重量%)およびヨードメタン(208mg、1.47mmol)を、THF(9.79mL)中の(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(スピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタノン(72mg、0.37mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を周囲温度で24時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物40mg(19%)を固体として得た。LCMS m/z 219.2 [M+H]
+。
【0707】
(実施例17D)
(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタンアミン
チタン(IV)エトキシド(157mg、0.144mL、0.688mmol)を、メタノール性NH
3(0.983mL、MeOH中7.0M)中の(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタノン(50mg、0.23mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を40℃で終夜撹拌した。反応物を周囲温度に冷却し、MeOH(2mL)で希釈し、NaBH
4(13mg、0.344mmol)を添加した。混合物を4時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、セライトに通して濾過した。濾過ケーキをDCM中20%MeOHで洗浄した。濾液の有機層を分離し、水層を、1.0M HClを使用してpH2に酸性化した。水層をDCM(30mL)で抽出した。次いで、水層を、NaOHを使用してpH12まで塩基性にし、DCM(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を得、さらに精製せずに、定量的収率と仮定して、次のステップでそのまま使用した。
【0708】
(実施例17E)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
20℃のEtOH(1.97mL)中の(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタンアミン(52mg、0.236mmol)の混合物に、DIEA(381mg、0.529mL、2.95mmol)を添加した。得られた溶液を20分間撹拌し、次いで、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(60mg、0.20mmol)を添加した。得られた懸濁液を20℃で4日間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物を、Chiral SFC条件(Chiral Tech OD−H 21.2×21.2mm、内径5μm、EtOH中45%(MeOH中0.2%7Nアンモニア)、80mL/分)を使用して精製した。第1に溶離する異性体の単離は、標題化合物21.6mg(23%)をもたらし、第2に溶離する異性体は対応する鏡像異性体(24mg、26%)をもたらした。LCMS m/z 479.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 9.93 (br s, 1H), 9.18 (br s, 1H), 8.04-8.00 (m, 2H),
7.44 (s, 1H), 5.53 (d, J = 10.1, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.20 (br s, 3H), 3.07 (br
s, 3H), 2.28 (d, J = 11.7, 1H), 2.08 (d, J = 11.3, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.73 (d,
J = 11.3 Hz, 1H), 1.66 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 1.35 (s, 3H), 0.45-0.28 (m, 4H).Chiral SFC条件(Chiral Tech OD−H 21.2×21.2mm、内径5μm、EtOH中45%(MeOH中0.2%7Nアンモニア)、80mL/分)RT=5.39分、98.8%ee(標題化合物)およびRT=5.98分、96%ee(鏡像異性体)。
【0709】
調製例1〜14
表1の標題化合物を、(R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(調製ステップ1F)と同様の手法で、適切なアルデヒドおよびヘテロアリールハライドから調製した。
【0710】
【表1-1】
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【0711】
【表1-2】
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【0712】
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0713】
(実施例18〜33)
表2中の標題化合物を、(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1I)と同様の手法で、適切なアミンおよび4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジアルキリルピコリンアミドから調製した。
【0714】
【表2-1】
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【0715】
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0716】
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0717】
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0718】
【表2-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0719】
【表2-6】
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【0720】
(実施例34)
(R)−4−((2−(((2,5−ジメチルオキサゾール−4−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド。
【0721】
【化138】
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ステップ34A. (2,5−ジメチルオキサゾール−4−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
標題化合物を、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタンアミン(調製ステップ17D)と同様の手法で、2,5−ジメチルオキサゾール−4−カルボン酸およびシクロペンチルマグネシウムブロミドを使用して調製した。LCMS m/z 192.2 [M−NH
2]
+。
【0722】
ステップ34B. (R)−4−((2−(((2,5−ジメチルオキサゾール−4−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド。
EtOH(1.6mL)中の(2,5−ジメチルオキサゾール−4−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(45mg、0.22mmol)の溶液に、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(50mg、0.16mmol)およびDIEA(318mg、2.46mmol)を添加した。得られた溶液を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を、Chiral SFC条件(Chiralcel OD、250mm×21mm×5μm、MeOH中5〜60%の0.2%NH
4+(MeOH中7N)、80mL/分)を使用する鏡像異性体分離に掛けた。第1に溶離する異性体の単離は、標題化合物16mg(21%)をもたらし、第2に溶離する異性体は、対応する鏡像異性体23mg(30%)をもたらした。LCMS m/z 468.6 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 9.23-9.10 (m, 1H), 7.98-7.97 (m, 1H), 7.91 (br s,
1H), 5.17-5.15 (s, 1H), 3.17 (s, 3H), 3.04 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.25 (s, 3H),
1.78-1.47 (m, 7H), 1.37-1.10 (m, 3H), 1.05 (s, 3H).RT=5.58分、100%ee(SFC法C)
【0723】
(実施例35)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−エチルシクロブチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0724】
【化139】
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ステップ35A. (1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−エチルシクロブチル)メタンアミン
標題化合物を、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(5−メチルスピロ[2.3]ヘキサン−5−イル)メタンアミン(調製ステップ17D)と同様の手法で、1−エチルシクロブタン−1−カルボン酸および3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾールを使用して調製した。LCMS m/z 190.8 [M−NH
2]
+。
【0725】
ステップ35B. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−エチルシクロブチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
EtOH(15mL)中の(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−エチルシクロブチル)メタンアミン(800mg、3.28mmol)の溶液に、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(120mg、0.39mmol)およびDIEA(152mg、1.18mmol)を添加した。得られた溶液を30℃で終夜撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を、分取HPLC(Agela Durashell C18 150mm×25mm×5μm、水中0.05%NH
4OH中13〜53%CH
3CN、25mL/分、11分)を使用して精製して、ラセミ生成物100mgを得た。ラセミ混合物を、Chiral SFC 条件(REGIS(s,s)WHELK−O1 250mm×30mm×5μm、EtOH中45%の0.1%NH
4OH、60mL/分)を使用する鏡像異性体分離に掛けた。第1に溶離する異性体の単離は、標題化合物33mg(18%)を黄色の固体としてもたらし、第2に溶離する異性体は、対応する鏡像異性体34mg(19%)を黄色の固体としてもたらした。LCMS m/z 467.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.27 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 5.7 Hz, 1H),
7.31 (s, 1H), 5.51 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.30-3.10 (m, 6H), 2.46-2.38 (m, 1H),
2.15-2.05 (m, 4H), 1.95-1.60 (m, 6H), 1.00(t, J = 7.4, 3H).Chiral SFC(SFC法I)RT=10.44分、97.2%ee(標題化合物)およびRT=14.45分、91.9%ee(鏡像異性体)。
【0726】
(実施例36)
4−((2−(((S)−((S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0727】
【化140】
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ステップ36A. エチル2−ヒドロキシ−2−メチルペンタ−4−エノアート
−78℃のDCM(380mL)中のエチル2−オキソプロパノアート(76g、654.5mmol)の溶液に、塩化チタン(IV)(124g、655mmol)を添加した。得られた混合物を同じ温度で30分間撹拌すると、これは黄色の懸濁液になった。次いで、アリルトリメチルシラン(97.2g、851mmol)を添加し、反応物を2時間撹拌した。反応物を0℃に加温し、飽和Na
2CO
3水溶液(1.5L)でクエンチし、DCM(3.0L×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中5〜10%EtOAc)により精製して、標題化合物134g(63%)を薄黄色の油状物として得た。LCMS m/z 158.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 5.80-5.70 (m, 1H), 5.12 (s, 1H), 5.10-5.07 (m, 1H),
4.25-4.15 (m, 2H), 3.19 (s, 1H), 2.53-2.45 (m, 1H), 2.41-2.38 (m, 1H), 1.41 (s,
3H), 1.32-1.25 (m, 3H).
【0728】
ステップ36B. エチル2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(オキシラン−2−イル)プロパノアート
0℃のDCM(1.45L)中のエチル2−ヒドロキシ−2−メチルペンタ−4−エノアート(46g、290.8mmol)の溶液に、m−CPBA(81.5g、378mmol、純度80%)を20分かけて少しずつ添加した。反応混合物を10℃で1時間撹拌し、次いで、35℃に加温し、16時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、飽和Na
2S
2O
3水溶液でクエンチした。有機層を分離し、飽和Na
2CO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物81g(80%)を、ジアステレオマー混合物からなる薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.35-4.20 (m, 2H), 3.50 (s, 0.5H), 3.35 (s, 0.5H), 3.15-3.05 (m,
1H), 2.80-2.70 (m, 1H), 2.50-2.42 (m, 1H), 2.01-1.85 (m, 2H), 1.48 (s, 1.5H),
1.45 (s, 1.5H), 1.35-1.30 (m, 3H).
【0729】
ステップ36C. エチル2−メチル−4−オキソテトラヒドロフラン−2−カルボキシラート
臭化マグネシウム(12g、65.4mmol)を、THF(957mL)中のエチル2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(オキシラン−2−イル)プロパノアート(76g、436mmol)の溶液に添加した。混合物を16時間、80℃で加熱した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を水(100mL)に入れ、DCM(500mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をDCM(2080mL)に溶解し、0℃に冷却した。シリカゲル(78.6g、1310mmol)およびPCC(122g、567mmol)を添加し、混合物を10℃で16時間撹拌した。追加のPCC(18.8g、87.3mmol)を添加し、混合物を30℃で4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をDCM(500mL×2)で洗浄した。有機濾液をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中10〜15%EtOAc)により精製して、標題化合物24.3g(32%)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.26-4.20 (m, 2H), 4.14 (s, 2H), 2.90-2.85 (m, 1H), 2.47-2.41 (m,
1H), 1.63 (s, 3H), 1.32-1.28 (m, 3H).
【0730】
ステップ36D. エチル4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキシラート
DAST(37.4g、232mmol)を、10℃のエチル2−メチル−4−オキソテトラヒドロフラン−2−カルボキシラートの無溶媒試料(20.0g、116.2mmol)に滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で15時間撹拌した。次いで、混合物をDCM(50mL)で希釈し、0℃の飽和NaHCO
3水溶液(500mL)に注ぎ入れた。混合物をDCM(500mL×2)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を黄色の油状物として得た。粗製物をさらに精製せずに、定量的収率と仮定してそのまま使用した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.30-4.20 (m, 2H), 4.20-4.05 (m, 2H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.40-2.25 (m,
1H), 1.57 (s, 3H), 1.35-1.25 (m, 3H).
19F NMR (376 MHz, CD
3OD)
δ -101, -98.0.
【0731】
ステップ36E. ベンジル(S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキシラート
15℃のTHF(1.5L)中のエチル4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキシラート(36.5g、140mmol)の溶液に、LiOHの1.0M水溶液(214mL、214mmol)を添加した。混合物を15℃で2時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。溶液のpHが3に達するまで、残留物を1.0M HCl水溶液で酸性化し、次いで、DCM(600mL×3)およびDCM/MeOH(10/1、600mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をアセトニトリル(500mL)に溶解し、K
2CO
3(25g、181mmol)を少しずつ添加した。次いで、臭化ベンジル(25g、146mmol)を滴下添加した。得られた懸濁液を60℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)でクエンチし、EtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜25%EtOAc)により精製して、ラセミ生成物を黄色の油状物(24.7g、80%)として得た。ラセミ生成物の一部(5.0g)を、順相キラルクロマトグラフィー条件(Phenomenex Lux 10μm Cellulose−3、ヘキサン中45%EtOH、20mL/分、12分)を使用するキラル分割に掛けた。第2に溶離するピークの単離は、標題化合物2.56gを無色の油状物としてもたらした。LCMS m/z 274.2 [M+水].
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ 7.39-7.34 (m, 5H), 5.21 (s,
2H), 4.15-4.04 (m, 2H), 2.96-2.84 (m, 1H), 2.40-2.24 (m, 1H), 1.59 (s, 3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) δ -101,
-98.0.
【0732】
【化141】
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ステップ36F. (S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボン酸
((1R,4aS,10aR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロフェナントレン−1−イル)メタンアミン塩
標題化合物の絶対立体化学を、単結晶X線結晶学により決定した(
図3)。ベンジル(S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキシラートを、対応する酸に加水分解し、エタノールから((1R,4aS,10aR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロフェナントレン−1−イル)メタンアミンで結晶化した。
【0733】
ステップ36G. (S)−(4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メタノン
0℃のTHF(3.23mL)中の3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール(調製ステップ1D)(394mg、1.77mmol)の溶液に、i−PrMgCl・LiCl(1.37mL、1.77mmol、THF中1.3M溶液)を滴下添加した。得られた黄色の溶液を同じ温度で2時間撹拌し、次いで、周囲温度に加温し、30分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、ベンジル(S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキシラート(413mg、1.61mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、周囲温度に加温し、>12時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、混合物をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜100%EtOAc)により精製して、標題化合物351mg(89%)を油状物として得た。LCMS m/z 245.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.16 (s, 1H), 4.20-4.05 (m, 2H), 3.90 (s, 3H),
3.34-3.23 (m, 1H), 2.62-2.51 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.78 (s, 3H).
【0734】
ステップ36H. (S,R)−((S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メタンアミン
メタノール性アンモニア(1.23g、10.3mL、72.1mmol、MeOH中7.0M)中の(S)−(4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メタノン(352mg、1.44mmol)の溶液に、チタン(IV)エトキシド(1.97g、1.81mL、8.65mmol)を添加した。得られた懸濁液を密閉し、60℃で終夜撹拌した。反応物を0℃に冷却し、NaBH
4(224mg、5.91mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間、次いで、周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。混合物が酸性になるまで、HCl(1.0N水溶液)を残留物に添加し、次いで、Et
2Oで抽出した。水層をNaOH(1.0N水溶液)で中和し、次いで、DCM(×2)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をDCM(2mL)に溶解し、HCl(4mL、MeOH中4.0M)を添加した。溶液を10分間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して、標題化合物を白色の固体として、一HCl塩として得た。生成物を、2種のジアステレオマーの混合物として単離し、さらに精製せずにそのまま使用した。
【0735】
ステップ36I. 4−((2−(((S)−((S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
DIEA(131mg、1.02mmol)および(S,R)−((S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メタンアミン(292mg、1.19mmol)を、EtOH(1.9mL)中の4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1G)(330mg、1.08mmol)に添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)により精製した。得られたジアステレオマー混合物を、Chiral SFC クロマトグラフィー(Chiral Tech OD−H、250mm×30mm、5μm、メタノール中25%エタノール(0.2%7Nアンモニア含有)、80mL/分)により分離した。第1に溶離するピークの単離は標題化合物299mg(55%)を黄色の固体としてもたらした。LCMS m/z 505.4 [M+H]
+. 1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6)
δ 10.48 (br s, 2 H), 9.23 (br s, 1H), 7.99 (d, J=5.3
Hz, 1H), 7.91 (br. s., 1H), 7.49 (s, 1H), 5.56 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.10-3.96
(m, 1H), 3.93-3.82 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.14 (br s, 3H), 3.03 (br s, 3H),
2.55-2.45 (m, 1H), 2.34-2.22 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.49 (s, 3H).Chiral SFC(SFC法A)RT=5.26分、100%ee。
【0736】
(実施例37〜38)
表3中の標題化合物を、4−((2−(((S)−((S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(実施例36)と同様の手法で、適切なヘテロアリールハライドを使用して調製した。
【0737】
【表3】
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【0738】
(実施例39)
(R)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−4−((2−(((1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)ピコリンアミド
【0739】
【化142】
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ステップ39A. 4,4,5,5−テトラメチル−2−(メチル−d
3)−1,3,2−ジオキサボロラン
凝縮器および付加漏斗を備えた乾燥した窒素充填フラスコに、Mg金属(1.26g、51.7mmol)および片状ヨウ素を添加した。紫色のガスがMg表面上に広がるまで、フラスコ底部をヒートガンで加熱した。Et
2O(5mL)を添加した。ヨウ素の色が消失するまで、溶液を撹拌した。溶液が無色になったら、Et
2O(45mL)中のヨードメタン−d
3(5.0g、34.49mmol)の溶液をゆっくり添加した。添加が完了した後に、反応物を20分間、加熱還流した。形成したグリニャール試薬を、−60℃のEt
2O(20mL)中の2−メトキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(5.45g、5.65mL、34.5mmol)の溶液に滴下添加した。次いで、反応物を20℃に加温し、1時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Clでクエンチし、層を分離した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物を得、これをさらに精製せずに使用した。
【0740】
ステップ39B. N−メトキシ−N,1−ジメチルシクロペンタン−1−カルボキサミド
DCM(1.5L)中の1−メチルシクロペンタン−1−カルボン酸(60g、470mmol)の溶液に、HN(Me)(OMe)・HCl(50.2g、515mmol)、TEA(194g、1.92mol)およびHATU(267g、702mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で15時間撹拌し、次いで、濃縮した。残留物を飽和Na
2CO
3水溶液(1L)に添加し、EtOAc(2×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮し、残留物を蒸留により精製して、標題化合物62.1g(77%)を無色の油状物として得た。LCMS 193.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 3.69 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.15-2.01 (m, 2H),
1.73-1.54 (m, 6H), 1.26 (s, 3H).
【0741】
ステップ39C. (1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン
3−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール(2.19g、10.5mmol)を、0℃に冷却したiPrMgCl・LiCl(10.8mL、14.0mmol、1.3M THF溶液)およびTHF(14mL)に窒素雰囲気下で滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、N−メトキシ−N,1−ジメチルシクロペンタン−1−カルボキサミド(1.2g、7.0mmol)を滴下添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、飽和NH
4Cl水溶液でクエンチした。反応混合物をEtOAcで抽出した。有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜50%EtOAc/ヘプタン)により精製して、標題化合物992mg(74%)を得た。LCMS 172.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.34 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 2.3 Hz, 1H),
3.98 (s, 3H), 2.46-2.33 (m, 2H), 1.79-1.63 (m, 6H), 1.49 (s, 3H).
【0742】
ステップ39D. (4−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン
NIS(702mg、3.12mmol)を、酢酸(4.2mL)中の(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン(400mg、2.08mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜20%EtOAc/ヘプタン)により精製して、標題化合物595mg(90%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.47 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 2.43-2.32 (m, 2H), 1.80-1.60 (m, 6H),
1.47 (s, 3H).
【0743】
ステップ39E. (1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン
(4−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン(532mg、1.67mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(メチル−d
3)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.7g、11.7mmol)、ジオキサン(8mL)およびK
3PO
4水溶液(3.55g、16.7mmol、8.36mL、2.0M)を含有するバイアルをアルゴンガスで5分間パージした。P(tBu)
3Pd−G2(177mg、0.33mmol)を添加し、混合物を4時間、100℃に加熱した。反応混合物をEtOAcと分配した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%DCM/ヘプタン)により精製して、標題化合物185mg(53%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.14
(s, 1H), 3.90 (s, 3H), 2.43-2.32 (m, 2H), 1.78-1.61, (m, 6H), 1.49 (s, 3H).
【0744】
ステップ39F. (1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノンオキシム
NaOAc(129mg、1.58mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(219mg、3.15mmol)、(1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノン(165mg、0.788mmol)、およびEtOH(3.94mL)を含有するバイアルを2時間、95℃で加熱し、次いで、室温に冷却した。溶媒を除去し、残留物をDCMと飽和NaCl水溶液との間で分配した。層を分離し、水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物212mgを固体として得た。LCMS m/z 225.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 7.21 (s, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.11-1.99 (m, 2H),
1.77-1.60 (m, 4H), 1.53-1.40 (m, 2H), 1.25 (s, 3H).
【0745】
ステップ39G. (1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン
HOAc(3mL)、続いて、Zn(311mg、4.76mmol)を、(1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタノンオキシム(178mg、0.79mmol)を含有するフラスコに添加した。混合物を終夜、60℃で加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物をセライトに通して濾過し、HOAcで洗浄した。濾液を濃縮し、トルエンと共沸した(3回)。残留物をDCMおよびEt
2Oで希釈し、pHを、50%NaOH水溶液でpH約14に調節した。層を分離し、水層をDCM/Et
2O(2:8)で2回抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物145mg(87%)を得た。LCMS m/z 194.2 [M-NH
2]
+.
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3) δ 7.05 (s, 1H), 3.81 (s,
3H), 3.55-3.47 (m, 1H), 1.81-1.14 (m, 8H), 1.05 (s, 3H).
【0746】
ステップ39H.(R)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−4−((2−(((1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)ピコリンアミド
EtOH(3.0mL)、4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(842mg、0.7mmol)およびDIEA(267mg、0.36mL、2.07mmol)を、(1−メチル−4−(メチル−d
3)−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メタンアミン(145mg、0.69mmol)を含有するフラスコに添加した。混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6%MeOH/DCM)により精製して、ラセミ生成物を得た。ラセミ体をChiral SFCクロマトグラフィー(Chiralcel OD、250mm×30mm、5μm、80mL/分、25%MeOH(0.2%7Nアンモニア含有)/MeOH)により分割した。第1に溶離する鏡像異性体の単離は、標題化合物70mgをもたらした。LCMS m/z 470.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 11.70 (s, 1H), 9.92 (s, 1H), 9.13 (d, J = 10.1 Hz,
1H), 8.02 (s, 2H), 7.44 (s, 1H), 5.35 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H),
3.22-3.07 (m, 6H), 1.72-1.60 (m, 6H), 1.39-1.12 (m, 2H), 1.10 (s, 3H).第2に溶離する鏡像異性体を単離して、対応する(S)−鏡像異性体70mgを得た。
【0747】
(実施例40)
4−((2−(((1R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル−3,4−d
2)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
【0748】
【化143】
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ステップ40A. シクロペンタ−3−エン−1−カルボン酸
25℃のTHF:H
2O(500mL:125mL)中のメチル1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−カルボキシラート(50g、396mmol)の溶液に、LiOH(19g、793mmol)を添加した。15時間後に、反応混合物をEtOAcで抽出した。次いで、水層を1N HClでpH=3に酸性化し、EtOAc(3×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を合わせ、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物40g(90%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.68 (s, 2H), 3.29-3.03 (m, 1H), 2.82-2.53 (m, 4H).
【0749】
ステップ40B. 1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−カルボン酸
THF(800mL)中のLDA(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2M、446mL)の溶液に、−30℃の温度を維持しながらTHF(200mL)中のシクロペンタ−3−エン−1−カルボン酸(40g、357mmol)の溶液を滴下添加した。混合物を25℃に加温し、15時間撹拌した。次いで、混合物を−30℃に冷却し、ヨードメタン(50.6g、22.2mL、357mmol)を添加した。25℃での2時間後に、混合物を3M HClでクエンチし、EtOAc(3×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc)により精製して、標題化合物45g(100%)を油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.64 (s, 2H), 2.98 (d, J = 14. 7 Hz, 2H), 2.28 (d, J = 14.7 Hz,
2H), 1.36 (s, 3H).
【0750】
ステップ40C. N−メトキシ−N,1−ジメチルシクロペンタ−3−エン−1−カルボキサミド
0℃のDCM(1L)中の1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−カルボン酸(45g、357mmol)の溶液に、HN(Me)(OMe)・HCl(38.3g、392mmol)、TEA(148g、1.46mol)およびHATU(203g、535mmol)を添加した。室温で24時間撹拌した後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(1L)で希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液で洗浄した。水層をさらにEtOAc(1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc、20:1〜5:1)により精製して、標題化合物23.4g(39%)を薄黄色の油状物として得た。LC/MS m/z 170.3 [M+H]
+;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 5.59 (s, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.88 (d, J
= 15.1 Hz, 2H), 2.23 (d, J = 15.1 Hz, 2H), 1.27 (s, 3H).
【0751】
ステップ40D. (1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メタノン
撹拌棒を備え、隔膜が取り付けられている125mL丸底フラスコに、窒素を3回逆充填し、その後、THF(7.0mL)を、続いて、3−ヨード−1,4−ジメチル−1H−ピラゾール(調製ステップ1D)(917mg、4.13mmol)を添加した。この溶液に、THF中のiPrMgCl・LiClの1.3M溶液(5.45mL)を滴下添加し、混合物を1時間、室温で撹拌した。THF(5mL)中のN−メトキシ−N,1−ジメチルシクロペンタ−3−エン−1−カルボキサミド(600mg、3.55mmol)を滴下添加した。2時間の撹拌の後に、反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(20mL)でクエンチし、DCM(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中EtOA、0〜100%)により精製して、標題化合物500mg(69%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.14 (s, 1H), 5.70-5.64 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.20-3.12 (m, 2H),
2.44-2.36 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.52 (s, 3H).
【0752】
ステップ40E. N−((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)ホルムアミド
ホルムアミド(10.5mL)およびギ酸(6mL)を、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メタノン(1.1g、5.4mmol)を含有するフラスコに添加した。混合物を20時間、135℃で加熱し、次いで、室温に冷却した。水(60mL)を添加し、混合物をMTBE(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物を得、これを精製せずに、次のステップで使用した。LC/MS m/z=234.0 [M+H]+.
【0753】
ステップ40F. (1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メタンアミン
1N HCl水溶液(24mL)を、N−((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)ホルムアミド(1.26g、5.4mmol)を含有するフラスコに添加した。混合物を2時間、100℃で加熱し、次いで、室温に冷却した。溶液のpHを、固体NaOHでpH約11に調節した。混合物をMTBE(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物1.1g(100%)を得た。LCMS m/z 189.1 [M-NH
2]
+.
1H NMR
(400 MHz, CD
3OD) δ 7.27 (s, 1H), 5.66-5.58
(m, 2H), 3.86 (s, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.67-2.51 (m, 2H), 2.09-1.97 (m, 4H),
1.93-1.83 (m, 1H), 1.10 (s, 3H).
【0754】
ステップ40G. 4−((2−(((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
4−((2−エトキシ−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(調製ステップ1H)(300mg、0.983mmol)、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メタンアミン(242mg、1.18mmol)、エタノール(9.83mL)およびジイソプロピルエチルアミン(2.65mL、14.7mmol)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中0〜20%MeOH)により精製して、ラセミ生成物450mgを得た。鏡像異性体をChiral SFC(Chiral Tech OD−H、250mm×21.2mm、5μm、22.5%メタノール(7Nアンモニア0.2%含有)/MeOH、80mL/分)により分割した。第1に溶離する鏡像異性体の単離は、標題化合物80mgをもたらした。LCMS m/z 465.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 12.84 (br. s., 1H), 8.27 (br. s., 1H), 8.02 (d, J =
5.1 Hz, 1H), 7.97 (br. s., 1H), 7.22 (br. s., 1H), 7.11 (br. s., 1H), 5.63 (br.
s., 2H), 5.50 (br. s., 1H), 3.81 (s, 3H), 3.61 (br. s., 3H), 3.19 (br. s., 3H),
2.78-2.64 (m, 2H), 2.15-2.02 (m, 5H), 1.21 (s, 3H).第2に溶離する鏡像異性体を単離して、対応する(S)−鏡像異性体100mgを得た。
【0755】
ステップ40H. 4−((2−(((1R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル−3,4−d
2)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド
撹拌棒を備えたParr反応器に、4−((2−(((R)−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(20mg、0.043mmol)、10%Pd/C(6.05mg)およびMeOH(10mL)を添加した。反応器を窒素で脱気し、次いで、D
2ガスを10psiまで装入した。反応混合物を16時間撹拌し、次いで、セライトに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜20%MeOH/DCM)により精製して、標題化合物16mg(80%)を黄色の固体として得た。LCMS m/z 469.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO d
6)
δ 11.75 (br. s., 1H), 9.96 (br. s., 1H), 9.17 (br. s.,
1H), 8.05-7.89 (m, 2H), 7.44 (s, 1H), 5.35 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H),
3.20 (br. s., 3H), 3.07 (br. s., 3H), 2.00 (s, 3H), 1.72-1.55 (m, 4H),
1.37-1.31 (m, 1H), 1.25-1.19 (m, 1H), 1.10 (s, 3H).
【0756】
(実施例41)
(R)−((4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−2−(ジメチルカルバモイル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル二水素ホスファート
【0757】
【化144】
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ステップ41A. (R)−ジ−tert−ブチル(((4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−2−(ジメチルカルバモイル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ホスファート
K
2CO
3(89mg、0.643mmol)、TBAI(119mg、0.322mmol)およびジ−tert−ブチル(クロロメチル)ホスファート(0.65mL、0.75mmol)を、室温のDMF中の(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(実施例1)(250mg、0.536mmol))の溶液に添加した。反応混合物を室温で2日間撹拌し、次いで、トルエン:H
2O(4mL:2mL)を添加した。層を分離し、有機層をブライン、H
3PO
4(1M溶液)および10%Na
2CO
3で洗浄した。有機層を濃縮した。残留物をトルエン:MTBE(1mL:20mL)に入れ、冷蔵庫内に置いた。固体沈澱物を収集し、濾液を濃縮した。ヘプタンを濾液に添加して、固体を沈殿させ、これを濾過し、収集し、高真空で乾燥して、標題化合物140mg(38%)を得た。LCMS 689.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.08 (s, 1H), 8.43-8.08 (m, 3H), 6.95 (s, 1H), 5.57
(s, 2H), 5.39 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.06 (s, 3H), 2.75 (s, 3H),
2.00 (s, 3H), 1.82-1.53 (m, 6H), 1.45 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.41-1.18 (m, 2H),
1.09 (s, 3H).
【0758】
ステップ41B. (R)−((4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−2−(ジメチルカルバモイル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル二水素ホスファート
ジオキサン(1mL)中の(R)−ジ−tert−ブチル(((4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−2−(ジメチルカルバモイル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ホスファート(80mg、0.12mmol)の溶液に、ジオキサン中4N HCl(3mL)を添加した。45時間の撹拌の後に、溶媒を除去して、標題化合物73mg(100%)をHCl塩として得た。LCMS 577.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.86 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 6.6 Hz, 1H),
7.78 (s, 1H), 5.75-5.63 (m, 1H), 5.52-5.40 (m, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.22 (s, 3H),
3.04 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.84-1.74 (m, 6H), 1.66-1.60 (m, 1H), 1.50-1.41 (m,
1H), 1.22 (s, 3H).
【0759】
(実施例42)
(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド、0.5カルシウム塩一水和物
【0760】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
方法A. 水酸化カルシウム(7.94mg、0.107mmol)を、(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(実施例1)(100mg、0.214mmol)およびMeOH(0.75mL)を含有する、撹拌棒を備えた7mLバイアルに添加した。混合物を2時間、55℃で加熱し、次いで、室温に冷却し、72時間撹拌した。得られた懸濁液を濾過して、標題化合物を、
図12に記載のものと一致するPXRDパターンを有する黄色の結晶として得た。所望のPXRDパターンが得られなかった場合、得られた塩をMeOH(物質1g/MeOH10mL)に入れ、
図12に記載のものと一致するPXRDパターンが観察されるまでスラリー化した。
【0761】
方法B. (R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(実施例1)(6.0g、12.86mmol)、MeOH(45mL)、および水(3.6mL)を、続いて、水酸化カルシウム(476mg、6.43mmol)を、撹拌棒を備えた250mL丸底フラスコに添加した。懸濁液を45℃で4時間、次いで、室温で4日間撹拌した。懸濁液を濾過した。次いで、固体を、撹拌棒を備えた125mL丸底フラスコに添加し、MeOH(50mL)に懸濁した。混合物に、
図12に記載のものと一致するPXRDパターンを有する標題化合物約1mgを種結晶添加した。混合物を室温で20時間撹拌し、次いで、濾過して、標題化合物4.21gをやや黄色の固体として得、これは、
図12におけるPXRDパターンを有すると決定された。LCMS m/z 467.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)
δ 9.19 (br. d., J = 8.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 4.7 Hz,
1H), 7.40 (s, 1H), 7.35 (m, 1H), 5.37 (d, J = 9.8 Hz, 1 H), 3.77 (s, 3H), 3.06
(s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.99 (s, 3H), 1.72-1.59 (m, 6H), 1.22-1.20 (m, 1H),
1.19-1.18 (m, 1H), 1.09 (s, 3H).
【0762】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の単結晶X線分析
X線分析に適した結晶をエタノールからの再結晶化により調製した。
【0763】
データ収集をBruker D8 Venture回折計で室温で行った。データ収集は、オメガおよびファイ走査からなった。構造を、SHELXソフトウェアスイートを使用する固有位相決定法により、正方晶系空間群P4(3)で分析した。続いて、構造を完全行列最小二乗法により精密化した。すべての非水素原子が見出され、異方性変位パラメーターを使用して精密化された。窒素および酸素上に位置する水素原子は、フーリエ示差マップから見出され、制限距離で精密化された。残りの水素原子は計算位置に配置され、それらのキャリア原子にライディングされた。最終精密化は、すべての水素原子について等方性変位パラメーターを含んだ。
【0764】
尤法(likelihood methods;Hooft 2008)を使用する絶対構造の分析を、PLATON(Spek 2010)を使用して行った。提出された試料はエナンチオピュアであると仮定して、結果は、絶対構造が正確に指定されていることを示している。最終R指数は4.3%であった。最終的な示差フーリエは、不明、または見当外れの電子密度がないことを示した。
【0765】
図1は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られたX線構造(ORTEP図)である。この結晶構造データを表4にまとめる。
【0766】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0767】
結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の単結晶X線分析
X線分析に適した結晶を、ヘプタン、酢酸エチル、アセトンおよびDCMの混合物から、48時間かけてゆっくり蒸発させることにより成長させた。
【0768】
データ収集をBruker D8 Venture回折計で室温で行った。データ収集は、オメガおよびファイ走査からなった。構造を、SHELXソフトウェアスイートを使用する固有位相決定法により、正方晶系空間群P43で分析した。続いて、構造を完全行列最小二乗法により精密化した。すべての非水素原子が見出され、異方性変位パラメーターを使用して精密化された。水は、精密化の間に示差マップから見出され、占有率0.33でモデリングされた。水に結合している水素原子は、精密化に含まれなかった。窒素および酸素上に位置する水素原子は、フーリエ示差マップから見出され、制限距離で精密化された。残りの水素原子は計算位置に配置され、それらのキャリア原子にライディングされた。最終精密化は、すべての水素原子について等方性変位パラメーターを含んだ。
【0769】
尤法(Hooft 2008)を使用する絶対構造の分析を、PLATON(Spek 2010)を使用して行った。提出された試料はエナンチオピュアであると仮定して、結果は、絶対構造が正確に指定されていることを示す。最終R指数は6.4%であった。最終的な示差フーリエは、不明か、または見当外れの電子密度がないことを示した。
【0770】
図2は、結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られたX線構造(ORTEP図)である。この結晶構造データを表5にまとめる。
【0771】
【表5】
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【0772】
結晶質(S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボン酸((1R,4aS,10aR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロフェナントレン−1−イル)メタンアミン塩(実施例36F)の単結晶X線分析
X線分析に適した結晶をエタノールからの再結晶化により調製した。
【0773】
データ収集をBruker D8 Venture回折計で室温で行った。データ収集は、オメガおよびファイ走査からなった。構造を、SHELXソフトウェアスイートを使用する固有位相決定法により、単斜晶系空間群P21で分析した。続いて、構造を完全行列最小二乗法により精密化した。すべての非水素原子が見出され、異方性変位パラメーターを使用して精密化された。窒素上に位置する水素原子は、フーリエ示差マップから見出され、制限距離で精密化された。残りの水素原子は計算位置に配置され、それらのキャリア原子にライディングされた。最終精密化は、すべての水素原子について等方性変位パラメーターを含んだ。
【0774】
立体化学は、上記塩基の中心C4(−R)、C7(−R)、およびC8(−S)から既知のキラル配置に基づいた。最終R指数は7.6%であった。最終的な示差フーリエは、不明か、または見当外れの電子密度がないことを示した。
【0775】
図3は、結晶質(S)−4,4−ジフルオロ−2−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボン酸((1R,4aS,10aR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒドロフェナントレン−1−イル)メタンアミン塩から得られたX線構造(ORTEP図)である。結晶構造データを表6にまとめる。
【0776】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0777】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の粉末X線回折分析
粉末X線回折分析を、Cu放射線源を備えたBruker AXS D8 Advance回折計を使用して行った。回折放射線を、電動スリットを備えたLYNXEYE_EX検出器により検出した。一次および二次検出器の両方が2.5ソーラースリットを備えていた。X線管電圧およびアンペアをそれぞれ40kVおよび40mAに設定した。データを、シータシータゴニオメーターで、3.0〜40.0度2シータのCu K−アルファ波長のロックドカップル走査(locked couple scan)で0.01度刻みに、1ステップ当たり1.0秒の走査スピードを使用して収集した。試料は、シリコン低バックグラウンド試料ホルダー(Bruker部品番号:C79298A3244B261)に入れることにより準備した。データをBruker DIFFRAC Plusソフトウェアを使用して収集および分析し、分析をEVA Diffrac Plusソフトウェア(v4.2.1.10)により行った。一般に、1の閾値値および0.3の幅値を使用して、初期ピーク指定を行った。妥当性を保証するために、手動で調節を行い;自動指定の出力を視覚的にチェックし、ピーク位置をピーク最大に対して調節した。≧3%の相対強度を有するピークが一般に選択された。分析されなかったか、またはノイズと一致したピークは選択されなかった。USPに記述されている、PXRDからの結晶質物質のピーク位置と関連する典型的なエラーは、最大+/−0.2° 2シータ(USP−941)である。
【0778】
図4は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物から得られた粉末X線回折パターンであり、表7に、2シータ値に関する回折ピークを列挙する。
【0779】
【表7-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0780】
【表7-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0781】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の示差走査熱量測定分析
示差走査熱量(DSC)測定を、冷蔵冷却装備品を備えたDiscovery DSC(TA instruments)で行った。すべての実験を標準/Tzeroアルミニウム皿内で行った。セル定数はインジウムを使用して決定し、温度較正はインジウムおよびスズを標準として使用して実施した。すべての測定を、連続的な乾燥窒素パージ(50mL/分)下で行った。およそ1〜5mgの固体試料を、Tzeroアルミニウム皿に秤量し、気密ではないようにシールし、10℃/分の加熱速度で25℃から少なくとも250℃に加熱した。市販のソフトウェア(TA Universal Analysis 2000/Triosソフトウェア、TA Instruments)を使用して、実験データを分析した。
【0782】
図5は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物から得られた示差走査熱量測定分析である。
【0783】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の熱重量分析
熱重量分析を、Discovery TGA(TA instruments)熱重量分析器を使用して行った。およそ10mgの試料をアルミニウム皿に秤量し、窒素パージ(試料チャンバーおよび天秤の両方について10mL/分)下で10℃/分の加熱速度で周囲から少なくとも250℃に加熱した。
【0784】
図6は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られた熱重量分析である。
【0785】
結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の粉末X線回折分析
粉末X線回折分析を上記のとおり行った。
図7は、結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られた粉末X線回折パターンであり、表8に、2シータ値に関する回折ピークを列挙する。
【0786】
【表8】
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【0787】
結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の示差走査熱量測定分析
DSC測定を上記のとおりに行った。
【0788】
図8は、結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られた示差走査熱量測定分析である。
【0789】
結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物の熱重量分析
熱重量分析を上記のとおり行った。
【0790】
図9は、結晶質(R)−4−((2−(((4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド一水和物で得られた熱重量分析である。
【0791】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド、0.5カルシウム塩一水和物の単結晶X線分析
固体水酸化カルシウム(0.978mg、0.0132mmol、0.50当量)を、撹拌棒を備えたHPLCバイアルに添加した。メタノール中の(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド(実施例1)の溶液(0.504mL、0.0265mmol、1.00当量、25.4mg/mL)をバイアルにピペットで添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。この時間中に、黄色の固体が形成した。撹拌を止め、混合物を、−0.1℃/分の速度で21℃にゆっくり冷却した。黄色の固体(粉末)が、21℃に冷却した後にも存在した。適切な結晶が形成するまで、固体を数週間、室温で母液中に放置した。
【0792】
データ収集をBruker APEX回折計で室温で行った。データ収集は、オメガおよびファイ走査からなった。構造を、SHELXソフトウェアスイートを使用する固有位相決定法により、空間群P21212で分析した。続いて、構造を完全行列最小二乗法により精密化した。すべての非水素原子が見出され、異方性変位パラメーターを使用して精密化された。窒素および酸素上に位置する水素原子は、フーリエ示差マップから見出され、制限距離で精密化された。残りの水素原子は計算位置に配置され、それらのキャリア原子にライディングされた。最終精密化は、すべての水素原子についてライディング等方性変位パラメーターを含んだ。
【0793】
尤法(Hooft 2008)を使用する絶対構造の分析を、PLATON(Spek 2010)を使用して行った。提出された試料はエナンチオピュアであると仮定して、結果は、絶対構造が正確に指定されていることを示す。最終R指数は6.92%であった。最終的な示差フーリエは、不明か、または見当外れの電子密度がないことを示した。
【0794】
図10は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド、0.5カルシウム塩一水和物で得られたX線構造(ORTEP図)である。
図11は、対応する単位格子のX線構造(ORTEP図)である。結晶構造データを表9にまとめる。
【0795】
【表9】
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【0796】
結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド、0.5カルシウム塩一水和物の粉末X線回折分析
粉末X線回折分析を、Cu放射線源を備えたBruker AXS D4 Endeavor回折計を使用して行った。発散スリットは0.6mmに設定した一方で、二次オプティクスは可変スリットを使用した。回折放射線をPSD−Lynx Eye検出器により検出した。X線管電圧およびアンペアをそれぞれ40kVおよび40mAに設定した。データを、シータ−2シータゴニオメーターで、3.0〜40.0度2シータのCu(k−アルファ平均)で0.01度のステップサイズおよび1ステップ当たり1.0秒の時間を使用して収集した。試料は、シリコン低バックグラウンド試料ホルダーに入れることにより準備し、収集中に回転させた。データをBruker DIFFRAC Plus XRD Commander(version 2.6.1)を使用して収集し、分析をEVA Diffrac Plusソフトウェア(version 3.1)により行った。ピーク探索前に、PXRDデータファイルを加工しなかった。EVAソフトウェアのピーク探索アルゴリズムを用いて、1の閾値で選択されたピークを、初期ピークを指定するために使用した。妥当性を保証するために、手動で調節を行った。自動指定の出力を視覚的にチェックし、ピーク位置をピーク最大に対して調節した。≧3%の相対強度を有するピークが一般に選択された。分析されなかったか、またはノイズと一致したピークは選択されなかった。USPに記述されている、PXRDからの結晶質物質のピーク位置と関連する典型的なエラーは、最大+/−0.2° 2シータ(USP−941)である。
【0797】
図12は、結晶質(R)−4−((2−(((1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)(1−メチルシクロペンチル)メチル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルピコリンアミド、0.5カルシウム塩一水和物で得られた粉末X線回折パターンであり、表10に、2シータ値に関して回折ピークを列挙する。
【0798】
【表10-1】
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【0799】
【表10-2】
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【0800】
生物学的データ
CCR6+T細胞走化性アッセイ。
ヒトCD4+CCR6+CXCR3−T細胞を、EasySep(商標)Human Th17 Cell Enrichment Kit.(StemCell Technologies、18162)を使用して健康なドナーに由来するロイコパック(leukopak)から単離した。大量の細胞を得るために、CCR6+T細胞を、Dynabeads Human T−activator(カタログ番号11132D、Gibco)を用いて、1×10
6細胞/mLの密度で、成長培地(血清10%を含むRPMI1640培地、4ng/mLのIL−2)中、1:1.5の細胞対ビーズ比で活性化した。活性化から4日目に、Dynabeadを培養物から除去した。必要な場合には新鮮な成長培地を供給することにより、活性化T細胞を1〜2×10
6細胞/mLで15日間維持した。
【0801】
CCR6+T細胞走化性アッセイをT細胞活性化後12〜15日目に、製造者プロトコルに従って96ウェルChemoTx(登録商標)Disposable Chemotaxis System(Neuroprobe 101−5)を使用して実施した。アッセイバッファー(20mM HEPESおよび0.25%BSAを含有する1×HBSS)で1回洗浄した後に、走化性を開始する前に、細胞を試験化合物と共に30分間、室温でインキュベートした。IC
50の決定のために、走化性チャンバーの上部および下部は同じ濃度の化合物を含有した。DMSOは、すべてのウェルで0.1%(v/v)で一定に維持した。下部チャンバーにおけるCCL20(Peprotech 300−29A)の最終濃度は、0.5nMである。完全に組み立てられた走化性プレートを37℃、5%CO
2の細胞培養インキュベーター内に1時間置いた。インキュベーション後に、上部フィルターを取り外し、続いて、下部チャンバーを−80℃で1時間急速凍結させた。下部チャンバーに移動した細胞を、細胞数の決定のためにCyQUANT色素(Life Technologies、C7026)で染色した。
【0802】
本発明の化合物でのIC
50値(表11)を用量反応曲線の非線形回帰分析により決定した。
【0803】
【表11】
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【0804】
ヒト好中球走化性アッセイ。
ヒト好中球を、新たに採取されたヒト全血から、製造者指示に従ってEasySepTM Direct Human Neutrophil Isolation Kit(StemCell Technologies、#19666)を使用して、免疫磁気による負の選択により精製した。
【0805】
ヒト好中球走化性アッセイを、Corning FluoroBlok 96 well cell insert system(Corning #351164)を用いて実施した。精製された好中球を走化性バッファー(25mM HEPES、pH7.4および0.25%BSAを含有する1×HBSS)に、2×10
6細胞/mLの作用濃度まで再懸濁し、30分間、37℃で、細胞染色のためのカルセイン−AMと共にインキュベートした。30分後に、標識された好中球を走化性バッファー中で2回洗浄し、前回と同様に再懸濁し、ただちに使用した。アッセイのために、試験化合物を、IC
50を決定するための用量反応形式で試験した。標識された好中球(50μL)を希釈試験化合物(50μL)と共に30分間、96ウェルプレート(Greiner)内でプレインキュベートした。次に、希釈化合物100μLを走化性チャンバーの下部で、GROα100μL(Peprotech #300−11、2nM)と混合した。次いで、FluoroBlok多孔膜を含む走化性システムの上部(インサート)を一緒に取り付けた。プレインキュベートされた好中球50μLをFluoroBlokインサート(上部)に添加し、走化性を、膜を介して特異的なCXCR2リガンド、GROαへと移動する好中球の能力により測定した。Envision multilabel reader(Perkin Elmer)および/またはTyphoon Fluorescent Imager(GE)を使用して、多孔膜を通過した標識された好中球が生成する485/535nmでの蛍光シグナル(カルセイン−AMフルオロフォア)の変化を評価した。
【0806】
本発明の化合物でのIC
50値(表12)を、用量反応曲線の非線形回帰分析により決定した。ナバリキシン((R)−2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−((2−((1−(5−メチルフラン−2−イル)プロピル)アミノ)−3,4−ジオキソシクロブタ−1−エン−1−イル)アミノ)ベンズアミド)をアッセイにおいて、参照対照(IC
50=16.8、n=52)として使用した。
【0807】
【表12】
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【0808】
IL−23誘導性乾癬様皮膚炎症のマウスin vivoモデル。
本発明のCCR6アンタゴニストの有効性を乾癬様皮膚炎症のマウスin vivoモデルにおいて評価する。組み換えマウスIL−23を、皮内注射を介して雌の8〜10週齢C57BL/6マウスの左耳に投与する。これは、左耳の皮膚の肥厚および紅斑を含む乾癬様疾患症状を増加させる。IL−23を与えられたマウスを0日目から11日目まで、CCR6アンタゴニストの毎日の(QD)経口投与、またはCCR6アンタゴニストの1日2回(BID)投与のいずれかで処置する。加えて、マウス群を、陽性有効性対照としての抗IL−17Abで処置する。研究のための代表的な投与群は、以下からなる:
ビヒクル、陰性対照群を1日2回(BID)経口投与される群、
抗IL−17Ab(5mg/kg)、陽性対照群を週2回腹腔内注射により投与される群、
化合物Aを3〜100mg/kgで1日1回(QD)または1日2回(BID)経口投与される群、
未処置のナイーブ対照群。
【0809】
マウス5匹を含むナイーブ対照群を除いて、1つの処置群あたりマウス10匹を登録する。研究0日目を、第1の処置日と指定し、耳の厚さの測定は技師用マイクロメーター(Mitutoyo、Aurora、IL、USA)により毎日行う。各マウスでの耳の腫脹の測定値を基線と比較し、ミクロンで表した。
【0810】
本発明の化合物は、好中球走化性と比較してT細胞走化性を選択的に阻害する(表13を参照されたい)。この選択性が、本発明の化合物を、ヒトにおいて炎症性、免疫性、自己免疫性、神経変性および神経炎症性疾患、状態または障害を、低い好中球減少症リスクで処置するための実行可能な治療薬としている。
【0811】
【表13】
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【0812】
出願人は予想外にも、水素をヘテロアリール「A」環の結合点に対してアルファのメチル基に置き換えることにより、好中球走化性阻害に対するT細胞走化性阻害が増強されることを発見した(表14を参照されたい)。
【0813】
【表14】
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【0814】
比較物質のデータ
WO2010/131145は、実施例112および120を開示している。
【0815】
【化146】
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【0816】
出願人は、WO2010/131145化合物について、表15の比較走化性データを提供する。表15のデータは、実施例112および120が、好中球遊走の阻害では本発明の化合物よりも効力が高く、かつT細胞遊走の阻害では本発明の化合物よりも効力が低いことを実証している。WO2010/131145化合物は、本発明の化合物とは逆に、CCR6と比較してCXCR2について機能的に選択性である。このデータは、WO2010/131145化合物が、CCR6阻害によるT細胞走化性の低下により寛解する疾患、状態、または障害を処置するための薬剤としては魅力が低いこと、およびWO2010/131145化合物が、患者に対して、本発明の化合物と比較して高い好中球減少症のリスクも有することを示唆している。
【0817】
【表15】
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【0818】
WO2013/061005は、実施例22、50および53を開示し、それぞれの化合物でのCXCR2およびCCR6機能性データを提示しており、それをWO2013/061005から、下の表16に再掲する。CXCR2アンタゴニスト活性は、Path−Hunter HEK293細胞におけるCXCL8での活性化後のβ−アレスチン動員の阻害を介して決定された。CCR6アンタゴニスト活性は、FLIPR TETRA(登録商標)プラットフォームにおいてCCR6の活性化後の細胞でのCa
2+流の阻害を介して決定された。CCR6活性化剤は報告されなかった。
【0819】
【化147】
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【0820】
【表16】
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【0821】
本出願人は、次の比較走化性データを表17において、WO2013/061005の化合物について提示する。表17のデータは、実施例22が、T細胞および好中球走化性の阻害の両方において効力があり、CCR6の阻害について効力がやや高い(1.5倍)ことを実証している。CCR6についての不十分な選択性と組み合わされた両方の受容体への高い親和性が、この化合物を、好中球減少症の可能性が低い抗炎症薬としては本発明の化合物よりも魅力が低いものとしている。実施例50は、CCR6について親和性が低く、T細胞走化性よりも良好に好中球走化性を阻害する。実施例50の走化性プロファイルは、抗炎症薬として開発するには、本発明の化合物よりも魅力が低い。実施例53は、T細胞走化性についても好中球走化性についても効力のある阻害薬ではない。CCR6についての機能的効力の欠如が、実施例53を、炎症性疾患の処置について本発明の化合物よりも魅力が低いものとしている。
【0822】
【表17】
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