(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532182(P2021-532182A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】外科消毒剤用の直ぐに使用できる最終的に滅菌した包装及び使用方法
(51)【国際特許分類】
A01N 59/12 20060101AFI20211029BHJP
A01N 25/02 20060101ALI20211029BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20211029BHJP
B65D 1/02 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
A01N59/12
A01N25/02
A01P3/00
B65D1/02 221
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-527011(P2021-527011)
(86)(22)【出願日】2019年7月24日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月19日
(86)【国際出願番号】US2019043288
(87)【国際公開番号】WO2020023666
(87)【国際公開日】20200130
(31)【優先権主張番号】62/702,863
(32)【優先日】2018年7月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/703,830
(32)【優先日】2018年7月26日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521033435
【氏名又は名称】オルソフォー,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】パルヴィズィ,ジャヴァド
(72)【発明者】
【氏名】シャルキー,ピーター エフ.
(72)【発明者】
【氏名】デラ,ヴァレ,クレイグ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】キルスクマン,デイヴィッド エル
(72)【発明者】
【氏名】ブリテン,ハロルド ジー.
(72)【発明者】
【氏名】パーマー,マヤンク エム.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,アラン ビー.
【テーマコード(参考)】
3E033
4H011
【Fターム(参考)】
3E033AA01
3E033BA16
3E033CA11
3E033DA02
3E033DD01
3E033EA04
3E033GA02
4H011AA01
4H011BB18
4H011DA13
(57)【要約】
利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的に非毒性の濃度と、ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供してポビドンヨードを安定させ且つ利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、緩衝生理食塩水とを含む、直ぐに使用できるガンマ線滅菌された外科消毒剤組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直ぐに使用できるガンマ線滅菌された外科消毒剤組成物であって、
利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的に非毒性の濃度と、
ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供して前記ポビドンヨードを安定させ且つ前記利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、
緩衝生理食塩水とを含む、
組成物。
【請求項2】
前記ポビドンヨードの前記非毒性の濃度は、3%w/v以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ヨウ素の前記最小有効濃度は、0.2%w/v以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
xは、前記ポビドンヨードのw/v濃度であり、yは、前記ヨウ化物のw/v濃度であり、0.1x≦y≦2xである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ポビドンヨードの前記濃度は、0.3%〜1.0%w/vであり、前記ヨウ化物の前記濃度は、0.05%〜0.5%w/vである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記緩衝生理食塩水は、リン酸ナトリウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
当該組成物は、弱酸性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
当該組成物は、約5〜約6の間のpHを有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1の前記組成物を使用する方法であって、
前記組成物を希釈することなく前記組成物を哺乳類組織に非局部的に適用することを含む、
方法。
【請求項10】
前記組成物は、プロテーゼの外科移植の間に適用される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
希釈することなく適用することは、前記組成物を含むパッケージを手術室の滅菌野内で開放することと、前記パッケージから直接的に前記組織に前記組成物を適用することとを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記パッケージは、噴射ボトルである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
外科消毒剤組成物を含むパッケージであって、
利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的に非毒性の濃度と、
ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供して前記ポビドンヨードを安定させ且つ前記利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、
緩衝生理食塩水とを含む、
パッケージ。
【請求項14】
前記パッケージは、ポリプロピレンを含む、請求項13に記載のパッケージ。
【請求項15】
a)放射線安全材料で構成された滅菌したパッケージと、
b)該パッケージに含まれる滅菌した外科消毒剤組成物であって、
i)利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的な非毒性の濃度と、
ii)ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供して前記ポビドンヨードを安定させ且つ前記利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、
iii)緩衝生理食塩水とを含む、
外科消毒剤組成物とを含む、
直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項16】
前記パッケージは、ポリプロピレンを含む、請求項15に記載の直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項17】
前記滅菌したパッケージ及び前記滅菌した外科消毒剤組成物の両方は、放射線への曝露によって滅菌されている、請求項15に記載の直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項18】
前記パッケージは、長手に延びる窪みを形成するよう、その長手軸について非対称である、請求項15に記載の直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項19】
前記窪みの形状は、雄雌同体である、請求項18に記載の直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項20】
前記噴射ボトルと同一のそれぞれの本体とそれぞれの窪みとを有する第2の噴射ボトルを更に含んで、入れ子状の並置関係における前記噴射ボトル及び前記第2の噴射ボトルの配置を許容する、請求項18に記載の直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システム。
【請求項21】
請求項1に記載の前記組成物を調製する方法であって、
前記組成物をパッケージ内に配置することと、
前記組成物を含む前記パッケージをガンマ線放射に曝露して前記パッケージ及び前記組成物を滅菌することとを含み、
照射されている間に、前記ヨウ化物はヨウ素を供与して、前記ポビドンヨードを安定させ、前記利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持する、
方法。
【請求項22】
コンパクトな保管のために構成されるパッケージであって、
内容物を内部に受け入れるための内部空洞を画定する閉鎖本体を含むボトルを含み、該ボトルは、長手軸に沿って延び、前記ボトルは、前記長手軸に対して横方向に測定されるときに最大幅を有し、前記ボトルは、その長手軸について非対称であり、前記ボトルの外面において相補的に長手に延びる突起に隣接して前記第1のボトルの外面に長手に延びる窪みを形成し、
それによって、前記ボトルのペアが、各ボトルの前記それぞれの突起が他のボトルの前記それぞれの窪み内に位置付けられる、入れ子状の並置関係において位置付けられるときに、前記ボトルのペアは、1つのボトルの最大幅の2倍未満の組み合わせ幅を有する、
パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2018年7月24日に出願された米国仮出願第62/702,863号及び2018年7月26日に出願された米国仮出願第62/703,830号に基づき、それらの両方の全文を参照として本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、一般的には、直ぐに使用できる(ready-to-use)滅菌された外科消毒剤(surgical antiseptic)及びそのための包装(packaging)に関し、より具体的には、手術室内での更なる希釈を伴わない外科処置における並びに初期的な調製を必要としない滅菌野内のその使用を容易にするよう、最終的に(terminally)滅菌した又は滅菌可能なパッケージ(package)中に非毒性濃度のヨウ素を有する、滅菌されたポビドンヨード溶液(povidone-iodine solution)に関する。
【背景技術】
【0003】
ポビドンヨードは、ポビドン、ヨウ化水素、及び元素状ヨウ素の化学錯体である。それはある範囲の微生物の死滅をもたらすヨウ素を放出することによって作用する消毒剤である。ポビドンヨードは、9%〜12%の入手可能なヨウ素の濃度で医師の処方箋なしで入手可能である。
【0004】
ポビドンヨードは、従来、手術前後の皮膚消毒に使用されてきた。患者の皮膚の消毒及びヘルスケア提供者の手の消毒の両方に使われることがある。それは局部的に又は軽度の創傷では「そのまま」医師の処方箋なしに使用されてよいが、より大きな創傷、外科的適用及び一般的に哺乳動物組織への適用について、医師の処方箋なしの濃度は高すぎる。実際、ポビドンヨードは、哺乳動物組織に直接塗布されるならば、3%を超える濃度で毒性を有し得る。従って、外科医は、典型的には、手術室内でポビドンヨードの濃度を3%より下に減少させる。この希釈は、手術室内でポビドンヨード包装を開放すること、及び使用時にそれを生理食塩水と混合することを必要とする。これは、典型的には、滅菌野の外側で行われる。何故ならば、従来的な包装は、ポビドンヨード溶液の完全性を維持するが、最終的に滅菌していないか或いは滅菌可能でないからである。従って、ポビドンヨード溶液は、典型的には、滅菌されていない包装を滅菌野の直ぐ外側で開放し、次に、滅菌溶液を滅菌野に通すことによって、調製される。
【0005】
この技術は、切開部を消毒すること及び感染の可能性を減少させることに有効であるが、ポビドンヨードの濃度を減らすために手術室内でポビドンヨードを混合しなければならない仕事は、手術中の気が散ること及び貴重な時間の浪費である傾向がある。必要とされるのは、非毒性濃度のポビドンヨードを有する直ぐに使用できるポビドンヨードの溶液である。更に、必要とされるのは、包装を開放し且つ/或いは滅菌野の外側で溶液を混合する必要なく、包装が滅菌野内で開放及び使用されてよいように、ポビドンヨード溶液の完全性を維持しながら、最終的に滅菌した(又は滅菌可能な)直ぐに使用できる包装である。
【0006】
外科用途のために低濃度のポビドンヨード溶液を提供することは、滅菌溶液のみを使用する必要によって複雑化される。滅菌ポビドンヨードが必要とされるのは、滅菌されない形態のポビドンヨードがBセパシア(B. cepacia)及び他の日和見病原体で内因性汚染を受けやすいからである。しかしながら、特にガンマ線を用いてポビドンヨードを滅菌することは、ポビドンヨードを劣化させる傾向があり、一般的には、利用可能なヨウ素を減少させる。利用可能なヨウ素のこの減少は、医師の処方箋なし製品に見出されるポビドンヨードの比較的高い濃度について許容されるが、外科用途で使用されるように、濃度が3%未満に減少されるならば、或いは1%未満にさえ減少されるならば、ポビドンヨードの劣化は許容され得ない。何故ならば、それは最小有効濃度より下に低下する利用可能なヨウ素をもたらすからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、必要とされるのは、最低有効濃度を上回る利用可能なヨウ素の濃度を備える、ガンマ線滅菌されたポビドンヨード溶液を収容する、直ぐに使用できるガンマ線滅菌されたパッケージ(package)である。本発明は、とりわけ、この必要性を満たす。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下では、本発明の幾つかの態様の基本的な理解を提供するために、本発明の概略的な要約を提示する。この要約は、本発明の広範囲の概観ではない。本発明の鍵となる/重要な要素を特定すること、又は本発明の範囲を境界付けることは、意図されていない。その唯一の目的は、本発明の幾つかの概念を、後に提示するより詳細な記述の序文として、簡略化した形式で提示することである。
【0009】
緩衝生理食塩水中のポビドンヨードの希釈された非毒性の濃度が、特定の賦形剤を含めることによって、薬学的に安定な状態にされて、ガンマ線照射により滅菌された後でさえも、抗菌洗浄液としてのその効力を維持し得ることが予期せずに発見された。出願人は、特定の理論に拘束されることなく、或いは請求の範囲を如何様にも限定することなく、この予期しない結果が、ポビドンヨードを安定化するためのガンマ線照射中にドナーヨードを提供するヨウ化物の結果であることがあると推測する。より具体的には、以下のように、ポビドン−ヨウ素錯体は、最初、元素状ヨウ素(I
2)と(ポビドン又は単にPVPとしても知られる)ポリビニルピロリドンとの反応によって形成される
【数1】
【0010】
固体状態にあるときに、ポビドンヨード錯体は、非常に安定している。しかしながら、ポビドンヨード錯体が水に溶解すると、錯体の多少の解離が起こる平衡反応が起こり、有効な分解産物としてヨウ化物イオン(I ̄)を生成する。簡略化した用語では、ポビドン−ヨウ素錯体とヨウ化物イオンとの間の平衡を以下のように記載することができる。
【数2】
この反応は、以下の平衡定数式によって支配される。
【数3】
ここで、括弧内の量は、平衡条件下の種の濃度を反映する。K
eqの値は大きくなく、ポビドンヨードの水溶液は、溶液中のポビドンヨードの濃度が低下するにつれて、より多くの解離(すなわち、遊離ポビドン及び遊離ヨウ化物へのポビドンヨードの変換)を進行的に受けることが文献において知られている。このため、過去には、ポビドンヨードの適度に安定した溶液は、高濃度の溶解した錯体の使用を通じて達成されてきた。
【0011】
しかしながら、式(2)の化学平衡の検討は、ポビドンヨード錯体を含む水溶液への余分な(ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化アンモニウムの形態の)ヨウ化物イオンの付加が、ポビドンヨード錯体の銅をより良く維持することによって、解離反応を抑制し、溶液に安定をもたらすことを明らかにする。換言すれば、溶液への追加的な生成物の付加は、錯体の存在を有利にする。この原理は、我々の製剤(formulation)中で達成され、我々は、そこにおいて、ポビドンヨード錯体の水溶液が、従来の製剤中に存在する濃度の10分の1の濃度でさえも、許容可能な安定性を維持することを見出した、
【0012】
更に、我々は、我々の発明の希釈製剤がガンマ線放射によって滅菌されるときに、式(2)の平衡の位置が、ポビドン−ヨウ素錯体の追加的なレベルが開始量に対して有利であるよう、更にシフトされることを示した。この観察は、照射過程中の反応(2)についての平衡定数値(K
eq)の増加によってのみ説明されることができる。我々は、我々の最初に調製した製剤におけるヨウ化物イオンに対するポビドンヨードの正しい比を用いることによって、引き続き、ガンマ線放射を用いてこれらの溶液を滅菌することによって、従来の製剤に対して約10分の1の大きさの錯体濃度値でさえも安定かつ有効であるポビドンヨード溶液を得たことを見出した。
【0013】
従って、1つの実施形態において、本発明は、直ぐに使用できるガンマ線滅菌された外科消毒剤組成物であって、(a)利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的に非毒性の濃度と、(b)ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供してポビドンヨードを安定させ且つ利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、(c)緩衝生理食塩水とを含む、組成物に関する。
【0014】
別の実施形態において、本発明は、組成物を希釈することなく前記組成物を哺乳類組織に非局部的に適用することを含む、上述の組成物を使用する方法に関する。
【0015】
更に別の実施形態において、本発明は、請求項1に記載の前記組成物を調製する方法であって、(a)組成物をパッケージ内に配置することと、(b)組成物を含むパッケージをガンマ線放射に曝露してパッケージ及び組成物を滅菌することとを含み、(c)照射されている間に、ヨウ化物はヨウ素を供与して、ポビドンヨードを安定させ、利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持する、方法に関する。
【0016】
更に別の実施形態において、本発明は、上述の組成物を含むパッケージに関する。具体的な実施形態において、パッケージは、ポリプロピレン噴射ボトルである。
【0017】
更に別の実施形態において、本発明は、外科消毒剤組成物を含むパッケージに関する。具体的な実施形態において、パッケージは、(a)利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的に非毒性の濃度と、(b)ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供してポビドンヨードを安定させ且つ利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、(c)緩衝生理食塩水とを含む。
【0018】
更に別の実施形態において、本発明は、(a)放射線安全材料で構成された滅菌したパッケージと、(b)パッケージに含まれる滅菌した外科消毒剤組成物であって、(i)利用可能なヨウ素の最小有効濃度を上回るポビドンヨードの初期的な非毒性の濃度と、(ii)ガンマ線照射後にドナーヨウ素を提供してポビドンヨードを安定させ且つ利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分な量のヨウ化物と、(iii)緩衝生理食塩水とを含む、外科消毒剤組成物とを含む、直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システムに関する。
【0019】
更に別の実施形態において、本発明は、コンパクトな保管のために構成されるパッケージであって、(a)内容物を内部に受け入れるための内部空洞を画定する閉鎖本体を含むボトルを含み、ボトルは、長手軸に沿って延び、ボトルは、長手軸に対して横方向に測定されるときに最大幅を有し、ボトルは、その長手軸について非対称であり、ボトルの外面において相補的に長手に延びる突起に隣接して第1のボトルの外面に長手に延びる窪みを形成し、(b)それによって、ボトルのペアが、各ボトルの前記それぞれの突起が他のボトルのそれぞれの窪み内に位置付けられる、入れ子状の並置関係において位置付けられるときに、ボトルのペアは、1つのボトルの最大幅の2倍未満の組み合わせ幅を有する、パッケージに関する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の例示的な実施形態に従ったボトルの性質の例示的なパッケージの背面斜視図である。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【
図9】入れ子状の並置関係で示された
図1のボトルのペアの頂面図である。
【0029】
【
図10】
図9の入れ子状の並置されたボトルのペアの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の段落では、本発明を一例により詳細に記載する。この記述を通じて、図示の好ましい実施形態及び例は、本発明に対する限定としてではなく、例示として考えられるべきである。本明細書中で使用するとき、「本発明(present invention)」は、本明細書中に記載する発明の実施形態の任意の1つ及び任意の均等物を指す。更に、「本発明」の様々な(複数の)構成への言及は、本明細書を通じて、全ての特許請求される実施形態または方法が言及される(複数の)構成を含まなければならないことを意味しない。
【0031】
特定の賦形剤を含むリン酸緩衝生理食塩水溶液に溶解されたポビドンヨードの希釈された非毒性濃度が、ガンマ線照射によって滅菌された後でさえも、薬学的に安定であることが驚くべきことに見出された。これらの溶液は、長い時間期間に亘って抗菌洗浄液としての効能を依然として維持する。
【0032】
本明細書で使用されるとき、ポビドンヨードの非毒性濃度(non-toxic concentration)は、消毒液が人間及び他の哺乳動物組織に適用される外科的適用に関し、遙かに高い皮膚に対する局部的な適用のためのポビドンヨードの安全なレベルに関しない。従って、ポビドンヨードの非毒性濃度は、局部的な適用よりも低い。この開示に鑑みて、当業者は、例えば、消毒されるべき組織、使用されるべき消毒剤の量、患者の既存の状態、過剰な消毒剤を除去する能力、溶液の温度、pH、及び他の考慮事項に基づいて、ポビドンヨードの非毒性濃度を決定することができる。例えば、1つの実施形態において、ポビドンヨードの非毒性濃度は3%以下であり、別の実施形態において、ポビドンヨードの非毒性濃度は2%以下であり、別の実施形態において、ポビドンヨードの非毒性濃度は1%以下であり、更に別の実施形態において、ポビドンヨードの非毒性濃度は0.5%以下である。
【0033】
本明細書で使用するとき、ヨウ素の最小有効濃度(minimum effective concentration)は、それより下ではその効能が損なわれるヨウ素の濃度を意味する。再度、この開示に鑑みて、当業者は、例えば、消毒されるべき組織、使用されるべき消毒剤の量、患者の既存の状態、過剰な消毒剤を除去する能力、溶液の温度、pH、及び他の考慮事項に基づいて、ヨウ素の最小有効濃度を決定することができる。例えば、1つの実施形態において、ヨウ素の最小有効濃度は0.2%以上であり、1つの実施形態において、ヨウ素の最小有効濃度は0.3%以上であり、より特定の実施形態において、ヨウ素の最小有効濃度は0.4%以上である。
【0034】
当業者は、本開示に鑑みて、利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するためにポビドンヨードを安定化させるのに十分な量のヨウ化物を、過度の実験なしに決定することができる。一般的に、溶液中のポビドンヨード及びヨウ化物の濃度は類似するが、ポビドンヨードの濃度はより高い。一般的に、ポビドンヨードの濃度が減少すると、及び/又はガンマ線照射の強度が増加すると、ヨウ化物の相対濃度は増加する。同様に、より高いポビドンヨードの初期濃度で、及び/又はより低いガンマ線照射線量で、ヨウ化物の相対濃度は低下する。再度、当業者は、本開示に鑑みて、ポビドンヨード及びヨウ化物の適切な濃度を容易に決定して、利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するのに十分なドナーヨードを提供することができる。1つの実施形態において、xは、ポビドンヨードの濃度であり、yは、ヨウ化物の濃度であり、相対濃度は、0.1x≦y≦2xであり、より特定の実施形態において、0.2x≦y≦lxであり、より特定の実施形態において、0.3x≦y≦0.6xである。
【0035】
組成物中のヨウ素の量を測定することは、製剤の安定性の評価のために特に重要であり、この目的のために分光光度測定法が開発されている。この方法は、メタノールに溶解するときに、ポビドンヨード錯体が360nmでその吸収スペクトルにおけるピークを示すという観察に基づいている。アッセイを実行するために、先ず、3ミリリットル(V
initial)のメタノールを分光光度計のキュベットにピペットで移し、然る後、既知のマイクロリットル(V
added)量のポビドンヨード組成物をキュベットにピペットで移す。混合後、360nmでの結果として得られた溶液の吸光度を決定する。360nmでの吸光度(ABS)と分析溶液中のポビドンヨードの濃度との間の関係が測定され、0.05ABS単位から0.75ABS単位までの測定された吸光度範囲に亘って以下の関係が存在する。
【数4】
【0036】
全ての量をミリリットル単位に変換した後に、以下の関係を用いて分析した組成物溶液中に最初に存在したポビドンヨードの百分率比(w/v単位)を決定する。
【数5】
【0037】
ポビドンヨード及びヨウ化物イオン以外に、幾つかの実施形態において、組成物は、流体の表面張力、緩衝/pH、粘度、又は他の特性を調整するために、界面活性剤、塩、及び他の添加剤を含んでもよい。当業者は、本開示に鑑みて、過度の実験を伴わずに、これらの添加剤の濃度を特定及び最適化し得る。例えば、溶液が弱酸性であることが概して好ましい。従って、以下に記載する好ましい実施形態におけるこれらの添加剤の選択/濃度は限定的でなく、当業者は添加剤及びそれらの濃度が本発明の範囲内でかなり変化し得ることが理解されるべきである。
【0038】
本発明の1つの利点は、構成要素(コンポーネント)が比較的安価であり、商業的に入手可能であることである。当業者は、この開示に照らして、特許請求する組成物の構成要素の様々な商業的ソースを特定し得る。例えば、1つの実施形態において、組成物のポビドンヨード成分は、ポリビニルピロリドン(ポビドン又はPVP)とヨウ素との錯体(complex)からなる粉末状製品として供給される。例えば、組成物中にポビドンK30/06を含有するものとしてBASF Corporationによって特定されたポビドンヨード製品を使用してよい。水溶性ヨウ化物イオン源も当業者に知られており、商業的に入手可能である。例えば、ヨウ化物イオンは、幾つか挙げるだけでも、任意のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、又はヨウ化アンモニウムであってよい。任意の添加剤、特に界面活性剤に関して、一般的に任意の界面活性剤が使用されてよいが、非イオン性界面活性剤が好ましい傾向がある。
【0039】
1つの実施形態において、ポビドンヨードの薬学的に安定な組成物は、0.3%〜1.0%w/vのポビドン−ヨウ素、0.05%〜0.5%w/v水溶性ヨウ化物イオン源、0.01%〜0.02%w/vの界面活性剤、0.9%w/vの塩化ナトリウム、及び0.1Mのリン酸ナトリウムを含む。組成物のpHは、ガンマ線放射滅菌前に、最初にpH5.1〜5.7の間で調整される。
【0040】
より具体的な実施形態において、ポビドンヨードの薬学的に安定な組成物は、0.3%〜1.0%w/vのポビドン−ヨウ素、0.05%〜0.5%w/vのヨウ化カリウム、0.01%〜0.02%w/vのビタミンE TPGS、0.9%の塩化ナトリウム、及び0.1Mのリン酸ナトリウムを含む。組成物のpHは、ガンマ線放射滅菌前に、最初にpH5.1〜5.7の間で調整される。
【0041】
更により具体的な実施形態において、ポビドンヨードの薬学的に安定な組成物は、0.3%〜0.5%w/vのポビドン−ヨウ素、0.1%〜0.3%w/vのヨウ化カリウム、0.01%〜0.015%w/vのビタミンE TPGS、0.9%の塩化ナトリウム、及び0.1Mのリン酸ナトリウムを含む。組成物のpHは、ガンマ線放射滅菌前に、最初にpH5.2〜5.7の間で調整される。
【0042】
極めて特定の実施形態において、組成物は、0.4%w/vのポビドン/ヨウ素、0.3%w/vのヨウ化カリウム、0.015%w/vのビタミンE TPGS、0.9%w/vの塩化ナトリウム、及び0.1Mのリン酸ナトリウムを含む水溶液からなる。組成物のpHは、ガンマ線放射滅菌前に、最初に5.5に調整される。
【0043】
図1〜
図10は、本発明に従った例示的なパッケージ10(package)の図である。本発明によれば、例示的なパッケージ10は、放射線安全材料、特にガンマ放射安全材料から形成される。この文脈において、放射線安全材料とは、パッケージがその内容物を収納し続けることがある一方で、その中に収納される消毒液の完全性の許容できない喪失をもたらすことなく、パッケージの内容物が放射線によって滅菌されることを可能にするように、パッケージへの構造的損傷を伴わずに、滅菌目的のために照射されることができる、材料である。消毒液の完全性の許容できない喪失とは、消毒液を消毒液としてのその意図される目的のための使用について安全でないか或いは不適当なものにする、消毒液の特性の変化である。
【0044】
本発明によれば、パッケージ10は、最小有効濃度を超える利用可能なヨウ素の濃度を有するガンマ線滅菌されたポビドンヨード溶液を含む直ぐに使用できる最終的に滅菌されたパッケージを提供するために、パッケージがガンマ線滅菌可能である一方で、最小有効濃度を超える利用可能なヨウ素の濃度を有するポビドンヨード溶液を収容する点で、最終的に滅菌可能である。従って、最終的に滅菌されたパッケージは、滅菌野に導入され、滅菌野内で取り扱われ、且つ開放されることができ、滅菌野の完全性を損なうことなく、その滅菌内容物を計量分配(ディスペンス)するために使用されることができる。
【0045】
この例示的な実施形態において、放射線安全材料は、ポリプロピレン材料であり、特にガンマ線放射安全ポリプロピレン材料である。
【0046】
パッケージ10は、任意の適切な形態を有してよいが、この例示的な実施形態において、パッケージは、ボトルの形態を有する。ここで
図1を参照すると、パッケージ/ボトル10は、その中に内容物を受け入れるための内部空洞14を画定する閉鎖本体12を有する。図示の実施形態において、閉鎖本体12は、内部空洞14を完全に囲むように連続的である。この実施形態において、閉鎖本体12は、ボトル10の内容物を計量分配するための開口を提供するように穿刺されてよい。更に、図示の例示的なボトル10は、それがノズル14を含むようにテーパが付けられ、本体12を手で絞ることによって開口を介してボトル10の内容物を計量分配し得るように手で容易に絞ることができる柔軟な材料で構成されている点で、噴射ボトル(squirt bottle)として構成されている。
【0047】
開口は、その先端16でノズルを穿刺することによって提供されてよく、先端16は、
図1に示すように、好ましい場所においてボトルの穿刺を誘導又は促進する凹部18又は他の表面構成を備えてよい。他の実施形態において、閉鎖本体は、ボトルの口を形成する開口を除いて、実質的に閉鎖されるように製造され、パッケージ10は、
図2に最も良く示すように、内部空洞を完全に閉鎖するために、閉鎖本体と噛み合うことができる(matable)キャップ60を含む。例えば、先端が穿刺された後に、ボトルへのキャップ20の取付け装着を容易にするために、取付け構造が先端16に隣接して設けられてよい。図示の実施形態において、取付け構造は、外ネジ山20を含み、キャップ60は、相補的な内ネジ山(図示せず)を含む。
【0048】
パッケージは、その空洞内に滅菌された外科消毒剤組成物を含んでよい。外科消毒剤組成物は、利用可能なヨウ素の最小有効濃度を超えるポビドンヨードの初期の非毒性濃度、ポビドンヨードを安定化させ且つ利用可能なヨウ素の最小有効濃度を維持するためにガンマ線照射後にドナーヨードを提供するのに十分な量のヨウ化物、及び緩衝食塩水。柔軟な材料は、本明細書に記載する理由のために、放射線安全ポリプロピレン材料であってよい。従って、ボトルは、ボトルの本体の比較的柔らかい材料を手で圧搾することがボトル内からの溶液の排出をもたらすように、開口を画定するノズルに終端する実質的に閉鎖した本体を含んでよい。従って、噴射ボトルは、外科消毒液の送達のためのアプリケータ装置として使用されてよい。直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システムは、放射線安全材料で構成された滅菌パッケージと、パッケージに含まれる滅菌外科消毒剤組成物とを含む。従って、消毒剤送達システムは、特に、消毒剤溶液がパッケージ内に収容されている間に、単一の照射プロセスにおいて、パッケージ及び消毒剤溶液の両方を滅菌するために、例えば、ガンマ線又は他の放射線への曝露によって、滅菌されてよい。
【0049】
図1から理解されるように、閉鎖本体12は、AA’として示される長手軸線に沿って延びるように細長い。本発明のある態様と一致して、パッケージは、例えば、出荷又は保管目的のために2つのパッケージがボックス内に包装されるときに、コンパクトな保管のために特別に構成される。例示的なパッケージ10は、
図1〜
図10に示すように、そのように構成される。より具体的には、
図1、
図7、
図8及び
図9から理解されるように、例示的な閉鎖本体/ボトル12は、(例えば、AA’に対して横方向の断面において)その長手軸AAについての非対称である。ボトルは、
図1、
図7及び
図8に最も良く示されているように、ボトルの外面26の相補的な長手方向に延びる突起28に隣接するボトル10の外面26に長手方向に延びる窪み24を形成するよう非対称である。窪み及びボトルは、ボトルがそれ自体と噛み合うことができる/入れ子状になることができる(nestable)ように配置される相補的な雄部分及び雌部分を単一のボトルが形成する点で、雌雄同体(hermaphroditic)である。
【0050】
図9及び
図10は、
図1のボトルのペアの頂面図及び斜視図である。
図9及び
図10から理解されるように、各ボトルは、長手に延びる窪みを形成するよう、その長手軸について非対称である。窪みは、ボトルが、断面が窪みのない対称である場合の対応する断面積よりも小さな断面積を有するようにさせる。更に、窪みの形状は、同一(又は、少なくとも窪みに関しては、ほぼ同一であるが相補的な)構造を有する2つのボトルが、入れ子状にされた並置関係に配置されるように、雌雄同体であることで、それらのそれぞれの長手軸間の距離は、
図9から理解されるように、ボトルが(対応する直径又は他の寸法を有する)それらの軸について対称であるならば、対応する距離よりも短い。
【0051】
更なる例示として、ボトル/本体12は、
図1、
図7及び
図9に最も良く示されているように、長手軸に対して横方向に測定された最大幅MWを有する。よって、ボトルのペアは、2MWに等しい組み合わせ最大幅(MCW)を有する。しかしながら、本明細書に記載するボトルは、
図9から理解されるように、ボトルのペアが、各ボトルのそれぞれの突起28が他方のボトルのそれぞれの窪み24内に位置する、入れ子状の並置関係に位置付けられるときに、1つのボトルの最大幅の2倍未満の最小の組み合わせ幅を有する。結果として、ボトル10のうちの2つは、ボトルがそのような窪みを欠く場合よりも比較的コンパクトな配置において、入れ子状の関係で配置される(例えば、同梱される(co-packaged))ことができる。
【0052】
幾つかの実施形態では、直ぐに使用できる最終的に滅菌した消毒剤送達システムは、放射線安全材料で構成された2つの滅菌パッケージを含んでよい。特定の実施形態において、第1の滅菌パッケージは、滅菌外科消毒剤組成物を含んでよく、第2の滅菌パッケージは、滅菌生理食塩水のような、滅菌洗浄溶液を含んでよい。2つの滅菌パッケージは、滅菌パッケージのコンパクトな包装された構成を提供するよう、それらが入れ子状の並置関係にある間に同梱されてよい。
【0053】
本発明の別の態様は、上述の組成物を使用する方法に関する。1つの実施態様において、方法は、組成物を含むパッケージを開放することと、組成物を希釈することなく、組成物を哺乳動物組織に非局部的に適用することとを含む。1つの実施形態において、パッケージは、手術室の滅菌野内で開放される。
【0054】
更に別の実施形態において、本発明は、上述の組成物を含むパッケージに関する。特定の実施形態において、パッケージは、ポリプロピレン噴射ボトルである。
【0055】
更に別の実施形態では、本発明は、(a)上述の組成物を放射線安全材料、例えば、ポリプロピレンで構成されたパッケージ内に配置すること、(b)照射されている間に、組成物のヨウ化物がヨウ素を供与して、ポビドンヨードを安定化させて、利用可能なヨウ素の最低濃度を維持するように、組成物を含むパッケージをガンマ線放射に曝露して、パッケージ及びその中に含まれる組成物を滅菌することとを含む、消毒液の直ぐに使用できる最終的に滅菌されたパッケージを調製する方法に関する。
【0056】
これらの及び他の利点は、記載の特定の実施形態及び他の変形に従って実現されることがある。上記の記述は、例示的であり限定的ではないことが意図されていることが理解されるべきである。特許請求の範囲の精神及び範囲内の多くの他の実施形態及び修正は、上述の記述を検討した後に当業者に明らかになるであろう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって権利が与えられる等価物の完全なる範囲と共に、そのような特許請求の範囲を参照して決定されなければならない。
【国際調査報告】