特表2021-532295(P2021-532295A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532295(P2021-532295A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】モジュール式建物構造
(51)【国際特許分類】
   E04C 2/30 20060101AFI20211029BHJP
   E04C 2/32 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
   E04C2/30 P
   E04C2/32 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2021-527257(P2021-527257)
(86)(22)【出願日】2019年7月24日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月12日
(86)【国際出願番号】AU2019050774
(87)【国際公開番号】WO2020019027
(87)【国際公開日】20200130
(31)【優先権主張番号】2018902691
(32)【優先日】2018年7月25日
(33)【優先権主張国】AU
(31)【優先権主張番号】2018904453
(32)【優先日】2018年11月22日
(33)【優先権主張国】AU
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521032830
【氏名又は名称】エルツーユー グループ ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン,クラウス ハンマーショルト
(72)【発明者】
【氏名】ハンター,アンドリュー デビッド
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162CB01
(57)【要約】
建物パネルはコルゲーション材料から構成される。パネルは、U字形形態に折り曲げることができる。折り曲げられた連続したパネルは、相補的な形状のコルゲーションを使用して互いに結合されて、パネルを互いに対して所定の位置に固定することができる。形状付けられたコネクタを使用して、一つの平面にある建物パネルを別の平面にある建物パネルに接続することができる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式建物に使用するためのパネルであって、前記パネルが、第1の側壁と、第2の側壁と、ベース部とを含み、前記パネルが、第1の姿勢と第2の姿勢との間で動くことができ、それによって、前記パネルが前記第1の姿勢にあるとき、前記第1の側壁と前記第2の側壁が互いに対して角度を付けられ、前記パネルが前記第2の姿勢にあるとき、前記第1の側壁が前記第2の側壁に概ね平行であり対向している、パネル。
【請求項2】
前記第1の側壁及び前記第2の側壁の少なくとも一方が、長手方向に延在する曲がり目に沿って前記ベース部に接合され、それによって、前記第1の側壁及び前記第2の側壁の少なくとも一方が、それぞれの前記長手方向に延在する曲がり目の周りで前記ベース部に対して回転することによって、前記パネルの前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との間の動きが達成される、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記第1の側壁及び前記第2の側壁の少なくとも一方が、ヒンジで前記ベース部に接合され、その結果、前記第1の側壁及び前記第2の側壁の少なくとも一方が、それぞれの前記ヒンジの周りで前記ベース部に対して回転することによって、前記パネルの前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との間の動きを達成することができる、請求項1に記載のパネル。
【請求項4】
前記ベース部が、長手方向に延在する曲がり目に沿って第2のベース部に接合された第1のベース部を含み、それによって、前記長手方向に延在する曲がり目の周りで前記第1のベース部を前記第2のベース部に対して動かすことによって、前記パネルの前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との間の動きが達成される、請求項1に記載のパネル。
【請求項5】
前記第1のベース部が、約90°曲がって前記第1の側壁に接続され、前記第2のベース部が、約90°曲がって前記第2の側壁に接続された、請求項4に記載のパネル。
【請求項6】
前記第1の姿勢にあるとき、前記ベース部が前記側壁の内側に位置する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項7】
長手方向に延在する隆起部と溝とを有するコルゲーション材料から組み立てられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項8】
前記コルゲーションが、直線部を使用して角張っている、請求項7に記載のパネル。
【請求項9】
前記コルゲーションが曲線である、請求項7に記載のパネル。
【請求項10】
前記第1の側壁及び/又は前記第2の側壁に位置する、さらなる長手方向に延在する曲がり目を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項11】
前記さらなる長手方向に延在する曲がり目の周りで少なくとも一つの側壁部を動かすことによって、前記ベース部から離れた外側端部で前記パネルが閉じる第3の姿勢への前記パネルの動きを可能とする、請求項10に記載のパネル。
【請求項12】
前記さらなる長手方向に延在する曲がり目の周りで少なくとも一つの側壁部を動かすことによって、側壁の外側部分が前記ベース部に平行な方向に、前記パネルから離れるように延在する第4の姿勢への前記パネルが動くことができる、請求項11に記載のパネル。
【請求項13】
建物要素の一部分を形成する方法であって、
第1のパネル及び第2のパネルを用意するステップであり、各パネルが、第1の側壁及び第2の側壁を有し、前記側壁がコルゲーション材料から構成される、ステップと、
前記パネルを組立姿勢に動かすステップであり、それによって、各パネルの前記第1の側壁が、対応する前記第2の側壁と平行になる、ステップと、
前記第2のパネルを少なくとも部分的に前記第1のパネル内に位置させるステップであり、その結果、前記第2のパネルの前記第1の側壁の一部分が、前記第1のパネルの前記第1の側壁の一部分と重なり、前記重なる部分の形状が相補的である、ステップと
を含む方法。
【請求項14】
前記重なる部分が一つのコルゲーション波形に相当する、請求項13に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項15】
前記重なる部分が二つ以上のコルゲーション波形に相当する、請求項13に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項16】
前記パネルが複数の結合部材と連結され、各結合部材が、前記第1の側壁の内部と相補的な形状の第1の面と、対応する前記第2の側壁の内部と相補的な形状の第2の面と、当接するパネルと相補的な形状の外面とを有する、請求項13〜15のいずれか一項に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項17】
各結合部材の前記外面が、高い面と低い面とを有し、前記高い面及び前記低い面がそれぞれ、前記第1の面及び前記第2の面に垂直である、請求項16に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項18】
少なくとも一つの結合部材の前記外面が、前記第1の面及び前記第2の面の少なくとも一方に対して鈍角に角度を付けられた部分を含む、請求項16に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項19】
前記鈍角が約72°である、請求項18に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項20】
前記建物要素が、前記パネルと係合するように構成された少なくとも一つのチャネル部材を含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項21】
前記チャネル部材が、前記パネル側壁の内側に位置するように構成された側壁を有する、請求項20に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項22】
前記パネル側壁を前記チャネル部材側壁にピン留めするさらなるステップを含む、請求項21に記載の建物要素の一部分を形成する方法。
【請求項23】
建物パネルと係合するための接続部材であって、前記建物パネルが、コルゲーション材料から形成された側壁を有し、
前記接続部材が、高い平面と、低い平面と、前記高い平面と前記低い平面とを接続する傾斜平面とを含む外面を有し、前記傾斜平面が概ね矩形であり、前記高い平面が前記低い平面に平行であり、前記傾斜平面と前記高い平面との間の接続部が、前記接続部材の配向方向を決め、
前記接続部材が、それぞれ前記コルゲーション材料と係合するような形状である四つの側壁を有し、
前記接続部材が、前記接続部材の前記配向方向が前記建物パネルの前記側壁に平行である第1の配向と、前記接続部材の前記配向方向が前記建物パネルの前記側壁に垂直である第2の配向とを有する、
接続部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成部品からモジュール式に組み立てる建物構造に関する。
【背景技術】
【0002】
国際特許公開番号WO2005/124049には、重なったコルゲーションパネルから組み立てられた壁を含む建物システムが記載されている。各パネルは、2枚のL字形コルゲーションシートから形成され、これらは、コルゲーションシートと単一厚さの側壁との間に重なり領域を含むベースを有するU字形のパネルを形成するように構成される。側壁は、筋違部材によって相対位置に保持される。
【0003】
WO2005/124049の建物システムを試験すると、特に、このように組み立てられた比較的軽量の構造物と比べて、高い強度と安定性が確認された。この建物システムは、特に、パネル内に筋違部材を正しく取り付けることに関して、組立にある程度の専門技術を必要とする。さらに、輸送のためにL字形コルゲーションシートを積み重ねることが煩雑であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、WO2005/124049のシステムの利点のいくつかを達成し、特定された幾つかの欠点を回避する、モジュール式組み立てる建物構造のためのシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、モジュール式建物に使用するためのパネルが提供され、パネルは、第1の側壁と、第2の側壁と、ベース部とを含み、パネルは、第1の姿勢と第2の姿勢との間で動くことができ、それによって、パネルが第1の姿勢にあるとき、第1の側壁と第2の側壁は互いに対して角度を付けられ、パネルが第2の姿勢にあるとき、第1の側壁は第2の側壁に概ね平行であり対向している。第1の姿勢は、輸送のために複数のパネルを容易に積み重ねることができる姿勢に相当し、第2の姿勢は、パネルを建物の壁を形成するために使用することができる組立姿勢に相当することは理解されよう。
【0006】
パネルは、壁パネル、床パネル、屋根パネル、又は他の所望の建物パネルであってもよい。
【0007】
第1の姿勢では、第1の側壁と第2の側壁は、180°より小さな角度で相対的に配置される。これは、0°(第1の側壁、ベース部、及び第2の側壁が概ね同じ面内にある)から90°及びそれより大きな角度さえあり得る。
【0008】
言い換えれば、パネルは、その第1の姿勢にあるとき、平坦、又はほぼ平坦であってもよいことは理解されよう。
【0009】
第1の側壁及び第2の側壁の少なくとも一方は、長手方向に延在する曲がり目に沿ってベース部に接合され、それによって、それぞれの長手方向に延在する曲がり目の周りで第1の側壁及び第2の側壁の少なくとも一方をベース部に対して回転することによって、パネルの第1の姿勢と第2の姿勢との間の動きが達成されることが好ましい。
【0010】
曲がり目は、材料を長手方向に薄くすることによって形成されてもよい。これに代えて、曲がり目は、パネルの本体にミシン目をあけることによって形成されてもよい。
【0011】
別の実施形態では、第1の側壁及び第2の側壁の少なくとも一方は、ヒンジでベース部に接合されてもよく、その結果、第1の側壁及び第2の側壁の少なくとも一方が、それぞれのヒンジの周りでベース部に対して回転することによって、パネルの第1の姿勢と第2の姿勢との間の動きを達成することができる。
【0012】
代替の実施形態では、ベース部は、長手方向に延在する曲がり目に沿って第2のベース部に接合された第1のベース部を含み、それによって、長手方向に延在する曲がり目の周りで第1のベース部を第2のベース部に対して動かすことによって、パネルの第1の姿勢と第2の姿勢との間の動きが達成される。
【0013】
この実施形態では、第1のベース部は、約90°曲がって第1の側壁に接続されてもよく、第2のベース部は、約90°曲がって第2の側壁に接続される。この実施形態では、パネルの第1の姿勢は、第1のベース部が、第2のベース部に対して約60°〜約150°の間の角度で曲げられることに相当してよく、パネルの第2の姿勢は、第1のベース部が、第2のベース部に平行であることに相当してもよい。
【0014】
第1の姿勢にあるとき、ベース部は側壁の内側に位置することが好ましい。
【0015】
パネルは、長手方向に延在する隆起部と溝とを有するコルゲーション材料から構成されることが好ましい。一実施形態では、コルゲーションは、直線部を使用して角張っていてもよい。これに代えて、コルゲーションは曲線であってもよい。パネルは、その第1の姿勢で「平坦」であるとして説明されている場合、これは、パネルがコルゲーション材料から形成されることを排除せず、これは、第1の曲がり目及び第2の曲がり目の状態についての言及であることは理解されよう。
【0016】
パネルは、第1の側壁及び/又は第2の側壁に位置する、さらなる長手方向に延在する曲がり目を含んでもよい。さらなる長手方向に延在する曲がり目の周りで側壁部を動かすことによって、ベース部から離れた外側端部でパネルが閉じる第3の姿勢、又は、側壁の外側部分がベース部に平行な方向にパネルから離れるように延在する第4の姿勢にパネルが動くことができることが好ましい。
【0017】
第3の姿勢では、パネルは事実上、単一の箱型梁になることが理解されよう。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、建物要素の一部分を形成する方法が提供され、本方法は、
第1のパネル及び第2のパネルを用意するステップであり、各パネルが、第1の側壁及び第2の側壁を有し、側壁がコルゲーション材料から構成される、ステップと、
パネルを組立姿勢に動かすステップであり、それによって、各パネルの第1の側壁が、対応する第2の側壁と平行になる、ステップと、
第2のパネルを少なくとも部分的に第1のパネル内に位置させるステップであり、その結果、第2のパネルの第1の側壁の一部分が、第1のパネルの第1の側壁の一部分と重なり、重なる部分の形状が相補的である、ステップと
を含む。
【0019】
建物要素は建物壁であることが好ましい。これに代えて、建物要素は、床、天井、屋根、又は他の構成要素であってもよい。
【0020】
重なる部分は一つのコルゲーション波形に相当してもよい。これに代えて、重なる部分は二つ以上のコルゲーション波形に相当してもよい。
【0021】
パネルは複数の結合部材と連結されてもよい。好ましい実施形態では、各結合部材は、第1の側壁の内部と相補的な形状の第1の面と、対応する第2の側壁の内部と相補的な形状の第2の面と、当接するパネルと相補的な形状の外面とを有する。
【0022】
各結合部材の外面は、高い面と低い面とを有し、高い面及び低い面がそれぞれ、第1の面及び第2の面に垂直であることが好ましい。
【0023】
これに代えて、結合部材の外面は、第1の面及び第2の面の少なくとも一方に対して鈍角に角度を付けられた部分を含んでもよい。好ましい実施形態では、この鈍角は約72°である。使用時、これによって、18°の勾配を有する屋根パネルを外面に取り付けることができる。
【0024】
建物壁は、パネルと係合するように構成された少なくとも一つのチャネル部材を含んでもよい。好ましい実施形態では、チャネル部材は、パネル側壁の内側に位置するように構成された側壁を有する。チャネル部材は、パネルのベース部が位置することができる位置決め溝を有してもよい。
【0025】
本方法は、パネル側壁をチャネル部材側壁にピン留めするさらなるステップを含んでもよい。これは、変形可能な締結具の使用によって行われてもよい。
【0026】
本発明の第3の態様によれば、建物パネルと係合するための接続部材が提供され、建物パネルは、コルゲーション材料から形成された側壁を有し、
接続部材は、高い平面と、低い平面と、高い平面と低い平面とを接続する傾斜平面とを含む外面を有し、傾斜平面は概ね矩形であり、高い平面は低い平面に平行であり、傾斜平面と高い平面との間の接続部が、接続部材の配向方向を決め、
接続部材は、それぞれコルゲーション材料と係合するような形状である四つの側壁を有し、
接続部材は、接続部材の配向方向が建物パネルの側壁に平行である第1の配向と、接続部材の配向方向が建物パネルの側壁に垂直である第2の配向とを有する。
【0027】
本発明の好ましい実施形態を参照して本発明をさらに説明することが好都合であろう。他の実施形態も可能であり、したがって、以下の議論の詳細は、前述の本発明の説明の一般性を失わせるものとして理解すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】第1の姿勢において示された、本発明の第1の実施形態による壁パネルの断面図。
図2図1の壁パネルの端部の斜視図。
図3】第2の姿勢において示された、図1の壁パネルの概略断面図。
図4図3の壁パネルの端部の斜視図。
図5】第3の姿勢において示された、図1の壁パネルの概略断面図。
図6】第4の姿勢において示された、図1の壁パネルの概略断面図。
図7】第5の姿勢において示された、図1の壁パネルの概略断面図。
図8図1の壁パネルなどの壁パネルから組み立てられた壁部の概略断面図。
図9図8の壁部の斜視図。
図10図1のパネルなどのパネルを使用する壁角部の概略断面図。
図11図8の壁部とともに使用するための接続部材の第1の斜視図。
図12図11の接続部材の第2の斜視図。
図13図11の接続部材の第3の斜視図。
図14図11の接続部材の平面図である。
図15図1のパネルなどのパネルと図11の接続部材などの接続部材とから形成される建物の一部分の斜視図。
図16図8の壁部とともに使用するための屋根接続部材の斜視図。
図17図8の壁部とともに使用するための代替の接続部材の第1の斜視図。
図18図17の接続部材の第2の斜視図。
図19図17の接続部材の第1の側面図。
図20図17の接続部材の第2の側面図。
図21図17の接続部材の組立前平面図。
図22図8の壁部とともに使用するための代替の屋根接続部材の斜視図。
図23図22の屋根接続部材の平面図。
図24図22の屋根接続部材の側面図。
図25図22の屋根接続部材の端面図。
図26図1のパネルとともに使用するための締結具の第1の斜視図。
図27図26の締結具の第2の斜視図。
図28図26の締結具の側面図。
図29】本発明の代替の実施形態による、壁パネルから組み立てられた壁部の概略断面図。
図30】第1の姿勢において示された、本発明の代替の実施形態による壁パネルの断面図。
図31図30の壁パネルの端部の斜視図。
図32】第2の姿勢において示された、図30の壁パネルの断面図。
図33図32の壁パネルの端部の斜視図。
図34図32の壁パネルなどの複数の壁パネルから形成された壁部の第1の実施形態の断面図。
図35図34の壁部の端部の斜視図。
図36図32の壁パネルなどの複数の壁パネルから形成された壁部の第2の実施形態の断面図。
図37図36の壁部の端部の斜視図。
図38図32の壁パネルなどの複数の壁パネルから形成された壁部の第3の実施形態の断面図。
図39図38の壁部の端部の斜視図。
図40図30の壁パネルなどの壁パネルを積み重ねたものの断面図。
図41図40の壁パネルを積み重ねたものの斜視図。
図42】第2の姿勢において示された、図32の壁パネルと接続して使用するためのチャネル部材の斜視図。
図43】第1の姿勢において示された、図42のチャネル部材などのチャネル部材を積み重ねたものの断面図。
図44図43のチャネル部材を積み重ねたものの斜視図。
図45図42のチャネル部材と接続して使用するための締結具の斜視図。
図46図45の締結具の側面図。
図47図32の壁パネルなどの壁パネルから組み立てられた建物の一部分の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図を参照すると、図1及び図2は、角張ったコルゲーション材料から形成された壁パネル10を示す。壁パネル10は、第1の側壁12、第2の側壁14、及びベース16を有する。
【0030】
図1の実施形態では、各側壁12、14は、ベース16から離れるように約340mm延在する。ベース16の幅は約150mmである。各パネルは、長手方向に約2400mm延在する。
【0031】
パネル10は、コルゲーションが長手方向に延在するような向きにされる。図示の実施形態では、各側壁12は、コルゲーションの約3.5波長に相当し、ベース16はコルゲーションのほぼ1波長に相当する。
【0032】
第1の側壁12が第1の曲がり目22に沿ってベース16に接続され、第1の曲がり目22がパネル10に沿って長手方向に延在するような構成になっている。同様に、第2の側壁14は、第2の曲がり目24に沿ってベース16に接続され、第2の曲がり目24はパネル10に沿って長手方向に延在する。
【0033】
図3及び図4に示される実施形態では、第1の曲がり目22は90°曲がっている。第2の曲がり目24は、パネル10が概ねL字形の断面である直線形態から動かすことができる。
【0034】
曲がり目22、24は、パネル10のための自然屈曲点を形成するように組み立てられる。これは、曲がり目22、24に沿って材料を薄くすることによって、又はミシン目を設けることによって、又は他の手段によって行うことができる。側壁12、14にわずかな圧力を加えることによって、パネル10を、図3及び図4に示された第2の姿勢から、第2の側壁14が、ベース16に対して第2の曲がり目24の周りで回転して90°曲がり、図1及び図2に示された第1の姿勢に動くような構成になっている。この動きによって、第1の側壁12と第2の側壁14は、ベース16によって間隔を空けられた平行な形態になることが理解されよう。したがって、パネル10は、断面を見たとき、図1のように、概ね「U字形」形態を形成する。パネル10は、内側端部にベース16、外側端部に開放空間28を有する。
【0035】
図1及び図2に示された第1の姿勢は、下で説明するように、組立形態に相当する。図3及び図4に示された第2の姿勢は、あり得る保管形態に相当する。
【0036】
図5図7は、さらなる曲がり目、すなわち第3の曲がり目30及び第4の曲がり目32を有する、図1図4のパネル10を示す。第3の曲がり目30は、第1の側壁12の、第1の側壁12の外側端部から約半波長分の位置にある。第4の曲がり目32は、第2の側壁14の、第2の側壁14の外側端部から約半波長分の位置にある。
【0037】
図5は第3の姿勢にあるパネル10を示し、この姿勢では、第3の曲がり目30及び第4の曲がり目32はそれぞれ、開放空間28を締め切るように、内側に90°折り曲げられている。
【0038】
図6は、「左接合」として知られている第4の姿勢にあるパネル10を示し、この姿勢では、第3の曲がり目30は、外向きに90°折り曲げられている。
【0039】
図7は、「右接合」として知られている第5の姿勢にあるパネル10を示し、この姿勢では、第4の曲がり目32は、外向きに90°折り曲げられている。
【0040】
図8及び図9は、それぞれが図1及び図2の組立形態にある複数のパネル10を使用した壁部50の組立を示す。壁部50は、そのベース16aが壁部50の内側端部に相当し、その開放空間28aが壁部50の外側端部の方を向くように配置された第1の壁パネル10aを有する。
【0041】
第2のパネル10bは、第1のパネル10aの開放空間28aに導入される。第2のパネル10bは、第1のパネル10aと同じ方向を向き、その開放空間28bは壁部50の外側端部の方を向く。
【0042】
第2のパネル10bは、コルゲーションの約0.75波長分、第1のパネル10a内に位置する。言い換えれば、第1のパネル10aの開放空間28aのすぐ隣のコルゲーションの波は、約0.75波長分を通じて、第2のパネル10bのベース16bのすぐ隣のコルゲーションの波の外側に位置し、それと接触する。これらの波の形状は相補的であることは理解されよう。
【0043】
壁部50は側壁52、54を有し、側壁52、54はそれぞれ、内側端部からはじめの三つのコルゲーションの間で1枚の側壁12、14の厚さであり、次いで、さらなる0.75波長の間で2枚の側壁12、14の厚さであることがわかる。パネル10を連続して追加すると、側壁52、54の厚さは、1枚の厚さと2枚の厚さが互い違いになることは理解されよう。
【0044】
壁50の外側端部は、図5の第3の姿勢にある最後のパネル10を組み込むことによって形成することができることは理解されよう。
【0045】
これに代えて、壁50の外側端部は、図6の第4の姿勢又は図7の第5の姿勢にある最後のパネル10を組み込むことによって形成されてもよい。これによって、壁50は、右側又は左側のどちらかで別の壁50と直角に接続することができる。この構成は、図10に概略的に示されている。
【0046】
図10の構成では、第1の側壁12の外側端部(第3の曲がり目30の先)は、隣のパネル10のベース16と並んで位置し、第2の側壁14の曲がった外側端部は、隣のパネル10の側壁12、14に沿って途中まで位置していることがわかる。両方の場合で、側壁12、14の外側端部の形状は、隣のパネル10の対応する領域に相補的である。
【0047】
パネル10は、図11図14に示されるような接続部材又は接続ブロック60と連結して使用されることが好ましい。
【0048】
接続ブロック60は、四つの側縁、すなわち、第1の側縁64、第2の側縁66、第3の側縁68、及び第4の側縁70によって画定される外面62を有する。
【0049】
外面62は、第1の側縁64から第3の側縁68の方へ延在する実質的に平面状の高い面72、及び第3の側縁68から第1の側縁64の方へ延在する実質的に平面状の低い面74を有する。高い面72と低い面74は互いに平行であり、それぞれ、外面62の約45%延在する。
【0050】
実質的に平面状の傾斜面76は、高い面72と低い面74とを接続する。傾斜面76は概ね矩形であり、第2の側縁66から第4の側縁70まで延在する。傾斜面76は、第1の縁64及び第3の縁68に概ね平行な第1の接続線78に沿って高い面72に接続する。傾斜面76は、第1の接続線78に平行な第2の接続線80に沿って低い面74に接続する。傾斜面76は、高い面72及び低い面74のそれぞれに対して約65°の角度である。
【0051】
四つの側縁64、66、68、70のそれぞれは、パネル10のコルゲーションの一つの波形内に位置するような形状である。これらのそれぞれは、パネル10の波形の「凸」部及び「凹」部と向き合って位置するように構成された奥面82及び外向き面84を有する。奥面82及び外向き面84はすべて、高い面72及び低い面74に垂直である。
【0052】
第3の側縁68は、その外向き面84に外向きに延在する延長部86を有する。延長部86は、低い面74の上方に、高い面72の高さに対応する高さを有する上縁88まで延在する。内側面90は、上縁88から低い面74まで延在して、約65°の角度で低い面74につながる。
【0053】
第1の側縁64は、その外向き面84に、第3の側縁68の延長部86の形状に相補的な切抜き部92を有する。
【0054】
接続ブロック60は、二つの異なる形態でパネル10に配置することができる。第1の形態では、接続ブロック60は、接続線78、80が側壁12、14の方向に垂直になる向きに配置することができる。これは、パネル10の上縁又は下縁に沿う段付き形態を生成する。接続ブロック60は、低い面74が、パネル10の外縁と同じ高さであり、高い面72がパネル10の縁の外側に延在するようにパネル10に挿入されるように構成される。その結果生じる段付き形態は、第1のパネル10に対して90°の向きの第2のパネル10の側壁12、14に相補的な形状である。これによって、壁から壁又は壁から床の建物内の90°接合部を容易に生成することができる。これは図15に見ることができる。
【0055】
第2の形態では、接続ブロック60は、接続線78、80が側壁12、14の方向に平行になる向きに配置することができる。接続ブロック60の高い面72は、連続した高い面が形成されるように整列し、低い面74は連続した低い面を形成する。その結果生じる形態は、第1のパネル10に対して90°の向きの第2のパネル10の長手方向の縁に相補的な形状である。これによって、床のコルゲーションの方向が壁の方向と同じ場合に、壁から床への接続が可能となる。
【0056】
図16は屋根コネクタブロック94を示す。屋根コネクタブロック94は、接続ブロック60の第1の側縁64と類似の第1の側縁96、及び接続ブロック60の第3の側縁68と類似の第3の側縁98を有する。屋根コネクタブロック94は、それぞれが三つのコルゲーション波形を通じて延在する第2の側縁100及び第4の側縁102を有する。
【0057】
屋根コネクタブロック94は、第2の側縁100から第4の側縁102に向かって延在する第1の部分106、及び第4の側縁102から第2の側縁100に向かって延在する第2の部分108を有する外面104を有する。第1の部分106と第2の部分108は中央線110に沿ってつながる。第1の部分106及び第2の部分108はそれぞれ、中央線110に向かって約18°上向きの角度を有する。屋根コネクタブロック94が壁パネル10の上に挿入されると、屋根が18°の勾配を有する状態で屋根パネル(図示せず)を屋根コネクタブロック94に固定することができるような構成となっている。
【0058】
代替の接続ブロック120が図17図21に示される。代替の接続ブロック120は、接続ブロック60と同じ原理の特徴、すなわち、四つの側縁64、66、68、70によって画定される外面62、実質的に平面状の高い面72、実質的に平面状の低い面74、実質的に平面状の傾斜面76、並びに第1の接続線78及び第2の接続線80を有する。
【0059】
接続ブロック60と同様に、代替の接続ブロック120の四つの側縁64、66、68、70のそれぞれは、奥面82及び外向き面84を有して、パネル10のコルゲーションの一つの波形内に位置するような形状である。第3の側縁68は、その外向き面84に外向きに延在する延長部86を有する。
【0060】
接続ブロック60と代替の接続ブロック120との違いは、前者は所望の形状に成形されるが、後者は、所望の形状に折り曲げられるように構成された単一のカットシート122から形成されるという点である。その結果、代替の接続ブロック120の奥面82及び外向き面84は、接続ブロック60のように相互接続するウェブによって接合されていない。
【0061】
同様に、代替の屋根コネクタブロック124が図22図25に示される。代替の屋根コネクタブロック124は、成形ではなくて単一のカットシートから形成されることを除いて、屋根コネクタブロック94の主な特徴のすべてを有している。代替の屋根コネクタブロック124は、中央に配置された複数の穴126を有する。中央に配置された穴126は、代替の屋根コネクタブロック124を形成するのに必要な材料の量を減らすとともに、例えば断熱材を挿入するために、パネル10の内部にアクセスすることを可能にする。
【0062】
コネクタブロックを、屋根コネクタブロック124と同様に外面104が側縁96、98、100、102に垂直であるように形成することができることは理解されよう。このようなコネクタブロックは、壁から床への接続のためなどに、接続ブロック60、120の代わりに使用して、パネルに被せることができる。少なくとも一つのコネクタブロックが、必要に応じて、剛性を与えるためにパネル10の内部に配置されてもよいこともまた予想される。
【0063】
パネル10は、第1の側壁12及び第2の側壁14のコルゲーションの各凹部内に配置された開口130によって、互いに係止することができる、及び/又は、接続ブロック60、120又は屋根コネクタブロック94、124に係止することができる。使用時、これらの開口130は、接続ブロック60、120における関連する開口132、又は屋根コネクタブロック94、124における関連する開口134と位置が合うように構成される。
【0064】
パネル10を互いに係止すること、又は接続ブロック60、120に係止することは、図26図28に示されるような締結具140の使用によって達成される。各締結具140は、環状の頭部144から延在する軸142を有し、軸142はその周囲に幅広のねじ山146を有する。ねじ山146は、開口130、132、134と係合するように構成される。締結具140は、アレンレンチ、六角棒スパナ、ねじ回し、又は類似の工具によって操作されるように構成された単一の作動ソケット148を頭部144内に有する。
【0065】
本発明の好ましい実施形態では、開口130、132、134は、関連する本体の凹部を伴ってもよい。これは、開口130、132、134を位置合わせすること、及び締結具140を開口内に容易に配置することの助けになると思われる。
【0066】
上で説明されたパネル10は、図3及び図4のL字形の第2の姿勢、又は図1及び図2の組立形態にするために第1の曲がり目22及び第2の曲がり目24両方の周りで曲げることを必要とする平坦なパネルのどちらかで出荷されると思われる。他の出荷及び貯蔵構成、特に、90°より小さな角度で第1の曲がり目22及び/又は第2の曲がり目24の周りで曲げる構成も可能であることは理解されよう。
【0067】
上で説明された壁部50は、各パネル10にわずかな外形変化のある直線状であるが、湾曲した壁部150を形成することも可能であることは理解されよう。このような湾曲した壁部150の誇張した例が図29に示される。
【0068】
別の代替の壁パネル210が図30図33に示される。壁パネル210は、曲線のコルゲーション材料から形成され、第1の側壁212、第2の側壁214、及びベース216を有する。ベース216は、第1のベース部218及び第2のベース部220を有する。
【0069】
図32の実施形態では、各側壁212、214は、ベース216から離れるように約340mm延在する。ベース216の幅は約150mmである。各パネルは、長手方向に約2400mm延在する。
【0070】
パネル210は、コルゲーションが長手方向に延在するような向きにされる。図示の実施形態では、各側壁212は、コルゲーションの約4.5波長に相当し、ベース216はコルゲーションの約2波長に相当する。
【0071】
第1の側壁212が第1の曲がり目222に沿って第1のベース部218に接続され、第1の曲がり目222がパネル210に沿って長手方向に延在するような構成になっている。同様に、第2の側壁214は、第2の曲がり目224に沿って第2のベース部220に接続され、第2の曲がり目224はパネル210に沿って長手方向に延在する。第1の曲がり目222及び第2の曲がり目224はともに90°曲がっている。
【0072】
第1のベース部218は、中央曲がり目226に沿って第2のベース部220に接続される。中央曲がり目226もまた約90°であるが、第1の曲がり目222及び第2の曲がり目224とは反対側のパネル210の面において約90°である。したがって、パネル210は、断面を見たとき、図30のように、概ね「W字形」形態を形成する。
【0073】
中央曲がり目226は、パネル210のための自然屈曲点を形成するように構成される。これは、中央曲がり目226に沿って材料を薄くすることによって、又はミシン目を設けることによって、又は他の手段によって行うことができる。側壁212、214にわずかな圧力を加えることによって、パネル210を、図30及び図31に示された第1の姿勢から、第1のベース部218及び第2のベース部220が、中央曲がり目226の周りで互いに対して回転して、平行になり、直線状のベース216を形成する形態になり、図32及び図33に示された第2の姿勢に動くような構成になっている。この動きによって、第1の側壁212と第2の側壁214は、ベース216によって間隔を空けられた平行な形態になることが理解されよう。したがって、パネル210は、断面を見たとき、図32のように、概ね「U字形」形態を形成する。パネル210は、内側端部にベース216、外側端部に開放空間228を有する。
【0074】
図30及び図31に示された第1の姿勢は、保管形態に相当する。図32及び図33に示された第2の姿勢は、組立形態に相当する。
【0075】
図34図39は、それぞれが組立形態の複数のパネル210を使用して壁部を組み立てる様々な方法を示す。それぞれの場合で、第1のパネル210aと第2のパネル210bとの間での組立を説明するが、パネルを連続して同じように追加することができることは理解されよう。
【0076】
図34及び図35は、最小の壁厚さが1枚のシートである壁部240を示す。この実施形態では、第1のパネル210aは、そのベース216aが壁部240の内側端部に相当し、その開放空間228aが壁部240の外側端部の方を向くように配置される。
【0077】
第2のパネル210bは、第1のパネル210aの開放空間228aに導入される。第2のパネル210bは、第1のパネル210aと同じ方向を向き、その開放空間228bは壁部240の外側端部の方を向く。
【0078】
第2のパネル210bは、コルゲーションの約1.5波長分、第1のパネル210a内に位置する。言い換えれば、第1のパネル210aの開放空間228aのすぐ隣のコルゲーションの波は、約1.5波長分を通じて、第2のパネル210bのベース216bのすぐ隣のコルゲーションの波の外側に位置し、それと接触する。これらの波の形状は相補的であることは理解されよう。
【0079】
壁部240は側壁212、214を有し、側壁212、214はそれぞれ、内側端部からはじめの三つのコルゲーションの間で1枚の側壁212、214の厚さであり、次いで、さらなる1.5波長の間で2枚の側壁212、214の厚さであることがわかる。パネル210を連続して追加すると、側壁242、244の厚さは、1.5波長ごとに1枚の厚さと2枚の厚さが互い違いになることは理解されよう。
【0080】
壁240の外側端部は、そのベース216が壁240の外側端部を形成するように、最後のパネル210を反対向けにすることによって形成することができることは理解されよう。
【0081】
図36及び図37は、そのほとんどの範囲に沿って2枚のシートの最小の壁厚さを有する壁部250を示す。この実施形態では、第2のパネル210bは、コルゲーションの約2.5波長分、第1のパネル210a内に位置する。
【0082】
壁部250は側壁252、254を有し、側壁252、254はそれぞれ、内側端部からはじめの二つのコルゲーションの間で1枚の側壁212、214の厚さであり、次いで、次の2波長の間で2枚の側壁212、214の厚さであり、さらなる半波長の間で3枚の側壁212、214の厚さであることがわかる。パネル210を連続して追加すると、側壁252、254の厚さは、1.5波長の間の2枚の厚さと次の0.5波長の間の3枚の厚さとが互い違いになることは理解されよう。
【0083】
図38及び図39は、そのほとんどの範囲に沿って4枚のシートの最小の壁厚さを有する壁部260を示す。この実施形態では、第2のパネル210bは、コルゲーションの約3.5波長分、第1のパネル210a内に位置する。
【0084】
壁部260は側壁262、264を有し、側壁262、264はそれぞれ、内側端部からコルゲーションのはじめの波長の間で1枚の側壁212、214の厚さであり、次いで、次の波長の間で2枚の側壁212、214の厚さであり、次の波長の間で3枚の側壁212、214の厚さであり、次の波長の間で4枚の側壁212、214の厚さであり、最後の半波長の間で5枚の側壁212、214の厚さであることがわかる。パネル210を連続して追加すると、側壁262、264の厚さは、半波長ごとに4枚の厚さと5枚の厚さとが互い違いになることは理解されよう。
【0085】
図30の第1の姿勢にあるパネル210は、輸送及び保管のために容易に積み重ねることができ、そのように積み重ねたものから容易に取り出すことができることは理解されよう。図40及び図41は、輸送できるようになっているパネル210の積み重ねたもの270を示す。
【0086】
使用時、壁部240、250、260は、図42に示されるような、少なくとも一つのチャネル部材272内に拘束することができる。各チャネル部材272は断面が概ねU字形であり、中央ウェブ274及び二つの側方フランジ276を有する。側方フランジ276はそれぞれ内側リップ278を有する。
【0087】
側方フランジ276がほぼパネル210のベース216の幅だけ間隔を空けられているような構成になっている。
【0088】
各側方フランジ276は、その長さに沿って間隔を空けた複数の受け開口280を有する。
【0089】
図43及び図44に示されるように、チャネル部材272は、ウェブ274を第1のウェブ部282と第2のウェブ部284とに分ける長尺の曲がり目286をウェブ274に沿って有してもよい。このようにして、チャネル部材272は、積み重ねが便利なように「W字形」に外向きに曲げることができる。
【0090】
図45及び図46は、パネル210をチャネル部材272内にピン留めするのに使用するために構成された変形可能な締結具290を示す。各締結具290は、環状のベース294から延在する軸292を有し、軸292は、その周囲に配置された複数の「一方向」のクリックインタブ296を有する。締結具290は、チャネル部材272の受け開口280及びパネル210の側壁212、214の対応する開口に配置されて、パネル210をチャネル部材272に対して保持する係止位置に「スナップ」されるように構成される。
【0091】
図47は、パネル210及びチャネル部材272を使用して建物200を組み立てることができる方法の例を示している。先に説明した実施形態のパネル10及び接続ブロック60を使用して類似の組立を達成することができることは理解されよう。
【0092】
必要に応じて、壁強度をより高くするために、パネル210よりも角張ったコルゲーション材料から構成されたパネル10を、類似の態様で壁パネル240、250、260に構成することができることもまた理解されよう。
【0093】
当業者には明らかであろう修正及び変更は、本発明の範囲内であると考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
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図22
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図27
図28
図29
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図31
図32
図33
図34
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図39
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図41
図42
図43
図44
図45
図46
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【国際調査報告】