特表2021-532354(P2021-532354A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-532354壁板切り込み、折り割り、および縁部外観試験手順
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532354(P2021-532354A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】壁板切り込み、折り割り、および縁部外観試験手順
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20211029BHJP
【FI】
   G01M99/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-503846(P2021-503846)
(86)(22)【出願日】2019年7月17日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月4日
(86)【国際出願番号】US2019042109
(87)【国際公開番号】WO2020023253
(87)【国際公開日】20200130
(31)【優先権主張番号】62/711,174
(32)【優先日】2018年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/375,670
(32)【優先日】2019年4月4日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】596172325
【氏名又は名称】ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】ワンダーリッチ、ジェリー ディ.
(72)【発明者】
【氏名】コーク、ジョン エー.
(72)【発明者】
【氏名】コクラン、チャールズ ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス、ティム
(72)【発明者】
【氏名】オモド、ジェナー
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AD35
2G024BA11
2G024CA04
2G024DA04
(57)【要約】
手順は、壁板パネルの切り込み、折り割り、および縁部外観を評価するために提供され、ベンチトップ板切り込みデバイスを使用して、一定の既知の力で、ナイフで壁板パネルに切り込みを入れることと、破断力を測定するように、万能板試験機において切り込みを入れられたパネルを折り割りして、折り割りされたパネル縁部を形成することと、折り割りされたパネル縁部に対して直線縁部を配置して、パネルの上面上の複数の位置、およびパネルの裏面上の複数の位置における、折り割りされたパネル縁部と直線縁部との間のギャップを測定することによって、折り割りされたパネル縁部のきれいさを測定することと、指数スコアを作成するように、測定されたすべてのギャップの平均をとることと、を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁板パネルの切り込み、折り割り、および縁部外観を評価するための手順であって、
ベンチトップ板切り込みデバイスを使用して、一定の既知の力で、ナイフで壁板パネルに切り込みを入れることと、
破断力を測定するように、万能板試験機において前記切り込みを入れられたパネルを折り割りして、折り割りされたパネル縁部を形成することと、
前記折り割りされたパネル縁部に対して直線縁部を配置して、前記パネルの上面上の複数の位置、および前記パネルの裏面上の複数の位置における、前記折り割りされたパネル縁部と前記直線縁部との間のギャップを測定することによって、前記折り割りされたパネル縁部のきれいさを測定することと、
前記測定されたすべてのギャップの平均をとり、指数スコアを作成することと、を含む、手順。
【請求項2】
12インチ×16インチのサンプルサイズの前記壁板パネルを提供することをさらに含む、請求項1に記載の手順。
【請求項3】
前記ベンチトップ切り込みデバイスが、
第1の端部および反対側の第2の端部を有するフレームであって、作業領域が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に画定されており、各端部が、支持体に接触するために構成された少なくとも1つの脚部を有する、フレームと、
前記フレームに接続され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する軌道部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間を移動するために、前記軌道部にスライド可能に取り付けられたキャリッジと、
上側面、前記キャリッジに枢動可能に接続されたピボット端部、および反対側のナイフ取付端部を有するアームと、
前記ナイフ取付端部に取り付けられたナイフブレードと、
前記軌道部に沿った前記キャリッジのユーザの力を動力とする引っ張り運動を達成するために前記キャリッジに接続された動力伝達要素であって、前記アームが、前記軌道部に沿った前記キャリッジの前記運動の方向を横切る軸に沿って枢動する、動力伝達要素と、
前記アームに関連付けられて、前記アームから突出し、前記アームに力を加えるための重りを受容するために構築および配設された重り支柱と、を含む、請求項1に記載の手順。
【請求項4】
前記切り込みが、ユーザが前記キャリッジ上の動力伝達デバイスをつかみ、前記サンプルパネルを横切って前記ナイフを引くことによって実行される、請求項3に記載の手順。
【請求項5】
前記パネルに加えられる前記一定の既知の力が、はかりが前記アームに配置されたときに、2.5ポンドの張力を提供するのに十分な重りを前記重り支柱に加えることによって達成される、請求項1に記載の手順。
【請求項6】
前記ベンチトップ切り込みデバイスの下に所望のサンプルパネルを配置することと、前記ベンチトップ切り込みデバイス上のナイフの移動方向において、前記パネルの第1および第2の縁部の各々で、壁板のストリップをさらに配置することと、をさらに含む、請求項1に記載の手順。
【請求項7】
前記パネルの前部の前記ナイフによって作製された切り込み線に沿って前記パネルの裏面に荷重が加えられるように、前記サンプルパネルが、前記万能試験装置上に配置される、請求項1に記載の手順。
【請求項8】
前記サンプルが、前記パネルを2つの半分に分割する前記万能試験装置から取り出され、前記半分が、およそ90度の角度に折り曲げられ、前記パネルの後面紙に、ナイフを使用して完全に切り込みが入れられる、請求項7に記載の手順。
【請求項9】
前記測定ステップが、前記パネルの前記上面上の3つの位置、および前記パネルの前記裏面上の3つの位置における、前記折り割りされたパネル縁部と前記直線縁部との間の前記ギャップを測定することと、
前記パネルの前記裏側および前記表側のうちの少なくとも一方の、上縁部および下縁部のうちの一方から2インチの第1の位置、前記縁部の中央にある第2の位置、および前記上縁部および下縁部の他方から2インチの第3の位置で、前記縁部を測定することと、
前記直線縁部が前記パネルの仮定の折り割りされた縁部と平行になるように、前記折り割りされたパネル縁部に対して前記直線縁部を配置することと、をさらに含む、請求項1に記載の手順。
【請求項10】
前記指数が、
(切り込み力、ポンド)+(ギャップ平均)+(0.1X折り割り力、ポンド)のように計算される、請求項1に記載の手順。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、建設材料の試験手順および関連付けられたデバイス、より具体的には、切り込み線に沿って切り込みおよび破損されたときの、石膏壁板建設パネルの性能を一貫して試験するための手順に関する。
【0002】
建設作業員の間では、壁板パネルを設置するときに、万能ナイフで面する紙に切り込みを入れ、その後、切り込み線に沿って手でパネルに衝撃を与えてパネルを破損させることによって、パネルが簡単にサイズに合わせてトリミングされることができるのが通例である。このような手順は、パネルの「切り込みしてボキッと折る」、「切り込みして破断」、または「切り込みして折り割り」と時々呼ばれる。適切に実行された場合、パネルは、切り込み線に沿ってきちんとおよび完全に破損する。
【0003】
不適切に切り込みが入れられ、折り割りされたパネルは、真の正方形で、きれいな縁部を作製するように、追加の労力を必要とする。加えて、折り割りされた縁部を修正するように使用される従来のやすり、または紙やすりで磨く手順は、職場に不要なほこりを作製する。縁部のクリーニングと時々呼ばれる、この余分な労力は、適切な接合仕上げのために、隣接する壁板パネル間に真っ直ぐで比較的タイトな接合をもたらすことが好ましい。また、異なる型式の壁板パネル、および異なる製造元会社によって製造されたパネルは、しばしば、切り込みおよび折り割り特性が異なることがわかっている。より高いナイフ切り込み力、折り割り力、および板縁部をきれいにするように追加の余分な作業を必要とする、壁板パネルは、必要な力がより低く、カット縁部がよりクリーンなパネルよりも商業的に望ましくない。施術者、同様に壁板製造業者のために、切り込みおよび折り割り性能に対して競争力のある建設パネルを評価できることが望まれる。
【0004】
したがって、製造された壁板パネルを、それらの切り込みおよび折り割りまたはボキッと折れる特性に関して比較するための手順および関連する装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
上で列記のニーズは、壁板または乾式壁パネルに切り込みを入れるのに必要な力の量、切り込み線に沿ってパネルを折り割りし破断する力の量、およびカット縁部の外観を、単純に、客観的に、および比較的正確に測定する本壁板品質試験手順によって満たされるか、または超えられる。指数スコアは、これら3つの変数すべてを組み込んだこの手順で開発された。より低い指数スコアは、壁板請負業者がより高い指数スコアを有するパネルよりも使用するのに好ましい、壁板パネルを示す。
【0006】
本手順の特徴は、実行が簡単および高速であり、安価であり、および生成するデータにおいて非常に区別できることである。顧客に重要な壁板の性能の要因は、正確に測定および監視される。この手順からのデータは、
1)上で列記の壁板請負業者の特質を監視および傾向分析することと、
2)顧客のためのこれらの望ましい特質における改善を測定するように、将来の製品品質改善プロジェクトを実施することと、
3)製造プロセス、形式、および原材料の相違を評価することと、
4)市場投入前に新製品を評価することと、
5)競合製品の性能を監視することと、
6)顧客の苦情調査の一環としてサンプルを評価することと、を行うように、使用可能である。
【0007】
本試験手順は、次の主な手順を包含する。
1)米国特許第10,124,503号に開示され、参照によって組み込まれる好適な例である、ベンチトップ板切り込みデバイスの使用による、12インチ×16インチの壁板パネルサンプルへ、特定の、および測定可能なナイフ切り込み圧力を加える。
2)万能板試験機において、裏向きで切り込まれた、切り込みを入れられたパネルサンプルを折り割りすること。この機械は、ASTMおよびU.L.強度要件への準拠を確認するように、ASTMによって認識されており、パネルの曲げ強度の測定のために使用される。この新しい試験での、より低い折り割り力は、請負業者の優先属性を示す。
3)1つの数値測定を取得するように、カット縁部に対してスチール直線縁部を配置して、カット縁部と直線縁部との間のギャップを測定することによって、サンプルの上面上での3回の測定、および裏面上での3回の測定、6つすべてを一緒に平均する、カットパネル縁部のきれいさ/縁部外観の測定。この測定システムは、反復性および再現性に対する統計的なゲージR&R分析に合格している。より低い数字は、請負業者の優先属性を示す。
4)指数スコアは、ナイフ切り込み力、折り割り力、および縁部外観の値を加算することによって計算される。指数スコアは、あるメーカーまたは製品と他との間の試験データの迅速で統計的な比較を可能にする。
【0008】
より具体的には、手順は、壁板パネルの切り込み、折り割り、および縁部外観を評価するために提供され、ベンチトップ板切り込みデバイスを使用して、一定の既知の力で、ナイフで壁板パネルに切り込みを入れることと、破断力を測定するように、万能板試験機において切り込みを入れられたパネルを折り割りして、折り割りされたパネル縁部を形成することと、折り割りされたパネル縁部に対して直線縁部を配置して、パネルの上面上の複数の位置、およびパネルの裏面上の複数の位置における、折り割りされたパネル縁部と直線縁部との間のギャップを測定することによって、折り割りされたパネル縁部のきれいさを測定することと、測定されたすべてのギャップの平均をとり、指数スコアを作成することと、を含む。
【0009】
一実施形態において、壁板パネルは、12インチ×16インチのサンプルサイズで提供される。サンプルパネルに切り込みを入れるように、ナイフによって加えられた力は、ベンチトップ切り込みデバイスのアームに接続されたスケールによって測定されて、およそ2.5ポンドであることが好ましい。また、その力を加えるためにアームに適用された重りは、スチールワッシャーであることが好ましい。切り込みは、ユーザがベンチトップ切り込みデバイスのキャリッジ上の動力伝達デバイスをつかみ、好ましくはハンドルである、動力伝達デバイスを使用してサンプルパネルを横切ってナイフを引くことによって実行される。
【0010】
方法を実行するときに、パネルがナイフによって切り込みが入れられた後、パネルは、荷重がパネルの裏面に加えられるように、しかしパネルの上面上にナイフによって作製された切り込み線に沿って、万能試験装置に配置される。次に、サンプルは、パネルを2つに分割する、万能試験装置から取り出され、半分は、およそ90度の角度に折り曲げられ、パネルの後面紙は、ナイフを使用して完全に切り込みが入れられる。半分の1つは、縁部のきれいさを測定および評価するために使用される。直線縁部は、カットパネル縁部に対して、好ましくは縁部に平行な向きで配置され、カットパネル縁部と直線縁部との間のギャップは、複数の離間した点で測定される。このような3つのポイントが、パネルの前面と後面の各々で測定されることが好ましい。なおさらに好ましい実施形態において、測定は、上縁部から2インチの第1の位置、縁部の中央の第2の位置、および下縁部から2インチの第3の位置で、パネルの裏側および表側の縁部で実行される。
【0011】
別の実施形態において、手順は、壁板パネルの切り込み、折り割り、および縁部外観を評価するために提供され、ベンチトップ板切り込みデバイスを使用して、2.5ポンドの力で、ナイフで壁板パネルに切り込みを入れることと、示された力レベルで万能板試験機において切り込みを入れられたパネルを折り割りして、折り割りされたパネル縁部を形成することと、折り割りされたパネル縁部に対して平行な配向で直線縁部を配置して、パネルの上面上の3つの位置、およびパネルの裏面上の3つの位置における、折り割りされたパネル縁部と直線縁部との間のギャップを測定することによって、折り割りされたパネル縁部のきれいさを測定することと、測定されたすべてのギャップの平均をとり、指数スコアを作成することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本試験手順に従って試験するためのサンプルを提供するように使用される壁板パネルの上面図である。
図2】手順の一部としてパネルに切り込まれた切り込み線を示している、図1のパネルの側面図である。
図3】本手順での使用に好適な板切り込みデバイスの上面図である。
図4】サンプル壁板パネルに切り込みを入れるために配設された図3の板切り込みデバイスの断片的な上面図である。
図5】重りとカッティングブレードを備えて示された図3の板切り込みデバイスのカッティングアームの側面斜視図である。
図6】適切な重りを有するようにアームを較正するステップを示している、図5の板切り込みデバイスの側面図である。
図7】試験される壁板パネルの上に配置して示された本カッティングアームの拡大図である。
図8】サンプル壁板パネルに切り込みを入れるステップを実行する使用における図3の板切り込みデバイスの上面斜視図である。
図9】万能試験デバイスによって折り割りされたサンプル壁板パネルの正面斜視図である。
図10】壁板パネルサンプルが、折り曲げて裏紙に切り込みを入れ、パネルを折り割りすることによって分離されているところの上面透視図である。
図11】壁板パネルの切り込みが入れられ、折り割りされた縁部と、様々なポイントでの直線縁部とを比較するステップの上面図である。
図12図11において示された直線縁部のためのセットアップ図を備えたサンプルの壁板パネルである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで図1および図2を参照すると、壁板パネルは、概して10で示され、前または上面紙側12、裏側14、および周辺縁部16を有する。好ましいパネル10は、紙で覆われた石膏壁板であるが、他の構造パネルは、それらが紙で覆われている限り、本プロセスに好適であると考えられる。当技術分野において既知であるように、パネル10は、4フィートX8フィートのシート、同様に幅4フィート、長さ9、10および12フィートで提供される。本プロセスでは、パネル10は、より小さなサンプルサイズにカットされ、これは、用途に合わせて変化し得るが、一実施形態において、12インチX16インチである。ほとんどのパネルは、4フィート幅で製造されているため、これは、交差方向または垂直方向として示される。長い寸法は、パネルがコンベアライン上で製造されるときに、その側が移動方向に平行になるので、平行方向として示される。サンプルパネルは、16インチの側が平行方向から取られるように、1つの12インチX16インチのサンプルがカットされるように取られ、1つのそのようなサンプルパネルは、16インチの側が交差方向から取られるように取られる。石膏壁板は、交差方向に破壊されるときに曲げ強度がより強くなることがわかっているため、Underwriters Laboratories(U.L.)のガイドラインに従ってパネルの曲げ強度を試験するときに、交差方向および平行方向の両方からサンプルが採取される。さらに、試験されたパネルの一貫性を維持するため、本手順は、70°Fおよび50%の相対湿度で実施することが好ましい。
【0014】
本プロセスにおいて、そのような2つのサンプル10´は、パネル10から採取される。サンプルは、板サンプルのテーパー縁部を含むことができる。12インチの線18は、16インチの寸法のおよそ中間点で各サンプル10´の面12上にマークされ、周辺縁部16に切込みが入れられるか、またはマークが付けられている(図2)。その後、線18は、サンプルの裏側14に移される。次に、試験片10´は、一定の重量を有するように、50%±2%の相対湿度を有する雰囲気中で75°±2°Fの温度で調整される。
【0015】
ここで図3および図8を参照すると、ベンチトップ切り込みデバイスは、概して20で示され、作業台などの支持体22上に取り付けられて示されている。デバイス20は、参照により組み込まれる米国特許出願番号第15/419,476号においてさらに詳細に記載されている。デバイス20には、第1の端部26および反対側の第2の端部28を有するフレーム24が含まれ、第1の端部と第2の端部との間に作業領域30が画定されている。第1および第2の端部26、28の各々は、支持体22に接触するように構成された、少なくとも1つの、好ましくは一対の脚部32を有する。好ましい実施形態において、各脚部32は、下端部36で弾力性のあるゴムのような足34が提供されている。下端部36の反対側で、各脚部32は、細長いバー40に接続された、上端部38を有する。
【0016】
好ましい実施形態において、細長いバー40のうちの1つは、第1および第2の端部26、28の各々で、脚部32の上端部38の間に取り付けられる。また、脚部32および細長いバー40は、アルミニウムなどの頑丈で、軽量な材料で作られていることが好ましい。図示の実施形態において、細長いアルミニウムバー40は、重量およびコストを低減するように、好ましくは穿孔されている。また、少なくとも1つの安定化バー42は、一対の細長いバー40の各々に対して横方向に取り付けられている。追加の構造的支持のために、脚スタビライザー44は、2つの端部26、28の各々で、隣接する脚部32に接続されている。他の同様の材料が企図されているが、スタビライザーバー42および脚スタビライザー44は、アルミニウムなどの剛性で軽量の材料で作られており、従来の「L」ブラケット材として形成されていることが好ましい。フレーム構成要素32、40、42、および44は、当技術分野において既知であるように、ろう付け、溶接、ブラケット、留め具などによって、一緒に固定されて頑丈なユニットを形成する。
【0017】
軌道部46は、フレーム24に、好ましくは対向する脚スタビライザー44の間に接続され、第1の端部26と第2の端部28との間に延在する。他の構成が企図されているが、軌道部46は、各々が、対向する端部26、28の各々で脚部32の間に延在する、概して円筒形の平行な中実ロッドの対で作られており、脚スタビライザー34に依存する対応するロッドブラケット50に、対応する端部48に、またはその近くに取り付けられていることが好ましい。ロッド端部48は、当技術分野において周知のように、止めねじ、キー、折り割り摩擦嵌合、化学接着剤、溶接などによってブラケット50内の所定の位置に保持される。
【0018】
ここで図3図4、および図8を参照すると、キャリッジ52は、第1の端部26と、第2の端部28との間に移動するために、軌道部46にスライド可能に取り付けられている。好ましい実施形態において、キャリッジ52は、主にある長さのアルミニウム「L」ブラケットで作られているが、他の軽量で剛性のある材料が企図されている。一対のチューブ状の低摩擦リニアベアリング54は、各々、キャリッジ52の対応する端部の近くにフランジ56を使用して取り付けられ、好ましくはフレーム端部26に向かって突出し、軌道部46のロッドと位置合わせされ、スライド可能に係合して、直線に沿って固定された軌道部に対してスライド可能に往復する。リニアベアリング54の向きは、用途に合わせて変え得る。また、リニアベアリング54のサイズは、用途に合わせて変え得るが、好ましい実施形態において、それらは、0.5インチのサイズである。
【0019】
ここで図3図5および図8を参照すると、アーム60は、上側面62、キャリッジ52に枢動可能に接続されたピボット端部64、および反対側のナイフ取付端部66を有する。好ましい実施形態において、アーム50は、キャリッジ42の中心に取り付けられているが、他の位置が企図されている。ピボット端部54は、キャリッジ52の下部フランジ68(図4図8)に、好ましくは、キャリッジ52に固定され、横方向に突出するスタブシャフト72を有するブロック70に固定される。ピボット端部64の横方向ボアは、スタブシャフト72と密接な公差を有するように設計され、スタブシャフト72と枢動可能に係合する。割りピンなどのロッキングピン74は、スタブシャフト72内の対応する貫通穴(図示せず)と係合して、アーム60を所定の位置に保持し、ゼロラッシュベアリングを作製するので、アームは、十分な横方向の遊びなしにキャリッジ52に対して枢動する。
【0020】
ここで図4図8を参照すると、アーム60のナイフ取付端部66は、交換可能に固定されたナイフブレード78を受容するように、構築および配設されたブレード凹部76を含む。他のブレードが企図されているが、好ましいナイフブレード78は、壁板設置分野における施術者に既知である従来のショップナイフブレードである。ブレード78の刃先80は、ブレードがナイフ取付端部66に設置されたときに、支持体22上に置かれ、ナイフ取付端部から角度αで突出する。
【0021】
ナイフブレード78は、ブレード凹部76と係合するねじ付きつまみねじ84(図5)を有する保持プレート82によって、ナイフ取付端部66にさらに固定される。ナイフブレード78の取り外しおよび再設置は、工具を使用せずに達成されることが企図されている。
【0022】
ここで図3図4図5、および図8を参照すると、本ベンチトップ切り込みデバイス20の別の特徴は、再現可能な切り込み性能を提供するように、特定の量の重量がアーム60に加えられることである。この重量または垂直方向の力は、従来のスチールワッシャー86(図6図8)を配置することによって加えられる。他の種類の重りが企図されているが、ワッシャー86は、好ましくは内径1〜1/16インチであり、アーム60の上側面62に関連付けられ、そこから突出する重り支柱88上にスライド可能に取り付けられる。ここで図6を参照すると、イマダゲージ(Imada Gauge)などの手持ち式スケール90は、ナイフ刃先80でアーム60に接続され、アーム60の示された重量が達成されるまで、十分なワッシャー86は、重り支柱88上に配置される。好ましい実施形態において、適用された重りは、2.5ポンドであるが、重りの量は、用途に合うように異なり得る。
【0023】
好ましい実施形態において、重り支柱88は、スチールワッシャーの従来の開口部を補完する直径を有し、アーム60の上側面62から概して垂直に突出している。特に好ましい実施形態において、重り支柱88は、通常、アーム60の上側面62から突出している。さらに、重り支柱88は、任意選択で、ピボット端部64よりもナイフ取付端部66に近いアーム60上に配置されている。
【0024】
ここで図3図4、および図8を参照すると、動力伝達要素92は、軌道部46に沿ったキャリッジのユーザ生成の運動を達成するために、キャリッジ52に接続されている。好ましい実施形態において、動力伝達要素92は、ハンドルであるが、ユーザが軌道部46に沿ったキャリッジ52の運動を制御できる限り、ロープ、ケーブルチェーン、または他の同様のデバイスが企図される。
【0025】
図4図6を参照すると、プロセスを開始するために、ベンチトップ切り込みデバイス20は、オペレータに面する支持体22上に配置される。ナイフブレード78は、ブレード凹部に挿入され、つまみねじ84を使用して固定される。ワッシャー86または他の重りは、重り支柱88上に配置され、スケール90は、ナイフ縁部80に装着され、所望の重量、好ましくは、用途によって異なる、2.5±0.1ポンドまたは他の重量が達成されるまで、アーム60上の重量が決定される。重り86およびアーム60の合計重量は、切り込み操作を実行するときに典型的な壁板設置者によって加えられる力を見積り、比較目的のためにその力を定量化するように設計されている。
【0026】
次に、図7および図8を参照すると、サンプルパネル10´は、上面紙側12を上に向けて支持体22上に配置され、ユーザは、動力伝達要素92を操作して、ブレード刃先80が周辺縁部16の近くの線18に沿った開始位置にあるように、キャリッジ52を動かす。壁板のスクラップパネル94を支持体22上のサンプル10´のいずれかの側に配置して、スクラップパネルがサンプル10´に突き当たるようにすることが好ましい。
【0027】
ユーザは、動力伝達要素92をつかんで、軌道部46を横切ってキャリッジ52を引くので、重り支柱88のワッシャー86のためにアーム60によって加えられる重量のために、ナイフブレード78の刃先80が横切って移動し、マークされた線18に沿って、サンプル10´に切り込みが入る。オペレータの手のうちの一方は、好ましくは、動力伝達要素92上にあり、他方は、好ましくは、サンプル10´上に置かれて、それを所定の位置に保持する。ナイフブレード78が後部または右端のスクラップパネル94上に置かれると、オペレータは、切り込みを完了する。ベンチトップ切り込みデバイス20の利点は、マークされた線18に沿った切り込み線の作製を標準化するが、典型的な壁板設置者と同じ方法で切り込み線を作製することである。
【0028】
ここで図9を参照すると、切り込み後、サンプル10´は、ATS万能試験機96内の上面紙12の下に配置される。サンプル10´が、サンプルの端縁部近くを支持するラック98上に配置されると、線18に沿って配置された細長いラムブレード102を有する垂直方向に移動可能なラム100は、ASTM C473に記載されている手順に従って、切り込み線に沿ってサンプルを折り割りするのに十分な垂直力を加える。機械96は、この操作のために最高の負荷率に設定され、オペレータは、サンプル10´を折り割りするのに必要な力の量を記録し、これは、壁板パネル10の型式および形式によって変わる。
【0029】
ここで図10を参照すると、サンプル10´が万能試験機96から取り出されると、破壊された、または折り割りされたサンプル10´は、およそ90度の位置に示されるように折り曲げることによって、2つの半分、10aおよび10bに分離され、万能または安全ナイフ104で、端部から端部まで完全に裏紙に切り込みを入れる。
【0030】
ここで図11および図12を参照すると、オペレータは、その後、折り割りされたパネル縁部を測定および評価するように、半分の10a、10bのうちの1つを使用する。剛性定規などの直線縁部106、または用途に応じて可変である、1/2インチX1/2インチX12インチなどの好ましい寸法を有する、スチールまたはアルミニウムバー材の長さは、折り割りされたパネル縁部108の近くに配置され、割り当てられた測定点110は、示された比較点を形成するために、直線縁部106上の軸方向に間隔を置いた位置に配置されている。好ましい実施形態において、点110は、サンプル10´の上端部および下縁部112、114からおよそ2インチ、およびサンプルの中央、上縁部および下縁部からおよそ6インチに配置される。直線縁部106は、折り割りされたパネル縁部108に沿って、および縁部に可能な限り近い仮定線116(図12)に対して、折り割りされたパネル縁部108に対して平行な位置に配置され、試験されるパネルの型式に応じて、板の切り込みおよび折り割り特性は、変化し得、その結果、不規則なカット縁部が生じ、折り割りされたパネル縁部108に十分に近い直線縁部106を配置することが困難になることを理解する。図12において、直線縁部106が、より大きなパネルとして示され、折り割りされたパネル縁部108に対応する仮定線116と直線縁部を適切に位置合わせするための技法が、示されている。
【0031】
評価中、直線縁部106は、測定点110が、パネル10a、10b、および直線縁部106上に位置合わせされるように、上部および下部サンプル縁部112、114と位置合わせされる。対応する測定点118は、直線縁部106上の点110と一致するように、パネル上にマークされている。直線縁部106は、直線縁部が最初にサンプル10a、10bの任意のコア突起に接触するまで、折り割りされたパネル縁部108の十分近くに配置される。
【0032】
直線縁部106が最も外側のコア突起と接触している状態で、オペレータは、上面紙側12の3つの測定点116で、直線縁部106と折り割りされたパネル縁部108との間の距離を測定し、その後、裏側14で同じプロセスを裏面で繰り返して、6つの測定値を生成する。それぞれの側12、14上の点110と点116との間の距離を測定する順序は、本プロセスにとって重要ではない。測定値を生成するには、50メトリックミリメートルスケールを使用することが好ましいが、用途に応じて他のスケールが検討される。すべての測定は、直線縁部106の縁部から、隣接する板試験片上の紙/コアラインの折り割りされたパネル縁部108まで、メトリック定規の50スケール上の最も近いはかりまで行われる。最も近いはかりまで測定を行うことが、好ましく、「1」の読み取り値は、記録される最低の読み取り値である。6つの測定値が収集されると、それらは平均化されて指数が作成される。
【0033】
好ましい指数は、次の式を使用して達成される。
(切り込み力、ポンド)+(ギャップ平均)+(0.1X折り割り力、ポンド)。
【0034】
切り込み力は、切り込み力の較正プロセス中に、イマダゲージ90(図6)に記録されたポンド(lbs.)単位の重量である。折り割り力は、サンプル10´を折り割りするように、ATS万能試験機によって必要とされた、記録された力である。
【0035】
以下の表1を参照すると、測定デバイスおよび測定を行う測定者による測定システムにおける変動量を測定する、一般的に使用されている統計ツールである、ゲージR&R調査の結果によると、本測定システムは、有効である。
【表1】
【0036】
本壁板、切り込み折り割り、および縁部外観試験手順の特定の実施形態が、本明細書に記載されたが、当業者であれば、本発明から逸脱することなく、その広い態様において、および以下の特許請求の範囲に記載されているように、変更および修正を行ってもよいことが理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】