(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532377(P2021-532377A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】高温パイプ内の流れの非侵襲的測定のための装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
G01F 1/66 20060101AFI20211029BHJP
【FI】
G01F1/66 A
G01F1/66 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2021-523568(P2021-523568)
(86)(22)【出願日】2019年7月11日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月5日
(86)【国際出願番号】US2019041359
(87)【国際公開番号】WO2020014452
(87)【国際公開日】20200116
(31)【優先権主張番号】62/697,101
(32)【優先日】2018年7月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/508,544
(32)【優先日】2019年7月11日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521013448
【氏名又は名称】アビリーン クリスチャン ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘッド,ティモシー ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】トウェル,ラスティ
【テーマコード(参考)】
2F035
【Fターム(参考)】
2F035AA06
2F035DA05
2F035DA08
2F035DA09
2F035DA14
2F035DA23
(57)【要約】
第1及び第2のトランスデューサはそれぞれ第1及び第2の導波管に連結され、第1及び第2の導波管はパイプに連結され、超音波信号は第1と第2のトランスデューサ間で交換され、当該超音波信号は第1及び第2の導波管、パイプ、並びにパイプ内の流体を通過する方法、装置、及びシステム。パイプ内を流れる流体の温度は、約600℃を超える場合がある。第1及び第2の導波管は、第1及び第2のトランスデューサをパイプから断熱し、それぞれパイプと第1及び第2のトランスデューサとの間で超音波信号を伝播し、その結果、超音波信号を交換する第1及び第2のトランスデューサの能力はパイプ内の流体の温度によって悪影響を受けない。第1及び第2の導波管は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製であり得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプに連結されるように適合された第1及び第2の導波管と、
該第1及び第2の導波管にそれぞれ連結され、前記第1及び第2の導波管、前記パイプ、並びに前記パイプ内を流れる流体を通る超音波信号を交換するように適合された第1及び第2のトランスデューサと、を備え、
前記パイプ内を流れる前記流体の温度は約600℃を超え、
前記第1及び第2のトランスデューサが、前記第1及び第2の導波管にそれぞれ連結され、前記第1及び第2の導波管が前記パイプに連結される場合、
前記第1及び第2の導波管は、前記第1及び第2のトランスデューサを前記パイプから断熱し、それぞれ前記パイプと前記第1及び第2のトランスデューサとの間で前記超音波信号を伝播し、その結果、前記超音波信号を交換する前記第1及び第2のトランスデューサの能力は、前記パイプ内を流れる前記流体の温度によって悪影響を受けない、装置。
【請求項2】
前記第1及び第2のトランスデューサと通信するように適合された制御ユニットをさらに備え、
該制御ユニットが、前記第1及び第2のトランスデューサと通信する場合、
前記制御ユニットは、
前記第1及び第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換に基づいて、前記第1及び第2のトランスデューサからデータを受信し、
前記第1及び第2のトランスデューサから受信した前記データに基づいて前記パイプ内を流れる流体の流量を決定するように、前記第1及び第2のトランスデューサ間の前記超音波信号の交換をもたらす、制御信号を前記第1及び第2のトランスデューサに送信するようにさらに適合される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1及び第2のトランスデューサが、それぞれ前記第1及び第2の導波管に連結され、前記第1及び第2の導波管が前記パイプに連結される場合、前記第1及び第2の導波管は、前記パイプの長手方向軸に対して約40度以上約70度以下の角度で前記第1及び第2の導波管を通る前記超音波信号の伝播を可能にする方法で、前記第1及び第2のトランスデューサを支持する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の導波管は、それぞれプリズムの形状で形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1及び第2の導波管のそれぞれと前記パイプとの間の接触面積は、それぞれ前記第1及び第2の導波管と前記第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、前記第1及び第2の導波管がそれぞれ先細になっている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の導波管はそれぞれ、前記パイプの外面と嵌合して係合するように構成された表面を含むように機械加工される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記パイプをさらに備え、
前記パイプの外面が、前記第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を含むように機械加工される、又は、
前記第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を形成するように、材料が前記パイプの外面に追加される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のトランスデューサは、コネクタリングを介して前記第1の導波管に連結され、
該コネクタリングが延在する凹部は、前記第1の導波管の一部に形成され、
前記コネクタリングは、
前記第1の導波管の一部が作製されている材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される、及び/又は、
前記第1のトランスデューサによって螺合されるめねじ連結を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記パイプをさらに含み、
前記パイプは、前記第1及び第2の導波管がそれぞれ前記パイプに連結される、対向する第1及び第2のコーナを規定するU字ベンドを含み、
前記超音波信号は、前記第1のコーナの前記パイプの第1の内壁から前記第2のコーナの前記パイプの第2の内壁に前記パイプ内を流れる流体を直接通過する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記超音波信号は、前記第1のコーナの前記パイプの第1の内壁と前記第2のコーナの前記パイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、前記パイプ内を流れる前記流体と平行な関係で伝わる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
非一時的なコンピュータ可読媒体と、
該非一時的なコンピュータ可読媒体に格納され、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な複数の命令であって、該複数の命令は、
前記1つ又は複数のプロセッサに制御信号を第1及び第2のトランスデューサに送信させる命令であって、該制御信号は前記第1と第2のトランスデューサ間で超音波信号の交換をもたらし、該超音波信号は第1及び第2の導波管、パイプ、並びに該パイプ内を流れる流体を通過する、命令と、
前記1つ又は複数のプロセッサに前記第1及び第2のトランスデューサ間の前記超音波信号の交換に基づいて、前記第1及び第2のトランスデューサからデータを受信させる命令と、
前記1つ又は複数のプロセッサに前記第1及び第2のトランスデューサから受信した前記データに基づいて、前記パイプ内を流れる前記流体の流量を決定させる命令と、を含む複数の命令と、を備え、
前記パイプ内を流れる前記流体の温度は約600℃を超える、システム。
【請求項14】
前記パイプに連結するように適合された前記第1及び第2の導波管と、
前記第1及び第2の導波管にそれぞれ連結されるように適合された前記第1及び第2のトランスデューサと、をさらに備え、
前記第1及び第2の導波管は、前記第1及び第2のトランスデューサを前記パイプから断熱し、それぞれ前記パイプと前記第1及び第2のトランスデューサとの間で前記超音波信号を伝播し、その結果、前記超音波信号を交換する前記第1及び第2のトランスデューサの能力は、前記パイプ内を流れる前記流体の温度による悪影響を受けない、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記非一時的なコンピュータ可読媒体及び前記1つ又は複数のプロセッサを備える制御ユニットをさらに含み、該制御ユニットは、前記第1及び第2のトランスデューサと通信するように適合されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1及び第2の導波管は、それぞれプリズムの形状で形成されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1及び第2の導波管のそれぞれとパイプとの間の接触面積が、それぞれ前記第1及び第2の導波管と前記第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、前記第1及び第2の導波管がそれぞれ先細になっている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1のトランスデューサは、コネクタリングを介して前記第1の導波管に連結され、
該コネクタリングが延在する凹部は、前記第1の導波管の一部に形成され、
前記コネクタリングは、
前記第1の導波管の一部が作製されている材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される、及び/又は、
前記第1のトランスデューサによって螺合されるめねじ連結を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記パイプをさらに含み、
前記パイプは、前記第1及び第2の導波管がそれぞれ前記パイプに連結される、対向する第1及び第2のコーナを規定するU字ベンドを含み、
前記超音波信号は、前記第1のコーナの前記パイプの第1の内壁から前記第2のコーナの前記パイプの第2の内壁に前記パイプ内を流れる前記流体を直接通過する、請求項13に記載のシステム。
【請求項22】
前記超音波信号は、前記第1のコーナの前記パイプの第1の内壁と前記第2のコーナの前記パイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、前記パイプ内を流れる前記流体と平行な関係で伝わる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
第1及び第2のトランスデューサをそれぞれ第1及び第2の導波管に連結することと、
該第1及び第2の導波管をパイプに連結することと、
前記第1及び第2のトランスデューサ間で超音波信号を交換することであって、該超音波信号は、前記第1及び第2の導波管、前記パイプ、並びに前記パイプ内を流れる流体を通過する、超音波信号を交換することとを含み、
前記パイプ内を流れる前記流体の温度は約600℃を超え、
前記第1及び第2の導波管は、前記第1及び第2のトランスデューサを前記パイプから断熱し、それぞれ前記パイプと前記第1及び第2のトランスデューサとの間で前記超音波信号を伝播し、その結果、前記超音波信号を交換する前記第1及び第2のトランスデューサの能力は、前記パイプ内を流れる前記流体の温度による悪影響を受けない、方法。
【請求項24】
制御ユニットを前記第1及び第2のトランスデューサと通信して配置することと、
該制御ユニットを使用して、制御信号を前記第1及び第2のトランスデューサに送信することであって、該制御信号は、前記第1及び第2のトランスデューサ間の前記超音波信号の交換をもたらす、制御信号を送信することと、
前記制御ユニットを使用して、前記第1及び第2のトランスデューサ間の前記超音波信号の交換に基づいて、前記第1及び第2のトランスデューサからデータを受信することと、
前記制御ユニットを使用して、前記第1及び第2のトランスデューサから受信した前記データに基づいて前記パイプ内を流れる前記流体の流量を決定することと、をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部が、高温セラミック材料製である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部が、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記パイプの長手方向軸に対して約40度以上約70度以下の角度で前記第1及び第2の導波管を通る前記超音波信号の伝播を可能にする方法で前記第1及び第2のトランスデューサを支持することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記第1及び第2の導波管は、それぞれプリズムの形状で形成される、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記第1及び第2の導波管のそれぞれとパイプとの間の接触面積が、それぞれ前記第1及び第2の導波管と前記第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、前記第1及び第2の導波管はそれぞれ先細になっている、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記パイプの外面と嵌合して係合するように構成された表面を含むように前記第1及び第2の導波管を機械加工する、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を含むように前記パイプの外面を機械加工することと、又は、
前記第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を形成するように、前記パイプの外面に材料を追加することと、のいずれかをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記第1及び第2の導波管を前記パイプに連結することは、前記第1のトランスデューサをコネクタリングを介して前記第1の導波管に連結することを含み、
該コネクタリングは、
前記第1の導波管内に形成された凹部内に延在し、前記第1のトランスデューサが螺合可能なめねじ連結を含む、及び/又は、
前記第1の導波管の一部が作製されている材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
前記第1及び第2の導波管を前記パイプに連結することは、
前記超音波信号が、第1のコーナの前記パイプの第1の内壁から第2のコーナの前記パイプの第2の内壁に前記パイプ内を流れる前記流体を直接通過するように、前記パイプのU字ベンドによって定義される、それぞれ対向する前記第1及び第2のコーナで前記第1及び第2の導波管を前記パイプに連結することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記超音波信号は、前記第1のコーナの前記パイプの第1の内壁と前記第2のコーナの前記パイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、前記パイプ内を流れる前記流体と平行な関係で伝わる、請求項33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年7月12日に出願された米国特許出願第62/697,101号の出願日の利益及び優先権を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願はまた、2019年7月11日に出願された米国特許出願第16/508,544号の出願日の利益及び優先権を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本開示は、一般に、流れ測定、より詳細には、高温パイプ内の流れを測定するための装置、システム、及び方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示の様々な実施形態は、以下に与えられる詳細な説明及び本開示の様々な実施形態の添付の図面からより完全に理解されるであろう。図面において、同様の参照符号は、同一又は機能的に類似した要素を示し得る。
【0005】
【
図1】本開示の1つ又は複数の実施形態による、パイプに連結された一対の導波管、導波管に連結された一対のトランスデューサ、及び一対のトランスデューサと通信する制御ユニットを含むシステムの概略図である。
【0006】
【
図2A】本開示の1つ又は複数の実施形態による、一対の導波管がパイプの外面と嵌合するように機械加工される、
図1のシステムの第1の実装の端面図である。
【0007】
【
図2B】本開示の1つ又は複数の実施形態による、パイプの外面が一対の導波管と嵌合するように機械加工される、
図1のシステムの第2の実装の端面図である。
【0008】
【
図3A】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1の導波管のうちの1つの第1の実装を示す斜視図である。
【0009】
【
図3B】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1の導波管のうちの1つの第2の実装を示す斜視図である。
【0010】
【
図3C】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1の導波管のうちの1つの第3の実装を示す斜視図である。
【0011】
【
図3D】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1の導波管のうちの1つの第4の実装を示す斜視図である。
【0012】
【
図4A】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1のトランスデューサのうちの1つがコネクタリングを介して当該導波管に連結されている、
図1の導波管ののうちの1つの第5の実装を示す斜視図である。
【0013】
【
図4B】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図4Aの導波管、トランスデューサ、及びコネクタリングの上面図である。
【0014】
【
図4C】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図4Aの導波管、トランスデューサ、及びコネクタリングの左側立面図である。
【0015】
【
図4D】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図4Aの導波管、トランスデューサ、及びコネクタリングの正面立面図である。
【0016】
【
図4E】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図4Aの導波管の斜視図である。
【0017】
【
図4F】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図4Aのコネクタリングの斜視図である。
【0018】
【
図5】本開示の1つ又は複数の実施形態による、
図1のシステムの1つ又は複数の構成要素(又はサブコンポーネント)と通信するように適合された制御ユニットの概略図である。
【0019】
【
図6】本開示の1つ又は複数の実施形態による、パイプに連結された一対の導波管、導波管に連結された一対のトランスデューサ、及び一対のトランスデューサと通信する制御ユニットを含む別のシステムの概略図である。
【0020】
【
図7】本開示の1つ又は複数の実施形態による、パイプに連結された一対の導波管、導波管に連結された一対のトランスデューサ、及び一対のトランスデューサと通信する制御ユニットを含むさらに別のシステムの概略図である。
【0021】
【
図8】別の例示的な実施形態による、パイプ内を流れる流体の流量を測定する方法のフローチャート(または、流れ図)である。
【0022】
【
図9】本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態を実装するためのコンピューティングデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
例示的な実施形態では、
図1に示されているように、システムが概略的に示され、全体的に参照符号100によって参照されている。システム100は、トランスデューサ105(例えば、超音波トランスデューサ)、導波管110(例えば、超音波導波管)、パイプ115、導波管120(例えば、超音波導波管)、トランスデューサ125(例えば、超音波トランスデューサ)、及び制御ユニット130を含む。パイプ115は、矢印145によって示されるように、流体が流れるように適合される外面135及び内部通路140を含む管状部材である。いくつかの例示的な実施形態では、パイプ115内を流れる流体145は溶融塩である。いくつかの例示的な実施形態では、パイプ115内を流れる流体145の温度は、約(すなわち、+/−5%〜+/−10%)600℃以上である。いくつかの例示的な実施形態では、パイプ115内を流れる流体145の温度は、約700℃以上である。いくつかの例示的な実施形態では、パイプ115内を流れる流体145の温度は、約750℃以上である。パイプ115は、内径D及び壁厚Tを規定する。システム100は、以下でさらに詳細に説明するように、パイプ115内を流れる流体145の流速(したがって、質量又は体積流量)を測定するように動作可能である。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び120、トランスデューサ105及び125、並びに制御ユニット130は、パイプ115を含む様々な直径のパイプ内を流れる流体の流速及び質量/体積流量を測定するために使用可能なキットを形成する。
【0024】
トランスデューサ105は、導波管110に連結され、導波管110は、次に、パイプ115に連結される。同様に、トランスデューサ125は、導波管120に連結され、導波管120は、次に、パイプ115に連結される。制御ユニット130は、例えば、それぞれ導線146及び148を介してトランスデューサ105及び125と通信している。導線146及び148を介してそれぞれトランスデューサ105及び125と通信することに加えて、又はその代わりに、制御ユニット130は、
図2A及び
図2Bに示されるように、トランスデューサ105及び125と無線通信することができる。
図1の実施形態では、トランスデューサ105及び125は、パイプ115に沿って長手方向に間隔を置いて、パイプ115の同じ側に互いに整列して配置される。
【0025】
トランスデューサ105及び/又は125は、導波管110及び120、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号(例えば、短い超音波パルス)を発信及び受信するように構成される。例えば、
図1に示されるように、トランスデューサ105及び125は、導波管110及び120、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号(例えば、短い超音波パルス)を発信及び受信するように構成される。
図1の実施形態では、超音波信号は、トランスデューサ105及び125の反対側のパイプ115の内壁で反射される。パイプ115を流れる流体145の流れのために、トランスデューサ105からトランスデューサ125への超音波信号の通過時間(矢印150によって示される)は、トランスデューサ125からトランスデューサ105への超音波信号の通過時間(矢印155で示される)よりも短い。この通過時間の差は、以下でさらに詳細に説明するように、超音波信号150及び155の経路に沿った流速及び質量/体積流量の正確な測定値をもたらす。
【0026】
通過時間の差は、パイプの直径によっては非常に小さい場合があるため(例えば、ナノ秒のスケールで)、制御ユニット130が、パイプ115内を流れる流体145の流速及び質量/体積流量の正確な測定値を取得するために必要な時間の分解能を確保できることが重要である。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105と125との間で超音波信号の交換をもたらす制御信号を送信し、トランスデューサ105及び125によって受信された超音波信号を評価するように構成可能な制御ユニット130は、必要な時間の分解能を確保することができる。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、特定のパイプ直径(例えば、1インチのパイプ直径の場合、必要な最小周波数は500kHz〜10MHzの範囲であり得る)に必要な時間の分解能を維持しながら、可能な限り低い周波数範囲で超音波信号を交換(すなわち、送信及び受信)することができる。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125並びに制御ユニット130は、エコー振幅及び通過時間が、縦軸が振幅を表し、横軸が時間を表す単純なグリッドでプロットされる、標準的な縦モードAスキャンの形態で超音波波形データを捕捉することができる。
【0027】
いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、容量性トランスデューサである。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、約1/2インチの直径を有する。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、1MHzの超音波信号を送信及び/又は受信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、2.25MHzの超音波信号を送信及び/又は受信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、
図4A〜
図4Fに関連して以下でさらに詳細に説明するように、それぞれ断熱導波管110及び120との良好な音響接触を行うのに好都合なねじ付きパッケージに含まれている。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、それぞれ、断熱導波管110及び120の材料に組み込まれている。いくつかの例示的な実施形態では、トランスデューサ105及び/又は125は、1.00MHzの超音波信号を送信及び/又は受信することができ、エレメント直径が1/2インチであり、ミニチュア・スクリューイン・ケーススタイル(オリンパス製品/品目型番C539−SM)の、オリンパスセントラスキャン複合斜角探触子である。
【0028】
いくつかの例示的な実施形態では、
図2A、
図3A、及び
図3Bに示されるように、導波管110及び/又は120の形状は、導波管110及び/又は120とパイプ115との間の嵌合係合を可能にするように修正される。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120は、パイプ115の外面135と嵌合して係合するように構成された表面160(例えば、曲面)を含むように機械加工される。他の実施形態では、
図2B、
図3C、及び
図3Dに示されるように、パイプ115の外面135は、導波管110及び/又は120の対応する表面170(例えば、平面及び/又は曲面)と嵌合して係合するように構成された表面165(例えば、平面及び/又は曲面)を含むように機械加工される。パイプ115の内径Dが、導波管110及び/又は120とパイプ115との間の接触面積と比較して十分に小さい(例えば、3インチ以下)こうした一実験的実施形態では、平面165を含むようにパイプ115の外面135を機械加工することにより、パイプ115への超音波信号の伝達が約10倍増加する。パイプ115の外面135を機械加工することに加えて、又はその代わりに、材料をパイプ115の外面135に追加して、表面(図示しないが、例えば、導波管110及び/又は120の平面及び/又は曲面などの対応する表面と嵌合して係合するように構成された平面及び/又は曲面など)を形成することができる。
【0029】
図1に戻り、
図2A〜
図2B及び
図3A〜
図3Dを引き続き参照すると、導波管110及び/又は120とパイプ115との間の嵌合係合は、システム100の最適な動作のためパイプ115に対する導波管110及び/又は120の適切な位置及び配向を確実にする。より具体的には、トランスデューサ105及び/又は125は、パイプ115の長手方向軸に対して角度φ
1で導波管110及び120を通る超音波信号の放出及び受信を容易にする方法で、導波管110及び120に取り付けられている。角度φ
1へのいかなる変化も、超音波信号がパイプ115の壁を通って伝わる角度φ
2及び超音波信号がパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる角度φ
3への対応する変化をもたらす。いくつかの例示的な実施形態では、角度φ
1は、約70度以上である。いくつかの例示的な実施形態では、角度φ
1は、約40度以上約70度以下である。いくつかの例示的な実施形態では、角度φ
2は角度φ
1よりも小さい。いくつかの例示的な実施形態では、角度φ
3は角度φ
2よりも大きい。
【0030】
角度φ
1は、導波管110及び120、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通る、かつそれらの間で超音波信号の音響伝達を最適化するように注意深く設定される。この最適な角度は、最大伝達角として特徴付けられる。最大伝達角は、パイプ115の内径D、パイプ115の壁厚T、導波管110及び/又は120のサイズと形状、導波管110及び/又は120、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145のそれぞれの音速、各導波管110及び120とパイプ115の外面135との間の界面でのモード変換の可能性、及び/又はパイプ115とパイプ115内を流れる流体145との間の界面でのモード変換の可能性に少なくとも部分的に依存する。
【0031】
例示的な実施形態では、
図1及び
図2を引き続き参照しながら
図3A〜
図3Dに示されるように、導波管110及び120の断熱及び音響特性は、高温パイプ115とトランスデューサ105及び125との間の導波管110及び120の寸法(すなわち、形状及びサイズ)によって少なくとも部分的に制御される。トランスデューサ105及び125の動作温度が臨界閾値を超えると、トランスデューサ105及び125は故障する。同様に、導波管110及び120内の超音波信号の減衰が大きすぎる場合、超音波信号は、トランスデューサ105及び125によって検出できないであろう。導波管110及び120は、トランスデューサ105及び125の動作温度が臨界閾値を超えず、一方でそれと同時に、導波管110及び120内の超音波信号の固有の減衰が、許容可能なレベルに維持されるように、トランスデューサ105及び125を高温パイプ115から断熱するように形状設定されている。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120は、
図3A〜
図3Dに示されるように、直角プリズムの形状で形成される。
図3B及び
図3Dに示されるように、導波管110及び/又は120はまた、導波管110及び/又は120と高温パイプ115との間の高温接触面積を減少させるために先細にされてもよい。
【0032】
直角プリズム又は先細の直角プリズムのいずれかとして示され、説明されているが、導波管110及び/又は120は、代わりに、円形プリズム(すなわち、円柱)、先細の円柱、三角プリズム、先細の三角プリズム、五角プリズム、先細の五角プリズム、別の丸プリズム、別の先細の丸プリズム、別の多角形プリズム、別の先細の多角形プリズム、又はそれらの任意の組み合わせの形状で形成され得る。
【0033】
いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム材料製である。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製であり、これは、商標デュラテック(登録商標)(例えば、デュラテック(登録商標)750)で販売されている。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、最大約1000℃の動作温度を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、約750℃で約0.49ワット毎メートル毎ケルビン(W/m*K)以下の熱伝導率を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、機械加工可能(すなわち、工作機械によって加工することができる)又はそうでなければ適切な形状に形成可能な材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、約2200〜3500メートル/秒(m/s)の範囲の音速を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、約2270メートル/秒(m/秒)(+/−75m/秒)の音速を有する材料で作製される。
【0034】
例示的な実施形態では、
図4A〜
図4Fに示されるように、トランスデューサ105及び/又は125は、それぞれ断熱導波管110及び/又は120との良好な音響接触を行うのに好都合なねじ付きパッケージに含まれている。より具体的には、トランスデューサ105及び/又は125は、コネクタリング171を介して、それぞれ、導波管110及び/又は120にそれぞれ連結されている。いくつかの例示的な実施形態では、コネクタリング171は、導波管110及び/又は120であるか、それを含むか、又はその一部である。
図4Eに目を向けると、例示的な実施形態では、凹部172は、パイプ115と係合する表面(例えば、表面160及び/又は170)の反対側の導波管110及び/又は120の端部に形成される。
図4A〜
図4Dに示されるように、導波管110及び/又は120に形成された凹部172は、コネクタリング171及びトランスデューサ105及び/又は125を受ける。
図4Fに目を向けると、例示的な実施形態では、コネクタリング171は、概して管状であり、外面173及びめねじ連結174を含む。いくつかの例示的な実施形態では、コネクタリング171の外面173は、コネクタリング171が凹部172内に保持されるような方法で凹部172内に嵌合される(例えば、プレス嵌め、締り嵌め、隙間嵌め、焼き嵌め、など又はそれらの任意の組み合わせ)。例えば、コネクタリング171の外面173と導波管110及び/又は120との間の摩擦嵌合は、コネクタリング171を凹部172内に少なくとも部分的に保持することができる。別の例では、接着剤(図示せず)は、コネクタリング171を凹部172内に少なくとも部分的に保持することができる。さらに別の例では、保持リング(図示せず)は、コネクタリング171を凹部172内に少なくとも部分的に保持することができる。いくつかの実施形態では、コネクタリング171は、導波管110及び/又は120よりも比較的延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される。
図4A〜
図4Dに示されるように、コネクタリング171が凹部172内に固定されると、トランスデューサ105及び/又は125がコネクタリング171にねじ込まれ、それによってトランスデューサ105及び/又は125を導波管110及び/又は120へ固定する。
【0035】
動作中、
図1に示されるように、例示的な実施形態では、制御ユニット130は、制御信号(例えば、高電圧パルス)をトランスデューサ105に(例えば、無線で又は導線146を介して)送信し、トランスデューサ125から(例えば、無線で又は導線148を介して)応答を待つ。制御ユニット130によってトランスデューサ105に送信された制御信号は、トランスデューサ105に経路150に沿って超音波信号を発信させる。より具体的には、トランスデューサ105は、角度φ
1で超音波信号を導波管110に発信する。角度φ
1で導波管110に発信された超音波信号は、導波管110を通って伝わり、導波管110とパイプ115の外面135との間の界面を横切る。導波管110とパイプ115の外面135との間の界面を横切った後、超音波信号は、角度φ
2でパイプ115の壁を通って伝わる。パイプ115の壁を通って伝わった後、超音波信号は、角度φ
3でパイプ115内を流れる流体145に伝わる。次に、超音波信号は、トランスデューサ105及び125の反対側のパイプ115の内壁で反射され、同様の方法で、パイプ115内を流れる流体145を通って、パイプ115の壁を通って、パイプ115の外面135と導波管120との間の界面を横切り、導波管120を通ってトランスデューサ125に伝わる。トランスデューサ125は、超音波信号に基づいて、応答を(例えば、無線で、又は導線148を介して)制御ユニット130に送信する。制御ユニット130は、トランスデューサ125からの応答を受信し、受信トランスデューサ125から受信した応答を増幅/フィルタ処理する。
【0036】
制御ユニット130が制御信号をトランスデューサ105に(例えば、無線で又は導線146を介して)送信し、トランスデューサ125からの応答を(例えば、無線で又は導線148を介して)待機する前、最中、又は後に、制御ユニット130は、制御信号(例えば、高電圧パルス)をトランスデューサ125に(例えば、無線で又は導線148を介して)送信し、トランスデューサ105からの応答を(例えば、無線で又は導線146を介して)待つ。制御ユニット130によってトランスデューサ125に送信された制御信号は、トランスデューサ120によって経路150に沿って発信される超音波信号に関して上述するものと同様の方法で、トランスデューサ125に経路155に沿って超音波信号を発信させる。したがって、これ以上詳細には説明しない。超音波信号が経路155に沿って伝わると、トランスデューサ105は、超音波信号に基づいて、応答を(例えば、無線で、又は導線146を介して)制御ユニット130に送信する。制御ユニット130は、トランスデューサ105からの応答を受信し、受信トランスデューサ105から受信した応答を増幅/フィルタ処理する。次に、コントローラ130は、通過時間及び経路150に沿って伝わった超音波信号と経路155に沿って伝わった超音波信号との間の通過時間差を計算して、パイプ115を流れる流体145の流速(したがって、質量又は体積流量)を決定する。
【0037】
いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、動作中に、(i)トランスデューサ105及び/又は125は、それぞれ、導波管110及び/又は120に取り付けることができ、(ii)導波管110及び/又は120は、高温パイプ115の外面135に取り付けることができ、かつ(iii)トランスデューサ105及び/又は125を使用して、パイプ115内を流れる流体145の高温(例えば、600℃以上、700℃以上、及び/又は750℃以上)にもかかわらず、パイプ115内を流れる流体145の流量を非侵襲的及び正確に測定することができるように、寸法設定、形状設定、及び/又は許容可能な音響及び断熱特性を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び120の少なくともそれぞれの一部は、動作中にトランスデューサ105及び125が、相互に超音波信号を送受信できるように、寸法設定、形状設定、及び/又は許容可能な音響特性を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、動作中に超音波信号を交換するためのトランスデューサ105及び125の能力が、パイプ115内を流れる流体145の高温(例えば、600℃以上、700℃以上、及び/又は750℃以上)によって悪影響を受けないように、寸法設定、形状設定、及び/又は許容可能な断熱特性を有する材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部は、動作中にトランスデューサ105及び/又は125が、パイプ115から過度の熱を引き出す「ヒートシンク」として機能しないように、寸法設定、形状設定、及び/又は許容できる断熱特性を有する材料で作製される。
【0038】
上記の許容可能な音響特性及び断熱特性を示すために、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部が形成され得るサイズ及び/又は形状の例には、
図3A〜
図3D及び
図4A〜
図4Fに示されるサイズ及び/又は形状が含まれるが、それらに限定されない。上記の許容可能な音響特性及び断熱特性を示すために、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部を作製することができる材料の例には、高温セラミック材料、ケイ酸カルシウム材料、ケイ酸カルシウム工業用セラミック、最大約1000℃の動作温度を有する材料、約750℃で約0.49ワット毎メートル毎ケルビン(W/m*K)以下の熱伝導率を有する材料、機械加工可能な材料、約2200〜3500メートル/秒(m/s)の範囲の音速を有する材料(例えば、毎秒約2270メートル(m/s)(+/−75m/s)の音速を持つ)、又はそれらの任意の組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。上記の許容可能な音響特性及び断熱特性を示すために、導波管110及び/又は120の少なくともそれぞれの一部を作製することができる材料の他の重要な音響特性には、トランスデューサ105又は125の一方からの超音波信号が導波管110及び120を通過し、トランスデューサ105又は125の他方によって検出されることを可能にするように十分に小さくなければならない音響減衰が含まれるが、これに限定されない。
【0039】
いくつかの例示的な実施形態では、制御ユニット130によってトランスデューサ105及び/又は125に送信される制御信号は、単一波高電圧パルスである。こうした一実施形態では、制御ユニット130からトランスデューサ105及び125への導線146及び148は、パイプ115内を流れる流体145の流れに伴う超音波信号及びそれに対する超音波信号との通過時間を測定するために物理的に切り替えられる(すなわち、それぞれ経路150及び155に沿って)。いくつかの例示的な実施形態では、制御ユニット130によってトランスデューサ105及び/又は125に送信される制御信号は、約250Vの高振幅パルスである。
【0040】
他の実施形態では、制御ユニット130によってトランスデューサ105及び/又は125に送信される制御信号は、高電圧波パルス列(例えば、5〜10回の振動)を有して、パイプ115内を流れる流体145の流れに伴う超音波信号とそれに対する超音波信号との間の時間差のより正確な測定(すなわち、それぞれ経路150及び155に沿って)を可能にする。高電圧波パルス列の既知の周波数は、受信トランスデューサ105及び/又は125による超音波信号のより容易な検出を可能にする。いくつかの例示的な実施形態では、制御ユニット130によってトランスデューサ105及び/又は125に送られる高電圧波パルス列は、最大約300Vの高振幅パルスを含む。高電圧波パルス列の生成を容易にするために、制御ユニット130は、USB又はAC壁プラグから電力を受け取り、高周波(例えば、1MHz、又は、トランスデューサ105及び/又は125の高周波数と一致する別の周波数)高電圧波パルス列を生成することができる電子機器(例えば、ハードウェア及び/又はソフトウェア)を含む。制御ユニット130はまた、パイプ115内を流れる流体145の流れに対して反対方向に(すなわち、経路150及び155に沿って)伝わる超音波信号の通過時間を測定するために物理的接続を変更する必要がないように、送信モードと受信モードの間を自動的に切り替えることができる電子機器(例えば、ハードウェア及び/又はソフトウェア)を含み得る。制御ユニット130はまた、パイプ115内の流体145の流れに対して反対方向に(すなわち、流路150及び155に沿って)伝播する超音波信号間の時間差に基づいてパイプ115内を流れる流体145の速度(したがって、質量又は体積流量)を決定することができる電子機器(例えば、ハードウェア及び/又はソフトウェア)を含み得る。
【0041】
例示的な実施形態では、
図1、
図2A〜
図2B、
図3A〜
図3D、及び
図4A〜
図4Fを引き続き参照しながら
図5に示されるように、制御ユニット130は、プロセッサ175及びそれに動作可能に結合された非一時的なコンピュータ可読媒体180を含む。複数の命令は、非一時的なコンピュータ可読媒体180上に格納され、命令は、プロセッサ175からアクセス可能であり、プロセッサ175によって実行可能である。いくつかの例示的な実施形態では、
図1、
図2A〜
図2B、及び
図5に示されるように、制御ユニット130は、トランスデューサ105及び125と通信している。いくつかの例示的な実施形態では、複数の命令又はコンピュータプログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体180上に格納され、命令又はコンピュータプログラムは、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、プロセッサ175)からアクセス可能であり、それらによって実行可能である。いくつかの例示的な実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、プロセッサ175)は、複数の命令(又はコンピュータプログラム)を実行して、上記の実施形態の全部又は一部を動作させる。いくつかの例示的な実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、プロセッサ175)は、制御ユニット130、1つ又は複数の他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの任意の組み合わせの一部である。いくつかの例示的な実施形態では、非一時的なコンピュータ可読媒体180は、制御ユニット130、1つ又は複数の他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの任意の組み合わせの一部である。
【0042】
例示的な実施形態では、
図6に示されるように、システムが概略的に示され、全体的に参照符号200によって参照される。システム200は、システム100の対応する機能/構成要素と実質的に同一である1つ又は複数の機能/構成要素を含み、これらの実質的に同一の機能/構成要素に、同じ参照符号が与えられる。しかしながら、導波管120及びトランスデューサ125は、システム200から省略され、導波管205(例えば、超音波導波管)及びトランスデューサ210(例えば、超音波トランスデューサ)と置き換えられる。トランスデューサ210は、導波管205に連結され、導波管205は、次に、パイプ115に連結される。制御ユニット130は、
図6に示されるように、トランスデューサ105及び210と無線通信している。トランスデューサ105及び210と無線通信することに加えて、又はその代わりに、制御ユニット130は、導線(図示しないが、例えば、
図1に示される導線146及び148と実質的に同一)を介してトランスデューサ105及び210と通信することができる。トランスデューサ105及び210は、パイプ115に沿って長手方向に間隔を置いて、パイプ115の反対側で互いに対角線上にオフセットして配置される。いくつかの例示的な実施形態では、システム200の導波管205トランスデューサ210は、パイプ115上のそれらの異なる位置を除いて、システム100の導波管120及びトランスデューサ125それぞれと実質的に同一である。
【0043】
システム200のトランスデューサ105及び/又は210は、導波管110及び205、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号を発信及び受信するように構成される。例えば、
図6に示されるように、システム200のトランスデューサ105及び210は、導波管110及び205、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号を発信及び受信するように構成される。
図6の実施形態では、対象の超音波信号は、トランスデューサ105の反対側のパイプ115の内壁で反射されず、代わりに、トランスデューサ105に近接するパイプ115の内壁からトランスデューサ210に近接するパイプ115の内壁に流体145を直接通過する。パイプ115内を流れる流体145の流れのために、トランスデューサ105からトランスデューサ210への超音波信号(矢印215によって示される)の通過時間は、トランスデューサ210からトランスデューサ105への超音波信号(矢印220によって示される)の通過時間よりも短い。この通過時間差により、超音波信号215及び220の経路に沿った流速及び質量/体積流量の正確な測定値がもたらされる。
【0044】
トランスデューサ105及び125の反対側のパイプ115の内壁で反射し、経路150及び155に沿ってパイプ115内を流れる流体145を通って伝わることなく、トランスデューサ105及び/又は210によって生成された超音波信号は、経路215及び220に沿ってトランスデューサ105に近接するパイプ115の内壁からトランスデューサ210に近接するパイプ115の内壁に直接流体145を通過する以外は、システム200の動作は、システム100の動作と実質的に同一である。したがって、システム200の動作は、さらに詳細には説明されない。
【0045】
例示的な実施形態では、
図7に示されるように、システムが概略的に示され、全体的に参照符号250によって参照される。システム250は、システム100の対応する機能/構成要素と実質的に同一である1つ又は複数の機能/構成要素を含み、これらの実質的に同一の機能/構成要素に同じ参照符号が与えられる。しかしながら、導波管110及び120並びにトランスデューサ105及び125は、システム250から省略され、導波管255及び260(例えば、超音波導波管)並びにトランスデューサ265及び270(例えば、超音波トランスデューサ)に置き換えられる。トランスデューサ265は、導波管255に連結され、導波管255は、次に、パイプ115に連結される。同様に、トランスデューサ270は、導波管260に連結され、導波管260は、次に、パイプ115に連結される。より具体的には、
図7の実施形態では、パイプ115は、導波管255及び260がそれぞれパイプ115の外面135に連結される対向するコーナ275a及び275bを規定するU字ベンドを含む。
図7に示すように、制御ユニット130は、トランスデューサ255及び260と無線通信している。トランスデューサ255及び260と無線通信することに加えて、又はその代わりに、制御ユニット130は、導線(図示しないが、例えば、
図1に示される導線146及び148と実質的に同一)を介してトランスデューサ255及び260と通信することができる。トランスデューサ255及び260は、パイプ115に沿って間隔を置いて、パイプ115の対向するコーナ275a及び275bで互いに整列して配置される。いくつかの例示的な実施形態では、システム250の導波管255及び260並びにトランスデューサ265及び270は、パイプ115上のそれらの異なる位置を除いて、それぞれシステム100の導波管110及び120並びにトランスデューサ105及び125、及び/又は、それぞれシステム200の導波管110及び205並びにトランスデューサ105及び210と実質的に同一である。
【0046】
システム250のトランスデューサ265及び/又は270は、導波管255及び260、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号を発信及び受信するように構成される。例えば、
図7に示されるように、システム250のトランスデューサ265及び270は、導波管255及び260、パイプ115、並びにパイプ115内を流れる流体145を通って伝わる超音波信号を発信及び受信するように構成される。しかしながら、
図7の実施形態では、対象の超音波信号は、パイプ115の内壁で反射されることもなく、パイプ115を通って流れる流体145を対角線上に横切って伝わることもない。代わりに、対象の超音波信号は、トランスデューサ265に近接するコーナ275aのパイプ115の内壁からトランスデューサ270に近接するコーナ275bのパイプ115の内壁に直接流体145を通過する。パイプ115内を流れる流体145の流れのために、トランスデューサ265からトランスデューサ270への超音波信号(矢印280によって示される)の通過時間は、トランスデューサ270からトランスデューサ265への超音波信号(矢印285によって示される)の通過時間よりも短い。この通過時間差により、超音波信号280及び285の経路に沿った流速及び質量/体積流量の正確な測定値がもたらされる。いくつかの例示的な実施形態では、超音波信号280及び285は、トランスデューサ265に近接するコーナ275aのパイプ115の内壁とトランスデューサ270に近接するコーナ275bのパイプ115の内壁との間の通過の少なくとも一部の間、パイプ115内を流れる流体145と平行な関係で伝わる。
【0047】
トランスデューサ105に近接するパイプ115の内壁から経路215及び220に沿ってトランスデューサ210に近接するパイプ115の内壁に直接流体145を通過することなく、トランスデューサ265及び/又は270によって生成された超音波信号は、トランスデューサ265に近接するコーナ275aのパイプ115の内壁から経路280及び285に沿ってトランスデューサ270に近接するコーナ275bのパイプ115の内壁に直接流体145を通過する以外は、システム250の動作は、システム200の動作と実質的に同一である。したがって、システム250の動作は、さらに詳細には説明されない。
【0048】
例示的な実施形態では、
図1、
図2A〜
図2B、
図3A〜
図3D、
図4A〜
図4F、
図5、
図6、及び
図7を引き続き参照しながら
図8に示されるように、方法は、全体的に、参照符号300によって参照される。いくつかの例示的な実施形態では、方法300は、ステップ305で第1及び第2のトランスデューサ(例えば、105及び125、105及び210、又は265及び270)を第1及び第2の導波管に連結し、ステップ310で第1及び第2の導波管(例えば、110及び120、110及び205、又は255及び260)をパイプ115に連結し、ステップ315で第1と第2のトランスデューサ間で超音波信号を交換し、当該超音波信号は、第1及び第2の導波管、パイプ115、及びパイプ115内を流れる流体145を通過する。いくつかの例示的な実施形態では、パイプ115内を流れる流体145の温度は、約600℃を超える。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管は、第1及び第2のトランスデューサをパイプ115から断熱し、それぞれパイプ115と第1及び第2のトランスデューサとの間で超音波信号を伝播する。その結果、超音波信号を交換する第1及び第2のトランスデューサの能力は、パイプ115内を流れる流体145の温度によって悪影響を受けない。いくつかの例示的な実施形態では、方法300はまた、ステップ320で第1及び第2のトランスデューサと通信する制御ユニット130を配置することと、ステップ325で制御ユニット130を使用して、第1及び第2のトランスデューサに制御信号を送信することであって、当該制御信号は、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換をもたらす、制御信号を送信することと、ステップ330で制御ユニット130を使用して、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換に基づいて第1及び第2のトランスデューサからのデータを受信することと、ステップ335で制御ユニット130を使用して、第1及び第2のトランスデューサから受信したデータに基づいて、パイプ115内を流れる流体145の流量を決定することとを含む。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、システム100、システム200、システム250、及び方法300のそれぞれは、パイプ115内の機械的測定なしに、高温での流量(したがって体積速度)を測定するのに適している。したがって、システム100、システム200、システム250、及び方法300のそれぞれは、より高い温度範囲によって課せられる機械的制限を克服し、導波管110及び120、110及び205、又は255及び260を介した流量及びそれらの特性のより高い温度測定での音波測定を可能にする。
【0050】
例示的な実施形態では、
図1、
図2A〜
図2B、
図3A〜
図3D、
図4A〜
図4F、
図5、
図6、
図7、及び
図8を引き続き参照しながら
図9に示されるように、上記のシステム(100、200、及び/又は250)、制御ユニット(例えば、130)、方法(例えば、300)及び/又はステップ(例えば、305、310、315、320、325、330、及び/又は335)、及び/又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上の1つ又は複数の実施形態を実施するためのコンピューティングデバイス400が示されている。コンピューティングデバイス400は、すべて1つ又は複数のバス400hによって相互接続される、マイクロプロセッサ400a、入力デバイス400b、記憶デバイス400c、ビデオコントローラ400d、システムメモリ400e、ディスプレイ400f、及び通信デバイス400gを含む。いくつかの例示的な実施形態では、記憶デバイス400cは、フロッピードライブ、ハードドライブ、CD−ROM、光学ドライブ、記憶デバイスの任意の他の形態、及び/又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、記憶デバイス400cは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD−ROM、又は実行可能命令を含み得るコンピュータ可読媒体の任意の他の形態を含むことができる、及び/又は受信できる。いくつかの例示的な実施形態では、通信デバイス400gは、モデム、ネットワークカード、又はコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意の他のデバイスを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、任意のコンピューティングデバイスは、パーソナルコンピュータ、メインフレーム、PDA、スマートフォン、及び携帯電話を含むがこれらに限定されない、複数の相互接続された(イントラネット又はインターネットによる)コンピュータシステムを表す。
【0051】
いくつかの例示的な実施形態では、上記の実施形態の構成要素のうちの1つ以上は、少なくともコンピューティングデバイス400及び/又はその構成要素、及び/又はコンピューティングデバイス400及び/又はその構成要素に実質的に類似する1つ又は複数のコンピューティングデバイスを含む。いくつかの例示的な実施形態では、コンピューティングデバイス400の上記の構成要素のうちの1つ以上は、それぞれの複数の同じ構成要素を含む。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態では、コンピュータシステムは、典型的には、少なくとも機械可読命令を実行できるハードウェア、並びに所望の結果を生成する行為(典型的には機械可読命令)を実行するためのソフトウェアを含む。いくつかの例示的な実施形態では、コンピュータシステムは、ハードウェア及びソフトウェアのハイブリッド、並びにコンピュータサブシステムを含み得る。
【0053】
いくつかの例示的な実施形態では、ハードウェアは、一般に、クライアントマシン(パーソナルコンピュータ又はサーバとしても知られる)、及びハンドヘルド処理デバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピューティングデバイス(PCD)など)などの少なくともプロセッサ対応プラットフォームを含む。いくつかの例示的な実施形態では、ハードウェアは、メモリ又は他のデータ記憶デバイスなどの機械可読命令を格納することができる任意の物理デバイスを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、ハードウェアの他の形態には、例えば、モデム、モデムカード、ポート、及びポートカードなどの転送デバイスを含むハードウェアサブシステムが含まれる。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、ソフトウェアは、RAM又はROMなどの任意のメモリ媒体に格納された任意のマシン語、及び他のデバイス(例えば、フロッピーディスク、フラッシュメモリ、又はCDROMなど)に格納されたマシン語を含む。いくつかの例示的な実施形態では、ソフトウェアは、ソースコード又はオブジェクトコードを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、ソフトウェアは、例えば、クライアントマシン又はサーバ上などのコンピューティングデバイス上で実行することができる命令の任意のセットを包含する。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、本開示の特定の実施形態用に強化された機能と性能を提供するためにソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用することもできる。例示的な実施形態では、ソフトウェア機能は、シリコンチップに直接生成することができる。したがって、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせもコンピュータシステムの定義に含まれ、したがって、本開示によって、可能な同等の構造及び同等の方法として想定されることを理解されたい。
【0056】
いくつかの例示的な実施形態では、コンピュータ可読媒体は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの受動データ記憶装置、並びにコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)などの半永久的データ記憶装置を含む。本開示の1つ又は複数の実施形態は、標準的なコンピュータを新しい特定のコンピューティングマシンに変換するために、コンピュータのRAMに具体化され得る。いくつかの例示的な実施形態では、データ構造は、本開示の例示的な実施形態を可能にし得る定義されたデータの編成である。例示的な実施形態では、データ構造は、データの編成、又は実行可能コードの編成を提供することができる。
【0057】
いくつかの例示的な実施形態では、任意のネットワーク及び/又はその1つ以上の部分は、任意の特定のアーキテクチャ上で動作するように設計することができる。例示的な実施形態では、任意のネットワークのうちの1つ以上の部分は、単一のコンピュータ、ローカルエリアネットワーク、クライアントサーバネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット、ハンドヘルド及び他のポータブル及びワイヤレスデバイス並びにネットワーク上で実行され得る。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態では、データベースは、任意の標準又は独自のデータベースソフトウェアであり得る。いくつかの例示的な実施形態では、データベースは、データベース特定ソフトウェアを介して関連付けることができるフィールド、レコード、データ、及び他のデータベース要素を有することができる。いくつかの例示的な実施形態では、データをマッピングすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、マッピングは、1つのデータエントリを別のデータエントリに関連付けるプロセスである。例示的な実施形態では、文字ファイルの場所に含まれるデータは、第2のテーブル内のフィールドにマッピングすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、データベースの物理的な場所は限定的ではなく、データベースは分散され得る。例示的な実施形態では、データベースは、サーバから遠隔的に存在し、別個のプラットフォーム上で実行され得る。例示的な実施形態では、データベースは、インターネット上でアクセス可能であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、複数のデータベースを実装することができる。
【0059】
いくつかの例示的な実施形態では、非一時的なコンピュータ可読媒体に格納された複数の命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されて、1つ又は複数のプロセッサに、システム100、システム200、システム250、方法300、及び/又はそれらの任意の組み合わせの上記の実施形態のそれぞれの上記の動作の全部又は一部を実行又は実装させることができる。いくつかの例示的な実施形態では、そのようなプロセッサは、マイクロプロセッサ400a、プロセッサ175、及び/又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を含み得、そのような非一時的なコンピュータ可読媒体は、記憶デバイス400c、システムメモリ400e、コンピュータ可読媒体180を含み得、及び/又はシステム100、システム200、及び/又はシステム250のうちの1つ以上の構成要素の間で分散され得る。いくつかの例示的な実施形態では、そのようなプロセッサは、仮想コンピュータシステムに関連して複数の命令を実行することができる。いくつかの例示的な実施形態では、そのような複数の命令は、1つ又は複数のプロセッサと直接通信することができ、かつ/又は1つ又は複数のオペレーティングシステム、ミドルウェア、ファームウェア、他のアプリケーション、及び/又はそれらの任意の組み合わせと相互作用して、1つ又は複数のプロセッサに命令を実行させることができる。
【0060】
本開示は、パイプに連結されるように適合された第1及び第2の導波管と、第1及び第2の導波管にそれぞれ連結し、第1及び第2の導波管、パイプ、及びパイプ内を流れる流体を通る超音波信号を交換するように適合された第1及び第2のトランスデューサとを含み、パイプ内を流れる流体の温度は約600℃を超え、第1及び第2のトランスデューサがそれぞれ第1及び第2の導波管に連結され、第1及び第2の導波管がパイプに連結される場合、第1及び第2の導波管は、第1及び第2のトランスデューサをパイプから断熱し、それぞれパイプと第1及び第2のトランスデューサとの間で超音波信号を伝播し、その結果、超音波信号を交換する第1及び第2のトランスデューサの能力がパイプ内を流れる流体の温度によって悪影響を受けない、装置を紹介する。いくつかの例示的な実施形態では、装置は、第1及び第2のトランスデューサと通信するように適合された制御ユニットをさらに含み、制御ユニットが第1及び第2のトランスデューサと通信する場合、制御ユニットは、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換に基づいて第1及び第2のトランスデューサからデータを受信し、第1及び第2のトランスデューサから受信したデータに基づいてパイプ内を流れる流体の流量を決定するように、第1と第2のトランスデューサ間の当該超音波信号の交換をもたらす、制御信号を第1及び第2のトランスデューサに送信するようにさらに適合される。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2のトランスデューサがそれぞれ第1及び第2の導波管に連結され、第1及び第2の導波管がパイプに連結される場合、第1及び第2の導波管は、パイプの長手方向軸に対して約40度以上約70度以下の角度で第1及び第2の導波管を通る超音波信号の伝播を可能にする方法で第1及び第2のトランスデューサを支持する。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管はそれぞれ、プリズムの形状で形成されている。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管のそれぞれとパイプとの間の接触面積が、それぞれ第1及び第2の導波管と第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、第1及び第2の導波管はそれぞれ先細になっている。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管はそれぞれ、パイプの外面と嵌合して係合するように構成された表面を含むように機械加工される。いくつかの例示的な実施形態では、装置は、パイプをさらに含み、パイプの外面は、第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を含むように機械加工される、又は、第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を形成するように、材料がパイプの外面に追加される。いくつかの例示的な実施形態では、第1のトランスデューサは、コネクタリングを介して第1の導波管に連結され、コネクタリングが延在する凹部は、第1の導波管の一部に形成され、コネクタリングは、第1の導波管の一部が作製されている材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される、及び/又は第1のトランスデューサによって螺合されるめねじ連結を含む。いくつかの例示的な実施形態では、装置はパイプをさらに含み、パイプは、第1及び第2の導波管がそれぞれパイプに連結される対向する第1及び第2のコーナを規定するU字ベンドを含み、超音波信号は、第1のコーナのパイプの第1の内壁から第2のコーナのパイプの第2の内壁にパイプ内を流れる流体を直接通過する。いくつかの例示的な実施形態では、超音波信号は、第1のコーナのパイプの第1の内壁と第2のコーナのパイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、パイプ内を流れる流体と平行な関係で伝わる。
【0061】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読媒体と、非一時的なコンピュータ可読媒体に格納され、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な複数の命令であって、複数の命令は、1つ又は複数のプロセッサに制御信号を第1及び第2のトランスデューサに送信させる命令であって、当該制御信号は、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換をもたらし、当該超音波信号は、第1及び第2の導波管、パイプ、並びにパイプ内を流れる流体を通過する、命令と、1つ又は複数のプロセッサに第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換に基づいて、第1及び第2のトランスデューサからデータを受信させる命令と、1つ又は複数のプロセッサに第1及び第2のトランスデューサから受信したデータに基づいて、パイプ内を流れる流体の流量を決定させる命令であって、パイプ内を流れる流体の温度は約600℃を超える、命令と、を含む複数の命令と、を含むシステムを紹介する。いくつかの例示的な実施形態では、システムは、パイプに連結されるように適合された第1及び第2の導波管と、第1及び第2の導波管にそれぞれ連結されるように適合された第1及び第2のトランスデューサとをさらに含み、第1及び第2の導波管は、第1及び第2のトランスデューサをパイプから断熱し、それぞれパイプと第1及び第2のトランスデューサとの間で超音波信号を伝播し、その結果、超音波信号を交換する第1及び第2のトランスデューサの能力は、パイプ内を流れる流体の温度によって悪影響を受けない。いくつかの例示的な実施形態では、システムは、非一時的なコンピュータ可読媒体及び1つ又は複数のプロセッサを含む制御ユニットをさらに含み、制御ユニットは、第1及び第2のトランスデューサと通信するように適合される。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管はそれぞれ、プリズムの形状で形成されている。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管のそれぞれとパイプとの間の接触面積が、それぞれ第1及び第2の導波管と第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、第1及び第2の導波管はそれぞれ先細になっている。いくつかの例示的な実施形態では、第1のトランスデューサは、コネクタリングを介して第1の導波管に連結され、コネクタリングが延在する凹部は、第1の導波管の一部に形成され、コネクタリングは、第1の導波管の一部が作製されている材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される、及び/又は第1のトランスデューサによって螺合されるめねじ連結を含む。いくつかの例示的な実施形態では、システムはパイプをさらに含み、パイプは、第1及び第2の導波管がそれぞれパイプに連結される対向する第1及び第2のコーナを規定するU字ベンドを含み、超音波信号は、第1のコーナのパイプの第1の内壁から第2のコーナのパイプの第2の内壁にパイプ内を流れる流体を直接通過する。いくつかの例示的な実施形態では、超音波信号は、第1のコーナのパイプの第1の内壁と第2のコーナのパイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、パイプ内を流れる流体と平行な関係で伝わる。
【0062】
本開示はまた、第1及び第2のトランスデューサをそれぞれ第1及び第2の導波管に連結することと、第1及び第2の導波管をパイプに連結することと、第1と第2のトランスデューサ間で超音波信号を交換することであって、当該超音波信号は、第1及び第2の導波管、パイプ、並びにパイプ内を流れる流体を通過する、交換することと、を含み、パイプ内を流れる流体の温度は約600℃を超え、第1及び第2の導波管は、第1及び第2のトランスデューサをパイプから断熱し、それぞれパイプと第1及び第2のトランスデューサとの間で超音波信号を伝播し、その結果、超音波信号を交換する第1及び第2のトランスデューサの能力が、パイプ内を流れる流体の温度によって悪影響を受けない、方法を紹介する。いくつかの例示的な実施形態では、方法は、第1及び第2のトランスデューサと通信する制御ユニットを配置することと、制御ユニットを使用して、制御信号を第1及び第2のトランスデューサに送信することであって、当該制御信号は、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換をもたらす、送信することと、制御ユニットを使用して、第1と第2のトランスデューサ間の超音波信号の交換に基づいて、第1及び第2のトランスデューサからデータを受信することと、制御ユニットを使用して、第1及び第2のトランスデューサから受信したデータに基づいて、パイプ内を流れる流体の流量を決定することと、をさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、高温セラミック材料製である。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管の少なくともそれぞれの一部は、ケイ酸カルシウム工業用セラミック製である。いくつかの例示的な実施形態では、方法は、パイプの長手方向軸に対して約40度以上約70度以下の角度で第1及び第2の導波管を通る超音波信号の伝播を可能にする方法で第1及び第2のトランスデューサを支持することをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管はそれぞれ、プリズムの形状で形成されている。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管のそれぞれとパイプとの間の接触面積が、それぞれ第1及び第2の導波管と第1及び第2のトランスデューサとの間の接触面積よりも小さくなるように、第1及び第2の導波管はそれぞれ先細になっている。いくつかの例示的な実施形態では、方法は、パイプの外面と嵌合して係合するように構成された表面を含むように第1及び第2の導波管を機械加工することをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、方法は、第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を含むようにパイプの外面を機械加工することと、又は、第1及び第2の導波管と嵌合して係合するように構成された表面を形成するようにパイプの外面に材料を追加することと、のいずれかをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管をパイプに連結することは、コネクタリングを介して第1のトランスデューサを第1の導波管に連結することを含み、コネクタリングは、第1の導波管内に形成された凹部内に延在し、第1のトランスデューサが螺合可能なめねじ連結を含み、及び/又は第1の導波管の一部が作製されるその材料より延性が高く、及び/又は脆性が低い材料で作製される。いくつかの例示的な実施形態では、第1及び第2の導波管をパイプに連結することは、超音波信号が、第1のコーナのパイプの第1の内壁から第2のコーナのパイプの第2の内壁にパイプ内を流れる流体を直接通過するように、パイプのU字ベンドによって定義される、それぞれ対向する第1及び第2のコーナで、第1及び第2の導波管をパイプに連結することを含む。いくつかの例示的な実施形態では、超音波信号は、第1のコーナのパイプの第1の内壁と第2のコーナのパイプの第2の内壁との間のそれらの通路の少なくとも一部の間、パイプ内を流れる流体と平行な関係で伝わる。
【0063】
本開示では、「約」という用語は、直後に記載された値を示すために使用されるが、記載された値より上又は下の値の範囲(例えば、+/−1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、又は25%)を含み得る。
【0064】
本開示の範囲から逸脱することなく、前述の変更がなされ得ることが理解される。
【0065】
いくつかの例示的な実施形態では、様々な実施形態の要素及び教示は、実施形態のいくつか又はすべてにおいて全体的又は部分的に組み合わせることができる。さらに、様々な実施形態の要素及び教示のうちの1つ以上を、少なくとも部分的に省略し、及び/又は、様々な実施形態の他の要素及び教示のうちの1つ以上と少なくとも部分的に組み合わせることができる。
【0066】
例えば、「上方」、「下方」、「上に」、「下に」、「間」、「底部」、「垂直」、「水平」、「角度」、「上向き」、「下向き」、「左右」、「左から右」、「右から左」、「上から下」、「下から上」、「上部」、「底部」、「逆さま」、「トップダウン」などの空間参照は、例示のみを目的としており、上記の構造の特定の方向又は位置を制限するものではない。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、異なるステップ、プロセス、及び手順は、別個の行為として現れるものとして説明されるが、ステップの1つ以上、プロセスの1つ以上、及び/又は手順の1つ以上もまた、異なる順序で、同時に及び/又は順次に実行され得る。いくつかの例示的な実施形態では、ステップ、プロセス、及び/又は手順は、1つ又は複数のステップ、プロセス、及び/又は手順に統合され得る。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態では、各実施形態の動作ステップのうちの1つ以上を省略してもよい。さらに、場合によっては、本開示のいくつかの特徴は、他の特徴の対応する使用なしに用いられ得る。さらに、上記の実施形態及び/又は変形の1つ以上は、全体的又は部分的に、他の上記の実施形態及び/又は変形のいずれか1つ以上と組み合わせることができる。
【0069】
いくつかの例示的な実施形態が上で詳細に説明されたが、説明された実施形態は例示にすぎず、限定するものではなく、当業者は、多くの他の修正、変更、及び/又は置換が、本開示の新規の教示及び利点から実質的に逸脱することなく実施形態において可能であることを容易に理解するであろう。したがって、すべてのそのような修正、変更、及び/又は置換は、以下の特許請求の範囲で定義されるように、本開示の範囲内に含まれることが意図される。特許請求の範囲において、任意のミーンズプラスファンクションクレームは、列挙された機能を実行するものとして本明細書に記載された構造、及び構造的同等物だけでなく同等の構造も包含することを意図している。さらに、クレームが関連する機能とともに「手段」という単語を明示的に使用しているものを除き、本明細書の特許請求の範囲のいずれかの制限についても米国特許法第112条第6段落に訴えないことが出願人の明確な意図である。
【国際調査報告】