特表2021-532482(P2021-532482A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-532482生体ポリマー混合物の分子量分布を予測する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532482(P2021-532482A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】生体ポリマー混合物の分子量分布を予測する方法
(51)【国際特許分類】
   G16C 20/30 20190101AFI20211029BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20211029BHJP
   G01N 21/35 20140101ALI20211029BHJP
   G01N 21/33 20060101ALI20211029BHJP
   C08B 37/00 20060101ALN20211029BHJP
【FI】
   G16C20/30
   G01N21/64 Z
   G01N21/35
   G01N21/33
   C08B37/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2021-504153(P2021-504153)
(86)(22)【出願日】2020年3月5日
(85)【翻訳文提出日】2021年1月20日
(86)【国際出願番号】CA2020050294
(87)【国際公開番号】WO2020176989
(87)【国際公開日】20200910
(31)【優先権主張番号】62/814,206
(32)【優先日】2019年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】521030700
【氏名又は名称】エーアールシー メディカル デバイス,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ダスワニ、サイレシュ ハレシュ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ホイ ティン
【テーマコード(参考)】
2G043
2G059
4C090
【Fターム(参考)】
2G043AA01
2G043EA01
2G043KA01
2G059AA01
2G059BB12
2G059CC16
2G059EE01
2G059HH01
2G059HH03
4C090AA10
4C090BA05
4C090BA99
4C090BB32
4C090BB34
4C090BB36
4C090BB54
4C090BB63
4C090BB65
4C090BB95
4C090BC06
4C090BD37
(57)【要約】
異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより均一な生体ポリマー組成物を予測する、及び/又は安定して得る方法、システムなどであり、混合は複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データに基づく。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
各投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、及び
各投入生体ポリマー組成物の前記正規化された濃度データを、選択された数のマッチング分子量値で結び付け、前記複数の投入生体ポリマー組成物に対応する予測の生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
【請求項2】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す屈折率測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す紫外吸収測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す赤外吸収測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蛍光測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す電気化学的測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す伝導度測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す化学発光測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す放射測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蒸発光散乱測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記濃度データを得ることが、サイズ排除クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記濃度データを得ることが、ゲル電気泳動クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記濃度データを得ることが、イオン交換クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記クロマトグラフィーが、まず保持時間の関数としての濃度データを集めること、及び分子量−保持時間の較正曲線を用いて前記保持時間の値を分子量の値に変換すること、を含む、請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
正規化された濃度データを結び付けることが、前記正規化された濃度データを所定の重み付けで結びつけること、を含む、請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記所定の重み付けが、前記複数の投入生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを結びつけ、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量の少なくとも1つを提供すること、を含む複数のシミュレーションに基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記所定の重み付けが、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク平均分子量の少なくとも1つについて解明することにより得られる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記所定の重み付けは、所定の式に基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記所定の重み付けに従って前記複数の投入生体ポリマー組成物を混合し混合生体ポリマー組成物を得ること、をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記濃度データを得る前に前記投入生体ポリマー組成物から不要な不純物を除去すること、をさらに含む、請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること、
前記第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること、
前記第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、前記ベース投入生体ポリマー組成物の前記分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
各第2の複数の投入生体ポリマー組成物のそれぞれの正規化された濃度データと前記ベース投入生体ポリマー組成物を選択された数のマッチング分子量値で結び付け、予測の単峰型混合生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
【請求項24】
前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも2つの投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法であって、
各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること、
前記投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で約2倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみを前記ベース投入生体ポリマー組成物と混合すること、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本出願は、2019年3月5日に出願された米国仮出願第62/814,206号の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に援用される。
【0002】
ポリマーは、自然に発生するか(生体ポリマー)又は重合反応により合成される、高分子量の化合物である。ポリマーの反復構造単位はモノマー単位と呼ばれる。ポリマーは、その重合度、分子量分布、立体規則性、コポリマー分布、分岐度、末端基、架橋、結晶化度、及び/又は熱的特性により表すことができる。ポリマーは、その溶解度、粘度、及び/又はゲル化について溶液中で幅広い特質を示す。
【0003】
ポリマーの分子量分布は、ピーク分子量(PMW)、重量平均分子量(WAMW)、数平均分子量(NAMW)、半値全幅(FWHM)、及び多分散指数(PDI)などの様々な測定法を用いて表すことができる。ポリマーの分子量分布は、ポリマーの特定の特性、例えば、溶液中でのポリマーの溶解度及び/又は粘度を示す。
【0004】
合成ポリマーを製造するいくつかの方法では、比較的低い多分散度の単峰型分子量分布がもたらされる。一方、自然発生ポリマーでは、望ましくない多分散度を有する不規則かつ予測不可能な分子量分布を有することが分かる。そのような生体ポリマーは、例えば、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、アラビノキシラン、キシログルカン、アルギン酸、ラミナリン、フカン、キサンタンガム、デキストラン、ウェランガム、ジェランガム、グアーガム、ディオタンガム、及びプルランなどの多糖類を含む。
【0005】
生体ポリマーには多くの医学的及び/又は外科的用途が見出されてきたが、それらのいくつかは、生体ポリマーの特定の分子量画分又は区分に関連している。生体ポリマーの医学的に適切な画分又は区分の有用性は、生体ポリマーの望ましい分子量区分を得るために、医学的に適切な画分又は区分を製造、精製、及び/又は抽出する多くの方法、例えば、膜透析、接線流ろ過、及び制御分解を用いた方法をもたらしてきた。これらの方法は、投入原料の自然の変動にわずらわされ、所望の生体ポリマーの分子量区分の低収率という結果につながる。生体ポリマーの分子量及び多分散度が増加するにつれ、所望の生体ポリマーの分子量区分の安定した調製におけるこれらの課題が比例して大きくなる。よって、自然源に由来するが所望の分子量区分及び/又は単峰型分布を有する生体ポリマーを提供することへのニーズは満たされていなかった。本システム及び方法などは、これら及び/又は他の利点を提供する。
【発明の概要】
【0006】
異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより、均一な生体ポリマー組成物を予測する、及び/又は安定して得るための方法、システムなどが提供され、前記混合は、複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データに基づく。
【0007】
本方法、システムなどは、所望の分子量分布を有する均一な生体ポリマー組成物を予測する、及び/又は安定して得る方法、及び、そのような所望の分子量分布を有する均一な生体ポリマー組成物を含む組成物及びそのような組成物を使用する方法を提供する。得られた均一な生体ポリマー組成物自身を、例えば、精製工程、化学的改良工程、分子量分画工程などの他の工程において投入生体ポリマー組成物として用いることができる。
【0008】
本システム、機器、及び方法などは、混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する方法を提供する。前記方法は、
実質的に異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること;
各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データをクロマトグラフィーを用いて得ること;
各投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること;及び、
各投入生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを、選択された数のマッチング分子量値で結び付け、予測の生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含み得る。
【0009】
いくつかの態様では、本システム、機器、及び方法などは、混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する方法を提供する。そのような方法は、例えば、
実質的に異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること;
第1の複数の投入生体ポリマー組成物のそれぞれの分子量の関数としての濃度データをクロマトグラフィーを用いて得ること;
各第1の複数の投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること;
各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること;
第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること;
第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること;並びに、
第2の複数の投入生体ポリマー組成物とベース投入生体ポリマー組成物の各正規化された濃度のシグナルデータを選択された数のマッチング分子量値で結び付け、予測された単峰型生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含み得る。
【0010】
いくつかの態様では、本システム、機器、及び方法などは、第1及び第2の投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法を提供する。そのような方法は、例えば、
第1及び第2の投入生体ポリマー組成物の、第1及び第2の数平均分子量及び標準偏差をそれぞれ決定すること;
第1及び第2の標準偏差の中からより小さい標準偏差を選択すること;
第1及び第2の数平均分子量の差が前記より小さい標準偏差の約2倍未満であることができた場合のみ第1及び第2の投入生体ポリマー組成物を混合すること;及び、
第1及び第2の投入生体ポリマー組成物を混合することができる場合、単峰型混合生体ポリマー組成物を得ること、
を含み得る。
【0011】
いくつかの態様では、本システム、機器、及び方法などは、少なくとも2つの投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法を提供する。そのような方法は、例えば、
各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること;
投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること;並びに
ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で約2倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみをベース投入生体ポリマー組成物と混合すること、
を含み得る。
【0012】
濃度データは、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す測定シグナルを含み得る。測定シグナルは、例えば、屈折率測定シグナル、紫外吸収測定シグナル、赤外吸収測定シグナル、蛍光測定シグナル、電気化学的測定シグナル、伝導度測定シグナル、化学発光測定シグナル、放射測定シグナル、又は蒸発光散乱測定シグナルを含み得る。
【0013】
クロマトグラフィーは、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動クロマトグラフィー、又はイオン交換クロマトグラフィーとし得る。クロマトグラフィーは、まず保持時間の関数としての濃度データを集めること、及び分子量−保持時間の較正曲線を用いて保持時間の値を分子量の値に変換すること、を含み得る。
【0014】
正規化された濃度データを結び付けることは、例えば、正規化された濃度データを結びつける前に、まず濃度データが所定の閾値でベースライン補正を受けること、正規化された濃度データを所定の重み付けで結びつけること、を含み得る。所定の重み付けは、例えば、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク平均分子量の少なくとも1つについて解明することにより複数の投入生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを結びつけ、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量の少なくとも1つを提供すること、を含み得る複数のシミュレーション、又は所定の式に基づき得る。
【0015】
特定の実施形態において、本方法は、所定の重み付けに従って複数の投入生体ポリマー組成物を混合して混合生体ポリマー組成物を得ること、及び/又は濃度データを得る前に投入生体ポリマー組成物から不要な不純物を除去すること、をさらに含み得る。
【0016】
これら及び他の態様、特徴、及び実施形態は、以下の発明を実施するための形態及び添付の図面を含む本出願中に記載されている。明示的に特段に述べられない限り、望ましい方法で全ての実施形態、態様、特徴などを混合し、調和させ、組み合わせ、変更することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0018】
図2図2は、複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0019】
図3図3は、2種類の投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を形成する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0020】
図4図4は、較正用物質としてデキストランを用いた、分子量のゲル浸透クロマトグラフィー保持時間の較正グラフ及びカーブフィットを示す。
【0021】
図5図5は、2種類の原料フコイダン組成物の屈折率シグナルに対する分子量のグラフを示し、予測の単峰型混合フコイダン組成物は第1の原料フコイダン60%及び第2の原料フコイダン40%を含み、実際の単峰型混合組成物は第1の原料フコイダン60%及び第2の原料フコイダン40%を含む。
【0022】
フローチャートを含む図面は、本開示の例示的な実施形態を示している。図面は必ずしも縮尺にしたがっておらず、特定の特徴を誇張してもよく、あるいはその反対に、本システム、方法などを示し説明するのを助ける方法で表してもよい。本明細書におけるシステム、方法などの実際の実施形態は、図面に示されない異なる特徴又は工程をさらに含んでもよい。本明細書に示される例示はシステム、方法などの実施形態を1又は複数の形で示し、そのような例示は、いかなる方法によっても開示の範囲を制限するとみなされるべきではない。本明細書における実施形態は完全ではなく、開示を例えば、以下の発明を実施するための形態で開示された正確な形に制限しない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより所望の分子量分布を有する均一な生体ポリマー組成物を予測する、及び安定して得る方法、システムなどが提供され、混合方法は、複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての生体ポリマーの濃度データに基づく。
【0024】
本明細書における方法での使用に適切な生体ポリマーは、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、アラビノキシラン、キシログルカン、アルギン酸、ラミナリン、フカン、キサンタンガム、デキストラン、ウェランガム、ジェランガム、グアーガム、ディオタンガム、及びプルランを含むが、これに限定されるものではない。本方法は、本明細書ではより一般的なフカン及び他の生体ポリマー組成物の例としてフコイダン組成物を用いて説明され、本明細書では分子量の関数としての生体ポリマー濃度データを得るための例示的な方法として屈折率検出を有するゲル浸透クロマトグラフィーを用いて説明される。
【0025】
簡潔には、フカン(フコイダンを含む)は硫酸化多糖類であり、一般的には自然源に由来し、高い多分散度を有する。一般的には、これはフカンが多数のモノマー又は単糖基から成る分子であり、また糖基に結合した硫黄原子を有することを意味している。主要な単糖基は「フコース」と呼ばれ、6つの炭素原子を有しC12の化学式を有する糖である。「フコイダン」(又はフコイジン)は褐藻類(海藻)由来のフカンを示す。フカンは、他のモノマー又は単糖ユニットの混合物、例えば、キシロース、ガラクトース、グルコース、グルクロン酸、及び/又はマンノースなどの単糖の混合物を含有し得る。フカンは現在のところ褐藻類(海藻)、ナマコなどの自然源に由来するが、フカンの由来源に関係なく、「フカン」は本明細書において説明するようなフカンの化学及び構造モチーフを有するポリマーを含む。さらに、本明細書における方法などは、自然由来であるか否か、フカン系かに関わらず関連する多分散投入組成物の全てに適用する。
【0026】
いくつかの実施形態において、例えば、原料フカン組成物を含む自然源の生体ポリマー組成物を本明細書における分析及び混合のために投入生体ポリマー組成物として用いる場合、投入生体ポリマー組成物を水に溶かし、適切な前置フィルタを介してプレフィルタリングし、望ましくない粒子状物質を除去してもよい。また、投入多分散性生体ポリマー組成物を前処理し、望ましい生体ポリマー以外の成分を除去してもよい。
【0027】
分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度又は分子量分布を決定する例示的な方法は、サイズ排除クロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、及びイオン交換クロマトグラフィーである。ゲル浸透クロマトグラフィーでは、溶出溶媒中の生体ポリマーの濃度を検出器で連続的にモニターする。適切な検出器の種類は紫外/可視(UV/Vis)吸収検出器、屈折率(RI)検出器、赤外(IR)吸収検出器、蛍光(FLR)検出器、電気化学的検出器、伝導度検出器、化学発光検出器、放射能検出器又はラジオメトリック検出器、及び蒸発光散乱(ELS)検出器を含むが、これに限定されるものではない。
【0028】
図1のフローチャートは、複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する例示的な方法[1650]を示し、この方法は、異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること[1652]、各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること[1654]、各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを正規化すること[1656]、及び各複数の投入生体ポリマー組成物に対して各正規化された濃度データを全てのマッチング分子量値で結び付け、予測の混合生体ポリマー分子量分布を得ること[1658]、を含む。
【0029】
濃度データは、例えば、屈折率測定シグナル、紫外吸収測定シグナル、赤外吸収測定シグナル、蛍光測定シグナル、電気化学的測定シグナル、伝導度測定シグナル、化学発光測定シグナル、ラジオメトリック測定シグナル、及び蒸発光散乱測定シグナルの1又は複数のいずれであってもよい。
【0030】
例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、又はイオン交換クロマトグラフィーのいずれかにより、分子量の関数としての濃度データを得てもよい[1654]。
【0031】
分子量の関数としての濃度データを得ること[1654]は、まず保持時間の関数としての濃度データを収集すること、及び分子量に対する保持時間の較正曲線を用いてその保持時間を分子量に変換すること、を含んでもよい。
【0032】
必要に応じて、方法[1650]は、各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること[1654]の前に、投入生体ポリマー組成物を前処理することをさらに含んでもよい。前処理することは、投入生体ポリマー組成物を蒸留水で透析ろ過し投入生体ポリマー組成物を脱塩することを含んでもよい。前処理することは、除去する選択不純物に基づいた分画分子量(MWCO)を有するタンジェンシャルフローろ過(TFF)フィルタを介して投入生体ポリマーを透析ろ過することを含んでもよい。方法[1650]は、各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること[1654]の前に、投入生体ポリマー組成物をプレフィルタリングし望ましくない特定の物質を除去することをさらに含んでもよい。
【0033】
各複数の投入生体ポリマー組成物に対して各正規化された濃度データを全ての選択されたマッチング分子量値で結び付けること[1658]は、各正規化された濃度データを結びつける前に、濃度データが所定の閾値でベースライン補正を受けることを含んでもよい。
【0034】
各複数の投入生体ポリマー組成物に対して各正規化された濃度データを全てのマッチング分子量値で結び付けること[1658]は、所望の予測の生体ポリマー分子量分布となるように構成された所定の重み付けに基づいて濃度データを結びつけることを含んでもよい。いくつかの実施形態において、所定の重み付けは、異なる投入生体ポリマー組成物及び予測の生体ポリマー組成物のための上記方法のプレキャリブレーションに基づいていてもよい。他の実施形態において、所定の重み付けは、所定の式に基づいていてもよい。さらに他の実施形態において、所定の重み付けは、予測の分子量分布において望ましい重量平均分子量(WAMW)、数平均分子量(NAMW)、又はピーク分子量(PMW)が得られるまで、各複数の生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを結び付けることの複数のシミュレーションに基づいていてもよい。さらに他の実施形態において、所定の重み付けは、結果として生じる予測の分子量分布において所望の重量平均分子量(WAMW)、数平均分子量(NAMW)、又はピーク分子量(PMW)となる重み付けについて解明することにより得てもよい。
【0035】
多くの投入生体ポリマー組成物、例えば、原料フコイダン組成物は、大きな多分散度、例えば、4.0、5.0、又は6.0より大きい多分散度を有する。投入生体ポリマー組成物の混合に関する1つの条件が、混合により、結果として生じる分子量分布が「単峰型分布」としても知られる単一のピークを有するものとなることでもよい。例えば、2つの異なる投入分子量分布を仮定して、その2つの投入分子量分布の数平均分子量の違いが、その2つの投入分子量分布のより小さい分子量分布標準偏差の分子量値の最大で約2倍であれば、その2つの投入分子量分布の混合により単峰型分布がもたらされる。
【0036】
いくつかの実施形態において、最も小さい分子量分布標準偏差を有する投入生体ポリマー組成物は、第1の複数の投入フコイダン組成物の中から識別してもよい。「ベース投入生体ポリマー組成物」(base input biopolymer composition)という用語は、最も小さい分子量分布標準偏差を有する投入生体ポリマー組成物を示す。第1の複数の投入生体ポリマー組成物のサブセットである第2の複数の投入生体ポリマー組成物は、第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中から識別し、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の分子量値の2倍未満までベース投入生体ポリマー組成物のNAMWとは異なるNAMW値を有してもよい。
【0037】
得られた混合生体ポリマー組成物の予測の分子量分布とともに、混合物の重量平均分子量、ピーク分子量、数平均分子量、半値全幅、及び多分散度は、各属性のための式を用いて決定してもよい。x−変数、例えば、分子量に対する複数の投入生体ポリマー組成物の濃度をとり、これらのデータセットを取り扱い、多くの投入生体ポリマー組成物の所定の混合比率により生じた混合生体ポリマー組成物の重量平均分子量、ピーク分子量、数平均分子量、半値全幅、及び多分散性を計算することができるテンプレートを作成することにより、投入生体ポリマー組成物の混合の間、精密なベンチトップでの試行錯誤による試験の必要がなくなる。
【0038】
図2のフローチャートは、複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測するさらなる例示的な方法[1660]を示し、この方法は、異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること[1661]、各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること[1662]、各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを正規化すること[1664]、各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること[1665]、第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること[1666]、第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること[1667]、並びに、第2の複数の投入生体ポリマー組成物とベース投入生体ポリマー組成物それぞれの各正規化された濃度データを選択された全てのマッチング分子量値で結び付け、予測の単峰型混合生体ポリマー分子量分布を得ること[1668]、を含む。
【0039】
図3のフローチャートは、少なくとも2種類の投入生体ポリマー組成物を合わせることにより単峰型混合生体ポリマー組成物を得る他の例示的な方法[1670]を示し、この方法は、各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること[1671]、投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること[1672]、並びに、ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で約2倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみをベース投入生体ポリマー組成物と混合すること[1673]、を含む。
【実施例】
【0040】
実施例1:所定の重み付けに基づいた混合結果の予測後の2種類の投入生体ポリマー組成物の混合
目的の生体ポリマーとしてフコイダンを選択し、図2に示す上記の方法を2種類の異なる原料フコイダン組成物に適用した。第1の原料フコイダン組成物の分子量分布を図5に曲線「a」として示し、第2の原料フコイダン組成物の分子量分布を図5に曲線「b」として示す。両方の原料フコイダン組成物を、屈折率検出器を有するゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、それらの分子量の関数としての濃度データを得た。
【0041】
2種類の原料フコイダン組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差を計算した。曲線「b」、すなわち第2の原料フコイダン組成物がより小さい分子量分布標準偏差を有することが分かった。2種類の原料フコイダン組成物の数平均分子量は、第2の原料フコイダン組成物の分子量分布標準偏差の2倍未満の差異であった。混合生体ポリマー組成物の目標の重量平均分子量を選択し、第1の原料フコイダン組成物60%及び第2の原料フコイダン組成物40%の予測重み付けを予測し、所望の目標の重量平均分子量とした。曲線「a」及び曲線「b」の正規化された屈折率シグナルを、予測重み付けに従い加算して予測の単峰型混合フコイダン組成物曲線を得、分子量分布の属性を計算し以下の表1に示した。
【0042】
60gの第1の原料フコイダン組成物を40gの第2の原料フコイダン組成物と1Lの脱イオン水中で混合し、実際の単峰型混合フコイダン組成物とした。実際の単峰型混合フコイダン組成物の一部を屈折率検出器を有するゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、分子量の関数としての濃度データを得た。
【0043】
分子量決定のための全てのゲル浸透クロマトグラフィー分析は、以下のカラム構成:Ultrahydrogel(登録商標)guardと直列のUltrahydrogel(登録商標)2000/Ultrahydrogel(登録商標)Linearを用いて行った。特に明記しない限り、移動相は硝酸ナトリウムとし、0.6mL/分の0.1Mでランした。特に明記しない限り、カラムと検出器は30℃に保持した。検出はWaters2414屈折率検出器を用いた。このときの濃度データは図中の記号「n」で示される屈折率シグナルである。
【0044】
サンプルの測定を、American Polymer Standards Corporationの追跡可能なピーク分子量が約4kDa〜約2200kDaのスタンダード:デキストラン3755kDa(ピーク分子量=2164kDa)、デキストラン820kDa(ピーク分子量=745kDa)、デキストラン760kDa(ピーク分子量=621kDa)、デキストラン530kDa(ピーク分子量=490kDa)、デキストラン225kDa(ピーク分子量=213kDa)、デキストラン150kDa(ピーク分子量=124kDa)、デキストラン55kDa(ピーク分子量=50kDa)、及びデキストラン5kDa(ピーク分子量=4kDa)、を含む標準曲線に対して定量化した。使用される標準曲線は、例えば、デキストラン3755kDa及び本明細書に記載した4〜7の追加的な追跡可能なスタンダードを含んでもよい。
【0045】
logMWに対するGPC保持時間のプロットに基づいたデータに対し線形曲線適合を行った。この曲線を図4に示す。本明細書に開示した方法において説明した通り、この曲線はGPC保持時間の関数としての分子量を与え、GPC保持時間の対応する分子量への変換を可能にする。
【0046】
本明細書でのフカン/フコイダン生体ポリマーについて記載される分子量は、より高い分子量及びより低い分子量の分子の分布が常に存在するであろう分子量の値であり、分子量は特定された分子量から離れて増加又は減少するため、量的に又は比率的に増加又は減少する。必要ではないが、この分布は一般的なガウス形状又は歪んだガウス形状を有してもよい。
【0047】
実際の単峰型混合組成物のゲル浸透クロマトグラフィーにより得た曲線を、予測された単峰型混合フコイダン組成物曲線と比較した。2つの曲線の分子量分布の属性を、図5の曲線のいくつかを示した表1に示す。図5は、第1(a)及び第2(b)の原料フコイダン組成物のゲル浸透クロマトグラフィーによる正規化曲線、第1の原料フコイダン組成物60%と第2の原料フコイダン組成物40%とを含む予測の単峰型混合組成物の正規化曲線(c)、並びに、第1の原料フコイダン組成物60%及び第2の原料フコイダン組成物40%を含む実際の単峰型混合フコイダン組成物のゲル浸透クロマトグラフィーによる正規化曲線(c’)を示し、それぞれにおける縦軸は屈折率nである。
【0048】
【表1】

【0049】
表1及び図5は、本明細書の方法の予測能力を明確に示している。例えば、予測の単峰型混合フコイダン組成物と実際の単峰型混合フコイダン組成物の曲線とは実質的に区別がつかない。言い換えると、特に差が5%未満であるWAMW、NAMW、及びPDIについて、予測の単峰型混合フコイダン組成物における計算された分子量分布の属性は、実際の単峰型混合フコイダン組成物の計算された分子量分布の属性と一致する。これはゲル浸透クロマトグラフィーの既定の精度内にある。
【0050】
予測の混合生体ポリマー組成物の重量平均分子量、数平均分子量、多分散度、及びピーク分子量などの分子量分布の属性の予測は、退屈な試行錯誤の実験を不要にし、安定して均一な生体ポリマー組成物を製造する。本願はさらに、本明細書で説明した方法、システムなどに従って作られた組成物だけでなく、本明細書で製造された組成物を使用する方法及び本明細書の方法を実行し望ましい分子量分布を有する均一な生体ポリマー組成物を安定して得るように構成されたシステム及び機器に関する。
参照番号のリスト:
1650 複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する方法
1652 異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること
1654 各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること
1656 各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを正規化すること
1658 各複数の投入生体ポリマー組成物に対して各正規化された濃度データを、全てのマッチング分子量値で結び付け、予測の混合生体ポリマー分子量分布を得ること
1660 複数の投入生体ポリマー組成物を混合することにより得られた混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する方法
1661 異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること
1662 各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること
1664 各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを正規化すること
1665 各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること
1666 第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること
1667 第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること
1668 第2の複数の投入生体ポリマー組成物とベース投入生体ポリマー組成物それぞれの各正規化された濃度データを選択された全てのマッチング分子量値で結び付け、予測の単峰型混合生体ポリマー分子量分布を得ること
1670 少なくとも2種類の投入生体ポリマー組成物を合わせることにより単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法
1671 各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること
1672 投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること
1673 ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で約2倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみを、ベース投入生体ポリマー組成物と混合すること
【0051】
本明細書で用いられる全ての用語は、文脈又は定義が明らかに別段の指示をしない限り、それらの通常の意味に従って用いられる。また、明示的に別段の指示がない限り、明細書において「又は」の使用は「及び」を含み、逆もまた同様である。限定のない用語は、明示的に述べられないか、又は文脈が明らかに別段の指示をしない限り、制限されているとみなされるべきではない(例えば、「含む」、「有する」、及び「包含する」は、一般的に「制限なしに含む」を示す)。請求項に含まれる「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」などの単数形は、明示的に述べられないか、又は文脈が明らかに別段の指示をしない限り、複数の言及を含む。
【0052】
別段明記しない限り、実施形態の1つ又は複数の特徴の条件又は関係の特質を修飾する本明細書における「実質的に(substantially)」及び「約(about)」などの形容詞は、条件又は特質が、意図される用途のために、実施形態の動作について受け入れられる許容範囲内に定義されることを示す。
【0053】
本方法、組成物、システムなどの範囲は、ミーンズ・プラス・ファンクション及びステップ・プラス・ファンクションの概念の両方を含む。しかしながら、請求項は、語「ミーンズ」が請求項で具体的に列挙されない限り「ミーンズ・プラス・ファンクション」の関係を示すと解釈されるべきではなく、語「ミーンズ」が請求項で具体的に列挙される場合には「ミーンズ・プラス・ファンクション」の関係を示すと解釈されるべきである。同様に、請求項は、語「ステップ」が請求項で具体的に列挙されない限り「ステップ・プラス・ファンクション」の関係を示すと解釈されるべきではなく、語「ステップ」が請求項で具体的に列挙される場合には「ステップ・プラス・ファンクション」の関係を示すと解釈されるべきである。
【0054】
前述から、例示の目的のために本明細書では特定の実施形態を説明してきたが、本明細書での説明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることを理解されたい。したがって、システム、方法などは、そのような変更だけでなく本明細書に記載された主題の入れ替え及び組み合わせを全て含み、添付の請求項又は本明細書における説明及び図面に充分なサポートのある他の請求項によって限定される場合を除き、限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
各投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、及び
各投入生体ポリマー組成物の前記正規化された濃度データを、選択された数のマッチング分子量値で結び付け、前記複数の投入生体ポリマー組成物に対応する予測の生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
【請求項2】
前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す屈折率測定シグナルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記濃度データが、以下のa)〜h)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
a)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す紫外吸収測定シグナル
b)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す赤外吸収測定シグナル
c)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蛍光測定シグナル
d)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す電気化学的測定シグナル
e)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す伝導度測定シグナル
f)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す化学発光測定シグナル
g)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す放射測定シグナル
h)分子量の関数としての前記投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蒸発光散乱測定シグナル
【請求項4】
前記濃度データを得ることが、サイズ排除クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記濃度データを得ることが、ゲル電気泳動クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記濃度データを得ることが、イオン交換クロマトグラフィーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記クロマトグラフィーが、最初に保持時間の関数としての濃度データを集めること、及び分子量−保持時間の較正曲線を用いて前記保持時間の値を分子量の値に変換すること、を含む、請求項〜請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
正規化された濃度データを結び付けることが、前記正規化された濃度データを所定の重み付けで結びつけること、を含む、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記所定の重み付けが、前記複数の投入生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを結びつけ、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量の少なくとも1つを提供すること、を含む複数のシミュレーションに基づく、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の重み付けが、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク平均分子量の少なくとも1つについて解明することにより得られる、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記所定の重み付けは、所定の式に基づく、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記所定の重み付けに従って前記複数の投入生体ポリマー組成物を混合し混合生体ポリマー組成物を得ること、をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記濃度データを得る前に前記投入生体ポリマー組成物から不要な不純物を除去すること、をさらに含む、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること、
前記第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること、
前記第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、前記ベース投入生体ポリマー組成物の前記分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
各第2の複数の投入生体ポリマー組成物のそれぞれの正規化された濃度データと前記ベース投入生体ポリマー組成物を選択された数のマッチング分子量値で結び付け、予測の単峰型混合生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
【請求項17】
前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも2つの投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法であって、
各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること、
前記投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみを前記ベース投入生体ポリマー組成物と混合すること、
を含む方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
前述から、例示の目的のために本明細書では特定の実施形態を説明してきたが、本明細書での説明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることを理解されたい。したがって、システム、方法などは、そのような変更だけでなく本明細書に記載された主題の入れ替え及び組み合わせを全て含み、添付の請求項又は本明細書における説明及び図面に充分なサポートのある他の請求項によって限定される場合を除き、限定されない。
本開示の態様は、以下を含む。
<1> 混合生体ポリマー組成物の分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
各投入生体ポリマー組成物に対し、分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、及び
各投入生体ポリマー組成物の前記正規化された濃度データを、選択された数のマッチング分子量値で結び付け、前記複数の投入生体ポリマー組成物に対応する予測の生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
<2> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す屈折率測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<3> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す紫外吸収測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<4> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す赤外吸収測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<5> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蛍光測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<6> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す電気化学的測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<7> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す伝導度測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<8> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す化学発光測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<9> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す放射測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<10> 前記濃度データが、分子量の関数としての投入生体ポリマー組成物の濃度を示す蒸発光散乱測定シグナルを含む、前記<1>に記載の方法。
<11> 前記濃度データを得ることが、サイズ排除クロマトグラフィーを含む、前記<1>に記載の方法。
<12> 前記濃度データを得ることが、ゲル電気泳動クロマトグラフィーを含む、前記<1>に記載の方法。
<13> 前記濃度データを得ることが、イオン交換クロマトグラフィーを含む、前記<1>に記載の方法。
<14> 前記クロマトグラフィーが、まず保持時間の関数としての濃度データを集めること、及び分子量−保持時間の較正曲線を用いて前記保持時間の値を分子量の値に変換すること、を含む、前記<11>〜<13>のいずれか一項に記載の方法。
<15> 正規化された濃度データを結び付けることが、前記正規化された濃度データを所定の重み付けで結びつけること、を含む、前記<1>〜<14>のいずれか一項に記載の方法。
<16> 前記所定の重み付けが、前記複数の投入生体ポリマー組成物の正規化された濃度データを結びつけ、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量の少なくとも1つを提供すること、を含む複数のシミュレーションに基づく、前記<15>に記載の方法。
<17> 前記所定の重み付けが、所望の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク平均分子量の少なくとも1つについて解明することにより得られる、前記<15>に記載の方法。
<18> 前記所定の重み付けは、所定の式に基づく、前記<15>に記載の方法。
<19> 前記所定の重み付けに従って前記複数の投入生体ポリマー組成物を混合し混合生体ポリマー組成物を得ること、をさらに含む、前記<15>に記載の方法。
<20> 前記方法は、前記濃度データを得る前に前記投入生体ポリマー組成物から不要な不純物を除去すること、をさらに含む、前記<1>〜<19>のいずれか一項に記載の方法。
<21> 前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、前記<1>〜<20>のいずれか一項に記載の方法。
<22> 前記予測の生体ポリマー分子量分布が、実質的に異なる分子量分布を有する前記投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、前記<1>〜<20>のいずれか一項に記載の方法。
<23> 混合生体ポリマー組成物の単峰型分子量分布を予測する方法であって、
実質的に異なる分子量分布を有する第1の複数の投入生体ポリマー組成物を提供すること、
各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての濃度データを得ること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量の関数としての前記濃度データを正規化し、正規化された濃度データを提供すること、
前記各第1の複数の投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差及び数平均分子量を決定すること、
前記第1の複数の投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を識別すること、
前記第1の複数の生体ポリマー組成物の中から、前記ベース投入生体ポリマー組成物の前記分子量分布標準偏差の2倍未満まで異なる数平均分子量を有する第2の複数の投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
各第2の複数の投入生体ポリマー組成物のそれぞれの正規化された濃度データと前記ベース投入生体ポリマー組成物を選択された数のマッチング分子量値で結び付け、予測の単峰型混合生体ポリマー分子量分布を得ること、
を含む方法。
<24> 前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の6%以内である、前記<23>に記載の方法。
<25> 前記予測の単峰型生体ポリマー分子量分布が、前記ベース投入生体ポリマー組成物及び前記第2の複数の投入生体ポリマー組成物の実際の混合物の4%以内である、前記<23>に記載の方法。
<26> 少なくとも2つの投入生体ポリマー組成物から単峰型混合生体ポリマー組成物を得る方法であって、
各投入生体ポリマー組成物の数平均分子量及び分子量分布標準偏差のデータを決定すること、
前記投入生体ポリマー組成物の中からベース投入生体ポリマー組成物を選択すること、並びに
ベース投入生体ポリマー組成物の数平均分子量と、ベース投入生体ポリマー組成物の分子量分布標準偏差の最大で約2倍まで異なる数平均分子量を有する投入生体ポリマー組成物のみを前記ベース投入生体ポリマー組成物と混合すること、
を含む方法。
【国際調査報告】