特表2021-532521(P2021-532521A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-532521ソーク時間自動補正および加熱異常自己診断機能を備えた産業用温度制御装置およびその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-532521(P2021-532521A)
(43)【公表日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】ソーク時間自動補正および加熱異常自己診断機能を備えた産業用温度制御装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 23/19 20060101AFI20211029BHJP
   F27D 19/00 20060101ALI20211029BHJP
   H05B 3/00 20060101ALI20211029BHJP
   G05D 23/30 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
   G05D23/19 J
   F27D19/00 A
   H05B3/00 310D
   G05D23/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2021-529218(P2021-529218)
(86)(22)【出願日】2019年7月4日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月1日
(86)【国際出願番号】KR2019008227
(87)【国際公開番号】WO2020032396
(87)【国際公開日】20200213
(31)【優先権主張番号】10-2018-0093564
(32)【優先日】2018年8月10日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】521047100
【氏名又は名称】ブイアンドシー−テック
(74)【代理人】
【識別番号】100160543
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 正晴
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ボクハン
【テーマコード(参考)】
3K058
4K056
5H323
【Fターム(参考)】
3K058AA41
3K058BA19
3K058CA22
3K058CB12
3K058CF01
4K056AA09
4K056FA02
4K056FA13
5H323AA05
5H323BB04
5H323BB11
5H323BB18
5H323CA06
5H323CB01
5H323DA01
5H323EE02
5H323EE05
5H323FF01
5H323FF06
5H323GG01
5H323KK01
5H323KK05
5H323LL12
5H323LL13
5H323NN02
5H323NN03
5H323PP01
5H323PP02
5H323PP03
(57)【要約】
産業用温度制御装置及びその方法が開示される。本産業用温度制御装置は、被加熱体が収容されるように設けられるチャンバと、チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを投入するヒータと、チャンバの内部温度を測定するように設けられる温度センサと、投入される熱エネルギーの変化を感知し、熱エネルギーの変化量に基づいてソーク時間を調節するように設けられる制御部とを含む。これにより、チャンバ内の許容温度差を反映して、中心部の熱平衡時点前の均熱時点を判断し、ソーク時間が補正され得、許容温度限界到達時点で単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量が最も小さいFull Load状態を基準に均熱時点を設定することで、partial load状態に適用しても、内部温度が、許容上/下限範囲内に入るため、被加熱体の収容量に関係なく適用可能な産業用温度制御装置及びその方法を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱体が収容されるように設けられるチャンバと、
前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを投入するヒータと、
前記チャンバの内部温度を測定するように設けられる温度センサと、
前記投入される熱エネルギーの変化量または熱エネルギー調節信号の変化量を感知し、前記変化量に基づいて均熱時点を判断し、ソーク時間を調節するように設けられる制御部とを含む、産業用温度制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記内部温度を感知して前記投入される熱エネルギーを調節し、且つ前記チャンバ内の中心部と周辺部との許容温度差が存在する場合、熱伝達が最も遅れた箇所である前記中心部の温度が許容温度限界に逹する到達時点を感知し、前記到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に前記均熱時点を判断し、ソーク時間を補正することを特徴とする、請求項1に記載の産業用温度制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記チャンバ内に収容可能な最大量の前記被加熱体が収容された状態を基準に前記均熱時点を判定して、ソーク時間を補正し、
前記被加熱体が前記チャンバ内に少なくとも一部収容されると、投入される熱エネルギーの変化を感知して、前記基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合、前記均熱時点に逹したと判断し、前記均熱時点後には、前記チャンバ内の温度が、許容温度内で所定の時間だけさらに維持されるように前記ヒータを制御することを特徴とする、請求項2に記載の産業用温度制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記被加熱体の一部収容状態で前記被加熱体の収容量と最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵し、予め貯蔵される収容量と同じ容量以下の被加熱体が前記チャンバに収容される場合、前記貯蔵される単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準にソーク時間を設定することを特徴とする、請求項3に記載の産業用温度制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、
時間別の熱エネルギー供給量の許容範囲が設定されるように設けられ、前記時間別の熱エネルギー供給量が予め設定される許容範囲から逸脱する場合、管理者が認知するように警告メッセージを発生させることを特徴とする、請求項1に記載の産業用温度制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記投入される熱エネルギーをデータベース化して貯蔵し、貯蔵されるデータに基づいて時間別の熱エネルギー供給量の許容範囲を設定することを特徴とする、請求項5に記載の産業用温度制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記被加熱体が同じ容量で収容される場合の前記時間別の熱エネルギー供給量データの平均値を基準とし、前記平均値から予め設定された誤差を逸脱する場合、前記警告メッセージを発生させることを特徴とする、請求項6に記載の産業用温度制御装置。
【請求項8】
チャンバ内に収容可能な最大量の被加熱体が収容されるステップと、
ヒータが、前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを投入するステップと、
制御部が、温度センサにより内部温度を感知して、投入される熱エネルギーを調節し、且つ前記チャンバの中心部の温度が最小許容温度に逹すると、前記制御部が、前記最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵して、ソーク時間の基準になるようにするステップと、
基準設定のための加熱が終了し、前記チャンバが常温の初期状態に戻るステップと、
前記被加熱体が、前記チャンバ内に少なくとも一部収容されるステップと、
前記ヒータが、前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを再投入するステップと、
前記制御部が、前記再投入される熱エネルギーの変化量を感知して、前記基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合、均熱時点に逹したと判断し、前記均熱時点を基準に前記チャンバ内の温度が、許容範囲内に所定の時間だけさらに維持されるように前記ヒータを制御するステップとを含む、産業用温度制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーク時間自動補正および加熱異常自己診断機能を備えた産業用温度制御装置およびその方法に関し、より詳細には、産業用加熱装置のソーク時間を減少させて、サイクルタイムを短縮することで生産性を向上させ、無駄になる熱エネルギーを減少させ、加熱装置の動作によって発生する二酸化炭素の排出を減少させる産業用温度制御装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の産業用炉、表面処理設備、食品加工設備および調理器具など(以下、「加熱装置」とする)を用いた加熱処理工程は、被加熱体を昇温または降温して被加熱体が所定の温度に逹するようにするランプ(ramp)ステップと、所定の温度である時間維持するソーク(soak)ステップとの組み合わせからなる。現代商用化した各種の加熱装置は、その制御技術が大幅に発展し、調節される温度精度が非常に優れている。
【0003】
ただし、産業用温度制御装置は、チャンバ内の空間の制約によって加熱装置であるヒータが外側に設置され、そのため、チャンバの中心部は、周辺部に比べて熱平衡到達時間がさらに必要となる。
【0004】
また、必要に応じて被加熱体が一部のみ収容される場合、例えば、1トン容量に300kgまたは500kgのみ収容する場合、1トン基準にソーク時間を設定すると無駄になる時間が発生し、エネルギーと排出ガスも増加し得る。
【0005】
ここで、前記ソーク時間は、換言すれば、制御温度センサ(control temperature sensor)の指示値が設定値に達した後、被加熱体がその温度で維持される時間は熱伝逹が最も遅い中心部などが設定温度に達するのに必要な均熱(temperature equalization)時間と、必要な時に均熱後の反応のための追加時間との和を意味する。なお、ソークステップでの無駄使いは、被加熱体の収容量によって異なる均熱時間(時点)をリアルタイムで便利に測定することができず、通常、加熱装置の公称容量を基準に過剰な時間が設定されることから発生する。
【0006】
これを解決するために、従来、中心部で感知される温度による熱エネルギー供給量をモニタリングして熱平衡時点を測定し、ソーク時間(soak time)を短縮することができる技術が開発されている。
【0007】
これと関連し、韓国登録特許公報第10−0931783号(発明の名称:均熱所要時間測定機能を備える加熱装置およびその制御方法)では、均熱所要時間を投入されるエネルギーによって決定することができるため、装入条件に関係なく正確に均熱所要時間を決定することが可能で、エネルギーの無駄使いを防止することができ、加熱時間が短縮されて生産性が向上し、一部の被加熱体が必要以上に長期間加熱されることを防止することができる均熱時点測定機能を備える加熱装置およびその制御方法について開示している。
【0008】
ただし、実際の工程では、設定温度に対する上/下限範囲の温度差を許容し、周辺部と中心部の許容温度差が大きい鉄鋼加熱炉のような場合、中心部の温度がLower spec.limitにさえ逹すれば良いため、ソーク時間を熱平衡状態、すなわち、完全均熱(perfect temperature equalization)に達する時間にすると、既存工程のソーク時間よりも長くなり得る。したがって、加熱工程でソーク時間をより効率よく短縮するために、許容温度差を反映した均熱時点の判断のための昇温(ramp−up)後のソークステップで、Lower spec.limit時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の演算または降温(ramp−down)後のソークステップで、Upper spec.limit時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の演算が求められる。また、ヒータや加熱室の断熱、温度センサに異常が発生した場合、これを自動診断することができる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0931783号(発明の名称:均熱所要時間測定機能を備える加熱装置およびその制御方法)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するために導き出されたものであって、本発明は、被加熱体のFull Load状態で、ソークステップの許容温度限界(Lower spec.limitまたはUpper spec.limit)に逹した時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に均熱時点を判定し、ソーク時間を補正することで、ソーク時間をさらに短縮する産業用温度制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態による産業用温度制御装置は、被加熱体が収容されるように設けられるチャンバと、前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを投入するヒータと、前記チャンバの内部温度を測定するように設けられる温度センサと、前記投入される熱エネルギーの変化を感知し、前記熱エネルギーの変化量に基づいてソーク時間を調節するように設けられる制御部とを含む。
【0012】
ここで、前記制御部は、前記内部温度を感知して前記投入される熱エネルギーを調節し、且つ前記チャンバ内の中心部と周辺部との許容温度差が存在する場合、前記中心部の温度が最小許容温度に逹する到達時点を感知し、前記到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に前記ソーク時間を設定することができる。
【0013】
また、前記制御部は、前記チャンバ内に収容可能な最大量の前記被加熱体が収容された状態を基準に前記ソーク時間を設定し、前記被加熱体が前記チャンバ内に少なくとも一部収容されると、投入される熱エネルギーの変化を感知して、前記基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合、前記ソーク時間に逹したと判断し、前記ソーク時間後には、前記チャンバ内の温度が一定に維持されるように前記ヒータを制御することができる。
【0014】
また、前記制御部は、前記被加熱体の一部収容状態で前記被加熱体の収容量と最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵し、予め貯蔵される収容量と同じ容量の被加熱体が前記チャンバに収容される場合、前記貯蔵される単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準にソーク時間を設定することができる。
【0015】
また、前記制御部は、時間別の熱エネルギー供給量の許容範囲が設定されるように設けられ、前記時間別の熱エネルギー供給量が予め設定される許容範囲から逸脱する場合、管理者が認知するように警告メッセージを発生させることができる。
【0016】
また、前記制御部は、前記投入される熱エネルギーをデータベース化して貯蔵し、貯蔵されるデータに基づいて時間別の熱エネルギー供給量の許容範囲を設定することができる。
【0017】
また、前記制御部は、前記被加熱体が同じ容量で収容される場合の前記時間別の熱エネルギー供給量データの平均値を基準とし、前記平均値から予め設定された誤差を逸脱する場合、前記警告メッセージを発生させることができる。
【0018】
本発明の一実施形態による産業用温度制御方法は、チャンバ内に収容可能な最大量の被加熱体が収容されるステップと、ヒータが、前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを投入するステップと、制御部が、温度センサにより内部温度を感知して、投入される熱エネルギーを調節し、且つ前記チャンバの中心部の温度が最小許容温度に逹すると、前記制御部が、前記最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵して、ソーク時間の基準になるようにするステップと、基準設定のための加熱が終了し、前記チャンバが常温の初期状態に戻るステップと、前記被加熱体が、前記チャンバ内に少なくとも一部収容されるステップと、前記ヒータが、前記チャンバの内部が加熱されるように熱エネルギーを再投入するステップと、前記制御部が、前記再投入される熱エネルギーの変化量を感知して、前記基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合、前記ソーク時間に逹したと判断し、前記ソーク時間後には、前記チャンバ内の温度が一定に維持されるように前記ヒータを制御するステップとを含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
これにより、中心部の熱平衡時点前の許容温度差を反映した均熱時点を基準にソーク(soak)時間が補正可能であり、最小許容温度時点で単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量が最も小さいFull Load状態を基準に均熱時点を判定し、ソーク時間を補正することで、partial load状態に適用しても、判定した均熱時点での内部温度がLower spec.limitを超えるため、被加熱体の収容量に関係なく適用可能な産業用温度制御装置およびその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態による産業用温度制御装置を説明するために提供される図である。
図2】本発明の一実施形態による産業用温度制御装置の昇温(ramp−up)後のソークステップの均熱時点測定を説明するために提供される図である。
図3】本発明の一実施形態による産業用温度制御装置の降温(ramp−down)後のソークステップの均熱時点測定を説明するために提供される図である。
図4】本発明の一実施形態による産業用温度制御装置の熱エネルギー供給量の許容範囲を説明するために提供される図である。
図5】本発明の一実施形態による産業用温度制御方法を説明するために提供される図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明についてより詳細に説明する。以下に開示される実施形態は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に本発明の思想を十分に伝達するための例として提供されるものである。本発明は、以下で説明される実施形態に限定されず、他の形態に具体化されることもある。
【0022】
図1は本発明の一実施形態による産業用温度制御装置を説明するために提供される図、図2は本発明の一実施形態による産業用温度制御装置の昇温(ramp−up)後のソークステップの均熱時点測定を説明するために提供される図、また、図3は本発明の他の実施形態による産業用温度制御装置の降温(ramp−down)後のソークステップの均熱時点測定を説明するために提供される図である。
【0023】
本産業用温度制御装置は、被加熱体の最大量収容(Full Load)状態で、最小許容温度(Lower spec.limit)に逹した時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に均熱時点を設定することで、ソーク時間をさらに短縮するために設けられる。
【0024】
このために、産業用温度制御装置は、チャンバ100と、ヒータ200と、温度センサ300と、制御部400とを含むように構成される。
【0025】
チャンバ100は、被加熱体pが収容されるようにするために設けられ、産業用熱処理のために部品などを加熱するように密閉されている炉を指す。チャンバ100内には、必要に応じて、被加熱体pが最大量収容状態(Full Load)になることがあり、または一部収容状態(Partial load)になることもある。さらに、チャンバ100の内部には、被加熱体pを積載するための積載台Sが備えられ得る。
【0026】
ヒータ200は、チャンバ100の内部に熱エネルギーを投入し、チャンバ100の内部温度を増加させるために設けられる。ヒータ200により、チャンバ100の内部温度が設定温度SV(Set Value)に逹するまで上昇することができる。
【0027】
設定温度は、被加熱体pの種類に応じて異なり得、ユーザによって入力され設定され得る。ヒータ200により、被加熱体pの温度が設定温度まで上昇することができ、設定温度で被加熱体pは熱処理され得る。
【0028】
設定温度に逹すると、ヒータ200は、内部温度が一定に維持されるように制御部400によって制御され得る。また、熱処理のために被加熱体pに求められる加熱維持時間、すなわち、ソーク時間が終了すると、加熱を終了し、被加熱体が引き出されるか、次のステップの昇温または降温ステップに移行することが好ましい。制御部400についてはより具体的に後述する。
【0029】
また、ヒータ200は、チャンバ100内の被加熱体pの収容空間を確保するために、チャンバ100内の側面または外側に位置することができる。したがって、チャンバ100の周辺部に位置する被加熱体pは、設定温度に先に逹することができ、中央部の被加熱体pは、熱エネルギーの伝達遅延によって設定温度に遅れて逹する。
【0030】
温度センサ300は、チャンバ100の内部温度を感知するために設けられ、被加熱体pの外側周辺に位置することができる。感知される内部温度により、制御部400が熱エネルギー投入量を調節することができる。
【0031】
制御部400は、産業用温度制御装置の全般を制御するために設けられる。
【0032】
例えば、制御部400は、温度センサ300によって感知される内部温度に応じて、ヒータ200を制御して熱エネルギー投入量を調節する。これにより、制御部400は、設定温度までチャンバ100の内部温度を上昇させて被加熱体pが熱処理されるようにすることができる。
【0033】
また、制御部400は、投入される熱エネルギーの変化を感知し、変化する熱エネルギーに基づいて均熱時点を判断し、ソーク時間を調節することができる。
【0034】
ソーク時間(soak time)とは、チャンバ100内の温度センサ300の温度が設定温度に達した後、維持される総時間を意味し、前記設定温度に達した後、被加熱体pの全体が均熱状態に達する時間と、均熱後の反応のためにさらに滞在する時間との和を意味することが好ましい。制御部400は、ソーク過程の熱平衡状態では、チャンバ100の外壁の断熱状態などで発生する熱損失だけのみ熱エネルギーが投入されるようにし、温度を一定に維持することができる。
【0035】
すなわち、ヒータ200は、温度センサで測定された温度によって制御され、単位時間当たりの投入エネルギーが変化するように制御され得る。温度センサ300で測定された温度が設定温度近くまで上昇すると、投入される単位時間当たりのエネルギーが減少し、熱平衡、すなわち、完全均衡に逹すると、単位時間当たりのエネルギー投入量が一定に維持される。
【0036】
換言すれば、制御部400は、単位時間当たりの投入エネルギーを演算して内部温度が一定に達する均熱時点を判断し、必要な場合に、これに加えて、チャンバ内の内部温度を設定温度でさらに維持する時間を経てソークステップを完了することが好ましい。
【0037】
ただし、実際の工程では、チャンバ100内の中心部と周辺部との許容温度差が認められ、鉄鋼加熱炉のような場合、約30度程度の大きい下限許容温度差が存在し、この場合、中心部の内部温度が最小許容温度にさえ逹すれば良いため、中心部も設定温度まで加熱すると、無駄なエネルギーを使うことになるという問題がある。
【0038】
これを解決するために、制御部400は、内部温度を感知し、投入される熱エネルギーを調節し、且つチャンバ100内の中心部と周辺部との許容温度差を反映して、中心部の温度が最小許容温度LSL(Lower spec.limit)に逹する到達時点を感知し、到達時点の単位時間当たりの投入エネルギーの変化量を基準とし、ソーク時間を設定することができる。
【0039】
図2を参照すると、横軸は、時間を示し、左側の縦軸は、温度センサ300によって感知されるチャンバ100内の温度変化を示し、右側の縦軸は、投入熱エネルギーまたはその調節信号RSを示す。t21は、一部収容状態で内部温度の最小許容温度到達時点、t22は、一部収容状態で基準になる均熱に逹した時点、t23は、一部収容状態で内部温度の設定温度到達時点、t24は、最大量収容状態で内部温度の最小許容温度到達時点、また、t25は、最大量収容状態で内部温度の設定温度到達時点を示す。
【0040】
図2に図示されているように、最大量収容状態での内部温度(Temperature at center with Full Load)は、t25時点で設定温度(Set Value)に逹する。ただし、中心部の内部温度が最小許容温度(Lower spec.limit)にさえ逹すれば良いため、最小許容温度に逹したt24時点の単位時間当たりの投入エネルギーの変化量α2を基準に均熱時点を設定することができる。また、必要な場合、t24時点からは、制御部400が、チャンバ100内の温度が許容温度範囲内にさらに維持されるようにヒータ200を制御することもできる。
【0041】
したがって、中心部と周辺部との許容温度差が大きい鉄鋼加熱炉のような場合、許容範囲内の温度で加熱に必要なソーク完了時点をt25時点からt24時点に短縮することができる。
【0042】
一方、被加熱体の一部収容状態(Partial load)では、最大量収容状態(Full Load)と比較して、内部温度が設定温度によりも速く逹することができ、それによる熱エネルギー投入量はより速く減少し、ソーク過程の維持に必要な熱エネルギーも減少することができる。
【0043】
一部収容状態に比べ、被加熱体の収容量に応じて基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量をそれぞれ設定することは難しいため、基準値を設定し、最大量収容状態(Full Load)と一部収容状態(Partial load)の両方に適用する。
【0044】
図2に図示されているように、最小許容温度での単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値は、最大量が収容された状態で最も小さな値になるため、一部収容される場合にも最大量収容状態の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に均熱時点を判定し、当該時点で最小許容温度を超える。さらに、単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値は、|dQ/dt|または|dQ/Qdt|で計算することができる。
【0045】
ここで、α2は、最大量収容状態の最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配、β2は、一部収容状態で単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配がα2と同一になる時点の勾配、また、γ2は、一部収容状態の最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配を示す。
【0046】
産業用温度制御装置の特性上、加熱するほど単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値が減少し、数学的に一部収容状態最小許容温度到達時点のγ2勾配の絶対値は、最大量収容状態最小許容温度到達時点のα2勾配の絶対値よりも大きい値を有する。
【0047】
したがって、α2の勾配を基準にソーク時間を適用すると、一部収容状態でも内部温度が最小許容温度を超えることができる。すなわち、一部収容状態でα2と勾配が同一であるβ2の勾配に逹するt22時点には、チャンバ100の内部温度が最小許容温度を超える。
【0048】
これにより、一部収容状態の場合、温度許容差を反映し、均熱時点をt23時点からt22時点に短縮することができる。
【0049】
さらに、収容量に応じて基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を設定することは難しいと上記で述べているが、被加熱体pの一部収容状態でソーク時間をさらに短縮するために、被加熱体pの収容量と最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵できることは言うまでもない。これにより、予め貯蔵される収容量と同じ容量の被加熱体が前記チャンバに収容される場合、収容量による単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準にソーク時間を設定することができる。これにより、一部収容状態で均熱時点をt21時点にさらに短縮することができる。
【0050】
これにより、中心部の熱平衡時点、すなわち、完全均熱(perfect temperature equalization)前に温度許容差を反映した均熱時点が判定可能であり、予め貯蔵された被加熱体pの収容量と最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準とすると、それ以下の被加熱体の収容量にいずれも適用可能になる。これにより、より正確な均熱時点の判定のためには、基準収容状態を最大量収容状態(Full Load:100%)の他に、70%、40%などのように追加し、適用区間を分化することもできる。
【0051】
一方、被加熱体pの降温(ramp−down)後のソークステップでは、最大許容温度USL(Upper spec.limit)に逹する到達時点を感知し、到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に均熱時点を判定し、これを基準にソーク時間を補正することができる。
【0052】
具体的には、チャンバ100内に収容可能な最大量の被加熱体pが収容された状態を基準に、最大許容温度に逹する到達時点を感知し、到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に均熱時点を判定し、これを基準にソーク時間を補正することができる。
【0053】
図3を参照すると、横軸は、時間を示し、左側の縦軸は、温度センサ300によって感知されるチャンバ100内の温度変化を示し、右側の縦軸は、投入熱エネルギーまたはその調節信号RSを示す。
【0054】
t31は、一部収容状態で内部温度の最大許容温度到達時点、t32は、一部収容状態で基準になる均熱に逹した時点、t33は、一部収容状態で内部温度の設定温度到達時点、t34は、最大量収容状態で内部温度の最大許容温度到達時点、また、t35は、最大量収容状態で内部温度の設定温度到達時点を示す。
【0055】
図3に図示されているように、加熱された被加熱体pを降温してからソークする場合にも同様に適用可能である。最大量収容状態での内部温度(Temperature at center with Full Load)は、t35時点で設定温度(Set Value)に逹する。ただし、中心部の内部温度が最大許容温度(Upper spec.limit)にさえ逹すれば良いため、最大許容温度に逹したt34時点の単位時間当たりの投入エネルギーの変化量α3を基準に均熱時点を判定することができる。また、t34時点からは、制御部400が、チャンバ100内の温度が許容範囲内でさらに維持されるようにヒータ200を制御することができる。
【0056】
したがって、中心部と周辺部との許容温度差を反映して均熱時点をt35時点からt34時点に判定し、ソーク時間を短縮することができる。
【0057】
加熱の場合と同様、冷却の場合でも、最大許容温度での単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値は、最大量収容状態で最も小さい値を有するため、一部収容状態の場合にも、最大量収容状態の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準にすることができる。
【0058】
ここで、α3は、最大量収容状態の最大許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配、β3は、一部収容状態で単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配がα3と同一になる時点の勾配、また、γ3は、一部収容状態の最大許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の勾配を示す。
【0059】
産業用温度制御装置の特性上、冷却するほど単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値が減少し、数学的に一部収容状態最大許容温度到達時点のγ3勾配の絶対値は、最大量収容状態最大許容温度到達時点のα3勾配の絶対値よりも大きい値を有する。
【0060】
したがって、α3の勾配を基準に均熱時点を適用すると、一部収容状態でも内部温度が最大許容温度以下になることができる。すなわち、一部収容状態でα3と勾配が同一であるβ3の勾配に逹するt32時点には、チャンバ100の内部温度が最大許容温度以下になる。
【0061】
これにより、一部収容状態の場合、均熱時点をt33時点からt32時点に短縮することができる。
【0062】
したがって、制御部400は、被加熱体pがチャンバ100内に一部収容される場合にも、投入される熱エネルギーの変化を感知し、基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合、均熱に逹したと判断し、均熱時点後には、必要な時に、チャンバ100内の温度が許容範囲内でさらに維持されるようにヒータ200を制御することができる。
【0063】
ヒートポンプや冷媒を用いた強制冷却の後、ソークステップが行われる場合には、冷却調節信号の変化が、図2の加熱過程で投入熱エネルギー変化挙動と類似し、この場合にも、同じ原理で最大量収容状態の冷却調節信号変化率を一部収容状態に適用して均熱時点を求め、ソーク時間を短縮することができる。
【0064】
降温後のソークステップでも、昇温後のソークステップと同様、より正確な均熱時点の判定のために、基準収容状態を最大量収容状態(Full Load:100%)の他に、70%、40%などのように追加し、収容量適用区間を分化することもできる。
【0065】
図4は本発明の一実施形態による産業用温度制御装置の熱エネルギー供給量の許容範囲を説明するために提供される図である。
【0066】
一方、制御部400は、図4に図示されているように、時間別の熱エネルギー供給量またはその調節信号RSの許容範囲(Normal Range)が設定されるようにし、時間別の熱エネルギー供給量が予め設定される許容範囲から逸脱する場合、管理者が認知するように警告メッセージ(Over Alarm、Under Alarm)を発生させることができる。
【0067】
具体的には、図4を参照すると、横軸は、時間を示し、左側の縦軸は、温度センサ300によって感知されるチャンバ100内の温度変化を示し、右側の縦軸は、時間別の熱エネルギー供給量またはその調節信号RSを示す。
【0068】
設定温度(Set Value)が設定されると、チャンバ100中心部の温度(Temperature at center)は、遅れて設定温度に逹する。
【0069】
設定温度に逹するまで、熱エネルギー供給量RSが調節され得、熱伝逹が最も遅れた中心部などが設定温度に逹すると(t41)、熱エネルギー供給量またはその調節信号RSは、外壁の断熱状態などで発生する熱損失だけ熱エネルギーが投入されるようにし、温度が一定に維持されるようにすることができる。
【0070】
ただし、異物によってチャンバ100のドアが完全に閉まっていない状態で動作するなどの断熱異常や、温度センサやヒータ200に異常が生じると、チャンバの内部に全体または局所的な加熱不足や過熱が引き起こされ、これにより被処理材の不良が発生し得る。かかる異常状態では、熱エネルギー投入量が正常状態よりも高くなるか低くなることがあり、これによって、時間別の熱エネルギー供給量RSの許容範囲が設定されるようにし、異常警報手段が設けられ得る。時間別の熱エネルギー供給量RSが、予め設定される許容範囲よりも増加する場合、管理者が認知するように上昇警告メッセージ(Over Alarm)を発生させることができ、許容範囲よりも低くなる場合、下降警告メッセージ(Under Alarm)を発生させることができる。
【0071】
また、制御部400は、投入される熱エネルギーをデータベース化して貯蔵することができ、貯蔵されるデータに基づいて、時間別の熱エネルギー供給量の許容範囲を設定することができる。
【0072】
例えば、被加熱体pが収容量別に時間別の熱エネルギー供給量データを貯蔵し、データの平均値を基準に、同じ容量が収容される場合の平均値から予め設定された誤差を逸脱する場合、または現在収容量内外の類似した量が収容された場合の貯蔵値から推定された平均および誤差を逸脱する場合、警告メッセージを発生させることができる。
【0073】
図5は本発明の一実施形態による産業用温度制御方法を説明するために提供される図であって、一つの昇温の後、ソークステップを経た熱処理工程の例に関する。
【0074】
まず、上述のように、チャンバ100内に収容可能な最大量の被加熱体が収容され得る(S510)。熱処理のために、最大量の被加熱体が収容された状態で、ヒータ200がチャンバ100の内部を加熱することができる(S520)。
【0075】
ソークステップにおいて、制御部400は、熱伝逹が最も遅れた中心部に別に設置された温度センサからの温度が最小許容温度に逹すると(S530−Yes)、最小許容温度に逹する到達時点を感知し、到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を貯蔵することができる(S540)。中心部の温度が最小許容温度に逹しない場合(S530−No)、最小許容温度に逹するまで加熱することができる(S520)。
【0076】
制御部400は、最小許容温度到達時点の単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量を基準に許容温度差を反映した均熱時点を判定することができる。
【0077】
均熱時点に逹すると、ソーク過程で、必要な時に、チャンバ内の温度が許容範囲内でさらに維持されるように制御することができる。
【0078】
ソーク時間基準設定のための加熱が終了し、熱処理された被加熱体が排出され、チャンバ100が初期状態にリセットされ得る。
【0079】
また、チャンバ100に少なくとも一部の被加熱体が収容され得る。すなわち、一部または最大量の被加熱体が収容され得る。
【0080】
これにより、ヒータ200がチャンバの内部を再加熱することができ(S570)、基準になる単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量に逹する場合(S580−Yes)、均熱時点に逹したと判断することができる。
【0081】
次に、ソーク過程で、チャンバ100内の温度が許容範囲内に一定にさらに維持されるように制御することができる(S590)。
【0082】
中心部の温度が最小許容温度に逹しない場合(S580−No)、最小許容温度に逹するまで加熱することができる。
【0083】
これにより、中心部の熱平衡時点前の許容温度差を反映した均熱時点を基準にソーク(soak)過程が完了することができ、最小許容温度到達時点で単位時間当たりの投入熱エネルギーの変化量の絶対値が最も小さい最大量収容状態を基準に均熱時点を判断することで、一部収容状態に適用しても内部温度が最小許容温度を超えるため、被加熱体の収容量に関係なく適用可能になる。
【0084】
以上、本発明の好ましい実施形態について図示し説明しているが、本発明は、上述の特定の実施形態に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって様々な変形実施が可能であることは言うまでもなく、かかる変形実施は、本発明の技術的思想や見込みから個別に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0085】
100 チャンバ
200 ヒータ
300 温度センサ
400 制御部
P 被加熱体
S 積載台
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】