(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
参照完全長ヒトGDE配列に関して、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失する、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドであって、特に、参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1、配列番号40又は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有する、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド。
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号1に関して、429〜666、770〜892、1088〜1194、及び1235〜1532位のアミノ酸残基を含む;
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号40に関して、412〜649、753〜875、1071〜1177、1218〜1515位のアミノ酸残基を含む;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号41に関して、413〜650、754〜876、1072〜1178、1219〜1516位のアミノ酸残基を含む、請求項1に記載の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド。
機能的な非ヒトGDEポリペプチドが、配列番号11のウマGDEポリペプチド、配列番号12のゴリラGDEポリペプチド、配列番号13のオランウータンGDEポリペプチド、配列番号14のクロオオコウモリGDEポリペプチド、配列番号15のスーティーマンガベイGDEポリペプチド、配列番号16のカモノハシGDEポリペプチド、及び配列番号17のカモGDEポリペプチドからなる群から選択され、機能的な非ヒトGDEポリペプチドが、好ましくは配列番号12のゴリラGDEポリペプチドである、請求項9に記載のウイルスベクター。
請求項6に記載の核酸分子、請求項7に記載の核酸構築物又は請求項8から11のいずれか一項に記載のベクターで形質転換された単離された細胞であって、該細胞は特に肝臓細胞、筋肉細胞、心臓細胞又はCNS細胞である、単離された細胞。
医薬として使用するための、請求項1から5のいずれか一項に記載の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド、請求項9に規定の機能的な非ヒトGDEポリペプチド、請求項6に記載の核酸分子、請求項7に記載の核酸構築物、請求項8から11のいずれか一項に記載のベクター又は請求項12に記載の細胞。
GSDIII(Cori疾患)を処置する方法における使用のための、請求項1から5のいずれか一項に記載の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド、請求項9に規定の機能的な非ヒトGDEポリペプチド、請求項6に記載の核酸分子、請求項7に記載の核酸構築物、請求項8から11のいずれか一項に記載のベクター又は請求項12に記載の細胞。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、GSDIIIの処置において遺伝子治療を改善する新規戦略が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様は、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドであって、参照完全長ヒトGDE配列に関して、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失する、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドに関する。特定の実施形態において、参照完全長ヒトGDE配列は、配列番号1、配列番号40又は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有する。
【0008】
特定の実施形態において:
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号1に関して、429〜666、770〜892、1088〜1194、及び1235〜1532位のアミノ酸残基を含む;
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号40に関して、412〜649、753〜875、1071〜1177、1218〜1515位のアミノ酸残基を含む;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号41に関して、413〜650、754〜876、1072〜1178、1219〜1516位のアミノ酸残基を含む。
【0009】
他の実施形態において:
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、欠失させたアミノ酸は、配列番号1に関して、1〜428、668〜769、895〜1087及び/又は1195〜1232位の少なくとも1つのアミノ酸である;
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、欠失させたアミノ酸は、配列番号40に関して、1〜411、651〜752、878〜1070及び/又は1178〜1215位の少なくとも1つのアミノ酸である;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、欠失させたアミノ酸は、配列番号41に関して、1〜412、652〜753、879〜1071及び/又は1179〜1216位の少なくとも1つのアミノ酸である。
【0010】
更なる他の実施形態において:
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも200の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する;又は
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号40に関して、1から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から411位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、651〜752位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、651〜752位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、878〜1070位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、878〜1070位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも200の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1178〜1215位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1178〜1215位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、前記切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号41に関して、1から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から412位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、652〜753位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、652〜753位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、879〜1071位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、879〜1071位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも200の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1179〜1216位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1179〜1216位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0011】
更なる実施形態において:
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号1に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から15位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から30位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から81位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から103位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、1から129位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される;又は
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号40に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から13位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から64位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から86位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、1から112位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号41に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から14位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から65位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から87位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、1から113位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0012】
更なる特定の実施形態において:
(i)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号1に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される;又は
(ii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号40に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される;又は
(iii)参照完全長ヒトGDE配列は配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは配列番号41に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0013】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、以下のTable 2 (表2)に示される欠失又は欠失の組合せを含む。特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
(i)以下のTable 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)以下のTable 3 (表3)に示される、欠失又は欠失の組合せを含む。
そのような機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドには、制限されることなく、配列番号2〜10及び配列番号48〜52、特に配列番号2〜6から選択される配列を有するものが含まれる。特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号2、5又は6から選択される配列を含む又はからなる配列を有する。更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号5に示される配列を含む又はからなる配列を有する。
【0014】
別の態様において、本発明は、本明細書に開示される機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする核酸分子に関する。
【0015】
更なる態様において、本発明は、
- プロモーター;
- 任意選択で、イントロン;
- 本発明の機能的な切断型ヒトポリペプチドをコードする、本明細書に開示される核酸分子;及び
- ポリアデニル化シグナル
を、好ましくはこの順序で含む、核酸構築物に関する。
【0016】
更なる別の態様において、本発明は:
- 本発明の核酸分子;又は
- 本発明の核酸構築物を含むベクターに関する。
ある特定の実施形態において、ベクターは、ウイルスベクターであってもよい。
【0017】
更なる態様によれば、本発明は、機能的な非ヒトGDEポリペプチドをコードする核酸構築物を含み、機能的な非ヒトGDEポリペプチドが約1500アミノ酸未満を含むウイルスベクターに関する。機能的な非ヒトGDEポリペプチドは:配列番号11のウマGDEポリペプチド、配列番号12のゴリラGDEポリペプチド、配列番号13のオランウータンGDEポリペプチド、配列番号14のクロオオコウモリ(Pteropus alecto)GDEポリペプチド、配列番号15のスーティーマンガベイGDEポリペプチド、配列番号16のカモノハシGDEポリペプチド、及び配列番号17のカモGDEポリペプチドからなる群から、制限されることなく、選択されうる。特定の実施形態において、機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、配列番号12のゴリラGDEポリペプチドである。
【0018】
本発明のベクターの特定の実施形態において、前記ベクターは、AAVベクター又はレトロウイルスベクター、例えば、レンチウイルスベクターであってもよい。特定の実施形態において、ベクターは、AAVベクター、例えば、一本鎖又は二本鎖自己相補的AAVベクター、好ましくは、AAV由来カプシド、例えば、AAV1、AAV2、バリアントAAV2、AAV3、バリアントAAV3、AAV3B、バリアントAAV3B、AAV4、AAV5、AAV6、バリアント(varient)AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV9P1、AAV10、例えば、AAVcy10及びAAVrh10、AAVrh74、AAVdj、AAV-Anc80、AAV-LK03、AAV2i8、及びブタAAV、例えば、AAVpo4及びAAVpo6カプシドを有する又はキメラカプシドを有するAAVベクターである。特定の実施形態において、AAVベクターは、AAV9、AAV9P1又はAAV6カプシドを有する。
【0019】
更なる態様において、本発明は、本発明の核酸分子、核酸構築物又はベクターで形質転換された単離された細胞に関する。細胞は、例えば、肝臓細胞、筋肉細胞、心臓細胞又はCNS細胞であってもよい。
【0020】
更なる別の態様において、本発明は、薬学的に許容される担体中に、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド、核酸分子、核酸構築物、ベクター、又は細胞を含む医薬組成物に関する。
【0021】
本発明は、特定の態様において、医薬としての使用のための、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド、機能的な非ヒトGDEポリペプチド、核酸分子、核酸構築物、ベクター、又は細胞にも関する。
【0022】
更なる態様において、本発明は、GSDIII(Cori疾患)を処置する方法における使用のための、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド、機能的な非ヒトGDEポリペプチド、核酸分子、核酸構築物、ベクター、又は細胞に関する。
【0023】
本発明は、GSDIII(Cori疾患)を処置する方法における使用のための、配列番号12のゴリラGDEポリペプチドにも関する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
任意の開示される値又は範囲に関して本明細書に使用される、用語「約」は、記載された数値が、軽微な不正確性を許容する、例えば、該値に適度に近い又はほとんど該値、例えば、記載された値又は範囲のプラス又はマイナス10%、特に、例えば、プラス又はマイナス5%を許容することを示す。
【0026】
GDEタンパク質の三次元構造に関する知識が欠如しているにもかかわらず、本発明者らは、コード配列が、遺伝子治療ベクターにパッケージングされるために十分小さいが、GDE機能を保存しているGDEポリペプチド(別途「ミニGDEポリペプチド」とも言及される)を同定した。
【0027】
「遺伝子治療ベクター」により、遺伝子治療に適切な任意のベクターが意味される。特に、遺伝子治療ベクターは、プラスミド又は組換えウイルス、例えば、レトロウイルス又はレンチウイルスに由来するウイルスベクターであってもよい。好ましくは、ウイルスベクターは、AAVベクター、例えば、肝臓組織又は筋肉細胞を形質導入するために適切なAAVベクターである。筋肉疾患の臨床試験及び前臨床モデルにおける広範な経験は、GSDIIIのためのインビボでの遺伝子治療に関する最適なベクターとしてアデノ関連ウイルス(AAV)を指示する。これらのベクターは肝臓及び筋肉を効率的に形質導入し、それらの産生は拡張性が有り、他の遺伝子治療ベクターと比較して、それらは相対的に低い免疫原性プロファイルを有する。しかしながら、遺伝子を置き換えるためのAAVの使用における最大の制限の1つは、それらの制限されたキャプシド形成サイズ制限(約5kb)である。実際、組換えAAV産生の間に、5kbより大きいゲノムは、低い有効性でカプシド形成し、結果としてAAVは遺伝子導入の有効性が低いフラグメント化したゲノムを含有しうる。
【0028】
以下により詳細に説明されるように、本発明の関連において、「ミニGDEポリペプチド」の表現は、(i)機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド又は(ii)機能的な非ヒトGDEポリペプチドのいずれかを包含する。
【0029】
したがって、本発明の第一の態様は、コード配列が単一AAVベクターに効率的にパッケージングされるために十分小さい、機能的なミニGDEポリペプチドである。
【0030】
「機能的な」GDEポリペプチドにより、GDEタンパク質の少なくとも部分的、少なくとも1つの酵素活性、好ましくは、GDEタンパク質の全ての酵素活性を保持する、ポリペプチドが意味される。結果として、本発明で施行される機能的なGDEポリペプチドは、インビボでグリコーゲン蓄積及び筋力もレスキューできる。上記で定義される、GDE酵素活性は、4-アルファ-グルコトランスフェラーゼ活性及びアミロ-1,6-グルコシダーゼ活性であり、グリコーゲン分解に関与している。GDEのトランスフェラーゼ活性は、グリコーゲンの3つのグルコース単位を、1つの鎖から別の鎖に再配置する。これにより、枝分かれ部位で1つのグルコース単位が残され、これは引き続いてグルコシダーゼ活性によってグルコースとして放出される。特定の実施形態において、本発明の機能的なミニGDEポリペプチドは、完全長GDEポリペプチド、特に完全長ヒトGDEポリペプチドと同じ機能を有する。例えば、本発明の機能的なミニGDEポリペプチドは、上記の1つ、好ましくは、両方の酵素活性に関連して、完全長ヒトGDEタンパク質、特に配列番号1、配列番号40若しくは配列番号41の完全長ヒトGDEタンパク質と比較して、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、若しくは少なくとも99%、又は少なくとも100%の活性を有しうる。本発明のミニGDEタンパク質の活性は、完全長ヒトGDEタンパク質、特に配列番号1、配列番号40若しくは配列番号41の完全長ヒトGDEタンパク質の活性の更に100%を超え、例えば、110%、120%、130%、140%、150%、200%、500%、700%を超え、又は更に1000%を超えてもよい。
【0031】
当業者は、ポリペプチドが機能的なGDEポリペプチドであるかどうかを容易に決定できる。適切な方法は、当業者に明らかである。例えば、1つの適切なインビトロ法は、ポリペプチドをコードする核酸をベクター(例えば、プラスミド又はウイルスベクター)に挿入すること、宿主細胞(例えば、293T又はHeLa細胞、又は他の細胞、例えば、Huh7)にベクターをトランスフェクション又は形質導入すること、及びGDE活性についてアッセイすることを伴う。適切な方法は、以下の実験の部により詳しく記載される。例えば、GDE活性は、ホモジナイズしたマウス組織を限界デキストリンとインキュベートした後に産生されるグルコースを測定することによって決定されうる。他の方法には、ウエスタンブロット、グリコーゲンホスホリラーゼ消化グリコーゲンから産生されるグルコースを追跡すること、処置されたGDE-KO動物の筋力をベクターの投与後(投与後、一、二又は三月後)にワイヤーハングによって評価すること、又は筋肉及び/又は心臓組織中のグリコーゲン蓄積のレスキューを評価すること等によって、GDE KO動物の組織中のGDE発現を決定することによってGDE活性を試験することが含まれる。
【0032】
本発明の第一の態様の第一のバリアントにおいて、ミニGDEポリペプチドは、参照完全長ヒトGDE配列に関して切断型である、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドである。
【0033】
用語「切断型ヒトGDEポリペプチド」は、切断型ヒトGDEが由来する参照完全長ヒトGDE配列に関して、アミノ酸欠失によって短くされた任意のヒトGDEポリペプチドを包含する。特に、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、参照完全長ヒトGDE配列に関して、少なくとも1アミノ酸を欠失する。好ましくは、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、参照完全長ヒトGDE配列に関して、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失する。好ましい実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、参照完全長ヒトGDE配列に関して、少なくとも約50、100又は150アミノ酸を欠失する。
【0034】
特定の実施形態において、参照完全長ヒトGDE配列に関して、切断型である、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、前記参照完全長ヒトGDE配列に関して、1つ又は複数の追加のアミノ酸修飾を含んでいてもよい。特に、以下に更に記載される欠失に加えて、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、参照完全長ヒトGDE配列と比較して、1つ又は複数のアミノ酸修飾、例えば、アミノ酸挿入、欠失及び/又は置換を含んでいてもよい。例えば、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、切断型ヒトGDEポリペプチドの機能性が保存されている限り、1から10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10)の追加のアミノ酸修飾、特に1から5(例えば、1、2、3、4又は5)の追加のアミノ酸修飾を含んでいてもよい。
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドがN末端欠失を含む場合、メチオニンをN末端に添加することができる。
【0035】
本発明の関連において、「参照完全長ヒトGDE配列」は、ヒトGDEの全てのネイティブアイソフォームを包含する。Bao及び同僚(Genomics、1997、38、155〜165頁)は、3つのGDEタンパク質アイソフォームをコードする6つの転写物バリアントの存在を同定した。転写物バリアント1〜4は、同じタンパク質(すなわち、GDEアイソフォーム1)をコードする。転写物バリアント5及び6は、それぞれGDEアイソフォーム2及び3をコードする。
したがって、用語「参照完全長ヒトGDEポリペプチド」は、前駆体形態を含む、ヒトGDEの全てのネイティブアイソフォーム、並びにGDEの機能的な誘導体である、挿入、欠失及び/又は置換によって修飾又は変異したGDEタンパク質又はそのフラグメントを包含する。特に、参照完全長ヒトGDE配列は、配列番号1(GDEアイソフォーム1に対応する)、配列番号40(GDEアイソフォーム2に対応する)及び配列番号41(GDEアイソフォーム3に対応する)からなる群から選択される。
【0036】
特定の実施形態において、参照完全長ヒトGDE配列は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有し、これはGDEアイソフォーム1に対応する。
【0037】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号1に関して、429〜666、770〜892、1088〜1194、1235〜1532位のアミノ酸残基を含む。
【0038】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号1に関して、429〜667、770〜894、1088〜1194、1233〜1532位のアミノ酸残基を含む。
【0039】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に関して、少なくとも1つのアミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号1に関して、1〜428、668〜769、895〜1087及び/又は1195〜1232位の少なくとも1つのアミノ酸である。更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号1に関して、1〜428、668〜769、895〜1087、及び/又は1195〜1232位の任意のアミノ酸から選択される。この実施形態において、欠失させたアミノ酸は、それらが、配列番号1に関して、1〜428、668〜769、895〜1087及び/又は1195〜1232位の任意のアミノ酸から選択される限り、連続的なアミノ酸又は非連続的なアミノ酸であってもよい。
【0040】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0041】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から428位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、110又は少なくとも120の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0042】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から15位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から15位のアミノ酸から選択される少なくとも10の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から30位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から30位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも25の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から81位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から81位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から103位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から103位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から129位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から129位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0043】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0044】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から15位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から30位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から81位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から103位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、1から129位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0045】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1195から1232位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、360から428位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、669から720位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0046】
明確さのために、この実施形態において、欠失は、ポジションの上述した範囲中の全ての連続的なアミノ酸の欠失に関する。例えば、配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に関して、1から156位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応する。
【0047】
また、明確さのために、例えば:
- 配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から280位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜156が範囲1〜280に含まれるからである。
【0048】
加えて、例えば:
- 配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から320位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜280が範囲223〜320と重複するからである。
【0049】
別の実施形態において、参照完全長ヒトGDE配列は、配列番号40に示されるアミノ酸配列を有し、これはGDEアイソフォーム2に対応する。
【0050】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号40に関して、412〜649、753〜875、1071〜1177、1218〜1515位のアミノ酸残基を含む。
【0051】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号40に関して、412〜650、753〜877、1071〜1177、1216〜1515位のアミノ酸残基を含む。
【0052】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に関して、少なくとも1つのアミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号40に関して、1〜411、651〜752、878〜1070及び/又は1178〜1215位の少なくとも1つのアミノ酸である。更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号40に関して、1〜411、651〜752、878〜1070、及び/又は1178〜1215位の任意のアミノ酸から選択される。この実施形態において、欠失させたアミノ酸は、それらが、配列番号40に関して、1〜411、651〜752、878〜1070及び/又は1178〜1215位の任意のアミノ酸から選択される限り、連続的なアミノ酸又は非連続的なアミノ酸であってもよい。
【0053】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号40に関して、1から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から411位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、651〜752位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、651〜752位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、878〜1070位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、878〜1070位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1178〜1215位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1178〜1215位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0054】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から13位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から13位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも25の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から64位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から64位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から86位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から86位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から112位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から112位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0055】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0056】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から13位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から64位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から86位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、1から112位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0057】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、344から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、651から752位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、878から1070位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1178から1215位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、343から411位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、652から703位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号40に関して、1から408位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、1から213位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0058】
明確さのために、この実施形態において、欠失は、ポジションの上述した範囲中の全ての連続的なアミノ酸の欠失に関する。例えば、配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に関して、1から139位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応する。
【0059】
また、明確さのために、例えば:
- 配列番号40に関して、1から139位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から263位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜139が範囲1〜263に含まれるからである。
【0060】
加えて、例えば:
- 配列番号40に関して、1から263位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号40に関して、206から303位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から303位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜263が範囲206〜303と重複するからである。
【0061】
別の実施形態において、参照完全長ヒトGDE配列は、配列番号41に示されるアミノ酸配列を有し、これはGDEアイソフォーム3に対応する。
【0062】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号41に関して、413〜650、754〜876、1072〜1178、1219〜1516位のアミノ酸残基を含む。
【0063】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも、配列番号41に関して、413〜651、754〜878、1072〜1178、1217〜1516位のアミノ酸残基を含む。
【0064】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に関して、少なくとも1つのアミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号41に関して、1〜412、652〜753、879〜1071及び/又は1179〜1216位の少なくとも1つのアミノ酸である。更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、75、90、100、125、150、175、190、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500又は少なくとも約525アミノ酸を欠失し、欠失させたアミノ酸は、配列番号41に関して、1〜412、652〜753、879〜1071、及び/又は1179〜1216位の任意のアミノ酸から選択される。この実施形態において、欠失させたアミノ酸は、それらが、配列番号41に関して、1〜412、652〜753、879〜1071及び/又は1179〜1216位の任意のアミノ酸から選択される限り、連続的なアミノ酸又は非連続的なアミノ酸であってもよい。
【0065】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号41に関して、1から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から412位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350又は少なくとも400の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、652〜753位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、652〜753位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、879〜1071位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、879〜1071位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20、30、40、50、80、100、125、150、175、又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1179〜1216位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1179〜1216位のアミノ酸から選択される少なくとも10、15、20又は少なくとも30の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0066】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から14位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から14位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも25の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から65位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から65位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から87位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から87位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から113位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から113位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0067】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも150の連続的なアミノ酸、少なくとも175の連続的なアミノ酸又は少なくとも190の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸又は少なくとも50の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸;及び/又は
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸から選択される少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸又は少なくとも100の連続的なアミノ酸を欠失する。
【0068】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から14位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から65位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から87位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、1から113位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0069】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に関して、少なくとも1つの欠失を含み、該欠失は:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、345から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、652から753位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、879から1071位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1179から1216位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、344から412位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、653から704位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失;
- 配列番号41に関して、1から409位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、1から214位のアミノ酸の欠失からなる群から選択される。
【0070】
明確さのために、この実施形態において、欠失は、ポジションの上述した範囲中の全ての連続的なアミノ酸の欠失に関する。例えば、配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に関して、1から140位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応する。
【0071】
また、明確さのために、例えば:
- 配列番号41に関して、1から140位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から264位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜140が範囲1〜264に含まれるからである。
【0072】
加えて、例えば:
- 配列番号41に関して、1から264位のアミノ酸の欠失;及び
- 配列番号41に関して、207から304位のアミノ酸の欠失を含む、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、
1から304位から全ての連続的なアミノ酸を欠失する、GDEポリペプチドに対応し、その理由は、範囲1〜264が範囲207〜304と重複するからである。
【0073】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1、配列番号40又は配列番号41に関して、欠失又は欠失の組合せを含み、該欠失はTable 1 (表1)にΔ1、Δ2、Δ3、Δ4、Δ5、Δ6、Δ7及びΔ8と言及される任意の欠失から選択される。
【0075】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、2、3、4、5、6、7又は8欠失の組合せを含んでいてもよく、該欠失はTable 1 (表1)にΔ1、Δ2、Δ3、Δ4、Δ5、Δ6、Δ7及びΔ8と言及される任意の欠失から選択される。
【0076】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、Table 2 (表2)に示される欠失又は欠失の組合せを含んでいてもよく、該欠失はTable 1 (表1)に言及される。
【0078】
明確さのために、Table 2 (表2)は、以下のように理解すべきである。例として、「Δ1+Δ2+Δ3」の欠失の組合せを含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドを考慮すると、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、Table 1 (表1)に言及される、配列番号1、配列番号40又は配列番号41に関して、欠失Δ1、Δ2及びΔ3を含む。言い換えれば、この例において、参照完全長GDE配列が配列番号1である場合、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド「Δ1+Δ2+Δ3」は、配列番号1に由来する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドに対応し、これは配列番号1に関して、1から156位、361〜428位及び668〜769位からの全ての連続的なアミノ酸を欠失する。したがって、参照完全長GDE配列が配列番号40である場合、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド「Δ1+Δ2+Δ3」は、配列番号40に由来する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドに対応し、これは配列番号40に関して、1から139位、344〜411位及び651〜752位からの全ての連続的なアミノ酸を欠失する。
【0079】
特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、Table 1 (表1)に言及されるΔ2及びΔ3欠失を含む。特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、Table 1 (表1)に言及されるΔ2及びΔ3欠失を含み、配列番号1、配列番号40又は配列番号41、特に配列番号1に由来する。
【0080】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸及び多くとも132のアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0081】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも30の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも81の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも103の連続的なアミノ酸、少なくとも125の連続的なアミノ酸、又は少なくとも132の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0082】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸及び多くとも132のアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0083】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号1に関して、1から132位のアミノ酸から選択される、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも30の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも81の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも103の連続的なアミノ酸、少なくとも125の連続的なアミノ酸、又は少なくとも132の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0084】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸及び多くとも115のアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0085】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも10の連続的なアミノ酸、少なくとも13の連続的なアミノ酸、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも60の連続的なアミノ酸、少なくとも64の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも85の連続的なアミノ酸、少なくとも86の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも110の連続的なアミノ酸、少なくとも112の連続的なアミノ酸、又は少なくとも115の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0086】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸及び多くとも115のアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0087】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、1からZ
2位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号40に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも10の連続的なアミノ酸、少なくとも13の連続的なアミノ酸、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも60の連続的なアミノ酸、少なくとも64の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも85の連続的なアミノ酸、少なくとも86の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも110の連続的なアミノ酸、少なくとも112の連続的なアミノ酸、又は少なくとも115の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0088】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号41に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号41に関して、1から115位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸及び多くとも115のアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0089】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号41に関して、1から116位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から116位のアミノ酸から選択される、少なくとも10の連続的なアミノ酸、少なくとも14の連続的なアミノ酸、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも60の連続的なアミノ酸、少なくとも65の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも85の連続的なアミノ酸、少なくとも87の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも110の連続的なアミノ酸、少なくとも113の連続的なアミノ酸、又は少なくとも116の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0090】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号41に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号41に関して、1から116位のアミノ酸から選択される、少なくとも1つのアミノ酸、好ましくは、配列番号41に関して、1から116位のアミノ酸から選択される、少なくとも10の連続的なアミノ酸、少なくとも14の連続的なアミノ酸、少なくとも15の連続的なアミノ酸、少なくとも25の連続的なアミノ酸、少なくとも50の連続的なアミノ酸、少なくとも60の連続的なアミノ酸、少なくとも65の連続的なアミノ酸、少なくとも75の連続的なアミノ酸、少なくとも80の連続的なアミノ酸、少なくとも85の連続的なアミノ酸、少なくとも87の連続的なアミノ酸、少なくとも100の連続的なアミノ酸、少なくとも110の連続的なアミノ酸、少なくとも113の連続的なアミノ酸、又は少なくとも116の連続的なアミノ酸のN末端欠失を含む。
【0091】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
(i)配列番号1、配列番号40又は配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1、配列番号40又は配列番号41に関して、Table 3 (表3)にΔ9、Δ10、Δ11、Δ12、及びΔ13として言及される任意の欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0093】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ9欠失;
又は
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ10欠失;
又は
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ11欠失;
又は
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ12欠失;
又は
(i)配列番号1に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ13欠失を含む。
【0094】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ9、Δ10、Δ11、Δ12及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0095】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ9欠失を含む。
【0096】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ10欠失を含む。
【0097】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ11欠失を含む。
【0098】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ12欠失を含む。
【0099】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ13欠失を含む。
【0100】
更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ9、Δ10、及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0101】
更なる別の特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号1に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号1に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ9及びΔ10欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0102】
別の特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ10欠失;
又は
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ11欠失;
又は
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ12欠失;
又は
(i)配列番号40に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ13欠失を含む。
【0103】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ10、Δ11、Δ12及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0104】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ10欠失を含む。
【0105】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ11欠失を含む。
【0106】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ12欠失を含む。
【0107】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ13欠失を含む。
【0108】
更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号40に由来し:
(i)配列番号40に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号40に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ10、及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0109】
別の特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ10欠失;
又は
(i)配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ11欠失;
又は
(i)配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ12欠失;
又は
(i)配列番号41に関して、Table 2 (表2)に示される、欠失又は欠失の組合せ、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及される、Δ13欠失を含む。
【0110】
特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号41に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ9、Δ10、Δ11、Δ12及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0111】
更なる特定の実施形態において、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号41に由来し:
(i)配列番号1に関して、Table 1 (表1)に言及される、Δ2及びΔ3欠失、及び
(ii)配列番号41に関して、Table 3 (表3)に言及されるΔ10、及びΔ13欠失から選択される、欠失又は欠失の組合せを含む。
【0112】
別の特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号2:配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号3:配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号4:配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号5:配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の第一の欠失及び668から769位のアミノ酸の第二の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号6:配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号7:配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の第一の欠失、360から428位のアミノ酸の第二の欠失及び669から720位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号8:配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号9:配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号10:配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド
- 配列番号48:配列番号1に関して、1〜15位のアミノ酸の第一の欠失、361から428位のアミノ酸の第二の欠失及び668から769位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号49:配列番号1に関して、1〜30位のアミノ酸の第一の欠失、361から428位のアミノ酸の第二の欠失及び668から769位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号50:配列番号1に関して、1〜81位のアミノ酸の第一の欠失、361から428位のアミノ酸の第二の欠失及び668から769位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号51:配列番号1に関して、1〜103位のアミノ酸の第一の欠失、361から428位のアミノ酸の第二の欠失及び668から769位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;及び
- 配列番号52:配列番号1に関して、1〜129位のアミノ酸の第一の欠失、361から428位のアミノ酸の第二の欠失及び668から769位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドからなる群から選択される。
【0113】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは:
- 配列番号2:配列番号1に関して、1から156位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号3:配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号4:配列番号1に関して、668から769位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号5:配列番号1に関して、361から428位のアミノ酸の第一の欠失及び668から769位のアミノ酸の第二の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号6:配列番号1に関して、895から1087位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号7:配列番号1に関して、223から320位のアミノ酸の第一の欠失、360から428位のアミノ酸の第二の欠失及び669から720位のアミノ酸の第三の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号8:配列番号1に関して、1から280位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;
- 配列番号9:配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド;及び
- 配列番号10:配列番号1に関して、1から230位のアミノ酸の欠失を含む機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドからなる群から選択される。
【0114】
欠失がN末端欠失である場合、メチオニンが配列のN末端に加えられてもよい。例えば、配列番号9は、配列番号1に関して、1から425位のアミノ酸の欠失及びこの欠失から得られる配列のN末端でのメチオニンの付加を含む。本出願は、本出願に特異的に開示される全ての機能的なGDE切断型形態を開示し、前記機能的なGDE切断型形態は、そのN末端でメチオニン残基を有する。
【0115】
更なる特定の実施形態において、本発明の機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号2から10及び配列番号48から52から選択される配列、特に配列番号2から10から選択される配列、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び配列番号6から選択される配列、より詳細には配列番号5を含む又はからなる。機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号2から10及び配列番号48から52、特に配列番号2から10から選択される配列、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び配列番号6から選択される配列、より詳細には配列番号5と比較して、1つ又は複数のアミノ酸修飾(例えば、アミノ酸挿入、欠失及び/又は置換)を含んでいてもよい。特に、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号2から10及び配列番号48から52、特に配列番号2から10から選択される配列、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び配列番号6から選択される配列、より詳細には配列番号5と比較して、1、2、3、4又は5のアミノ酸修飾を含んでいてもよい。特に、機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドは、配列番号2から10及び配列番号48から52、特に配列番号2から10から選択される配列、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5及び配列番号6から選択される配列、より詳細には配列番号5に対して少なくとも80、85、90、95、96、97、98又は少なくとも99パーセントの配列同一性を有しうる。
【0116】
本発明の第一の態様の第二のバリアントにおいて、ミニGDEは、機能的な非ヒトGDEポリペプチドである。
【0117】
本発明の機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、コード配列が遺伝子治療ベクター、特にAAVベクターにパッケージングされるために十分小さい、任意のGDEポリペプチドでありうる。実際、本発明者らは、コード配列がネイティブヒトGDEコード配列より短い非ヒトGDEポリペプチドが、遺伝子治療ベクターを使用してGSDIIIを処置するのに使用できることを示した。特定の実施形態において、機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、約1500、1480、1460、1440、1420、1400、1380、1360、1340、1320、1300、1280、1260、1240、1220、1200、1180、1160、1140、1120、1100、1080、1060、1040、1020未満、又は約1000未満のアミノ酸を含む。
特定の実施形態において、機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、約1000から1500の間のアミノ酸、約1000から1300の間のアミノ酸、約1300から1500の間のアミノ酸又は約1300から1400の間のアミノ酸を含む。
【0118】
本発明によれば、本発明の機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、上記で定義される、ヒトGDEポリペプチドの生物学的機能を保持する。特に、非ヒトGDEポリペプチドは、インビボでグリコーゲン蓄積及び筋力をレスキューできる。
【0119】
機能的な非ヒトGDEポリペプチド又はそのコード配列のアミノ酸配列は、任意の非ヒト真核生物供給源、例えば、酵母又は非ヒト哺乳動物若しくはトリ種を含む非ヒト動物から由来しうる。特定の実施形態において、機能的な非ヒトGDEポリペプチドは、非ヒト哺乳動物GDEポリペプチドである。
【0120】
加えて、非ヒトGDEポリペプチドは、参照ネイティブGDEポリペプチドと比較して、1つ又は複数のアミノ酸修飾、例えば、アミノ酸挿入、欠失及び/又は置換を含む、野生型非ヒトGDEポリペプチドの機能的なバリアントであってもよい。例えば、非ヒトGDEポリペプチドは、非ヒトGDEポリペプチド、特に非ヒト動物GDEポリペプチド、例えば、これらの動物GDEポリペプチドに対して少なくとも80、85、90、95、96、97、98又は少なくとも99パーセントの配列同一性を有する、配列番号11から配列番号17のポリペプチドの機能的な誘導体であってもよい。
【0121】
特定の実施形態において、機能的な非ヒトGDEポリペプチド又はそのコード配列は、ウマ、ゴリラ、オランウータン、クロオオコウモリ、スーティーマンガベイ、カモノハシ、カモ又はタスマニアデビルに由来する。
【0122】
特定の実施形態において、非ヒトGDEポリペプチドは、配列番号11のウマGDEポリペプチド、配列番号12のゴリラGDEポリペプチド、配列番号13のオランウータンGDEポリペプチド、配列番号14のクロオオコウモリGDEポリペプチド、配列番号15のスーティーマンガベイGDEポリペプチド、配列番号16のカモノハシGDEポリペプチド、及び配列番号17のカモGDEポリペプチドからなる群から選択される。
【0123】
更なる特定の実施形態において、非ヒトGDEポリペプチドは、ゴリラGDEポリペプチド、特に配列番号12のゴリラGDEポリペプチドである。
【0124】
別の態様において、本発明は、本発明のミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子に関する。
【0125】
用語「核酸分子」(又は核酸配列)は、一本又は二本鎖形態におけるDNA又はRNA分子を指し、特に本発明による機能的な切断型ヒトGDEポリペプチド又は機能的な非ヒトGDEポリペプチドをコードするDNAを指す。
【0126】
本発明によれば、ミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子は、遺伝子治療ベクターにパッケージングされるために十分小さく、ここで、遺伝子治療ベクターは上記で定義される。好ましい実施形態において、ミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子は、AAVベクターにパッケージングされるために十分小さい。好ましくは、ミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子のサイズは、約5、4.7、4.5、4.2、4.1、4、3.7、3.5、3.2、3、2.7、2.5、2.2、2、又は1.5kb未満である。好ましくは、ミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子は、約4.1kb未満である。
【0127】
本発明の核酸分子の配列(ミニGDEポリペプチドをコードする)は、インビボでのGDEポリペプチドの発現に最適化されてもよい。配列最適化には、コドン最適化、GC含量の増加、CpGアイランドの数の減少、代替オープンリーディングフレーム(ARF)の数の減少及びスプライスドナー及びスプライスアクセプター部位の数の減少を含む、核酸配列のいくつかの変化が含まれうる。遺伝コードの縮重があるので、異なる核酸分子が、同じタンパク質をコードすることができる。異なる生物の遺伝コードが、他のものと同じアミノ酸をコードする、いくつかのコドンの1つを使用することにしばしば偏っていることも周知されている。コドン最適化によって、変化を、所与の細胞の環境に存在するコドンバイアスを利用するヌクレオチド配列に導入し、結果として得られるコドン最適化ヌクレオチド配列は、非コドン最適化配列と比較して相対的に高レベルで、そのような所与の細胞の環境において発現される可能性が高い。本発明の好ましい実施形態において、ミニGDEポリペプチドをコードする、そのような配列最適化ヌクレオチド配列は、例えば、ヒト特異的なコドン使用バイアスの利点を活用することにより、コドン最適化されて、同じミニGDEポリペプチドをコードする非コドン最適化ヌクレオチド配列と比較して、ヒト細胞における、その発現を改善する。完全長ヒトGDEアイソフォーム1をコードする核酸配列は、配列番号37に示される。対応するコドン最適化配列の例は、配列番号38又は配列番号39に示される。
【0128】
特定の実施形態において、本発明の核酸分子は:
- 配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号18に示される配列;
- 配列番号3に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号20に示される配列;
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号21に示される配列;
- 配列番号5に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号22に示される配列;
- 配列番号6に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号24に示される配列;
- 配列番号7に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号26に示される配列;
- 配列番号8に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号27に示される配列;
- 配列番号9に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号28に示される配列;
- 配列番号10に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号29に示される配列;
- 配列番号48に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号53又は配列番号59に示される配列;
- 配列番号49に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号54又は配列番号60に示される配列;
- 配列番号50に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号55又は配列番号61に示される配列;
- 配列番号51に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号56又は配列番号62に示される配列;又は
- 配列番号52に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号57又は配列番号63に示される配列を含む又はからなる。
【0129】
更なる特定の実施形態において、本発明の核酸分子は:
- 配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号18に示される配列;
- 配列番号3に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号20に示される配列;
- 配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号21に示される配列;
- 配列番号5に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号22に示される配列;
- 配列番号6に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号24に示される配列;
- 配列番号7に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号26に示される配列;
- 配列番号8に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号27に示される配列;
- 配列番号9に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号28に示される配列;又は
- 配列番号10に示されるアミノ酸配列を有する機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号29に示される配列を含む又はからなる。
【0130】
上述したように、上記配列は、コドン最適化されてもよい。配列番号19、配列番号23及び配列番号25に示される配列は、それぞれ、配列番号18、配列番号22及び配列番号24に対応するコドン最適化配列の例である。
【0131】
別の特定の実施形態において、本発明の核酸分子は:
- 配列番号11に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号30に示される配列;
- 配列番号12に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号31に示される配列;
- 配列番号13に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号32に示される配列;
- 配列番号14に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号33に示される配列;
- 配列番号15に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号34に示される配列;
- 配列番号16に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号35に示される配列;又は
- 配列番号17に示されるアミノ酸配列を有する非ヒトGDEポリペプチドをコードする、配列番号36に示される配列を含む又はからなる。
【0132】
上記で定義されるミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子は、配列番号18から26の任意のヌクレオチド配列に対して、少なくとも90パーセント又は少なくとも95パーセントの同一性を有しうる。特定の実施形態において、上記で定義されるミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子は、配列番号18から36及び配列番号53から57の任意のヌクレオチド配列に対して、少なくとも90パーセント又は少なくとも95パーセントの同一性を有しうる。特定の実施形態において、本発明の核酸分子は、配列番号18から36の任意のヌクレオチド配列に対して、少なくとも95パーセントの同一性、例えば、少なくとも96、97、98、99又は100パーセントの同一性を有する。更なる特定の実施形態において、本発明の核酸分子は、配列番号18から36及び配列番号53から57の任意のヌクレオチド配列に対して、少なくとも95パーセントの同一性、例えば、少なくとも96、97、98、99又は100パーセントの同一性を有する。
【0133】
用語「同一」及びその語形変化(declination)は、2つの核酸分子間又は2つのポリペプチド分子間の配列同一性を指す。2つの比較される配列の両方における位置が同じ塩基又は同じアミノ酸によって占められている場合、その分子はその位置で同一である。2つの配列間の同一性のパーセントは、2つの配列によって共有される一致する位置の数を比較された位置の数で割って100をかけた関数である。例えば、2つの配列中の位置の10個のうち6個が一致する場合、2つの配列は60%同一である。一般的に、2つの配列が整列される場合に比較がなされて最大の同一性が得られる。当業者に知られている様々なバイオインフォマティクスツールを、核酸配列を整列させるために使用しうる(例えば、BLAST又はFASTA)。
【0134】
本発明は、本発明の核酸分子を含む核酸構築物にも関する。核酸構築物は、1つ又は複数の発現制御配列及び/又は発現を改善する他の配列に作動可能に連結される、本発明の核酸配列を含む発現カセットに対応しうる。本明細書に使用される、用語「作動可能に連結される」は、機能的な関連性におけるポリヌクレオチド因子の連結を指す。核酸が「作動可能に連結される」とは、それが別の核酸配列と機能的に関連付けられ配置された場合である。例えば、プロモーター又は別の転写調節配列は、それがコード配列の転写に影響する場合、コード配列に作動可能に連結されている。そのような発現制御配列は、当技術分野において公知であり、例えば、プロモーター、エンハンサー(例えば、シス調節モジュール(CRM))、イントロン、ポリAシグナル等である。
【0135】
特定の実施形態において、発現カセットには、プロモーターが含まれうる。プロモーターは、遍在性又は組織特異的プロモーター、特に、GDEの発現が望ましい細胞又は組織における(例えば、GDE欠損患者においてGDE発現が望ましい細胞又は組織における)発現を促進できるプロモーターありうる。
【0136】
特定の実施形態において、プロモーターは、筋肉特異的なプロモーターである。筋肉特異的なプロモーターの非限定的な例には、筋肉クレアチンキナーゼ(MCK)プロモーターが含まれる。適切な筋肉クレアチンキナーゼプロモーターの非限定的な例は、ヒト筋肉クレアチンキナーゼプロモーター及び切断型マウス筋肉クレアチンキナーゼ[(tMCK)プロモーター](Wang Bら、Construction and analysis of compact muscle-selective promoters for AAV vectors. Gene Ther. 2008年11月;15(22):1489〜99頁)(代表GenBank受託番号AF188002)である。ヒト筋肉クレアチンキナーゼは、遺伝子番号1158(代表GenBank受託番号NC_000019.9、アクセス2012年12月26日)を有する。筋肉特異的なプロモーターの他の例には、合成プロモーターC5.12(spC5.12、代替的に本明細書に「C5.12」と言及される)、例えば、spC5.12又はspC5.12プロモーター(Wangら、Gene Therapy volume 15、1489〜1499頁(2008)に開示)、MHCK7プロモーター(Salvaら、Mol Ther. 2007年2月;15(2):320〜9頁)、ミオシン軽鎖(MLC)プロモーター、例えば、MLC2(遺伝子番号4633;代表GenBank受託番号NG_007554.1、アクセス2012年12月26日);ミオシン重鎖(MHC)プロモーター、例えば、アルファ-MHC(遺伝子番号4624;代表GenBank受託番号NG_023444.1、アクセス2012年12月26日);デスミンプロモーター(遺伝子番号1674;代表GenBank受託番号NG_008043.1、アクセス2012年12月26日);心臓トロポニンCプロモーター(遺伝子番号7134;代表GenBank受託番号NG_008963.1、アクセス2012年12月26日);トロポニンIプロモーター(遺伝子番号7135、7136、及び7137;代表GenBank受託番号NG_016649.1、NG_011621.1、及びNG_007866.2、アクセス2012年12月26日);myoD遺伝子ファミリープロモーター(Weintraubら、Science、251、761頁(1991);遺伝子番号4654;代表GenBank受託番号NM_002478、アクセス2012年12月26日);アルファアクチンプロモーター(遺伝子番号58、59、及び70;代表GenBank受託番号NG_006672.1、NG_011541.1、及びNG_007553.1、アクセス2012年12月26日);ベータアクチンプロモーター(遺伝子番号60;代表GenBank受託番号NG_007992.1、アクセス2012年12月26日);ガンマアクチンプロモーター(遺伝子番号71及び72;代表GenBank受託番号NG_011433.1及びNM_001199893、アクセス2012年12月26日);Pitx3の眼形態のイントロン1内に存在している筋肉特異的なプロモーター(遺伝子番号5309)(Coulonら;筋肉選択的なプロモーターは代表GenBank受託番号NG_008147、アクセス2012年12月26日の残基11219〜11527頁に対応);及び米国特許出願公開第2003/0157064号に記載されるプロモーター、及びCK6プロモーター(Wangら、2008 doi: 10.1038/gt.2008.104)が含まれる。別の特定の実施形態において、筋肉特異的なプロモーターは、Wangら、Gene Therapy volume 15、1489〜1499頁(2008)に記載されるE-Synプロモーターであり、MCK由来エンハンサー及びspC5.12プロモーターの組合せを含む。本発明の特定の実施形態において、筋肉特異的なプロモーターは、spC5.12プロモーター、MHCK7プロモーター、E-synプロモーター、筋肉クレアチンキナーゼミオシン軽鎖(MLC)プロモーター、ミオシン重鎖(MHC)プロモーター、心臓トロポニンCプロモーター、トロポニンIプロモーター、myoD遺伝子ファミリープロモーター、アルファアクチンプロモーター、ベータアクチンプロモーター、ガンマアクチンプロモーター、Pitx3の眼形態のイントロン1内に存在している筋肉特異的なプロモーター、CK6プロモーター、CK8プロモーター及びActa1プロモーターからなる群から選択される。特定の実施形態において、筋肉特異的なプロモーターは、spC5.12、デスミン及びMCKプロモーターからなる群から選択される。更なる実施形態において、筋肉特異的なプロモーターは、spC5.12及びMCKプロモーターからなる群から選択される。特定の実施形態において、筋肉特異的なプロモーターは、spC5.12プロモーターである。
【0137】
特定の実施形態において、プロモーターは、肝臓特異的なプロモーターである。肝臓特異的なプロモーターの非限定的な例には、アルファ-1アンチトリプシンプロモーター(hAAT)、トランスサイレチンプロモーター、アルブミンプロモーター、チロキシン結合グロブリン(TBG)プロモーター、LSPプロモーター(甲状腺ホルモン結合グロブリンプロモーター配列、2コピーのアルファ1-ミクログロブリン/ビクニンエンハンサー配列、及びリーダー配列を含む、Ill、C. R.ら(1997).Optimization of the human factor VIII complementary DNA expression plasmid for gene therapy of hemophilia A. Blood Coag. Fibrinol. 8: S23-S30.)等が含まれる。他の有用な肝臓特異的なプロモーターは、当業技術分野において知られており、例えば、コールドスプリングハーバー研究室により編集された肝臓特異的な遺伝子プロモーターデータベース(http://rulai.cshl.edu/LSPD/)に列挙されたものである。本発明の関連において好ましい肝臓特異的なプロモーターは、hAATプロモーターである。
【0138】
別の特定の実施形態において、プロモーターは、ニューロン特異的なプロモーターである。ニューロン特異的なプロモーターの非限定的な例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:シナプシン-1(Syn)プロモーター、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)プロモーター(Andersenら、Cell. Mol. Neurobiol.、13:503〜15頁(1993))、神経フィラメント軽鎖遺伝子プロモーター(Piccioliら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、88:5611〜5頁(1991))、及びニューロン特異的vgf遺伝子プロモーター(Piccioliら、Neuron、15:373〜84頁(1995))、とりわけ、これは当業者には容易に明らかになろう。特定の実施形態において、ニューロン特異的なプロモーターは、Synプロモーターである。他のニューロン特異的なプロモーターには、制限されることなく:シナプシン-2プロモーター、チロシン水酸化酵素プロモーター、ドパミンβ-水酸化酵素プロモーター、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼプロモーター、低親和性NGF受容体プロモーター、及びコリンアセチルトランスフェラーゼプロモーター(Bejaninら、1992;Carrollら、1995;Chin及びGreengard、1994;Foss-Petterら、1990;Harringtonら、1987;Mercerら、1991;Pateiら、1986)を含む。運動ニューロンに特異的な代表的なプロモーターには、制限されることなく、公知の運動ニューロン由来因子である、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)のプロモーターが含まれる。運動ニューロンにおいて機能的な他のプロモーターには、コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、シナプシン及びHb9のプロモーターが含まれる。本発明において有用な他のニューロン特異的なプロモーターには、制限されることなく、GFAP(アストロサイトに関して)、カルビンジン2(介在ニューロンに関して)、Mnx1(運動ニューロン)、ネスチン(ニューロン)、パルブアルブミン、ソマトスタチン(Somatostation)及びPlp1(オリゴデンドロサイト及びシュワン細胞)が含まれる。
【0139】
別の特定の実施形態において、プロモーターは、遍在性プロモーターである。代表的な遍在性プロモーターには、サイトメガロウイルスエンハンサー/ニワトリベータアクチン(CAG)プロモーター、サイトメガロウイルスエンハンサー/プロモーター(CMV)(任意選択で、CMVエンハンサーを有する)[例えば、Boshartら、Cell、41:521〜530頁(1985)を参照されたい]、PGKプロモーター、SV40早期プロモーター、レトロウイルスラウス肉腫ウイルス(RSV)LTRプロモーター(任意選択で、RSVエンハンサーを有する)、ジヒドロ葉酸レダクターゼプロモーター、β-アクチンプロモーター、ホスホグリセロールキナーゼ(PGK)プロモーター、及びEF1アルファプロモーターが含まれる。
【0140】
加えて、プロモーターはまた、内因性プロモーター、例えば、アルブミンプロモーター又はGDEプロモーターであってもよい。
【0141】
特定の実施形態において、プロモーターは、エンハンサー配列、例えば、シス調節モジュール(CRM)又は人工的なエンハンサー配列に関連する。本発明の実施に有用なCRMには、Rinconら、Mol Ther. 2015年1月;23(1):43〜52頁、Chuahら、Mol Ther. 2014年9月;22(9):1605〜13頁又はNairら、Blood. 2014年5月15日;123(20):3195〜9頁に記載されるものが含まれる。特に、遺伝子の筋肉特異的な発現(特に、心筋及び/又は骨格筋における発現)を増強できる、他の調節エレメントは、WO2015110449に開示されているものである。人工的な配列を含む核酸調節エレメントの特定の例は、WO2015110449に開示されている配列に存在する転写因子結合部位(TFBS)を再構成することによって得られる調節エレメントを含む。前記再構成は、TFBSの順序を変化させること及び/又は1つ又は複数のTFBSの位置を他のTFBSに対して変化させること及び/又1つ又は複数のTFBSのコピー数を変化させることを包含しうる。例えば、筋肉特異的な遺伝子発現(特に心臓及び骨格筋特異的な遺伝子発現)を増強するための、核酸調節エレメントは、E2A、HNH1、NF1、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はE2A、NF1、p53、C/EBP、LRF、及びSREBP;又はE2A、HNH1、HNF3a、HNF3b、NF1、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はE2A、HNF3a、NF1、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はE2A、HNF3a、NF1、CEBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はHNF4、NF1、RSRFC4、C/EBP、LRF、及びMyoD、又はNF1、PPAR、p53、C/EBP、LRF、及びMyoDに対する結合部位を含んでいてもよい。例えば、筋肉特異的な遺伝子発現(特に骨格筋特異的な遺伝子発現)を増強するための、核酸調節エレメントはまたE2A、NF1、SRFC、p53、C/EBP、LRF、及びMyoD;又はE2A、NF1、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はE2A、HNF3a、C/EBP、LRF、MyoD、SEREBP、及びTal1_b;又はE2A、SRF、p53、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はHNF4、NF1、RSRFC4、C/EBP、LRF、及びSREBP;又はE2A、HNF3a、HNF3b、NF1、SRF、C/EBP、LRF、MyoD、及びSREBP;又はE2A、CEBP、及びMyoDに対する結合部位を含んでいてもよい。更なる例において、これらの核酸調節エレメントは、少なくとも2、例えば、2、3、4、又はそれ以上のコピー数の1つ又は複数の前に列挙したTFBSを含む。特に、遺伝子の肝臓特異的な発現を増強できる、他の調節エレメントは、WO2009130208に開示されているものである。
【0142】
別の特定の実施形態において、核酸構築物は、イントロン、特にプロモーターとGDEコード配列との間に配置されるイントロンを含む。イントロンは、mRNA安定性及びタンパク質の産生を増加させるために導入されてもよい。更なる実施形態において、イントロンは、ヒトベータグロビンb2(又はHBB2)イントロン、凝固因子IX(FIX)イントロン、SV40イントロン、hCMVイントロンA(hCMVI)、TPLイントロン(TPLI)、CHEF1遺伝子イントロン1(CHEFI)、MVMイントロン(Wuら、2008)、FIX切断型イントロン1(Wuら、2008、Mol Ther、16(2):280〜289頁;Kurachiら、1995、J Biol Chem.、270(10):5276〜5281頁)、β-グロビン/免疫グロブリン(immunoglobin)重鎖ハイブリッドイントロン(ヒトβ-グロビンイントロンからの5'ドナー部位及び免疫グロブリン重鎖可変領域イントロンからの3'アクセプター部位、Wuら、2008、Mol Ther、16(2):280〜289頁;Kurachiら、1995、J Biol Chem.、270(10):5276〜5281頁)、アデノウイルススプライスドナー及び免疫グロブリンGスプライスからなるハイブリッドイントロン(Wongら、1985、Chromosoma、92(2):124〜135頁;Yewら、1997、Hum Gene Ther、8(5):575〜584頁;Choi T.ら、1991、Mol Cell Biol、11(6):3070〜3074頁;Huangら、1990、Mol Cell Biol.,10(4):1805〜1810頁)、ハイブリッド19S/16S SV40イントロン(19Sイントロンからの5'ドナー部位及び16Sイントロンからの3'アクセプター部位、Yewら、1997、Hum Gene Ther、8(5):575〜584頁)又はニワトリベータグロビンイントロンである。別の更なる実施形態において、イントロンは、修飾されたイントロン(特に修飾されたHBB2又はFIXイントロン)であり、前記イントロンに見出される代替オープンリーディングフレーム(ARF)の数を減少させる(又は更には完全に除去する)ように設計される。好ましくは、長さが50bpにわたってまたがり、開始コドンを有するフレーム中に終止コドンを有する、ARFは除去される。ARFは、イントロンの配列を修飾することによって除去されうる。例えば、修飾は、ヌクレオチド置換、挿入又は欠失、好ましくはヌクレオチド置換によって実行されうる。例示として、目的のイントロンの配列に存在するATG又はGTG開始コドンにおける1つ又は複数のヌクレオチド、特に1つのヌクレオチドが置き換えられてもよく、結果として非開始コドンを生じる。例えば、ATG又はGTGは、目的のイントロンの配列内で、開始コドンではないCTGによって置き換えられてもよい。
【0143】
古典的なHBB2イントロンは配列番号42に示される。例えば、このHBB2イントロンは、前記イントロン内の開始コドン(ATG及びGTGコドン)を排除することによって修飾されてもよい。特定の実施形態において、修飾されたHBB2イントロンは、配列番号43に示される配列を有する。古典的なFIXイントロンは、ヒトFIXの第一イントロンに由来し、配列番号44に示される。FIXイントロンは、前記イントロン内の開始コドン(ATG及びGTGコドン)を排除することによって修飾されてもよい。特定の実施形態において、修飾されたFIXイントロンは、配列番号45に示される配列を有する。核酸構築物に使用される古典的なニワトリベータグロビンイントロンは、配列番号46に示される。ニワトリベータグロビンイントロンは、前記イントロン内の開始コドン(ATG及びGTGコドン)を排除することによって修飾されてもよい。特定の実施形態において、修飾されたニワトリベータグロビンイントロンは、配列番号47に示される配列を有する。
【0144】
本発明者らは、そのような修飾されたイントロン、特に修飾されたHBB2又はFIXイントロンが、有利な特性を有し、導入遺伝子の発現を有意に改善できることをWO2015/162302に以前に示している。
【0145】
特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、任意選択で、エンハンサーが先行するプロモーター、本発明のコード配列(すなわち、ミニGDEポリペプチドをコードする核酸分子)、及びポリアデニル化シグナル、例えば、ウシ成長ホルモンポリアデニル化シグナル(bGHポリA)、SV40ポリアデニル化シグナル、又は別の天然に存在する若しくは人工的なポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。特に、ポリアデニル化シグナルはbGHポリAである。好ましい実施形態において、非常に短いポリAシグナルが好ましい。例えば、20ヌクレオチド未満を含む非常に短いポリAシグナルが好ましい。特定の実施形態において、ポリアデニル化シグナルは、ヒト可溶性ニューロピリン-1(sNRP)ポリアデニル化シグナル(sNRPポリA;配列番号58)である。
【0146】
特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、任意選択で、エンハンサーが先行するプロモーター、イントロン、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。別の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、プロモーター、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。別の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、エンハンサー、プロモーター、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。別の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、SpC5-12プロモーター、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナル(例えば、bGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリA)を含む発現カセットである。別の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、エンハンサー、SpC5-12プロモーター、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナル(例えば、bGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリA)を含む発現カセットである。更なる特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、エンハンサー、プロモーター、イントロン、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。更なる特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、プロモーター、任意選択のイントロン、本発明のコード配列、及びポリAシグナルを含む発現カセットである。更なる特定の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:SpC5-12プロモーター;SV40イントロン;配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51又は配列番号52、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5又は配列番号6、特に配列番号5のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリAを含む。更なる特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、プロモーター、本発明のコード配列、及びポリアデニル化シグナルを含む発現カセットである。更なる特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、5'から3'の向きに、エンハンサー、プロモーター、本発明の
コード配列、及びポリAシグナルを含む発現カセットである。更なる特定の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:SpC5-12プロモーター;配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51又は配列番号52、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5又は配列番号6、特に配列番号5のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリAを含む。別の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:CMVプロモーター;SV40イントロン;配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51又は配列番号52、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5又は配列番号6、特に配列番号5のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリAを含む。別の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:CMVプロモーター;配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51又は配列番号52、特に配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5又は配列番号6、特に配列番号5のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリAを含む。更なる特定の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:SpC5-12プロモーター;SV40イントロン;配列番号12のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリAを含む。更なる特定の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:SpC5-12プロモーター;配列番号12のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリAを含む。別の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:CMVプロモーター;SV40イントロン;配列番号12のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリAを含む。別の実施形態において、発現カセットは、5'から3'の向きに:CMVプロモーター;配列番号12のアミノ酸配列をコードする配列;及びbGHポリA又はsNRPポリA、特にbGHポリAを含む。
【0147】
本発明の核酸構築物の設計において、当業者は、前記構築物を細胞又は器官を送達するのに使用されるベクターのサイズ制限を考慮して注意する。特に、当業者は、AAVベクターの主要な制限が、その収容能力であり、これは1つのAAV血清型から別の血清型で変動しうるが、およそ親ウイルスゲノムのサイズに制限されると考えられることを知っている。例えば、5kbが、AAV8カプシドにパッケージングされると通常考えられる最大サイズである(Wu Z.ら、Mol Ther.、2010、18(1): 80〜86頁;Lai Y.ら、Mol Ther.、2010、18(1): 75〜79頁;Wang Y.ら、Hum Gene Ther Methods、2012、23(4): 225〜33頁)。加えて、組換えAAV産生の間に、5kbより大きいゲノムは、低い有効性でカプシド形成し、結果としてAAVは遺伝子導入の有効性が低いフラグメント化したゲノムを含有しうる。したがって、当業者は、本発明の実施において注意して、本発明の核酸構築物の成分を選択し、結果として、AAVの5'及び3'ITRをコードする配列を含む核酸配列は、好ましくは施行するAAVベクターの収容能力の110%を超えない、特に好ましくは5kbを超えない。より大きな収容能力を有するAAVベクターはまた、本発明の関連において使用されうる。例えば、Vp2サブユニットを欠如するAAV粒子が、より大きなゲノム(すなわち、6kb)をうまくパッケージングすることが示され、その間、カプシド形成したゲノムの統合性は保存される(Griegerら、2005、J Virol.、79(15):9933〜9944頁)。
【0148】
本発明は、本明細書に開示される核酸分子又は構築物を含むベクターにも関する。特定の実施形態において、ベクターは、上記で定義される機能的な切断型ヒトGDEポリペプチドをコードする核酸分子又は構築物を含む。別の特定の実施形態において、ベクターは、上記で定義される機能的な非ヒトGDEポリペプチドをコードする核酸分子又は構築物を含む。
【0149】
特に、本発明のベクターは、タンパク質発現のために、好ましくは遺伝子治療における使用のために適切なベクターである。一実施形態において、ベクターは、プラスミドベクターである。別の実施形態において、ベクターは、本発明の核酸分子、特に本発明のミニGDEポリペプチドをコードするメッセンジャーRNAを含有するナノ粒子である。別の実施形態において、ベクターは、本発明の核酸分子又は構築物の標的細胞のゲノムへの統合を可能にする、トランスポゾンに基づくシステムであり、例えば、hyperactive Sleeping Beauty(SB100X)トランスポゾンシステム(Matesら、2009)である。別の実施形態において、ベクターは、目的の任意の細胞、例えば、肝臓組織又は細胞、筋肉細胞、CNS細胞(例えば、脳細胞)、又は造血性幹細胞、例えば、赤血球系統の細胞(例えば、赤血球)を標的化する遺伝子治療のために適切なウイルスベクターである。このケースにおいて、本発明の核酸構築物は、当技術分野において周知である、効率的なウイルスベクターを産生するために適切な配列も含有する。
【0150】
ウイルスベクターは、本発明の核酸分子又は構築物を送達するために好ましく、例えば、レトロウイルスベクター、例えば、レンチウイルスベクター、又は非病原性のパルボウイルス、より好ましくはAAVベクターである。ヒトパルボウイルスアデノ関連ウイルス(AAV)は、感染した細胞のゲノムに統合でき、潜伏感染を確立する、複製に関して天然で欠陥のあるデペンドウイルスである。最後の特性は哺乳動物ウイルスの間で独特であると考えられ、その理由は、統合が、染色体19(19q13.3-qter)に位置する、AAVS1と呼ばれる、ヒトゲノム中の特定の部位で生じるからである。
したがって、AAVベクターは、ヒト遺伝子治療のための潜在的なベクターとしてかなり関心をもたれている。ウイルスの特性のなかでも、任意のヒト疾患との関連性が欠如していること、分裂及び非分裂細胞の両方、並びに感染する可能性がある異なる組織に由来する広範囲の細胞株に感染する能力は都合がよい。
ヒト又は非ヒト霊長類(NHP)から単離され、よく特徴付けられたAAVの血清型のなかでも、ヒト血清型2は遺伝子導入ベクターとして開発された最初のAAVである。他の現在使用されているAAV血清型には、AAV-1、AAV-2バリアント(例えば、Lingら、2016年7月18日、Hum Gene Ther Methods.に開示される、Y44+500+730F+T491V変化を有する操作されたカプシドを含む四重変異体カプシド最適化AAV-2)、-3及びAAV-3バリアント(例えば、Vercauterenら、2016、Mol. Ther. Vol. 24(6)、1042頁に開示される、2つのアミノ酸変化S663V+T492Vを有する操作されたAAV3カプシドを含むAAV3-STバリアント、-3B及びAAV-3Bバリアント、-4、-5、-6及びAAV-6バリアント(例えば、Rosarioら、2016、Mol Ther Methods Clin Dev. 3、16026頁に開示される、三重変異したAAV6カプシドY731F/Y705F/T492V形態を含むAAV6バリアント)、-7、-8、-9、-2G9、-10、例えば、cy10及び-rh10、-rh74、-dj、Anc80、LK03、AAV2i8、ブタAAV血清型、例えば、AAVpo4及びAAVpo6、及びAAV血清型のチロシン、リジン及びセリンカプシド変異体等が含まれる。加えて、他の非天然の操作されたバリアント及びキメラAAVも有用でありうる。
従来の分子生物学の技術を使用して、AAVウイルスを操作することができ、これらの粒子を、核酸配列の細胞特異的な送達、免疫原性の最小化、安定性及び粒子の寿命の調整、効率的な分解、核への正確な送達のために最適化することができる。
ベクターへのアセンブリに望ましいAAVフラグメントには、vp1、vp2、vp3及び高度可変領域を含むcapタンパク質、rep78、rep68、rep52、及びrep40を含むrepタンパク質、並びにこれらのタンパク質をコードする配列が含まれる。これらのフラグメントは、様々なベクター系及び宿主細胞で容易に利用することができる。
Repタンパク質を欠如するAAVベースの組換えベクターは、低い効率で宿主のゲノムに統合され、標的細胞に何年間も持続しうる安定な環状エピソームとして主に存在する。
AAV天然血清型を使用する代替として、人工AAV血清型は、本発明の関連において使用されてもよく、制限されることなく、天然に存在しないカプシドタンパク質を有するAAVが含まれる。そのような人工カプシドは、任意の好適な技術によって、選択されたAAV配列(例えば、vp1カプシドタンパク質のフラグメント)を、異なる選択されたAAV血清型、同じAAV血清型の連続していない部分、非AAVウイルス源、又は非ウイルス源から得ることができる異種配列と組み合わせて使用して生成されうる。人工AAV血清型は、制限されることなく、キメラAAVカプシド、組換えAAVカプシド、又は「ヒト化」AAVカプシドでありうる。
本発明の関連において、AAVベクターは、目的の標的細胞、すなわち、寛容原性組織の細胞(例えば、肝細胞)及び治療目的の組織の細胞(例えば、筋肉細胞、CNS細胞又は心臓細胞)に形質導入できるAAVカプシドを含む。
特定の実施形態によれば、AAVベクターは、AAV-1、-2、AAV-2バリアント(例えば、Lingら、2016年7月18日、Hum Gene Ther Methods. [Epub ahead of print]に開示される、Y44+500+730F+T491V変化を有する操作されたカプシドを含む四重変異体カプシド最適化AAV-2)、-3及びAAV-3バリアント(例えば、Vercauterenら、2016、Mol. Ther. Vol. 24(6)、1042頁に開示される、2つのアミノ酸変化S663V+T492Vを有する操作されたAAV3カプシドを含むAAV3-STバリアント、-3B及びAAV-3Bバリアント、-4、-5、-6及びAAV-6バリアント(例えば、Rosarioら、2016、Mol Ther Methods Clin Dev. 3、16026頁に開示される、三重変異したAAV6カプシドY731F/Y705F/T492V形態を含むAAV6バリアント)、-7、-8、-9、-2G9、-10、例えば、-cy10及び-rh10、-rh39、-rh43、-rh74、-dj、Anc80、LK03、AAV.PHP、AAV2i8、ブタAAV、例えば、AAVpo4及びAAVpo6、及びAAV血清型のチロシン、リジン及びセリンカプシド変異体のものである。特定の実施形態において、AAVベクターは、AAV6、AAV8、AAV9、AAV9P1、AAVrh74又はAAV2i8血清型(すなわち、AAVベクターは、AAV6、AAV8、AAV9、AAV9P1、AAVrh74又はAAV2i8血清型のカプシドを有する)のものである。更なる特定の実施形態において、AAVベクターは、シュードタイピングされたベクターであり、すなわち、そのゲノム及びカプシドはAAVの異なる血清型に由来する。例えば、シュードタイピングされたAAVベクターは、ゲノムが上述したAAV血清型のうちの1つに由来し、カプシドが別の血清型に由来する、ベクターである。例えば、シュードタイピングされたベクターのゲノムはAAV6、AAV8、AAV9、AAV9P1、AAVrh74又はAAV2i8血清型に由来するカプシドを有していてもよく、そのゲノムは異なる血清型に由来していてもよい。特定の実施形態において、AAVベクターは、AAV6、AAV8、AAV9又はAAVrh74血清型、特にAAV6、AAV8、AAV9、又はAAV9P1血清型、より詳細にはAAV6、AAV9又はAAV9P1血清型のカプシドを有する。
具体的な実施形態において、ベクターが筋肉細胞への治療導入遺伝子の送達に使用される場合、AAVベクターは、とりわけ、AAV8、AAV9及びAAVrh74からなる群から選択されうる。
別の具体的な実施形態において、ベクターが肝臓細胞への導入遺伝子の送達に使用される場合、AAVベクターは、とりわけ、AAV1、AAV5、AAV8、AAV9、AAVrh10、AAVrh39、AAVrh43、AAVrh74、AAV-LK03、AAV2G9、AAV.PHP、AAV-Anc80及びAAV3Bからなる群から選択されうる。
更なる具体的な実施形態において、ベクターがCNSへの導入遺伝子の送達に使用される場合、AAVベクターは、とりわけ、AAV9、AAV9P1、AAV10及びAAV2G9からなる群から選択されうる。
別の実施形態において、カプシドは、修飾されたカプシドである。本発明の関連において、「修飾されたカプシド」は、キメラカプシド又は1つ又は複数の野生型AAV VPカプシドタンパク質に由来する1つ又は複数のバリアントVPカプシドタンパク質を含むカプシドであってもよい。
特定の実施形態において、AAVベクターはキメラベクターであり、すなわち、そのカプシドは、少なくとも2つの異なるAAV血清型に由来するVPカプシドタンパク質を含む、又はVPタンパク質領域又は少なくとも2つのAAV血清型に由来するドメインを組み合わせる少なくとも1つのキメラVPタンパク質を含む。肝臓細胞に形質導入するのに有用な、そのようなキメラAAVベクターの例は、Shenら、Molecular Therapy、2007及びTenneyら、Virology、2014に記載される。例えば、キメラAAVベクターは、AAV8血清型とは異なるAAV血清型、例えば、具体的に上述されているもののいずれかの配列と、AAV8カプシド配列の組合せから由来しうる。別の実施形態において、AAVベクターのカプシドは、1つ又は複数のバリアントVPカプシドタンパク質、例えば、WO2015013313に記載されるもの、特にRHM4-1、RHM15-1、RHM15-2、RHM15-3/RHM15-5、RHM15-4及びRHM15-6カプシドバリアントを含み、これが高い肝臓向性を呈する。
別の実施形態において、修飾されたカプシドはまた、エラープローンPCR及び/又はペプチド挿入によって挿入されるカプシド修飾に由来しうる(例えば、Bartelら、2011に記載される)。特定の実施形態において、カプシドは修飾され、PCT/EP2019/058560に記載され、開示されるP1修飾が含まれる。加えて、カプシドバリアントには、単一のアミノ酸変化、例えば、チロシン変異体(例えば、Zhongら、2008に記載される)が含まれうる。
加えて、AAVベクターのゲノムは、一本鎖又は自己相補的な二本鎖ゲノムのいずれであってもよい(McCartyら、Gene Therapy、2003)。自己相補的な二本鎖AAVベクターは、AAV末端反復の1つからの末端解離部位(terminal resolution site)を欠失させることによって生成される。これらの修飾されたベクター(これの複製するゲノムは野生型AAVゲノムの半分の長さである)は、DNA二量体をパッケージングする傾向を有する。好ましい実施形態において、本発明の実施で施行されるAAVベクターは、一本鎖ゲノムを有し、更に好ましくはAAV8、AAV9、AAVrh74又はAAV2i8カプシド、特にAAV8、AAV9又はAAVrh74カプシド、例えば、AAV8又はAAV9カプシド、より詳細にはAAV9カプシドを含む。
本発明のGDE配列をパッケージングするのに使用されるAAVベクターはまた、その収容能力を増加させるために修飾されうる。例えば、Vp2サブユニットを欠如するAAVベクターが、より大きなゲノム(すなわち、6kb)をうまくパッケージングすることが示され、その間、カプシド形成したゲノムの統合性は保存される(Griegerら、2005)。
【0151】
当技術分野において知られるように、追加の適切な配列が、機能的なウイルスベクターを得るために本発明の核酸構築物に導入されてもよい。適切な配列には、AAV ITRが含まれる。
【0152】
特定の実施形態において、AAVベクターは、上記のような筋肉特異的なプロモーター、特に肝臓細胞に多少の発現の漏出を呈する筋肉特異的なプロモーターを含む。
【0153】
本発明の別の特定の実施形態において、AAVベクターは、上記のような肝臓特異的なプロモーターを含む。肝臓の寛容原性促進性(protolerogenic)及び代謝性特性は、この実施形態によって有利に施行されて、肝細胞においてGDEを発現させる及びタンパク質に対する免疫寛容を誘導するために、効率の高い及び最適化されたベクターを開発する。
【0154】
本発明は、本発明の核酸分子、構築物又はベクターで形質転換又は形質導入された、細胞、特に単離された細胞、例えば、肝臓細胞、心臓細胞、CNS細胞又は筋肉細胞にも関する。特定の実施形態において、細胞は、単離されたヒト細胞である。更なる特定の実施形態において、細胞は、ヒト胚性幹細胞ではない。本発明の細胞は、ミニGDEポリペプチドを発現する。本発明の細胞は、GDE欠損患者等の、それを必要とする対象に、前記対象の肝臓、CNS、心臓、筋肉又は血流中に注射を介する等の任意の適切な投与経路によって送達されてもよい。特定の実施形態において、本発明は、肝臓又は筋肉細胞、特に処置される対象の肝臓又は筋肉細胞に形質導入すること、及び核酸が導入されている前記形質導入された肝臓及び/又は筋肉細胞を対象に投与することを伴う。特定の実施形態において、肝臓細胞は、続く患者への投与のために、処置される患者からの肝臓細胞、又は更に形質転換された、及びインビトロで肝臓細胞に分化させた肝臓幹細胞である。別の実施形態において、細胞は、続く患者への投与のために、処置される患者からの筋肉細胞、又は更に形質転換された、及び任意選択でインビトロで筋肉細胞に分化させた筋肉幹細胞である。
【0155】
本発明はまた、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、又は細胞を含む医薬組成物を提供する。そのような組成物は、治療有効量の治療物質(therapeutic)(本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞)、及び薬学的に許容される担体を含んでいてもよい。具体的な実施形態において、用語「薬学的に許容される」は、連邦若しくは州政府の監督官庁により承認されていること、又は米国若しくは欧州薬局方若しくは動物及びヒトでの使用に関して一般的に認識されている他の薬局方に列挙されていることを意味する。用語「担体」は、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はビヒクルを指し、これらと共に治療物質が投与される。このような医薬担体は、滅菌された液体、例えば、水及び油、例えば、石油、動物、植物又は合成由来の油等、例えば、落花生油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油等でありうる。医薬組成物が静脈内投与される場合、水が好ましい担体である。特に注射用溶液のために、生理食塩水並びにデキストロース及びグリセロール水溶液も液体担体として採用することができる。好適な医薬賦形剤には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール等が含まれる。
【0156】
組成物はまた、所望であれば、少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含有していてもよい。これらの組成物は、溶液剤、懸濁剤、エマルジョン剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉末剤、持続放出製剤等の形態を採ることができる。経口製剤は、標準的担体、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等を含みうる。好適な医薬担体の例は、E. W. Martinによる「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。このような組成物は、対象への適切な投与のための形態が提供されるように、好ましくは精製された形態で、好適な量の担体と共に治療有効量の治療物質を含有する。特定の実施形態において、本発明の核酸、ベクター又は細胞は、リン酸緩衝食塩水を含み、0.25%ヒト血清アルブミンが補充された組成物に製剤化される。別の特定の実施形態において、本発明の核酸、ベクター又は細胞は、乳酸リンゲル及び非イオン性界面活性剤、例えば、プルロニックF68を、組成物全体の質量に対して、最終濃度0.01〜0.0001%、例えば、0.001%の濃度で含む組成物に製剤化される。製剤は、血清アルブミン、特にヒト血清アルブミン、例えば、0.25%のヒト血清アルブミンを更に含んでいてもよい。貯蔵又は投与のいずれかのための他の適切な製剤は、当技術分野において公知であり、特にWO2005/118792又はAllayら、2011から公知である。
【0157】
好ましい実施形態において、組成物は、慣例的な手順に従って、人間への静脈内投与に適合させた医薬組成物として製剤化される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、滅菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要であれば、組成物にはまた、可溶化剤、及び注射部位における痛みを和らげるためのリグノカイン等の局所麻酔剤が含まれていてもよい。
【0158】
一実施形態において、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞は、ベシクル、特にリポソームにおいて送達されうる。更なる別の実施形態において、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞は、制御放出システムにおいて送達されうる。
特定の実施形態において、核酸分子は、本発明のミニGDEポリペプチドをコードする転写物に対応するmRNAとして送達される。特に、本発明のmRNAは、リポソーム、例えば、脂質ナノ粒子(LNP)を使用して送達されうる。
【0159】
本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞の投与の方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、及び経口経路が含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、投与は、静脈内又は筋肉内経路を介するものである。ベクター化されていようとなかろうと、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞は、任意の簡便な経路、例えば、輸液又はボーラス注射、上皮又は粘膜皮膚内層(例えば、口腔粘膜、直腸及び腸管粘膜等)を通した吸収によって投与されてもよい及び他の生物学的活性剤と一緒に投与されてもよい。投与は、全身性又は局所性であってもよい。
【0160】
具体的な実施形態において、本発明の医薬組成物を、処置が必要とされる領域(例えば、肝臓又は筋肉)に局所的に投与することが望ましい可能性がある。これは、例えば、インプラントの手段によって達成され、前記インプラントは多孔性、非多孔性、又はゼラチン質材料、例えば、膜、例えば、シラスティック(sialastic)膜、又は繊維などである。
【0161】
特定の実施形態において、本発明のミニGDEポリペプチドは、特にGSDIIIを処置するための、酵素置き換え治療(ERT)に使用される。用語「酵素置き換え治療」又は「ERT」は、精製された酵素の、そのような酵素が欠乏している個体への導入を一般に指す。本発明の投与されるポリペプチドは、組換え発現によって天然源から得られうる、インビトロで産生されうる、又は摘出組織若しくは流体から精製されうる。特に、ERTに使用される場合、本発明のポリペプチドは、非経口的に、例えば、腹腔内、筋肉内、血管内(すなわち、静脈内又は動脈内)を介して投与されうる。特にポリペプチドは、静脈内注射によって投与される。前記投与は、毎日、毎週、隔週又は毎月、特に毎週又は隔週等で頻繁に反復してもよい。
【0162】
GSDIIIの処置に有効な本発明の治療物質(すなわち、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞)の量は、標準的な臨床技術によって決定されうる。加えて、インビボ及び/又はインビトロでのアッセイは、任意選択で、最適な投薬量範囲の予測を補助するのに採用されてもよい。製剤で採用される正確な用量はまた、投与経路、及び疾患の深刻さに応じて、従事者の判断及び各患者の環境に従って決定されるべきである。本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド又は細胞の、それを必要とする対象に投与される投薬量は、いくつかの因子に基づいて変動しうるが、これに制限されることなく、投与経路、処置される特定の疾患、対象の年齢又は治療効果を達成するのに必要な発現のレベルが含まれる。当業者は、これらの因子などに基づいて必要とされる投薬量範囲を、この分野のその知識に基づいて、容易に決定することができる。対象に対してウイルスベクター(例えば、AAVベクター)を投与することを含む処置のケースにおいて、ベクターの典型的な用量は、体重1キログラム当たり少なくとも1×108ベクターゲノム(vg/kg)、例えば、少なくとも1×109vg/kg、少なくとも1×1010vg/kg、少なくとも1×1011vg/kg、少なくとも1×1012vg/kg、少なくとも1×1013vg/kg、又は少なくとも1×1014vg/kgである。
【0163】
本発明は、GSDIIIを処置するための方法であって、治療有効量の本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、医薬組成物又は細胞を、それを必要とする対象に送達する工程を含む方法にも関する。
肝硬変及び肝臓癌も、GSDIIIを有する患者に発生しうる。したがって、本発明は、GSDIII患者における肝硬変及び肝臓癌を処置するための方法であって、治療有効量の本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、医薬組成物又は細胞を、それを必要とする対象に送達する工程を含む方法にも関する。
【0164】
本発明は、導入遺伝子(すなわち、核酸分子によってコードされるミニGDEポリペプチド)に対して免疫応答を誘導しない又は導入遺伝子に対して低い免疫応答を誘導する、GSDIIIを処置する方法であって、治療有効量の本発明の核酸、ベクター、ミニGDEポリペプチド、医薬組成物又は細胞を、それを必要とする対象に送達する工程を含む方法にも関する。本発明は、GSDIIIを処置するための方法であって、治療有効量の本発明の核酸、ベクター、ミニGDEポリペプチド、医薬組成物又は細胞を、それを必要とする対象に反復投与することを含む方法にも関する。この態様において、本発明の核酸分子、核酸構築物、又はベクターは、肝臓細胞において機能的なプロモーターを含み、これにより、それから産生され、発現されるミニGDEポリペプチドに対する免疫寛容を可能にする。同様に、この態様において、この態様において使用される医薬組成物は、肝臓細胞において機能的なプロモーターを含む核酸分子、核酸構築物又はベクターを含む。細胞(特に肝臓、心臓、CNS又は筋肉細胞)の送達のケースにおいて、前記細胞は、処置を必要とする対象から以前に採取され、そこに本発明の核酸分子、核酸構築物又はベクターを導入することによって操作され、これにより、それらがミニGDEポリペプチドを産生できるようにされる、細胞であってもよい。一実施形態によれば、反復投与を含む態様において、前記投与は、少なくとも一回又は複数回反復されてもよく、周期的なスケジュール(例えば、週一回、月一回又は年一回)に従って行われることが更に考慮されてもよい。周期的なスケジュールはまた、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10年毎、又は10年超毎に一回の投与を含むことができる。別の特定の実施形態において、本発明のウイルスベクターの各投与の投与は、各連続的な投与に異なるウイルスを使用して行われ、これにより、有効性の低下が回避され、その理由は、以前に投与されたウイルスベクターに対する免疫応答が可能であるからである。例えば、AAV8カプシドを含むAAVベクターの第一の投与が行われ、続いてAAV9カプシドを含むベクターの投与が行われてもよい。
【0165】
本発明によれば、処置には、治療的な軽減又は予防的な効果が含まれうる。したがって、治療的及び予防的処置には、GSDIIIの症状の寛解又は特定の糖原病を発病するリスクを予防する若しくはそうでなければ低下させることが含まれる。用語「予防的」は、特定の状態の重症度又は発病を低下させることと考えてもよい。「予防的」には、以前に特定の状態と診断された患者において、その状態の再発を予防することも含まれる。「治療的」はまた、現存の状態の重症度を低下させてもよい。本明細書に使用される、用語「処置」は、動物、特に哺乳動物、より詳細にはヒト対象に利益がありうる、任意のレジメンを指す。
【0166】
本発明は、GSDIIIの処置のためのエクスビボ遺伝子治療方法であって、本発明の核酸分子、核酸構築物又はベクターを、それを必要とする患者の単離された細胞(例えば、単離された造血幹細胞)に導入すること、及び前記細胞を、それを必要とする前記患者に導入することを含む方法にも関する。
【0167】
本発明は、医薬として使用するための、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、細胞又は医薬組成物にも関する。
【0168】
本発明は、GDE遺伝子における変異によって引き起こされる疾患を処置する方法、特にGSDIII(Cori疾患)を処置する方法、における使用のための、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、細胞又は医薬組成物にも関する。
【0169】
本発明は、GSDIII(Cori疾患)を処置するのに有用な医薬の製造における、本発明の核酸分子、核酸構築物、ベクター、ミニGDEポリペプチド、細胞又は医薬組成物の使用に更に関する。
【実施例】
【0170】
以下の実験の実施例及び添付された図面を参照することにより本発明を更に詳細に説明する。これらの実施例は、単に例示の目的のために提供され、限定されることは意図されない。
【0171】
材料及び方法
ウエスタンブロット分析
マウス組織を、DNAse/RNAse非含有水中でホモジナイズし、タンパク質濃度をBCAタンパク質アッセイを使用して決定した。SDS-PAGE電気泳動法を、4〜15%勾配ポリアクリルアミドゲルで行った。転写後、膜を、ブロッキングし、抗GDE抗体及び抗アクチン抗体とインキュベートした。膜を、洗浄し、適切な二次抗体とインキュベートし、Odysseyイメージングシステムで可視化した。
【0172】
酵素活性測定
上記のようなホモジナイズした組織を、リン酸緩衝液pH6.9中に溶解した限界デキストリンと3〜16時間、37℃でインキュベートした。反応を、95℃で10分間インキュベートすることによって停止し、次に11000×gで10分間遠心分離した。上清を使用して、産生されたグルコースを、市販のグルコースアッセイキットを使用して測定した。反応を濃縮H2SO4で停止し、結果の吸光度をEnSpireアルファプレートリーダー(Perkin-Elmer、Waltham、MA)で540nmで測定した。
【0173】
グリコーゲン含量の測定
グリコーゲン含量を、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus Niger)のアミログルコシダーゼ(Sigma Aldrich、Saint Louis、MO)での全消化の後に放出されるグルコースとして、組織ホモジネートにおいて間接的に測定した。サンプルを、95℃で5分間インキュベートし、次に4℃で冷却した;25μlのアミログルコシダーゼを1:50に0.1M酢酸カリウムpH5.5中に希釈したものを、次に各サンプルに添加した。アミログルコシダーゼなしの対照反応を、各サンプルに対して調製した。サンプル及び対照反応の両方を、37℃で90分間インキュベートした。反応を、95℃で5分間サンプルをインキュベートすることによって停止した。放出されたグルコースを市販のグルコースアッセイキット(Sigma Aldrich、Saint Louis、MO)で決定し、結果の吸光度をEnSpireアルファプレートリーダー(Perkin-Elmer、Waltham、MA)で波長540nmで獲得した。
【0174】
筋肉機能試験
平均ハング時間を測定するために、4mmワイヤーにおける三分間持続させるハング試験を行った。試験開始時、10の「落下」スコアを、各動物に割り当てる。マウスの尾をつかみ、ワイヤー近くに持っていく。操作者は、前肢のみで動物を吊りさげる。動物が正しく吊りさがりしだい、180秒間のタイマーを開始する。動物が落下した場合には、タイマーを停止し、落下スコアを1減じ、経過時間を書き留める。次に動物は前肢で吊りさげられ、タイマーを再度開始させる。タイマー又は落下スコアのいずれが0に達する場合、試験は停止される。結果は、1分間当たりの落下数として表される。
【0175】
結果
AAVは、インビボ遺伝子治療のための最良のベクターである。遺伝子を置き換えるためのAAVの使用における最大の制限の1つは、5Kbに制限された、それらのカプシド形成サイズである。実際、組換えAAV産生の間に、5kbより大きいゲノムは、低い有効性でカプシド形成し、結果としてAAVは遺伝子導入の有効性が低いフラグメント化したゲノムを含有しうる。異なるアプローチを開発して、この制限を克服した。特に二重AAVベクターの使用は報告されている。このアプローチに従って、各々が大きい導入遺伝子コード配列の部分を含有する2つのベクターが、同じ細胞に形質導入するのに使用される。2つのベクターの組換えはi)導入遺伝子に由来するオーバーラップ配列、ii)スプライシングドナー及びアクセプターと組み合わせた内部末端反復(ITR)又はiii)スプライシングドナー及びアクセプターと連結された異種性の高度に組換えを生じる配列を通して生じうる。しかしながら、二重AAVベクターは異なる動物モデルにおいて有効性が実証されたが、それらはいくつかの弱点を有する。ここで、本発明者らは、単一AAVに適合し、GSDIIIマウスにおいてグリコーゲン蓄積及び筋肉機能をレスキューし、より低い用量で二重AAVベクターに類似する有効性を有する、ゴリラGDEの使用における最初のデータを報告する。
【0176】
図1はヒトGDE(hGDE)より小さい4つの異なる哺乳動物非ヒトGDEタンパク質を表し、これは網羅的ではない。
【0177】
図2中で、切断型ヒトGDE(hGDE)Δ1、Δ2〜3、及びΔ4配列を表す。
【0178】
最初に、本発明者らは、短い非ヒト哺乳動物GDEによってGSDIIIマウスにおいて誘導された効果を評価した。筋肉特異的なプロモーター(SpC5-12)、SV40イントロン、ゴリラGDE(gGDE)に関するコード配列及びbGHポリA(AAV9-gGDE、全体サイズ:5.1Kb)から構成される導入遺伝子発現カセットを、次に使用して三重トランスフェクション及び塩化セシウム勾配精製によってAAV9ベクターを産生した。
【0179】
AAV9-gGDEベクターを、次に2×1012vg/マウスの用量でCMVプロモーターの翻訳調節下でGDEを発現する二重AAVベクターと並行して、1×1012vg/マウスの用量で3月齢GSDIIIマウスに注射した。ベクター注射三月後、マウスを屠殺し、組織をGSDIIIの生化学的な補正を評価するために分析した。GDEに特異的な抗体で上記のように処置されたマウスの心臓で行ったウエスタンブロットは、AAV9-gGDEの注射が、GDEより小さいタンパク質(推定サイズ約130KDa)の発現を誘導し、特異的な抗GDE抗体によって認識されることを示す(
図3)。本発明者らは、次に、CMVの転写調節下でGDEを発現する二重AAV9ベクター(二重-GDE)と比較して、AAV9-gGDEを注射したGDE-KO動物の四頭筋におけるグリコーゲン蓄積を評価した。
図4のグラフ中で、AAV処置動物及び未処置野生型(WT)及びKO動物において測定されたグリコーゲンのレベルが報告される。gGDEを発現する単一ベクターでの処置は、二重AAVベクターで観察されたものに匹敵するレベルまでグリコーゲン蓄積を取り除いた。加えて、ワイヤーハングによる筋肉機能の測定は、両アプローチが、筋力のレスキューに同等に効率的であることを示す(
図5)。まとめると、これらのデータは、筋肉におけるAAV媒介gGDE発現が、GSDIIIマウスのグリコーゲン蓄積及び筋力をレスキューすることを示す。
【0180】
本発明者らは、次にインビトロ及びインビボの両方でヒトGDE配列の切断型形態の活性を評価した。本発明者らは、CMVプロモーターの転写調節下で、ヒトGDEに由来する1つの切断形態をコードするプラスミドで肝臓肝細胞腫細胞(Huh-7)を最初にトランスフェクトした。発現カセットはまた、SV40イントロン及びbGHポリアデニル化シグナルを含有した。トランスフェクション二日後、活性を、それらの細胞から得られたサイトゾル抽出物において測定した。活性試験は、GDEの内因性発現に起因する、細胞株中の基礎活性の検出を可能にする、限界デキストリンからのグルコースの放出に基づいた。完全サイズヒトGDE過剰発現は、増加したGDE活性をもたらした。類似する結果は、Δ4切断型ヒトGDEで得られたが、ゴリラGDEでは得られなかった(
図6)。本発明者らは、次にGDEを発現するAAVベクターの筋肉内注射によってインビボで結果を得た。GDE-KO動物は、ヒト切断型GDE(Δ1)、ゴリラGDEを発現するAAV9ベクター又はヒト完全サイズGDEを発現する二重ベクターを筋肉内に注射された。注射15日後、前脛骨を切り取り、GDE発現及び活性について分析した(
図7)。抗GDE抗体でのウエスタンブロット分析は、完全サイズGDEより低い分子量を有するバンドの存在を明確に実証した(
図7)。
【0181】
AAVベクターが3つの異なる切断型hGDEを発現すると、SpC5.12プロモーターの転写調節下で野生型(wt)又はコドン最適化(co)のいずれかが誘導された。これらのベクターを、1E11vg/マウスの用量で雌性GDE-KOマウスの右前脛骨(TA)に直接的に注射した。注射の15日後、GDE活性を、注射したマウスのTAから得られた抽出物において測定した。注射を受けなかった左TAにおいて測定したGDE活性を、対照(Agl-/-、CTRL)として使用した。GDEの異なる切断型形態を発現する単一ベクターAAVで処置されたマウスのTAから得られたタンパク質抽出物は、対照と比較して、より高いGDE活性のレベルを示した(
図8)。
【0182】
図9は、HEK293細胞におけるトランスフェクションによる、追加のヒト切断型GDE:Δ9+Δ2/3;Δ10+Δ2/3;Δ11+Δ2/3;Δ12+Δ2/3;Δ13+Δ2/3の発現の成功を実証している。
【0183】
図10は、GDE-KOマウスの前脛骨における、追加のヒト切断型GDE:Δ2/3;Δ9+Δ2/3;Δ10+Δ2/3;Δ13+Δ2/3の発現の成功を更に実証している(前記ヒト切断型GDEを発現するAAV9ベクターでの注射15日後)。
【0184】
データは、ヒトGDE又は非ヒトGDEの切断型形態のいずれかである、GDEの短い形態が、インビトロ及びインビボの両方で活性型で発現されうること並びにGSDIIIマウスに蓄積したグリコーゲンを分解するために使用されうることを明確に実証する。