特表2021-533869(P2021-533869A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-533869(P2021-533869A)
(43)【公表日】2021年12月9日
(54)【発明の名称】眼内注射用マルチ管腔シリンジ
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20211112BHJP
   A61M 5/19 20060101ALI20211112BHJP
【FI】
   A61F9/007 130D
   A61M5/19
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2021-506971(P2021-506971)
(86)(22)【出願日】2019年8月5日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月30日
(86)【国際出願番号】IL2019050891
(87)【国際公開番号】WO2020031182
(87)【国際公開日】20200213
(31)【優先権主張番号】62/714,819
(32)【優先日】2018年8月6日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521053765
【氏名又は名称】チョワーズ、 イタイ
【氏名又は名称原語表記】CHOWERS, Itay
(71)【出願人】
【識別番号】521053776
【氏名又は名称】バタシュ、 トマー
【氏名又は名称原語表記】BATASH, Tomer
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】チョワーズ、 イタイ
(72)【発明者】
【氏名】バタシュ、 トマー
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD11
4C066FF05
4C066HH01
4C066QQ92
(57)【要約】
第1の管腔と、第2の管腔と、前記管腔に流体接続された1つまたは複数の針と、1つまたは複数の針の周りに配置された針シースとを含む、眼内注射のためのマルチ管腔シリンジが提供される。針シースは、針シースの遠位リム上に複数のn個の近接/接触/圧力アクチュエータを含む。シリンジは、第1の構成と第2の構成とを含む少なくとも2つの構成の間で切り替え可能である。第1の構成では、アクチュエータのうちの少なくとも1つが起動されず、1つまたは複数の針の各先端が遠位リムに対して近位に位置決めされ、固定される。第2の構成では、n個のアクチュエータが起動され、1つまたは複数の針が遠位リムを超えて遠位に延在することが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の管腔と、第2の管腔と、管腔に流体接続された1つまたは複数の針と、1つまたは複数の針の周りに配置された針シースとを備え、
針シースは針シースの遠位リム上に複数のn個の近接/接触/圧力アクチュエータを備え、
シリンジは、
前記アクチュエータの少なくとも1つが起動されず、1つまたは複数の針の各先端が遠位リムに対して近位に配置され固定される第1の構成と、
n個のアクチュエータが起動され、1つまたは複数の針が遠位リムを越えて遠位に延在可能である第2の構成と、
の間で切り替え可能である、眼内注射用のマルチ管腔シリンジ。
【請求項2】
針シースの遠位リムによって画定される平面が1つまたは複数の針に対して垂直であるかまたは実質的に垂直であることにより、遠位リムのすべてまたは実質的にすべてが、n個のアクチュエータを作動させるために眼の表面に接触する場合、1つまたは複数の針が眼の表面に対して垂直に挿入可能であることを確実にする、請求項1に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項3】
前記シリンジが、前記第2の構成から前記第1の構成に自動的に戻るように切り替わるように構成されたことにより、前記1つまたは複数の針の挿入後に、前記遠位リムが完全にまたは実質的に完全に前記眼の表面に接触しないように前記シリンジが傾斜される場合に、流体の注入または引き出しが不可能であることを確実にする、請求項2に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項4】
前記アクチュエータは押しボタンであり、前記第2の構成において、前記押しボタンは、閾値範囲を超えて押し込まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項5】
前記n個のアクチュエータのうちの少なくとも一対のアクチュエータが、前記遠位リム上に反対に、または実質的に反対に配置された、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項6】
前記アクチュエータが接触/圧力アクチュエータであり、遠位リム上のアクチュエータの位置決めが、遠位リムが患者の眼に配置されたときに、遠位リムのすべてまたは実質的にすべてが眼に接触しない限り、前記シリンジが第1の構成から第2の構成に切り替えることができない、請求項2〜5のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項7】
前記1つまたは複数の針が格納可能である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項8】
前記針シースは、格納可能および/または圧縮可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項9】
前記針シースが固定されている、請求項7に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項10】
前記1つまたは複数の針が固定されている、請求項8に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項11】
前記第2の管腔は、前記第1の管腔内に配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項12】
前記1つまたは複数の針が少なくとも2つの針第1の針および第2の針であって、前記第1の針は第1の管腔に流体接続され、前記第2の針は第2の針に流体接続されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項13】
前記第2の針は、前記第1の針内に配置される、請求項12に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項14】
前記第2の管腔は前記第1の管腔に隣接し、前記第2の針は、前記第2の針に隣接する、請求項12に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項15】
針シースが円筒形である、請求項1〜14のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項16】
前記遠位リムの半径は約3mmから約4mmまでの間であり、前記シリンジは、使用者が前記遠位リムを患者の眼に接触させると前記遠位リムが使用者に見えるように構成されており、眼の角膜縁から約3mmから約4mmまでの間で前記針の挿入を容易にする、請求項15に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項17】
前記針シースは前記1つまたは複数の針から約3mm〜約4mmの距離を画定する延長部を含み、前記シリンジは、使用者が前記遠位リムを患者の眼に接触させると、前記延長部が使用者に見えるように構成されており、眼の角膜縁から約3mmから約4mmまでの間で前記針の挿入を容易にする、請求項1〜15のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項18】
前記針シースは圧縮されると、前記1つまたは複数の針から約3mm〜約4mmの距離を画定し、前記シリンジは、使用者が前記遠位リムを患者の眼に対して持ってくると、前記針シースが圧縮され、それによって、眼の角膜縁から約3mm〜約4mmのところで前記針の挿入を容易にするように構成される、請求項8に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項19】
前記複数のアクチュエータのうち隣接するアクチュエータ間のそれぞれの距離が等しいか、または実質的に等しい、請求項15または18に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項20】
前記遠位リムは、楕円形または長円形である、請求項15に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項21】
前記針シースの近位端が、前記第2の管腔の遠位端に接合される、請求項1〜20のいずれか一項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項22】
前記第1の管腔内で往復運動するように構成された第1のプランジャと、前記第2の管腔内で往復運動するように構成された第2のプランジャとをさらに備える、請求項1〜21のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項23】
前記第2の管腔は前記第1の管腔内に配置され、前記第2のプランジャは前記第1のプランジャ内に配置される、請求項22に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項24】
前記第1のプランジャを押すまたは引くことが、前記第2のプランジャの逆運動を誘発し、および/または前記第2のプランジャを押すまたは引くことが、前記第1のプランジャの逆運動を誘発するように、前記第1のプランジャおよび前記第2のプランジャが機能的に関連付けられる、請求項22および23のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項25】
第2のプランジャが引かれた構成にシフトされたことを示すときにのみ、第1のプランジャを押すことを可能にするように構成されたロック機構をさらに備えたことにより、注入の前に房水の引き出しを確実にし、および/または、ロック機構が第2のプランジャが押された構成にシフトされたことを示すときにのみ、第1のプランジャを引くことを可能にするように構成されたことにより、房水の引き出しの前に注入を確実にする、請求項22または23に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項26】
前記第1のプランジャは、前記第1のプランジャの閾値押し込み速度および/または前記第1のプランジャの閾値引き出し速度を超えて、前記第1のプランジャの押し込みおよび/または引き出しを行うことを防止するように構成された、請求項22〜25のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項27】
前記第2のプランジャが、前記第2のプランジャの閾値押し込み速度および/または前記第2のプランジャの閾値引き出し速度を超えて、前記第2のプランジャの押し込みおよび/または引き出しを行うことを防止するように構成された、請求項22〜26のいずれか一項に記載のマルチラインシリンジ。
【請求項28】
前記シリンジは、所定の速度および/または圧力で、または所定の範囲の速度および/または圧力で、前記1つまたは複数の針を患者の眼の中に挿入することを可能にするように構成された、請求項1〜27のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項29】
前記第2の構成において、前記1つまたは複数の針の先端は、前記針シースの前記遠位リムに対して約1cmを超えて遠位方向に延在することが制限される、請求項1〜28のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項30】
前記第1の管腔は、少なくともその一部に沿って、2つ以上の第1の管腔サブ管腔に分割される、請求項1〜29のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項31】
前記第1の管腔サブ管腔の各々はそれぞれのプランジャに関連付けられ、前記第1の針はサブ針に仕切られ、前記サブ針の各々はそれぞれ、前記第1の管腔サブ管腔のうちの1つに流体的に接続された、請求項30に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項32】
前記第2の管腔は、少なくともその一部に沿って、2つ以上の第2の管腔サブ管腔に分割された、請求項1〜31のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項33】
前記第2の管腔サブ管腔の各々はそれぞれのプランジャに関連し、前記第2の針はサブ針に仕切られ、前記サブ針の各々はそれぞれ、前記第2の管腔サブ管腔のうちの1つに流体的に接続された、請求項32に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項34】
前記1つまたは複数の針の先端の各々が斜角を付けられ、第2の平面上に位置し、前記第2の平面と前記遠位リムによって画定される平面との間の角度が鋭角である、請求項2〜32のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項35】
前記第1の構成において、前記プランジャの押し込みおよび/または引き出しが不可能である、請求項22〜34のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項36】
前記第1の針は有窓であり、および/または前記第2の針は有窓である、請求項1〜35のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項37】
前記第1の針は1つまたは複数の切断要素を含み、および/または、前記第2の針が1つまたは複数の切断要素を含む、請求項1〜36のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項38】
前記切断要素の少なくとも一部は、前記それぞれの針の中または上で動くように構成される、請求項37に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項39】
前記第1の針は第1の針シャフト上の1つまたは複数の第1の針サイドポートを含んで開窓され、前記第2の針は、前記第1の針サイドポートのそれぞれのサイドポートに隣接して配置された、1つまたは複数の第2の針切断要素をその上に備えた、請求項37または38に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項40】
前記第1の針切断要素のうちの1つまたは複数は前記針が患者の眼に挿入されるとき、前記第2の針サイドポートに隣接する物質を切断するように前記それぞれの第2の針サイドポート内で動作するように構成された、請求項39に管腔のマルチ管腔シリンジ。
【請求項41】
前記第1の針および前記第2の針は、相対運動するよう構成された、請求項1〜40のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項42】
前記相対運動が、前記第1の針および/または前記第2の針の振動運動、往復運動、前後横運動、回転、振動、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項41に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項43】
前記第1の管腔が複数の第1の管腔サブ管腔を含み、および/または、前記第2の管腔が複数の第2の管腔サブ管腔を含み、2つ以上の前記サブ管腔が共通の管腔と流体的に結合可能である、請求項1〜42に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項44】
前記共通管腔と流体連通可能な前記サブ管腔のうちの少なくとも一部を流体的に切り離すように構成された弁システムをさらに含む、請求項43に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項45】
前記シリンジが使い捨てである、請求項1〜44のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項46】
前記物質と房水との相互作用を通じて房水の迅速な分析を容易にする少なくとも1つの物質をさらに含む、請求項1〜45のいずれか1項に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項47】
前記少なくとも1つの物質が、前記シリンジの管腔/サブ管腔内に位置する、請求項46に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項48】
迅速分析が酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を含む、請求項46に記載のマルチ管腔シリンジ。
【請求項49】
前記迅速分析は、化学指示薬と眼内物質との間の着色化学反応を含む、請求項46に記載のマルチ管腔シリンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、眼内注射のためのシリンジ(注射器)に関する。
【背景技術】
【0002】
硝子体内薬物送達は、加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性網膜症、および網膜静脈閉塞症を含む様々な網膜疾患を治療するための一般的な手順である。抗血管内皮増殖因子(抗VEGF)薬の導入以来、硝子体内注射の使用は著しく増加している。現在、硝子体内注射は最も一般的に行われている医療処置の1つである。米国だけでも、2016年に600万人以上に実施された。
【0003】
改善され、より安全で、より信頼性の高い硝子体内注射装置および方法が、当技術分野において依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の態様は、そのいくつかの実施形態によれば、眼内注射用のシリンジに関する。より具体的には限定はしないが、本開示の態様はそのいくつかの実施形態によれば、眼内注射および/または眼内物質の抽出のためのマルチ管腔シリンジに関する。
【0005】
いくつかの実施形態の態様によれば、眼内注射および/または眼内物質の抽出のためのマルチ管腔シリンジであって、第1の管腔(ルーメン)と、第2の管腔と、前記管腔に流体接続された1つまたは複数の針と、1つまたは複数の針の周りに配置された針シースとを含む、マルチ管腔シリンジが提供される。シリンジは、少なくとも以下の2つの構成の間で切り替え可能である。
[第1の構成]
1つまたは複数の針の各先端が、遠位リムに対して近位に配置され、固定される。
[第2の構成]
1つまたは複数の針が、遠位リムを超えて遠位に延在することができ、第1の針および/または第2の針は、先端および/またはシャフトに開窓されてもよく、これにより、第1の針および/または第2の針への1つまたは複数の入口または出口ポートを生成する。針の先端は、眼を貫通するブレードとしてのみ機能することができ、針を通る物質の流入/流出を可能にするポート(単数)/ポート(複数)は、先端ではなくシャフト内にあっても良い。特に、いくつかのそのような実施形態によれば、これは、開いた(および中空の)先端(それを通して流体を送達するように構成される)と比較して、先端がより狭く、それによってより鋭くなることを可能にし得る。
【0006】
いくつかの実施形態の態様によれば、眼内注射および/または眼内物質の引き出しのためのマルチ管腔シリンジが提供される。シリンジは、第1の管腔と、第2の管腔と、前記管腔に流体接続された1つまたは複数の針と、1つまたは複数の針の周りに配置された針シースとを含む。針シースは、針シースの遠位リム上に複数のn個の近接/接触/圧力アクチュエータを含む。シリンジは、少なくとも2つの構成の間で切り替え可能である。
[第1の構成]
アクチュエータのうちの少なくとも1つは起動されず、1つまたは複数の針の各先端が遠位リムに対して近位に配置され、固定される。
[第2の構成]
n個のアクチュエータが起動され、1つまたは複数の針が遠位リムを越えて遠位に延びることができる。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、針シースの遠位リムによって画定される平面は、1つまたは複数の針に対して垂直であるか、または実質的に垂直であり、それによって、遠位リムのすべて、または実質的にすべてが、例えば、n個のアクチュエータを作動させるために、眼の表面に接触する場合、1つまたは複数の針が、眼の表面に対して垂直に挿入可能であることを確実にする。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは第2の構成から第1の構成に自動的に戻るように切り替わるように構成され、それによって、1つまたは複数の針の挿入後に、遠位リムが完全にまたは実質的に完全に眼の表面に接触しないようにシリンジが傾斜される場合、流体の注入または引き出しが不可能となることを確実にする。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、アクチュエータは押しボタンであり、第2の構成では、押しボタンは閾値の範囲を超えて押し込まれる。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、n個のアクチュエータのうち少なくとも一対のアクチュエータにおいて、それら一対のアクチュエータは、遠位リム上に反対にまたは実質的に反対に配置され、それによって、n=2のときであっても、第2の構成において、遠位リムが眼の上に安定して載置され、針が眼の表面に対して垂直に、または実質的に垂直に配置されることを確実にすることを助ける。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、アクチュエータは、接触/圧力アクチュエータである。遠位リム上のアクチュエータの位置(位置)は、遠位リムが患者の眼に配置されたときに、遠位リムのすべてまたは実質的にすべてが眼に接触しない限り(すなわち、アクチュエータのすべてまたは実質的にすべてが起動されない限り)、マルチ管腔シリンジが第1の構成から第2の構成に切り替えることができないように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、アクチュエータは、接触/圧力アクチュエータである。遠位リム上のアクチュエータの位置は、遠位リムが患者の眼に配置されたときに、遠位リムのすべてまたは実質的にすべてが眼に接触しない限り(すなわち、アクチュエータのすべてまたは実質的にすべてが起動されない限り)、マルチ管腔シリンジのプランジャのうちの1つまたは複数がロックされ、移動(すなわち、押され、かつ/または引っ張られる)ことができないようなものである。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、アクチュエータおよび/または他の構成要素は、眼の圧力を測定するようにさらに構成される。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の針は格納可能である。いくつかのそのような実施形態によれば、針シースは固定される。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、針シースは、格納可能および/または圧縮可能である。いくつかのそのような実施形態によれば、1つまたは複数の針が固定される。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、第2の管腔は、第1の管腔内に配置される。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の針は少なくとも2つの針、すなわち、第1の針および第2の針を含む。第1の針は第1の管腔に流体接続され、第2の針は第2の管腔に流体接続される。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、第2の針は、第1の針内に配置される。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、第2の管腔は第1の管腔に隣接し、第2の針は第1の針に隣接する。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、針シースは円筒形である。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、第1の針および/または第2の針は、先端および/またはシャフトに開窓され、したがって、第1の針および/または第2の針への1つまたは複数の入口または出口ポートを生成する。開窓は、針の開口部を指すことができる。いくつかの実施形態によれば、針の先端は眼を貫通するブレードとしてのみ機能してもよく、針を通る物質の流入/流出を可能にするポートはシャフト内にあってもよく、先端になくてもよい。特に、いくつかのそのような実施形態によれば、これは、開いた(および中空の)先端(それを通して流体を送達するように構成される)と比較して、先端がより狭く、それによってより鋭くなることを可能にし得る。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は有窓であり、および/または第2の針は、それぞれの針シャフト上にサイドポートを含む意味で有窓である。サイドポートは、そこを通る流体の流入または流出を可能にする。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は1つまたは複数の切断要素を含み、および/または第2の針は、1つまたは複数の切断要素を含む。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、切断要素の少なくともいくつかは、それぞれの針の中または上で動くように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は有窓であり、第1の針シャフト上に1つまたは複数の第1の針サイドポートを含む。第2の針はその上に1つまたは複数の第2の針切断要素を含み、これらの第2の針切断要素は、第1の針サイドポートからのそれぞれのサイドポートに隣接して配置される。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、第1の針切断要素のうちの1つまたは複数は、針が患者の眼に挿入されるときに、第2の針サイドポートに隣接する物質を切断するなど、それぞれの第2の針サイドポート内で運動するように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、第1の針および第2の針は、それらの間の相対運動のために構成される。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、相対運動は、第1の針および/または第2の針の振動運動、往復運動、前後横運動、回転、振動、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、第1の針および/または第2の針は、運動するように構成される。いくつかの実施形態によれば、第1の針および/または第2の針はそれらのそれぞれの管腔またはサブ管腔のそれぞれとともに、運動のために構成される。いくつかの実施形態によれば、そのような運動は、第1の針および/または第2の針の振動運動、往復運動、前後横運動、回転、振動、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、切断要素は、第1および/または第2の針の相対運動が切断効果を生じるように、第1および/または第2の針内に固定されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャおよび/または第2のプランジャを押すおよび/または引くことは、第1の針および/または第2の針に含まれる/上の切断要素を作動させる。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャおよび/または第2のプランジャを押すことおよび/または引くことが、固定された切断要素の切断運動を誘発し得るように、切断要素の少なくともいくつかはそれぞれの針上に固定される。
【0033】
このような実施形態によれば、第2の針に固定された切断要素の少なくともいくつかは第1の針サイドポートに隣接して配置され、その結果、第1のプランジャおよび/または第2のプランジャを押すことおよび/または引くことはサイドポート内/サイドポートを通るその(第2の針に固定された切断要素の)切断運動を誘発する。
【0034】
このような実施形態によれば、第1の針内に固定される切断要素の少なくともいくつかは第2の針サイドポートに隣接して配置され、その結果、第1のプランジャおよび/または第2のプランジャを押すことおよび/または引くことはサイドポート内/サイドポートを通る切断要素の切断運動を誘発する。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、遠位リムの半径は、約3mm〜約4mmである。シリンジは、使用者が遠位リムを患者の眼に押し付けると、遠位リムが使用者に見えるように構成され、それによって、眼の角膜縁から約3mm〜約4mmのところに1つまたは複数の針を挿入するのを容易にする。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、針シース、または1つまたは複数の針は、延長部/マーカー(例えば、フランジまたはバンド(例えば、シリコーンバンド)などの円周方向延長部)を含んでもよい。延長部は、1つまたは複数の針から約3mm〜約4mmの距離を画定する。シリンジは、使用者が遠位リムを患者の目に当てると、延長部が使用者に見えるように構成され、それによって、目の縁から約3mm〜約4mmの間の針の挿入を容易にする。いくつかのそのような実施形態によれば、延長部/マーカーは角膜および/または結膜への損傷を引き起こすことなく、材料への暴露、または接触によって誘発される剪断力によって、角膜および/または結膜への損傷を引き起こすことなく角膜と接触することができる保護材料(シリコンまたは当技術分野で知られている任意の他の材料など)でコーティングすることができ、それによって、角膜および/または結膜への侵食性損傷(または延長部/マーカーへの暴露/マーカーとの接触による任意の他のタイプの損傷)のリスクを低減する。延長部/マーカーは眼に接触するように、または眼に比較的近接するように設計されてもよい。伸長/マーカーは、眼に接触するシリンジの基部を延長するときに眼に接触し、スタビライザとして作用することができ、したがって、シリンジの傾き範囲を最小限にする。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、針シースは、圧縮されると、1つまたは複数の針から約3mm〜約4mmの距離を画定する。シリンジは、使用者が遠位リムを患者の眼に押し付けると、針シースが圧縮され、それによって、眼の角膜縁から約3mm〜約4mmの距離で1つまたは複数の針の挿入を容易にするように構成される。いくつかのそのような実施形態によれば、針シースは、角膜および/または結膜への損傷を引き起こすことなく、角膜および/または結膜に接触することができる保護材料(シリコンまたは当技術分野で知られている任意の他の材料など)でコーティングされてもよく、これは、材料への暴露または接触によって誘発される剪断力に起因する、角膜および/または結膜への侵食性損傷(または針シースへの暴露/接触による任意の他のタイプの損傷)のリスクを低減する。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、複数のアクチュエータにおいて隣接するアクチュエータ間のそれぞれの距離は、等しいかまたは実質的に等しい。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、遠位リムは、楕円形または長円形である。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、針シースの近位端は、第2の管腔の遠位端に接合される。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第1の管腔内で往復運動するように構成された第1のプランジャと、第2の管腔内で往復運動するように構成された第2のプランジャとをさらに含む。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、第2の管腔は第1の管腔内に配置され、第2のプランジャは第1のプランジャ内に配置される。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャおよび第2のプランジャは、第1のプランジャを押すまたは引くことが第2のプランジャの逆運動を誘発し、かつ/または第2のプランジャを押すまたは引くことが第1のプランジャの逆運動を誘発するように機能的に関連付けられる。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第2の構成における少なくとも2つの動作モード、すなわち、第1のプランジャおよび第2のプランジャを互いに独立して移動させることができる自由運動モードと、第1のプランジャを押すまたは引くことが第2のプランジャの逆運動を誘発し、および/または第2のプランジャを押すまたは引くことが第1のプランジャの逆運動を誘発するように、第1のプランジャおよび第2のプランジャが機能的に関連付けられる少なくとも1つの逆運動モードとの間の制御可能なスイッチングを可能にするように構成される。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの逆運動モードは少なくとも2つの逆運動モード、すなわち、第1のプランジャの運動による第1の管腔内の体積変化が第2のプランジャの誘導運動による第2の管腔内の体積の逆符号および等しい大きさの変化を引き起こす第1の逆運動モードと、第1のプランジャの運動による第1の管腔内の体積変化が第2のプランジャの誘導運動による第2の管腔内の体積の逆符号および異なる大きさの変化を引き起こす第2の逆運動モードとを含む。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャは、第1のプランジャの閾値押し込み速度および/または第1のプランジャの閾値引き出し速度を超えて、第1のプランジャの押し込みおよび/または引き出しを行うことを防止するように構成される。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、第2のプランジャは、第2のプランジャの閾値押し込み速度および/または第2のプランジャの閾値引き出し速度を超えて、第2のプランジャの押し込みおよび/または引き出しを行うことを防止するように構成される。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、プランジャのうちの少なくとも1つは、プランジャのうちの別の1つが(所定の)量の眼液(房水)を引き出すために引かれた後にのみ、流体を注入することを可能にするように構成される。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは第2の管腔内の第2のプランジャによって画定される体積が閾値体積よりも小さい場合に、第1のプランジャが押される(流体を注入するために)ことを防止するように構成されたロック機構を含む。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは第1の管腔内の第1のプランジャによって画定される体積が閾値体積よりも小さいときに、第2のプランジャが押される(流体を注入するために)ことを防止するように構成されたロック機構を含む。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第2のプランジャが引っ張られた構成にシフトされたことが示された(注射の前に眼から流体が引き出されることを確実にする)ときにのみ、第1のプランジャが押される(流体を注射するために)ことを可能にするように構成されたロック機構を含む。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第1のプランジャが引っ張られた構成にシフトされたことが示された(注射の前に眼から流体が引き出されたことを確実にする)ときにのみ、第2のプランジャが押される(流体を注射するために)ことを可能にするように構成されたロック機構を含む。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、プランジャのうちの少なくとも1つは、プランジャのうちの別の1つが(所定の)量の流体を注入するために押された後にのみ、眼液(房水)を引き出すことを可能にするように構成される。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第2の管腔内の第2のプランジャによって画定される体積が閾値体積よりも大きいときに、第1のプランジャが引っ張られる(流体を引き出す)ことを防止するように構成されたロック機構を含む。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第1の管腔内の第1のプランジャによって画定される体積が閾値体積よりも大きいときに、第2のプランジャが引っ張られる(流体を引き出す)ことを防止するように構成されたロック機構を含む。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第2のプランジャが押された構成にシフトされたことが示された(引き出し前に流体が眼に注入されることを確実にする)ときにのみ、第1のプランジャを引っ張る(房水を引き出す)ことを可能にするように構成されたロック機構を含む。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、第1のプランジャが押された構成にシフトされたことが示された(引き出す前に流体が眼に注入されることを確実にする)ときにのみ、第2のプランジャが引かれる(房水を引き出す)ことを可能にするように構成されたロック機構を含む。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、ロック機構は、有効または無効にされてもよく、それによって、各プランジャの独立した動きを可能にする。
【0059】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、所定の速度および/または圧力で、または所定の範囲の速度および/または圧力で、1つまたは複数の針を患者の眼の中に挿入することを可能にするように構成される。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは、プランジャ、管腔、サブ管腔、および/またはそれらの任意の組み合わせを介して、シリンジの動作および機能を制御するように構成されたシステム(例えば、ステーション)に連結されてもよい。いくつかのそのような実施形態によれば、システムは、シリンジの管腔またはサブ管腔内に正圧または負圧を生成し、それによってプランジャを動かし、管腔および/またはサブ管腔に、患者の眼から流体を引き出すように、および/または患者の眼に物質を注入するように誘導するように構成される。いくつかのそのような実施形態によれば、システムは、針の挿入の速度、挿入の力、および注入された流体の圧力を制御するように構成されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態によれば、第2の構成では、1つまたは複数の針の先端が、針シースの遠位リムに対して約1cmを超えて遠位方向に延びることが制限される。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、第1の管腔は、少なくともその一部分に沿って、2つ以上の第1の管腔サブ管腔に分割される。
【0063】
いくつかの実施形態によれば、第1の管腔サブ管腔の各々は、それぞれのプランジャに関連付けられる。第1の針は、サブ針に分割される。サブ針の各々は、第1の管腔サブ管腔の1つにそれぞれ流体接続される。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、第2の管腔は、少なくともその一部分に沿って、2つ以上の第2の管腔サブ管腔に分割される。
いくつかの実施形態によれば、第2の管腔サブ管腔の各々は、それぞれのプランジャに関連付けられる。第2の針は、サブ針に分割される。サブ針の各々は、第2の管腔サブ管腔の1つにそれぞれ流体接続される。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、第1の管腔が複数の第1の管腔サブ管腔を含み、かつ/または第2の管腔が複数の第2の管腔サブ管腔を含み、前記サブ管腔の2つ以上が共通の管腔と流体連通可能である。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジは、共通管腔と流体連通可能であるサブ管腔の少なくともいくつかを流体的に切り離すか、または制御可能に流体的に切り離すように構成された弁システム(例えば、一方向弁を含む)をさらに含む。
【0066】
いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の針の先端の各々は、斜角を付けられ、第2の平面上に位置する。第2の平面と遠位リムによって画定される平面との間の角度は鋭角である。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、第1の構成では、プランジャの押し込みおよび/または引き出しが無効にされる。
【0068】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は有窓であり、かつ/または第2の針は有窓である。
【0069】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は1つまたは複数の切断要素を含み、かつ/または第2の針は、1つまたは複数の切断要素を含む。
【0070】
いくつかの実施形態によれば、切断要素の少なくともいくつかは、それぞれの針の中または上で動くように構成される。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、第1の針は有窓であり、第1の針シャフト上に1つまたは複数の第1の針サイドポートを含む。第2の針は、その上に1つまたは複数の第1の針切断要素を含み、それらは、第2の針サイドポートからのそれぞれのサイドポートに隣接して配置される。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、第1の針切断要素のうちの1つまたは複数は、針が患者の眼に挿入されるときに、第2の針サイドポートに隣接する物質を切断するなど、それぞれの第2の針サイドポート内で運動するように構成される。
【0073】
いくつかの実施形態によれば、第1の針および第2の針は、それらの間の相対運動のために構成される。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、相対運動は、第1の針および/または第2の針の振動運動、往復運動、前後横運動、回転、振動、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0075】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは使い捨てであり、各使用後に交換することができ、またはシリンジの少なくともいくつかの取り外し可能な構成要素は使い捨てであり、各使用後に交換することができる。使い捨て要素は例えば、針、シリンジ管腔、またはサブ管腔、またはシリンジ全体を含み得る。
【0076】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは例えば、その1つまたは複数の管腔またはサブ管腔において、房水との相互作用を通して房水の迅速分析を容易にする少なくとも1つの物質を含み得る。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、迅速分析は、血管内皮増殖因子レベル、インターロイキン6レベル、およびTNFレベルなどの(これらに限定されない)1つまたは複数の眼内物質の検出のために、インジケータ物質および/または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および/または化学パッド(シリンジの管腔/サブ管腔(複数可)または管腔/サブ管腔(複数可)の壁上に位置する)によって促進され得る。さらに、前記分析は、様々な病原体の感染を試験するために、タンパク質、グルコース、ケトン、ヘモグロビン、アセトン、亜硝酸塩、白血球、pHおよび比重を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の物質の存在について試験することを含み得る。
【0078】
いくつかの実施形態によれば、シリンジは特徴的な色を生成する眼物質中に存在する化合物と反応するように構成された化学物質(例えば、シリンジの管腔/サブ管腔に配置される)を含んでもよい。色の変化は、サンプルが陽性または陰性であるかどうかを決定する定性的結果、または陽性または陰性反応を提供することに加えて、定量的結果の推定も提供する半定量的結果を提供し得る。後者では、反応によって得られる色が試料中の試験される物質の濃度に(例えば、本質的に比例して)相関する。
【0079】
半定量値は、例えば、トレース、1+、2+、3+および4+としてユーザに提示され得るが、試験結果はミリグラム/デシリットルなどとして提示されてもよい。自動読取装置(モバイル(例えば携帯型)コンピュータデバイスにおいて、例えば、スマートフォン上、カメラ内、デスクトップコンピュータ上、またはスタンドアロン装置上のアプリケーションとして実現されるが、これらに限定されない)も、結果を提供/提示することができる。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、自動読取装置は、結果を格納および分析し、解釈および結果をユーザに与えるように構成されたコンピュータシステムと機能的に関連付けられる。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、迅速分析は、指標物質および/または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および/または化学パッドを含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、迅速分析は、当業者に知られているように、紙ベースのELISAに基づく指標物質を含んでもよい。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、患者の眼から流体を注入および/または引き出すためのステーションが提供される。ステーションは、モニタを含むハウジングと、コントローラと、ハウジングとコントローラとの間に配置され得る制御回路とを含む。
【0083】
ハウジングは、1つまたは複数の対応するチューブのための1つまたは複数のチューブポートと、1つまたは複数の対応するワイヤのための1つまたは複数のワイヤポートとを含む。ステーションは,1つまたは複数のチューブおよび1つまたは複数のワイヤポートを介して、眼内注射のためのシリンジ(例えば、上記のマルチ管腔シリンジ、ならびに単管腔シリンジ(これらに限定されない))に接続されるように構成される。それによって、ステーションは、シリンジの1つまたは複数の機能および/または動作パラメータを制御するように構成される。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、コントローラは、ハウジング内に含まれる。
【0085】
いくつかの実施形態によれば、ハウジングは、コントローラのためのドッキングステーションを含む。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、チューブおよび/またはワイヤは使い捨てである。
【0087】
いくつかの実施形態によれば、チューブおよび/またはワイヤは、ステーションの一体部分を形成する。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、制御回路は、シリンジの構成とモードの切り替えを可能にするように構成される。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、動作パラメータは、注入/引き出された流体の体積、針を挿入するために加えられる力、針の挿入速度、流体の注入/引き出しの速度を含み、シリンジの使用中にどの管腔が動作可能でありどの管腔が動作可能でないか、どの管腔が注入のために使用され、どの管腔が引き出しのために使用されるか、を含む。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、機能およびパラメータは、コントローラ付属装置、チューブ上に配置されたボタン、ワイヤ、および/またはシリンジによって制御することができる。
【0091】
いくつかの実施形態によれば、コントローラ付属装置は、フットペダルを含む。
【0092】
いくつかの実施形態によれば、ステーションは、管腔/サブ管腔内の圧力を制御するように構成され、それによって、プランジャを所定の速度範囲で所定の速度で移動させ、患者の眼に物質を注入し、そこから所定の速度で流体を引き出す。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、ステーションは、針の相対運動および/または切断要素の運動を制御するように構成される。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、ハウジングおよび/またはチューブは、少なくとも1つの物質を含み、当該物質は、房水との相互作用を通して房水の迅速分析を容易にする。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、モニタは、房水の迅速分析からの分析データを、定性的、半定量的、および/または定量的フォーマットで表示するように構成される。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、制御回路は、シリンジおよび/またはチューブ内に配置されたセンサからのセンサ読み取り値を分析するように構成された少なくとも1つのコンピュータプロセッサと、任意選択で、分析の結果を記憶するように構成されたメモリとをさらに含む。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサは、センサ読取値に基づいて診断を提供するようにさらに構成される。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、モニタは、分析結果および任意選択で診断を表示するように構成され得る。
【0099】
いくつかの実施形態によれば、ステーションは、ハウジングを支持するように構成された高さ調整可能なマウントと、高さ調整可能なマウントが延びるベースとを含み、高さ調整可能なマウントを支持する支持構造をさらに含む。
【0100】
いくつかの実施形態によれば、ステーションは移動体である。いくつかのそのような実施形態によれば、基部は車輪に取り付けられる。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、ステーションは、遠隔ステーション(例えば、別のステーションまたはサーバ/クラウド)との間で読み取り値を送信および/または受信するように構成された送信機および/または受信機を含むことができる。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、遠隔ステーションは、ローカルステーションと通信するように、データを記憶するように、所与の読み取りのデータを分析するように、および/または所与の読み取りを遠隔ステーションまたは複数の遠隔ステーションの以前に得られた読み取りと比較するように、および/またはデータをステーションに送信するように構成され得る。
【0103】
いくつかの実施形態の一態様によれば、本明細書で開示されるようなマルチ管腔シリンジが提供され、ここで、管腔またはサブ管腔のうちの1つまたは複数には、物質が予め装填される。このような物質は、流体(例えば、薬物、生理食塩水などを含む流体が挙げられるが、これらに限定されない)を含み得る。このような物質はまた、眼から引き出された流体の分析のために使用するように構成された材料を含み得る。
【0104】
いくつかの実施形態の一態様によれば、眼に/眼から流体を注入および/または引き出すための方法が、本明細書で提供される。この方法は、いくつかの実施形態に従って、本明細書に開示されるようなマルチ管腔シリンジを利用することを含む。この方法はシリンジの遠位端に患者の眼を接近/接触させることを含む。シリンジの遠位端は、針(例えば、限定されないが、標準針、有窓針、および/または切断要素を含む針)のうちの少なくとも1つの遠位端、および/または針を包囲するシースの遠位リムを指すことができる。前記方法は、さらに、任意選択で、第1の構成(1つまたは複数の針の各先端がシリンジの遠位リムに対して近位に位置決めされ、固定される)から、遠位リムを眼の表面に押し付けることによって、第2の構成(1つまたは複数の針が遠位リムを超えて遠位に延在することができる)に切り替えることと、針のうちの少なくとも1つを眼に挿入することと、シリンジの第1のプランジャを引いて眼から流体を引き出すことと、シリンジの第2のプランジャを押して眼に流体を挿入することとを、実行することができる。前記最後の2つのステップは、同時に、または連続的に、および任意の順序で実行することができる。
【0105】
いくつかの実施形態によれば、この方法は上記で説明したように、シリンジを1つまたは複数のシステム(例えば、本明細書で説明したように、例えば、ローカルステーションおよび/または遠隔ステーション)に機能的に関連付けることをさらに含むことができ、システムは、シリンジまたはその構成要素の動作および/または機能を部分的にまたは完全に制御するように構成される。
【0106】
いくつかの実施形態によれば、本方法は、眼から引き出された流体を分析(例えば、リアルタイム分析)することをさらに含んでもよい。
【0107】
本開示の特定の実施形態は、上記の利点のいくつか、全て、またはいずれも含み得る。1つまたは複数の他の技術的利点は、本明細書に含まれる図面、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に明らかになるであろう。さらに、特定の利点が上に列挙されたが、様々な実施形態は、列挙された利点のすべて、いくつか、または全く含まなくてもよい。
【0108】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が関係する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。矛盾する場合には、定義を含む特許明細書が支配する。本明細書で使用される場合、不定冠詞「a」および「an」は文脈が別段の明確な指示をしない限り、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0109】
本開示のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して本明細書に記載される。説明は図面と共に、いくつかの実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにする。図面は説明のためのものであり、本開示の基本的な理解のために必要である以上に、実施形態の構造的詳細をより詳細に示す試みはなされていない。明確にするために、図に示されるいくつかの物体は、縮尺通りではない。
図1a図1aは、いくつかの例示的な実施形態による、マルチ管腔シリンジの概略分解図である。
図1b図1bは、いくつかの実施形態による、図1aのマルチ管腔シリンジの遠位部分を概略的に示す。
図2図2は、いくつかの例示的な実施形態による、患者の眼に挿入された針を有する図1aのマルチ管腔シリンジを概略的に示す。
図3図3は、いくつかの実施形態による、マルチ管腔シリンジの管腔の断面図である。
図4図4は、いくつかの実施形態による有窓針の概略部分図である。
図5図5は、いくつかの実施形態による、1つまたは複数の切断要素を含む針の概略部分図である。
図6図6は二重針シリンジの概略部分図であり、ここで、針の各々はいくつかの実施形態に従って、有窓であり、そして/または切断要素を含む。
図7図7は、いくつかの実施形態による、患者の眼に流体を注入し、かつ/または患者の眼から流体を引き出すためのステーションを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0110】
本明細書の教示の原理、使用、および実装は、添付の説明および図面を参照してより良く理解され得る。本明細書の説明および図面を精査すると、当業者は、過度の努力または実験なしに本明細書の教示を実施することができるであろう。図面において、同じ参照番号は、全体を通して同じ部分を指す。
【0111】
本出願の説明および特許請求の範囲において、「含む」および「有する」という語およびその形態は、語が関連付けられ得るリスト中のメンバーに限定されない。
【0112】
本明細書で使用されるように、用語「約」は量またはパラメータの値(例えば、要素の長さ)を、所与の(記載された)値の近傍(およびそれを含む)の値の連続範囲内に指定するために使用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、「約」はパラメータの値を所与の値の80%と120%との間に指定してもよい。例えば、「要素の長さは約1mに等しい」というステートメントは「要素の長さは0.8mと1.2mとの間である」というステートメントに等しい。いくつかの実施形態によれば、「約」は所与の値の90%と110%との間にあるようにパラメータの値を指定してもよい。いくつかの実施形態によれば、「約」は、所与の値の95%と105%との間にあるようにパラメータの値を指定してもよい。
【0113】
本明細書で使用されるように、いくつかの実施形態によれば、「実質的に」および「約」という用語は、互換性があり得る。
【0114】
本明細書で使用されるとき、用語「流体」は液体、ゲルまたは気体を指すことができる。例えば、「流体」は二酸化炭素などの気体、薬物、薬物を運ぶ気体、生理食塩水などの溶液、薬物含有溶液、薬物粒子/液滴含有懸濁液などの懸濁液を指すことができる。いくつかの実施形態によれば、「流体」という用語は眼液(房水)を指すこともできる。いくつかの実施形態によれば、「薬物」という用語は限定されないが、化合物、化合物の組合せまたは組成物などの任意の薬学的に活性な成分を指すことができ、担体および/または賦形剤を伴うかまたは伴わない。薬物は、液体、ゲル、溶解/懸濁粒子または気体の形態であり得る。
【0115】
説明を容易にするために、いくつかの図において、3次元デカルト座標系(直交軸x、y、zを有する)が導入される。描写されたオブジェクトに対する座標系の向きは、図によって異なり得ることに留意されたい。さらに、円の中に点を有するシンボルは、図面において、「ページから外」を指す軸を表すために使用される。
【0116】
本明細書で使用されるように、方向/軸を参照する用語「長手方向」はz軸に沿った/平行な/反対の方向/軸を指す。いくつかの実施形態によれば、方向を参照する用語「遠位」は負のz軸に沿った方向を指す。いくつかの実施形態によれば、方向を参照する用語「近位」は正のz軸に沿った方向を指す。いくつかの実施形態によれば、位置(例えば、要素/構成要素の)を参照する用語「遠位」は患者の身体の近くまたは中の位置を指すことができ、一方、用語「近位」は、(遠位位置に対して)患者の身体からさらに離れた位置を指す。
【0117】
いくつかの実施形態の態様によれば、マルチ管腔シリンジが提供される。図1aは、マルチ管腔シリンジ100の概略分解図である。いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、第1の管腔102、第2の管腔104、第1の針112、第2の針114、第1のプランジャ122、第2のプランジャ124、および針シース140を含む。第1の針112は、第1の管腔102に流体接続される。第2の針114は、第2の管腔104に流体接続される。第1のプランジャ122は、第1の管腔102内で制御可能な往復運動のために構成される。第2のプランジャ124は、第2の管腔104内で制御可能な往復運動のために構成される。
【0118】
第1の針112は、(その遠位端に)第1の針先端126を含む。第2の針114は、(その遠位端に)第2の針先端128を含む。第1のプランジャ122は(例えば、その遠位端に)第1のプランジャシール132を含む。第2のプランジャ124は、(その遠位端に)第2のプランジャシール134を含む。
【0119】
いくつかの実施形態によれば、図に示されるように、第2の管腔104は、その長さに沿って第1の管腔102の内側に長手方向に配置される。いくつかのそのような実施形態によれば、第1の管腔102および第2の管腔104は、同心円状に配置される。いくつかの実施形態によれば、図に示されるように、第2の針114は、その長さに沿って第1の針112の内側に長手方向に配置される。いくつかのそのような実施形態によれば、第1の針112および第2の針114は、同心円状に配置される。
【0120】
注射量は0.05mLが最も一般的である。注射前吸引無しで注射する場合の物質の最大安全量は、0.1mL〜0.2mLであると考えられる。したがって、いくつかの実施形態によれば、物質の吸引および/または注入は0〜0.4mLの範囲で行われてもよく、その結果、正味の量は、眼に対する約0.2mLの物質の添加または減少である。
【0121】
いくつかの実施形態によれば、針のサイズは、トリアムシノロンアセトニドなどの結晶性物質にしばしば使用される27ゲージ針、および抗VEGF剤であるラニビズマブ、ベバシズマブ、およびアフリベレプトに通常使用される30ゲージ針を用いて、注射される物質に応じて変化してもよい。研究結果は、より小さく、より鋭い針はより小さい力で貫通することができ、そして薬物逆流がより少なくなることを示唆する。針サイズが小さいと患者の不快感が軽減される可能性があるため、31ゲージ針(糖尿病患者が血糖検査やインスリン注射によく使用するサイズ)の使用を開始している医師もいる。
【0122】
上記の針ゲージは、外部の第1の針112に関連する。したがって、第2の針114は、より小さいゲージによって特徴付けられる。
【0123】
針の長さは、約0.5〜0.62インチ(12.7〜15.75mm)とすることができる。針が長くなると、処置中に誤って患者が前方に動いた場合、網膜損傷のリスクが高くなる可能性がある。
【0124】
いくつかの実施形態によれば、図示していないが、第2の針114は第1の針112に隣接している。
【0125】
針シース140は、第1の針112(および第2の針114)の周りに長手方向に配置され、遠位リム142で終端する。いくつかの実施形態によれば、図示されるように、針シース140は円筒形である。いくつかの実施形態によれば、遠位リム142は、楕円形または長円形である。いくつかの実施形態によれば、図に示すように、遠位リム142は円形である。いくつかのそのような実施形態によれば、遠位リム142(および針シース140)の半径は約3mmと約4mmとの間であり、それによって、シリンジ100の操作者が、患者の眼の縁から約3mm〜約4mmの(推奨される)距離で確実に注射することを可能にする。
【0126】
いくつかの実施形態によれば、針シース140は、第1の管腔102の外壁(番号なし)に接続される。いくつかの実施形態によれば、針シース140は、第1の管腔102よりも直径が大きく、針シース140、または少なくともその近位部分は、第1の管腔102上を摺動するように構成される。遠位リム142は、複数のn個のアクチュエータ148(図lbに示される)を含む。いくつかの実施形態によれば、隣接するアクチュエータ間の距離(アクチュエータ148からの)は、すべての隣接するアクチュエータのペアに対して、同じまたは実質的に同じである。いくつかの実施形態によれば、アクチュエータ148は、圧力閾値を超える圧力が印加されると作動する。このようないくつかの実施形態によれば、アクチュエータ148は圧力センサを含む。いくつかの実施形態によれば、アクチュエータは、接触によって起動される。いくつかのそのような実施形態によれば、アクチュエータ148は、接触センサを含む。いくつかの実施形態によれば、アクチュエータ148は、近接センサを含む。いくつかの実施形態によれば、図1に描かれているように、アクチュエータ148は押しボタンであり、閾値の範囲/レベルを超えて押し込まれると作動する。いくつかのそのような実施形態によれば、1つまたは複数のアクチュエータ148または1つまたは複数の専用センサ(遠位リム142上に位置する)は、眼圧を読み取るために使用される当技術分野で知られている様々な方法で、眼圧の測定(例えば、これらに限定されないが、様々な眼表面、すなわち角膜または強膜(sclera)に近接して、またはそれに対して近接しての測定)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ148または1つまたは複数の専用センサ(遠位リム142上に位置する)が、測定された眼圧に基づいて、プランジャ124および/または122の移動および/または注入および/または抽出される物質の総量を制御する(例えば、制限する)閉ループシステムで動作してもよい。システムのいくつかの実施形態では、操作者へのフィードバックが、表示ユニット上に眼圧を提示することによって、または音(図示せず)によって提供されてもよい。
【0127】
シリンジ100は、2つの構成、すなわち第1の構成と第2の構成との間で制御可能に切り替え可能である。第1の構成ではアクチュエータ148の少なくともm(ここで、1<m<n−1)は起動されず、((n−m)個またはより少ない数のアクチュエータ148が起動されるように)、針先端126および128は遠位リム142に対して近位に位置決めされ、固定される。すなわち、第1の針先端126および第2の針先端128は露出していない。第2の構成では、アクチュエータ148の少なくとも(n−m+1)個が起動され、(その結果、(m−1)個またはより少ない数のアクチュエータ148は起動されない)、針先端126および128が露出されてもよい(すなわち、針先端126および128は遠位リム142を越えて遠位側に延在してもよい)。nおよびmの値のペアのそれぞれは、別個の実施形態に対応する。
【0128】
いくつかの実施形態によれば、第2の構成では、針112および114ならびに針シース140が、(針先端126および128を露出させることができるように)互いに対して相対運動することができる。
【0129】
より具体的には、シリンジ100が起動されるアクチュエータの数(アクチュエータ148から)が(n−m+1)個に達すると、第1の構成から第2の構成に切り替わり、起動されるアクチュエータの数が(n−m+1)個を下回ると、第2の構成から第1の構成に切り替わるように構成される。
【0130】
いくつかの実施形態によれば、第1の構成ではアクチュエータ148の少なくとも1つは起動されず(すなわち、m=1)、第2の構成ではアクチュエータ148のすべてが起動される。
【0131】
いくつかの実施形態によれば、針シース140は固定され、針112および114は第2の構成における長手方向(すなわち、遠位および近位)運動のために構成される。いくつかの実施形態によれば、針112および114は固定され、針シース140は、第2の構成において長手方向に移動するように構成される。いくつかの実施形態によれば、針112および114ならびに針シース140は、第2の構成において、長手方向の反対の動きのために構成される(すなわち、針112および114の動きが遠位である場合、針シース140の動きは近位であり、そしてその逆である)。いくつかの実施形態によれば、針シース140の近位端152は固定され、第2の構成では、遠位リム142は格納可能である。すなわち、針シース140は、第2の構成において、その圧縮を可能にするように構成される。
【0132】
追加のまたは代替の実施形態によれば、シリンジ100は、2つの構成、すなわち第1の構成と第2の構成との間で制御可能に切り替え可能であってもよい。第1の構成では、アクチュエータ148の少なくともm個(1≦m≦n−1)は作動せず、プランジャ124および/または122はロックされる。第2の構成では、アクチュエータ148の少なくとも(n−m+1)個が起動され、プランジャ124および/または122が自由に引っ張られ/押し出される。これは、シリンジが眼の表面に対して実質的に垂直であり、かつ、眼に適切に接触していない限り、眼への/からの液体の注入または引き出しが許容されないことを確実にし得る。
【0133】
図1bも参照すると、図1bは、アクチュエータ148が押しボタンでそのいくつかの実施形態による、シリンジ100の遠位セクション158を概略的に示す。
【0134】
図2も参照すると、図2は、いくつかの実施形態による、シリンジ100および眼200を概略的に示す。シリンジ100は、針112および114が眼200に挿入された状態で示されている。より具体的には、遠位リム142が、針112および114が表面202に対して直角に(垂直に)眼200に挿入されるように、眼200の表面202に接触して示され、これは眼内注射の安全性および信頼性を増加させ、それによって、水晶体、網膜および他の眼構造に対する潜在的な損傷を最小限にする。
【0135】
使用中、シリンジ100は、アクチュエータ148の少なくとも(n−m+1)個を作動させるように、遠位リム142を表面(例えば、眼200の表面202)に対して接触させることによって、第1の構成から第2の構成に切り替えられ得る。シリンジ100は、アクチュエータ148の少なくとも(n−m+1)個が起動された状態で、遠位リム142が平坦な又は丸い表面(特に、目の表面)に対して接触するとき、針112及び114が表面に対して直角に又は実質的に直角に配置されるように構成されてもよい。
【0136】
いくつかの実施形態によれば、遠位リム142は、針112および114に垂直な平面を画定し、その結果、遠位リム142のすべてを平坦なまたは丸い表面と接触させることによって、表面に対する針112および114の垂直な位置決めが確実にされる。いくつかのそのような実施形態によれば、すべてのアクチュエータ148の作動は、遠位リム142のすべてまたは実質的にすべてが表面と接触し、針112および114が表面に対して垂直または実質的に垂直であることを確実にする。いくつかの実施形態によれば、少なくとも2つのアクチュエータ148、例えば、図1bのアクチュエータ148aおよび148bは、遠位リム142上に対向して配置され(例えば、遠位リム142が円形である場合、遠位リム142の直径が2つのアクチュエータの間に延在する)、それによって、2つのアクチュエータが遠位リム142を眼の表面に接触させることによって起動される場合、針112および114は確実に表面に垂直となる。
【0137】
本明細書で使用されるとき、用語「リム」(例えば、遠位リム142)は、薄いリムおよび広いリムの両方を指し得る。例えば、いくつかの実施形態によれば、遠位リム142の表面積は、遠位リム142によって画定される平面の総面積の約10%〜約90%の間であってもよい。
【0138】
いくつかの実施形態によれば、遠位リム142は、その表面202上への安定した取り付けを可能にするように構成される。例えば、遠位リム142の寸法は、この目的で選択されてもよく、および/または、遠位リム142は、接触したときに針シース140と眼200との間の安定した接触を容易にするような材料から作製されてもよく、またはそのような材料によってコーティングされてもよい。いくつかの実施形態によれば、針シース140(または少なくとも遠位リム142)は、遠位リム142と表面202との間の接触のより大きな安定性を促進するように、第1の管腔102よりも幅広(例えば、より大きい直径)であり得るか、または少なくとも1つの軸に沿って幅広(例えば、遠位リム142が楕円形または円筒形である場合)であり得る。
【0139】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャ122および第2のプランジャ124の動作は、互いに独立している。特に、第1のプランジャ122は、第2のプランジャ124の位置とは無関係に、かつ第2のプランジャが押されるか引かれるかとは無関係に、またその逆に、押されるか引かれることができる。
【0140】
いくつかの実施形態によれば、第1のプランジャ122を押すことおよび/または引くことは、第2のプランジャ124の逆運動を誘発し得、および/またはその逆であり得る。例えば、第2のプランジャ124が押される(例えば、患者の眼に薬剤を注射する)と、第1のプランジャ122は自動的に引き戻される(例えば、眼から流体を引き出す)。
【0141】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は複数の逆運動モードを有することができ、それらの間で制御可能に切り替えることができる。非限定的な例として、第1の逆運動モードでは、第1の体積の増加または減少が(上述のように)第2の体積の反対の符号および等しい大きさの変化を伴い、一方、第2の逆運動モードでは、第1の体積の増加または減少が第2の体積の反対の符号および半分の大きさの変化を伴う。すなわち、第2の逆運動モードでは、第1の針112が第1の量の薬剤を注射するために使用されるとき、第1の量の半分に等しい量の流体が第2の針114を使用して引き出される。第2の逆運動モードは、低い眼圧で眼に注射するために使用されてもよい。
【0142】
いくつかの実施形態によれば、注入および引き出しが実質同時に行われる場合、第1の針112の長さは、各針が眼内の異なる位置に到達するように、第2の針114(図示せず)の長さとは異なってもよい。
【0143】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、第1のプランジャ122および第2のプランジャ124の運動が互いに独立している自由運動モードで動作することができる。
【0144】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、制限運動モードで動作してもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、そのような動作を容易にするロック機構を含む。いくつかの実施形態によれば、ロック機構は、第2のプランジャ124が引っ張られた構成(注射の前に眼から流体が引き出されたことを確実にするため)および/またはその逆(第1および第2のプランジャの役割の間の切り替え)にシフトされたことを示すときにのみ、第1のプランジャ122が押される(流体を注射するため)ことを可能にするように構成される。
【0145】
さらに、または代替的に、ロック機構は、第2のプランジャ124が押された構成にシフトされたこと(引き出し前に流体が眼に注入されたことを確実にするため)および/またはその逆(第1のプランジャの役割と第2のプランジャの役割との間の切り換え)を示すときにのみ、第1のプランジャ122が引かれる(房水を引き出すために)ことを可能にするように構成されてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、第2の構成では、針112および114が(遠位に)遠位リム142に対して所定の範囲だけ突出することができるように構成される。いくつかの実施形態によれば、前記所定の範囲は約1cmである。前記所定の範囲は、一方では、
(i)注射針の眼への挿入が深すぎた場合、網膜などの眼の内部構造に損傷・障害を与えるおそれがあるため、シリンジ100の使用上の安全、
(ii)眼の外面を構成するすべての層の貫通を確実にするための、針112および114の十分に深い挿入、
を保証するよう選択される。
【0147】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、所定の速度および/または圧力で、または所定の範囲の速度および/または圧力で、患者の眼の中への針112および114の挿入を可能にするように構成される。これは、特に、針(単数または複数)が過度に迅速に、または過度にゆっくりと、および/または、加えられる力が過剰であるまたは少なすぎることにより、眼に挿入される場合に患者が経験する不快感を低減するのに役立ち得る。
【0148】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、第1の管腔102の周りに長手方向に配置された少なくとも1つの追加の管腔(図示せず)を含む。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジ100は、第1の針112の周りに長手方向に配置された少なくとも1つの追加の針(図示せず)をさらに含む。さらに、または代替的に、いくつかの実施形態によれば、シリンジ100は、第2の管腔104の内側に長手方向に配置された少なくとも1つの追加の管腔(図示せず)を含む。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジ100は、第2の針114の内側に長手方向に配置された少なくとも1つの追加の針(図示せず)をさらに含む。
【0149】
図3は、いくつかの実施形態による、マルチ管腔シリンジ300の概略断面図である。シリンジ300はシリンジ100と同様であるが、第1の管腔302および第2の管腔304のうちの少なくとも1つが、そこに沿って長手方向に延びる複数のサブ管腔を含む点で、それとは異なる。より具体的には、図3が第1の管腔302および第2の管腔304の概略断面図である。いくつかの実施形態によれば、図3に示すように、第1の管腔302は互いに平行に延びる複数の第1の管腔サブ管腔352に分割され、第2の管腔304は互いに平行に延びる複数の第2の管腔サブ管腔354に分割される。いくつかの実施形態によれば、第1の管腔サブ管腔352の各々は第1の針(図示せず;第1の針112と同様)に流体接続され、第2の管腔サブ管腔354の各々は第2の針(図示せず;第2の針114と同様)に流体接続される。
【0150】
非限定的かつ例示的な例として、図3において、第1の管腔302は4つのサブ管腔(サブ管腔352a、サブ管腔352b、サブ管腔352c、およびサブ管腔352d)を含み、第2の管腔304は、4つのサブ管腔(サブ管腔354a、サブ管腔354b、サブ管腔354c、およびサブ管腔354d)を含む。
【0151】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ300は、第1の複数のプランジャおよび第2の複数のプランジャ(図示せず)を含む。第1の複数のプランジャの各々は、第1の管腔サブ管腔352からのそれぞれのサブ管腔に関連付けられてもよい。第2の複数のプランジャの各々は、第2の管腔サブ管腔354からのそれぞれのサブ管腔に関連付けられてもよい。
【0152】
より一般的にはいくつかの実施形態によれば、第1の管腔サブ管腔352および/または第2の管腔サブ管腔354のうちのいくつかは共通のプランジャと関連付けられてもよく、一方、第1の管腔サブ管腔352および/または第2の管腔サブ管腔354のうちの他方は共通のプランジャと関連付けられなくてもよく、代わりに、固有のそれぞれのプランジャと関連付けられてもよい。
【0153】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ300は第1の管腔サブ管腔352のいくつかおよび/または第2の管腔サブ管腔354のいくつかが、1つまたは複数の追加の針と流体的に関連付けられるように、1つまたは複数の追加の針(図示せず)を含む。
【0154】
図4は、いくつかの実施形態による有窓針400の概略部分図である。有窓針400は、有窓針400のシャフト408に沿って1つまたは複数のサイドポート406を含む。サイドポート406は例えば、円形、楕円形(図4に示すように)、または長方形であってもよい。いくつかの実施形態によれば、サイドポート406は形状および/またはサイズ(例えば、サイドポート406が楕円形である場合、主軸の長さ)が互いに異なってもよい。サイドポート406はまた、シャフト408に沿ったその位置sが互いに異なっていてもよい。具体的には、(サイドポート406からの)異なるサイドポートがシャフト408(遠位)先端410からのそれぞれの距離が互いに異なっていてもよく、かつ/または互いに対向して、または実質的に対向して(すなわち、シャフト408の対向する壁上に)配置されていてもよい。
【0155】
いくつかの実施形態によれば、サイドポート406は有窓針400が患者の眼に適切に挿入されたときに、サイドポート406が硝子体内に配置されることを確実にするのを助け、それによって処置の安全性を高めるように、シャフト408の遠位部分に配置されてもよい。
【0156】
いくつかの実施形態によれば、眼内での有窓針400の動作はサイドポート406と接触する眼内の物質の切断をもたらすことができるので、サイドポート406は切断要素としてさらに機能することができる。この動作は、長手方向運動(例えば、往復運動)、横方向運動(例えば、針が全体にわたってz軸に平行のままでのyz平面上での前後運動)、回転(z軸の周りおよび/または負のz軸の周り)、振動、および/またはそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態によれば、列挙された運動のうちの1つまたは複数は、振動性(oscillatory)であってもよい。いくつかの実施形態によれば、動作は、機械的(圧力ベース)、電気的、電磁気的、電気機械的、または圧電モータ(図示せず)によって生成されてもよく、圧電モータは例えば、有窓針400が流体接続される管腔内に収容されてもよい。いくつかのそのような実施形態によれば、サイドポート406の切削効率を高めるために、サイドポート406のリム418は鋭利であってもよい(例えば、かみそりの刃の縁と同様に)。
【0157】
(硝子体)流体は、液化された硝子体内に配置され得るので、(先端410によって画定されるポートに加えて)サイドポート406を含むことは、硝子体から流体を引き出す可能性を増大させる。より具体的には硝子体液は、硝子体内で単一の流体部を形成しないので、針シャフトの長さに沿って分配された複数のサイドポートの追加は(硝子体内に挿入されたときに)針が単一の流体部よりも多くの流体と流体連通を確立する可能性を増大させる。さらに、上述のように、サイドポート406は、切断要素としてさらに作用することができ、それによって、有窓針400の周りに配置された裂孔から流体を潜在的に開放し、次いで、この有窓針は、サイドポート406を介して引き抜かれ得る。
【0158】
いくつかの実施形態によれば、その先端に穴を有さない有窓針(図示せず)を適用することもできる。このような有窓針は、有窓針400のサイドポート406と同様のサイドポートのみを含む。このような針は、その先端に穴を有していないので、先端の直径をより小さくすることができ、したがって、非常に鋭くすることができるという利点がある。
【0159】
再びシリンジ100を参照すると、図には示されていないが、いくつかの実施形態によれば、第1の針112は有窓針400または本明細書において上記された有窓針と本質的に同様の様式で有窓される。さらに、または代替的に、第2の針114は、有窓であってもよい。
【0160】
再びシリンジ300を参照すると、図示されていないいくつかの実施形態によれば、シリンジ300の第1の針(すなわち、第1の管腔サブ管腔352に流体接続され得るシリンジ300の外側針)は、有窓針400または上記の有窓針と本質的に同様の様式で、有窓である。さらに、または代替として、シリンジ300の第2の針(すなわち、第2の管腔サブ管腔354に流体接続され得るシリンジ300の内側針)は有窓であり得る。
【0161】
いくつかの実施形態によれば、マルチ管腔シリンジが提供される。シリンジは、有窓針400(または上記の有窓針)などの有窓針を含むシリンジ100またはシリンジ300の実施形態と同様であってもよいが、針シース(例えば、針シース140など)およびアクチュエータ148などのアクチュエータのうちの少なくとも1つを含まない点で異なる。
【0162】
図5は、いくつかの実施形態による、切断要素を含む針500の概略部分図である。針500は、1つまたは複数の外部切断要素502および/または1つまたは複数の内部切断要素504を含む。眼内での針500の動作は、切断要素502と接触する物質内で、その物質の切断をもたらし得る。前記動作は、長手方向運動(例えば、往復運動)、横方向運動、回転、振動、および/またはそれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、列挙された動作のうちの1つまたは複数は、振動性(oscillatory)であってもよい。いくつかの実施形態によれば、前記動作は、機械的(圧力ベース)、電気モータ、電磁気モータ、電気機械モータ、または圧電モータ(図示せず)によって生成されてもよく、このモータは、例えば、針500内に、または針500が流体接続される管腔内に収容されてもよい。
【0163】
再びシリンジ100を参照すると、いくつかの実施形態(図示せず)によれば、第2の針114は、外部切断要素502などの1つまたは複数の外部切断要素、および/または内部切断要素504などの1つまたは複数の内部切断要素を含む。さらに、または代替的に、いくつかの実施形態によれば、第1の針112は、1つまたは複数の内部切断要素を含む。任意選択で、第1の針112は、1つまたは複数の外部切断要素を含むことができる。
【0164】
再びシリンジ300を参照すると、図示されていないいくつかの実施形態によれば、シリンジ300の内側針は、外部切断要素502などの1つまたは複数の外部切断要素、および/または内部切断要素504などの1つまたは複数の内部切断要素を含む。加えて、または代替的に、いくつかの実施形態によれば、シリンジ300の外側針は、1つまたは複数の内部切断要素を含む。任意選択で、シリンジ300の外側針は、1つまたは複数の外部切断要素を含むことができる。
【0165】
いくつかの実施形態によれば、マルチ管腔シリンジが提供される。シリンジは、針500などの切断要素を有する針を含むシリンジ100またはシリンジ300の実施形態と同様であってもよいが、針シース(例えば、針シース140など)およびアクチュエータ148などのアクチュエータのうちの少なくとも1つを含まない点で異なる。
【0166】
図6は、いくつかの実施形態による、二重針アセンブリ600の概略部分図である。二重針アセンブリ600は、第1の針612および第2の針614を含む。いくつかの実施形態によれば、図6に示されるように、第2の針614は、第1の針612内に、それに沿って配置される。いくつかの実施形態によれば、第1の針612は、有窓針400と本質的に同様の様式で有窓である。加えて、および/または代替的に、いくつかの実施形態によれば、第2の針614は、少なくとも1つの外部切断要素656などの1つまたは複数の外部切断要素、および/または少なくとも1つの内部切断要素658などの1つまたは複数の内部切断要素を含む。さらに、または代替的に、いくつかの実施形態によれば、第2の針614は有窓である。任意選択で、第1の針612は、1つまたは複数の内部および/または外部切断要素を含むことができる。
【0167】
非限定的な例として、図6に示されるように、第1の針612は1つまたは複数のポート606(ポート406のうちの1つまたは複数など)を含むことができ、第2の針614は少なくとも1つの外部切断要素656(外部切断要素502のうちの1つまたは複数など)および少なくとも1つの内部切断要素658(内部切断要素504のうちの1つまたは複数など)を含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの外部切断要素656のうちの1つまたは複数が、1つまたは複数のポート606に、またはその近位に配置されても良く、硝子体からの要素の切断がポート606を通って、または第2の管腔の針先端を通じて行われることを可能にする。さらに、いくつかの実施形態では、内部切断要素が第1および/または第2の管腔上に配置されてもよく、針先端を通って入る硝子体から要素を切断してもよい。
【0168】
いくつかの実施形態によれば、二重針アセンブリ600は、第1の針612と第2の針614との間の相対運動を実行することを可能にするように構成されてもよい。相対運動は、例えば、(i)長手方向往復運動(第1の針612は往復運動する一方で第2の針614は静止し、第2の針614は往復運動する一方で第1の針612は往復運動する)、または第1の針612と第2の針614は異なる速度、例えば反対方向に移動する)、(ii)横方向相対運動、(iii)相対回転運動(第1の針612と第2の針614は異なる角度速度、例えば反対の感覚でz軸の周りに回転する)である。
【0169】
再びシリンジ100を参照すると、図に示されていないいくつかの実施形態によれば、第1の針112および/または第2の針114は(上述のように)有窓であり、かつ/または(上述のように)切断要素を含み、第1の針112および第2の針114は二重針アセンブリ600の第1の針612および第2の針614と本質的に同様に、二重針構成で配置される。特に、第1の針112および/または第2の針114は、第1の針612および第2の針614に関して上述したように、それらの間の相対運動を実現するように構成されてもよい。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジ100は第1のプランジャ122および第2のプランジャ124の一方または両方を押すおよび/または引くことが、切断要素の動きを作動させる(例えば、その振動を作動させる)ように構成されてもよい。追加的および/または代替的な実施形態では、シリンジ100が第1のプランジャ122の第2のプランジャ124の一方または両方を押すことおよび/または引くことが、第1の針112と第2の針114との間の相対運動(例えば、それらの間の相対長手方向運動)を生成し、それによって切断要素の運動(または追加の運動)を誘発するように構成されてもよい。
【0170】
再びシリンジ300を参照すると、図示されていないいくつかの実施形態によれば、その外側針(すなわち、シリンジ300の)および/またはその内側針は(上述のように)有窓であり、および/または切断要素を含み、外側針および内側針は、二重針アセンブリ600の第1の針612および第2の針614と本質的に同様に、二重針構成で配置される。特に、外側針および/または(シリンジ300の)内側針は、第1の針612および第2の針614に関して上述したように、それらの間の相対運動を実現するように構成されてもよい。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジ300は、シリンジ300のプランジャのうちの1つまたは複数を押すことおよび/または引くことが、切断要素の運動を作動させるように構成されてもよい。追加的および/または代替的な実施形態では、シリンジ300が、シリンジ300のプランジャのうちの1つまたは複数を押すことおよび/または引くことが、外側針と内側針との間の相対運動を生成し、それによって、切断要素の運動(または追加的な運動)を誘発するように構成されてもよい。
【0171】
いくつかの実施形態によれば、マルチ管腔シリンジが提供される。シリンジは、二重針アセンブリ600などの二重針アセンブリを含むシリンジ100またはシリンジ300の実施形態と同様であってもよいが、針シース(例えば、針シース140など)およびアクチュエータ148などのアクチュエータのうちの少なくとも1つを含まない点で異なる。
【0172】
いくつかの実施形態によれば、マルチ管腔シリンジが提供される。シリンジはシリンジ100またはシリンジ300と同様であってもよいが、第1の針112、有窓針400、または針500、または本明細書において上記された別の針構成のいずれかと同様の単一の針のみを含む点で異なる。シリンジの第1の管腔および第2の管腔(それぞれ、第1の管腔102および第2の管腔104、またはそれぞれ、第1の管腔302および第2の管腔304に類似する)の両方が、針と流体的に関連付けられる。
【0173】
図7はいくつかの実施形態による、患者の眼に流体を注入し、かつ/またはそこから流体を引き出すためのステーション700を概略的に示す。ステーション700は、ステーション700と機能的に関連するシリンジ750と共に使用されるように構成される。より具体的には、いくつかの実施形態によれば、ステーション700はシリンジ750のいくつかの機能(例えば、注入速度)の少なくとも一部の動作を制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンジ750は、マルチ管腔シリンジ100、マルチ管腔シリンジ300、本明細書において上記された他のマルチ管腔シリンジ、およびそれに類似するマルチ管腔シリンジなどのマルチ管腔シリンジであってもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンジ750はマルチ管腔シリンジ100および300と同様であるが、それとは異なるマルチ管腔シリンジであってもよく、シース(例えば、シース140など)およびアクチュエータ148などのアクチュエータのうちの少なくとも1つを含まない。いくつかの代替実施形態によれば、シリンジ750は以下に詳述するように、単一の管腔のみを含んでもよい。
【0174】
いくつかの実施形態によれば、ステーション700は、モニタリング703を含むハウジング701を含む。ステーション700は、ユーザ操作コントローラ705をさらに含むことができる。
【0175】
いくつかの実施形態によれば、コントローラ705は例えば、図7に描かれているように、制御パネル707(例えば、タッチパネル)の形態で、ハウジング701に含まれる。制御回路(図示せず)は、コントローラ705とハウジング701の他の部分との間に分配されてもよい。制御回路(例えば、電子回路、1つまたは複数のコンピュータプロセッサおよびメモリコンポーネント)は、ユーザがコントローラ705を使用してシリンジ750の機能を操作/制御することを可能にするように構成される。制御回路は、モニタ703の動作などを制御するようにさらに構成される。
【0176】
いくつかの実施形態によれば、コントローラ705はハウジング701上に(例えば、ハウジング701の一部として含まれてもよいドッキングステーション上に)着脱可能に取り付けられてもよく、ドッキング時および携帯型装置としての両方で使用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、コントローラ705は制御パネル707、ならびに、例えば、ユーザが注射の速度を管理することを可能にするように構成され得るフットペダルなどの、1つまたは複数の追加のコントローラ付属装置(図示せず;制御パネル707とは異なる機能を管理し得る)を含み得る。
【0177】
いくつかの実施形態によれば、ステーション700は、ハウジング701を取り付けることができる支持構造711をさらに含むことができる。いくつかの実施形態によれば、支持構造711は、ハウジング701を取り付けることができる高さ調節可能なマウント723と、マウント723を支持するベース727とを含む。いくつかの実施形態によれば、ステーション700は移動体である。このようないくつかの実施形態によれば、ベース727は、ホイール729のようなステーション700の移動を容易にする機構上に取り付けられる。いくつかの代替実施形態によれば、ステーション700は静止していてもよい。
【0178】
図7に示されるように、ハウジング701は1つまたは複数のチューブ731(パイプ)および/または1つまたは複数のワイヤ733(例えば、電気ワイヤおよび/または光ファイバ)を介してシリンジ750に流体連結されるように構成される。いくつかの実施形態によれば、チューブ731およびワイヤ733は、ハウジング701に着脱可能に接続可能である。いくつかのそのような実施形態によれば、チューブ731、および任意選択でワイヤ733は使い捨てであり、各使用後に交換することができる。いくつかの実施形態によれば、シリンジ750は使い捨てであり、各使用後に交換することができる。いくつかの実施形態によれば、シリンジ750の構成要素、例えば、プランジャ、管腔、および針は使い捨て可能であり、各使用後に交換され得、それによって、患者(患者)による器具/構成要素の汚染を最小限にする。いくつかのそのような実施形態によれば、シリンジ750はチューブ731に、および任意選択でワイヤ733に接続された「ボックスから」到達することができる。いくつかの実施態様によれば、図7には描かれていないが、チューブ731及びワイヤ733は単一のケーブル内に配置される。いくつかの実施形態によれば、ワイヤ733、および任意選択でチューブ731はステーション700の一部を形成し、シリンジ750に着脱可能に接続可能である。
【0179】
シリンジ750は、マルチ管腔シリンジであってもよく、特に、マルチ管腔シリンジ100、マルチ管腔シリンジ300、上述の他のマルチ管腔シリンジの各々、またはそれらに類似する実施形態であってもよいことが理解されるであろう。各可能性は、異なる実施形態に対応する。チューブ731の異なる実施形態は、それらが接続されるように構成されるマルチ管腔シリンジに従って、互いに異なってもよい。例えば、(チューブ731内の)チューブの数は、マルチ管腔シリンジ内の管腔またはサブ管腔の数に従って変化し得る。特に、いくつかの実施形態によれば、管の数は、管がそれぞれ接続されることが意図されるマルチ管腔シリンジ内の管腔の数またはサブ管腔の数に等しくてもよい。同様に、ワイヤ733の異なる実施形態はそれらが接続されるように構成されるマルチ管腔シリンジに従って(例えば、マルチ管腔シリンジ内のプランジャの数に従って)、互いに異なってもよい。
【0180】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ750の動作パラメータは、コントローラ705、コントローラ付属装置(フットペダルなど)、および/またはチューブ731、ワイヤ733、および/またはシリンジ750上のボタンなどを介して制御され得る。非限定的な例として、動作パラメータは、注入/引き出された流体の体積、針を挿入するために加えられる力、針の挿入速度、流体の注入/引き出しの速度、シリンジ750の使用中にどの管腔が動作可能であり、どの管腔が動作可能でない(例えば、ブロックされている)か(すなわち、コントローラ705は「イネーブル」および「ディスエーブル」な管腔を使用することができる)、どの管腔が注入のために使用されるべきであり、どの管腔が引き出しのために使用されるべきであるか、などを含むことができる。
【0181】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ750が二重針アセンブリ600などの針アセンブリ、またはそれに類似するものを含む場合、針の相対運動(運動のタイプ、例えば、長手方向または回転、運動の速度を含む)は、チューブ731、ワイヤ733、および/またはシリンジ750上のコントローラ705、コントローラ付属装置、および/またはボタンなどを介して開始/選択/制御されてもよい。シリンジ750の針が、切断要素502および/または504などの切断要素を含むいくつかの実施形態によれば、切断要素の運動は、コントローラ705、コントローラ付属装置、および/またはチューブ731上のボタンなど、ワイヤ733、および/またはシリンジ750を介して開始/選択/制御されてもよい。
【0182】
いくつかの実施形態によれば、チューブ731および/またはワイヤ733は、シリンジの1つまたは複数のプランジャ、シリンジの1つまたは複数の管腔および/または副管腔、管腔および/または副管腔内の1つまたは複数の構成要素(針の運動を生成するためのモータ、プランジャの運動を生成するためのモータ、プランジャを空気的に動かすための正圧または負圧を印加するためのモータ、および/または管腔内の物質および/または針(複数可)への物質)、シリンジの1つまたは複数の針、および/または針内および/または針上の1つまたは複数の構成要素(切断要素など)と機能的に関連付けられてもよく、それによって、ステーション700(すなわち、ステーション700内の制御回路)をそれと機能的に関連付けてもよい。
【0183】
いくつかの実施形態によれば、ステーション700は、シリンジ750の管腔(およびシリンジ750の管腔がサブ管腔を含む実施形態ではサブ管腔)内の圧力を制御するように構成されてもよい。特に、ステーション700は、管腔内に正圧および負圧を生成し、圧力の変化率を制御し、それによって眼への流体注入およびそこからの流体引き出し率を制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、ステーション700はプランジャの運動を制御し、それによって、シリンジの管腔内のプランジャの圧力およびその変化率を制御するように構成される。いくつかの実施形態によれば、ステーション700は、チューブ731を介してシリンジ内の管腔に機械的に連結されるポンプを含み得る。いくつかの実施形態によれば、プランジャの運動は、ポンプによって制御される。
【0184】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ750は、単一管腔シリンジである。いくつかのそのような実施形態によれば、チューブ731は、シリンジ100内の管腔の役割を効果的に果たし得る2つのチューブを含み、2つのチューブのうちの第1のチューブは第1の管腔102に流体的に接続され、2つのチューブのうちの第2のチューブは第2の管腔104に流体的に接続される。
【0185】
同様に、シリンジ750が単一の管腔シリンジであるいくつかの実施形態によれば、チューブ731は、シリンジ100における管腔の役割を効果的に果たし得る単一の二重管腔チューブを含むか、またはそれらからなる。
【0186】
シリンジ750が単一管腔シリンジであるいくつかの実施形態によれば、チューブ731は、シリンジ300内のサブ管腔の役割を効果的に果たし得る複数のチューブを含む。いくつかのそのような実施形態によれば、管のいくつかは、マルチ管腔であってもよい。同様に、シリンジ750が単管腔シリンジであるいくつかの実施形態によれば、チューブ731は、シリンジ100内の管腔の役割を効果的に果たし得る単一のマルチ管腔チューブを含むか、またはそれからなる。
【0187】
いくつかの実施形態によれば、制御回路は、シリンジ750(例えば、房水を引き出すために使用される管腔のうちの1つ)、1つまたは複数のチューブ731、および/またはハウジング701内に配置されたセンサからのセンサ読み取り値を分析するように構成された処理回路を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態によれば、ワイヤ733は、ハウジング701内のCCDセンサまたはCMOSセンサに接続された1つまたは複数の光ファイバを含んでもよい。そのような実施形態では、処理回路が眼内からの画像データ、または管腔/サブ管腔内の流体の画像データを分析するように構成されてもよい。あるいは光学センサ(例えば、CMOSセンサ)はシリンジに含まれてもよい。処理回路は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサと、分析結果を記憶するように構成されたメモリとを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサは、分析結果に基づいて診断を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、処理および/またはメモリ記憶、および/または結果の分析は遠隔中央位置(例えば、サーバ)で実行されてもよい。そのような遠隔中央位置(例えば、サーバ)は、ステーション700のような1つまたは複数のステーションから得られた結果を受信し、分析するように構成される。いくつかの実施形態によれば、モニタ703は、分析結果(および診断が提供される実施形態における診断)を表示するように構成されてもよい。
【0188】
いくつかの実施形態によれば、ハウジング701は、1つまたは複数の取り外し可能な流体容器(図示せず)を収容するように構成された区画を含むことができる。容器は、チューブ731に流体的に接続可能としても良く、これは、次に、シリンジ750内の管腔に流体的に接続されても良く、それによって、管腔を容器に流体的に結合することを可能にする。そのような実施形態では、注射用の流体がステーション700のそれぞれの容器に貯蔵されてもよい。他の容器は、流体抜き取りのために意図されてもよく、最初は空であってもよく(すなわち、ステーション700の使用前)、または引き出された流体と相互作用するように構成された物質を含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、引き出された流体を含む容器は、実験室分析のために除去されてもよい。いくつかの実施形態によれば、ステーション700は引き出された流体を分析するように、または少なくともその初期分析を提供するように構成された機器を含んでもよい。追加/代替実施形態によれば、ステーション700は遠隔中央位置(例えば、1つまたは複数のサーバ)へ/から読み取り値を送信および/または受信するように構成された機器を含むことができる。
【0189】
いくつかの実施形態によれば、ハウジング701、1つまたは複数のチューブ731、および/またはシリンジ750は、物質と房水との相互作用を通して、房水の迅速分析を容易にする少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0190】
いくつかの実施形態によれば、モニタ703は、定性的、半定量的、および/または定量的フォーマットで房水の迅速分析からの分析データを表示するように構成されてもよい。
【0191】
いくつかの実施形態によれば、シリンジ750は、当技術分野で知られているシリンジの実施形態であってもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンジ750は、図1図6に記載される部品であって、これに限定されるものではないが、プランジャ、管腔、サブ管腔、および、マルチ管腔針構成、単一針構成、または針112、114、400、500、および二重針アセンブリ600の任意の組み合わせの構成の針、を含む部品から構成される。
【0192】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される本開示の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される開示の様々な特徴は開示の任意の他の説明される実施形態において、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで、または適切なものとして提供されてもよい。実施形態の文脈で説明される特徴は、そのように明示的に指定されない限り、その実施形態の本質的な特徴と見なされるべきではない。
【0193】
いくつかの実施形態による方法のステップを特定の順序で説明することができるが、本開示の方法は異なる順序で実行される説明されたステップのいくつかまたはすべてを含むことができる。本開示の方法は、記載されたステップのうちのいくつか、または記載されたステップのすべてを含み得る。開示された方法における特定のステップはそのように明示的に指定されない限り、その方法の必須のステップと見なされるべきではない。
【0194】
本開示はその特定の実施形態に関連して説明されるが、当業者に明らかな多数の代替、修正、および変形が存在し得ることは明らかである。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲内にあるそのような代替形態、修正形態、および変形形態のすべてを包含する。本開示は、その適用において、本明細書に記載される構成要素および/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。他の実施形態が実施されてもよく、実施形態は様々な方法で実行されてもよい。
【0195】
本明細書で使用される語法および用語は説明の目的のためのものであり、限定とみなされるべきではない。この出願における引用又は引用の特定は、そのような引用が開示の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈してはならない。セクションの見出しは、本明細書の理解を容易にするために本明細書で使用され、必ずしも限定するものと解釈されるべきではない。
図1a
図1b-3】
図4-5】
図6
図7
【国際調査報告】