(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
前記Cyはそれぞれ独立的に、フェニル基、ピリジル基、ピラゾリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チエニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基から選ばれ、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基であることが好ましく、イミダゾリル基であることが好ましく、且つ所望によりCyはそれぞれ独立的に、ハロゲン、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、スルホン酸基、C1−C6アルコキシ基、−アミノ基、ニトロ基、(C1−C6アルキル)アミノ基和(ジC1−C6アルキル)アミノ基から選ばれる0、1、2、3又は4個の置換基によって置換される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
クロラムブシル、メルファラン、シクロホスファミド、イホスファミド、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾトシン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ダカルバジン、テモゾロミド、プロカルバジン、メトトレキサート、フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン、メルカプトプリン、フルダラビン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、トポテカン、イリノテカン、エトポシド、トラベクテジン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノマイシン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、イクサベピロン、タモキシフェン、フルタミド、ゴナドレリン類似体、メゲストロール、プレドニゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、サリドマイド、インターフェロンα、ロイコボリン、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、アファチニブ、アリサーチブ(alisertib)、アムバチニブ(amuvatinib)、アパチニブ、アキシチニブ、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブリバニブ、カボザンチニブ、セディラニブ、クレノラニブ(crenolanib)、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ダコミチニブ、ダヌセルチブ、ダサチニブ、ドビチニブ、エルロチニブ、フォレチニブ(foretinib)、ガネテスピブ(ganetespib)、ゲフィチニブ、イブルチニブ、イコチニブ、イマチニブ、イニパリブ(iniparib)、ラパチニブ、レンバチニブ(lenvatinib)、リニファニブ(linifanib)、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ、モメロチニブ(momelotinib)、モテサニブ、ネラチニブ、ニロチニブ、ニラパリブ(niraparib)、オプロゾミブ(oprozomib)、オラパリブ(olaparib)、パゾパニブ、ピクチリシブ(pictilisib)、ポナチニブ、キザルチニブ(quizartinib)、レゴラフェニブ、リゴサチブ(rigosertib)、ルカパリブ(rucaparib)、ルキソリチニブ、サラカチニブ、サリデギブ(saridegib)、ソラフェニブ、スニチニブ、テラチニブ、チバンチニブ(tivantinib)、チボザニブ、トファシチニブ、トラメチニブ、バンデタニブ、ベリパリブ、ベムラフェニブ、ビスモデギブ、ボラセルチブ(volasertib)、アレムツズマブ、ベバシズマブ、ブレンツキシマブ ベドチン、カツマキソマブ、セツキシマブ、デノスマブ、ゲムツズマブ、イピリムマブ、ニモツズマブ、オファツムマブ、パニツズマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、PI3K阻害薬、CSF1R阻害薬、A2A及び/又はA2B受容体拮抗薬、IDO阻害薬、抗PD−1抗体、抗PD−L1抗体、LAG3抗体、TIM−3抗体、抗CTLA−4抗体又はそれらの任意の組み合わせから選ばれるのが好ましい他の治療薬及び/又は免疫チェックポイント阻害薬をさらに含む、請求項25に記載の医薬組成物。
腫瘍、がん、ウイルス感染、臓器移植拒絶反応、神経変性疾患、注意障害又は自己免疫疾患を予防及び/又は治療する薬物の製造における請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項25もしくは26に記載の医薬組成物の用途。
前記腫瘍又はがんは皮膚がん、膀胱がん、卵巣がん、乳がん、胃がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、肺がん、骨がん、脳がん、神経細胞腫、直腸がん、結腸がん、家族性腺腫性ポリポーシス、遺伝性非ポリポーシス大腸がん、食道がん、口唇がん、喉頭がん、下咽頭がん、舌がん、唾液腺がん、胃がん、腺がん、甲状腺髄様がん、甲状腺乳頭がん、腎臓がん、腎実質がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、絨毛がん、膵臓がん、前立腺がん、精巣がん、泌尿器系がん、黒色腫、脳腫瘍(例えば、膠芽腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞がん、胆嚢がん、気管支がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、多発性骨髄腫、基底細胞腫瘍、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜黒色腫、セミノーマ、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、形質細胞腫から選ばれる、請求項27に記載の用途。
適用対象に請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項25もしくは26に記載の医薬組成物を投与することを含む、腫瘍、がん、ウイルス感染、臓器移植拒絶反応、神経変性疾患、注意障害又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療方法。
請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項25もしくは26に記載の医薬組成物又は薬物製剤にSTINGタンパク質を露出させることを含む、STINGタンパク質の活性化方法。
適用対象に請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項25もしくは26に記載の医薬組成物を投与することを含む、STINGタンパク質の活性化により予防及び/又は治療できる疾患の予防及び/又は治療方法。
【発明を実施するための形態】
【0059】
(用語)
特段の説明がない限り、本願の明細書及び特許請求の範囲で使用される用語は、次の定義に準じるものである。なお、明細書及び特許請求の範囲において、特段の説明がない限り、単数形の「1つ」は複数の意味を含む。特段の説明がない限り、質量分析、核磁気共鳴、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術、薬理学分野の従来の方法を用いる。本願では、特段の説明がない限り、「又は」又は「及び」が「及び/又は」を意味する。
【0060】
明細書及び特許請求の範囲では、記載された化学式又は名称には全ての立体異性体及び光学異性体並びに前記異性体が存在するラセミ体が含まれる。特段の説明がない限り、全てのキラル分子(鏡像異性体及びジアステレオマー)及びラセミ体は本発明の範囲に含まれる。前記化合物にはC=C二重結合、C=N二重結合、環系等による様々な幾何異性体が存在してもよく、前記安定的な異性体も本発明に含まれる。本発明では、本発明の化合物のシス−及びトランス−(又はE−及びZ−)幾何異性体であって、異性体の混合物又は個別の異性体として分離され得るものが開示される。本発明の化合物は光学活性又はラセミ化により分離することができる。本発明の化合物の製造方法及びその中間体の調製方法はいずれも本発明に含まれる。鏡像異性体又はジアステレオマー生成物を得ようとする場合に、従来の方法(例えば、クロマトグラフィー又は分別晶析)により分離することができる。方法の条件によって、遊離(中性)の形態又は塩として本発明の最終生成物を得ることができる。遊離形態及び塩であるこれらの最終生成物も本発明の範囲に含まれる。必要があれば、化合物を1種の形態から別の形態に変換することができる。遊離塩基もしくは酸を塩に変換し、又は塩を遊離化合物もしくは別の塩に変換することができ、あるいは本発明の化合物の異性体の混合物を個別な異性体として分離することができる。本発明の化合物、その遊離形態及び塩は、水素原子が分子のその他の部位に転位されることで当該分子の原子間の化学結合が再配置される様々な互変異性体として存在することができる。なお、存在し得る前記互変異性体が全て本発明に含まれる。
【0061】
特に定義されない限り、本発明の置換基は互いに関係するものではなく、それぞれ独立的に定義されたものであり、例えば、置換基中のR
a(又はR
a’)は、異なる置換基でそれぞれ独立的に定義されたものである。具体的には、R
a(又はR
a’)が特定の置換基ですでに定義されている場合には、他の置換基における同R
a(又はR
a’)は必ずしも当該定義を有することを意味しない。より具体的には、例えば(例示的なものに過ぎないが)、NR
aR
a’で、R
a(又はR
a’)が水素として定義された場合には、−C(O)−NR
aR
a’で、R
a(又はR
a’)は必ずしも水素であることを意味しない。
【0062】
特に定義されない限り、置換基について「所望により……に置換された」と記載された場合は、前記置換基は、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ヒドロキシ基、アルコキシ基、オキソ、アルカノイル基、アリールオキシ基、アルカノイルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アリールアルキルアミノ基、二置換アミノ基(2つのアミノ基置換基はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基から選ばれる)、アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ基、アラルカノイルアミノ基、置換アルカノイルアミノ基、置換アリールアミノ基、置換アラルカノイルアミノ基、チオ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオカルボニル基、アリールアルキルチオカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリールアルキルスルホニル基、スルホニルアミノ基(例えば、−SO
2NH
2)、置換スルホニルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基(例えば、−CONH
2)、置換カルバモイル基(例えば、−CONHアルキル基、−CONHアリール基、−CONHアリールアルキル基又は窒素でアルキル基、アリール基、アリールアルキル基から選ばれた2つの置換基を有するもの)、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基、グアニジノ基、複素環基(例えば、インドリル基、イミダゾリル基、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリジニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、ホモピペラジニル基等)及び置換複素環基から選ばれる。
【0063】
本明細書で使用される用語「アルキル基」又は「アルキレン基」は、所定の炭素原子数の分岐及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図するものである。例えば、「C
1−C
6アルキル基」は1個ないし6個の炭素原子を有するアルキル基を表す。アルキル基の例には、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(例えば、n−プロピル基、イソプロピル基)、ブチル基(例えば、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基)及びペンチル基(例えば、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基)を含むが、これらに限定されない。
【0064】
用語「アルケニル基」は1つ以上の二重結合を有し、且つ炭素原子数が一般に2個ないし20個の直鎖又は分岐の炭化水素基を表す。例えば、「C
2−C
6アルケニル基」は2個ないし6個の炭素原子を有する。アルケニル基の例には、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、1−メチル−2−ブテン−1−イル基等を含むが、これらに限定されない。
【0065】
用語「アルキニル基」は1つ以上の三重結合を有し、且つ炭素原子数が一般に2個ないし20個の直鎖又は分岐の炭化水素基を表す。例えば、「C
2−C
6アルキニル基」は2個ないし6個の炭素原子を有する。アルキニル基の例には、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基等を含むが、これらに限定されない。
【0066】
用語「アルコキシ基」又は「アルキルオキシ基」は−O−アルキル基を表す。「C
1−C
6アルコキシ基」(又はアルキルオキシ基)はC
1、C
2、C
3、C
4、C
5、C
6アルコキシ基を含むことを意図するものである。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(例えば、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基)、tert−ブトキシ基を含むが、これらに限定されない。同様に、「アルキルチオ基」又は「チオアルコキシ基」は上記で定義したアルキル基で所定の数の炭素原子が硫黄による架橋で接続されたものを表すもので、例えば、メチル−S−、エチル−S−である。
【0067】
用語「カルボニル基」は炭素及び酸素の2種の原子が二重結合により接続されてなる有機官能基(C=O)を意味する。
【0068】
用語「アリール基」は、それ自体で又は例えば、「アラルキル基」、「アラルコキシ基」又は「アリールオキシアルキル基」の一部として、合計で5個ないし12個の環上原子からなる単環、二環又は三環の環系を意味するもので、ここで、前記環系中の少なくとも1つの環は芳香族環であり、且つ前記環系中の各環は3個ないし7個の環上原子を有する。本発明のいくつかの実施形態では、「アリール基」は、フェニル基、ビフェニル基、インダニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、テトラヒドロナフチル基を含むがこれらに限定されない芳香族環系を意味する。用語「アラルキル基」又は「アリールアルキル基」は芳香族環に接続されたアルキル残基を意味する。非限定的な例として、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。縮合アリール基はシクロアルキル環又は芳香族環の適切な位置において他の基に接続されたものであってもよい。例えば、環系から出発した破線が、任意の適切な環上原子に結合が接続され得ることを意味する。
【0069】
用語「シクロアルキル基」は単環又は二環の環状アルキル基を意味する。単環の環状アルキル基はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルナニル基を含むがこれらに限定されないC
3−C
8の環状アルキル基を意味する。1−メチルシクロプロピル基、2−メチルシクロプロピル基等の分岐シクロアルキル基も「シクロアルキル基」の定義に含まれる。二環の環状アルキル基は架橋環、スピロ環又は縮合環のシクロアルキル基を含む。
【0070】
用語「シクロアルケニル基」は単環又は二環の環状アルケニル基を意味する。単環の環状アルケニル基はシクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基を含むがこれらに限定されないC
3−C
8の環状アルケニル基を意味する。1−メチルシクロプロペニル基、2−メチルシクロプロペニル基等の分岐シクロアルケニル基も「シクロアルケニル基」の定義に含まれる。二環の環状アルケニル基は架橋環、スピロ環又は縮合環の環状アルケニル基を含む。
【0071】
用語「ハロ」又は「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。「ハロアルキル基」は所定の炭素原子数を有し、且つ1つ以上のハロゲンにより置換された分岐及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図するものである。ハロアルキル基の例には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基を含むが、これらに限定されない。ハロアルキル基には、所定の炭素原子数を有し、且つ1つ以上のフッ素原子により置換された分岐及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図された「フルオロアルキル基」が例としてさらに含まれる。
【0072】
用語「ハロアルコキシ基」又は「ハロアルキルオキシ基」は上記で定義したハロアルキル基で所定の数量の炭素原子が酸素による架橋で接続されたものを表すものである。例えば、「C
1−C
6ハロアルコキシ基」はC
1、C
2、C
3、C
4、C
5、C
6ハロアルコキシ基を含むことを意図するものである。ハロアルコキシ基の例には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基を含むが、これらに限定されない。同様に、用語「ハロアルキルチオ基」又は「チオハロアルコキシ基」は上記で定義したハロアルキル基で所定の数量の炭素原子が硫黄による架橋で接続されたものを表すもので、例えば、トリフルオロメチル−S−、ペンタフルオロエチル−S−である。
【0073】
本開示で、一部の置換基の説明で使用される「C
x1−C
x2」という表現は、前記置換基中の炭素原子数がx1ないしx2個であることを表す。例えば、C
0−C
8は対象基が0、1、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を有することを表し、C
1−C
8は対象基が1、2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を有することを表し、C
2−C
8は対象基が2、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を有することを表し、C
3−C
8は対象基が3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を有することを表し、C
4−C
8は対象基が4、5、6、7又は8個の炭素原子を有することを表し、C
0−C
6は対象基が0、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有することを表し、C
1−C
6は対象基が1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有することを表し、C
2−C
6は対象基が2、3、4、5又は6個の炭素原子を有することを表し、C
3−C
6は対象基が3、4、5又は6個の炭素原子を有することを表す。
【0074】
本開示で、環状基(例えば、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基)の説明で使用される「x1〜x2員環」という表現は、対象基中の環上原子数がx1ないしx2個であることを表す。例えば、3〜12員の環状基である場合に、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12員環で、その環上原子数は3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12個であることを表す。3〜6員環である場合に、当該環状基が3、4、5又は6員環で、その環上原子数は3、4、5又は6個であることを表す。3〜8員環である場合に、当該環状基が3、4、5、6、7又は8員環で、その環上原子数は3、4、5、6、7又は8個であることを表す。3〜9員環である場合に、当該環状基が3、4、5、6、7、8又は9員環で、その環上原子数は3、4、5、6、7、8又は9個であることを表す。4〜7員環である場合に、当該環状基が4、5、6又は7員環で、その環上原子数は4、5、6又は7個であることを表す。5〜8員環である場合に、当該環状基が5、6、7又は8員環で、その環上原子数は5、6、7又は8個であることを表す。5〜12員環である場合に、当該環状基が5、6、7、8、9、10、11又は12員環で、その環上原子数は5、6、7、8、9、10、11又は12個であることを表す。6〜12員環である場合に、当該環状基が6、7、8、9、10、11又は12員環で、その環上原子数は6、7、8、9、10、11又は12個であることを表す。前記環上原子は炭素原子又はヘテロ原子であり、例えば、N、O及びSから選ばれたヘテロ原子である。前記環が複素環である場合に、前記複素環は1、2、3、4、5、6、7、8、9個又は10個以上のヘテロ環上原子であって、例えば、N、O及びSから選ばれたヘテロ原子を有してもよい。
【0075】
本開示で、1つ又は複数のハロゲンはそれぞれ独立的にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれる。
【0076】
用語「ヘテロアリール基」は、安定的な3員、4員、5員、6員、又は7員の芳香族単環もしくは芳香族二環、又は7員、8員、9員、10員、11員、12員の芳香族多環式複素環であって、炭素原子及びN、O、Sから独立的に選ばれる1、2、3又は4個のヘテロ原子を有する完全に不飽和の又は部分的に不飽和のもので、上記で定義した任意の複素環とベンゼン環が縮合されてなる多環式基を含むものを意味する。窒素及び硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されてもよい。窒素原子が置換されたものでもよいし置換されていないものでもよい(即ちN又はNRで、ここでRはH、又は定義がある場合は他の置換基である)。複素環は、安定的な構造にできる任意のヘテロ原子又は炭素原子においてペンダント基に接続されてもよい。得られた化合物が安定的なものである場合に、本明細書に記載の複素環基は炭素又は窒素原子において置換されてもよい。複素環中の窒素原子は所望により四級化されてもよい。なお、複素環でSとO原子の総数が1を超えた場合には、これらのヘテロ原子が互いに隣接しないことが好ましい。複素環でSとO原子の総数が1以下であることが好ましい。用語「複素環」が使用される場合は、芳香族複素環を含むことが意図される。芳香族複素環の例には、アクリジニル基、アゼチジニル基、アゾシニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサゾリニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾテトラゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、カルバゾリル基、4aH−カルバゾリル基、カルボリニル基、クロマニル基、クロメニル基、シンノリニル基、デカヒドロキノリニル基、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル基、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフリル基、フリル基、フラザニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾリル基、1H−インダゾリル基、イミダゾピリジル基、インドレニル基(indolenyl)、ジヒドロインドリル基、インダジニル基、インドリル基、3H−インドリル基、イサチノイル基(isatinoyl)、イソベンゾフリル基、イソクロマニル基、イソインダゾリル基、イソジヒドロインドリル基、イソインドリル基、イソキノリニル基、イソチアゾリル基、イソチアゾロピリジル基、イソオキサゾリル基、イソキサゾロピリジル基、メチレンジオキシフェニル基、モルホリニル基、フタラジニル基、オクタヒドロイソキノリニル基、オキサジアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、1,2,5−オキサジアゾリル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、オキサゾリジニル基、オキサゾリル基、オキサゾピリジル基、オキサゾリジニル基、ペリミジニル基、インドキシル基、ピリミジニル基、フェナントリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサチイニル基、フェノキサジニル基、フタラジニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、ピペリドニル基、4−ピペリドニル基、ピペロニル基、プテリジニル基、プリニル基、ピラニル基、ピラジニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラゾロピリジル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピリドオキサゾリル基、ピリドイミダゾリル基、ピリドチアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、2−ピロリドニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、キナゾリニル基、キノリニル基、4H−キノリジジニル基、キノキサリル基、キヌクリジニル基、テトラゾリル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロイソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、6H−1,2,5−チアジアジニル基、1,2,3−チアジアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、1,2,5−チアジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、チアントレニル基、チアゾリル基、チエニル基、チアゾロピリジル基、チエノチアゾリル基、チエノオキサゾリル基、チエノイミダゾリル基、チエニル基、トリアジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,2,5−トリアゾリル基、1,3,4−トリアゾリル基、キサンテニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、インドリル基、イソインドリル基、ジヒドロインドリル基、1H−インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−キノリニル基、2,3−ジヒドロ−ベンゾフリル基、クロマニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノキサリル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリニル基を含むが、これらに限定されない。用語「ヘテロアリール基」は上記で定義した「アリール基」と単環式「ヘテロアリール基」が形成したビアリール基構造(例えば、−フェニルビピリジル−、−フェニルビピリミジニル、−ピリジルビフェニル、−ピリジルビピリミジニル−、−ピリミジニルビフェニル−)をさらに含んでもよく、本発明は、例えば前記複素環を有する縮合環化合物及びスピロ環化合物をさらに含む。
【0077】
本明細書で使用される用語「ヘテロシクロアルキル基」は単環のヘテロシクロアルキル系、又は二環のヘテロシクロアルキル系を意味し、スピロヘテロシクロアルキル基及び架橋ヘテロシクロアルキル基をさらに含む。単環のヘテロシクロアルキル基は3〜8員で少なくとも1つがO、N、S、Pから選ばれた飽和又は不飽和である非芳香族の環状アルキル系を意味する。二環のヘテロシクロアルキル系は1つのヘテロシクロアルキル基が1つのフェニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、又はヘテロアリール基に縮合されたものである。
【0078】
本明細書で使用される用語「架橋シクロアルキル基」は2つ以上の炭素原子を共有する多環式化合物を意味する。二環架橋環状炭化水素及び多環架橋環状炭化水素に分けることができる。前者は2つの脂環が2つ以上の炭素原子を共有することで構成され、後者は3つ以上の環からなる架橋環状炭化水素である。
【0079】
本明細書で使用される用語「スピロシクロアルキル基」は単環同士が1つの炭素原子(スピロ原子)を共有してなる多環式炭化水素を意味する。
【0080】
本明細書で使用される用語「架橋複素環基」は2つ以上の炭素原子が共有されてなる多環式化合物を意味するもので、当該環はO、N、Sから選ばれた原子を少なくとも1つ含む。二環架橋複素環及び多環架橋複素環に分けることができる。
【0081】
本明細書で使用される用語「ヘテロスピロ環基」は単環同士が1つの炭素原子(スピロ原子)を共有してなる多環式炭化水素を意味するもので、当該環はO、N、Sから選ばれた原子を少なくとも1つ含む。
【0082】
本明細書で使用される用語「置換」は少なくとも1つの水素原子が非水素基に置き換えられたことを意味し、ただし正常な原子価が維持され且つ前記置換により安定的な化合物が得られることが条件である。本明細書で使用される「環二重結合」は2つの隣り合う環上原子において形成された二重結合(例えば、C=C、C=N又はN=N)を意味する。
【0083】
本発明の化合物に窒素原子が存在する(例えば、アミンである)場合には、酸化剤(例えば、mCPBA及び/又は過酸化水素)で処理してこれらの窒素原子をN−オキシドに変換することで、本発明のその他の化合物を得ることができる。したがって、窒素原子が表示された又はその保護を求める場合は、本発明の誘導体を得るために、前記窒素及びそのN−オキシドの両方が含まれるものである。
【0084】
変数が化合物の任意の組成又は化学式に1回以上出現する場合には、その都度、互いに関係なく独立的に定義される。したがって、例えば、0〜3個のRにより置換された基と記載された場合には、前記基は所望により最大3つのR基まで置換されてもよく、しかもRは出現するたびに、それぞれ独立的にRの定義から選ばれる。また、置換基及び/又は変数の組み合わせは、当該組み合わせにより安定的な化合物を得られる場合にのみ、存在が許容される。
【0085】
本明細書で使用される用語「患者」は、本発明の方法で治療される生物を意味する。このような生物には哺乳動物(例えば、ネズミ、サル、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ等)を非限定的に含むことが好ましく、ヒトであることが最も好ましい。
【0086】
本明細書で使用される用語「有効量」は組織、系、動物又はヒトにおいて研究者や臨床医師が期待する生物学的又は医学的応答を引き起こせる薬物もしくは薬剤(本発明の化合物)の量を意味する。また、用語「治療有効量」は、当該量の投与を受けない被験者と比べて、治療効果、治癒、予防効果の改善が見られ、又は疾患、病的状態もしくは副作用の軽減が見られ、又は疾患もしくは病的状態の進行速度の低減が見られるような量を意味する。有効量は特定の製剤又は投与経路に限定されることなく、1回以上に分けて又は1種以上の用量で投与することができる。当該用語には、正常な生理学的機能を増強できる範囲という意味での有効量をさらに含む。
【0087】
本明細書で使用される用語「治療」には、病的状態、疾患、障害等の改善と認められる任意の効果、例えば、軽減、低減、調節、改善、解消、又は症状の改善が含まれる。
【0088】
本明細書で使用される用語「薬用」は、合理的な医学的判断では、ヒト及び動物の組織と接触して使用することに適し、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応及び/又はその他の問題や合併症がなく、合理的な利益/リスク比に見合う化合物、物質、組成物及び/又は剤形を意味する。
【0089】
本明細書で使用される用語「薬用担体」は薬用物質、組成物又はビヒクルを意味するもので、例えば、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、各種助剤(例えば、潤滑剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛もしくはステアリン酸)又は溶媒封入物質であって、対象化合物を担持しながら特定の器官又は身体の部分から他の器官又は身体の部分に輸送するように機能するものを意味する。各担体は製剤のその他成分に適合し、患者に無害であるという意味で「許容される」ものでなければならない。
【0090】
用語「医薬組成物」は本発明の化合物と、少なくとも1種のその他の薬用担体とを含む組成物を意味する。「薬用担体」は本分野で一般に使用が許容される生物活性剤を動物(具体的には哺乳動物)に送達するための媒体を意味し、投与方法及び剤形の特性によって、アジュバント、賦形剤又はビヒクル、例えば、希釈剤、防腐剤、充填剤、流動調整剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、矯味剤、香料、抗菌剤、抗真菌剤、潤滑剤、分散剤を含む。
【0091】
(薬学用語及び医学用語)
本明細書で使用される用語「許容される」は、配合成分又は有効成分は治療対象の健康に一般的に過度の不利な影響がないことを意味する。
【0092】
本明細書で使用される用語「がん」は、制御できない状態で、しかも特定の条件において転移(拡散)し得る細胞の異常増殖を意味するものである。がんには、固形腫瘍(例えば、膀胱、腸、脳、胸部、子宮、心臓、腎臓、肺、リンパ組織(リンパ腫)、卵巣、膵臓、その他内分泌器官(例えば、甲状腺)、前立腺、皮膚(黒色腫))又は血液系腫瘍(例えば、非白血性白血病)を含むが、これらに限定されない。
【0093】
本明細書で使用される用語「組み合わせて使用」又は類似する用語は、所定の複数種の治療薬物を、同じ又は異なる投与方式で同じ又は異なる時刻に同一の患者に投与することを意味する。
【0094】
本明細書で使用される用語「増強」又は「増強できる」は、期待される結果は効能が増し又は持続期間が延長されることを意味する。したがって、薬物の治療効果の増強に関する文脈中に使用される場合、用語「増強できる」は薬物がその投与対象において効能を増し又は持続期間を延長させる能力を有することを意味する。本明細書で使用される用語「相乗効果」は、理想的な環境において他の治療薬物の効果を最大限に高められる能力をいう。
【0095】
用語「免疫疾患」は内因性又は外因性の抗原に対して生じる好ましくない又は有害な反応としての疾患又は症状を意味する。結果的には、一般に細胞の機能障害、破壊もしくは機能不全、又は免疫応答を起こす器官もしくは組織の破壊が生じる。
【0096】
用語「薬品箱」と「製品包装」は同じ意味である。
【0097】
用語「被験者」又は「患者」には哺乳動物及び非哺乳動物が含まれる。哺乳動物には、哺乳類(ヒト、ヒト以外の霊長類、例えば、オランウータン、サル)、産業動物(例えば、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタ)、家畜(ウサギ、イヌ)、実験動物(げっ歯類、例えば、ラット、マウス、モルモット等)を含むが、これらに限定されない。非哺乳類動物には、鳥類、魚類等を含むが、これらに限定されない。好ましい一例では、哺乳動物はヒトである。
【0098】
本明細書で使用される用語「治療」、「治療手順」又は「療法」には、疾患の症状もしくは状態の緩和、阻害もしくは改善、合併症の発生の阻害、潜在的なメタボリックシンドロームの改善もしくは予防、疾患もしくは症状の発生の阻害(例えば、疾患もしくは症状の進行の制御)、疾患もしくは症状の軽減、疾患もしくは症状の解消、疾患もしくは症状が引き起こす合併症の軽減、疾患もしくは症状に関連する兆候の予防及び/又は治療が含まれる。
【0099】
本明細書に記載の特定の化合物又は医薬組成物は、投与された後、特定の疾患、症状もしくは状態を改善することができ、特に重症度を軽減し、発症を遅延させ、疾患の進行を遅らせ、又は疾患の持続期間を短縮させることができる。固定用量投与か一時投与に関わらず、連続投与か間欠投与に関わらず、投与による結果と認められる。
【0100】
(投与経路)
適切な投与経路は、経口、静脈注射、経直腸、エアゾール剤、非経口投与、眼内投与、肺内投与、経皮投与、経膣投与、耳道内投与、鼻腔投与、局所投与を含むが、これらに限定されない。また、例示的に、非経口投与は、筋肉内注射、皮下注射、静脈注射、髄内注射、心室注射、腹腔内注射、リンパ内注射、鼻腔内注射を含む。
【0101】
ここで、化合物の投与方式というのは全身投与ではなく局所投与である。特定の実施例では、長時間作用型製剤は注入(例えば、皮下又は筋肉内)又は筋肉内注射により投与される。また、別の特定の一実施例では、薬物は標的薬物送達システム、例えば、器官特異的抗体によって内包されたリポソームにより投与される。このような実施例では、前記リポソームは選択的に特定の器官にガイドされて吸収される。
【0102】
(医薬組成物及び用量)
本発明は、1種以上の薬用担体(添加剤)及び/又は希釈剤と配合された治療有効量の1種以上の本発明の化合物と、所望により1種以上の上記のその他治療薬とを含む薬用組成物をさらに提供する。上記の任意の用途に用いるために、任意の適切な方式で、例えば、経口(例えば、錠剤、丸剤、粉末剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液(ナノ懸濁液、マイクロ懸濁液、噴霧乾燥された分散液を含む)、シロップ、乳濁液)、舌下、頬側、非経口(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内注射又は注入技術(例えば、注射用の無菌水性もしくは非水性溶液もしくは懸濁液))、経鼻(例えば、鼻膜への投与(例えば、吸入スプレー))、局所(例えば、クリーム剤もしくは軟膏剤)、経直腸(例えば、坐剤)、又は腫瘍内注射により本発明の化合物を投与することができる。また、単独で投与することができるが、一般には所定の投与経路及び標準的な薬学実験に基づいて医薬担体を選んで投与する。
【0103】
薬用担体は当業者の知識範囲において様々な要因を考慮して調製することができる。このような要因には、配合される活性剤のタイプ及び特性、活性剤を有する組成物の投与対象、組成物の所定の投与経路、適応症を含むが、これらに限定されない。薬用担体は水性と非水性の液体媒体、及び各種の固体と半固体剤形を含む。
【0104】
上記の担体には活性剤の他に様々な成分及び添加剤が含まれてもよく、前記その他の成分、例えば、安定活性剤、接着剤等は当業者の知っている各種の要因から製剤に使用される。適切な薬用担体及び担体の選択に関わる要因の説明に関しては複数の文献を参照することができる(例えば、Allen L.V.Jr.et al.Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2Volumes),22nd Edition(2012),Pharmaceutical Press)。
【0105】
なお、本発明の化合物の投与計画は既知の要因、例えば、薬剤の薬力学的特性、投与頻度及び経路、投与対象の生物種、年齢、性別、健康状態、病状及び重量、症状の特徴及び程度、同時に実施する治療の種類、治療頻度、投与経路、患者の腎機能と肝機能及び期待効果によって変わる。一般には、所定の効果が得られるように、各有効成分の1日経口用量は約0.001mg/日ないし約10〜5000mg/日であり、約0.01mg/日ないし約1000mg/日であることが好ましく、約0.1mg/日ないし約250mg/日であることが最も好ましい。定速注入投与の場合には、静脈内用量は約0.01mg/kg/分ないし約10mg/kg/分であることが最も好ましい。本発明の化合物は1日用量を一度に投与し、又は1日用量を2回、3回又は4回に分けて一日中に投与することができる。
【0106】
前記化合物は一般に所望の投与経路(例えば、経口の錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤)に応じて、且つ一般的な薬学的実験に基づいて適切に選ばれた薬物希釈剤、賦形剤、担体(本明細書では一括して医薬担体と称される)と混合物として投与される。
【0107】
投与用剤形(医薬組成物)は約1mgないし約2000mgの有効成分/用量ユニットを有している。このような医薬組成物には、組成物の総重量に対し、有効成分が一般に約0.1〜95重量%の割合で存在する。
【0108】
経口投与用の典型的なカプセル剤は少なくとも1種の本発明の化合物(250mg)と、ラクトース(75mg)と、ステアリン酸マグネシウム(15mg)とを有する。当該混合物を60メッシュのスクリーンで選別した後、#1ゼラチンカプセルに詰める。
【0109】
典型的な注射用製剤の製造方法は以下のとおりである。無菌の状態で少なくとも1種の本発明の化合物(250mg)をボトルに入れ、無菌の状態で凍結乾燥させて密封する。使用時は、ボトルの内容物を生理食塩水2mLと混合して、注射用製剤を得る。
【0110】
本発明には、(単独で又は医薬担体との組み合わせとして)治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物を有効成分とする医薬組成物が含まれる。所望により、本発明の化合物は単独で使用し、又は本発明のその他化合物と組み合わせて使用し、又は1種以上のその他の治療薬(例えば、抗がん剤もしくはその他の薬学活性物質)と組み合わせて使用することができる。
【0111】
選択された投与経路に関係なく、当業者の知っている従来の方法で本発明の化合物(適切な水和物でもよい)及び/又は本発明の医薬組成物を薬用用量で配合する。
【0112】
本発明の医薬組成物における有効成分の実際の用量レベルを調整することで、特定の患者に期待される治療応答、組成及び投与方式を効果的に実現でき、且つ患者に毒性がない有効成分の量を得る。
【0113】
用量レベルは、使用される本発明の化合物、そのエステル、塩又はアミドの活性、投与経路、投与期間、使用される化合物の代謝速度、吸収の速度及び程度、治療の持続期間、使用される化合物と組み合わせて投与されるその他の薬物、化合物及び/又は物質、治療患者の年齢、性別、体重、状態、基本健康状態及び病歴等医学分野での多くの既知の要因により決定される。
【0114】
当業者である医師又は獣医は、有効量の医薬組成物を容易に決定及び処方することができる。例えば、所望の治療効果を達成するために、医師又は獣医は目標レベルより低い量の本発明の化合物を含む医薬組成物から、期待効果が出現するまで段階的に用量を増やすことができる。一般に、本発明の化合物の適切な1日用量は治療効果を達成するために最低限の化合物の用量である。当該有効用量は一般に上記の要因により決定される。一般に、患者に対する本発明の化合物の経口、静脈内、脳室内又は皮下用量の範囲は約0.01ないし約50mg/kg体重/日である。必要があれば、1日有効用量の活性化合物は2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の分割用量で1日中に適切な間隔で投与することができ、所望により、単位剤形で投与することができる。本発明のいくつかの実施形態では、薬物は1日1回で投与される。
【0115】
本発明の化合物は単独で投与することができるが、薬物製剤(組成物)として化合物を投与することが好ましい。
【0116】
(薬品箱/製品包装)
ここで、上記の適応症を治療するために使用される薬品箱/製品包装を説明する。これらの薬品箱は輸送装置、薬品パック又はコンテナーボックスから構成されてもよく、コンテナーボックスはいくつかの部分に分割して、1種以上の容器(例えば、バイアル、試験管等)を収容することでき、各容器には前記方法に係る1種の成分が含まれる。適切な容器にはボトル、バイアル、注射器、試験管等を含む。容器は使用が許容されるガラス又はプラスチック等の材料から製造される。
【0117】
例えば、容器には1種以上の前記化合物が含まれてもよく、化合物は薬物の成分として存在してもよいし、本明細書に記載の他の成分との混合物として存在してもよい。容器に1つの無菌送出口が設けられてもよい(例えば、容器は、栓の部分を皮下注射器の針先で穿破できる点滴静脈注射用薬剤バッグ又はボトルである)。このような製品包装は化合物、及び本明細書に記載の使用方法の説明、ラベル又はマニュアルを備えてもよい。
【0118】
典型的な製品包装は1種以上の容器を含み、販売上及び化合物の使用上の要求事項を満たすように、各容器に1種以上の材料(例えば、試薬、濃縮された母液、及び/又は機器)が含まれる。これらの材料、例えば、バッファ、希釈剤、フィルタ、針先、注射器、輸送装置、バッグ、容器、ボトル及び/又は試験管は内容リスト及び/又は取扱い説明書とともに提供され、内部の包装にも取扱い説明書が提供される。説明として提供される内容は、漏れなく提供されなければならない。
【0119】
ラベルは容器に貼り付けられ、又は容器に関連付けられるように設置される。ラベルが容器に設置される場合は、文字、数字又はその他の特徴が容器に貼り付けられ、成形され、刻印されることである。また、ラベルは例えば、製品の説明として、複数種の容器を含むコンテナーボックス又は配送箱内に設置されてもよい。ラベルは内容物の特定の治療用途を示すものである。また、上記の方法で説明されるように、ラベルは内容物の使用方法を示すものであってもよい。
【0120】
本明細書で説明される全ての特徴(特許請求の範囲、要約書及び図面の全てを含む)、及び/又は任意の方法もしくは手順に関連する全てのステップは、一つの組み合わせで一部の特徴もしくはステップが互いに矛盾するものでなければ、いずれも任意の組み合わせとして存在することができる。
【0121】
本発明に係る上記の特徴、又は実施例に係る特徴は任意に組み合わせることができる。本明細書に記載の全ての特徴は適切な組成物の形態で提供されることが可能で、明細書に記載の各特徴は、同一の、均等な又は類似する目的を達成できる代替的な特徴に置き換えられてもよい。したがって、特段の説明がない限り、記載された特徴は均等な又は類似する特徴の一例に過ぎない。
【0122】
次に、特定の実施例と結び付けて、本発明をさらに説明する。なお、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなく本発明の説明に過ぎない。次の実施例で具体的な条件を示さない実験方法は、通常の条件又はメーカーの推奨する条件で行われる。特段の説明がない限り、パーセンテージ、割合、比率、部数はいずれも重量に基づく。
【0123】
本発明では、重量体積百分率を示す時に使用される単位は当業者の知っている事項であり、例えば、100mLの溶液中の溶質の重量を意味する。特段の定義がない限り、本明細書で使用される専門用語及び科学用語はいずれも当業者が一般に理解している意味のものである。また、記載された内容に類似する又は均等な方法及び材料はいずれも本発明の方法に用いることができる。本明細書に記載の好ましい実施形態及び材料は例示的なものに過ぎない。
【0124】
本発明の好ましい例として、下記の化合物が提供され、ただしこれらに限定されない。
【0125】
【表2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-19】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
(実施例)
合成手順が示されない中間体は、市販品である(例えば、シグマーアルドリッチ社やAlfa社の製品)。
【0127】
(一般合成手順)
市販試薬を使用する場合は精製が不要である。室温とは20〜27℃である。
1H NMRスペクトルはブルカー社製の核磁気共鳴装置を用いて500MHzにおいて記録される。化学シフト値、即ちδ値は、百万分率で示す。次の略号はNMR信号の多重度を示し、sは一重線、br sは幅広線、dは二重線、tは三重線、mは多重線である。スピン結合定数はJ値で示し、単位はHzである。NMR及び質量分析の結果はバックグラウンドに基づいて補正される。クロマトグラフィーとは窒素加圧(フラッシュクロマトグラフィー)において100メッシュのシリカゲルを用いて行われるカラムクロマトグラフィーである。反応を監視するために用いるTLCとは、特定の移動相及びメルク社製のシリカゲルF254を固定相として行われるTLCである。
【0128】
(実施例1)
ベンジル(S)−(3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)カルバメート
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
化合物1の合成手順は以下のとおりである。
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
ステップ1で、N−tert−ブトキシカルボニル−N’−ベンジルオキシカルボニル−L−オルニチン(化合物1a、25g、68mmol)、トリエチルアミン(11.5mL、81.9mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、氷浴下でクロロホルム酸イソブチル(10mL、79mmol)を滴加し、氷浴下で30分間攪拌し、水素化ホウ素ナトリウム(7.8g、205mmol)を加え、徐々に水(3mL)を滴加し、引き続き氷浴下で2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加えてクエンチし、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、無色の油性液体の化合物1b(20g)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):353.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 7.39−7.25(m,5H),7.19(t,J=5.2Hz,1H),6.43(d,J=8.3Hz,1H),4.98(s,2H),4.53(t,J=5.4Hz,1H),3.30−3.07(m,2H),2.94(dd,J=12.4,6.4Hz,2H),1.57−1.39(m,2H),1.35(s,9H),1.23−1.12(m,2H)。
【0130】
ステップ2で、化合物1b(20g、56mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(70mL、280mmol)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、溶媒を回転蒸発して、無色の油性液体の化合物1c(13g)を得る。収率は93%である。
ESI−MS(m/z):253.6[M+H]
+。
【0131】
ステップ3で、3−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(化合物1d、13.7g、100mmol)を濃硫酸(200mL)に溶解し、氷浴下で硝酸(50mL)を滴加し、氷浴下で反応混合物を3時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物を徐々に氷水に注入し、酢酸エチルで水相を抽出し(300mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の固体の化合物1e(15g)を得る。収率は82%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.29(s,1H),8.12(d,J=10.4Hz,1H)。
【0132】
ステップ4で、化合物1e(15g、82mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、氷浴下で塩化オキサリル(13.7mL、163mmol)を滴加し、氷浴下で反応混合物を30分間攪拌した後、80℃に上げて2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物を氷水にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(250mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物1f(11.3g)を得る。収率は69%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.62(s,1H),8.50(dd,J=8.8,1.6Hz,1H)。
【0133】
ステップ5で、化合物1f(5g、25mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、化合物1c(13g、51mmol)、炭酸カリウム(6.9g、50mmol)をこの順に加える。60℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性液体の化合物1g(6.1g)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):417.6[M+H]
+。
【0134】
ステップ6で、化合物1g(6g、14mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、炭酸セシウム(9.2g、28mmol)を加える。60℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物1h(4.7g)を得る。収率は82%である。
ESI−MS(m/z):397.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.88(s,1H),8.12(s,1H),7.38(s,1H),7.36−7.19(m,6H),4.97(s,2H),4.10(dd,J=23.9,10.9Hz,2H),3.72(s,1H),3.01(s,2H),1.67−1.52(m,4H)。
【0135】
ステップ7で、化合物1h(4.7g、11.8mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(20mL)を加える。ハイドロサルファイトナトリウム(10g、57mmol)を水20mLに溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き室温下で30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(200mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物1i(3.8g)を得る。収率は87%である。
ESI−MS(m/z):367.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 7.42−7.23(m,6H),6.45(dd,J=11.9,1.8Hz,2H),5.45(d,J=1.6Hz,1H),5.01(s,2H),4.99(s,2H),4.07(dd,J=10.5,2.5Hz,1H),3.71(dd,J=10.5,6.3Hz,1H),3.34(dd,J=5.9,2.8Hz,1H),3.01(dd,J=12.2,6.2Hz,2H),1.63−1.29(m,4H)。
【0136】
ステップ8で、化合物1i(3.8g、10mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、臭化シアン(5.4g、51mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(150mL)及び飽和炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を加え、層化後に抽出し、引き続き酢酸エチル(100mL)で水相を2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物1j(3.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):392.6[M+H]
+。
【0137】
ステップ9で、化合物1j(3.5g、9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(1g、25mmol)を加え、氷浴下で徐々に30%過酸化水素(12mL)を滴加し、室温に上げて30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物1k(2.8g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):410.5[M+H]
+。
【0138】
ステップ10で、1−エチル−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(1.6g、10.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、HATU(3.9g、10.3mmol)、HOBt(700mg、5.2mmol)、トリエチルアミン(2.8mL、20mmol)をこの順に加え、反応混合物を室温下で30分間攪拌する。さらに化合物1k(2.8g、6.8mmol)を加え、60℃に上げて混合物を5時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(40mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせて濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物1(2.6g)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.71(s,1H),7.90(s,1H),7.57(s,1H),7.34−7.21(m,8H),6.62(s,1H),4.95(s,2H),4.66−4.53(m,4H),4.23(d,J=9.5Hz,1H),3.08−2.96(m,2H),2.15(s,3H),1.81−1.72(m,2H),1.62−1.52(m,2H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0139】
(実施例2)
ベンジル(R)−(3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)カルバメート
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
化合物2の合成手順は以下のとおりである。
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
ステップ1で、N−tert−ブトキシカルボニル−N’−ベンジルオキシカルボニル−D−オルニチン(化合物2a、25g、68mmol)、トリエチルアミン(11.5mL、81.9mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、氷浴下でクロロホルム酸イソブチル(10mL、79mmol)を滴加し、氷浴下で30分間攪拌し、水素化ホウ素ナトリウム(7.8g、205mmol)を加え、徐々に水(3mL)を滴加し、引き続き氷浴下で2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加えてクエンチし、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、無色の油性液体の化合物2b(22g)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):353.6[M+H]
+。
【0141】
ステップ2で、化合物2b(22g、56mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(75mL、300mmol)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮して、無色の油性液体の化合物2c(13.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):253.6[M+H]
+。
【0142】
ステップ3で、化合物1f(5.3g、26.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、化合物2c(13.4g、53mmol))、炭酸カリウム(7.4g、54mmol)をこの順に加える。60℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性液体の化合物2d(6.9g)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):417.6[M+H]
+。
【0143】
ステップ4で、化合物2d(6.9g、16.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、炭酸セシウム(10.8g、33mmol)を加える。60℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物2e(4.4g)を得る。収率は67%である。
ESI−MS(m/z):397.7[M+H]
+。
【0144】
ステップ5で、化合物2e(4.4g、11.1mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(20mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(9.6g、55mmol)を水20mLに溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き室温下で30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(200mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2f(3.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):367.7[M+H]
+。
【0145】
ステップ6で、化合物2f(3.5g、9.5mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、臭化シアン(5.05g、47.6mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(150mL)及び飽和炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を加え、層化後に抽出し、引き続き酢酸エチル(100mL)で水相を2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2g(3.4g)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):392.6[M+H]
+。
【0146】
ステップ7で、化合物2g(3.4g、8.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(1g、25mmol)を加え、氷浴下で徐々に30%過酸化水素(12mL)を滴加し、室温に上げて30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2h(2.7g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):410.5[M+H]
+。
【0147】
ステップ8で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(1.5g、9.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、HATU(3.8g、10mmol)、HOBt(670mg、5mmol)、トリエチルアミン(2.8mL、20mmol)をこの順に加え、反応混合物を室温下で30分間攪拌する。さらに化合物2h(2.7g、6.6mmol)を加え、60℃に上げて混合物を5時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(35mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物2(2.8g)を得る。収率は77%である。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.66(s,1H),7.92(s,1H),7.60(s,1H),7.38−7.21(m,8H),6.63(s,1H),4.96(s,2H),4.62(dd,J=17.3,8.8Hz,4H),4.30−4.19(m,1H),3.11−2.96(m,2H),2.17(s,3H),1.83−1.74(m,2H),1.59−1.52(m,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0148】
(実施例3)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
化合物3の合成手順は以下のとおりである。
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
ステップ1で、4−クロロ−3−フルオロ−5−ニトロベンゾニトリル(化合物1f、10.0g、49.86mmol)をアセトニトリル(100mL)に溶解し、室温下で2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(化合物3a、26.21g、249.31mmol)及び炭酸セシウム(24.37g、74.79mmol)を加える。反応混合物を70℃下で7時間攪拌する。水(400mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(3×300mL)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(100mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物3b(8g)を得る。収率は64%である。
ESI−MS(m/z):499.3[2M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.43(s,1H),8.13(s,1H),7.43(s,1H),5.27(s,1H),4.11(d,J=10.8Hz,1H),3.87(d,J=10.8Hz,1H),3.45(d,J=10.6Hz,1H),3.42−3.35(m,1H),1.25(s,3H)。
【0150】
ステップ2で、化合物3b(8g、31.20mmol)をメタノール(80mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(3.85g、96.30mmol)を加え、50℃下で徐々に30%過酸化水素(5.46g、48.15mmol)を滴加する。反応混合物を50℃下で2時間攪拌した後、室温に冷却する。水(100mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(3×200mL)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(100mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物3c(8g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):268.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 8.28(d,J=2.0Hz,1H),8.18(s,1H),7.95(s,1H),7.55(d,J=1.6Hz,1H),7.28(s,1H),5.23(t,J=5.5Hz,1H),4.10(d,J=10.8Hz,1H),3.85(d,J=10.8Hz,1H),3.45(dd,J=10.7,5.1Hz,1H),3.38(dd,J=10.7,5.4Hz,1H),1.25(s,3H)。
【0151】
ステップ3で、化合物3c(8g、29.94mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(80mL)に溶解し、イミダゾール(8.15g、119.74mmol)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(13.54g、89.81mmol)をこの順に加える。0℃下で反応混合物を2時間攪拌する。その後、水(300mL)を加えて反応液を希釈し、酢酸エチルで抽出し(3×200mL)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し(100mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物3d(5.6g)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):382.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.27(d,J=2.0Hz,1H),8.21(s,1H),7.95(s,1H),7.55(d,J=1.9Hz,1H),7.30(s,1H),4.09(d,J=10.8Hz,1H),3.85(d,J=10.8Hz,1H),3.60(d,J=9.8Hz,1H),3.54(d,J=9.8Hz,1H),0.84(s,9H),0.01(s,3H),0.00(s,3H)。
【0152】
ステップ4で、化合物3d(2g、5.24mmol)を酢酸(20mL)に溶解し、数回に分けて亜鉛粉(2.74g、14.94mmol)を加える。50℃下で反応混合物を1時間反応させる。珪藻土で濾過して未反応の亜鉛粉を除去し、酢酸エチルでケーキを洗浄する(50mL×3)。減圧濃縮してほとんどの溶媒を除去した後、炭酸水素ナトリウム水溶液で濃縮液のpHを7に調整し、酢酸エチルで抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し(50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物3e(粗生成物、1.8g)を得る。
ESI−MS(m/z):352.5[M+H]
+。
【0153】
ステップ5で、化合物3e(1.8g)をメタノール(20mL)に溶解し、数回に分けて臭化シアン(2.78g、26.20mmol)を加え、反応混合物を50℃に加熱して2時間反応させる。室温に冷却した後、反応液を濃縮して、水(100mL)を加えて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを7に調整する。酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、褐色の固体の化合物3f(1.7g)を得る。2つのステップの収率は86%である。
ESI−MS(m/z):377.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 7.70(s,1H),7.35(s,1H),6.99(d,J=12.1Hz,2H),6.37(s,2H),4.24(d,J=11.5Hz,1H),4.00(dd,J=14.3,7.1Hz,2H),3.92(d,J=11.5Hz,1H),3.75(s,2H),1.47(d,J=11.4Hz,4H),0.77(d,J=18.5Hz,10H),0.02−−0.03(m,4H),−0.06(s,3H)。
【0154】
ステップ6で、化合物3f(1.5g、4.02mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、1−エチル3−メチル−1−ヒドロピラゾール−5−カルボン酸(990.53mg、6.43mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.56g、12.05mmol)、2−(7−アザベンゾトリアゾール)−N,N,N,N−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(3.05g、8.03mmol)をこの順に加える。60℃下で2時間反応させた後、反応を停止して、室温に冷却する。水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物3g(1.75g)を得る。収率は85%である。
ESI−MS(m/z):513.4[M+H]
+。
【0155】
ステップ7で、化合物3g(990mg、1.93mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、0℃下でテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.43g、6.36mmol)を加える。0℃下で3時間反応した後、水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物3(693mg)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):398.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.77(s,1H),7.89(s,1H),7.55(d,J=1.0Hz,1H),7.28(t,J=2.5Hz,2H),6.56(s,1H),5.60(t,J=6.0Hz,1H),4.56(q,J=7.1Hz,2H),4.37(d,J=11.6Hz,1H),4.17(d,J=11.6Hz,1H),3.90(dd,J=11.3,6.7Hz,1H),3.78(dd,J=11.3,5.4Hz,1H),2.16(s,3H),1.60(s,3H),1.32(t,J=7.1Hz,3H)。
【0156】
(実施例4)
tert−ブチル(S)−(3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)カルバメート
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
化合物4の合成手順は以下のとおりである。
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
ステップ1で、化合物1(2.5g、4.6mmol)を臭化水素酸−酢酸溶液(50mL)に加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、ジエチルエーテル(50mL)を加え、濾過して、ジエチルエーテルでケーキを洗浄した後(30mL×3)、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物4a(1.8g)を得る。収率は96%である。
ESI−MS(m/z):412.6[M+H]
+。
【0158】
ステップ2で、化合物4a(50mg、0.12mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(25mg、0.25mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(53mg、0.24mmol)をこの順に加え、室温下で2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物4(40mg)を得る。収率は64%である。
ESI−MS(m/z):512.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.76(s,1H),7.93(s,1H),7.59(s,1H),7.34(s,1H),7.32(s,1H),6.80(s,1H),6.65(s,1H),4.68−4.54(m,4H),4.29−4.23(m,1H),3.01−2.84(m,2H),2.18(s,3H),1.83−1.71(m,2H),1.53(d,J=6.5Hz,2H),1.36(t,J=7.1Hz,3H),1.32(s,9H)。
【0159】
(実施例5)
エチル(E)−3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)アクリレート
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
化合物5の合成手順は以下のとおりである。
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
ステップ1で、化合物3(100mg、0.25μmmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、0℃下で数回に分けてDMP(212mg、0.5mmol)を加え、室温下で2時間反応させる。水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物の化合物5aを得、直接次のステップに使用する。
【0161】
ステップ2で、化合物5a(粗生成物)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、0℃下で数回に分けて(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸エチル(131mg、0.37mmol)を加え、室温下で12時間反応させる。水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対し逆相分取HPLCにより分離して、白色の固体の化合物5(13mg)を得る。2つのステップの収率は11%である。
ESI−MS(m/z):467.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.85(s,1H),7.94(s,1H),7.61(s,1H),7.34(s,2H),7.25(dd,J=15.9,3.0Hz,1H),6.52(s,1H),5.65(dd,J=15.9,3.0Hz,1H),4.67−4.48(m,3H),4.27(d,J=11.5Hz,1H),4.11(dd,J=14.0,7.0Hz,2H),2.15(s,3H),1.89(s,3H),1.32(t,J=7.0Hz,3H),1.18(t,J=7.0Hz,3H)。
【0162】
(実施例6)
tert−ブチル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
化合物6の合成手順は以下のとおりである。
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
ステップ1で、4−クロロ−3−フルオロ−5−ニトロベンゾニトリル(化合物1f、4g、20mmol)及び化合物6a(10g、37.21mmol)をアセトニトリル(150mL)に溶解し、炭酸カリウム(8.3g、60mmol)を加え、窒素保護下で70℃で24時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、ソリッドシリコーンパッドで反応物を濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮し、残留物に対しカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物6b(4.3g)を得る。収率は54.4%である。
ESI−LC−MS(m/z):397.5[M+H]
+。
【0164】
ステップ2で、化合物6b(4.3g、10.85mmol)を無水テトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、氷浴下で水素化ホウ素リチウム(354mg、16.27mmol)を徐々に加えた後、室温に上げて30分間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。0℃下で徐々に塩化アンモニウム水溶液(10mL)を滴加し、反応系に気泡がなくなると、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物からサンプルを調製してカラムに通して化合物6c(2.3g)を得る。収率は57.5%である。
ESI−LC−MS(m/z):369.5[M+H]
+。
【0165】
ステップ3で、化合物6c(2.3g、6.24mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(4g、12.5mmol)を加え、温度を70℃に上げて一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却する。シリカゲルで反応系を濾過して、ジクロロメタンでリンスし、濾液を濃縮して、褐色の油性物の化合物6d(2g)を得る。収率は90%である。
ESI−LC−MS(m/z):349.4[M+H]
+。
【0166】
ステップ4で、化合物6d(2g、5.75mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(5.7g、17.3mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加し、30分間後にLC−MSにより完全に反応したことを確認したら、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物6e(530mg)を得る。収率は30%である。
ESI−LC−MS(m/z):319.6[M+H]
+。
【0167】
ステップ5で、化合物6e(530mg、1.67mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(550mg、5mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、褐色の固体の化合物6f(550mg)を得る。収率は96.2%である。
ESI−LC−MS(m/z):344.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 7.18(d,J=0.9Hz,1H),7.01(s,1H),6.87(t,J=7.1Hz,2H),4.58(d,J=12.1Hz,2H),4.14(d,J=10.3Hz,1H),3.05(s,2H),1.81−1.64(m,2H),1.37(s,9H)。
【0168】
ステップ6で、化合物6f(550mg、1.6mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(250mg、1.6mmol)、HOBt(219mg、1.6mmol)、HATU(617mg、1.6mmol)、TEA(0.67mL、4.86mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。水(20mL)で反応液を希釈し、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物6g(700mg)を得る。収率は90%である。
ESI−LC−MS(m/z):480.6[M+H]
+。
【0169】
ステップ7で、化合物6g(20mg、41.71μmol)をDMSO(2mL)に溶解し、0℃下でNaOH(5mg、125.12μmol)を加えた後、徐々にH
2O
2(水中30%wt、0.2mL)を滴加し、滴加完了後、室温に上げて30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物6(6.8mg)を得る。収率は32.8%である。
ESI−LC−MS(m/z):498.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.69(s,1H),7.92(s,1H),7.59(s,1H),7.34(s,1H),7.30(s,1H),6.94(s,1H),6.68(s,1H),4.63(dt,J=14.0,8.7Hz,4H),4.26(d,J=9.9Hz,1H),3.21−2.96(m,2H),2.18(s,3H),1.90(d,J=7.0Hz,2H),1.36(d,J=8.1Hz,9H),1.35(d,J=7.1Hz,3H)。
【0170】
(実施例7)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(2−(2−フェノキシアセトアミド)エチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
化合物7の合成手順は以下のとおりである。
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
ステップ1で、化合物6(530mg、1.07mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、塩化水素−ジオキサン溶液(4N、10mL)を滴加し、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、淡黄色の固体の化合物7a(430mg)を得る。収率は93%である。
ESI−LC−MS(m/z):396.6[M+H]
+。
【0172】
ステップ2で、化合物7a(50mg、115.24μmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、フェノキシ酢酸(17.5mg、115.24μmol)、HOBt(17.1mg、126.76μmol)、HATU(48.2mg、126.76μmol)、TEA(35mg、345.71μmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物7(13.8mg)を得る。収率は22.53%である。
ESI−LC−MS(m/z):532.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.69(s,1H),8.23(t,J=5.8Hz,1H),7.92(s,1H),7.34(s,1H),7.32−7.25(m,3H),6.95(t,J=7.8Hz,3H),6.68(s,1H),4.70−4.56(m,4H),4.45(s,2H),4.26(d,J=9.7Hz,1H),3.38(d,J=7.2Hz,2H),2.09(s,3H),1.96(dt,J=14.4,7.2Hz,2H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0173】
(実施例8)
ピリジン−3−イルメチル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
化合物8の合成手順は以下のとおりである。
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
ステップ1で、CDI(1.5g、9.25mmol)を無水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、化合物8a(1g、9.17mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴加し、滴加完了後、室温下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。水(30mL)を加えて反応液を希釈し、ジクロロメタンで抽出し(15mL×2)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物からサンプルを調製してカラムに通して、白色の固体の化合物8b(1.2g)を得る。収率は64%である。
ESI−LC−MS(m/z):204.6[M+H]
+。
【0175】
ステップ2で、化合物7a(30mg、69.14μmol)をDMF(3mL)に加え、トリエチルアミン(21mg、207.43μmol)、DBU(21mg、138.28μmol)及び化合物8b(28.1mg、138.28μmol)のDMF(0.5mL)溶液をこの順に加え、50℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物8(12.6mg)を得る。収率は34.22%である。
ESI−LC−MS(m/z):533.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.73(s,1H),8.56(s,1H),8.52(d,J=3.6Hz,1H),7.92(s,1H),7.74(d,J=7.9Hz,1H),7.59(s,1H),7.39(dd,J=12.7,7.4Hz,2H),7.34(s,1H),7.31(s,1H),6.67(s,1H),5.06(q,J=12.8Hz,2H),4.73−4.64(m,2H),4.63−4.54(m,2H),4.27(d,J=10.9Hz,1H),3.27−3.20(m,1H),3.20−3.08(m,1H),2.09(s,3H),1.94(d,J=6.4Hz,2H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0176】
(実施例9)
ピリジン−2−イルメチル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
化合物9の合成手順は以下のとおりである。
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
ステップ1で、CDI(750mg、4.63mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、化合物9a(500mg、4.6mmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を滴加し、滴加完了後、室温下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。水(20mL)を加えて反応液を希釈し、ジクロロメタンで抽出し(10mL×2)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、残留物から淡黄色の油性物の化合物9b(560mg)を得る。収率は60%である。
ESI−LC−MS(m/z):204.6[M+H]
+。
【0178】
ステップ2で、化合物7a(40mg、92.19μmol)をDMF(3mL)に加え、トリエチルアミン(28mg、276.57μmol)、DBU(28mg、184.38μmol)及び化合物9b(37.5mg、184.38μmol)のDMF(0.5mL)溶液をこの順に加え、50℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物9(7.5mg)を得る。収率は15.28%である。
ESI−LC−MS(m/z):533.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.75(s,1H),8.52(d,J=4.2Hz,1H),7.92(s,1H),7.78(t,J=7.6Hz,1H),7.60(s,1H),7.50(s,1H),7.33(dd,J=14.6,6.3Hz,4H),6.69(s,1H),5.08(q,J=13.6Hz,2H),4.74−4.64(m,2H),4.60(d,J=10.0Hz,2H),4.28(d,J=10.0Hz,1H),3.26(s,1H),3.20−3.11(m,1H),2.11(d,J=16.5Hz,3H),2.00−1.90(m,2H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0179】
(実施例10)
ピリジン−4−イルメチル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
化合物10の合成手順は以下のとおりである。
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
ステップ1で、CDI(750mg、4.63mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、化合物10a(500mg、4.6mmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を滴加し、滴加完了後、室温下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。水(20mL)を加えて反応液を希釈し、ジクロロメタンで抽出し(10mL×2)、飽和ブライン溶液で有機相を3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色の油性物の化合物10b(510mg)を得る。収率は54.6%である。
ESI−LC−MS(m/z):204.6[M+H]
+。
【0181】
ステップ2で、化合物7a(40mg、92.19μmol)をDMF(3mL)に加え、トリエチルアミン(28mg、276.57μmol)、DBU(28mg、184.38μmol)及び化合物10b(37.5mg、184.38μmol)のDMF(0.5mL)溶液をこの順に加え、50℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物10(13mg)を得る。収率は26.5%である。
ESI−LC−MS(m/z):533.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.75(s,1H),8.50(dd,J=26.0,15.3Hz,2H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.53(t,J=5.7Hz,1H),7.35(s,1H),7.26(dd,J=35.7,18.7Hz,3H),6.69(s,1H),5.07(q,J=14.4Hz,2H),4.69(dd,J=24.1,11.5Hz,2H),4.60(dd,J=14.0,7.0Hz,2H),4.28(d,J=9.8Hz,1H),3.25(s,1H),3.20−3.11(m,1H),2.09(s,3H),1.96(d,J=6.9Hz,2H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0182】
(実施例11)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
化合物11の合成手順は以下のとおりである。
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.49mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、エタノールアミン(304.6mg、4.99mmol)、炭酸カリウム(861.4mg、6.23mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら70℃下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物11a(520mg)を得る。収率は92.8%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.47(s,1H),8.40(d,J=1.3Hz,1H),7.95(dd,J=14.3,1.5Hz,1H),5.03(t,J=5.0Hz,1H),3.66(dd,J=9.7,4.8Hz,2H),3.64−3.56(m,2H)。
【0184】
ステップ2で、化合物11a(520mg、2.31mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(1.5g、4.62mmol)を加え、70℃下で一晩反応させ、TLCにより一部原料が残ったことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して黄色の固体の化合物11b(170mg)を得る。収率は36%、純度は100%である。
【0185】
ステップ3で、化合物11b(170mg、0.83mmol)をメタノールとジクロロメタンの混合溶媒(5:1、12mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(3mL)を加え、その後、ハイドロサルファイトナトリウム(433mg、2.49mmol)の水溶液(1mL)を滴加し、原料を加え終えたら室温下で30分間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を飽和ブライン溶液(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×5)、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過し、濃縮して、ピンク色の固体の化合物11c(108mg)を得る。収率は74.4%である。
ESI−LC−MS(m/z):176.4[M+H]
+。
【0186】
ステップ4で、化合物11c(108mg、616.48μmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(0.4Mのジオキサン溶液、1.7mL、678.13μmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、DCC(140mg、678.12μmol)を前記反応液に加え、80℃下で1時間反応させ、LC−MSにより中間体が完全に反応したことを確認する。直接、反応液を濃縮して、粗生成物として赤色の油性物の化合物11d(200mg)を得、直接次のステップに使用する。
ESI−LC−MS(m/z):337.5[M+H]
+。
【0187】
ステップ5で、化合物11d(200mg、粗生成物)をDMSO(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(71.4mg、1.78mmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(1mL)を滴加し、滴加完了後、60℃下で30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、徐々に飽和亜硫酸ナトリウム溶液(3mL)を滴加した後、飽和ブライン溶液(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×5)、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過し、濃縮する。残留物に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、ピンク色の固体の化合物11(50mg)を得る。
ESI−LC−MS(m/z):355.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.63(s,1H),7.91(s,1H),7.58(s,1H),7.32(s,1H),7.29(s,1H),6.65(s,1H),4.61(dd,J=14.0,6.9Hz,2H),4.56−4.49(m,2H),4.22(d,J=4.4Hz,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0188】
(実施例12)
(E)−2−(1−エチル−3−メチル−4−(3−フェニルプロパ−1−エン−1−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
化合物12の合成手順は以下のとおりである。
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0189】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.49mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、L−アミノプロパノール(374.5mg、4.99mmol)、炭酸カリウム(861.4mg、6.23mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら70℃下で一晩反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物12a(550mg)を得る。収率は92%、純度は100%である。
【0190】
ステップ2で、化合物12a(550mg、2.3mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(1.5g、4.62mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残留物から黄色の固体の化合物12b(390mg)を得る。収率は77.38%、純度は100%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.82(s,1H),8.13(s,1H),7.39(s,1H),4.30−4.09(m,1H),3.97(dd,J=10.6,4.3Hz,1H),3.85(s,1H),1.26(d,J=6.3Hz,3H)。
【0191】
ステップ3で、化合物12b(390mg、1.78mmol)をメタノールとジクロロメタンの混合溶媒(5:1、24mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(8mL)を加えた後、ハイドロサルファイトナトリウム(929mg、5.34mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を飽和ブライン溶液(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×5)、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過し、濃縮して、ピンク色の固体の化合物12c(200mg)を得る。収率は59.4%である。
ESI−LC−MS(m/z):190.7[M+H]
+。
【0192】
ステップ4で、化合物12c(200mg、1.06mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(0.4Nのジオキサン溶液、3mL、1.17mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、前記反応液にDCC(240mg、1.17mmol)を加え、80℃下で1時間反応させ、LC−MSにより中間体が完全に反応したことを確認する。直接反応液を濃縮して、粗生成物として赤色の油性物の化合物12d(350mg)を得、直接次のステップに使用する。
ESI−LC−MS(m/z):351.6[M+H]
+。
【0193】
ステップ5で、化合物12d(350mg、粗生成物)をDMSO(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(102.7mg、2.57mmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、60℃に上げて30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、徐々に飽和亜硫酸ナトリウム溶液(5mL)を滴加した後、飽和ブライン溶液(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×5)、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、ピンク色の固体の化合物12(130mg)を得る。収率は41.21%である。
ESI−LC−MS(m/z):355.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.67(s,1H),7.92(s,1H),7.59(s,1H),7.34(d,J=0.9Hz,1H),7.30(s,1H),6.64(s,1H),4.73−4.66(m,1H),4.62(qd,J=13.1,7.0Hz,2H),4.46(dd,J=11.6,2.2Hz,1H),4.36(dd,J=11.5,2.4Hz,1H),2.18(s,3H),1.46(d,J=6.7Hz,3H),1.36(t,J=7.1Hz,3H)。
【0194】
(実施例13)
ベンジル(S)−(2−(7−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
化合物13の合成手順は以下のとおりである。
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0195】
ステップ1で、化合物6g(700mg、1.46mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、塩化水素−ジオキサン溶液(4M、10mL)を滴加し、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄土色の固体の化合物13a(610mg)を得る。収率は100%である。
ESI−LC−MS(m/z):380.6[M+H]
+。
【0196】
ステップ2で、化合物13a(300mg、721.37μmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に加え、N−カルボベンゾキシオキシコハク酸イミド(198mg、793.51μmol)、トリエチルアミン(219mg、2.16mmol)をこの順に加え、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色の固体の化合物13(210mg)を得る。収率は56.7%である。
ESI−LC−MS(m/z):514.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.85(s,1H),7.38(s,1H),7.33(t,J=7.0Hz,7H),6.70(s,1H),5.02(q,J=12.8Hz,2H),4.70(d,J=10.9Hz,2H),4.59(d,J=7.0Hz,2H),4.31(d,J=11.0Hz,1H),3.25(dd,J=13.6,6.7Hz,1H),3.16(s,1H),2.12(d,J=28.6Hz,3H),1.94(d,J=7.7Hz,2H),1.34(t,J=7.0Hz,3H)。
【0197】
(実施例14)
ベンジル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
化合物14の合成手順は以下のとおりである。
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
ステップ1で、化合物13(40mg、77.89μmol)をDMSO(2mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(9mg、233.67μmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(0.6mL)を滴加し、滴加完了後、0℃下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物14(14mg)を得る。収率は34%である。
ESI−LC−MS(m/z):532.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.74(s,1H),7.92(s,1H),7.60(s,1H),7.43−7.24(m,8H),6.69(s,1H),5.02(q,J=12.5Hz,2H),4.72−4.64(m,2H),4.60(dd,J=13.9,6.9Hz,2H),4.27(d,J=10.1Hz,1H),3.25(dd,J=14.0,7.0Hz,1H),3.14(d,J=6.6Hz,1H),2.13(d,J=32.1Hz,3H),1.94(s,2H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0199】
(実施例15)
(S)−3−(2−シンナムアミドエチル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
化合物15の合成手順は以下のとおりである。
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0200】
ステップ1で、ケイ皮酸(18mg、125.8μmol)をDMF(2mL)に溶解し、HOBt(17mg、125.8μmol)、HATU(47.8mg、125.8μmol)、TEA(38.1mg、377μmol)をこの順に加える。室温下で1時間反応させた後、化合物7a(50mg、125.8μmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取液体クロマトグラフィーにより精製して、生成物15(6.8mg)を得る。純度は99%、収率は7%である。
ESI−LC−MS(m/z):528.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.71(s,1H),8.31(t,J=5.9Hz,1H),7.93(s,1H),7.63−7.52(m,3H),7.49−7.34(m,6H),6.66(s,1H),6.62(d,J=15.7Hz,1H),4.81−4.66(m,2H),4.58(m,2H),4.31(m,1H),3.49−3.44(m,2H),2.05(s,3H),1.97(m,2H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0201】
(実施例16)
(R)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
化合物16の合成手順は以下のとおりである。
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.5mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、化合物16a(374mg、5mmol)、炭酸カリウム(1.03g、7.5mmol)をこの順に加え、70℃下で6時間反応させる。室温に冷却した後、珪藻土で反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、有機相を合わせ、濃縮して粗生成物16b(520mg)を得る。純度は86%である。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−LC−MS(m/z):240.1[M+H]
+。
【0203】
ステップ2で、化合物16b(520mg)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.12g、6.52mmol)を加え、70℃下で6時間反応させる。室温に冷却した後、珪藻土で反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、有機相を合わせ、濃縮して粗生成物16c(440mg)を得る。純度は77%である。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−LC−MS(m/z):220.4[M+H]
+。
【0204】
ステップ3で、化合物16c(440mg、粗生成物)を酢酸(10mL)に溶解し、亜鉛粉(652mg、10.04mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。珪藻土で反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、有機相を合わせ、濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物16d(200mg)を得る。純度は95%で、3つのステップの収率は42%である。
ESI−LC−MS(m/z):190.5[M+H]
+。
【0205】
ステップ4で、化合物16d(200mg、1.06mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(0.4Mのジオキサン溶液、3mL、1.17mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。珪藻土で反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、有機相を合わせ、濃縮して粗生成物16e(240mg)を得る。純度は82%である。直接次のステップに使用する。
ESI−LC−MS(m/z):351.2[M+H]
+。
【0206】
ステップ5で、化合物16e(120mg、粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(40mg、1mmol)を加え、徐々に30%過酸化水素(0.5mL)を滴加する。室温下で30分間反応させた後、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより分離して、化合物16(48mg)を得る。純度は99%で、2つのステップの収率は24%である。
ESI−LC−MS(m/z):369.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.64(s,1H),7.89(s,1H),7.57(s,1H),7.30(m,2H),6.67(s,1H),4.60(q,J=7.1Hz,2H),4.51(m,1H),4.41(m,1H),3.77(m,1H),2.17(s,3H),1.51(d,J=6.3Hz,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0207】
(実施例17)
ベンジル(S)−(4−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)ブチル)カルバメート
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
化合物17の合成手順は以下のとおりである。
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0208】
ステップ1で、化合物1f(6.0g、30mmol)、化合物17a(16.0g、60mmol)をアセトニトリル(150mL)に溶解し、炭酸カリウム(12.4g、90mmol)を加え、窒素保護下で70℃で24時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、シリコーンパッドで反応液を濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、黄色の油性物の化合物17b(8.2g)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):431.2[M+H]
+。
【0209】
ステップ2で、化合物17b(4.0g、9.29mmol)をアセトニトリル(150mL)に溶解し、炭酸セシウム(9.08g、27.88mmol)を加える。窒素保護下で70℃で6時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応系を濾過し、濃縮して、粗生成物17c(3.9g)を得る。純度は68%である。直接次のステップに使用する。
ESI−MS(m/z):411.6[M+H]
+。
【0210】
ステップ3で、化合物17c(3.9g、ステップ2の反応で得る)をメタノール(30mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(5.5g、31.67mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後にLC−MSにより完全に反応したことを確認したら、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、淡黄色の固体の化合物17d(1.2g)を得る。2つのステップの収率は34%である。
ESI−MS(m/z):381.6[M+H]
+。
【0211】
ステップ4で、化合物17d(700mg、1.84mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(333mg、1.84mmol)を加え、室温下で1時間反応させた後、DCC(379mg、1.84mmol)を加え、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。珪藻土で反応液を濾過して、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、濾液を濃縮して、粗生成物17f(970mg)を得る。純度は61%である。更なる精製をせず、直接次のステップに使用する。
【0212】
ステップ5で、粗生成物17f(700mg、ステップ4の反応で得る)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(200mg、5mmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(0.5mL)を滴加し、30分間後、反応が完了する。反応液に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物17(400mg)を得る。
ESI−MS(m/z):560.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.72(s,1H),7.92(s,1H),7.58(s,1H),7.38−7.27(m,7H),7.21(s,1H),6.63(s,1H),4.96(s,2H),4.68−4.55(m,4H),4.30−4.21(m,1H),3.04−2.93(m,2H),2.17(s,3H),1.86−1.73(m,2H),1.52−1.40(m,4H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0213】
(実施例18)
ピリジン−3−イルメチル(S)−(4−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)ブチル)カルバメート
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
化合物18の合成手順は以下のとおりである。
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
ステップ1で、化合物17(400mg、0.73mmol)を酢酸(5mL)に溶解し、臭化水素酸−酢酸溶液(30wt%、1mL)を加える。30分間後、完全に反応し、反応系にジエチルエーテルを加え、白色の固体が析出したら、吸引濾過し、ケーキを乾燥して白色の固体の化合物18a(320mg)を得る。
ESI−MS(m/z):526.3[M+H]
+。
【0215】
ステップ2で、化合物18a(80mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物8b(76mg、0.38mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(57mg、0.38mmol)、トリエチルアミン(57mg、0.56mmol)をこの順に加え、50℃下で反応系を一晩攪拌する。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し分取液体HPLCにより精製して、白色の固体の生成物18(29mg)を得る。
ESI−MS(m/z):561.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.60(br s,1H),8.55(d,J=2.0Hz,1H),8.52(dd,J=4.5 and 1.5Hz,1H),7.92(s,1H),7.73(d,J=7.5Hz,1H),7.59(s,1H),7.41−7.38(m,1H),7.33(s,2H),7.30(s,1H),7.28−7.25(m,1H),6.64(s,1H),5.00(s,2H),4.67−4.52(m,4H),4.31−4.23(m,1H),3.10−2.95(m,2H),2.16(s,3H),1.86−1.75(m,2H),1.52−1.41(m,4H),1.35(t,J=6.9Hz,3H)。
【0216】
(実施例19)
ピリジン−2−イルメチル(S)−(4−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)ブチル)カルバメート
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
化合物19の合成手順は以下のとおりである。
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
ステップ1で、化合物18a(80mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物9b(76mg、0.37mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(57mg、0.38mmol)、トリエチルアミン(57mg、0.56mmol)をこの順に加え、50℃下で反応系を一晩攪拌する。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し分取液体HPLCにより精製して、白色の固体の生成物19(26mg)を得る。
ESI−MS(m/z):561.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.69(br s,1H),8.51(d,J=5.0Hz,1H),7.93(s,1H),7.79(t,J=7.5Hz,1H),7.60(s,1H),7.44−7.22(m,5H),6.64(s,1H),5.03(s,2H),4.71−4.53(m,4H),4.33−4.18(m,1H),3.06−2.93(m,2H),2.17(s,3H),1.88−1.70(m,2H),1.54−1.40(m,4H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0218】
(実施例20)
ピリジン−4−イルメチル(S)−(4−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)ブチル)カルバメート
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
化合物20の合成手順は以下のとおりである。
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
ステップ1で、化合物18a(80mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物10b(76mg、0.38mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(57mg、0.38mmol)、トリエチルアミン(57mg、0.56mmol)をこの順に加え、50℃下で反応系を一晩攪拌する。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し分取液体HPLCにより精製して、白色の固体の生成物20(38mg)を得る。
ESI−MS(m/z):561.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.70(br s,1H),8.53(d,J=6.0Hz,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.42−7.23(m,5H),6.64(s,1H),5.02(s,2H),4.69−4.56(m,4H),4.31−4.22(m,1H),3.06−2.95(m,2H),2.16(s,3H),1.87−1.74(m,2H),1.53−1.42(m,4H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0220】
(実施例21)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
化合物21の合成手順は以下のとおりである。
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
ステップ1で、化合物1f(1g、4.99mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(889mg、9.97mmol)、炭酸カリウム(2.07g、14.96mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら70℃下で一晩反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物21a(1.2g)を得る。収率は95%である。
【0222】
ステップ2で、化合物21a(1.2g、4.74mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(4.63g、14.22mmol)を加え、70℃下で2時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物21b(1.0g)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):234.2[M+H]
+。
【0223】
ステップ3で、化合物21b(1.0g、4.29mmol)をメタノールとジクロロメタンの混合溶媒(5:1、24mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、その後、ハイドロサルファイトナトリウム(4.1g、23.5mmol)の水溶液(10mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間攪拌する。TLCにより完全に反応したことを確認したら、飽和ブライン溶液(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×5)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、白色の固体の化合物21c(360mg)を得る。収率は37%である。
ESI−MS(m/z):204.2[M+H]
+。
【0224】
ステップ4で、化合物21c(360mg、1.77mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、4.42mL、1.77mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、前記反応液にDCC(365mg、1.77mmol)を加え、80℃下で1時間反応させ、LC−MSにより中間体が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物21d(360mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):365.4[M+H]
+。
【0225】
ステップ5で、化合物21d(360mg、0.98mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(102mg、2.57mmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、60℃下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、徐々に飽和亜硫酸ナトリウム溶液(5mL)を滴加した後、飽和ブライン溶液(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×5)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物21(72mg)を得る。収率は19%である。
ESI−MS(m/z):383.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(s,1H),8.15(s,1H),7.92(s,1H),7.59(d,J=3.2Hz,1H),7.38−7.21(m,2H),6.62(s,1H),4.60(q,J=7.1Hz,2H),4.25(s,2H),2.19(s,3H),1.68(s,6H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0226】
(実施例22)
(S)−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−9−メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
化合物22の合成手順は以下のとおりである。
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0227】
ステップ1で、化合物1f(1g、4.99mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、(S)−3−アミノ−1−ブタノール(889mg、9.97mmol)、炭酸カリウム(2.07g、14.96mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら70℃下で一晩反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物22a(1.2g)を得る。収率は95%である。
【0228】
ステップ2で、化合物22a(1.2g、4.74mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(4.63g、14.22mmol)を加え、70℃下で2時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物22b(1.1g)を得る。収率は99%である。
ESI−MS(m/z):234.2[M+H]
+。
【0229】
ステップ3で、化合物22b(1.1g、4.72mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加えた後、ハイドロサルファイトナトリウム(4.1g、23.5mmol)の水溶液(10mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間攪拌する。TLCにより完全に反応したことを確認したら、飽和ブライン溶液(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×5)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、白色の固体の化合物22c(200mg)を得る。収率は21%である。
ESI−MS(m/z):204.2[M+H]
+。
【0230】
ステップ4で、化合物22c(200mg、0.98mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、2.45mL、0.98mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、前記反応液にDCC(203mg、0.98mmol)を加え、80℃下で1時間反応させる。LC−MSにより中間体が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して化合物22d(200mg)を得る。収率は56%である。
ESI−MS(m/z):365.4[M+H]
+。
【0231】
ステップ5で、化合物22d(200mg、0.55mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(105mg、2.75mmol)を加え、0℃下で徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、60℃下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、徐々に飽和亜硫酸ナトリウム溶液(5mL)を滴加した後、飽和ブライン溶液(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×5)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対し逆相分取HPLCにより分離することで精製して、白色の固体の化合物22(64mg)を得る。収率は30%である。
ESI−MS(m/z):383.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.85(s,1H),7.90(s,1H),7.65(s,1H),7.30(s,1H),6.66(s,1H),5.03−4.92(m,1H),4.70−4.52(m,3H),4.48−4.39(m,1H),2.60−2.56(m,1H),2.36−2.27(m,1H),2.18(s,3H),1.46(d,J=6.6Hz,3H),1.36(t,J=7.1Hz,4H)。
【0232】
(実施例23)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
化合物23の合成手順は以下のとおりである。
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.49mmol)、化合物23a(514mg、4.99mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.03g、7.48mmol)を加え、70℃下で反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、炭酸セシウム(2.43g、7.48mmol)を加え、引き続き70℃下で攪拌し(約2時間)、TLCにより中間体が反応が完了したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、酢酸エチルでケーキをリンスし、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、赤色の固体の化合物23b(517mg)を得る。収率は84%である。
【0234】
ステップ2で、化合物23b(517mg、2.09mmol)をメタノール(30mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.82g、10.46mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、濃縮してメタノールを除去し、次に水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、回転蒸発して、淡黄色の固体の化合物23c(414mg)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):296.7[M+H]
+。
【0235】
ステップ3で、化合物23c(414mg、1.91mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、4.8mL、1.91mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。DCC(394mg、1.91mmol)を加え、80℃下で2時間反応させる。LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認したら、反応液を濃縮して、粗生成物として褐色の油性液体の化合物23d(990mg)を得る。
ESI−MS(m/z):492.6[M+MeOH]
+。
【0236】
ステップ4で、化合物23d(155mg、ステップ3の反応で得る)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(60mg、1.51mmol)を加え、徐々に30%過酸化水素(0.6mL)を滴加し、滴加完了後、50℃下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液を濾過し、濾液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物23(38mg)を得る。
ESI−MS(m/z):397.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.70(br s,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.34(s,1H),7.31(s,1H),6.64(s,1H),4.74−4.54(m,4H),4.32−4.25(m,1H),2.19(s,3H),1.86−1.69(m,2H),1.55−1.41(m,2H),1.36(t,J=7.1Hz,3H),0.93(t,J=7.3Hz,3H)。
【0237】
(実施例24)
(S)−3−ベンジル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
化合物24の合成手順は以下のとおりである。
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.49mmol)、化合物24a(754mg、4.99mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.03g、7.48mmol)を加え、70℃下で反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、炭酸セシウム(2.43g、7.48mmol)を加え、引き続き70℃下で攪拌し(約2時間)、TLCにより中間体が反応が完了したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、液体がなくなるまで濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、赤色の固体の化合物24b(570mg)を得る。収率は73%である。
【0239】
ステップ2で、化合物24b(570mg、1.93mmol)をメタノール(30mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.68g、9.65mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、濃縮してメタノールを除去し、次に水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、淡黄色の固体の化合物24c(431mg)を得る。収率は85%である。
【0240】
ステップ3で、化合物24c(431mg、1.62mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、4.0mL、1.62mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、DCC(335mg、1.62mmol)を加え、80℃下で2時間反応させる。LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認したら、反応液に対し回転蒸発して、粗生成物として褐色の油性液体の化合物24d(820mg)を得る。
ESI−MS(m/z):427.4[M+H]
+。
更なる処理をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0241】
ステップ4で、化合物24d(118mg、ステップ3の反応で得る)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(55mg、1.38mmol)を加え、温度を50℃に上げて、徐々に30%過酸化水素(0.6mL)を滴加し、滴加完了後、50℃下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液を濾過し、濾液に対し酸性逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物24(22mg)を得る。2つのステップの収率は21%である。
ESI−MS(m/z):445.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.66(br s,1H),8.39(s,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.42−7.28(m,4H),7.27−7.19(m,3H),6.63(s,1H),4.86(br s,1H),4.73−4.54(m,2H),4.44(d,J=11.9Hz,1H),4.25(d,J=11.8Hz,1H),3.24−3.19(m,1H),3.05−2.96(m,1H),2.20(s,3H),1.37(t,J=7.1Hz,3H)。
【0242】
(実施例25)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
化合物25の合成手順は以下のとおりである。
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
ステップ1で、化合物25a(4g、19.68mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、4Nの塩酸ジオキサン溶液(10mL)を加え、室温下で2時間攪拌する。反応系を濃縮して溶媒を除去し、残留物に石油エーテル(20mL)を加え、攪拌して白色の固体が生成したら、濾過し、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物25b(1.8g)を得る。収率は65%である。
【0244】
ステップ2で、化合物1f(1.3g、6.48mmol)、化合物25b(1.8g、12.96mmol)をアセトニトリル(15mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.69g、19.45mmol)を加え、70℃下で一晩反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、濾液に対し回転蒸発して、黄色の固体の化合物25c(1.6g)を得る。収率は92%である。
【0245】
ステップ3で、化合物25c(1.6g、5.99mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(3.9g、11.97mmol)を加え、70℃下で3時間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、濾過して炭酸セシウムを除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、黄色の固体の化合物25d(1.3g)を得る。収率は88%である。
【0246】
ステップ4で、化合物25d(700mg、2.83mmol)をメタノール(20mL)と水酸化アンモニウム(5mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.48g、8.49mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、反応液が黄色からピンク色に変わる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液に対し回転蒸発して、赤色の固体の化合物25e(510mg)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):218.6[M+H]
+。
【0247】
ステップ5で、化合物25e(200mg、0.92mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、2.5mL、1.01mmol)を加え、室温下で10分間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。DCC(209mg、1.01mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認する。直接、反応液を濃縮して、粗生成物として赤色の油性物の化合物25f(300mg)を得る。
ESI−MS(m/z):379.5[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0248】
ステップ6で、化合物25f(300mg、ステップ5の反応で得る)をジメチルスルホキシド(4mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(87mg、2.19mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に30%過酸化水素(1.5mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液を濾過し、濾液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物25(117mg)を得る。2つのステップの収率は32%である。
ESI−MS(m/z):397.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.75(s,1H),8.15(s,1H),7.91(s,1H),7.60(s,1H),7.32(s,1H),7.30(s,1H),6.63(s,1H),4.80(d,J=12.0Hz,1H),4.68−4.54(m,2H),4.47−4.40(m,1H),4.18(dd,J=12.5 and 3.5Hz,1H),2.35−2.24(m,1H),2.18(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.01(d,J=6.9Hz,3H),0.94(d,J=6.9Hz,3H)。
【0249】
(実施例26)
(S)−3−エチル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
化合物26の合成手順は以下のとおりである。
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
ステップ1で、化合物26a(444mg、4.99mmol)、化合物1f(500mg、2.49mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(861mg、6.23mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。炭酸セシウム(1.62g、4.99mmol)を加え、引き続き70℃下で2時間攪拌する。TLCにより中間体が完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、濾液を濃縮して、黄色の固体の化合物26b(500mg)を得る。更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0251】
ステップ2で、化合物26b(500mg、ステップ1の反応で得る)をメタノール(20mL)と水酸化アンモニウム(5mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.49g、8.58mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、溶媒を除去して、赤色の固体の化合物26c(250mg)を得る。
ESI−MS(m/z):204.6[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0252】
ステップ3で、化合物26c(250mg、ステップ2の反応で得る)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、3.4mL、1.35mmol)を加え、室温下で20分間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、DCC(279mg、1.35mmol)を加え、80℃下で2時間反応させる。LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認したら、濃縮し、溶媒を除去して、粗生成物として褐色の油性物の化合物26d(400mg)を得る。
ESI−MS(m/z):365.5[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0253】
ステップ4で、化合物26d(400mg、1.10mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(131mg、3.29mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液を濾過し、濾液に対し酸性逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物26(145mg)を得る。4つのステップの収率は15%である。
ESI−MS(m/z):383.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.73(s,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.34(s,1H),7.31(s,1H),6.64(s,1H),4.74−4.50(m,4H),4.32−4.25(m,1H),2.19(s,3H),1.93−1.75(m,2H),1.37(t,J=7.1Hz,3H),1.00(t,J=7.5Hz,3H)。
【0254】
(実施例27)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
化合物27の合成手順は以下のとおりである。
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
ステップ1で、化合物27a(500mg、2.49mmol)、化合物1f(514mg、4.99mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(861mg、6.23mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。炭酸セシウム(1.62g、4.99mmol)を加え、引き続き70℃下で2時間攪拌し、TLCにより中間体が完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、黄色の固体の化合物27b(550mg)を得る。収率は89%である。
【0256】
ステップ2で、化合物27b(550mg、2.22mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.55g、8.9mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液に水20mLを加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、溶媒を除去して、赤色の固体の化合物27c(250mg)を得る。
ESI−MS(m/z):218.7[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0257】
ステップ3で、化合物27c(250mg、ステップ2の反応で得る)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、3.2mL、1.28mmol)を加え、室温下で20分間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、DCC(261mg、1.26mmol)を加え、80℃下で2時間反応させる。LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認したら、溶媒を回転蒸発して、粗生成物として赤色の油性物の化合物27d(390mg)を得る。
ESI−MS(m/z):379.5[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0258】
ステップ4で、化合物27d(390mg、ステップ3の反応で得る)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(123mg、3.09mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濾過し、濾液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物27(100mg)を得る。3つのステップの収率は12%である。
ESI−MS(m/z):397.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.87(br s,1H),7.92(s,1H),7.67(s,1H),7.40−7.27(m,2H),6.71(s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),4.15(s,2H),3.97(s,2H),2.19(s,3H),1.36(t,J=7.1Hz,3H),1.10(s,6H)。
【0259】
(実施例28)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3H−5−オキサ−1,2a−ジアザスピロ[アセナフチレン−4,1’−シクロプロパン]−1,2a
1(5a),6,8−テトラエン−7−カルボキサミド
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
化合物28の合成手順は以下のとおりである。
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
ステップ1で、化合物28a(500mg、2.49mmol)、化合物1f(434mg、4.99mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(861mg、6.23mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。炭酸セシウム(1.62g、4.99mmol)を加え、引き続き70℃下で24時間攪拌する。TLCにより中間体が完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、黄色の固体の化合物28b(180mg)を得る。収率は31%である。
【0261】
ステップ2で、化合物28b(180mg、2.14mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(407mg、2.34mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応液に水20mLを加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して、赤色の固体の化合物28c(120mg)を得る。
ESI−MS(m/z):202.5[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0262】
ステップ3で、化合物28c(120mg、ステップ2の反応で得る)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、1.6mL、0.65mmol)を加え、室温下で20分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。DCC(135mg、0.66mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物が生成したことを確認したら、濃縮し、溶媒を除去して、粗生成物として褐色の油性物の化合物28d(200mg)を得る。
ESI−MS(m/z):363.4[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0263】
ステップ4で、化合物28d(200mg、ステップ3の反応で得る)をジメチルスルホキシド(4mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(66mg、1.66mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に30%過酸化水素(1mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液を濾過し、濾液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物28(52mg)を得る。3つのステップの収率は6%である。
ESI−MS(m/z):381.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.65(br s,1H),7.91(s,1H),7.63(s,1H),7.31(s,1H),7.28(s,1H),6.66(s,1H),4.60(q,J=7.1Hz,2H),4.25(s,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.15−1.09(m,2H),1.06−0.99(m,2H)。
【0264】
(実施例29)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−メチル−3−((メチル(フェネチル)アミノ)メチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
化合物29の合成手順は以下のとおりである。
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
ステップ1で、化合物3(50mg、0.13mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(73mg、0.72mmol)、メタンスルホン酸無水物(67mg、0.38mmol)を加える。室温下で30分間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(20mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物29a(30mg)を得る。
ESI−MS(m/z):477[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0266】
ステップ2で、化合物29a(30mg、ステップ1の反応で得る)をアセトニトリル(3mL)に溶解した後、炭酸カリウム(17mg、0.13mmol)、化合物29b(43mg、0.31mmol)を加える。40℃下で5時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(20mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、残留物に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物29(5mg)を得る。2つのステップの収率は7%である。
ESI−MS(m/z):516.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.45(t,J=6.5Hz,1H),7.84(s,1H),7.69(s,1H),7.31−7.24(m,2H),7.23−7.15(m,5H),6.45(s,1H),4.41(d,J=11.7Hz,1H),4.35−4.22(m,2H),3.98(d,J=11.6Hz,1H),3.84−3.74(m,1H),3.50−3.40(m,4H),2.93(s,3H),2.86(t,J=7.9Hz,2H),2.12(s,3H),1.56(s,3H),1.21(t,J=7.2Hz,3H)。
【0267】
(実施例30)
(S)−3−((ベンジルオキシ)メチル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
化合物30の合成手順は以下のとおりである。
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0268】
ステップ1で、化合物1f(500mg、2.49mmol)、化合物30a(903mg、4.99mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.03g、7.48mmol)を加え、70℃下で反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、炭酸セシウム(2.43g、7.48mmol)を加え、引き続き70℃下で約2時間攪拌し、TLCにより中間体が完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、濾過して固体を除去し、酢酸エチルでケーキをリンスし、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、黄色の固体の化合物30b(670mg)を得る。収率は83%である。
【0269】
ステップ2で、化合物30b(670mg、1.94mmol)をメタノール(30mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.69g、9.70mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させる。TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、濃縮してメタノールを除去し、次に水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して、赤色の固体の化合物30c(540mg)を得る。
ESI−MS(m/z):296.7[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0270】
ステップ3で、化合物30c(100mg、ステップ2の反応で得る)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、0.85mL、0.338mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。DCC(70mg、0.34mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認したら、濃縮し、溶媒を除去して、粗生成物として褐色の油性液体の化合物30d(220mg)を得る。
ESI−MS(m/z):457.6[M+H]
+。
更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0271】
ステップ4で、化合物30d(220mg、ステップ3の反応で得る)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(60mg、1.49mmol)を加え、温度を50℃に上げて、徐々に30%過酸化水素(0.6mL)を滴加し、滴加完了後、50℃下で30分間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。室温に冷却し、反応液を濾過し、濾液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物30(30mg)を得る。3つのステップの収率は16%である。
ESI−MS(m/z):475.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.58(s,1H),7.94(s,1H),7.60(s,1H),7.44−7.18(m,7H),6.58(s,1H),4.80(br s,1H),4.75(d,J=12.0Hz,1H),4.66−4.45(m,4H),4.37(d,J=11.5Hz,1H),3.88−3.71(m,2H),2.18(s,3H),1.33(t,J=6.8Hz,3H)。
【0272】
(実施例31)
(S)−3−(3−シンナムアミドプロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
化合物31の合成手順は以下のとおりである。
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
ステップ1で、ケイ皮酸(化合物31a、45mg、0.30mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、室温下でHATU(154mg、0.41mmol)、HOBt(28mg、0.20mmol)を加え、窒素保護下で30分間攪拌した後、トリエチルアミン(123mg、1.22mmol)を加え、室温下で10分間攪拌した後、化合物4a(100mg、0.20mmol)を加える。室温下で反応液を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物31(22mg)を得る。収率は13%である。
ESI−MS(m/z):542.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.71(br s,1H),8.12(s,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.52(d,J=7.0Hz,2H),7.45−7.33(m,5H),7.31(s,1H),6.64(s,1H),6.55(d,J=16.0Hz,1H),4.73−4.52(m,4H),4.28(d,J=11.0Hz,1H),3.26−3.15(m,2H),2.14(s,3H),1.90−1.79(m,2H),1.68−1.57(m,2H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0274】
(実施例32)
ピリジン−3−イルメチル(S)−(3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)カルバメート
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
化合物32の合成手順は以下のとおりである。
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0275】
ステップ1で、化合物4a(100mg)、化合物8b(103mg、0.51mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(77mg、0.76mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(77mg、0.51mmol)を加え、50℃下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液に水(15mL)を加えた後、酢酸エチルで抽出して(15mL×3)分液し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物32(18mg)を得る。
ESI−MS(m/z):547.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO)δ 12.61(br s,1H),8.53(s,1H),8.51(s,1H),8.34(s,1H),7.93(s,1H),7.70(d,J=7.2Hz,1H),7.60(s,1H),7.39−7.26(m,4H),6.65(s,1H),5.10−4.95(m,2H),4.71−4.50(m,4H),4.26(d,J=11.5Hz,1H),3.13−2.97(m,2H),2.17(s,3H),1.84−1.77(m,2H),1.62−1.53(m,2H),1.35(t,J=6.2Hz,3H)。
【0276】
(実施例33)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(3−(2−フェノキシアセトアミド)プロピル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
化合物33の合成手順は以下のとおりである。
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
ステップ1で、化合物33a(58mg、0.38mmol)、HATU(144mg、0.38mmol)、HOBt(26mg、0.19mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、室温下で30分間攪拌した後、トリエチルアミン(57mg、0.57mmol)を加え、10分間攪拌して、化合物4a(100mg)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより原料の反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物33(15mg)を得る。
ESI−MS(m/z):546.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO)δ 12.71(s,1H),8.11−8.04(m,1H),7.93(s,1H),7.61(s,1H),7.35(s,1H),7.30(s,1H),7.27−7.20(m,2H),6.97−6.85(m,3H),6.66(s,1H),4.72−4.55(m,4H),4.45−4.35(m,2H),4.26(d,J=11.5Hz,1H),3.26−3.19(m,1H),3.18−3.11(m,1H),2.17(s,3H),1.84−1.70(m,2H),1.68−1.54(m,2H),1.36(t,J=7.0Hz,3H)。
【0278】
(実施例34)
2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)メチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
化合物34の合成手順は以下のとおりである。
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0279】
ステップ1で、化合物29a(50mg、0.11mmol)をアセトニトリル(3mL)に溶解し、炭酸カリウム(29mg、0.21mmol)、化合物34a(397mg、2.62mmol)を加える。40℃下で3時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。水(10mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対し分取HPLCにより精製して、化合物34(14mg)を得る。収率は26%である。
ESI−MS(m/z):532.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.52(t,J=6.5Hz,1H),7.84(s,1H),7.70(s,1H),7.31(d,J=8.5Hz,2H),7.22(s,1H),7.18(s,1H),6.88(d,J=8.6Hz,2H),6.46(s,1H),4.46(d,J=11.6Hz,1H),4.36−4.19(m,4H),4.03(d,J=11.7Hz,1H),3.92−3.81(m,1H),3.74(s,3H),3.58−3.48(m,1H),2.71(s,3H),2.11(s,3H),1.68(s,3H),1.21(t,J=7.1Hz,3H)。
【0280】
(実施例35)
(S,E)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(4−(3−(ピリジン−3−イル)アクリルアミド)ブチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
化合物35の合成手順は以下のとおりである。
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
ステップ1で、化合物18a(30mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物35a(11mg、0.07mmol)、HATU(27mg、0.07mmol)、HOBt(9mg、0.07mmol)、トリエチルアミン(21mg、0.21mmol)をこの順に加え、室温で一晩攪拌した後、TLCにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、化合物35(8mg)を得る。
ESI−MS(m/z):557.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.72(s,1H),8.74(s,1H),8.55(d,J=4.7Hz,1H),8.16(t,J=5.6Hz,1H),8.03−7.91(m,2H),7.60(s,1H),7.49−7.40(m,2H),7.36−7.30(m,2H),6.69(d,J=16.0Hz,1H),6.63(s,1H),4.70−4.56(m,4H),4.28(d,J=11.3Hz,1H),3.23−3.14(m,2H),2.16(s,3H),1.88−1.78(m,2H),1.59−1.46(m,4H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0282】
(実施例36)
(S,E)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(4−(3−(ピリジン−4−イル)アクリルアミド)ブチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
化合物36の合成手順は以下のとおりである。
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0283】
ステップ1で、化合物18a(30mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物36a(11mg、0.07mmol)、HATU(27mg、0.07mmol)、HOBt(9mg、0.07mmol)、トリエチルアミン(21mg、0.21mmol)をこの順に加え、室温下で一晩攪拌した後、TLCにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、化合物36(8mg)を得る。
ESI−MS(m/z):557.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(s,1H),8.67(s,2H),8.28(s,1H),7.94(s,1H),7.65−7.57(m,3H),7.38(d,J=15.5Hz,1H),7.35−7.30(m,2H),6.85(d,J=16.2Hz,1H),6.64(s,1H),4.70−4.57(m,4H),4.28(d,J=11.6Hz,1H),3.25−3.15(m,2H),2.16(s,3H),1.86−1.80(m,2H),1.60−1.45(m,4H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0284】
(実施例37)
(S,E)−3−(2−(3−(4−シアノフェニル)アクリルアミド)エチル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
化合物37の合成手順は以下のとおりである。
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
ステップ1で、化合物7a(75mg)、化合物37a(30mg、0.17mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、HATU(72mg、0.19mmol)、HOBt(26mg、0.19mmol)、トリエチルアミン(53mg、0.52mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物37(25mg)を得る。
ESI−MS(m/z):553.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.65(br s,1H),8.42(t,J=5.9Hz,1H),7.94(s,1H),7.89(d,J=7.9Hz,2H),7.77(d,J=8.0Hz,2H),7.60(s,1H),7.50(d,J=15.8Hz,1H),7.36(s,1H),7.33(s,1H),6.77(d,J=15.8Hz,1H),6.65(s,1H),4.80−4.69(m,2H),4.59(q,J=7.5Hz,2H),4.32(d,J=11.5Hz,1H),3.53−3.47(m,1H),2.05(s,3H),2.03−1.91(m,2H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0286】
(実施例38)
(S,E)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(2−(3−(3−フルオロフェニル)アクリルアミド)エチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
化合物38の合成手順は以下のとおりである。
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
ステップ1で、化合物7a(78mg)、化合物38a(30mg、0.18mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、HATU(75mg、0.20mmol)、HOBt(27mg、0.20mmol)、トリエチルアミン(55mg、0.54mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物38(20mg)を得る。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(br s,1H),8.34(t,J=5.7Hz,1H),7.95(s,1H),7.60(s,1H),7.50−7.40(m,4H),7.37(s,1H),7.33(s,1H),7.23(t,J=8.8Hz,1H),6.73−6.62(m,2H),4.76(d,J=11.5Hz,1H),4.71(br s,1H),4.58(q,J=7.5Hz,2H),4.32(d,J=11.0Hz,1H),3.52−3.43(m,1H),2.06(s,3H),2.03−1.93(m,2H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0288】
(実施例39)
(S,E)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(2−(3−(2−メトキシフェニル)アクリルアミド)エチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
化合物39の合成手順は以下のとおりである。
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
ステップ1で、化合物7a(73mg)、化合物39a(30mg、0.17mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、HATU(70mg、0.18mmol)、HOBt(25mg、0.18mmol)、トリエチルアミン(51mg、0.51mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物39(21mg)を得る。
ESI−MS(m/z):558.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(br s,1H),8.30(t,J=5.8Hz,1H),7.95(s,1H),7.69(d,J=15.9Hz,1H),7.60(s,1H),7.53(d,J=7.6Hz,1H),7.42−7.31(m,3H),7.08(d,J=8.3Hz,1H),6.99(t,J=7.5Hz,1H),6.70−6.62(m,2H),4.79−4.67(m,2H),4.64−4.55(m,2H),4.36−4.29(m,1H),3.86(s,3H),3.51−3.42(m,1H),3.32(s,1H),2.06(s,3H),2.04−1.98(m,1H),1.97−1.90(m,1H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0290】
(実施例40)
(S,E)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(2−(3−(ピリジン−3−イル)アクリルアミド)エチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
化合物40の合成手順は以下のとおりである。
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
ステップ1で、化合物7a(133mg)、化合物40a(50mg、0.33mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、HATU(127mg、0.33mmol)、HOBt(45mg、0.33mmol)、トリエチルアミン(102mg、1mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物40(17mg)を得る。
ESI−MS(m/z):529.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.73(br s,1H),8.77(s,1H),8.56(d,J=4.7Hz,1H),8.38(t,J=5.8Hz,1H),8.00(d,J=8.0Hz,1H),7.95(s,1H),7.61(s,1H),7.52−7.44(m,2H),7.37(s,1H),7.33(s,1H),6.74(d,J=16.0Hz,1H),6.66(s,1H),4.76(d,J=11.5Hz,1H),4.71(br s,1H),4.58(q,J=7.5Hz,2H),4.32(d,J=10.5Hz,1H),3.53−3.43(m,1H),2.05(s,3H),2.03−1.92(m,2H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0292】
(実施例41)
ピリジン−2−イルメチル(S)−(3−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)カルバメート
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
化合物41の合成手順は以下のとおりである。
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
ステップ1で、化合物4a(100mg)、化合物9b(103mg、0.51mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(64mg、0.64mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(77mg、0.51mmol)を加え、50℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液に水(15mL)を加えた後、酢酸エチルで抽出して(15mL×3)分液し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、白色の固体の化合物41(15mg)を得る。
ESI−MS(m/z):547.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO)δ 8.49(d,J=3.9Hz,1H),7.92(s,1H),7.73(t,J=7.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.40−7.22(m,5H),6.64(s,1H),5.11−4.95(m,2H),4.69−4.54(m,4H),4.26(d,J=12.0Hz,1H),3.12−3.01(mbr,2H),2.16(s,3H),1.86−1.78(m,2H),1.67−1.56(m,2H),1.35(t,J=7.5Hz,3H)。
【0294】
(実施例42)
フェネチル(S)−(2−(7−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)エチル)カルバメート
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
化合物42の合成手順は以下のとおりである。
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
ステップ1で、CDI(38mg、0.24mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、フェニルエタノール(化合物42a、28mg、0.23mmol)を加え、室温下で1時間攪拌する。TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。化合物7a(50mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解して前記反応系に加えた後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(35mg、0.23mmol)、トリエチルアミン(29mg、0.29mmol)を加え、50℃下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の粉末の化合物42(18mg)を得る。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.72(br s,1H),7.92(s,1H),7.60(s,1H),7.34(s,1H),7.32−7.15(m,6H),6.68(s,1H),4.71−4.55(m,4H),4.26(d,J=11.5Hz,1H),4.20−4.08(m,2H),3.23−3.16(m,1H),3.15−3.07(m,1H),2.85(t,J=7.0Hz,2H),2.16(s,3H),1.98−1.82(m,2H),1.35(t,J=7.1Hz,3H)。
【0296】
(実施例43)
ベンジル(S)−(3−(8−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[1,5,4−de]キノキサリン−4−イル)プロピル)カルバメート
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
化合物43の合成手順は以下のとおりである。
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
ステップ1で、化合物43a(10.0g、40.6mmol)をメタノール(200mL)に溶解し、濃硫酸(2mL)を加え、反応液を還流させながら16時間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応系を濃縮し、残留物を水(20mL)に加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、それぞれ飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、黄色の固体の化合物43b(8.2g)を得る。収率は78%である。
【0298】
ステップ2で、化合物43b(4.0g、15.4mmol)、化合物N’−Cbz−L−オルニチン(化合物43c、4.9g、18.5mmol)、トリエチルアミン(3.1g、30.8mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、80℃下で3時間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応系を濃縮して、赤色の油性物の化合物43d(4.3g)を得る。更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):490.9[M+H]
+。
【0299】
ステップ3で、化合物43d(4.3g、ステップ2の反応で得る)、鉄粉(0.94g、16.7mmol)を酢酸(30mL)に加え、80℃下で3時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、それぞれ飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=8:1)により精製して、赤色の油性液体の化合物43e(3.9g)を得る。2つのステップの収率は57%である。
ESI−MS(m/z):443.0[M+H]
+。
【0300】
ステップ4で、化合物43e(3.9g、8.85mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、室温下でボランジメチルスルフィド錯体溶液(2Nのテトラヒドロフラン溶液、8.8mL、17.6mmol)を滴加した後、70℃に上げて2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、赤色の油性物の化合物43f(1.3g)を得る。収率は34%である。
ESI−MS(m/z):429.0[M+H]
+。
【0301】
ステップ5で、化合物43f(1.6g、3.73mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.4g、7.48mmol)、ヨードメタン(0.8g、5.6mmol)を加えた後、90℃に上げて8時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、水(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出する(15mL×4)。有機相を合わせ、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、赤色の油性物の化合物43g(1.3g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):443.0[M+H]
+。
【0302】
ステップ6で、化合物43g(2.6g、5.88mmol)をメタノール(50mL)と水酸化アンモニウム(18mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(10.2g、58.8mmol)の水溶液(20mL)を滴加した後、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を水(200mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(80mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製して、赤色の油性物の化合物43h(1.7g)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):413.0[M+H]
+。
【0303】
ステップ7で、化合物43h(250mg、0.61mmol)を1,4−ジオキサン溶液(10mL)に溶解し、化合物17e(0.4Nのジオキサン溶液、1.7mL、0.67mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。EDCI(140mg、0.15mmol)を加え、80℃下で4時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を室温に冷却し、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(30mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製して、褐色の固体の化合物43i(190mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):574.0[M+H]
+。
【0304】
ステップ8で、化合物43i(260mg、0.45mmol)をメタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合溶液に溶解しし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液(1.82mL、1.82mmol)を滴加し、室温下で48時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物を水に溶解し、2Nの塩酸水溶液でpHを3〜4に調整し、固体が生成し、濾過し、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物43j(165mg)を得る。収率は65%である。
【0305】
ステップ9で、化合物43j(150mg、0.27mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、塩化アンモニウム(143mg、2.68mmol)、EDCI(77mg、0.40mmol)、HOBt(54mg、0.40mmol)、DIPEA(104mg、0.81mmol)を加え、室温下で反応系を一晩攪拌した後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対し分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物43(22mg)を得る。収率は15%である。
ESI−MS(m/z):559.4[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.61(s,1H),7.87(s,1H),7.38(s,1H),7.33−7.21(m,6H),7.07(s,1H),6.61(s,1H),5.04−4.92(m,2H),4.69−4.54(m,3H),3.43(d,J=12.0Hz,1H),3.25(d,J=11.6Hz,1H),3.10−3.00(m,2H),2.98(s,3H),2.16(s,3H),1.84−1.69(m,2H),1.66−1.50(m,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0306】
(実施例44)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
化合物44の合成手順は以下のとおりである。
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
ステップ1で、化合物27c(600mg、2.76mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(1.46g、13.81mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液を濃縮し、粗生成物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物44a(500mg)を得る。収率は74%である。
ESI−MS(m/z):243.2[M+H]
+。
【0308】
ステップ2で、化合物44a(50mg、0.21mmol)、1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(39mg、0.22mmol)、HATU(94mg、0.24mmol)、HOAt(33mg、0.24μmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.62mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、粗生成物80mgを得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):397.2[M+H]
+。
【0309】
ステップ3で、ステップ2で得た粗生成物(80mg)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(24mg、0.60mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相HPLCにより精製して、白色の固体の化合物44(17mg)を得る。2つのステップの収率は20%である。
ESI−MS(m/z):415.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.96(br s,1H),7.94(s,1H),7.66(d,J=1.5Hz,1H),7.34(d,J=1.5Hz,1H),4.55(q,J=7.0Hz,2H),4.15(s,2H),3.96(s,2H),2.16(s,3H),1.34(t,J=7.0Hz,3H),1.08(s,6H)。
【0310】
(実施例45)
1−(4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
化合物45の合成手順は以下のとおりである。
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
ステップ1で、化合物44a(50mg、0.20mmol)、4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(42mg、0.22mmol)、HATU(94mg、0.24mmol)、HOAt(33mg、0.24mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.62mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、粗生成物80mgを得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):413.3[M+H]
+。
【0312】
ステップ2で、ステップ1で得た粗生成物(80mg)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(23mg、0.58mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物45(13mg)を得る。2つのステップの収率は15%である。
ESI−MS(m/z):431.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 13.02(s,1H),7.95(s,1H),7.67(d,J=1.5Hz,1H),7.40−7.30(m,2H),4.59(q,J=7.0Hz,2H),4.15(s,2H),4.01(s,2H),2.17(s,3H),1.36(t,J=7.0Hz,3H),1.08(s,6H)。
【0313】
(実施例46)
1−(4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
化合物46の合成手順は以下のとおりである。
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
ステップ1で、化合物44a(50mg、0.20mmol)、4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(52mg、0.22mmol)、HATU(94mg、0.24mmol)、HOAt(33mg、0.24mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.62mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、化合物46a(粗生成物、90mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):457.4[M+H]
+。
【0315】
ステップ2で、化合物46a(80mg、ステップ1で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(23mg、0.59mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物46(7mg)を得る。2つのステップの収率は7%である。
ESI−MS(m/z):475.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.96(br s,1H),7.94(s,1H),7.68(s,1H),7.40−7.30(m,2H),4.59(q,J=7.0Hz,2H),4.15(s,2H),4.04(s,2H),2.17(s,3H),1.36(t,J=7.0Hz,3H),1.08(s,6H)。
【0316】
(実施例47)
(S)−3−エチル−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
化合物47の合成手順は以下のとおりである。
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
ステップ1で、化合物26c(1.0g、4.92mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、臭化シアン(2.61g、24.6mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、粗生成物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、略白色の固体の化合物47a(1.0g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):229.2[M+H]
+。
【0318】
ステップ2で、化合物47a(50mg、0.21mmol)、1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(41mg、0.24mmol)、HATU(99mg、0.26mmol)、HOAt(35mg、0.26mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.65mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、化合物47b(粗生成物、80mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):383.3[M+H]
+。
【0319】
ステップ3で、化合物47b(80mg、ステップ2で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(25mg、0.62mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物47(18mg)を得る。2つのステップの収率は20%である。
ESI−MS(m/z):401.1[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.60(br s,1H),7.94(s,1H),7.59(s,1H),7.38−7.30(m,2H),4.66(dd,J=12.0,1.5Hz,1H),4.63−4.56(m,1H),4.56−4.47(m,2H),4.27(dd,J=12.0,3.0Hz,1H),2.16(s,3H),1.92−1.79(m,2H),1.34(t,J=7.0Hz,3H),0.98(t,J=7.5Hz,3H)。
【0320】
(実施例48)
(S)−2−(4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−エチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
化合物48の合成手順は以下のとおりである。
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
ステップ1で、化合物47a(50mg、0.22mmol)、4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(45mg、0.24mmol)、HATU(99mg、0.26mmol)、HOAt(35mg、0.26mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.65mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、化合物48a(粗生成物、80mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):399.3[M+H]
+。
【0322】
ステップ2で、化合物48a(80mg、ステップ1で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(24mg、0.60mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物48(24mg)を得る。2つのステップの収率は29%である。
ESI−MS(m/z):417.4[M+H]
+;
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.85(br s,1H),7.95(s,1H),7.60(s,1H),7.40−7.31(m,2H),4.72−4.67(m,1H),4.67−4.59(m,1H),4.59−4.51(m,2H),4.27(dd,J=12.0,3.0Hz,1H),2.16(s,3H),1.94−1.86(m,1H),1.85−1.75(m,1H),1.37(t,J=7.0Hz,3H),0.98(t,J=7.5Hz,3H)。
【0323】
(実施例49)
(S)−2−(4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−エチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
化合物49の合成手順は以下のとおりである。
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
ステップ1で、化合物47a(50mg、0.22mmol)、4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(56mg、0.24mmol)、HATU(99mg、0.26mmol)、HOAt(35mg、0.26mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.09mL、0.65mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、化合物49a(粗生成物、90mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):443.2[M+H]
+。
【0325】
ステップ2で、化合物49a(90mg、ステップ1で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(24mg、0.61mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物49(46mg)を得る。2つのステップの収率は49%である。
ESI−MS(m/z):463.4[M+H]
+;
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.87(s,1H),7.94(s,1H),7.61(s,1H),7.40−7.30(m,2H),4.75−4.51(m,4H),4.27(dd,J=12.0,3.0Hz,1H),2.17(s,3H),1.94−1.87(m,1H),1.84−1.75(m,1H),1.37(t,J=7.0Hz,3H),0.99(t,J=7.5Hz,3H)。
【0326】
(実施例50)
(S)−3−(3−アミノプロピル)−2−(3−メチル−1−(ペント−4−エン−1−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
化合物50の合成手順は以下のとおりである。
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
ステップ1で、化合物1j(3.0g、7.66mmol)、化合物50a(1.56g、8.05mmol)をTHF(30mL)に溶解し、HATU(3.21g、8.43mmol)、HOAt(1.15g、8.43mmol)、TEA(2.12mL、15.33mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、酢酸エチル(100mL)で残留物を分散させ、飽和塩化アンモニウム溶液、飽和塩化ナトリウム溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過し濃縮して、乾燥した化合物50b(粗生成物、4.0g)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):568.5[M+H]
+。
【0328】
ステップ2で、化合物50b(4.0g、ステップ1で得る)をDMSO(40mL)に溶解し、NaOH(845mg、21mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、10mL)を滴加し、60℃下で10分間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、BOC酸無水物(2.31g、10.57mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより完全に転化したことを確認する。反応液を水(150mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し、飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物50c(1.8g)を得る。2つのステップの収率は40%である。
ESI−MS(m/z):552.4[M+H]
+。
【0329】
ステップ3で、化合物50c(1.8g、3.26mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL)を加え、室温下で4時間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液を減圧濃縮して、白色の固体の化合物50(1.5g)を得る。収率は94%である。
ESI−MS(m/z):452.4[M+H]
+;
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.44(s,1H),7.92(s,1H),7.60(s,1H),7.40−7.20(m,2H),6.67(s,1H),5.90−5.75(m,1H),5.07−5.00(m,1H),4.97(d,J=10.5Hz,1H),4.70−4.55(m,4H),4.37−4.20(m,1H),2.80−2.70(m,2H),2.19(s,3H),2.04(q,J=7.0Hz,2H),1.95−1.80(m,4H),1.70−1.60(m,2H)。
【0330】
(実施例51)
(S)−3−(3−アミノプロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−4−ビニル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
化合物51の合成手順は以下のとおりである。
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
ステップ1で、化合物1j(3.0g、7.66mmol)、化合物51a(1.45g、8.05mmol)をTHF(30mL)に溶解し、HATU(3.21g、8.43mmol)、HOAt(1.15g、8.43mmol)、TEA(2.12mL、15.33mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、酢酸エチル(100mL)で残留物を分散させ、飽和塩化アンモニウム溶液、飽和塩化ナトリウム溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過し、濃縮して、乾燥した化合物51b(粗生成物、4.0g)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):554.8[M+H]
+。
【0332】
ステップ2で、化合物51b(4.0g、ステップ1で得る)をDMSO(40mL)に溶解し、NaOH(845mg、21.14mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、10mL)を滴加し、60℃下で10分間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、BOC酸無水物(2.37g、10.84mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより完全に転化したことを確認する。反応液を水150mLにデカントし、酢酸エチルで抽出し、飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して濃縮する。残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物51c(1.4g)を得る。2つのステップの収率は32%である。
ESI−MS(m/z):538.5[M+H]
+。
【0333】
ステップ3で、化合物51c(1.4g、2.60mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、7mL)を加え、室温下で6時間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液を減圧濃縮して、白色の固体の化合物51(1.1g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):438.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.39(s,1H),7.93(s,1H),7.61(s,1H),7.55−7.45(m,1H),7.40−7.30(m,2H),5.36(dd,J=18.5,2.0Hz,1H),5.23(dd,J=11.5,2.0Hz,1H),4.70−4.61(m,2H),4.59−4.52(m,2H),4.37−4.22(m,1H),2.75−2.58(m,2H),2.28(s,3H),1.85(q,J=8.0Hz,2H),1.75−1.55(m,2H),1.36(t,J=7.0Hz,3H)。
【0334】
(実施例52)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
化合物52の合成手順は以下のとおりである。
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
ステップ1で、化合物1f(2.0g、9.97mmol)、化合物52a(1.36g、14.96mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.45g、24.93mmol)を加え、80℃下で4時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。炭酸セシウム(1.62g、4.99mmol)を加え、引き続き80℃下で一晩攪拌する。反応液を室温に冷却し、濾過して固体を除去し、ジクロロメタンでリンスし、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物52b(800mg)を得る。収率は34%である。
【0336】
ステップ2で、化合物52b(800mg、3.40mmol)をメタノール(20mL)と水酸化アンモニウム(4mL)の混合溶媒に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(1.78g、10.2mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。水(20mL)を加えて反応液を希釈し、減圧濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチルで残った水相を抽出する(15mL×3)。飽和ブライン溶液で有機相を洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、赤色の固体の化合物52c(500mg)を得る。収率は71%である。
ESI−MS(m/z):206.2[M+H]
+。
【0337】
ステップ3で、化合物52c(500mg、2.44mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、2.68mL、2.68mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(513mg、2.68mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の固体の化合物52d(600mg)を得る。収率は67%である。
ESI−MS(m/z):367.4[M+H]
+。
【0338】
ステップ4で、化合物52d(50mg、0.13mmol)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(16mg、0.40mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物52(6mg)を得る。収率は11%である。
ESI−MS(m/z):385.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.64(br s,1H),8.43(s,1H),7.92(s,1H),7.58(s,1H),7.31(s,2H),6.66(s,1H),5.28(br s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),4.45−4.38(m,2H),3.95−3.88(m,1H),3.82−3.75(m,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0339】
(実施例53)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジフルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
化合物53の合成手順は以下のとおりである。
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
ステップ1で、化合物1f(800mg、3.99mmol)、3−アミノ−2,2−ジフルオロ−プロパン−1−オール(化合物53a、509mg、4.59mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.10g、7.98mmol)を加え、70℃下で4時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物53b(350mg)を得る。収率は31%である。
【0341】
ステップ2で、化合物53b(350mg、1.27mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(621mg、1.91mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物53c(200mg)を得る。収率は61%である。
【0342】
ステップ3で、化合物53c(200mg、0.78mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(2mL)の混合溶液に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(409mg、2.35mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物53d(60mg)を得る。収率は34%である。
ESI−MS(m/z):226.1[M+H]
+。
【0343】
ステップ4で、化合物53d(20mg、0.08mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.1mL、0.1mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(20mg、0.10mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮して、化合物53e(粗生成物、30mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):387.3[M+H]
+。
【0344】
ステップ5で、化合物53e(30mg、ステップ4で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(9mg、0.23mmol)を加え、室温下で5分間攪拌し、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物53(18mg)を得る。2つのステップの収率は51%である。
ESI−MS(m/z):405.1[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.97(br s,1H),7.98(s,1H),7.74(s,1H),7.50−7.35(m,2H),6.80(s,1H),4.80−4.68(m,4H),4.60(q,J=7.0Hz,2H),2.18(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0345】
(実施例54)
(S)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
化合物54の合成手順は以下のとおりである。
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
ステップ1で、化合物25e(1.94g、8.94mmol)をメタノール(30mL)に溶解し、臭化シアン(2.84g、26.79mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(80mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(40mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物54a(1.68g)を得る。収率は77%である。
ESI−MS(m/z):243.6[M+H]
+。
【0347】
ステップ2で、化合物54a(300mg、1.24mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(214mg、1.24mmol)、HOBt(84mg、0.62mmol)、HATU(471mg、1.24mmol)、トリエチルアミン(0.52mL、3.72mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(25mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物54b(295mg)を得る。収率は60%である。
ESI−MS(m/z):397.6[M+H]
+。
【0348】
ステップ3で、化合物54b(150mg、0.37mmol)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、NaOH(50mg、1.25mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(1.5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物54(40mg)を得る。収率は26%である。
ESI−MS(m/z):415.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.81(br s,1H),7.91(s,1H),7.58(s,1H),7.42−7.19(m,2H),4.82−4.72(m,1H),4.62−4.45(m,2H),4.40−4.32(m,1H),4.24−4.14(m,1H),2.38−2.28(m,1H),2.13(s,3H),1.32(t,J=7.1Hz,3H),0.99(d,J=6.9Hz,3H),0.89(d,J=6.9Hz,3H)。
【0349】
(実施例55)
(S)−2−(4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
化合物55の合成手順は以下のとおりである。
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
ステップ1で、化合物54a(200mg、0.83mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解し、1−エチル−4−クロロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(155mg、0.83mmol)、HOBt(55mg、0.42mmol)、HATU(315mg、0.83mmol)、トリエチルアミン(0.33mL、2.55mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(25mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物55a(224mg)を得る。収率は66%である。
ESI−MS(m/z):413.6[M+H]
+。
【0351】
ステップ6で、化合物55a(224mg、0.54mmol)をジメチルスルホキシド(4mL)に溶解し、NaOH(65mg、1.62mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物55(45mg)を得る。収率は20%である。
ESI−MS(m/z):431.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.87(br s,1H),7.91(s,1H),7.59(s,1H),7.39−7.20(m,2H),4.82−4.77(m,1H),4.66−4.49(m,2H),4.45−4.37(m,1H),4.27−4.15(m,1H),2.45−2.34(m,1H),2.14(s,3H),1.34(t,J=7.1Hz,3H),1.01(d,J=7.0Hz,3H),0.85(d,J=6.8Hz,3H)。
【0352】
(実施例56)
(S)−2−(4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
化合物56の合成手順は以下のとおりである。
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
ステップ1で、化合物54a(200mg、0.83mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解し、1−エチル−4−ブロモ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(191mg、0.83mmol)、HOBt(55mg、0.42mmol)、HATU(315mg、0.83mmol)、トリエチルアミン(0.33mL、2.55mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(40mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物56a(185mg)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):457.1[M+H]
+。
【0354】
ステップ2で、化合物56a(180mg、0.39mmol)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、NaOH(50mg、1.25mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(1.5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物56(53mg)を得る。収率は29%である。
ESI−MS(m/z):475.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.87(br s,1H),7.91(s,1H),7.59(s,1H),7.46−7.19(m,2H),4.84−4.74(m,1H),4.68−4.50(m,2H),4.48−4.41(m,1H),4.24−4.14(m,1H),2.44−2.37(m,1H),2.15(s,3H),1.34(t,J=7.1Hz,3H),1.02(d,J=6.9Hz,3H),0.84(d,J=6.9Hz,3H)。
【0355】
(実施例57)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
化合物57の合成手順は以下のとおりである。
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
ステップ1で、化合物1f(1.00g、5.00mmol)、化合物3−アミノ−1−プロパノール(562mg、7.50mmol)をアセトニトリル(15mL)に加え到、炭酸カリウム(1.4g、10.00mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物57a(1.05g)を得る。収率は87%である。
ESI−MS(m/z):240.5[M+H]
+。
【0357】
ステップ2で、化合物57a(1.05g、4.39mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.85g、8.78mmol)を加え、70℃下で3時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、シリコーンパッドで反応液を濾過し、ジクロロメタンで固体を洗浄し、濾液を濃縮して、褐色の油性物の化合物57b(880mg)を得る。
ESI−MS(m/z):220.4[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0358】
ステップ3で、化合物57b(880mg、ステップ2の反応の生成物)をメタノール(60mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(3.5g、20.11mmol)を水(5mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物57c(455mg)を得る。
ESI−MS(m/z):190.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0359】
ステップ4で、化合物57c(455mg、ステップ3の反応の生成物)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解し、化合物17e(1Nの1,4−ジオキサン溶液、2.4mL、2.40mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(920mg、4.81mmol)を加え、80℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物57d(280mg)を得る。3つのステップ収率は20%である。
ESI−MS(m/z):351.4[M+H]
+。
【0360】
ステップ5で、化合物57d(280mg、0.80mmol)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、NaOH(100mg、2.50mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(2.0mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物57(50mg)を得る。収率は17%である。
ESI−MS(m/z):369.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.79(br s,1H),7.89(s,1H),7.64(d,J=1.6Hz,1H),7.31(d,J=1.7Hz,1H),7.28(s,1H),6.66(s,1H),4.60(q,J=7.1Hz,2H),4.41−4.35(m,2H),4.15(t,J=5.7Hz,2H),2.37−2.29(m,2H),2.16(s,3H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0361】
(実施例58)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
化合物58の合成手順は以下のとおりである。
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
ステップ1で、化合物1f(1.00g、5.00mmol)、化合物58a(1.36g、7.50mmol)をアセトニトリル(30mL)に加え、炭酸カリウム(1.4g、10.00mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物58b(1.55g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):346.7[M+H]
+。
【0363】
ステップ2で、化合物58b(1.55g、4.49mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.92g、8.98mmol)を加え、70℃下で3時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。室温に冷却し、シリコーンパッドで反応液を濾過し、ジクロロメタンで固体を洗浄し、濾液を濃縮して、褐色の油性物の化合物58c(1.31g)を得る。
ESI−MS(m/z):326.5[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0364】
ステップ3で、化合物58c(1.31g、ステップ2の反応の生成物)をメタノール(80mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(3.5g、20.11mmol)を水(5mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油性物の化合物58d(594mg)を得る。
ESI−MS(m/z):296.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0365】
ステップ4で、化合物58d(590mg、ステップ3の反応の生成物)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解し、化合物17e(1Nの1,4−ジオキサン溶液,2.0mL、2.0mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(765mg、4.0mmol)を加え、80℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物58e(605mg)を得る。3つのステップの収率は29%である。
ESI−MS(m/z):457.3[M+H]
+。
【0366】
ステップ5で、化合物58e(605mg、1.33mmol)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解し、NaOH(160mg、4.0mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(2.0mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、有機相に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物58f(510mg)を得る。収率は81%である。
ESI−MS(m/z):475.7[M+H]
+。
【0367】
ステップ6で、化合物58f(510mg、1.07mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、三塩化ホウ素(1Mのジクロロメタン溶液、11mL、11mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、徐々にメタノールを加えてクエンチし、反応液を濃縮した後、逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物58(270mg)を得る。収率は65%である。
ESI−MS(m/z):385.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.70(br s,1H),7.90(s,1H),7.58(s,1H),7.32(s,1H),7.28(s,1H),6.64(s,1H),5.45(br s,1H),4.71(dd,J=11.8,2.1Hz,1H),4.66−4.56(m,2H),4.53(s,1H),4.32(dd,J=11.9 and 3.0Hz,1H),3.84−3.76(m,1H),3.69−3.61(m,1H),2.18(s,3H),1.36(t,J=7.1Hz,3H)。
【0368】
(実施例59)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7H,9H−6−オキサ−2,9a−ジアザスピロ[ベンゾ[cd]アズレン−8,3’−オキセタン]−1,2a,2a
1(5a),4−テトラエン−4−カルボキサミド
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
化合物59の合成手順は以下のとおりである。
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
ステップ1で、化合物1f(200mg、0.99mmol)、3−アミノメチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン59a(152mg、1.30mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(275mg、1.99mmol)を加え、70℃下で4時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物59b(200mg)を得る。収率は71%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.59(q,J=5.0Hz,1H),8.41(t,J=1.5Hz,1H),7.99(dd,J=14.5,2.0Hz,1H),5.28(t,J=5.0Hz,1H),4.39−4.33(m,4H),3.92(dd,J=5.5,4.0Hz,2H),3.74(d,J=5.0Hz,2H)。
【0370】
ステップ2で、化合物59b(200mg、0.71mmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(463mg、1.42mmol)を加え、70℃下で1時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物59c(50mg)を得る。収率は26%である。
【0371】
ステップ3で、化合物59c(50mg、0.19mmol)をエタノール(10mL)と水(2mL)の混合溶液に溶解し、塩化アンモニウム(33mg、0.63mmol)を加え、温度を50℃に上げて、鉄粉(35mg、0.63mmol)を加え、70℃下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して鉄粉を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物59d(40mg)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):232.0[M+H]
+。
【0372】
ステップ4で、化合物59d(40mg、0.17mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.19mL、0.19mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。EDCI(43mg、0.22mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮して、化合物59e(粗生成物、60mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):393.4[M+H]
+。
【0373】
ステップ4で、化合物59e(60mg、ステップ4で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(18mg、0.45mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、滴加完了後、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物59(17mg)を得る。2つのステップの収率は24%である。
ESI−MS(m/z):411.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(br s,1H),7.90(s,1H),7.66(d,J=1.5Hz,1H),7.34(d,J=1.5Hz,1H),7.24(s,1H),6.79(s,1H),4.70−4.54(m,6H),4.50(s,2H),4.42(d,J=6.5Hz,2H),2.20(s,3H),1.37(t,J=7.0Hz,3H)。
【0374】
(実施例60)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
化合物60の合成手順は以下のとおりである。
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
ステップ1で、化合物60a(1.00g、3.25mmol)、化合物60b(1.10g、4.90mmol)をアセトニトリル(30mL)に加え、炭酸カリウム(900mg、6.50mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物60c(1.27g)を得る。収率は85%である。
ESI−MS(m/z):461.4[M+H]
+。
【0376】
ステップ2で、化合物60c(1.27g、2.76mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、3.5mL、14mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物60d(980mg)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):361.7[M+H]
+。
【0377】
ステップ3で、化合物60d(200mg、0.50mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(57mg、0.3mmol)、炭酸セシウム(325mg、1.0mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で1時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物60e(70mg)を得る。収率は60%である。
ESI−MS(m/z):233.6[M+H]
+。
【0378】
ステップ4で、化合物60e(70mg、0.30mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(0.2mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(260mg、1.49mmol)を水(1mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油性物の化合物60f(45mg)を得る。
ESI−MS(m/z):203.7[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0379】
ステップ5で、化合物60f(45mg、ステップ4の反応の生成物)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物17e(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.2mL、0.20mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(76mg、0.40mmol)を加え、80℃下で反応混合物を1時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物60g(50mg)を得る。2つのステップの収率は47%である。
ESI−MS(m/z):364.2[M+H]
+。
【0380】
ステップ6で、化合物60g(50mg、0.14mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、NaOH(20mg、0.5mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(0.5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物60(33mg)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):382.4;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.88(s,1H),7.44(s,1H),7.20(s,1H),6.96(s,1H),6.63(s,1H),4.59(q,J=7.1Hz,2H),4.17−4.05(m,2H),3.47−3.41(m,2H),3.05(s,3H),2.20−2.15(m,5H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
【0381】
(実施例61)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7H,9H−6−オキサ−2,9a−ジアザスピロ[ベンゾ[cd]アズレン−8,1’−シクロプロパン]−1,2a,3,5−テトラエン−4−カルボキサミド
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
化合物61の合成手順は以下のとおりである。
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
ステップ1で、化合物60a(1.00g、3.25mmol)、化合物61a(670mg、4.90mmol)をアセトニトリル(30mL)に加え、炭酸カリウム(900mg、6.50mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物61b(1.07g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):374.3[M+H]
+。
【0383】
ステップ2で、化合物61b(1.07g、2.87mmol)をメタノール(30mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(4mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(2.5g、14.3mmol)を水(4mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(100mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油性物の化合物61c(690mg)を得る。
ESI−MS(m/z):344.7[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0384】
ステップ3で、化合物61c(690mg、ステップ2の反応の生成物)を1,4−ジオキサン(30mL)に溶解し、化合物17e(1Nの1,4−ジオキサン溶液、2.1mL、2.1mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(765mg、4.02mmol)を加え、80℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物61d(700mg)を得る。2つのステップの収率は48%である。
ESI−MS(m/z):505.2[M+H]
+。
【0385】
ステップ4で、化合物61d(700mg、1.38mmol)をジメチルスルホキシド(8mL)に溶解し、NaOH(170mg、4.25mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物61e(510mg)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):523.3。
【0386】
ステップ5で、化合物61e(50mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(13mg、0.07mmol)、炭酸セシウム(60mg、0.18mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で1時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物61(15mg)を得る。収率は41%である。
ESI−MS(m/z):395.4;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.89(s,1H),7.64(s,1H),7.34−7.22(m,2H),6.65(s,1H),4.57(q,J=7.1Hz,2H),4.27(s,2H),4.01(s,2H),2.15(s,3H),1.31(t,J=7.0Hz,3H),0.91−0.76(m,4H)。
【0387】
(実施例62)
(S)−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−9−メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
化合物62の合成手順は以下のとおりである。
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0388】
ステップ1で、化合物1f(1.00g、5.00mmol)、化合物62a(940mg、7.50mmol)をアセトニトリル(20mL)に加え、炭酸カリウム(1.38g、10.05mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物62b(1.05g)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):254.5[M+H]
+。
【0389】
ステップ2で、化合物62b(1.05g、4.15mmol)をアセトニトリル(40mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.70g、8.30mmol)を加え、70℃下で3時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、シリコーンパッドで反応液を濾過し、ジクロロメタンで固体を洗浄し、濾液を濃縮して、褐色の油性物の化合物62c(760mg)を得る。
ESI−MS(m/z):234.4[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0390】
ステップ3で、化合物62c(760mg、ステップ2の反応の生成物)をメタノール(50mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(2.8g、16.10mmol)を水(5mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(100mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物62d(390mg)を得る。
ESI−MS(m/z):204.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0391】
ステップ4で、化合物62d(390mg、ステップ3の反応の生成物)を1,4−ジオキサン(30mL)に溶解し、化合物17e(1Nの1,4−ジオキサン溶液、2.0mL、2.0mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(730mg、3.84mmol)を加え、80℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物62e(300mg)を得る。3つのステップの収率は20%である。
ESI−MS(m/z):365.3[M+H]
+。
【0392】
ステップ4で、化合物62e(300mg、0.82mmol)をジメチルスルホキシド(8mL)に溶解し、NaOH(100mg、2.50mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物62(110mg)を得る。収率は35%である。
ESI−MS(m/z):383.3;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.86(s,1H),7.88(s,1H),7.67−7.57(m,1H),7.34−7.21(m,2H),6.64(s,1H),5.01−4.91(m,1H),4.68−4.51(m,3H),4.47−4.38(m,1H),2.58−2.50(m,1H),2.37−2.25(m,1H),2.16(s,3H),1.44(d,J=6.6Hz,3H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0393】
(実施例63)
(S)−1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−9−メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
化合物63の合成手順は以下のとおりである。
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
ステップ1で、化合物62d(300mg、1.48mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(780mg、7.43mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(100mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(60mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物63a(255mg)を得る。収率は75%である。
ESI−MS(m/z):229.3[M+H]
+。
【0395】
ステップ2で、化合物63a(250mg、1.09mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(188mg、1.09mmol)、HOBt(74mg、0.55mmol)、HATU(416mg、1.09mmol)、トリエチルアミン(0.42mL、3.27mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(60mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(80mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物63b(379mg)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):383.5[M+H]
+。
【0396】
ステップ3で、化合物63b(379mg、0.99mmol)をジメチルスルホキシド(4mL)に溶解し、NaOH(120mg、3.00mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(3.0mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物63(160mg)を得る。収率は40%である。
ESI−MS(m/z):401.0[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.92(br s,1H),7.89(s,1H),7.63(d,J=1.6Hz,1H),7.34−7.23(m,2H),5.00−4.89(m,1H),4.66−4.36(m,4H),2.59−2.50(m,1H),2.38−2.28(m,1H),2.14(s,3H),1.45(d,J=6.7Hz,3H),1.32(t,J=7.1Hz,3H)。
【0397】
(実施例64)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7,9−ジヒドロスピロ[6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−8,1’−シクロプロパン]−4−カルボキサミド
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
化合物64の合成手順は以下のとおりである。
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
ステップ1で、化合物61c(50mg、0.14mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、臭化シアン(75mg、0.71mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(30mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物64a(42mg)を得る。収率は80%である。
ESI−MS(m/z):369.1[M+H]
+。
【0399】
ステップ2で、化合物64a(42mg、0.11mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(20mg、0.12mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(43mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(35mg、0.34mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、さらにメタノール(2.5mL)、水(2.5mL)、水酸化ナトリウム(15mg、0.37mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(40mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物64b(32mg)を得る。収率は56%である。
ESI−MS(m/z):509.5[M+H]
+。
【0400】
ステップ3で、化合物64b(32mg、0.06mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、NaOH(10mg、0.25mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(0.3mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物64c(15mg)を得る。収率は45%である。
ESI−MS(m/z):541.5[M+H]
+。
【0401】
ステップ4で、化合物64c(15mg、0.03mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(4mg、0.02mmol)、炭酸セシウム(20mg、0.06mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で1時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物64(4.3mg)を得る。収率は37%である。
ESI−MS(m/z):413.4;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.39(br s,1H),7.90(s,1H),7.64(s,1H),7.30(s,1H),4.56−4.47(m,2H),4.27(s,2H),4.00(s,2H),2.12(s,3H),1.30(t,J=7.0Hz,3H),0.93−0.70(m,4H)。
【0402】
(実施例65)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
化合物65の合成手順は以下のとおりである。
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
ステップ1で、化合物60a(200mg、0.65mmol)、3−アミノ−1−プロパノール(110mg、0.99mmol)をアセトニトリル(30mL)に加え、炭酸カリウム(180mg、1.30mmol)を加え、窒素保護下で70℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(50mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物65a(190mg)を得る。収率は85%である。
ESI−MS(m/z):348.2[M+H]
+。
【0404】
ステップ2で、化合物65a(190mg、0.54mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(2mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(475mg、2.73mmol)を水(4mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(40mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油性物の化合物65b(102mg)を得る。
ESI−MS(m/z):318.4[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0405】
ステップ3で、化合物65b(102mg、ステップ2の反応の生成物)をメタノール(5mL)に溶解し、臭化シアン(170mg、1.62mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(40mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(30mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(40mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物65c(55mg)を得る。2つのステップの収率は30%である。
ESI−MS(m/z):343.1[M+H]
+。
【0406】
ステップ4で、化合物65c(55mg、0.16mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(28mg、0.16mmol)、HOBt(11mg、0.08mmol)、HATU(62mg、0.16mmol)、トリエチルアミン(50mg、0.49mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、さらにメタノール(2.5mL)、水(2.5mL)、水酸化ナトリウム(20mg、0.50mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(40mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(40mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物65d(33mg)を得る。収率は42%である。
ESI−MS(m/z):497.3[M+H]
+。
【0407】
ステップ5で、化合物65d(33mg、0.07mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(9mg、0.05mmol)、炭酸セシウム(46mg、0.14mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で1時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物65e(18mg)を得る。収率は78%である。
ESI−MS(m/z):369.5[M+H]
+。
【0408】
ステップ6で、化合物65e(18mg、0.05mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、NaOH(10mg、0.25mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(0.3mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物65(9.4mg)を得る。収率は48%である。
ESI−MS(m/z):387.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.90(s,1H),7.64(s,1H),7.31(s,1H),7.28(s,1H),4.63−4.49(m,2H),4.42−4.33(m,2H),4.23−4.10(m,2H),2.40−2.25(m,2H),2.13(s,3H),1.32(t,J=7.1Hz,3H)。
【0409】
(実施例66)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
化合物66の合成手順は以下のとおりである。
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0410】
ステップ1で、化合物60c(200mg、0.43mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(2mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(380.0mg、2.18mmol)を水(3mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(70mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(80mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物66a(140mg)を得る。
ESI−MS(m/z):431.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0411】
ステップ2で、化合物66a(140mg、ステップ1の反応の生成物)をメタノール(15mL)に溶解し、臭化シアン(170mg、1.62mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(70mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(50mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(60mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物66b(115mg)を得る。2つのステップの収率は59%である。
ESI−MS(m/z):456.1[M+H]
+。
【0412】
ステップ3で、化合物66b(115mg、0.25mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(45mg、0.26mmol)、HOBt(18mg、0.13mmol)、HATU(95mg、0.25mmol)、トリエチルアミン(75mg、0.75mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物66c(110mg)を得る。収率は71%である。
ESI−MS(m/z):610.5[M+H]
+。
【0413】
ステップ4で、化合物66c(110mg、0.18mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、0.25mL、1mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、白色の固体の化合物66d(90mg)を得る。
ESI−MS(m/z):510.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0414】
ステップ5で、化合物66d(90.0mg、0.16mmol)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、NaOH(20mg、0.50mmol)を加え、60℃下で徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物66e(44mg)を得る。収率は51%である。
ESI−MS(m/z):528.1[M+H]
+。
【0415】
ステップ6で、化合物66e(44mg、0.08mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(8mg、0.01mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル(8mg、0.02mmol)、炭酸セシウム(55mg、0.17mmol)を加える。90℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物66(7.8mg)を得る。収率は24%である。
ESI−MS(m/z):400.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.78(br s,1H),7.90(s,1H),7.44(d,J=1.5Hz,1H),7.22(s,1H),6.96(d,J=1.5Hz,1H),4.54(q,J=7.1Hz,2H),4.17−4.02(m,2H),3.48−3.40(m,2H),3.05(s,3H),2.21−2.15(m,2H),2.13(s,3H),1.31(t,J=7.1Hz,3H)。
【0416】
(実施例67)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
化合物67の合成手順は以下のとおりである。
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
ステップ1で、化合物60a(4.0g、12.97mmol)、化合物67a(3.15g、15.56mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.58g、25.94mmol)を加え、70℃下で6時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、濾過して炭酸カリウムを除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物67b(4.0g)を得る。収率は65%である。
ESI−MS(m/z):475.2[M+H]
+。
【0418】
ステップ2で、化合物67b(4.0g、8.43mmol)をメタノール(40mL)と水酸化アンモニウム(8mL)の混合溶液に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(7.34g、42.17mmol)の水溶液(8mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認し、濾過して固体を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物67c(3.4g)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):445.3[M+H]
+。
【0419】
ステップ3で、化合物67c(1.8g、4.05mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、4.25mL、4.25mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(931mg、4.86mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物67d(1.5g)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):606.5[M+H]
+。
【0420】
ステップ4で、化合物67d(500mg、0.82mmol)を乾燥DMF(10mL)に溶解し、Pd
2dba
3(75mg、0.08mmol)、Ruphos(77mg、0.16mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(237mg、2.47mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物67e(350mg、粗生成物)を得、化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):478.6[M+H]
+。
【0421】
ステップ5で、化合物67e(350mg、ステップ4の反応で得る)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL、20mmol)を加え、室温下で5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の固体の化合物67f(280mg、粗生成物)を得、化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):378.6[M+H]
+。
【0422】
ステップ6で、化合物67f(280mg、ステップ4の反応で得る)をDMSO(4mL)に溶解し、NaOH(81mg、2.02mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物67(51mg)を得る。3つのステップの収率は15%である。
ESI−MS(m/z):396.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.61(br s,1H),7.71(s,1H),7.21(d,J=1.5Hz,1H),7.13(s,1H),6.98(d,J=1.5Hz,1H),6.65(s,1H),6.42(t,J=3.0Hz,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),3.89(s,2H),3.09(d,J=3.0Hz,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H),1.03(s,6H)。
【0423】
(実施例68)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6,8,8−トリメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
化合物68の合成手順は以下のとおりである。
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
ステップ1で、化合物60a(2.0g、6.48mmol)、3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール(1.0g、9.69mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.79g、12.97mmol)を加え、70℃下で4時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して炭酸カリウムを除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物68a(2.3g)を得る。収率は94%である。
ESI−MS(m/z):376.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.37(s,1H),8.30(s,1H),7.03(t,J=4.5Hz,1H),5.40(s,1H),3.35(s,2H),2.76(d,J=4.0Hz,2H),0.87(s,6H)。
【0425】
ステップ2で、化合物68a(2.3g、6.13mmol)をDCM(30mL)に溶解し、0℃下で数回に分けてデス・マーチン酸化剤(3.90g、9.2mmol)を加え、引き続き0℃下で2時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。飽和NaHCO
3溶液で反応液を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物68b(2g)を得る。収率は87%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 9.49(s,1H),8.44(d,J=2.0Hz,1H),8.37(d,J=2.0Hz,1H),5.98(t,J=5.5Hz,1H),3.11(d,J=5.5Hz,2H),1.08(s,6H)。
【0426】
ステップ3で、化合物68b(550mg、1.47mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、メチルアミン塩酸塩(298mg、4.42mmol)、酢酸ナトリウム(423mg、5.16mmol)を加え、室温下で3時間反応させた後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(277mg、4.42mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物68c(370mg)を得る。収率は64%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.32(d,J=2.0Hz,1H),8.26(d,J=2.0Hz,1H),2.71(s,2H),2.55(s,2H),2.35(s,3H),0.87(s,6H)。
【0427】
ステップ4で、化合物68c(370mg、0.95mmol)をTHF(10mL)に溶解し、BOC酸無水物(228mg、1.05mmol)、トリエチルアミン(0.29mL、2.1mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の油性物の化合物68d(450mg、粗生成物)を得、化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):489.2[M+H]
+。
【0428】
ステップ5で、化合物68d(450mg、ステップ4の反応で得る)をメタノール(5mL)と水酸化アンモニウム(1mL)の混合溶液に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(802mg、4.61mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物68e(240mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):459.2[M+H]
+。
【0429】
ステップ6で、化合物68e(240mg、0.52mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.57mL、0.57mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(130mg、0.68mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物68f(160mg)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):620.1[M+H]
+。
【0430】
ステップ7で、化合物68f(160mg、0.25mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、3mL、12mmol)を加え、室温下で3時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、ピンク色の固体の化合物68g(140mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):520.3[M+H]
+。
【0431】
ステップ8で、化合物68g(140mg、ステップ7で得る)を乾燥DMF(5mL)に溶解し、Pd
2dba
3(23mg、0.025mmol)、Ruphos(23mg、0.050mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(72mg、0.75mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物68h(60mg、粗生成物)を得、化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):392.6[M+H]
+。
【0432】
ステップ9で、化合物68h(60mg、ステップ8で得る)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(18mg、0.45mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物68(6.5mg)を得る。3つのステップの収率は6%である。
ESI−MS(m/z):410.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.73(s,1H),7.90(s,1H),7.45(s,1H),7.24(s,1H),6.96(s,1H),6.65(s,1H),4.67−4.55(m,2H),3.94(s,2H),3.19(s,2H),3.05(s,3H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H),1.07(s,6H)。
【0433】
(実施例69)
6−エチル−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
化合物69の合成手順は以下のとおりである。
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
ステップ1で、化合物68b(500mg、1.34mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、エチルアミン塩酸塩(327mg、4.02mmol)、酢酸ナトリウム(384mg、4.69mmol)を加え、室温下で3時間反応させた後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(252mg、4.02mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物69a(350mg)を得る。収率は64%である。
ESI−MS(m/z):403.7[M+H]
+。
【0435】
ステップ2で、化合物69a(350mg、0.87mmol)をTHF(10mL)に溶解し、BOC酸無水物(208mg、0.95mmol)、トリエチルアミン(0.27mL、1.91mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の油性物の化合物69b(420mg、粗生成物)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):503.2[M+H]
+。
【0436】
ステップ3で、化合物69b(420mg、ステップ2の反応で得る)をメタノール(5mL)と水酸化アンモニウム(1mL)の混合溶液に溶解し、ハイドロサルファイトナトリウム(727mg、4.18mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物69c(300mg)を得る。収率は73%である。
ESI−MS(m/z):473.3[M+H]
+。
【0437】
ステップ4で、化合物69c(300mg、0.63mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.7mL、0.7mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(158mg、0.82mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物69d(250mg)を得る。収率は62%である。
ESI−MS(m/z):634.5[M+H]
+。
【0438】
ステップ5で、化合物69d(250mg、0.31mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL、20mmol)を加え、室温下で3時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、ピンク色の固体の化合物69e(170mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):534.5[M+H]
+。
【0439】
ステップ6で、化合物69e(170mg、ステップ5で得る)を乾燥DMF(5mL)に溶解し、Pd
2dba
3(27mg、0.029mmol)、Ruphos(27mg、0.059mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(86mg、0.89mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物69f(70mg、粗生成物)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):406.4[M+H]
+。
【0440】
ステップ7で、化合物69f(70mg、ステップ6で得る)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(20mg、0.51mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物69(33mg)を得る。収率は19%である。
ESI−MS(m/z):424.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.67(br s,1H),7.90(s,1H),7.40(s,1H),7.22(d,J=1.5Hz,1H),7.00(d,J=1.5Hz,1H),6.64(s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),3.93(s,2H),3.48(q,J=7.0Hz,2H),3.19(s,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H),1.19(t,J=7.0Hz,3H),1.06(s,6H)。
【0441】
(実施例70)
(R)−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8−メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
化合物70の合成手順は以下のとおりである。
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
ステップ1で、化合物60a(4.0g、12.97mmol)、(R)−3−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩酸塩(3.0g、23.88mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(7.17g、51.87mmol)を加え、60℃に加熱して16時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物70a(3.5g)を得る。収率は74%である。
ESI−MS(m/z):362.1[M+H]
+。
【0443】
ステップ2で、化合物70a(2.0g、5.54mmol)をメタノール(20mL)と水酸化アンモニウム(4mL)の混合溶液に溶解し、室温下でハイドロサルファイトナトリウム(5.79g、33.23mmol)の水溶液(10mL)を滴加し、30分間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を吸引濾過し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物70b(0.8g)を得る。収率は43%である。
ESI−MS(m/z):332.3[M+H]
+。
【0444】
ステップ3で、化合物70b(350mg、1.06mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、1.11mL、1.11mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(1.01g、5.28mmol)を加え、80℃下で4時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物70c(450mg)を得る。収率は88%である。
ESI−MS(m/z):493.4[M+H]
+。
【0445】
ステップ4で、化合物70c(250mg、0.51mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(96mg、0.51mmol)、炭酸セシウム(496mg、1.52mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で3時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより反応液を分離して、黄色の固体の化合物70d(65mg)を得る。収率は35%である。
ESI−MS(m/z):365.1[M+H]
+。
【0446】
ステップ5で、化合物70d(65mg、0.17mmol)をDMSO(2mL)に溶解し、NaOH(35mg、0.89mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物70(2mg)を得る。収率は3%である。
ESI−MS(m/z):383.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.29(s,1H),7.90(s,1H),7.65(d,J=1.5Hz,1H),7.32(d,J=1.5Hz,1H),7.28(s,1H),6.69(s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),4.35−4.29(m,1H),4.28−4.22(m,2H),3.93−3.86(m,1H),2.56−2.50(m,1H),2.18(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.09(d,J=7.1Hz,3H)。
【0447】
(実施例71)
(S)−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8−メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
化合物71の合成手順は以下のとおりである。
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
ステップ1で、化合物60a(4.0g、12.97mmol)、(S)−3−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩酸塩(3.0g、23.88mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(7.17g、51.87mmol)を加え、60℃に加熱して16時間反応させる。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物71a(4.0g)を得る。収率は85%である。
ESI−MS(m/z):362.1[M+H]
+。
【0449】
ステップ2で、化合物71a(2.0g、5.54mmol)をメタノール(20mL)と水酸化アンモニウム(4mL)の混合溶液に溶解し、室温下でハイドロサルファイトナトリウム(5.79g、33.23mmol)の水溶液(10mL)を滴加し、30分間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を吸引濾過し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物71b(1.4g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):332.3[M+H]
+。
【0450】
ステップ3で、化合物71b(500mg、1.51mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、1.59mL、1.59mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(1.45g、7.55mmol)を加え、80℃下で4時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物71c(460mg)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):493.4[M+H]
+。
【0451】
ステップ4で、化合物71c(500mg、1.02mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、ヨウ化第一銅(290mg、1.52mmol)、炭酸セシウム(661mg、2.03mmol)を加える。130℃でマイクロ波照射下で2時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより反応液を分離して、黄色の固体の化合物71d(300mg)を得る。収率は81%である。
ESI−MS(m/z):365.1[M+H]
+。
【0452】
ステップ5で、化合物71d(300mg、0.41mmol)をDMSO(4mL)に溶解し、NaOH(82mg、2.06mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、2mL)を滴加し、60℃下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物71(57mg)を得る。収率は36%である。
ESI−MS(m/z):383.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.74(br s,1H),8.32(s,1H),7.91(s,1H),7.66(s,1H),7.33(s,1H),7.29(s,1H),6.69(s,1H),4.61(q,J=7.1Hz,2H),4.35−4.20(m,3H),3.94−3.85(m,1H),2.62−2.52(m,1H),2.18(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.09(d,J=7.1Hz,3H)。
【0453】
(実施例72)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7H,9H−6−オキサ−2,9a−ジアザスピロ[ベンゾ[cd]アズレン−8,3’−オキセタン]−1,2a,2a
1(5a),4−テトラエン−4−カルボキサミド
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
化合物72の合成手順は以下のとおりである。
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0454】
ステップ1で、化合物59d(180mg、0.77mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(256mg、2.34mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物72a(60mg)を得る。収率は30%である。
ESI−MS(m/z):257.2[M+H]
+。
【0455】
ステップ2で、化合物72a(30mg、0.11mmol)、1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(22mg、0.12mmol)、HATU(53mg、0.14mmol)、HOAt(19mg、0.14mmol)をTHF(10mL)に溶解し、TEA(0.05mL、0.35mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、化合物72bを得(40mg、粗生成物)、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):411.5[M+H]
+。
【0456】
ステップ3で、化合物72b(40mg、0.097mmol)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(11mg、0.29mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物72(4mg)を得る。2つのステップの収率は8%である。
ESI−MS(m/z):429.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.95(br s,1H),7.92(s,1H),7.66(s,1H),7.40−7.25(m,2H),4.70−4.52(m,6H),4.50(s,2H),4.40−4.30(m,2H),2.17(s,3H),1.37(t,J=7.0Hz,3H)。
【0457】
(実施例73)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−(2−メトキシエチル)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
化合物73の合成手順は以下のとおりである。
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
ステップ1で、化合物68b(500mg、1.34mmol)をメタノール(3mL)とDCE(15mL)の混合溶液に溶解し、2−メトキシエチルアミン(503mg、6.70mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(252mg、4.02mmol)を加え、室温下で2日間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物73a(400mg)を得る。収率は69%である。
ESI−MS(m/z):433.2[M+H]
+。
【0459】
ステップ2で、化合物73a(400mg、0.92mmol)をTHF(10mL)に溶解し、BOC酸無水物(262mg、1.20mmol)、トリエチルアミン(0.2mL、1.39mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の油性物の化合物73b(450mg、粗生成物)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):533.3[M+H]
+。
【0460】
ステップ3で、化合物73b(450mg、ステップ2で得た粗生成物)をメタノール(5mL)と水酸化アンモニウム(1mL)の混合溶液に溶解し、0℃下でハイドロサルファイトナトリウム(727mg、4.18mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物73c(390mg)を得る。2つのステップの収率は84%である。
ESI−MS(m/z):503.4[M+H]
+。
【0461】
ステップ4で、化合物73c(390mg、0.77mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.85mL、0.85mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(193mg、1.01mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物73d(300mg)を得る。収率は58%である。
ESI−MS(m/z):664.6[M+H]
+。
【0462】
ステップ5で、化合物73d(300mg、0.45mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL)を加え、室温下で3時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、ピンク色の固体の化合物73e(260mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):564.6[M+H]
+。
【0463】
ステップ6で、化合物73e(260mg、ステップ5の反応で得る)を乾燥DMF(10mL)に溶解し、Pd
2dba
3(42mg、0.046mmol)、Ruphos(43mg、0.092mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(177mg、1.85mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(40mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物73f(粗生成物、160mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):435.7[M+H]
+。
【0464】
ステップ7で、化合物73f(160mg、ステップ6の反応で得た粗生成物)をDMSO(5mL)に溶解し、NaOH(44mg、1.10mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1.0mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物73(32mg)を得る。収率は15%である。
ESI−MS(m/z):454.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.66(br s,1H),8.36(s,1H),7.90(s,1H),7.41(s,1H),7.23(s,1H),7.01(s,1H),6.64(s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),3.92(s,2H),3.66−3.60(m,4H),3.30−3.25(m,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,,3H),1.05(s,6H)。
【0465】
(実施例74)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−(3−メトキシプロピル)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
化合物74の合成手順は以下のとおりである。
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
ステップ1で、化合物68b(500mg、1.34mmol)をメタノール(3mL)とDCE(15mL)の混合溶液に溶解し、3−メトキシプロピルアミン(597mg、6.70mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(421mg、6.7mmol)を加え、室温下で2日間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物74a(280mg)を得、収率は46%である。
ESI−MS(m/z):447.3[M+H]
+。
【0467】
ステップ2で、化合物74a(280mg、0.62mmol)をTHF(10mL)に溶解し、BOC酸無水物(178mg、0.81mmol)、トリエチルアミン(0.13mL、0.94mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の油性物の化合物74b(330mg、粗生成物)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):547.3[M+H]
+。
【0468】
ステップ3で、化合物74b(330mg、ステップ2の反応で得た粗生成物)をメタノール(5mL)と水酸化アンモニウム(1mL)の混合溶液に溶解し、0℃下でハイドロサルファイトナトリウム(525mg、3.02mmol)の水溶液(1mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物74c(290mg)を得る。2つのステップの収率は89%である。
ESI−MS(m/z):517.3[M+H]
+。
【0469】
ステップ4で、化合物74c(290mg、0.53mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.58mL、0.58mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(132mg、0.68mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の固体の化合物74d(300mg)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):678.3[M+H]
+。
【0470】
ステップ5で、化合物74d(300mg、0.44mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL)を加え、室温下で3時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、ピンク色の固体の化合物74e(250mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):578.4[M+H]
+。
【0471】
ステップ6で、化合物74e(250mg、ステップ5の反応で得る)を乾燥DMF(8mL)に溶解し、Pd
2dba
3(39mg、0.043mmol)、Ruphos(40mg、0.086mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(166mg、1.73mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物74f(粗生成物、130mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):449.4[M+H]
+。
【0472】
ステップ7で、化合物74f(130mg、ステップ6の反応で得た粗生成物)をDMSO(5mL)に溶解し、NaOH(34mg、0.86mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物74(4.9mg)を得る。3つのステップの収率は2.3%である。
ESI−MS(m/z):468.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.68(s,1H),8.36(s,1H),7.85(s,1H),7.39(s,1H),7.23(s,1H),7.00(s,1H),6.64(s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),3.94(s,2H),3.50−3.45(m,4H),3.27(s,3H),3.21(s,2H),2.17(s,3H),1.90−1.82(m,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H),1.06(s,6H)。
【0473】
(実施例75)
6−(2−(ベンジルオキシ)エチル)−1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
化合物75の合成手順は以下のとおりである。
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
ステップ1で、化合物68b(500mg、1.34mmol)をメタノール(3mL)とDCE(15mL)の混合溶液に溶解し、2−ベンジルオキシエチルアミン塩酸塩(754mg、4.02mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(294mg、4.69mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物75a(340mg)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):509.4[M+H]
+。
【0475】
ステップ2で、化合物75a(340mg、0.66mmol)をTHF(10mL)に溶解し、BOC酸無水物(175mg、0.80mmol)、トリエチルアミン(0.13mL、1.0mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、黄色の油性物の化合物75b(粗生成物、400mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):609.3[M+H]
+。
【0476】
ステップ3で、化合物75b(400mg、ステップ2の反応で得た粗生成物)をエタノール(10mL)と水(2mL)の混合溶液に溶解し、塩化アンモニウム(116mg、2.17mmol)を加え、温度を50℃に上げて、鉄粉(121mg、2.17mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮して、赤色の油性物の化合物75c(粗生成物、300mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):579.5[M+H]
+。
【0477】
ステップ4で、化合物75c(300mg、ステップ3の反応で得た粗生成物)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、0.57mL、0.57mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(129mg、0.67mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物75d(250mg)を得る。3つのステップの収率は50%である。
ESI−MS(m/z):740.2[M+H]
+。
【0478】
ステップ5で、化合物75d(250mg、0.33mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩酸ジオキサン溶液(4N、5mL)を加え、室温下で3時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、ピンク色の固体の化合物75e(220mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):640.3[M+H]
+。
【0479】
ステップ6で、化合物75e(200mg、0.29mmol)を乾燥DMF(5mL)に溶解し、Pd
2dba
3(27mg、0.029mmol)、Ruphos(27mg、0.059mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(85mg、0.88mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で110℃で2.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物75f(粗生成物、100mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):512.6[M+H]
+。
【0480】
ステップ7で、化合物75f(100mg、ステップ6の反応で得た粗生成物)をDMSO(5mL)に溶解し、NaOH(23mg、0.58mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物75(18mg)を得る。3つのステップの収率は11%である。
ESI−MS(m/z):529.9[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.68(br s,1H),7.89(s,1H),7.40(d,J=1.5Hz,1H),7.36−7.31(m,4H),7.29−7.22(m,2H),7.05(s,1H),6.64(s,1H),4.60(q,J=7.0Hz,2H),4.54(s,2H),3.92(s,2H),3.79−3.64(m,4H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,3H),1.04(s,6H)。
【0481】
(実施例76)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−(2−ヒドロキシエチル)−8,8−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,6,9a−トリアザベンゾ[cd]アズレン−4−カルボキサミド
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
化合物76の合成手順は以下のとおりである。
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
ステップ1で、化合物75f(200mg、0.39mmol)をTHF(10mL)に溶解し、0℃下で三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液(1M、3.9mL、3.9mmol)を滴加し、滴加完了後、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し生成物を得たことを確認する。反応液にメタノールを加えてクエンチし、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物76a(150mg)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):422.4[M+H]
+。
【0483】
ステップ2で、化合物76a(150mg、0.35mmol)をDMSO(5mL)に溶解し、NaOH(42mg、1.06mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物76(67mg)を得る。収率は43%である。
ESI−MS(m/z):440.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.67(br s,1H),7.84(s,1H),7.37(d,J=1.5Hz,1H),7.23(s,1H),7.00(d,J=1.5Hz,1H),6.64(s,1H),4.72(br s,1H),4.61(q,J=7.0Hz,2H),3.94(s,2H),3.67(t,J=6.5Hz,2H),3.50(t,J=6.5Hz,2H),3.30(s,2H),2.17(s,3H),1.35(t,J=7.0Hz,,3H),1.06(s,6H)。
【0484】
(実施例77)
1−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7H,9H−6−オキサ−2,9a−ジアザスピロ[ベンゾ[cd]アズレン−8,1’−シクロブタン]−1,2a,2a1(5a),4−テトラエン−4−カルボキサミド
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
化合物77の合成手順は以下のとおりである。
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
ステップ1で、化合物60a(1.3g、4.21mmol)、1−ヒドロキシメチル−1−アミノメチルシクロブタン(化合物77a、582mg、5.06mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.16g、8.43mmol)を加え、70℃下で4時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して炭酸カリウムを除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物77b(1.3g)を得る。収率は79%である。
ESI−MS(m/z):388.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.37(d,J=2.0Hz,1H),8.32(d,J=2.0Hz,1H),6.73(t,J=4.5Hz,1H),5.40−5.23(m,1H),3.56(s,2H),2.99(d,J=4.5Hz,2H),1.90−1.72(m,4H),1.68−1.55(m,2H)。
【0486】
ステップ2で、化合物77b(700mg、1.8mmol)をエタノール(20mL)と水(4mL)の混合溶液に溶解し、塩化アンモニウム(483mg、9.04mmol)を加え、温度を50℃に上げて、鉄粉(504mg、9.04mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物77c(480mg)を得る。収率は74%である。
ESI−MS(m/z):358.3[M+H]
+。
【0487】
ステップ3で、化合物77c(350mg、0.97mmol)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解し、1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物17e、1Nのジオキサン溶液、1.1mL、1.1mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(244mg、1.27mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物77d(250mg)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):519.3[M+H]
+。
【0488】
ステップ4で、化合物77d(200mg、0.38mmol)を乾燥DMF(4mL)に溶解し、CuI(44mg、0.23mmol)、炭酸セシウム(251mg、0.77mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で130℃で1.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、硫化ナトリウム(60mg、0.77mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物77e(粗生成物、100mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):391.3[M+H]
+。
【0489】
ステップ5で、化合物77e(100mg、ステップ4の反応で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(30mg、0.76mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、1mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物77(15mg)を得る。2つのステップの収率は9%である。
ESI−MS(m/z):409.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.78(br s,1H),7.89(s,1H),7.63(d,J=1.5Hz,1H),7.31(d,J=1.5Hz,1H),7.27(s,1H),6.73(s,1H),4.63(q,J=7.0Hz,2H),4.38(s,2H),4.19(s,2H),2.19(s,3H),2.11−1.98(m,4H),1.88−1.80(m,2H),1.37(t,J=7.0Hz,,3H)。
【0490】
(実施例78)
1−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7H,9H−6−オキサ−2,9a−ジアザスピロ[ベンゾ[cd]アズレン−8,1’−シクロブタン]−1,2a,2a1(5a),4−テトラエン−4−カルボキサミド
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
化合物78の合成手順は以下のとおりである。
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
ステップ1で、化合物77c(130mg、0.36mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルイソチオシアネート(化合物78a、1Nのジオキサン溶液、0.4mL、0.4mmol)を加え、室温下で10分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認したら、EDCI(90mg、0.47mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失し生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ピンク色の固体の化合物78b(150mg)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):537.3[M+H]
+。
【0492】
ステップ2で、化合物78b(150mg、0.28mmol)を乾燥DMF(4mL)に溶解し、CuI(31mg、0.16mmol)、炭酸セシウム(182mg、0.55mmol)を加え、窒素で反応液を置換し、マイクロ波照射下で130℃で1.5時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、硫化ナトリウム(43mg、0.56mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物78c(粗生成物、82mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):409.4[M+H]
+。
【0493】
ステップ3で、化合物78c(82mg、ステップ2の反応で得た粗生成物)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(24mg、0.60mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物78(16mg)を得る。2つのステップの収率は13%である。
ESI−MS(m/z):427.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.90(br s,1H),7.90(s,1H),7.63(d,J=1.5Hz,1H),7.32(d,J=1.5Hz,1H),7.29(s,1H),4.58(q,J=7.0Hz,2H),4.39(s,2H),4.20(s,2H),2.17(s,3H),2.08−1.96(m,4H),1.84−1.75(m,2H),1.36(t,J=7.0Hz,3H)。
【0494】
STINGアゴニストの生物学的スクリーニング及び結果:
試験例1:STING野生型(WT)及びHAQサブタイプに対する化合物の活性化能力の検出(方法1)
Origeneから購入したSTING−232Hプラスミド(RC208418)を使って、STING野生型及びHAQ型(HAQ型のアミノ酸変異はR71H、G230A、R293Q)発現プラスミドを構築する。STING変異体(野生型及びHAQ型)を発現するプラスミドでHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING(Invivogen、カタログ番号hkb−kostg)細胞をトランスフェクトして、STINGに対する化合物の活性化作用を検出する(WO2017/175147A1を参照)。GFP(VT2069)プラスミドは優宝生物(youbio)から購入する。具体的な操作手順は次のとおりである。初日に、1ウェル当たりプラスミド1ng(WT、HAQ、GFP)で、96ウェルプレートにおいてそれぞれHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING細胞をトランスフェクトし、各ウェルの細胞数量は0.8×10
5で、各ウェルでリポフェクタミン(lipofectamine)2000(Invitrogen、カタログ番号11668−027)の量を0.1μLとする。トランスフェクションから24時間後、培地を取り替えて適切な濃度の被験化合物を加え、DMSOの濃度を0.5%とし、24時間インキュベートした後、上清を採取してGreat EscAPe SEAP chemiluminescenceキット(Clontech、カタログ番号631738)を用いてSEAP検出を行い、CellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ(Promega、カタログ番号G7573)を用いて細胞活性を検出する。SEAP検出及びCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ検出では取扱説明書に従う。データは化合物の刺激信号と0.5%DMSOの信号の比で示す。
【0495】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
「−」は検出しなかったことである。
【0496】
試験例2:STING野生型(WT)及びHAQサブタイプに対する化合物の活性化能力の検出(方法2)
Origeneから購入したSTING−232Hプラスミド(RC208418)を使って、STING野生型プラスミド及びSTING HAQ型(HAQ型のアミノ酸変異はR71H、G230A、R293Q)発現プラスミドを構築する。STING変異体(野生型及びHAQ型)を発現するプラスミドでHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING(Invivogen、カタログ番号hkb−kostg)細胞をトランスフェクトして、STINGに対する化合物の活性化作用を検出する(WO2017/175147A1を参照)。GFPプラスミド(VT2069)は優宝生物(youbio)から購入する。具体的な操作手順は次のとおりである。初日に、1ウェル当たりプラスミドWT(0.0625ng)、HAQ(1ng)、GFP(0.0625ng及び1ng)で、96ウェルプレートにおいてそれぞれHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING細胞をトランスフェクトし、各ウェルの細胞数量は0.8×10
5で、各ウェルでリポフェクタミン(lipofectamine)2000(Invitrogen、カタログ番号11668−027)の量を0.1μLとする。トランスフェクションから24時間後、培地を取り替えて適切な濃度の被験化合物を加え、DMSOの濃度を0.5%とする。24時間インキュベートした後、上清を採取してGreat EscAPe SEAP chemiluminescenceキット(Clontech、カタログ番号631738)を用いてSEAP検出を行う。残りの細胞はCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ(Promega、カタログ番号G7573)を用いて細胞活性を検出する。SEAP検出及びCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ検出では取扱説明書に従う。データは化合物の刺激信号と0.5%DMSOの信号の比で示す。
【0497】
【表4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-2】
[この文献は図面を表示できません]
「−」は検出しなかったことである。
【0498】
試験例3:化合物の刺激によるTHP1細胞のIFNβ放出
本試験では、THP1細胞のIFNβ産生に対する化合物の刺激作用を検出することによりSTINGに対する活性化能力を評価する。THP1細胞は中国科学院細胞所から購入する(カタログ番号TCHu 57)。化合物の溶解度に基づいて開始濃度を設定し、3倍希釈で8つの濃度を設定し、培地で2×検量線用標準液に希釈する。DMSO濃度は0.2%である。培地を使って対数増殖期のTHP1細胞を2×10
6個/mLに希釈し、各ウェルに細胞懸濁液50μLを加え、さらに希釈後の化合物50μLを加えて、DMSO濃度を0.1%とする。充分に混合して均一になったら37℃の5%CO
2インキュベータに入れ、24時間インキュベートして上清を採取する。human IFNβ ELISAキット(R&D、DY814−05)で上清中のIFNβを検出する。最終にGraphPad Prism又はXLfitでデータに対する曲線当てはめを行って、EC50を算出する。
【0499】
【表5-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-2】
[この文献は図面を表示できません]
inactiveは、化合物は最大濃度でIFNβ放出が検出されなかったことで、NTは検出しなかったことである。