(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-534414(P2021-534414A)
(43)【公表日】2021年12月9日
(54)【発明の名称】コンパクトイメージングベースのセンサ
(51)【国際特許分類】
G01N 21/27 20060101AFI20211112BHJP
【FI】
G01N21/27 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2021-507984(P2021-507984)
(86)(22)【出願日】2019年8月16日
(85)【翻訳文提出日】2021年4月9日
(86)【国際出願番号】US2019046953
(87)【国際公開番号】WO2020037292
(87)【国際公開日】20200220
(31)【優先権主張番号】62/719,020
(32)【優先日】2018年8月16日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518048123
【氏名又は名称】エッセンリックス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】チョウ スティーブン ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】ディン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】キ ジ
(72)【発明者】
【氏名】ティアン ジュン
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB04
2G059EE01
2G059EE02
2G059EE12
2G059HH01
2G059HH02
2G059HH03
2G059JJ05
2G059JJ11
2G059JJ22
2G059KK01
(57)【要約】
試料を調査するための光学システム、光線のスペクトルを測定するための光学システム、2つの光線のスペクトルを測定するための光学システム、コンパクトイメージングベースの1つもしくは複数のセンサ、またはその組み合わせが開示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、以下:
光源と;
光ファイバと;
ビームスプリッタと;
スリットと;
外部の第1のレンズと;
回折格子と;
第2のレンズを有するカメラモジュールと
を備え、
前記光源が光子を生成し、
前記光ファイバが、前記源から前記ビームスプリッタを通して前記光子を透過させて、試料を照明及び調査し、
前記調査した試料からの光が、前記ビームスプリッタ、前記スリット、前記外部の第1のレンズ、前記回折格子、次いで前記カメラモジュールへと通過し、
前記カメラモジュール及び前記光源が、スマートフォンの一部であり、
前記光学システムが、前記試料の前記光のスペクトルを測定及び記録する、
前記光学システム。
【請求項2】
レバーに取り付けられた2つ以上の異なる光学システムの構成要素を有する前記レバーをさらに備え、前記レバーが、前記光学システムの光学機能を選択するために移動可能である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項3】
前記光源が、LED、レーザー、蛍光灯、フィラメントランプ、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項4】
前記光源の前記スペクトルが、UV、可視、IR、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項5】
前記光源の帯域幅スペクトルが、
中間値または範囲を含む、10nm、50nm、200nm、500nm、1000nm、5um、100um
から選択される少なくとも1つの値である、いずれかの先行請求項の光学システム。
【請求項6】
前記ビームスプリッタが、キューブビームスプリッタ、プレートビームスプリッタ、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項7】
前記ビームスプリッタの反射:透過比が、
中間値または範囲を含む、10:90、20:80、30:70、40:60
から選択される少なくとも1つの値である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項8】
2つの光線のスペクトルを測定するための光学システムであって、以下:
2つの、請求項1に記載の光学システムであって、前記光学システムのそれぞれが、1つの光線を提供する、前記2つの光学システムと;
光ファイバと;
光源と
を備え、
前記2つの光線が、プラズモン、蛍光、吸収、比色、または任意の2つの測定の組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される測定のために生成される、
前記光学システム。
【請求項9】
前記スリットが、
中間値または範囲を含む、少なくとも0.1um、1um、5um、10um、100um、500umの幅
を有する、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項10】
前記スリットが、1um〜5umの幅を有する、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項11】
スマートフォンの前記カメラモジュールの前記外部の第1のレンズ及び前記第2のレンズが、同じタイプのレンズである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項12】
前記外部の第1のレンズの有効焦点距離が、
3mm未満、5mm未満、10mm未満、20mm未満、または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせ未満
である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項13】
前記回折格子が、透過回折格子またはブレーズド回折格子である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項14】
前記回折格子のピッチが、
2000l/mm、1200l/mm、800l/mm、300l/mm、または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせ
のうちの少なくとも1つである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項15】
前記回折格子の前記ピッチが、
800ライン/mm、1200ライン/mm、または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせ
のうちの少なくとも1つである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項16】
前記外部の第1のレンズ、前記スリット、及び前記ビームスプリッタが、同じ光軸上に整列し、前記光軸が、前記回折格子に垂直である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項17】
前記カメラモジュールの前記光軸が前記回折格子に垂直ではなく、
前記光軸と回折格子軸との間の角度が
20〜80度または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせ
である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項18】
前記カメラモジュールの前記光軸が前記回折格子の前記ピッチに垂直ではなく、前記光軸と前記回折格子軸との間の前記角度が可視光の場合30〜50度であり、前記回折格子の前記ピッチが800l/mm〜1200l/mmである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項19】
前記回折格子、前記外部の第1のレンズ、前記スリット、及び前記ビームスプリッタが、光学レバーに取り付けられ、
前記光学レバーが、前記スマートフォンの前記カメラ及び前記カメラモジュールの前記光ファイバ透過光源の視野の中に移動するように構成されている、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項20】
前記光学レバーが、複数の異なる光学システムの光学部品を異なる位置に取り付け、異なる位置間で前記光学部品を移動させて前記光学システムの機能を切り替える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項21】
以下:
ホルダフレームと、前記ホルダフレームに取り外し可能に取り付けられた光学ボックスとを備える光学アダプタであって、
前記ホルダフレームが、モバイルデバイス上に取り外し可能に適合し、前記光学ボックスをモバイルデバイスに統合されたカメラ及び照明源に位置合わせするように構成され、
前記光学ボックスが、試料レセプタクルスロットと、照明光学系とを備える、前記光学アダプタと;
第1のプレートと第2のプレートとを備える試料カードであって、前記第1のプレート及び前記第2のプレートが、前記プレート間の液体試料を200um未満の均一な厚さの層に圧縮する、前記試料カードと;
前記カードが前記光学ボックスに挿入されるとき、前記試料カードを受け入れ、収容するように構成されたスライダーと
を備える、光学システム。
【請求項22】
前記モバイルデバイスがスマートフォンである、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項23】
前記ホルダフレームが、異なるモバイルデバイス用に異なるサイズを有する他のホルダケースと交換可能であるように構成されたホルダケースを備える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項24】
前記ホルダフレームが、前記光学アダプタを前記モバイルデバイスの上部光学部分に取り外し可能に適合させるようにサイズ決めされている、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項25】
前記光学アダプタの前記光学ボックスが、
前記カードの前記プレート間に試料を有する前記試料カードを前記カメラの前記視野及び焦点範囲内で受け入れかつ位置決めするように構成されたスロットを有する、スロット付きレセプタクルと;
前記試料の明視野顕微鏡画像を取り込むように構成された明視野照明光学系と;
試料の蛍光顕微鏡画像を取り込むように構成された蛍光照明光学系と;
光学レバーを前記光学ボックス内で内向きに及び外向きにスライドさせることによって、前記明視野照明光学系及び前記蛍光照明光学系との間で前記光学系を切り替えるように構成された前記光学レバーと
を備える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項26】
スロットを有する前記スロット付きレセプタクルが、
前記スロットを完全に覆い、周囲光を前記光学ボックス及び前記カメラへの入射から排除するための弾力性のあるドア
を含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項27】
前記光学アダプタ内の前記明視野照明光学系が、前記光源によって発せられたビームを受け取りかつ回転させて、通常の入射角で前記試料を背面照明するように構成される、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項28】
前記光学ボックス内に取り付けられ、前記モバイルデバイスの前記カメラと整列する第3のレンズ
をさらに備え、
前記第3のレンズが、前記カメラによって取り込まれる画像を拡大する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項29】
前記カメラによって取り込まれた前記画像が、前記モバイルデバイスのプロセッサによってさらに処理され、
モバイルデバイスの画面上に分析結果を出力する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項30】
前記レバーがスライド可能であり、同じ光学アダプタ内で明視野照明光学系と蛍光照明光学系の両方を達成するように構成されている、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項31】
前記蛍光照明光学系の前記光学部品が前記光学レバーに取り付けられ、
前記光学レバーが前記光学ボックス内に完全にスライドするとき、前記蛍光照明光学系が作動する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項32】
前記蛍光照明光学系及び前記光学部品を備えた前記光学レバーが、明視野照明光学系の前記光路を遮断し、前記照明光学系を前記蛍光照明光学系に切り替える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項33】
前記光学レバーが外にスライドするとき、前記レバーに取り付けられた前記蛍光照明光学系及び光学部品が前記光路の外に移動し、前記照明光学系を明視野照明光学系に切り替える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項34】
前記光学レバーが、異なる高さに位置する上部の第1の平面及び下部の第2の平面の2つの平面を備える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項35】
前記光学レバーが、
接続バーで一緒に結合され、前記光学ボックスの内外にともに移動する2つの平面
を備える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項36】
前記光学レバーが、分離される2つの平面を備え、
各平面が前記光学ボックスの内外に独立して移動する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項37】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記上部の第1の平面が光学フィルタを備える、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項38】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記上部の第1の平面が前記光源からの光の中に移動し、
前記上部の第1の平面と前記光源との間の距離が0〜5mmである、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項39】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面が前記画像の平面に平行ではない、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項40】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面が前記画像の平面に平行ではなく、
前記平行ではない下部の第2の平面の表面が、95%を超える高い反射率を有する鏡面仕上げを有する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項41】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面が前記上部の第1の平面に平行ではなく、
前記第2の平面が前記光源内に移動し、前記光源から発せられた前記光を偏向させて、前記カメラの直下の前記試料の領域を背面照明する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項42】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面が前記上部の第1の平面に平行ではなく、
前記平行ではない下部の第2の平面と垂直平面との間の二面角が傾斜角であり、前記傾斜角が45〜65度である、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項43】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面の一部が前記画像の平面に平行でありかつ光源下に位置し、前記試料から1mm〜10mm離される、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項44】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面の一部が前記画像の平面に平行であり、
前記下部の第2の平面の前記平行部分の前記表面が、95%を超える光吸収を有する高光吸収性である、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項45】
前記光学レバーが2つの平面を備え、
前記下部の第2の平面の一部が前記画像の平面に平行であり、
前記下部の第2の平面の前記平行部分の前記表面が高光吸収性であり、かつ小さい入射角の前記試料上で背面照明する前記反射光を排除する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項46】
前記光学レバーが、前記レバーを停止するように構成されたストッパーを備える、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項47】
前記光学レバーが、
前記アダプタから外向きに引かれるとき、所定の位置に前記レバーを停止させる、前記光学レバー上にボールプランジャと溝とを有するストッパー
を含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項48】
前記光学レバーが、
ユーザーが任意の力を加えて前記レバーを引き出すことを可能にするように構成されているが、前記光学アダプタの動作モードが明視野照明に切り替わる固定位置で、前記レバーを停止させる、ストッパー
を含む、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項49】
前記光学レバーが、
前記試料カードを受け入れ、かつ前記モバイルデバイスの前記カメラの前記視野及び焦点範囲内の前記試料カードに試料を位置決めするために、前記レセプタクルスロットの内側に取り付けられた試料スライダー
を含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項50】
前記光学レバーが、
前記試料カード及び可動アームハウジングレバーをトラックスロットの最後までともに押し、次いで離すことによって2つの停止位置間で切り替える前記可動アームハウジングレバーを有する、前記レセプタクルスロットの内側に取り付けられた試料スライダー
を含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項51】
前記光学レバーが、可動アームハウジングレバーを有する前記レセプタクルスロットの内側に取り付けられた試料スライダーを含み、
前記可動アームハウジングレバーが、前記試料カードが正しい方向及び向きに挿入されているかどうかを示す、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項52】
前記光学レバーが、前記試料カードのワークピースの1つの角を、他の3つの直角の角とは異なる形状を有するとして認識する可動アームハウジングレバーを含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項53】
前記光学レバーが、
前記試料カードが、前記正しい方向及び向きにあるときにだけ、前記トラックスロットの正しい位置にスライド可能であるように、前記試料カードの前記角の形状に一致する相補的な形状を有する可動アームハウジングレバー
を含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項54】
前記光学レバーが、固定されたトラックフレーム及び可動アームハウジングレバーを有する試料スライダーを含む、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項55】
前記光学レバーが、固定されたトラックフレーム及び可動アームハウジングレバーを有する試料スライダーを含み、
前記トラックフレームが、前記光学ボックスの前記スロット付きレセプタクル内に固定して取り付けられ、
前記トラックフレームが、
前記試料カードが前記トラックに沿ってスライド可能であるように前記試料カードの幅及び厚さに適合するスライドトラックスロット
を有する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項56】
前記光学レバーが、固定されたトラックフレーム及び可動アームハウジングレバーを有する試料スライダーを含み、
前記トラックフレームが、
前記光が試料を背面照明できるようにするために前記モバイルデバイスの前記カメラの前記視野内に開いたウィンドウ
を有する、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項57】
前記光学レバーが、固定されたトラックフレーム及び可動アームハウジングレバーを有する試料スライダーを含み、
前記可動アームハウジングレバーが、前記トラックフレームの前記スライドトラックスロット内に事前に構築され、前記試料カードとともに移動して、前記トラックフレーム内で前記試料カードの前記移動を導く、
いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項58】
前記可動アームハウジングレバー上の第1の平面と前記光源との間の距離が、
少なくとも0.5mm、2mm、4mm、8mm、10mm、20mm、50mm、100mm、または任意の中間値もしくは範囲
である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項59】
前記可動アームハウジングレバーの前記第1の平面と第2の平面との間の距離が、
少なくとも5mm、10mm、15mm、20mm、40mm、100mm、200mm、または中間値もしくは範囲
である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項60】
前記可動アームハウジングレバーが、異なる位置の間で切り替わるために変更する必要がある距離が、
少なくとも1mm、5mm、15mm、20mm、40mm、100mm、または任意の中間値もしくは範囲
である、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【請求項61】
前記第2の平面が傾斜面に接続され、ミラーが前記傾斜面に取り付けられる、いずれかの先行請求項に記載の光学システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容が全体として参照により本明細書に組み込まれる、2018年8月16日に出願された米国仮出願第62/719,020号の利益を主張する。本明細書において言及するいかなる出版物または特許文書の開示全体も、参照により完全に組み込まれる。
【0002】
分野
本開示は、生物学的および化学的アッセイ、ならびにコンピューテーショナルイメージングを実行するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
生物学的および化学的アッセイ(診断テストなど)では、多くの場合、イメージングを含む、簡略で高速であり、高感度のアッセイ法を有することが必要である。本開示は、イメージングを含む簡略で高速かつ高感度なアッセイ法のための装置及び方法を提供する。
【発明の概要】
【0004】
概要
1つ以上の実施形態では、本開示は、少なくとも1つの、試料を調査するための光学システム、光線のスペクトルを測定するための光学システム、2つの光線のスペクトルを測定するための光学システム、コンパクトイメージングベースの1つもしくは複数のセンサ、またはその組み合わせを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面は、例示目的専用である。図面は縮尺どおりである場合もあれば、そうでない場合もある。
【0006】
【
図1】開いた構成でのマイクロボリューム分光光度分析装置の断面の概略図である。
【
図2】閉じた構成でのマイクロボリューム分光光度分析装置の断面の概略図である。
【
図3】スマートフォンをベースにした試料スペクトル試験システムの光学システムの概略図である。
【
図4】
図3に示すスマートフォン分光計光学システムによって測定された水銀ランプのRGBカラースペクトル画像である。
【
図5】
図4のRGBカラースペクトル画像から変換された水銀ランプのスペクトルである。
【
図6】同時に2つの光線のスペクトルを測定できる、スマートフォンをベースにした光学システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な実施形態の詳細な説明
以下の詳細な説明は、限定するものではなく、例としていくつかの実施形態を示す。本明細書中で使用する項の見出し及び副題は編成を目的としたものに過ぎず、記載する主題をいかようにも限定するものとして解釈すべきではない。項の見出し及び/または副題の下の内容は、項の見出し及び/副題に限定されるのではなく、開示の説明全体に適用する。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態は、以下の通りである:
スマートフォンに取り付けられた明視野及び蛍光顕微鏡イメージング用の光学アダプタ;
傾斜したファイバ端面を光源として使用する、スマートフォンに取り付けられた比色測定用の光アダプタ;
リング状ファイバの側面照明を光源として使用する、スマートフォンに取り付けられた比色測定用の光アダプタ;
トモグラフィの装置及び方法;
機械学習支援のアッセイ及びイメージング;
組織染色及び細胞イメージングの装置及び方法;及び
二重レンズイメージングシステム。
【0009】
本開示の一態様は、材料の(光スペクトルを含む)光学特性を容易に、迅速に、及び低コストで測定するための装置及び方法を提供する。
【0010】
本開示の別の態様は、分光光度法に基づいて微小容量の液体中の分析物の濃度を分析するための装置及び方法を提供する。
【0011】
本開示の別の態様は、システムと結合された試料ホルダを提供し、試料ホルダは、単一のステップ及び数秒で測定の準備が完了した試料を操作することができ、流動性流体試料、または非流動性であるが変形可能な試料のどちらかに対して機能する。
【0012】
A−1. スマートフォンを使用するコンパクトな分光計
図3は、カメラモジュール及び光源を備えたスマートフォンと、透過回折格子と、スリットと、外部レンズと、ビームスプリッタと、光ファイバとを含む、試料からスペクトルを測定するためのスマートフォンをベースにした光学システムを示す。光ファイバは、LEDからビームスプリッタに光を導き、ビームスプリッタは光をQMAX試料カードに向け直す。試料によって反射された光は、ビームスプリッタ、スリット、外部レンズ、回折格子、及びカメラを通過してスマートフォンのカメラモジュールのセンサ上にスペクトル画像を形成する。外部レンズ、スリット、ビームスプリッタ、及び試料は、回折格子に垂直である同じ光軸上に整列する。スマートフォンカメラの光軸は、90度未満の角度で回折格子に対して垂直ではない。
【0013】
図4は、
図3に説明するスマートフォン分光計システムによって測定された水銀ランプのRGBカラースペクトル画像である。
図5は、
図4に示すRGBカラースペクトル画像から変換された水銀ランプのスペクトルである。576.96nm及び579.07nmでのナトリウム二重線を解像できることが明確にわかる。ピークのFWHMは0.57nmであるため、分解能はFWHM0.3nmの半分である。
【0014】
本開示の別の態様は、システムとともに試料ホルダを提供することであり、試料ホルダは、単一のステップ及び数秒で測定の準備が完了した試料を操作することができ、流動性流体、及び非流動性であるが変形可能な試料のどちらかに対して機能する。
【0015】
例示的実施形態
光のスペクトルを測定するための光学システムであって、
光源と、
光ファイバと、
ビームスプリッタと、
スリットと、
外部の第1のレンズと、
回折格子と、
第2のレンズを有するカメラモジュールと
を含み、
光源は光子を生成し、
光ファイバは、源からビームスプリッタを通して光子を透過させて、試料を照明及び調査し、
調査した試料からの光は、ビームスプリッタ、スリット、外部の第1のレンズ、回折格子、次いでカメラモジュールへと通過し、
カメラモジュール及び光源は、スマートフォンの一部であり、
光学システムは、試料の光スペクトルを測定及び記録する、
光学システム。
【0016】
レバーに取り付けられた2つ以上の異なる光学システムの構成要素を有するレバーをさらに含み、レバーは、光学システムの光学機能を選択するために移動可能である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0017】
光源は、LED、レーザー、蛍光灯、フィラメントランプ、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0018】
光源のスペクトルは、UV、可視、IR、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0019】
光源の帯域幅スペクトルが、中間値または範囲を含む、10nm、50nm、200nm、500nm、1000nm、5um、100umから選択される少なくとも1つの値である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0020】
ビームスプリッタが、キューブビームスプリッタ、プレートビームスプリッタ、またはその任意の組み合わせである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0021】
ビームスプリッタの反射:透過比が、中間値または範囲を含む、10:90、20:80、30:70、40:60から選択される少なくとも1つの値である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0022】
A−2. コンパクトな多機能光学センサ
図6は、2つのカメラモジュール及び光源を備えたスマートフォンと、光ファイバと、それぞれが透過回折格子を含む光学部品の2つのグループと、スリットと、外部レンズと、ビームスプリッタとを含む、試料からスペクトルを測定するためのスマートフォンをベースにした光学システムを示す。光ファイバは、光源から第1のビームスプリッタに光を導き、ビームスプリッタは、光エネルギーの一部分を第1の試料領域に向け直す。光エネルギーの他の部分は、第1のビームスプリッタを通過して、第2のビームスプリッタに向かう。第2のビームスプリッタは、光を第2の試料領域に向け直す。第1の試料領域によって反射された光は、ビームスプリッタ、スリット、外部レンズ、回折格子、及びカメラの第1のグループを通過してスマートフォンの第1のカメラモジュールのセンサ上にスペクトル画像を形成する。第2の試料領域によって反射された光は、ビームスプリッタ、スリット、外部レンズ、回折格子、及びカメラの第2のグループを通過して、スマートフォンの第1のカメラモジュールのセンサ上にスペクトル画像を形成する。外部レンズ、スリット、ビームスプリッタ、及び試料は、回折格子に垂直である同じ光軸上に整列する。スマートフォンカメラの光軸は、90度未満の角度であり、回折格子に対して垂直ではない。
【0023】
一実施形態では、本開示は、
2つの光線のスペクトルを測定するための光学システムであって、
2つの、上記のかつ図示される光学システムであって、前記光学システムのそれぞれが、1つの光線を提供する、前記2つの光学システムと、
光ファイバと、
光源と
を含み、
2つの光線は、プラズモン、蛍光、吸収、比色、または任意の2つの測定の組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される測定のために生成される、光学システムを提供する。
【0024】
スリットが、中間値または範囲を含む、少なくとも0.1um、1um、5um、10um、100um、500umの幅を有する、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0025】
スリットが、1um〜5umの好ましい幅を有する、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0026】
スマートフォンのカメラモジュールの外部の第1のレンズ及び第2のレンズが、同じタイプのレンズである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0027】
外部の第1のレンズの有効焦点距離が、3mm未満、5mm未満、10mm未満、20mm未満、または任意の中間値または範囲の組み合わせ未満である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0028】
回折格子が、透過回折格子またはブレーズド回折格子である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0029】
回折格子のピッチが、2000l/mm、1200l/mm、800l/mm、300l/mm、または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0030】
回折格子の好ましいピッチが、800ライン/mm、1200ライン/mm、または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせのうちの少なくとも1つである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0031】
外部の第1のレンズ、スリット、及びビームスプリッタが、同じ光軸上に整列し、光軸が、回折格子に垂直である、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0032】
カメラモジュールの光軸が回折格子に垂直ではなく、光軸と回折格子軸との間の角度が20〜80度または任意の中間値もしくは範囲の組み合わせである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0033】
カメラモジュールの光軸が回折格子のピッチに垂直ではなく、光軸と回折格子軸との間の角度が可視光の場合30〜50度であり、回折格子の好ましいピッチが800l/mm〜1200l/mmである、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0034】
回折格子、外部の第1のレンズ、スリット、及びビームスプリッタが、光学レバーに取り付けられ、光学レバーが、スマートフォンのカメラ及びカメラモジュールの光ファイバ透過光源の視野の中に移動するように構成されている、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0035】
光学レバーが、複数の異なる光学システムの光学部品を異なる位置に取り付け、異なる位置間で光学部品を移動させて光学システムの機能を切り替える、いずれかの先行実施形態の光のスペクトルを測定する光学システム。
【0036】
A.3 試料ホルダ
本開示によれば、
図1及び
図2に示すように、光を使用する光の透過によって試料中の分析物(例えば、血液試料中のヘモグロビン)を分析するための、OAC(つまり、光学分析カード)と呼ぶ試料ホルダの一実施態様が、以下:
第1のプレート、第2のプレート、導光スペーサ(LGS)、サンプリング領域、及び基準領域であって、
(i)第1のプレート及び第2のプレートは、試料を挟むように構成され、これはプレート間の薄層の中への光による光透過分析用であり、各プレートは、試料と接触するその内面に試料接触領域を有し、
(ii)導光スペーサ(LSG)は、柱形状を有し、2つのプレート間に挟まれて、柱の各端部がプレートの一方に直接的に接触し、LGS−プレート接触領域を形成し、光が、試料を通過することなく第1のプレートからLSGを通って第2のプレートに透過することを可能にするように構成され、
(iii)サンプリング領域は、光が第1のプレート、試料、及び第2のプレートを順に通過できる領域であり、サンプリング領域はLSGを有さず、
(iv)基準領域は、光が、試料を通過することなく、第1のプレート、導光スペーサ、及び第2のプレートを順に通過する領域である、
第1のプレート、第2のプレート、導光スペーサ(LGS)、サンプリング領域、及び基準領域を含み、
LGS接触領域及びLGSの側面断面は光の波長よりも大きく、
導光スペーサは、試料によってまたは試料の近くで取り囲まれ、
サンプリング領域内の試料は、500um以下の厚さを有する。
【0037】
OAC装置の用語「基準領域」は、導光スペーサが2つのプレート間に挟まれ、それぞれ各プレートに対する直接的な接点を有する装置の領域を指し、基準領域においては、プロービング光は、試料を通過することなく第1のプレート、導光スペーサ、及び第2のプレートを通って順に透過する(
図1及び
図2)。
【0038】
OAC装置の用語「サンプリング領域」は、試料がその領域内、つまりサンプリング領域内でLGSなしに2つのプレート間にある装置の領域を指し、プロービング光は、LGSに遭遇することなく第1のプレート、2つのプレート間の試料、及び第2のプレートを通って順に透過する(
図1及び
図2)。
【0039】
基準領域及びサンプリング領域内のプレートの少なくとも一部分は、光透過性である。
【0040】
本開示によれば、
図1及び
図2に示すように、OAC(つまり、光学分析カード)と呼ぶ試料ホルダは、少なくとも1つの「サンプリング領域」と、1つの「基準領域」とを有し、試料層の光吸収係数は、サンプリング領域を通る透過光 対 基準領域を通る透過光の比率をとることによって決定される。
【0041】
いくつかの実施形態では、試料ホルダ(装置とも呼ばれる)は、実質的に均一な高さを有する複数の導光スペーサをさらに含み、導光スペーサのうちの少なくとも1つは試料接触領域内部にある。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1のプレート及び第2のプレートはLGSで固定されている。いくつかの実施形態では、
図1に示すように、第1のプレート及び第2のプレートは、開いた構成及び閉じた構成を含む異なる構成に、互いに対して移動可能である。開いた構成では、プレートは一部分離され、試料が付着する。閉じた構成では、第1のプレート及び第2のプレートは、それぞれLGSの平坦な端部に接触している。
【0043】
いくつかの実施形態では、試料領域及び基準内の第1のプレート及び第2のプレートは、均一な厚さを有し、光透過性である。
【0044】
プレートの材料はプラスチック、ガラス、または本開示によって説明される他の材料である。
【0045】
いくつかの実施形態では、第1のプレートと第2のプレートとの間の間隔、したがって試料厚さを調節するために、他のスペーサが使用される。
【0046】
試料OD測定方法
本開示によれば、試料の特性は、試料の薄層のODを測定することによって決定され、ODは、OACのサンプリング領域を通る透過光 対 OACの基準領域を通る透過光の比率から決定される。
【0047】
いくつかの実施形態では、試料ホルダ内の試料の画像は、カメラによって撮影され、分析される(例えば、
図2)。
【0048】
いくつかの実施形態では、光の波長は、500nm〜1200nm、200nm〜3000nm、3000nm〜30,000nm、または100nm〜200nmの範囲内にある。
【0049】
3.1 サンプリング領域及び基準領域における光透過率によって決定される、試料を通る光吸収
入射光強度I
0の光の場合、試料を通る透過光強度I
sは、ランベルトベールの法則を使用して以下によって示され、
上式で、ε
sは試料(例えば、ヘモグロビン)の吸光係数であり、cは試料(例えば、ヘモグロビン)の平均濃度であり、Lは試料を通る光路の長さ(cm
−1/M単位のε、M単位のc、cm単位のL)であり、OD
sは、試料全体を通る光学密度を参照する。
【0050】
入射光強度I
0の光の場合、長さL
rの導光スペーサを通る透過光強度I
rは、ランベルトベールの法則を使用して以下によって示され、
上式で、α
rは導光スペーサの吸収係数であり、Lは試料を通る光路の長さであり、OD
sは、基準として使用される導光スペーサを通る光学密度を参照する。
【0051】
第1の方程式を第2の方程式で減算すると、以下になる。
【0052】
本開示によれば、上記方程式は、(2つの領域内の入射光がきわめて同じであると想定して)入射光を測定することなく、サンプリング領域を通る透過光 対 基準領域を通る透過光の比率をとることによって、試料層の吸収係数を決定できることを示す。
【0053】
3.3 サンプリング領域から及び基準領域からの光透過率を比較することによる光透過試料分析
本開示によれば、薄い試料層を通る光吸収(及び光学密度(「OD」))は、試料領域から及び基準領域からの光透過率を比較することによって測定される。
【0054】
いくつかの場合、比較は、基準領域に対する試料領域からの光透過率の比率をとる。
【0055】
3.4 改善された光透過試料分析
多くの実際の測定状況では、OD測定の精度を大幅に低減する場合がある多くの欠陥がある。例えば、試料ホルダ内の試料及び/または試料ホルダ自体が不均一な厚さを有する場合がある。試料または試料ホルダには、完璧な形(つまり、理想的な試料)を通る光透過とは異なる光透過を有する場合がある、気泡、埃、またはその他などの欠陥がある。光強度は、測定領域全体で均一ではない場合がある。
【0056】
本開示は、欠陥により引き起こされる光透過試料分析(OTSA)の誤差を低減するいくつかの方法を有する。本開示によれば、OD測定精度を改善するために、以下の(つまり、第1.4項及びその副項における)特徴、装置、及び方法が、個別にまたはその組み合わせで使用される。
【0057】
3.4.1 LGS側壁及び/またはLGSプレート境界面による光散乱の低減
本開示によれば、試料領域及び基準領域の光強度を測定し、次いで2つの強度の比率をとるOD測定方法の実施形態の1つでは、基準領域を通過する光が(a)LGS側壁もしくは(b)LGSから強力な光散乱を有する場合、または試料領域を通過する光が近傍のLSG側壁からの相当な散乱を有する場合、測定精度は大幅に低減される場合がある。
【0058】
基準領域からの光に対するLGS側壁による光散乱の影響を低減するために、OD決定に使用される基準領域の端縁は、LGS側壁から一定距離、離れている必要がある。基準領域は、多大な光回折を被ることなく光の波長の波長よりも小さくなることはできないため、基準領域からの光に対するLGS側壁による光散乱の影響を低減するためには、少なくともLGSの断面は光の波長よりも大きくなくてはならない。
【0059】
いくつかの実施形態では、OD決定に使用される基準領域の端縁は、LGS側壁から一定距離、離れている。
【0060】
いくつかの実施形態では、LGSの断面は、光の波長よりも大きくなければならず、OD決定に使用される基準領域の端縁はLGS側壁から一定距離、離れている。
【0061】
基準領域からの光と同様に、サンプリング領域からの光に対する光散乱の影響を低減するために、サンプリング領域の端縁はLSG側壁から一定距離、離れている必要がある。
【0062】
いくつかの実施形態では、OD決に使用されるサンプリング領域の端縁は、LGS側壁から一定距離、離れている。
【0063】
いくつかの実施形態では、OD決定に使用される基準領域の端縁は、LGS側壁から一定距離、離れており、OD決定に使用されるサンプリング領域の端縁はLGS側壁から一定距離、離れている。
【0064】
いくつかの実施形態では、LGSの断面は、光の波長よりも大きくなければならず、OD決定に使用される基準領域の端縁はLGS側壁から一定距離、離れており、OD決定に使用されるサンプリング領域の端縁はLGS側壁から一定距離、離れている。
【0065】
3.4.2 基準領域及びサンプリング領域の面積、ならびにそれらの間の距離
試料領域を通る及び基準領域を通る光強度の比率をとることによって試料のODを決定する際に、各領域内の入射光が同じ強度を有する、または第1のプレート及び第2のプレート及び試料の厚さが、サンプリング領域及び基準領域でそれぞれ同じもしくは既知であることが想定される。しかしながら、多くの実際の光学システムでは、上記想定のいずれもあてはまらず、これによりODを決定する際に不確実性(つまり、誤差)が生じる。例えば、実際には、試料光透過測定のための入射光の強度は均一ではなく、特に照明領域は広く、第1のプレート、第2のプレート、及び試料の厚さはそれぞれサンプリング領域及び基準領域で同じまたは既知ではなく、それぞれが相当な変動を有する場合がある。
【0066】
本開示によれば、誤差を低減する1つの方法は、試料のODを決定するために使用されるサンプリング領域及び基準領域の面積を制限すること、またはLGS側壁による光散乱を回避しつつサンプリング領域と基準領域との間の距離を小さくすること、または両方である。
【0067】
いくつかの実施形態では、サンプリング領域の面積及び試料領域と基準領域との間の距離は、上記2つの段落の組み合わせである。
【0068】
3.4.3 複数の対のサンプリング領域及び基準領域
1対の試料領域及び基準領域を使用すると、大きい誤差につながる場合がある。これにはいくつかの理由がある、つまり(i)第1のプレート、第2のプレート、及び試料の厚さの空間的な変動はそれぞれ無作為であるので、ただ1対の試料領域及び基準領域が試料の大半を代表することはできない、かつ(ii)光学的欠陥及びその場所の数も無作為であるので、これらの光学的欠陥がサンプリング領域及び/または基準領域の場所で発生する場合があり、サンプリング領域及び基準領域の対をOTSAで使用不可にするためである。
【0069】
これらの問題を解決するために、本開示によれば、複数の対のSR領域が使用される。
【0070】
いくつかの実施形態では、OACは、複数の対のSR領域を含み、2つの隣接するSR領域の中心間の距離、及び距離は、実質的に周期的または非周期的のどちらかである。
【0071】
本開示によれば、試験を容易にするための試薬は、OACのプレートの内面に付着され、試薬は、染色試薬、界面活性剤、抗体、タンパク質、及び核酸を含むが、これに限定されるものではない。
【0072】
A4 マイクロボリューム分光光度分析
本開示の別の態様は、分光光度法に基づいて微小容量液体中の分析物の濃度を分析するための装置及び方法を提供することである。
【0073】
本開示の装置は、第1のプレートと、第2のプレートとを含む。
【0074】
第1のプレートは、光学的に透明な材料から作られており、その上面及び下面は光学的に平坦である。第2のプレートは、光学的に透明な材料から作られている。第1のプレートに向かう第2のプレートの内面には、表面から押出成形された均一な高さの超小型の導光スペーサのアレイがある。押出成形された導光スペーサの端面を含む第2のプレートの上面と下面の両方とも、光学的に平坦である。
【0075】
装置を使用して分析物の微小容量の溶液を分析するとき、第1のプレート(または第2のプレート)の上に試料液体を滴下し、次いで第2のプレート(または第1のプレート)を上に置く。試料液体は、第2のプレート上での超小型の導光スペーサの高さに依存する均一な厚さの液体層を形成する。
【0076】
分光光度測定を行うために、平行光線が、法線方向で、装置の第1のプレートまたは第2のプレートに入射する。他の側面の検出器は、特定の波長で、柱領域の透過光強度及びスペーサ領域外の透過強度を測定するために使用される。試料溶液の吸収は、測定した透過強度を使用し、計算される。分析物の濃度は、ランベルトベールの法則に基づいて計算される。
【0077】
4.1 装置の説明
特定の波長で溶液の吸収を測定し、次いで溶液中の特定の分析物の濃度を計算することは、分光光度法の典型的な応用例である。従来、そのような測定を行うためには、チャンバを充填して固定した高さの液体層を得るために大量の液体(数ミリメートル)が必要とされる。試料の量が非常に限られている(例えば、数マイクロリットル)場合、従来の試料調製方法によって均一な厚さの液体層を準備することはほとんど不可能である。
【0078】
本明細書に説明する本開示は、第1のプレートと、下部プレートとを含む装置を提供することによってこの問題に対処する。2つのプレートは互いに対して移動可能である。微小容量の試料液体を第1のプレート(または第2のプレート)上に滴下し、次いで第2のプレート(または第1のプレート)を上に置く。試料液体は、上部プレートと下部プレートとの間に埋め込まれて均一な高さの液体層を形成し、これにより微小容量の液体試料の正確かつ均一な層の厚さを達成するための低コストの解決策が提供される。
【0079】
本開示では、マイクロリットル量の試料はQMAXカード上に置かれ、これにより試料は薄い均一な厚さの層を形成する。QMAXカードでは、第1のプレートに向かう第2のプレートの内面に、表面から押出成形された均一な高さの超小型の導光スペーサのアレイがある。第1のプレートと第2のプレートとの間に埋め込まれた試料液体は、第2のプレートの表面上の均一な高さのスペーサアレイのため、閉じ込められて均一な液体層を形成する。
【0080】
図1は、開いた構成での装置の断面の概略図である。装置は、第1のプレート及び第2のプレートから成る。両方のプレートとも互いに対して移動可能である。第1のプレートは、光学的に透明な材料から作られており、上面及び下面は光学的に平坦である。第2のプレートは、光学的に透明な材料から作られている。第1のプレートに向かう第2のプレートの内面には、表面から押出成形された均一な高さの超小型の導光スペーサのアレイがある。そして、押出成形された導光スペーサの端面を含む、第2のプレートの上面と下面の両方とも光学的に平坦である。
【0081】
図2は、閉じた構成での装置の断面の概略図である。第1のプレートと第2のプレートとの間に埋め込まれた試料液体は、第2のプレートの表面上の均一な高さの導光スペーサアレイのため、閉じ込められて均一な液体層を形成する。
【0082】
4.2 原則と特定の例
本開示の1つの目的は、特に光学分析を改善することができる基準信号を生成するために、及び血液試料中の試料、例えばヘモグロビンの分析物をアッセイする応用例のために、2つのプレートの間を含む、間に挟まれた試料の薄膜の光透過分析を改善するための装置及び方法に関する。
【0083】
試料の特定の生物学的または化学的な特性は、試料層を通る光透過実験において薄い試料層の吸収係数α
sを測定することによって決定できる。ランベルトベールの法則を使用すると、薄い試料層の光吸収係数α
sは、入射光強度(つまり、試料に入射する光)I
i及び透過光強度(つまり、光が試料を通過する)I
tに関連付けられる。
上式で、L
sは試料層の長さ(つまり、厚さ)であり、ODは試料層を通る光学密度である。薄い試料層の光吸収係数α
sは、試料の特性に関連付けることができる。したがって、ランバートベールの法則を使用し、試料層のODを測定することによって試料の特性を決定することができる。
【0084】
しかしながら、実際には、入射光(つまり、試料層に直接的に入射する光)と透過光(つまり試料を通って直接的に透過される光)の両方の強度を直接的に測定することは困難である。通常、実験で測定されるのは、試料と試料ホルダの両方を通る全光透過率である(これは、薄膜試料は、多くの場合測定のために試料ホルダを必要とし、測定されている光も試料ホルダを通過するためである)。したがって、全光透過率から試料のODを分離/決定する必要がある。
【0085】
本開示によれば、OAC(つまり、光学分析カード)と呼ぶ特定の試料ホルダが提供され、材料の光学密度は、一方は試料ホルダのサンプリング領域を透過する光であり、他方は試料ホルダの基準領域を通過する光である、2つの透過光の強度の比率をとることによって決定され、試料のODは、入射光を直接的に測定することなく決定される。
【実施例】
【0086】
実施例1−精製されたdsDNA、ssDNA、またはRNAの濃度を測定する。
微小容量の溶液中の精製されたdsDNA、ssDNA、またはRNAの濃度を測定する場合、
第1のプレートまたは第2のプレートのどちらかに1〜10uLの試料溶液を滴下する。
【0087】
押出成形された導光スペーサを伴う第2のプレートの表面の上に、第1のプレートを置くことによって、装置を閉じる。均一な厚さの試料溶液層が形成される。試料層の厚さは導光スペーサの高さによって決定され、通常の範囲は1〜100umである。
【0088】
図2に示すように、UV波長範囲(200nm〜300nm)をカバーする光源からの平行光線は、通常、第2のプレート(または第1のプレート)から装置に入射する。
【0089】
図2に示すように、装置の他の側では、260nmで、光検出器が、プレート及び試料液体層を通過後のサンプリング領域Is内の光の透過強度、及び導光スペーサを通過後の基準領域Ir内の光の透過強度を記録する。
【0090】
260nmで、装置内の試料層の透過率は以下の方程式で計算され、
T=α・I_s/I_r
上式で、Tは260nmでの試料液体層の透過率であり、αは、光が導光スペーサを通過するときの強度損失を補償するための補正係数である。
【0091】
ランベルトベールの法則によれば、全核酸の濃度は以下の方程式で計算され、
C=−(Ln(T))/(ε・t)
上式で、Cはng/uL単位の試料溶液の核酸総濃度であり、εは260nmの波長でのng−cm/uL単位の核酸の吸収率係数であり、tはcm単位の試料溶液層の厚さである。
【0092】
実施例2−色素で標識を付けた精製核酸の濃度を測定する
微小容量の溶液中の、色素で標識を付けた精製核酸の濃度を測定する場合、
第1のプレートまたは第2のプレートのどちらかに1〜10uLの試料溶液を滴下する。
【0093】
押出成形された導光スペーサを伴う第2のプレートの表面の上に、第1のプレートを置くことによって、装置を閉じる。均一な厚さの試料溶液層が形成される。試料層の厚さは導光スペーサの高さによって決定され、通常の範囲は1〜100umである。
【0094】
図2に示すように、色素の吸光度波長をカバーする光源からの平行光線は、通常、第2のプレート(または第1のプレート)から装置に入射する。
【0095】
図2に示すように、装置の他の側では、色素の吸光度波長で、光検出器が、プレート及び試料液体層を通過後のサンプリング領域Is内の光の透過強度、及び導光スペーサを通過後の基準領域Ir内の光の透過強度を記録する。
【0096】
色素の吸光度波長で、装置の試料層の透過率は以下の方程式で計算され、
T=α・I_s/I_r
上式で、Tはその特定の波長での試料液体層の透過率であり、αは、光が導光スペーサを通過するときの強度損失を補償するための補正係数である。
【0097】
ランベルトベールの法則によれば、対象の色素の濃度は以下の方程式で計算され、
C=−(Ln(T))/(ε・t)
上式で、Cは対象の色素のng/uL単位の総濃度であり、εは吸光度波長での対象の色素のng−cm/uL単位の吸光係数であり、tはcm単位の試料溶液層の厚さである。
【0098】
実施例3−精製タンパク質の濃度を測定する
微小容量の溶液中の精製タンパク質の濃度を測定する場合、
第1のプレートまたは第2のプレートのどちらかに1〜10uLの試料溶液を滴下する。
【0099】
押出成形された導光スペーサを伴う第2のプレートの表面の上に、第1のプレートを置くことによって、装置を閉じる。均一な厚さの試料溶液層が形成される。試料層の厚さは導光スペーサの高さによって決定され、通常の範囲は1〜100umである。
【0100】
図2に示すように、UV波長範囲(200nm〜300nm)をカバーする光源からの平行光線は、通常、第2のプレート(または第1のプレート)から装置に入射する。
【0101】
図2に示すように、装置の他の側では、280nmで、光検出器が、プレート及び試料液体層を通過後のサンプリング領域Is内の光の透過強度、及び導光スペーサを通過後の基準領域Ir内の光の透過強度を記録する。
【0102】
280nmで、装置内の試料層の透過率は以下の方程式で計算され、
T=α・I_s/I_r
上式で、Tは280nmでの試料液体層の透過率であり、αは、光が導光スペーサを通過するときの強度損失を補償するための補正係数である。
【0103】
ランベルトベールの法則によれば、タンパク質の濃度は以下の方程式で計算され、
C=−(Ln(T))/(ε・t)
上式で、Cは試料溶液のタンパク質のng/uL単位の総濃度であり、εは280nmの波長でのng−cm/uL単位のタンパク質の吸収率係数であり、tはcm単位の試料溶液層の厚さである。
【0104】
実施例4−色素で標識を付けた精製タンパク質の濃度を測定する
微小容量の溶液中の、色素で標識を付けた精製タンパク質の濃度を測定する場合、
第1のプレートまたは第2のプレートのどちらかに1〜10uLの試料溶液を滴下する。
【0105】
押出成形された導光スペーサを伴う第2のプレートの表面の上に、第1のプレートを置くことによって、装置を閉じる。均一な厚さの試料溶液層が形成される。試料層の厚さは導光スペーサの高さによって決定され、通常の範囲は1〜100umである。
【0106】
図2に示すように、色素の吸光度波長をカバーする光源からの平行光線は、通常、第2のプレート(または第1のプレート)から装置に入射する。
【0107】
図2に示すように、装置の他の側では、色素の吸光度波長で、光検出器が、プレート及び試料液体層を通過後のサンプリング領域Is内の光の透過強度、及び導光スペーサを通過後の基準領域Ir内の光の透過強度を記録する。
【0108】
色素の吸光度波長で、装置の試料層の透過率は以下の方程式で計算され、
T=α・I_s/I_r
上式で、Tはその特定の波長での試料液体層の透過率であり、αは、光が導光スペーサを通過するときの強度損失を補償するための補正係数である。
【0109】
ランベルトベールの法則によれば、対象の色素の濃度は以下の方程式で計算され、
C=−(Ln(T))/(ε・t)
上式で、Cは対象の色素のng/uL単位の総濃度であり、εは吸光度波長での対象の色素のng−cm/uL単位の吸光係数であり、tはcm単位の試料溶液層の厚さである。
【0110】
実施例5−試料溶液中の任意の分析物の濃度及び吸光度を測定する
微小容量の溶液中の任意の分析物の濃度及び吸光度を測定する場合、
第1のプレートまたは第2のプレートのどちらかに1〜10uLの試料溶液を滴下する。
【0111】
押出成形された導光スペーサを伴う第2のプレートの表面の上に、第1のプレートを置くことによって、装置を閉じる。均一な厚さの試料溶液層が形成される。試料層の厚さは導光スペーサの高さによって決定され、通常の範囲は1〜100umである。
【0112】
図2に示すように、色素の吸光度波長範をカバーする光源からの平行光線は、通常、第2のプレート(または第1のプレート)から装置に入射する。
【0113】
図2に示すように、装置の他の側では、色素の吸光度波長で、光検出器が、プレート及び試料液体層を通過後のサンプリング領域Is内の光の透過強度、及び導光スペーサを通過後の基準領域Ir内の光の透過強度を記録する。
【0114】
対象の吸光度波長で、装置内の試料溶液層の吸光度及び透過率は以下の方程式で計算され、
A=1−α・I_s/I_r
T=α・I_s/I_r
上式で、A及びTはその特定の波長での試料液体層の吸光度及び透過率であり、αは、光が導光スペーサを通過するときの強度損失を補償するための補正係数である。
【0115】
ランベルトベールの法則によれば、対象の分析物の濃度は以下の方程式で計算され、
C=−(Ln(T))/(ε・t)
上式で、Cは対象の分析物のng/uL単位の総濃度であり、εは吸光度波長での対象の分析物のng−cm/uL単位の吸光係数であり、tはcm単位の試料溶液層の厚さである。
【国際調査報告】