特表2021-534487(P2021-534487A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-534487可読性改善のためにRFIDタグ付アイテムのパッケージ内に配置される装置及び関連方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-534487(P2021-534487A)
(43)【公表日】2021年12月9日
(54)【発明の名称】可読性改善のためにRFIDタグ付アイテムのパッケージ内に配置される装置及び関連方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20211112BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20211112BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20211112BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20211112BHJP
   H01Q 9/04 20060101ALI20211112BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20211112BHJP
【FI】
   G06K19/077 300
   G06K19/07 230
   G06K19/07 200
   G06K19/06 028
   G06K7/10 168
   H01Q9/04
   B65G61/00 526
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2021-507073(P2021-507073)
(86)(22)【出願日】2019年8月9日
(85)【翻訳文提出日】2021年4月7日
(86)【国際出願番号】US2019045832
(87)【国際公開番号】WO2020033786
(87)【国際公開日】20200213
(31)【優先権主張番号】62/716,722
(32)【優先日】2018年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】516243711
【氏名又は名称】アベリー・デニソン・リテイル・インフォメーション・サービシズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON RETAIL INFORMATION SERVICES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォースター,イアン
(57)【要約】
互いに比較的近接しているRFIDタグ付アイテムのコンテナの可読性を改善するための間隔維持装置及び関連の方法を開示する。間隔維持装置は、低誘電率の間隔維持装置であることが好ましく、ここで装置の特性は、RFIDタグ付アイテムとRFリーダとの間で、大量の材料を有する領域を占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。間隔維持装置は、RFIDタグ付アイテムがコンテナ内に荷積みされる際にコンテナ内に追加され、コンテナの中央に配置されることが好ましい。間隔維持装置は、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造を有し得、必要に応じて使い捨て、リサイクル又は再利用ができるように設計され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大量のRFIDタグ付アイテムの体積の無線周波数(RF)可読性を改善するためのシステムであって、
大量のRFIDタグ付アイテムの体積を含むコンテナと、
前記コンテナの内部に配置された間隔維持装置と、
前記コンテナの外部に配置されたリーダシステムと、を含むシステム。
【請求項2】
前記間隔維持装置は、前記コンテナの中央に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記間隔維持装置は、低誘電率を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記間隔維持装置は、金属部品であり、さらに、前記間隔維持装置の表面と前記コンテナの表面との間には空間が存在する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記間隔維持装置は、前記コンテナに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記間隔維持装置は、実質的に球状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記間隔維持装置は、コーナーキューブリフレクタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
遠方界アンテナをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
反射増幅器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
大量のRFIDタグ付アイテムの無線周波数(RF)の可読性を改善するためのシステムであって、
大量のRFIDタグ付アイテムを含むコンテナと、
RF信号を伝搬するコンテナの内部に配置された間隔維持装置と、
RF信号を生成及び受信するために前記コンテナの外部に配置されたリーダシステムと、を含む、システム。
【請求項11】
前記間隔維持装置は、前記コンテナの中央に配置される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記間隔維持装置は、低誘電率を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記間隔維持装置は、前記コンテナが移動する際に前記間隔維持装置の一部が前記コンテナに対して動くように前記容器に取り付けられる、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記間隔維持装置は、バーコードを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記間隔維持装置は、コーナーキューブリフレクタであり、さらに、前記コーナーキューブリフレクタの少なくとも1つの面上に逆ピラミッドを有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
遠方界アンテナをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
反射増幅器をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
RFIDタグ付アイテムのコンテナに対する無線周波数(RF)の読み取り技術を最適化する方法であって、
前記コンテナを介してRF信号を伝播するためにRF送信システムを使用するステップと、
前記コンテナ内でRF信号をさらに伝播するように前記装置内の間隔維持装置を使用するステップと、
前記コンテナ内のRFIDタグ付アイテムをインベントリするステップと、を含む方法。
【請求項19】
前記間隔維持装置は、比較的低誘電率からなる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記間隔維持装置は、前記コンテナに取り付けられ、さらに、(a)実質的に球状のリフレクタ、(b)バーコード、(c)コーナーキューブリフレクタ、(d)共振リフレクタ、及び(e)金属部品のいずれか1つからなる、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年8月9日に出願された米国仮出願番号62/716,722号の優先権及び利益を主張し、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般的に、無線周波数識別(「RFID」)タグ付アイテムのパッケージ又はコンテナ内に挿入するための間隔維持装置、及び前記RFIDタグ付アイテムの可読性を改善するための方法に関する。より具体的に、間隔維持装置は、多数又は高密度のRFIDタグ付アイテムを含むパッケージ又はその他のコンテナのような体積を介して無線周波数(「RF」)信号をより効率よく伝播させる。本発明の装置及び方法は、互いに近接している多数のRFIDタグ付アイテムを含むアイテム、例えばRFIDタグが付けられ、輸送コンテナ又は高密度ボックス内に配置された多数の比較的小型の製品をスキャンするのに特に適している。従って、本明細書は、これについて具体的に言及する。しかし、本発明の態様は、他の類似する用途及び装置にも同様に適用可能であることを理解されたい。
【0003】
一般的に、無線周波数識別は、電磁エネルギーを用いて(RFID「タグ」又はトランスポンダとして知られる)応答装置を刺激してそれ自体を識別し、一部の場合はタグにさらに保存されたデータを提供する。RFIDタグは、典型的に「チップ」と称される半導体装置を含み、その上にメモリ及び動作回路が形成され、アンテナに接続されている。典型的に、RFIDタグはトランスポンダとして作用し、インテロゲータ(interrogator)とも称されるリーダから受信した無線周波数インテロゲーション信号に応答して、チップメモリに保存された情報を提供する。手動型RFID装置の場合、インテロゲーション信号のエネルギーはRFIDタグ装置を操作するのに必要なエネルギーも提供する。
【0004】
RFIDタグは、一般的に、RFIDチップを何らかのアンテナに接続することにより形成される。アンテナの種類はその施工方法と同様に非常に多様である。RFIDタグを製造する特に有利な一つの方法は、アンテナに結合され得る2つ以上の導体に接続されたRFIDチップを有する小型装置であるストラップを用いることである。導体とアンテナの結合は、導電接続、電界接続、磁気接続、又は結合方法の組み合わせを用いて達成することができる。
【0005】
RFIDタグは、追跡する物品に組み込むか、貼り付けてもよい。場合によっては、タグを接着剤、テープ、又は他の手段を用いて物品の外部に貼り付けてもよいし、別の場合では、RFIDタグが物品内に挿入、例えばパッケージ内に含まれていてもよく、物品のコンテナ内に位置していてもよく、又は衣服に縫製されていてもよい。また、RFIDタグは、通常チェックディジットが付加された数バイトの単純なシリアル番号である固有識別番号で製造される。この識別番号は、製造時にRFIDタグに組み込まれる。ユーザは、このようなシリアル番号/識別番号を変更することができず、製造業者は、RFIDタグ夫々のシリアル番号が一度だけ使用されるため、固有であることを保証する。このような読み取り専用のRFIDタグは、通常追跡する物品に永久的に貼り付けられ、一度貼り付けられたら、タグのシリアル番号は、コンピュータのデータベースにおいてその貼り付け先の物品と関連付けられる。
【0006】
拠点間輸送などの作業のため、カートン又は輸送コンテナを開けずとも、カートン又はコンテナ内のアイテムの数を識別して計算できることが好ましい。これまでは、カートン又はコンテナ内でRFIDタグ付アイテムを使うことが、かかる問題に対する比較的効果的な解決策であった。しかし、RFID技術の多くの利点とRFIDタグの多くの潜在的な用途にもかかわらず、現在のRFIDタグ設計の限界の一つは、互いに比較的近接している多数のRFIDタグアイテムを含む輸送コンテナ、パッケージ又はその他の体積のインベントリ(inventorying)と関係する。より具体的には、制限された空間で比較的多数のRFIDタグアイテムが近接していると、RFIDリーダ又はインテロゲータが近接している他のRFIDタグ付アイテムによって引き起こされる潜在的な干渉により、RFIDタグ付アイテムを100%正常に検出して、インテロゲートすることを困難にする傾向がある。例えば、カートン又はコンテナ内のRFIDタグ付アイテムを、携帯用読み取り機を用いて、またはコンテナが倉庫から店舗に移される場合に、あるいはRFIDトンネルリーダがコンテナを有するコンベア上に配置される場合であっても、高い割合でうまく読み取り、識別するのは困難であることが立証された。
【0007】
コンテナ内のRFIDタグ付アイテムを100%正常に検出して、インテロゲートするまた別の歴史的なハードルは、RFIDタグ付アイテムがRFIDタグが占める空間を通過するRF場に多様な影響を及ぼすことである。例えば、RFIDアンテナや一部製品などの金属アイテムからの妨害や反射はもちろん、製品の構造自体からの誘電損失や反射は、全てRFIDタグ付アイテムのカートンを通過するRF場に影響を及ぼし得る。
【0008】
従って、当技術分野では、比較的多数のRFIDタグ付アイテムが比較的制限された空間に互いに近接して配置される場合に、正常に検出及びインテロゲートされるRFIDタグ付アイテムの割合を増加させる必要性が長い間認識されてきた。本発明は、正常にインベントリされたRFIDタグの割合を増加させるために、RFIDリーダシステムを最適化するのに有用な装置を開示している。正常にインベントリされたRFIDタグ付アイテムの割合をさらに大きく達成するために、本発明はカートン又はコンテナ内に配置された間隔維持装置を開示し、ここで間隔維持装置は、RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダとの間で、RFIDタグ付アイテムが大量の材料を有する領域を占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下は、開示された技術革新の一部態様への基本的な理解を提供するために簡略化した要約を示す。本要約は、広範囲の概要ではなく、鍵となる/重要な要素の特定やその範囲を説明することを目的としたものではない。その唯一の目的は、追って示す、より詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化した形式で示すことである。
【0010】
本明細書で開示及び請求される主題は、その一態様において、互いに近接しているRFIDタグ付アイテムのコンテナの可読性を改善するための間隔維持装置を含む。好ましくは、間隔維持装置は比較的低誘電率の間隔維持装置であり、ここで間隔維持装置の特性は、RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダとの間で、RFIDタグ付アイテムが大量の材料を有する領域を占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すようにユーザによって変更することができる。低誘電率の間隔維持装置は、その配置された体積で空間を消費するため、間隔維持装置の周囲に配置されたRFIDタグに対する密度及び経路、又は妨害が減少する。
【0011】
本発明の代替実施形態において、コンテナが移動又は再配置される際に、金属部材がコンテナに対して移動又は再配置されることを可能にするような方法で、金属部材又は要素がコンテナ内に又はコンテナに取り付けられることにより、コンテナ内の場の条件を変更又は変化させる。コンテナ内での金属部材の移動は、コンテナ内の好ましくないRF電波条件により、RFIDタグを読み取る又はインテロゲートできない領域として定義されるヌル(null)を減少、又は防止するため、最終的な目標を100%として、正常に読み取ることができるRFIDタグ付アイテムの割合を増加させる。
【0012】
本発明の他の実施形態において、再帰反射コーナーキューブがコンテナ内に配置され、RFIDリーダとコーナーキューブリフレクタとの間のベクトルに沿ってRFIDタグを読み取る確率を増加させる。代案として、RFエネルギーを受信し、一つ以上の近接場要素を駆動させた上で、遠方場の応答が遮断されるRFIDタグに効率的に結合する遠方界アンテナを使用することができる。また、充電式バッテリを使用してアンテナに接続された反射増幅器を駆動することができる。その上で、RFIDリーダからのRFエネルギー、又はRFIDタグからの信号が増幅された形で再放射されるため、局所のRFIDタグの可読性が向上し、最終的な目標を100%として、正常に読み取ることができるRFIDタグ付アイテムの割合を増加させる。
【0013】
本明細書で開示及び請求される主題は、その一態様において、互いに近接している比較的多数のRFIDタグ付アイテムを含むコンテナをインベントリするためにRFIDリーダシステムを最適化する方法を含む。この方法は、輸送コンテナなどのコンテナの外部にRFIDタグを読み取ることが可能な伝送システム、及び金属部材、再帰反射コーナーキューブ、又は比較的低誘電率を有するその他の装置といった間隔維持装置をコンテナ内に配置するステップを含む。また、間隔維持装置の特性は、RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダとの間で、RFIDタグ付アイテムが大量の材料を有する領域を占有しないようにすることで、コンテナ内のRFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すようにユーザによって変更することができる。より具体的に、低誘電率の間隔維持装置は、その配置された体積で空間を消費するため、間隔維持装置の周囲に配置されたRFIDタグに対する密度や経路、又は妨害が減少する。
【0014】
上述の、及び関連する目的を達成するために、開示された技術革新の所定の例示的な態様を以下の説明及び添付の図面に関連付けて本明細書で説明する。しかし、これら態様は、本明細書に開示された原理が採用され得る多様な方法の一部のみを示し、これらあらゆる態様及びその等価物を含むように意図される。他の利点及び新規な特徴は、図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書に開示のアーキテクチャによるRFIDリーダシステムに近接している複数のRFIDタグ付アイテムを含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図2】本明細書に開示のアーキテクチャによる、RFIDリーダシステムに近接している複数のRFIDタグ付アイテム及び間隔維持装置を含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図3A】本明細書に開示のアーキテクチャによる低誘電率を有する輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図3B】本明細書に開示のアーキテクチャによる金属部材を含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図4A】本明細書に開示のアーキテクチャによる可動の金属部材を含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図4B】本明細書に開示のアーキテクチャによる共振リフレクタを含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図5A】本明細書に開示のアーキテクチャによる可動の球状リフレクタを含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図5B】本明細書に開示のアーキテクチャによるRFIDリーダシステムに近接しているコーナーキューブリフレクタを含む輸送コンテナの正面斜視図を示す。
図6】本明細書に開示のアーキテクチャによる、RFIDリーダシステムに近接している遠方界アンテナの正面図を示す。
図7】本明細書に開示のアーキテクチャによるRFIDリーダシステムに近接しているアンテナに接続された反射増幅器の正面図を示す。
図8】本明細書に開示のアーキテクチャによる本発明のRFIDタグ付き手荷物アイテム及び間隔維持装置を含む航空手荷物コンテナの正面斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して技術革新を説明し、ここで全体に渡って同様の要素を指すために、同様の参照番号を使用する。以下の詳細な説明において、説明を目的とし、完全に理解できるよう、多数の特定の詳細事項が提示される。ただし、本技術革新は、これら特定の詳細事項なしでも実施可能なことは明らかである。他の例示において、その説明を容易にするために、周知の構造及び装置がブロック図の形で示されている。
【0017】
一実施形態において、本発明は、互いに近接している比較的多数のRFIDタグ付アイテムを含む輸送コンテナ、高密度ボックス(HDB)、又は他のコンテナ内で正常にインベントリされるRFIDタグの割合を、最終的な目標を100%として増加させるために、RFIDリーダシステムの性能を最適化するのに有用な装置を開示している。本発明の一実施形態において、コンテナ内で正常にインベントリされたRFIDタグ付アイテムをさらに大きな割合で達成するために、間隔維持装置が用いられる。間隔維持装置は、低誘電率の間隔維持装置であることが好ましく、ここで間隔維持装置の特性は、RFIDタグ付アイテムとRFリーダシステムとの間で、RFIDタグが大量の材料を有するコンテナ内の領域を占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すようにユーザによって変更することができる。より具体的に、比較的低誘電率の間隔維持装置は、間隔維持装置が配置されたコンテナの体積で空間を消費するため、間隔維持装置の周囲に配置されたRFIDタグに対する密度及び経路、又は妨害を減少する。間隔維持装置は、RFIDタグ付アイテムが荷積みされる際にコンテナに追加でき、コンテナの中央に配置されることが好ましい。本発明の間隔維持装置はまた、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造又は特性を有し得、且つユーザの好みに合わせて必要に応じて使い捨て又は再利用できるように設計され得る。
【0018】
最初に図面を参照すると、図1はRFリーダシステム104に近接して読み取り、かつ、提示される複数のRFIDタグ付アイテム102を含む基本的な出荷ボックス、カートン、その他コンテナ100又は体積の正面斜視図を示す。コンテナ100は、RFIDタグ付アイテム102などのアイテムを収容、保管及び/又は輸送するための当業界で公知の任意の適切なコンテナであり得る。なお、コンテナ100は、本発明の全体的な概念に影響を及ぼすことなく、当業界で公知の任意の適切な大きさ、形状及び/又は構成であり得る。当業者は、図1に示されたコンテナ100の形状、大きさ及び構成は単に例示のためのものであり、かつ、コンテナ100の多数の異なる形状及び大きさは、本開示の範囲内にあることを理解されたい。コンテナ100の寸法(すなわち、長さ、幅及び高さ)は、優れた性能のための重要な設計パラメータであるが、コンテナ100は、使用時に最適な性能を保障する任意の形状又は大きさであり得る。
【0019】
典型的に、パッケージ又はコンテナ100は、コンテナ100内で互いに比較的近接している比較的多数及び/又は高密度のRFIDタグ付アイテム102を収容するか含み、コンテナ100は、高密度ボックス(HDB)といった命名法で称されることがある。明らかに、コンテナ100などのボックス又はコンテナをスキャン又はインテロゲートする際、その全ての内容物、又はこの場合にRFIDタグ付アイテム102の100%を検出することが好ましい。しかし、上述のように、コンテナ100内のRFIDタグ付アイテム102の近接、又は比較的高密度によって引き起こされる潜在的な干渉により、コンテナ100内のRFIDタグ付アイテム102を100%正常に検出及びインテロゲートすることは、これまでのインテロゲータ又はRFIDリーダシステムにおいては困難であった。
【0020】
よって、本発明の装置の一実施形態の基本概念は、コンテナに含まれるRFIDタグ付アイテム102をできるだけ多く正常に識別するため、コンテナ100を介してRF信号の伝播を最大化することである。従って、コンテナ100を介して伝播されたRF電力が最大化されれば、RFIDタグ付アイテム102を読み取る確率を大幅に高めることができる。しかし、RFIDタグ付アイテム102は、RFIDタグ付アイテム102の占める空間を通過するRF場又は電力に様々な影響を及ぼす。例えば、RFIDアンテナやコンテナ100内の一部製品などの金属アイテムからの妨害や反射はもちろん、製品の構造自体からの誘電損失や反射が発生し得る。発生し得るまた別の現象は、RFIDタグ付アイテム102自体がRF場からエネルギーを取り除く共振吸収である。
【0021】
従って、前記RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダシステム104との間に配置された他のアイテムの数が最も多いRFIDタグ付アイテム102は、RFIDリーダシステム104によって読み取られる確率が低くなる。よって、RFリーダシステムが、例えばコンテナ100の6面のいずれかから適用できる場合、最適な位置は、コンテナの中央(x、y及びzの各寸法を考慮)であり、ここでRFIDタグ付アイテム102の最大数は直接内経路にあるであろう。これにより、本発明はコンテナ100の中心点又は中央106に配置された間隔維持装置110を開示している。間隔維持装置110は、正常に読み取る又はインテロゲートされるRFIDタグ付アイテム102の最終的な目標を100%として、コンテナ100内のRFIDタグ付アイテム102をインベントリするために、RFIDリーダシステム104からのRF信号を高密度なRFIDタグ付アイテム102を含むコンテナ体積を介して伝播する。間隔維持装置110は、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造を有し得、必要に応じて使い捨て又は再利用できるように設計され得る。従って、間隔維持装置110は、RFIDタグ付アイテム102とRFIDリーダシステム104との間の、RF信号を干渉し得る大量の材料又はアイテムがある領域をRFIDタグ付アイテムが占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテム102の可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。
【0022】
図2は、いずれもRFIDリーダシステム204に近接している複数のRFIDタグ付アイテム202及び間隔維持装置200を含む輸送コンテナ100の正面斜視図を示す。より具体的に、間隔維持装置200は、輸送コンテナ100の中央106に位置し、規定の体積を占め、コンテナ100の外部に位置するが比較的近接しているRFリーダシステム204と通信する。典型的に、間隔維持装置200は、RFIDタグ付アイテム202がコンテナ100に荷積みされる際にコンテナ100内に追加される。上述のように、間隔維持装置200は、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造(例えば、バーコード又は他のタイプのコード)を有し得、また必要に応じて使い捨て、リサイクル又は再利用できるように設計され得る。それ故、間隔維持装置200の特性は、RFIDタグ付アイテム202とRFIDリーダシステム204との間の、RF信号又は場を干渉し得る大量の材料がある領域をRFIDタグ付アイテムが占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテム202の可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。
【0023】
図3Aは、本発明の代替実施形態を示し、低誘電率を有する輸送コンテナ300の正面斜視図である。より具体的に、低誘電率のコンテナ300は、例えば気泡緩衝材として一般に知られているか説明されている可撓性シート材料のような空気充填包装材料などの空気充填ボックス、発泡プラスチック又は他の好適な材料であり得る。気泡緩衝材などの低誘電率材料を用いると、その配置されたコンテナ体積で空間を消費するため、その周囲に配置されたRFIDタグ付アイテムに対するRFID信号の密度及び経路、又は妨害が減少する。
【0024】
図3Bは、本発明のさらなる代替実施形態を示し、金属部材又は部品302を含む輸送ボックス又はコンテナ100の正面斜視図である。金属部品302は、当業界で公知の任意の適切な金属、例えば、箔層等で構成することができる。金属部品302は、コンテナ100の表面304と各次元における金属部品302の表面306との間に空間が存在するように、(三次元全てを考慮して)コンテナ100の中央に配置されるのが好ましい。本発明の好ましい実施形態において、コンテナ100の表面304に対する金属部品302の表面306の間隔は、リフレクタとして作用し、コンテナ100内のRFIDタグ付アイテム(図示せず)のアンテナ放射パターンをRFIDリーダシステム308に向けて外側を向くように、RFIDリーダシステム308の動作周波数で約4分の1波長である。必要な間隔は、金属部品302の表面306とコンテナ100の表面304との間の材料の誘電率により決定できることを当業者は理解するであろう。例として、比誘電率が4.0の材料は、4分の1波長リフレクタを形成するのに必要な距離を2分の1に減少させる。
【0025】
図4Aは、本発明のさらなる代替実施形態を示し、移動可能な金属部材又は部品400を含む輸送ボックス又はコンテナ100の正面斜視図である。例えば、金属部品400は、シート又は共鳴散乱要素であってもよく、例えばRFIDリーダシステムの作動周波数において半波長であってもよい。金属部品400は、箔層等の当業界に公知の任意の適切な金属であり得る。金属部品400は、好ましくは、コンテナ100が移動又は再配置される際に、金属部品400がコンテナ100に対して移動又は再配置されるような方法で、コンテナ100内に取り付けられることにより、コンテナ100内のRF場の条件を変更する。金属部品400をコンテナ100に固定又は取り付ける形態は、当業界で公知の且つ、ユーザの要求又はニーズに合った任意の適切な取り付け手段であり得る。例えば、金属部品400は、コンテナが移動又は再配置される際に、金属部品400の残りの部分がコンテナ100に対して移動できるようにする方式によりコンテナ100に取り付けられ得る一つ又は複数の縁部402を含み得る。
【0026】
さらに、金属部品400はまた、コンテナ100が移動し始めるような機械的入力後も金属部品400が継続して移動するように弾性があり得る。金属部品400の移動は、コンテナ100内の伝播条件によりRFIDタグの読み取り、又はインテロゲートができない領域であるヌル(null)を防止する。例えば、2つの経路に沿ってRFIDリーダシステム(図示せず)からRFIDタグに到達するRF信号は、180度位相がずれるため、相殺される。しかし、コンテナ100内での金属部品400の移動は、ヌルが継続して存在することを防ぐため、RFIDタグ付アイテムの最終的な目標を100%として、関連するRFIDタグ又はRFIDタグ付アイテムが正常に読み取られる確率を改善する。
【0027】
さらに、図4Bに示すように、図4Aで上述したように一つ以上の移動度を有するリフレクタ404又は複数のリフレクタの代替の形態が使用できる。より具体的に、リフレクタ404は、コンテナ100が移動又は再配置される際に、リフレクタ404がコンテナ100及び/又は一つ以上の他のリフレクタ404に関連して移動する方式でコンテナ100に取り付けられることにより、コンテナ100内のRF場の条件を変更する。金属リフレクタ404をコンテナ100に固定する又は取り付ける形態は、当業界で公知の且つ、ユーザの要求又はニーズに合った任意の適切な取り付け手段であり得る。例えば、金属リフレクタ404は、コンテナが移動又は再配置される際に、金属リフレクタ404の残りの部分がコンテナ100及び/又は他の金属リフレクタ404に対して移動できるようにする方式によりコンテナ100に取り付けられ得る一つ又は複数の縁部406を含み得る。
【0028】
さらに、金属リフレクタ404はまた、コンテナ100が移動し始めるような機械的入力後も金属リフレクタ404が継続して移動するように弾性があり得る。また、金属リフレクタ404は、当業界で公知の任意の適切な反射材料により製造され得る。さらに、金属リフレクタ404は、RFIDリーダシステムの周波数又はその近傍で共振する。上述のように、複数の個別のリフレクタ404が使用でき、またリフレクタ404は、規定の波長の割合、例えば半分、又は当業界で公知の任意の他の適切な大きさ、又は形態の一連のストリップによりなり得る。
【0029】
図5Aは、本発明のさらなる実施形態であり、表面502を有する可動式の球状のリフレクタ500を含む輸送コンテナ100の正面斜視図を示す。ボール状又は球状のリフレクタ500は、可動式のリフレクタのもう一つの単純な形態であり、上述のように自由に移動できる誘電体、金属又は組み合わせ材料から構成され得る。より具体的に、球状のリフレクタ500は、コンテナ100が移動する際にリフレクタ500が移動する方式でコンテナ100に取り付けられることにより、コンテナ100内のRF場の条件を変更する。コンテナ100にリフレクタ500を固定する(又は取り付ける)形態は、当業界で公知の任意の適切な取り付け手段であり得、例えば、ユーザの要求及び/又はニーズに合わせて表面502に取り付けられ得る。さらに、ボール状又は球状のリフレクタ500はまた、コンテナ100が移動し始めるような機械的入力後もリフレクタ500が継続して移動するように弾性があり得る。
【0030】
図5Bは、本発明のもう一つの実施形態であり、本発明に開示のアーキテクチャによるRFIDリーダシステム510に近接しているコーナーキューブリフレクタ504を含む輸送コンテナ100の正面斜視図を示す。より具体的に、コーナーキューブ504の各面506は、コンテナ100の中心から縁部まで導体の逆ピラミッド508で構成される。コーナーキューブリフレクタ504は、当業界で公知の任意の適切な反射材料により製造できる。このコーナーキューブ構造は、再帰反射性のため、コーナーキューブ504に入射する任意のRFエネルギーは、入射したものと同じベクトルに沿って反射してRF源に戻る。RFインテロゲータ経路へのかかる強化は、RFIDリーダシステム510とコーナーキューブリフレクタ504との間のベクトルに沿って、又は隣接するRFIDタグ512が正常に読み取る又はインテロゲートされる確率を増加させる。バンアッタアレー(Van Atta Array)などの他の再帰反射性RF構造が可能であるが、単一面バージョンである再帰反射コーナーキューブ504がその単純性のため好ましい実施形態であることが当業者に理解されるであろう。
【0031】
図6に示すように、遠方場から近接場へのパッシブコンバータ装置の代替実施形態を開示する。より具体的に、RFリーダシステム604からRFエネルギーを受信し、一つ以上の近接場要素602に駆動を提供する遠方界アンテナ600が用いられる。例えば、ループは、遠方場の応答が遮断されるRFIDタグに効率的に結合できる局所化されたH場を生成する。遠方界アンテナ600は、本質的にRF信号が双方向に通過することを可能とするので、例えば遠方界アンテナ600は、RFエネルギーをRFIDタグに伝達するが、その応答もまた、RFIDリーダシステム604に戻すことが理解されよう。
【0032】
図7に示すように、可読性を向上させるために活性化及び設計された反射増幅器装置702を用いる局所場ブースター(アンテナ)700が用いられる。具体的に、電力回収エネルギー源704、例えば再充電バッテリ、スーパーキャパシタ、光電発電機、又は移動発電機(movement generator)、或いは当業界で公知の任意の他の適切なエネルギー源は、アンテナ(局所場ブースター700)に接続された反射増幅装置702を駆動する。RFIDリーダシステム706からのRFエネルギー又はアンテナ(局所場ブースター700)に入射されたRFIDタグからのRF信号は、増幅した形で再放射され、局所のRFIDタグの可読性を向上させる。
【0033】
図8は、本明細書に開示のアーキテクチャによる本発明のRFIDタグ付手荷物アイテム及び間隔維持装置800を含む航空手荷物コンテナの正面斜視図を示す。より具体的に、間隔維持装置800及びシステムは、RFIDタグ付小売アイテムの輸送に制限されず、コンテナ804内で互いに比較的近接している多数のRFIDタグ付アイテム802が存在する任意の構造又はコンテナにも適用できる。例えば、間隔維持装置800は、航空機、船舶、鉄道車両等で輸送する手荷物806のコンテナ804内に配置され得る。間隔維持装置800の特性は、RFIDタグ付手荷物806の可読性を向上するように設計された、上述のこれらの実施形態のいずれかであり得る。取り扱いを容易にするため、間隔維持装置800は、手荷物806そのものの形態でもよく、間隔維持装置800が追跡されるように、且つ再利用するために紛失しないように使用される、手荷物のRFIDタグ802、及び必要に応じて、バーコード808を有していてもよい。
【0034】
間隔維持装置の適合は、RFIDタグ付アイテムを正常に読み取る又はインテロゲートされる最終的な目標を100%として、コンテナを介した最大のRF伝送、及びコンテナ内のRFIDタグの可能な限り最も高い読み取り精度を達成するように適合させると共に、間隔維持装置及びトンネルリーダシステムの壁といった隣接する任意の他の構造体への移動に対して補償できるように、コンテナがスキャン領域を通過する際の連続的なプロセスであることが分かるであろう。また、間隔維持装置の初期設定及び実施形態は、以前のスキャン作業から学習された最適なものに基づいており、且つ、初期開始状態に基づいて適合され得る。
【0035】
上述の説明は、請求された主題の例を含む。もちろん、請求された主題を説明する目的で構成要素又は方法論の考え得る全ての組合せを説明することは不可能であるが、当業者は、請求された主題の多くのさらなる組合せ及び変形が可能であることを認識することができる。従って、請求された主題は、添付の請求範囲の思想及び範囲内にあるかかる全ての変更、修正及び変形を含むことを意図する。また、用語「含む」は、詳細な説明又は請求範囲のいずれかにおいて使用される限り、かかる用語は請求範囲で「含有する」が転換語句として使用される場合に解釈されるように、用語「含有する」と同様に包括的であることを意図するものである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大量のRFIDタグ付アイテムの体積の無線周波数(RF)可読性を改善するためのシステムであって、
大量のRFIDタグ付アイテムの体積を含むコンテナと、
前記コンテナの内部に配置された間隔維持装置と、
前記コンテナの外部に配置されたリーダシステムと、を含むシステム。
【請求項2】
前記間隔維持装置は、前記コンテナの中央に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記間隔維持装置は、低誘電率を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記間隔維持装置は、金属部品であり、さらに、前記間隔維持装置の表面と前記コンテナの表面との間には空間が存在する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記間隔維持装置は、前記コンテナに取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記間隔維持装置は、実質的に球状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記間隔維持装置は、コーナーキューブリフレクタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
遠方界アンテナをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
反射増幅器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
大量のRFIDタグ付アイテムの無線周波数(RF)の可読性を改善するためのシステムであって、
大量のRFIDタグ付アイテムを含むコンテナと、
RF信号を伝搬するコンテナの内部に配置された間隔維持装置と、
RF信号を生成及び受信するために前記コンテナの外部に配置されたリーダシステムと、を含む、システム。
【請求項11】
前記間隔維持装置は、前記コンテナの中央に配置される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記間隔維持装置は、低誘電率を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記間隔維持装置は、前記コンテナが移動する際に前記間隔維持装置の一部が前記コンテナに対して動くように前記容器に取り付けられる、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記間隔維持装置は、バーコードを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記間隔維持装置は、コーナーキューブリフレクタであり、さらに、前記コーナーキューブリフレクタの少なくとも1つの面上に逆ピラミッドを有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
遠方界アンテナをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
反射増幅器をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
RFIDタグ付アイテムのコンテナに対する無線周波数(RF)の読み取り技術を最適化する方法であって、
前記コンテナを介してRF信号を伝播するためにRF送信システムを使用するステップと、
前記コンテナ内でRF信号をさらに伝播するように前記装置内の間隔維持装置を使用するステップと、
前記コンテナ内のRFIDタグ付アイテムをインベントリするステップと、を含む方法。
【請求項19】
前記間隔維持装置は、比較的低誘電率からなる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記間隔維持装置は、前記コンテナに取り付けられ、さらに、(a)実質的に球状のリフレクタ、(b)バーコード、(c)コーナーキューブリフレクタ、(d)共振リフレクタ、及び(e)金属部品のいずれか1つからなる、請求項18に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
一実施形態において、本発明は、互いに近接している比較的多数のRFIDタグ付アイテムを含む輸送コンテナ、高密度ボックス(HDB)、又は他のコンテナ内で正常にインベントリされるRFIDタグの割合を、最終的な目標を100%として増加させるために、RFIDリーダシステムの性能を最適化するのに有用な装置を開示している。本発明の一実施形態において、コンテナ内で正常にインベントリされたRFIDタグ付アイテムをさらに大きな割合で達成するために、間隔維持装置が用いられる。間隔維持装置は、低誘電率の間隔維持装置であることが好ましく、ここで間隔維持装置の特性は、RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダシステムとの間で、RFIDタグが大量の材料を有するコンテナ内の領域を占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテムの可読性に様々な効果を生み出すようにユーザによって変更することができる。より具体的に、比較的低誘電率の間隔維持装置は、間隔維持装置が配置されたコンテナの体積で空間を消費するため、間隔維持装置の周囲に配置されたRFIDタグに対する密度及び経路、又は妨害を減少する。間隔維持装置は、RFIDタグ付アイテムが荷積みされる際にコンテナに追加でき、コンテナの中央に配置されることが好ましい。本発明の間隔維持装置はまた、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造又は特性を有し得、且つユーザの好みに合わせて必要に応じて使い捨て又は再利用できるように設計され得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
最初に図面を参照すると、図1RFIDリーダシステム104に近接して読み取り、かつ、提示される複数のRFIDタグ付アイテム102を含む基本的な出荷ボックス、カートン、その他コンテナ100又は体積の正面斜視図を示す。コンテナ100は、RFIDタグ付アイテム102などのアイテムを収容、保管及び/又は輸送するための当業界で公知の任意の適切なコンテナであり得る。なお、コンテナ100は、本発明の全体的な概念に影響を及ぼすことなく、当業界で公知の任意の適切な大きさ、形状及び/又は構成であり得る。当業者は、図1に示されたコンテナ100の形状、大きさ及び構成は単に例示のためのものであり、かつ、コンテナ100の多数の異なる形状及び大きさは、本開示の範囲内にあることを理解されたい。コンテナ100の寸法(すなわち、長さ、幅及び高さ)は、優れた性能のための重要な設計パラメータであるが、コンテナ100は、使用時に最適な性能を保障する任意の形状又は大きさであり得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
従って、前記RFIDタグ付アイテムとRFIDリーダシステム104との間に配置された他のアイテムの数が最も多いRFIDタグ付アイテム102は、RFIDリーダシステム104によって読み取られる確率が低くなる。よって、RFIDリーダシステムが、例えばコンテナ100の6面のいずれかから適用できる場合、最適な位置は、コンテナの中央(x、y及びzの各寸法を考慮)であり、ここでRFIDタグ付アイテム102の最大数は直接内経路にあるであろう。これにより、本発明はコンテナ100の中心点又は中央106に配置された間隔維持装置110を開示している。間隔維持装置110は、正常に読み取る又はインテロゲートされるRFIDタグ付アイテム102の最終的な目標を100%として、コンテナ100内のRFIDタグ付アイテム102をインベントリするために、RFIDリーダシステム104からのRF信号を高密度なRFIDタグ付アイテム102を含むコンテナ体積を介して伝播する。間隔維持装置110は、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造を有し得、必要に応じて使い捨て又は再利用できるように設計され得る。従って、間隔維持装置110は、RFIDタグ付アイテム102とRFIDリーダシステム104との間の、RF信号を干渉し得る大量の材料又はアイテムがある領域をRFIDタグ付アイテムが占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテム102の可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
図2は、いずれもRFIDリーダシステム204に近接している複数のRFIDタグ付アイテム202及び間隔維持装置200を含む輸送コンテナ100の正面斜視図を示す。より具体的に、間隔維持装置200は、輸送コンテナ100の中央106に位置し、規定の体積を占め、コンテナ100の外部に位置するが比較的近接しているRFIDリーダシステム204と通信する。典型的に、間隔維持装置200は、RFIDタグ付アイテム202がコンテナ100に荷積みされる際にコンテナ100内に追加される。上述のように、間隔維持装置200は、多数の異なる誘電体構造、導電性構造及び物理的構造(例えば、バーコード又は他のタイプのコード)を有し得、また必要に応じて使い捨て、リサイクル又は再利用できるように設計され得る。それ故、間隔維持装置200の特性は、RFIDタグ付アイテム202とRFIDリーダシステム204との間の、RF信号又は場を干渉し得る大量の材料がある領域をRFIDタグ付アイテムが占有しないようにすることで、RFIDタグ付アイテム202の可読性に様々な効果を生み出すように変更することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
図6に示すように、遠方場から近接場へのパッシブコンバータ装置の代替実施形態を開示する。より具体的に、RFIDリーダシステム604からRFエネルギーを受信し、一つ以上の近接場要素602に駆動を提供する遠方界アンテナ600が用いられる。例えば、ループは、遠方場の応答が遮断されるRFIDタグに効率的に結合できる局所化されたH場を生成する。遠方界アンテナ600は、本質的にRF信号が双方向に通過することを可能とするので、例えば遠方界アンテナ600は、RFエネルギーをRFIDタグに伝達するが、その応答もまた、RFIDリーダシステム604に戻すことが理解されよう。
【国際調査報告】