特表2021-534711(P2021-534711A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-534711(P2021-534711A)
(43)【公表日】2021年12月9日
(54)【発明の名称】タワー型支持装置
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/04 20060101AFI20211112BHJP
   H02B 1/20 20060101ALI20211112BHJP
【FI】
   H02B1/04 Z
   H02B1/20 E
   H02B1/20 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2021-507791(P2021-507791)
(86)(22)【出願日】2019年8月13日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月15日
(86)【国際出願番号】KR2019010295
(87)【国際公開番号】WO2020036411
(87)【国際公開日】20200220
(31)【優先権主張番号】10-2018-0096084
(32)【優先日】2018年8月17日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0096082
(32)【優先日】2018年8月17日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン−ジ
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン−フン
(72)【発明者】
【氏名】ペ、チェ−ユン
【テーマコード(参考)】
5G016
【Fターム(参考)】
5G016CD23
5G016CD24
5G016CD32
5G016DA21
(57)【要約】
本発明は、タワー型支持装置に関するものであって、設置面に垂直な方向に配置される複数のメインフレーム;複数個に備えられて、前記メインフレームに垂直な方向に、前記メインフレームに結合するものの、互いに向かい合う一対が同じ高さに配置され、電力系統の故障電流を限流する、少なくとも一つの限流抵抗単位モジュールを支持するサポートフレーム;及び前記メインフレームの上側及び下側にそれぞれ設置して接地されるロアフレーム及びアッパーフレームを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に垂直な方向に配置される複数のメインフレーム;
複数個に備えられて、前記メインフレームに垂直な方向に、前記メインフレームに結合するものの、互いに向かい合う一対は、同じ高さに配置され、電力系統の故障電流を限流する、少なくとも一つの限流抵抗単位モジュールを支持するサポートフレーム;及び、
前記メインフレームの上側及び下側にそれぞれ設置して接地されるロアフレーム及びアッパーフレームを含む、
タワー型支持装置。
【請求項2】
前記サポートフレームは、
前記限流抵抗単位モジュールを支持するものの、互いに向かい合う一対は、前記限流抵抗単位モジュールを下側で支持する、
請求項1に記載のタワー型支持装置。
【請求項3】
前記サポートフレームは、
導電性材質で作られる、
請求項2に記載のタワー型支持装置。
【請求項4】
一端が、前記サポートフレームにボルト締め結合し、他端は、前記限流抵抗単位モジュールにボルト締め結合して、前記サポートフレームと前記限流抵抗単位モジュールとを結合させ、導電性材質のバー(bar)状である複数のモジュール結合リンクをさらに含む、
請求項3に記載のタワー型支持装置。
【請求項5】
前記メインフレームと前記ロアフレーム及びアッパーフレームの間にそれぞれ設置されて、前記メインフレームと前記ロアフレーム、前記メインフレームと前記アッパーフレームの間を絶縁する複数の第1の絶縁部材;及び、
前記メインフレーム上に設置されて、前記電力系統と前記限流抵抗単位モジュールとを電気的に連結する複数のバスバーをさらに含む、
請求項3に記載のタワー型支持装置。
【請求項6】
前記バスバーは、
一側が、前記メインフレームに結合し、他側は、前記限流抵抗単位モジュールに結合する、
請求項5に記載のタワー型支持装置。
【請求項7】
前記バスバーは、
前記メインフレーム上にジグザグに配置され、複数の前記限流抵抗単位モジュールを順次に通電させる、
請求項6に記載のタワー型支持装置。
【請求項8】
前記メインフレームは、
絶縁材質で作られる、
請求項1に記載のタワー型支持装置。
【請求項9】
前記第1の絶縁部材と前記メインフレームの間に結合して、前記メインフレームを支持する複数のアッパーベースフレームをさらに含む、
請求項1に記載のタワー型支持装置。
【請求項10】
前記アッパーベースフレームに設置されるものの、互いに向かい合う前記アッパーベースフレームの間に設置されて、前記アッパーベースフレームの間を絶縁する、複数の第2の絶縁部材をさらに含む、
請求項9に記載のタワー型支持装置。
【請求項11】
前記メインフレームのうち、一部を横切って設置されるものの、前記限流抵抗単位モジュールの挿入方向と反対方向に配置されて、前記限流抵抗単位モジュールの移動を制限する遮断フレームをさらに含む、
請求項2に記載のタワー型支持装置。
【請求項12】
前記サポートフレームは、
前記限流抵抗単位モジュールの抵抗体が積層される方向と垂直な方向に配置されて、前記限流抵抗単位モジュールを支持する、
請求項1に記載のタワー型支持装置。
【請求項13】
設置面に垂直な方向に配置される複数のメインフレーム;
複数個に備えられて、前記メインフレームに垂直な方向に、前記メインフレームに結合するものの、互いに向かい合う一対が同じ高さに配置され、電力系統の故障電流を限流する、少なくとも一つの限流抵抗単位モジュールを下側で支持するサポートフレーム;
前記メインフレームの上側及び下側にそれぞれ設置して接地されるロアフレーム及びアッパーフレーム;
前記メインフレームと前記ロアフレーム及びアッパーフレームの間にそれぞれ設置されて、前記メインフレームと前記ロアフレーム、前記メインフレームと前記アッパーフレームの間を絶縁する複数の第1の絶縁部材;及び、
前記メインフレーム上に設置されて、前記電力系統と前記限流抵抗単位モジュールを電気的に連結する複数のバスバーを含む、
タワー型支持装置。
【請求項14】
一端が、前記サポートフレームにボルト締め結合し、他端は、前記限流抵抗単位モジュールにボルト締め結合して、前記サポートフレームと前記限流抵抗単位モジュールとを結合させ、導電性材質のバー(bar)状である複数のモジュール結合リンクをさらに含む、
請求項13に記載のタワー型支持装置。
【請求項15】
前記バスバーは、
一側が、前記メインフレームに結合し、他側は、前記限流抵抗単位モジュールに結合する、
請求項13に記載のタワー型支持装置。
【請求項16】
前記第1の絶縁部材と前記メインフレームの間に結合して、前記メインフレームを支持する複数のアッパーベースフレームをさらに含む、
請求項13に記載のタワー型支持装置。
【請求項17】
前記アッパーベースフレームに設置されるものの、互いに向かい合う前記アッパーベースフレームの間に設置されて、前記アッパーベースフレームの間を絶縁する、複数の第2の絶縁部材をさらに含む、
請求項16に記載のタワー型支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁構造を有し、複数のモジュール型限流抵抗器を支持するタワー型支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、限流抵抗器(CLR,Current Limiting Registor)は、故障電流(Fault Current)を限流させる機能を果たす。限流抵抗器を電力系統に適用して、電力系統で発生する故障電流を制限する。限流抵抗器を使用すれば、故障電流が発生しても、電力機器の破損や停電などを防止することができる。
【0003】
適用される系統によって必要な抵抗の大きさが異なるため、抵抗の大きさによって限流抵抗器の設計が異なってくる。以下では、図面を参照して、従来の限流抵抗器について説明する。
【0004】
図1は、従来の限流抵抗器を示した斜視図である。
【0005】
図1に示したように、従来の限流抵抗器1は、適用される系統に必要な抵抗の大きさだけ、抵抗片3を垂直方向に積層して溶接する構造である。抵抗片3は、蛇行(meander)構造に積層され、隣り合う抵抗片3の間の一定間隔を維持するように積層される。複数の抵抗片3は、点接触溶接によって相互溶接され、各抵抗片3の間には絶縁体5が挿入される。
【0006】
前述した限流抵抗器1は、抵抗片3が積層された状態で、動かないように固定された後、碍子7を結合する。その後、限流抵抗器1は、別途支持構造や収納構造なく、配電盤に直接装着される。碍子7は、故障電流の限流時に発生する抵抗片の間の引力及び斥力による限流抵抗の変形を最小化するために備えられる構成である。
【0007】
前述とおりにすることにより、従来技術による限流抵抗器1は、必要な抵抗の大きさだけ、抵抗片3を溶接して作るため、必要な抵抗が大きければ、限流抵抗器1の大きさも大きくなる。
【0008】
しかし、別途限流抵抗器1を支持する構造なく、碍子7のみを備えて配電盤に装着するため、限流抵抗器1は、外部の環境に大きく影響を受けるようになる。従来の限流抵抗器1は、保護及び支持構造がなくて、故障や破損が発生するリスクがある。
【0009】
また、限流抵抗器1の大きさが大きくなる場合、大きさと重さのため、作業者が限流抵抗器1を移動させにくいという問題がある。これによって、従来技術による限流抵抗器1は、移送中に破損のリスクがあり、限流抵抗器1を移動させるか設置するとき、作業者の負傷リスクが伴うという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、限流抵抗の設置が容易なタワー型支持装置を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、限流抵抗の設置時、冷却性能に優れたタワー型支持装置を提供することである。
【0012】
本発明の目的は、以上に言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明らかに理解することができる。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、設置面に垂直な方向に配置される複数のメインフレーム;複数個に備えられて、前記メインフレームに垂直な方向に、前記メインフレームに結合するものの、互いに向かい合う一対が同じ高さに配置され、電力系統の故障電流を限流する、少なくとも一つの限流抵抗単位モジュールを支持するサポートフレーム;及び前記メインフレームの上側及び下側にそれぞれ設置して接地されるロアフレーム及びアッパーフレームを含むタワー型支持装置を提供する。
【0014】
前記サポートフレームは、複数の前記限流抵抗単位モジュールを支持するものの、互いに向かい合う一対は、前記限流抵抗単位モジュールを下側で支持する。
【0015】
前記サポートフレームは、導電性材質で作られることが特徴である。
【0016】
一端が、前記サポートフレームにボルト締め結合し、他端は、前記限流抵抗単位モジュールにボルト締め結合して、前記サポートフレームと前記限流抵抗単位モジュールとを結合させ、導電性材質のバー(bar)状である複数のモジュール結合リンクをさらに含む。
【0017】
前記メインフレームと前記ロアフレーム及びアッパーフレームの間にそれぞれ設置されて、前記メインフレームと前記ロアフレーム、前記メインフレームと前記アッパーフレームの間を絶縁する複数の第1の絶縁部材;及び前記メインフレーム上に設置されて、前記電力系統と前記限流抵抗単位モジュールを電気的に連結する複数のバスバーをさらに含む。
【0018】
前記バスバーは、一側が、前記メインフレームに結合し、他側は、前記限流抵抗単位モジュールに結合することが特徴である。
【0019】
前記バスバーは、前記メインフレーム上にジグザグに配置されて、複数の前記限流抵抗単位モジュールを順次に通電させることが特徴である。
【0020】
前記電力系統における故障電流が発生すれば、前記バスバーを経て、前記故障電流は、前記限流抵抗単位モジュールへ流入して限流されうる。
【0021】
前記メインフレームは、絶縁材質で作られる。
【0022】
前記第1の絶縁部材と前記メインフレームの間に結合して、前記メインフレームを支持する複数のアッパーベースフレームをさらに含んでいてもよい。
【0023】
前記アッパーベースフレームに設置されるものの、互いに向かい合う前記アッパーベースフレームの間に設置されて、前記アッパーベースフレームの間を絶縁する複数の第2の絶縁部材をさらに含んでいてもよい。
【0024】
前記メインフレームのうち、一部を横切って設置されるものの、前記限流抵抗単位モジュールの挿入方向と反対方向に配置されて、前記限流抵抗単位モジュールの移動を制限する遮断フレームをさらに含んでいてもよい。
【0025】
前記サポートフレームは、前記限流抵抗単位モジュールの抵抗体が積層される方向と垂直な方向に配置されて、前記限流抵抗単位モジュールを支持することが特徴である。
【0026】
本発明は、設置面に垂直な方向に配置される複数のメインフレーム;複数個に備えられて、前記メインフレームに垂直な方向に、前記メインフレームに結合するものの、互いに向かい合う一対が同じ高さに配置され、電力系統の故障電流を限流する、少なくとも一つの限流抵抗単位モジュールを下側で支持するサポートフレーム;前記メインフレームの上側及び下側にそれぞれ設置して接地されるロアフレーム及びアッパーフレーム;前記メインフレームと前記ロアフレーム及びアッパーフレームの間にそれぞれ設置されて、前記メインフレームと前記ロアフレーム、前記メインフレームと前記アッパーフレームの間を絶縁する複数の第1の絶縁部材;及び前記メインフレーム上に設置されて、前記電力系統と前記限流抵抗単位モジュールを電気的に連結する複数のバスバーを含むタワー型支持装置を提供する。
【0027】
一端が、前記サポートフレームにボルト締め結合し、他端は、前記限流抵抗単位モジュールにボルト締め結合して、前記サポートフレームと前記限流抵抗単位モジュールとを結合させ、導電性材質のバー(bar)状である複数のモジュール結合リンクをさらに含む。
【0028】
前記バスバーは、一側が、前記メインフレームに結合し、他側は、前記限流抵抗単位モジュールに結合することが特徴である。
【0029】
前記第1の絶縁部材と前記メインフレームの間に結合して、前記メインフレームを支持する複数のアッパーベースフレームをさらに含む。
【0030】
前記アッパーベースフレームに設置されるものの、互いに向かい合う前記アッパーベースフレームの間に設置されて、前記アッパーベースフレームの間を絶縁する複数の第2の絶縁部材をさらに含む。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、複数の限流抵抗単位モジュールを一つずつ挿入して固定することにより、一つの限流抵抗装置を構成することができるため、限流抵抗の設置が容易であり、組み立て性が向上する効果がある。また、限流抵抗単位モジュールを設置する作業者の作業性及び便宜性が向上する。
【0032】
また、本発明のタワー型支持装置は、限流抵抗単位モジュールの積層方向と垂直な方向に限流抵抗単位モジュールを収納して支持するため、複数の単位モジュールを積層しても、自然対流によってこれらを全て冷凍させることができる。
【0033】
また、フレームの絶縁構造を備えて、限流抵抗単位モジュールが挿入された状態で、外部の電圧が限流抵抗のみにかかるようにすることにより、電気的・構造的に安定して、フレームの変形を最小化する効果がある。フレームが電気的・構造的に安定的であるため、限流抵抗装置の安定した駆動も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】従来の限流抵抗器を示した斜視図。
図2】本発明の一実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図。
図3図2によるタワー型支持装置の主な部分を示した斜視図。
図4図2によるタワー型支持装置の下部支持構造を示した斜視図。
図5】本発明の一実施形態によるタワー型支持装置に限流抵抗単位モジュールが結合した状態を示した斜視図。
図6】本発明の他の実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図。
図7】本発明の他の実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図。
図8】本発明のさらに他の実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図。
図9図8によるタワー型支持装置の主な部分を示した斜視図。
図10図8によるタワー型支持装置の下部支持構造を示した斜視図。
図11】本発明のさらに他の実施形態によるタワー型支持装置に、限流抵抗単位モジュールが結合した状態を示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
前述した目的、特徴及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これによって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術思想を容易に実施することができる。本発明の説明において、本発明に係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施形態を詳説する。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を称するものに使われる。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図である。図3は、図2によるタワー型支持装置の主な部分を示した斜視図である。図4は、図2によるタワー型支持装置の下部支持構造を示した斜視図である。図5は、本発明の一実施形態によるタワー型支持装置に、限流抵抗単位モジュールが結合した状態を示した斜視図である。
【0037】
図2及び図5に示したように、本発明の一実施形態によるタワー型支持装置300は、複数の限流抵抗単位モジュール100を収納する。タワー型支持装置300は、基本骨組みを構成する複数のメインフレーム310と、メインフレーム310上に設置されて、限流抵抗単位モジュール100を支持する複数のサポートフレーム320とを含む。また、タワー型支持装置300は、メインフレーム310及びサポートフレーム320を下側で支持するロアベースフレーム(Lower Base Frame)330と、設置面に固定されるロアフレーム(Lower Frame)340とをさらに含む。タワー型支持装置300は、メインフレーム310及びサポートフレーム320を上側で支持するアッパーベースフレーム(Upper Base Frame)350と、アッパーベースフレーム350を固定するアッパーフレーム(Upper Frame)360とをさらに含む。ロアベースフレーム330とロアフレーム340の間、アッパーベースフレーム350とアッパーフレーム360の間には、絶縁のための第1の絶縁部材370が設置される。ロアベースフレーム330とアッパーベースフレーム350上には、さらなる絶縁のための第2の絶縁部材380が設置される。タワー型支持装置300に限流抵抗単位モジュール100が設置された状態で、限流抵抗単位モジュール100は、複数のバスバー390によって電力系統と電気的に連結される。
【0038】
図2及び図3に示したように、メインフレーム310は、タワー型支持装置300の基本骨組みを構成する。メインフレーム310は、設置面に垂直な方向に配置される。メインフレーム310は、六面体状の限流抵抗単位モジュール100(図5参照)を収納するために、4個に備えられて、互いに離隔して配置される。メインフレーム310は、限流抵抗単位モジュール100が設置された状態で、通電されないように絶縁素材からなってもよい。
【0039】
また、メインフレーム310は、サポートフレーム320の結合時、ボルト締結されて、限流抵抗単位モジュール100を支持しなければならない。したがって、メインフレーム310は、横断面が四角形である直方体状からなってもよい。
【0040】
メインフレーム310は、第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bを含む。第2のフレーム310bは、第1のフレーム310aと所定間隔離隔して配置される。第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bと向かい合う方向に、第3のフレーム310c及び第4のフレーム310dが配置される。第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bの間隔は、第3のフレーム310c及び第4のフレーム310dの間隔と同様である。第1のフレーム310a及び第3のフレーム310cの間隔は、第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bの間隔よりも大きい。同様、第2のフレーム310b及び第4のフレーム310dの間隔は、第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bの間隔よりも大きい。第1のフレーム310a〜第4のフレーム310dの間隔は、限流抵抗単位モジュール100の大きさを考慮して設定することができる。第1のフレーム310a〜第4のフレーム310d上には、サポートフレーム320が結合する。
【0041】
サポートフレーム320は、設置面に水平な方向、すなわち、メインフレーム310に垂直な方向に設置される。メインフレーム310の長さ方向に、限流抵抗単位モジュール100が積層されるため、サポートフレーム320の配置方向は、限流抵抗単位モジュール100の抵抗体130が積層される方向に垂直となる。サポートフレーム320は、複数個に備えられる。サポートフレーム320は、一対ずつ同じ高さで設置される。サポートフレーム320は、限流抵抗単位モジュール100が結合した状態で、限流抵抗単位モジュール100と同相電圧(common mode voltage、単位モジュールにかかる電圧とサポートフレームにかかる電圧の位相が同一となる現象)をなすように、導電性材質からなる(これについては後述する)。
【0042】
図2及び図3に示したように、サポートフレーム320は、第1のフレーム310aと第3のフレーム310cに両端が連結されるように結合する。また、サポートフレーム320は、第2のフレーム310bと第4のフレーム310dに両端が連結されるように結合する。第1のフレーム310aと第3のフレーム310cに結合したサポートフレーム320は、第2のフレーム310bと第4のフレーム310dに結合したサポートフレーム320と同じ高さに配置される。互いに向かい合う一対のサポートフレーム320は、一つの限流抵抗単位モジュール100を下側で支持する(図5参照)。
【0043】
サポートフレーム320は、限流抵抗単位モジュール100の下側に接触する面が、タワー型支持装置300の上側に向かう。上側に向かう面において、垂直に折り曲げられる面がメインフレーム310に固定される。サポートフレーム320の固定は、ボルトとナットとの結合からなり得る。
【0044】
限流抵抗単位モジュール100は、複数の積層された抵抗体を、フレームが両側で支持する構造である。限流抵抗単位モジュール100は、フレームの長さ方向に沿って押し込む方式でサポートフレーム320上に載せられる。すなわち、作業者が限流抵抗単位モジュール100をサポートフレーム320に上げ、加圧して押し込むと、限流抵抗単位モジュール100は、サポートフレーム320に安着し得る。
【0045】
図面には示していないが、限流抵抗単位モジュール100が、サポートフレーム320から離脱しないように、限流抵抗単位モジュール100の移動を遮断する遮断フレームなどを備えることができる。遮断フレームは、限流抵抗単位モジュール100の移動方向と反対方向のメインフレーム310を横切って設置されてもよい。すなわち、図3を基準に、遮断フレームは、第3のフレーム310c及び第4のフレーム310dを連結するように設置することができる。
【0046】
限流抵抗単位モジュール100の抵抗体が積層される方向は、メインフレームの長さ方向と垂直な方向である。サポートフレーム320は、限流抵抗単位モジュール100の積層方向と垂直な方向に沿って多段に限流抵抗単位モジュール100を支持する。
【0047】
サポートフレーム320には、限流抵抗単位モジュール100を固定するためのボルト締め孔322が複数個形成される。ボルト締め孔322は、メインフレーム310に固定される面上に形成され、サポートフレーム320の長さ方向に沿って貫通するように形成される。ボルト締め孔322にモジュール結合リンク324がボルト326によって固定されて、限流抵抗単位モジュール100を結合させる。限流抵抗単位モジュール100が収納された状態で、複数のバスバー390によって通電線路が形成される。限流抵抗単位モジュール100は、バスバー390のみによって通電される(これについては後述する)。
【0048】
図5に示したように、モジュール結合リンク324は、所定の長さを有する導電性材質のバー(bar)である。モジュール結合リンク324は、一端がサポートフレーム320に結合し、他端は、限流抵抗単位モジュール100のフレームに結合する。モジュール結合リンク324は、ボルト326によって、サポートフレーム320及び限流抵抗単位モジュール100に結合する。モジュール結合リンク324とサポートフレーム320は、導電性材質であるため、限流抵抗単位モジュール100に電圧がかかると、モジュール結合リンク324によって、サポートフレーム320にも同相電圧がかかるようになる。
【0049】
前述した構造のメインフレーム310及びサポートフレーム320が相互結合した後、これらの上下部は、支持構造及び絶縁物によって設置面に固定される。
【0050】
図2及び図4に示したように、メインフレーム310の下端には、ロアベースフレーム330が結合する。ロアベースフレーム330は、複数の第1の絶縁部材370によって支持される。第1の絶縁部材370は、設置面に固定されるロアフレーム340によって支持される。ロアベースフレーム330の間には、第2の絶縁部材380が設置される。
【0051】
ロアベースフレーム330は、メインフレーム310の下端に結合して、メインフレーム310を支持する。ロアベースフレーム330は、所定の厚さと大きさを有するフレームであって、図4では、六面体状である例を示したものである。ロアベースフレーム330は、一対に備えられる。ロアベースフレーム330は、サポートフレーム320の長さ方向に対応する方向に設置されて、一対のメインフレーム310をそれぞれ支持する。図4を基準に、一つのロアベースフレーム330は、第1のフレーム310a及び第3のフレーム310cを支持し、他の一つのロアベースフレーム330は、第2のフレーム310b及び第4のフレーム310dを支持し得る。ロアベースフレーム330は、連結ブラケット332とボルト326でメインフレーム310に結合することができる。
【0052】
連結ブラケット332は、
字状(「L」字状)のブラケットであって、複数のボルト334によってメインフレーム310と結合する。
【0053】
複数の限流抵抗単位モジュール100を支持するように、ロアベースフレーム330は、所定の剛性を有する材質で作られてもよい。例えば、ロアベースフレーム330は、サス(SUS、ステンレススチール)材質で作られてもよい。
【0054】
ロアベースフレーム330の下側に、第1の絶縁部材370が結合する。
【0055】
第1の絶縁部材370は、碍子の一種であって、複数個に備えられて、ロアベースフレーム330を支持する。第1の絶縁部材370は、ロアベースフレーム330の両端を支持することができるように、4個に備えることができる。第1の絶縁部材370は、一端が、ロアベースフレーム330の下面に結合し、他端は、ロアフレーム340の上面に結合する。第1の絶縁部材370は、ロアベースフレーム330とロアフレーム340との間で絶縁の役割を果たす。
【0056】
ロアフレーム340は、第1絶縁部材370を支持して、設置面に固定される。ロアフレーム340は、タワー型支持装置300全体の重さを支えなければならない。したがって、ロアフレーム340は、所定の厚さと剛性を有する材質で作られてもよい。例えば、ロアフレーム340は、スチール材質で作られてもよい。
【0057】
ロアフレーム340が導電性材質で作られても、ロアフレーム340は、設置面に固定されるため、「接地部」と定義し得る。電流は、抵抗の小さい方に流れようとする特性があるため、限流抵抗単位モジュール100へ故障電流が流入すれば、接地部側に流れることがある。これを防止するために、第1の絶縁部材370が設置されることである。
【0058】
一方、ロアベースフレーム330の間には、第2の絶縁部材380が設置されてもよい。第2の絶縁部材380は、一対のロアベースフレーム330の間に設置されて、ロアベースフレーム330が互いに通電されないように絶縁する。
【0059】
前述した構造の下部支持構造は、タワー型支持装置300の上部にも同様の形態に適用することができる(上部支持構造は、下部支持構造と同じ構成及び形状を有するため、詳細な説明は省略する)。
【0060】
図2に示したように、メインフレーム310の上側には、一対のアッパーベースフレーム350が結合する。アッパーベースフレーム350は、連結ブラケット352をボルト354締結して、メインフレーム310と結合する。アッパーベースフレーム350の間には、第2の絶縁部材380が設置される。アッパーベースフレーム350の上側には、4個の第1の絶縁部材370が結合する。第1の絶縁部材370の上側には、アッパーフレーム360が結合する。アッパーフレーム360は、配電盤の上側や外箱の上側などに固定されうる。アッパーフレーム360も接地部役割を果たす。
【0061】
前述した構造のタワー型支持装置300は、複数の限流抵抗単位モジュール100を収納して支持し、一つの通電線路を形成する。これについて、図5を参照して詳説すれば、次のとおりである。
【0062】
タワー型支持装置300は、適用される電力系統で求める大きさだけの限流抵抗単位モジュール100を収納する。例えば、一つの限流抵抗単位モジュール100は、1Ωの抵抗大きさを有し、電力系統における8Ωの限流抵抗器の抵抗を必要とし得る。タワー型支持装置300は、8Ωの限流抵抗器を構成するために、8個の限流抵抗単位モジュール100を収納することができる。
【0063】
限流抵抗単位モジュール100は、蛇行(meander)構造を有する複数の抵抗体と、積層された抵抗体を支持する一対のサポートフレームとを含む。
【0064】
一つの抵抗体は、ジグザグ状の通電線路を形成する。一つの単位モジュール100内における抵抗体は、一つの通電線路を形成する。抵抗体の積層方向は、タワー型支持装置300の設置される設置面に水平な方向である。
【0065】
タワー型支持装置300に収納された複数の限流抵抗単位モジュール100は、複数のバスバー390によって、一つの通電線路を形成するように電気的に連結されてもよい。
【0066】
第1のフレーム310aの下端には、第1のバスバー392を設置することができる。第1のバスバー392は、電力系統と連結されて、故障電流の発生時、故障電流が限流抵抗単位モジュール100へ流入するようにする。故障電流は、第1のバスバー392を介してメインフレーム310の最下端に位置した限流抵抗単位モジュール100へ流入する。このために、第1のバスバー392は、一側が、第1のフレーム310aに固定され、他側は、限流抵抗単位モジュール100のフレーム110に固定される。これらの固定は、ボルトによって行われ、限流抵抗単位モジュール100のフレーム110は、導電性材質であるため、故障電流が限流抵抗単位モジュール100へ流入し得る。
【0067】
限流抵抗単位モジュール100へ流入した電流は、一つの通電線路を形成する抵抗体に沿って流れ、第2のバスバー394に沿って二番目の限流抵抗単位モジュール100へ流入する。このために、第2のバスバー394は、最下端限流抵抗単位モジュール100と二番目の限流抵抗単位モジュール100を連結することができるほどの長さを有するものが好ましい。また、第2のバスバー394は、第2のフレーム310bの長さ方向に沿って結合する。
【0068】
図5と同様、第2のバスバー394は、第1のフレーム310a及び第2のフレーム310bの長さ方向に沿って設置され、ジグザグ状に複数の限流抵抗単位モジュール100を順次に連結する。最後の限流抵抗単位モジュール100は、第1のフレーム310aの上端に設置される第1のバスバー392によって、限流抵抗器の外部に連結することができる。
【0069】
前述した構成によって、タワー型支持装置300に収納された限流抵抗単位モジュール100は、一つの通電線路を形成する(図5の矢印参照)。したがって、故障電流は、一つの通電線路に沿って各限流抵抗単位モジュール100で限流されうる。
【0070】
一方、電力系統における故障電流の発生時、限流抵抗器に高電圧がかかるようになるため、電圧の流入する限流抵抗単位モジュール100にも高電圧がかかるようになる。したがって、ロアベースフレーム330を基準に、上部には高電圧がかかるため、「高電圧部」と定義し得る。ロアベースフレーム330を基準に、下側は、第1の絶縁部材370及び第2の絶縁部材380によって絶縁して設置面に接地される。
【0071】
各サポートフレーム320は、絶縁物であるメインフレーム310に結合する。しかし、サポートフレーム320は、高電圧部に相当する限流抵抗単位モジュール100と接触して、限流抵抗単位モジュール100を支持する。したがって、サポートフレーム320は、接地状態でもないし、高電圧状態でもない、中間電圧がかかった状態(フローティング状態)になり得る。このように誘起される電圧は、絶縁性能の側面からみるとき、良くない状態である。したがって、サポートフレーム320を限流抵抗単位モジュール100と導電性材質のモジュール結合リンク324で結合させることにより、サポートフレーム320が限流抵抗単位モジュール100と同相電圧を有するようにする。これは、サポートフレーム320を接地させることよりも、限流抵抗単位モジュール100と同相電圧になるようにすることが、より容易で、かつ、構造的にも簡便だからである。
【0072】
前述した構成を有する本発明のタワー型支持装置300は、収納される限流抵抗単位モジュール100の個数を異にして、必要な抵抗の大きさに合わせて限流抵抗装置を構成することができる。適用される系統によって必要な抵抗の大きさが異なってくることを考慮して、限流抵抗単位モジュール100を構成することにより、モジュール型限流抵抗装置を容易に構成することができる。
【0073】
前述したように、限流抵抗単位モジュール100は、抵抗の大きさが1Ωとなるように構成することができる。したがって、図5と同様、8個の単位モジュール100を用いてモジュール型限流抵抗装置を構成することができる。
【0074】
図5と同様、8個の単位モジュール100を用いてモジュール型限流抵抗装置を構成し、モジュール型限流抵抗装置が作動すれば、各単位モジュール100は、温度が上昇することになる。単位モジュール100の温度が上昇しながら、周りの空気が加熱されると、加熱された空気は、上昇することになる。
【0075】
これによって、タワー型支持装置300の下側から上側へ空気の流動が行われて、タワー型支持装置300の下側の冷たい空気が流入しながら、自然対流が発生する。自然対流によって、空気がフレーム30の下側から上側へ流動しながら、各単位モジュール100が冷却される。
【0076】
各単位モジュール100は、抵抗体110の板面が自然対流の起こる垂直方向と同じ方向に配置されている。すなわち、抵抗体110の積層方向は、自然対流の起こる上下方向と垂直をなす。また、各単位モジュール100は、積層された抵抗体110の間に離隔した間隔を有する。したがって、自然対流によって上昇する空気は、抵抗体110の間を通りやすいため、図1に示した従来技術による限流抵抗器1に比べて、冷却効果が上昇する。
【0077】
以上に説明した本発明の一実施形態によるタワー型支持装置は、サポートフレームが下方に折り曲げられた形態である。しかし、サポートフレームの形状は、様々な形態に変形することができる(前述した実施形態と同じ構成については、詳細な説明を省略する)。
【0078】
図6及び図7は、本発明の他の実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図である。
【0079】
図6に示したように、本発明の他の実施形態によるタワー型支持装置300は、サポートフレーム320’が、
字状の横断面を有し得る。すなわち、サポートフレーム320’は、メインフレーム310に結合する面から垂直するように折り曲げられて、折り曲げられた面が互いに向かい合うように配置されてもよい。互いに向かい合うように折り曲げられた面は、限流抵抗単位モジュール100を下側で支持する。
【0080】
又は、図7に示したように、本発明の他の実施形態によるタワー型支持装置300は、サポートフレーム320’’が
字状(「コ」字状)の横断面を有し得る。サポートフレーム320’’が、
字状の断面を有する場合、限流抵抗単位モジュール100のフレーム110上にサポートフレーム320’’に挿入されるように、ローラーや突起などを備えることができる。
【0081】
又は、図面には示していないが、サポートフレームは、
字状の横断面を有し、限流抵抗単位モジュールにローラーなどを備えることもできる。
【0082】
限流抵抗単位モジュールは、スライディング方式でサポートフレームに安着さえできれば、サポートフレームにどの構造を適用しても結構である。
【0083】
図8は、本発明のさらに他の実施形態によるタワー型支持装置を示した斜視図である。図9は、図8によるタワー型支持装置の主な部分を示した斜視図である。図10は、図8によるタワー型支持装置の下部支持構造を示した斜視図である。図11は、本発明のさらに他の実施形態によるタワー型支持装置に、限流抵抗単位モジュールが結合した状態を示した斜視図である。
【0084】
図8及び図11に示したように、本発明の一実施形態によるタワー型支持装置400は、複数の限流抵抗単位モジュール100を収納する。タワー型支持装置400は、基本骨組みを構成する複数のメインフレーム410と、メインフレーム410上に設置されて、限流抵抗単位モジュール100を支持する複数のサポートフレーム420とを含む。また、タワー型支持装置400は、メインフレーム410及びサポートフレーム420を下側で支持するロアベースフレーム430と、設置面に固定されるロアフレーム440とをさらに含む。タワー型支持装置400は、メインフレーム410及びサポートフレーム420を上側で支持するアッパーベースフレーム450と、アッパーベースフレーム450を固定するアッパーフレーム460とをさらに含む。ロアベースフレーム430とロアフレーム440の間、アッパーベースフレーム450とアッパーフレーム460の間には、絶縁のための第1の絶縁部材470が設置される。ロアベースフレーム430及びアッパーベースフレーム450上には、さらなる絶縁のための第2の絶縁部材480が設置される。タワー型支持装置400に限流抵抗単位モジュール100が設置された状態で、限流抵抗単位モジュール100は、複数のバスバー490によって電力系統と電気的に連結される。
【0085】
図8及び図9に示したように、メインフレーム410は、タワー型支持装置400の基本骨組みを構成する。メインフレーム410は、設置面に垂直な方向に配置される。メインフレーム410は、六面体状の限流抵抗単位モジュール100を収納するために、4個に備えられて、互いに離隔するように配置される。メインフレーム410は、限流抵抗単位モジュール100が設置された状態で、通電されないように絶縁素材で作られる。
【0086】
また、メインフレーム410は、サポートフレーム420の結合時、ボルト締結され、限流抵抗単位モジュール100を支持しなければならない。したがって、メインフレーム410は、横断面が四角形である直方体状を有し得る。
【0087】
メインフレーム410は、第1のフレーム410aと、第1のフレーム410aと所定間隔離隔して配置される第2のフレーム410bとを備える。第1のフレーム410a及び第2のフレーム410bと向かい合う方向に、第3のフレーム410c及び第4のフレーム410dが配置される。第1のフレーム410a及び第2のフレーム410bの間隔は、第3のフレーム410c及び第4のフレーム410dの間隔と同様である。第1のフレーム410a及び第3のフレーム410cの間隔は、第1のフレーム410a及び第2のフレーム410bの間隔よりも大きい。同様、第2のフレーム410b及び第4のフレーム410dの間隔は、第1のフレーム410a及び第2のフレーム410bの間隔よりも大きい。第1のフレーム410a〜第4のフレーム410dの間隔は、限流抵抗単位モジュール100の大きさを考慮して設定することができる。第1のフレーム410a〜第4のフレーム410d上には、サポートフレーム420が結合する。
【0088】
サポートフレーム420は、設置面に水平な方向、すなわち、メインフレーム410に垂直な方向に設置される。サポートフレーム420は、複数個に備えられる。サポートフレーム420は、一対ずつ同じ高さで設置される。サポートフレーム420は、限流抵抗単位モジュール100が結合した状態で、限流抵抗単位モジュール100と同相電圧(common mode voltage、単位モジュールにかかる電圧とサポートフレームにかかる電圧の位相が同一となる現象)をなすように、導電性材質で作られる(これについては後述する)。
【0089】
図8及び図9に示したように、サポートフレーム420は、第1のフレーム410aと第3のフレーム410cに両端が連結されるように結合する。また、サポートフレーム420は、第2のフレーム410bと第4のフレーム410dに両端が連結されるように結合する。第1のフレーム410aと第3のフレーム410cに結合したサポートフレーム420は、第2のフレーム410bと第4のフレーム410dに結合したサポートフレーム420と同じ高さに配置される。互いに向かい合う一対のサポートフレーム420は、一つの限流抵抗単位モジュール100を下側で支持する。
【0090】
サポートフレーム420は、限流抵抗単位モジュール100の下側に接触する面が、タワー型支持装置400の上側に向かう。上側に向かう面において、垂直に折り曲げられる面は、メインフレーム410に固定される。サポートフレーム420の固定は、ボルトとナットとの結合からなり得る。
【0091】
限流抵抗単位モジュール100は、複数の積層された抵抗体をフレームが両側で支持する構造である。限流抵抗単位モジュール100は、フレームの長さ方向に沿って押し込む方式でサポートフレーム420上に載せられる。すなわち、作業者が限流抵抗単位モジュール100をサポートフレーム420に上げ、加圧して押し込むと、限流抵抗単位モジュール100がサポートフレーム420に安着し得る。
【0092】
図面には示していないが、限流抵抗単位モジュール100がサポートフレーム420から離脱しないように、限流抵抗単位モジュール100の移動を遮断する遮断フレームなどを備えることができる。遮断フレームは、限流抵抗単位モジュール100の移動方向と反対方向のメインフレーム410を横切って設置することができる。すなわち、図9を基準に、遮断フレームは、第3のフレーム410c及び第4のフレーム410dを連結するように設置することができる。
【0093】
限流抵抗単位モジュール100の抵抗体が積層される方向は、メインフレームの長さ方向と垂直な方向である。サポートフレーム320は、限流抵抗単位モジュール100の積層方向と垂直な方向に沿って多段に限流抵抗単位モジュール100を支持する。
【0094】
サポートフレーム420には、限流抵抗単位モジュール100を固定するためのボルト締め孔422が複数個形成される。ボルト締め孔422は、メインフレーム410に固定される面上に形成されるものの、サポートフレーム420の長さ方向に沿って貫通して形成される。ボルト締め孔422にモジュール結合リンク424がボルト426によって固定されて、限流抵抗単位モジュール100を結合させる。限流抵抗単位モジュール100が収納された状態で、複数のバスバー490によって通電線路が形成される。限流抵抗単位モジュール100は、バスバー490のみによって通電される(これについては後述する)。
【0095】
図11に示したように、モジュール結合リンク424は、所定の長さを有する導電性材質のバー(bar)である。モジュール結合リンク424は、一端がサポートフレーム420に結合し、他端は、限流抵抗単位モジュール100のフレームに結合する。モジュール結合リンク424は、ボルト426によって、サポートフレーム420及び限流抵抗単位モジュール100に結合する。モジュール結合リンク424とサポートフレーム420は、導電性材質であるため、限流抵抗単位モジュール100に電圧がかかると、モジュール結合リンク424によって、サポートフレーム420にも同相電圧がかかるようになる。
【0096】
前述した構造のメインフレーム410及びサポートフレーム420が相互結合した後、これらの上下部は、支持構造及び絶縁物によって設置面に固定される。
【0097】
図8及び図9に示したように、メインフレーム410の下端には、ロアベースフレーム430が結合する。ロアベースフレーム430は、複数の第1の絶縁部材470によって支持される。第1の絶縁部材470は、設置面に固定されるロアフレーム440によって支持される。ロアベースフレーム430の間には、第2の絶縁部材480が設置される。
【0098】
ロアベースフレーム430は、メインフレーム410の下端に結合して、メインフレーム410を支持する。ロアベースフレーム430は、所定の厚さと大きさを有するフレームであって、図10は、六面体状である例を示したものである。ロアベースフレーム430は、一対に備えられる。ロアベースフレーム430は、サポートフレーム420の長さ方向に対応する方向に設置されて、一対のメインフレーム410をそれぞれ支持する。一つのロアベースフレーム430は、第1のフレーム410a及び第3のフレーム410cを支持し、他の一つのロアベースフレーム430は、第2のフレーム410b及び第4のフレーム410dを支持し得る。ロアベースフレーム430は、連結ブラケット432とボルト426でメインフレーム410に結合することができる。
【0099】
連結ブラケット432は、
字状のブラケットであって、複数のボルト434によってメインフレーム410と結合する。
【0100】
複数の限流抵抗単位モジュール100を支持することができるように、ロアベースフレーム430は、所定の剛性を有する材質で作られてもよい。例えば、ロアベースフレーム430は、サス(SUS、ステンレススチール)材質からなり得る。
【0101】
ロアベースフレーム430の下側に第1の絶縁部材470が結合する。
【0102】
第1の絶縁部材470は、碍子の一種であって、複数個に備えられて、ロアベースフレーム430を支持する。第1の絶縁部材470は、ロアベースフレーム430の両端を支持することができるように、4個に備えられてもよい。第1の絶縁部材470は、一端が、ロアベースフレーム430の下面に結合し、他端は、ロアフレーム440の上面に結合する。第1の絶縁部材470は、ロアベースフレーム430とロアフレーム440との間で絶縁の役割を果たす。
【0103】
ロアフレーム440は、第1絶縁部材470を支持して、設置面に固定される。ロアフレーム440は、タワー型支持装置400全体の重さを支えなければならない。したがって、ロアフレーム440は、所定の厚さと剛性を有する材質からなり得る。例えば、ロアフレーム440は、スチール材質からなり得る。ロアフレーム440が導電性材質で作られても、ロアフレーム440は、設置面に固定されるため、「接地部」と定義し得る。電流は、抵抗の小さい側に流れようとする特性があるため、限流抵抗単位モジュール100へ故障電流が流入すれば、接地部側に流れることがある。これを防止するために、第1の絶縁部材470が設置されることである。
【0104】
一方、ロアベースフレーム430の間には、第2の絶縁部材480が設置されうる。第2の絶縁部材480は、一対のロアベースフレーム430の間に設置されて、ロアベースフレーム430が互いに通電されないように絶縁する。
【0105】
前述した構造の下部支持構造は、タワー型支持装置400の上部にも同じ形態に適用することができる(上部支持構造は、下部支持構造と同じ構成及び形状を有するため、詳細な説明は省略する)。
【0106】
図8に示したように、メインフレーム410の上側には、一対のアッパーベースフレーム450が結合する。アッパーベースフレーム450は、連結ブラケット452をボルト454締結して、メインフレーム410と結合する。アッパーベースフレーム450の間には、第2の絶縁部材480が設置される。アッパーベースフレーム450の上側には、4個の第1の絶縁部材470が結合する。第1の絶縁部材470の上側には、アッパーフレーム460が結合する。アッパーフレーム460は、配電盤の上側や外箱の上側などに固定されうる。アッパーフレーム460も接地部役割を果たす。
【0107】
前述した構造のタワー型支持装置400は、複数の限流抵抗単位モジュール100を収納して支持し、一つの通電線路を形成する。これについて、図5を参照して詳説すれば、次のとおりである。
【0108】
タワー型支持装置400は、適用される電力系統で求める大きさだけの限流抵抗単位モジュール100を収納する。例えば、一つの限流抵抗単位モジュール100は、1Ωの抵抗大きさを有し、電力系統における8Ωの限流抵抗器の抵抗を必要とし得る。タワー型支持装置400は、8Ωの限流抵抗器を構成するために、8個の限流抵抗単位モジュール100を収納することができる。
【0109】
限流抵抗単位モジュール100は、蛇行(meander)構造を有する複数の抵抗体と、積層された抵抗体を支持する一対のサポートフレームとを含む。
【0110】
一つの抵抗体は、ジグザグ状の通電線路を形成する。一つの単位モジュール100内における抵抗体は、一つの通電線路を形成する。抵抗体の積層方向は、タワー型支持装置400の設置される設置面に水平な方向である。
【0111】
タワー型支持装置400に収納された複数の限流抵抗単位モジュール100は、複数のバスバー490によって、一つの通電線路を形成するように、電気的に連結されてもよい。
【0112】
第1のフレーム410aの下端には、第1のバスバー492を設置することができる。第1のバスバー492は、電力系統と連結されて、故障電流の発生時、故障電流が限流抵抗単位モジュール100へ流入するようにする。故障電流は、第1のバスバー492を介してメインフレーム410の最下端に位置した限流抵抗単位モジュール100へ流入する。このために、第1のバスバー492は、一側が、第1のフレーム410aに固定され、他側は、限流抵抗単位モジュール100のフレーム110に固定される。これらの固定は、ボルトによって行われ、限流抵抗単位モジュール100のフレームは、導電性材質であるため、故障電流が限流抵抗単位モジュール100へ流入し得る。
【0113】
限流抵抗単位モジュール100へ流入した電流は、一つの通電線路を形成する抵抗体に沿って流れた後、第2のバスバー494に沿って二番目の限流抵抗単位モジュール100へ流入する。このために、第2のバスバー494は、最下端限流抵抗単位モジュール100と二番目の限流抵抗単位モジュール100を連結することができるほどの長さを有するものが好ましい。また、第2のバスバー494は、第2のフレーム410bの長さ方向に沿って結合する。
【0114】
図11と同様、第2のバスバー494は、第1のフレーム410a及び第2のフレーム410bの長さ方向に沿って設置されるものの、ジグザグ状に複数の限流抵抗単位モジュール100を順次に連結する。最後の限流抵抗単位モジュール100は、第1のフレーム410aの上端に設置される第1のバスバー492によって限流抵抗器の外部に連結されてもよい。
【0115】
前述した構成によって、タワー型支持装置400に収納された限流抵抗単位モジュール100は、一つの通電線路を形成する(図11の矢印参照)。したがって、故障電流は、一つの通電線路に沿って各限流抵抗単位モジュール100で限流されうる。
【0116】
一方、電力系統における故障電流の発生時、限流抵抗器に高電圧がかかるようになるため、電圧の流入する限流抵抗単位モジュール100にも、高電圧がかかるようになる。したがって、ロアベースフレーム430を基準に、上部には高電圧がかかるため、「高電圧部」と定義し得る。ロアベースフレーム430を基準に、下側は、第1の絶縁部材470及び第2の絶縁部材480によって絶縁して設置面に接地される。
【0117】
各サポートフレーム420の場合、絶縁物であるメインフレーム410に結合する。しかし、サポートフレーム420は、高電圧部に相当する限流抵抗単位モジュール100と接触して、限流抵抗単位モジュール100を支持する。したがって、サポートフレーム420は、接地状態でもないし、高電圧状態でもない、中間電圧がかかった状態(フローティング状態)になり得る。このように誘起される電圧は、絶縁性能の側面からみるとき、良くない状態である。したがって、サポートフレーム420を限流抵抗単位モジュール100と導電性材質のモジュール結合リンク424で結合させることにより、サポートフレーム420は、限流抵抗単位モジュール100と同相電圧を有するようにする。これは、サポートフレーム420を接地させることよりも、限流抵抗単位モジュール100と同相電圧になるようにすることが、より容易で、かつ、構造的に簡便だからである。
【0118】
前述した構成を有する本発明のタワー型支持装置400は、収納される限流抵抗単位モジュール100の個数を異にして、必要な抵抗の大きさに合わせて限流抵抗装置を構成することができる。適用される系統によって必要な抵抗の大きさが異なってくることを考慮して、限流抵抗単位モジュール100を構成することにより、モジュール型限流抵抗装置を容易に構成することができる。
【0119】
前述したように、限流抵抗単位モジュール100は、抵抗の大きさが1Ωとなるように構成することができる。したがって、図5と同様、8個の単位モジュール100を用いてモジュール型限流抵抗装置を構成することができる。
【0120】
図11と同様、8個の単位モジュール100を用いてモジュール型限流抵抗装置を構成し、モジュール型限流抵抗装置が作動すれば、各単位モジュール100は、温度が上昇することになる。単位モジュール100の温度が上昇しながら、周りの空気が加熱されると、加熱された空気は、上昇することになる。
【0121】
これによって、タワー型支持装置400の下側から上側へ空気の流動が行われ、タワー型支持装置400の下側の冷たい空気が流入しながら、自然対流が発生する。自然対流によって空気がフレームの下側から上側へ流動しながら、各単位モジュール100が冷却される。
【0122】
各単位モジュール100は、抵抗体110の板面が自然対流の起こる垂直方向と同じ方向に配置されている。すなわち、抵抗体の積層方向は、自然対流の起こる上下方向と垂直をなす。また、各単位モジュール100は、積層された抵抗体110の間に離隔間隔を有する。したがって、自然対流によって上昇する空気は、抵抗体の間を通りやすいため、図1による従来の限流抵抗器1に比べて、冷却効果が上昇する。
【0123】
前述した本発明は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、本発明の技術思想から外れない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるため、前述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】