特表2021-534737(P2021-534737A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-534737エアロゾル発生装置用の消耗製品、ならびにエアロゾル発生装置用の消耗製品の充填方法および製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-534737(P2021-534737A)
(43)【公表日】2021年12月16日
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用の消耗製品、ならびにエアロゾル発生装置用の消耗製品の充填方法および製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20211119BHJP
【FI】
   A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2021-506509(P2021-506509)
(86)(22)【出願日】2019年8月19日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月5日
(86)【国際出願番号】EP2019072103
(87)【国際公開番号】WO2020038868
(87)【国際公開日】20200227
(31)【優先権主張番号】18190093.7
(32)【優先日】2018年8月21日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】ベッソ クレメント
(72)【発明者】
【氏名】ジョルディル イヴ
(72)【発明者】
【氏名】トリッツ ドロシー
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】グンダズ ナザン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェヌイユ ジョアンヌ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC17
4B162AC47
(57)【要約】
エアロゾル発生装置用の消耗製品、ならびにエアロゾル発生装置用の消耗製品の充填方法および製造方法
エアロゾル発生装置で使用する消耗製品が開示されていて、消耗製品は、発泡体マトリクス(302)と、発泡体マトリクスを収容する包装要素とを備え、包装要素は、エアロゾル発生装置での消耗製品の使用前に、発泡体マトリクスを第一の圧縮構成に保持するように構成されていて、包装要素は第一の犠牲シールを有し、第一の犠牲シールを開くと、包装要素は発泡体マトリクスを第二の圧縮度のより低い構成に保持する。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置で使用する消耗製品であって、
発泡体マトリクスと、
前記発泡体マトリクスを収容する包装要素とを備え、
前記包装要素が、エアロゾル発生装置での前記消耗製品の使用前に、前記発泡体マトリクスを第一の圧縮構成に保持するように構成されていて、
前記包装要素が第一の犠牲シールを有し、前記第一の犠牲シールを開くと、前記包装要素が前記発泡体マトリクスを第二の圧縮度のより低い構成に保持し、少なくとも前記第二の圧縮度のより低い構成にある前記発泡体マトリクスが、流体がそれを通過することを可能にする、消耗製品。
【請求項2】
前記包装要素が第二の犠牲シールを有する、請求項1に記載の消耗製品。
【請求項3】
前記第一および第二の犠牲シールが流体連通している、請求項2に記載の消耗製品。
【請求項4】
前記第一の圧縮構成において、前記発泡体マトリクスが前記包装要素内で部分的に真空引きされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の消耗製品。
【請求項5】
少なくとも前記第一の犠牲シールがエアロゾル発生媒体の貯蔵部と連通している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の消耗製品。
【請求項6】
少なくとも前記第一の犠牲シールが、エアロゾル発生媒体の前記貯蔵部の対応するポートまたは開口に適合するように構成されている、請求項5に記載の消耗製品。
【請求項7】
エアロゾル発生媒体の前記貯蔵部が、使用前に前記消耗品の前記包装要素から分離されている、請求項6に記載の消耗製品。
【請求項8】
エアロゾル発生媒体の前記貯蔵部が前記包装要素内に収容されている、請求項5に記載の消耗製品。
【請求項9】
エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生消耗品を充填する方法であって、
発泡体マトリクスを圧縮および包装することであって、前記包装要素が少なくとも一つの犠牲シールを有する、圧縮および包装することと、
前記少なくとも一つの犠牲シールをエアロゾル発生媒体の貯蔵部に連結することと、
前記発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することであって、これが前記貯蔵部からの前記エアロゾル発生媒体の取り込みを支援する、解放することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記発泡体マトリクスを圧縮することが部分的な真空圧縮を含む、請求項10に記載のエアロゾル発生消耗品を充填する方法。
【請求項11】
エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生消耗製品を製造する方法であって、
発泡体マトリクスおよび包装要素を提供することと、
前記発泡体マトリクスを第一の圧縮構成で前記包装要素内に収容することと、を含み、
前記包装要素が第一の犠牲シールを有し、前記第一の犠牲シールを開くと、前記包装要素が前記発泡体マトリクスを第二の圧縮度のより低い構成に保持し、少なくとも前記第二の圧縮度のより低い構成にある前記発泡体マトリクスが、流体がそれを通過することを可能にする、方法。
【請求項12】
請求項1〜8に記載の消耗製品を含む、エアロゾルを発生する上で使用するエアロゾル発生装置。
【請求項13】
使用時に前記消耗品が熱にさらされる、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記少なくとも二つの犠牲シールが、前記エアロゾル発生装置のマウスピース端への流体連通を可能にする、請求項2に従属する時の請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品、ならびにエアロゾル発生装置用の消耗製品の充填方法および製造方法に関する。特に本発明は、発泡体マトリクスを含む消耗製品に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルを発生するための数多くの装置が、当該技術分野で提案されてきた。例えば、エアロゾル形成基体を燃焼させるのではなく加熱する、エアロゾルを発生させるための装置が提案されてきた。たばこを燃焼させるのではなく加熱する加熱式喫煙装置は、こうした装置のうちの一つのタイプである。こうした喫煙装置の一つの目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解性分解によって生成される望ましくない、かつ有害な煙成分の発生を低減することである。これらの加熱式喫煙装置は一般に、「加熱非燃焼式」装置として知られている。
【0003】
上述のタイプの加熱式喫煙装置は一般に、加熱表面が提供された(または加熱表面によって画定された)加熱チャンバーを備え、この加熱チャンバーの中には使用前に、エアロゾルを形成するための物品が挿入される。物品は典型的に、エアロゾルを発生するための装置の発熱体によって加熱されるエアロゾル形成基体を含有する。エアロゾルは、エアロゾル発生物品を通してユーザーに引き出される空気に同伴される。物品に含有されたエアロゾル形成基体が使い果たされた時、物品を交換することができる。それによって加熱式喫煙装置は再使用可能な装置を成し、一方で物品は「消耗品」製品を含む。
【0004】
周知の消耗品は典型的に、加熱された時にエアロゾルを生成する、異なるエアロゾル発生材料(例えば、風味剤、ニコチン、グリセリンなどを含む粉末、液体またはゲル)で含浸されることができる多孔性構造を含む。こうした消耗品は問題に遭遇することがある。例えば、消耗品の多孔性構造は高容量をもたらし、これは(特に、複数の消耗品を含むパックで提供される場合に)消耗品をかさばらせる可能性がある。加えて、一部のエアロゾル発生材料は多孔性構造内で酸化を受けやすい場合があり、これはエアロゾル発生材料の寿命を制限する。同様に、単一の消耗品内で複数のエアロゾル発生材料を使用する場合、材料間の望ましくない/時期尚早の反応は、その寿命を制限しうる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第一の態様によると、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品が提供されていて、消耗製品は、
発泡体マトリクスと、
発泡体マトリクスを収容する包装要素とを備え、
包装要素は、エアロゾル発生装置での消耗製品の使用前に、発泡体マトリクスを第一の圧縮構成に保持するように構成されていて、
包装要素は第一の犠牲シールを有し、第一の犠牲シールを開くと、包装要素は発泡体マトリクスを第二の圧縮度のより低い構成に保持する。
【0006】
適切には、包装要素は第二の犠牲シールを有する。
【0007】
適切には、第一および第二の犠牲シールは流体連通している。
【0008】
適切には、少なくとも第二の圧縮度のより低い構成の発泡体マトリクスは、流体がそれを通過することを可能にする。
【0009】
適切には、第一の圧縮構成において、発泡体マトリクスは包装要素内で部分的に真空引きされている。
【0010】
適切には、少なくとも第一の犠牲シールは、エアロゾル発生媒体の貯蔵部と連通している。
【0011】
適切には、少なくとも第一の犠牲シールは、エアロゾル発生媒体の貯蔵部の対応するポートまたは開口に適合するように構成されている。
【0012】
適切には、エアロゾル発生媒体の貯蔵部は、使用前に消耗品の包装要素から分離されている。
【0013】
適切には、エアロゾル発生媒体の貯蔵部は包装要素内に収容されている。
【0014】
本発明の第二の態様によると、エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生消耗品を充填する方法が提供されていて、方法は、
発泡体マトリクスを圧縮および包装することであって、包装要素が少なくとも一つの犠牲シールを有する、圧縮および包装することと、
少なくとも一つの犠牲シールをエアロゾル発生媒体の貯蔵部に連結することと、
発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することであって、これが貯蔵部からのエアロゾル発生媒体の取り込みを支援する、解放することと、を含む。
【0015】
本発明の一態様によると、圧縮および包装された発泡体マトリクスを備え、包装要素が少なくとも一つの犠牲シールを有する、エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル消耗品の充填方法があり、方法は、
少なくとも一つの犠牲シールをエアロゾル発生媒体の貯蔵部に連結することと、
発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することであって、これが貯蔵部からのエアロゾル発生媒体の取り込みを支援する、解放することと、を含む。
【0016】
発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することは理想的に、犠牲シールが開かれるように犠牲シールを破ることに起因する。望ましい貯蔵部の開口は理想的に、犠牲シールを破る時に犠牲シールに隣接して位置する。
【0017】
有利なことに、圧縮状態が解放されると、包装要素のより低い内部圧力は、今開かれた犠牲シールを通した、発泡体マトリクスの中への材料または流体の取り込みを支援することになる。これは有利なことに、発泡体マトリクスの非常に迅速な充填と、発泡体マトリクス全体にわたる均等な分布とを可能にする。適切な貯蔵部への開口は理想的に、開かれた犠牲シールに配置されることになり、それ故に貯蔵部の望ましい内容物は発泡体マトリクスの中に取り込まれることになる。
【0018】
適切には、発泡体マトリクスを圧縮することは、部分真空圧縮を含む。またはそれにおいて、圧縮された発泡体は部分真空に起因して圧縮されていた。
【0019】
本発明の第三の態様によると、エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生消耗製品を製造する方法が提供されていて、方法は、
発泡体マトリクスおよび包装要素を提供することと、
発泡体マトリクスを第一の圧縮構成で包装要素内に収容することと、を含み、
包装要素は第一の犠牲シールを有し、第一の犠牲シールを開くと、包装要素は発泡体マトリクスを第二の圧縮度のより低い構成に保持する。
【0020】
また、本発明によると、
エアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生消耗製品を製造する方法が提供されていて、方法は、発泡体マトリクスおよび包装要素を提供することと、発泡体マトリクスを第一の圧縮構成で包装要素内に収容することとを含み、包装要素は第一の犠牲シールを有し、第一の犠牲シールを開くと、包装要素は発泡体マトリクスを第二のより圧縮度の低い構成に保持し、
少なくとも第二の圧縮度のより低い構成にある発泡体マトリクスは、流体が発泡体マトリクスを通過することを可能にする。
【0021】
エアロゾル発生消耗品を製造する方法は、少なくとも第一の犠牲シールがエアロゾル発生媒体の貯蔵部と連通していることをさらに含みうる。
【0022】
エアロゾル発生消耗品を製造する方法は、包装要素が第二の犠牲シールを有することをさらに含みうる。
【0023】
本発明の第四の態様によると、本発明の第一の態様において特許請求の通りの消耗製品を含む、エアロゾルを発生する上で使用するエアロゾル発生装置が提供されている。
【0024】
適切には、消耗品は使用時、熱にさらされる。
【0025】
適切には、少なくとも二つの犠牲シールは、エアロゾル発生装置のマウスピース端への流体連通を可能にする。
【0026】
本発明の第五の態様によると、喫煙物品で使用する消耗製品が提供されていて、消耗製品は、
発泡体マトリクスと、
発泡体マトリクス内にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体と、
発泡体マトリクスおよび少なくとも一つの媒体を収容する包装要素とを含み、包装要素は、喫煙物品での消耗製品の使用前に、発泡体マトリクスを圧縮構成で保持するように構成されている。
【0027】
本発明の一態様によると、喫煙物品で使用する消耗製品が提供されていて、消耗製品は、
発泡体マトリクスと、
発泡体マトリクスを収容する包装要素であって、喫煙物品での消耗製品の使用前に、発泡体マトリクスを圧縮構成で保持するように構成されている包装要素と、
破れるように、またエアロゾルを発生するための媒体の取り込みを可能にするように構成された犠牲シールとを含む。
【0028】
適切には、消耗製品は、喫煙物品またはエアロゾル発生装置での使用直前に犠牲シールを破る。媒体が消耗製品とは別に保管される実施形態において、媒体を含む貯蔵部はふさわしくは、犠牲シールが破られた時に犠牲シールの近くに位置し、媒体は発泡体マトリクスの中に取り込まれる。前述の通り、これは、発泡体マトリクスの迅速な充填および均等な分布、ならびに貯蔵寿命の延長を助けるために有利である。
【0029】
媒体貯蔵部が消耗品製品内にある実施形態において、犠牲シールは、例えば使用前に犠牲シールを物理的に裂くか、または圧縮することによって、または使用前に犠牲シールを加熱することによって破られてもよく、次いで消耗品を喫煙物品内に、またはエアロゾル発生装置の中に定置させてもよい。
【0030】
本発明はまた、消耗製品が喫煙物品またはエアロゾル発生装置のいずれかに定置され、その後、犠牲シールが任意の手段によって、例えば物理的圧縮、引き裂き、切断、または加熱によって破られる実施形態を網羅し、例えば熱が犠牲シールを溶融して開くか、または熱が包装要素の中に圧力上昇を引き起こして犠牲シールを破りうる。それ故に、媒体は別の位置にある時、発泡体マトリクスの中に入ることができ、または媒体は既に発泡体マトリクスの中にある場合、移動してエアロゾルを生成する空間を有する。
【0031】
適切には、第二の構成において包装要素は、喫煙物品での消耗製品の使用前または使用中に、発泡体マトリクスを圧縮構成から動作構成に解放するように構成されていて、動作構成において発泡体マトリクスは圧縮構成においてよりも圧縮度が低い。
【0032】
適切には、第二の構成において包装要素は、発泡体マトリクスの中にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体の流れのための経路を画定する。
【0033】
適切には、包装要素は少なくとも一つのシールによって密封されていて、包装要素は、発泡体マトリクスの拡張を可能にするために少なくとも一つのシールを破ることによって、発泡体マトリクスが圧縮構成から動作構成に解放されるように構成されている。
【0034】
適切には、包装要素は少なくとも一つの取り外し可能な部分を備え、少なくとも一つのシールは少なくとも一つの取り外し可能な部分を取り除くことによって破られる。
【0035】
適切には、圧縮構成において、発泡体マトリクスは包装要素内に密封されている。
【0036】
適切には、包装要素は、発泡体マトリクスに対して包装要素を圧縮し、それによって発泡体マトリクスを圧縮するように構成されたカバー部分をさらに備える。
【0037】
適切には、包装要素は、包装要素のカバー部分を消耗製品から取り外すと、発泡体マトリクスが圧縮構成から解放されるように構成されている。
【0038】
適切には、発泡体マトリクスは、発泡体マトリクス内にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体で含浸されている。
【0039】
適切には、消耗製品は、発泡体マトリクスに連結された、または発泡体マトリクスに隣接した少なくとも一つの貯蔵部を備え、発泡体マトリクス内にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体が少なくとも一つの貯蔵部内に収容されている。
【0040】
適切には、動作構成において、発泡体マトリクスは、少なくとも一つの貯蔵部から発泡体マトリクスの中に少なくとも一つの媒体を少なくとも部分的に引き出すように構成されている。
【0041】
適切には、消耗製品は、貯蔵部と発泡体マトリクスを分離する犠牲シールをさらに備え、犠牲シールが破壊すると、貯蔵部は発泡体マトリクスに流体的に連結される。
【0042】
本発明の第六の態様によると、喫煙物品で使用する消耗製品を組み立てる方法が提供されていて、方法は、
喫煙物品のための消耗製品であって、
発泡体マトリクスと、
発泡体マトリクス内にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体と、
包装要素と、を備える消耗製品を提供することと、
発泡体マトリクスを圧縮構成で包装要素内に収容することと、
少なくとも一つの媒体を包装要素内に収容することと、を含む。
【0043】
本発明の第七の態様によると、喫煙物品で使用する消耗製品が提供されていて、消耗製品は、
発泡体マトリクスと、
発泡体マトリクスを収容する包装要素とを備え、
第一の構成において、包装要素は、喫煙物品での消耗製品の使用前に、発泡体マトリクスを圧縮構成で保持し、
第二の構成において包装要素は、喫煙物品での消耗製品の使用前または使用中に、発泡体マトリクスが圧縮構成から拡張することを可能にし、
第二の構成において包装要素は、発泡体マトリクスの中にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体の流れのための経路を画定する。
【0044】
特定の実施形態は、周知の消耗品よりもコンパクトであり、それ故に保管または輸送がより容易な消耗製品が提供されるという利点を提供する。
【0045】
特定の実施形態は、消耗製品には、周知の消耗品と比較して改善された寿命が提供されるという利点を提供する。
【0046】
本明細書で使用される「発泡体マトリクス」という用語は、エアロゾル発生装置内で使用するための適切な発泡体材料、例えば網状連続気泡発泡体を含むマトリクスを説明するために使用される。エアロゾル発生装置の使用中、発泡体マトリクスは、ユーザーによる空気の引き出し中に、空気が発泡体マトリクスを通過することを可能にしうる。発泡体マトリクスは、任意の適切な材料、例えば天然植物繊維(例えば、たばこまたは木材繊維)または他の種類の繊維、例えば金属繊維もしくはポリウレタンで作られてもよい。
【0047】
本明細書で使用される「充填」という用語は、部分充填、または任意の程度の充填を説明するために使用される。「充填」という用語は、完全な充填である必要はない。
【0048】
本明細書で使用される「圧縮構成」という用語は、発泡体マトリクスが基準構成を超えて圧縮される発泡体マトリクスの構成を説明するために使用される。発泡体マトリクスの空孔網は、エアロゾルを発生するための媒体の進入を防止するために、圧縮構成において少なくとも部分的に閉じられる。圧縮構成はまた、発泡体マトリクスが外部圧力より下の圧力、例えば大気圧より下の圧力にある構成を含む。これは、真空、または部分的真空手段の使用によって達成されうる。
【0049】
本明細書で使用される「動作構成」という用語は、発泡体マトリクスが動作可能である発泡体マトリクスの構成を説明するために使用される。すなわち、例えば発泡体マトリクスは、エアロゾル発生装置内での使用に適している。動作構成において、発泡体マトリクスの空孔ネットワークは、エアロゾルを発生するための媒体の進入を可能にするために少なくとも部分的に開いている。「動作構成」は理想的に、非圧縮構成である。すなわち、包装要素中に収容されている時、発泡体マトリクスは、包装要素の内部が大気に対して開いていて、ユーザーによる引き出しと使用に耐えられない時、動作構成にありうる。こうした構成において、包装要素の内部は、外部の大気圧と等しい圧力を有してもよい。
【0050】
本明細書で使用される「エアロゾルを発生するための媒体」という用語は、加熱時にエアロゾルを発生するために適切な物質(固体、液体またはゲル形態のいずれかの物質)を説明するために使用される。適切には、媒体は活性成分を有する。適切には、活性成分はエアロゾル発生させる。適切には、活性成分はニコチン(液体もしくは粉末の形態、またはその他)、たばこ、風味化合物、または医薬品化合物である。
【0051】
本明細書で使用される「保持」または「保持すること」という用語は、少なくとも部分的に支持する、少なくとも部分的に覆う、少なくとも部分的に囲む、または持ち続けることを意味しうる。一つの状態において、これは、内部雰囲気の圧力を外部雰囲気の圧力と分離することに起因する場合がある。
【0052】
本明細書で使用される「貯蔵部」という用語は、エアロゾルを発生するための一つ以上の媒体を収容するための容器を説明するために使用される。貯蔵部は適切な任意の材料から作られうる。例えば、貯蔵部はプラスチック、金属、ガラスから作られてもよい。貯蔵部は、発泡体マトリクスの中に容易に取り込むことができる液体、ゲル、または粉末である媒体を含有することが好ましい。
【0053】
本明細書で使用される「包装要素」という用語は、発泡体マトリクスを収容(または包装)するための要素、および随意にエアロゾルを発生するための物質の貯蔵部を説明するために使用される。典型的に、これは流体不透過性ハウジング、例えばプラスチックである。
【0054】
本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、流体媒体中の比較的に小さい粒子の懸濁液を記述するために使用される。
【0055】
本明細書で使用される「犠牲シール」という用語は、閉じた構成から開いた構成に不可逆的に変わる開口を説明するために使用される。犠牲シールは、層の分離が犠牲シールの開放につながるように、包装要素の密封層の間に構成されうる。犠牲シールは、包装要素を通る流路の中に構成されてもよい。こうした場合、犠牲シールは、包装要素の一部分、例えばシールまたは取り外し可能な部分が取り外された時に開けられうる。すなわち、犠牲シールは、シールまたは取り外し可能な部分によって画定されうる。犠牲シールは、引き裂きまたはその他の物理的手段によって破られうる。別の方法として、または追加的に、圧力の増大が犠牲シールを破るように、または化学反応(例えば、溶融)が犠牲シールを破るように、犠牲シールはシール、発泡体マトリクス、またはエアロゾル発生消耗品全体を加熱することによって破られうる。
【0056】
本明細書の記述および特許請求の範囲全体を通して、「備える」および「含む」ならびにそれらの変形は、「含むが、それに限定されない」を意味し、その他の部分、追加、構成要素、整数、または工程を除外することを意図しない(かつ除外しない)ことを意味する。本明細書の記述および特許請求の範囲全体を通して、単数形は複数形を包含するが、そうでないことを文脈が要求する場合はその限りではない。特に、不定冠詞が使用される場合、本明細書は、単数だけでなく複数も企図するとして理解されるべきであるが、そうでないことを文脈が要求する場合はその限りではない。
【0057】
ここで、例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1a図1aは、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品の第一の実施例の上部切り取り図を示す。
図1b-1c】図1bおよび図1cは、図1aに示す消耗製品の、組み立て前および組み立て後それぞれの側部切り取り図を示す。
図2図2は、消耗製品の別の実施例の上部切り取り図を示す。
図3a-3b】図3aおよび図3bは、消耗製品の別の実施例の上部および側部切り取り図をそれぞれ示す。
図4a-4b】図4aおよび図4bは、消耗製品の別の実施例の上部および側部切り取り図をそれぞれ示す。
図5図5は、消耗製品の別の実施例の上部切り取り図を示す。
図6図6は、消耗製品の別の実施例の上部切り取り図を示す。
図7図7は、消耗製品の別の実施例の上部切り取り図を示す。
図8図8は、消耗製品の別の実施例の上部切り取り図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
図1a、図1bおよび図1cは、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品100の第一の実施例を示す。消耗製品100は発泡体マトリクス102を含む。発泡体マトリクスは網状連続気泡発泡体である。この実施例において、発泡体マトリクス102は、天然植物性繊維(例えば、たばこまたは木材繊維)で作られている。別の方法として、発泡体マトリクス102は、任意の適切な発泡体材料であってもよい。例えば、発泡体マトリクス102は、他の種類の繊維、例えば金属繊維またはポリウレタンから作られてもよい。
【0060】
この実施例において、消耗製品100は、発泡体マトリクス102内にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体を含む。発泡体マトリクス102は、少なくとも一つの媒体で含浸されている。すなわち、発泡体マトリクス102は、消耗製品の組み立て前に発泡体マトリクス102の多孔性構造の中に予め含浸されている。この実施例において、少なくとも一つの媒体は、加熱されるとエアロゾルを発生する液体、ゲルまたは粉末のうちの少なくとも一つである。つまり、発泡体マトリクス102の中に含浸された単一の媒体または媒体の組み合わせがありうる。このような媒体の例には、ニコチン、たばこ、非たばこ揮発性風味化合物、医薬活性化合物、およびグリセリンが挙げられる。
【0061】
消耗製品100は包装要素104を含む。この実施例において、包装要素104は二つの層1041、2を含む。組み立て中(つまり、エアロゾル発生装置での消耗製品の使用前)に、発泡体マトリクス102は包装要素104内に収容されている。この実施例において、発泡体マトリクス102は、包装要素104の二つの層の間に収容されている。次いで包装要素104は、大気圧より下の圧力まで減圧または加圧される。すなわち、発泡体マトリクス102が収容されている(つまり、二つの層1041、2の間の)包装要素104の領域は、周囲大気より下の圧力まで減圧または部分的に真空引きされる。
【0062】
包装要素は、任意の適切な材料、例えば硬質または軟質のプラスチックまたは金属から作られてもよい。この実施例において、包装要素の層はそれぞれ、ポリウレタンフィルムを含む。
【0063】
包装要素104の層1041、2の間の圧力を減圧または減少させる際、包装要素104は、発泡体マトリクス102が包装要素104によって圧縮構成に保持される第一の構成になる。すなわち、大気と包装要素104内の減圧空間との間の圧力差は、発泡体マトリクス102を圧縮するように作用する。
【0064】
圧縮構成にある時、発泡体マトリクス102の空孔ネットワークは、少なくとも部分的に閉じられていてもよい。結果として、空気への内部空孔ネットワークの暴露が低減される。空気は発泡体の中に引き出されうるが、非常に高い引き出し抵抗(RTD)に遭遇する。そのため、空気への発泡体マトリクス102内の含浸媒体の暴露が低減される。従って、媒体の酸化速度も減少する。
【0065】
発泡体マトリクス102が圧縮構成になると、発泡体マトリクス102は包装要素104内に密封される。この実施例において、包装要素は、(図1bおよび1cに示す通り)発泡体マトリクス102の周りで層をまとめてヒートシールするまたは接着することによって密封される。一部の実施例において、包装要素104の層は、発泡体マトリクス102の減圧または加圧の前に、発泡体マトリクス102の周囲の周りに部分的にヒートシールされてもよく、または接着されてもよい。
【0066】
包装要素104内に発泡体マトリクス102を密封することによって、発泡体マトリクス102が包装要素104によって圧縮構成に保持され続けるように、大気と層1041、2間の空間(発泡体マトリクス102を収容する)との間の圧力差が保持される。
【0067】
包装要素104は、エアロゾル発生装置での消耗製品100の使用前に、第二の構成を有する。第二の構成において、包装要素104は、発泡体マトリクス102を圧縮構成から第二の動作構成に解放するように構成されている。動作構成において、発泡体マトリクス102は圧縮構成よりも圧縮度が低い。すなわち、動作構成において、発泡体マトリクス102の空孔ネットワークは、圧縮構成と比べて、より開いていて、これ故に流体がそれを通過することを可能にする。動作構成において、開かれた空孔ネットワークはまた、それを通る気流の増大を可能にする。そのため、動作構成において、開いた多孔性構造に起因して、高いRTDなしに、空気は発泡体の中に/発泡体を通して引き出されうる。
【0068】
この実施例において、包装要素104は、梱包要素の犠牲シールを開くことによって、発泡体マトリクス102が圧縮構成から動作構成に解放されるように構成されている。この実施例において、包装要素の犠牲シールは、包装要素の層間のヒートシールの一部分を破ることによって開かれる。すなわち、犠牲シールは、包装要素の層間のヒートシールによって画定されている。
【0069】
発泡体マトリクス102の周りのシールを破ると、包装要素104の内部(つまり、層1041、2)と大気の間の圧力差が取り除かれる。これは発泡体マトリクス102の拡張を可能にする。この実施例において、次に発泡体マトリクス102は、層1041、2の間から取り除かれて、発泡体マトリクス102をエアロゾル発生装置の中に挿入することを可能にする。
【0070】
圧力差が取り除かれると、発泡体マトリクス102が動作構成に拡張し、これ故に、もはや圧縮構成に保持されなくなるように、発泡体マトリクス102は動作構成に付勢されている。一部の実施例において、層1041、2のうちの少なくとも一つは、層1041、2を分離する(および、これ故に犠牲シールを開く)際にユーザーを支援するためのタブまたは取り外し可能な部分を含んでもよい。
【0071】
使用前に、発泡体マトリクス102は、その動作構成で、発熱体を含むエアロゾル発生装置(特に加熱非燃焼式喫煙装置)の中に挿入される。動作中、消耗製品は熱にさらされる。すなわち、発泡体マトリクス102は、典型的にユーザーによって起動されると、エアロゾル発生装置の発熱体によって加熱される。発泡体マトリクス102が加熱されると、発泡体マトリクス102内に含浸された媒体はエアロゾルを発生する。ユーザーは空気をエアロゾル発生装置の中に引き出す。空気は発泡体マトリクス102を通過する(つまり、空気は発泡体マトリクス102の多孔性構造を通過する)。エアロゾルは、空気/エアロゾル混合物がエアロゾル発生装置からユーザーに送達されるように、発泡体マトリクス102を通過する時に空気と同伴される。
【0072】
図2は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品200の別の実施例を示す。消耗製品100に対応する特徴は、接頭辞2が付いた対応する標識で記載されていて、再び説明しない。この実施例において、包装要素204は、流体が流れるための経路206を画定する。流れ206の経路は、包装要素204の第一の側から包装要素204の第二の対向する側に延びる。すなわち、流れ206の経路は、包装要素の第一の側にある入口2061と、包装要素204の第二の側にある出口2062とを含む。発泡体マトリクス202(前述の実施例に従って少なくとも一つの媒体で含浸させた)は、流れ206の経路内に収容されている。
【0073】
この実施例において、発泡体マトリクス202は、消耗製品100について記載したのと同じ方法で、圧縮構成で包装要素204内に保持されている。すなわち、発泡体マトリクス202は、大気圧より下に減圧/加圧される前に、包装要素204内に位置する。この実施例において、発泡体マトリクス202が圧縮構成になると、発泡体マトリクス202は、シール2121、2によって包装要素204内に密封されている。シールは、例えば紙、箔またはプラスチックなどの任意の適切な材料から作られうる。
【0074】
この実施例において、包装要素204は、シール2121、2を破って発泡体マトリクス202の拡張を可能にすることによって、発泡体マトリクス202が圧縮構成から動作構成に解放されるように、構成されている。すなわち、シールは、シールを破ることが第一および第二の犠牲シールの開放に対応するように、第一および第二の犠牲シールをそれぞれ画定する。シールは任意の適切な方法で、例えば貫通することによって、またはシールを包装要素から取り外すことによって(例えば、シールを引っ張るか、またはねじることによって)破られうる。
【0075】
(シールによって画定された)第一および第二の犠牲シールは、流路206を介して流体連通している。シール2121、2を破ることは、包装要素204の内部(つまり、流路)と大気の間の圧力差を取り除く。そのため、発泡体マトリクス202は、もはや圧縮構成に保持されない。
【0076】
この実施例において、包装要素204は取り外し可能な部分2081、2を備える。取り外し可能な部分2081、2は、弱い部分2101、2を介して包装要素204の本体部分2083に連結されている。この実施例において、弱い部分2101、2は、強度の局所的減少および引き裂きに対する抵抗を提供するために、穿孔を含む。そのため、取り外し可能な部分2121、2は、本体部分2083に対して取り外し可能な部分2121、2を引き裂くかまたは引っ張ることによって、ユーザーによってそれぞれ取り外されうる。取り外し可能な部分2081、2は、包装要素204の対向する側に位置する。具体的には、取り外し可能な部分2081、2は、流路の入口2061および出口2062をそれぞれ含む、包装要素204の側面に位置する。取り外し可能な部分2081、2は、シール2121、2が位置する流路206のセクションを含む。この実施例において、シール2121、2は、取り外し可能な部分2081、2を取り外すことによって破られる(および、これ故に発泡体は、その動作構成に拡張することが可能になる)。すなわち、取り外し可能な部分2081、2を取り外すと、流れ206の経路が開かれる(または開封される)。
【0077】
使用時に、消耗製品200(取り外し可能な部分2081、2が取り外されていて、発泡体マトリクス202は動作構成である)は、エアロゾル発生装置の中に挿入されている。犠牲シール(シール2121、2)は、エアロゾル発生装置のマウスピース端への流体連通を可能にする。
【0078】
動作時、発泡体マトリクス202は、エアロゾル発生装置の発熱体によって加熱される。発泡体マトリクス202が加熱されると、発泡体マトリクス202内に含浸された媒体はエアロゾルを発生する。ユーザーはエアロゾル発生装置を通して空気を引き出す。空気は流路206を通ってその出口2062に移動する前に、流路206の入口2061を通過する。空気が流路206を通過する際、空気は発泡体マトリクス202を通過する(つまり、空気は発泡体マトリクス202の多孔性構造を通過する)。空気/エアロゾル混合物が流路206を通って流れ、出口2062を介してユーザーに送達されるように、空気は発泡体マトリクス202を通過する際にエアロゾルを同伴する。
【0079】
図3aおよび図3bは、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品300の別の実施例を示す。消耗製品300は消耗製品200に対応する特徴を有し、対応する特徴は接頭辞3で標識されている。この実施例において、消耗製品300は、発泡体マトリクス302に連結された貯蔵部320を含む。この実施例において、発泡体マトリクス302内にエアロゾルを発生するための媒体(または一つ以上の媒体)は、貯蔵部320内に収容されている。この実施例において、貯蔵部320は包装要素内に収容されている。貯蔵部320は、発泡体マトリクス302に隣接して位置する。貯蔵部320は、貯蔵部320内の媒体が発泡体マトリクス202に流体的に連結されるように、発泡体マトリクス302に流体的に連結されている。貯蔵部は適切な任意の材料から作られうる。例えば、貯蔵部はプラスチック、金属、ガラスから作られてもよい。
【0080】
この実施例において、発泡体マトリクス302は、「真空パック」(つまり、部分真空によって圧縮)され、その後、消耗製品200について記載したのと同じ方法で密封される。発泡体マトリクス302が圧縮構成にある時、発泡体マトリクス302内の空孔の少なくとも部分的な閉鎖は、媒体が貯蔵部320から発泡体マトリクス302の中に大幅に進入するのを防止する。すなわち、圧縮構成において、液体、粉末またはゲルは概して、毛細管作用によって発泡体の中に引き出されることができない。これは、必要になるまで媒体が貯蔵部320を離れないこと、そのため環境への曝露が低減されることを確実にする。
【0081】
消耗製品300の発泡体マトリクス302は、消耗製品200について記載したのと同じ方法で動作構成になる。動作構成において、発泡体マトリクス302は、貯蔵部320から発泡体マトリクス302の中に媒体を少なくとも部分的に引き出すように構成されている。すなわち、発泡体マトリクスが圧縮構成から解放され、拡張し始めると、媒体は貯蔵部320から発泡体マトリクス302に引き出される。つまり、発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することは、貯蔵部から発泡体マトリクス302の中への媒体の取り込みを助ける。
【0082】
貯蔵部320から発泡体マトリクス302への媒体の引き出しは、その間の圧力差によって、または発泡体マトリクス302の空孔ネットワーク内の毛細管作用(またはそれらの組み合わせ)によって駆動される。
【0083】
図4aおよび図4bは、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品400の別の実施例を示す。消耗製品400は消耗製品300に対応する特徴を有し、対応する特徴は接頭辞4で標識されている。この実施例において、発泡体マトリクス402および貯蔵部420は、犠牲シール430によって分離されている。犠牲シール430は、消費製品400が使用のために必要となるまで、媒体および発泡体マトリクス402が分離されたままになることを確実にするのに役立つ。犠牲シールは、例えば紙、箔またはプラスチックなどの任意の適切な材料から作られうる。一部の実施例において、犠牲シールは、包装要素のチャネルまたは開口を横切って延びる膜である。
【0084】
消耗製品400の使用前に、犠牲シール430は、例えば定義された閾値を超える圧力を加えることによって、ユーザーによって破裂させられる。つまり、ユーザーは、貯蔵部420の領域の消耗製品を押しつぶして、犠牲シール430の破裂を引き起こしうる。犠牲シール430が破裂すると、貯蔵部は発泡体マトリクス402に流体的に連結されるようになる。
【0085】
貯蔵部420が発泡体マトリクス402に流体的に連結され、発泡体マトリクス402が動作構成になると、媒体は、貯蔵部と発泡体マトリクスの間の圧力差によって、または発泡体マトリクス402の空孔ネットワーク内の毛細管作用によって、貯蔵部420から発泡体マトリクス402に引き出される。犠牲シール430は、発泡体マトリクス402が圧縮構成から動作構成に拡張される前または後に破られうる。消耗製品400は、消耗製品300について記載したのと同じ方法で、エアロゾル発生装置内で機能する。
【0086】
図5は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品500の別の実施例を示す。消耗製品500は消耗製品400に対応する特徴を有し、対応する特徴は接頭辞5で標識されている。こうした特徴については、再び説明しない。この実施例において、消耗製品500は、発泡体マトリクス502に連結された二つの貯蔵部2201、2を含む。貯蔵部5201、2の両方は、消耗製品400について記載したのと同じ方法で、すなわち犠牲シール5301、2を介して発泡体マトリクスに連結されている。貯蔵部の媒体は、同じ媒体(または一つ以上の同じ媒体)または異なる媒体(または一つ以上の異なる媒体)を含んでもよい。
【0087】
図6は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品600の別の実施例を示す。消耗製品600は前述した消耗製品100〜500に対応する特徴を有し、対応する特徴は接頭辞6で標識されている。この実施例において、消耗製品600は、発泡体マトリクス602に連結された第一および第二の貯蔵部6201、2を含み、第一および第二の貯蔵部6201、2はそれぞれ、少なくとも一つの媒体を収容する。
【0088】
この実施例において、消耗製品600は、第一および第二の貯蔵部6201、2を流体的に分離する貯蔵部犠牲シール640を含む。例えば、画定された閾値を超える圧力を加えることによって、貯蔵部犠牲シール640が破裂すると、第一および第二の貯蔵部6201、2は流体的に連結される 犠牲シール640の破裂後、第一および第二の貯蔵部6201、2のうちの一つの内容物は、隣接した貯蔵部に入り、その内容物を混合しうる。
【0089】
この実施例において、消耗製品600は、貯蔵部6201、2を発泡体マトリクスから分離する随意の犠牲シール630をさらに含む。すなわち、犠牲シール640の破裂後、貯蔵部の内容物が発泡体マトリクス602に接触することが防止される。
【0090】
この実施例において、発泡体マトリクス602は、前述の実施例のいずれかにおいて記載した方法で圧縮構成に圧縮されてもよい。加えて、発泡体マトリクス602は、前述の実施例のいずれかにおいて記載された方法で動作構成に拡張することが可能でありうる。
【0091】
貯蔵部6201、2のそれぞれの媒体は、同じ媒体(または一つ以上の同じ媒体)または異なる媒体(または一つ以上の同じ媒体)を含んでもよい。例えば、第一の貯蔵部は、発泡体マトリクス602に接触する前に、接続された貯蔵部から来る液体またはゲルと混合されることができる粉末を含んでもよい。
【0092】
図7は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品700の別の実施例を示す。消耗製品700は、消耗製品300に対応する特徴を有する(接頭辞7によって記載)。この実施例において、消耗製品700の包装要素704は、二つ以上(この実施例では三つ)の発泡体マトリクス7021、2、3を収容するように構成されている。前述の実施例と同じ方法で、第一の構成において包装要素704は、発泡体マトリクス7021、2、3のそれぞれを圧縮構成に保持するように構成されている。消耗製品700は、(消耗製品300の貯蔵部と同じ方法で)それぞれが対応する発泡体マトリクス7021、2、3に隣接した貯蔵部7201、2、3を含む。
【0093】
この実施例において、流路706はサブ流路7063、4に分かれ、発泡体マトリクス7021、2、3のうちの少なくとも一つがサブ流路7063、4のそれぞれの中に収容されている。この実施例において、発泡体マトリクス7021、2、3は、「真空パック」され、その後、前の実施例について記載したのと同じ方法で密封/開封される。
【0094】
この方法で消耗製品を構成することは、発泡体マトリクスの連続的な加熱、すなわち一つの発泡体マトリクスが次々に加熱されることを可能にする(例えば、発泡体マトリクス7021は、7022の前に加熱されうる)。加えて(他の実施例において随意であるが)、サブ流路を有するように流路706を構成することは、発泡体マトリクスの同時加熱を可能にする(例えば、発泡体マトリクス7021は、発泡体マトリクス7023と同時に加熱されうる)。これらの選択肢は、製造者が各消耗製品内のさまざまな風味と喫煙パラメータで、またはそれらの組み合わせで、パーソナライズされた消耗品を作り出すことができる。例えば、各発泡体マトリクスに関連付けられた(一つ以上の)媒体は、特定の風味またはパラメータを有してもよい。
【0095】
各発泡体マトリクス7021、2、3には、記載の実施例のいずれかに記載の方法で、対応する媒体/貯蔵部7201、2、3が提供されうる。
【0096】
図8は、エアロゾル発生装置で使用する消耗製品800の別の実施例を示す。消耗製品800は、発泡体マトリクス802と、発泡体マトリクス802を収容する包装要素804とを含む。前述の実施例と同様に、包装要素804は、第一の構成において、エアロゾル発生装置での消耗製品800の使用前に発泡体マトリクス802を圧縮構成で保持し、第二の構成において、包装要素804は、エアロゾル発生装置での消耗製品の使用前または使用中に、発泡体マトリクス802が圧縮構成から拡張することを可能にする。
【0097】
発泡体マトリクス802は、発泡体マトリクス内にエアロゾルを発生するために、少なくとも一つの媒体の貯蔵部(この実施例では貯蔵部820)に連結するように構成されている。この実施例において、貯蔵部820は使用前に、消耗製品800の包装要素から分離されている。発泡体マトリクス802は、シール8121によって画定された犠牲シールを介して貯蔵部820に連結するように構成されている。
【0098】
使用時、包装要素804はその第二の構成になり、発泡体マトリクスがその動作構成に拡張することを可能にする。第二の構成において、包装要素804は、貯蔵部820から発泡体マトリクス802の中にエアロゾルを発生するための少なくとも一つの媒体の流れ806のための経路を画定する。動作構成にある時、発泡体マトリクス802は、貯蔵部820から発泡体マトリクス802の中に少なくとも一つの媒体を少なくとも部分的に引き出すように構成されている。すなわち、発泡体マトリクスの圧縮状態を解放することは、貯蔵部からのエアロゾル発生媒体の取り込みを支援する。つまり、シール8121を破った後に、貯蔵部820の内容物が流路806を通って、圧力差によって、または毛細管作用の結果として発泡体マトリクス802の中に引き出されるように、貯蔵部820は犠牲シール(つまり、入口を介して)と連通している。
【0099】
貯蔵部820の内容物が発泡体マトリクス802内にあると、消耗製品800はエアロゾル発生装置の中に挿入され、前の実施例で考察した方法で動作する。
【0100】
一部の実施例において、貯蔵部はポートまたは開口を含み、犠牲シール(つまり、シール8121、2)のうちの少なくとも一つが貯蔵部のポートまたは開口に嵌合/連結するように構成されている。一部の実施例において、貯蔵部が入口に隣接するようになる際に、貯蔵部が貫通されて発泡体マトリクス802を貯蔵部に連結するように、消耗製品は貯蔵部を貫通する手段(例えば、入口8061の近くに位置する突出部)を含む。
【0101】
代替的な実施例において、貯蔵部820は、消耗品の犠牲シール812を破る手段を有しうる。これは、例えば鋭利な端を有する突出部、好ましくはピンまたはボルトであってもよい。
【0102】
代替的な実施例において、使用時に貯蔵部を包含する消耗製品が消耗製品800と接触させられて、貯蔵部820を発泡体マトリクス802に連結するように、貯蔵部820は消耗品内に収容されている。
【0103】
上述の通りの詳細な配設の様々な変更が可能である。例えば、発泡体マトリクスは、任意の適切な方法で包装要素によって圧縮構成に保持されうる。例えば、包装要素は、発泡体マトリクスに対して包装要素を圧縮し、それによって発泡体マトリクスを圧縮するように構成されたカバー部分(例えば、粘着ラッピング)を含んでもよい。すなわち、発泡体マトリクスは、カバー部分に起因して、包装要素の層によって機械的に圧縮される。包装要素の層を機械的に圧縮することによって、少なくとも一つの犠牲シール(例えば、包装要素の層間、または包装要素の層間のまたは層内の通路を通る流れ)は、閉じた構成に圧縮される。包装要素は、包装要素のカバー部分を消耗製品から取り外すと、少なくとも一つの犠牲シールが開けられる(および、これ故に発泡体マトリクスが圧縮構成から解放される)ように構成されている。
【0104】
つまり、流れの経路は、包装要素のカバー部分を消耗製品から取り外すと開かれてもよい。すなわち、包装要素は、発泡体マトリクスを圧縮構成に保持するために必ずしも密封されていなくてもよい。代わりに、カバー部分によって提供された機械的圧縮の除去は、発泡体マトリクスが拡張することを可能にする。
【0105】
「真空効果」によって提供された圧縮力に加え、カバー部分を使用して発泡体マトリクスを圧縮してもよい。
【0106】
発泡体マトリクスは、エアロゾル発生装置内での消耗製品の使用中に圧縮構成から解放されうる。例えば、包装要素は、エアロゾル発生装置によって第一の構成から第二の構成にされてもよい。例えば、エアロゾル発生装置内に消耗製品を固定するための、エアロゾル発生装置のリッド構成要素のロックが、犠牲シールを開いてもよく(例えば、層を穿孔する/流路を開く/シールを破る)、これが圧縮構成からの発泡体マトリクスの拡張をトリガーする。別の方法として、発泡体マトリクスの拡張は、エアロゾル発生装置内の発熱体の加熱時にトリガーされてもよい。具体的に、発熱体によって提供された熱は、シールを溶融するか(該当する場合)、または包装要素内の圧力を増大して発泡体マトリクスを拡張させうる。発泡体マトリクスのこうした拡張は、包装要素によって依然として制約されている一方で、シールに応力がかかり故障につながりうる。
【0107】
上述の実施例の一つ以上の媒体を含有する貯蔵部が、対応する発泡体マトリクス内の含浸された媒体に加え、あってもよい。
【0108】
図示した実施例において、流路は概して、(ユーザーによって引き出された時に)発泡体マトリクスを通って流れる空気と発泡体マトリクスの間の最大接触時間を可能にするように構成されている。しかしながら、流路は任意の適切な経路を取ってもよい。
【0109】
流路は、包装要素の一方の側から包装要素の対向する側に延びない場合がある。例えば、流路は、包装要素の本体部分の一方の側から、包装要素の本体部分の対向する側に延びてもよい。このように、取り外し可能な部分は流路の入口および出口を密封する働きをするため、別個のシールは必要とされない。取り外し可能な部分の取り外しは、流路を開く働きをする。すなわち、取り外し可能な部分は犠牲シールを画定する。
【0110】
上述の消耗製品は、任意の適切なエアロゾル発生装置で使用されうる。例えば、装置は、その加熱チャンバーへの消耗製品の挿入のために、またはその加熱チャンバーからの消耗製品の取り外し(または挿入と取り外しの両方)のための開口部または開口を備えてもよい。開口部または開口は、装置の第二の端(提供される場合)に、またはそれに隣接して位置してもよい。開口部または開口は、加熱チャンバーの上流に位置してもよい。開口部または開口は、装置のハウジング(提供される場合)の中に、またはハウジングを通って(またはハウジングの中に、およびハウジングを通って)延びてもよい。開口部または開口は、流れの主軸と実質的に平行な方向に延びてもよい。別の方法として、開口部または開口は、流れの主軸に対して実質的に直角を成す方向に延びてもよい。別の方法として、開口部または開口は、流れの主軸に対して鋭角な角度で延びてもよい。開口部または開口は、例えば前記物品が装置から取り外し可能である、または装置の中に挿入可能である(または取り外し可能であり、かつ挿入可能である)ように、エアロゾルを形成するための物品の通過を可能にするように構成される(例えば、形状設定される、またはサイズ設定される、または形状設定かつサイズ設定される)ことができる。開口部または開口は、例えばエアロゾルを形成するための物品が開口部または開口を通過するのを容易にするように構成された一つ以上の案内面を備えうる。案内面または各案内面は、流れの主軸に対して鋭角な角度で延びうる。案内面または各案内面は、少なくとも部分的に湾曲していてもよい。
【0111】
エアロゾル発生装置は、消耗品を任意の適切な方法で加熱するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、電磁放射による照射によって消耗品を加熱するように構成されうる。電磁放射は、赤外線放射、例えば加熱を含んでもよい。エアロゾル発生装置は、インダクタンス加熱を使用して消耗製品を加熱するように構成されうる。こうした装置はサセプタを含んでもよく、これはサセプタが交番磁場内に位置する時に、渦電流を発生してジュール加熱を提供する伝導性抵抗材料である。典型的に、磁場はエアロゾル発生装置によって提供される。
【0112】
消耗製品自体が発熱体を含んでもよい。すなわち、エアロゾル発生装置は、加熱チャンバー内の消耗製品の発熱体(つまり、サセプタ)を誘導加熱するように配設された誘導ヒーターを備えてもよい。誘導ヒーターは、消耗製品に隣接して位置する一つ以上の誘導コイルを備えうる。使用時、消耗製品のサセプタは、誘導コイルまたは各誘導コイルによって誘導加熱されうる。サセプタは次に、エアロゾル形成媒体をその周りで、伝導加熱、または対流加熱、または放射加熱(または伝導加熱、対流加熱、放射加熱の任意の組み合わせで加熱)する。
【0113】
消耗製品の発熱体は、包装要素の層の間に位置してもよい。別の方法として、発熱体は、発泡体マトリクス(例えば、発泡体マトリクスの周辺の周りまたは中心の伝導性および抵抗性の材料の層)内に位置してもよい。発熱体が消耗製品内に含まれる実施例において、発熱体はゲル/液体がそれを通過すること、または毛細管作用によってそれを通って引き出されることを可能にするくぼみを含みうる。別の方法として、発泡体マトリクス自体が発熱体として機能してもよい。すなわち、発泡体は、導電性かつ抵抗性の構造(例えば、金属)を含みうる。
【0114】
エアロゾル発生装置または消耗製品の発熱体は、エアロゾルを形成するための媒体を400℃未満の温度、例えば300℃未満の温度、例えば270℃未満の温度に加熱するように構成されうる、または構成可能でありうる。一部の実施形態において、発熱体は、加熱チャンバー内に受容されたエアロゾルを形成するための物品を250℃未満、225℃未満、200℃未満、175℃未満、または150℃未満の温度に加熱するように、例えば140℃未満、130℃未満、120℃未満、110℃未満、100℃未満、または90℃未満の温度に加熱するように構成されうる、または構成可能でありうる。
【0115】
一部の実施形態において、エアロゾル発生装置は電源、例えば電力源を備えてもよい。電源は、発熱体(提供される場合)に動作可能に接続されてもよく、または接続可能であってもよい。電源は、電池、またはコンデンサ、またはスーパーコンデンサ、または電池、コンデンサ、スーパーコンデンサの任意の組み合わせを含みうる。実施形態において、電源は、使用時にヒーターを加熱するために起動可能でありうる、燃料の貯蔵部を備えてもよい。燃料の貯蔵部は流体燃料または固体燃料を含みうる。燃料が流体の形態である場合、燃料は使用時に発熱体に送達されうる。例えば、燃料の貯蔵部は、発熱体と動作可能に流体連通していてもよい。
【0116】
消耗製品は、任意の適切な形状またはサイズを有しうる。例えば、消耗製品は、対応するエアロゾル発生装置の加熱チャンバーに適合する立方形状を有してもよい。消耗製品は、約30ミリメートル(mm)〜約100ミリメートルの長さ、例えば約45ミリメートルの長さを有してもよい。実施形態において、消耗製品は、およそ70ミリメートル〜およそ120ミリメートルの長さを有してもよい。
【0117】
消耗製品は、少なくともおよそ5mmの幅、例えばおよそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの幅、例えばおよそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの幅、またはおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの幅を有してもよい。一実施形態において、消耗製品は、7.2ミリメートル+/−10パーセント(%)の外幅を有してもよい。
【0118】
加熱チャンバーに受容されたエアロゾルを形成するための物品を用いてエアロゾルを発生するための装置の引き出し抵抗(RTD)は、およそ80水柱ミリメートル(mmWG)〜およそ140水柱ミリメートル(mmWG)であってもよい。本明細書で使用される引き出し抵抗は、圧力「mmWG」または「水柱ミリメートル」の単位で表され、ISO 6565:2002に従って測定される。
【0119】
当然のことながら、本発明の一態様に関して上述した好ましい特徴はまた、本発明の他の態様に適用されてもよい。
【0120】
上述の実施例において、使用するまで発泡体を圧縮したままにすることは、消耗製品がコンパクトであることを確実にする。加えて、発泡体マトリクス内のエアロゾルを発生するための任意の媒体の酸化、または発泡体マトリクス内の幾つかの媒体の反応が、使用前に低減され、これ故に、こうした消耗製品の寿命が延びる。
【0121】
上述の実施例において、犠牲シールを用いて媒体を発泡体マトリクスから分離することによって、使用前の発泡体マトリクス中の媒体の酸化が低減される。これ故に、こうした消耗製品の寿命が延びる。
【0122】
上述の実施例において、隣接した貯蔵部を犠牲シールで分離することによって、使用前の媒体間の反応が低減される。これ故に、こうした消耗製品の寿命が延びる。
図1a
図1b
図1c
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】