(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
式I、II、及びIIIの化合物は、それらの立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物と一緒に、本開示に記載されている。前記化合物は、それを必要とする対象におけるHIV感染と関連する感染又は疾患の場合において免疫活性化を回復させる。
慢性リンパ球性白血病、結腸癌腫、多発性骨髄腫、ウイルス感染、例えばHIV、HPV、ヘルペスを含む、非感染状態と比較して低レベルのCD80/86受容体を特徴とする感染を処置/防止するための方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
当業者は、本開示が、具体的に記載されているもの以外の変更及び修飾を受けることを承知されよう。本開示は、全てのこうした変更及び修飾を含むと理解されるべきである。本開示は、個々に又は集団的に、この明細書において称される又は示される全てのこうした工程、特色、組成物及び化合物、並びにこうした工程又は特色の任意又はより多くの任意及び全ての組合せも含む。
【0020】
定義
便宜のため、本開示のさらなる記載の前に、本明細書及び実施例において用いられるある特定の用語がここに纏められている。これらの定義は、本開示の残部に照らして読まれるとともに当業者によるように理解されるべきである。本明細書において使用されている用語は、当業者に認識及び知られている意味を有するが、しかしながら、便宜及び完全のため、特別な用語及びそれらの意味が下記に説明されている。
【0021】
「a」、「an」及び「the」という冠詞は、冠詞の文法上の目的語の1つを又は1つ超(即ち、少なくとも1つ)を指すために使用される。
【0022】
「含む(comprise)」及び「含む(comprising)」という用語は、包含的でオープンな意味で使用され、追加の要素が含まれ得ることを意味する。この明細書の全体にわたって、文脈が別段に必要としない限り、「含む(comprise)」、並びに変化形、例えば「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」という単語は、明記された要素若しくは工程又は要素若しくは工程のグループの包含を含意するが、任意の他の要素若しくは工程又は要素若しくは工程のグループの排除を含意しないと理解される。
【0023】
「含める」という用語は、「含めるが限定されない」を意味するために使用される。「含める」及び「含めるが限定されない」は、相互交換可能に使用される。
【0024】
本明細書において及び本開示の全体にわたって示されている構造式において、以下の用語は、別段具体的に明記されていない限り、示されている意味を有する。
【0025】
「治療用量」という用語は、本開示(薬物)の任意の化合物を、単位時間当たりの用量で長時間にわたって、それを必要とする対象に提供することを指す。本開示による治療用量は、50μMから1000μMの範囲であってよい。
【0026】
「適切な用量」という用語は、HIVを防止するために対象に単位時間当たりの用量で長時間にわたって本開示(薬物)の任意の化合物を提供することを指す。
【0027】
「低レベルのCD80/86受容体」という用語は、T細胞上のCD80/86受容体のレベルの減少に至る任意の状態として定義され得る。
【0028】
「アルキル」という用語は、1個から10個の炭素原子を有するモノラジカル分岐又は非分岐の飽和炭化水素鎖を指す。この用語は、n-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、n-ヘキシル、n-デシル等の基によって例証される。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0029】
「アルケニル」という用語は、好ましくは4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個の炭素原子を有するとともに1個、2個、3個、4個、5個又は6個の二重結合(ビニル)、好ましくは1個の二重結合を有する分岐又は非分岐の不飽和炭化水素基のモノラジカルを指す。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0030】
「アルキニル」という用語は、好ましくは4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個の炭素原子を有するとともにアセチレン(三重結合)不飽和の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つの部位、好ましくは1個の三重結合を有する不飽和炭化水素のモノラジカルを指す。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0031】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、単独で又は任意の他の用語との組合せで、クロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)及びヨード(I)等のハロゲンを意味する。
【0032】
「アリール」という用語は、単一環(例えば、フェニル)若しくは多環(例えば、ビフェニル)、又は多縮合(condensed、fused)環(例えば、ナフチル若しくはアントラニル)を有する5個から18個の炭素原子の芳香族炭素環式基を指す。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチル等が挙げられる。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0033】
「ヘテロアリール」という用語は、単一環若しくは多環又は多縮合環を有する2個から10個の炭素原子の複素芳香族炭素環式基を指す。好ましいヘテロアリールとしては、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、ピリジン等が挙げられる。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0034】
「シクロアルキル」という用語は、部分不飽和であってよい、単一の環式環又は多縮合環を有する3個から12個の炭素原子の炭素環式基を指す。こうしたシクロアルキル基は、例として、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル等の単一環構造、又はアリール基が縮合されている多環構造若しくは炭素環式基を含む。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0035】
「ヘテロシクリル」という用語は、環内に2個から10個の炭素原子並びに窒素、硫黄、リン及び/又は酸素から選択される1個から10個のヘテロ原子、好ましくは1個、2個又は3個のヘテロ原子を有する、単一環又は多縮合環を有する飽和基若しくは部分不飽和基又は不飽和基を指す。好ましいヘテロシクリルとしては、モルホリン、ピペリジン等が挙げられる。該基は、任意選択により置換されていてもよい。
【0036】
本明細書で使用される場合、「置換されている」という用語は、有機化合物の全ての許容可能な置換基を含むと企図される。広範な態様において、許容可能な置換基としては、有機化合物の非環式及び環式の分岐及び非分岐の炭素環式及び複素環式の芳香族及び非芳香族の置換基が挙げられる。
【0037】
「有効量」という用語は、処置されるべき症状及び/又は状態を著しく及び確実に修正するのに足るほど十分である化合物又は組成物の量を意味する。有効量は、様々な条件に依存して変更され、主治医の知識及び専門知識内である。
【0038】
本明細書に記載されている化合物は、1個又は複数のキラル中心及び/又は二重結合を含有することができ、そのため、立体異性体として存在することができる。したがって、本明細書において図示されている化学構造は、立体異性的に純粋な形態並びにエナンチオマー及び立体異性混合物を含めて、例示又は同定されている化合物の全ての可能なエナンチオマー及び立体異性体を包含する。該化合物は、エノール形態、ケト形態及びその混合物を含めて、いくつかの互変異性体形態で存在することもできる。したがって、本明細書において図示されている化学構造は、例示又は同定されている化合物の全ての可能な互変異性体形態を包含する。
【0039】
「薬学的に許容される」という用語は、ヒト及び動物の組織との接触における使用に適当であるとともに当業者によって理解される化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
【0040】
「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容される酸又は塩基との塩を包含する。薬学的に許容される酸は、無機酸及び有機塩基の両方を含む。
【0041】
「多形体」という用語は、同じ分子の結晶形態を指し、異なる多形体は、異なる物理的特性を有し得る。
【0042】
「溶媒和物」という用語は、本明細書で使用される場合、溶媒を含有する、物質の結晶形態を指す。
【0043】
「水和物」という用語は、溶媒が水である溶媒和物を指す。割合、濃度、量及び他の数値データは、本明細書において、範囲形式で表すことができる。こうした範囲形式は、単に便宜及び簡略のために使用されるとともに、範囲の限度として明白に列記されている数値を含むだけでなく、各数値及び下位範囲が明白に列記されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は下位範囲も含むと柔軟に解釈されるべきであると、理解されるべきである。例えば、約50μMから1000μMの濃度範囲は、約50μMから約1000μMの明白に列記された限度を含むだけでなく、75〜875μM、80〜500μM、その他等の下位範囲、並びに例えば100μM及び155μM等特定範囲内の、分画量を含む個々の量も含むと解釈されるべきである。
【0044】
本開示は、HIV感染の処置のための化合物に関する。標的は、T細胞刺激に関与している宿主免疫受容体CD80/CD86との、HIV-1ウイルスからのNefタンパク質の新規な相互作用である。
【0045】
HIV病原性のための不可欠な因子は、Nefタンパク質である。それは、HIVが免疫応答を回避し、高いウイルス負荷を維持するのを可能にし、複製及び散在に必要とされ、MHC-1及びMHC-2を含めて、免疫応答の発生に関与する細胞表面受容体を下方調節する。驚くべきことに、MHCの再配置に加えて、Nefは、共刺激性タンパク質のB-7ファミリー、即ち抗原提示細胞上に発現されるCD80及びCD86の表面発現も下方調節し、インビトロにおける障害性T細胞刺激に至ることが見出された。Nefは、CD80及びCD86の細胞質尾部に直接的に結合し、ペプチドの導入によって逆転する傾向があり、それを治療的介入のための適当な標的にする。Nef-CD80/86相互作用を標的化することは、独特の作用機序:感染細胞の免疫回避の防止を有する。本開示は、独特な戦略であるNef媒介機能の阻害を中心に展開し、その理由としては、それが、感染免疫細胞(マクロファージ)能力を直接モジュレートすることでナイーブT細胞からHIV特異的T細胞を発生させるというその能力においてNefの鍵となる機能を標的化し、潜在的に、異なるクラスの薬物を生み出すからである。本開示は、免疫シグナル伝達回復を介する新たな系統の抗ウイルス治療を提示する。
【0046】
宿主-ウイルス境界面は、その上、純粋ウイルス標的よりも薬物耐性を受けやすくない。本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止/処置するための方法であって、以下を含む方法を開示する:本明細書に記載されている通りの式I、式II及び式IIIからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程、ここで、化合物の治療用量は、50μMから1000μMの範囲である。本開示は、全ての下位範囲及び個々の値を包含すると意図される。範囲は、50μMから100μM、又は100μMから1000μM、又は150μMから900μM、又は125μMから500μM、又は500μMから900μM、又は750μMから950μM、又は75μMから150μM、又は100μMから200μMであってよい。
【0047】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止/処置するための方法であって、式I、
【0049】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
5〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ及びC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
X及びYは、Nである);
【0051】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oから選択され;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される);並びに
【0053】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;
nは、1から5から選択される)
からなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、50μMから1000μMの範囲である。本開示のなお別の実施形態において、化合物の治療用量は、50μMから100μMの範囲である。本開示の代替実施形態において、化合物の治療用量は、100μMから1000μMの範囲である。本開示の1つの別の実施形態において、化合物の治療用量は、150μMから900μMの範囲である。本開示の代替実施形態において、化合物の治療用量は、125μMから500μMの範囲である。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、500μMから900μMの範囲である。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、750μMから950μMの範囲である。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、75μMから150μMの範囲である。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、100μMから200μMの範囲である。
【0054】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式Iの化合物
【0056】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ及びC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0057】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式Iの化合物、
【0059】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール及びC
1〜10アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0060】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式Iの化合物、
【0062】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びC
1〜5アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜5アルキル及びC
6アリールは、ヒドロキシル、フッ素、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、C
1〜5アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜5アルキル及びC
1〜5アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル、C
1〜5アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0063】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式Iの化合物、
【0065】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びCF
3からなる群から独立して選択され、ここで、C
6アリールは、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、-OCH
3、-OCF
3、ニトロ、フッ素、CF
3から独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、N=CHC
6アリールは、フッ素及び臭素から選択される1個から4個の置換基で更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0066】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式Iの化合物、
【0068】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル又はC
1〜10アルコキシ、C
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0069】
ある実施形態において、本開示は、以下からなる群から選択される、式Iの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を提供する:
【0072】
ある実施形態において、本開示は、以下からなる群から選択される、式Iの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を提供する:
【0074】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIの化合物、
【0076】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0077】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIの化合物、
【0079】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0080】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIの化合物、
【0082】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0083】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIの化合物、
【0085】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリールであり;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0086】
ある実施形態において、本開示は、以下からなる群から選択される、式IIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を提供する:
【0088】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIIの化合物、
【0090】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;
nは、1から5から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0091】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、式IIIの化合物、
【0093】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜5アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜5アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜5アルキル又は塩素から選択され;nは、1から2から選択される)
の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0094】
ある実施形態において、本開示は、以下からなる群から選択される、式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を提供する:
【0096】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0098】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ、C
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである);
【0100】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される);並びに
【0102】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;
nは、1から5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、50μMから1000μMの範囲である。本開示のなお別の実施形態において、化合物の治療用量は、50μMから100μMの範囲である。本開示の別の実施形態において、化合物の治療用量は、100μMから1000μMの範囲である。本開示の代替実施形態において、化合物の治療用量は、150μMから900μMの範囲である。本開示の1つの別の実施形態において、化合物の治療用量は、125μMから500μMの範囲である。ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0104】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0105】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0107】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール及びC
1〜10アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル又はC
1〜10アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか、又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0108】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0110】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びC
1〜5アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜5アルキル及びC
6アリールは、ヒドロキシル、フッ素、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、C
1〜5アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜5アルキル及びC
1〜5アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル、C
1〜5アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0111】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0113】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びCF
3からなる群から独立して選択され、ここで、C
6アリールは、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、-OCH
3、-OCF
3、ニトロ、フッ素又はCF
3から独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、フッ素及び臭素から選択される1個から4個の置換基で更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0114】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0116】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか、又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0117】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式II
【0119】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0120】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式II
【0122】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0123】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式II
【0125】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0126】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式II
【0128】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリールであり;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0129】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式III
【0131】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;nは、1から5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0132】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式III
【0134】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜5アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜5アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜5アルキル又は塩素から選択され;nは、1から2から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0135】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止するための方法であって、式I、
【0137】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
X及びYは、Nである);
【0139】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される);
【0141】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;
nは、1から5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0142】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、式I、
【0144】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0145】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式I、
【0147】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール及びC
1〜10アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル又はC
1〜10アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0148】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式I、
【0150】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びC
1〜5アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜5アルキル及びC
6アリールは、ヒドロキシル、フッ素、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、C
1〜5アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜5アルキル及びC
1〜5アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル、C
1〜5アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0151】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式I、
【0153】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6アリール及びCF
3からなる群から独立して選択され、ここで、C
6アリールは、ヒドロキシル、C
1〜5アルキル又はC
1〜5アルコキシから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6アリールであり、ここで、C
6アリールは、-OCH
3、-OCF
3、ニトロ、フッ素又はCF
3から独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜5アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、フッ素及び臭素から選択される1個から4個の置換基で更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜5アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0154】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式I、
【0156】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
6〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;X及びYは、Nである)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0157】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式II
【0159】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0160】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式II
【0162】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0163】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式II
【0165】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0166】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式II
【0168】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oであり;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
5〜10アリールであり;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;nは、0〜5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0169】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるqf CD80/86受容体によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式III
【0171】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;nは、1から5から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0172】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式III
【0174】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜5アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜5アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜5アルキル又は塩素から選択され;nは、1から2から選択される)
からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。
【0175】
ある実施形態において、本開示は、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(4-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1a)、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン(I
1b)、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(I
1c)、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(4-メトキシフェニル)ピリミジン(I
1d)、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1e)、
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(2-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1f)、
2-[2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-ニトロフェニル)]ピリミジン(I
2a)、
2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-ニトロフェニル)ピリミジン(I
2b)、
(E)-2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン(I
2c)、
(E)-2-[2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(I
2d)、
(E)-2-[2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-メトキシフェニル]ピリミジン(I
2e)、
(E)-2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン(I
2f)、
(E)-2-[(2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(2-ニトロフェニル)]ピリミジン(I
2g)、
N,N-ジメチル-5-フェニルピリミジン-2-アミン(I
3a)、
4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、
5-(4-フルオロフェニル)-N,N-ジメチルピリミジン-2-アミン(I
3c)、
4-(5-(4-フルオロフェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3d)、
2-(2-アミノ-5-(4-メトキシフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-4-エチル-5-メトキシフェノール(I
4)、
フェニル2-チオキソベンゾ[d]オキサゾール-3(2H)-カルボキシレート(II
1)、
p-トリル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
2a)、
[1,1'-ビフェニル]-4-イル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
2b)、
4-メトキシフェニルジフェニルカルバメート(II
2c)、
ジ-p-トリル[メチレンビス(4,1-フェニレン)]ジカルバメート(II
2d)、
ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、
2-[3-(3,4-ジクロロフェニル)ウレイド]-4-ニトロフェニル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
4)、
3-[(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル]ジフェニルカルバメート(II
5)、
2,4-ジ-tert-ブチル-6-メトキシフェニルフェニルカルバメート(II
6)
、
2-[(2-トシルヒドラジン-1-カルボニル)フェニル]フェニルカルバメート(II
7)、
エチル4-[2-(4-エチルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1a)、
メチル4-[2-(2-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1b)、
プロピル4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1c)、
イソプロピル4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1d)、
プロピル4-[2-(m-トリルオキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1e)、
イソブチル2-ヒドロキシ-4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1f)、
4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)、
4-(2-フェノキシプロパンアミド)安息香酸(III
2b)、
エチル4-[2-(4-クロロフェノキシ)-2-メチルプロパンアミド]ベンゾエート(III
2c)、及び
メチル4-[2-(o-トリルオキシ)プロパンアミド]ベンゾエート(III
2d)
からなる群から選択される、式I、II若しくはIIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物を提供する。
【0176】
式I、II又はIIIについての化合物は、Nef-CD80/86相互作用を阻害することを介して、T細胞活性化を介する免疫シグナル伝達の回復を引き起こす。
【0177】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含み、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0179】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含み、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0181】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含み、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0183】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含み、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0185】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含み、ここで、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0187】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式Iからなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含み、ここで、式Iの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0189】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式IIからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含み、ここで、式IIの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0191】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式IIからなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含み、ここで、式IIの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0193】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式IIIからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含み、ここで、式IIIの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0195】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置又は防止する方法であって、式IIIからなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含み、ここで、式IIIの化合物は、以下からなる群から選択される、方法を提供する:
【0197】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって処置又は防止する方法であって、式I、
【0199】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びアミノからなる群から独立して選択され、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
2〜10アルキニル及びC
5〜10アリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ及びC
2〜10ヘテロシクリルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
3は、C
6〜10アリールであり、ここで、C
6〜10アリールは、C
1〜10アルコキシ、ニトロ、ハロゲン又はC
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており、ここで、C
1〜10アルキル及びC
1〜10アルコキシは、ハロゲン、水素、ヒドロキシル、C
1〜10アルキル、C
1〜10アルコキシ又はC
2〜10ヘテロシクリルから選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
R
4及びR
5は、水素、C
1〜10アルキル及び-N=CHC
6アリールからなる群から独立して選択され、ここで、-N=CHC
6アリールは、1個から4個のハロゲンで更に置換されているか;又はR
4及びR
5は、一緒になって、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールを形成し、ここで、C
2〜10ヘテロシクリル又はC
2〜10ヘテロアリールは、C
1〜10アルキルから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
X及びYは、Nである);
【0201】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1及びR
2は、水素、C
1〜10アルキル、ヒドロキシ、チオ、アミノ、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、アシル、アミド、イミド、スルフィニル、スルホニル、カルボキシアルデヒド、シアノ、イソシアノ、アジド、ヒドラジノ、ニトロ及びハロからなる群から独立して選択されるか;又はR
1及びR
2は、一緒になって、任意選択により置換されている単環式環若しくは二環式環を形成し、ここで、C
1〜10アルキル、C
2〜10ヘテロシクリル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール又は単環式環若しくは二環式環は、ヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、シアノ、チオ、及び-CH
2-Ph-NH-COO-Ph-Meから独立して選択される1個から4個の置換基で任意選択により置換されており;
Xは、Oから選択され;
Yは、C=Oであり;
Arは、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール又はC
2〜10ヘテロアリールから選択され;
R
3は、存在しない、又はヒドロキシ、C
1〜10アルキル、C
5〜10アリール、C
2〜10ヘテロアリール、C
2〜10ヘテロシクリル、C
1〜10アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ペルハロアルキル、ニトロ、シアノ、CH
2PhNHCOOPh-Me、NHCONHPh-(Cl)
2若しくはCONHNHSO
2Ph-Meから選択され;
nは、0〜5から選択される);並びに
【0203】
又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物及び水和物(式中、
R
1は、OH、COOH及びCOORaからなる群から独立して選択され、ここで、Raは、C
1〜10アルキルであり;
R
2及びR
4は、水素又はC
1〜10アルキルから独立して選択され;
R
3は、C
1〜10アルキル又はハロゲンから選択され;
nは、1から5から選択される)からなる群から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法を提供する。本開示の別の実施形態において、適切な用量は、50μMから1000μMの範囲である。
【0204】
ある実施形態において、本開示は、本明細書に記載されている通りの免疫回避によって対象におけるHIV感染を処置又は防止する方法を提供し、ここで、化合物は、Nef-CD80/86相互作用を阻害することを介して、T細胞活性化を介する免疫シグナル伝達の回復を引き起こす。
【0205】
ある実施形態において、本開示は、慢性リンパ球性白血病、結腸癌腫、多発性骨髄腫を含むがん、HIV、HPV、ヘルペスを含むウイルス感染から選択される、非感染状態と比較して低レベルのCD80/86受容体を有する感染を処置/防止するための方法を提供する。
【0206】
ある実施形態において、本開示は、それを必要とする対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、:4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、及び4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)からなる群から選択される化合物の適切な用量をHIV高リスク対象に投与する工程を含む方法に関する。本開示の別の実施形態において、適切な用量は、50μMから1000μMの範囲である。
【0207】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを防止するための方法であって、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法に関する。本開示の別の実施形態において、治療用量は、50μMから1000μMの範囲である。なお別の実施形態において、化合物は、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)の組合せである。
【0208】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、及び4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)からなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法に関する。本開示の別の実施形態において、適切な用量は、50μMから1000μMの範囲である。
【0209】
ある実施形態において、本開示は、対象において疾患を引き起こすHIVサブタイプを処置するための方法であって、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物の治療用量をHIV感染対象に投与する工程を含む方法に関する。本開示の別の実施形態において、治療用量は、50μMから1000μMの範囲である。なお別の実施形態において、化合物は、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)の組合せである。
【0210】
ある実施形態において、本開示は、対象におけるHIV感染を、そのNefタンパク質によるCD80/86受容体の内部移行によって媒介される免疫回避によって防止又は処置するための方法であって、4-(5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル)モルホリン(I
3b)、ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3)、又は4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a)から選択される化合物の適切な用量を対象に投与する工程を含む方法に関する。本開示の別の実施形態において、適切な用量は、50μMから1000μMの範囲である。
【0211】
ある実施形態において、本開示は、慢性リンパ球性白血病、結腸癌腫、多発性骨髄腫のようながん、HIV、HPV、ヘルペスを含むウイルス感染から選択される、非感染状態と比較して低レベルのCD80/86受容体を有する感染を、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を使用して処置/防止するための方法に関する。
【0212】
ウシ、ネコ、サルにおける感染は、Nefスーパーファミリー経路を介して作用する。
【0213】
ある実施形態において、本開示は、成長ウイルスを死滅又は阻害する際の使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体に関する。
【0214】
ある実施形態において、本開示は、HIVの成長を死滅又は阻害する際の使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体に関する。
【0215】
ある実施形態において、本開示は、HIVの成長を死滅又は阻害する際の、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体の使用に関する。
【0216】
ある実施形態において、本開示は、患者における疾患又は状態を処置する際の使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体に関し、ここで、前記疾患又は状態は、HIVによって引き起こされる。
【0217】
ある実施形態において、本開示は、患者における疾患又は状態を処置する際の、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体の使用に関し、ここで、前記疾患又は状態は、HIVによって引き起こされる。患者は、典型的に哺乳動物、好ましくはヒトである。
【0218】
ある実施形態において、本開示は、患者における疾患又は状態を処置する方法に関し、前記方法は、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体を患者に投与する工程を含み、ここで、前記疾患又は状態は、HIVによって引き起こされる。
【0219】
ある実施形態において、本開示は、医薬としての使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体に関する。
【0220】
ある実施形態において、本開示は、ウイルス成長を阻害するための医薬の調製における使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体に関する。
【0221】
ある実施形態において、本開示は、式I、式II及び式IIIの化合物、又は薬学的に許容される酸若しくは塩基との式I、式II及び式IIIの化合物の付加塩を含む医薬に関する。これらの医薬は、それらの使用を、治療薬に、殊に、HIVによって引き起こされるウイルス感染の処置に見出す。
【0222】
ある実施形態において、本開示は、人等の温血動物における抗ウイルス効果の生成のための医薬の製造における、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体の使用に関する。
【0223】
ある実施形態において、本開示は、人等の温血動物における抗ウイルス効果を生成するための方法に関し、前記方法は、式I、式II及び式IIIの化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量を前記動物に投与する工程を含む。
【0224】
ある実施形態において、本開示は、人等の温血動物におけるウイルス感染の処置及び/又は予防における使用のための、式I、式II及び式IIIの化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0225】
ある実施形態において、本開示は、ヒトを含む哺乳動物の治療的及び予防的処置のための、特に、HIVによって引き起こされるウイルス感染を処置する際の、医薬組成物としての標準的な薬務に従って通常製剤化される通りの、式I、式II及び式IIIの化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0226】
ある実施形態において、本開示は、式I、式II及び式IIIの化合物又はその立体異性体、その薬学的に許容される塩、複合体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性形態及び薬学的に活性の誘導体、並びに少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈液又は賦形剤を含む医薬組成物に関する。
【0227】
「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範疇内で、ヒト及び動物の組織との接触における使用に適当であり、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答、又は他の問題若しくは合併症なく、妥当な利益/リスク比に相応する化合物、材料、組成物及び/又は剤形を含む。
【0228】
式I、式II、及び式IIIの化合物は、安定な薬学的に許容される酸塩又は塩基塩を形成することができ、こうした場合において、塩としての化合物の投与が適切であり得る。該塩は、従来の手段によって形成することができる。本開示の組成物は、経口使用に、局所的使用に、吸入による投与に、吹送法による投与に又は非経口投与に適当な形態であってよい。
【0229】
本開示の組成物は、当技術分野においてよく知られている従来の医薬賦形剤を使用して、従来の手順によって得ることができる。
【0230】
本明細書において開示されている化合物は、単独治療として適用することができる、又は本開示の化合物に加えて、1つ若しくは複数の他の物質及び/若しくは処置を伴うことができる。
【0231】
プロセス及び特徴付けデータ
式I、式II及び式IIIの化合物の調製のための、以下のスキーム1〜7に示されている通りのプロセスも提供され、ここで、全ての基は、前に定義されている通りである。下記に示されている実施例は、例示の方法によってのみ提供され、そのため、本発明の範疇を限定すると解釈されるべきでない。
【0233】
スキーム-1のI
1a〜fの合成のための一般的手順
メタノール中の化合物7(3.4mmol)の溶液に、アセチルアセトン8(5.19mmol)及び触媒量の酢酸を添加した。結果として得られた混合物を60℃〜70℃で5時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物I
1a〜fを得た。
【0234】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(4-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1a、スキーム1):
【0236】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.28 (m, 2H), 8.38 - 8.24 (m, 2H), 7.94 - 7.80 (m, 2H), 6.14 (s, 1H), 2.38 (s, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
15H
14N
5O
2[M+H]
+の計算値296.1147, 実測値296.1147.
【0237】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン(I
1b、スキーム1):
【0239】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.24 (s, 2H), 7.70 - 7.67 (m, 2H), 7.61 - 7.58 (m, 2H), 6.13 (s, 1H), 2.36 (m, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
16H
13F
3N
4 [M+H]
+の計算値318.1092, 実測値318.1083.
【0240】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(I
1c、スキーム1):
【0242】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.36 (s, 2H), 7.68 - 7.48 (m, 2H), 7.19 - 6.96 (m, 2H), 6.12 (s, 1H), 2.44 - 2.25 (m, 6H).; HRMS (ESI-TOF) C
16H
13F
3N
4O [M+H]
+の計算値334.1041, 実測値334.1062.
【0243】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(4-メトキシフェニル)ピリミジン(I
1d、スキーム1):
【0245】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.21 (s, 2H), 7.63 - 7.55 (m, 2H), 7.12 - 6.96 (m, 2H), 6.12 (s, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.36 (s, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
16H
16N
4O [M+H]
+の計算値280.1324, 実測値280.1348.
【0246】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1e、スキーム1):
【0248】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.26 (s, 2H), 8.56 (s, 1H), 8.22-8.19 (m, 1H), 7.99-7.91 (m, 1H), 7.68-7.59 (m, 1H), 6.13 (s, 1H), 2.37 (s, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
15H
13N
5O
2 [M+H]
+の計算値295.1069, 実測値295.1054.
【0249】
2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)-5-(2-ニトロフェニル)ピリミジン(I
1f、スキーム1):
【0251】
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.12 (s, 2H), 8.29-8.27 (m, 1H), 7.82-7.79 (d, J = 29.8 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 2.36 (m, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
15H
13N
5O
2 [M+H]
+の計算値295.1069, 実測値295.1047.
【0252】
スキーム1のI
2a〜gの合成のための一般的手順:
メタノール/エタノール中の化合物7(0.4mmol)の溶液に、置換ベンズアルデヒド9(0.51mmol)及び触媒量の酢酸を添加した。結果として得られた混合物を室温で5時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物I
2a〜gを得た。
【0253】
2-[2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-ニトロフェニル)]ピリミジン(I
2a、スキーム1):
【0255】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.74 (s, 1H), 8.71 (s, 2H), 8.28 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.86 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 15.3, 8.6 Hz, 5H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
17H
13BrN
5O
2: [M+H]の計算値399.2280 実測値399.2282.
【0256】
2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-ニトロフェニル)ピリミジン(I
2b、スキーム1):
【0258】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.74 (s, 1H), 8.71 (s, 2H), 8.28 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.86 (s, 1H), 7.61 (dd, J = 15.3, 8.6 Hz, 5H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
17H
13FN
5O
2: [M+H]の計算値338.1053 実測値338.1055.
【0259】
(E)-2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン(I
2c、スキーム1):
【0261】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.03 (s, 1H), 8.86 (m, 2H), 7.69 - 7.64 (m, 2H), 7.63 - 7.58 (m, 2H), 7.56 (s, 1H), 7.54 - 7.48 (m, 2H), 7.30 - 7.23 (m, 2H); HRMS (ESI-TOF) C
18H
12F
4N
4: [M+H]の計算値360.0998 実測値360.0986.
【0262】
(E)-2-[2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4--(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(I
2d、スキーム1):
【0264】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.81 (s, 1H), 8.87 (s, 2H), 7.67 - 7.57 (m, 4H), 7.32 - 7.24 (m, 2H), 7.15 - 7.09 (m, 2H), 7.00 (s, 1H); HRMS (ESI-TOF) C
18H
12BrF
3N
4O: [M+H]の計算値436.0147 実測値436.0126.
【0265】
(E)-2-[2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(4-メトキシフェニル]ピリミジン(I
2e、スキーム1):
【0267】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.01 (s, 1H), 8.84 - 8.77 (m, 2H), 7.63 - 7.59 (m, 2H), 7.56 (s, 1H), 7.54 - 7.49 (m, 2H), 7.29 - 7.25 (m, 2H), 7.08 - 7.04 (m, 2H), 3.91 - 3.72 (m, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
18H
15FN
4O: [M+H]の計算値322.1230 実測値322.1242.
【0268】
(E)-2-(2-(4-フルオロベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン(I
2f、スキーム1):
【0270】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.04 (s, 1H), 8.89 - 8.83 (m, 2H), 8.59 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.54 - 7.48 (m, 2H), 7.32 - 7.23 (m, 2H); HRMS (ESI-TOF) C
17H
12FN
5O
2: [M+H]の計算値337.0975 実測値337.0954.
【0271】
(E)-2-[(2-(4-ブロモベンジリデン)ヒドラジニル)-5-(2-ニトロフェニル)]ピリミジン(I
2g、スキーム1):
【0273】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 9.07 (s, 1H), 8.60 - 8.55 (m, 2H), 8.30 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.60 - 7.55 (m, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.40 - 7.34 (m, 2H); HRMS (ESI-TOF) C
17H
12FN
5O
2: [M+H]の計算値337.0975 実測値337.0968.
【0275】
スキーム2のI
3a〜dの合成のための一般的手順:
窒素雰囲気下でジオキサン(3mL)中の11(8.2mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.047g、0.41mmol)、置換フェニルボロン酸12(0.98mmol)、及び2mLの水中に溶解させたK
2CO
3を添加した。混合物を還流下で6時間の間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトを介して濾過し、水で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物I
3a〜dを得た。
【0276】
N,N-ジメチル-5-フェニルピリミジン-2-アミン(I
3a、スキーム2):
【0278】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.49 (s, 2H), 7.38 (dt, J = 15.2, 7.5 Hz, 4H), 7.26 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 3.17 (s, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
12H
14N
3: [M+H]の計算値200.1188 実測値200.1187.
【0279】
4-[5-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-2-イル]モルホリン(I
3b、スキーム2):
【0281】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.58 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8. Hz, 2H), 3.87 (m, 4H), 3.83 - 3.77 (m, 4H); HRMS (ESI-TOF) C
15H
15F
3N
3O: [M+H]
+の計算値310.1167 実測値310.1170.
【0282】
5-(4-フルオロフェニル)-N,N-ジメチルピリミジン-2-アミン(I
3c、スキーム2):
【0284】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.65 (s, 2H), 7.68 - 7.51 (m, 2H), 7.29 - 7.12 (m, 2H), 2.97 (s, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
15H
12FN
3: [M+H]
+の計算値217.1015 実測値217.1036.
【0285】
4-[5-(4-フルオロフェニル)ピリミジン-2-イル]モルホリン(I
3d、スキーム2):
【0287】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.74 (m, 2H), 7.64 - 7.58 (m, 2H), 7.23 - 7.14 (m, 2H), 3.80 - 3.75 (m, 2H), 3.52 - 3.47 (m, 4H), 3.43 - 3.38 (m, 4H); HRMS (ESI-TOF) C
14H
14FN
3O: [M+H]
+の計算値259.1121 実測値259.1158.
【0289】
スキーム3のI
4の合成のための一般的手順
ジオキサン(3mL)中の13(8.2mmol)及び14の溶液は、12時間の間還流させた。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトを介して濾過し、水で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をいかなる精製もせずに更に使用した。化合物15(8.2mmol)をアセトニトリル(3mL)中に窒素雰囲気下で溶解し、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.41mmol)、置換化合物16(0.98mmol)、及びK
2CO
3溶液(2mLの水中に溶解させた)を添加した。混合物をマイクロ波上にて1時間の間180℃で加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトを介して濾過し、水で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物I
4を白色の固体として得た。
【0290】
2-[2-アミノ-5-(4-メトキシフェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]-4-エチル-5-メトキシフェノール(I
4、スキーム3):
【0292】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 7.61 - 7.55 (d, 2H), 7.31 (s, 1H), 7.07 - 7.04 (d, 2H), 6.61 (s, 1H), 6.55 (s, 1H), 3.86 - 3.79 (m, 6H), 2.61 - 2.52 (q, 2H), 1.68 (s, 2H), 1.31 - 1.25 (t, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
21H
20F
3N
3O
3: [M+H]の計算値419.1457 実測値419. 1479.
【0294】
スキーム4のII
1の合成のための一般的手順:
酢酸エチル中のベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-チオン18(2.6mmol)の溶液に、クロロギ酸フェニル17をゆっくり0℃で(4.00mmol)、及び触媒量のピリジンを添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
1を得た。
【0295】
フェニル2-チオキソベンゾ[d]オキサゾール-3(2H)-カルボキシレート(II
1、スキーム4):
【0297】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.82 - 7.76 (m, 1H), 7.45 - 7.37 (m, 2H), 7.33 - 7.25 (m, 6H). LC-MS (ESI+): m\z 272.0303[M + H]
+.
【0299】
スキーム5のII
2a〜dの合成のための一般的手順:
酢酸エチル中の置換アニリン20(2.6mmol)の溶液に、置換クロロギ酸フェニル19をゆっくり0℃で(4.00mmol)、及び触媒量のピリジンを添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
2a〜dを得た。
【0300】
p-トリル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
2a、スキーム5):
【0302】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.11(s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.35 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 7.15 - 7.03 (m, 2H), 7.03 - 6.90 (m, 2H), 2.41 - 2.18 (m, 3H). LC-MS (ESI+): m\z 296.0240[M + H]
+.
【0303】
[1,1'-ビフェニル]-4-イル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
2b、スキーム5):
【0305】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ10.11 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.76 - 7.47 (m, 4H), 7.47 - 7.41 (m, 2H), 7.35 (d, J = 3.4 Hz, 2H), 7.26 - 7.04 (m, 3H). LC-MS (ESI+): m\z 358.0396[M + H]
+.
【0306】
4-メトキシフェニルジフェニルカルバメート(II
2c、スキーム5):
【0308】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.33 - 7.23 (m, 1H), 7.15 - 7.07 (m, 1H), 7.03 - 6.95 (m, 1H), 6.88 - 6.81 (m, 1H), 6.81 - 6.75 (m, 1H), 6.75 - 6.67 (m, 1H), 3.74 (s, 1H). LC-MS (ESI+): m\z 320.1281[M + H]
+.
【0309】
ジ-p-トリル[メチレンビス(4,1-フェニレン)]ジカルバメート(II
2d、スキーム5):
【0311】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.86 (s, 2H), 7.52 - 7.38 (m, 4H), 7.38 - 7.29 (m, 4H), 7.19 - 7.07 (m, 4H), 7.04 - 6.95 (m, 4H), 3.91 - 3.57 (s, 2H), 2.50 - 2.17 (s, 6H). LC-MS (ESI+): m\z 467.1965[M + H]
+.
【0313】
スキーム6のII
3の合成のための一般的手順:
酢酸エチル中の置換アニリン22(2.6mmol)の溶液に、置換クロロギ酸フェニル21をゆっくり0℃で(4.00mmol)、及び触媒量のピリジンを添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
3を得た。
【0314】
ナフタレン-2-イル(2-フルオロフェニル)カルバメート(II
3、スキーム6):
【0316】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.86 (s, 1H), 7.78 - 7.68 (m, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.34 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 15.8, 3.3 Hz, 1H). LC-MS (ESI+): m\z 282.0295[M + H]
+.
【0318】
スキーム7のII
4の合成のための一般的手順:
ベンゼン中のフェニルイソシアネート23(4.2mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(10mol%)をゆっくり添加し、次いで2-アミノ-4-ニトロフェノール24(4.2mmol)を添加した。結果として得られた混合物を45〜50℃で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
4を得た。
【0319】
2-[3-(3,4-ジクロロフェニル)ウレイド]-4-ニトロフェニル(3,4-ジクロロフェニル)カルバメート(II
4、スキーム7):
【0321】
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 9.23 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.55 (d, J = 34.9 Hz, 2H), 7.46 - 7.32 (m, 3H), 7.28 (s, 1H), 7.01 (s, 1H). LC-MS (ESI+): m\z 528.9635[M + H]
+.
【0323】
スキーム8のII
5の合成のための一般的手順:
酢酸エチル中の置換アニリン20d(2.6mmol)の溶液に、置換クロロギ酸フェニル25をゆっくり0℃で(4.00mmol)、及び触媒量のピリジンを添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
5を得た。
【0324】
3-[(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニル]ジフェニルカルバメート(II
5、スキーム8):
【0326】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.45 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.42 - 7.26 (m, 10H), 7.18 (m, 1H), 7.14 - 7.03 (m, 2H). ). LC-MS (ESI+): m\z 358.1186[M + H]
+.
【0328】
スキーム9のII
6の合成のための一般的手順:
酢酸エチル中の置換アニリン27(2.6mmol)の溶液に、置換クロロギ酸フェニル26をゆっくり0℃で(4.00mmol)、及び触媒量のピリジンを添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物II
6を得た。
【0329】
2,4-ジ-tert-ブチル-6-メトキシフェニルフェニルカルバメート(II
6、スキーム9):
【0331】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.86(s, 1H), 7.60 - 7.34 (m, 4H), 7.16 (m, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 3.81 - 3.74 (m, 3H), 1.43 - 1.36 (m, 9H), 1.35 - 1.29 (m, 9H); LC-MS (ESI+): m\z 356.2220[M + H]
+.
【0333】
スキーム10)のII
7の合成のための一般的手順:
ベンゼン(5mL)中の酸29(2mmol)の溶液に、塩化チオニル(6mmol)を添加した。反応混合物を還流下で2時間の間撹拌し、濃縮することで、粗製の酸塩化物30を黄色の液体として得た。この液体を乾燥THF(5ml)中に溶解し、p-トシルヒドラジン31(1mmol)に滴下により添加した。2〜4時間の間還流させた後、反応混合物を濃縮した。反応完了をTLCによってモニタリングした。結果として得られた混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を分離し、最終的にブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、酢酸エチル及びヘキサンの勾配混合物を使用することによって精製することで、化合物II
7を得た。
【0334】
2-[(2-トシルヒドラジン-1-カルボニル)フェニル]フェニルカルバメート(II
7、スキーム10):
【0336】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.99 (s, 1H), 8.12 - 7.99 (m, 1H), 7.85 (s, 2H), 7.69 - 7.46 (m, 4H), 7.46 - 7.33 (m, 5H), 7.30 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 4.56 (s, 1H), 2.41 - 2.35 (m, 3H); LC-MS (ESI+): m\z 426.1118[M + H]
+.
【0338】
スキーム11のIII
1a〜gの合成のための一般的手順:
DCM(5ml)及びトリエチルアミン(10mmol)中の置換アニリン32(5mmol)の溶液に、クロロアセチルクロリド(7.5mmol)を添加した。反応物を室温で6時間の間撹拌し、次いで、水で希釈し、DCMで抽出し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮することで、粗製2-クロロアミド33を黄色の液体として得た。この黄色の液体をジメチルホルムアミド(5ml)中に溶解し、K
2CO
3(15mmol)及び対応する置換フェノール34に室温で添加した。室温で12時間の間撹拌した後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、溶離液としてEtOAc/ヘキサンを使用することによって精製することで、化合物III
1a〜fを得た。
【0339】
エチル4-[2-(4-エチルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1a、スキーム11):
【0341】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.45 (s, 1H), 8.04 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.68 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.60 (s, 2H), 4.37 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.62 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.39 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.22 (t, J = 7.6 Hz, 3H);HRMS (ESI-TOF) C
19H
21NO
4 [M + H]
+の計算値328.1549, 実測値328.1567.
【0342】
メチル4-[2-(2-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1b、スキーム11):
【0344】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.49 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.65 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.65 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 8.02 Hz, 1H), 7.06 (t, J = 7.38 Hz, 1H), 6.84(d, J = 8.03Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.34 - 3.28 (m, 1H), 1.32 (d, J = 7.38 Hz, 6H); ; HRMS (ESI-TOF) C
19H
21NO
4 [M + H]
+の計算値328.1549, 実測値328.1565.
【0345】
プロピル4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1c、スキーム11):
【0347】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.47 (s, 1H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.63 (s, 2H), 4.30 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.95 - 2.88 (m, 1H), 1.88 - 1.76(m, 2H), 1.26 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.05 (t, J = 7.4 Hz, 3H);;HRMS (ESI-TOF) C
21H
25NO
4 [M + Na]
+の計算値378.1682, 実測値378.1681.
【0348】
イソプロピル4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1d、スキーム11):
【0350】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.47 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.30 - 5.23(m, 1H), 4.63 (s, 2H), 2.95 - 2.88 (m, 1H), 1.39 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 1.26 (d, J = 6.9 Hz, 6H); HRMS (ESI-TOF) C
21H
25NO
4 [M + Na]
+の計算値378.1682, 実測値378.1645.
【0351】
プロピル4-[2-(m-トリルオキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1e、スキーム11):
【0353】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.44 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.23 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.84 - 6.77 (m, 2H), 4.62 (s, 2H), 4.27 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.37 (s, 3H), 1.85 - 1.74 (m, 2H), 1.03 (t, J = 7.4 Hz, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
19H
21NO
4 [M + H]
+の計算値328.1549, 実測値328.1541.
【0354】
イソブチル2-ヒドロキシ-4-[2-(4-イソプロピルフェノキシ)アセトアミド]ベンゾエート(III
1f、スキーム11):
【0356】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.85 (s, 4H), 7.36 - 7.15 (m, 8H), 7.12 (s, 4H), 7.04 (s, 4H), 7.01 - 6.90 (m, 12H), 4.93 - 4.87 (m, 8H), 4.37 (s, 4H), 4.28 - 4.03 (m, 8H), 3.03 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 1.42 - 1.20 (m, 24H), 1.13 - 0.90 (m, 24H). LC-MS (ESI+): m\z 386.1962 [M + H]
+.
【0358】
III
2a〜dの合成のための一般的手順、スキーム12):
ベンゼン(5mL)中の置換フェノキシアルキル酸38(2mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(6mmol)を添加した。反応混合物を還流下で5時間の間撹拌し、濃縮することで、粗製の酸塩化物39を黄色の液体として得た。この液体を乾燥DCM(5ml)中に溶解し、トリエチルアミン(3mmol)及びDCM(5ml)中の置換アニリン40(1mmol)に0℃で滴下により添加した。室温で4時間の間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。結果として得られた混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を分離した。有機層を飽和重炭酸塩溶液で洗浄し、2N HClで洗浄し、最終的にブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、酢酸エチル及びヘキサンの勾配混合物を使用することによって精製することで、化合物III
2a〜dを得た。
【0359】
4-[2-(3,5-ジメチルフェノキシ)アセトアミド]-2-ヒドロキシ安息香酸(III
2a、スキーム12):
【0361】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.88 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.78 - 6.68 (m, 3H), 4.84 - 4.78 (m, 2H), 2.38 - 2.32 (m, 6H). LC-MS (ESI+): m\z 316.1179[M + H]
+.
【0362】
4-(2-フェノキシプロパンアミド)安息香酸(III
2b、スキーム12):
【0364】
1H NMR (400 MHz, アセトン-d
6) δ 9.72 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.36- 7.27 (m, 2H), 7.03 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.99 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 4.92 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 1.63 (d, J = 6.7 Hz, 3H);HRMS (ESI-TOF) C
16H
15NO
4 [M + H]
+の計算値286.1079, 実測値286.1074.
【0365】
エチル4-[2-(4-クロロフェノキシ)-2-メチルプロパンアミド]ベンゾエート(III
2c、スキーム12):
【0367】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.73 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.38 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.59 (s, 6H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
18H
18ClNO
4 [M + H]
+の計算値348.1002, 実測値348.0999.
【0368】
メチル4-[2-(o-トリルオキシ)プロパンアミド]ベンゾエート(III
2d、スキーム12):
【0370】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.52 (s, 1H), 8.04 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.27 - 7.16 (m, 2H), 6.99 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.82 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 1.69 (d, J = 6.8 Hz, 3H); HRMS (ESI-TOF) C
18H
19NO
4 [M + H]
+の計算値314.1392, 実測値314.1428.
【0371】
中間体の合成
I
1a〜fの中間体3の合成のための一般的手順(スキーム1):
0℃で乾燥ベンゼン中の化合物1(1.93mg、10mmol)の溶液に、エタンチオール2(0.93g、1.5mmol)、続いてNaH(0.36mg、1.5mmol)を少量ずつ添加した。結果として得られた混合物を室温で3時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、それを氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物3を白色の液体として(1.9g、88%)得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.90 - 8.73 (s, 2H), 3.16 - 3.00 (q, 2H), 1.41 - 1.23 (t, 3H); 質量(ESI+) 217.9513 [M+H].
【0372】
I
1a〜fの中間体5a〜fの合成のための一般的手順(スキーム1)
窒素雰囲気下でジオキサン(4mL)中の3(8.7mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.44mmol)、置換フェニルボロン酸4(10.5mmol)、及び4mLの水中に溶解させたK
2CO
3(8mmol)を添加した。混合物を還流下で6時間の間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトを介して濾過し、水で洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物5を得た。
【0373】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(4-ニトロフェニル)ピリミジン5a(スキーム1)
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.87 - 8.58 (s, 2H), 8.46 - 8.20 (d, 2H), 7.93 - 7.64 (d, 2H), 3.18 - 3.05 (q, 2H), 1.38 - 1.29 (t, 3H); 質量(ESI+) 261.05 [M+H].
【0374】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン5b(スキーム1):
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.51 - 8.45 (s, 2H), 8.21 - 8.13 (d, 2H), 7.73 - 7.54 (d, 2H), 3.03 - 2.96 (q, 2H), 1.31 - 1.22 (t, 3H); 質量(ESI+) 255.09 [M+H].
【0375】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(4-トリフルオロメトキシフェニル)ピリミジン5c(スキーム1):
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.57 - 8.49 (s, 2H), 8.21 - 8.17 (d, 2H), 7.29 - 7.13 (d, 2H), 3.03 - 2.96 (q, 2H), 1.31 - 1.22 (t, 3H); 質量(ESI+) 271.16 [M+H].
【0376】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(4-メトキシフェニル)ピリミジン5d(スキーム1):
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.51 - 8.45 (s, 2H), 8.19 - 8.14 (d, 2H), 7.09 - 6.94 (d, 2H), 3.21 (s, 3H), 3.03 - 2.96 (q, 2H), 1.31 - 1.22 (t, 3H); 質量(ESI+) 217.12 [M+H].
【0377】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン5e(スキーム1):
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.87 - 8.58 (s, 2H), 8.48 - 8.23 (m, 4H), 3.18 - 3.05 (q, 2H), 1.38 - 1.29 (t, 3H); 質量(ESI+) 261.05 [M+H].
【0378】
I
1の2-(エチルチオ)-5-(2-ニトロフェニル)ピリミジン5f(スキーム1):
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.87 - 8.58 (s, 2H), 8.46 - 8.10 (m, 4H), 3.18 - 3.05 (q, 2H), 1.38 - 1.29 (t, 3H); 質量(ESI+) 261.05 [M+H].
【0379】
I
1の中間体6a〜fの合成のための一般的手順(スキーム1)
0℃でDCM中の化合物5(7.6mmol)の溶液に、3-クロロ過安息香酸(15.3mmol)を少量ずつ添加した。結果として得られた混合物を室温で3時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、飽和重炭酸塩溶液(10mL)を添加し、反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮することで、化合物6を得た。粗生成物をいかなる精製もせずに更に使用した。
【0380】
I
1の中間体7a〜fの合成のための一般的手順(スキーム1)
THF中の化合物6(5.1mmol)の溶液に、ヒドラジン水和物(0.5g、10.2mmol)を添加した。結果として得られた混合物を60℃〜70℃で3時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮することで、化合物7を得た。粗生成物をいかなる精製もせずに更に使用した。
【0381】
I
3a〜dの中間体11a〜bの合成のための一般的手順(スキーム2)
メタノール中の化合物10(1mmol)の溶液に、第二級アミン(1.5mmol)、及びK
2CO
3(1mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物11を得た。
【0382】
II
7の中間体29の合成のための一般的手順(スキーム10):
ベンゼン中のフェニルイソシアネート23(4.2mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(10mol%)をゆっくり添加し、次いでサリチル酸28(4.2mmol)を添加した。結果として得られた混合物を45〜50℃で1時間の間撹拌した。反応(TLCによってモニタリングされた反応)完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上にてヘキサン/EtOAcを使用して精製することで、化合物29を得た。
【0383】
III
2a〜dの中間体38a〜dの合成のための一般的手順(スキーム12):
DMF(10ml)中の置換フェノール35(10mmol)の溶液に、K
2CO
3(20mmol)及び置換2-クロロエチルアセテート36(12mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で12時間の間撹拌し、次いで、反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮することで、粗化合物37を得た。これらの粗化合物37をメタノール(10ml)中に溶解させ、2N NaOH(6ml)に室温で添加し、12時間の間撹拌した。溶媒を真空下で蒸発させ、結果として得られた混合物を2N HClで酸性化し、次いで、固体を濾別した。固体を水及びヘキサンで洗浄し、少しの間真空下で乾燥させることで、純粋な置換2-フェノキシ酢酸38a〜dを80〜90%で得た。
【0384】
2-(3,5-ジメチルフェノキシ)酢酸(38a、スキーム12):
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.01 (s, 1H), 6.77 - 6.67 (m, 2H), 4.94 - 4.87 (s, 2H), 2.39 - 2.32 (m, 6H); LC-MS (ESI+): m\z 386.1962 [M + H]
+.
【0385】
2-フェノキシプロパン酸(38b、スキーム12):
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.34 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.01 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.75 (q, J = 6.75 Hz, 1H),1.64 (d, J = 6.75 Hz, 3H); LC-MS (ESI+): m\z 167.08 [M + H]
+.
【0386】
2-(4-クロロフェノキシ)-2-メチルプロパン酸(38c、スキーム12):
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.29 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 1.59 (s, 6H);LC-MS (ESI+): m\z 215.12[M + H]
+.
【0387】
2-(o-トリルオキシ)プロパン酸(38d、スキーム12):
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.28 - 7.15 (m, 2H), 6.99 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.82 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 1.69 (d, J = 6.8 Hz, 3H); LC-MS (ESI+): m\z 181.09[M + H]
+.
【実施例】
【0388】
以下の実施例は、本開示の化合物の適用について詳細を提供する。以下は代表のみであり、本発明はこれらの実施例において説明される詳細によって限定されないと理解されるべきである。
【0389】
(実施例1)
生物学的活性/アッセイ
インビトロ生化学スクリーニングを介して、CD80及びCD86とのNef相互作用を標的化することができる小分子を同定した。1061種の化合物のうち、3つの足場を同定した。これらの足場(式I、式II及び式III)からの化合物を(a.)一次生化学スクリーニング;及び(b.)細胞ベースのスクリーニングにおいて検証した。
【0390】
一次スクリーニングにおける化合物の検証
一次スクリーニングとして化合物を検証するために、標準的なELISAアッセイを使用した。アッセイの基本的ステップは、
図1に概略されている。細胞質ゾルペプチドCD80、CD86及びCD74はマイクロプレート上にコーティングされ、一方で、CD80及びCD86はNefタンパク質とのより高い結合能を有し、CD74は非特異的ペプチドであるとともにNef結合のためのペプチド陰性対照である。コーティングプレートは、終夜4℃でインキュベートされる。あらゆるステップの前に、プレートをPBS(0.02%ツイーン20)で5回洗浄した。洗浄した後、ウェルを5%ブロット(blotto)でブロッキングし、振盪(650rpm)しながら室温でインキュベートした。あらゆるステップの後に、プレートをPBS(0.02%ツイーン20)で5回洗浄した。2.5%ブロット(1:1000)中に溶解させた、ウサギにおいて産生された一次抗体マウス抗Nefを添加し、振盪器上にて1時間の間室温でインキュベートした。プレートを洗浄し、2.5%ブロット(1:11000)中に溶解させた、ロバにおいて産生された100μLの抗ウサギを添加し、室温で45分間インキュベートした。プレートをPBSで洗浄し、TMB基質溶液を添加し、暗所で5〜10分間インキュベートした。反応を1N H
2SO
4で停止させ、吸光度を450nmで測定した。陽性対照(Nef)及び陰性対照(ペプチドなしでNefあり)を、ペプチドとのNefの最も高い結合について分析した。プレートの吸光度を450nmで測定した。
【0391】
スループットスクリーニングを行うことで、活性物を引き出した。Z'のような標準的な品質管理測定基準を使用してプレートを認定し、Z'のスコアを使用して活性物を同定した。化合物のIC
50値を更に決定することで、試験化合物の効力を評価した。
【0392】
化合物のIC
50値は、Table 1(表1)に例示されている。18種の化合物がHIV阻害活性並びにCD80及びCD86タンパク質の発現を増加させることを示すことが見出された。活性物は、主に、ナノ又はナノモル以下の範囲のIC
50が選択される式I、II及びIIIからの化合物に属する。選択化合物を次いで、細胞ベースのアッセイ系においてスクリーニングした。
【0393】
【表1】
【0394】
Table 1(表1)は、CD80及びCD86タンパク質のNef媒介下方調節を阻害することにおける個々の化合物の効力を例示する。式I、II及びIIIの計の19種の化合物のうち、より高いpIC
50値(ナノ又はナノモル以下の範囲におけるIC
50)の点からNef-CD80結合を阻害することに有効であると見出された化合物は、それぞれ、式Iの化合物I
1a(pIC
50=11.63)、I
2a(pIC
50=15.04)、I
2b(pIC
50=15.52)、I
3a(pIC
50=10.96)、I
3b(pIC
50=9.89)、式IIの化合物II
1(pIC
50=10.04)、II
4(pIC
50=10.56)、II
6(pIC
50=12.46)、II
5(pIC
50=11.52)、II
2c(pIC
50=12.71)、II
7(pIC
50=10.06)、II
2d(pIC
50=7.98)、II
2a(pIC
50=14.70)、及び式IIIのIII
2b(pIC
50=8.95)、III
2a(pIC
50=11.35)、III
1e(pIC
50=8.63)、III
1a(pIC
50=17.03)、III
2c(pIC
50=8.82)であった。より高いpIC
50値の点から有効な化合物の一部は、それぞれ、I
2a(pIC
50=15.04)、I
2b(pIC
50=15.52)、III
1a(pIC
50=17.03)、及びII
2a(pIC
50=14.70)であった。他方で、Nef-CD86結合を阻害することに有効であると見出された化合物は、式IのI
3b(pIC
50=8.79)、並びに式IIのII
4(pIC
50=9.56)、II
3(pIC
50=10.90)及びII
2d(pIC
50=6.29)であった。したがって、CD80及びCD86タンパク質の両方とのNefタンパク質の相互作用を阻害することに活性である化合物は、それぞれ、I
2b、II
4及びII
2dであった。
【0395】
(実施例2)
細胞ベースのスクリーニング:下方調節についての表現型スクリーニング
細胞ベースのアッセイの模式は、
図2に示されている通りである。CD80及びCD86は、抗原提示細胞(APC)上に存在するとともにナイーブT細胞の活性化及び生存に必要な共刺激性シグナルを提供する、2つの主要な共刺激性細胞表面タンパク質である。これらのタンパク質の両方は、Nef媒介経路を介してHIV感染中に下方調節される。感染細胞におけるCD80及びCD86表面発現を低減するNef能力は、標的細胞の効果的な認識及び排除に必要なナイーブT細胞の活性化を防止することができると推測されている。
図2は、式I、式II又は式IIIの化合物の存在下で、CD80及びCD86とのNefの結合が阻害され、したがって、それらの発現を増加させることを例示している。発現の増加は、ナイーブT細胞を活性化し、感染を排除するのを助ける。
【0396】
簡潔には、単球/B細胞株をNefタンパク質とともに送達する又は複製欠損レトロウイルスに曝露し、表面CD80/86のレベルを化合物処置の有無でフローサイトメトリーによって評価した。Nefタンパク質によって引き起こされたCD80/86の下方調節を逆転させる能力に基づき、化合物を認定した。一次スクリーニングにおけるのと同様の品質チェックを二次スクリーニングにおいて使用した。下方調節について表現型アッセイで試験された代表的な化合物からの結果は、
図3に表されている。簡潔には、B/単球細胞を100μMの4種の化合物に2時間の間予備曝露し、次いで、NEFを含有する非複製レトロウイルスに感染させた。最適な感染後(48〜72時間)、表面受容体の内部移行をフローサイトメトリーによって測定した。各足場(I
3b、II
3及びIII
2a)からの代表的な化合物は、CD80/86のNef媒介内部移行の逆転を示した。
【0397】
(実施例3)
T細胞活性化を試験するための効力アッセイ系:
前記相互作用の生物学を模倣するため、適切な細胞系を設計した。細胞ベースのT細胞活性化アッセイの略図は、
図4に示されている通りである。
図4(A)は、樹状細胞、B細胞、単球、マクロファージを含めて、抗原提示細胞(APC)によるナイーブT細胞の活性化の背後にある原理を表す。該活性化は、活性化T細胞からのIL-2放出の増加によって証明されている通り、主要な組織適合性複合体(MHC)によるCD3活性化と一緒にCD80/86共刺激に基づく。
【0398】
図4(B)は、APCにおけるNefの添加がCD80/86の下方調節及びそれゆえにT細胞活性化の損失を引き起こし、これがIL-2放出の低減に至ることを呈示する略図である。
【0399】
図4(C)は、APC細胞株に送達されるNefタンパク質に対する阻害剤の手段によるAPCの表面に戻るCD80/86の内部移行の救出を呈示しており、これがCD80/86共刺激を回復させ、それゆえ、T細胞からのIL-2放出をもたらす。
【0400】
式I、II及びIIIからの代表的な化合物を機能性T細胞アッセイにおいて試験し、結果は
図5に表されている通りである。B細胞株を100μMの4種の化合物に1時間の間予備曝露した。細胞を洗浄し、次いで、タンパク質送達剤を介してNefを導入した。細胞を再び洗浄し、T細胞株と共培養した。IL-2放出(活性化の指標として)をELISAによって3時間後に測定した。Nefの添加は、T細胞活性化を50%超低減した。化合物(I
3b、II
3及びIII
2a)の添加は、Nef媒介不活性化を逆転させた。
【0401】
利点
Nef-CD80/86相互作用を標的化することによるHIV感染の処置の方法は、非常に明確な及び独特の作用機序:感染細胞の免疫回避の防止を有する。潜在的又は既存の治療のいずれもが免疫回避のウイルス戦略を標的化しておらず、本開示は新たなクラスの薬物を提示している。その上、宿主-ウイルス境界面を標的化することも、純粋ウイルス標的よりも薬物耐性を受けやすくない。これは、それゆえ、現存のレトロウイルス処置が失敗した人々のクラスに希望を、及びその上、ホット-スポット集団への前曝露予防に甚大な影響を提供する。