(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-535705(P2021-535705A)
(43)【公表日】2021年12月16日
(54)【発明の名称】向上した特徴を有するイヤホン
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20211119BHJP
H04R 5/033 20060101ALI20211119BHJP
H04R 1/24 20060101ALI20211119BHJP
【FI】
H04R1/10 104B
H04R1/10 104A
H04R5/033 B
H04R1/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2021-535491(P2021-535491)
(86)(22)【出願日】2019年8月29日
(85)【翻訳文提出日】2021年4月28日
(86)【国際出願番号】US2019048744
(87)【国際公開番号】WO2020047212
(87)【国際公開日】20200305
(31)【優先権主張番号】62/724,536
(32)【優先日】2018年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/724,544
(32)【優先日】2018年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/724,556
(32)【優先日】2018年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/724,573
(32)【優先日】2018年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/724,601
(32)【優先日】2018年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/552,030
(32)【優先日】2019年8月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/553,391
(32)【優先日】2019年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/553,472
(32)【優先日】2019年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/553,653
(32)【優先日】2019年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】16/553,752
(32)【優先日】2019年8月28日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521087106
【氏名又は名称】ソニフィ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】SONIPHI LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(74)【代理人】
【識別番号】100214640
【弁理士】
【氏名又は名称】立山 千晶
(72)【発明者】
【氏名】ソリス、デリック
(72)【発明者】
【氏名】サンダーソン、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】マクラナハン、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】パウエル、ウェイン
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BE01
(57)【要約】
イヤホンは、音質、知覚される聴覚効果、オーディオコントロール、ユーザインターフェースを含む1つ以上の向上した機能を備えている。音質は、複数のスピーカと等圧チャンバとを使用して改善される。追加のスピーカと等圧チャンバとがイヤフック内にあり得る。細長いスカラーコイルは、イヤホンの音質とユーザへの聴覚効果とを修正または向上させる。ユーザの声は、記録し、保存されたオーディオファイルに適用されるユーザ特有オーディオフィルタを生成して修正されたオーディオファイルを生成するために使用される。イヤホンは、イヤホンから延びるステム上に配置された静電容量センサのアレイを含み得る。イヤホンデバイスはまた、イヤホンの本体から延びるステムの一部であるロータリスイッチを組み込んだユーザインターフェースを有し得る。インターフェースは、ステムに配置された圧力スイッチを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヤホンであって、
第1の等圧チャンバ、第2の等圧チャンバ、並びに前記第1および第2の等圧チャンバと連通している音出口を備えるハウジングと、
第1の音波を第1の等圧チャンバに放出するように配置された第1のサウンドドライバと、
第2の音波を第2の等圧チャンバに放出するように配置された第2のサウンドドライバと、
前記ハウジングに結合されたイヤフックとを備え、
前記イヤフックは、ユーザの外耳の一部と係合するようなサイズおよび形状であり、
前記イヤフックは、第3のサウンドドライバを備える、イヤホン。
【請求項2】
前記第2の等圧チャンバは、第1の部分および第2の部分を備え、前記第1の部分は、前記第2の部分よりも前記第2のサウンドドライバの近くに配置されている、請求項1に記載のイヤホン。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記第1の部分を前記第2の部分から少なくとも部分的に分離する仕切り部を備える、請求項2に記載のイヤホン。
【請求項4】
前記第2の等圧チャンバの前記第1の部分における前記第2の音波は、前記音出口から離れて伝わる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項5】
前記第1のサウンドドライバは、中音域周波数範囲および高音域周波数範囲の音波を放出するように構成され、前記第2のサウンドドライバは、低音域周波数範囲の音波を放出するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項6】
前記第2の等圧チャンバは、前記第1の等圧チャンバより少なくとも4倍大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項7】
前記第1のサウンドドライバは、磁石を備えない、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項8】
前記第1のサウンドドライバは、ピエゾ型ドライバである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項9】
イヤホンであって、
第1の等圧チャンバ、第2の等圧チャンバ、並びに前記第1および第2の等圧チャンバと連通している音出口を備えるハウジングと、
第1の音波を第1の等圧チャンバに放出するように配置された第1のサウンドドライバと、
第2の音波を第2の等圧チャンバに放出するように配置された第2のサウンドドライバと、
前記ハウジングに結合されたイヤフックとを備え、
前記イヤフックは、ユーザの外耳の一部と係合するようなサイズおよび形状であり、
前記イヤフックは、第3の等圧チャンバを備える、イヤホン。
【請求項10】
前記イヤフックは、第3のサウンドドライバを備え、前記第3のサウンドドライバは、第3の音波を前記第3の等圧チャンバに放出するように配置されている、請求項9に記載のイヤホン。
【請求項11】
前記第3の等圧チャンバは、前記出口に連通している、請求項10に記載のイヤホン。
【請求項12】
前記第3の等圧チャンバは、前記第2の等圧チャンバに連通している、請求項10または11に記載のイヤホン。
【請求項13】
前記ハウジングは、前記第3の等圧チャンバが前記第2の等圧チャンバに結合する開口部を有する円形セクションを備える、請求項9〜11のいずれか一項に記載のイヤホン。
【請求項14】
前記円形セクションは、前記第2の等圧チャンバの一部を取り囲んでいる、請求項13に記載のイヤホン。
【請求項15】
前記第3の等圧チャンバは、前記開口部を通じて前記第2の等圧チャンバに連通している、請求項13に記載のイヤホン。
【請求項16】
スピーカシステムであって、
スピーカと、
前記スピーカに結合された第1の細長いコイルとを備え、前記第1の細長いコイルは、第1のらせん状巻線および第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は互いに対称である、スピーカシステム。
【請求項17】
前記第2のらせん状巻線は、前記第1のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項18】
前記第1のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第2のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、請求項16または17に記載のスピーカシステム。
【請求項19】
前記第1の細長いコイルは、前記スピーカの入力と直列である、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項20】
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心を共有する、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項21】
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心軸を共有する、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項22】
ユーザの外耳道にレーザービームを放出するように構成されたレーザーエミッタと、
前記レーザーエミッタに結合される第2の細長いコイルとをさらに備え、前記第2の細長いコイルは、第3のらせん状巻線および第4のらせん状巻線を備える、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項23】
前記レーザービームは、前記第2の細長いコイルを通じて伝わる、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項24】
出口を備えるハウジングをさらに備え、前記出口が音波および電磁放射に対して透過的であり、前記レーザービームは、前記出口を通じて伝わる前に前記第2の細長いコイルを通じて伝わる、請求項22または23に記載のスピーカシステム。
【請求項25】
前記出口は、前記ハウジングの開口部である、請求項24に記載のスピーカシステム。
【請求項26】
前記第4のらせん状巻線は、前記第3のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項27】
前記第3のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第4のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項28】
前記第2の細長いコイルは、前記レーザーエミッタと直列である、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項29】
前記第3のらせん状巻線は、前記第4のらせん状巻線と中心軸を共有する、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項30】
前記第3のらせん状巻線は、前記第4のらせん状巻線と中心を共有する、請求項22に記載のスピーカシステム。
【請求項31】
スピーカシステムであって、
スピーカと、
ユーザの外耳道にレーザービームを放出するように構成されたレーザーエミッタと、
前記レーザーエミッタに結合された細長いコイルとを備え、前記細長いコイルは、第1のらせん状巻線および第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は、中心に関して互いに対称である、スピーカシステム。
【請求項32】
前記細長いコイルは、前記レーザーエミッタと直列である、請求項31に記載のスピーカシステム。
【請求項33】
前記第2のらせん状巻線は、前記第1のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、請求項31または32に記載のスピーカシステム。
【請求項34】
前記第1のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第2のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、請求項31または32に記載のスピーカシステム。
【請求項35】
前記スピーカシステムがイヤホンである、請求項31または32に記載のスピーカシステム。
【請求項36】
イヤホンのオーディオ品質を向上させるための方法であって、
ユーザから音声通信を受信することと、
前記ユーザからの音声通信を記録することと、
前記音声通信を分析して前記ユーザの音声の周波数分布を決定することと、
前記周波数分布に基づき周波数範囲内の聴覚喪失を決定して、ユーザ特有のオーディオプロファイルを作成することと、
前記ユーザ特有のオーディオプロファイルに関連付けられたユーザのためにユーザ特有のオーディオ構成を作成することと、を備える方法。
【請求項37】
前記周波数範囲内のスピーカ出力を増大させる、または前記周波数範囲を異なる周波数範囲に再分配することにより、前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用して、保存されたオーディオファイルを修正し、第1のユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ユーザから第2の音声通信を受信することと、
前記ユーザからの前記第2の音声通信を記録することと、
高速フーリエ変換分析およびフラクタル分析の少なくとも一方を使用して、前記第2の音声通信を第2の音声データに変換することと、
前記ユーザに関連付けられた更新された音声特徴を決定して、前記ユーザ特有のオーディオプロファイルの更新を作成することと、をさらに備える、請求項36または37に記載の方法。
【請求項39】
前記更新に基づいて前記ユーザ特有のオーディオ構成を更新して、更新されたユーザ特有のオーディオプロファイルを生成することをさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記更新されたユーザ特有のオーディオプロファイルを使用して、保存されたオーディオファイルを修正し、第2のユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
パーソナルオーディオシステムであって、
マイクおよびスピーカを備えたイヤホンであって、前記マイクがユーザからの声帯音を受信するように配置されている、イヤホンと、
前記マイクに通信可能に結合された第1のオーディオプロセッサであって、前記マイクから受信した音声データに対してフーリエ変換分析およびフラクタル分析の少なくとも一方を実行して、前記ユーザの音声の周波数分布を決定し、前記周波数分布に基づき周波数範囲内の聴覚喪失を決定することによりユーザ特有のオーディオプロファイルを生成するための保存された命令を備える、第1のオーディオプロセッサと、
前記第1のオーディオプロセッサに通信可能に結合されるとともに前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを備える、第1のデータベースと、
前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用してオーディオファイルを修正しユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成し、前記周波数範囲内のスピーカ出力を増大させる、または前記周波数範囲を異なる周波数範囲に再分配するための保存された命令を通信可能に備える、第2のオーディオプロセッサとを備え、
前記第2のオーディオプロセッサは、前記スピーカに通信可能に結合されている、パーソナルオーディオシステム。
【請求項42】
前記イヤホンは、前記第1のオーディオプロセッサを備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記第2のオーディオプロセッサは、前記イヤホンとは異なるオーディオプレーヤに配置され、前記オーディオプレーヤは、前記イヤホンと電子通信している、請求項41または42に記載のシステム。
【請求項44】
前記オーディオプレーヤは第2のデータベースを備え、前記第2のデータベースは前記オーディオファイルを備える、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
イヤホン用の静電容量式制御インターフェースであって、
イヤホンステムと、
互いに電子的に結合された複数のタッチ感応静電容量センサを備えた静電容量センサアレイであって、前記イヤホンステムに結合されているとともに前記イヤホンの1つまたは複数の機能を制御できるように構成されている、静電容量センサアレイと、
前記静電容量センサに通信可能に結合されたプロセッサまたはマイクロコントローラであって、前記静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備える、静電容量式制御インターフェース。
【請求項46】
前記アレイは、一次元アレイである、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項47】
前記アレイは、二次元アレイである、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項48】
前記複数のコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置されている、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項49】
前記アレイは、第1のコンデンサ要素および第2のコンデンサ要素を備え、前記第1のコンデンサ要素および前記第2のコンデンサ要素は、寸法および構成の少なくとも一方が異なる、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項50】
前記プロセッサは、光源に通信可能に結合されている、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項51】
前記1つまたは複数のプログラム命令は、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、請求項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
【請求項52】
イヤホンであって、
本体および前記本体から延びるステムを備えるシェルと、
互いに電子的に結合された複数のタッチ感応静電容量センサを備えた静電容量センサアレイであって、前記ステムに結合されている、静電容量センサアレイと、
前記静電容量センサに通信可能に結合されたプロセッサまたはマイクロコントローラであって、前記静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備える、プロセッサまたはマイクロコントローラと、を備えるイヤホン。
【請求項53】
前記アレイは、一次元アレイである、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項54】
前記アレイは、二次元アレイである、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項55】
前記複数のコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置されている、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項56】
前記アレイは、第1のコンデンサ要素および第2のコンデンサ要素を備え、前記第1のコンデンサ要素および前記第2のコンデンサ要素は、寸法および構成の少なくとも一方が異なる、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項57】
前記プロセッサは、光源に通信可能に結合されている、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項58】
前記1つまたは複数のプログラム命令は、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、請求項52に記載のイヤホン。
【請求項59】
イヤホン用の制御インターフェースであって、
ステムおよびプロセッサを備えるイヤホンと、
前記ステムに結合されるとともに前記プロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチと、
前記プロセッサに電子的に結合された圧力スイッチと、を備え、
前記プロセッサは、前記ロータリスイッチおよび前記圧力スイッチの少なくとも一方からの電気信号に応答して1つまたは複数のプログラム命令を実行するように構成されており、
前記プロセッサは、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴う前記ロータリスイッチの回転時に、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴わない前記ロータリスイッチの回転時とは異なる制御機能を実行する、制御インターフェース。
【請求項60】
前記圧力スイッチは、前記ステム上または前記ステム内に配置されている、請求項59に記載の制御インターフェース。
【請求項61】
前記ステムは、前記圧力スイッチとして機能する感圧部分を備える、請求項59または60に記載の制御インターフェース。
【請求項62】
前記ロータリ接触スイッチは、前記圧力スイッチを備える、請求項59に記載の制御インターフェース。
【請求項63】
前記1つまたは複数のプログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、請求項59に記載の制御インターフェース。
【請求項64】
前記プロセッサが前記圧力スイッチから受信した信号は、電源オン命令、電源オフ命令、およびスリープ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、請求項59に記載の制御インターフェース。
【請求項65】
前記プロセッサが前記ロータリスイッチから受信した信号は、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、請求項59に記載の制御インターフェース。
【請求項66】
イヤホンであって、
ステムを備えるとともにプロセッサを収納するハウジングと、
前記プロセッサに電子的に結合された圧力スイッチと、
前記ステムに結合されるとともに前記プロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチと、を備え、
前記プロセッサは、イヤホンの機能を制御するために実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備え、
前記プロセッサは、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴う前記ロータリスイッチの回転時に、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴わない前記ロータリスイッチの回転時とは異なる制御機能を実行する、イヤホン。
【請求項67】
前記圧力スイッチは、前記ステム上または前記ステム内に配置されている、請求項66に記載のイヤホン。
【請求項68】
前記ステムは、前記圧力スイッチとして機能する感圧部分を備える、請求項66または67に記載のイヤホン。
【請求項69】
前記ロータリ接触スイッチは、前記圧力スイッチを備える、請求項66に記載のイヤホン。
【請求項70】
前記1つまたは複数のプログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、請求項66に記載のイヤホン。
【請求項71】
前記プロセッサが前記圧力スイッチから受信した信号は、電源オン命令、電源オフ命令、およびスリープ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、請求項66に記載のイヤホン。
【請求項72】
前記プロセッサが前記ロータリスイッチから受信した信号は、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、請求項66に記載のイヤホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野はイヤホンである。
【背景技術】
【0002】
以下の説明は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。本明細書で提供される情報のいかなるものも、先行技術であるまたは本願発明に関連していると認めるものではなく、具体的または暗黙的に参照されている刊行物のいかなるものも先行技術であることを認めるものではない。
【0003】
イヤホン型のヘッドホンは、一般的に小型で持ち運び可能であるため、ユーザに人気がある。従来のポータブルオーディオシステムは、典型的には、ポータブルメディアプレーヤに(有線接続またはワイヤレスで)接続する一対のヘッドホンまたはイヤホンを含む。イヤホンの人気の高まりと現在のデバイスで利用可能な高度なオーディオ機能性の増大に伴い、イヤホンのオーディオ特性を改善するために高度なオーディオ機能性を使用することに対応する利点はまだ完全には実現されていない。
【0004】
イヤホンが直面する課題の1つは、従来のラウドスピーカに比べてサイズが小さいため、音質が低下する傾向があることである。以前の研究は、従来のラウドスピーカのための等圧チャンバを教示している。例えば、Tiefenbrunらの特許文献1は、一対のラウドスピーカがケーシング内に前後に取り付けられてそれらの間に空気のチャンバを画定しているラウドスピーカシステムのための低音ユニットを教示している。Larsonらの特許文献2は、オーディオシステムで使用するための等圧ラウドスピーカを教示している。Budgeの特許文献3は、低減したインピーダンスと改善した応答とを有するスピーカを教示している。しかし、ラウドスピーカ用のこれらの設計は、ユーザの耳に装着するように設計された特別な形状を有するはるかに小さいイヤホンには適していない。
【0005】
Cramerらの特許文献4は、イヤホン本体に結合され、ユーザの耳介の根元の周りに適合するように構成されたイヤフックを有するイヤホンのワイヤレスペアを教示している。しかしこれは、イヤホンスピーカの音質を改善する方法については教示していない。さらに、従来のイヤホンおよびオーディオデバイスは、スピーカに到達する電磁信号を改善してオーディオ品質を向上させるための高度なオーディオ信号操作技術(例えば、スカラーコイル)を組み込んでいない。従来のイヤホンはまた、聴覚効果を向上させるための光ベースの技術(例えば、フォトニックブームの原理(photonic boom principle))を使用していない。
【0006】
さらに、出力されるオーディオファイルの周波数分布を調整することによりイヤホン性能を特定のユーザ用に向上されることはまだされていない。これは典型的には、オーディオイコライザーをエミュレートするソフトウェアを介した手動調整、または所定のオーディオ設定のセットからの選択によって実行される。しかし、そのような所定の設定は、すべてのユーザに十分な範囲の選択肢を提供するとは限らない。同様に、手動調整には時間がかかり、すべてのユーザに適しているとは限らない。ヘッドセットから提供されたデータに基づいてオーディオ設定を調整することにより、これらの問題に対処する試みがなされてきた。例えば、Aaseの特許文献5は、イヤホン圧力センサからのデータを使用してユーザの耳のサイズと形状を決定し、それを使用して特定のユーザのための様々な周波数範囲内の音量レベルを調整するシステムについて記載している。同様に、KofmanおよびKlemmeの特許文献6は、静電容量ベースのセンサからのデータを使用して、耳内のイヤホンの位置を決定し、イヤホンのオーディオ出力を調整するシステムについて記載している。しかし、このようなアプローチでは、オーディオ処理に使用される中耳、内耳、または脳の一部の損傷による主観的な聴覚の違いを考慮に入れることはできない。
【0007】
別の新たな問題は、ユーザが小さなユーザインターフェースを使用してメディア再生を効果的に制御できるようにする方法である。小型の再生デバイスで従来のボタンを使用するには、特定のパターンでの高度なターゲットボタンの押下を必要とする。そのため、従来のメディア再生制御機構を正確かつ単純に使用することは困難である。HollemansおよびBuilの特許文献7は、タッチ感応領域を含むパーソナルオーディオシステムについて記載している。コマンドは、このタッチ感応領域での接触の時間的パターンの検出を通じてデバイスに提供される。しかし、このようなアプローチでは、デバイスとの物理的な接触を必要とする。そのような接触は、それが結合されている小さなデバイスを変位させる可能性があるため、タッチ感応領域の配置および位置決めを妨げる可能性がある。Yamkovoyの特許文献8は、ヘッドホンとの接触に応答してユーザの外耳道内の圧力変化が検出されるオーディオシステムを制御するための方法について記載している。しかし、このような方法は、耳または外耳道の壁との密閉を形成するヘッドホンを使用することに依存しており(これは快適性の問題を引き起こす可能性がある)、ユーザがデバイスを適切に挿入したことを前提としている。
【0008】
SaulsburyおよびMcQueenの特許文献9は、近接センサ回路を含むイヤホンについて記載している。記載された様々な実施形態の中には、静電容量に基づくそのような近接センサを使用するデバイスがある。関連するアプローチが、KofmanおよびKlemmeの特許文献6に記載されており、ここでは、露出したトレースを備えた複合的な静電容量センサを使用して、ユーザの外耳道内のイヤホンの位置が決定される。同様に、Howellらの特許文献10は、光学式近接センサを備えたワイヤレスイヤホンについて記載している。このようなセンサからのデータは、イヤホンの状態または位置を示すために使用される(すなわち、耳の中に配置されている、ケース内に置かれている、保護装置で覆われているなど)。しかし、このようなアプローチは、デバイスの機能の制御を提供しない。
【0009】
イヤホンに関連するさらなる別の問題は、小さなユーザインターフェースでは、ユーザがメディア再生を効果的に制御できないことである。小型の再生デバイスで従来のボタンを使用するには、特定のパターンでの高度なターゲットボタンの押下を必要とする。あるいは、一部のイヤホンデバイスは、イヤホンに埋め込まれた加速度計から取得したデータのパターンを使用して、ユーザがタップすることで基本的なタスクを実行することを可能にする。しかし、そのような加速度計は、歩行中の衝撃、頭の回転などの他の動きの影響も受け、誤った入力を避けるために高度なデータフィルタリングを必要とする。そのため、従来のメディア再生制御機構を正確かつ単純に使用することは困難である。特許文献11(Mlodzikowskiら)は、デバイスの本体に比較的大きな回転可能なフィーチャを含み、装着時に耳から外側に突出するイヤホンデバイスについて記載している。このフィーチャを回転させると、外耳道に挿入されているイヤホンの一部分を拡張する内部機構に機械的な圧力がかかり、しっかりとフィットする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,008,374号明細書
【特許文献2】米国特許第5,701,358号明細書
【特許文献3】米国特許第6,816,598号明細書
【特許文献4】米国特許第9,949,014号明細書
【特許文献5】米国特許第10,299,029号明細書
【特許文献6】米国特許第10,334,347号明細書
【特許文献7】米国特許第7,925,029号明細書
【特許文献8】米国特許第10,110,987号明細書
【特許文献9】米国特許第10,117,012号明細書
【特許文献10】米国特許第10,291,975号明細書
【特許文献11】米国特許第8,340,338号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、音質、機能性、オーディオ制御、物理的ユーザインターフェース、およびユーザへの聴覚効果が改善されたイヤホンが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書で特定されるすべての刊行物は、個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同様に、参照により組み込まれる。組み込まれた参照における用語の定義または使用が、本明細書に提供されるその用語の定義と矛盾するかまたは反対である場合、本明細書に提供されるその用語の定義が適用され、参照におけるその用語の定義は適用されない。
【0013】
本発明の主題は、音質、機能性、オーディオ制御、物理的ユーザインターフェース、およびユーザに対する聴覚効果を含む、イヤホンの1つまたは複数の態様が向上された装置、システム、および方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施形態では、企図されるイヤホンは、第1の等圧チャンバを有する第1のサウンドドライバと、第2の等圧チャンバを有する第2のサウンドドライバと、第1および第2の等圧チャンバと連通している音出口とを少なくとも有するハウジングを有する。好ましい実施形態では、各サウンドドライバは、対応する等圧チャンバに音波を放出するように有利に配置されている。特に好ましい実施形態では、仕切り部は、第2の等圧チャンバを第1の部分と第2の部分とに少なくとも部分的に分離する。第2のサウンドドライバから放出された音波は、第1の部分の音出口から離れて、第2の部分の音出口に向かって伝わる。本明細書で使用される場合、「ドライバ」および「スピーカ」は交換可能に使用される。
【0015】
好ましい実施形態では、第1のサウンドドライバは、中音域周波数範囲および高音域周波数範囲の音波を放出するように構成され、第2のサウンドドライバは、低音域周波数範囲の音波を放出するように構成されている。本明細書で使用される場合、「高音域(treble)」は、周波数または範囲が人間の聴覚の上限にある、すなわち、2048〜16384Hz(C7〜C10)の周波数を有する音(tone)を指し、「低音域(bass)」とは、低い(すなわち「深い(deep)」)周波数、ピッチであって、16〜256Hz(C0〜中央C4)の範囲の音を意味し、「中音域(middle)」とは、高音域と低音域との間の範囲を指す。
【0016】
好ましい実施形態では、第2のサウンドドライバは第1のサウンドドライバよりも大きく、第2の等圧チャンバは第1の等圧チャンバよりも大きい。例えば、第2の等圧チャンバは、第1の等圧チャンバより少なくとも2倍、4倍、6倍、または8倍大きくあり得る。特に好ましい実施形態では、第1のサウンドドライバは、磁石を有しないピエゾ型ドライバである。第1および第2のスピーカは、例えば、コーンから磁石(好ましい)、磁石から磁石、またはコーンからコーンなど、互いに対して任意の適切な位置に配置され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、ハウジングに結合されたイヤフックを有する。イヤフックは、ユーザの外耳の一部と係合するようなサイズおよび形状である。好ましい実施形態では、イヤフックは、第3の等圧チャンバと、音波を第3の等圧チャンバに放出するように配置された第3のサウンドドライバとを有する。第3の等圧チャンバは、第2の等圧チャンバを通じて出口に連通している。特に好ましい実施形態では、ハウジングは、第2の等圧チャンバの一部を取り囲むとともに第3の等圧チャンバが第2の等圧チャンバに結合する開口部を有する円形セクションを備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、オーディオ品質およびスピーカシステムおよびユーザに対するその聴覚効果を修正または向上させるために、スカラーコイルが使用される。企図されるスピーカシステムは、スピーカおよびスピーカに結合された細長いコイルを含み得る。好ましい実施形態では、細長いコイルはスカラーコイルである。本明細書で使用される場合、「スカラーコイル(scalar coil)」は、第1のセグメントのより広い端から見たときに、第2のセグメントが第1のセグメントとは反対方向に巻かれている、少なくとも2つのセグメントのらせん状巻線を有する一本鎖のコイルを指す。本明細書で使用される場合、「らせん状巻線(spiral winding)」は、少なくとも部分的な円錐を形成するために、中心軸の周りで連続的かつ徐々に広がる曲線で巻かれたものを指す。
【0019】
例えば、第1のらせん状巻線は(第1のらせん状巻線のより広い端から見たときに)時計回りの方向に巻かれ得るとともに、第2のらせん状巻線は(これも第1のらせん状巻線のより広い端から見たときに)反時計回りの方向に巻かれ得る。あるいは、第1のらせん状巻線は(第1のらせん状巻線のより広い端から見たときに)反時計回りの方向に巻かれ得るとともに、第2のらせん状巻線は(これも第1のらせん状巻線のより広い端から見たときに)時計回りの方向に巻かれ得る。特に好ましい実施形態では、第1の細長いコイルは、スピーカの入力と直列に配置され、第1のらせん状巻線は、第2のらせん状巻線と中心および中心軸を共有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、企図されるスピーカシステムは、発光デバイスと、レーザー放出デバイスに結合された細長いコイルとを含み得る。適切な発光デバイスには、レーザー、LED、および固体レーザーが含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、発光デバイスは、レーザーまたは固体レーザーである。発光デバイスに結合された細長いコイルは、上記のスピーカに結合された細長いコイルと類似または同一である。発光デバイスは、放出された光ビームが発光デバイスに結合された細長いコイルを通って伝わるように配置および指向されることが企図される。好ましい実施形態では、スピーカシステムは、音波および電磁放射に対して透過的である出口を備えたハウジングを有する。光ビームは、そうした出口を通して伝わる前に細長いコイルを通して伝わることが企図される。特に好ましい実施形態では、出口は、ハウジングの開口部(アパーチャまたは貫通孔)である。
【0021】
好ましい実施形態では、企図されるスピーカシステムは、スピーカに結合された細長いコイルと、発光デバイスに結合された第2の細長いコイルとを有する。スピーカシステムは、任意のサイズで、あらゆる環境で使用できるように設計され得る。企図されるスピーカシステムには、イヤホン(earbud)、イヤホン(earphone)、車内、家庭、映画館でのステレオシステム等が含まれる。スピーカシステムは、有線またはワイヤレスシステム(WiFi、Bluetooth(登録商標)など)を介してオーディオ出力に接続され得る。
【0022】
本発明者らは、スカラーコイルが、例えば、伸張された(decompressed)デジタル音信号に典型的な高周波オーディオアーチファクトを除去することによって、スカラーコイルを介したオーディオ供給の音の特色を修正できることを発見した。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、このデジタルノイズの低減は、スカラーコイルアセンブリ内での電磁力の反射によって達成され、これにより続いて、より高い周波数成分(例えば、超音波)のエネルギが互いに打ち消されると考えている。評価された利点は、このスカラーコイルがオーディオ信号(MP3ファイル、Bluetoothオーディオ信号など)のデジタル処理(伸張(decompression)など)に関連する高周波エッジングを低減する傾向があることである。この利点は、様々なドライバの音声コイル/アーマチュアコイルに接続されているスピーカの音経路にスカラーコイルを挿入することによって実現される。スカラーコイルは、オーディオ信号を受動的に変更して、デジタル音信号に関連する高周波を除去し得ることが企図される。これは、例えば、静電気や歯擦音などのオーディオ源からの不要なノイズを除去するのに特に有利である。
【0023】
スカラーコイルはまた、迷走神経系を刺激することによって動物生理学に影響を与える電磁力を生成し、レーザー光および上記のようにデバイスの通過に伴うフォトニックブーム(photonic boom)にさらされたときに知覚されるオーディオ品質を改善する。いくつかの実施形態では、スカラーコイルを取り付けて、コイルアセンブリを通してレーザービームのエネルギを導き、コイルとのフォトニック反応を生成して、イヤホンの着用者にエネルギの分散を生じさせ、閾下の知覚(例えば、神経系への低いオーダーの刺激)を引き起こすことができる。レーザーと組み合わせると、スカラーコイルを使用することによるオーディオ品質の利点は、フォトニックブームを生成することによって強化され得、これがヒトの細胞と直接および/または間接的に相互作用して、知覚されるオーディオ品質を改善させることができると発明者らは考えている。さらに、レーザーが軸に沿ってスカラーコイルを通過すると、スカラーコイルによる光子の偏向により、オーディオに関連付けられたユーザの近くの電磁界の変化をもたらし、それにより、知覚されるオーディオ品質がさらに改善する。しかし、レーザーは、実際のオーディオ品質および/またはユーザに知覚されるオーディオ品質を変えることができる任意の角度でスカラーコイルを通過できることが企図されている。
【0024】
本発明の主題はまた、ユーザから収集された音声データを利用して、ユーザの聴覚の特性を反映するユーザ特有のオーディオフィルタを生成する装置、システム、および方法を提供する。次に、このユーザ特有のオーディオフィルタを使用して、既存のオーディオファイルを修正し、ユーザのリスニング経験を改善させるようにカスタマイズされたオーディオファイルを生成する。
【0025】
本発明の概念の一実施形態は、ユーザから音声通信を受信および記録することと、高速フーリエ変換分析および/またはフラクタル分析を使用して音声通信を音声データに変換することと、ユーザに関連づけられた固有の音声特徴を決定してユーザ特有のオーディオプロファイルを音声データから作成することと、ユーザ特有のオーディオプロファイルに関連づけられたユーザのためにユーザ特有のオーディオ構成を作成することとにより、イヤホンのオーディオ品質を向上させるための方法である。いくつかの実施形態では、方法はまた、ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用して、保存されたオーディオファイルを修正し、ユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成し得る。いくつかの実施形態では、このプロセスは、ユーザからの第2の音声通信を使用して繰り返され、更新された音声特徴のセットを生成し、これは次に、先に生成されたオーディオプロファイルを更新または置換するために使用され得る。この更新されたオーディオプロファイルを使用して、新規または改善された修正オーディオファイルを生成し得る。
【0026】
本発明の概念の別の実施形態は、マイクおよびスピーカ(マイクはユーザからの声帯音を受信するように配置されている)を有するイヤホンと、マイクと通信しているとともにマイクから受信した音声データに対してフーリエ変換分析および/またはフラクタル分析を実行して音声データからユーザ特有のオーディオプロファイルを生成するための保存された命令を有する第1のオーディオプロセッサと、第1のオーディオプロセッサと通信しているとともにユーザ特有のオーディオプロファイルを含む第1のデータベースと、ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用してオーディオファイルを修正してユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成するための保存された命令を含む第2のオーディオプロセッサとを含み、第2のオーディオプロセスがスピーカに通信可能に結合されている、パーソナルオーディオシステムである。いくつかの実施形態では、イヤホンは、第1のオーディオプロセッサを含む。そのような実施形態では、第2のオーディオプロセッサは、イヤホンとは異なるがイヤホンと通信しているオーディオプレーヤに配置され得る。そのようなオーディオプレーヤは、1つまたは複数のオーディオファイルを含む第2のデータベースを含み得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、イヤホンと通信しているメディアプレーヤに制御機能を提供するために利用される静電容量ベースの近接センサを備えている。本発明の概念の一実施形態は、イヤホンステム、イヤホンステムに結合されているとともにイヤホンの1つまたは複数の機能の制御を可能にするように構成された静電容量センサ、および静電容量センサに通信可能に結合されるとともに静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令(早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、逆方向スキップ命令など)を有するプロセッサまたはマイクロコントローラを含むイヤホン用の静電容量性制御インターフェースである。静電容量センサは、一次元またはニ次元アレイとして配置され得る2つ以上のコンデンサ要素を有するアレイであり得る。好ましい実施形態では、これらのコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置される。そのようなアレイのコンデンサ要素は、サイズおよび/または形状(例えば、少なくとも1つの次元)が異なり得るとともに、互いに構成が異なり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサはまた、光源と通信している。
【0028】
本発明の概念の別の実施形態は、本体および本体から延びるステムを有するシェル、イヤホンステムに結合されているとともにイヤホンの1つまたは複数の機能の制御を可能にするように構成された静電容量センサ、並びに静電容量センサに通信可能に結合されるとともに静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令(早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、逆方向スキップ命令など)を有するプロセッサまたはマイクロコントローラを含むイヤホンである。静電容量センサは、一次元またはニ次元アレイとして配置され得る2つ以上のコンデンサ要素を有するアレイであり得る。好ましい実施形態では、これらのコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置される。そのようなアレイのコンデンサ要素は、サイズおよび/または形状(例えば、少なくとも1つの次元)が異なり得るとともに、互いに構成が異なり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサはまた、光源と通信している。
【0029】
本発明の概念の特定の実施形態はまた、イヤホン(パーソナルエンターテインメントシステムの全部または一部を形成するイヤホンなど)のための制御インターフェースを提供し、ここで、イヤホンは、イヤホンの機能を制御するプロセッサまたはコントローラのためのユーザインターフェースとして機能するロータリスイッチを含む。好ましい実施形態では、イヤホンはまた、追加のまたは補完的な制御機能を提供する圧力スイッチを含む。
【0030】
本発明の概念の一実施形態は、ステムおよびプロセッサを有するイヤホン、ステムに結合されているとともにプロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチ、並びにプロセッサに電子的に結合された圧力スイッチを含む、イヤホン用の制御インターフェースである。プロセッサは、ロータリスイッチおよび/または圧力スイッチからの電気信号に応答して1つまたは複数のプログラム命令を実行するように構成されている。いくつかの実施形態では、圧力スイッチは、ステム上またはステム内に配置されている。例えば、ステムは、圧力スイッチとして機能する感圧部分を含み得、または、ロータリ接触スイッチは、圧力スイッチを含むか、または圧力スイッチとして機能し得る。プログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、圧力スイッチからの入力が、電源オン命令、電源オフ命令、および/またはスリープ命令を作動させる。いくつかの実施形態では、プロセッサがロータリスイッチから受信した信号が、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令を作動させる。
【0031】
本発明の概念の別の実施形態は、ステムを有するとともにプロセッサを収納するハウジング、プロセッサに電子的に結合された圧力スイッチ、およびステムに結合されているとともにプロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチを含む、イヤホンである。プロセッサには、イヤホンの機能を制御するために実行可能な1つまたは複数のプログラム命令が組み込まれている。圧力スイッチは、ステム上またはステム内に配置され得る。例えば、ステムは、圧力スイッチとして機能する感圧部分を含み得、または、ロータリ接触スイッチは、圧力スイッチを組み込んでいるか圧力スイッチとして機能し得る。プロセッサのプログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および/または逆方向スキップ命令を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサが圧力スイッチから受信する信号が、電源オン命令、電源オフ命令、および/またはスリープ命令を作動させる。いくつかの実施形態では、プロセッサがロータリスイッチから受信する信号が、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および/または逆方向スキップ命令を作動させる。
【0032】
本発明の主題の様々な目的、特徴、態様および利点は、好ましい実施形態の以下の詳細な説明、ならびに同様の数字が同様の構成要素を表す添付の図面図からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1A】
図1A〜
図1Cは、本発明の概念のイヤホンの様々な図を示している。
図1Aは、2つの等圧チャンバを有する企図されたイヤホンの実施形態を示す図。
【
図1B】平面A−Aに沿った
図1Aの実施形態の断面図を示す図。
【
図1C】平面B−Bに沿った
図1Aの実施形態の断面図を示す図。
【
図2A】
図2A〜
図2Cは、本発明の概念のイヤホンの様々な図を示している。
図2Aは、2つの等圧チャンバと第3の等圧チャンバを有するイヤフックとを有する企図されたイヤホンの実施形態を示す図。
【
図2B】平面A−Aに沿った
図2Aの実施形態の断面図を示す図。
【
図3A】
図3Aおよび
図3Bは、本発明の概念のイヤホンの様々な図を示している。
図3Aは、スカラーコイルがスピーカと直列になっている、イヤホンの形状を有するスピーカシステムの実施形態を示す図。
【
図3B】
図3Aのスカラーコイルの好ましい実施形態を示す図。
【
図4】スカラーコイルに両方とも結合されたスピーカおよびレーザーエミッタを有するスピーカシステムの好ましい実施形態を示す図。
【
図5】
図4と同様のスピーカシステムの別の好ましい実施形態を示しているが、レーザーが目下一組の反射器によって導かれている図。
【
図6】音声録音を分析するとともに固有のオーディオプロファイルを作成する方法の概略図。
【
図7】イヤホンおよびオーディオプレーヤを有する本発明の概念のシステムを概略的に示す図。
【
図8】プロセッサへの入力を提供するとともに制御機構を提供するように機能する静電容量タッチセンサを有するイヤホンの実施形態を概略的に示す図。
【
図9】ロータリスイッチおよび圧力スイッチの形態の制御機構を有するイヤホンの概略図を提供する図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
いくつかの実施形態では、本発明の特定の実施形態を説明および請求するために使用される、成分の量、濃度、反応条件などの特性を表す数字は、場合によっては「約」という用語によって変更されると理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、書面による説明および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、特定の実施形態によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。本発明のいくつかの実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は、実行可能な限り正確に報告される。本発明のいくつかの実施形態で提示される数値は、それらのそれぞれの試験測定で見出される標準偏差から必然的に生じるある誤差を含み得る。
【0035】
本明細書の説明および以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、「a」、「an」、および「the」の意味は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数形の参照を含む。また、本明細書の説明で使用されるように、「in」の意味は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、「中(in)」および「上(on)」を含む。
【0036】
文脈が反対を示さない限り、ここに記載されているすべての範囲は、それらのエンドポイントを含むものとして解釈されるべきであり、制限のない範囲は、商業的に実用的な値のみを含むものとして解釈されるべきである。同様に、文脈が反対を示さない限り、値のすべてのリストは中間値を含むと見なされるべきである。
【0037】
ここでの値の範囲の列挙は、範囲内にある個々の値を個別に参照する簡単な方法として機能することを目的としている。本明細書に別段の記載がない限り、範囲を有する個々の値は、本明細書に個別に記載されているかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書の特定の実施形態に関して提供される任意のすべての例または例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく明らかにすることを意図し、他の方法で請求される本発明の範囲に制限を課さない。本明細書のいかなる文言も、本発明の実施に必須のクレームされていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0038】
本明細書に開示される本発明の代替要素または実施形態のグループ化は、制限として解釈されるべきではない。各グループのメンバーは、個別に、またはグループの他のメンバーまたは本明細書に見られる他の要素との任意の組み合わせで参照および請求することができる。グループの1つ以上のメンバーは、利便性および/または特許性の理由から、グループに含めるか、グループから削除することができる。そのような包含または削除が発生した場合、明細書は、本明細書では、変更されたグループを含み、したがって、添付の特許請求の範囲で使用されるすべてのマーカッシュグループの記載を満たすと見なされる。
【0039】
以下の議論は、本発明の主題の多くの例示的な実施形態を提供する。各実施形態は、本発明の要素の単一の組み合わせを表すが、本発明の主題は、開示された要素のすべての可能な組み合わせを含むと見なされる。したがって、第1実施形態が要素A、B、およびCを含み、第2実施形態が要素BおよびDを含む場合、本発明の主題はまた、明示的に開示されていなくても、A、B、C、またはDの他の残りの組み合わせを含むと見なされる。
【0040】
本明細書で使用される場合、文脈が別段の指示をしない限り、「結合される(coupled to)」という用語は、直接的な結合(互いに結合される2つの要素が互いに接触する)および間接的な結合(少なくとも1つの追加の要素が2つの要素の間に配置される)の両方を含むことを意図する。したがって、「に結合する(coupled to)」および「と結合する(coupled with)」という用語は同義語として使用される。
【0041】
本発明の概念のイヤホンは、使用時にユーザの耳と接触している、および/または少なくとも部分的に挿入されているハウジングまたは本体を含み得る。そのようなハウジングは、ヒトの皮膚との接触に適した1つまたは複数の材料で構成され得、ハウジングの異なる領域で異なる組成を有し得る。例えば、使用時に露出するハウジングの部分は、1つまたは複数の剛性材料(例えば、硬質プラスチック、金属、セラミックなど)で構成され得、一方、外耳道に挿入される部分は、1つまたは複数の柔軟材料(例えば、シリコーンゴム、ラテックス、ポリウレタンなど)で構成され得る。いくつかの実施形態では、本発明の概念のイヤホンは、耳の耳甲介と係合するフックまたは同様の突起を含み得、イヤホンの安定性および適切な位置決めを改善する。イヤホンのハウジングはまた、イヤホン機能を制御するために使用され得る1つまたは複数の制御フィーチャを支持し得る。好ましい実施形態では、本体またはハウジングの一部は、ステム(stem)または柄(stalk)において下向きに延び得る。
【0042】
そのようなイヤホンは、電源(バッテリなど)および1つまたは複数のスピーカを含み得、イヤホンを介して再生するためのオーディオおよび/またはビデオファイルのソースと通信している。そのようなオーディオおよび/またはビデオファイルは、イヤホン内のメモリに保存され得、または、外部デバイス(コンピュータ、電話、ポータブルオーディオプレーヤなど)のメモリに保存され得る。オーディオおよび/またはビデオファイルが外部デバイスに保存される実施形態では、イヤホンは、ワイヤレス通信(例えば、BlueTooth、WiFiなど)をサポートするためのアンテナ、回路、および適切な処理を含み得る。そのようなワイヤレス回路に代えて、またはそれに加えて、本発明の概念のイヤホンは、有線接続をサポートするポートを含み得る。本発明の概念のイヤホンはまた、例えば磁気誘導による内蔵電源のワイヤレス充電をサポートするためのアンテナおよび関連する回路を含み得る。
【0043】
図1Aにおいて、イヤホン100は、音出口102を備えたハウジング101と、第1の等圧チャンバ112を通して伝わった後に出口102を通してハウジング101の外に伝わる第1の音波111を放出する第1のサウンドドライバ110と、第2の等圧チャンバ(122および123)を通して伝わった後に出口102を通してハウジング101の外に伝わる第2の音波121を放出する第2のサウンドドライバ120とを有する。仕切り部103は、第2の等圧チャンバを第1の部分122と第2の部分123とに少なくとも部分的に分離する。第2の音波121は、第1の部分122内を出口102から離れて伝わり、次に第2の部分123内を出口102に向かって伝わる。
図1Bは、第2の等圧チャンバを第1の部分122と第2の部分123とに分離する仕切り部103を示している。
図1Cは、仕切り部103、第1のサウンドドライバ110、および出口102を示している。
【0044】
図2Aにおいて、イヤフック204は、音出口202を有するハウジング201に結合されている。ハウジング201は、第1の等圧チャンバ212を通して伝わった後に出口202を通してハウジング201の外に伝わる第1の音波211を放出する第1のサウンドドライバ210と、第2の等圧チャンバ(222および223)を通して伝わった後に出口202を通してハウジング201の外に伝わる第2の音波221を放出する第2のサウンドドライバ220とを有する。仕切り部203は、第2の等圧チャンバを第1の部分222と第2の部分223とに少なくとも部分的に分離する。イヤフック204は、第3の音波231を第3の等圧チャンバ232に放出するように配置された第3のサウンドドライバ230を有する。音波231は、第3の等圧チャンバ232を通り、次に等圧チャンバ232の一部を通り、次に、出口202を通ってハウジング201の外に伝わる。第3のサウンドドライバ230は、好ましくはサブウーファー・アーマチュア(subwoofer armature)である。第3の等圧チャンバ232は、第2の等圧チャンバ(222および223)を通じて出口202に連通している。ハウジング201は、第2の等圧チャンバ(222および223)の一部を取り囲む円形セクション205を有する。
図2Bは、第2の等圧チャンバ(222および223)を第1の部分222と第2の部分223とに分離する仕切り部203を示し、第3の等圧チャンバ232は、ハウジング201の開口部206において第2の等圧チャンバの第2の部分223に結合している。
【0045】
サウンドドライバ(210、220、および230)は、任意の適切な電源、例えば、充電ポート251を備えたバッテリ250(好ましくはリポバッテリ)、または有線でイヤホン200に接続された外部電源によって電力供給され得ることが企図される。イヤホン200は、制御パネル(例えば、触覚ドライバ240)によって制御され得る。イヤホン200は、有線またはワイヤレスシステム(Bluetooth(登録商標)など)を介してオーディオ出力に接続され得る。イヤフック204はまた、オーディオ出力からワイヤレス信号を受信するためのアンテナを有し得る。
【0046】
図3Aにおいて、スピーカシステム300は、イヤホンの形状を有し、スピーカ310、スカラーコイル320、およびサウンドチップ330を有する。スカラーコイル320は、スピーカ310およびサウンドチップ330に対して直列に結合されている。スカラーコイル320(
図3Bに示される拡大図)は、円錐を形成するように中心軸320Aの周りに、それぞれが連続的かつ徐々に広がる曲線で巻かれる2つの別個のらせん状巻線を有する一本のワイヤである。第1のらせん状巻線(上部)は4つのターン321〜324を有し、第2のらせん状巻線(下部)も4つのターン326〜329を有する。2つのらせん状巻線は、中心325で接続され、中心325に関して互いに対称である。他の実施形態では、らせん状巻線は、より多くのターン、またはより少ないターンを有し得ることが企図される。
【0047】
図3Bに示されるように、スカラーコイル320の第2のセグメント(326〜329)は、第1のセグメントのより広い端321から(すなわち、上部から)見たときに、第1のセグメント(321〜324)とは反対方向に巻かれている。換言すると、上部のらせん状(326〜129)の巻線は、321に近い広い方の端から(つまり、上部から)見たときに時計回りの方向に巻かれている。下部のらせん状巻線(326〜329)は、上部のらせん状巻線の321に近い広い方の端から(つまり、上部から)見たときに、反時計回りの方向に巻かれている。企図されるスカラーコイルは、平らなパンケーキコイル(すなわち、二次元)であることもできるが、細長い形(すなわち、三次元)に伸ばされることもできる。
【0048】
好ましくは、スカラーコイル320は、スピーカ310およびサウンドチップ330のプラス端子に結合されている。サウンドチップ330は、音信号を生成するように設計された集積回路(すなわち、「IC」)である。これは、デジタル、アナログ、または混合モードの電子機器を介して行い得る。企図されるサウンドチップは、オシレータ、エンベロープコントローラ、サンプラー、フィルタ、およびアンプを含み得る。サウンドチップ330は、音出力を有する。出力のプラス端子331は、スカラーコイル320に直列であるとともに、マイナス端子332は、スピーカ310に直列である。スピーカシステム300は、制御パネル302(例えば、電子デッキ)と、ユーザがスピーカ310を制御するために使用することができる多機能スイッチ103とを有することが企図されている。
【0049】
図4は、スピーカ410、スピーカ410に直列のスカラーコイル420、およびサウンドチップ430、レーザーデバイス(440および460)、およびレーザーデバイスに直列のスカラーコイル450を有するスピーカシステム400の好ましい実施形態を示している。レーザーデバイスは、レーザードライバ440およびレーザーエミッタ460を有する。レーザーエミッタ460は、スカラーコイル450を通して伝わるレーザービーム470を生成するように配置されている。スピーカシステム400は、音波および電磁放射に対して透過的である出口471を備えたハウジング401を有する。スカラーコイル450を通過した後、レーザービーム470は、細長いスカラーコイル450を通過した後に出口471に向かって進む。出口471は、ハウジング401の開口部であり得る。スピーカシステム400がユーザの耳に装着されているとき、出口471はユーザの外耳道の近くにあり、その結果、レーザービーム470がユーザの外耳道を照らすことが企図される。
【0050】
好ましくは、レーザービーム470は、巻回しているスカラーコイル450を通過し、直交構成におけるコイルの中心を通過する。換言すると、レーザービーム470は、スカラーコイル450をその軸に沿って通過する(例えば、
図3Bの320A)。好ましい実施形態では、スカラーコイル450は、DC駆動される場合、レーザーエミッタ460にプラス端子で直列に配線される。スカラーコイル450は、AC駆動される場合、レーザーエミッタ460にプラス端子またはマイナス端子のいずれかで直列に配線される。レーザービーム470は、スカラーコイル450を通過した後、その位相(例えば、180度)を変化させ得る、または任意の位相シフトを、オーディオドライバまたは他のレーザードライバに対して変化させ得ることが企図される。レーザードライバ440およびエミッタ460は、任意の波長、好ましくは645nm〜655nmの間の波長のレーザーを放出するように構成され得る。
【0051】
図4のオーディオシステムは、
図3Aのオーディオシステムと同様である。オーディオ信号出力430は、レーザーコイル450へのほぼ正確な経路に巻かれ得るがそれ自体の回路を維持する別個のコイル420を介して実行される。オーディオコイル420は、スピーカ410へのオーディオ出力のプラス出力に直列である。スピーカ410、オーディオIC430、レーザードライバ440、およびレーザーエミッタ460は、スピーカシステム400のハウジング401内にあるバッテリ404によって電力供給される。電子機器に電力供給するために外部電源が使用され得ることも企図されている。さらに、オーディオシステム400は、制御インターフェース402、例えば、電子デッキで制御され得る。
【0052】
図5のイヤホンは
図4のイヤホンと同様であるが、レーザーシステムおよびオーディオシステムの位置が異なる。
図5では、レーザーエミッタ560によって生成されたレーザービーム570は、一組の反射器581〜583で導かれて、出口584に到達する。企図される反射器は、レーザービーム570の進路を変更するために使用され得るミラーまたは他の反射面であり得る。レーザービーム570は、導波路によって導かれるか、または光ファイバーケーブル内を移動して出口584に到達することができることも企図される。
【0053】
最近の研究により、ユーザの音声は、ユーザの耳が登録できる音しか発せられないことが分かった。音声および聴覚は本質的に神経系を介してリンクされているため、発明者らは、音声特性を、ヒトのオーディオスペクトル聴覚能力を決定するために適用され得るデータとして使用できると考えている。本発明の概念の実施形態では、音声データは、ユーザの音声から得られた周波数データの分析および音声分析で見出された外れ値周波数範囲に一致する固有のオーディオフィルタの生成を通じて、ユーザのための向上されたオーディオ環境を作成するために使用される。
【0054】
いくつかの実施形態では、音声周波数ベースの等化システムは、高速フーリエ変換(FFT)および/またはフラクタル分析を通じてユーザの音声を変換して、ユーザの固有の聴覚プロファイルを示す固有の音声特徴を決定する。しかし、音声を分析するために、当技術分野で知られている任意のタイプの分析が使用され得ることが企図される。1つまたは複数の分析に基づいて、企図される本発明は、ユーザの音および全体的なオーディオ体験を向上させる、ユーザのためのプリセットオーディオ構成を作成する。
【0055】
好ましい実施形態では、プリセットオーディオ構成は、イヤホン、スピーカ、および/またはヘッドセットに結合された記憶装置(オーディオプレーヤなど)にロードされ、記録時におけるそのユーザのための固有のフィルタとしてタイムスタンプが付けられる。そのため、オーディオの向上のためにイヤホン、スピーカ、またはヘッドセットで再生されるすべてのオーディオがこのフィルタでフィルタ処理されて、ユーザ固有の聴覚および音声プロファイルに対応させ得る。ユーザはいつでも再記録し得、最新のFFT分析に従ってプリセットが変更されることが企図されている。
【0056】
本発明の概念(600)の方法の例が
図6に概略的に示されている。示されるように、音声通信および/または音声データは、最初に、ユーザから、例えばマイクまたは同様のデバイスから、受信される(602)。この音声通信および/またはデータは記録される(例えば、適切なデジタルデータベース内の保存により)。記録された音声データは、周波数分布を決定するために分析される(606)。例えば、音声データは、記録された音声データの周波数分布を識別するために、フーリエ変換分析および/またはフラクタル分析に供され得(例えば、周波数強度のピークおよび/または谷を識別し、保存されたデフォルトの周波数分布からの偏差を識別することによって)、これにより、ユーザに特徴的および/または固有の音声特徴の決定が可能になる(608)。決定された周波数分布および/または特徴的な音声特徴は、適切なデータベースに保存され、プロセッサで利用可能となる。
【0057】
特徴的および/または固有の音声特徴は、プロセッサにより使用され得、オーディオフィルタとして機能することができるプリセットオーディオ構成が生成される(610)。例えば、ユーザの音声データが特定の周波数範囲内の聴覚喪失を示している場合、プリセットオーディオ構成は、その周波数範囲内のスピーカ出力を増大させるオーディオフィルタとして機能し得る。あるいは、ユーザの特徴的なおよび/または固有の音声特徴が1つまたは複数の周波数範囲内で大幅な聴覚損失を示している場合、プリセットオーディオ構成は、ユーザによって容易に認識されるオーディオ範囲内に優先的に収まるようにオーディオファイルの出力を圧縮または再分配するオーディオフィルタとして機能し得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、ユーザは、プロセスを繰り返すことを選択して、同様に処理される第2の音声コマンドおよび/または音声データセットを生成してもよい(612)。そのような実施形態では、第2の音声コマンドおよび/または音声データセットを使用して、以前に生成されたものを置き換える新しいプリセットオーディオ構成を生成することができる。他の実施形態では、第2の音声コマンドおよび/または音声データセットを使用して、より洗練されたまたは正確なオーディオフィルタを提供するために、以前のプリセットオーディオ構成を修正することができる。
【0059】
本発明の概念のイヤホンは、使用時にユーザの耳と接触している、および/または少なくとも部分的に挿入されているハウジングまたは本体を含み得る。そのようなハウジングは、ヒトの皮膚との接触に適した1つまたは複数の材料で構成され得、ハウジングの異なる領域で異なる組成を有し得る。例えば、使用時に露出するハウジングの部分は、1つまたは複数の剛性材料(例えば、硬質プラスチック、金属、セラミックなど)で構成され得、一方、外耳道に挿入される部分は、1つまたは複数の柔軟材料(例えば、シリコーンゴム、ラテックス、ポリウレタンなど)で構成され得る。いくつかの実施形態では、本発明の概念のイヤホンは、耳の耳甲介と係合するフックまたは同様の突起を含み得、イヤホンの安定性および適切な位置決めを改善する。イヤホンのハウジングはまた、イヤホン機能を制御するために使用され得る1つまたは複数の制御フィーチャを支持し得る。好ましい実施形態では、本体またはハウジングの一部は、ステム(stem)または柄(stalk)において下向きに延び得る。
【0060】
そのようなイヤホンは、電源(バッテリなど)および1つまたは複数のスピーカを含み得、イヤホンを介して再生するためのオーディオおよび/またはビデオファイルのソースと通信している。そのようなオーディオおよび/またはビデオファイルは、イヤホン内のメモリに保存され得、または、外部デバイス(コンピュータ、電話、ポータブルオーディオプレーヤなど)のメモリに保存され得る。オーディオおよび/またはビデオファイルが外部デバイスに保存される実施形態では、イヤホンは、ワイヤレス通信(例えば、BlueTooth、WiFiなど)をサポートするためのアンテナ、回路、および適切な処理を含み得る。そのようなワイヤレス回路に代えて、またはそれに加えて、本発明の概念のイヤホンは、有線接続をサポートするポートを含み得る。本発明の概念のイヤホンはまた、例えば磁気誘導による内蔵電源のワイヤレス充電をサポートするためのアンテナおよび関連する回路を含み得る。
【0061】
好ましい実施形態では、イヤホンは、拡張された湾曲構成を備えた本体部分を含む。一例では、イヤホンは、等圧サウンドチャンバの分割されたグループに分離されたスピーカハウジングと、伝送ラインを介して等圧サウンドチャンバに結合する拡張部とを含み、スピーカハウジングと拡張部との間に導波路が形成される。
【0062】
本発明の概念(700)のシステムの例が
図7に示されている。示されるように、システムは、ユーザの耳にまたはその中に配置されるイヤホン(710)またはヘッドホン構成要素を含む。そのようなイヤホンは、1つまたは複数のスピーカを収納することができるハウジング(720)を含み得る。いくつかの実施形態では、ハウジングはまた、音響性能を助ける1つまたは複数の共振または等圧チャンバを収納または画定し得る。ハウジングはまた、ステム(730)または同様の拡張部を含み得る。そのようなステムは、マイクを含み得、マイクは、イヤホンが使用されているときにユーザからの声帯音を受信するために配置されている。他の実施形態では、マイクは、スピーカおよび/または共振チャンバを収納する本体の一部内または一部上に含まれ得る。
【0063】
イヤホン(710)は、例えばケーブル(740)を使用して、オーディオプレーヤ(750)に接続され得る。いくつかの実施形態では、オーディオプレーヤへの接続は、ワイヤレス技術(例えば、BlueTooth、WiFiなど)を使用して達成され得る。オーディオプレーヤ(750)は、オーディオファイルのための記憶装置を提供し、マイクから受信した音声データを処理するとともに音声データに基づいて修正されたオーディオファイルを生成するために利用される1つまたは複数のプロセッサを組み込み得る。オーディオプレーヤ(750)はまた、音声データを保存するための1つまたは複数のデータバンク、音声データを利用してオーディオフィルタを生成するための命令、および/またはそのようなオーディオフィルタを適用して修正されたオーディオファイルを生成するための命令、および/または修正されたオーディオファイルのための記憶装置を含み得る。
【0064】
そのような特徴および機能はオーディオプレーヤに組み込まれ得る一方、そのような特徴および機能のもう1つは、イヤホン、一対のイヤホン、および/またはヘッドセットに組み込まれ得ることを理解されたい。例えば、システムのイヤホンは、マイクと通信するとともに音声データの分析に使用されるプロセッサを含み得る。そのような実施形態では、オーディオプレーヤは、そのような分析の結果を利用して修正されたオーディオファイルを生成する第2のプロセッサを含み得る。
【0065】
他の実施形態では、すべての処理は、イヤホン、一対のイヤホン、および/またはヘッドホン内で行われ、ポータブルオーディオプレーヤは、基本的には、修正されていないおよび/または修正されたオーディオファイルの保存に使用される。そのような実施形態では、イヤホン、一対のイヤホン、および/またはヘッドセットは、2つ以上のオーディオプレーヤ間で利用され得る。このようなオーディオプレーヤは汎用であり、システム特有の構成要素を含まず、基本的にはオーディオファイルの保存と送信のみを提供する。あるいは、いくつかの実施形態では、システムのすべての構成要素が、イヤホン、一対のイヤホン、および/またはヘッドセットに組み込まれ得る。このようなシステムは、別個の異なるオーディオプレーヤを含んでいなくてもよい。
【0066】
本発明の概念(800)のイヤホンの例が
図8に示されている。示されるように、イヤホンは、細長いシャフト(820)を延びるハウジング(810)を有する。静電容量センサアレイ(830)は、ユーザの指で簡単に接触可能なシャフト内に配置されている。好ましい実施形態では、静電容量センサアレイは、「バケツリレー」として配置された一連のコンデンサを含む。この一連のコンデンサのメンバーは、コンデンサアレイが広範囲の接触または近接接触イベント(例えば、ユーザの指との接触または近接接触)に応答できるように、異なるサイズ、組成、および/または構成であり得る。このような近接接触イベントは、イヤホンと実際に接触することなく、アレイから応答を生成するのに十分な近接性を提供する。静電容量センサアレイ(830)は、マイクロプロセッサ(840)と通信しているとともに、電界の近接性(例えば、ユーザの指との接触または近接接触による)に応答して、例えば、1つまたは複数の電子パルス、RC時定数(すなわち、τ)および/または周波数の変化の形で、マイクロプロセッサ(840)に入力を提供する。いくつかの実施形態では、コントローラは、ハウジング内に収納され得る。
【0067】
静電容量センサアレイからの入力は、イヤホンの様々な機能を制御する出力を生成するためにプロセッサによって利用される。例えば、静電容量センサアレイからのデータを使用して、オーディオおよび/またはビデオファイルの再生を開始し、オーディオおよび/またはビデオファイルの再生を一時停止し、オーディオおよび/またはビデオファイルをスキップまたは選択し、オーディオおよび/またはビデオファイルを繰り返し、音量の変更し、および/またはオーディオフィルタを選択する。
【0068】
いくつかの実施形態では、静電容量センサアレイ(830)からのデータは、プロセッサ(840)によるものであり、イヤホン内の光源(850)に出力を提供する。適切な光源には、1つまたは複数のLED、レーザー、および/または固体レーザーが含まれる。そのような光源は、それらの出力を、ステム(820)の終端またはその近くに配置されたキャップ(860)に向けるように配置され得る。そのようなキャップは、透明、半透明、または不透明であり得る。いくつかの実施形態では、キャップは、イヤホン内の光源からの出力の向きを変える反射性内面を有し得、そこで他のイヤホン構成要素と相互作用し得る。そのような実施形態のいくつかでは、反射キャップの使用は、1つまたは複数の放出された光パルスに所望の時間遅延を提供する。光源(850)の出力は、プロセッサ(840)によって制御され得、イヤホンの状態の視覚的表示の提供、ユーザから受信したコマンドジェスチャの視覚的表示の提供、および/またはユーザのリスニング体験の向上(例えば、意識的または無意識的に知覚される照明効果を提供する場合)を含む様々な機能を提供する。
【0069】
本発明の概念のいくつかの実施形態では、静電容量スイッチのアレイ(バケツリレーアレイなど)が、イヤホンの本体から延びるステムまたはシャフト上またはその中に配置される。そのようなアレイは、線状(すなわち、コンデンサ要素の単一の列または行を有する)または二次元(すなわち、長さおよび幅の両方にわたって配置された複数のコンデンサ要素を有する)であり得る。このようなアレイでは、コンデンサ要素は同一であり得る。あるいは、そのようなアレイは、異なる物理的および/または性能特性を有する2つ以上のコンデンサ要素を含み得る。そのような実施形態では、例えば、様々なサイズ、寸法、および/または材料組成を有するコンデンサ要素のアレイが提供され得る。これらは、そのようなアレイに、外部から加えられた電界(ユーザの指への近接または接触によって生成されたものなど)に対する一定範囲の感度を有利に提供する。静電容量スイッチのアレイは、イヤホンの本体上またはその中に優先的に配置されるが、いくつかの実施形態では、アレイの全部または一部は、イヤホンの本体上またはその中に配置され得る(すなわち、挿入時に耳の耳甲介と接触しているイヤホンの部分)。
【0070】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、静電容量スイッチのアレイ、他の感知要素、またはこれらの組み合わせから得られたセンサデータを利用して、特定のコンデンサ要素をアレイから機能的に分離することができる。これにより、イヤホンの位置やローカル環境に合わせてアレイの感度を調整する機構が提供される。
【0071】
静電容量スイッチのアレイからのデータは、ユーザの皮膚表面(典型的にはユーザの指の一部)との接触および/または近接によって生成される。これにより、ユーザは、コンデンサアレイと通信しているマイクロコントローラの入出力(I/O)インターフェースを作動させることができる。好ましい実施形態では、マイクロコントローラI/Oインターフェースを作動させることは、静電容量スイッチのアレイに接触して(または十分に近接して)、1つまたは複数の電気信号をマイクロコントローラに送信させることによって達成される。
【0072】
RC定数(τ)は、アレイへのユーザの皮膚表面の近接性によって(例えば、物理的接触または近接性によって)変化し、プロセッサ(マイクロコントローラなど)の入力ポートのスイッチングに影響を及ぼし得ることがさらに企図される。このスイッチングにより、プロセッサからオーディオおよび/またはビデオプレーヤへのコマンドを生成し得る。適切なコマンドの例には、保存されたファイルの再生の開始、再生の一時停止、プレイリストからの第1のファイルの再生の終了および第2のファイルの再生の開始、音声コマンドの受信の開始、電話の開始、テキストメッセージの開始などが含まれる。さらに、本発明の概念のデバイスは、マイクロコントローラI/Oインターフェースに結合されたプロセッサを作動させるために、発振回路において周波数シフトを生成し得ることも企図されている。
【0073】
コンデンサアレイのそのようなバケツリレー配置は、有利には、プロセッサおよび/またはマイクロコントローラにデータを提供するための異なる静電容量または周波数を可能にし、それによって、それを利用する制御システムの感度および範囲を向上させることを理解されたい。
【0074】
好ましい実施形態では、静電容量スイッチのアレイは、アレイからデータを受信するプロセッサおよび/またはマイクロコントローラによって制御される光源(LEDまたはレーザーなど)と対になっている。静電容量スイッチのアレイから提供されるデータは、光源に提供される出力を決定する際に、プロセッサおよび/またはマイクロコントローラによって利用され得る。
【0075】
そのような実施形態では、光源は、出力光をイヤホンのステムまたはシャフトの下部または底部に向けるように配置され得る。こうした下部または端には、透明、半透明、または不透明のキャップが取り付けられ得る。キャップから放出される光は、様々な目的に使用され得る。例えば、そのような放出された光は、イヤホンの状態(バッテリの状態、ワイヤレス接続の状態など)に関する情報を提供する。あるいは、そのような放出された光は、ユーザによって(意識的または無意識的に)知覚されるように向けられて、それらのリスニング体験を向上させ得る。いくつかの実施形態では、そのようなキャップの内部は反射性であり得、光源によって放出された光の少なくとも一部をイヤホンの他の構成要素に向けることができる。そのような実施形態では、反射光は、マイクロプロセッサとコンポーネントとの間の通信、データ、または命令送信を提供し得る。
【0076】
上記のように、静電容量スイッチモダリティはイヤホンアセンブリのシャフトに垂直に取り付けられている。好ましい実施形態では、イヤホンは、拡張された湾曲構成を備えた本体部分を含む。一例では、イヤホンは、耳の耳甲介と接触し、使用時に少なくとも部分的に外耳道に挿入することができる主要な本体を含む。そのような本体は、等圧サウンドチャンバの分割されたグループに分離されたスピーカハウジングと、伝送ラインを介して等圧サウンドチャンバに結合する拡張部とを含み、スピーカハウジングと拡張部との間に導波路が形成される。
【0077】
本発明の主題はまた、イヤホンシャフトが制御機構を提供するためのロータリスイッチを備える装置、システム、および方法を提供する。本発明の概念のいくつかの実施形態では、ロータリスイッチは、イヤホンから延びるステムまたは柄に配置される。このロータリスイッチは、ユーザがプロセッサやマイクロコントローラに命令を提供することを可能にするため、入出力(I/O)インターフェースの少なくとも一部として機能する。ロータリスイッチは、アナログスイッチまたはデジタルスイッチにし得る。好ましい実施形態では、I/Oインターフェースの作動は、シャフトの底部または末端部分に配置されたバネ式ディスクを回転させることによって達成される。回転中、瞬間的な接触が接触面で行われ、その結果、信号がプロセッサまたはマイクロコントローラに送信される。
【0078】
いくつかの実施形態では、イヤホンはまた、感圧スイッチを含み得る。好ましい実施形態では、ロータリスイッチは、同じアセンブリ内に配置されたプッシュアップ接触スイッチの一部を組み込むか、またはこれを形成することができる。そのような感圧スイッチは、プロセッサまたはマイクロコントローラに追加の信号を提供するために、追加の接触を作動させるために使用され得る。例えば、そのような感圧スイッチへの圧力の適用は、プロセッサまたはマイクロコントローラを介してイヤホンをオンおよび/またはオフにするように作用することができる。
【0079】
好ましい実施形態では、イヤホンは、拡張された湾曲構成を備えたハウジングまたは本体部分を有する。一例では、イヤホンは、等圧サウンドチャンバの分割されたグループに分離されたスピーカハウジングと、伝送ラインを介して等圧サウンドチャンバに結合する拡張部とを含み、スピーカハウジングと拡張部との間に導波路が形成される。
【0080】
本発明の概念のイヤホンの実施形態が
図9に示されている。示されるように、そのようなイヤホン(900)は、ステムまたは柄(920)が延びるハウジング(910)を有し得る。ステムまたは柄は、プロセッサまたはマイクロコントローラ(940)並びにイヤホンの他の構成要素に電力を供給するバッテリなどの電源(930)を収納し得る。いくつかの実施形態では、プロセッサまたはマイクロコントローラは、イヤホンが所定の位置にあるときにユーザの耳の耳甲介と接触しているハウジング(910)の一部内に配置される。
【0081】
そのようなイヤホン(900)はまた、ステムまたは柄(920)の末端に配置されたロータリスイッチおよび圧力スイッチの形態の制御機構を含み得る。
図9に示されるように、ステムまたは柄は、ロータリスイッチ(960)を含み柄、そこでは、ロータリスイッチに容易にアクセスし、操作され得る。いくつかの実施形態では、ロータリスイッチ(960)は、ステムまたは柄の末端に配置された個別のデバイスである。他の実施形態では、ステムまたは柄の全部または一部を回転させて、ロータリスイッチを作動させ得る。
【0082】
ステムまたは柄(920)はまた、圧力の適用によってトリガーされ得る感圧スイッチ(950)を含み得る。そのような感圧スイッチは、ステムまたは柄(920)の末端に加えられるとともに、ステムまたは柄の長軸に沿ってハウジング(910)に向けられる圧力によって作動されるように指向され得る。そのような実施形態では、ロータリスイッチ(960)は、ロータリスイッチ(950)に向かって移動することを可能にする柔軟なまたはばね式のカップリングに取り付けられ得る。そのような実施形態では、ロータリスイッチ(950)は、その回転面に垂直な方向にロータリスイッチ(960)に圧力を加えることによって作動され得る。他の実施形態では、感圧スイッチ(950)は、例えば、ステムまたは柄につまみグリップ(pinching grip)を使用することによって、ステムまたは柄の長軸に直角に加えられる圧力によって作動するように配置および指向させ得る。そのような実施形態では、ステムまたは柄は、感圧スイッチを作動させるのに十分な圧縮を可能にする柔軟な材料で構成するか、またはそれを含むことができる。
【0083】
感圧スイッチ(950)およびロータリスイッチ(960)の両方は、プロセッサまたはマイクロコントローラ(940)と通信しており、イヤホンの機能を制御するために使用され得る。好ましい実施形態では、感圧スイッチ(950)を使用して、イヤホンをオンモードとオフモードとの間、オンモードとスリープモードとの間、および/またはオン、スリープ、およびオフモードの間で切り替えることができる。その目的のために、マイクロプロセッサは、感圧スイッチから受信した信号のパターン認識を可能にするアルゴリズムを含み得る。例えば、1回の作動がオンモードとスリープモードとの切り替えを示し得る一方、素早い連続した2回の作動がオンモードとオフモードとの切り替えを示し得る。ファイルの選択、マイクを介して受信した音声コマンドの開始、ワイヤレス接続のペアリングとアンペアリングなどの他の機能は、感圧スイッチに適用されるリズムによって同様にコード化され得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、ロータリスイッチ(960)を使用して、イヤホンからの音声出力の音量を調整し、イヤホンを介して早送り再生し、イヤホンを介して再生を巻き戻し、順方向スキップして異なる保存ファイルを再生し、逆方向スキップして異なる保存ファイルを再生し得る。いくつかの実施形態では、ユーザからの命令は、感圧スイッチおよびロータリスイッチからの入力の組み合わせを使用して、プロセッサおよび/またはマイクロコントローラに伝達され得る。実施形態では、ロータリスイッチを回しながらの圧力スイッチを作動させるための圧力の適用は、圧力スイッチの作動がない場合のロータリスイッチの回転とは異なる機能にアクセスし得る。例えば、圧力スイッチを作動させずにロータリスイッチを回転させると、音量制御を提供でき、圧力スイッチを作動させてロータリスイッチを回転させると、ファイルナビゲーション(例えば、ファイルスキップ、早送り、逆再生など)を提供できる。これは、ロータリスイッチが圧力スイッチを組み込んだり、その一部を形成したりする実施形態で便利に実施され得る。
【0085】
本明細書の本発明の概念から逸脱することなく、すでに説明したもの以外のさらに多くの修正が可能であることは当業者には明らかである。したがって、本発明の主題は、添付の特許請求の範囲の意図を除いて制限されるべきではない。さらに、明細書と特許請求の範囲の両方を解釈する際には、すべての用語は、文脈と一致する可能な限り広い方法で解釈されるべきである。特に、「含む(comprise)」および「含む(comprising)」という用語は、非排他的な方法で要素、構成要素、またはステップを指すものとして解釈されるべきであり、参照される要素、構成要素、またはステップが存在するか、利用されるか、または、明示的に参照されていない他の要素、構成要素、またはステップと組み合わされる可能性があることを示す。明細書、特許請求の範囲が、A、B、C・・・およびNからなる群から選択されたものの少なくとも1つに言及している場合、その文言は、AおよびN、またはBおよびNなどではなく、その群から1つの要素のみを必要とするものとして解釈されることを要する。
【手続補正書】
【提出日】2021年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカシステムであって、
スピーカと、
前記スピーカに結合された第1の細長いコイルとを備え、前記第1の細長いコイルは、第1のらせん状巻線および第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線の各々は前記スピーカの入力に直列であり、前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は反対の方向に巻かれている、スピーカシステム。
【請求項2】
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と対称である、請求項1に記載のスピーカシステム。
【請求項3】
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心を共有する、請求項1に記載のスピーカシステム。
【請求項4】
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心軸を共有する、請求項1に記載のスピーカシステム。
【請求項5】
レーザーエミッタに結合される第2の細長いコイルをさらに備え、前記第2の細長いコイルは、反対に巻かれた第3のらせん状巻線および第4のらせん状巻線を備える、請求項1に記載のスピーカシステム。
【請求項6】
前記第2の細長いコイルによって画定される通路を通じて伝わるように指向されたレーザービームを生成するように構成されたレーザーエミッタをさらに備える、請求項5に記載のスピーカシステム。
【請求項7】
出口を備えるハウジングをさらに備え、前記出口が音波および電磁放射に対して透過的であり、前記レーザービームは、前記出口を通じて伝わる前に前記第2の細長いコイルを通じて伝わるように構成されている、請求項6に記載のスピーカシステム。
【請求項8】
前記第3のらせん状巻線は、前記第4のらせん状巻線と中心軸を共有する、請求項5に記載のスピーカシステム。
【請求項9】
スピーカシステムであって、
スピーカと、
ユーザの外耳道にレーザービームを放出するように構成されたレーザーエミッタと、
前記レーザーエミッタに結合された細長いコイルとを備え、前記細長いコイルは、第1のらせん状巻線および別個の第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は、反対の方向に巻かれている、スピーカシステム。
【請求項10】
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は、中心に関して互いに対称である、請求項9に記載のスピーカシステム。
【請求項11】
前記レーザーエミッタは、前記細長いコイルによって画定される通路を通じて伝わるように前記レーザービームを指向するように構成されている、請求項9に記載のスピーカシステム。
【請求項12】
前記スピーカシステムは、イヤホン本体に収納されているとともに、ユーザの耳介の根元の周りに適合するように構成されている、請求項9に記載のスピーカシステム。
【請求項13】
前記スピーカによって放出された音の1または複数の態様を制御するように構成されたタッチ感応静電容量センサを含む静電容量式制御インターフェースをさらに備える、請求項9に記載のスピーカシステム。
【請求項14】
前記静電容量センサは、他の静電容量センサとともに二次元アレイで配置されている、請求項13に記載のスピーカシステム。
【請求項15】
前記静電容量センサは、他の静電容量センサとともにバケツリレー回路として配置されている、請求項13に記載のスピーカシステム。
【請求項16】
ステムと、
前記ステム内または前記ステム上のロータリスイッチと、
前記ステム内または前記ステム上の圧力スイッチと、
前記ロータリスイッチおよび前記圧力スイッチからの信号に応答してプログラム命令を実行するように構成されたプロセッサと、をさらに備える、請求項9に記載のスピーカシステム。
【請求項17】
前記プログラム命令は、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、請求項16に記載のスピーカシステム。
【請求項18】
前記プログラム命令は、スリープ命令を含む、請求項16に記載のスピーカシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
本明細書の本発明の概念から逸脱することなく、すでに説明したもの以外のさらに多くの修正が可能であることは当業者には明らかである。したがって、本発明の主題は、添付の特許請求の範囲の意図を除いて制限されるべきではない。さらに、明細書と特許請求の範囲の両方を解釈する際には、すべての用語は、文脈と一致する可能な限り広い方法で解釈されるべきである。特に、「含む(comprise)」および「含む(comprising)」という用語は、非排他的な方法で要素、構成要素、またはステップを指すものとして解釈されるべきであり、参照される要素、構成要素、またはステップが存在するか、利用されるか、または、明示的に参照されていない他の要素、構成要素、またはステップと組み合わされる可能性があることを示す。明細書、特許請求の範囲が、A、B、C・・・およびNからなる群から選択されたものの少なくとも1つに言及している場合、その文言は、AおよびN、またはBおよびNなどではなく、その群から1つの要素のみを必要とするものとして解釈されることを要する。
(付記)
好ましい実施形態として、上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
[項1]
イヤホンであって、
第1の等圧チャンバ、第2の等圧チャンバ、並びに前記第1および第2の等圧チャンバと連通している音出口を備えるハウジングと、
第1の音波を第1の等圧チャンバに放出するように配置された第1のサウンドドライバと、
第2の音波を第2の等圧チャンバに放出するように配置された第2のサウンドドライバと、
前記ハウジングに結合されたイヤフックとを備え、
前記イヤフックは、ユーザの外耳の一部と係合するようなサイズおよび形状であり、
前記イヤフックは、第3のサウンドドライバを備える、イヤホン。
[項2]
前記第2の等圧チャンバは、第1の部分および第2の部分を備え、前記第1の部分は、前記第2の部分よりも前記第2のサウンドドライバの近くに配置されている、項1に記載のイヤホン。
[項3]
前記ハウジングは、前記第1の部分を前記第2の部分から少なくとも部分的に分離する仕切り部を備える、項2に記載のイヤホン。
[項4]
前記第2の等圧チャンバの前記第1の部分における前記第2の音波は、前記音出口から離れて伝わる、項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項5]
前記第1のサウンドドライバは、中音域周波数範囲および高音域周波数範囲の音波を放出するように構成され、前記第2のサウンドドライバは、低音域周波数範囲の音波を放出するように構成されている、項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項6]
前記第2の等圧チャンバは、前記第1の等圧チャンバより少なくとも4倍大きい、項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項7]
前記第1のサウンドドライバは、磁石を備えない、項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項8]
前記第1のサウンドドライバは、ピエゾ型ドライバである、項1〜3のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項9]
イヤホンであって、
第1の等圧チャンバ、第2の等圧チャンバ、並びに前記第1および第2の等圧チャンバと連通している音出口を備えるハウジングと、
第1の音波を第1の等圧チャンバに放出するように配置された第1のサウンドドライバと、
第2の音波を第2の等圧チャンバに放出するように配置された第2のサウンドドライバと、
前記ハウジングに結合されたイヤフックとを備え、
前記イヤフックは、ユーザの外耳の一部と係合するようなサイズおよび形状であり、
前記イヤフックは、第3の等圧チャンバを備える、イヤホン。
[項10]
前記イヤフックは、第3のサウンドドライバを備え、前記第3のサウンドドライバは、第3の音波を前記第3の等圧チャンバに放出するように配置されている、項9に記載のイヤホン。
[項11]
前記第3の等圧チャンバは、前記出口に連通している、項10に記載のイヤホン。
[項12]
前記第3の等圧チャンバは、前記第2の等圧チャンバに連通している、項10または11に記載のイヤホン。
[項13]
前記ハウジングは、前記第3の等圧チャンバが前記第2の等圧チャンバに結合する開口部を有する円形セクションを備える、項9〜11のいずれか一項に記載のイヤホン。
[項14]
前記円形セクションは、前記第2の等圧チャンバの一部を取り囲んでいる、項13に記載のイヤホン。
[項15]
前記第3の等圧チャンバは、前記開口部を通じて前記第2の等圧チャンバに連通している、項13に記載のイヤホン。
[項16]
スピーカシステムであって、
スピーカと、
前記スピーカに結合された第1の細長いコイルとを備え、前記第1の細長いコイルは、第1のらせん状巻線および第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は互いに対称である、スピーカシステム。
[項17]
前記第2のらせん状巻線は、前記第1のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、項16に記載のスピーカシステム。
[項18]
前記第1のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第2のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、項16または17に記載のスピーカシステム。
[項19]
前記第1の細長いコイルは、前記スピーカの入力と直列である、項16に記載のスピーカシステム。
[項20]
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心を共有する、項16に記載のスピーカシステム。
[項21]
前記第1のらせん状巻線は、前記第2のらせん状巻線と中心軸を共有する、項16に記載のスピーカシステム。
[項22]
ユーザの外耳道にレーザービームを放出するように構成されたレーザーエミッタと、
前記レーザーエミッタに結合された第2の細長いコイルとを更に備え、前記第2の細長いコイルは、第3のらせん状巻線および第4のらせん状巻線を備える、項16に記載のスピーカシステム。
[項23]
前記レーザービームは、前記第2の細長いコイルを通じて伝わる、項22に記載のスピーカシステム。
[項24]
出口を備えるハウジングをさらに備え、前記出口が音波および電磁放射に対して透過的であり、前記レーザービームは、前記出口を通じて伝わる前に前記第2の細長いコイルを通じて伝わる、項22または23に記載のスピーカシステム。
[項25]
前記出口は、前記ハウジングの開口部である、項24に記載のスピーカシステム。
[項26]
前記第4のらせん状巻線は、前記第3のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、項22に記載のスピーカシステム。
[項27]
前記第3のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第4のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、項22に記載のスピーカシステム。
[項28]
前記第2の細長いコイルは、前記レーザーエミッタと直列である、項22に記載のスピーカシステム。
[項29]
前記第3のらせん状巻線は、前記第4のらせん状巻線と中心軸を共有する、項22に記載のスピーカシステム。
[項30]
前記第3のらせん状巻線は、前記第4のらせん状巻線と中心を共有する、項22に記載のスピーカシステム。
[項31]
スピーカシステムであって、
スピーカと、
ユーザの外耳道にレーザービームを放出するように構成されたレーザーエミッタと、
前記レーザーエミッタに結合された細長いコイルとを備え、前記細長いコイルは、第1のらせん状巻線および第2のらせん状巻線を備え、
前記第1のらせん状巻線および前記第2のらせん状巻線は、中心に関して互いに対称である、スピーカシステム。
[項32]
前記細長いコイルは、前記レーザーエミッタと直列である、項31に記載のスピーカシステム。
[項33]
前記第2のらせん状巻線は、前記第1のらせん状巻線とは反対の方向に巻かれている、項31または32に記載のスピーカシステム。
[項34]
前記第1のらせん状巻線は時計回り方向に巻かれ、前記第2のらせん状巻線は反時計回り方向に巻かれている、項31または32に記載のスピーカシステム。
[項35]
前記スピーカシステムがイヤホンである、項31または32に記載のスピーカシステム。
[項36]
イヤホンのオーディオ品質を向上させるための方法であって、
ユーザから音声通信を受信することと、
前記ユーザからの音声通信を記録することと、
前記音声通信を分析して前記ユーザの音声の周波数分布を決定することと、
前記周波数分布に基づき周波数範囲内の聴覚喪失を決定して、ユーザ特有のオーディオプロファイルを作成することと、
前記ユーザ特有のオーディオプロファイルに関連付けられたユーザのためにユーザ特有のオーディオ構成を作成することと、を備える方法。
[項37]
前記周波数範囲内のスピーカ出力を増大させる、または前記周波数範囲を異なる周波数範囲に再分配することにより、前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用して、保存されたオーディオファイルを修正し、第1のユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成することを含む、項36に記載の方法。
[項38]
前記ユーザから第2の音声通信を受信することと、
前記ユーザからの前記第2の音声通信を記録することと、
高速フーリエ変換分析およびフラクタル分析の少なくとも一方を使用して、前記第2の音声通信を第2の音声データに変換することと、
前記ユーザに関連付けられた更新された音声特徴を決定して、前記ユーザ特有のオーディオプロファイルの更新を作成することと、をさらに備える、項36または37に記載の方法。
[項39]
前記更新に基づいて前記ユーザ特有のオーディオ構成を更新して、更新されたユーザ特有のオーディオプロファイルを生成することをさらに備える、項38に記載の方法。
[項40]
前記更新されたユーザ特有のオーディオプロファイルを使用して、保存されたオーディオファイルを修正し、第2のユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成することを含む、項39に記載の方法。
[項41]
パーソナルオーディオシステムであって、
マイクおよびスピーカを備えたイヤホンであって、前記マイクがユーザからの声帯音を受信するように配置されている、イヤホンと、
前記マイクに通信可能に結合された第1のオーディオプロセッサであって、前記マイクから受信した音声データに対してフーリエ変換分析およびフラクタル分析の少なくとも一方を実行して、前記ユーザの音声の周波数分布を決定し、前記周波数分布に基づき周波数範囲内の聴覚喪失を決定することによりユーザ特有のオーディオプロファイルを生成するための保存された命令を備える、第1のオーディオプロセッサと、
前記第1のオーディオプロセッサに通信可能に結合されるとともに前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを備える、第1のデータベースと、
前記ユーザ特有のオーディオプロファイルを使用してオーディオファイルを修正しユーザカスタマイズされたオーディオファイルを生成し、前記周波数範囲内のスピーカ出力を増大させる、または前記周波数範囲を異なる周波数範囲に再分配するための保存された命令を通信可能に備える、第2のオーディオプロセッサとを備え、
前記第2のオーディオプロセッサは、前記スピーカに通信可能に結合されている、パーソナルオーディオシステム。
[項42]
前記イヤホンは、前記第1のオーディオプロセッサを備える、項41に記載のシステム。
[項43]
前記第2のオーディオプロセッサは、前記イヤホンとは異なるオーディオプレーヤに配置され、前記オーディオプレーヤは、前記イヤホンと電子通信している、項41または42に記載のシステム。
[項44]
前記オーディオプレーヤは第2のデータベースを備え、前記第2のデータベースは前記オーディオファイルを備える、項43に記載のシステム。
[項45]
イヤホン用の静電容量式制御インターフェースであって、
イヤホンステムと、
互いに電子的に結合された複数のタッチ感応静電容量センサを備えた静電容量センサアレイであって、前記イヤホンステムに結合されているとともに前記イヤホンの1つまたは複数の機能を制御できるように構成されている、静電容量センサアレイと、
前記静電容量センサに通信可能に結合されたプロセッサまたはマイクロコントローラであって、前記静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備える、静電容量式制御インターフェース。
[項46]
前記アレイは、一次元アレイである、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項47]
前記アレイは、二次元アレイである、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項48]
前記複数のコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置されている、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項49]
前記アレイは、第1のコンデンサ要素および第2のコンデンサ要素を備え、前記第1のコンデンサ要素および前記第2のコンデンサ要素は、寸法および構成の少なくとも一方が異なる、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項50]
前記プロセッサは、光源に通信可能に結合されている、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項51]
前記1つまたは複数のプログラム命令は、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、項45に記載の静電容量式制御インターフェース。
[項52]
イヤホンであって、
本体および前記本体から延びるステムを備えるシェルと、
互いに電子的に結合された複数のタッチ感応静電容量センサを備えた静電容量センサアレイであって、前記ステムに結合されている、静電容量センサアレイと、
前記静電容量センサに通信可能に結合されたプロセッサまたはマイクロコントローラであって、前記静電容量センサからのデータに応答して実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備える、プロセッサまたはマイクロコントローラと、を備えるイヤホン。
[項53]
前記アレイは、一次元アレイである、項52に記載のイヤホン。
[項54]
前記アレイは、二次元アレイである、項52に記載のイヤホン。
[項55]
前記複数のコンデンサ要素は、バケツリレー回路として配置されている、項52に記載のイヤホン。
[項56]
前記アレイは、第1のコンデンサ要素および第2のコンデンサ要素を備え、前記第1のコンデンサ要素および前記第2のコンデンサ要素は、寸法および構成の少なくとも一方が異なる、項52に記載のイヤホン。
[項57]
前記プロセッサは、光源に通信可能に結合されている、項52に記載のイヤホン。
[項58]
前記1つまたは複数のプログラム命令は、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、項52に記載のイヤホン。
[項59]
イヤホン用の制御インターフェースであって、
ステムおよびプロセッサを備えるイヤホンと、
前記ステムに結合されるとともに前記プロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチと、
前記プロセッサに電子的に結合された圧力スイッチと、を備え、
前記プロセッサは、前記ロータリスイッチおよび前記圧力スイッチの少なくとも一方からの電気信号に応答して1つまたは複数のプログラム命令を実行するように構成されており、
前記プロセッサは、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴う前記ロータリスイッチの回転時に、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴わない前記ロータリスイッチの回転時とは異なる制御機能を実行する、制御インターフェース。
[項60]
前記圧力スイッチは、前記ステム上または前記ステム内に配置されている、項59に記載の制御インターフェース。
[項61]
前記ステムは、前記圧力スイッチとして機能する感圧部分を備える、項59または60に記載の制御インターフェース。
[項62]
前記ロータリ接触スイッチは、前記圧力スイッチを備える、項59に記載の制御インターフェース。
[項63]
前記1つまたは複数のプログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、項59に記載の制御インターフェース。
[項64]
前記プロセッサが前記圧力スイッチから受信した信号は、電源オン命令、電源オフ命令、およびスリープ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、項59に記載の制御インターフェース。
[項65]
前記プロセッサが前記ロータリスイッチから受信した信号は、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、項59に記載の制御インターフェース。
[項66]
イヤホンであって、
ステムを備えるとともにプロセッサを収納するハウジングと、
前記プロセッサに電子的に結合された圧力スイッチと、
前記ステムに結合されるとともに前記プロセッサに電子的に結合されたロータリスイッチと、を備え、
前記プロセッサは、イヤホンの機能を制御するために実行可能な1つまたは複数のプログラム命令を備え、
前記プロセッサは、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴う前記ロータリスイッチの回転時に、前記圧力スイッチを作動させるための圧力の適用を伴わない前記ロータリスイッチの回転時とは異なる制御機能を実行する、イヤホン。
[項67]
前記圧力スイッチは、前記ステム上または前記ステム内に配置されている、項66に記載のイヤホン。
[項68]
前記ステムは、前記圧力スイッチとして機能する感圧部分を備える、項66または67に記載のイヤホン。
[項69]
前記ロータリ接触スイッチは、前記圧力スイッチを備える、項66に記載のイヤホン。
[項70]
前記1つまたは複数のプログラム命令は、電源オン命令、電源オフ命令、スリープ命令、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択される、項66に記載のイヤホン。
[項71]
前記プロセッサが前記圧力スイッチから受信した信号は、電源オン命令、電源オフ命令、およびスリープ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、項66に記載のイヤホン。
[項72]
前記プロセッサが前記ロータリスイッチから受信した信号は、音量調節命令、早送り命令、巻き戻し命令、順方向スキップ命令、および逆方向スキップ命令からなる群から選択されたプログラム命令を作動させる、項66に記載のイヤホン。
【国際調査報告】