特表2021-535785(P2021-535785A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-535785拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-535785(P2021-535785A)
(43)【公表日】2021年12月23日
(54)【発明の名称】拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/164 20060101AFI20211126BHJP
   A47L 11/283 20060101ALI20211126BHJP
【FI】
   A47L11/164
   A47L11/283
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2021-510811(P2021-510811)
(86)(22)【出願日】2019年8月20日
(85)【翻訳文提出日】2021年2月26日
(86)【国際出願番号】CN2019101589
(87)【国際公開番号】WO2020042969
(87)【国際公開日】20200305
(31)【優先権主張番号】201810987148.7
(32)【優先日】2018年8月28日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518454852
【氏名又は名称】云鯨智能科技(東莞)有限公司
【氏名又は名称原語表記】YUNJING INTELLIGENCE TECHNOLOGY (DONGGUAN) CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】張 峻彬
(72)【発明者】
【氏名】林 偉勁
(57)【要約】
本願は拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法に関する。当該拭き部材は第一モップと第二モップを含み、第一モップは第一回転中心を有し、第二モップは第二回転中心を有し、第一回転中心と第二回転中心との距離が回転中心距離になる。第一モップと第二モップの回転時に、その中の一つのモップの短径縁部がもう一つのモップの長径縁部に対応し、第一回転中心と第二回転中心との連結線において、その中の一つのモップの短径縁部ともう一つのモップの対応する長径縁部との間に、第一モップと第二モップ間の隙間が形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除ロボットに用いられて、床を拭いたり清掃したりするための拭き部材であって、第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部と第一短径縁部とが互いに接続されている点は第一端点であり、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第一端点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部と第二短径縁部とが互いに接続されている点は第二端点であり、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第二端点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと前記第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする拭き部材。
【請求項2】
前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0であり、前記第一モップと第二モップとがちょうど接触または押されて干渉されるか、或いは、
前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0より大きく、前記第一モップと第二モップとが離間している、
ことを特徴とする請求項1に記載の拭き部材。
【請求項3】
前記第一モップと前記第二モップの側辺輪郭線の形状が同一であり、
前記第一モップは同じ複数本の前記第一長径縁部及び同じ複数本の前記第一短径縁部を含み、複数本の前記第一長径縁部と複数本の前記第一短径縁部とが交互に接続され、前記第一長径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第一短径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなり、
前記第二モップは同じ複数本の前記第二長径縁部及び同じ複数本の前記第二短径縁部を含み、複数本の前記第二長径縁部と複数本の前記第二短径縁部とが交互に接続され、前記第二長径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第二短径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の拭き部材。
【請求項4】
前記第一長径縁部は前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第一短径縁部は直線縁部であり或いは前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、
前記第二長径縁部は前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第二短径縁部は直線縁部であり或いは前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部である、
ことを特徴とする請求項3に記載の拭き部材。
【請求項5】
前記第一長径縁部は前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第一短径縁部は直線縁部或いは前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、
前記第二長径縁部は前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第二短径縁部は直線縁部であり或いは前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部である、
ことを特徴とする請求項1に記載の拭き部材。
【請求項6】
第一回転盤、第二回転盤及び拭き部材とを含む拭き装置であって、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とが離間して設置され、前記拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部と第一短径縁部とが互いに接続されている点は第一端点であり、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第一端点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部と第二短径縁部とが互いに接続されている点は第二端点であり、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第二端点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されており、
前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、前記第一回転盤の回転軸線は前記第一回転中心を通り、前記第二回転盤の回転軸線は前記第二回転中心を通る、
ことを特徴とする拭き装置。
【請求項7】
前記第一回転盤の側辺輪郭線と前記第一モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、前記第一回転盤の側辺輪郭線は前記第一モップの側辺輪郭線内にあり、
前記第二回転盤の側辺輪郭線と前記第二モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、前記第二回転盤の側辺輪郭線は前記第二モップの側辺輪郭線内にある、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項8】
前記第一回転盤の側辺輪郭線と前記第一モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、或いは前記第一回転盤の側辺輪郭線は前記第一モップの側辺輪郭線内にあり、
前記第二回転盤の側辺輪郭線と前記第二モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、或いは前記第二回転盤の側辺輪郭線は前記第二モップの側辺輪郭線内にある、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項9】
前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0であり、前記第一モップと第二モップとがちょうど接触または押されて干渉されるか、或いは、
前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0より大きく、前記第一モップと第二モップとが離間している、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項10】
前記第一モップと前記第二モップの側辺輪郭線の形状が同一であり、
前記第一モップは同じ複数本の前記第一長径縁部及び同じ複数本の前記第一短径縁部を含み、複数本の前記第一長径縁部と複数本の前記第一短径縁部とが交互に接続され、前記第一長径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第一短径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなり、
前記第二モップは同じ複数本の前記第二長径縁部及び同じ複数本の前記第二短径縁部を含み、複数本の前記第二長径縁部と複数本の前記第二短径縁部とが交互に接続され、前記第二長径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第二短径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項11】
前記第一長径縁部は前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第一短径縁部は直線縁部或いは前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、
前記第二長径縁部は前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第二短径縁部は直線縁部であり或いは前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部である、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項12】
前記第一モップの底面と第二モップの底面とが面一になっている、
ことを特徴とする請求項6に記載の拭き装置。
【請求項13】
拭き駆動機構及び拭き装置を含む掃除ロボットであって、前記拭き装置は第一回転盤、第二回転盤及び拭き部材とを含み、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とが離間して設置され、前記拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部と第一短径縁部とが互いに接続されている点は第一端点であり、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第一端点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部と第二短径縁部とが互いに接続されている点は第二端点であり、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第二端点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されており、
前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、前記第一回転盤の回転軸線は前記第一回転中心を通り、前記第二回転盤の回転軸線は前記第二回転中心を通り、
前記拭き駆動機構による駆動の下で、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転でき、前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転できる、
ことを特徴とする掃除ロボット。
【請求項14】
前記第一回転盤の側辺輪郭線と前記第一モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、前記第一回転盤の側辺輪郭線は前記第一モップの側辺輪郭線内にあり、
前記第二回転盤の側辺輪郭線と前記第二モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、前記第二回転盤の側辺輪郭線は前記第二モップの側辺輪郭線内にある、
ことを特徴とする請求項13に記載の掃除ロボット。
【請求項15】
前記拭き駆動装置は第一出力軸及び第二出力軸を含み、前記第一出力軸の下端は前記第一回転盤の回転中心位置に接続され、前記第二出力軸の下端は前記第二回転盤の回転中心位置に接続され、前記第一出力軸の軸心は前記第一回転盤の回転軸線と重なり合って、前記第二出力軸の軸心は前記第二回転盤の回転軸線と重なり合っている、
ことを特徴とする請求項13に記載の掃除ロボット。
【請求項16】
前記拭き駆動機構はさらにウォームモータ、前記第一出力軸と駆動するように接続されている第一ウォームホイール及び前記第二出力軸と駆動するように接続されている第二ウォームホイールとを含み、前記ウォームモータはトルクを出力するためのものであり、前記第一ウォームホイール及び第二ウォームホイールは何れも前記ウォームモータと噛み合って、前記第一出力軸及び第二出力軸にトルクを伝達する、
ことを特徴とする請求項15に記載の掃除ロボット。
【請求項17】
前記第一回転盤上には、前記第一出力軸の形状に合わせた第一軸スリーブが設置されており、前記第一出力軸は取り外し可能に前記第一軸スリーブ内に挿接され、前記第一出力軸の外周面と前記第一軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの相対的回転を制限し、
前記第二回転盤上には、前記第二出力軸の形状に合わせた第二軸スリーブが設置されており、前記第二出力軸は取り外し可能に前記第二軸スリーブ内に挿接され、前記第二出力軸の外周面と前記第二軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの相対的回転を制限し、
前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとは複数の第一挿接位置を有することにより、前記第一回転盤及び第一モップが掃除ロボットのベースに対して複数の第一取付位置を有するようにして、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとは複数の第二挿接位置を有することにより、前記第二回転盤及び第二モップが掃除ロボットのベースに対して複数の第二取付位置を有するようにして、これにより、前記第一モップ及び第二モップを目標相対取付位置に位置させ、前記第一モップ及び第二モップが目標相対取付位置に位置する場合、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする請求項15に記載の掃除ロボット。
【請求項18】
前記第一モップが前記第一回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第二モップが前記第二回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの間に複数の第一挿接位置が存在し、隣り合う第一挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、
前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの間に複数の第二挿接位置が存在し、隣り合う第二挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、ただし、Nは正の整数である、
ことを特徴とする請求項17に記載の掃除ロボット。
【請求項19】
請求項13に記載の掃除ロボットに用いられる掃除ロボットの制御方法であって、
前記拭き駆動機構により、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動して、且つ前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動するステップを含み、
前記拭き駆動機構により前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転を駆動する場合、前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転方向が反対であり、且つ前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転速度が同じように制御し、回転の過程において、前記第一モップと前記第二モップとの間の隙間は常に長径縁部と短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする掃除ロボットの制御方法。
【請求項20】
「前記拭き駆動機構により前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転を駆動する場合」のステップの前に、さらに、
前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの間に複数の第一挿接位置が存在し、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの間に複数の第二挿接位置が存在し、前記第一モップを一つの第一挿接位置に取り付け、前記第二モップを一つの第二挿接位置に取り付けて、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されているステップを含む、
ことを特徴とする請求項19に記載の掃除ロボットの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本願は2018年8月28日に提出された、出願番号201810987148.7、発明名称「拭き部材、拭き装置及び掃除ロボット」である中国特許出願の優先権を主張し、その全文を参考としてここに援用する。
本願は掃除機器の技術分野に関し、特に拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ここで述べるものは本願に関連する背景情報を提供するだけであって、必然的に先行技術を構成するものではない。
【0003】
掃除分野の発展に伴い、現在では、より多くの各種の掃除機器が登場し、その中でも、多くの掃除機器は円形の二つの回転盤の構造を採用して掃除する。即ち、二つのモップを回転させることで掃除する。しかしながら、加工上の誤差により、二つのモップ間では、縁部が接して且つ間に隙間を残さないようにすることは不可能である。モップが比較的小さいと、二つのモップ間には通常隙間が残され、モップが比較的大きいと、二つのモップが通常互いに押し合って変形し、二つのモップの間に隙間を形成してしまう。上記隙間により、従来の掃除機器による掃除時に、掃除エリア内の全てのほこりや汚れを一度に取り除くことが不可能であるので、多くの掃除機器では、掃除エリアに対して複数回の掃除を行わないと、掃除エリア内の全てのほこりや汚れをきれいに取り除くことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来の掃除機器により、掃除エリア内の全てのほこりや汚れを一度に取り除けない技術問題に対して、拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、一方では、本願の実施例が提案する拭き部材は掃除ロボットに用いられて、床を拭いたり清掃したりするためのものである。当該拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部と第一短径縁部とが互いに接続されている点は第一端点であり、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第一端点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部と第二短径縁部とが互いに接続されている点は第二端点であり、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、前記第二端点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しく、
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている。
【0006】
一方では、本願の実施例は、第一回転盤、第二回転盤及び上記の拭き部材とを含む拭き装置を提案し、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とが離間して設置され、前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、前記第一回転盤の回転軸線は前記第一回転中心を通り、前記第二回転盤の回転軸線は前記第二回転中心を通る。
【0007】
更に、本願の実施例は拭き駆動機構及び上記の拭き装置を含む掃除ロボットを提案する。前記拭き駆動機構の駆動により、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転すでき、前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転できる。
【0008】
更に、本願の実施例は、掃除ロボットに用いられる掃除ロボットの制御方法を提案する。前記掃除ロボットの制御方法は、前記拭き駆動機構により、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動して、且つ前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動するステップを含み、前記拭き駆動機構により前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転を駆動する場合、前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転方向が反対であり、且つ前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転速度が同じように制御し、回転の過程において、前記第一モップと前記第二モップとの間の隙間は常に長径縁部と短径縁部との間に形成されている。
【0009】
本願の実施例が提案する拭き部材、拭き装置、掃除ロボット及び掃除ロボットの制御方法によれば、前記第一モップは一つの第一端点を通して接続されている第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さい。前記第一端点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しい。前記第二モップは一つの第二端点を通して接続されている第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さい。前記第二端点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分に等しい。こうして、第一モップと第二モップの回転時に、その中の一つのモップの短径縁部がもう一つのモップの長径縁部に対応し、第一回転中心と第二回転中心との連結線において、その中の一つのモップの短径縁部ともう一つのモップの対応する長径縁部との間に、第一モップと第二モップ間の隙間が形成されている。第一モップ及び第二モップの回転時に当該隙間が絶え間なく左右に変化するので、例え第一モップ及び第二モップに加工上の誤差が存在するとしても、第一モップと第二モップの回転動作時に、第一モップと第二モップとの間の隙間位置をカバーできる。こうして、本実施例のモップは回転動作により、従来の二つの丸いモップによる作動時にできる中間の掃除されない隙間エリアをカバーして、掃除機器の掃除効率を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本願の第一実施例が提案する拭き部材の模式図(準三角形)である。
図2】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0より大きい場合の模式図である(前記第一回転中心と第二回転中心との連結線が第一短径縁部上の前記第一回転中心に最も近い一つの点及び第二長径縁部上の前記第二回転中心から最も遠い一つの点を通る)。
図3】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0より大きい場合の模式図である(前記第一回転中心と第二回転中心との連結線が第一端点及び第二端点を通る)。
図4】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0より大きい場合の模式図である(前記第一回転中心と第二回転中心との連結線が第二短径縁部上の前記第二回転中心に最も近い一つの点及び第一長径縁部上の前記第一回転中心から最も遠い一つの点を通る)。
図5】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップの回転時の両者間の隙間輪郭線図である。
図6】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップの回転時、第一モップが一つの第一挿接位置、第二モップが一つの第二挿接位置に回転した場合の模式図である。
図7】本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップとの間の隙間幅が0であり、且つ前記第一モップと第二モップとが押されて干渉された場合の模式図である(前記第一回転中心と第二回転中心との連結線が第一短径縁部の前記第一回転中心に最も近い一つの点及び第二長径縁部上の前記第二回転中心から最も遠い一つの点を通る)。
図8】本願の第一実施例が提案する拭き部材の基地におけるセルフクリーニングの原理図である。
図9】本願の第二実施例が提案する拭き部材の模式図(準四角形)である。
図10】本願の第三実施例が提案する拭き部材の模式図(準楕円形)である。
図11】本願の第五実施例が提案する掃除ロボットの拭き駆動機構の模式図である。
図12】本願の第五実施例が提案する掃除ロボットの拭き駆動機構の第一出力軸及び第二出力軸の模式図である。
図13】本願の第五実施例が提案する掃除ロボットの拭き装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願が解決する技術的問題、技術案及び有益効果をより明らかにするために、以下では、添付図面及び実施例を組み合わせて本願をさらに詳しく説明する。ここで説明する具体的な実施例は本願を解釈するためだけに使われるのであって、本願を限定するために使われるのではないことは、理解しておくべきである。
【0012】
<第一実施例>
図1から図8を参照し、本願の第一実施例が提案する拭き部材は掃除ロボットに用いられて、床を拭いたり清掃したりするためのものである。当該拭き部材は第一モップ1aと第二モップ2aを含み、第一モップ1aは第一回転中心O1を有し、第二モップ2aは第二回転中心O2を有し、第一回転中心O1と第二回転中心O2との距離が回転中心距離になる。回転中心距離は第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線Lの長さである。以下では、第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線を単に回転中心連結線Lと呼ぶ。
【0013】
第一実施例において、第一モップ1a及び第二モップ2aは概ね準三角形を呈する。
【0014】
図1に示すように、第一モップ1aは一つの第一端点を通して接続されている第一長径縁部101aと第一短径縁部102aを含み、第一長径縁部101a上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第一短径縁部102a上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第一端点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分に等しい。
【0015】
第二モップ2aは一つの第二端点を通して接続されている第二長径縁部201aと第二短径縁部202aを含み、第二長径縁部201a上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第二短径縁部202a上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第二端点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分に等しい。
【0016】
図2から図4に示すように、第一モップ1aと第二モップ2aの回転時に、回転中心連結線Lにおいて、第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙間は第一長径縁部101aと第二短径縁部202aとの間に形成されているか、或いは、第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙間は第二長径縁部201aと第一短径縁部102aとの間に形成されている。
【0017】
図2から図4は第一モップ1aと第二モップ2a間の隙間幅が0より大きい場合の三つの異なる角度の隙間の模式図である。第一モップ1aと第二モップ2aとの隙間が0より大きいのは、通常、加工誤差によるものである。図2から図4からわかるように、ある瞬間に、三つの異なる角度の隙間のいずれにおいても未掃除エリアができる。未掃除エリアは即ちモップで掃除できなかったエリアであり、当該未掃除エリアは隙間によるものである。図2は回転中心連結線Lが第一短径縁部102a上の第一回転中心O1に最も近い一つの点及び第二長径縁部201a上の第二回転中心O2から最も遠い一つの点を通った状態図である。図3は回転中心連結線Lが第一端点及び第二端点を通った状態図である。図4は回転中心連結線Lが第二短径縁部202a上の第二回転中心O2に最も近い一つの点及び第一長径縁部101a上の第一回転中心O1から最も遠い一つの点を通る状態図である。図2図3及び図4に示す三つの状態において、第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙をそれぞれX1、X2及びX3で図示する。
【0018】
図1に示すように、第一モップ1aと第二モップ2aの側辺輪郭線の形状が同一である。第一モップ1aは同じ複数本(ここでは3本)の第一長径縁部101a及び同じ複数本(ここでは3本)の第一短径縁部102aを含み、複数本の第一長径縁部101aと複数本の第一短径縁部102aとが交互に接続され、第一長径縁部101a上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第一短径縁部102a上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第一長径縁部101aと第一短径縁部102aとの交点であり、即ち上記の第一端点である。複数本の第一長径縁部101aと複数本の第一短径縁部102aとが交互に接続された場合、各第一長径縁部101aの両端はそれぞれ第一端点であり、各第一短径縁部102aの両端はそれぞれ第一端点である。
【0019】
第二モップ2aは同じ複数本(ここでは3本)の第二長径縁部201a及び同じ複数本の第二短径縁部202aを含み、複数本の第二長径縁部201aと複数本の第二短径縁部202aとが交互に接続され、第二長径縁部201a上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第二短径縁部202a上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第二長径縁部201aと第二短径縁部202aとの交点であり、即ち上記の第二端点である。複数本の第二長径縁部201aと複数本の第二短径縁部202aとが交互に接続された場合、各第二長径縁部201aの両端はそれぞれ第二端点であり、各第二短径縁部202aの両端はそれぞれ第二端点である。
【0020】
これにより、第一長径縁部101a上の第一回転中心O1から最も遠い一つの点は第一長径縁部101aの中点であり、第二長径縁部201a上の第二回転中心O2から最も遠い一つの点は第二長径縁部201aの中点であり、第一短径縁部102a上の第一回転中心O1に最も近い一つの点は第一短径縁部102aの中点であり、第二短径縁部202a上の第二回転中心O2に最も近い一つの点は第二短径縁部202aの中点である。
【0021】
図5は第一モップ1aと第二モップ2aの回転時の両者間の隙間輪郭線図であり、図におけるLKは隙間輪郭線図を示す。これによりわかるように、図2の隙間X1は図3及び図4に示す状態のいずれにおいても、第一モップ1aと第二モップ2aにより覆われる。同様に、図3の隙間X2は図2及び図4に示す状態のいずれにおいても、第一モップ1aと第二モップ2aにより覆われる。同様に、図4の隙間X3は図2及び図3に示す状態のいずれにおいても、第一モップ1aと第二モップ2aにより覆われる。掃除ロボットによる掃除時、第一モップ1aと第二モップ2aの回転速度が比較的高く、通常一秒間に数回転から数十回転になるので、掃除ロボットによりエリアを掃除する時、極短い時間で中間にあって掃除できなかったエリアをカバーでき、掃除ロボットの掃除効率を向上させる。
【0022】
また、図5からわかるように、第一モップ1aと第二モップ2aの回転過程において、第一モップ1aと第二モップ2aとの間に形成された隙間の位置は常に変化している。これにより、前にできた隙間は極短い時間内で、後から回転してきた第一モップ1aの第一長径縁部101a或いは第二モップ2aの第二長径縁部201aによりカバーされる。
【0023】
図7は本願の第一実施例が提案する拭き部材の第一モップと第二モップとの隙間幅が0であり且つ第一モップ1aと第二モップ2aとが押されて干渉された模式図である。第一モップ1aと第二モップ2aとの隙間が0であり且つ押されて干渉されるのは、通常、加工誤差によるものである。このため、加工誤差によって寸法が大きすぎる第一モップ1aと第二モップ2aとの動作時にも、中間にあって掃除できなかったエリアを一度に掃除することが可能になる。それに、図8に示すように、加工寸法が大きすぎる第一モップ1aと第二モップ2aはさらに、掃除ロボットが基地3でモップのセルフクリーニングを行う時、第一モップ1aと第二モップ2aとの相互干渉により第一モップ1aと第二モップ2aの側辺をセルフクリーニングを行う機能を有しても良い。図6から図8において、GSで干渉エリアを示している。図7に示すように、基地3には、モップの掃除効果を強化するように、掃除リブ301が設置されている。
【0024】
通常の場合では、側辺を掃除するのに、モップの長径縁部と短径縁部に対して機構を設計して、モップをこすることでモップ側辺の掃除を実現することが必要である。しかしながら、モップの回転速度が比較的高く、長径縁部と短径縁部の長さの差が比較的大きいので、機構にとって、一定の変形量と一定の擦りに対する抵抗性が求められ、機構はコストが高すぎるか或いは寿命が短くなる傾向にある。
【0025】
本願の実施例において、第一モップ1aと第二モップ2aの回転速度は同じであり、両者の接触点から回転中心までの距離は同じではない。例えば、一つのモップの長径縁部ともう一つのモップの短径縁部とが接触している。この場合、それらの接触する時に生じた線速度が異なり、速度の差を形成しているので、掃除効果の向上に寄与する。よって、第一モップ1aと第二モップ2aとの間の押し合いや干渉を利用して側辺のセルフクリーニングを行うのは、比較合理的な掃除方式である。
【0026】
こうして、第一モップ及び第二モップが基地でセルフクリーニングを行う際、設計された第一モップ及び第二モップの寸法が大きすぎると、それらが同じ回転速度で動作する場合、干渉するエリアができる。例えば、一つのモップの長径縁部ともう一つのモップの短径縁部とが押されて干渉する。それらの接触する時に生じた線速度が異なり、速度の差を形成していることにより、モップ側辺のセルフクリーニングの効果を実現する。
【0027】
いくつかの他の具体的な実現態様において、仮に第一モップ1aと第二モップ2aがちょうど誤差のないように設計されていれば、第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙間幅は0であり、第一モップ1aと第二モップ2aとがちょうど接触している。
【0028】
第一実施例において、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とが面一になっている。
【0029】
いくつかの例示において、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とが面一になっているとは、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とが永久に面一になっていることを指す。即ち、いずれの動作状態においても、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面が常に面一に保たれている。
【0030】
いくつかの他の例示において、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とが面一になっているとは、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とが一時に面一になっていることを指す。即ち、いくつかの動作状態において、第一モップ1aの底面と第二モップ2aに相対的偏向が生じなかった場合、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とがに面一になり、第一モップ1aの底面と第二モップ2aに相対的偏向が生じた場合、第一モップ1aの底面と第二モップ2aの底面とに面一ではない状態になってもよい。
【0031】
第一実施例において、第一長径縁部101aは第一回転中心O1から外へと凸出する弧形縁部であり、第一短径縁部102aは直線縁部である。第二長径縁部201aは第二回転中心O2から外へと凸出する弧形縁部であり、第二短径縁部202aは直線縁部である。
【0032】
しかしながら、第一実施例のいくつかの代替実施例において、第一短径縁部102aも第一回転中心O1から外へと凸出する弧形縁部とすることができる。同様に、第二短径縁部202aも第二回転中心O2から外へと凸出する弧形縁部とすることができる。
【0033】
第一実施例は第一モップ1a及び第二モップ2aが概ね準三角形を呈する場合を例として説明したが、本願実施例の第一モップと第二モップの側辺輪郭線は他の具体的な形状としてもよいことは、理解できるであろう。本願実施例では、第一モップと第二モップの側辺輪郭線形状については具体的限定せず、例えば、第一モップと第二モップの側辺輪郭線形状は第二実施例、或いは第三実施例に示す形状としてもよい。
【0034】
<第二実施例>
図9を参照し、本願の第二実施例が提案する拭き部材は第一モップ1bと第二モップ2bを含み、第一モップ1bは第一回転中心O1を有し、第二モップ2bは第二回転中心O2を有し、第一回転中心O1と第二回転中心O2との距離が回転中心距離になる。回転中心距離は第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線Lの長さである。以下では、第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線を単に回転中心連結線Lと呼ぶ。
【0035】
第二実施例において、第一モップ1b及び第二モップ2bは概ね準四角形を呈する。
【0036】
図9に示すように、第一モップ1bは一つの第一端点を通して接続されている第一長径縁部101bと第一短径縁部102bを含み、第一長径縁部101b上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第一短径縁部102b上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第一端点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分に等しい。第二モップ2bは一つの第二端点を通して接続されている第二長径縁部201bと第二短径縁部202bを含み、第二長径縁部201b上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第二短径縁部202b上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第二端点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分に等しい。
【0037】
第一モップ1bと第二モップ2bの回転時に、回転中心連結線Lにおいて、第一モップ1bと第二モップ2bとの間の隙間は第一長径縁部101bと第二短径縁部202bとの間に形成されているか、或いは、第一モップ1bと第二モップ2bとの間の隙間は第二長径縁部201bと第一短径縁部102bとの間に形成されている。
【0038】
図9に示すように、第一モップ1bと第二モップ2bの側辺輪郭線の形状が同一である。第一モップ1bは同じ複数本(ここでは4本)の第一長径縁部101b及び複数本(ここでは4本)の第一短径縁部102bを含み、複数本の第一長径縁部101bと複数本の第一短径縁部102bとが交互に接続され、第一長径縁部101b上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第一短径縁部102b上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第一長径縁部101bと第一短径縁部102bとの交点である。
【0039】
第二モップ2bは同じ複数本(ここでは4本)の第二長径縁部201b及び同じ複数本の第二短径縁部202bを含み、複数本の第二長径縁部201bと複数本の第二短径縁部202bとが交互に接続され、第二長径縁部201b上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第二短径縁部202a上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第二長径縁部201bと第二短径縁部202bとの交点である。
【0040】
第二実施例の拭き部材は第一実施例の拭き部材と同様の機能を有する。第二実施例の拭き部材の具体的な実現方法については、第一実施例における関連説明を対応して参照できる。そして、第二実施例の拭き部材の他の説明されていない部分については、第一実施例の拭き部材の具体的な説明を参照できる。
【0041】
<第三実施例>
図10を参照し、本願の第三実施例が提案する拭き部材は第一モップ1cと第二モップ2cを含み、第一モップ1cは第一回転中心O1を有し、第二モップ2cは第二回転中心O2を有し、第一回転中心O1と第二回転中心O2との距離が回転中心距離になる。回転中心距離は第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線Lの長さである。以下では、第一回転中心O1と第二回転中心O2との連結線を単に回転中心連結線Lと呼ぶ。
【0042】
第三実施例において、第一モップ1c及び第二モップ2cは概ね準四角形を呈する。
【0043】
図10に示すように、第一モップ1cは一つの第一端点を通して接続されている第一長径縁部101cと第一短径縁部102cを含み、第一長径縁部101c上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第一短径縁部102c上の任意の一つの点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第一端点から第一回転中心O1までの距離は回転中心距離の半分に等しい。第二モップ2cは一つの第二端点を通して接続されている第二長径縁部201cと第二短径縁部202cを含み、第二長径縁部201c上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より大きく、第二短径縁部202c上の任意の一つの点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分より小さい。第二端点から第二回転中心O2までの距離は回転中心距離の半分に等しい。
【0044】
第一モップ1cと第二モップ2cの回転時に、回転中心連結線Lにおいて、第一モップ1cと第二モップ2cとの間の隙間は第一長径縁部101cと第二短径縁部202cとの間に形成されているか、或いは、第一モップ1cと第二モップ2cとの間の隙間は第二長径縁部201cと第一短径縁部102cとの間に形成されている。
【0045】
図10に示すように、第一モップ1cと第二モップ2cの側辺輪郭線の形状が同一である。第一モップ1cは同じ複数本(ここでは2本)の第一長径縁部101c及び同じ複数本(ここでは2本)の第一短径縁部102cを含み、複数本の第一長径縁部101cと複数本の第一短径縁部102cとが交互に接続され、第一長径縁部101c上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第一短径縁部102c上の点から第一回転中心O1までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第一長径縁部101cと第一短径縁部102cとの交点である。
【0046】
第二モップ2cは同じ複数本(ここでは2本)の第二長径縁部201c及び同じ複数本の第二短径縁部202cを含み、複数本の第二長径縁部201cと複数本の第二短径縁部202cとが交互に接続され、第二長径縁部201c上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、第二短径縁部202c上の点から第二回転中心O2までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる。ここでいう端点は第二長径縁部201cと第二短径縁部202cとの交点である。
【0047】
第三実施例の拭き部材は第一実施例の拭き部材と同様の機能を有する。第三実施例の拭き部材の具体的な実現方法については、第一実施例における関連説明を対応して参照できる。そして、第三実施例の拭き部材の他の説明されていない部分については、第一実施例の拭き部材の具体的な説明を参照できる。
【0048】
<第四実施例>
本願の第四実施例によれば、さらに拭き装置を提案する。当該拭き装置は第一回転盤5、第二回転盤6及び上記いずれか一つの実施例に記載の拭き部材とを含む。
【0049】
第一回転盤5の側辺と第二回転盤6の側辺とが離間して設置されていることで、第一回転盤5と第二回転盤6とが接触することなく、相対的に独立して回転するようにする。第一モップは第一回転盤5の底部に固定接続されて且つ第一回転盤5に伴って回転し、第二モップは第二回転盤6の底部に固定接続されて且つ第二回転盤6に伴って回転し、第一回転盤5の回転軸線は第一回転中心O1を通り、第二回転盤6の回転軸線は第二回転中心O2を通る。
【0050】
第一モップと第一回転盤5との接続方式、及び第二モップと第二回転盤6との接続方式としてはそれぞれ複数種類あり、取り外し可能な接続でもよく、取り外し不可能な接続でもよい。例えば、第一モップと第一回転盤5との接続方式、及び第二モップと第二回転盤6との接続方式は、接着、ボルト接続、第一モップと第一回転盤5との間に設置されたマジックテープ(登録商標)による貼り付け接続、或いはボタンによる係接などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0051】
好ましくは、第四実施例において、第一回転盤5の側辺輪郭線と第一モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、第一回転盤5の側辺輪郭線は第一モップの側辺輪郭線内にある。第二回転盤6の側辺輪郭線と第二モップの側辺輪郭線との形状が同じであり、第二回転盤6の側辺輪郭線は第二モップの側辺輪郭線内にある。こうして、第一回転盤5と第二回転盤6とが接触しないように保つ場合、第一モップと第二モップとの間に一定の取付誤差及び/又は製造誤差範囲があってもよい。
【0052】
具体的ないくつかの例示において、第一回転中心O1から外へ放射する異なる半直線に沿って、第一回転盤5の側辺輪郭線と第一モップとの側辺輪郭線との間の距離が等しく、第二回転中心O2から外へ放射する異なる半直線に沿って、第二回転盤6の側辺輪郭線と第二モップとの側辺輪郭線との間の距離が等しい。したがって、第一回転盤5から第一モップへの作用力が比較的均一であり、第二回転盤6から第二モップへの作用力が比較的均一である。
【0053】
<第五実施例>
図11から図13に示すように、本願の第五実施例が提案する掃除ロボットは、拭き駆動機構及び上記第四実施例の拭き装置とを含む。拭き駆動機構4による駆動の下で、第一回転盤5及び第一モップ1aは当該掃除ロボットのベースに対して第一回転盤5の回転軸線周りに回転でき、第二回転盤6及び第二モップ2aは当該掃除ロボットのベースに対して第二回転盤6の回転軸線周りに回転できる。
【0054】
好ましくは、第五実施例において、拭き駆動装置4は第一出力軸401及び第二出力軸402を含み、第一出力軸401の下端は第一回転盤5の回転中心位置に接続され、第二出力軸402の下端は第二回転盤6の回転中心位置に接続され、第一出力軸401の軸心は第一回転盤5の回転軸線と重なり合って、第二出力軸402の軸心は第二回転盤6の回転軸線と重なり合っている。
【0055】
図11及び図12に示すように、拭き駆動機構4はさらにウォームモータ403、第一出力軸401と駆動するように接続されている第一ウォームホイール及び第二出力軸402と駆動するように接続されている第二ウォームホイールとを含み、ウォームモータ403はトルクを出力するためのものであり、第一ウォームホイール及び第二ウォームホイールは何れもウォームモータ403と噛み合って、第一出力軸401及び第二出力軸402にトルクを伝達する。具体的な動作過程としては、以下になる。ウォームモータ403により出力されたトルクは第一ウォームホイール及び第二ウォームホイールに伝達され、第一ウォームホイール及び第二ウォームホイールの回転を駆動し、そして第一ウォームホイールが第一出力軸401の回転を駆動し、第二ウォームホイールが第二出力軸402の回転を駆動する。第一出力軸401の下端が第一回転盤5の回転中心位置に接続され、第二出力軸402の下端が第二回転盤6の回転中心位置に接続されているので、拭き駆動機構4による駆動の下で、第一回転盤5及び第一モップは当該掃除ロボットのベースに対して第一回転盤5の回転軸線周りに回転でき、第二回転盤6及び第二モップは当該掃除ロボットのベースに対して第二回転盤6の回転軸線周りに回転できる。
【0056】
図13に示すように、第一回転盤5上には、第一出力軸401の形状に合わせた第一軸スリーブ501が設置されており、第一出力軸401は取り外し可能に第一軸スリーブ501内に挿接されている。第一軸スリーブ501を第一出力軸401の形状に合わせたとは、第一出力軸401が第一軸スリーブ501内に挿接できることを意味する。第一出力軸401の外周面と第一軸スリーブ501の内壁面とが互いに位置を制限して、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との相対的回転を制限する。具体的に言うと、第一出力軸401の外周面上の位置制限面と第一軸スリーブ501の内壁面上の位置制限面とが互いに位置を制限して、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との相対的回転を制限する。例えば、第一出力軸401の外周面と第一軸スリーブ501の内壁面の横断面は何れも同じ規定の正多角形であり、第一出力軸401が第一軸スリーブ501内に挿入されると、第一出力軸401の外周面は第一軸スリーブ501の内壁面と係接され、或いは、動作過程において、第一出力軸401の外周面の位置制限面と第一軸スリーブ501の内壁面の位置制限面とが互いに当接されることにより、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との相対的回転を制限する。
【0057】
第二回転盤6上には、第二出力軸402の形状に合わせた第二軸スリーブ601が設置されており、第二出力軸402は取り外し可能に第二軸スリーブ601内に挿接されている。第二軸スリーブ601を第二出力軸402の形状に合わせたとは、第二出力軸402が第二軸スリーブ601内に挿接できることを意味する。第二出力軸402の外周面と第二軸スリーブ601の内壁面とが互いに位置を制限して、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との相対的回転を制限する。具体的に言うと、第二出力軸402の外周面上の位置制限面と第二軸スリーブ601の内壁面上の位置制限面とが互いに位置を制限して、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との相対的回転を制限する。例えば、第二出力軸402の外周面と第二軸スリーブ601の内壁面の横断面は何れも同じ規定の正多角形であり、第二出力軸402が第二軸スリーブ601内に挿入されると、第二出力軸402の外周面は第二軸スリーブ601の内壁面と係接され、或いは、動作過程において、第二出力軸402の外周面の位置制限面と第二軸スリーブ601の内壁面の位置制限面とが互いに当接されることにより、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との相対的回転を制限する。
【0058】
第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは複数の挿接位置を有することにより、第一回転盤5及び第一モップが掃除ロボットのベースに対して複数の取付位置を有するようにして、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは複数の挿接位置を有することにより、第二回転盤6及び第二モップが掃除ロボットのベースに対して複数の取付位置を有するようにして、これにより、第一モップ及び第二モップを目標相対取付位置(正確な相対角度)に位置させる。言い換えると、第一出力軸401が複数の挿接位置の中のいずれか一つの挿接位置で第一軸スリーブ501と挿接されて、且つ第二出力軸402が複数の挿接位置の中のいずれか一つの挿接位置で第二軸スリーブ601と挿接される場合、第一モップ及び第二モップは目標相対取付位置に位置できる。第一モップ及び第二モップが目標相対取付位置に位置する場合、回転中心連結線Lにおいて、第一モップと第二モップとの間の隙間は第一長径縁部と第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、第一モップと第二モップとの間の隙間は第二長径縁部と第一短径縁部との間に形成されている。
【0059】
これにより、第一モップと第二モップを組み合わせた時に、回転中心連結線Lにおいて、一つのモップの長径縁部がもう一つのモップの長径縁部と対応することで二つのモップが深刻に干渉して、正常に作動できない問題を避ける。或いは、第一モップと第二モップを組み合わせた時に、回転中心連結線Lにおいて、一つのモップの短径縁部がもう一つのモップの短径縁部と対応することで隙間が大きすぎる問題を避ける。
【0060】
好ましくは、第一モップと第二モップは回転角度が規定角度の回転対称図形である。第一出力軸401と第一軸スリーブ501との複数の挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差の絶対値は規定角度のN倍であり、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との複数の挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差の絶対値は規定角度のN倍であり、ただし、Nは正の整数である。こうして、初期配置で、第一出力軸401を第一軸スリーブ501と挿接し、且つ第二出力軸402を第二軸スリーブ601と挿接して、第一モップと第二モップとが回転する時、回転中心連結線Lにおいて、第一モップと第二モップとは長径縁部で短径縁部に対応できるように保証すれば、使用者が本実施例の掃除ロボットを使用する時、使用者は任意の選択可能な挿接位置で第一出力軸401と第一軸スリーブ501を挿接でき、且つ任意の選択可能な挿接位置で第二出力軸402と第二軸スリーブ601を挿接できる。例えば、第一モップと第二モップは回転角度が120度の回転対称図形である。即ち、第一モップが120度回転する度に回転前の形状と重なり合い、第二モップが120度回転する度に回転前の形状と重なり合う。この場合、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは3つの挿接位置を有し、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との3つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が120度である。また、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは3つの挿接位置を有し、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との3つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が120度である。
【0061】
例えば、第一モップと第二モップが回転角が60度の回転対称図形である場合、第一モップが60度回転する度に回転前の形状と重なり合い、第二モップが60度回転する度に回転前の形状と重なり合う。この場合、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは6つの挿接位置を有し、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との6つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が60度である。また、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは6つの挿接位置を有し、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との6つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が60度であり、他の実施例において、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは3つの挿接位置を有し、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との3つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が120度である。また、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは3つの挿接位置を有し、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との3つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が120度であり、或いは、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは2つの挿接位置を有し、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との2つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が180度である。また、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは2つの挿接位置を有し、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との2つの挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差が180度である。
【0062】
もう一つの実施例において、第一モップ及び第二モップは非回転対称図形であり、第一出力軸401と第一軸スリーブ501との複数の挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差の絶対値は規定角度のN倍であり、第二出力軸402と第二軸スリーブ601との複数の挿接位置の中で、隣り合う挿接位置の角度差の絶対値は規定角度のN倍であり、ただし、Nは正の整数である。こうして、初期配置で、第一出力軸401を第一軸スリーブ501と挿接し、且つ第二出力軸402を第二軸スリーブ601と挿接して、第一モップと第二モップとが回転する時、回転中心連結線Lにおいて、第一モップと第二モップとは長径縁部で短径縁部に対応できるように保証すれば、使用者が本実施例の掃除ロボットを使用する時、使用者は任意の選択可能な挿接位置で第一出力軸401と第一軸スリーブ501を挿接でき、且つ任意の選択可能な挿接位置で第二出力軸402と第二軸スリーブ601を挿接できる。
【0063】
例えば、第一モップが一つの第一長径縁部と一つの第一短径縁部を有し、第二モップが一つの第二長径縁部と一つの第二短径縁部を有し、、第一モップが360度回転する度に回転前の形状と重なり合い、第二モップが360度回転する度に回転前の形状と重なり合う。この場合、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とは1つの挿接位置を有し、そして、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とは1つの挿接位置を有し、出力軸401、402或いは軸スリーブ501、601上にバックルなどの構造を設置することで、第一出力軸401と第一軸スリーブ501とが1つだけの挿接位置を有し、第二出力軸402と第二軸スリーブ601とが1つだけの挿接位置を有するようにすることが可能である。
【0064】
上記実施例では、第一出力軸401を第一軸スリーブ501内に取り外し可能に挿接して、且つ第二出力軸402を第二軸スリーブ501内に取り外し可能に挿接する例で説明したが、本願の他の実施例において、第一出力軸401と第一回転盤5とは他の接続方式、例えば溶接、ねじ接続などを採用してもよく、第二出力軸402と第二回転盤6とも他の接続方式、例えば溶接、ねじ接続などを採用してもよいことは、理解できるであろう。
【0065】
まとめると、前記掃除ロボットの使用や操作過程において、前記掃除ロボットの制御方法は、
前記拭き駆動機構4により、前記第一回転盤5及び第一モップ1aが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤5の回転軸線周りに回転するように駆動して、且つ前記第二回転盤6及び第二モップ2aが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤6の回転軸線周りに回転するように駆動ステップを含み、
前記拭き駆動機構4により前記第一回転盤5と前記第二回転盤6の回転を駆動する場合、前記第一回転盤5と前記第二回転盤6の回転方向が反対であり、且つ前記第一回転盤5と前記第二回転盤6の回転速度が同じように制御し、回転の過程において、前記第一モップ1aと前記第二モップ2aとの間の隙間は常に長径縁部と短径縁部との間に形成されている。
【0066】
一つの実施例において「前記拭き駆動機構4により前記第一回転盤5と前記第二回転盤6の回転を駆動する場合」のステップの前に、さらに、
前記第一出力軸401と前記第一軸スリーブ501との間に複数の第一挿接位置が存在し、前記第二出力軸402と前記第二軸スリーブ601との間に複数の第二挿接位置が存在し、前記第一モップ1aを一つの第一挿接位置に取り付け、前記第二モップ2aを一つの第二挿接位置に取り付けて、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙間は前記第一長径縁部101aと前記第二短径縁部202aとの間に形成されているか、或いは前記第一モップ1aと第二モップ2aとの間の隙間は前記第二長径縁部201aと前記第一短径縁部102aとの間に形成されているステップを含む。
【0067】
本願の実施例が提案する拭き部材、拭き装置及び掃除ロボットによれば、第一モップと第二モップの回転時に、その中の一つのモップの短径縁部がもう一つのモップの長径縁部に対応し、第一回転中心と第二回転中心との連結線において、その中の一つのモップの短径縁部ともう一つのモップの対応する長径縁部との間に、第一モップと第二モップ間の隙間が形成されている。二つのモップの回転時に当該隙間が絶え間なく左右に変化することで、本実施例のモップが回転動作により、従来の二つの丸いモップによる作動時にできる中間の掃除されない隙間エリアをカバーして、掃除機器の掃除効率を向上させることが可能である。
【0068】
以上に述べたのは本願の好適な実施例に過ぎず、本願を制限するためのものではない。本願の精神と原則内で行われた任意の修正、均等物による置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021年3月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除ロボットに用いられて、床を拭いたり清掃したりするための拭き部材であって、第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと前記第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする拭き部材。
【請求項2】
前記第一モップと前記第二モップの側辺輪郭線の形状が同一であり、
前記第一モップは同じ複数本の前記第一長径縁部及び同じ複数本の前記第一短径縁部を含み、複数本の前記第一長径縁部と複数本の前記第一短径縁部とが交互に接続され、前記第一長径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第一短径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなり、
前記第二モップは同じ複数本の前記第二長径縁部及び同じ複数本の前記第二短径縁部を含み、複数本の前記第二長径縁部と複数本の前記第二短径縁部とが交互に接続され、前記第二長径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第二短径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の拭き部材。
【請求項3】
前記第一長径縁部は前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第一短径縁部は直線縁部であり或いは前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、
前記第二長径縁部は前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第二短径縁部は直線縁部であり或いは前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部である、
ことを特徴とする請求項に記載の拭き部材。
【請求項4】
第一回転盤、第二回転盤及び拭き部材とを含む拭き装置であって、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とが離間して設置され、前記拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されており、
前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、前記第一回転盤の回転軸線は前記第一回転中心を通り、前記第二回転盤の回転軸線は前記第二回転中心を通る、
ことを特徴とする拭き装置。
【請求項5】
記第一回転盤の側辺輪郭線は前記第一モップの側辺輪郭線内にあり、
記第二回転盤の側辺輪郭線は前記第二モップの側辺輪郭線内にある、
ことを特徴とする請求項に記載の拭き装置。
【請求項6】
前記第一モップと前記第二モップの側辺輪郭線の形状が同一であり、
前記第一モップは同じ複数本の前記第一長径縁部及び同じ複数本の前記第一短径縁部を含み、複数本の前記第一長径縁部と複数本の前記第一短径縁部とが交互に接続され、前記第一長径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第一短径縁部上の点から第一回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなり、
前記第二モップは同じ複数本の前記第二長径縁部及び同じ複数本の前記第二短径縁部を含み、複数本の前記第二長径縁部と複数本の前記第二短径縁部とが交互に接続され、前記第二長径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に大きくなり、前記第二短径縁部上の点から第二回転中心までの距離は二つの端点から中点へ次第に小さくなる、
ことを特徴とする請求項に記載の拭き装置。
【請求項7】
前記第一長径縁部は前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第一短径縁部は直線縁部或いは前記第一回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、
前記第二長径縁部は前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部であり、前記第二短径縁部は直線縁部であり或いは前記第二回転中心から外へと凸出する弧形縁部である、
ことを特徴とする請求項4又は6に記載の拭き装置。
【請求項8】
拭き駆動機構及び拭き装置を含む掃除ロボットであって、前記拭き装置は第一回転盤、第二回転盤及び拭き部材とを含み、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とが離間して設置され、前記拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、
前記第一モップと第二モップの回転時に、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されており、
前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、前記第一回転盤の回転軸線は前記第一回転中心を通り、前記第二回転盤の回転軸線は前記第二回転中心を通り、
前記拭き駆動機構による駆動の下で、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転でき、前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転できる、
ことを特徴とする掃除ロボット。
【請求項9】
前記拭き駆動装置は第一出力軸及び第二出力軸を含み、前記第一出力軸の下端は前記第一回転盤の回転中心位置に接続され、前記第二出力軸の下端は前記第二回転盤の回転中心位置に接続され、前記第一出力軸の軸心は前記第一回転盤の回転軸線と重なり合って、前記第二出力軸の軸心は前記第二回転盤の回転軸線と重なり合っている、
ことを特徴とする請求項に記載の掃除ロボット。
【請求項10】
前記第一回転盤上には、前記第一出力軸の形状に合わせた第一軸スリーブが設置されており、前記第一出力軸は取り外し可能に前記第一軸スリーブ内に挿接され、前記第一出力軸の外周面と前記第一軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの相対的回転を制限し、
前記第二回転盤上には、前記第二出力軸の形状に合わせた第二軸スリーブが設置されており、前記第二出力軸は取り外し可能に前記第二軸スリーブ内に挿接され、前記第二出力軸の外周面と前記第二軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの相対的回転を制限する
ことを特徴とする請求項に記載の掃除ロボット。
【請求項11】
前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとは複数の第一挿接位置を有することにより、前記第一回転盤及び第一モップが掃除ロボットのベースに対して複数の第一取付位置を有するようにして、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとは複数の第二挿接位置を有することにより、前記第二回転盤及び第二モップが掃除ロボットのベースに対して複数の第二取付位置を有するようにして、これにより、前記第一モップ及び第二モップを目標相対取付位置に位置させ、前記第一モップ及び第二モップが目標相対取付位置に位置する場合、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の掃除ロボット。
【請求項12】
前記第一モップが前記第一回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第二モップが前記第二回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの間に複数の第一挿接位置が存在し、隣り合う第一挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、
前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの間に複数の第二挿接位置が存在し、隣り合う第二挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、ただし、Nは正の整数である、
ことを特徴とする請求項10に記載の掃除ロボット。
【請求項13】
拭き駆動機構及び拭き装置を含む掃除ロボットであって、前記拭き装置は拭き部材とを含み、前記拭き部材は第一モップと第二モップを含み、前記第一モップは第一回転中心を有し、前記第二モップは第二回転中心を有し、前記第一回転中心と前記第二回転中心との距離が回転中心距離になり、
前記第一モップは第一長径縁部と第一短径縁部を含み、前記第一長径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第一短径縁部上の任意の一つの点から前記第一回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、
前記第二モップは第二長径縁部と第二短径縁部を含み、前記第二長径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より大きく、前記第二短径縁部上の任意の一つの点から前記第二回転中心までの距離は前記回転中心距離の半分より小さく、
前記第一モップと第二モップは前記拭き駆動装置による駆動の下で回転し、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間或いは前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されている
ことを特徴とする掃除ロボット。
【請求項14】
前記拭き装置はさらに第一回転盤、第二回転盤を含み、前記第一回転盤の側辺と前記第二回転盤の側辺とは離間して設置されており、
前記第一モップは前記第一回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第一回転盤に伴って回転し、前記第二モップは前記第二回転盤の底部に固定接続されて且つ前記第二回転盤に伴って回転し、
前記拭き駆動機構による駆動の下で、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転でき、前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転できる
ことを特徴とする請求項13に記載の掃除ロボット。
【請求項15】
前記拭き駆動機構は第一出力軸及び第二出力軸を含み、
前記第一回転盤上には第一軸スリーブが設置されており、前記第一出力軸は前記第一軸スリーブ内に挿接され、且つ前記第一軸スリーブとが互いに位置を制限して、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの相対的回転を制限し、
前記第二回転盤上には第二軸スリーブが設置されており、前記第二出力軸は前記第二軸スリーブ内に挿接され、且つ前記第二軸スリーブとが互いに位置を制限して、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの相対的回転を制限する
ことを特徴とする請求項14に記載の掃除ロボット。
【請求項16】
前記第一出力軸の外周面と前記第一軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第二出力軸の外周面と前記第二軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限している
ことを特徴とする請求項15に記載の掃除ロボット。
【請求項17】
前記第一軸スリーブの前記第一出力軸に対する位置を調整することで、前記第一モップが掃除ロボットのベースに対して位置を調整できるようにし、
前記第二軸スリーブの前記第二出力軸に対する位置を調整することで、前記第二モップが掃除ロボットのベースに対して位置を調整できるようにし、これにより、前記第一モップと第二モップとの間の隙間が前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間或いは前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されるようにする
ことを特徴とする請求項15に記載の掃除ロボット。
【請求項18】
前記第一モップが前記第一回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第二モップが前記第二回転中心周りに規定角度回転する度に回転前の形状と重なり合い、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの間に複数の第一挿接位置が存在し、隣り合う前記第一挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの間に複数の第二挿接位置が存在し、隣り合う前記第二挿接位置の間の回転角度が前記規定角度のN倍であり、ただし、Nは正の整数である
ことを特徴とする請求項15又は17に記載の掃除ロボット。
【請求項19】
請求項8又は14に記載の掃除ロボットに用いられる掃除ロボットの制御方法であって、
前記拭き駆動機構により、前記第一回転盤及び第一モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第一回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動して、且つ前記第二回転盤及び第二モップが当該掃除ロボットのベースに対して前記第二回転盤の回転軸線周りに回転するように駆動するステップを含み、
前記拭き駆動機構により前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転を駆動する場合、前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転方向が反対であり、且つ前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転速度が同じように制御し、回転の過程において、前記第一モップと前記第二モップとの間の隙間は常に長径縁部と短径縁部との間に形成されている、
ことを特徴とする掃除ロボットの制御方法。
【請求項20】
前記拭き駆動機構は第一出力軸及び第二出力軸とを含み、前記第一回転盤上には、前記第一出力軸の形状に合わせた第一軸スリーブが設置されており、前記第一出力軸は取り外し可能に前記第一軸スリーブ内に挿接され、前記第一出力軸の外周面と前記第一軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの相対的回転を制限し、
前記第二回転盤上には、前記第二出力軸の形状に合わせた第二軸スリーブが設置されており、前記第二出力軸は取り外し可能に前記第二軸スリーブ内に挿接され、前記第二出力軸の外周面と前記第二軸スリーブの内壁面とが互いに位置を制限して、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの相対的回転を制限し、
「前記拭き駆動機構により前記第一回転盤と前記第二回転盤の回転を駆動する場合」のステップの前に、さらに、
前記第一出力軸と前記第一軸スリーブとの間に複数の第一挿接位置が存在し、前記第二出力軸と前記第二軸スリーブとの間に複数の第二挿接位置が存在し、前記第一モップを一つの第一挿接位置に取り付け、前記第二モップを一つの第二挿接位置に取り付けて、前記第一回転中心と第二回転中心との連結線において、前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第一長径縁部と前記第二短径縁部との間に形成されているか、或いは前記第一モップと第二モップとの間の隙間は前記第二長径縁部と前記第一短径縁部との間に形成されているステップを含む、
ことを特徴とする請求項19に記載の掃除ロボットの制御方法。
【国際調査報告】