(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
クロラムブシル、メルファラン、シクロホスファミド、イホスファミド、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾトシン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ダカルバジン、テモゾロミド、プロカルバジン、メトトレキサート、フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン、メルカプトプリン、フルダラビン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、トポテカン、イリノテカン、エトポシド、トラベクテジン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノマイシン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、イクサベピロン、タモキシフェン、フルタミド、ゴナドレリン類似体、メゲストロール、プレドニゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、サリドマイド、インターフェロンα、ロイコボリン、シロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、アファチニブ、アリサーチブ(alisertib)、アムバチニブ(amuvatinib)、アパチニブ、アキシチニブ、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブリバニブ、カボザンチニブ、セディラニブ、クレノラニブ(crenolanib)、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ダコミチニブ、ダヌセルチブ、ダサチニブ、ドビチニブ、エルロチニブ、フォレチニブ(foretinib)、ガネテスピブ(ganetespib)、ゲフィチニブ、イブルチニブ、イコチニブ、イマチニブ、イニパリブ(iniparib)、ラパチニブ、レンバチニブ(lenvatinib)、リニファニブ(linifanib)、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ、モメロチニブ(momelotinib)、モテサニブ、ネラチニブ、ニロチニブ、ニラパリブ(niraparib)、オプロゾミブ(oprozomib)、オラパリブ(olaparib)、パゾパニブ、ピクチリシブ(pictilisib)、ポナチニブ、キザルチニブ(quizartinib)、レゴラフェニブ、リゴサチブ(rigosertib)、ルカパリブ(rucaparib)、ルキソリチニブ、サラカチニブ、サリデギブ(saridegib)、ソラフェニブ、スニチニブ、テラチニブ、チバンチニブ(tivantinib)、チボザニブ、トファシチニブ、トラメチニブ、バンデタニブ、ベリパリブ、ベムラフェニブ、ビスモデギブ、ボラセルチブ(volasertib)、アレムツズマブ、ベバシズマブ、ブレンツキシマブ ベドチン、カツマキソマブ、セツキシマブ、デノスマブ、ゲムツズマブ、イピリムマブ、ニモツズマブ、オファツムマブ、パニツズマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、PI3K阻害薬、CSF1R阻害薬、A2A及び/又はA2B受容体拮抗薬、IDO阻害薬、抗PD−1抗体、抗PD−L1抗体、LAG3抗体、TIM−3抗体、抗CTLA−4抗体又はそれらの任意の組み合わせから選ばれるのが好ましい他の治療薬及び/又は免疫チェックポイント阻害薬をさらに含む、請求項24に記載の医薬組成物。
腫瘍、がん、ウイルス感染、臓器移植拒絶反応、神経変性疾患、注意障害又は自己免疫疾患を予防及び/又は治療する薬物の製造における請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項24もしくは25に記載の医薬組成物の用途。
前記腫瘍又はがんは皮膚がん、膀胱がん、卵巣がん、乳がん、胃がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、肺がん、骨がん、脳がん、神経細胞腫、直腸がん、結腸がん、家族性腺腫性ポリポーシス、遺伝性非ポリポーシス大腸がん、食道がん、口唇がん、喉頭がん、下咽頭がん、舌がん、唾液腺がん、胃がん、腺がん、甲状腺髄様がん、甲状腺乳頭がん、腎臓がん、腎実質がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、絨毛がん、膵臓がん、前立腺がん、精巣がん、泌尿器系がん、黒色腫、脳腫瘍(例えば、膠芽腫、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞がん、胆嚢がん、気管支がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、多発性骨髄腫、基底細胞腫瘍、奇形腫、網膜芽細胞腫、脈絡膜黒色腫、セミノーマ、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、形質細胞腫から選ばれる、請求項26に記載の用途。
適用対象に請求項1〜23に記載の化合物、又は請求項24もしくは25に記載の医薬組成物を投与することを含む、腫瘍、がん、ウイルス感染、臓器移植拒絶反応、神経変性疾患、注意障害又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療方法。
請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項24もしくは25に記載の医薬組成物にSTINGタンパク質を露出させることを含む、STINGタンパク質の活性化方法。
適用対象に請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物、又は請求項24もしくは25に記載の医薬組成物を投与することを含む、STINGタンパク質の活性化により予防及び/又は治療できる疾患の予防及び/又は治療方法。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【
図1】
図1はマウス結腸がんCT26モデルに対する本発明のSTINGアゴニスト化合物の静脈投与の効果検討の結果である。対照群は溶媒対照とし、STINGアゴニスト治療群のマウスには本発明の化合物で治療し、投与方法は静脈内ボーラスであり、本発明の化合物の投与では、各マウスに4日に1回、1回に100μgを投与する。図中、エラーバー(error bar)は標準誤差(SEM)を表す。
【
図2】
図2はマウス結腸がんCT26モデルに対する本発明のSTINGアゴニスト化合物の腫瘍内投与の効果検討の結果である。対照群は溶媒対照とし、STINGアゴニスト治療群のマウスでは本発明のSTINGアゴニスト化合物で治療し、投与方法は腫瘍内注射であり、本発明のSTINGアゴニスト化合物の投与では、各マウスに4日に1回、1回に50μgを投与する。図中、エラーバー(error bar)は標準誤差(SEM)を表す。
【0121】
(実施例)
合成手順が示されない中間体は、市販品である(例えば、シグマーアルドリッチ社やAlfa社の製品)。
【0122】
(一般合成手順)
市販試薬を使用する場合は精製が不要である。室温とは20〜27℃である。
1H NMRスペクトルはブルカー社製の核磁気共鳴装置を用いて500MHzにおいて記録される。化学シフト値、即ちδ値は、百万分率で示す。次の略号はNMR信号の多重度を示し、sは一重線、br sは幅広線、dは二重線、tは三重線、mは多重線である。スピン結合定数はJ値で示し、単位はHzである。NMR及び質量分析の結果はバックグラウンドに基づいて補正される。クロマトグラフィーとは窒素加圧(フラッシュクロマトグラフィー)において100メッシュのシリカゲルを用いて行われるカラムクロマトグラフィーである。反応を監視するために用いるTLCとは、特定の移動相及びメルク社製のシリカゲルF254を固定相として行われるTLCである。
【0123】
(実施例1)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化7】
化合物1の合成手順は以下のとおりである。
【化8】
【0124】
ステップ1で、N−tert−ブトキシカルボニル−N’−ベンジルオキシカルボニル−L−オルニチン(化合物1a、25g、68mmol)、トリエチルアミン(11.5mL、81.9mmol)テトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、氷浴下でクロロホルム酸イソブチル(10mL、79mmol)を滴加し、氷浴下で30分間攪拌し、水素化ホウ素ナトリウム(7.8g、205mmol)を加え、徐々に水(3mL)を滴加し、引き続き氷浴下で2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加えてクエンチし、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、無色の油性液体の化合物1b(20g)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):353.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 7.39−7.25(m,5H),7.19(t,J=5.2Hz,1H),6.43(d,J=8.3Hz,1H),4.98(s,2H),4.53(t,J=5.4Hz,1H),3.30−3.07(m,2H),2.94(dd,J=12.4,6.4Hz,2H),1.57−1.39(m,2H),1.35(s,9H),1.23−1.12(m,2H)。
【0125】
ステップ2で、化合物1b(20g、56mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、70mL、280mmol)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮して、無色の油性液体の化合物1c(13g)を得る。収率は93%である。
ESI−MS(m/z):253.6[M+H]
+。
【0126】
ステップ3で、3−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(化合物1d、13.7g、100mmol)を濃硫酸(200mL)に溶解し、氷浴下で硝酸(50mL)を滴加し、氷浴下で反応混合物を3時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物を徐々に氷水に注入し、酢酸エチルで水相を抽出し(300mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の固体の化合物1e(15g)を得る。収率は82%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.29(s,1H),8.12(d,J=10.4Hz,1H)。
【0127】
ステップ4で、化合物1e(15g、82mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、氷浴下で塩化オキサリル(13.7mL、163mmol)を滴加し、氷浴下で反応混合物を30分間攪拌した後、80℃に上げて2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物を氷水にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(250mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物1f(11.3g)を得る。収率は69%である。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.62(s,1H),8.50(dd,J=8.8,1.6Hz,1H)。
【0128】
ステップ5で、化合物1f(5g、25mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、化合物1c(13g、51mmol)、炭酸カリウム(6.9g、50mmol)をこの順に加える。60℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性液体の化合物1g(6.1g)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):417.6[M+H]
+。
【0129】
ステップ6で、化合物1g(6g、14mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、炭酸セシウム(9.2g、28mmol)を加える。60℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物1h(4.7g)を得る。収率は82%である。
ESI−MS(m/z):397.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 8.88(s,1H),8.12(s,1H),7.38(s,1H),7.36−7.19(m,6H),4.97(s,2H),4.10(dd,J=23.9,10.9Hz,2H),3.72(s,1H),3.01(s,2H),1.67−1.52(m,4H)。
【0130】
ステップ7で、化合物1h(4.7g、11.8mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(20mL)を加える。次に、ハイドロサルファイトナトリウム(10g、57mmol)を水20mLに溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き室温下で30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(200mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物1i(3.8g)を得る。収率は87%である。
ESI−MS(m/z):367.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 7.42−7.23(m,6H),6.45(dd,J=11.9,1.8Hz,2H),5.45(d,J=1.6Hz,1H),5.01(s,2H),4.99(s,2H),4.07(dd,J=10.5,2.5Hz,1H),3.71(dd,J=10.5,6.3Hz,1H),3.34(dd,J=5.9,2.8Hz,1H),3.01(dd,J=12.2,6.2Hz,2H),1.63−1.29(m,4H)。
【0131】
ステップ8で、化合物1i(3.8g、10mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、臭化シアン(5.4g、51mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(150mL)及び飽和炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を加え、層化後に抽出し、引き続き酢酸エチル(100mL)で水相を2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物1j(3.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):392.6[M+H]
+。
【0132】
ステップ9で、化合物1j(3.5g、9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(1g、25mmol)を加え、氷浴下で徐々に30%過酸化水素(12mL)を滴加し、室温に上げて30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物1k(2.8g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):410.5[M+H]
+。
【0133】
ステップ10で、1−エチル−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(1.6g、10.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、HATU(3.9g、10.3mmol)、HOBt(700mg、5.2mmol)、トリエチルアミン(2.8mL、20mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に化合物1k(2.8g、6.8mmol)を加え、60℃に上げて混合物を5時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(40mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物1l(2.6g)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.71(s,1H),7.90(s,1H),7.57(s,1H),7.34−7.21(m,8H),6.62(s,1H),4.95(s,2H),4.66−4.53(m,4H),4.23(d,J=9.5Hz,1H),3.08−2.96(m,2H),2.15(s,3H),1.81−1.72(m,2H),1.62−1.52(m,2H),1.34(t,J=7.1Hz,3H)。
【0134】
ステップ11で、化合物1l(2.5g、4.6mmol)を臭化水素酸−酢酸溶液(50mL)に加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、ジエチルエーテル(50mL)を加え、濾過し、ジエチルエーテル(30mL×3)でケーキを洗浄した後、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物1m(1.8g)を得る。収率は96%である。
ESI−MS(m/z):412.6[M+H]
+。
【0135】
ステップ12で、化合物1m(100mg、0.24mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物1n(144mg、0.5mmol)、炭酸セシウム(160mg、0.5mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(20mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物1o(80mg)を得る。収率は50%である。
ESI−MS(m/z):664.6[M+H]
+。
【0136】
ステップ13で、化合物1o(80mg、0.12mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(4mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(105mg、0.6mmol)を水(1.5mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(25mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(25mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物1p(41mg)を得る。収率は54%である。
ESI−MS(m/z):634.6[M+H]
+。
【0137】
ステップ14で、化合物1p(41mg、0.06mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、臭化シアン(35mg、0.33mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(30mL)を加え、室温下で30分間攪拌し、濾過し、酢酸エチルでケーキを3回(30mL×3)洗浄した後、乾燥して、淡黄色の固体の化合物1q(26mg)を得る。収率は62%である。
ESI−MS(m/z):659.5[M+H]
+。
【0138】
ステップ15で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(10mg、0.06mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解し、HATU(23mg、0.06mmol)、HOBt(4mg、0.03mmol)、トリエチルアミン(20mg、0.2mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に化合物1q(26mg、0.04mmol)を加え、60℃に上げて混合物を3時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物1(10mg)を得る。収率は32%である。
ESI−MS(m/z):795.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.80(s,2H),7.95(d,J=30.3Hz,2H),7.61(d,J=28.0Hz,2H),7.32(d,J=14.5Hz,4H),6.52(d,J=42.9Hz,2H),4.85−4.04(m,12H),3.15(s,3H),2.11(s,3H),2.07(s,3H),2.04−1.80(m,7H),1.33−1.26(m,6H)。
【0139】
(実施例2)
(R)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化9】
化合物2の合成手順は以下のとおりである。
【化10】
【0140】
ステップ1で、N−tert−ブトキシカルボニル−N’−ベンジルオキシカルボニル−D−オルニチン(化合物2a、25g、68mmol)、トリエチルアミン(11.5mL、81.9mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、氷浴下でクロロホルム酸イソブチル(10mL、79mmol)を滴加し、氷浴下で30分間攪拌し、水素化ホウ素ナトリウム(7.8g、205mmol)を加え、徐々に水(3mL)を滴加し、引き続き氷浴下で2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加えてクエンチし、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、無色の油性液体の化合物2b(22g)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):353.6[M+H]
+。
【0141】
ステップ2で、化合物2b(22g、56mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、75mL、300mmol)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮して、無色の油性液体の化合物2c(13.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):253.6[M+H]
+。
【0142】
ステップ3で、化合物1f(5.3g、26.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、化合物2c(13.4g、53mmol)、炭酸カリウム(7.4g、54mmol)をこの順に加える。60℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性液体の化合物2d(6.9g)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):417.6[M+H]
+。
【0143】
ステップ4で、化合物2d(6.9g、16.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、炭酸セシウム(10.8g、33mmol)を加える。60℃下で反応混合物を2時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(150mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物2e(4.4g)を得る。収率は67%である。
ESI−MS(m/z):397.7[M+H]
+。
【0144】
ステップ5で、化合物2e(4.4g、11.1mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(20mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(9.6g、55mmol)を水(20mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き室温下で30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(200mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2f(3.5g)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):367.7[M+H]
+。
【0145】
ステップ6で、化合物2f(3.5g、9.5mmol)をメタノール(60mL)に溶解し、臭化シアン(5.05g、47.6mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(150mL)及び飽和炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を加え、層化後に抽出し、引き続き酢酸エチル(100mL)で水相を2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2g(3.4g)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):392.6[M+H]
+。
【0146】
ステップ7で、化合物2g(3.4g、8.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(1g、25mmol)を加え、氷浴下で徐々に30%過酸化水素(12mL)を滴加し、室温に上げて30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物2h(2.7g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):410.5[M+H]
+。
【0147】
ステップ8で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(1.5g、9.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、HATU(3.8g、10mmol)、HOBt(670mg、5mmol)、トリエチルアミン(2.8mL、20mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。さらに化合物2h(2.7g、6.6mmol)を加え、60℃に上げて混合物を5時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(35mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の2i(2.8g)を得る。収率は77%である。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.66(s,1H),7.92(s,1H),7.60(s,1H),7.38−7.21(m,8H),6.63(s,1H),4.96(s,2H),4.62(dd,J=17.3,8.8Hz,4H),4.30−4.19(m,1H),3.11−2.96(m,2H),2.17(s,3H),1.83−1.74(m,2H),1.59−1.52(m,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0148】
ステップ9で、化合物2i(2.7g、4.9mmol)を臭化水素酸−酢酸溶液(50mL)に加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、ジエチルエーテル(50mL)を加え、濾過し、ジエチルエーテル(30mL×3)でケーキを洗浄した後、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物2j(1.9g)を得る。収率は94%である。
ESI−MS(m/z):412.6[M+H]
+。
【0149】
ステップ10で、化合物2j(200mg、0.48mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物1n(288mg、1mmol)、炭酸セシウム(326mg、1mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(20mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物2k(170mg)を得る。収率は53%である。
ESI−MS(m/z):664.6[M+H]
+。
【0150】
ステップ11で、化合物2k(170mg、0.25mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(6mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(220mg、1.2mmol)を水(4mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(40mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(25mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後に濃縮して、白色の固体の化合物2l(100mg)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):634.6[M+H]
+。
【0151】
ステップ12で、化合物2l(100mg、0.16mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(83mg、0.78mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(50mL)を加え、室温下で30分間攪拌し、濾過し、酢酸エチルでケーキを3回(30mL×3)洗浄した後、乾燥して、淡黄色の固体の化合物2m(34mg)を得る。収率は33%である。
ESI−MS(m/z):659.5[M+H]
+。
【0152】
ステップ13で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(12mg、0.08mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解し、HATU(30mg、0.08mmol)、HOBt(5mg、0.04mmol)、トリエチルアミン(20mg、0.2mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に化合物2m(34mg、0.05mmol)を加え、60℃に上げて混合物を3時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物2(4.5mg)を得る。収率は11%である。
ESI−MS(m/z):795.9[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.81(s,1H),12.70(s,1H),7.97(s,1H),7.91(s,1H),7.63(s,1H),7.57(s,1H),7.39−7.24(s,4H),6.56(s,1H),6.47(s,1H),4.73(s,1H),4.67−3.99(m,10H),3.14(s,3H),2.10(s,3H),2.07(s,3H),2.04−1.78(m,6H),1.29(s,6H)。
【0153】
(実施例3)
(R)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化11】
化合物3の合成手順は以下のとおりである。
【化12】
【0154】
ステップ1で、化合物2j(200mg、0.48mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物3a(200mg、1mmol)、炭酸セシウム(326mg、1mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(20mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物3b(235mg)を得る。収率は84%である。
ESI−MS(m/z):576.6[M+H]
+。
【0155】
ステップ2で、化合物3b(235mg、0.4mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(8mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(350mg、2mmol)を水(6mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物3c(147mg)を得る。収率は66%である。
ESI−MS(m/z):546.6[M+H]
+。
【0156】
ステップ3で、化合物3c(147mg、0.27mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、臭化シアン(140mg、1.3mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(60mL)を加え、室温下で30分間攪拌し、濾過し、酢酸エチルでケーキを3回(50mL×3)洗浄した後、乾燥して、淡黄色の固体の化合物3d(78mg)を得る。収率は51%である。
ESI−MS(m/z):571.5[M+H]
+。
【0157】
ステップ4で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(32mg、0.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、HATU(78mg、0.2mmol)、HOBt(14mg、0.1mmol)、トリエチルアミン(40mg、0.4mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に化合物3d(78mg、0.14mmol)を加え、60℃に上げて混合物を3時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物3(28mg)を得る。収率は29%である。
ESI−MS(m/z):707.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.74(s,2H),7.99(s,1H),7.93(d,J=18.6Hz,2H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.59(s,1H),7.54(d,J=8.4Hz,1H),7.33(s,3H),6.57(s,1H),6.49(s,1H),4.74(s,1H),4.65−4.48(m,5H),4.35−4.15(m,3H),2.10(s,3H),2.07(s,3H),2.04−1.85(s,4H),1.29(t,J=7.1Hz,6H)。
【0158】
(実施例4)
(R)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−メトキシ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化13】
化合物4の合成手順は以下のとおりである。
【化14】
【0159】
ステップ1で、化合物2j(200mg、0.48mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物4a(230mg、1mmol)、炭酸セシウム(320mg、1mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(20mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(60mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物4b(210mg)を得る。収率は71%である。
ESI−MS(m/z):606.5[M+H]
+。
【0160】
ステップ2で、化合物4b(210mg、0.35mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(8mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(300mg、1.7mmol)を水(5mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物4c(110mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):576.6[M+H]
+。
【0161】
ステップ3で、化合物4c(110mg、0.19mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(100mg、0.94mmol)を加え、60℃下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、酢酸エチル(80mL)を加え、室温下で30分間攪拌し、濾過し、酢酸エチルでケーキを3回(25mL×3)洗浄した後、乾燥して、淡黄色の固体の化合物4d(66mg)を得る。収率は58%である。
ESI−MS(m/z):601.5[M+H]
+。
【0162】
ステップ4で、1−エチル−3−メチル−ピラゾール−5−カルボン酸(25mg、0.16mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解し、HATU(60mg、0.16mmol)、HOBt(11mg、0.08mmol)、トリエチルアミン(40mg、0.4mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に化合物4d(66mg、0.11mmol)を加え、60℃に上げて混合物を3時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物4(26mg)を得る。収率は32%である。
ESI−MS(m/z):737.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ ppm 12.81(s,1H),12.71(s,1H),7.99(s,1H),7.92(s,1H),7.66(s,1H),7.59(s,1H),7.42−7.28(m,4H),6.55(s,1H),6.52(s,1H),4.79−4.19(m,9H),3.88(s,3H),2.10(s,3H),2.09(s,3H),2.04−1.86(m,4H),1.29(dt,J=11.2,7.1Hz,6H)。
【0163】
(実施例5)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−メトキシ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化15】
化合物5の合成手順は以下のとおりである。
【化16】
【0164】
ステップ1で、化合物1m(200mg、0.45mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物5a(155mg、0.67mmol)、炭酸セシウム(326mg、1.00mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物5b(130mg)を得る。収率は48%である。
ESI−MS(m/z):606.7[M+H]
+。
【0165】
ステップ2で、化合物5b(130mg、0.21mmol)をメタノール(8mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(2mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(190mg、1.10mmol)を水(2mL)に溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(30mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物5c(70mg)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):576.6[M+H]
+。
【0166】
ステップ3で、化合物5c(70mg、0.12mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.3mL、0.12mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(40mg、0.19mmol)を加え、80℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物5(22mg)を得る。収率は25%である。
ESI−MS(m/z):736.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.69(br s,1H),7.97(s,1H),7.90(s,1H),7.66(s,1H),7.59(s,1H),7.37(s,1H),7.33(s,2H),7.28(s,1H),6.54(s,1H),6.52(s,1H),4.73(br s,1H),4.66−4.52(m,5H),4.46−4.36(m,1H),4.36−4.22(m,2H),3.88(s,3H),2.13−2.07(m,6H),2.03−1.96(m,2H),1.95−1.87(m,2H),1.34−1.26(m,6H)。
【0167】
(実施例6)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−ヒドロキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化17】
化合物6の合成手順は以下のとおりである。
【化18】
【0168】
ステップ1で、化合物1m(200mg、0.45mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物6a(260mg、0.67mmol)、炭酸セシウム(326mg、1.00mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物6b(150mg)を得る。収率は52%である。
ESI−MS(m/z):650.6[M+H]
+。
【0169】
ステップ2で、化合物6b(150mg、0.23mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(3mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(200mg、1.15mmol)を水2mLに溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、引き続き30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に水(30mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物6c(120mg)を得る。
ESI−MS(m/z):620.6[M+H]
+。
生成物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0170】
ステップ3で、化合物6c(60mg、ステップ2の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.25mL、0.1mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(40mg、0.19mmol)を加え、80℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーHPLCにより精製して、白色の固体の化合物6(20mg)を得る。収率は27%である。
ESI−MS(m/z):781.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.71(br s,2H),7.96(s,1H),7.89(s,1H),7.65(s,1H),7.59(s,1H),7.37(s,1H),7.33(s,1H),7.30−7.25(m,2H),6.55(s,1H),6.49(s,1H),4.75(br s,1H),4.65−4.48(m,5H),4.45−4.36(m,1H),4.35−4.28(m,1H),4.28−4.12(m,3H),3.49(t,J=6.2Hz,2H),2.10(s,3H),2.08(s,3H),2.04−1.97(m,2H),1.96−1.88(m,2H),1.82−1.74(m,2H),1.33−1.26(m,6H)。
【0171】
(実施例7)
(S)−3−(2−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)エチル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化19】
化合物7の合成手順は以下のとおりである。
【化20】
【0172】
ステップ1で、化合物1f(4.00g、20.00mmol)、化合物7a(10.00g、37.21mmol)をアセトニトリル(150mL)に加え、炭酸カリウム(8.30g、60.05mmol)を加え、窒素保護下で70℃で24時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応液を室温に冷却し、シリコーンパッドで濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の油性物の化合物7b(4.30g)を得る。収率は54%である。
ESI−MS(m/z):397.5[M+H]
+。
【0173】
ステップ2で、化合物7b(4.30g、10.85mmol)を無水テトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、氷水浴下で徐々に水素化ホウ素リチウム(354mg、16.27mmol)を加える。室温下で30分間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、0℃下で徐々に塩化アンモニウム水溶液(10mL)を滴加し、反応系に気泡がなくなると、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物7c(2.30g)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):369.5[M+H]
+。
【0174】
ステップ3で、化合物7c(2.30g、6.24mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(4.00g、12.31mmol)を加え、70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。室温に冷却し、シリコーンパッドで反応液を濾過し、ジクロロメタンで固体を洗浄し、濾液を濃縮して、褐色の油性物の化合物7d(2.00g)を得る。
ESI−MS(m/z):349.4[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0175】
ステップ4で、化合物7d(2.00g、ステップ3の反応の生成物)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(5.7g、32.74mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物7e(530mg)を得る。
ESI−MS(m/z):319.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0176】
ステップ5で、化合物7e(530mg、ステップ4の反応の生成物)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(550mg、5.19mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(20mL)及び飽和炭酸ナトリウム溶液(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、褐色の固体の化合物7f(550mg)を得る。3つのステップの収率は26%である。
ESI−MS(m/z):344.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 7.18(d,J=1.2Hz,1H),7.01(s,2H),6.88(t,J=5.7Hz,1H),6.86(d,J=1.2Hz,1H),4.65−4.55(m,2H),4.18−4.12(m,1H),3.10−3.00(m,2H),1.79−1.68(m,2H),1.37(s,9H)。
【0177】
ステップ6で、化合物7f(550mg、1.60mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、1−エチル−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(250mg、1.60mmol)、HOBt(219mg、1.60mmol)、HATU(617mg、1.60mmol)、トリエチルアミン(0.67mL、4.86mmol)をこの順に加え、原料を加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、褐色の油性物の化合物7g(700mg)を得る。
ESI−MS(m/z):480.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0178】
ステップ7で、化合物7g(20mg、ステップ6の反応で得る)をジメチルスルホキシド(2mL)に溶解し、0℃下でNaOH(5mg、0.13mmol)を加えた後、徐々に30%過酸化水素(0.2mL)を滴加し、滴加完了後、室温に上げて30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物7h(6.8mg)を得る。収率は32%である。
ESI−MS(m/z):498.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.69(s,1H),7.93(s,1H),7.60(s,1H),7.35(s,1H),7.31(s,1H),6.99−6.91(m,1H),6.69(s,1H),4.72−4.58(m,4H),4.30−4.25(m,1H),3.22−3.12(m,1H),3.11−3.01(m,1H),2.19(s,3H),1.98−1.84(m,2H),1.43−1.30(m,12H)。
【0179】
ステップ8で、化合物7h(530mg、1.07mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(10mL、40mmol)を滴加し、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、淡黄色の固体の化合物7i(430mg)を得る。
ESI−MS(m/z):396.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0180】
ステップ9で、化合物7i(430mg、ステップ8の反応で得る)、化合物1n(500mg、1.73mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に加え、炭酸セシウム(938mg、2.88mmol)を加え、窒素保護下で80℃で24時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応系を室温に冷却し、反応液を食塩水20mLにデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の粉末状固体の化合物7j(250mg)を得る。収率は33%である。
ESI−MS(m/z):650.4[M+H]
+。
【0181】
ステップ10で、化合物7j(170mg、0.26mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶液に溶解し、徐々にハイドロサルファイトナトリウム(227mg、1.30mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水20mLにデカントし、酢酸エチルで抽出し(10mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色の固体の化合物7k(130mg)を得る。
ESI−MS(m/z):620.4[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0182】
ステップ11で、化合物7k(130mg、ステップ10の反応で得る)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.58mL、0.23mmol)を加え、室温下で分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(47mg、0.23mmol)を加える。80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物7(22mg)を得る。2つのステップの収率は11%である。
ESI−MS(m/z):781.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.86(s,1H),12.80(s,1H),8.00(s,1H),7.94(s,1H),7.69(s,1H),7.66(s,1H),7.40(s,1H),7.37(s,1H),7.33(s,2H),6.48(s,1H),6.40(s,1H),4.90−4.84(m,1H),4.83−4.76(m,1H),4.74−4.65(m,1H),4.59−4.48(m,5H),4.36−4.32(m,1H),4.14(t,J=7.8Hz,2H),3.17(s,3H),2.17(s,3H),2.03(s,3H),1.83−1.76(m,2H),1.32−1.26(m,6H)。
【0183】
(実施例8)
(S)−3−(4−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ブチル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化21】
化合物8の合成手順は以下のとおりである。
【化22】
【0184】
ステップ1で、化合物1f(6.0g、29.92mmol)、化合物8a(16.0g、60.07mmol)をアセトニトリル(150mL)に加えた後、炭酸カリウム(12.40g、90.11mmol)を加え、窒素保護下で70℃で24時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応系を室温に冷却し、シリカゲルで反応液を濾過し、ジクロロメタン(100mL)で固体を洗浄し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物8b(8.20g)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/):431.2[M+H]
+。
【0185】
ステップ2で、化合物8b(4.0g、9.29mmol)をアセトニトリル(150mL)に溶解し、炭酸セシウム(9.08g、27.88mmol)を加える。窒素保護下で70℃で6時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液を濃縮して、化合物8c(3.90g)を得る。純度は68%である。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/):411.6[M+H]
+。
【0186】
ステップ3で、化合物8c(3.90g、ステップ2の反応で得る)をメタノール(30mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(5.50g、31.59mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水50mLにデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、淡黄色の固体の化合物8d(1.20g)を得る。2つのステップの収率は34%である。
ESI−MS(m/):381.6[M+H]
+。
【0187】
ステップ4で、化合物8d(700mg、1.84mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、4.6mL、1.84mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。その後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(379mg、1.84mmol)を加え、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。珪藻土で反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、有機相を合わせ、濃縮して、粗生成物の化合物8e(970mg)を得る。純度は61%である。化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0188】
ステップ5で、化合物8e(970mg、ステップ4の反応で得る)を酢酸(10mL)に溶解し、臭化水素酸−酢酸溶液(30wt%、5mL)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、濃縮してほとんどの酢酸を除去し、メチルtert−ブチルエーテル(100mL)を加え、赤色の固体が析出したら、濾過して、化合物8f(500mg)を得る。
ESI−MS(m/):408.2[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0189】
ステップ6で、化合物8f(500mg、ステップ5の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、化合物1n(460mg、1.60mmol)、炭酸セシウム(1.20g、3.69mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。珪藻土で反応液を濾過し、濾液に酢酸エチル(50mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、薄赤色の粘性液体の化合物8g(490mg)を得る。前記3つのステップの収率は40%である。
ESI−MS(m/):660.3[M+H]
+。
【0190】
ステップ7で、化合物8g(490mg、0.74mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(7mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(1.50g、8.62mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物8h(230mg)を得る。収率は49%である。
ESI−MS(m/z):630.3[M+H]
+。
【0191】
ステップ8で、化合物8h(230mg、0.37mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1mL、0.40mmol)を加え、室温下で1時間反応させる。その後、EDCI(76mg、0.41mmol)を加え、反応系の温度を80℃に上げ、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮して、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物8i(140mg)を得る。収率は48%である。
ESI−MS(m/z):791.4[M+H]
+。
【0192】
ステップ9で、化合物8i(140mg、0.18mmol)をジメチルスルホキシド(2mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(10mg、0.26mmol)を加え、徐々に30%過酸化水素(2mL)を滴加する。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し分取液体HPLCにより分離することで精製して、化合物8(16mg)を得る。収率は23%である。
ESI−MS(m/z):809.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.69(br s,2H),8.36(s,1H),7.98(s,1H),7.93(s,1H),7.66(s,1H),7.61(s,1H),7.44−7.27(m,4H),6.61−6.58(m,2H),4.70−4.49(m,6H),4.33(t,J=7.6Hz,2H),4.28−4.24(m,1H),4.17(t,J=6.3Hz,2H),3.17(s,3H),2.15(s,3H),2.11(s,3H),1.99−1.89(m,4H),1.87−1.81(m,2H),1.60−1.51(m,2H),1.35−1.29(m,6H)。
【0193】
(実施例9)
(S)−2−(4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化23】
化合物9の合成手順は以下のとおりである。
【化24】
【0194】
ステップ1で、化合物1l(1.10g、2.02mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、室温下で臭化水素酸−酢酸溶液(33wt%、5.44g、20.16mmol)を滴加し、滴加完了後、室温下で1時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系にメチルtert−ブチルエーテル(40mL)を滴加し、吸引濾過し、メチルtert−ブチルエーテルでケーキをリンスし(10mL×2)、ケーキを乾燥して、黄色の固体の混合物9a(900mg)を得る。
ESI−MS(m/z):412.4[M+H]
+;ESI−MS(m/z):492.3[M+H]
+。
更なる分離はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0195】
ステップ2で、混合物9a(900mg、ステップ1の反応で得る)、化合物1n(792mg、2.74mmol)、炭酸セシウム(1.78g、5.48mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に加え、温度を80℃に上げて一晩保持する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、室温に冷却して、反応系に水(15mL)及び酢酸エチル(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出する(15mL×3)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、赤色の固体の混合物9b(350mg)を得る。
ESI−MS(m/z):664.5[M+H]
+;ESI−MS(m/z):742.4[M+H]
+。
更なる分離はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0196】
ステップ3で、化合物9b(350mg、ステップ2の反応で得る)を酢酸(10mL)に溶解し、室温下で2回に分けて反応系に亜鉛粉(206mg、3.17mmol)を加え、室温下で攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濾過し、メタノールでケーキをリンスし(10mL×2)、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、灰白色の固体の混合物9c(250mg)を得る。
ESI−MS(m/z):634.4[M+H]
+;ESI−MS(m/z):712.2[M+H]
+。
更なる分離はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0197】
ステップ4で、混合物9c(100mg)を1,4−ジオキサン(3mL)に溶解し、窒素保護下で化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.5mL、0.2mmol)を加える。室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより原料の反応が完了したことを確認したら、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(36mg、0.17mmol)を加え、温度を80℃に上げて2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、室温に冷却し、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーHPLCにより分離することで精製して、白色の固体の化合物9(15mg)を得る。
ESI−MS(m/z):875.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.77(br s,2H),7.99(s,1H),7.93(s,1H),7.64(s,1H),7.61(s,1H),7.42−7.25(m,4H),6.55(s,1H),4.76−4.63(m,2H),4.60−4.44(m,4H),4.42−4.29(m,2H),4.27−4.23(m,1H),4.20−4.07(m,2H),3.17(s,3H),2.10(s,6H),2.00−1.81(m,6H),1.31−1.15(m,6H)。
【0198】
(実施例10)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−(2−フルオロエチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−(2−フルオロエチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化25】
化合物10の合成手順は以下のとおりである。
【化26】
【0199】
ステップ1で、化合物10a(200mg、1.43mmol)、1−フルオロ−2−ヨードエタン(373mg、2.14mmol)、炭酸セシウム(699mg、2.14mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に水(10mL)及び酢酸エチル(10mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(10mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(10mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、無色の液体の化合物10b(166mg)を得る。収率は62%である。
ESI−MS(m/z):187.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 6.71(s,1H),4.85−4.75(m,2H),4.75−4.65(m,2H),3.82(s,3H),2.21(s,3H)。
【0200】
ステップ2で、化合物10b(166mg、0.90mmol)をメタノール(4mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(4N、0.7mL)を滴加する。室温下で2時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、水(10mL)を加え、希塩酸(2N)でpHを6〜7に調整した後、酢酸エチル(15mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出する(10mL×3)。有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、白色の固体の化合物10c(101mg)を得る。
ESI−MS(m/z):173.0[M+H]
+。
【0201】
ステップ3で、中間体の化合物10d(1.00g、2.52mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、臭化水素−酢酸溶液(33wt%、3.65g、15.14mmol)を滴加し、室温下で1.5時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系にメチルtert−ブチルエーテル(25mL)を滴加し、15分間攪拌した後、吸引濾過し、メチルtert−ブチルエーテルでケーキを洗浄し(10mL×2)、ケーキを乾燥して、赤色の固体の化合物10e(840mg)を得る。。
ESI−MS(m/z):263.3[M+H]
+。
更なる精製はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0202】
ステップ4で、化合物10e(840mg、ステップ3の反応で得る)、化合物1n(564mg、1.96mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.52g、11.75mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、温度を120℃に上げて一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に酢酸エチル(20mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(15mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物10f(620mg)を得る。収率は60%である。
ESI−MS(m/z):515.4[M+H]
+。
【0203】
ステップ5で、化合物10f(620mg、1.21mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、数回に分けて反応系に亜鉛粉(470mg、7.23mmol)を加え、室温下で1時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(10mL×3)、濾液を合わせ、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、灰白色の固体の化合物10g(438mg)を得る。収率は80%である。
ESI−MS(m/z):455.3[M+H]
+。
【0204】
ステップ6で、化合物10g(100mg、0.22mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(93mg、0.88mmol)を加え、温度を60℃に上げて一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチルを加え(10mL)、15分間攪拌した後、吸引濾過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し(5mL×2)、ケーキを乾燥して、灰白色の固体の化合物10h(105mg)を得る。
ESI−MS(m/z):505.3[M+H]
+。
更なる精製はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0205】
ステップ7で、化合物10h(105mg、ステップ6の反応で得る)をメタノール(10mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(50mg、1.24mmol)を加え、室温下で攪拌しながら30%過酸化水素溶液(0.2mL)を滴加する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に水(10mL)及び酢酸エチル(10mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(10mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(10mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、灰白色の固体の化合物10i(80mg)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):523.3[M+H]
+。
【0206】
ステップ8で、HATU(233mg、0.61mmol)、HOBt(41mg、0.31mmol)、化合物10c(53mg、0.31mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に加え、室温下で30分間攪拌した後、トリエチルアミン(64mg、0.37mmol)を加え、10分間攪拌した後、化合物10i(80mg、0.15mmol)を加え、室温下で30分間攪拌した後、温度を60℃に上げて一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーHPLCにより精製して、白色の固体の化合物10(30mg)を得る。収率は35%である。
ESI−MS(m/z):831.6[M+H]
+。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.68(br s,2H),7.98(s,1H),7.92(s,1H),7.65(s,1H),7.59(s,1H),7.42−7.24(m,4H),6.64(s,1H),6.54(s,1H),5.00−4.78(m,6H),4.77−4.74(m,1H),4.73−4.68(m,2H),4.65−4.58(m,1H),4.47−4.37(m,1H),4.36−4.29(m,1H),4.27−4.20(m,1H),4.19−4.06(m,2H),3.14(s,3H),2.13(s,3H),2.09(s,3H),2.03−1.98(m,2H),1.95−1.88(m,2H),1.88−1.77(m,2H)。
【0207】
(実施例11)
(S)−1−(3−(7−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド
【化27】
化合物11の合成手順は以下のとおりである。
【化28】
【0208】
ステップ1で、化合物10e(357mg、1.04mmol)、化合物1n(250mg、0.87mmol)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解し、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(560mg、0.72mL、4.33mmol)を加え、120℃下で一晩反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応系を室温に冷却し、酢酸エチル(20mL)及び水(15mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、赤色の油性物の化合物11a(440mg)を得る。純度は61%である。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):515.4[M+H]
+。
【0209】
ステップ2で、化合物11a(440mg、ステップ1の反応で得る)を酢酸(5mL)に溶解し、数回に分けて亜鉛粉(171mg、2.61mmol)を加え、原料を加え終えたら室温下で1時間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、濾過して亜鉛粉を除去し、ジクロロメタンでケーキを洗浄し、濾液を濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、淡黄色の固体の化合物11b(150mg)を得る。2つのステップの収率は30%である。
ESI−MS(m/z):455.4[M+H]
+。
【0210】
ステップ3で、化合物11b(150mg、0.33mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1.8mL、0.72mmol)を加え、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、EDCI(158mg、0.83mmol)を加え、80℃下で2時間反応させる。LC−MSにより生成物を得たことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物11(115mg)を得る。収率は45%である。
ESI−MS(m/z):777.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.80(s,2H),7.97(s,1H),7.64(s,1H),7.43−7.23(m,4H),6.55(s,1H),6.49(s,1H),4.76(br s,1H),4.67−4.46(m,5H),4.41−4.24(m,3H),4.19−4.06(m,2H),3.17(s,3H),2.11(s,3H),2.07(s,3H),2.04−1.81(m,6H),1.39−1.21(m,6H)。
【0211】
(実施例12、実施例13)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−(2−フルオロエチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化29】
(S)−2−(4−ブロモ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−(2−フルオロエチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化30】
化合物12、化合物13の合成手順は以下のとおりである。
【化31】
【0212】
ステップ1で、混合物9c(150mg、0.24mmol)をメタノール(6mL)に溶解し、窒素保護下で臭化シアン(100mg、0.95mmol)を加え、温度を60℃に上げて一晩攪拌する。LC−MSにより原料の反応が完了したことを確認したら、反応系を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(5mL)を加え、10分間攪拌した後、吸引濾過し、酢酸エチルでケーキをリンスし(5mL×2)、ケーキを乾燥して、灰白色の固体の混合物9d(116mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):659.1[M+H]
+;ESI−MS(m/z):737.4[M+H]
+。
【0213】
ステップ2で、HATU(134mg、0.35mmol)、HOBt(24mg、0.18mmol)、化合物10c(37mg、0.21mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に加え、室温下で30分間攪拌した後、トリエチルアミン(53mg、0.53mmol)を加え、10分間攪拌した後、混合物9d(116mg、ステップ1の反応で得る)を加え、室温下で30分間攪拌した後、温度を60℃に上げて一晩攪拌する。LC−MSにより原料の反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取クロマトグラフィーHPLCにより分離することで精製して、化合物12(15mg)、化合物13(13mg)を得る。いずれも白色の固体である。
【0214】
化合物12:
ESI−MS(m/z):813.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.55(s,1H),7.91(s,1H),7.84(s,1H),7.57(s,1H),7.51(s,1H),7.31−7.18(m,4H),6.55(s,1H),6.40(s,1H),4.90−4.84(m,1H),4.83−4.79(m,1H),4.75−4.70(m,1H),4.69−4.60(m,2H),4.55−4.51(m,1H),4.50−4.41(m,2H),4.36−4.29(m,1H),4.28−4.21(m,1H),4.18−4.12(m,1H),4.10−3.96(m,2H),3.06(s,3H),2.05(s,3H),2.00(s,3H),1.96−1.88(m,2H),1.87−1.80(m,2H),1.79−1.70(m,2H),1.22(t,J=7.0Hz,3H)。
【0215】
化合物13:
ESI−MS(m/z):891.5[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.68(br s,2H),7.91(s,1H),7.86(s,1H),7.56(s,1H),7.52(s,1H),7.28−7.22(m,4H),6.53(s,1H),4.88−4.84(m,1H),4.82−4.78(m,1H),4.75−4.70(m,1H),4.66−4.55(m,3H),4.49−4.36(m,2H),4.34−4.22(m,2H),4.20−4.15(m,1H),4.10−3.98(m,2H),3.08(s,3H),2.06(s,3H),2.04(s,3H),1.946−1.82(m,4H),1.79−1.71(m,2H),1.21(t,J=7.0Hz,3H)。
【0216】
(実施例14)
(S)−3−(3−(7−(3−アミノプロポキシ)−5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化32】
化合物14の合成手順は以下のとおりである。
【化33】
【0217】
ステップ1で、化合物1l(10.00g、18.33mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(2.20g、55.00mmol)を加える。60℃下で反応混合物を攪拌しながら徐々に30%過酸化水素(10mL)を滴加し、滴加完了後、60℃下で30分間攪拌して室温に冷却し、反応混合物に二炭酸ジ−tert−ブチル(4.40g、20.15mmol)を加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物14a(9.30g)を得る。
ESI−MS(m/z):512.3[M+H]
+。
更なる精製はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0218】
ステップ2で、化合物14a(9.30g、ステップ1の反応で得る)をジクロロメタン(150mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン(22.5mL、90.00mmol)を加える。室温下で反応混合物を1時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮して、白色の固体の化合物14b(7.10g)を得る。
ESI−MS(m/z):412.4[M+H]
+。
更なる精製はせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0219】
ステップ3で、化合物14b(1.00g、2.43mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、化合物14c(1.36g、3.65mmol)、炭酸セシウム(3.17g、9.72mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させ、TLCにより原料が完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液に酢酸エチル(50mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで精製して、薄赤色の粘性液体の化合物14d(640mg)を得る。収率は35%である。
ESI−MS(m/z):749.7[M+H]
+。
【0220】
ステップ4で、化合物14d(640mg、0.85mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(7mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(1.49g、8.55mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、を得る化合物14e(380mg)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):719.8[M+H]
+。
【0221】
ステップ5で、化合物14e(500mg、0.70mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1.73mL、0.69mmol)を加え、室温下で1時間反応させた後、EDCI(400mg、2.09mmol)を加え、反応系の温度を80℃に上げる。6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物14f(540mg)を得る。収率は88%である。
ESI−MS(m/z):880.2[M+H]
+。
【0222】
ステップ6で、化合物14f(540mg、0.61mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(2mL、8mmol)を加え、0℃下で1時間反応させ、反応液を濃縮して、化合物14(400mg、513μmol)を得る。
ESI−MS(m/z):780.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.37(s,2H),8.02(s,1H),7.94(s,1H),7.64(s,1H),7.58(s,1H),7.40−7.25(m,3H),6.54(s,1H),6.45(s,1H),4.73(br s,1H),4.66−4.45(m,5H),4.44−4.25(m,2H),4.24−4.10(m,4H),2.82−2.75(m,2H),2.07(s,3H),2.05(s,3H),2.00−1.80(m,6H),1.36−1.20(m,6H)。
【0223】
(実施例15)
(S)−1−(3−(7−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)−7−(3−(2−(ジメチルアミノ)アセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド
【化34】
化合物15の合成手順は以下のとおりである。
【化35】
【0224】
ステップ1で、1−エチル−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(8.0g、51.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)に溶解し、HATU(20.0g、52.6mmol)、HOBt(3.5g、25.9mmol)、トリエチルアミン(13.7mL、100mmol)をこの順に加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。次に、化合物1j(12.6g、32.2mmol)を加え、60℃に上げて混合物を3時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(120mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(150mL×3)、有機相を合わせた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物15a(15.1g)を得る。収率は88%である。
ESI−MS(m/z):528.4[M+H]
+。
【0225】
ステップ2で、化合物15a(1.40g、2.65mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、徐々に臭化水素酸−酢酸溶液(33wt%、5mL)を滴加する。1時間后後、C−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応系にメチルtert−ブチルエーテル(100mL)を加え、赤色の固体が析出したら、吸引濾過して、固体の化合物15b(1.20g)を得、直接次のステップに使用する。
ESI−MS(m/z):394.1[M+H]
+。
【0226】
ステップ3で、化合物15b(1.20g、ステップ1の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、化合物14c(1.23g、3.30mmol)及び炭酸セシウム(2.47g、7.62mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液に酢酸エチル(50mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、薄赤色の粘性液体の化合物15c(580mg、0.79mmol)を得る。2つのステップの収率は30%である。
ESI−MS(m/z):731.2[M+H]
+。
【0227】
ステップ4で、化合物15c(580mg、0.79mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(7mL)を加え、徐々にハイドロサルファイトナトリウム(1.50g、8.55mmol)の水溶液(2mL)を滴加し、30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物15d(340mg)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):701.3[M+H]
+。
【0228】
ステップ5で、化合物15d(340mg、0.49mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1.32mL、0.53mmol)を加え、室温下で1時間反応させた後、EDCI(102mg、534mmol)を加え、反応系の温度を80℃に上げ、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物15e(220mg)を得る。収率は52%である。
ESI−MS(m/z):862.4[M+H]
+。
【0229】
ステップ6で、化合物15e(220mg、0.26mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(2mL、8mmol)を加え、0℃下で1時間反応させ、反応液を濃縮し、残留物に対し分取液体HPLCにより精製して、化合物15f(190mg)を得る。
ESI−MS(m/z):762.4[M+H]
+。
【0230】
ステップ7で、化合物15f(30mg、0.04mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、N,N−ジメチルグリシン(4mg、0.04mmol)、HOBt(5.32mg、0.04mmol)、HATU(14.97mg、0.04mmol)、トリエチルアミン(12mL、0.12mmol)を加える。室温下で一晩反応させ、反応液に対し分取液体HPLCにより精製して、化合物15(10mg)を得る。収率は29%である。
ESI−MS(m/z):847.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.81(br s,1H),8.33(s,3H),7.96(s,1H),7.82(s,1H),7.64(s,1H),7.40−7.25(m,2H),6.53(s,1H),6.45(s,1H),4.76−4.70(m,1H),4.66−4.62(m,1H),4.58−4.48(m,4H),4.42−4.30(m,2H),4.14−4.05(m,3H),2.79(s,2H),2.16(s,6H),2.10(s,3H),2.05(s,3H),2.03−1.75(m,6H),1.32−1.20(m,6H)。
【0231】
(実施例16)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(2−(メチルアミノ)エトキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化36】
化合物16の合成手順は以下のとおりである。
【化37】
【0232】
ステップ1で、化合物16a(900mg、4.16mmol)、化合物16b(990mg、5.62mmol)、トリフェニルホスフィン(1.47g、5.62mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、窒素で3回置換した後、窒素保護下で0〜10℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.14g、5.62mmol)を滴加し、滴加完了後、0〜10℃下で20分間攪拌し、次に温度を室温に上げて40分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、淡黄色の固体の化合物16c(1.40g)を得る。収率は90%である。
ESI−MS(m/z):374.4[M+H]
+。
【0233】
ステップ2で、化合物14b(500mg、1.12mmol)、化合物16c(626mg、1.67mmol)及び炭酸セシウム(1.09g、3.36mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に加え、温度を100℃に上げて一晩保持する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、室温に冷却して反応系に水(15mL)及び酢酸エチル(10mL)を加え、抽出して分離させた後、酢酸エチルで水層を抽出する(10mL×4)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、赤色の固体の化合物16d(379mg)を得る。収率は45%である。
ESI−MS(m/z):749.4[M+H]
+。
【0234】
ステップ3で、化合物16d(379mg、0.51mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(1mL)を加え、室温下で反応系にハイドロサルファイトナトリウム(431mg、3.04mmol)の水溶液(水0.5mL)を滴加し、室温下で40分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系を濃縮してメタノールを除去し、水(5mL)及び酢酸エチル(15mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出する(15mL×4)。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の油性物の化合物16e(260mg)を得る。収率は71%である。
ESI−MS(m/z):719.4[M+H]
+。
【0235】
ステップ4で、化合物16e(260mg、0.36mmol)を1,4−ジオキサン(3mL)に溶解し、窒素保護下で化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1mL、0.4mmol)を加える。室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより原料の反応が完了したことを確認したら、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(78mg、0.38mmol)を加え、温度を80℃に上げて1時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、室温に冷却し、反応系を濃縮して、化合物16fを得る。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):880.5[M+H]
+。
【0236】
ステップ5で、化合物16f(ステップ4の反応で得た粗生成物)の半分を正確に秤量し、1,4−ジオキサン(2mL)を加えた後、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(0.3mL、1.2mmol)を加え、室温下で一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対し逆相分取クロマトグラフィーHPLCにより分離することで精製して、白色の固体の化合物16(30mg)を得る。
ESI−MS(m/z):780.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.33(s,2H),7.99(s,1H),7.93(s,1H),7.65(s,1H),7.59(s,1H),7.48−7.50(m,4H),,6.56(s,1H),6.47(s,1H),4.72(br s,1H),4.70−4.50(m,5H),4.48−4.30(m,2H),4.28−4.10(m,3H),2.79(br s,2H),2.21(s,3H),2.10(s,3H),2.06(s,3H),2.05−1.96(m,2H),1.95−1.87(m,2H),1.33−1.21(m,6H)。
【0237】
(実施例17、実施例18)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(メチルアミノ)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド塩酸塩
【化38】
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−(3−(ジメチルアミノ)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化39】
化合物17、化合物18の合成手順は以下のとおりである。
【化40】
【0238】
ステップ1で、化合物14b(1g、2.23mmol)、化合物17a(1.04g、2.68mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.18g、6.70mmol)を加え、80℃下で一晩反応させる。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系を室温に冷却し、水20mLにデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物17b(500mg)を得る。収率は29%である。
ESI−MS(m/z):763.5[M+H]
+。
【0239】
ステップ2で、化合物17b(500mg、0.66mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、徐々にハイドロサルファイトナトリウムの水溶液(3mL、571mg、3.28mmol)を滴加し、滴加完了後、室温下で10分間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物17c(285mg)を得る。収率は59%である。
ESI−MS(m/z):733.5[M+H]
+。
【0240】
ステップ3で、化合物17c(285mg、0.39mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、1.2mL、0.48mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。LC−MSにより反応を監視し、中間体が生成したら、EDCI(97mg、0.51mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより生成物を得たことを確認したら、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物17d(220mg)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):894.7[M+H]
+。
【0241】
ステップ4で、化合物17d(220mg、0.25mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(5mL、20.00mmol)を滴加し、滴加完了後、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応系を濃縮し溶媒を除去して、白色の固体の化合物17(170mg)を得る。収率は83%である。
ESI−MS(m/z):795.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.32(s,1H),7.98(s,1H),7.92(s,1H),7.63(s,1H),7.58(s,1H),7.37−7.25(m,4H),6.56(s,1H),6.46(s,1H),4.77−4.70(m,1H),4.64−4.45(m,6H),4.43−4.35(m,1H),4.34−4.27(m,1H),4.26−4.20(m,1H),4.19−4.07(m,2H),2.67−2.62(m,2H),2.09(s,3H),2.06(s,3H),2.03−1.95(m,2H),1.94−1.86(m,2H),1.85−1.76(m,2H),1.32−1.24(m,6H)。
【0242】
ステップ5で、化合物17(20mg、0.24mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶解し、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(20mg、0.96mmol)、ホルムアルデヒド水溶液(30wt%、7mg、0.72mmol)を加え、原料を加え終えたら室温下で2時間反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物18(10mg)を得る。収率は51%である。
ESI−MS(m/z):808.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.90−12.60(m,2H),8.19(s,1H),7.97(s,1H),7.91(s,1H),7.63(s,1H),7.58(s,1H),7.36−7.27(m,4H),6.57(s,1H),6.46(s,1H),4.75−4.70(m,1H),4.62−4.48(m,5H),4.43−4.37(m,1H),4.36−4.29(m,1H),4.25−4.20(m,1H),4.15−4.03(m,2H),2.23(t,J=6.9Hz,2H),2.11(s,3H),2.06(s,3H),2.04−1.97(m,8H),1.94−1.87(m,2H),1.77−1.68(m,2H),1.33−1.26(m,6H)。
【0243】
(実施例19)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(2−メトキシエトキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化41】
化合物19の合成手順は以下のとおりである。
【化42】
【0244】
ステップ1で、化合物16a(250mg、1.15mmol)及び化合物19a(320mg、2.30mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(746mg、5.77mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応系に酢酸エチル(20mL)及び水(10mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水層を抽出し(10mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物19b(200mg)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):275.6[M+H]
+。
【0245】
ステップ2で、化合物19b(200mg、0.73mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(1.58g、4.86mmol)及び化合物14b(500mg、1.22mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。珪藻土で反応液を濾過し、濾液に酢酸エチル(20mL)及び水(10mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(10mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物19c(203mg)を得る。収率は26%である。
ESI−MS(m/z):650.2[M+H]
+。
【0246】
ステップ3で、化合物19c(203mg、0.31mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(5mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(0.5g、31.67mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物19d(110mg)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):620.2[M+H]
+。
【0247】
ステップ4で、化合物19d(110mg、0.18mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.45mL、0.18mmol)を加え、室温下で1時間反応させた後、EDCI(102mg、0.53mmol)を加え、反応系の温度を80℃に上げ、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を濃縮した後、液相分取HPLCにより精製して、化合物19(25mg)を得る。収率は18%である。
ESI−MS(m/z):781.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.71(br s,2H),8.29(s,1H),7.95(s,1H),7.92(s,1H),7.65(s,1H),7.59(s,1H),7.40−7.27(m,4H),6.56(s,1H),6.48(s,1H),4.78−4.71(m,1H),4.65−4.59(m,1H),4.58−4.48(m,4H),4.45−4.36(m,1H),4.36−4.29(m,1H),4.28−4.18(m,3H),3.60−3.53(m,3H),3.12(s,3H),2.10(s,3H),2.06(s,3H),2.04−1.96(m,2H),1.95−1.86(m,2H),1.28(t,J=7.1Hz,6H)。
【0248】
(実施例20)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−(3−(2−(ジメチルアミノ)アセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化43】
化合物20の合成手順は以下のとおりである。
【化44】
【0249】
ステップ1で、化合物14(100mg、0.13mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、次にN,N−ジメチルグリシン(13mg、0.13mmol)、HATU(49mg、0.13mmol)、HOBt(17mg、0.13mmol)、トリエチルアミン(13mg、0.13mmol)を加える。室温下で6時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系を濃縮し、液相分取HPLCにより精製して、化合物20(42mg)を得る。収率は38%である。
ESI−MS(m/z):865.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 13.00−12.56(m,2H),8.15(s,1H),7.99−7.90(m,3H),7.64(s,1H),7.58(s,1H),7.36−7.29(m,4H),6.54(s,1H),6.46(s,1H),4.76−4.70(m,1H),4.64−4.58(m,1H),4.58−4.49(m,4H),4.45−4.33(m,2H),4.25−4.20(m,1H),4.14−4.06(m,2H),3.22−3.19(m,2H),2.99(s,2H),2.26(s,6H),2.09(s,3H),2.06(s,3H),2.05−2.00(m,2H),1.98−1.91(m,2H),1.84−1.79(m,2H),1.30−1.25(m,6H)。
【0250】
(実施例21)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化45】
化合物21の合成手順は以下のとおりである。
【化46】
【0251】
ステップ1で、化合物14(100mg、0.13mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、次にモルホリン−4−イル酢酸(19mg、0.13mmol)、HATU(49mg、0.13mmol)、HOBt(17mg、0.13mmol)、トリエチルアミン(13mg、0.13mmol)を加える。室温下で6時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物21(32mg)を得る。収率は28%である。
ESI−MS(m/z):907.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.81(s,1H),12.67(br s,1H),8.14(s,1H),7.96(s,1H),7.91(s,1H),7.81(s,1H),7.63(s,1H),7.58(s,1H),7.37−7.28(m,4H),6.54(s,1H),6.45(s,1H),4.76−4.70(m,1H),4.65−4.60(m,1H),4.59−4.49(m,4H),4.45−4.33(m,2H),4.25−4.20(m,1H),4.14−4.04(m,2H),3.54(t,J=4.6Hz,4H),3.23−3.18(m,2H),2.90−2.80(m,2H),2.45−2.32(m,4H),2.09(s,3H),2.05(s,3H),2.04−1.99(m,2H),1.98−1.91(m,2H),1.85−1.78(m,2H),1.31−1.25(m,6H)。
【0252】
(実施例22)
(S)−3−(3−(7−(3−アセトアミドプロポキシ)−5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化47】
化合物22の合成手順は以下のとおりである。
【化48】
【0253】
ステップ1で、化合物14(100mg、0.13mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、次に酢酸(8mg、0.13mmol)、HATU(49mg、0.13mmol)、HOBt(17mg、0.13mmol)、トリエチルアミン(13mg、0.13mmol)を加える。室温下で6時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応系に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物22(36mg)を得る。収率は34%である。
ESI−MS(m/z):822.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.90−12.60(m,2H),8.25(s,1H),7.98(s,1H),7.92(s,1H),7.85(s,1H),7.64(s,1H),7.58(s,1H),7.38−7.28(m,4H),6.54(s,1H),6.46(s,1H),4.76−4.72(m,1H),4.65−4.60(m,1H),4.59−4.48(m,4H),4.45−4.31(m,2H),4.26−4.20(m,1H),4.16−4.05(m,2H),3.18−3.10(m,2H),2.09(s,3H),2.06(s,3H),2.05−1.98(m,2H),1.98−1.89(m,2H),1.82−1.75(m,2H),1.75(s,3H),1.32−1.24(m,6H)。
【0254】
(実施例23)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(4−(メチルアミノ)ブトキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化49】
化合物23の合成手順は以下のとおりである。
【化50】
【0255】
ステップ1で、化合物16a(1.00g、4.62mmol)、トリフェニルホスフィン(1.82g、6.93mmol)をそれぞれテトラヒドロフラン(4mL)に溶解する。窒素保護下でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.40g、6.93mmol)を滴加し、10分間攪拌した後、化合物23a(1.41g、6.93mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴加し、2時間後、TLCにより完全に反応したことを確認したら、反応系に酢酸エチル(20mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物23b(1.40g)を得る。収率は75%である。
ESI−MS(m/z):402.3[M+H]
+。
【0256】
ステップ2で、化合物23b(600mg、1.49mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、化合物14b(410mg、0.99mmol)、炭酸セシウム(1.30g、3.98mmol)を加える。窒素保護下で80℃で16時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で反応液を濾過し、濾液に酢酸エチル(20mL)及び水(20mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物23c(420mg)を得る。収率は54%である。
ESI−MS(m/z):777.2[M+H]
+。
【0257】
ステップ3で、化合物23c(420mg、0.54mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(7mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(940mg、5.41mmol)を水(2mL)に溶解して徐々に反応系に滴加し、30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。珪藻土で反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物23d(200mg)を得る。収率は50%である。
ESI−MS(m/z):748.2[M+H]
+。
【0258】
ステップ4で、化合物23d(200mg、0.27mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.68mL、0.27mmol)を加え、室温下で1時間反応させた後、EDCI(51mg、0.27mmol)を加え、反応系の温度を80℃に上げ、6時間後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応系を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、化合物23e(200mg)を得る。収率は82%である。
ESI−MS(m/z):908.4[M+H]
+。
【0259】
ステップ5で、化合物23e(200mg、0.22mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(2mL、8.00mmol)を加え、0℃下で1時間反応させ、反応系を濃縮し、残留物に対し液相分取HPLCにより分離することで精製して、化合物23(40mg)を得る。収率は22%である。
ESI−MS(m/z):808.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.39(s,2H),8.00(br s,2H),7.64(s,1H),7.60(s,1H),7.39−7.28(m,4H),6.57(s,1H),6.45(s,1H),4.76−4.71(m,1H),4.64−4.50(m,4H),4.40−4.29(m,2H),4.24−4.20(m,1H),4.14−4.03(m,2H),2.68−2.60(m,2H),2.41(s,3H),2.11(s,3H),2.06(s,3H),2.02−1.96(m,2H),1.94−1.87(m,2H),1.68−1.57(m,4H),1.33−1.24(m,6H)。
【0260】
(実施例24)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化51】
化合物24の合成手順は以下のとおりである。
【化52】
【0261】
ステップ1で、化合物14b(450mg、1.00mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、化合物24a(514mg、1.50mmol)、炭酸セシウム(650mg、2.00mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に水(100mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物24b(270mg)を得る。収率は38%である。
ESI−MS(m/z):719.7[M+H]
+。
【0262】
ステップ2で、化合物24b(230mg、0.30mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(3mL)を加える。次にハイドロサルファイトナトリウム(260mg、1.50mmol)を水4mLに溶解し、室温下で徐々に反応液を加えた後、30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、水(80mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物24c(160mg)を得る。収率は73%である。
ESI−MS(m/z):689.6[M+H]
+。
【0263】
ステップ3で、化合物24c(160mg、0.23mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、0.6mL、0.24mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(100mg、0.50mmol)を加え、80℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物24(51mg)を得る。収率は26%である。
ESI−MS(m/z):850.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.82(br s,1H),12.70(br s,1H),8.20(s,1H),7.97(s,1H),7.92(s,1H),7.64(s,1H),7.60(s,1H),7.36−7.25(m,4H),6.59(s,1H),6.46(s,1H),4.77−4.70(m,1H),4.63−4.50(m,5H),4.44−4.31(m,2H),4.26−4.20(m,1H),4.16−4.10(m,1H),4.09−4.03(m,1H),3.47(t,J=4.6Hz,4H),2.29(t,J=7.1Hz,2H),2.23−2.15(m,4H),2.12(s,3H),2.07(s,3H),2.04−1.98(m,2H),1.95−1.89(m,2H),1.79−1.71(m,2H),1.35−1.25(m,6H)。
【0264】
(実施例25)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化53】
化合物25の合成手順は以下のとおりである。
【化54】
【0265】
ステップ1で、化合物16a(500mg、2.31mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に加え、化合物25a(845mg、4.62mmol)、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(1.49g、11.54mmol)をそれぞれ加え、100℃下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、黄色の固体の化合物25b(700mg)を得る。収率は95%である。
ESI−MS(m/z):319.4[M+H]
+。
【0266】
ステップ2で、化合物11a(830mg、2.42mmol)、化合物25b(700mg、2.20mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(1.42g、10.98mmol)を加え、120℃下で一晩反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、室温に冷却し、反応系に酢酸エチル(20mL)を加えて希釈し、水(20mL)にデカントし、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、赤色の固体の化合物25c(730mg)を得る。収率は61%である。
ESI−MS(m/z):545.2[M+H]
+。
【0267】
ステップ3で、化合物25c(730mg、1.34mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、亜鉛粉(483mg、6.70mmol)を加え、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、珪藻土で濾過して亜鉛粉を除去し、濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、白色の固体の化合物25d(270mg)を得る。収率は42%である。
ESI−MS(m/z):485.4[M+H]
+。
【0268】
ステップ4で、化合物25d(270mg、0.56mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nの1,4−ジオキサン溶液、3mL、1.20mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、EDCI(267mg、1.39mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより生成物を得たことを確認したら、反応液を直接濃縮して、褐色の油性物の化合物25e(450mg)を得、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):807.5[M+H]
+。
【0269】
ステップ5で、化合物25e(450mg、ステップ4の反応で得る)をジメチルスルホキシド(6mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(67mg、1.67mmol)を加えた後、徐々に30%過酸化水素(1.5mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で30分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物25(149mg)を得る。2つのステップの収率は32%である。
ESI−MS(m/z):825.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.76(br s,2H),7.95(s,1H),7.92(s,1H),7.65(s,1H),7.59(s,1H),7.40−7.28(m,4H),6.57(s,1H),6.50(s,1H),4.78−4.72(m,1H),4.64−4.51(m,5H),4.48−4.39(m,1H),4.38−4.30(m,1H),4.27−4.18(m,3H),3.67−3.60(m,2H),3.41−3.37(m,2H),3.31−3.28(m,2H),3.12(s,3H),2.10(s,3H),2.07(s,3H),2.05−1.99(m,2H),1.96−1.86(m,2H),1.34−1.26(m,6H)。
【0270】
(実施例26)
(S)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1−(3−(2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(2H−テトラゾール−5−イル)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド
【化55】
化合物26の合成手順は以下のとおりである。
【化56】
【0271】
ステップ1で、化合物11(30mg、0.039mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(24mg、0.37mmol)、塩化アンモニウム(20mg、0.37mmol)を加え、100℃下で一晩反応させ、LC−MSにより生成物を得たことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物26(9mg)を得る。収率は30%である。
ESI−MS(m/z):819.2[M+H]
+;
1H NMR(500Hz,DMSO−d6)δ 12.82(s,1H),12.78(s,1H),7.99(s,1H),7.75(s,1H),7.64(s,1H),7.44(s,1H),7.34(br s,2H),6.57(s,1H),6.49(s,1H),4.80−4.73(m,1H),4.67−6.63(m,1H),4.61−4.52(m,4H),4.47−4.27(m,3H),4.19−4.08(m,2H),3.12(s,3H),2.10(s,3H),2.08(s,3H),2.06−1.99(m,2H),1.98−1.92(m,2H),1.89−1.81(m,2H),1.33−1.26(m,6H)。
【0272】
(実施例27)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(N−メチルアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化57】
化合物27の合成手順は以下のとおりである。
【化58】
【0273】
ステップ1で、化合物17(40mg、0.05mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に加え、酢酸(3mg、0.05mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(24mg、0.06mmol)、トリエチルアミン(15mg、0.14mmol)をそれぞれ加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物27(16mg)を得る。収率は40%である。
ESI−MS(m/z):836.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.82(br s,1H),12.69(br s,1H),8.00−7.86(m,2H),7.68−7.54(m,2H),7.37−7.26(m,4H),6.58−6.54(m,1H),6.47(s,0.3H),6.43(s,0.7H),4.78−4.67(m,1H),4.63−4.49(m,5H),4.45−4.30(m,2H),4.24−4.18(m,1H),4.14−3.97(m,2H),3.28−3.22(m,2H),2.77(s,1.9H),2.66(s,1.1H),2.11(s,3H),2.08−1.88(m,7H),1.86−1.70(m,5H),1.32−1.25(m,6H)。
【0274】
(実施例28)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−(3−(2−(ジメチルアミノ)−N−メチルアセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化59】
化合物28の合成手順は以下のとおりである。
【化60】
【0275】
ステップ1で、化合物17(40mg、0.05mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に加え、化合物28a(6mg、0.06mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(24mg、0.06mmol)、トリエチルアミン(15mg、0.14mmol)をそれぞれ加え、室温下で一晩反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物28(16mg)を得る。収率は38%である。
ESI−MS(m/z):880.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.83(br s,1H),12.68(br s,1H),8.15(s,1H),7.99−7.89(m,2H),7.65−7.52(m,2H),7.36−7.27(m,4H),6.57(br s,1H),6.48(s,0.3H),6.44(s,0.7H),4.76−4.67(m,1H),4.64−4.49(m,5H),4.46−4.31(m,2H),4.25−4.18(m,1H),4.14−3.99(m,2H),2.82(s,2H),2.68(s,1H),2.30(s,4H),2.17(s,2H),2.14(s,2H),2.11(s,3H),2.06(s,1H),2.04(s,2H),2.03−1.97(m,1H),1.96−1.85(m,3H),1.82−1.75(m,1H),1.32−1.25(m,6H)。
【0276】
(実施例29)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(N−メチル−2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化61】
化合物29の合成手順は以下のとおりである。
【化62】
【0277】
ステップ1で、化合物17(40mg、0.05mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に加え、化合物29a(8mg、0.06mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(24mg、0.06mmol)、トリエチルアミン(15mg、0.14mmol)をそれぞれ加え、室温下で一晩反応させる。LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物29(17mg)を得る。収率は39%である。
ESI−MS(m/z):921.6[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.82(br s,1H),12.66(br s,1H),8.15(s,1H),7.98−7.89(m,2H),7.65−7.61(m,1H),7.59−7.56(m,1H),7.40−7.26(m,4H),6.56(br s,1H),6.47(s,0.3H),6.44(s,0.7H),4.76−4.70(m,1H),4.63−4.50(m,5H),4.46−4.35(m,2H),4.24−4.17(m,1H),4.12−3.97(m,2H),3.52−3.43(m,4H),3.04−2.96(m,2H),2.85(s,2H),2.65(s,1H),2.34(br s,3H),2.27(br s,1H),2.11(s,3H),2.08−1.98(m,4H),1.97−1.86(m,3H),1.82−1.75(m,1H),1.33−1.25(m,6H)。
【0278】
(実施例30)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(メチルスルホンアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化63】
化合物30の合成手順は以下のとおりである。
【化64】
【0279】
ステップ1で、化合物14(58mg、0.07mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、メタンスルホン酸無水物(13mg、0.07mmol)、トリエチルアミン(23mg、0.23mmol)を加える。室温下で6時間反応さ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物30(17mg)を得る。収率は27%である。
ESI−MS(m/z):858.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.85−12.55(m,2H),7.96(s,1H),7.88(s,1H),7.62(s,1H),7.55(s,1H),7.40−7.25(m,4H),7.07(t,J=5.9Hz,1H),6.50(s,1H),6.44(s,1H),4.73−4.68(m,1H),4.62−4.57(m,1H),4.56−4.47(m,4H),4.42−4.34(m,1H),4.34−4.26(m,1H),4.23−4.10(m,3H),3.05−2.99(m,2H),2.82(s,3H),2.05(s,3H),2.04(s,3H),2.01−1.95(m,2H),1.93−1.87(m,2H),1.86−1.80(m,2H),1.28−1.21(m,6H)。
【0280】
(実施例31)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(3−(2−(ピペラジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化65】
化合物31の合成手順は以下のとおりである。
【化66】
【0281】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物31a(17mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.29mmol)を加える。室温下で3時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し液相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物31(13mg)を得る。収率は14%である。
ESI−MS(m/z):920.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.77(br s,1H),12.64(br s,1H),8.22(s,1H),7.93(s,1H),7.88(s,1H),7.68(t,J=6.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.37−7.25(m,4H),6.52(s,1H),6.43(s,1H),4.73−4.68(m,1H),4.63−4.47(m,5H),4.44−4.27(m,2H),4.23−4.17(m,1H),4.14−4.02(m,2H),3.22−3.14(m,2H),2.78(s,2H),2.41−2.18(m,8H),2.10−1.85(m,13H),1.82−1.76(m,2H),1.30−1.20(m,6H)。
【0282】
(実施例32)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−4−(3−(2−(1,1−ジオキシドチオモルホリノ)アセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化67】
化合物32の合成手順は以下のとおりである。
【化68】
【0283】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物32a(21mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.30mmol)を加える。室温下で2時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応系に対し液相分取HPLCにより精製して、化合物32を得る。収率は16%である。
ESI−MS(m/z):955.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.80(br s,1H),12.67(br s,1H),7.99−7.91(m,2H),7.89(s,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.39−7.26(m,4H),6.52(s,1H),6.42(s,1H),4.74−4.68(m,1H),4.63−4.47(m,5H),4.44−4.30(m,2H),4.24−4.17(m,1H),4.12−4.00(m,2H),3.28(s,1H),3.20−3.14(m,2H),3.12−3.07(m,4H),3.02(s,2H),2.93−2.85(m,4H),2.07(s,3H),2.05−1.97(m,5H),1.97−1.86(m,2H),1.83−1.74(m,2H),1.31−1.22(m,6H)。
【0284】
(実施例33)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(3−(2−((S)−モルホリン−3−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化69】
化合物33の合成手順は以下のとおりである。
【化70】
【0285】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物33a(25mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.29mmol)を加える。室温下で3時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応系に4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(0.50mL、2.00mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物33(9mg)を得る。収率は10%である。
ESI−MS(m/z):907.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.14(s,1H),7.99−7.92(m,2H),7.89(s,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.33−7.25(m,4H),6.51(s,1H),6.43(s,1H),4.75−4.69(m,1H),4.62−4.46(m,5H),4.43−4.28(m,2H),4.23−4.17(m,1H),4.14−4.02(m,2H),3.65−3.58(m,2H),3.17−3.08(m,2H),3.07−2.95(m,2H),2.79−2.68(m,2H),2.06(s,3H),2.05−1.96(m,5H),1.95−1.87(m,2H),1.80−1.72(m,2H),1.30−1.20(m,6H)。
【0286】
(実施例34)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(3−(2−(ピペラジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化71】
化合物34の合成手順は以下のとおりである。
【化72】
【0287】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物34a(27mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.29mmol)を加える。室温下で3時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応系に4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(0.50mL、2.00mmol)を加え、70℃下で2時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物34(4mg)を得る。収率は5%でる。
ESI−MS(m/z):906.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.30(s,3H),7.94(s,1H),7.89(s,1H),7.77(s,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.34−7.27(m,4H),6.52(s,1H),6.43(s,1H),4.72−4.68(m,1H),4.62−4.58(m,1H),4.54−4.48(m,4H),4.43−4.31(m,2H),4.22−4.18(m,1H),4.12−4.01(m,2H),3.20−3.15(m,3H),2.85−2.75(m,6H),2.40−2.32(m,4H),2.07(s,3H),2.03(s,3H),2.02−1.98(m,2H),1.94−1.89(m,2H),1.81−1.76(m,2H),1.28−1.19(m,6H)。
【0288】
(実施例35)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(3−(2−((R)−モルホリン−3−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化73】
化合物35の合成手順は以下のとおりである。
【化74】
【0289】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物35a(25mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.29mmol)を加える。室温下で3時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。化合物35aを得る。反応系に4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(0.50mL、2.00mmol)を加え、70℃下で2時間反応させ、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物35(3mg)を得る。収率は3%である。
ESI−MS(m/z):907.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.20−8.15(m,1H),8.03−7.90(m,3H),7.63(s,1H),7.57(s,1H),7.38−7.29(m,4H),6.53(s,1H),6.45(s,1H),4.74−4.70(m,1H),4.64−4.48(m,5H),4.44−4.32(m,2H),4.23−4.18(m,1H),4.14−4.05(m,2H),3.65−3.60(m,2H),3.16−3.11(m,2H),3.09−2.97(m,2H),2.80−2.70(m,2H),2.10−1.96(m,8H),1.95−1.87(m,2H),1.80−1.73(m,2H),1.30−1.20(m,6H)。
【0290】
(実施例36)
(S)−3−(3−(6−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−4−(3−((R)−モルホリン−3−カルボキサミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化75】
化合物36の合成手順は以下のとおりである。
【化76】
【0291】
ステップ1で、化合物14(80mg、0.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物36a(25mg、0.11mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)、HOBt(15mg、0.11mmol)、トリエチルアミン(30mg、0.29mmol)を加える。室温下で3時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応系に4Nの塩酸−1,4ジオキサン溶液(0.50mL、2.00mmol)を加え、室温下で2時間反応させた後、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。直接、反応液に対し分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物36(6mg)を得る。収率は7%である。
ESI−MS(m/z):893.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.20−8.10(m,2H),7.95−7.85(m,2H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.35−7.25(m,4H),6.52(s,1H),6.42(s,1H),4.76−4.65(m,2H),4.64−4.27(m,7H),4.22−4.18(m,1H),4.15−4.00(s,2H),3.70−3.50(m,5H),3.20−3.10(m,2H),2.10−1.88(m,10H),1.82−1.75(m,2H),1.32−1.20(m,6H)。
【0292】
(実施例37)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(メチルスルホニル)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化77】
化合物37の合成手順は以下のとおりである。
【化78】
【0293】
ステップ1で、化合物37a(288mg、2.08mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、0℃下でトリフェニルホスフィン(545mg、2.08mmol)、DIAD(420mg、2.08mmol)をこの順に加え、加え終えたら0℃下で30分間反応させ、さらに化合物16a(300mg、1.39mmol)を加え、室温下で3時間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物37b(338mg)を得る。収率は73%である。
ESI−MS(m/z):337.5[M+H]
+。
【0294】
ステップ2で、化合物37b(338mg、1.01mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し、化合物14b(375mg、0.84mmol)、炭酸セシウム(545mg、1.67mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤褐色の固体の化合物37c(328mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):712.5[M+H]
+。
【0295】
ステップ3で、化合物37c(328mg、0.46mmol)をメタノール(25mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(1mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(400mg、2.29mmol)を水(4mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(100mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物37d(176mg)を得る。収率は56%である。
ESI−MS(m/z):682.3[M+H]
+。
【0296】
ステップ4で、化合物37d(60mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、化合物5d(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.1mL、0.10mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(35mg、0.18mmol)を加え、80℃下で反応混合物を1時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物37(31mg)を得る。収率は42%である。
ESI−MS(m/z):843.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.69(br s,2H),7.96(s,1H),7.88(s,1H),7.63(s,1H),7.55(s,1H),7.37−7.25(m,4H),6.49(s,1H),6.41(s,1H),4.74−4.67(m,1H),4.58(d,J=11.5Hz,1H),4.55−4.44(m,4H),4.41−4.27(m,2H),4.26−4.15(m,3H),3.21(t,J=7.5Hz,2H),2.92(s,3H),2.15−1.85(m,12H),1.28−1.19(m,6H)。
【0297】
(実施例38)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−((R)−3,4−ジヒドロキシブトキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化79】
化合物38の合成手順は以下のとおりである。
【化80】
【0298】
ステップ1で、化合物16a(700mg、3.23mmol)を無水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、0℃下でトリフェニルホスフィン(1.7g、6.46mmol)、DIAD(1.27mL、6.46mmol)をこの順に加え、加え終えたら0℃下で20分間反応させ、化合物38a(708mg、4.85mmol)のTHF溶液(2mL)を滴加し、室温下で2時間反応させる。TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、淡黄色の固体の化合物38b(2.0g)を得る。純度は50%である(化合物38b:トリフェニルホスフィンオキシドは約1:1)。直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):337.5[M+H]
+。
【0299】
ステップ2で、化合物14b(400mg、0.97mmol)、化合物38b(804mg、純度50%、ステップ1で得る)をDMF(10mL)に溶解し、炭酸セシウム(792mg、2.43mmol)を加え、80℃下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、酢酸エチル(20mL)、水(20mL)を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の油性物の化合物38c(360mg)を得る。2つのステップの収率は38%である。
ESI−MS(m/z):720.2[M+H]
+。
【0300】
ステップ3で、化合物38c(360mg、0.50mmol)をメタノール(10mL)と水酸化アンモニウム(3mL)の混合溶媒に溶解し、0℃下でハイドロサルファイトナトリウム(435mg、2.5mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、滴加完了後、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物38d(270mg)を得る。収率は78%である。
ESI−MS(m/z):690.3[M+H]
+。
【0301】
ステップ4で、化合物38d(270mg、0.39mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nのジオキサン溶液、1mL、0.40mmol)を加え、室温下で30分間攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。EDCI(97mg、0.50mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより生成物を得たことを確認する。反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物38e(170mg)を得る。収率は51%である。
ESI−MS(m/z):851.1[M+H]
+。
【0302】
ステップ5で、化合物38e(170mg、0.2mmol)をメタノール(4mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(10mg、0.059mmol)を加え、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物38(18mg)を得る。収率は11%である。
ESI−MS(m/z):811.3[M+H]
+。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.49(s,2H),7.99(s,1H),7.90(s,1H),7.64(s,1H),7.57(s,1H),7.33(t,J=18.0Hz,4H),6.51(s,1H),6.43(s,1H),4.73(s,1H),4.61(d,J=11.5Hz,1H),4.58−4.44(m,5H),4.35(s,2H),4.29−4.21(m,2H),4.17(s,1H),3.62(s,2H),3.25−3.19(m,2H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),2.00(s,2H),1.93(s,2H),1.83(s,2H),1.59(s,1H),1.28−1.22(m,6H)。
【0303】
(実施例39)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−((R)−3−メトキシピロリジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化81】
化合物39の合成手順は以下のとおりである。
【化82】
【0304】
ステップ1で、化合物14(500mg、0.61mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、2−クロロ酢酸(60mg、0.64mmol)、HOBt(42mg、0.31mmol)、HATU(230mg、0.61mmol)、トリエチルアミン(0.25mL、1.83mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物39a(410mg)を得る。収率は78%である。
ESI−MS(m/z):855.7[M+H]
+。
【0305】
ステップ2で、化合物39a(100mg、0.12mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物39b(25mg、0.18mmol)、炭酸セシウム(78mg、0.24mmol)をこの順に加え、加え終えたら70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物39(61mg)を得る。収率は57%である。
ESI−MS(m/z):921.9[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.79(s,1H),12.64(s,1H),7.94(s,1H),7.89(s,1H),7.71(t,J=6.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.36−7.25(m,4H),6.51(s,1H),6.43(s,1H),4.73−4.66(m,1H),4.63−4.29(m,7H),4.25−4.15(m,1H),4.11−4.01(m,2H),3.83−3.75(m,1H),3.17(q,J=6.7Hz,2H),3.09(s,3H),2.92(s,2H),2.72−2.67(m,1H),2.56−2.49(m,2H),2.45−2.37(m,2H),2.08−1.75(m,13H),1.65−1.52(m,1H),1.29−1.20(m,6H)。
【0306】
(実施例40)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化83】
化合物40の合成手順は以下のとおりである。
【化84】
【0307】
ステップ1で、化合物39a(80mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物40a(19mg、0.14mmol)、炭酸セシウム(59mg、0.18mmol)をこの順に加え、加え終えたら70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物40(45mg)を得る。収率は52%である。
ESI−MS(m/z):921.9[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.81(br s,1H),12.66(br s,1H),7.96(s,1H),7.91(s,1H),7.75(t,J=6.0Hz,1H),7.63(s,1H),7.57(s,1H),7.39−7.24(m,4H),6.53(s,1H),6.45(s,1H),4.75−4.68(m,1H),4.66−4.46(m,5H),4.45−4.29(m,2H),4.25−4.20(m,1H),4.15−4.00(m,2H),3.47−3.35(m,2H),3.20(q,J=6.7Hz,2H),2.80(s,2H),2.67−2.55(m,2H),2.18−1.89(m,10H),1.85−1.76(m,2H),1.71−1.59(m,2H),1.49−1.33(m,2H),1.31−1.22(m,6H)。
【0308】
(実施例41)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−(3−(メトキシメチル)アゼチジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化85】
化合物41の合成手順は以下のとおりである。
【化86】
【0309】
ステップ1で、化合物39a(80mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物41a(19mg、0.14mmol)、炭酸セシウム(59mg、0.18mmol)をこの順に加え、加え終えたら70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物41(33mg)を得る。収率は38%である。
ESI−MS(m/z):921.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.79(br s,1H),12.64(br s,1H),7.94(s,1H),7.89(s,1H),7.69−7.64(m,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.36−7.22(m,4H),6.51(s,1H),6.42(s,1H),4.72−4.66(m,1H),4.58(d,J=11.5Hz,1H),4.55−4.28(m,6H),4.19(d,J=11.5Hz,1H),4.11−3.98(m,2H),3.36(d,J=6.8Hz,2H),3.26(t,J=7.4Hz,2H),3.17(s,3H),3.16−3.11(m,2H),2.90(s,2H),2.86(t,J=6.7Hz,2H),2.55−2.47(m,1H),2.10−1.87(m,10H),1.81−1.72(m,2H),1.28−1.20(m,6H)。
【0310】
(実施例42)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−(4−メトキシピペリジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化87】
化合物42の合成手順は以下のとおりである。
【化88】
【0311】
ステップ1で、化合物39a(80.0mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物42a(21mg、0.14mmol)、炭酸セシウム(59mg、0.18mmol)をこの順に加え、加え終えたら70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物42(59mg)を得る。収率は68%である。
ESI−MS(m/z):936.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.79(br s,1H),12.64(br s,1H),7.94(s,1H),7.89(s,1H),7.73(t,J=6.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.36−7.26(m,4H),6.52(s,1H),6.43(s,1H),4.73−4.66(m,1H),4.59(d,J=11.5Hz,1H),4.56−4.27(m,6H),4.25−4.16(m,1H),4.12−3.99(m,2H),3.21−3.17(m,2H),3.16(s,3H),3.11−3.04(m,1H),2.78(s,2H),2.60−2.51(m,2H),2.13−1.87(m,10H),1.84−1.63(m,4H),1.44−1.33(m,2H),1.29−1.20(m,6H)。
【0312】
(実施例43)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−(3−メトキシアゼチジン−1−イル)アセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化89】
化合物43の合成手順は以下のとおりである。
【化90】
【0313】
ステップ1で、化合物39a(80mg、0.09mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、化合物43a(17mg、0.14mmol)、炭酸セシウム(59mg、0.18mmol)をこの順に加え、加え終えたら70℃下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物43(47mg)を得る。収率は56%である。
ESI−MS(m/z):908.0[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.79(br s,1H),12.64(br s,1H),7.94(s,1H),7.89(s,1H),7.69(t,J=6.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.55(s,1H),7.37−7.21(m,4H),6.51(s,1H),6.43(s,1H),4.73−4.66(m,1H),4.62−4.44(m,5H),4.43−4.28(m,2H),4.24−4.17(m,1H),4.12−3.98(m,2H),3.92−3.84(m,1H),3.52−3.45(m,2H),3.14(q,J=6.5Hz,2H),3.08(s,3H),2.94(s,2H),2.89−2.83(m,2H),2.06−1.88(m,10H),1.82−1.71(m,2H),1.31−1.18(m,6H)。
【0314】
(実施例44)
(S)−3−(3−(7−(3−(2−アミノエチルスルホンアミド)プロポキシ)−5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化91】
化合物44の合成手順は以下のとおりである。
【化92】
【0315】
ステップ1で、化合物14(50mg、0.06mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物44a(83mg、0.30mmol)、トリエチルアミン(50mg、0.50mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で16時間反応させる。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(40mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物44b(15mg)を得る。収率は25%である。
ESI−MS(m/z):1017.5[M+H]
+。
【0316】
ステップ2で、化合物44b(15mg、0.01mmol)をエタノール(5mL)に溶解し、抱水ヒドラジン(5mg、0.12mmol)を加え、80℃下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮し、逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物44(8mg)を得る。収率は62%である。
ESI−MS(m/z):887.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.94(s,1H),7.87(s,1H),7.62(s,1H),7.55(s,1H),7.41−7.22(m,4H),6.50(s,1H),6.44(s,1H),4.74−4.67(m,1H),4.62−4.44(m,5H),4.41−4.26(m,2H),4.24−4.08(m,3H),3.06−2.95(m,4H),2.83(t,J=6.7Hz,2H),2.06(s,3H),2.04(s,3H),2.02−1.94(m,2H),1.94−1.87(m,2H),1.85−1.77(m,2H),1.30−1.17(m,6H)。
【0317】
(実施例45)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(ピペリジン−4−スルホンアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化93】
化合物45の合成手順は以下のとおりである。
【化94】
【0318】
ステップ1で、化合物14(50mg、0.06mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、化合物45a(85mg、0.30mmol)、トリエチルアミン(50mg、0.50mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で16時間反応させる。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(40mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物45b(18mg)を得る。収率は28%である。
ESI−MS(m/z):1027.3[M+H]
+。
【0319】
ステップ2で、化合物45b(18mg、0.02mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4N、0.05mL、0.20mmol)を加え、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮し、逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物S45(9mg)を得る。収率は59%である。
ESI−MS(m/z):927.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.96(s,1H),7.88(s,1H),7.62(s,1H),7.56(s,1H),7.42−7.24(m,4H),7.21−7.15(m,1H),6.50(s,1H),6.44(s,1H),4.75−4.67(m,1H),4.62−4.43(m,5H),4.42−4.26(m,2H),4.24−4.07(m,3H),3.11−2.91(m,6H),2.12−1.70(m,14H),1.53−1.42(m,2H),1.33−1.19(m,6H)。
【0320】
(実施例46、実施例47、実施例48)
(S)−3−(3−(5−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化95】
(S)−1−(3−(7−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド
【化96】
(S)−N−(5−シアノ−1−(3−(7−シアノ−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−3−イル)プロピル)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
【化97】
化合物46、化合物47、化合物48の合成手順は以下のとおりである。
【化98】
【0321】
ステップ1で、化合物21(100mg、0.11mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(0.31mL、2.2mmol)を加え、室温下で6時間反応させ、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、化合物46(5mg、白色の固体、収率6%)、化合物47(26.0mg、白色の固体、収率27%)、化合物48(47.0mg、白色の固体、収率49%)を得る。
【0322】
化合物46:
ESI−MS(m/z):889.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.92(s,1H),12.67(s,1H),7.92(s,1H),7.82−7.71(m,1H),7.57(s,1H),7.44(s,1H),7.37−7.30(m,2H),7.20(s,1H),6.57(s,1H),6.36(s,1H),4.73−4.66(m,1H),4.65−4.46(m,5H),4.42−4.30(m,2H),4.26−4.15(m,1H),4.08−3.93(m,2H),3.55(t,J=4.6Hz,4H),3.20−3.08(m,2H),2.81(s,2H),2.34(s,4H),2.10(s,3H),2.05(s,3H),2.01−1.88(m,4H),1.76−1.60(m,2H),1.35−1.21(m,6H)。
【0323】
化合物47:
ESI−MS(m/z):889.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.97(s,1H),7.83−7.77(m,1H),7.63(s,1H),7.37(s,1H),7.36(s,1H),7.31(s,1H),7.26(s,1H),6.54(s,1H),6.45(s,1H),4.79−4.71(m,1H),4.64(d,J=11.6Hz,1H),4.60−4.45(m,4H),4.43−4.32(m,2H),4.29−4.22(m,1H),4.13−4.01(m,2H),3.54(t,J=4.6Hz,4H),3.17(q,J=6.9Hz,2H),2.82(s,2H),2.38−2.32(m,4H),2.09(s,3H),2.05(s,3H),2.03−1.90(m,4H),1.83−1.73(m,2H),1.32−1.24(m,6H)。
【0324】
化合物48:
ESI−MS(m/z):871.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 7.77(t,J=6.1Hz,1H),7.44(s,1H),7.36(s,1H),7.25(s,1H),7.18(s,1H),6.57(s,1H),6.37(s,1H),4.74−4.68(m,1H),4.63(d,J=11.6Hz,1H),4.58−4.45(m,4H),4.39−4.30(m,2H),4.27−4.21(m,1H),4.09−3.91(m,2H),3.56(t,J=4.6Hz,4H),3.18−3.06(m,2H),2.81(s,2H),2.40−2.30(m,4H),2.11(s,3H),2.05(s,3H),2.01−1.90(m,4H),1.80−1.61(m,2H),1.33−1.24(m,6H)。
【0325】
(実施例49)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化99】
化合物49の合成手順は以下のとおりである。
【化100】
【0326】
ステップ1で、化合物1j(200mg、0.51mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸49a(85mg、0.49mmol)、HOBt(34mg、0.25mmol)、HATU(186mg、0.49mmol)、トリエチルアミン(0.2mL、1.48mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物49b(253mg)を得る。収率は91%である。
ESI−MS(m/z):546.4[M+H]
+。
【0327】
ステップ2で、化合物49b(250mg、0.46mmol)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解し、NaOH(55mg、1.37mmol)を加える。60℃下で反応混合物に徐々に30%過酸化水素(3mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させて室温に冷却し、反応混合物に二炭酸ジ−tert−ブチル(100mg、0.46mmol)を加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物49c(210mg)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):530.1[M+H]
+。
【0328】
ステップ3で、化合物49c(210mg、0.39mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、0.5mL、2mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、白色の固体の化合物49d(175mg)を得る。
ESI−MS(m/z):430.3[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0329】
ステップ4で、化合物49d(175mg、ステップ3の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物1n(162mg、0.56mmol)、炭酸セシウム(240mg、0.74mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌させる。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物49e(188mg)を得る。2つのステップの収率は71%である。
ESI−MS(m/z):682.1[M+H]
+。
【0330】
ステップ5で、化合物49e(188mg、0.28mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(1mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(245mg、1.41mmol)を水(3mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(70mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(80mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物49f(142mg)を得る。
ESI−MS(m/z):652.5[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0331】
ステップ6で、化合物49f(47mg、ステップ5の反応の生成物)をメタノール(10mL)に溶解し、臭化シアン(40mg、0.38mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮してメタノールを除去し、酢酸エチル(45mL)、飽和炭酸ナトリウム溶液(30mL)を加え、抽出して層化後、酢酸エチルで水相を抽出し(30mL×2)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物49g(41mg)を得る。2つのステップの収率は67%である。
ESI−MS(m/z):677.1[M+H]
+。
【0332】
ステップ7で、化合物49g(41mg、0.06mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、1−エチル−4−フルオロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(化合物49a、11mg、0.06mmol)、HOBt(4mg、0.03mmol)、HATU(22mg、0.06mmol)、トリエチルアミン(20mg、0.19mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物49(26mg)を得る。収率は52%である。
ESI−MS(m/z):831.3[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.77(br s,2H),7.98(s,1H),7.92(s,1H),7.64(s,1H),7.59(s,1H),7.35−7.30(m,4H),4.70−4.63(m,1H),4.59(d,J=11.5Hz,1H),4.53−4.44(m,4H),4.38−4.30(m,2H),4.25(d,J=9.5Hz,1H),4.20−4.07(m,2H),3.37−3.34(m,2H),3.16(s,3H),2.09(s,3H),2.07(s,3H),2.02−1.79(m,6H),1.30−1.23(m,6H)。
【0333】
(実施例50)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−メトキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化101】
化合物50の合成手順は以下のとおりである。
【化102】
【0334】
ステップ1で、化合物49f(45mg、0.07mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、化合物5d(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.1mL、0.10mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(26mg、0.14mmol)を加え、80℃下で反応混合物を1時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物50(28mg)を得る。収率は50%である。
ESI−MS(m/z):813.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.77(br s,1H),7.97(s,1H),7.92(s,1H),7.64(s,1H),7.59(s,1H),7.36−7.28(m,4H),6.55(s,1H),4.70−4.65(m,1H),4.63−4.43(m,5H),4.41−4.30(m,2H),4.28−4.23(m,1H),4.20−4.08(m,2H),3.38−3.33(m,2H),3.16(s,3H),2.11(s,3H),2.08(s,3H),2.02−1.82(m,6H),1.33−1.25(m,6H)。
【0335】
(実施例51)
(S)−3−(3−(7−(3−アミノプロポキシ)−5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド塩酸塩
【化103】
化合物51の合成手順は以下のとおりである。
【化104】
【0336】
ステップ1で、化合物49c(150mg、0.32mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物14c(120mg、0.32mmol)、炭酸セシウム(210mg、0.64mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(50mL×3)、有機相を合わせた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物51a(170mg)を得る。収率は68%である。
ESI−MS(m/z):767.3[M+H]
+。
【0337】
ステップ2で、化合物51a(170mg、0.22mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(2mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(195mg、1.11mmol)を水(3mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(80mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体の化合物51b(115mg)を得る。
ESI−MS(m/z):737.5[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0338】
ステップ3で、化合物51b(115mg、ステップ2の反応で得る)を1,4−ジオキサン(6mL)に溶解し、化合物5d(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.2mL、0.20mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(57mg、0.30mmol)を加え、80℃下で反応混合物を1時間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物51c(91mg)を得る。2つのステップの収率は46%である。
ESI−MS(m/z):898.1[M+H]
+。
【0339】
ステップ4で、化合物51c(91mg、0.10mmol)をメタノール(6mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、0.13mL、0.52mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、白色の固体の化合物51(72mg)を得る。収率は86%である。
ESI−MS(m/z):798.7[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 8.33(s,2H),8.01(s,1H),7.94(s,1H),7.64(s,1H),7.58(s,1H),7.41−7.28(m,4H),6.52(s,1H),4.71−4.64(m,1H),4.61(d,J=11.5Hz,1H),4.56−4.14(m,9H),2.84(t,J=6.9Hz,2H),2.08(s,3H),2.07(s,3H),2.01−1.87(m,6H),1.29−1.23(m,6H)。
【0340】
(実施例52)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−(3−(2−(ジメチルアミノ)アセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化105】
化合物52の合成手順は以下のとおりである。
【化106】
【0341】
ステップ1で、化合物51(35mg、0.04mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、N,N−ジメチルアミノ酢酸(5mg、0.05mmol)、HOBt(3mg、0.02mmol)、HATU(15mg、0.04mmol)、トリエチルアミン(12mg、0.12mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させる。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物52(29mg)を得る。収率は78%である。
ESI−MS(m/z):883.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.81(br s,1H),12.76(br s,1H),8.14(s,1H),8.05(s,1H),7.95(s,1H),7.92(s,1H),7.63(s,1H),7.58(s,1H),7.36−7.30(m,4H),6.52(s,1H),4.70−4.65(m,1H),4.61(d,J=11.0Hz,1H),4.58−4.30(m,6H),4.25(d,J=9.5Hz,1H),4.17−4.05(m,2H),3.25−3.20(m,2H),3.13(br s,2H),2.34(s,6H),2.09(s,3H),2.07(s,3H),2.05−1.90(m,4H),1.86−1.76(m,2H),1.31−1.23(m,6H)。
【0342】
(実施例53)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−4−フルオロ−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化107】
化合物53の合成手順は以下のとおりである。
【化108】
【0343】
ステップ1で、化合物51(35mg、0.04mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、モルホリン−4−イル酢酸(6mg、0.04mmol)、HOBt(3mg、0.02mmol)、HATU(15mg、0.04mmol)、トリエチルアミン(12.0mg、0.12mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物53(31mg)を得る。収率は81%である。
ESI−MS(m/z):925.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.81(s,1H),12.75(s,1H),8.14(s,1H),7.95(s,1H),7.93(s,1H),7.63(s,1H),7.58(s,1H),7.38−7.29(m,4H),6.53(s,1H),4.70−4.30(m,8H),4.25(d,J=9.5Hz,1H),4.15−4.04(m,2H),3.58(br s,4H),3.22(q,J=6.0Hz,2H),2.85(br s,2H),2.37(br s,2H),2.09(s,3H),2.07(s,3H),2.05−1.90(m,4H),1.86−1.76(m,2H),1.31−1.21(m,6H)。
【0344】
(実施例54)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−7−(3−(2−(ジメチルアミノ)アセトアミド)プロポキシ)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化109】
化合物54の合成手順は以下のとおりである。
【化110】
【0345】
ステップ1で、化合物1j(500mg、1.28mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し、1−エチル−4−クロロ−3−メチルピラゾール−5−カルボン酸(化合物54a、240mg、1.28mmol)、HOBt(86mg、0.64mmol)、HATU(486mg、1.28mmol)、トリエチルアミン(0.5mL、3.84mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(70mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物54b(552mg)を得る。収率は77%である。
ESI−MS(m/z):562.3[M+H]
+。
【0346】
ステップ2で、化合物54b(552mg、0.98mmol)をジメチルスルホキシド(8mL)に溶解し、NaOH(118mg、2.95mmol)を加える。60℃下で反応混合物に徐々に30%過酸化水素(5mL)を滴加し、滴加完了後、30分間反応させて室温に冷却し、反応混合物に二炭酸ジ−tert−ブチル(215mg、0.99mmol)を加え、室温下で反応混合物を30分間攪拌する。LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(60mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(80mL×3)、有機相を合わせた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物54c(439mg)を得る。収率は82%である。
ESI−MS(m/z):546.7[M+H]
+。
【0347】
ステップ3で、化合物54c(439mg、0.81mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、1.0mL、4.0mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、黄色の固体の化合物54d(360mg)を得る。
ESI−MS(m/z):446.5[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0348】
ステップ4で、化合物54d(360mg、ステップ3の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、化合物1n(335mg、0.89mmol)、炭酸セシウム(485mg、1.49mmol)をこの順に加える。70℃下で反応混合物を一晩攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応混合物に水(75mL)を加え、酢酸エチルで水相を抽出し(90mL×3)、有機相を合わせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、赤色の固体の化合物54e(351mg)を得る。2つのステップの収率は56%である。
ESI−MS(m/z):783.5[M+H]
+。
【0349】
ステップ5で、化合物534(351mg、0.45mmol)をメタノール(25mL)に溶解し、水酸化アンモニウム(2mL)を加え、ハイドロサルファイトナトリウム(390mg、2.24mmol)を水(4mL)に溶解して徐々に反応系に滴加する。30分間後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(90mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の固体の化合物54f(253mg)を得る。
ESI−MS(m/z):753.6[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0350】
ステップ6で、化合物54f(253mg、ステップ5の反応で得る)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解し、化合物5d(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.4mL、0.40mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(125mg、0.66mmol)を加え、80℃下で反応混合物を1時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物54g(245mg)を得る。2つのステップの収率は60%である。
ESI−MS(m/z):914.3[M+H]
+。
【0351】
ステップ7で、化合物54g(245mg、0.27mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、塩化水素−1,4ジオキサン溶液(4N、0.33mL、1.33mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮して、白色の固体の化合物54h(209mg)を得る。
ESI−MS(m/z):814.7[M+H]
+。
化合物は更なる精製をせず、直接次のステップの反応に使用する。
【0352】
ステップ8で、化合物54h(105mg、ステップ7の反応で得る)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、N,N−ジメチルアミノ酢酸(13mg、0.12mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(46mg、0.12mmol)、トリエチルアミン(36mg、0.36mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物54(50mg)を得る。2つのステップの収率は42%である。
ESI−MS(m/z):899.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO)δ 12.79(br s,2H),8.14(s,1H),7.95(s,1H),7.91(s,1H),7.82(t,J=5.7Hz,1H),7.62(s,1H),7.58(s,1H),7.37−7.27(m,4H),6.51(s,1H),4.70−4.63(m,2H),4.58−4.29(m,6H),4.23(d,J=9.5Hz,1H),4.17−4.03(m,2H),3.20(q,J=6.5Hz,2H),2.81(s,2H),2.16(s,6H),2.09(s,6H),2.04−1.88(m,4H),1.85−1.77(m,2H),1.31−1.22(m,6H)。
【0353】
(実施例55)
(S)−3−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−(2−モルホリノアセトアミド)プロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(4−クロロ−1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化111】
化合物55の合成手順は以下のとおりである。
【化112】
【0354】
ステップ1で、化合物54h(105mg、0.12mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、モルホリン−4−イル酢酸(18mg、0.12mmol)、HOBt(8mg、0.06mmol)、HATU(46mg、0.12mmol)、トリエチルアミン(36mg、0.36mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物55(47mg)を得る。2つのステップの収率は41%である。
ESI−MS(m/z):941.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 12.79(s,2H),8.13(s,1H),7.95(s,1H),7.91(s,1H),7.78(s,1H),7.62(s,1H),7.58(s,1H),7.37−7.28(m,4H),6.51(s,1H),4.69−4.62(m,2H),4.59−4.30(m,6H),4.23(d,J=9.8Hz,1H),4.15−4.01(m,2H),3.57−3.49(m,4H),3.20(q,J=6.3Hz,2H),2.84(br s,2H),2.36(br s,4H),2.09(s,6H),2.04−1.89(m,4H),1.86−1.76(m,2H),1.31−1.23(m,6H)。
【0355】
(実施例56)
(S)−3−(3−(7−(3−((ビス(ジメチルアミノ)メチレン)アミノ)プロポキシ)−5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−7−カルボキサミド
【化113】
化合物56の合成手順は以下のとおりである。
【化114】
【0356】
ステップ1で、化合物14(700mg、0.86mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、N,N−ジメチルグリシン(101mg、0.98mmol)、HOBt(157mg、1.16mmol)、HATU(445mg、1.17mmol)、トリエチルアミン(0.58mL、4.49mmol)をこの順に加え、加え終えたら室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、化合物20(120mg、収率13%)及び副生成物の化合物56(9mg、白色の固体、収率1%)を得る。
【0357】
化合物56:
ESI−MS(m/z):878.4[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ 7.87(s,1H),7.77(s,1H),7.62(s,1H),7.52(s,1H),7.22(s,2H),7.09(s,2H),6.54(s,1H),6.22(s,1H),4.76(br s,1H),4.60(q,J=7.0Hz,2H),4.55−4.42(m,3H),4.34−4.23(m,1H),4.22−4.07(m,3H),4.05−3.98(m,1H),3.12(t,J=6.8Hz,2H),2.92(br s,6H),2.78(br s,6H),2.14(s,3H),2.04(s,3H),1.86−1.70(m,4H),1.31(t,J=7.1Hz,3H),1.21(t,J=7.0Hz,3H),。
【0358】
(実施例57)
(S)−4−(3−(5−カルバモイル−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−7−(3−ヒドロキシプロポキシ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)−6−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[1,5,4−de]キノキサリン−8−カルボキサミド
【化115】
化合物57の合成手順は以下のとおりである。
【化116】
【化117】
【0359】
ステップ1で、化合物57a(10.0g、40.6mmol)をメタノール(200mL)に溶解し、濃硫酸(2mL)を加え、反応液を還流させながら16時間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応系を濃縮し、残留物を水(20mL)に加え、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)、食塩水(10mL)でそれぞれ洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、黄色の固体の化合物57b(8.2g)を得る。収率は78%である。
【0360】
ステップ2で、化合物57b(4.0g、15.4mmol)、N’−Cbz−L−オルニチン57c(4.9g、18.5mmol)、トリエチルアミン(3.1g、30.8mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、80℃下で3時間攪拌し、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応系を濃縮して、赤色の油性物の化合物57d(4.3g)を得る。更なる精製はせず、直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):490.9[M+H]
+。
【0361】
ステップ3で、化合物57d(4.3g、ステップ2の反応で得る)及び鉄粉(0.94g、16.7mmol)を酢酸(30mL)に加え、80℃下で3時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(20mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(15mL×3)、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)、食塩水(10mL)でそれぞれ洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=8:1)により精製して、赤色の油性液体の化合物57e(3.9g)を得る。2つのステップの収率は57%である。
ESI−MS(m/z):443.0[M+H]
+。
【0362】
ステップ4で、化合物57e(3.9g、8.85mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、室温下でボランジメチルスルフィド錯体溶液(2Nのテトラヒドロフラン溶液、8.8mL、17.6mmol)を滴加した後、70℃に上げて2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、赤色の油性物の化合物57f(1.3g)を得る。収率は34%である。
ESI−MS(m/z):429.0[M+H]
+。
【0363】
ステップ5で、化合物57f(1.6g、3.73mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解し、炭酸セシウム(2.4g、7.48mmol)、ヨードメタン(0.8g、5.6mmol)を加えた後、90℃に上げて8時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、水(15mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出する(15mL×4)。有機相を合わせ、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、赤色の油性物の化合物57g(1.3g)を得る。収率は76%である。
ESI−MS(m/z):443.0[M+H]+。
【0364】
ステップ6で、化合物57g(2.6g、5.88mmol)をメタノール(50mL)と水酸化アンモニウム(18mL)の混合溶媒に溶解し、0℃下でハイドロサルファイトナトリウム(10.2g、58.8mmol)の水溶液(20mL)を滴加した後、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(200mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(80mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し(40mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製して、赤色の油性物の化合物57h(1.7g)を得る。収率は70%である。
ESI−MS(m/z):413.0[M+H]+。
【0365】
ステップ7で、化合物57h(250mg、0.61mmol)を1,4−ジオキサン溶液(10mL)に溶解し、化合物5d(0.4Nのジオキサン溶液、1.7mL、0.67mmol)を加え、室温下で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応し中間体が生成したことを確認する。EDCI(140mg、0.15mmol)を加え、80℃下で4時間反応させ、LC−MSにより中間体が消失したことを確認して、生成物を得る。反応液を室温に冷却し、水(50mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(30mL×4)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製して、褐色の固体の化合物57i(190mg)を得る。収率は55%である。
ESI−MS(m/z):574.0[M+H]+。
【0366】
ステップ8で、化合物57i(260mg、0.45mmol)をメタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)の混合溶液に溶解し、1Nの水酸化ナトリウムの水溶液(1.82mL、1.82mmol)を滴加し、室温下で48時間反応させ、TLCにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、残留物を水に溶解し、2Nの塩酸水溶液でpHを3〜4に調整し、固体が生成したら、濾過し、ケーキを乾燥して、白色の固体の化合物57j(165mg)を得る。収率は65%である。
【0367】
ステップ9で、化合物57j(150mg、0.27mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、塩化アンモニウム(143mg、2.68mmol)、EDCI(77mg、0.40mmol)、HOBt(54mg、0.40mmol)、DIPEA(104mg、0.81mmol)を加え、室温下で反応系を一晩攪拌し、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(20mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対し分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物57k(22mg)を得る。収率は15%である。
ESI−MS(m/z):559.4[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.61(s,1H),7.87(s,1H),7.38(s,1H),7.33−7.21(m,6H),7.07(s,1H),6.61(s,1H),5.04−4.92(m,2H),4.69−4.54(m,3H),3.43(d,J=12.0Hz,1H),3.25(d,J=11.6Hz,1H),3.10−3.00(m,2H),2.98(s,3H),2.16(s,3H),1.84−1.69(m,2H),1.66−1.50(m,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
【0368】
ステップ10で、化合物57k(1.70g、3.05mmol)をメタノール(50mL)に溶解し、10%Pd/C(300mg)を加え、水素雰囲気下で、室温で一晩反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濾過し、濾液を濃縮した後、白色の固体の化合物57l(750.0mg)を得る。収率は58%である。
ESI−MS(m/z):425.1[M+H]
+。
【0369】
ステップ11で、化合物57l(820mg、1.93mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解し、化合物6a(826mg、2.13mmol)、炭酸セシウム(1.12g、3.48mmol)をこの順に加える。加え終えたら、100℃下で24時間反応させる。LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物57m(630mg)を得る。収率は42%である。
ESI−MS(m/z):777.0[M+H]
+。
【0370】
ステップ12で、化合物57m(450mg、0.58mmol)をメタノール(50mL)と水酸化アンモニウム(2mL)に溶解し、0℃下で徐々にハイドロサルファイトナトリウム(1.0g、5.80mmol)の水溶液(4mL)を滴加する。次に室温下で1時間攪拌した後、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を水(200mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物57o(280mg)を得る。収率は65%である。
ESI−MS(m/z):747.0[M+H]
+。
【0371】
ステップ13で、化合物57o(250mg、0.34mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解し、化合物5d(1Nの1,4−ジオキサン溶液、0.4mL、0.40mmol)を加え、室温下で30分間攪拌する。N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(76mg、0.40mmol)を加え、80℃下で反応混合物を4時間攪拌し、LC−MSにより反応が完了したことを確認する。反応液を水(30mL)にデカントし、酢酸エチルで水相を抽出し(40mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物57p(180mg)を得る。収率は59%である。
ESI−MS(m/z):907.9[M+H]
+。
【0372】
ステップ14で、化合物57p(200mg、0.22mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(4N、0.55mL、2.20mmol)を加え、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認したら、反応液を濃縮し、逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物57(72mg)を得る。収率は41%である。
ESI−MS(m/z):793.8[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.82(s,1H),12.60(s,1H),8.00(s,1H),7.87(s,1H),7.63(s,1H),7.38−7.20(m,4H),7.07(s,1H),6.55(s,1H),6.47(s,1H),4.75−4.10(m,10H),3.60−3.40(m,3H),3.26−3.18(m,1H),2.93(s,3H),2.10−1.75(m,12H),1.35−1.20(m,6H)。
【0373】
(実施例58、実施例59)
(S)−7−エチル−24−(3−メトキシプロポキシ)−9,16−ジメチル−6,18−ジオキソ−5,6,7,10,11,12,13,14,18,19,26,27,27a,28−テトラデカヒドロ−25H−29−オキサ−4,4a1,5,7,8,14a,15,19,20,24b−デカアザ−ジシクロペンタ[11,12:18,19]インデノ[1’,2’:7,8]シクロヘニコサ[1,2,3−bc]アセナフチレン−2,22−ジカルボキサミド
【化118】
(S)−17−エチル−24−(3−メトキシプロポキシ)−8,15−ジメチル−6,18−ジオキソ−5,6,10,11,12,13,14,17,18,19,26,27,27a,28−テトラデカヒドロ−25H−29−オキサ−4,4a1,5,9,9a,16,17,19,20,24b−デカアザジシクロペンタ[11,12:18,19]インデノ[1’,2’:7,8]シクロヘニコサ[1,2,3−bc]アセナフチレン−2,22−ジカルボキサミド
【化119】
化合物58、化合物59の合成手順は以下のとおりである。
【化120】
【0374】
ステップ1で、化合物58a(10g、79.29mmol)をDMSO(100mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(10g、118.94mmol)を加え、室温下で30分間攪拌した後、臭化ベンジル(8.95mL、75.33mmol)を加え、室温下で一晩攪拌し、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(300mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(100mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物58b(4.5g)を得る。収率は26%である。
ESI−MS(m/z):217.2[M+H]
+。
【0375】
ステップ2で、化合物58b(4.5g、20.81mmol)及び1−クロロ−5−トリメチルシリル−4−ペンチン58c(3.82g、21.85mmol)をDMF(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(5.75g、41.62mmol)を加え、60℃下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を室温に冷却し、水(200mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色の油性物の化合物58d(粗生成物、7.0g)を得る。化合物は直接次のステップの反応に使用する。
ESI−MS(m/z):355.3[M+H]
+。
【0376】
ステップ3で、化合物58d(7.0g、ステップ2の反応で得た粗生成物)をエタノール(100mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.09g、29.62mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物58e(1.2g)を得る。2つのステップの収率は27%である。
ESI−MS(m/z):221.2[M+H]
+。
【0377】
ステップ4で、化合物58e(1.2g、5.45mmol)及び化合物58f(2.0g、6.54mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解し、CuI(103mg、0.54mmol)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(382mg、0.54mmol)、トリエチルアミン(2.27mL、16.34mmol)を加え、窒素保護下で50℃で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体の化合物58g(1.8g)を得る。収率は82%である。
ESI−MS(m/z):401.1[M+H]
+。
【0378】
ステップ5で、化合物58g(1.8g、4.49mmol)をエタノール(20mL)に溶解し、塩化パラジウム(80mg、0.45mmol)を加え、室温下で一晩水素化反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して固体を除去し、濾液を濃縮して、淡黄色の固体の化合物58h(1.2g)を得る。収率は66%である。
ESI−MS(m/z):405.3[M+H]
+。
【0379】
ステップ6で、化合物58h(1.2g、2.97mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、NaOH(154mg、3.86mmol)の水(5mL)溶液を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮し、残留した固体を水(30mL)で溶解して分散させ、ジクロロメタンで洗浄した(20mL×2)後、濃塩酸で水相のpHを3〜4に調整し、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、黄色の固体の化合物58i(650mg)を得る。収率は62%である。
ESI−MS(m/z):349.4[M+H]
+。
【0380】
ステップ7で、化合物10h(100mg、0.19mmol)及び化合物58i(69mg、0.19mmol)をNMP(6mL)に溶解し、HATU(165mg、0.43mmol)、トリエチルアミン(60mg、0.59mmol)を加え、マイクロ波照射下で140℃で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、褐色の固体の化合物58j−P1(20mg、高極性のため先にピークが出る)及び化合物58j−P2(20mg)を得る。収率は24%である。
ESI−MS(m/z):817.3[M+H]
+。
化合物58j−P1と化合物58j−P2は位置異性体であり、当面58j−P1及び58j−P2がそれぞれ反応式に示す構造に対応するものとする。
【0381】
ステップ10で、化合物58j(20mg、0.024mmol)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(3mg、0.073mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物58(4mg)を得る。収率は19%である。
ESI−MS(m/z):835.8[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.40(s,2H),7.96(s,1H),7.87(s,1H),7.74(s,1H),7.67(s,1H),7.35−7.25(m,3H),7.21(s,1H),4.88−4.78(m,1H),4.60−4.50(m,1H),4.47−4.38(m,2H),4.23−4.15(m,2H),4.11−4.02(m,2H),4.00−3.90(m,3H),3.05(s,3H),3.02−2.92(m,2H),2.15(s,3H),2.07(s,3H),1.93−1.64(m,8H),1.40−1.31(m,4H),1.24(t,J=7.1Hz,3H)。
【0382】
同じ方法で58j−P2の加水分解により、白色の固体の化合物59(5mg)を得る。収率は24%である。
ESI−MS(m/z):836.1[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 12.71(s,2H),8.40(s,2H),7.96(s,1H),7.88(s,1H),7.59(s,1H),7.40−7.20(m,5H),6.40(s,1H),4.55−4.40(m,4H),4.21−4.10(m,6H),4.05−3.88(m,3H),3.15(s,3H),3.13−3.08(m,2H),2.22(s,3H),2.05(s,3H),2.00−1.70(m,8H),1.40−1.20(m,7H)。
【0383】
(実施例60、実施例61)
(S)−21−ブロモ−7−エチル−9,16−ジメチル−6,18−ジオキソ−5,6,7,10,11,12,13,14,18,19,26,27,27a,28−テトラデカヒドロ−25H−29−オキサ−4,4a1,5,7,8,14a,15,19,20,24b−デカアザ−ジシクロペンタ[11,12:18,19]インデノ[1’,2’:7,8]シクロヘニコサ[1,2,3−bc]アセナフチレン−2−カルボキサミド
【化121】
(S)−21−ブロモ−17−エチル−8,15−ジメチル−6,18−ジオキソ−5,6,10,11,12,13,14,17,18,19,26,27,27a,28−テトラデカヒドロ−25H−29−オキサ−4,4a1,5,9,9a,16,17,19,20,24b−デカアザ−ジシクロペンタ[11,12:18,19]インデノ[1’,2’:7,8]シクロヘニコサ[1,2,3−bc]アセナフチレン−2−カルボキサミド
【化122】
化合物60、化合物61の合成手順は以下のとおりである。
【化123】
【0384】
ステップ1で、化合物10e(2.0g、5.83mmol)及び1−ブロモ−3−フルオロ−2−ニトロベンゼン(化合物60e、1.54g、6.99mmol)をDMF(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.22g、23.31mmol)を加え、70℃下で4時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。反応液を水(100mL)にデカントし、酢酸エチルで抽出し(30mL×3)、有機相を合わせ、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した後、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体の化合物60b(1.8g)を得る。収率は66%である。
【0385】
ステップ2で、化合物60b(1.8g、3.89mmol)をAcOH(20mL)に溶解し、亜鉛粉(1.27g、19.47mmol)を加え、室温下で2時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。濾過して亜鉛粉を除去し、濾液を濃縮し、残留物に対しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、茶褐色の固体の化合物60c(1.4g)を得る。収率は89%である。
ESI−MS(m/z):403.3[M+H]
+。
【0386】
ステップ3で、化合物60c(1.4g、3.48mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、臭化シアン(1.84g、17.4mmol)を加え、室温下で一晩反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。反応液を濃縮して、残留した固体を酢酸エチルでパルプ化し、濾過して、褐色の固体である化合物60d(1.0g)を得る。収率は63%である。
ESI−MS(m/z):452.1[M+H]
+。
【0387】
ステップ4で、化合物60d(500mg、1.11mmol)及び化合物58i(348mg、1.11mmol)をNMP(10mL)に溶解し、HATU(924mg、2.43mmol)、トリエチルアミン(335mg、3.32mmol)を加え、マイクロ波照射下で140℃で1時間反応させ、LC−MSにより原料が完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し逆相分取HPLCにより精製して、化合物60e−P1(70mg、高極性のため先にピークが出る)及び褐色の固体の化合物60e−P2(80mg)を得る。総収率は17.74%である。
ESI−MS(m/z):764.1[M+H]
+。
化合物60e−P1と化合物60e−P2は位置異性体であり、当面60e−P1及び60e−P2がそれぞれ反応に示す構造に対応するものとする。
【0388】
ステップ5で、化合物60e−P1(70mg、0.091mmol)をDMSO(3mL)に溶解し、NaOH(11mg、0.27mmol)を加え、温度を60℃に上げて、徐々に過酸化水素(30%wt、0.5mL)を滴加し、60℃下で5分間反応させ、LC−MSにより完全に反応したことを確認する。直接、反応液に対し反応分取HPLCにより精製して、白色の固体の化合物60(30mg)を得る。収率は41%である。
ESI−MS(m/z):782.2[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.27(s,1H),7.90(s,1H),7.70(s,1H),7.47(d,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.28(s,1H),7.24(s,1H),7.15(t,J=8.0Hz,1H),6.20(s,1H),4.81(br s,1H),4.53−4.35(m,4H),4.21(dd,J=12.0,3.0Hz,2H),4.06−4.00(m,2H),2.90−2.80(m,1H),2.72−2.60(m,1H),2.22(s,3H),2.09(s,3H),2.05−1.70(m,6H),1.48−1.30(m,2H),1.24(d,J=6.5Hz,3H),1.20−1.08(m,2H)。
【0389】
同じ方法で60e−P2(80mg)の加水分解により、白色の固体の化合物61(25mg)を得る。収率は34%である。
ESI−MS(m/z):782.1[M+H]
+;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.33(s,1H),7.87(s,1H),7.60(s,1H),7.57(d,J=8.0Hz,1H),7.44(d,J=8.0Hz,1H),7.26(s,2H),7.19(t,J=8.0Hz,1H),6.34(s,1H),4.60−4.50(m,2H),4.46−4.37(m,1H),4.30−4.20(m,1H),4.15−4.02(m,4H),2.90−2.65(m,2H),2.25(s,3H),2.10(s,3H),1.90−1.66(m,6H),1.40−1.00(m,7H)。
【0390】
STINGアゴニストの生物学的スクリーニング及び結果:
試験例1:STING野生型(WT)及びHAQサブタイプに対する化合物の活性化能力の検出(方法1)
Origeneから購入したSTING−232Hプラスミド(RC208418)を使って、STING野生型及びSTING HAQ型(HAQ型のアミノ酸変異はR71H、G230A、R293Q)発現プラスミドを構築する。STING変異体(野生型及びHAQ型)を発現するプラスミドでHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING(Invivogen、カタログ番号hkb−kostg)細胞をトランスフェクトして、STINGに対する化合物の活性化作用を検出する(WO2017/175147A1を参照)。GFP(VT2069)プラスミドは優宝生物(youbio)から購入する。具体的な操作手順は次のとおりである。初日に、1ウェル当たりプラスミド1ng(WT、HAQ、GFP)で、96ウェルプレートにおいてそれぞれHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING細胞をトランスフェクトし、各ウェルの細胞数量は0.8×10
5で、各ウェルでリポフェクタミン(lipofectamine)2000(Invitrogen、カタログ番号11668−027)の量を0.1μLとする。トランスフェクションから24時間後、培地を取り替えて適切な濃度の被験化合物を加え、DMSOの濃度を0.5%とし、24時間インキュベートした後、上清を採取してGreat EscAPe SEAP chemiluminescenceキット(Clontech、カタログ番号631738)を用いてSEAP検出を行い、残りの細胞はCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ(Promega、カタログ番号G7573)を用いて細胞活性を検出する。SEAP検出及びCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ検出では取扱説明書に従う。データは化合物の刺激信号と0.5%DMSOの信号の比で示す。
【0391】
【表2-1】
【表2-2】
「−」は検出しなかったことである。
【0392】
試験例2:STING野生型(WT)及びHAQサブタイプに対する化合物の活性化能力の検出(方法2)
Origeneから購入したSTING−232Hプラスミド(RC208418)を使って、STING野生型プラスミド及びSTING HAQ型(HAQ型のアミノ酸変異はR71H、G230A、R293Q)発現プラスミドを構築する。STING変異体(野生型及びHAQ型)を発現するプラスミドでHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING(Invivogen、カタログ番号hkb−kostg)細胞をトランスフェクトして、STINGに対する化合物の活性化作用を検出する(WO2017/175147A1を参照)。GFPプラスミド(VT2069)は優宝生物(youbio)から購入する。具体的な操作手順は次のとおりである。初日に、1ウェル当たりプラスミドWT(0.0625ng)、HAQ(1ng)、GFP(0.0625ng及び1ng)で、96ウェルプレートにおいてそれぞれHEK−Blue(商標)ISG−KO−STING細胞をトランスフェクトし、各ウェルの細胞数量は0.8×10
5で、各ウェルでリポフェクタミン(lipofectamine)2000(Invitrogen、カタログ番号11668−027)の量を0.1μLとする。トランスフェクションから24時間後、培地を取り替えて適切な濃度の被験化合物を加え、DMSOの濃度を0.5%とする。24時間インキュベートした後、上清を採取してGreat EscAPe SEAP chemiluminescenceキット(Clontech、カタログ番号631738)を用いてSEAP検出を行う。残りの細胞はCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ(Promega、カタログ番号G7573)を用いて細胞活性を検出する。SEAP検出及びCellTiter−Glo Luminescent Cell Viabilityアッセイ検出では取扱説明書に従う。データは化合物の刺激信号と0.5%DMSOの信号の比で示す。
【0393】
【表3】
「−」は検出しなかったことである。
【0394】
試験例3:化合物の刺激によるTHP1細胞のIFNβ放出
本試験では、THP1細胞のIFNβ産生に対する化合物の刺激作用を検出することによりSTINGに対する活性化能力を評価する。THP1細胞は中国科学院細胞所から購入する(カタログ番号TCHu 57)。化合物の溶解度に基づいて開始濃度を設定し、3倍希釈で8つの濃度を設定し、培地で2×検量線用標準液に希釈する。DMSO濃度は0.2%である。培地を使って対数増殖期のTHP1細胞を2×10
6個/mLに希釈し、各ウェルに細胞懸濁液50μLを加え、さらに希釈後の化合物50μLを加えて、DMSO濃度を0.1%とする。充分に混合して均一になったら37℃の5%CO
2インキュベータに入れ、24時間インキュベートして上清を採取する。human IFNβ ELISAキット(R&D、DY814−05)で上清中のIFNβを検出する。最終にGraphPad Prism又はXLfitでデータに対する曲線当てはめを行って、EC50を算出する。
【0395】
【表4-1】
【表4-2】
inactiveは、化合物は最大濃度でIFNβ放出が検出されなかったことで、NTは検出しなかったことである。
【0396】
試験例4:マウス結腸がんCT26モデルに対する本発明の化合物の静脈注射の効果検討
CT26細胞0.1mL(2×10
5個)をBALB/cマウスの右前肢の外側に皮下接種し、腫瘍平均体積が約100mm
3になると群分けをして投与し、群分けをした当日は群分け投与後0日目とする。群分け後0日日、4日目、8日目に尾静脈注射で本発明の化合物を投与し(溶媒はDMAc:PEG400:pHが5のアセテートバッファ=0.5:30:69.5、濃度は1mg/mL)、各マウスに1回当たり100μg投与する。腫瘍体積の測定結果を
図1に示す。
【0397】
試験例5:マウス結腸がんCT26モデルに対する本発明の化合物の腫瘍内注射の効果検討
CT26細胞0.1mL(2×10
5個)をBALB/cマウスの右後肢の外側に皮下接種し、腫瘍平均体積が約100mm
3になると群分けをして投与し、群分けをした当日は群分け投与後0日目とする。群分け後0日目、4日目、8日目に腫瘍内注射で本発明のSTINGアゴニスト化合物を投与し(溶媒はDMAc:PEG400:pHが5のアセテートバッファ=0.5:30:69.5、濃度は2.5mg/mL)、各マウスに1回当たり50μg投与する。腫瘍体積の測定結果を
図2に示す。