特表2021-536536(P2021-536536A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-536536(P2021-536536A)
(43)【公表日】2021年12月27日
(54)【発明の名称】ヘアキャップの製造装置
(51)【国際特許分類】
   A42C 1/00 20060101AFI20211129BHJP
【FI】
   A42C1/00 J
   A42C1/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2021-537418(P2021-537418)
(86)(22)【出願日】2019年8月7日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月5日
(86)【国際出願番号】KR2019009853
(87)【国際公開番号】WO2020054976
(87)【国際公開日】20200319
(31)【優先権主張番号】10-2018-0107745
(32)【優先日】2018年9月10日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0084524
(32)【優先日】2019年7月12日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】521094698
【氏名又は名称】キム、イクヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、イクヒョン
(57)【要約】
ヘアキャップの製造装置を開示する。実施形態によると、頭に着用するヘアキャップの製造装置において、作業台と、作業台の上面一側に形成され、ゴム紐が取付けられて広がるゴム紐取付部と、作業台の上面に形成され、伸びて広がったゴム紐を挟持するゴム紐移送部と、作業台の上面他側に形成され、不織布を切断する不織布切断部と、不織布にゴム紐移送部から移送されたゴム紐を接合する不織布融着部と、ゴム紐移送部をゴム紐取付部または不織布融着部に往復駆動させる駆動部と、不織布融着部で融着が完了したヘアキャップを挟持して収集する収集部と、を含む。これによると、不織布の外周縁にゴム紐を入れ、接着する工程が順に迅速に行われることで、自動化工程により生産効率が格段に向上するという効果を奏する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭に着用するヘアキャップの製造装置において、
作業台Tと、
前記作業台Tの上面一側に形成され、ゴム紐100を外側に伸ばして直径を大きくするゴム紐取付部200と、
前記作業台Tの上面に形成され、直径が大きくなったゴム紐100を挟持して一側に移送するゴム紐移送部400と、
前記作業台Tの上面に形成され、不織布120を切断する不織布切断部690と、
前記作業台Tの上面に形成され、不織布120が置かれた後、前記ゴム紐移送部400から移送されたゴム紐100を不織布120の外周縁に接合する不織布融着部600と、
前記ゴム紐移送部400を移動させてゴム紐取付部200または不織布融着部600との間を往復駆動させる駆動部800と、を含むことを特徴とするヘアキャップの製造装置。
【請求項2】
前記ゴム紐取付部200は、
円形に形成され、中心部から外周縁に向かって移動しながら、それぞれの間隔が開いたり、縮まったりする複数の係止具220と、
前記複数の係止具220にゴム紐100が引っ掛かり、各係止具220が移動して間隔が開くことで、ゴム紐100が伸びるようにする係止具作動部300と、
前記複数の各係止具220が結合し、各係止具220が開いたり、縮まったりする動作を案内するためのスリット270が複数設けられたパッド260と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項3】
前記ゴム紐移送部400は、
前記作業台Tの上部に設置され、ゴム紐取付部200と不織布融着部600の上部をカバーするように平行に配置され、レールが形成された両側のレールバー412と、前記両側のレールバー412のレールに結合されるローラーが備えられて直線方向に移動するフレーム414を含む移動台410と、
前記移動台410のフレーム414に取付けられ、昇降動作するロッドが設けられた昇降シリンダ420と、
前記昇降シリンダ420のロッドに接続される固定板442と、前記固定板442の上面に放射状に配置され、空気圧の変動によって出没動作するロッド445が備えられた複数のシリンダユニット444と、
前記シリンダユニット444の各ロッド445に接続された複数のサポート446から構成されたゴム紐挟持部440と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項4】
前記作業台Tには不織布120を不織布融着部600に供給する不織布供給部900が含まれており、
前記不織布供給部900は、
前記作業台Tに直角に形成され、両側に平行するように形成されるレール部材910と、
前記不織布120が巻き取られたロール930と、
前記レール部材910に乗って前後進動作し、前記ロール930から不織布120が引出されるように不織布120を挟持して前進させる供給ユニット920と、
前記供給ユニット920の端部に設けられ、不織布120を挟持または解除する挟持ユニット940と、
前記レール部材910に沿って供給ユニット920が前後進するようにレール部材910の側面に設けられた駆動シリンダ952と、前記駆動シリンダ952に設けられて出没動作し、レール部材910の端部に結合されている駆動ロッド954から構成される駆動部950と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項5】
前記供給ユニット920は、
前記両側のレール部材910の一端を接続するプレート921に設けられ、
ロッド9221が前後進動作する第1シリンダ922と、
前記第1シリンダ922のロッド9221に結合されたバー923と、前記バー923の両端部に一端がヒンジ結合され、「L」字状のアングルリンク924と、前記アングルリンク924の他端部にヒンジ結合され、前記作業台Tに直角方向に形成されるアーム925と、
前記レール部材910にローラーにより結合されて移動する連接棒926とを含み、
前記連接棒926に平行するようにアーム925が結合され、両側のアーム925の間が第1シリンダ922のロッド9221の前後進動作に連動して開いたり、縮まったりすることを特徴とする請求項4に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項6】
前記挟持ユニット940は、
アーム925の端部に結合された第2シリンダ942と、
前記第2シリンダ942のロッド9421にヒンジ結合されるリンク片943と、
前記リンク片943の端部に垂直にヒンジ結合される第2リンク片944と、
前記第2リンク片944の端部に水平にヒンジ結合される第3リンク片945と、
前記第3リンク片945と対向するように連接棒926の端部に設けられた 鉗子片946と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項7】
前記不織布融着部600は、
ゴム紐移送部400がゴム紐100を搭載したまま配置されることができ、
不織布120が固定される吸着部620と、
前記吸着部620の外周縁に設けられて不織布120の縁を挟持する挟持部640と、
不織布120を切断する不織布切断部690と、
前記挟持部640内の不織布の縁を接着する接着部680を含み、
前記吸着部620は、
複数の吸入孔623が形成されて不織布120の生地が置かれるようにする円板部622と、
複数の吸入孔623に接続される吸入ホースと、吸入ホースに吸入力を発生させる真空ポンプから構成される吸入力発生部、とを含み、
前記挟持部640は、
前記吸着部620が挿入されるように中空の収容部が設けられ、
吸着部620の外周面に接するように結合される第1リム630と、
前記第1リム630を昇降させる第1昇降部660と、
前記第1リム630の外周面に結合される第2リム650と、
前記第2リム650を昇降させる第2昇降部670と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項8】
前記不織布切断部690は、
前記第2リム650に置かれた不織布120を第2リム650の形状と符合するように切断するものであって、
前記第2リム650の上面に円周方向に形成される熱線692と、
前記熱線692に電源を印加して発熱させる電源供給部693と、
前記第2リム650の上面に配設され、第2リム650の直径と同じ直径を有する通孔697が形成され、両端部が移動台410の両側のレールバー412よりも突出した付着部695を有する加圧板694と、
前記加圧板694を昇降動作させて加圧と解除を行う昇降駆動部696と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項9】
前記不織布融着部600で融着が完了したヘアキャップHを挟持して収集する収集部470を含み、
前記収集部470は、
前記移動台410の端部に取付けられ、フレーム414に設けられる連接棒472と、
前記連接棒472の中央上部に垂直に取付けられ、下方に引出しまたは引込まれるロッドを有するシリンダ473と、
前記シリンダ473のロッドに接続され、前記不織布融着部600の円板部622の上部に位置する案内棒474と、
前記案内棒474に嵌合され、昇降するリング475と、
前記リング475にヒンジ結合され、上方に向かって複数設けられるリンクロッド476と、
一端が案内棒474の上部にヒンジ結合、且つ下向結合され、前記リンクロッド476にヒンジ結合された複数の挟持ロッド477とを含み、
前記複数の挟持ロッド477が外向きに開きながらヘアキャップHの挿入口に挿入されてヘアキャップHを挟持することを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項10】
前記作業台Tに形成され、ゴム紐100を円形に形成し、適正なサイズに直径を拡大させ、ゴム紐取付部200に供給するゴム紐形成部2を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項11】
前記ゴム紐形成部2は、
前記作業台Tの天板に回転可能にベアリングで取付けられ、上面に円周方向に複数のローラー21が設けられた回転板22と、
前記回転板22の上部一側に設けられて複数のローラー21に巻取られるようにゴム紐100を供給するボビン23と、
前記回転板22の中心部の下部に結合する回転軸24と、回転軸24を回転させる駆動部10と、
前記回転板22の上部他側に設けられて駆動部10の動力によって回転板22が一回転した後、円形に形成されたゴム紐100の端部をカットするカッターと、
前記カッターの一側に設けられ、カット後のゴム紐100の両端部を接着する接着機と、
前記回転板22の複数のローラー21に巻かれているゴム紐100を引出してゴム紐取付部200に移送するゴム紐移送機3と、を含むことを特徴とする請求項10に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項12】
前記駆動部10は、
前記回転軸24に取付けられたピニオンギア25と、
前記ピニオンギア25と噛合するラックギア103が設けられたギアロッド101を有する空気圧シリンダ102と、を含むことを特徴とする請求項11に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項13】
前記ゴム紐移送機3は、
前記回転板22の上部に設けられ、昇降動作するロッドを備え、フレームに取付けられたブラケット31の上部に取付けられている第1シリンダ33と、
前記第1シリンダのロッドに取付けられてブラケットの下部に設けられ、昇降動作するロッドを有する第2シリンダ32と、
前記第2シリンダ32のロッドにヒンジ結合される複数の第1、2リンク片35、36から構成される挟持部Hと、を含むことを特徴とする請求項11に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項14】
前記回転板22には、複数の挿入孔221が貫通形成され、
前記複数の第2リンク片36が前記複数の挿入孔221にそれぞれ対応して挿入され、複数のローラー222に巻かれたゴム紐100よりも下降した位置に到達することを特徴とする請求項11に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項15】
前記昇降駆動部696のロッド降下を停止させるように感知部69を含み、
前記感知部69は、昇降駆動部696のロッドが取付けられるブラケット691と、
前記ブラケット691の一側に突出形成された接地棒692と、前記接地棒692が接触するよう加圧板694の付着部695の外面に設けられたセンサー693を含むことを特徴とする請求項8に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項16】
前記回転板22の一側に設けられ、ゴム紐を複数保存して硬化させることができるようにするための保存部5を含むことを特徴とする請求項11に記載のヘアキャップの製造装置。
【請求項17】
前記保存部5は、
前記作業台Tの上板に回転可能に取付けられた載置円板52と、
載置円板52に複数形成されるゴム紐載置部54と、
各ゴム紐載置部54からゴム紐100を引出してゴム紐取付部200に移送するゴム紐移送機3と、を含むことを特徴とする請求項12に記載のヘアキャップの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される内容はヘアキャップの製造装置に係り、より詳細には、不織布材質からなり、病院、レストラン、家庭で頭に着用して、衛生的な状態を維持するために使用するヘアキャップの製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において別に表示しない限り、この項目で説明する内容は本願の請求項に対する従来技術ではなく、この項目に含まれるといって従来技術と認められるものではない。
【0003】
病院の医療スタッフ、レストランの調理室の従事者は、衛生面で清潔を保つために頭にヘアキャップを着用している。
【0004】
また、家庭でも染色、パーマなどをするために頭にヘアキャップを着用することがある。
【0005】
ヘアキャップは、その材質がフィルムや不織布などからなり、円形の縁に伸びるゴム紐を入れて縫製することで、ゴム紐が再び収縮して丸い形状を成す。
【0006】
しかし、従来のヘアキャップを製造する過程は手作業に依存していることから、作業者が円形の不織布の縁にゴム紐を入れながら、同時に縫製して完成品を作るため作業効率が悪く、人件費の負担が大きいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開示される内容は、不織布を準備し、その外周縁にゴム紐を入れて、接着する工程を順に行うことで、自動化装置によって生産効率を向上させることができるヘアキャップの製造装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の目的は、作業台と、前記作業台の上面一側に形成され、ゴム紐が取付けられて広がるゴム紐取付部と、前記作業台の上面に形成され、伸びたゴム紐を挟持するゴム紐移送部と、前記作業台の上面他側に形成され、不織布が置かれた後、ゴム紐移送部から移送されたゴム紐を接合する不織布融着部と、前記ゴム紐移送部をゴム紐取付部または不織布融着部に往復駆動させる駆動部とを含むヘアキャップの製造装置によって達成することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によると、不織布の外周縁にゴム紐を入れて、接着する工程を順に迅速に行うことで自動化工程によって生産効率を格段に向上させることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す斜視図である。
図2】実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す平面図である。
図3】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の正面図である。
図4】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の平面図である。
図5】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の平面図である。
図6】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の動作を順に示した正面図である。
図7】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の動作を順に示した正面図である。
図8】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の動作を順に示した正面図である。
図9】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の動作を順に示した正面図である。
図10】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の分解斜視図である。
図11】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の結合された底面斜視図である。
図12】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の断面図である。
図13】ゴム紐取付部とゴム紐移送部の動作を順に示した平面図である。
図14】ゴム紐取付部とゴム紐移送部の動作を順に示した平面図である。
図15】ゴム紐取付部とゴム紐移送部の動作を順に示した平面図である。
図16】ゴム紐取付部とゴム紐移送部の動作を順に示した平面図である。
図17】実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の底面斜視図である。
図18】実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の分解斜視図である。
図19】実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の結合された断面図である。
図20】「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートが不織布融着部の挟持部に挿入された状態を示す断面図である。
図21】「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートを不織布融着部の挟持部に挟持された状態を示すものである。
図22】「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートが収縮すると同時に挟持部で接着工程が行われた状態を示す図である。
図23】「不織布融着部」の加圧板が上昇した状態を示した正面図である。
図24】「不織布融着部」の加圧板が下降した状態を示した正面図である。
図25】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「不織布供給部」の分解斜視部である。
図26】不織布供給部の供給ユニットの拡大斜視図である。
図27】供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図である。
図28】供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図である。
図29】供給ユニットの前後進動作を示す平面図である。
図30】供給ユニットの前後進動作を示す平面図である。
図31】不織布供給部の狭持ユニットの拡大斜視図である。
図32】供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図である。
図33】供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図である。
図34】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「収集部」が窄んだ状態で下降する動作を示す正面図である。
図35】実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「収集部」が下降後に狭持する動作を示す正面図である。
図36】他の実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態を添付した図面に基づいて詳細に説明する。これは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が発明を容易に実施し得る程度に詳細に説明するためのもので、これにより本発明の技術的な思想及び範疇が限定されることを意味するのではない。
【0012】
また、図示された構成要素の大きさや形状等は、説明の明瞭性と便宜上過剰に図示されていることもあり、本発明の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は使用者、運用者の意図または慣例によって異なることがあり、これらの用語の定義は本明細書全般にわたる内容に基づいて下されなければならないことを明らかにしておく。
【0013】
図1は実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す斜視図、図2は実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す平面図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、実施形態に係るヘアキャップの製造装置は、
作業台Tと、
作業台Tの一側に形成され、ゴム紐100を円形に形成し、適正なサイズに直径を拡大させ、ゴム紐取付部200に供給するゴム紐形成部2と、
ゴム紐形成部2から供給されたゴム紐100を外側に伸ばし、直径を大きくするゴム紐取付部200と、
作業台Tの上面に形成され、直径が大きくなったゴム紐100を挟持して一側に移送するゴム紐移送部400と、
作業台Tの上面他側に形成され、不織布120が置かれた後、前記ゴム紐移送部400から移送されたゴム紐100を不織布120の外周縁に接合する不織布融着部600と、
ゴム紐移送部400を移動させ、ゴム紐取付部200または不織布融着部600の間を往復させる駆動部800とを含む。
【0015】
作業台Tの一側には不織布の生地を不織布融着部600に供給する不織布供給部900と、不織布融着部600で完成したヘアキャップHを収集するヘアキャップ収集部1000が備えられる。
【0016】
図3は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の正面図、図4及び図5は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の平面図、図6乃至図9は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐形成部」の動作を順に示した正面図である。
【0017】
ゴム紐形成部2は、
作業台Tの上板に回転可能にベアリングで取付けられ、上面に円周方向に複数のローラー21が設けられた回転板22と、
回転板22の上部一側に設けられ、複数のローラー21に巻取られるようにゴム紐100を供給するボビン23と、
回転板22の中心部の下部に結合される回転軸24と、回転軸24を回転させる駆動部10と、
回転板22の上部他側に設けられ、駆動部10の動力によって回転板22が一回転した後、円形に形成されたゴム紐100の端部をカットするカッター(図示せず)と、
カッターの一側に設けられ、カット後にゴム紐100の両端部を接着する接着機(図示せず)と、
回転板22の複数のローラー21に巻かれたゴム紐100を引出してゴム紐取付部200に移送するゴム紐移送機3とを含んで構成される。
【0018】
駆動部10は、回転軸24に取付けられたピニオンギア25と、ピニオンギア25と噛合するラックギア103が設けられたギアロッド101が備えられ、空気圧を動力源としてギアロッド101の出没動作を制御する空気圧シリンダ102から構成される。
【0019】
これにより、ギアロッド101が引き出されると、ラックギア103が直線移動することでピニオンギア25が回転し、これに伴って回転板22が一回転する。
【0020】
回転板22が一回転する間に円周方向に配列された複数のローラー21によってゴム紐100が円形に形成される。
【0021】
このとき、ゴム紐100の一端部は複数のローラー21のいずれか一つに一時的に固定され、回転板22の回転に伴ってボビン23からゴム紐100が引出されながら、円形に形成された後、ゴム紐100の他端部をカッター(図示せず)が切断する。
【0022】
カッターで切断されたゴム紐100の両端部が当接するようにした後、接着機(図示せず)で接着剤を塗布して接着することで円形のゴム紐100が完成する。
【0023】
完成した円形のゴム紐100は、回転板22の複数のローラー21に巻かれた状態で残ることになる。
【0024】
ゴム紐移送機3は、
回転板22の上部に垂直に設けられ、昇降動作するロッドを備え、フレームに取付けられたブラケット31の上部に取付けられた第1シリンダ33と、前記第1シリンダ33のロッドに取付けられてブラケットの下部に設けられ、昇降動作するロッドを有する第2シリンダ32と、
前記第2シリンダ32のロッドにヒンジ結合する複数の第1、2リンク片35、36からなる狭持部Hを含んで構成される。
【0025】
第1シリンダ33のロッドの昇降動作により、第2シリンダ32と狭持部Hとが昇降して高さ調節が可能となる。
【0026】
次に、第2シリンダ32のロッドの下降動作に連動して複数の第1、2リンク片35、36が開きながら挟持部Hによってゴム紐100を挟持する。
【0027】
前記第2シリンダ32のロッドには第1固定板37が結合される。
【0028】
また、前記第1固定板37に一端がヒンジ結合され、上方に向かって傾斜するように設けられ、上端は前記ブラケット31に取付けられた第2固定板36にヒンジ結合される複数の第1リンク片35と、前記第1リンク片35が中間部位にヒンジ結合され、縦方向に複数設けられ、上端は第2固定板36にヒンジ結合される第2リンク片36で構成される。
【0029】
回転板22には放射状に複数の挿入孔221が貫通形成される。挿入孔221は楕円形に長く形成され、各挿入孔221に第2リンク片36が挿入され、第2リンク片36が外方に開く動作が可能になるように挿入孔221が長く形成される。
【0030】
以下、図5図8はゴム紐移送機3の動作を順に示した図である。
【0031】
図5に示すように、ゴム紐100が回転板22に設けられた複数のローラー21によって円形に形成された状態である。
【0032】
図6に示すように、複数の第2リンク片36が前記複数の挿入孔221にそれぞれ対応して挿入され、複数のローラー21に巻かれたゴム紐100の内側に、より深く下降した位置に到達する。
【0033】
図7及び図8に示すように、複数の第2リンク片36が開きながら複数のローラー21に巻かれたゴム紐100を引っ掛けて伸ばしながら、上昇することにより、ゴム紐100を引き出す。
【0034】
このようにゴム紐100を巻いた状態で、ゴム紐移送部400の直線方向の移動に伴ってゴム紐移送機3が移動してゴム紐移送部400及びゴム紐取付部200の上部に位置することになる。
【0035】
ゴム紐移送部400の上部にゴム紐移送機3が配置された後、第2リンク片36が最大限に開いてゴム紐挟持部440の複数のサポート446が成す円形よりも大きい円形にゴム紐100を伸ばした状態でゴム紐移送機3が下降して複数のサポート446の側面にゴム紐100が位置するようにする。
【0036】
続いて、ゴム紐移送機3が窄むことにより、ゴム紐100が複数のサポート446の外周縁に密着する。
【0037】
ゴム紐100が取り除かれたゴム紐移送機3は、窄んだ状態で上昇した後、再び元の状態に復帰する。つまり、ゴム紐形成部2の回転板22の上部に位置することになる。
【0038】
一方、図36は、他の実施形態に係るヘアキャップの製造装置を示す平面図である。
【0039】
回転板22の一側に設けられ、ゴム紐を複数保存して硬化させることができるようにするために保存部5が備えられる。
【0040】
保存部5は、作業台Tの上板に回転可能に取付けられた載置円板52と、
載置円板52に複数形成されるゴム紐載置部54と、
各ゴム紐載置部54からゴム紐100を引出してゴム紐取付部200に移送するゴム紐移送機3から構成される。
【0041】
円板には、円周方向に複数のローラー21が配列してなるゴム紐載置部が4つ形成される。
【0042】
各ゴム紐載置部54にゴム紐移送機3が備えられる。
【0043】
ゴム紐移送機3は、前述したゴム紐移送機3と大同小異なので重複説明は省略する。
【0044】
図3は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の分解斜視図、図4は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の結合された底面斜視図、図5は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「ゴム紐取付部」の断面図、図6図9は、ゴム紐取付部とゴム紐移送部の動作を順に示した平面図である。
【0045】
図3及び図4に示すように、ゴム紐取付部200は、
円形に形成され、中心部から外周縁に向かって移動しながらそれぞれの間隔が開いたり、縮まったりする複数の係止具220と、
複数の係止具220にゴム紐100が引っ掛かり、各係止具220が移動して間隔が開くことで、ゴム紐100が伸びるようにする係止具作動部300と、
複数の係止具220が往復移動するためのスリット270が複数設けられているパッド260と、を含む。
【0046】
パッド260は、弾性を有するウレタン素材で円形に形成され、中心部から外周縁に向かって放射状にスリット270が複数設けられる。
【0047】
係止具作動部300は、
パッド260の下部の中心に形成された軸ピンにヒンジ結合され、各スリット270の両端部に結合して回転する第1、2ピニオンギア310、320と、
第1、2ピニオンギア310、320を接続するベルト330から構成され、
ベルト330に係止具220が取付けられ、第1ピニオンギア310に噛合する主動ギア341と、
主動ギア341を回転させる動力部340と、を含んで構成される。
【0048】
動力部340は、空気圧シリンダ344と、空気圧シリンダ344に結合して引込み、または引出されるピストンロッド343とから構成される。
【0049】
ピストンロッド343に取付けられ、パッド260の下部に平行に配設されるラックギア342を含む。
【0050】
ラックギア342が主動ギア341に噛合する。
【0051】
これにより、ピストンロッド343が引出されると、ラックギア342が直線運動し、ラックギア342に噛合している主動ギア341が回転する。
【0052】
主動ギア341の回転に連動してベルト330が回転し、各係止具220がスリット270に乗って移動し、パッド260の中央に集まる。
【0053】
次に、ピストンロッド343が引き込まれるとベルト330が逆回転し、各係止具220がスリット270に乗って反対方向に移動し、パッド260の端部(外周縁)に集まることで、分散する動作を行う。
【0054】
したがって、パッド260の中心部に複数の係止具220が集められた状態でゴム紐100を取付ける。
【0055】
次に、複数の係止具220が分散する動作を行うことにより、ゴム紐100を伸ばす。
【0056】
図1及び図2に基づいて説明すると、ゴム紐移送部400は、
前記パッド260の上面に配置されて伸縮動作するサポート446が円周方向に複数設けられ、前記複数のサポート446が伸びることによって、伸びた前記ゴム紐100が外周縁に密着するようにして搭載される。
【0057】
ゴム紐移送部400は、
作業台Tの上部に設置され、ゴム紐取付部200と不織布融着部600の上部をカバーするように平行に配置され、レールが設けられた両側のレールバー412と、前記両側のレールバー412のレールに結合されるローラーが備えられて直線方向に移動するフレーム414を含む移動台410と、
移動台410のフレーム414に取付けられ、昇降動作するロッドが設けられた昇降シリンダ420と、
昇降シリンダ420のロッドに接続される固定板442と、前記固定板442の上面に放射状に配置され、空気圧の変動によって出没動作するロッド445が備えられた複数のシリンダユニット444と、
シリンダユニット444のロッド445それぞれに接続されている複数のサポート446から構成されたゴム紐挟持部440とを含む。
【0058】
レールバー412は、作業台Tの上部に垂直に設置された複数の支持台415に取付けられて作業台Tの上部から離隔するように設けられ、好ましくはゴム紐取付部200及び不織布融着部600よりも上部に位置するようにしてフレーム414が移動する過程で干渉しないように設けられる。
【0059】
フレーム414の両端部にローラーが備えられ、レールバー412のレールに結合されて直進駆動することができる。
【0060】
フレーム414の上部には、直交するように横バー417が結合される。
【0061】
横バー417の一側には、後述する収集部470の連接棒472が取付けられる。
【0062】
昇降シリンダ420のロッドが昇降動作することによりゴム紐挟持部440の高さを上下方向に調節することができ、ゴム紐取付部200のパッド260に接触したり、離隔することができる。
【0063】
ゴム紐挟持部440の複数のサポート446が引出された状態で、伸びて広がったゴム紐100が複数のサポート446の外周縁に密着するようにする。
【0064】
複数のシリンダユニット444及びロッド445は、昇降シリンダ420を中心に放射状に配設され、各シリンダユニット444のロッド445に各サポート446が接続される。
【0065】
サポート446は弧形の板状であり、外周縁にはゴム紐100の挿入が容易にできるように外周面に溝448が形成され、外周縁に複数の凹入溝447が形成される。
【0066】
したがって、複数のサポート446が組み合わされると、略円形の板状を成すことになる。このように円形の板状になった複数のサポート446の外周縁にゴム紐100が密着して半径が拡大された円形を成すようになる。
【0067】
複数の凹入溝447には、後述する第1リム630の片部632が挿入される。
【0068】
図10は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の分解斜視図、図11は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の分解斜視図、図12は、実施形態に係るヘアキャップの製造装置の「不織布融着部」の結合された断面図、図13は、「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートが不織布融着部の挟持部に挿入された状態を示す断面図 、図14は、「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートを不織布融着部の挟持部に挟持された状態を示すもの、図15は、「不織布融着部」のゴム紐移送部のサポートが収縮すると同時に挟持部で接着工程が行われた状態を示す図である。
【0069】
不織布融着部600は、ゴム紐移送部400がゴム紐100を搭載したまま配置されることができ、不織布120が固定される吸着部620と、吸着部620の外周縁に設けられて不織布120の縁を挟持する挟持部640と、挟持部640内の不織布の縁を接着する接着部680とを含む。
【0070】
吸着部620は、ドーム状に膨らんでおり、複数の吸入孔623が円周方向に形成され、不織布120の生地が置かれる円板部622と、
複数の吸入孔623に接続される吸入ホース624と、吸入ホース624に吸入力を発生させる真空ポンプから構成される吸入力発生部(図示せず)とを含む。
【0071】
これにより、吸入力発生部で生成される吸入力によって、不織布120の生地を一定の力で吸入して固定させることができる。
【0072】
挟持部640は、吸着部620が挿入されるように中空の収容部が設けられ、吸着部620の外周面に接するように結合される第1リム630と、第1リム630を昇降させる第1昇降部660と、第1リム630の外周面に結合される第2リム650と、第2リム650を昇降させる第2昇降部670とを含む。
【0073】
第1昇降部660または第2昇降部670は、作業台Tの上面下部に設けられた両側板721と、前記両側板721よりも下部に設けられた両側支持バー720とを含む。
【0074】
支持バー720を貫通して垂直に軸棒710が結合し、軸棒710の上端は吸着部620の円板部622の下部に固定結合され、
円板部622の下部でありながら支持バー720の上部との間に第1水平バー662が軸棒710を貫通して結合し、
軸棒710の外周面には第1スプリング711が結合され、第1スプリング711の上端が第1水平バー662の底面に支持され、第1スプリング711の下端は支持バー720の上面に支持される。したがって、昇降シリンダ42がオフの状態になると、第1スプリングの弾性力によって第1水平バー662が上昇し、円板部622も上昇することができる。
【0075】
第1昇降部660は、図10及び図11に示すように、上下に出没動作し、円板部620の底面に接続された昇降ロッド661aが備えられた第1アクチュエータ661と、第1アクチュエータ661の昇降ロッド661aとブラケット6612で接続して上下に昇降する第1水平バー662を含み、第1水平バー662の両端部に垂直に接続して第1リム630に接続される第1垂直バー663を含む。
【0076】
したがって、アクチュエータ661がオンになって昇降ロッド661aが引込まれると、第1アクチュエータ661が取付けられた第1水平バー662が下降し、第1垂直バー663が下降することにより、第1リム630を下降させる。
【0077】
上記と逆の順に、第1アクチュエータ661の昇降ロッド661aがオフになると、第1スプリング711の付勢力によって、第1水平バー662が上昇する。
【0078】
一方、第2昇降部670は、図10及び図11に示すように、上下に出没動作し、円板部の底面に接続された昇降ロッドが備えられた第2アクチュエータ671と、第2アクチュエータ671の昇降ロッド671aが第2リム670に接続される第2垂直バー673とを含む。
【0079】
第2アクチュエータ671がオンになって昇降ロッド671aが引出されると、第2リム670が上昇し、昇降ロッド671aが引込まれると、第2リム670を下降させる。
【0080】
前述した第1、2アクチュエータ661、671は空気圧シリンダを適用することができる。
【0081】
第1リム630及び第2リム650は、円形のリング状であり、その断面が略「┏」形状であり、第1リム630の外周面に第2リム650が接するように結合される。
【0082】
図18を参照すると、第1リム630は上部面には複数の片部632が下方に向かって突出形成される。
【0083】
第2リム650は、第1リム630の上部を覆う環状段部652が形成され、環状段部652の端部には下方に折り曲がって段付部654が形成される。
【0084】
第1リム630の片部632は弧形の板状であり、等間隔に第1リム630の上面に円周方向に形成される。
【0085】
片部632は、第2リム650が下降したとき段付部654と接するように段付部654の内側面よりも内側に形成される。
【0086】
片部632は、サポート446の凹入溝447に挿入されながら、ゴム紐100を引っ掛けて固定させることができるようにし、サポート446が収縮したときにゴム紐100が片部632の内周面に引っ掛かった状態で残される。
【0087】
片部632の内側面に不織布120の縁128が折り曲がったままゴム紐100を収容した状態で挿入されることができる空間Pが形成される。
【0088】
第2リム650には、前述したように、片部632と段付部654との間に挿入され、折り曲がった状態でゴム紐100を収容した不織布120の縁を接着する接着部680が設けられる。
【0089】
一例によると、接着部680は、不織布120の縁に設けられた溶融部に超音波を加えて融着させる超音波融着機でもよい。
【0090】
もちろん、接着部680は超音波融着機に限定される必要はなく、熱融着または一般的な接着剤による接着機も適用することができる。
【0091】
駆動部800は、ゴム紐移送部400をゴム紐取付部200または不織布融着部600に往復駆動させるものであって、ゴム紐移送部400の昇降シリンダ420が結合されるアーム820と、前記アーム820を回転させてゴム紐移送部400を不織布融着部に移動させる動力部840とを含む。
【0092】
アーム820の一端部には昇降シリンダ420が結合されており、他端部は動力部840が設けられる。
【0093】
動力部840は、アーム820の他端部に設けられている従動ギア(図示せず)と、前記従動ギアに噛合される主動ギア341が設けられるモーター(図示せず)とから構成される。
【0094】
モーターの時計回りの回転または反時計回りの回転により主動ギア341が正、逆回転し、これに接続されている従動ギアを正、逆方向に回転させることにより、アーム820が回転してゴム紐取付部200と不織布融着部600を往復することになる。
【0095】
したがって、ゴム紐取付部200からゴム紐移送部400にゴム紐100が据置かれた後、アーム820を回転させて不織布融着部600にゴム紐移送部400が移動するようにし、ゴム紐100が不織布融着部600に固定された後、再びゴム紐移送部400がゴム紐取付部200に移動するように制御することになる。
【0096】
実施形態の作用について説明すると、次の通りである。
【0097】
ゴム紐取付部200の複数の係止具220がパッド260の中心部に集まり、窄んた状態でゴム紐100を複数の係止具220に引っ掛けて取付ける。
【0098】
次に、係止具作動部300の作動により係止具220が移動してゴム紐100を広げ、略八角形状となる。
【0099】
図15に示すように、ゴム紐移送部400のゴム紐挟持部440が下降して各サポート446がパッド260に接触する。
【0100】
ゴム紐取付部200の複数の係止具220が再び中心部に移動し、ゴム紐100はサポート446の外周面に据置かれる。
【0101】
ゴム紐100が係止具220から分離されてサポート446の外周縁の溝448に密着して据えられる(図16参照)。
【0102】
サポート446の底面とパッド260との間に隙間がないので、ゴム紐100が無くなるおそれがない。
【0103】
次に、ゴム紐100がゴム紐挟持部440のサポート446に密着した後、ゴム紐移送部400が上昇してパッド260と離隔する。
【0104】
次に、ゴム紐移送部400が上昇した状態で移動台410のレールバー412に沿って不織布融着部600に移動する。
【0105】
ゴム紐移送部400が不織布融着部600の上部に移動した後、昇降シリンダ420の下降動作によってゴム紐挟持部440が下降して吸着部620に置かれた不織布120の上面までゴム紐挟持部440が下降して接触する。
【0106】
次に、複数のシリンダユニット444が同時に駆動し、各サポート446が外側に引出されて直径が大きくなる。
【0107】
このとき、ゴム紐100が伸びて広がり、不織布120の生地の縁がサポート446によって押し出されながら挟持部640の第1リム630と第2リム650との間の隙間に挿入されると共に、不織布120の縁は巻かれてゴム紐100を収容することになる(図13参照)。
【0108】
次に、第1リム630が下降し、片部632がサポート446の凹入溝447に挿入されながらゴム紐100が収容され、巻かれた部位は、片部632の外面に位置することになる(図14参照)。
【0109】
次に、サポート446が引込まれながら、直径が縮小し、サポート446は第1、2リム630、650から離隔する。
【0110】
次に、第2リム650が下降して第1リム630と第2リム650との間に挟まれた不織布120の生地の巻かれた縁を接着する(図15参照)。
【0111】
つまり、ゴム紐100まで収容された不織布120の生地の巻かれた縁を接着部680がオンになった状態で加圧しながら融着を行って接着する。
【0112】
前述した融着は、高周波融着、超音波融着、熱接着など様々な方法を含むことを明らかにしておく。
【0113】
したがって、不織布120の生地の折り曲がって巻かれた生地の縁の上面と下面とが互いに接着されることにより、ゴム紐100を固定することができる。
【0114】
次に、ゴム紐移送部400が上昇した後、アーム820が回転してゴム紐取付部200に移送される。
【0115】
第2リム650が上昇すると、不織布にゴム紐100が固定されたヘアキャップHは取出して包装する。
【0116】
図25は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「不織布供給部」の分解斜視部、図26は不織布供給部の供給ユニットの拡大斜視図、図27図28は供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図、図29及び図30は供給ユニットの前後進動作を示す平面図である。
【0117】
図1及び図25乃至図30に示すように、不織布供給部900は、
作業台Tに直角になるように形成され、両側に平行に設けられるレール部材910と、
不織布120が巻き取られたロール930と、
前記レール部材910に乗って前後進動作し、前記ロール930から不織布120が引出されるように不織布120を挟持して前進させる供給ユニット920と、
前記供給ユニット920の端部に設けられ、不織布120を挟持または解除作動をする挟持ユニット940と、
前記レール部材910に沿って供給ユニット920が前後進するようにレール部材910の側面に設けられた駆動シリンダ952と、前記駆動シリンダ952に設けられて出没動作し、レール部材910の端部に結合された駆動ロッド954から構成される駆動部950と、を含む。
【0118】
供給ユニット920は、
両側のレール部材910の一端を接続するプレート921に設けられ、
ロッド9221が前後進動作する第1シリンダ922と、
第1シリンダ922のロッド9221に結合された(組付けられた?)バー923と、前記バー923の両端部に一端がヒンジ結合され、「L」字状のアングルリンク924と、前記アングルリンク924の他端部にヒンジ結合され、作業台Tに直角方向に設けられ、一定の長さを有するアーム925と、
レール部材910にローラーにより結合されて移動する連接棒926を含み、
連接棒926に平行してアーム925が結合され、両側のアーム925の間が第1シリンダ922のロッド9221の前後進動作に連動して開いたり、縮まったりする動作を行う。
【0119】
アーム925は、案内軸9251が外面に設けられ、前記案内軸9251が連接棒926を貫通して結合されてなる。
【0120】
連接棒926の外側にローラーが設けられ、このローラーがレール部材910に結合して前後方にスライドすることができる。
【0121】
図31は、不織布供給部の狭持ユニットの拡大斜視図、図32及び図33は供給ユニットの間隔調節動作を順に示す平面図である。
【0122】
挟持ユニット940は、不織布120の両端部を同時に挟持して前後進移動を可能にする。
【0123】
挟持ユニット940は、アーム925の端部に結合される第2シリンダ942と、第2シリンダ942のロッド9421にヒンジ結合されるリンク片943と、リンク片943の端部に垂直にヒンジ結合される第2リンク片944と、第2リンク片944の端部に水平にヒンジ結合される第3リンク片945と、第3リンク片945と対向するように連接棒926の端部に設けられる鉗子片946とから構成される。
【0124】
再び図1図2図29を参照して説明すると、不織布120が不織布融着部600の第2リム650に置かれた後、不織布120を第2リム650の形状と符合するように切断する不織布切断部690を含む。
【0125】
不織布切断部690は、
第2リム650の上面に円周方向に設けられる熱線692と、
前記熱線692に電源を印加して発熱させる電源供給部(図示せず)と、
第2リム650の上面に配設され、第2リム650の直径と同じ直径を有する通孔697が形成され、両端部が移動台410の両側のレールバー412よりも突出した付着部695を有する加圧板694と、
移動台410の両側のレールバー412に設けられ、前記加圧板694を昇降動作させて加圧と解除を行う昇降駆動部696とを含む。
【0126】
昇降駆動部696は空気圧シリンダであり、ロッドが昇降動作するように形成され、前記ロッドは加圧板694の付着部695に取付けられる。
【0127】
昇降駆動部696のロッドの下降を停止させるように感知部69が設けられる。
【0128】
感知部69は昇降駆動部696のロッドが取付けられるブラケット691と、ブラケット691の一側に突出形成された接地棒692と、前記接地棒692が接触するよう加圧板694の付着部695の外面に設けられたセンサー693とを含んで構成される。
【0129】
したがって、昇降駆動部696に空気圧が供給されロッドが引出されると、加圧板694が下降し、ロッドが引込まれると、加圧板694が上昇する。
【0130】
加圧板694が下降し、昇降駆動部696のロッドに接続されたブラケット691も下降し、接地棒692がセンサー693に接触すると、昇降駆動部696に加わる空気圧が停止されるように信号が伝達される。
【0131】
図24に示すように、加圧板694が下降すると、通孔697の周辺の平板部が第2リム650の上面に載置されて不織布120を加圧するため、不織布切断部690の熱線692による不織布120の切断作業がより容易に行うことができる。
【0132】
つまり、加圧板694が不織布120を加圧した状態で、熱線692の発熱が始まって不織布120を溶融し、熱線692の形状通りに切断して円形にする1次生地が完成する。
【0133】
また、不織布融着部600は、ゴム紐移送部400がゴム紐100を搭載したまま配置されることができ、不織布120が固定される吸着部620と、吸着部620の外周縁に設けられて不織布120の縁を挟持した後、不織布の縁を接着する。
【0134】
吸着部620は、ドーム形状に膨らんで形成され、複数の吸入孔623が円周方向に形成されて不織布120の生地が置かれる円板部622と、
複数の吸入孔623に接続される吸入ホースと、吸入ホースに吸入力を発生させる真空ポンプから構成される吸入力発生部(図示せず)とを含む。
【0135】
吸入力発生部で生成される吸入力によって、円板部622の複数の吸入孔623に吸入力を生成させることで、円板部622に置かれた不織布120の生地を吸入固定させることができる。
【0136】
続いて、図17図22を参照すると、円板部622を昇降させる昇降駆動部4を含む。
【0137】
昇降駆動部4は、
垂直に形成され、縦方向に出没動作するロッドを備えた昇降シリンダ42と、
前記昇降シリンダ42のロッドに結合されている横バー44と、横バー44の両端に垂直に接続され、円板部622の下部底面に取付けられる縦バー45を含んで構成される。
【0138】
これにより、ロッドが引込まれると円板部622が下降し、引出されると円板部622が上昇する。
【0139】
昇降シリンダ42は、支持バー720に取り付けれている装着バー725の中央に結合され、ロッドが上方を向くように結合される。
【0140】
前記昇降シリンダ42の両側に設けられ、前記横バー44の上昇力を発揮するスプリング47を有する補助弾性部46をさらに含む。
【0141】
前記補助弾性部46は、支持バー720にスプリング47が取付けられ、スプリング47の下端が支持バー720に固定され、スプリング47の上端は横バー44に固定される。
【0142】
したがって、スプリング47の付勢力で横バー44を押し上げることにより、円板部622の上昇力を補助することができる。
【0143】
図19に示すように、円板部622が上昇すると第2リム650と同じ高さになるため、円板部622に置かれた不織布120を平らに広がった状態で安定的に置くことができる。
【0144】
したがって、不織布120に皺が寄ったり、定位置からずれるなどの形状変形を防ぐことができる。
【0145】
また、円板部622の吸入力により不織布120を固定させることができ、安定した形状維持が可能となる。
【0146】
不織布120が置かれた状態で、ゴム紐移送部400が円板部622の上面に位置し、円板部622が下降するとゴム紐移送部400も下降して円板部622の上部に位置する。
【0147】
次に、ゴム紐挟持部440を構成する複数のサポート446が外向に引出されてゴム紐100が伸びた状態で、第1リム630と第2リム650との間に挿入されることで、不織布120の外周面が巻かれながらゴム紐100をくるむ(図20参照)。
【0148】
次に、ゴム紐100をくるんだ不織布120の外周面を接着する工程が行われる。
【0149】
これに対しては、図21を参照した前述内容により、重複説明は省略する。
【0150】
図34は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「収集部」が窄んだ状態で下降する動作を示す正面図、図35は実施形態に係るヘアキャップの製造装置における「収集部」が下降後に狭持する動作を示す正面図である。
【0151】
ゴム紐移送部400の移動台410の端部に取付けられ、不織布融着部600で融着が完了したヘアキャップHを挟持して収集する収集部470をさらに含む。
【0152】
収集部470は移動台410のフレーム414の横バー417の端部に取付けられ、フレーム414の上部に「┌┐」状に形成される連接棒472と、連接棒472の中央上部に垂直に取付けられて上方に引出しまたは引込まれるロッドを有する昇降シリンダ473と、昇降シリンダ473のロッドに接続されたブラケット4731と、ブラケット4731に取付けられて下方にロッドが引出しまたは引込まれるようにする高さ調節シリンダ4732と、高さ調節シリンダ4732のロッドに接続して不織布融着部600の円板部622の上部に位置する案内棒474と、案内棒474に嵌合して昇降するリング475と、リング475にヒンジ結合して上方に向かって複数設けられるリンクロッド476と、一端が案内棒474の上部にヒンジ結合、且つ下向結合され、リンクロッド476にヒンジ結合された複数の挟持ロッド477を含み、複数の挟持ロッド477が外向きに開きながらヘアキャップHの挿入口に挿入されてヘアキャップHを挟持する。
【0153】
つまり、シリンダ473のロッドが引出されると、つまり下降すると、案内棒474が下降し、リンクロッド476が案内棒474に向かって折れ、これにヒンジ結合された挟持ロッド477が折れるので、複数の挟持ロッド477が形成される半径が狭くなることで、ヘアキャップHの挿入口に挿入されることができる大きさになる。
【0154】
次に、シリンダ473のロッドが引込まれると、案内棒474が上昇し、リンクロッド476が案内棒474から離隔して約30〜40度の角度を持つように開き、リンクロッド476にヒンジ結合されている挟持ロッド477も外向きに開きながら、これら複数の挟持ロッド477がなす半径が大きくなる。
【0155】
このように、複数の挟持ロッド477がなす半径が大きくなりながら、ヘアキャップHの挿入口を伸ばすため、ゴム紐100が広がりながら複数の挟持ロッド477が密着して離脱を防ぐことができる状態になる。
【0156】
したがって、複数の挟持ロッド477が上昇と同時に開きながら、ヘアキャップHを挟持した状態で上昇して収集動作が完了する。
【0157】
以上、好ましい実施形態に関して説明したが、発明の要旨と範囲から逸脱することなく、多様な修正及び変形が可能なことは当業者であれば容易に認識することができるはずであり、このような変更及び修正はすべて添付の特許請求の範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0158】
100 ゴム紐
200 ゴム紐取付部
220 係止具
260 パッド
270 スリット
300 係止具作動部
310 第1ピニオンギア
320 第2ピニオンギア
340 動力部
400 ゴム紐移送部
410 移動台
420 昇降シリンダ
440 ゴム紐挟持部
444 シリンダユニット
446 サポート
600 不織布融着部
620 吸着部
640 挟持部
630 第1リム
650 第2リム
661 第1アクチュエータ
662 第1水平バー
663 第1垂直バー
670 第2昇降部
680 接着部
720 支持バー
800 駆動部
820 アーム
840 動力部
図1
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【国際調査報告】