【実施例】
【0076】
実施例1:構築物設計
インプット鎖及び標的に対して特異的な塩基対を形成するためのCond-siRNAを、反復プロトコールにより設計した。以前に確認されたsiRNA、文献又はsiRNA設計ツールから、RNAiドメインとして適切な21ntのガイド鎖配列を得た。前記ガイド鎖の5’に4つのG/Cリッチ塩基を付加することによって、23bpのDicer基質を創出した。1nMのガイド(アンチセンス)鎖及びセンス鎖において、RNAi二重鎖が95%を超える確率で形成することを、Nupack(RNA鎖、Mathews
59が開示したパラメーター、ある程度のダングル処理)を使用して確認した。
【0077】
インプットバイオマーカーの配列から、全ての可能な31〜33ntのセンサーセグメント(インプット鎖に対してアンチセンス)のリストを生成した。CBFβ−MYH11融合配列について、
図9bに示されるパラメーターをおよそ満たすセンサーセグメントのみを検討した。NCBI BLASTを使用して、標的動物のトランスクリプトームにおけるユニークさに関して、センサー配列をランク付けした。BLASTnアルゴリズムを使用して、ヒト転写物+ゲノムコレクションに対してヒトがん細胞株の配列を確認した。可能な場合、既知の又は予測されたRNA転写物に対して17塩基を超える配列相補性及び完全なオーバーハング相補性を有するセンサーセグメントを排除した。
【0078】
最もユニークなセンサーセグメントから出発して、Cond-siRNAに望ましい構造パラメーターに従うコア鎖配列を選択した。例えば、コア鎖の配列は、5’−B−C3−P−C3−A−3’(A及びBは、センサー鎖の推定二重鎖ドメインの5’及び3’末端に対して相補的、Pは推定ガイド鎖に対して相補的、C3はC3リンカー)である。センサー鎖セグメントと対応するコア鎖の5’及び3’オーバーハングとの間で形成される二重鎖の熱力学的安定性を、Nupackを使用してランク付けした。Mathewsら
59が開示するパラメーターを有するRNA鎖を、ある程度のダングル処理し使用した。理想的には、1nMの鎖濃度において、95%を超える鎖が塩基対を形成するはずである。コア鎖についても、それが大きな内部二次構造を有していないことを確認した。
【0079】
設計した最良のガイド鎖、コア鎖及びセンサー鎖を選択し、化学的に改変した。Exiqonのオリゴヌクレオチド設計ツール(www.exiqon.com/oligo-tools)を使用して、LNA改変の位置を最適化した。センサー鎖では、3〜4塩基毎におよそ1つのLNA改変を行った。LNA Oligo Optimizerツールを使用して、このLNAパターンが、60を超えるスコアの二次構造も自己塩基対形成の相互作用ももたらさなかったことを確認した。自己相補性スコア及び自己塩基対形成スコアを、可能な限り最適化した。
【0080】
実施例2:鎖の合成
LNA塩基を有する鎖は、Exiqon Inc(現在はQiagenの一部門)が合成した。LNAのない鎖は、GE Life Sciences Dharmacon(現在はHorizon Discovery Groupの一部門)が合成した。全ての鎖は、製造業者による薦めに従って、PAGE又はHPLCによる精製も行うよう発注した。
【0081】
実施例3:Cond-siRNAのアセンブリ
1×リン酸緩衝食塩水(PBS)中での熱的アニーリングにより、Cond-siRNAをアセンブルした。構築物は、精製を行っても、行わなくてもよい。1×TBE、10%〜15%PAGEを用いる4℃での非変性ゲル電気泳動により、構築物の品質を評価することができる。
【0082】
精製を行わない場合、1.1対1.00対1.1のモル比のセンサー鎖、コア鎖及びガイド鎖を、pH約7.0で、1×PBS中50nM又は100nMの濃度で混合した。わずかに過剰なセンサー鎖及びガイド鎖を使用することで、構成的なRNAi活性を有するガイド鎖とコア鎖の二重鎖の産生を防止した。PCRサーモサイクラーを、以下の条件で使用した:
・蓋を105℃に加熱する
・85℃で30秒間維持し、鎖を変性する
・0.1℃/秒で50℃まで冷却する
・50℃で45分間維持する
・0.02℃/秒で37℃まで冷却する
・4℃まで急速に冷却し、維持する。
【0083】
精製を行う場合、上記アニーリング条件で、センサー鎖、コア鎖及びガイド鎖を混合し、1×PBS中1uMの設定濃度でアセンブルした。次いで、構築物を、TBE緩衝液を用いBio-Rad mini protean 10%ネイティブPAGEゲルにロードして、125V、4℃で約45分間泳動した。Cond-siRNAに対応するバンドを、UVランプ照明下で可視化し切り出した。
【0084】
Harvard Apparatus Electroprepシステムを製造業者の指示に従って使用する電気溶出により、切り出したバンドを抽出した。ゲル片を、100K MWCOフィルター膜及び2K MWCOフィルター膜によって密封した0.5mLチャンバー中に配置した。構築物を、100K MWCO膜を介して溶出させ、100K MWCO膜及び第2の2K MWCO膜によって形成された隣接する0.5mLチャンバー中で捕捉した。溶出は、0.1M Na
2HOP
4緩衝液(約pH7.0)中、4℃で約45分間行った。電力は、65Vの電圧カットオフで15mAの定電流を維持するように設定した。
【0085】
精製された構築物の濃度を、Bio-Rad ChemiDoc XRS+ Imagerで定量化し、非変性PAGE上でのSYBR Gold染色によって、既知の濃度のCond-siRNA標準と比較して計算した。
【0086】
アセンブリ又は精製直後の構築物が最良の状態である。構築物は、分割して−80℃で無期限に貯蔵することもできる。しかし、凍結解凍サイクルは構築物の品質を損ない、構築物のディスアセンブリを生じた。ディスアセンブルした構築物は、アッセイ直前に熱的アニーリングを繰り返すことによって再度アセンブルすることができる。
【0087】
アセンブリの収量は高く、必ずしも精製によって構築物の性能が改善するという訳ではなかったので、さまざまな試験では未精製の構築物を使用した。
【0088】
実施例4:鎖置換アッセイ
構築物を50nMの設定濃度で調製し、PBS緩衝液中37℃で50nMのオリゴヌクレオチドアクチベーター(又は対照としてのPBS)と1:1で合わせて、25nMのインプットシグナル及び構築物を有する混合物を得た。次いで、構築物−インプット鎖の組合せを、PCRサーモサイクラー中、37℃で4時間インキュベートした。サンプルを回収し、直ちに1×ネイティブPAGEローディング色素中で−80℃に凍結した。実験の最後に、全てのサンプルを迅速に解凍し、非変性PAGEで分析した。
【0089】
実施例5:二重ルシフェラーゼレポーター及びアクチベータープラスミドの生成
標準的な分子生物学のプロトコールを使用して、特定の挿入物のためにDNAオリゴをアニーリングし、次いで、親ベクターの指定された部位にライゲーションさせることによって、全てのクローンを製造した。DNAの配列決定により、全ての構築物の正確さを検証した。
【0090】
実施例6:PsiCHECK二重ルシフェラーゼレポーター
以下に示すDNAオリゴをアニーリングし、psiCHECK 2(Promega)二重ルシフェラーゼレポーターのXhoI及びNotI部位にライゲーションした。太字のヌクレオチドはセンス標的配列である。小文字のヌクレオチドは、制限部位5’オーバーハングを示す。
【0091】
【化1】
【0092】
実施例7:シグナル活性化実験のためのインプットRNA転写物
アクチベーター配列をキメラtRNA転写物の一部として発現した。第1の部分は、以下にその全体を示す成熟配列、3’末端にCCAを有する改変された
5 tRNA
Lys3からなる。CCAはpre−tRNAプロセシング酵素tRNAse Zによるエンドヌクレアーゼ様切断を防止する。tRNA Pol IIIプロモーターは内部プロモーターで、tRNAmpDNAのコード配列内に含まれた。
【0093】
tRNA
Lys3の最初の69ヌクレオチドを含む親プラスミドをクローニングするために、NruI制限部位
48で終結した。NruIによる親プラスミドの消化は、ヌクレオチドtRNA 69の直後に平滑末端を生成する。アニーリングされた重複するオリゴは、残りの改変されたtRNAヌクレオチドとそれに続く特定の活性化配列をコードする。各活性化配列は、12塩基のテトラループ(GGCGCAAGCC)とそれに続くPol III終結配列をコードするT6ランで終結する。U4+RNA転写物配列を以下に列挙する。
【0094】
構築物I及びIIについて、tRNA
Lys3リーダー配列、5’−>3’:
【0095】
【化2】
【0096】
太字の配列はノーザンブロットプローブに対する結合部位である。アクチベーター配列を表1及び表2に列挙する。表5にノーザンブロットプローブを列挙する。
【0097】
【表5】
【0098】
実施例8:組織培養
HCT 116結腸直腸癌細胞を利用して全ての分析を行った。抗生物質を添加せず、10%胎仔ウシ血清(FBS)、1.5mM L-グルタミン(Irvine Scientific, USA)及び10mMピルベート(Irvine Scientific, USA)を添加したMcCoyの5A基本培地(Irvine Scientific, USA)を用い、加湿した5%CO
2インキュベーター中37℃で細胞を維持した。
【0099】
実施例9:ノーザンブロット分析
アクチベーター発現の分析を、250μLのOptiMEM及び250μLの1:50希釈Lipofectamine 2000に2μgのプラスミドDNAを加え、6ウェルプレートを用いて行った。製造業者の指示に従ってリポソームを形成し、2mLの新鮮な完全培地と共に細胞に加えた。18時間後、その後は毎日少なくとも1回、及びRNA回収の6時間前に、培地を交換した。オフ状態のcond-siRNA及び予め活性化された(オン)状態のcond-siRNAの分析を、同様に行った;示された量のRNAi複合体を、250μLのOptiMEM中の2μgのpBluescriptプラスミド(担体)に添加した。
【0100】
1000μLのRNA Stat−60(Tel-Test, Inc)を使用して全てのRNAを回収し、沈降前に1:1のフェノール:クロロホルム抽出を使用する2回目の有機抽出の追加を伴って、製造業者の指示に従って処理した;RNAペレットを、70%エタノールで2回洗浄し、その後、過剰のエタノールを蒸発させ、RNAseフリーのTE、pH6.8中に再懸濁した。
【0101】
ノーザン分析のために、15μgの全てのRNAを、32P標識したAmbion decadeマーカーと共に、8%(アクチベーターの場合)又は12%(cond-siRNAの場合)の尿素−PAGEゲル(15cm)で泳動した。ゲルを、Hybond XL(GE Healthcare Life Sciences)にエレクトロブロットし、プレハイブリダイズさせ、Sigma Perfect Hyb Plusを使用して37℃でハイブリダイズさせ、5〜10ピコモルのP32−5’末端標識したオリゴプローブとハイブリダイズさせた。ブロットを、2×SSC/1%SDSの4〜5回の交換によって、37℃で洗浄した。連続ハイブリダイゼーションを用いて、古いオリゴプローブを製造業者の指示に従って膜から除去し、特に明記しない限り、再ハイブリダイゼーションの前に再曝露によって確認した。U6 snRNAのハイブリダイゼーションを対照として使用した。クローニング手順、オリゴ及び全てのプローブ配列を、表中に列挙する。
【0102】
実施例10:二重ルシフェラーゼアッセイ
二重ルシフェラーゼアッセイを、製造業者の指示に従ってPromega Dual-Luciferase Reporter Assay Systemを使用して実施した。RNAi標的配列を、psiCHECK-2(Promega)ベクター上のウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子の3’UTR中にクローニングし、ホタルルシフェラーゼを対照として使用した。
【0103】
細胞を、48ウェルクラスタープレート中でインキュベートし、トランスフェクトした。細胞をトランスフェクションの1日前に播種し、50%のコンフルエンシーでトランスフェクトした。各実験を少なくとも3回反復して、生物学的複製物を得た。
図5b〜5hは単一工程トランスフェクションプロトコール、
図5i〜5k及び
図9aは二工程トランスフェクションプロトコールによる。
【0104】
単一工程コトランスフェクションプロトコール:
各実験について、Opti−MEM(Thermo Fisher Scientific)中のpsiCHECK(Promega Corporation)レポータープラスミドのマスターミックスを調製した。このマスターミックスを分割し、pBluescript(Agilent)対照又はアクチベータープラスミドのいずれかを添加した。次いで、新たな混合物を、変動する濃度でのCond-siRNA複合体の添加のために、さらにもう一度分割した。最後に、1:50希釈のLipofectamine 2000(L2K)をプラスミド+Cond-siRNA混合物に1:1の体積比で添加して製造業者が推奨する1:100希釈のL2Kを達成し、製造業者の推奨に従って室温でインキュベートした。
【0105】
各実験条件(特定の濃度でのアクチベーター及びcond-siRNAの組合せ)で十分な混合物(3.3×量が必要)を調製し、技術的複製物として、3つの別々のウェルでトランスフェクトした。
【0106】
したがって、48ウェルプレート中の各ウェルに、16μL(OptiMEM中のpsiCHECK及びアクチベータープラスミド)、4μL(1×PBS緩衝液中の50×Cond-siRNA)及び20μL(1:50希釈L2K)からなる40μLのトランスフェクション混合物を加えた。PBSは、全てのRNAse活性を除去するためにDEPC(ジエチルピロカーボネート)で処理された、カルシウムもマグネシウムも含まないリン酸緩衝食塩水であった。
【0107】
トランスフェクトの直前に各ウェル中の培地を160μLの新鮮な培地に交換し、次いで、40ngのpsiCHECK-2二重ルシフェラーゼレポータープラスミド、120ngのpBluescript又はアクチベーター発現プラスミド及び示された濃度のCond-siRNA複合体を有し、200μL/ウェルの最終体積になるように、40μLのトランスフェクション混合物を添加した。
【0108】
二工程トランスフェクションプロトコール:
このプロトコールを使用して、
図5i〜5k及び
図9aのデータを得た。
標的及びアクチベータープラスミドによるトランスフェクション1、時間 − 8時間。
【0109】
二工程トランスフェクションのために、Opti−MEM(Thermo Fisher Scientific)中のpsiCHECK(Promega Corporation)レポータープラスミドのマスターミックスを調製した。このマスターミックスを分割し、次いで、pBluescript(Agilent)対照又はアクチベータープラスミドのいずれかを添加した。1:50希釈のLipofectamine 2000(L2K)をプラスミド混合物と1:1の体積比で添加して製造業者が推奨する1:100希釈のL2Kを達成し、製造業者の推奨に従って室温でインキュベートして、リポプレックスを形成させた。
【0110】
各実験条件で、十分な混合物を調製し、技術的複製物として、3つの別々のウェルでトランスフェクトした。したがって、48ウェルプレート中の各ウェルに、20μL(OptiMEM中のpsiCHECK及びアクチベータープラスミド)及び20μL(1:50希釈L2K)からなる40μLのトランスフェクション混合物を加えた。
【0111】
トランスフェクトの直前に各ウェル中の培地を160μLの新鮮な培地に交換し、次いで、40μLのトランスフェクション混合物を、40ngのpsiCHECK-2二重ルシフェラーゼレポータープラスミド及び120ngのpBluescript又はアクチベーター発現プラスミドを含み、200μL/ウェルの最終体積になるように添加した。
【0112】
トランスフェクション混合物を除去し、6時間後に約2時間にわたって培地で穏やかに洗浄した。160ulの新鮮な培地を各ウェルに添加し、細胞インキュベーションを、第2のトランスフェクションまで継続した。
【0113】
Cond-siRNA複合体によるトランスフェクション2、時間 − 0
トランスフェクション1の8時間後に、Cond-siRNAを、RNAiMAX試薬(ThermoFisher)を使用する実験において、特定したとおりの変動する濃度でトランスフェクトした。各実験条件について、PBS中の各標的/アクチベーターの組合せの実験を3回行うために、十分な量の各濃度のCond-siRNAを調製した。各Cond-siRNA希釈を、1:50のOptiMEM中RNAiMAXの等しい体積と混合し、室温でインキュベートして、製造業者の指示に従ってリポプレックスを形成させた。具体的には、48ウェルプレート中の各ウェルに、10×最終濃度の20μLのCond-siRNA(8μLのPBS+12μLのOpti−MEM)及び20μLの1:50希釈RNAiMAXからなる40μLのトランスフェクション混合物を加えた。
【0114】
維持
単一工程プロトコールでは、細胞にコトランスフェクション混合物を添加する時点を時間0とし、二工程プロトコールでは、Cond-siRNA複合体を添加(トランスフェクション番号2)する時点を時間0とする。トランスフェクションの18時間後、その後は毎日少なくとも1回、そして、溶解物調製の6時間前に、培地を交換した。
【0115】
溶解物調製
各実験について、指定された時点で48ウェルプレートを取り出した。培地を各ウェルから注意深く吸引した。次いで、ウェルを1×PBSで1回洗浄し、吸引して乾燥した。100μLの1×Promega Passive Lysis Bufferを各ウェルに添加した。次いで、プレートをアルミホイルで覆い、−80℃で凍結させたか、又は室温で約30分間の穏やかな撹拌(約70rpm)のためにシェーカー上に配置した。凍結させた場合、二重ルシフェラーゼアッセイの前に、少なくとも30分間の穏やかな撹拌によりシェーカー上で細胞を解凍した。ウェルの目視検査により細胞が十分に溶解したことを、アッセイ前に確認した。
【0116】
アッセイ
Dual-Luciferase Reporter Assay Kit(Promega)を使用して製造業者の指示に従い、細胞溶解物をアッセイした。ウミシイタケルシフェラーゼ値を、各技術的複製物(各ウェル)において、ホタルルシフェラーゼに対して標準化した。3回の実験を平均して単一の生物学的複製物の値を得た。全てのグラフは、少なくとも3つの独立した生物学的複製物の実験の結果を示す。
【0117】
実施例11:分子動力学シミュレーション
Cond-siRNAの原子モデルを、Nucleic Acid Builder
49及びカスタムスクリプトを使用して構築し、Accelrys(現在のBIOVIA、Dassault Systemsの一部門)Cerius
45パッケージで編集して、適切な化学的改変を行った。
【0118】
ハイブリッド力場(FF)を、RNA
50、2'-O-メチル
51、LNA
52及びホスホロチオエート
53改変について報告された以前のAmber力場パラメーターを組み合わせることによって創出した。以前の報告は、LNAチミジンについてのパラメーターセットを提供しなかった。LNA糖環のFFパラメーターをLNA力場から導出し、塩基のパラメーターをAmber03力場から導出した。RESP ESP charge Derive(RED)サーバー(q4md-forcefieldtools.org/REDServer/)を使用して電荷を計算した。非DNA成分、例えばC
3リンカー、末端アミン改変及び末端PEGリンカーについてのFFパラメーターは、GAFF FF
54から得た。全ての構造を各側面に15Åの空間をあけた周期的ボックス中に配置し、次いで、TIP3水で溶媒和した
55。電荷の半分を中和するために最初にMg
2+イオンを添加し、次いで、残りの半分を中和するためにNa
+を添加した。最後に、Na
+及びCl
−イオンを150mMの濃度になるように添加した。
【0119】
nvidia K80 GPU上でLAMMPS13 GPU互換リリース(2016年12月21日)を使用して分子動力学シミュレーションを行った。構造を、最急降下で最初に最小化し、次いで、500工程にわたる共役勾配アルゴリズムで最小化し、次いで、1fsの時間工程を使用して10psの過程にわたってNVTアンサンブルを使用して、MDシミュレーション310Kによって平衡化した。次いで、得られた構造に対して、310K、350atmで10psのNPT MDを行い、周期的ボックスを緩和させ、正味の陽圧を確実にした。NVTシミュレーションのために、Nose-Hooverサーモスタットを100fsの時定数で使用した。NPTシミュレーションのために、Nose-Hooverバロスタットを1psの時定数で使用した。次いで、平衡化された構造に対して、310°Kで20nsのMDを行った(NVTアンサンブル、1fsの時間工程)。
【0120】
図9に示す構造を得るために、MD軌跡から最も低いポテンシャルエネルギーを有する構造を抽出し、共役勾配エネルギーの最小化を500工程にわたって適用した。UCSF Chimeraパッケージ
57を使用して構築物を可視化した。X3DNA
58を使用して、らせんパラメーターをシミュレーション軌跡から計算した。
【0121】
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