(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
ポリマー、モノマー、狭帯域吸収性ポリマー、狭帯域吸収性モノマー、吸収性単位、ポリマードット、および関連する方法が提供される。狭帯域の吸収を有する高輝度のルミネッセンスポリマーナノ粒子が提供される。吸収性モノマーを合成するための方法、ポリマーを合成するための方法、ポリマーナノ粒子を形成するための調製方法、およびポリマーナノ粒子を使用するための用途も提供される。
前記吸収性モノマー単位が、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記吸収性モノマー単位および前記発光性モノマー単位とは異なる前記1個以上のモノマー単位が、一般的モノマー単位、官能性モノマー単位、エネルギー移動モノマー単位、第2の吸収性モノマー単位、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記ポリマーが、第1の吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、エネルギー移動単位、および官能性モノマー単位を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記ポリマーが、前記吸収性モノマー単位を含む骨格、前記吸収性モノマー単位を含む側鎖、前記吸収性モノマー単位を含む末端、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記第1のポリマーが、前記吸収性モノマー単位を含む骨格を有するか、前記吸収性モノマー単位を含む側鎖を有するか、前記吸収性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する、請求項16〜20のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記第1のポリマーが半導体ポリマーであるか、前記第2のポリマーが半導体ポリマーであるか、または前記第1のポリマーおよび前記第2のポリマーの両方が半導体ポリマーである、請求項16〜21のいずれか一項に記載のナノ粒子。
前記ポリマーが、前記吸収性モノマー単位を含む骨格、前記吸収性モノマー単位を含む側鎖、前記吸収性モノマー単位を含む末端、またはこれらの任意の組み合わせを有する、請求項41または42に記載の方法。
前記第1のポリマーが、前記吸収性モノマー単位を含む骨格、前記吸収性モノマー単位を含む側鎖、前記吸収性モノマー単位を含む末端、またはこれらの任意の組み合わせを有する、請求項44または45に記載の方法。
生体分子を分析する方法であって、前記方法が、検出器で、前記生体分子の存在または不在を光学的に検出することを含み、前記生体分子が、請求項1〜40のいずれか一項に記載の前記ナノ粒子に結合されている、方法。
前記検出器が、カメラ、電子増倍管、電荷結合デバイス(CCD)画像センサ、光増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)、および相補型金属酸化物半導体(CMOS)画像センサから選択される、請求項50に記載の方法。
前記アッセイが、RNA抽出(増幅ありまたはなし)、cDNA合成(逆転写)、遺伝子マイクロアレイ、DNA抽出、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(単一、ネスト、定量的リアルタイム、またはリンカー・アダプター)、等温核酸増幅、鎖置換増幅(SDA)、DNAメチル化分析、細胞培養、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)研究、電気泳動、サザンブロット分析、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、デジタル核酸アッセイ、デジタルタンパク質アッセイ、マイクロRNAおよびsiRNA含有量を決定するアッセイ、DNA/RNA含有量を決定するアッセイ、脂質含有量を決定するアッセイ、タンパク質含有量を決定するアッセイ、炭水化物含有量を決定するアッセイ、機能細胞アッセイ、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項53または54に記載の方法。
前記生体分子を増幅して、増幅された生成物を生成することをさらに含み、前記増幅することが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、等温核酸増幅、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介増幅(LAMP)、鎖置換増幅(SDA)、またはこれらの任意の組み合わせを実施することを含む、請求項49〜57のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0032】
狭帯域吸収を有するポリマードット(Pドット)を達成することが望ましいが、これは達成が困難であり得る。量子収率の高い狭帯域吸収性ナノ粒子を有することが有益であるが、これは、縮合したポリマー状態のポリマーナノ粒子におけるモノマー単位または発光性単位の蛍光自己消光を理由に困難であり得る。量子収率またはナノ粒子からの狭帯域吸収の向上が達成されると、それによって、吸収断面積または輝度がより低くなる犠牲が生じることがある。本開示には、発光性モノマー単位および/または発光性単位、ならびに/またはエネルギー移動を改善することが可能な一般的モノマー単位と一緒になった吸収性モノマー単位および/または吸収性単位の向上した網目構造によって、狭帯域吸収を達成しながら、量子収率および輝度を同時に改善することを補助できることが提示されている。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、親水性もしくは両親媒性などの他の機能をもたらすか、または反応性官能基をもたらす。例えば、一般的モノマー単位は、エネルギー移動モノマー単位が挙げられ得て、かつ/または官能性モノマー単位を含み得る。
【0033】
ポリマーナノ粒子の輝度または狭帯域吸収度は、ポリマーナノ粒子内の構造的側面に部分的に依存する。例えば、有機溶液中に溶解したポリマーは、高い量子収率を有し得るが、同ポリマーは、ナノ粒子状態に崩壊した後に、量子収率が著しく低下し得る。したがって、さらなるポリマーまたはモノマー単位を導入して、ポリマーナノ粒子に構造上および/またはエネルギー移動上の補助をもたらすことが有益である。
【0034】
本願の実施形態は、フローサイトメトリー、蛍光活性化選別、免疫蛍光、免疫組織化学、蛍光多重化、単一分子撮像、単一粒子追跡、タンパク質折り畳み、タンパク質回転力学、DNAおよび遺伝子分析、タンパク質分析、代謝生成物分析、脂質分析、FRETに基づいたセンサ、高スループットスクリーニング、細胞検出、細菌検出、ウイルス検出、バイオマーカー検出、細胞撮像、インビボ撮像、生体直交標識、クリック反応、免疫アッセイおよび酵素ベースのアッセイなどの蛍光ベースの生物学的アッセイ、ならびに生物学的アッセイおよび測定における様々な蛍光技術を含むがこれらに限定されることのない様々な用途のための、狭帯域吸収性ポリマードットと称される新規分類のルミネッセンスナノ粒子およびそれらの生体分子共役体に関する。
【0035】
いかなる特定の理論または概念に限定されるものではないが、本開示は、半導体ポリマーベースのルミネッセンスPドットが、通常、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で200nm超の吸光度ピーク幅を有する広い吸収スペクトルを有するという事実に少なくとも部分的に基づいている。そのような広帯域吸収は、生物学および蛍光多重化における蛍光技術にとって大きな欠点であり得る。現在のPドットによるこの課題を克服すべく、本開示は、狭帯域吸収を有する次世代のPドットを得るための組成物および方法を提供する。さらに、本開示は、ポリマードットの狭帯域吸収を維持しながらポリマードットへの生体共役を可能にする組成物および方法を提供する。
【0036】
いくつかの態様では、狭帯域吸収性ポリマーおよびポリマードットの特性は、ポリマー構造に依存し得る。したがって、ポリマー骨格(主鎖)、側鎖、末端単位、および置換基は、特定の特性を得るために様々であり得る。いくつかの実施形態では、狭帯域ポリマーおよびポリマードットの光学特性は、ポリマー骨格(主鎖)の構造を変えることによって調整することができる。例えば、吸収および蛍光発光を、ポリマー骨格の共役長を増加させることによって赤色にシフトさせることができるか、または吸収および蛍光発光を、ポリマー骨格の共役長を減少させることによって青色にシフトさせることができる。例えば、ベンゾチアジアゾール(BT)またはBT誘導体モノマー単位を含むことにより、それらのポリマー骨格内にBTまたはBT誘導体を有しないポリマーと比較して、得られる特定のタイプのポリマードットの光安定性を増加させることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーおよびポリマードットの光学特性を、側鎖、末端単位、および置換基を変えることによって改変することができる。例えば、吸収帯域または蛍光発光波長を、発色団単位を側鎖および/または末端に結合することによって調整することができる。吸収帯域幅、吸収ピーク、発光帯域幅、蛍光量子収率、蛍光寿命、光安定性、および他の特性も、ポリマー骨格に加えてポリマー側鎖および/または末端単位を変えることによって改変することができる。別の例では、退色防止剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエンの誘導体、トロロックス、カロテノイド、アスコルベート、還元型グルタチオン、没食子酸プロピル、プロピオン酸ステアリルエステル、ヒドロキシキノン、p−フェニレンジアミン、トリフェニルアミン、ベータメルカプトエタノール、トランススチルベン、イミダゾール、Mowiolもしくはそれらの組み合わせ、または当技術分野で既知の退色防止剤の任意の他の組み合わせを、側鎖、末端単位、骨格、および/または置換基を介してポリマーに結合し、存在させることによって、量子収率、光安定性、またはその両方を増加させることができる。これらの退色防止剤は、一般に、酸素を低減するための抗酸化剤として作用し、かつ/または反応性酸素種の捕捉剤として作用し、かつ/またはポリマードット内の光生成正孔ポラロンを抑制するように作用する。好ましい実施形態では、退色防止剤は、ポリマードットのパッキングおよび/またはコロイド安定性に悪影響を及ぼさないように、本質的に疎水性である。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーおよびポリマードットの吸収ピーク、吸収帯域幅、発光ピーク、発光帯域幅、蛍光量子収率、蛍光寿命、光安定性、および他の特性も、ポリマー上の置換基によって改変することができる。例えば、置換基の電子供与能または電子吸引能の度合いを使用して、光学特性を調整することができる。例えば、二光子吸収断面を、供与体−π−供与体または供与体−受容体−供与体単位などのモジュラー構造によって増加させることができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、ポリマードットのコロイド特性は、ポリマー骨格(主鎖)、側鎖、末端単位、および置換基を変えることによって改善することができる。いくつかの実施形態では、ポリマードットは、側鎖、末端単位、および/または置換基内に疎水性官能基を含み得る。他の実施形態では、ポリマードットは、側鎖、末端単位、および/または置換基内に親水性官能基を含み得る。疎水性/親水性側鎖の長さ、サイズ、および性質は、鎖間相互作用を改変し、ポリマーのパッキングを制御し、かつポリマードットのコロイド安定性およびサイズに影響を及ぼし得る。また、疎水性/親水性側鎖の長さ、サイズ、および性質は、狭帯域吸収性ポリマーおよびポリマードットの吸収帯域幅、吸収ピーク、発光ピーク、発光帯域幅、蛍光量子収率、蛍光寿命、光安定性、および他の特性にも影響を及ぼし得る。例えば、親水性の高い官能基が多くあることによって、ポリマードットの輝度が低減し得て、かつ/または発光スペクトルが広がり得て、かつ/またはそれらのコロイド安定性および非特異的結合特性が悪影響を受け得る。
【0039】
定義
本明細書で使用される場合、「モノマー単位」とは、ポリマーまたは高分子の構成単位を含む所与のモノマーの分子に由来する原子群を指す。
【0040】
本明細書で使用される場合、モノマーとは、重合を受けることによって高分子の必須構造に構成単位を寄与することができる分子を指す。本明細書で使用される場合、モノマーがポリマー鎖の一部を形成するとき、モノマーとは、モノマー単位を指すと理解されたい。
【0041】
本明細書で使用される場合、ポリマーの「構成単位」という用語は、存在する場合、そのペンダント原子または原子群とともに鎖の一部を含むポリマー内の原子または原子群を指す。構成単位とは、反復単位を指し得る。また、構成単位は、ポリマー鎖上の末端基も指し得る。例えば、ポリエチレングリコールの構成単位は、反復単位に対応する−CH
2CH
2O−または末端基に対応する−CH
2CH
2OHであり得る。
【0042】
本明細書で使用される場合、「反復単位」という用語は、その反復によって規則的な高分子(またはオリゴマー分子もしくはブロック)を構成する最小の構成単位に対応する。
【0043】
本明細書で使用される場合、「末端基」という用語は、ポリマーの末端に位置する、ポリマー鎖への結合部を1つのみ有する構成単位を指す。例えば、モノマーが重合されたら、末端基は、ポリマーの末端のモノマー単位由来であり得る。別の例では、末端基は、ポリマーを合成するために使用された連鎖移動剤または開始剤の一部であってもよい。
【0044】
本明細書で使用される場合、ポリマーの「末端」という用語は、ポリマー骨格の末端に配置されたポリマーの構成単位を指す。
【0045】
本明細書で使用される場合、「生分解性」という用語は、加水分解および/または触媒分解プロセス、例えば、酵素媒介加水分解および/または酸化によって材料を分解するプロセスを指す。例えば、ポリマー側鎖を、加水分解または触媒プロセス(例えば、酵素媒介加水分解および/または酸化)のいずれかによってポリマー骨格から切断することができる。
【0046】
本明細書で使用される場合、「生体適合性」とは、分子の特性であって、それまたはそのインビボ分解生成物が、生体組織に対して有害でないか、または少なくとも最小限および/もしくは修復可能な程度にしか有害ではなく、かつ/または生体組織において免疫学的反応を引き起こさないか、または少なくとも最小限かつ制御可能な程度にしか引き起こさないことを特徴とする分子の特性を指す。本明細書で使用される場合、「生理学的に許容可能な」は、生体適合性と置き換えることができる。
【0047】
本明細書で使用される場合、「疎水性」という用語は、かなりの非極性表面積を有する、水に引き付けられない部分を指す。この相分離は、動的光散乱と水性NMR測定との組み合わせによって観察することができる。疎水性構成単位は、水性条件下で非極性の傾向がある。疎水性部分の例としては、アルキル基、アリール基などが挙げられる。
【0048】
本明細書で使用される場合、「親水性」という用語は、水に引き付けられ、かつ水によって溶解される傾向がある部分を指す。親水性部分は、水相と混和性である。親水性構成単位は、極性であり得て、かつ/または水性条件下でイオン化可能であり得る。親水性構成単位は、水性条件下でイオン化可能であり得て、かつ/またはアミン、ヒドロキシル基、またはエチレングリコール残基などの極性基を含み得る。親水性部分の例としては、カルボン酸基、アミノ基、ヒドロキシル基などが挙げられる。
【0049】
本明細書で使用される場合、「カチオン性」という用語は、生理学的条件下で正荷電であるまたは正荷電部分にイオン化可能である部分を指す。カチオン性部分の例としては、例えば、アミノ、アンモニウム、ピリジニウム、イミノ、スルホニウム、第4級ホスホニウム基などが挙げられる。
【0050】
本明細書で使用される場合、「アニオン性」という用語は、生理学的条件下で負荷電であるまたは負荷電部分にイオン化可能である官能基を指す。アニオン性基の例としては、カルボキシレート、スルフェート、スルホネート、ホスフェートなどが挙げられる。
【0051】
本明細書で使用される場合、「発色団ポリマーナノ粒子」または「発色団ポリマードット」という用語は、安定したサブミクロンサイズの粒子に形成された1つ以上のポリマー(例えば、発色団ポリマー、半導体ポリマー)を含む構造を指す。例えば、本開示の発色団ポリマーナノ粒子または発色団ポリマードットは、例えば化学的に架橋および/または物理的にブレンドすることが可能な単一ポリマーまたは複数のポリマーを含み得る。「ポリマードット」および「Pドット」は、「ナノ粒子」または「ポリマードット」を表すのに互換的に使用することができる。特定の実施形態では、ポリマーナノ粒子は、1つ以上の発色団ポリマー(例えば、半導体ポリマー)を含み、発色団ポリマードット、発色団ポリマーナノ粒子、または発色団ナノ粒子と称することができる。本明細書で提供されるポリマードットは、沈殿に基づく方法、エマルション(例えば、ミニエマルションまたはマイクロエマルション)の形成に基づく方法、および縮合に基づく方法を含むがこれらに限定されることのない、当技術分野で既知の任意の方法によって形成することができる。本明細書に記載のPドットは、高分子電解質の凝集体から形成されるナノ粒子とは異なり、別物である。特に明記しない限り、本明細書では、「ポリマードット」、「Pドット」、または「ナノ粒子」とは、狭帯域吸収性ポリマードットを指す。
【0052】
本明細書で使用される場合、「ポリマー」とは、通常は共有化学結合(covalent chemical bonds)によって繋がった少なくとも2個の反復構造単位からなる分子である。反復構造単位は、1つのタイプのモノマー単位であってもよく、得られるポリマーは、ホモポリマーである。いくつかの実施形態では、ヘテロポリマーを得るために、ポリマーは、2つの異なるタイプのモノマー単位、または3つの異なるタイプのモノマー単位、またはそれよりも多くのタイプのモノマー単位を含んでいてもよい。当業者は、異なるタイプのモノマー単位を様々な方式でポリマー鎖に沿って分散させることができると理解するであろう。例えば、3つの異なるタイプのモノマー単位を、ポリマーに沿ってランダムに分布させることができる。同様に、ポリマーに沿ったモノマー単位の分布を様々な方式で表すことができると理解される。ポリマーの長さに沿った反復構造単位(例えば、モノマー単位)の数は、「n」によって表すことができる。いくつかの実施形態では、nは、例えば、少なくとも2から、少なくとも100から、少なくとも500から、少なくとも1000から、少なくとも5000から、または少なくとも10,000から、または少なくとも100,000からの範囲にあっても、またはそれより大きくてもよい。特定の実施形態では、nは、2〜10000、20〜10000、20〜500、50〜300、100〜1000、または500〜10,000の範囲にあり得る。
【0053】
ポリマーは、一般に、任意選択的にペンダント側基を含有する骨格を含む伸長した分子構造を有する。本明細書で提供されるポリマーとしては、線状ポリマーおよび分岐状ポリマー、例えば、星型ポリマー、櫛型ポリマー、ブラシ型ポリマー、はしご型、およびデンドリマーが挙げられ得るが、これらに限定されることはない。本明細書でさらに説明するように、ポリマーとしては、当技術分野で一般に周知の半導体ポリマーが挙げられ得る。
【0054】
本明細書で使用される場合、「発色団ポリマー」という用語は、ポリマーの少なくとも一部が発色団単位を含むポリマーである。「発色団」という用語は、当技術分野で通常用いられている意味を有する。発色団は、UV領域から近赤外領域の特定の波長の光を吸収し、かつ発光性であってもなくてもよい。発色団ポリマーは、例えば、「共役ポリマー」であり得る。「共役ポリマー」という用語は、当技術分野で認識されている。電子、正孔、または電子エネルギーは、共役構造に沿って伝導され得る。いくつかの実施形態では、ポリマー骨格の大部分を共役することができる。いくつかの実施形態では、ポリマー骨格全体を共役することができる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、それらの側鎖または末端に共役構造を含み得る。いくつかの実施形態では、共役ポリマーは、伝導特性を有し得て、例えば、ポリマーは、電気を伝導することができる。いくつかの実施形態では、共役ポリマーは、半導体特性を有し得て、「半導体ポリマー」と称され、例えば、ポリマーは、直接バンドギャップを示すことができ、バンドエッジにおいて効率的な吸収または発光をもたらすことができる。
【0055】
本開示の「発色団単位」としては、非局在化π電子を有する構造の単位、小有機染料分子の単位、および/または金属錯体の単位が挙げられ得るが、これらに限定されることはない。発色団ポリマーの例としては、半導体ポリマーなどの非局在化π電子を有する構造の単位を含むポリマー、小有機染料分子の単位を含むポリマー、金属錯体の単位を含むポリマー、およびこれらの任意の組み合わせの単位を含むポリマーが挙げられ得るが、これらに限定されることはない。発色団単位をポリマー骨格に組み込むことができる。また、発色団単位をポリマーの側鎖または末端単位に共有結合することもできる。
【0056】
ポリマードットの「発光スペクトル」は、ポリマードットがより高いエネルギー状態に励起され、次いでより低いエネルギー状態に戻ったときに、ポリマードットによって放出される電磁放射線の波長(または周波数)のスペクトルと定義される。発光スペクトル幅は、その半値全幅(FWHM)によって特徴を表すことができる。発光スペクトルのFWHMは、発光強度がその最大値の半分に達する発光曲線上の点の間の距離と定義される。また、ポリマードットの発光特性については、蛍光量子収率および蛍光寿命によって特徴を表すこともできる。蛍光量子収率によって、蛍光プロセスの効率が分かる。これは、放出された光子の数と、Pドットによって吸収された光子の数との比と定義される。蛍光寿命は、ポリマードットが光子の放出前にその励起状態に留まる平均時間と定義される。発光スペクトル、FWHM、蛍光量子収率、および蛍光寿命などの先に定義したパラメータはすべて、実験によって測定することができる。本開示では、これらのパラメータを、特に狭帯域発光性Pドットの特徴を表すために使用することができる。
【0057】
ポリマードットの「吸収スペクトル」は、ポリマードットがより低いエネルギー状態に戻る前にこれをより高いエネルギー状態に励起させる、ポリマードットによって吸収された電磁放射線の波長(または周波数)のスペクトルと定義される。特定の実施形態では、吸収スペクトルに対応するエネルギー状態は、電子遷移である。
【0058】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、示される炭素原子の数を有する線状または分岐状の飽和脂肪族基を指す。例えば、C
1〜C
6アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。他のアルキル基としては、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。アルキルは、1〜2個、1〜3個、1〜4個、1〜5個、1〜6個、1〜7個、1〜8個、1〜9個、1〜10個、2〜3個、2〜4個、2〜5個、2〜6個、3〜4個、3〜5個、3〜6個、4〜5個、4〜6個、および5〜6個などの任意の数の炭素を含み得る。アルキルは、非限定的な例として、100〜1個、50〜40個、50〜30個、50〜20個、50〜10個、50〜1個、40〜30個、40〜20個、40〜10個、40〜1個、30〜25個、30〜20個、30〜15個、30〜10個、30〜5個、30〜1個、25〜20個、25〜15個、25〜10個、25〜5個、25〜1個、20〜15個、20〜10個、20〜5個、20〜1個、15〜10個、15〜5個、15〜1個、10〜5個、1〜2個、1〜3個、1〜4個、1〜5個、1〜6個、1〜7個、1〜8個、1〜9個、1〜10個、2〜3個、2〜4個、2〜5個、2〜6個、3〜4個、3〜5個、3〜6個、4〜5個、4〜6個、または5〜6個の炭素原子を含み得る。アルキル基は、通常は一価であるが、アルキル基が2つの部分を1つに連結する場合などは二価であり得る。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、炭素原子のうちの少なくとも1個が、N、O、またはSなどのヘテロ原子で置き換えられている、炭素原子の線状または分岐状の飽和脂肪族基を指す。B、Al、Si、およびPを含むがこれらに限定されることのないさらなるヘテロ原子も、有用であり得る。アルキル基をハロゲン化することができ、ここで、炭素原子のうちの少なくとも1個は、F、Cl、Br、またはIなどのハロゲンに共有結合されている。
【0059】
有機基または化合物に関連して先および以下に言及されている「低級」という用語は、7個まで(7個を含む)、好ましくは4個まで(4個を含む)、および(非分岐状として)1個または2個の炭素原子を有する、分岐状であっても非分岐状であってもよい化合物または基をそれぞれ定義するものである。
【0060】
本明細書で使用される場合、「アルキレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したアルキル基、すなわち二価の炭化水素基を指す。アルキレンに結合した2つの部分は、アルキレンの同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。例えば、直鎖状アルキレンは、−(CH
2)
nの二価の基であり得て、式中、nは、1、2、3、4、5、または6である。アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、sec−ブチレン、ペンチレン、およびヘキシレンが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0061】
本明細書に記載の基は、置換されていても非置換であってもよい。アルキルおよびヘテロアルキル基(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルとしばしば称される基を含む)の置換基は、アルキル、アリール、シアノ(CN)、アミノ、スルフィド、アルデヒド、エステル、エーテル、酸、ヒドロキシル、またはハロゲン化物などの様々な基であり得る。置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、またはアミノなどの反応基であり得るが、これらに限定されることはない。好適な置換基は、例えば、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO
2R’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)
2R’、−NH−C(NH
2)=NH、−NR’C(NH
2)=NH、−NH−C(NH
2)=NR’、−S(O)R’、−S(O)
2R’、−S(O)
2NR’R’’、−CN、および−NO
2から、0個〜(2m’+1)個の範囲の数で選択され得て、式中、m’は、そのような基における炭素原子の総数である。R’、R’’、およびR’’’各々は、独立して、水素、非置換(C
1〜C
8)アルキルおよびヘテロアルキル、非置換アリール、アルコキシもしくはチオアルコキシ基、またはアリール−(C
1〜C
4)アルキル基を指す。R’およびR’’が同じ窒素原子に結合している場合、これらは、窒素原子と組み合わさって、5員、6員、または7員の環を形成することができる。例えば、−NR’R’’は、1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルを含むことを意味している。置換基について先に論じた内容から、当業者は、「アルキル」という用語が、ハロアルキル(例えば、−CF
3および−CH
2CF
3)およびアシル(例えば、−C(O)CH
3、−C(O)CF
3、−C(O)CH
2OCH
3など)などの基を含むことを意味していると理解するであろう。
【0062】
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、アルコキシ基を結合点に繋げるかまたはアルコキシ基の2個の炭素に連結された酸素原子を有するアルキル基を指す。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、2−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、エーテル、ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール(PEG))などが挙げられる。アルコキシ基は、本明細書に記載の様々な置換基でさらに置換することができる。例えば、アルコキシ基をハロゲンで置換すると、「ハロ−アルコキシ」基を形成することができる。アルコキシは、非限定的な例として、100〜1個、50〜40個、50〜30個、50〜20個、50〜10個、50〜1個、40〜30個、40〜20個、40〜10個、40〜1個、30〜25個、30〜20個、30〜15個、30〜10個、30〜5個、30〜1個、25〜20個、25〜15個、25〜10個、25〜5個、25〜1個、20〜15個、20〜10個、20〜5個、20〜1個、15〜10個、15〜5個、15〜1個、10〜5個、1〜2個、1〜3個、1〜4個、1〜5個、1〜6個、1〜7個、1〜8個、1〜9個、1〜10個、2〜3個、2〜4個、2〜5個、2〜6個、3〜4個、3〜5個、3〜6個、4〜5個、4〜6個、または5〜6個の炭素原子を含み得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの二重結合を有する2〜6個の炭素原子の直鎖炭化水素または分岐状炭化水素のいずれかを指す。アルケニル基の例としては、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブテニル、ブタジエニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、イソペンテニル、1,3−ペンタジエニル、1,4−ペンタジエニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、1,3−ヘキサジエニル、1,4−ヘキサジエニル、1,5−ヘキサジエニル、2,4−ヘキサジエニル、または1,3,5−ヘキサトリエニルが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0064】
本明細書で使用される場合、「アルケニレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したアルケニル基、すなわち二価の炭化水素基を指す。アルケニレンに結合した2つの部分は、アルケニレンの同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。アルケニレン基としては、エテニレン、プロペニレン、イソプロペニレン、ブテニレン、イソブテニレン、sec−ブテニレン、ペンテニレン、およびヘキセニレンが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0065】
本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの三重結合を有する2〜6個の炭素原子の直鎖炭化水素または分岐状炭化水素のいずれかを指す。アルキニル基の例としては、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、イソブチニル、sec−ブチニル、ブタジニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、イソペンチニル、1,3−ペンタジイニル、1,4−ペンタジイニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、1,3−ヘキサジイニル、1,4−ヘキサジイニル、1,5−ヘキサジイニル、2,4−ヘキサジイニル、または1,3,5−ヘキサトリイニルが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0066】
本明細書で使用される場合、「アルキニレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したアルキニル基、すなわち二価の炭化水素基を指す。アルキニレンに結合した2つの部分は、アルキニレンの同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。アルキニレン基としては、エチニレン、プロピニレン、イソプロピニレン、ブチニレン、sec−ブチニレン、ペンチニレン、およびヘキシニレンが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0067】
本明細書で使用される場合、「アルキルアミン」という用語は、1個以上のアミノ基を有する、本明細書に定義したアルキル基を指す。アミノ基は、第1級であっても、第2級であっても、または第3級であってもよい。アルキルアミンは、ヒドロキシ基でさらに置換することができる。アルキルアミンとしては、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、エチレンジアミン、およびエタノールアミンが挙げられ得るが、これらに限定されることはない。アミノ基は、アルキルアミンを化合物の残りと結合点で連結していても、アルキル基のオメガ位にあっても、またはアルキル基の少なくとも2個の炭素原子を1つに連結していてもよい。
【0068】
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」または「ハロゲン化物」という用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を指す。本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、水素原子のいくつかまたはすべてがハロゲン原子で置換されている、先に定義したアルキルを指す。ハロゲン(ハロ)は、好ましくはクロロまたはフルオロを表すが、ブロモまたはヨードであってもよい。本明細書で使用される場合、「ハロ−アルコキシ」という用語は、少なくとも1個のハロゲンを有するアルコキシ基を指す。ハロアルコキシは、水素原子のいくつかまたはすべてがハロゲン原子で置換されているアルコキシと定義されるものである。アルコキシ基は、1個、2個、3個、またはそれより多くのハロゲンで置換することができる。すべての水素が、ハロゲンで、例えばフッ素によって置き換えられている場合、これらの化合物は、過置換、例えば過フッ素化されている。ハロ−アルコキシとしては、トリフルオロメトキシ、2,2,2,トリフルオロエトキシ、ペルフルオロエトキシなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0069】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、3〜12個の環原子または示された数の原子を含有する、飽和または部分的に不飽和の、単環式環、縮合二環式環、または架橋多環式環の集合体を指す。単環式環としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロオクチルが挙げられる。二環式環および多環式環としては、例えば、ノルボルナン、デカヒドロナフタレン、およびアダマンタンが挙げられる。例えば、C
3〜8シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、およびノルボルナンが挙げられる。
【0070】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したシクロアルキル基、すなわち二価の炭化水素基を指す。シクロアルキレンに結合した2つの部分は、シクロアルキレンの同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。シクロアルキレン基としては、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、およびシクロオクチレンが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0071】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、3個の環員〜約20個の環員を有し、かつN、OおよびSなどの1〜約5個のヘテロ原子を有する環系を指す。B、Al、Si、およびPを含むがこれらに限定されることのないさらなるヘテロ原子も、有用であり得る。また、ヘテロ原子を酸化させて、−S(O)−および−S(O)
2−などにしてもよいが、これらに限定されることはない。
【0072】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したヘテロシクロアルキル基を指す。ヘテロシクロアルキレンに結合した2つの部分は、ヘテロシクロアルキレンの同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。
【0073】
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、6〜16個の環炭素原子を含有する、単環式環を指すか、または縮合二環式環、三環式環、もしくはそれを上回る芳香環の集合体を指す。例えば、アリールは、フェニル、ベンジル、アズレニル、またはナフチルであり得る。「アリーレン」とは、アリール基から誘導された二価の基を意味する。アリール基は、アルキル、アルコキシ、アリール、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、アミノ、アミノ−アルキル、トリフルオロメチル、アルキレンジオキシ、およびオキシ−C
2〜C
3アルキレンン(これらの基はすべて、例えば本明細書で先に定義した通り、任意選択的にさらに置換されている)、または1−もしくは2−ナフチル、または1−もしくは2−フェナントレニルから選択される1個、2個、または3個の基によって、単置換、二置換、または三置換することができる。アルキレンジオキシは、フェニルの2個の隣接する炭素原子に結合した二価の置換基、例えば、メチレンジオキシまたはエチレンジオキシである。また、オキシ−C
2〜C
3アルキレンは、フェニルの2個の隣接する炭素原子に結合した二価の置換基、例えば、オキシエチレンまたはオキシプロピレンである。オキシ−C
2〜C
3アルキレン−フェニルの例は、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルである。
【0074】
アリール基としては、ナフチル、フェニル、またはアルコキシ、フェニル、ハロゲン、アルキルもしくはトリフルオロメチルによって一置換もしくは二置換されているフェニル、フェニル、またはアルコキシ、ハロゲンもしくはトリフルオロメチルによって一置換もしくは二置換されているフェニルが挙げられ得るが、これらに限定されることはない。
【0075】
本明細書で使用される場合、「アリーレン」という用語は、少なくとも2個の他の基を連結する先に定義したアリーレン基を指す。アリーレンに連結されている2つの部分は、アリーレンの異なる原子に連結されている。アリーレン基としては、フェニレンが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0076】
本明細書で使用される場合、「アルコキシアリール」または「アリールオキシ」という用語は、アリールに連結されている部分のうちの1つが酸素原子を通じて連結されている先に定義したアリール基を指す。アルコキシ−アリール基としては、フェノキシ(C
6H
5O−)が挙げられるが、これに限定されることはない。また、本開示は、アルコキシ−ヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシ基も含む。
【0077】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、5〜16個の環原子を含有する単環式芳香環または縮合二環式芳香環または三環式芳香環の集合体を指し、ここで、環原子のうちの1〜4個は、各々ヘテロ原子N、O、またはSである。例えば、ヘテロアリールとしては、ピリジル、インドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チエニル、または例えばアルキル、ニトロもしくはハロゲンによって置換されている、特に単置換もしくは二置換されている任意の他の基が挙げられる。本開示に好適な基としては、アリーレンおよびアリーレン−オキシ基について先に記載したものと類似したヘテロアリーレンおよびヘテロアリーレン−オキシ基も挙げられ得る。
【0078】
同様に、本明細書に記載のアリールおよびヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。アリールおよびヘテロアリール基の置換基は、アルキル、アリール、CN、アミノ、スルフィド、アルデヒド、エステル、エーテル、酸、ヒドロキシル、またはハロゲン化物など、様々である。置換基は、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、またはアミノなどの反応基であり得るが、これらに限定されることはない。置換基は、−ハロゲン、−OR’、−OC(O)R’、−NR’R’’、−SR’、−R’、−CN、−NO
2、−CO
2R’、−CONR’R’’、−C(O)R’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’C(O)
2R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NH−C(NH
2)=NH、−NR’C(NH
2)=NH、−NH−C(NH
2)=NR’、−S(O)R’、−S(O)
2R’、−S(O)
2NR’R’’、−N
3、−CH(Ph)
2から、0個〜芳香環系上の開放原子価(open valence)の総数の範囲の数で選択することができ、ここで、R’、R’’、およびR’’’は、独立して、水素、(C
1〜C
8)アルキルおよびヘテロアルキル、非置換アリールおよびヘテロアリール、(非置換アリール)−(C
1〜C
4)アルキル、ならびに(非置換アリール)オキシ−(C
1〜C
4)アルキルから選択される。
【0079】
本明細書で使用される場合、「アルキル−アリール」という用語は、アルキル成分がアリール成分を結合点に連結している、アルキル成分およびアリール成分を有する基を指す。アルキル成分は、アリール成分および結合点に連結するためにアルキル成分が少なくとも二価であることを除いて、先に定義した通りである。いくつかの場合では、アルキル成分は不在であってもよい。アリール成分は、先に定義した通りである。アルキル−アリール基の例としては、ベンジルが挙げられるが、これに限定されることはない。また、本開示は、アルキル−ヘテロアリール基も含む。
【0080】
本明細書で使用される場合、「アルケニル−アリール」という用語は、アルケニル成分がアリール成分を結合点に連結している、アルケニル成分およびアリール成分の両方を有する基を指す。アルケニル成分は、アリール成分および結合点に連結するためにアルケニル成分が少なくとも二価であることを除いて、先に定義した通りである。アリール成分は、先に定義した通りである。アルケニル−アリールの例としては、とりわけ、エテニル−フェニルが挙げられる。また、本開示は、アルケニル−ヘテロアリール基も含む。
【0081】
本明細書で使用される場合、「アルキニル−アリール」という用語は、アルキニル成分がアリール成分を結合点に連結している、アルキニル成分およびアリール成分の両方を有する基を指す。アルキニル成分は、アリール成分および結合点に連結するためにアルキニル成分が少なくとも二価であることを除いて、先に定義した通りである。アリール成分は、先に定義した通りである。アルキニル−アリールの例としては、とりわけ、エチニル−フェニルが挙げられる。また、本開示は、アルキニルヘテロアリール基も含む。
【0082】
当業者によって理解される通り、本明細書に定義した様々な化学用語を、本開示のポリマーおよびモノマー単位の化学構造を説明するために使用することができる。例えば、様々なモノマー単位誘導体(例えば、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせ)は、本明細書に記載の様々な化学置換基および基を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、様々なモノマー単位の誘導体は、水素、重水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ−アリール、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、N−ジアルコキシフェニル−4−フェニル、アミノ、スルフィド、アルデヒド、エステル、エーテル、酸、および/またはヒドロキシルで置換され得る。
【0083】
本明細書に記載の化合物は、非対称であり得る(例えば、1つ以上の立体中心を有する)。特に定めのない限り、エナンチオマーおよびジアステレオマーなどのすべての立体異性体が意図される。
【0084】
非対称に置換された炭素原子を含有する本開示の化合物は、光学活性またはラセミ形態で単離され得る。ラセミ混合物の分解または立体選択的合成などによって光学的に活性な出発物質から光学的に活性な形態を調製する方法が当技術分野で既知である。また、オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体が、本明細書に記載の化合物中に存在し得て、そのような安定した異性体がすべて本開示で企図されている。本開示の化合物のシスおよびトランス幾何異性体が記載されており、これらは、異性体の混合物としてまたは分離された異性体形態として単離され得る。
【0085】
本開示の化合物は、互変異性形態も含む。互変異性形態は、プロトンの付随する移動とともに、単結合を隣接する二重結合と交換することからもたらされる。互変異性形態は、同じ実験式および総電荷を有する異性体プロトン化状態であるプロトトロピー互変異性体(prototropic tautomers)を含む。例示的なプロトトロピー互変異性体としては、ケトン−エノール対、アミド−イミド酸対、ラクタム−ラクチム対、アミド−イミド酸対、エナミン−イミン対、ならびにプロトンが複素環系の2つ以上の位置を占め得る環状形態、例えば、1H−および3H−イミダゾール、1H−、2H−および4H−1,2,4−トリアゾール、1H−および2H−イソインドールならびに1H−および2H−ピラゾールが挙げられる。互変異性形態は、平衡であっても、または適切な置換によって1つの形態に立体的に固定されていてもよい。
【0086】
また、本開示の化合物は、中間体または最終化合物中に存在する原子のすべての同位体を含み得る。同位体としては、同じ原子数を有するが異なる質量数を有する原子が挙げられる。例えば、水素の同位体としては、三重水素および重水素が挙げられる。
【0087】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物およびその塩は、実質的に単離されている。「実質的に単離されている」とは、化合物が、それが形成または検出された環境から少なくとも部分的または実質的に分離されていることを意味する。部分的な分離とは、例えば、本開示の化合物が濃縮された組成物を含み得る。実質的な分離とは、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%の本開示の化合物またはその塩を含有する組成物を含み得る。化合物およびその塩を単離するための方法は、当技術分野では慣例的なものである。
【0088】
特に定義されない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語および科学用語は、当技術分野の当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または等価の方法および材料を本開示の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料を以下に記載する。本明細書で言及されるあらゆる刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献を、それらの全体について参照により援用する。矛盾が生じる場合、定義を含む本明細書が優先される。さらに、材料、方法、および実施例は、単なる例であり、限定することを意図するものではない。
【0089】
本開示の態様は、本明細書で一般に記載されているように、かつ図に図示されているように、そのすべてが本明細書で明示的に企図されている幅広い種類の異なる構成で、配置、置き換え、組み合わせ、分離、および設計することが可能であると容易に理解されるだろう。
【0090】
さらに、図に示される特定の構成は、限定するものと見なされるべきではない。他の実施形態は、より多くのまたはより少ない、所与の図に示されている各要素を含み得ると理解されるべきである。さらに、図示されている要素のうちのいくつかは、組み合わされても省略されてもよい。さらに、例示的な実施形態は、図に図示されていない要素を含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、測定について、「約」は、+/−5%を意味する。本明細書で使用される場合、列挙される範囲は端点を含み、そのため、0.5モルパーセント〜99.5モルパーセントは、0.5モルパーセントおよび99.5モルパーセントの両方を含む。
【0091】
狭帯域吸収ナノ粒子の吸収および発光
本開示は、少なくとも1つの実施形態で、少なくとも1つの狭帯域吸収(本明細書では、「狭吸収帯域幅」および「狭帯域吸光度」とも称される)を有するポリマードットを提供する。狭帯域吸収は、例えば、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有し得る。
【0092】
本開示は、いくつかの実施形態では、ポリマーを含むポリマードットであって、ポリマーが、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含む、ポリマードットを提供する。「吸収性モノマー単位」とは、モノマー単位、ポリマー、および/またはポリマードットの状態を変化させ得る電磁放射線を吸収する単位である。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位、ポリマー、および/またはポリマードットは、吸収される電磁放射線スペクトル(すなわち、「吸収スペクトル」)からの波長、周波数、またはエネルギーの範囲である吸収帯域を有する。
【0093】
いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位によって吸収されたエネルギーは、発光性モノマー単位に移動する。ポリマーは、吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、およびエネルギー移動モノマー単位を含み得る。例えば、吸収性モノマー単位によって吸収されたエネルギーは、エネルギー移動モノマー単位に移動し、次いでエネルギー移動モノマー単位から発光性モノマー単位に移動し得る。エネルギーは、分子間または分子内エネルギー移動を介して、吸収性モノマー単位から発光性モノマー単位に移動しても、またはまずエネルギー移動モノマー単位に、次いで発光性モノマー単位に移動してもよい。分子間および分子内エネルギー移動の非限定的な例としては、例えば、スルーチェーンエネルギー移動(through−chain energy transfer)、スルーボンドエネルギー移動(through−bond energy transfer)、フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)、デクスターエネルギー移動、カスケードエネルギー移動、および蛍光エネルギー移動が挙げられる。移動したエネルギーは、その基底(初期)状態から励起状態へと、発光性モノマー単位を励起することができる。「発光性モノマー単位」は、電磁放射線を放出する単位であり、その放出によって、モノマー単位は、励起状態から基底状態に戻る。いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位、ポリマー、および/またはポリマードットは、放出される電磁放射線スペクトル(すなわち、「発光スペクトル」)からの波長、周波数、またはエネルギーの範囲である発光帯域を有する。いくつかの実施形態では、発光スペクトルは、紫外領域から赤外領域まで様々であり得る。本明細書で使用する場合、「エネルギー移動モノマー単位」とは、吸収性モノマー単位および発光性モノマー単位とは異なる(例えば、エネルギーを移動させるポリマー中の第3またはさらなるモノマー単位であって、これらと同一ではない)モノマー単位であり、これは、鎖内または鎖間の機構によってエネルギーを発光性モノマー単位に移動させることができる。例えば、エネルギー移動は、FRET(フェルスター共鳴エネルギー移動)、鎖間エネルギー移動、スルーボンドエネルギー移動によって起こり得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、吸収性単位は、吸収性モノマー単位を含む。特定の実施形態では、吸収性単位は、狭帯域吸収性モノマー単位を含む。狭帯域吸収性モノマー単位を含む吸収性単位は、狭帯域吸収性単位と称することができる。
【0095】
本開示のポリマーは、狭吸収スペクトルを有する。いくつかの実施形態では、吸収スペクトルの幅(本明細書では、「吸光度幅」とも称される)は、その最大値のあるパーセンテージでのその全幅(例えば、吸光度最大値の15%での全幅、または吸光度最大値の10%での全幅)を特徴とし得る。吸収スペクトルの吸光度最大値は、吸光度の強度が吸収ピークのベースラインを上回って到達する際の最大高さと定義される。特定の実施形態では、真のベースラインが使用され、最大吸光度は、吸光度曲線の主ピークとベースラインとの強度の差として計算される(
図9A)。最大吸光度は、A
maxと表すことができる。いくつかの実施形態では、吸光度曲線は、完全なガウス曲線である。他の実施形態では、吸光度曲線は、完全なガウス曲線ではなく、終了時強度値とは異なる開始時強度値を有し得る(すなわち、吸光度曲線の開始時の強度は、吸光度曲線の終了時の強度よりも高くなり得る)(
図9B)。いくつかの実施形態では、補正ベースラインが使用され、最大吸光度は、吸光度曲線のピークと補正ベースラインとの強度の差として計算される(
図9B)。補正ベースラインは、
図9Bに示されるように、吸光度曲線の強度の最小値として設定され得る。特定の実施形態では、補正ベースライン値は、350nm〜1000nmの領域内の吸光度曲線の強度の最小値と設定され得る。最大吸光度ピークは、紫外から赤外までの波長領域内にあり得る。特定の実施形態では、最大吸光度ピークは、380nm〜1200nmの領域内にある。特定の実施形態では、最大吸光度ピークは、380nm〜1200nm、400nm〜1100nm、500nm〜1000nm、600nm〜900nm、380nm〜1100nm、380nm〜1000nm、380nm〜950nm、380nm〜900nm、380nm〜850nm、380nm〜800nm、380nm〜750nm、380nm〜700nm、または400〜700nmの領域内にある。
【0096】
非限定的な例として、完璧なガウス曲線を有する試料は、1.00AUの最大吸光度および一貫して0AUのベースライン値を有し得る。最大吸光度の15%での全幅は、0.15AUでの(すなわち、最大値の15%での)曲線の幅である。同様に、最大吸光度の10%での全幅は、0.10AUでの幅である。最大吸光度の17%での全幅は、0.17AUでの幅である。したがって、吸光度最大値の様々なパーセンテージでの全幅を計算することができる。最大吸光度のあるパーセンテージでの吸収スペクトルおよび全幅などの先に定義したパラメータはすべて、実験によって測定することができる。本開示では、これらのパラメータを、特に狭帯域吸収Pドットの特徴を表すために使用することができる。
【0097】
特定の実施形態では、吸収スペクトルは、別個の吸光度最大曲線を有する。別個の吸光度最大曲線は、他の吸光度曲線と重なり得ないので、目的の励起および多重応用の改善が可能になる。いくつかの実施形態では、別個の吸光度曲線は、他の吸光度曲線との有意なスペクトル重複を有しないこと(すなわち、吸光度ピークが、隣接する吸光度ピークと重なる積分面積を1%未満有すること)を特徴とし得る。特定の実施形態では、別個の吸光度曲線は、わずかなスペクトル重複を有し得る。いくつかの実施形態では、別個の吸光度最大曲線は、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の5%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の10%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の15%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の20%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の25%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の30%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の35%未満、または隣接するピークのいずれか1つの積分面積の40%未満の重複面積を有する。いくつかの実施形態では、別個の吸光度曲線は、ベースラインが分けられ得る。特定の実施形態では、別個の吸光度曲線は、100%ベースラインが分けられ得るか、99%超ベースラインが分けられ得るか、98%超ベースラインが分けられ得るか、97%超ベースラインが分けられ得るか、96%超ベースラインが分けられ得るか、95%超ベースラインが分けられ得るか、90%超ベースラインが分けられ得るか、85%超ベースラインが分けられ得るか、80%超ベースラインが分けられ得るか、75%超ベースラインが分けられ得るか、70%超ベースラインが分けられ得るか、65%超ベースラインが分けられ得るか、または60%超ベースラインが分けられ得る。特定の実施形態では、別個の吸光度曲線は、ベースラインが分けられている(すなわち、スペクトルは、ピーク間でベースラインに戻る)。
【0098】
いくつかの実施形態では、吸収スペクトルは、複数の別個の曲線を含む。例えば、吸収スペクトルは、2つの別個の曲線、3つの別個の曲線、または3つより多くの別個の曲線を有し得る。いくつかの実施形態では、最大吸光度は、最大吸光度曲線のピークとベースラインとの強度の差として計算される(
図9C)。最大吸光度曲線および他の別個の曲線は、紫外から赤外までの波長領域内にあり得る。特定の実施形態では、最大吸光度曲線および他の別個の曲線は、380nm〜1200nmの領域内にある。特定の実施形態では、最大吸光度曲線および他の別個の曲線は、380nm〜1200nm、400nm〜1100nm、500nm〜1000nm、600nm〜900nm、380nm〜1100nm、380nm〜1000nm、380nm〜950nm、380nm〜900nm、380nm〜850nm、380nm〜800nm、380nm〜750nm、380nm〜700nm、または400〜700nmの領域内にある。いくつかの実施形態では、最大吸光度曲線は、終了時強度値とは異なる開始時強度値を有し得る(すなわち、吸光度曲線の開始時の強度は、吸光度曲線の終了時の強度よりも高くなり得る)(
図9D)。いくつかの実施形態では、補正ベースラインが使用され、最大吸光度は、吸光度曲線のピークと補正ベースラインとの強度の差として計算される(
図9D)。
【0099】
補正ベースラインは、吸光度曲線の強度の最小値として設定され得る。特定の実施形態では、補正ベースラインは、平坦である(すなわち、およそ0の傾きを有する)吸光度曲線の強度の最小値として設定される。一般に、吸光度曲線の強度の最小値は、吸光度曲線に対してスペクトルの赤色波長区分にある(すなわち、吸光度曲線ピークよりも高い波長値を有する吸光度曲線ピークの右側にある)。特定の実施形態では、補正ベースライン値は、350nm〜1000nmの領域内の吸光度曲線の強度の最小値と設定され得る。
【0100】
特定の実施形態では、スペクトルにおける複数の別個の吸光度曲線の吸光度ピークは、波長値によって分けられている。いくつかの実施形態では、スペクトルにおける複数の別個の吸光度曲線のピークは、20nm超、30nm超、40nm超、50nm超、60nm超、70nm超、80nm超、90nm超、100nm超、110nm超、120nm超、130nm超、140nm超、150nm超、200nm超、250nm超、300nm超、350nm超、400nm超、450nm超、または500nm超で分けられている。
【0101】
いくつかの実施形態では、複数の別個の曲線は、他の別個の吸光度曲線との有意なスペクトル重複を有しないこと(すなわち、別個の吸光度ピークが各々、隣接する吸光度ピークと重なる積分面積を1%未満有すること)を特徴とし得る。特定の実施形態では、別個の吸光度曲線は各々、わずかなスペクトル重複を有し得る。いくつかの実施形態では、複数の別個の曲線のうちの別個の吸光度最大曲線は各々、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の5%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の10%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の15%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の20%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の25%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の30%未満、隣接するピークのいずれか1つの積分面積の35%未満、または隣接するピークのいずれか1つの積分面積の40%未満の重複面積を有する。いくつかの実施形態では、別個の各吸光度曲線は、ベースラインが分けられ得る。特定の実施形態では、別個の各吸光度曲線は、100%ベースラインが分けられ得るか、99%超ベースラインが分けられ得るか、98%超ベースラインが分けられ得るか、97%超ベースラインが分けられ得るか、96%超ベースラインが分けられ得るか、95%超ベースラインが分けられ得るか、90%超ベースラインが分けられ得るか、85%超ベースラインが分けられ得るか、80%超ベースラインが分けられ得るか、75%超ベースラインが分けられ得るか、70%超ベースラインが分けられ得るか、65%超ベースラインが分けられ得るか、または60%超ベースラインが分けられ得る。特定の実施形態では、別個の各吸光度曲線は、ベースラインが分けられている(すなわち、スペクトルは、ピーク間でベースラインに戻る)。
【0102】
ポリマードットの吸収波長は、紫外領域から赤外領域まで様々であり得る。好ましい実施形態では、ポリマードットは、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含む。本明細書に記載のように、ポリマードットの化学組成および構造を、小さなナノ粒子吸収帯域幅を得るように調整することができる。狭帯域吸収単位、狭帯域吸収性モノマー単位、金属錯体、無機材料、または発光型単位などの他の種を、小さなナノ粒子吸収帯域幅を得るように、ポリマードットにおいてブレンドまたは化学的に架橋することができる。
【0103】
少なくとも1つのポリマーを含む狭帯域吸収性ポリマードット
本開示は、特定の実施形態では、ポリマーを含むナノ粒子であって、ポリマーが、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方を含み、かつナノ粒子が、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有する、ナノ粒子を提供する。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。
【0104】
本開示は、いくつかの実施形態では、ポリマーを含むナノ粒子であって、ポリマーが、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方を含み、吸収性モノマー単位が、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む(例えば、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む)、ナノ粒子を提供する。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有する。
【0105】
いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸収性モノマー単位および発光性モノマー単位とは異なる1個以上のモノマー単位を含むポリマーをさらに含む。ポリマーが、吸収性モノマー単位および発光性モノマー単位とは異なる1個以上のモノマー単位をさらに含む場合、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%で150nm未満の吸光度幅を有し得る。吸収性モノマー単位および発光性モノマーとは異なる1個以上のモノマー単位は、一般的モノマー単位、官能性モノマー単位、エネルギー移動モノマー単位、さらなる第2の吸収性モノマー単位(先の吸収性モノマー単位とは異なる)、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。一般的モノマー単位は、例えば、官能性モノマー単位および/またはエネルギー移動モノマー単位であり得る。官能性モノマー単位は、親水性、疎水性、両親媒性、親フルオロ性、反応性官能基、またはこれらの任意の組み合わせを有するモノマー単位をもたらすなどの、特定の機能をもたらす。例えば、官能性モノマー単位は、例えば、生体分子を共役するために使用され得る反応性官能基を含み得る。いくつかの実施形態では、官能性モノマー単位は、ポリマーに親水性をもたらし、ポリマーに疎水性をもたらし、かつ/またはポリマーの生体適合性を改善することができる。例えば、官能性モノマー単位は、親水性モノマー単位であり得る。いくつかの実施形態では、官能性モノマー単位は、生体共役(例えば、生体分子の構造または機能に悪影響を及ぼさない条件下の共役)に好適な反応性官能基を有しない親水性モノマー単位であり得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、第1の吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、およびエネルギー移動単位を含む。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、第1の吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、エネルギー移動単位、および官能性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、第1の吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、および官能性モノマー単位を含む。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、第1の吸収性モノマー単位、第2の吸収性モノマー単位、および発光性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、吸収性モノマー単位および発光性モノマー単位とは異なる2個のモノマー単位を含む。
【0107】
吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含むポリマーは、「吸収性・発光性ポリマー」と称することができる。
【0108】
特定の実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位を含む骨格を有するか、吸収性モノマー単位を含む側鎖を有するか、吸収性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。特定の実施形態では、ポリマーは、発光性モノマー単位を含む骨格を有するか、発光性モノマー単位を含む側鎖を有するか、発光性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。特定の実施形態では、ポリマーは、吸収性単位を含む骨格を有するか、吸収性単位を含む側鎖を有するか、吸収性単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。特定の実施形態では、ポリマーは、発光性単位を含む骨格を有するか、発光性単位を含む側鎖を有するか、発光性単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。いくつかの実施形態では、吸収性単位は、一緒に吸収性部分として機能する1個以上のモノマー単位を含み得る。いくつかの実施形態では、発光性単位は、一緒に発光性部分として機能する1個以上のモノマー単位を含み得る。
【0109】
これらのポリマーは、線状、分岐状、多分岐状、樹状、架橋、ランダム、ブロック、グラフト、または任意の構造タイプであり得る。特定の実施形態では、ポリマーは、コポリマーであり、かつブロックコポリマー、ランダムコポリマー、周期コポリマー、統計コポリマー、勾配コポリマー、交互コポリマー、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0110】
特定の実施形態では、ポリマーは、半導体ポリマーである。特定の実施形態では、ポリマー骨格は、半導体性である。
【0111】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、β相構造を含まない。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、フルオレンまたはフルオレンベースのモノマー単位を含まない。いくつかの実施形態では、Pドットナノ粒子は、β相構造を有する任意のポリマーを含まない。特定の実施形態では、Pドットナノ粒子は、フルオレンまたはフルオレンベースのモノマー単位を有する任意のポリマーを含まない。
【0112】
少なくとも2つのポリマーを含む狭帯域吸収性ポリマードット
本開示は、特定の実施形態では、吸収性モノマー単位を含む第1のポリマーおよび発光性モノマー単位を含む第2のポリマーを含む、ナノ粒子を提供する。ナノ粒子は、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有し得る。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは、同じポリマーである。
【0113】
本開示は、特定の実施形態では、吸収性モノマー単位を含む第1のポリマーであって、吸収性モノマー単位が、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む第1のポリマーと、発光性モノマー単位を含む第2のポリマーと、を含む、ナノ粒子を提供する。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは、同じポリマーである。
【0114】
吸収性モノマー単位を含むポリマーは、「吸収性ポリマー」と称することができ、発光性ポリマーを含むポリマーは、「発光性ポリマー」と称することができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、第1のポリマーは、吸収性モノマー単位を含む骨格を有するか、吸収性モノマー単位を含む側鎖を有するか、吸収性モノマー単位を含む末端(すなわり、末端部)を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。吸収性モノマー単位は、ポリマー骨格に架橋されていてもよい。吸収性単位は、吸収性モノマー単位を含み得て、かつポリマー骨格に架橋および/または共有結合されていてもよい。
【0116】
これらのポリマーは、線状、分岐状、多分岐状、樹状、架橋、ランダム、ブロック、グラフト、または任意の構造タイプであり得る。特定の実施形態では、ポリマーは、コポリマーであり、かつブロックコポリマー、ランダムコポリマー、周期コポリマー、統計コポリマー、勾配コポリマー、交互コポリマー、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、第1のポリマーは、半導体ポリマーである。特定の実施形態では、第2のポリマーは、半導体ポリマーである。いくつかの実施形態では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは、各々半導体ポリマーである。特定の実施形態では、ポリマー骨格は、半導体性である。
【0118】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、吸収性モノマー単位を含む第1のポリマーおよび発光性モノマー単位を含む第2のポリマーとの質量比を有する。特定の実施形態では、第1のポリマーと第2のポリマーとの質量比は、1:1より大きく、2:1より大きく、3:1より大きく、4:1より大きく、5:1より大きく、6:1より大きく、7:1より大きく、8:1より大きく、9:1より大きく、10:1より大きく、20:1より大きく、30:1より大きく、40:1より大きく、50:1より大きく、または100:1より大きい。特定の実施形態では、第1のポリマーと第2のポリマーとの質量比は、1:1以上であり、2:1以上であり、3:1以上であり、4:1以上であり、5:1以上であり、6:1以上であり、7:1以上であり、8:1以上であり、9:1以上であり、10:1以上であり、20:1以上であり、30:1以上であり、40:1以上であり、50:1以上であり、または100:1以上である。非限定的な例として、吸収性(第1の)ポリマー1μgおよび発光性(第2の)ポリマー0.5μgを含むナノ粒子であれば、第1のポリマーと第2のポリマーとの質量比は、2:1であるだろう。
【0119】
ポリマー組成物
特定の実施形態では、ナノ粒子は、第1のポリマーと第2のポリマーとを含み、第1のポリマーは、吸収性モノマー単位を含み、第2のポリマーは、発光性モノマー単位を含む。第1のポリマーは、「吸収性ポリマー」、「吸収ポリマー」、または「吸収型ポリマー」と称することができ、第2のポリマーは、「発光性ポリマー」、「発光ポリマー」、または「発光型ポリマー」と称することができる。特定の実施形態では、第1のポリマーは、狭帯域吸収性ポリマーである。
【0120】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、β相構造を含まない。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ポリマーは、フルオレンまたはフルオレンベースのモノマー単位を含まない。いくつかの実施形態では、Pドットナノ粒子は、β相構造を有する任意のポリマーを含まない。特定の実施形態では、Pドットナノ粒子は、フルオレンまたはフルオレンベースのモノマー単位を有する任意のポリマーを含まない。
【0121】
特定の実施形態では、ナノ粒子は、吸収性ポリマーおよび発光性ポリマーを含み、ここで、ポリマーは、物理的にブレンドおよび/または化学的に架橋されている。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、鎖内エネルギー移動および鎖間エネルギー移動の両方を有する。特定の実施形態では、鎖内エネルギー移動と鎖間エネルギー移動とを組み合わせることによって、ポリマードットの量子収率を増加させることができる。特定の実施形態では、ナノ粒子は、狭帯域吸収を呈する。さまざまな実施形態で、ポリマーナノ粒子は、構造上および/またはエネルギー移動上の補助をもたらすポリマーブレンドを含む。例えば、半導体ポリマーを含むPドット、または半導体骨格によって接続された発光性モノマー単位および吸収性モノマー単位を含むポリマーは、例えば、蛍光共鳴エネルギー移動、スルーボンドエネルギー移動、および/またはスルーチェーンエネルギー移動によって、強化されたエネルギー移動を有し得る。
【0122】
吸収性ポリマー
いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、吸収性モノマー単位のみを含むホモポリマーである(例えば、
図1A)。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、1個の吸収性モノマー単位と1個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’)とを含む2単位コポリマーである(
図1B)。一般的モノマー単位は、官能性モノマー単位および/またはエネルギー移動モノマー単位を含み得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域発光型(例えば、約400nm〜約1000nmの波長範囲にわたる)であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域吸収性(例えば、約350nm〜約800nmの波長範囲にわたる)であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、半導体性であり得る。一般的モノマー単位は、エネルギー受容体であり得て、吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、Pドット内のエネルギー移動によって、蛍光発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、1個の吸収性モノマー単位と、一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2などの2個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’から選択される)と、を含む3単位コポリマーである(
図1C)。吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体であり得て、一般的モノマー単位1は、エネルギー受容体および/またはエネルギー供与体であり得て、一般的モノマー単位2も、吸収性モノマー単位からの受容体および/または発光体へのエネルギー供与体であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位2は、一般的モノマー単位1または発光体へのエネルギー供与体であり得て、同時に吸収性モノマー単位からのエネルギー受容体であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、半導体性であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、発光型であり得る。しかしながら、Pドット内での多段階エネルギー移動によって、高い量子収率で発光をもたらすことができる。特定の実施形態では、吸収性ポリマーは、最終的なPドットが狭帯域吸収をもたらすように、少なくとも1つのタイプの吸収性モノマー単位を含む多単位(3個以上)コポリマーなどのヘテロポリマーであり得る。
【0123】
いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、側鎖と架橋した吸収性単位を含むコポリマーである(
図1D)。コポリマーは、2つのタイプの一般的モノマー単位、3つのタイプの一般的モノマー単位、4つのタイプの一般的モノマー単位、5つのタイプの一般的モノマー単位、または5つのタイプより多くの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’から選択される)を含み得る。しかしながら、吸収性ポリマーは、側鎖内に少なくとも1つのタイプの吸収性単位を含んでいてもよい。コポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、側鎖と架橋した吸収性単位を含むホモポリマーである(
図1E)。ホモポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光は、狭帯域発光を有し得る。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、狭帯域発光性モノマー単位、狭帯域発光性ポリマー、またはこれらの任意の組み合わせを含む。狭帯域発光性モノマー単位、狭帯域発光性ポリマー、および一般的モノマー単位の例は、本明細書に記載されており、参照により本明細書に援用される国際出願PCT/US2012/071767で見ることができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、少なくとも一方の末端に結合した、または線状ポリマーの場合にはポリマーの両方の末端に結合した(
図1F)、または分岐状ポリマーの場合にはすべての末端に結合した吸収性モノマー単位を含むポリマーであり得る。ポリマーは、例えば、1つのタイプの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、またはG2’のうちのいずれか1つ)、または2つのタイプの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、またはG2’のうちのいずれか1つ)、または3つのタイプの一般的モノマー単位、または3つより多くのタイプの一般的モノマー単位を含み得る。ポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、ポリマーの末端に結合した吸収性単位を含むホモポリマーまたはヘテロポリマーであり得る。ホモポリマーまたはヘテロポリマーの骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。
【0125】
図1G〜1Lは、例えば、受容体および供与体としての一般的モノマー単位(G)と、供与体としての吸収性モノマー単位(A)と、を含み得る、吸収性ポリマーの概略的構造の他の例を示す。いくつかの態様では、供与体は、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位または発光性ポリマーに移動させることができる。また、一般的モノマー単位および吸収性モノマー単位に加えて、これらのポリマーは、例えば化学反応および生体共役反応のための反応性官能基をもたらす、または親水性もしくは両親媒性を有するいくつかのモノマー単位を付与するなど、化学反応に関与しない他の機能をもたらす、官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位(F)を含み得る。官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位は、例えば、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、チオール基、またはこれらの任意の組み合わせ、ならびにアルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、ホスフィン基、またはこれらの任意の組み合わせなどのクリック化学を介して反応可能な反応基を含み得る。官能性モノマー単位は、一般的モノマー単位および吸収性モノマー単位と共重合されていても(例えば、
図1G)、またはこれらの2種類のモノマー単位と架橋されていてもよい。官能性モノマー単位は、ポリマーの末端として(または両方の末端に)使用され得る(例えば、
図1Hおよび
図1K)。官能基は、一般的モノマー単位または吸収性モノマー単位のいずれかに含まれ得る(例えば、
図1I)。いくつかの実施形態では、2つのタイプより多くのモノマー単位を含有する吸収性コポリマーまたはヘテロポリマーを合成するために、吸収性モノマー単位を一般的ポリマーのうちのいずれかと共重合することもできる(例えば、
図1J)。吸収性モノマー単位は、ポリマーの側鎖に共有結合されていてもよい(例えば、
図1L)。いくつかの実施形態では、吸収性単位は、ポリマーの末端に共有結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマードットを形成するために、吸収性単位を従来の半導体ポリマーと物理的に混合またはブレンドすることができる。一実施形態では、狭帯域吸収性ポリマードットを形成するために、吸収性単位を従来の半導体ポリマーと共有結合することができる。従来の半導体ポリマーは、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位または発光性ポリマーに移動させることができる。
【0126】
図1A〜1Lにおいて先に記載の吸収性ポリマーはすべて、例えば、1つ以上の一般的広帯域吸収性ポリマーおよび/または発光性ポリマーと物理的にブレンドまたは化学的に架橋することができる。いくつかの態様では、ポリマーは、エネルギー供与体および受容体であり得て、吸収性ポリマーは、エネルギー供与体であり得る。ポリマードットがルミネッセンス発光をもたらすように、多段階エネルギー移動が吸収性ポリマーから発光型ポリマーへと生じ得る。ポリマー間の化学架橋には、官能性反応基、例えば、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、チオール基、またはこれらの任意の組み合わせ、ならびにアルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、ホスフィン基、またはこれらの任意の組み合わせなどのクリック化学を介して反応可能な反応基が使用され得る。これらの官能基は、各ポリマー鎖の側鎖および/または末端に結合することができる。
【0127】
発光性ポリマー
いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、発光性モノマー単位のみを含むホモポリマーである(例えば、
図2A)。いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、1個の発光性モノマー単位と1個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’)とを含む2単位コポリマーである(
図2B)。一般的モノマー単位は、官能性モノマー単位および/またはエネルギー移動モノマー単位を含み得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域吸収性であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域発光性であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、半導体性であり得る。一般的モノマー単位は、エネルギー供与体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、Pドット内のエネルギー移動によって、蛍光発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、1個の発光性モノマー単位と、一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2などの2個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’から選択される)と、を含む3単位コポリマーである(
図2C)。発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得て、一般的モノマー単位1は、エネルギー供与体であり得て、一般的モノマー単位2も、発光性モノマー単位への供与体であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位2は、一般的モノマー単位1からのエネルギー受容体であり得て、同時に発光性モノマー単位へのエネルギー供与体であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、半導体性であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、発光型であり得る。Pドット内の多段階エネルギー移動によって、狭帯域発光をもたらすことができる。特定の実施形態では、発光性ポリマーは、最終的なPドットがルミネッセンス発光をもたらすように、少なくとも1つのタイプの発光性モノマー単位を含む多単位(3個以上)コポリマーなどのヘテロポリマーであり得る。
【0128】
いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、側鎖と架橋した発光性単位を含むコポリマーである(
図2D)。コポリマーは、2つのタイプの一般的モノマー単位、3つのタイプの一般的モノマー単位、4つのタイプの一般的モノマー単位、5つのタイプの一般的モノマー単位、または5つのタイプより多くの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’から選択される)を含み得る。しかしながら、発光性ポリマーは、側鎖内に少なくとも1つのタイプの発光性単位を含んでいてもよい。コポリマー骨格は、エネルギー供与体であり得て、発光性単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、側鎖と架橋した発光性単位を含むホモポリマーである(
図2E)。ホモポリマー骨格は、エネルギー供与体であり得て、発光性単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光は、狭帯域発光である。
【0129】
いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、少なくとも一方の末端に結合した、または線状ポリマーの場合にはポリマーの両方の末端に結合した(
図2F)、または分岐状ポリマーの場合にはすべての末端に結合した発光性モノマー単位を含むポリマーであり得る。ポリマーは、例えば、1つのタイプの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、またはG2’のうちのいずれか1つ)、または2つのタイプの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、またはG2’のうちのいずれか1つ)、または3つのタイプの一般的モノマー単位、または3つより多くのタイプの一般的モノマー単位を含み得る。ポリマー骨格は、エネルギー供与体であり得て、発光性単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、発光性ポリマーは、ポリマーの末端に結合した発光性単位を含むホモポリマーまたはヘテロポリマーであり得る。ホモポリマーまたはヘテロポリマーの骨格は、エネルギー供与体であり得て、発光性単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。
【0130】
図2G〜2Lは、例えば、受容体および供与体としての一般的モノマー単位(G)と、受容体としての発光性モノマー単位(E)と、を含み得る、発光性ポリマーの概略的構造の他の例を示す。いくつかの態様では、一般的モノマー単位は、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位または発光性ポリマーに移動させることができる。また、一般的モノマー単位および発光性モノマー単位に加えて、これらのポリマーは、例えば化学反応および生体共役反応のための反応性官能基をもたらす官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位(F)を含み得る。官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位は、例えば、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、チオール基、またはこれらの任意の組み合わせ、ならびにアルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、ホスフィン基、またはこれらの任意の組み合わせなどのクリック化学を介して反応可能な反応基を含み得る。官能性モノマー単位は、一般的モノマー単位および吸収性モノマー単位と共重合されていても(例えば、
図2G)、またはこれらの2種類のモノマー単位と架橋されていてもよい。官能性モノマー単位は、ポリマーの末端として(または両方の末端に)使用され得る(例えば、
図2Hおよび
図2K)。官能性モノマー単位は、親水性、疎水性、両親媒性、親フルオロ性、反応性官能基、またはこれらの任意の組み合わせを有するモノマー単位をもたらすなどの、特定の機能をもたらすことができる。官能基は、一般的モノマー単位または発光性モノマー単位のいずれかに含まれ得る(例えば、
図2I)。いくつかの実施形態では、2つのタイプより多くのモノマー単位を含有する発光性コポリマーまたはヘテロポリマーを合成するために、発光性モノマー単位を一般的ポリマーのうちのいずれかと共重合することもできる(例えば、
図2J)。発光性モノマー単位は、ポリマーの側鎖に共有結合されていてもよい(例えば、
図2L)。いくつかの実施形態では、発光性単位は、ポリマーの末端に共有結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光を有する狭帯域吸収性ポリマードットを形成するために、発光性単位を従来の半導体ポリマーと物理的に混合またはブレンドすることができる。一実施形態では、ルミネッセンスポリマードットを形成するために、発光性単位を従来の半導体ポリマーと共有結合することができる。従来の半導体ポリマーは、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位または発光性ポリマーに移動させることができる。
【0131】
図2A〜2Lにおいて先に記載の発光性ポリマーはすべて、例えば、1つ以上の一般発光性および/または吸収性ポリマーと物理的にブレンドまたは化学的に架橋することができる。いくつかの態様では、ポリマーは、エネルギー供与体および受容体であり得て、発光性ポリマーは、エネルギー受容体であり得る。ポリマードットがルミネッセンス発光をもたらすように、多段階エネルギー移動が吸収性ポリマーから発光型ポリマーへと生じ得る。ポリマー間の化学架橋には、官能性反応基、例えば、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、チオール基、またはこれらの任意の組み合わせ、ならびにアルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、ホスフィン基、またはこれらの任意の組み合わせなどのクリック化学を介して反応可能な反応基が使用され得る。これらの官能基は、各ポリマー鎖の側鎖および/または末端に結合することができる。
【0132】
吸収性・発光性ポリマー
特定の実施形態では、ナノ粒子は、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方を含むポリマーを含む。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方を含むポリマーは、「吸収性・発光性ポリマー」または「発光性・吸収性ポリマー」と称される。特定の実施形態では、吸収性・発光性ポリマーは、狭帯域吸収性ポリマーである。
【0133】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、2単位ランダムコポリマーであり、かつ吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含む(
図3A)。特定の実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含む2単位交互コポリマーである(
図3B)。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体として作用し、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体として作用する。エネルギーは、吸収性モノマー単位から発光性モノマー単位に移動することができ、それによって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含み、さらに少なくとも1個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’)を含む(
図3C〜3N)。一般的モノマー単位は、官能性モノマー単位および/またはエネルギー移動モノマー単位を含み得る。特定の実施形態では、ポリマーは、発光性モノマー単位と、一般的モノマー単位と、吸収性モノマー単位と、を含む3単位交互コポリマーである(
図3C)。他の実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位と一般的モノマー単位とを含む2単位交互コポリマーであり、発光性モノマー単位は、末端に位置している(
図3D)。いくつかの実施形態では、ポリマーは、発光性モノマー単位と一般的モノマー単位とを含む2単位交互コポリマーであり、吸収性モノマー単位は、末端に位置している(
図3E)。いくつかの実施形態では、ポリマーは、各々末端に位置した発光性モノマー単位と吸収性モノマー単位とを有する反復した一般的モノマー単位を含む(
図3F)。他の実施形態では、ポリマーは、3単位ランダムコポリマーであり、発光性モノマー単位と、一般的モノマー単位と、吸収性モノマー単位と、を含む(
図3G)。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域吸収性であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、広帯域発光性であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、半導体性であり得る。一般的モノマー単位は、エネルギー供与体およびエネルギー受容体であり得て、吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、Pドット内のエネルギー移動によって、蛍光発光をもたらすことができる。Pドット内の多段階エネルギー移動によって、狭帯域発光をもたらすことができる。非限定的な例として、吸収性モノマー単位(エネルギー供与体として作用)によって吸収されたエネルギーは、一般的モノマー単位(エネルギー受容体として作用)に移動し、次いで一般的モノマー単位(エネルギー供与体として作用)から発光性モノマー単位(エネルギー受容体として作用)にさらに移動し得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、親水性、疎水性、両親媒性、親フルオロ性、反応性官能基、またはこれらの任意の組み合わせをモノマー単位にもたらすなどの、特定の機能をもたらすための官能性モノマー単位を含み得る。特定の実施形態では、発光性ポリマーは、最終的なPドットがルミネッセンス発光をもたらすように、少なくとも1つのタイプの発光性モノマー単位を含む多単位(3個以上)コポリマーなどのヘテロポリマーであり得る。
【0135】
特定の実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、および少なくとも2個の一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’)を含む(
図3H〜3N)。一般的モノマー単位は、官能性モノマー単位および/またはエネルギー移動モノマー単位を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマーは、発光性モノマー単位と、第1の一般的モノマー単位と、第2の一般的モノマー単位と、吸収性モノマー単位と、を含む4単位交互コポリマーである(
図3H)。特定の実施形態では、一般的モノマー単位は、エネルギー供与体および受容体として作用し、かつポリマー骨格に沿ってエネルギーを移動させることができる。他の実施形態では、ポリマーは、発光性モノマー単位と、第1の一般的モノマー単位と、第2の一般的モノマー単位と、吸収性モノマー単位と、を含む4単位ランダムコポリマーである(
図3I)。吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得て、一般的モノマー単位1は、エネルギー供与体および受容体であり得て、一般的モノマー単位2も、エネルギー供与体および受容体であり得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位1は、吸収性モノマー単位からのエネルギー受容体であり得て、同時に一般的モノマー単位2へのエネルギー供与体であり得て、その一方で、一般的モノマー単位2は、一般的モノマー単位1からのエネルギー受容体であり得て、同時に発光性モノマー単位へのエネルギー供与体であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、半導体性であり得る。一般的モノマー単位1および一般的モノマー単位2のどちらも、発光型であり得る。Pドット内の多段階エネルギー移動によって、狭帯域発光をもたらすことができる。特定の実施形態では、吸収性・発光性ポリマーは、最終的なPドットがルミネッセンス発光をもたらすように、少なくとも1つのタイプの発光性モノマー単位を含む多単位(3個以上)コポリマーなどのヘテロポリマーであり得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーは、側鎖と架橋した吸収性単位および/または発光性単位を含むコポリマーである(
図3J)。コポリマーは、2つのタイプの一般的モノマー単位、3つのタイプの一般的モノマー単位、4つのタイプの一般的モノマー単位、5つのタイプの一般的モノマー単位、または5つのタイプより多くの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、および/またはG2’から選択される)を含み得る。ポリマーは、側鎖内に少なくとも1つのタイプの吸収性単位および/または発光性単位を含んでいてもよい。コポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体およびエネルギー受容体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光は、狭帯域発光である。
【0137】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位を含むコポリマーである。特定の実施形態では、官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位は、一般的モノマー単位に結合されている(
図3K)。吸収性・発光性ポリマーは、例えば、受容体および供与体としての一般的モノマー単位(G)、受容体としての発光性モノマー単位(E)、および供与体としての吸収性モノマー単位(A)を含み得る。いくつかの態様では、一般的モノマー単位は、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位に移動させることができる。また、一般的モノマー単位、吸収性モノマー単位、および発光性モノマー単位に加えて、これらのポリマーは、例えば化学反応および生体共役反応のための反応性官能基をもたらす、または親水性もしくは両親媒性を有するいくつかのモノマー単位を付与するなど、化学反応に関与しない他の機能をもたらす、官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位(F)を含み得る。官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位は、
図2A〜2Lについて先に記載の通りである。官能性モノマー単位は、一般的モノマー単位および吸収性モノマー単位と共重合されていても、または架橋モノマー単位であってもよい(例えば、
図3K)。官能性モノマー単位は、ポリマーの末端として(または両方の末端に)使用され得る。官能基は、一般的モノマー単位または発光性モノマー単位のいずれかに含まれ得る。
【0138】
いくつかの実施形態では、官能性モノマー単位は、ポリマーに親水性をもたらす、疎水性をもたらす、両親媒性をもたらす、かつ/またはポリマーの生体適合性を改善するなど、特定の機能を有するモノマー単位である。例えば、官能性モノマー単位は、反応性(例えば、生体共役に好適)であっても非反応性(例えば、生体共役に好適ではない)であってもよい親水性基、疎水性基、両親媒性基で官能化されていてもよい。親水性、疎水性、および/または両親媒性の側鎖の長さ、サイズ、および性質は、鎖間相互作用を改変し、ポリマーのパッキングを制御し、かつポリマードットのコロイド安定性およびサイズに影響を及ぼし得る。また、親水性、疎水性、および/または両親媒性の側鎖の長さ、サイズ、および性質は、ポリマーおよびポリマードットの吸収性、発光ピーク、発光帯域幅、蛍光量子収率、蛍光寿命、光安定性、および他の特性にも影響を及ぼし得る。例えば、親水性の高い官能基が多くあることによって、ポリマードットの輝度が低減し得て、かつ/または発光スペクトルが広がり得て、かつ/またはそれらのコロイド安定性および非特異的結合特性が悪影響を受け得る。いくつかの実施形態では、官能性モノマー単位は、オリゴ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)(ポリ(エチレングリコール)よりも親水性が低い)、ポリ(エーテル)、ヒドロキシル、および/またはスルフェートなどの親水性基を含む。いくつかの実施形態では、官能性モノマー単位は、スチレン、アルキル、および/または脂肪酸鎖などの疎水性官能基を含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、2つのタイプより多くのモノマー単位を含有する発光性コポリマーまたはヘテロポリマーを合成するために、発光性モノマー単位を一般的ポリマーのうちのいずれかと共重合することもできる。発光性モノマー単位は、ポリマーの側鎖に共有結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、発光性単位は、ポリマーの末端に共有結合されていてもよい。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光を有する狭帯域吸収性ポリマードットを形成するために、発光性単位を従来の半導体ポリマーと物理的に混合またはブレンドすることができる。一実施形態では、ルミネッセンスポリマードットを形成するために、発光性単位を従来の半導体ポリマーと共有結合することができる。従来の半導体ポリマーは、エネルギーを吸収することができ、かつ(例えば、カスケードエネルギー移動によって)エネルギーを直接的または間接的に発光性モノマー単位または発光性ポリマーに移動させることができる。
【0140】
特定の実施形態では、ポリマーは、1つより多くの吸収性単位を含むコポリマーである。コポリマーは、ポリマーの骨格に結合した吸収性モノマー単位、ならびに架橋を介してポリマーに結合した吸収性単位を含み得る(
図3L)。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位と吸収性単位との両方を含むコポリマーは、ポリマーに結合した官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位をさらに含み得る(
図3M)。ポリマーは、例えば、吸収性モノマー単位と、官能化された第1の一般的モノマー単位と、吸収性および/または発光性単位と架橋した第2の一般的モノマー単位と、第3の一般的モノマー単位と、発光性モノマー単位と、を含み得る(
図3N)。コポリマーは、3つのタイプの一般的モノマー単位、4つのタイプの一般的モノマー単位、5つのタイプの一般的モノマー単位、6つのタイプの一般的モノマー単位、または6つのタイプより多くの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、G3、および/またはG2’から選択される)を含み得る。ポリマーは、側鎖内に少なくとも1つのタイプの吸収性単位を含んでいてもよい。コポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性単位は、エネルギー供与体およびエネルギー受容体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光は、狭帯域発光である。
【0141】
特定の実施形態では、ポリマーは、1つより多くの発光性単位を含むコポリマーである。コポリマーは、ポリマーの骨格に結合した発光性モノマー単位および架橋を介してポリマーに結合した発光性単位を含み得る。特定の実施形態では、コポリマーは、架橋を介してポリマーに結合した1つより多くの発光性単位を含み得る。いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位と発光性単位との両方を含むコポリマーは、ポリマーに結合した官能性モノマー単位、官能基、および/または官能性単位をさらに含み得る。ポリマーは、例えば、発光性モノマー単位と、官能化された第1の一般的モノマー単位と、発光および/または吸収性単位と架橋した第2の一般的モノマー単位と、第3の一般的モノマー単位と、吸収性モノマー単位と、を含み得る。コポリマーは、3つのタイプの一般的モノマー単位、4つのタイプの一般的モノマー単位、5つのタイプの一般的モノマー単位、6つのタイプの一般的モノマー単位、または6つのタイプより多くの一般的モノマー単位(例えば、G、G1、G2、G3、および/またはG2’から選択される)を含み得る。ポリマーは、側鎖内に少なくとも1つのタイプの発光性単位を含んでいてもよい。コポリマー骨格は、エネルギー受容体であり得て、吸収性モノマー単位は、エネルギー供与体およびエネルギー受容体であり得て、発光性単位は、エネルギー受容体であり得て、発光性モノマー単位は、エネルギー受容体であり得る。Pドット内のエネルギー移動によって、ルミネッセンス発光がもたらされる。いくつかの実施形態では、ルミネッセンス発光は、狭帯域発光である。
【0142】
また、これらのポリマーは、例えば化学反応および生体共役反応のための反応性官能基をもたらす官能性モノマー単位、官能性単位、および/または官能基も含み得る。官能性モノマー単位は、ポリマーと共重合されていても架橋されていてもよい。先に記載かつ
図3A〜Nの発光性ポリマーはすべて、例えば、1つ以上の発光性および/または吸収性ポリマーと物理的にブレンドまたは化学的に架橋することができる。いくつかの態様では、ポリマーは、エネルギー供与体および受容体であり得て、発光性ポリマーは、エネルギー受容体であり得る。ポリマードットがルミネッセンス発光をもたらすように、多段階エネルギー移動が吸収性ポリマーから発光型ポリマーへと生じ得る。ポリマー間の化学架橋には、官能性反応基、例えば、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、チオール基、またはこれらの任意の組み合わせなどのクリック化学を介して反応可能な反応基が使用され得る。これらの官能基は、各ポリマー鎖の側鎖および/または末端に結合することができる。
【0143】
一般的モノマー単位
本明細書に記載のように、本開示は、本明細書に開示されている発光性モノマー単位および/または吸収性モノマー単位と重合可能な一般的モノマー単位を含み得る。
図4には、例示的な一般的モノマー単位(G)の非限定的な一覧が示されている。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、発光性モノマー単位へのエネルギー供与体として作用し得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、吸収性モノマー単位のためのエネルギー受容体として作用し得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、官能性モノマー単位として作用し得る。様々な誘導体化されたモノマー単位を使用することができる。例えば、
図4に示される構造について、R
1、R
2、R
3、およびR
4の各々は、独立して、アルキル、フェニル、アルキル置換フェニル、アルキル置換フルオレニル、およびアルキル置換カルバゾリルから選択され得るが、これらに限定されることはない。アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、および3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得る。アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得る。アルキル置換基としては、C
nH
2n+1、またはC
nF
2n+1、または−CH
2CH
2[OCH
2CH
2]
n−OCH
3[式中、nは、1〜20である]が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、nは、1〜50以上であり得る。一般的モノマー単位は、本明細書に定義した他の置換基で置換することもできる。
【0144】
特定の実施形態では、ポリマーは、1つ以上のタイプの一般的モノマー単位を含み得る。
図5A〜Eに示されるように、3つの例示的なタイプの一般的モノマー単位、すなわち、G1、G2、およびG2’が示されている。一般的なG1タイプのモノマー単位の各々を、各G2およびG2’タイプのモノマー単位、ならびに発光性モノマー単位および/または吸収性モノマー単位と共重合して、発光性ポリマー、吸収性モノマー単位、および/または発光性・吸収性ポリマーを得ることができる。また、G1タイプのモノマー単位またはG2タイプのモノマー単位のいずれかを別個に使用して、発光性モノマー単位および/または吸収性モノマー単位と共重合して、発光性ポリマー、吸収性モノマー単位、および/または発光性・吸収性ポリマーを得ることもできる。
図5Aに示される構造について、様々な置換基をベース構造に結合することができる。例えば、R
1、R
2、R
3、R
3、R
4、R
5、およびR
6の各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキレン、アルコキシ、アリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択され得るが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。アルキル置換基としては、C
nH
2n+1、またはC
nF
2n+1、または−CH
2CH
2[OCH
2CH
2]
n−OCH
3[式中、nは、1〜20である]が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、nは、1〜50以上であり得る。一般的モノマー単位は、本明細書に定義した他の置換基で置換することもできる。
図5Aに示されるように、X、X
1、およびX
2の各々は、独立して、炭素(C)、ケイ素(Si)、およびゲルマニウム(Ge)からなる群から選択され得る。Z、Z
1、Z
2は、酸素(O)、硫黄(S)、およびセレン(Se)からなる群から選択され得る。
【0145】
図5Bは、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーにおける一般的供与体の非限定的な一覧を示す。
図5Bの供与体の化学構造に示されるように、X、X
1、X
2、X
3、X
4、Q、Z、Z
1、およびZ
2各々は、ヘテロ原子であり得て、例えば、独立して、O、S、Se、Te、Nなどからなる群から選択され得る。R
1およびR
2の各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキレン、アルコキシ、アリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルの非限定的な例から選択される。例示的な実施形態では、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。
【0146】
いくつかの実施形態では、一般的供与体は、
図5C、
図5D、および
図5Eに示される群から選択され得る(これらに限定されることはない)。
図5C、
図5D、および
図5Eの様々なG2およびG2’構造に示されるように、R
1、R
2、R
3、およびR
4の各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキレン、アルコキシ、アリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルの非限定的な例から選択され得る。例示的な実施形態では、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。
【0147】
狭帯域吸収性ポリマードットの特性
いくつかの実施形態では、ポリマードット内の発色団ポリマーの化学組成および構造は、狭帯域吸収Pドットの吸収スペクトルに影響を及ぼし得る。吸収ピークを紫外領域から赤外領域にシフトさせることができる。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマードットの吸収ピークを特定のレーザー波長に調整することができる。いくつかの実施形態では、例えば、吸収ピークを405nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約450nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約488nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約532nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約561nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約633nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約635nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約640nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約655nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約700nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約750nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約800nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約850nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約900nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約980nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを波長スペクトルの近赤外領域(例えば750nm〜1200nm)に調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを約1064nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、例えば、吸収ピークを380〜420nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを440nm〜460nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを478nm〜498nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを522nm〜542nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを550nm〜570nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを625nm〜645nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを645nm〜665nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを690nm〜710nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを740nm〜760nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを790nm〜810nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを890nm〜910nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを970nm〜990nmに調整することができる。いくつかの実施形態では、吸収ピークを1054nm〜1074nmに調整することができる。
【0148】
特定の実施形態では、ポリマードット内のポリマーの化学組成および構造は、狭帯域吸収Pドットの蛍光量子収率に影響を及ぼし得る。蛍光量子収率は、例えば、100%〜0.1%で変わり得る。いくつかの実施形態では、量子収率は、90%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、80%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、70%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、60%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、50%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、45%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、40%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、35%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、30%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、25%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、20%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、15%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、10%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、5%超である。いくつかの実施形態では、量子収率は、1%超である。
【0149】
狭帯域吸収ナノ粒子は、吸光度最大値のあるパーセント値で測定された吸光度幅を有し得る。例えば、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有し得る。
【0150】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の20%〜16%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の20%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の19%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の18%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の17%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の16%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の15%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の14%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の13%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の12%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の11%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。
【0151】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の15%〜11%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の15%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の14%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の13%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の12%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の11%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。
【0152】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の10%〜6%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の9%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の8%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の7%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の6%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。
【0153】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の5%〜1%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の5%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の4%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の3%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の2%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の1%で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅を有する。
【0154】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の20%〜16%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の20%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の19%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の18%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の17%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の16%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。
【0155】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の15%〜11%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の15%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の14%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の13%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の12%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の11%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。
【0156】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の10%〜6%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の9%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の8%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の7%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の6%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。
【0157】
特定の実施形態では、ナノ粒子の吸光度幅は、吸光度最大値の5%〜1%で測定される。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の5%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の4%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の3%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の2%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の1%で、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmの吸光度幅を有する。
【0158】
いくつかの実施形態では、ナノ粒子の吸光度最大値の半分(half absorbance maximum)における吸光度幅(全幅半値、FWHM)は、10nm〜200nm、50nm〜200nm、80nm〜100nm、100nm〜200nm、120nm〜200nm、150nm〜200nm、10nm〜150nm、50nm〜150nm、80nm〜150nm、90nm〜150nm、100nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、50nm〜100nm、50nm〜90nm、50nm〜80nm、40nm〜80nm、30nm〜70nm、30nm〜60nm、または10nm〜50nmである。いくつかの実施形態では、ナノ粒子の吸光度最大値の半分における吸光度幅は、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、40nm未満、または30nm未満である。
【0159】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収Pドットは、二次吸収ピークを有し得る。特定の実施形態では、二次吸収ピークは、主吸収ピークとは異なる(すなわち、吸光度曲線は、有意には重複しない)。二次吸収ピークは、主吸収ピークと比較して減少した波長値を有し得る(すなわち、二次ピーク波長は、主吸収ピークよりも短い)。特定の実施形態では、主吸収ピークは、380nm〜1200nmの領域において最も高い吸光度を有する吸収ピークである。いくつかの実施形態では、二次吸収ピークは、紫外領域内にある。特定の実施形態では、二次吸収ピークは、350nmより短い波長値を有する。他の特定の実施形態では、二次吸収ピークは、380nmより長い波長値を有する。例えば、吸収性モノマー単位と他の吸収性単位とを共重合して狭帯域吸収Pドットを生成する場合、最終的なPドットは、吸収性モノマー単位による不完全な吸収を理由とした二次ピークを有し得る。また、いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性Pドットは、蛍光染料(例えば、蛍光ポリマーおよび/または蛍光小分子)、金属錯体などと化学的に架橋した複合Pドットにおいて二次ピークを有し得る。狭吸収ピークに加えて、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の30%未満であり得る。いくつかの実施形態では、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の25%未満である。いくつかの実施形態では、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の20%未満である。いくつかの実施形態では、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の15%未満である。いくつかの実施形態では、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の10%未満である。いくつかの実施形態では、Pドットにおける二次ピークは、主狭帯域吸収の最大強度の5%未満であるか、それよりも低い。
【0160】
特定の実施形態では、ポリマードットの発光品質を操作することができる。ポリマードットの発光波長は、紫外領域から近赤外領域まで様々であり得る。発色団ポリマードットは、少なくとも1つの発色団ポリマーを含む。本明細書に記載のように、ポリマーの化学組成および構造を、小さな帯域幅(FWHM)のPドット発光を得るように調整することができる。狭帯域発光型単位、金属錯体、または無機材料などの他の種を、小さな帯域幅(FWHM)のPドット発光を得るように、発色団ポリマードットにおいてブレンドまたは化学的に架橋することができる。いくつかの実施形態では、FWHMは、約100nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約90nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約80nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約70nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約65nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約60nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約55nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約50nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約45nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約40nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約35nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約30nm未満である。いくつかの実施形態では、FWHMは、約25nm未満である。特定の実施形態では、FWHMは、約24nm、23nm、22nm、21nm、20nm、19nm、18nm、17nm、16nm、15nm、14nm、13nm、12nm、11nm、10nm以下である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリマードットのFWHMは、約5nm〜約70nm、約10nm〜約60nm、約20nm〜約50nm、または約30nm〜約45nmの範囲にあり得る。
【0161】
特定の実施形態では、ポリマードット内のポリマーの化学組成および構造は、狭帯域吸収Pドットの蛍光寿命に影響を及ぼし得る。蛍光寿命は、10ps〜1msで変わり得る。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、10ps〜100psで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、100ps〜1nsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、1ns〜10nsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、10ns〜100nsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、100ns〜1μsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、1μs〜10μsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、10μs〜100μsで変わる。いくつかの実施形態では、蛍光寿命は、100μs〜1msで変わる。
【0162】
特定の実施形態では、狭帯域吸収Pドットは、それらの安定性を特徴とし得る。光学特性(例えば、吸収スペクトル、吸収帯域幅、吸収ピーク、発光スペクトル、発光帯域幅、蛍光量子収率、蛍光寿命、サイドピーク、特定波長における輝度、または特定波長における発光強度)は、1日、または1週間、または2週間、または1ヶ月、または2ヶ月、または3ヶ月、または6ヶ月、または1年、またはそれより長くにわたって安定であり得る。安定した蛍光量子収率とは、発光の蛍光量子収率が、5%を超えて、または10%を超えて、または20%を超えて、または50%を超えて、またはそれより多く変化しないことを意味する。安定した吸収スペクトルとは、主ピークの幅が、5%を超えて、10%を超えて、または20%を超えて変化しないことを意味する。安定した発光スペクトルとは、主ピークの幅が、5%を超えて、10%を超えて、または20%を超えて変化しないことを意味する。
【0163】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、動的光散乱によって測定される際、1000nm未満、900nm未満、800nm未満、700nm未満、600nm未満、500nm未満、400nm未満、300nm未満、200nm未満、150nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、40nm未満、30nm未満、20nm未満、または10nm未満の流体力学的直径を有する。いくつかの態様では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、3nm超1000nm未満、10nm超1000nm未満、20nm超1000nm未満、30nm超1000nm未満、40nm超1000nm未満、50nm超1000nm未満、3nm超100nm未満、3nm超90nm未満、3nm超80nm未満、3nm超70nm未満、3nm超60nm未満、3nm超50nm未満、3nm超40nm未満、3nm超30nm未満、3nm超20nm未満、または3nm超10nm未満の臨界寸法を有する。
【0164】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超の量子収率を有する。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、0.10〜1.00、0.10〜0.90、0.10〜0.75、0.10〜0.50、0.25〜1.00、0.25〜0.90、0.25〜0.75、0.25〜0.50、0.50〜1.00、0.50〜0.90、または0.50〜0.75の量子収率を有する。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、0.1超、0.2超、0.3超、0.4超、0.5超、0.6超、0.7超、0.8超、または0.9超の量子収率を有する。特定の実施形態では、量子収率は、400nm〜900nmで測定される。
【0165】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子における吸収性モノマー単位の質量パーセントが低いことが有益である。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、ナノ粒子の総質量の50%未満、ナノ粒子の総質量の40%未満、ナノ粒子の総質量の30%未満、ナノ粒子の総質量の25%未満、ナノ粒子の総質量の20%未満、ナノ粒子の総質量の15%未満、ナノ粒子の総質量の14%未満、ナノ粒子の総質量の13%未満、ナノ粒子の総質量の12%未満、ナノ粒子の総質量の11%未満、ナノ粒子の総質量の10%未満、ナノ粒子の総質量の9%未満、ナノ粒子の総質量の8%未満、ナノ粒子の総質量の7%未満、ナノ粒子の総質量の6%未満、ナノ粒子の総質量の5%未満、ナノ粒子の総質量の4%未満、ナノ粒子の総質量の3%未満、ナノ粒子の総質量の2%未満、またはナノ粒子の総質量の1%未満である。
【0166】
他の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子における吸収性モノマー単位の質量パーセントが高いことが有益である。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、ナノ粒子の総質量の1%超、ナノ粒子の総質量の2%超、ナノ粒子の総質量の3%超、ナノ粒子の総質量の4%超、ナノ粒子の総質量の5%超、ナノ粒子の総質量の6%超、ナノ粒子の総質量の7%超、ナノ粒子の総質量の8%超、ナノ粒子の総質量の9%超、ナノ粒子の総質量の10%超、ナノ粒子の総質量の11%超、ナノ粒子の総質量の12%超、ナノ粒子の総質量の13%超、ナノ粒子の総質量の14%超、ナノ粒子の総質量の15%超、ナノ粒子の総質量の20%超、ナノ粒子の総質量の25%超、ナノ粒子の総質量の30%超、ナノ粒子の総質量の40%超、ナノ粒子の総質量の50%超、ナノ粒子の総質量の60%超、またはナノ粒子の総質量の70%超である。
【0167】
いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位は、モノマー単位内の電子を励起して光の光子を放出するエネルギーの吸収後に、ルミネッセンス光を放出する。特定の実施形態では、エネルギーは、鎖内または鎖間エネルギー移動に由来する。例えば、吸収性モノマー単位は、外部放射(例えば、レーザー光線)によって励起され得て、励起された吸収性モノマー単位は、次いで、エネルギーを、鎖内から一般的モノマー単位に、鎖間から一般的モノマー単位に、鎖内から発光性モノマー単位に、および/または鎖間から発光性モノマー単位に移動させることができる。一般的モノマー単位は、エネルギーを鎖内または鎖間から発光性モノマー単位にさらに移動させることができる。特定の実施形態では、エネルギー移動としては、FRETが挙げられる。いくつかの実施形態では、エネルギー移動としては、鎖間エネルギー移動が挙げられる。特定の実施形態では、エネルギー移動としては、スルーボンドエネルギー移動が挙げられる。
【0168】
いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位の数と比較して、狭帯域吸収性モノマー単位における吸収性モノマー単位の数の比率が低いことが有益である。特定の理論または概念に限定されるものではないが、発光性モノマー単位が多数あると、輝度を増加させることができ、より良好な信号識別または解釈を可能にすることができる(例えば、吸収性モノマー単位および/または一般的モノマー単位が吸収および/またはエネルギー移動において特に効率的である場合は、多量の発光性モノマー単位によって、いくつかの別個の発光信号またはより強い個別の信号をもたらすことができる)。非限定的な例として、3個の吸収性モノマー単位と15個の発光性モノマー単位とを含む狭帯域吸収性モノマー単位は、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との比が1:5である。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との比が、1:1未満、1:2未満、1:3未満、1:4未満、1:5未満、1:6未満、1:7未満、1:8未満、1:9未満、1:10未満、1:11未満、1:12未満、1:13未満、1:14未満、1:15未満、1:16未満、1:17未満、1:18未満、1:19未満、1:20未満、1:25未満、1:30未満、1:35未満、1:40未満、1:50未満、1:60未満、1:70未満、1:80未満、1:90未満、または1:100未満である。
【0169】
他の実施形態では、発光性モノマー単位の数と比較して、狭帯域吸収性モノマー単位における吸収性モノマー単位の数の比率が高いことが有益である。特定の理論または概念に限定されるものではないが、吸収性モノマー単位が多数あると、吸収断面の増大によって輝度を改善することができ、より良い信号識別または解釈を可能にすることができる(例えば、吸収性モノマー単位および/または一般的モノマー単位が吸収および/またはエネルギー移動において効率的でない場合、多量の吸収性モノマー単位によって、ナノ粒子内の励起点の数を増加させることで発光信号を改善することができる)。非限定的な例として、15個の吸収性モノマー単位と3個の発光性モノマー単位とを含む狭帯域吸収性モノマー単位は、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との比が5:1である。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との比が、1:1より大きく、2:1より大きく、3:1より大きく、4:1より大きく、5:1より大きく、6:1より大きく、7:1より大きく、8:1より大きく、9:1より大きく、10:1より大きく、11:1より大きく、12:1より大きく、13:1より大きく、14:1より大きく、15:1より大きく、16:1より大きく、17:1より大きく、18:1より大きく、19:1より大きく、20:1より大きく、25:1より大きく、30:1より大きく、35:1より大きく、40:1より大きく、50:1より大きく、60:1より大きく、70:1より大きく、80:1より大きく、90:1より大きく、または100:1より大きい。
【0170】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、高輝度の信号を発し、その輝度は、量子収率と吸収断面積との積として計算することができる。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、1.0×10
−16cm
2超、1.0×10
−15cm
2超、1.0×10
−14cm
2超、1.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、1.0×10
−10cm
2超、1.0×10
−9cm
2超、1.0×10
−8cm
2超、1.0×10
−7cm
2超、1.0×10
−6cm
2超、1.0×10
−5cm
2超、または1.0×10
−4cm
2超の輝度を有する。
【0171】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、1.0×10
−13cm
2超、2.0×10
−13cm
2超、3.0×10
−13cm
2超、4.0×10
−13cm
2超、5.0×10
−13cm
2超、6.0×10
−13cm
2超、7.0×10
−13cm
2超、8.0×10
−13cm
2超、9.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、2.0×10
−12cm
2超、3.0×10
−12cm
2超、4.0×10
−12cm
2超、5.0×10
−12cm
2超、6.0×10
−12cm
2超、7.0×10
−12cm
2超、8.0×10
−12cm
2超、9.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、2.0×10
−11cm
2超、3.0×10
−11cm
2超、4.0×10
−11cm
2超、5.0×10
−11cm
2超、6.0×10
−11cm
2超、7.0×10
−11cm
2超、8.0×10
−11cm
2超、または9.0×10
−11cm
2超の輝度を有する。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−13cm
2の輝度を有する。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、1.0×10
−13cm
2〜1.0×10
−12cm
2の輝度を有する。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、1.0×10
−12cm
2〜1.0×10
−11cm
2の輝度を有する。
【0172】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、発光量子収率と吸収断面積との積(すなわち、輝度=Ф
PL×σ)として計算される高い輝度を有する。いくつかの実施形態では、輝度は、1.0×10
−15cm
2超、1.0×10
−14cm
2超、1.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、1.0×10
−10cm
2超、または1.0×10
−9cm
2超である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−15cm
2〜1.0×10
−9cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−10cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−11cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−12cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−13cm
2〜1.0×10
−12cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−15cm
2〜1.0×10
−14cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−13cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−13cm
2〜1.0×10
−12cm
2である。特定の実施形態では、輝度は、1.0×10
−12cm
2〜1.0×10
−11cm
2である。例えば、ポリマーナノ粒子は、2.0×10
−13cm
2の輝度を有し得る。
【0173】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、(a)、(b)、および(c)の各々から選択される少なくとも1つの特徴を含む:
(a)吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で、200nm未満、190nm未満、180nm未満、170nm未満、160nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、または40nm未満の吸光度幅、
(b)5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超の量子収率、および
(c)1.0×10
−16cm
2超、1.0×10
−15cm
2超、1.0×10
−14cm
2超、1.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、1.0×10
−10cm
2超、1.0×10
−9cm
2超、1.0×10
−8cm
2超、1.0×10
−7cm
2超、1.0×10
−6cm
2超、1.0×10
−5cm
2超、または1.0×10
−4cm
2超の輝度。
【0174】
いくつかの実施形態では、テトラヒドロフラン溶液中に入ったいくつかの疎水性ポリマーのような発光性ポリマー(すなわち、発光性モノマー単位を含むポリマー)は、良溶媒において広帯域発光を呈し得る。しかしながら、これらのポリマーを水中でPドットナノ粒子に形成した後に、ナノ粒子は、狭帯域発光を呈する。良溶媒において、疎水性半導体ポリマーは、通常、伸長した棒状の立体配座をとり、その鎖間エネルギー移動は、効率的ではない。ポリマーを高密度に充填して稠密なナノ粒子にすると、粒子内エネルギー移動および鎖間エネルギー移動は、ナノ粒子形態においてはるかに効率的であるので、したがって、得られるPドットは、狭帯域発光を有する。
【0175】
いくつかの実施形態では、トルエン溶液中に入ったいくつかの疎水性ポリマーのような発光性ポリマー(すなわち、発光性モノマー単位を含むポリマー)は、良溶媒において狭発光を有し得る。しかしながら、ナノ沈殿を使用してこれらのポリマーを水中でナノ粒子に形成した後に、Pドットは、骨格の複雑な折り畳み挙動、形態の不規則化、および鎖凝集を理由として、広発光を呈する。Pドットは、ポリマーからの狭帯域発光を維持することが可能なミニエマルション法を使用して調製することができる。
【0176】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、高いエネルギー移動効率を有する。いくつかの実施形態では、本明細書においてさらに開示されているように、エネルギー移動効率を推定することができる。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマーから発光性ポリマーへの推定エネルギー移動効率は、99%超、98%超、97%超、96%超、95%超、94%超、93%超、92%超、91%超、90%超、89%超、88%超、87%超、86%超、85%超、84%超、83%超、82%超、81%超、80%超、75%超、70%超、65%超、60%超、55%超、または50%超である。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位から発光性モノマー単位への推定エネルギー移動効率は、99%超、98%超、97%超、96%超、95%超、94%超、93%超、92%超、91%超、90%超、89%超、88%超、87%超、86%超、85%超、84%超、83%超、82%超、81%超、80%超、75%超、70%超、65%超、60%超、55%超、または50%超である。
【0177】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、高いモル減衰係数(すなわち、モル吸光係数、モル吸光率)を有する。モル減衰係数は、ナノ粒子が所与の波長で光をどの程度強く減衰させるかを測定したものである。特定の実施形態では、モル減衰係数は、380nm、405nm、450nm、488nm、532nm、561nm、633nm、640nm、655nm、700nm、750nm、800nm、900nm、980nm、または1064nmで測定される。いくつかの実施形態では、モル減衰係数は、380nm〜1200nmの値で測定される。特定の実施形態では、モル減衰係数は、1.0×10
5M
−1cm
−1超、1.0×10
6M
−1cm
−1超、1.0×10
7M
−1cm
−1超、1.0×10
8M
−1cm
−1超、1.0×10
9M
−1cm
−1超、または1.0×10
10M
−1cm
−1超であり得る。いくつかの実施形態では、モル減衰係数は、1.0×10
5M
−1cm
−1〜1.0×10
6M
−1cm
−1であり得る。いくつかの実施形態では、モル減衰係数は、1.0×10
6M
−1cm
−1〜1.0×10
7M
−1cm
−1であり得る。いくつかの実施形態では、モル減衰係数は、1.0×10
7M
−1cm
−1〜1.0×10
8M
−1cm
−1であり得る。いくつかの実施形態では、モル減衰係数は、1.0×10
8M
−1cm
−1〜1.0×10
9M
−1cm
−1であり得る。非限定的な例として、ポリマーナノ粒子のモル減衰係数は、532nmで測定され得て、2.0×10
8M
−1cm
−1の値をもたらす。
【0178】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、高い断面吸光度(本明細書では、「吸収断面積」とも称される)を有する。断面吸光度は、「σ」で表すことができる。特定の実施形態では、断面吸光度は、380nm、405nm、450nm、488nm、532nm、561nm、633nm、640nm、655nm、700nm、750nm、800nm、900nm、980nm、または1064nmで測定される。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−15cm
2超、1.0×10
−14cm
2超、1.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、または1.0×10
−10cm
2超である。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−15cm
2〜1.0×10
−14cm
2である。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−14cm
2〜1.0×10
−13cm
2である。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−13cm
2〜1.0×10
−12cm
2である。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−12cm
2〜1.0×10
−11cm
2である。いくつかの実施形態では、吸収断面積は、1.0×10
−11cm
2〜1.0×10
−10cm
2である。特定の実施形態では、吸収断面積は、5.0×10
−14cm
2超、1.0×10
−13cm
2超、2.0×10
−13cm
2超、3.0×10
−13cm
2超、4.0×10
−13cm
2超、5.0×10
−13cm
2超、6.0×10
−13cm
2超、7.0×10
−13cm
2超、8.0×10
−13cm
2超、9.0×10
−13cm
2超、1.0×10
−12cm
2超、2.0×10
−12cm
2超、3.0×10
−12cm
2超、4.0×10
−12cm
2超、5.0×10
−12cm
2超、6.0×10
−12cm
2超、7.0×10
−12cm
2超、8.0×10
−12cm
2超、9.0×10
−12cm
2超、1.0×10
−11cm
2超、2.0×10
−11cm
2超、3.0×10
−11cm
2超、4.0×10
−11cm
2超、5.0×10
−11cm
2超、6.0×10
−11cm
2、7.0×10
−11cm
2超、8.0×10
−11cm
2超、または9.0×10
−11cm
2超である。非限定的な例として、ナノ粒子の吸収断面積は、532(「σ
532nm」)で測定され得て、1.0×10
−12cm
2の値を有する。
【0179】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、ナノ粒子の体積当たりの輝度が高い。体積当たりの輝度は、輝度値をナノ粒子の体積で割ることによって計算することができる(すなわち、体積当たりの輝度=(Ф
PL×σ)/V)。いくつかの実施形態では、体積当たりの輝度は、3,000cm
−1超、4,000cm
−1超、5,000cm
−1超、6,000cm
−1超、7,000cm
−1超、8,000cm
−1超、9,000cm
−1超、10,000cm
−1超、11,000cm
−1超、12,000cm
−1超、13,000cm
−1超、14,000cm
−1超、15,000cm
−1超、16,000cm
−1超、17,000cm
−1超、18,000cm
−1超、19,000cm
−1超、20,000cm
−1超、25,000cm
−1超、30,000cm
−1超、35,000cm
−1超、40,000cm
−1超、45,000cm
−1超、50,000cm
−1超、60,000cm
−1超、70,000cm
−1超、80,000cm
−1超、90,000cm
−1超、100,000cm
−1超、250,000cm
−1超、500,000cm
−1超、または1,000,000cm
−1超である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、5,000cm
−1〜100,000cm
−1である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、10,000cm
−1〜90,000cm
−1である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、20,000cm
−1〜80,000cm
−1である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、30,000cm
−1〜70,000cm
−1である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、30,000cm
−1〜60,000cm
−1である。特定の実施形態では、ナノ粒子の体積当たりの輝度は、30,000cm
−1〜50,000cm
−1である。例えば、ポリマーナノ粒子は、体積当たりの輝度が40,000cm
−1であり得る。
【0180】
狭帯域吸収性ポリマードットの組成
本明細書にさらに記載のように、本開示は、狭帯域吸収特性を呈し、さらに発光特性を呈する幅広い種類のポリマーナノ粒子を含む。ポリマーナノ粒子は、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、吸収性・発光性ポリマー、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。本明細書にさらに記載のように、本開示の様々なポリマードットは、発光型単位(例えば、発光性モノマー単位および/または発光性単位)を有するポリマーを含み得る。例えば、本開示は、BODIPY、BODIPY誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせなどの発光性モノマー単位を含むヘテロポリマーを含み得る。本開示は、金属錯体および/もしくは金属錯体誘導体モノマー単位、ポルフィリンおよび/もしくはポルフィリン誘導体モノマー単位、フタロシアニンおよび/もしくはフタロシアニン誘導体モノマー単位、ランタニド錯体および/もしくはランタニド錯体誘導体モノマー単位、ペリレンおよび/もしくはペリレン誘導体モノマー単位、シアニンおよび/もしくはシアニン誘導体モノマー単位、ローダミンおよび/もしくはローダミン誘導体モノマー単位、クマリンおよび/もしくはクマリン誘導体モノマー単位、ならびに/またはキサンテンおよび/もしくはキサンテン誘導体モノマー単位などの発光性単位を含むヘテロポリマーを含み得る。発光性単位は、例えば、ポリマードットに埋め込まれたまたはこれに結合した発光性モノマー単位または蛍光ナノ粒子であり得る。蛍光ナノ粒子は、例えば、量子ドットであり得る。また、発光性単位は、本開示のポリマードットに発光をもたらすポリマーまたは蛍光染料分子も含み得る。
【0181】
本明細書にさらに記載のように、本開示は、吸収特性を呈する幅広い種類のポリマードットを含む。本明細書にさらに記載のように、本開示の様々なポリマードットは、吸収単位(例えば、吸収性モノマー単位および/または吸収性単位)を有するポリマーを含み得る。例えば、本開示は、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせなどの吸収性モノマー単位を含むヘテロポリマーを含み得る。本開示は、金属錯体および/もしくは金属錯体誘導体モノマー単位、ポルフィリンおよび/もしくはポルフィリン誘導体モノマー単位、フタロシアニンおよび/もしくはフタロシアニン誘導体モノマー単位、ペリレンおよび/もしくはペリレン誘導体モノマー単位、シアニンおよび/もしくはシアニン誘導体モノマー単位、ローダミンおよび/もしくはローダミン誘導体モノマー単位、クマリンおよび/もしくはクマリン誘導体モノマー単位、ならびに/またはキサンテンおよび/もしくはキサンテン誘導体モノマー単位などの吸収性単位を含むヘテロポリマーを含み得る。また、吸収性単位は、本開示のポリマードットに吸収をもたらすポリマーまたは蛍光染料分子も含み得る。特定の実施形態では、吸収性モノマー単位は、狭帯域吸収性モノマー単位である。
【0182】
吸収性モノマー単位は、例えばエネルギー供与体として作用し得る他の一般的モノマー単位とともに、ヘテロポリマーに統合され得る。例えば、一般的モノマー単位は、狭帯域吸収性モノマー単位の発光スペクトルと実質的に重なるように調整された吸収スペクトルを含み得て、それによって、狭帯域吸収性モノマー単位のためのエネルギー受容体として作用する。別の例として、一般的モノマー単位は、発光性モノマー単位の吸収スペクトルと実質的に重なるように調整された発光スペクトルを含み得て、それによって、発光性モノマー単位のためのエネルギー供与体として作用する。エネルギー移動は、例えば、ポリマーの骨格に沿って(例えば、鎖内)、または複数のポリマー骨格間(例えば、鎖間)で起こり得る。いくつかの実施形態では、吸収性単位は、ポリマーのポリマー骨格または側鎖に結合(例えば、共有結合)され得る。例えば、吸収性単位は、狭帯域吸収性単位の発光スペクトルと実質的に重なるように調整された吸収スペクトルを含み得て、それによって、狭帯域吸収性単位のためのエネルギー受容体として作用する、一般的モノマー単位に結合され得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位は、エネルギー移動モノマー単位を有するヘテロポリマーに統合され得る。特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、エネルギー移動モノマー単位を含む。エネルギー移動モノマー単位は、大きなストークスシフト(すなわち、吸収ピークの帯域最大値と発光ピークとの差)を有し得る。特定の実施形態では、エネルギー移動モノマー単位は、30nm超、40nm超、50nm超、60nm超、70nm超、80nm超、90nm超、100nm超、110nm超、120nm超、130nm超、140nm超、150nm超、175nm超、200nm超、225nm超、250nm超、275nm超、300nm超、320nm超、350nm超、375nm超、または400nm超のストークシフトを有する。いくつかの実施形態では、エネルギー移動モノマー単位は、20nm〜250nm、30nm〜200nm、30nm〜175nm、30nm〜150nm、30nm〜140nm、30nm〜130nm、30nm〜120nm、30nm〜110nm、30nm〜100nm、40nm〜200nm、40nm〜175nm、40nm〜150nm、40nm〜140nm、40nm〜130nm、40nm〜120nm、40nm〜110nm、40nm〜100nm、50nm〜200nm、50nm〜175nm、50nm〜150nm、50nm〜140nm、50nm〜130nm、50nm〜120nm、50nm〜110nm、または50nm〜100nmのストークスシフトを有する。特定の実施形態では、エネルギー移動モノマー単位は、本明細書に記載の一般的モノマー単位であり得る。
【0184】
一般的モノマー単位は、本明細書にさらに記載の幅広い種類の構造(例えば、G1、G2、G2’)を含み得る。いくつかの実施形態では、一般的モノマー単位は、例えば、フルオレン、フルオレン誘導体、フェニルビニレン、フェニルビニレン誘導体、フェニレン、フェニレン誘導体、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾール誘導体、チオフェン、チオフェン誘導体、カルバゾールフルオレン、および/またはカルバゾールフルオレン誘導体を含み得る。本明細書にも記載のように、ポリマードットに使用される様々なポリマーは、様々な方法で組み合わせることができる。例えば、本開示のポリマーは、ポリマードットにおいて化学的に架橋および/または物理的にブレンドすることができる。本明細書に記載のポリマーは、例えば、本明細書にさらに記載されている抗体または他の生体分子への生体共役反応などの共役反応のための少なくとも1個の官能基をさらに含み得る。本開示は、本明細書に記載のポリマードットを含む組成物をさらに含む。本開示の組成物は、例えば、溶媒(例えば、水溶液)に懸濁した本明細書に記載のポリマードットを含み得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマードットは、少なくとも1つの狭帯域吸収性ポリマーを含む。狭帯域吸収性ポリマーは、ホモポリマーまたはヘテロポリマー(例えば、コポリマー)であり得る。狭帯域吸収性ポリマーは、溶媒中で広帯域吸収を有し得る。しかしながら、狭帯域吸収性ポリマーから作製された最終的なPドットは、狭帯域吸収を有する。
【0186】
特定の実施形態では、ポリマードットは、非局在化π電子を有するルミネッセンス半導体ポリマーを含み得る。「半導体ポリマー」という用語は、当技術分野で認識されている。従来のルミネッセンス半導体ポリマーとしては、フルオレンポリマー、フェニレンビニレンポリマー、フェニレンポリマー、ベンゾチアジアゾールポリマー、チオフェンポリマー、カルバゾールポリマー、および関連するコポリマーが挙げられるが、これらに限定されることはない。従来の半導体ポリマーは、通常、広帯域吸収を有するが、狭帯域吸収性ポリマーは、最終的なPドットが狭帯域吸収をもたらすように、狭帯域吸収性モノマー単位などの化学単位を含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、Pドットを作製するための狭帯域吸収性ポリマーは、狭帯域吸収性モノマー単位を含む。狭帯域吸収性ポリマードットは、広帯域吸収性の他のモノマー単位も含んでいてもよい。狭帯域吸収性モノマー単位がエネルギー受容体であって、他のモノマー単位がエネルギー供与体であってもよい。狭帯域吸収性モノマー単位がエネルギー供与体であって、他のモノマー単位がエネルギー受容体であってもよい。例えば、本開示のポリマードットは、例えば、同じポリマー鎖上の狭帯域吸収性モノマー単位と1つ以上の一般的モノマー単位との間で鎖内エネルギー移動を有する縮合したポリマーナノ粒子を含み得る。ポリマードットは、鎖間エネルギー移動も有し得て、ここで、縮合したポリマーナノ粒子は、まとめて物理的にブレンドおよび/または化学的に架橋された2つ以上のポリマー鎖を含み得る。鎖間エネルギー移動の場合、鎖のうちの1つは、狭帯域吸収性モノマー単位を含み得て、別の鎖は、エネルギー供与体である狭帯域吸収性モノマー単位に対してエネルギー受容体として作用し得る1つ以上の一般的モノマー単位を含み得る。いくつかのポリマードットは、鎖内エネルギー移動および鎖間エネルギー移動の両方を含み得る。いくつかの場合では、鎖内エネルギー移動と鎖間エネルギー移動とを組み合わせることによって、ポリマードットの量子収率を増加させることができる。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収Pドットは、任意の規定された二次構造の形成に依存することなく、狭帯域吸収性である。
【0188】
本開示の化合物は、有機合成の当業者に既知の様々な手法で調製することができる。本開示の化合物は、当業者に理解されるような合成有機化学の技術分野で既知の合成方法またはその変形形態とともに以下に記載の方法を使用して合成することができる。
【0189】
本開示の化合物は、以下の一般的な方法および手順を使用して、容易に入手可能な出発物質から調製することができる。典型的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられている場合、他のプロセス条件もまた、別段の記載がない限り使用することができると理解されたい。最適な反応条件は、使用される特定の反応物または溶媒によって様々であり得るが、そのような条件は、慣例的な最適化手順で当業者によって決定することができる。
【0190】
本明細書に記載のプロセスは、当技術分野で既知の任意の好適な方法により監視することができる。例えば、生成物の形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、
1Hまたは
13C)、赤外分光法、分光測光法(例えば、紫外可視)、もしくは質量分光法などの分光学的手段によって、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーによって監視することができる。反応によって得られた化合物は、当技術分野で既知の任意の好適な方法によって精製することができる。例えば、好適な吸着剤(例えば、シリカゲル、アルミナなど)でのHPLCにおけるクロマトグラフィー(中圧)、または分取薄層クロマトグラフィー、蒸留、昇華、粉砕、または再結晶化。
【0191】
化合物の調製は、様々な化学基の保護および脱保護を伴うことがある。保護および脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定することができる。保護基の化学分野については、例えば、Wuts and Greene,Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,4
th Ed.,John Wiley&Sons:New York,2006で見ることができ、これは、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0192】
本明細書に記載の方法の反応は、有機合成の技術分野の当業者によって容易に選択可能である好適な溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、反応が実施される温度で、すなわち、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲にあり得る温度で、出発物質(反応物)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒中で実施されても、2つ以上の溶媒の混合物中で実施されてもよい。反応ステップに応じて、その特定の反応ステップに好適な溶媒(複数可)が選択され得る。適切な溶媒としては、水、アルカン(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなど、またはこれらの混合物)、芳香族溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、エーテル(例えば、ジアルキルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなど)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、アセトニトリル(ACN)、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA)、およびN−メチルピロリドン(NMP)が挙げられる。そのような溶媒は、それらの湿潤形態または無水形態のいずれかで使用され得る。
【0193】
化合物のラセミ混合物の分解は、当技術分野で既知の多くの方法のいずれかによって実施され得る。例示的な方法としては、光学活性の塩形成有機酸である「キラル分解酸」を使用する分別再結晶化が挙げられる。分別再結晶化法に好適な分解剤は、例えば、光学活性酸、例えば、D形態およびL形態の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、または様々な光学活性カンファースルホン酸である。また、ラセミ混合物の分解は、光学活性分解剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填したカラム上で溶離することによって実施することもできる。好適な溶離液組成物は、当業者によって決定することができる。
【0194】
本開示の化合物は、例えば、図を含む本開示に記載の反応経路および技術を使用して調製することができる。
【0195】
当業者によって理解される通り、本明細書に定義した様々な化学用語は、本発明のポリマーおよびモノマーの化学構造を説明するために使用することができる。例えば、様々なモノマー単位誘導体(例えば、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせ)は、本明細書に記載の様々な化学置換基および基を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、様々なモノマー単位の誘導体は、水素、重水素、アルキル、アルキル−アリール、アリール、アルコキシ−アリール、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、N−ジアルコキシフェニル−4−フェニル、アミノ、スルフィド、アルデヒド、エステル、エーテル、酸、および/またはヒドロキシルで置換され得る。
【0196】
本開示には、BODIPYおよび様々なBODIPY誘導体を使用することができる。BODIPYおよびBODIPY誘導体を、重合してポリマー(例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマー)を形成することができ、かつ/またはポリマーの骨格、側鎖、および/または末端に結合(例えば、共有結合)することができる。BODIPYモノマー単位およびそれらの誘導体としては、それらのアルキル誘導体、アリール誘導体、アルキン誘導体、芳香族誘導体、アルコキシド誘導体、アザ誘導体、BODIPY伸長系、および他のBODIPY誘導体が挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、変数R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数(例えば、R
2AおよびR
3A、R
3AおよびR
4A、R
2BおよびR
3B、R
3BおよびR
4B)は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、および3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニルが挙げられ得て、他の置換フェニルとしては、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、変数R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数(例えば、R
2AおよびR
3A、R
3AおよびR
4A、R
2BおよびR
3B、R
3BおよびR
4B)は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Aは、R
3AおよびR
3B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0197】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。モノマー単位は、例えば、R
3AおよびR
3B基に結合することによって、ポリマーの骨格と統合することができる。
図6Bは、R
3AおよびR
3B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0198】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2A、およびR
2Bの各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、およびR
2Bの各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、例えばR
1、R
2A、R
2B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。括弧は、ポリマーの骨格へのモノマー単位の結合点を示す。
図6Cは、例えばポリマーと統合(例えば、ポリマー中で共重合)することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0199】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、およびR
3Bの各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、およびR
3Bの各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、およびR
3B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Dは、R
3AおよびR
3B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0200】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、およびR
5Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、およびR
5Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で共重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。特定の実施形態では、狭帯域モノマー単位は、R
5AおよびR
5B基に結合することによって、骨格に統合することができる。
図6Eは、R
5AおよびR
5B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0201】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1A、R
1B、R
2A、R
2B、R
3A、およびR
3Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1A、R
1B、R
2A、R
2B、R
3A、およびR
3Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1A、R
1B、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Fは、R
1A、R
1B、R
2A、R
2B、R
3A、またはR
3B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0202】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、およびR
5Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、およびR
5Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Gは、R
5AおよびR
5B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0203】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキルフェニル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得て、ここで、R
5A、R
5B、R
6A、およびR
6Bの各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、およびR
4Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で共重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Hは、R
2A、R
2B、R
6A、またはR
6B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0204】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、Xは、アリール基およびその誘導体を表し、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、およびR
15は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、およびR
15は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。Xがナフタレンおよびその誘導体を表す場合、吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはR
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。Xがアントラセンおよびその誘導体を表す場合、吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合し、かつ/またはR
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Iは、R
2またはR
5基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0205】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、Xは、アリール基およびそれらの誘導体を表し、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10A、R
10B、R
11A、R
11B、R
12A、およびR
12Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10A、R
10B、R
11A、R
11B、R
12A、およびR
12Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10A、R
10B、R
11A、R
11B、R
12A、R
12B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Jは、R
4AまたはR
4B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0206】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、およびR
9Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、およびR
9Bは各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Kは、R
4AまたはR
4B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0207】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10、R
11、R
12、およびR
13は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10、R
11、R
12、およびR
13は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
2A、R
2B、R
3A、R
3B、R
4A、R
4B、R
5A、R
5B、R
6A、R
6B、R
7A、R
7B、R
8A、R
8B、R
9A、R
9B、R
10、R
11、R
12、R
13、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Lは、R
4AまたはR
4B基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0208】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、およびR
7は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、およびR
7は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Mは、例えばリンカー部分を介してR
2に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0209】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、およびR
10は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、およびR
10は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Mは、例えばリンカー部分を介してR
1に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0210】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Mは、例えばリンカー部分を介してR
5に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0211】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
6は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
6は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Nおよび6Oは、例えばリンカー部分を通じてR
3、R
4、またはR
5に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0212】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3A、R
3B、R
4、およびR
5は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3A、R
3B、R
4、およびR
5は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3A、R
3B、R
4、R
5、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Nおよび6Oは、例えばリンカー部分を通じてR
3A、R
3B、R
4、またはR
5に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0213】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、およびR
3は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、およびR
3は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Nおよび6Oは、例えばリンカー部分を通じてR
2およびR
3に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0214】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、またはR
3は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、またはR
3は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6Nおよび6Oは、例えばリンカー部分を通じてR
2またはR
3に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0215】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6P、6Q、および6Rは、例えばリンカー基を介してR
4またはR
5基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0216】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1およびR
2の各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1およびR
2の各々は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6S、6T、6U、および6Vは、吸収性モノマー単位を含むポリマーの例を示す。
【0217】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5各々は、存在する場合、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5の各々は、存在する場合、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6W〜6Zは、吸収性モノマー単位を含むポリマーの例を示す。
【0218】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、以下の式:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
を有する吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得て、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
6は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エーテルおよびその誘導体、エステルおよびその誘導体、アルキルケトン、アルキルエステル、アリールエステル、アルキニル、アルキルアミン、フルオロアルキル、フルオロアリール、およびポリアルカレン(例えば、メトキシエトキシエトキシ、エトキシエトキシ、および−(OCH
2CH
2)
nOH、n=1〜50)、フェニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フェニル、ピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピリジル、ビピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ビピリジル、トリピリジル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換トリピリジル、フリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フリル、チエニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チエニル、ピロリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピロリル、ピラゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラゾリル、オキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換オキサゾリル、チアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換チアゾリル、イミダゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換イミダゾリル、ピラジニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換ベンゾチアジアゾリル、フルオレニル、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、カルバゾール、アルキル−(アルコキシ−、アリール−、フルオロアルキル−、フルオロアリール−)置換カルバゾール、カルバゾリル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。例示的な実施形態では、置換基としては、アルキル−アリール置換カルバゾール(例えば、3,6−ジ−tert−ブチル−9−フェニル−9H−カルバゾール)が挙げられ得て、アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得て、アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得て、アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得て、アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−アルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得て、アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニル、N−ジアルキル−4−フェニル、N−ジフェニル−4−フェニル、およびN−ジアルコキシフェニル−4−フェニルが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
6は各々、または(該当する場合)それらが結合している原子(例えば、炭素)と一体になった隣接原子上の2つの変数は、独立して、水素(H)、重水素(D)、ハロゲン、線状または分岐状アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、アリール、アルカリル(またはアラルキル)ヘテロアリール、アリールオキシ、ヒドロキシル、アシル、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシル、アミノ、スルフィド、エステル、およびアルキニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。吸収性モノマー単位、発光性モノマー単位、または吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位との両方の組み合わせを、ポリマーの骨格に統合(例えば、ポリマー中で重合)し、かつ/またはポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。例えば、吸収性モノマー単位および/または発光性モノマー単位を、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、およびR
6、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーに共有結合することができる。
図6AA〜6EEは、R
1、R
3、またはR
6基に結合することによってポリマーと例えば統合することが可能なモノマー単位の例を示す。
【0219】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマードットは、
図6FFおよび6GGに示されるスクアライン誘導体モノマーから誘導された吸収性モノマー単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位)および/または発光性モノマー単位を含むポリマーを含み得る。スクアライン誘導体モノマー単位を含有するポリマーの例示的な合成も
図6FFおよび6GGに示されている。
【0220】
いくつかの実施形態では、本開示の吸収性モノマー単位を従来の半導体ポリマーの骨格に組み込んで、狭帯域吸収性ポリマーを得ることができる。この実施形態では、狭帯域吸収性モノマー単位を、フルオレンモノマー単位、フェニレンビニレンモノマー単位、フェニレンモノマー単位、ベンゾチアジアゾールモノマー単位、チオフェンモノマー単位、カルバゾールモノマー単位、または任意の他のモノマー単位などの他のモノマー単位と共重合して、狭帯域吸収性ポリマーを形成することができる。いくつかの実施形態では、吸収性モノマー単位を従来の半導体ポリマーの側鎖に化学的に連結して、狭帯域吸収性ポリマーを得ることができる。いくつかの実施形態では、半導体ポリマーは、ルミネッセンス性である。この実施形態では、従来のルミネッセンス半導体ポリマーとしては、フルオレンポリマー、フェニレンビニレンポリマー、フェニレンポリマー、ベンゾチアジアゾールポリマー、チオフェンポリマー、カルバゾールフルオレンポリマー、およびそれらのコポリマー、ならびに任意の他の従来の半導体ポリマーが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0221】
いくつかの実施形態では、半導体ポリマーは、広帯域半導体ポリマーである。広帯域半導体ポリマーに対する吸収性モノマー単位の濃度は、狭発光FWHM、高い蛍光量子収率、望ましい蛍光寿命などのPドットの発光性能および蛍光性能を最大化するように調整することができる。
【0222】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、金属錯体および/またはそれらの誘導体をさらに含む。金属錯体およびそれらの誘導体としては、それらのアルキル誘導体、アリール誘導体、アルキン誘導体、芳香族誘導体、アルコキシド誘導体、アザ誘導体、それらの伸長系、および類似体が挙げられるが、これらに限定されることはない。吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーは、任意の他のモノマー単位も含み得る。金属は、Na、Li、Zn、Mg、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、In、Si、Ga、Al、Pt、Pd、Ru、Rh、Re、Os、Ir、Ag、Auなどの任意の金属であり得る。
【0223】
金属錯体および金属錯体誘導体の例は、
図7A、
図7B、および
図7Cに示されている。金属錯体および金属錯体誘導体を、重合してポリマー(例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマー)を形成することができ、かつ/またはポリマーの骨格、側鎖、および/または末端に結合(例えば、共有結合)することができる。
図7Aに示されるように、本開示の金属錯体は、金属錯体の誘導体を含む。
図7Aに示される金属錯体モノマー単位は、示される化合物を含み得て、式中、R
1およびR
2は、独立して、フェニル、アルキル置換フェニル、アルキル置換フルオレニル、ジフェニル置換フルオレニル、トリフェニルアミニル置換フルオレニル、ジフェニルアミニル置換フルオレニル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、およびアルキル置換チオフェニルからなる群から選択されるが、これらに限定されることはない。アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、および3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得る。アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−トリフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および7−ジフェニルアミニル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得る。アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得る。アルキル置換トリフェニルアミニルとしては、4’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’−アルキル置換トリフェニルアミニル、3’,4’−ジアルキル置換トリフェニルアミニル、および4’,4’’−ジアルキル置換トリフェニルアミニルが挙げられ得る。アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニルが挙げられ得る。アルキル置換基としては、C
nH
2n+1、またはC
nF
2n+1、または−CH
2CH
2[OCH
2CH
2]
n−OCH
3[式中、nは、1〜20である]が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、nは、1〜50以上であり得る。当業者によってさらに理解されるように、一般的モノマー単位(G)および狭帯域金属錯体モノマー単位は、Gがxとして存在してかつ狭帯域モノマー単位が1−xとして存在する比率でポリマー中に存在する。例えば、Gは、90%またはx=0.9で存在し得て、狭帯域モノマー単位は、10%または1−x=0.1で存在する。
図7Bおよび7Cは、本開示で使用されるさらなる例示的なモノマー単位を示す。
【0224】
いくつかの実施形態では、ナノ粒子を作製するための吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーは、ポルフィリン、メタロポルフィリン、およびそれらの誘導体をモノマー単位として含む。ポルフィリン、メタロポルフィリン、およびそれらの誘導体を、重合してポリマー(例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマー)を形成することができ、かつ/またはポリマーの骨格、側鎖、および/または末端に結合(例えば、共有結合)することができる。ポルフィリン、メタロポルフィリン、およびそれらの誘導体としては、それらのアルキル誘導体、アリール誘導体、アルキン誘導体、芳香族誘導体、アルコキシド誘導体、アザ誘導体、それらの伸長系、および類似体が挙げられるが、これらに限定されることはない。メタロポルフィリンにおける金属は、Na、Li、Zn、Mg、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、In、Si、Ga、Al、Pt、Pd、Ru、Rh、Re、Os、Ir、Ag、Auなどの任意の金属であり得る。狭帯域吸収性ポリマーは、任意の他のモノマー単位も含み得る。
【0225】
図8は、本開示で使用するための例示的なポルフィリンおよびポルフィリン誘導体を示す。
図8に示されるように、ポルフィリン誘導体は、例えばPtおよびZnで錯体化することができる。また、R
1およびR
2は、独立して、フェニル、アルキル置換フェニル、アルキル置換フルオレニル、アルキル置換カルバゾリル、アルキル置換トリフェニルアミニル、アルキル置換チオフェニル、フッ素(F)、シアノ(CN)、およびトリフルオロ(CF
3)からなる群から選択され得るが、これらに限定されることはない。アルキル置換フェニルとしては、2−アルキルフェニル、3−アルキルフェニル、4−アルキルフェニル、2,4−ジアルキルフェニル、3,5−ジアルキルフェニル、および3,4−ジアルキルフェニルが挙げられ得る。アルキル置換フルオレニルとしては、9,9−ジアルキル置換フルオレニル、7−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニル、および6−アルキル−9,9−ジアルキル置換フルオレニルが挙げられ得る。アルキル置換カルバゾリルとしては、N−アルキル置換カルバゾリル、6−アルキル置換カルバゾリル、および7−アルキル置換カルバゾリルが挙げられ得る。アルキル置換チオフェニルとしては、2−アルキルチオフェニル、3−アルキルチオフェニル、および4−アルキルチオフェニルが挙げられ得る。アルキル置換基としては、C
nH
2n+1、またはC
nF
2n+1、または−CH
2CH
2[OCH
2CH
2]
n−OCH
3[式中、nは、1〜20である]が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、nは、1〜50以上であり得る。モノマー単位を、(例えば、ポリマー中で共重合することによって)ポリマーの骨格に統合し、かつ/またはR
1、R
2、またはこれらの任意の組み合わせへの少なくとも1つの結合部(またはリンカー部分を介した結合部)を通じて、ポリマーの骨格、末端、または側鎖に共有結合することができる。あるいは、
図8に示されるように、本明細書に記載のモノマー単位を、括弧によって示される結合でポリマーと統合することができる。
【0226】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、発光色の調整、量子収率および光安定性の改善などのために、例えば無機ルミネッセンス材料を含む他の構成要素と物理的にブレンドまたは化学的に架橋された発光性ポリマーも含み得る。
【0227】
特定の実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、マトリックスポリマーをさらに含む。実施形態では、マトリックスポリマーは、非半導体ポリマーである。いくつかの実施形態では、マトリックスポリマーは、半導体ポリマーである。いくつかの実施形態では、マトリックスポリマーは、半導体性および非半導体性の両方である(例えば、マトリックスポリマーは、半導体区分も非半導体区分も有し得る)。いくつかの実施形態では、マトリックスポリマーは、両親媒性ポリマーである。特定の実施形態では、マトリックスポリマーとしては、ポリ((メタ)アクリル酸)系コポリマー、ポリジエン系コポリマー、ポリ(エチレンオキシド)系コポリマー、ポリイソブチレン系コポリマー、ポリスチレン系コポリマー、ポリシロキサン系コポリマー、ポリ(フェロセニルジメチルシラン)系コポリマー、ポリ(2−ビニルナフタレン)系コポリマー、ポリ(ビニルピリジンおよびN−メチルビニルピリジニウムヨージド)系コポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)系コポリマー、ポリアクリルアミド系コポリマー、ポリ(メタ)アクリレート系コポリマー、ポリフェニレン系コポリマー、ポリエチレン系コポリマー、ポリ(エチレングリコール)系コポリマー、ポリラクチド系コポリマー、ポリウレタン系コポリマー、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、マトリックスポリマーは、ポリスチレングラフトポリ(エチレンオキシド)である。
【0228】
いくつかの実施形態では、マトリックスポリマーは、官能化されており、「官能化ポリマー」と称することができる。官能化ポリマーとしては、例えば生体共役に使用可能な官能基が挙げられる。例示的な官能基としては、アルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、ハロホルミル、ヒドロキシル、アルデヒド、アルケニル、アルキニル、無水物、カルボキサミド、アミン、アミド、アゾ化合物、カーボネート、カルボキシレート、カルボキシル、シアネート、エステル、ハロアルカン、イミン、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、ホスフィノ、ホスフェート、ピリジル、スルホニル、スルホン酸、スルホキシド、およびチオール基、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0229】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、生体分子に生体共役されている。いくつかの実施形態では、生体分子は、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、吸収性・発光性ポリマー、マトリックスポリマー、またはこれらの任意の組み合わせに共役されている。特定の実施形態では、ナノ粒子への生体分子の結合(すなわち、共役)(「生体共役」)は、共有結合を含む。いくつかの実施形態では、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、吸収性・発光性ポリマー、マトリックスポリマー、またはこれらの任意の組み合わせは、共役に好適な少なくとも1個の官能基を含む。特定の実施形態では、官能基は、本質的に親水性である親水性官能基を含み、ポリマーに結合している(例えば、側鎖上)。いくつかの態様では、親水性官能基としては、カルボン酸またはその塩、アミノ、メルカプト、アジド、アルデヒド、エステル、ヒドロキシル、カルボニル、スルフェート、スルホネート、ホスフェート、シアネート、スクシンイミジルエステル、その置換誘導体が挙げられる。特定の実施形態では、親水性官能基としては、カルボン酸またはその塩、アミノ、メルカプト、アジド、アルデヒド、エステル、ヒドロキシル、カルボニル、スルフェート、ホスフェート、シアネート、スクシンイミジルエステル、およびその置換誘導体が挙げられる。特定の実施形態では、親水性官能基は、生体共役に好適である。いくつかの態様では、親水性官能基は、生体共役に好適であり、また水溶液中で安定である(例えば、これらの基が加水分解しない)。そのような官能基は、当業者であれば、例えば、Bioconjugate Techniques(Academic Press,New York,1996またはそれ以降の版)で見ることができ、その内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。生体共役に好適ないくつかの親水性官能基としては、カルボン酸またはその塩、アミノ、メルカプト、アジド、アルデヒド、エステル、ヒドロキシル、カルボニル、ホスフェート、シアネート、スクシンイミジルエステル、およびその置換誘導体が挙げられる。いくつかの態様では、共役に好適な親水性官能基としては、カルボン酸またはその塩、アミノ基、メルカプト、スクシンイミジルエステル、およびヒドロキシルが挙げられる。親水性官能基のペアの非限定的な一覧が以下の表1に記載されている。
表1.共役化学についての例示的な親水性官能基のペア
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
いくつかの実施形態では、官能基としては、ポリマーに結合した疎水性官能基が挙げられる(例えば、疎水性側鎖上)。いくつかの実施形態では、疎水性官能基としては、一般に、共役に好適なアルキン、アルケン、および置換アルキル誘導体が挙げられるが、これらに限定されることはない。疎水性官能基のいくつかは、生体共役に使用される親水性官能基を形成するように化学修飾されている。特定の実施形態では、ポリマーに結合した疎水性官能基は、生体共役に好適である。例えば、いくつかの態様では、疎水性官能基としては、アルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、およびホスフィン基などのクリック化学に使用されるものが挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、これらの疎水性官能基は、例えば、狭帯域吸収性ナノ粒子を生物学的に関連する分子(例えば、抗体)に共有結合する生体共役反応に使用される。
【0231】
生体共役された狭帯域吸収性ナノ粒子
特定の実施形態では、ビオチン化および/または活性化生体共役を使用して、ポリマーナノ粒子を生体分子に結合することができる(
図12)。この結合は、生体分子がポリマーナノ粒子に共役される(生体共役される)「生体共役」と称することができる。例えば、複数のカルボン酸官能基を含むポリマーナノ粒子を、生体共役剤(すなわち、生体共役を活性化する)としてのEDCと、第1級アミンを含む生体分子との存在下で、カップリングにかけることができる。生体分子を、例えばビオチン化された抗体を用いて、さらにビオチン化にかけることができる。次いで、ビオチン化された構築物は、選択されたターゲット、例えば、細胞表面に結合することができる。
【0232】
本明細書に記載のように、いくつかの官能基は、「生体共役に好適な」ものであり、これは、抗体、タンパク質、核酸、ストレプトアビジン、または生物学的に関連する他の分子などの生体分子に共有結合した官能基を指すために使用される。そのような官能基は、当業者であれば、例えば、Bioconjugate Techniques(Academic Press,New York,1996またはそれ以降の版)で見ることができ、その内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。いくつかの態様では、生体共役に好適な官能基としては、例えば極性または非極性溶媒中などの様々な条件下で生体分子に共役することが可能な官能基が挙げられる。特定の実施形態では、生体共役に好適な官能基としては、水溶液中で生体分子に共役される官能基が挙げられる。いくつかの態様では、生体共役に好適な官能基としては、生体分子がその生物学的活性(例えば、抗体に対するモノクローナル結合特異性)を保持する水溶液中で生体分子に共役される官能基が挙げられ得る。特定の実施形態では、生体共役に好適な官能基としては、生体分子に共有結合した官能基が挙げられ得る。例えば、生体分子に対する官能基の共有結合の通常の結合部としては、例えば、生体分子上のアミンと反応してアミド結合を形成するカルボキシル官能基、生体分子上のスルフヒドリル基と反応してシステイン結合を形成するスルフヒドリル官能基、または生体分子上のカルボキシル基と反応してアミド結合を形成するアミノ官能基が挙げられ得る。いくつかの態様では、生体共役の特定の反応は、表1の官能基のペアを含み得る。
【0233】
いくつかの実施形態では、生体分子としては、バイオマーカー、抗体、抗原、細胞、核酸、酵素、酵素の基質、タンパク質、脂質、炭水化物、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、生体分子としては、ストレプトアビジン、タンパク質、抗体、核酸分子、脂質、ペプチド、アプタマー、薬物、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、生体分子としては、タンパク質、核酸分子、脂質、ペプチド、炭水化物、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、生体分子としては、アプタマー、薬物、抗体、酵素、核酸、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、生体分子としては、ストレプトアビジンが挙げられる。特定の実施形態では、生体分子としては、細胞が挙げられる。
【0234】
特定の実施形態では、「生体分子」という用語は、合成タンパク質または天然に存在するタンパク質、糖タンパク質、ペプチド、アミノ酸、代謝生成物、薬物、毒素、核酸、ヌクレオチド、炭水化物、糖、脂質、脂肪酸などを説明する。望ましくは、生体分子は、共有結合を介して狭帯域吸収性ナノ粒子の官能基に結合している。例えば、ナノ粒子の官能基がカルボキシル基である場合、カルボキシル基をタンパク質分子のアミン基と架橋することによって、タンパク質生体分子をナノ粒子に直接結合することができる。いくつかの実施形態では、各狭帯域吸収性ポリマーナノ粒子に、1個の生体分子のみ結合することができる。いくつかの実施形態では、各狭帯域吸収ナノ粒子に、2個の生体分子を結合することができる。2個の生体分子は、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、各狭帯域吸収ナノ粒子に、3個以上の生体分子を結合することができる。3個の生体分子は、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、生体分子の共役によっては、狭帯域吸収性ナノ粒子の吸収特性および/または発光特性は実質的に変化しない。例えば、生体共役によっては、吸収スペクトルの広がり、蛍光量子収率の低下、光安定性の変化などが生じない。
【0235】
いくつかの態様では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、フローサイトメトリー、蛍光活性化選別、免疫蛍光、免疫組織化学、蛍光多重化、単一分子撮像、単一粒子追跡、タンパク質折り畳み、タンパク質回転力学、DNAおよび遺伝子分析、タンパク質分析、代謝生成物分析、脂質分析、FRETに基づいたセンサ、高スループットスクリーニング、細胞撮像、インビボ撮像、生体直交標識、クリック反応、免疫アッセイおよび酵素ベースのアッセイなどの蛍光ベースの生物学的アッセイ、蛍光顕微鏡法、ならびに生物学的アッセイおよび測定における様々な蛍光技術を含むがこれらに限定されることのない様々な用途のために、官能基および/または生体分子共役体によって修飾される。
【0236】
いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位は、発色団単位を含む。いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位は、ルミネッセンス光を放出する。特定の実施形態では、発光性モノマー単位は、ルミネッセンス光を放出する。いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位は、ベンゼン、ベンゼン誘導体、フルオレン、フルオレン誘導体、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチアジアゾール誘導体、チオフェン、チオフェン誘導体、BODIPY、BODIPY誘導体、ポルフィリン、ポルフィリン誘導体、ペリレン、ペリレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、発光性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、発光性モノマー単位は、BODIPYまたはBODIPY誘導体を含む。いくつかの実施形態では、発光性モノマー単位は、スクアラインまたはスクアライン誘導体を含む。
【0237】
本明細書にさらに記載のように、本開示は、狭帯域吸収特性(例えば、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅)を呈する幅広い種類のポリマードットを含む。本明細書にさらに記載のように、本開示の様々なポリマードットは、狭帯域吸収単位(例えば、狭帯域吸収性モノマー単位および/または狭帯域吸収性単位)を有するポリマーを含み得る。例えば、本開示は、BODIPY、BODIPY誘導体モノマー単位、またはこれらの任意の組み合わせなどの狭帯域吸収性モノマー単位を含むホモポリマーまたはヘテロポリマーを含み得る。例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマーは、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む狭帯域吸収性モノマー単位を含み得る。
【0238】
狭帯域吸収性ナノ粒子を作製する方法
様々な重合反応を、本明細書に記載のポリマーの合成に使用することができる。例えば、ホモポリマーおよび多成分コポリマーまたはヘテロポリマーを含む半導体ポリマーは、様々な異なる反応を使用することによって合成することができる。半導体ポリマーを合成するための反応の非限定的な例としては、Heck、McmurrayおよびKnoevenagel、Wittig、Horner、Suzuki−Miyaura、Sonogashira、Yamamoto、Stilleカップリング反応などが挙げられる。電解重合、酸化重合などの他の重合戦略を用いて、半導体ポリマーを作製することもできる。さらに、マイクロ波支援重合は、より時間がかからず、多くの場合、より高い分子量および収率をもたらすことができる。モノマー単位およびこれらのモノマー単位上の置換基(本明細書に記載の置換基など)のいずれかを、当技術分野で一般に周知の標準的な合成方法を使用して作製することもできる。
【0239】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子を、溶媒混合法を使用することによって調製することができる。溶媒混合法は、良溶媒(テトラヒドロフランなど)中に入ったポリマー(複数可)の溶液を混和性溶媒(水など)と素早く混合してポリマー(複数可)をナノ粒子形態に折り畳むことを伴い、良溶媒を除去した後に、ナノ粒子を得ることができる。いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ポリマードットを、界面活性剤の存在下で2つの非混和性液相(水および別の非混和性有機溶媒など)を含む混合物を剪断することに基づいたエマルション法またはミニエマルション法によって調製することもできる。
【0240】
いくつかの実施形態では、本開示は、ナノ粒子を作製する方法を含み得る。本方法は、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーを含み、これらのポリマーが、伸長したコイル形態にある溶媒溶液を提供することと、ポリマー(複数可)を含む溶媒溶液を混和性溶媒と混合して、縮合したポリマー(ナノ粒子)を形成することと、を含み得る。別の態様では、本開示は、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーを含み、これらのポリマーが、伸長したコイル形態にある溶媒溶液を提供することと、ポリマー(複数可)を含む溶媒溶液を非混和性溶媒と混合して、縮合したポリマー(ナノ粒子)を形成することと、を含む、ナノ粒子を作製する方法を含み得る。
【0241】
いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、例えば、同じポリマー鎖上の吸収性モノマー単位と1つ以上の一般的モノマー単位および/または発光性モノマー単位との間で鎖内エネルギー移動を有するポリマーナノ粒子として作製することができる。本開示は、2つ以上のポリマー鎖をまとめて物理的にブレンドおよび/または化学的に架橋することによってポリマードットを作製する方法をさらに含み得る。例えば、ポリマードットは、鎖間エネルギー移動を有し得て、ここで、ポリマーナノ粒子は、まとめて物理的にブレンドおよび/または化学的に架橋された2つ以上のポリマー鎖を含み得る。鎖間エネルギー移動の場合、鎖のうちの1つは、吸収性モノマー単位を含み得て、別の鎖は、発光性モノマー単位を含み得る。特定の実施形態では、本開示は、本明細書に記載のように、吸収性ポリマーおよび発光性ポリマーを物理的にブレンドおよび/または化学的に架橋することによってポリマードットを作製するための方法を提供する。ポリマードットのうちのいくつかは、鎖内エネルギー移動および鎖間エネルギー移動の両方を有するように作製され得る。いくつかの場合では、鎖内エネルギー移動と鎖間エネルギー移動とを組み合わせることによって、ポリマードットの量子収率を増加させることができる。特定の実施形態では、最終的なPドットは、狭帯域吸収を呈することができる。
【0242】
本開示は、特定の実施形態では、本明細書に記載のナノ粒子を作製する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、ナノ粒子を作製する方法であって、(i)ポリマーを含む溶液を提供することであって、ポリマーが、吸収性モノマー単位(吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む)と、発光性モノマー単位と、を含む、提供することと、(ii)ポリマーを崩壊させて、ナノ粒子を形成することと、を含む、方法を提供する。特定の実施形態では、ナノ粒子は、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、吸収性モノマー単位を含む骨格を有するか、吸収性モノマー単位を含む側鎖を有する(例えば、吸収性モノマー単位は、ポリマーに架橋された吸収性単位である)か、吸収性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。
【0243】
本開示は、いくつかの実施形態では、ナノ粒子を作製する方法であって、(i)第1のポリマー(第1のポリマーは、吸収性モノマー単位を含む)と、第2のポリマー(第2のポリマーは発光性モノマー単位を含む)と、を含む、溶液を提供することと、(ii)第1のポリマーおよび第2のポリマーを崩壊させて、ナノ粒子を形成することと、を含み、ナノ粒子が、吸光度最大値の10%(またはいくつかの実施形態では、15%)で150nm未満の吸光度幅を有する、方法を提供する。特定の実施形態では、吸収性モノマー単位は、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、第1のポリマーは、吸収性モノマー単位を含む骨格を有するか、吸収性モノマー単位を含む側鎖を有する(例えば、吸収性モノマー単位は、ポリマーに架橋された吸収性単位である)か、吸収性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。いくつかの実施形態では、第2のポリマーは、発光性モノマー単位を含む骨格を有するか、発光性モノマー単位を含む側鎖を有する(例えば、発光性モノマー単位は、ポリマーに架橋された発光性単位である)か、吸収性モノマー単位を含む末端を有するか、またはこれらの任意の組み合わせを有する。
【0244】
発光性モノマー単位と吸収性ポリマーとを含むポリマーは、「発光性・吸収性ポリマー」と称することができ、その詳細は、本明細書にさらに開示されている。発光性モノマー単位を含むポリマーは、「発光性ポリマー」と称することができ、その詳細は、本明細書にさらに開示されている。吸収性モノマー単位を含むポリマーは、「吸収性ポリマー」と称することができ、その詳細は、本明細書にさらに開示されている。
【0245】
ポリマーを崩壊させて、ナノ粒子を形成することとしては、沈殿物に基づく方法、エマルション(例えば、ミニエマルションまたはマイクロエマルション)の形成に基づく方法、および縮合に基づく方法が挙げられ得るが、これらに限定されることはない。好ましい実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、ナノ沈殿によって形成される。ナノ沈殿法は、良溶媒中に入ったポリマーの溶液を貧溶媒中に導入することを伴い、溶解性によってポリマーをナノ粒子形態に崩壊させる。特定の実施形態では、貧溶媒は、水溶液であり得る。崩壊したポリマー(複数可)は、安定したサブミクロンサイズの粒子に崩壊したポリマー(複数可)を指す。非限定的な例として、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、発光性・吸収性ポリマー、またはこれらの任意の組み合わせを含む溶液は、非プロトン性溶媒を含み得る。非プロトン性溶媒の一部またはすべてを、(例えば、注入によって)プロトン性溶媒を含む溶液に導入し、それによって、ポリマー(複数可)をナノ粒子に崩壊させることができる。特定の実施形態では、プロトン性溶媒は、水(すなわち、水溶液)である。
【0246】
特定の実施形態では、狭帯域吸収ナノ粒子を調製するための方法は、(i)吸収性ポリマーと、発光性ポリマーと、非プロトン性溶媒と、を含む混合物を調製するステップと、(ii)混合物のすべてまたは一部を、プロトン性溶媒を含む溶液中に導入し、それによって、吸収性ポリマーおよび発光性ポリマーをナノ粒子に崩壊させるステップと、(iii)ステップ(ii)で形成された混合物から非プロトン性溶媒を除去し、それによって、ナノ粒子の懸濁液を形成するステップと、を含む。特定の実施形態では、プロトン性溶媒は、水(すなわち、水溶液)である。
【0247】
別の実施形態では、狭帯域吸収ナノ粒子を調製するための方法は、(i)吸収性・発光性ポリマーと非プロトン性溶媒とを含む混合物を調製するステップと、(ii)混合物のすべてまたは一部を、プロトン性溶媒を含む溶液中に導入し、それによって、吸収性・発光性ポリマーをナノ粒子に崩壊させるステップと、(iii)ステップ(ii)で形成された混合物から非プロトン性溶媒を除去し、それによって、ナノ粒子の懸濁液を形成するステップと、を含む。特定の実施形態では、プロトン性溶媒は、水(すなわち、水溶液)である。
【0248】
特定の実施形態では、崩壊させるステップは、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーを含む溶液と水性液体とを組み合わせることを含む。
【0249】
特定の実施形態では、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーを含む溶液は、少ない重量パーセントの吸収性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、溶液は、15重量%以下の吸収性モノマー単位、14重量%以下の吸収性モノマー単位、13重量%以下の吸収性モノマー単位、12重量%以下の吸収性モノマー単位、11重量%以下の吸収性モノマー単位、10重量%以下の吸収性モノマー単位、9重量%以下の吸収性モノマー単位、8重量%以下の吸収性モノマー単位、7重量%以下の吸収性モノマー単位、6重量%以下の吸収性モノマー単位、5重量%以下の吸収性モノマー単位、4重量%以下の吸収性モノマー単位、3重量%以下の吸収性モノマー単位、2重量%以下の吸収性モノマー単位、または1重量%以下の吸収性モノマー単位を含む。
【0250】
いくつかの実施形態では、吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマーを含む溶液は、多くの重量パーセントの吸収性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、溶液は、1重量%以上の吸収性モノマー単位、2重量%以上の吸収性モノマー単位、3重量%以上の吸収性モノマー単位、4重量%以上の吸収性モノマー単位、5重量%以上の吸収性モノマー単位、6重量%以上の吸収性モノマー単位、7重量%以上の吸収性モノマー単位、8重量%以上の吸収性モノマー単位、9重量%以上の吸収性モノマー単位、10重量%以上の吸収性モノマー単位、11重量%以上の吸収性モノマー単位、12重量%以上の吸収性モノマー単位、13重量%以上の吸収性モノマー単位、14重量%以上の吸収性モノマー単位、15重量%以上の吸収性モノマー単位、20重量%以上の吸収性モノマー単位、25重量%以上の吸収性モノマー単位、30重量%以上の吸収性モノマー単位、35重量%以上の吸収性モノマー単位、または40重量%以上の吸収性モノマー単位を含む。
【0251】
本明細書に開示されているように、狭帯域吸収性ナノ粒子は、様々な有益な光学特性を有し得る。特定の実施形態では、ナノ粒子は、5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、45%超、または50%超の量子収率を有し得る。
【0252】
いくつかの実施形態では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、沈殿によって調製される。この技術は、希釈したポリマー溶液(例えば、有機溶媒中に溶解した吸収性ポリマー、発光性ポリマー、および/または吸収性・発光性ポリマー)を、水または他の生理学的に関連する水溶液などの過剰量の非溶媒(ただし、有機溶媒と混和性)に迅速に添加すること(例えば、超音波処理または激しい撹拌によって促進される)を伴う。例えば、いくつかの実施形態では、ポリマー(複数可)は、まず、THF(テトラヒドロフラン)などの溶解性が良好な有機溶媒(良溶媒)中に溶解され、その後、THF中に溶解したポリマー(複数可)は、疎水性ポリマー(複数可)用の貧溶媒であるが良溶媒(THF)と混和性である過剰量の水または水性緩衝液に添加される。得られた混合物を、ポリマードットの形成を補助するように超音波処理または激しく撹拌し、次いで、十分に分散したナノ粒子が残るように、有機溶媒を除去する。この手順を使用する際、ポリマー(複数可)は、有機溶媒中に溶解するほど十分に疎水性でなければならない。
【0253】
いくつかの態様では、ナノ粒子は、エマルション(例えば、ミニエマルションまたはマイクロエマルション)または沈殿または縮合に基づく様々な方法を含むがこれらに限定されることのない他の方法によって形成される。疎水性官能基を有する他のポリマーも用いることができ、ここで、疎水性官能基は、狭帯域吸収性ナノ粒子の崩壊および安定性に影響を及ぼさない。次いで、ナノ粒子の表面上の疎水性官能基は、生体共役のために親水性官能基に変換することができるか、または疎水性官能基を生体分子に直接連結することができる。この後者のアプローチは、アルキン、歪みアルキン、アジド、ジエン、アルケン、シクロオクチン、およびホスフィン基を含むがこれらに限定されることのない疎水性のクリック可能な官能基(すなわち、クリック化学の枠組み内の化学反応)を使用して、特に良好に機能することができる。
【0254】
狭帯域吸収性ナノ粒子を使用する方法
本開示は、少なくとも1つの実施形態では、生体的分子(「生体分子」)を分析する方法であって、この方法が、生体分子の存在または不在を光学的に検出することを含み、生体分子が、本明細書に記載のナノ粒子に結合されている、方法を提供する。いくつかの実施形態では、生体分子へのナノ粒子の結合としては、共有結合、イオン結合、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、検出は、検出器を使用することを含む。特定の実施形態では、検出は、多重検出を含む。多重検出の具体的な実施形態は、参照により本明細書に援用される国際出願PCT/US2012/071767で見ることができる。
【0255】
いくつかの実施形態では、検出器は、撮像デバイスを備える。特定の実施形態では、検出器は、カメラ、電子増倍管、電荷結合デバイス(CCD)画像センサ、光増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)、および相補型金属酸化物半導体(CMOS)画像センサからなる群から選択されるか、または光検出器、電気検出器、音響検出器、もしくは磁気検出器を備えるか、あるいは検出器は、蛍光顕微鏡撮像を組み込む。
【0256】
いくつかの実施形態では、本方法は、アッセイを実施することをさらに含む。特定の実施形態では、アッセイは、デジタルアッセイである。特定の実施形態では、アッセイとしては、蛍光活性化選別が挙げられる。特定の実施形態では、アッセイとしては、フローサイトメトリーが挙げられる。特定の実施形態では、アッセイとしては、RNA抽出(増幅ありまたはなし)、cDNA合成(逆転写)、遺伝子マイクロアレイ、DNA抽出、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(単一、ネスト、定量的リアルタイム、またはリンカー・アダプター)、等温核酸増幅、DNAメチル化分析、細胞培養、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)研究、電気泳動、サザンブロット分析、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、デジタル核酸アッセイ、デジタルタンパク質アッセイ、マイクロRNAおよびsiRNA含有量を決定するアッセイ、DNA/RNA含有量を決定するアッセイ、脂質含有量を決定するアッセイ、タンパク質含有量を決定するアッセイ、炭水化物含有量を決定するアッセイ、機能細胞アッセイ、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0257】
いくつかの実施形態では、この方法は、生体分子を増幅して、増幅された生成物を生成することを含む。特定の実施形態では、生体分子に結合した部分を増幅して、増幅された生成物を生成する。特定の実施形態では、増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、等温核酸増幅、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ループ媒介増幅(LAMP)、鎖置換増幅(SDA)、またはこれらの任意の組み合わせを実施することを含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、複数の生体分子が分析される。いくつかの実施形態では、複数の生体分子の一部が、本明細書に開示されているナノ粒子と結合している。生体分子は、本明細書に開示されているナノ粒子に結合されていてもよい(例えば、共有結合および/またはイオン結合されていてもよい)。いくつかの実施形態では、すべての生体分子が、本明細書に開示されているナノ粒子と結合している。
【0259】
本開示は、本明細書に記載の狭帯域吸収性ポリマードットを使用する方法をさらに提供する。例えば、本開示は、フローサイトメトリー、蛍光活性化選別、免疫蛍光、免疫組織化学、蛍光多重化、単一分子撮像、単一粒子追跡、タンパク質折り畳み、タンパク質回転力学、DNAおよび遺伝子分析、タンパク質分析、代謝生成物分析、脂質分析、FRETに基づいたセンサ、高スループットスクリーニング、細胞検出、細菌検出、ウイルス検出、バイオマーカー検出、細胞撮像、インビボ撮像、生体直交標識、クリック反応、免疫アッセイおよび酵素ベースのアッセイなどの蛍光ベースの生物学的アッセイ、ならびに生物学的アッセイおよび測定における様々な蛍光技術を含むがこれらに限定されることのない様々な用途のための、新規分類の発光プローブおよびそれらの生体共役体として狭帯域吸収性ポリマードットを使用する、発光に基づいた検出法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されているナノ粒子は、デジタルアッセイを伴う方法に使用することができる。特定の態様では、本明細書に開示されているナノ粒子は、様々な波長範囲にわたって多重化を伴う検出法に使用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されているナノ粒子は、ナノ粒子を様々な波長発光範囲に曝すことを伴う方法に使用することができる。
【0260】
いくつかの態様では、狭帯域吸収性ナノ粒子は、フローサイトメトリー、蛍光活性化選別、免疫蛍光、免疫組織化学、蛍光多重化、単一分子撮像、単一粒子追跡、タンパク質折り畳み、タンパク質回転力学、DNAおよび遺伝子分析、タンパク質分析、代謝生成物分析、脂質分析、FRETに基づいたセンサ、高スループットスクリーニング、細胞撮像、インビボ撮像、蛍光顕微鏡法、生体直交標識、クリック反応、免疫アッセイおよび酵素ベースのアッセイなどの蛍光ベースの生物学的アッセイ、ならびに生物学的アッセイおよび測定における様々な蛍光技術を含むがこれらに限定されることのない様々な用途のために、官能基および/または生体分子共役体によって修飾される。
【0261】
一態様では、本開示は、例えば、撮像システムを用いて、本明細書に記載のポリマードット集団を対象に投与することと、ポリマードット集団内の少なくとも1つのポリマードットを励起することと、を含む、ポリマードットを撮像するための方法を提供する。この方法は、ポリマードット集団内の少なくとも1つの励起されたポリマードットから信号を検出することをさらに含み得る。本明細書にさらに記載のように、ポリマードットを組成物に投与することができる。
【0262】
別の態様では、本開示は、ポリマードットを用いた多重励起および/または検出の方法を含む。この方法は、ナノ粒子を励起させること(すなわち、非限定的な例として、ナノ粒子内またはナノ粒子上の吸収性モノマー単位を放射線源に曝すことによってナノ粒子にエネルギーを移動させること)を含み得て、かつ検出器システムでポリマードットを検出することをさらに含み得て、ここで、ポリマードットは、吸収性モノマー単位と発光性モノマー単位とを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、レーザー光線などの放射線源によって励起される。特定の実施形態では、放射線源は、200nm未満、150nm未満、140nm未満、130nm未満、120nm未満、110nm未満、100nm未満、90nm未満、80nm未満、70nm未満、60nm未満、50nm未満、40nm未満、30nm未満、または20nm未満の発光波長範囲を有する。
【0263】
本明細書にさらに記載のように、本開示のポリマードットは、例えば、BODIPY、BODIPY誘導体、diBODIPY、diBODIPY誘導体、Atto染料、ローダミン、ローダミン誘導体、クマリン、クマリン誘導体、シアニン、シアニン誘導体、ピレン、ピレン誘導体、スクアライン、スクアライン誘導体、またはこれらの任意の組み合わせを含む吸収性モノマー単位などの吸収性モノマー単位を含むホモポリマーまたはヘテロポリマーを含み得る。本開示のいくつかの態様では、狭帯域吸収性ナノ粒子で細胞を光学的に標識および選別するためのシステムが提供される。特定の態様では、このシステムは、基質に任意選択的に結合した複数の生体分子(例えば、細胞)と、電磁放射線源(例えば、光源)と、この供給源に動作可能に連結された1つ以上のプロセッサと、選別デバイス(例えば、フローベースの分析もしくは選別デバイス、または撮像ベースの分析デバイス)と、を備える。複数の生体分子は各々、本明細書で論じられるように、少なくとも1つの狭帯域吸収性ナノ粒子(本明細書では、「光学マーカー」とも称される)への結合部を含む。特定の実施形態では、光学マーカーとしては、本明細書に開示されているナノ粒子が挙げられ、これは、光の波長によって励起されると、ルミネッセンス発光を誘発することができる。様々な態様で、選別デバイスは、基質から分離されるときに、光学マーカーの光学状態に基づいて、複数の生体分子を選別するように、例えば、サブセットの細胞をサブセットではない細胞から分離するように、構成されている。例えば、いくつかの態様では、細胞選別は、特定の励起波長における各細胞の光学マーカーの発光強度に基づいて実施される。
【0264】
いくつかの態様では、電磁放射線源としては、レーザー、ランプ(例えば、水銀ランプ、ハロゲンランプ、金属ハロゲン化物ランプ、または他の好適なランプ)、LED、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、光源によって放出されるピーク波長は、約350nm〜約450nm、約400nm〜約500nm、約450nm〜約550nm、約500nm〜約600nm、約550nm〜約650nm、約600nm〜約700nm、約650nm〜約750nm、約700nm〜約800nm、約750nm〜約850nm、約800nm〜約900nm、約850nm〜約950nm、または約900nm〜約1000nmである。いくつかの態様では、異なるピーク波長を有する2つ以上の光源が使用され得る。いくつかの態様では、光源によって放出される光は、光フィルタリング装置によってスペクトルフィルタリングされる。いくつかの態様では、光フィルタリング装置は、フィルタ、例えば、特定の範囲内の光波長のみが細胞に向かって通過することを可能にするバンドパスフィルタを備える。いくつかの態様では、光フィルタリング装置は、光を異なるスペクトル成分に分離して、特定の範囲内の光波長のみを生体分子に向けることが可能なマルチクロイックミラー(multichroic mirror)を備える。いくつかの態様では、光フィルタリング装置を通過する最長波長は、400nm未満、500nm未満、600nm未満、700nm未満、800nm未満、900nm未満、または1000nm未満である。いくつかの態様では、光フィルタリング装置を通過する最短波長は、300nm超、400nm超、500nm超、600nm超、700nm超、800nm超、または900nm超である。
【0265】
本開示のいくつかの態様では、このシステムは、顕微鏡(例えば、共焦点顕微鏡、スピニングディスク顕微鏡、マルチフォトン顕微鏡、平面照明顕微鏡、ベッセルビーム顕微鏡、差動干渉コントラスト顕微鏡、位相コントラスト顕微鏡、エピ蛍光顕微鏡、またはこれらの任意の組み合わせ)などの撮像デバイスも含む。任意選択的に、電磁放射線源は、撮像デバイスの構成要素であり、例えば、撮像のための照明をもたらす。特定の態様では、撮像デバイスは、例えば基質に結合している場合の複数の細胞の画像データを取得するために使用される。任意選択的に、画像データは、光学的に標識すべき生体分子のサブセットを選択するためのベースとして使用される。いくつかの態様では、このプロセスは、手動で行われ、例えば、ユーザは、画像データおよび入力命令を見て、サブセットを選択して光学的に標識する。他の態様では、このプロセスは、自動で行われ、例えば、1つ以上のプロセッサによって、コンピュータビジョンまたは画像解析アルゴリズムを使用するなどして画像データを解析し、ユーザ入力の必要なく標識すべきセルを選択する。代替的な態様では、選択および標識手順は、例えば、いくつかのユーザ入力といくつかの自動処理とを伴って、半自動化されている。
【0266】
いくつかの態様では、生体分子の光学符号化および選別のために構成されたシステムが提供される。特定の態様では、このシステムは、複数の生体分子と、電磁放射線源(例えば、光源)と、この供給源に動作可能に連結された1つ以上のプロセッサと、分析または選別デバイス(例えば、フローベースの分析もしくは選別デバイス、または撮像ベースの分析デバイス)と、を備える。複数の生体分子は各々、第1の光エネルギーの適用時に第1の光学状態から第2の光学状態に変換可能な第1の光学マーカーと、第2の光エネルギーの適用時に第3の光学状態から第4の光学状態に変換可能な第2の光学マーカーと、を含む。非限定的な例として、その狭い吸光度スペクトル内の第1の光エネルギーの適用後に第1の信号の発光をもたらす(すなわち、第1の光学状態から第2の光学状態に変換する)第1の狭帯域吸収性ナノ粒子、およびその狭い吸光度スペクトル内の第2の光エネルギーの適用後にその基底状態(すなわち、第3の光学状態)から第2の信号の発光への励起をもたらす(すなわち、第2の光エネルギーの適用時に第4の光学状態に変換する)第2の狭帯域吸収性ナノ粒子に生体分子を結合してもよい。様々な態様で、第2の光エネルギーは、第1の光エネルギーとは異なる(例えば、異なる波長を有する)。様々な態様で、第2の光エネルギーは、第1の光エネルギーと同じ波長を有するが、異なる光強度を有する。様々な態様で、第1の光学マーカーは、第2の光学マーカーとは異なる光学特性(例えば、異なる発光スペクトル、異なる吸収スペクトル)を有する。いくつかの態様では、1つ以上のプロセッサは、第1の光エネルギーを生体分子の第1のサブセットに選択的に適用し、かつ第2の光エネルギーを生体分子の第2のサブセットに選択的に適用するように構成されている。特定の態様では、第1および第2のサブセットは、例えば異なる光学吸収および発光を表す異なる組み合わせの光学状態を有する細胞を生成するために、互いに異なる。任意選択的に、分析または選別デバイスを使用して、異なる光学符号化に従って生体分子を分析または選別することができる。
【0267】
いくつかの態様では、生体分子の光学符号化および単一生体分子分注のために構成されたシステムが提供される。特定の態様では、このシステムは、基質に結合した複数の生体分子と、電磁放射線源(例えば、光源)と、光源に動作可能に連結された1つ以上のプロセッサと、(例えば、マイクロウェルまたは液滴などのホルダへの)単一生体分子分注システムと、を備える。複数の生体分子は各々、第1の光エネルギーの適用時に第1の光学状態から第2の光学状態に変換可能な第1の光学マーカーと、第2の光エネルギーの適用時に第3の光学状態から第4の光学状態に変換可能な第2の光学マーカーと、を含む。様々な態様で、第2の光エネルギーは、第1の光エネルギーとは異なる(例えば、異なる波長を有する)。様々な態様で、第2の光エネルギーは、第1の光エネルギーと同じ波長を有するが、異なる光強度を有する。異なる光強度は、光源の電力を調節すること、または所与の電力の光源を有する照明の持続時間を調節すること、またはこれら2つの組み合わせによって達成することができる。様々な態様で、第1の光学マーカーは、第2の光学マーカーとは異なる光学特性(例えば、異なる発光スペクトル、異なる吸収スペクトル)を有する。いくつかの態様では、1つ以上のプロセッサは、第1の光エネルギーをバイオマーカーの第1のサブセットに選択的に適用し、かつ第2の光エネルギーをバイオマーカーの第2のサブセットに選択的に適用するように構成されている。特定の態様では、第1および第2のサブセットは、例えば異なる光学符号化を表す異なる組み合わせの光学状態を有するバイオマーカーを生成するために、互いに異なる。単一バイオマーカー分注デバイスを使用して、個々のバイオマーカーを分析または分注することができ、また各バイオマーカーの同一性または特徴は、(例えば、蛍光撮像またはフローベースの光学インテロゲーションによって)異なる光学符号化に従って光学的に復号化される。単一バイオマーカー分析としては、撮像、PCR、等温核酸増幅、RNAシーケンス、遺伝子型決定、配列決定、遺伝子解析、ELISA、デジタル核酸アッセイ、デジタルタンパク質アッセイ、機能研究、オミクス分析(例えば、代謝学、ゲノム学、脂質学、プロテオミクス)、またはバイオマーカー培養が挙げられ得る。
【0268】
いくつかの態様では、本明細書に記載のシステムは、1つ以上のプロセッサを含むコンピュータと、その上に置かれた実行可能な命令を有するメモリデバイスと、を備える。いくつかの態様では、このコンピュータは、本明細書に記載の方法を実施するために使用される。様々な態様で、コンピュータは、先に説明および記載されたシステムまたは方法のうちのいずれか実施するために使用され得る。いくつかの態様では、コンピュータは、バスサブシステムを介していくつかの周辺サブシステムと通信するプロセッサを備える。これらの周辺サブシステムとしては、メモリサブシステムおよびファイルストレージサブシステムを含むストレージサブシステム、ユーザインターフェース入力デバイス、ユーザインターフェース出力デバイス、ならびにネットワークインターフェースサブシステムが挙げられ得る。
【0269】
いくつかの態様では、バスサブシステムは、コンピュータの様々な構成要素およびサブシステムが意図されるように互いに通信することを可能にするための機構をもたらす。バスサブシステムは、単一のバスまたは複数のバスを備え得る。
【0270】
いくつかの態様では、ネットワークインターフェースサブシステムは、他のコンピュータおよびネットワークへのインターフェースをもたらす。ネットワークインターフェースサブシステムは、コンピュータからデータを受信し、コンピュータから他のシステムにデータを送信するためのインターフェースとしての役割を果たすことができる。例えば、ネットワークインターフェースサブシステムは、コンピュータがインターネットに接続し、インターネットを使用した通信を促進することを可能にすることができる。
【0271】
いくつかの態様では、コンピュータは、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、トラックボール、タッチパッド、またはグラフィックスタブレットなど)、スキャナ、バーコードスキャナ、ディスプレイ組込型タッチスクリーン、音声入力デバイス(音声認識システムなど)、マイク、および他のタイプの入力デバイスなどのユーザインターフェース入力デバイスを備える。通常、「入力デバイス」という用語が使用される場合、コンピュータに情報を入力するためのあらゆる可能なタイプのデバイスおよび機構を含むことが意図される。
【0272】
いくつかの態様では、コンピュータは、ディスプレイサブシステム、プリンタ、ファックス機、または非視覚ディスプレイ(音声出力デバイスなど)などのユーザインターフェース出力デバイスを備える。ディスプレイサブシステムは、液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルデバイスまたは投影デバイスであり得る。通常、「出力デバイス」という用語が使用される場合、コンピュータから情報を出力するためのあらゆる可能なタイプのデバイスおよび機構を含むことが意図される。
【0273】
いくつかの態様では、コンピュータは、基本的なプログラミングおよびデータ構築物を記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を形成するストレージサブシステムを備える。いくつかの態様では、ストレージサブシステムは、プロセッサによって実行されると本明細書に記載の方法およびシステムの機能をもたらすソフトウェア(プログラム、コードモジュール、命令)を記憶する。これらのソフトウェアモジュールまたは命令は、1つ以上のプロセッサによって実行することができる。ストレージサブシステムは、本開示により使用されるデータを記憶するためのリポジトリも形成することができる。ストレージサブシステムは、メモリサブシステムおよびファイル/ディスクストレージサブシステムを備え得る。
【0274】
いくつかの態様では、コンピュータは、プログラム実行中に命令およびデータを記憶するためのメインランダムアクセスメモリ(RAM)と、固定命令が記憶される読み取り専用メモリ(ROM)と、を含む多くのメモリを備え得るメモリサブシステムを備える。ファイルストレージサブシステムは、プログラムおよびデータファイル用の非一時的な永続的(不揮発性)記憶装置を形成し、ハードディスクドライブ、関連するリムーバブルメディアと一緒になったフロッピーディスクドライブ(登録商標)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)ドライブ、光学ドライブ、フラッシュドライブ、リムーバブルメディアカートリッジ、および他の同様のストレージ媒体を備え得る。
【0275】
コンピュータは、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、メインフレーム、キオスク、サーバ、または任意の他のデータ処理システムを含む、様々なタイプのものであり得る。コンピュータおよびネットワークの性質は常に変化するので、本明細書に含まれるコンピュータの説明は、コンピュータの態様を例示する目的の特定の例としてしか意図されない。本明細書に記載のシステムよりも多いまたは少ない構成要素を有する多くの他の構成が可能である。
【0276】
本開示の装置、デバイス、システム、およびそれらの構成要素のうちのいずれかの特定の寸法は、当業者には本明細書の開示を考慮して明らかとなるように、意図される用途に応じて容易に変えることができる。さらに、本明細書に記載の実施例および態様は、単に例示目的であり、それに照らして、様々な改変または変更が、当業者に示唆され得て、本願の趣旨および範囲ならびに添付の特許請求の範囲に含まれると理解されたい。本明細書に記載の態様の多くの異なる組み合わせが可能であり、そのような組み合わせは、本開示の一部であると考えられる。
【0277】
特定の実施形態では、本明細書で提供される方法を、生物学的ナノ粒子(すなわち、生体分子に結合したナノ粒子)の選別または収集後にアッセイプロトコルにさらに連結することができる。本明細書で提供される方法に連結することができるアッセイの非限定的な例としては、RNA抽出(増幅ありまたはなし)、cDNA合成(逆転写)、遺伝子マイクロアレイ、DNA抽出、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(単一、ネスト、定量的リアルタイム、またはリンカー・アダプター)、等温核酸増幅、またはDNA−メチル化分析などの核酸に基づく方法、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、レーザー捕捉マイクロ解剖、フローサイトメトリー、蛍光活性化選別(例えば、蛍光活性化細胞選別、FACS)、細胞培養、または比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)研究などのサイトメトリー法、電気泳動、サザンブロット分析、または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)などの化学アッセイ法、デジタル核酸アッセイ、デジタルタンパク質アッセイ、マイクロRNAおよびsiRNA含有量を決定する、DNA/RNA含有量を決定するアッセイ、脂質含有量を決定するアッセイ、炭水化物含有量を決定するアッセイ、代謝生成物含有量を決定するアッセイ、ならびに機能細胞アッセイ(例えば、アポトーシスアッセイ、細胞移動アッセイ、細胞増殖アッセイ、細胞分化アッセイなど)などが挙げられる。
【0278】
本開示のいくつかの態様では、このデバイスは、顕微鏡(例えば、共焦点顕微鏡、スピニングディスク顕微鏡、マルチフォトン顕微鏡、平面照明顕微鏡、ベッセルビーム顕微鏡、差動干渉コントラスト顕微鏡、位相コントラスト顕微鏡、エピ蛍光顕微鏡、透過型電子顕微鏡、またはこれらの任意の組み合わせ)などの撮像デバイスも含む。任意選択的に、インテロゲーティング(interrogating)源は、撮像デバイスの構成要素であり、例えば、撮像のための照明をもたらす。特定の態様では、撮像デバイスは、例えばコーティングによって捕捉されている場合の生物学的ナノ粒子の画像データを取得するために使用される。任意選択的に、画像データは、生物学的ナノ粒子の同一性を割り当てるためのベースとして使用される。いくつかの態様では、このプロセスは、手動で行われ、例えば、ユーザは、画像データおよび入力命令を見て、生体分子に結合した、例えば検出可能な薬剤(すなわち、本明細書に開示されている狭帯域吸収性ナノ粒子)に基づいて、識別子を割り当てる。他の態様では、このプロセスは、自動で行われ、例えば、このデバイスは、コンピュータビジョンまたは画像解析アルゴリズムを使用するなどして画像データを解析し、かつユーザ入力の必要なく生物学的ナノ粒子に値を割り当てるための1つ以上のプロセッサを備える。代替的な態様では、この割り当ては、例えば、いくつかのユーザ入力といくつかの自動処理とを伴って、半自動化されている。
【0279】
いくつかの実施形態では、複数の生物学的ナノ粒子のうちの少なくともいくつかをコーティングで捕捉して撮像する。特定の実施形態では、撮像としては、蛍光顕微鏡法が挙げられる。特定の実施形態では、蛍光顕微鏡法は、超解像撮像である。特定の実施形態では、撮像としては、原子力顕微鏡法が挙げられる。いくつかの実施形態では、撮像としては、透過型電子顕微鏡法が挙げられる。特定の実施形態では、撮像としては、画像キャプチャ(photographic capture)が挙げられる。いくつかの実施形態では、撮像としては、リアルタイム監視および/または動画キャプチャが挙げられる。
【0280】
さらなる別の実施形態では、本明細書で提供される方法を、例えばフローサイトメトリーにさらに連結して、流体試料中に存在する生物学的ナノ粒子をさらに分画または単離することができる。一実施形態では、本明細書で提供される方法に使用されるデバイスのチャネルは、フローサイトメータと流体連通していてもよい。特定の実施形態では、デバイスおよびフローサイトメトリーを連結することによって、選択された生物学的ナノ粒子をさらに検査または連続的に選別して、目的の生物学的ナノ粒子および/または生体分子の集団をさらに濃縮することが可能になる。本明細書で提供される方法の特定の実施形態では、この構成によって、生物学的ナノ粒子および/または生体分子を上流で大まかに粗選別することが可能になり、所望のサイズ値を含む生物学的ナノ粒子および/もしくは生体分子、または特定の検出可能な薬剤に結合した生物学的ナノ粒子のみが、時間、コスト、および/または労力を低減するために、フローサイトメトリーなどの下流プロセスに送られる。
【0281】
本明細書で使用される場合、Aおよび/またはBは、AまたはBのうちの1つ以上、ならびにAとBなどのそれらの組み合わせを包含する。
【0282】
本明細書の任意の態様(複数可)に関連して論じた特徴はすべて、本明細書の他の態様(複数可)での使用に容易に適合可能である。異なる態様では類似した特徴に対して異なる用語または参照番号を使用するが、明示的に記載されているものと異なることを必ずしも暗示しているわけではない。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ説明されることが意図されており、本明細書に開示されている態様に限定されることはない。
【0283】
明記しない限り、本明細書に記載の方法およびプロセスは、任意の順序で実施することができる。例えば、ステップ(a)、(b)、および(c)を記述する方法は、最初にステップ(a)、続いてステップ(b)、次いでステップ(c)で実施され得る。あるいは、この方法は、例えば、最初にステップ(b)、続いてステップ(c)、次いでステップ(a)などの異なる順序で実施され得る。さらに、これらのステップは、特に明記しない限り、同時または別々に実施され得る。
【0284】
本明細書に示される詳細は、例示的なものであり、単に本開示の好ましい態様を例示的に論じることを目的としており、本開示の様々な態様の原理および概念的態様の最も有用かつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示される。この点から、本開示の基本的な理解、図面を用いた説明、および/または本開示のいくつかの形態が実際にどのように具現化され得るかを当業者に明らかにする実施例に必要とされるよりも詳細な本開示の構造的詳細を示すことはしない。
【0285】
本開示の好ましい態様が本明細書に示されて説明されているが、本開示は、特定の態様が変形可能であり、かつなおも添付の特許請求の範囲内にあるので、記載の本開示の特定の態様に限定されないと理解されたい。また、用いられる専門用語は、本開示の特定の態様を説明することを目的としており、限定することを意図していないことも理解されたい。そうではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確立される。
【0286】
値の範囲が記載されている場合、文脈から明らかにそうでないと判断されない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までのあらゆる介在値、ならびにその記載の範囲内の他の記載値または介在値が、本明細書に記載の開示に包含されると理解される。これらのより小さな範囲の上限および下限は、記載の範囲内で限界値が具体的に除外されることを前提として、このより小さな範囲内に独立的に含まれていても、また本開示に包含されていてもよい。記載の範囲が限界値の一方または両方を含む場合、これらの含まれる限界値の一方または両方を除外する範囲もまた、本明細書に記載の開示に含まれる。
【0287】
本明細書の態様(複数可)に関連して論じた特徴はすべて、本明細書の他の態様(複数可)での使用に容易に適合可能である。異なる態様では類似した特徴に対して異なる用語または参照番号を使用するが、明示的に記載されているものと異なることを必ずしも暗示しているわけではない。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ説明されることが意図されており、本明細書に開示されている態様に限定されることはない。
【実施例】
【0288】
本開示の装置、デバイス、システム、およびそれらの構成要素のうちのいずれかの特定の寸法は、当業者には本明細書の開示を考慮して明らかとなるように、意図される用途に応じて容易に変えることができる。さらに、本明細書に記載の実施例および態様は、単に例示目的であり、それに照らして、様々な修正または変更が、当業者に示唆され得て、本願の趣旨および範囲ならびに添付の特許請求の範囲に含まれると理解されたい。本明細書に記載の態様の多くの異なる組み合わせが可能であり、そのような組み合わせは、本開示の一部であると考えられる。さらに、本明細書の任意の一態様に関連して論じた特徴はすべて、本明細書の他の態様での使用に容易に適合可能である。異なる態様では類似した特徴に対して異なる用語または参照番号を使用するが、明示的に記載されているものと異なることを必ずしも暗示しているわけではない。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ説明されることが意図されており、本明細書に開示されている態様に限定されることはない。
【0289】
実施例1.狭帯域吸収性ポリマーP2の合成(
図10)
この実施例では、モノマーの合成(すなわち、ベンゾオキサジアゾリルベースのモノマー1(
図10A)およびBODIPYベースのモノマー2(
図10B))、ならびに狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP2の合成(
図10C)を説明する。
【0290】
ベンゾオキサゾリルモノマー1(モノマー1a)の合成(
図10A)
3−メトキシチオフェン(32.7mmol、3.4g)、オクタノール(25mL)、p−トルエンスルホン酸一水和物(1.0g)、およびトルエン(75mL)の混合物を還流させ、一晩にわたって撹拌した。溶液を冷却し、水で3回洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−(オクチルオキシ)チオフェンを得た(5.7g、収率:81.7%)。
【0291】
3−(オクチルオキシ)チオフェン(10.0mmol、2.0g)を、脱気した無水THF(30mL)中に溶解させた。溶液を−78℃に冷却し、次いで4.5mLのn−BuLi(2.5mol L
−1)を溶液に滴加し、これを1時間にわたって撹拌した。塩化トリブチルスズ(13.5mmol、3.4mL)を溶液に注入し、これを一晩にわたって撹拌した。THF溶液に200mLのヘキサンを添加し、有機溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮すると、トリブチル(4−(オクチルオキシ)チオフェン−2−イル)スタンナンが得られ、これをさらなる精製なしで直接使用した。
【0292】
得られたトリブチル(4−(オクチルオキシ)チオフェン−2−イル)スタンナン、4,7−ジブロモベンゾオキサジアゾール(4.0mmol、1.1g)、およびPd(PPh
3)
4(0.1g)をトルエン(50mL)中に溶解させ、100℃で24時間にわたって撹拌した。溶液を冷却し、次いで30mLの飽和KF水溶液を添加し、混合物を3時間にわたって激しく撹拌して、残留スタンナン誘導体を除去した。溶液を水で3回洗浄し、次いで、有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって濃縮精製すると、4,7−ビス(4−(オクチルオキシ)チオフェン−2−イル)ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾールが、黄色の固体として得られた(1.0g、収率:46.1%)。
【0293】
4,7−ビス(4−(オクチルオキシ)チオフェン−2−イル)ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール(1.0mmol、0.54g)およびN−ブロモスクシンイミド(2.2mmol、0.39g)を、脱気した無水ジクロロメタン(30mL)中に溶解させ、暗所にて室温で12時間にわたって撹拌した。得られた溶液を、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して精製し、ジクロロメタンおよびエタノール中で再結晶化させ、次いで濾過すると、ベンゾオキサゾリルモノマー1(モノマー1a)が、暗赤色の固体として得られた(0.42g、収率:60.7%)。
【0294】
BODIPYモノマー2(モノマー2a)およびモノマー2bの合成(
図10B)
4−(ジフェニルアミノ)ベンズアルデヒド(10.0mmol、2.73g)およびKI(22.0mmol、3.65g)を、N
2下で酢酸(24mL)とH
2O(2.4mL)との混合物中に溶解させた。混合物を加熱および撹拌すると、黄色の透明な溶液が得られ、次いでKIO
3(22.0mmol、4.71g)を4回にわたって添加した。反応混合物を加熱して還流させ、1時間にわたって撹拌した。混合物を室温に冷却し、混合物に蒸留水を添加し、暗黄色の固体を沈殿させた。混合物を濾過し、収集した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、4−(ビス(4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアルデヒドが、橙色の固体として得られた(4.62g、収率:88.9%)。
【0295】
4−(ビス(4−ヨードフェニル)アミノ)ベンズアルデヒド(8.6mmol、4.47g)、3,6−ジ−tert−ブチル−9H−カルバゾール(19.0mmol、5.31g)、CuI(3.4mmol、0.64g)、1,10−フェナントロリン(7.5mmol、1.34g)、およびK
2CO
3(23.2mmol、3.2g)をDMF(50mL)中で混合し、この混合物を窒素下で24時間にわたって160℃に加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を水(100mL)に注いだ。沈殿物を濾過して乾燥させ、次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、4−(ビス(4−(3,6−ジ−tert−ブチル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)アミノ)ベンズアルデヒドが、白色の固体として得られた(6.4g、収率:90.1%)。
【0296】
4−(ビス(4−(3,6−ジ−tert−ブチル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)アミノ)ベンズアルデヒド(4.8mmol、4.0g)、2,4−ジメチルピロール(13.4mmol、1.27g)、およびトリフルオロアセテート(0.3mL)を、脱気したジクロロメタン(500mL)中に溶解させ、反応を3時間にわたって撹拌した。2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)(4.8mmol、1.1g)を4回にわたって添加し、次いで溶液を1時間にわたって撹拌した。溶液を4℃に冷却し、トリメチルアミン(Me
3N)(10mL)を注入し、次いでBF
3H
2O(14mL)を滴加した。一晩にわたって撹拌した後に、得られた溶液を飽和K
2CO
3水溶液で3回洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、BODIPYモノマー2(モノマー2a)が、赤色の固体として得られた(1.95g、収率:38.8%)。
【0297】
BODIPYモノマー2(1.1mmol、1.2g)、N−ヨードスクシンイミド(2.4mmol、0.59g)、および脱気したジクロロメタン(50mL)を合し、暗所にて室温で12時間にわたって撹拌した。得られた溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、モノマー2bが、赤色の生成物として得られた(0.96g、収率:67.2%)。
【0298】
ポリマーP2の合成(
図10C)
モノマー1a(0.01mmol、7.0mg)、モノマー2b(0.087mmol、112.9mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(モノマー3、0.1mmol、55.8mg)、モノマー4(0.003mmol、2.9mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP2を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP2が、収率75%で得られた。
【0299】
ポリマーP2は、BODIPYベースの吸収性モノマー単位(モノマー2b)を含む骨格を有する狭帯域吸収性ポリマーである。また、ポリマー骨格は、BODIPYベースの発光性モノマー単位(モノマー4)と、エネルギー移動モノマー単位(モノマー1a)と、BODIPYベースの吸収性モノマー単位(モノマー2b)と相互作用して一緒に狭帯域吸収性ポリマーを作製する一般的モノマー単位(モノマー3)と、を含む。
【0300】
実施例2.狭帯域吸収性ポリマーP7の合成(
図11)
この実施例では、吸収性単位と架橋したモノマー(すなわち、吸収性単位としてのBODIPYモノマーを含むフルオレンベースのモノマー6(
図11B))を含む、モノマー(すなわち、BODIPYベースのモノマー5(
図11A))の合成、および狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP7の合成(
図11C)を説明する。
【0301】
BODIPYモノマー5(モノマー5a)およびモノマー5bの合成(
図11A)
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(50mmol、11.7g)、1−ブロモドデカン(100mmol、24.9g)、およびK
2CO
3(200mmol、27.0g)を、脱気したアセトニトリル(250mL)中に溶解させ、90℃で24時間にわたって撹拌した。反応を冷却し、混合物を濾過した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって濃縮精製すると、3,5−ジ−tert−ブチル−4−(ドデシルオキシ)ベンズアルデヒドが、白色の固体生成物として得られた(12.3g、収率:61.1%)。
【0302】
3,5−ジ−tert−ブチル−4−(ドデシルオキシ)ベンズアルデヒド(7.3mmol、2.52g)、2,4−ジメチルピロール(17.4mmol、1.66g)、およびトリフルオロアセテート(0.3mL)を、脱気したジクロロメタン(500mL)中で合し、混合物を3時間にわたって撹拌した。2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)(7.3mmol、1.67g)を4回にわたって添加し、混合物を1時間にわたって撹拌した。混合物を4℃に冷却した後に、トリメチルアミン(Me
3N)(15mL)を注入し、次いでBF
3H
2O(20mL)を滴加した。混合物を一晩にわたって撹拌し、得られた溶液を飽和K
2CO
3水溶液で3回洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、BODIPYモノマー5(モノマー5a)が、赤色の固体として得られた(1.91g、収率:42.0%)。
【0303】
モノマー5a(1.0mmol、0.62g)およびN−ヨードスクシンイミド(2.4mmol、0.54g)を、脱気したジクロロメタン(30mL)に添加し、混合物を暗所にて室温で12時間にわたって撹拌した。得られた混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、モノマー5bが、紅色の生成物として得られた(0.69g、収率:78.8%)。
【0304】
フルオレンモノマー6(モノマー6a)およびモノマー6bの合成(
図11B)
2,7−ジブロモ−9,9−ビス(8−ブロモオクチル)−9H−フルオロレン(2.0mmol、1.4g)、(T−4)−[4−[(4−エチル−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル−κN)(4−エチル−3,5−ジメチル−2H−ピロール−2−イリデン−κN)メチル]フェノラート]ジフルオロボロン、(5.0mmol、1.98g)、K
2CO
3(20.0mmol、2.7g)、およびKI(2.0mmol、0.33g)を、脱気したアセトン(100mL)に添加し、90℃で12時間にわたって撹拌した。冷却後に、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、フルオレンモノマー6(モノマー6a)が、赤色の固体として得られた(0.79g、収率:38.7%)。
【0305】
トルエン(20mL)中に入ったモノマー6a(0.5mmol、0.51g)、4−メトキシベンズアルデヒド(2.0mmol、0.27g)、酢酸(2mL)、およびピペリジン(2mL)の混合物を加熱して、N
2下で6時間にわたって還流させた。冷却後に、混合物を水で3回洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、モノマー6bが、赤色の固体生成物として得られた(0.12g、収率:21.1%)。
【0306】
ポリマーP7の合成(
図11C)
モノマー1a(0.01mmol、7.0mg)、モノマー5b(0.083mmol、72.4mg)、モノマー3(0.1mmol、55.8mg)、モノマー4(0.003mmol、2.9mg)、モノマー6b(0.004mmol、4.5mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を合し、窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP7を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を添加することによって、ポリマーを末端キャップした。反応混合物を冷却し、次いでメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP2が、収率67%で得られた。
【0307】
ポリマーP7は、BODIPYベースの吸収性モノマー単位(モノマー5b)と、ポリマー骨格に架橋した吸収性単位を含むモノマー単位(モノマー6b)と、発光性モノマー単位(モノマー4)と、エネルギー移動モノマー単位(モノマー1a)と、BODIPYベースの吸収性モノマー単位(モノマー5b)と相互作用して一緒に狭帯域吸収性ポリマーを作製する一般的モノマー単位(モノマー3)と、を含む骨格を有する狭帯域吸収性ポリマーである。
【0308】
実施例3.ポリマーナノ粒子を調製するための一般的手順
この実施例では、本明細書に記載の狭帯域吸収性ナノ粒子を生成するために使用され得る一般的なナノ沈殿法を説明する。
【0309】
一般に、狭帯域吸収性ポリマーを最初にTHF中に溶解させて、1.0gL
−1のストック溶液を作製した。ストックポリマー溶液を目的のコポリマー(例えば、PS−PEG−COOH)で希釈して、総ポリマー濃度0.1gL
−1を有する10mLのTHF溶液を生成した。一般に、コポリマー溶液は、0.08gL
−1の狭帯域吸収性ポリマーおよび0.02gL
−1のPS−PEG−COOHコポリマーを含んでいた。コポリマー溶液混合物のアリコート5mLを、超音波処理下で10mLのMilli−Q水に迅速に注入した。THFを、窒素ガスを70℃で約30分間にわたって溶液に吹き込むことによって除去した。得られたポリマーナノ粒子を水溶液中に入れ、これを1〜2分間にわたって超音波処理し、0.2μmのセルロース膜フィルタを通して濾過し、いずれの凝集体も除去し、約0.05mg mL
−1のPドット溶液を得た。
【0310】
実施例4.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP1に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0311】
ポリマーP1をTHF中に溶解させた。溶解したポリマーは、36.9KDaの数平均分子量(M
n)および2.3の多分散性指標(PDI)を有していた。
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0312】
ポリマーP1
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表2は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP1の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、23.8nmの平均流体力学的直径を有していた。
表2:P1の光物理特性
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図14)。溶液中にある間、ポリマーP1は、558nmの吸光度波長最大値(λ
吸光度)を有しており(
図14A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=551nmを有していた(
図14C)。P1のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で108nmであった。
図14Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP1は、693nmのフォトルミネッセンス波長最大値(λ
PL)を有しており(
図14B)、その一方で、ポリマードットは、λ
PL=717nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図14D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての57.5%からPドット状態では15.8%に減少した。
【0314】
実施例5.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP2に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0315】
ポリマーP2をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=21.6KDaおよびPDI=1.9を有していた。
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0316】
ポリマーP2
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表3は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP2の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、33.8nmの平均流体力学的直径を有していた。
表3:P2の光物理特性
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図15)。溶液中にある間、ポリマーP2は、λ
吸光度=559nmを有しており(
図15A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=558nmを有していた(
図15C)。P2のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で120nmであった。
図15Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP2は、λ
PL=695nmを有しており(
図15B)、その一方で、ポリマードットは、λ
PL=715nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図15D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての47.5%からPドット状態では13.7%に減少した。
【0318】
実施例6.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP3に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0319】
ポリマーP3をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=17.6KDaおよびPDI=2.1を有していた。
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0320】
ポリマーP3
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表4は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるポリマーP3の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、27.9nmの平均流体力学的直径を有していた。
表4:P3の光物理特性
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図16)。溶液中にある間、ポリマーP3は、λ
吸光度=572nmを有しており(
図16A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=569nmを有していた(
図16C)。P3のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で105nmであった。
図16Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP3は、λ
PL=696nmを有しており(
図16B)、その一方で、ポリマードットは、λ
PL=712nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図16D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての58.0%からPドット状態では20.2%に減少した。
【0322】
実施例7.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP4に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0323】
ポリマーP4をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=29.3KDaおよびPDI=2.5を有していた。
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
ポリマーP4
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表5は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP4の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、18.9nmの平均流体力学的直径を有していた。
表5:P4の光物理特性
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図17)。溶液中にある間、ポリマーP4は、λ
吸光度=561nmを有しており(
図17A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=554nmを有していた(
図17C)。P4のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で108nmであった。
図17Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP4は、λ
PL=695nmを有しており(
図17B)、その一方で、ポリマードットは、λ
PL=714nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図17D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての58.3%からPドット状態では10.0%に減少した。
【0326】
実施例8.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP5に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0327】
ポリマーP5をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=23.8KDaおよびPDI=3.1を有していた。
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
ポリマーP5
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表6は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP5の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、20.8nmの平均流体力学的直径を有していた。
表6:P5の光物理特性
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図18)。溶液中にある間、ポリマーP5は、λ
吸光度=561nmを有しており(
図18A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=553nmを有していた(
図18C)。P5のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で110nmであった。
図18Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP5は、λ
PL=694nmを有しており(
図18B)、その一方で、ポリマードットは、λ
PL=714nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図18D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての59.6%からPドット状態では12.6%に減少した。
【0330】
実施例9.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP6に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0331】
ポリマーP6をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=14.3KDaおよびPDI=1.7を有していた。
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
ポリマーP6
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表7は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP6の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、22.6nmの平均流体力学的直径を有していた。
表7:P6の光物理特性
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図19)。溶液中で、ポリマーP6は、λ
吸光度=550nmを有しており(
図19A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=545nmを有していた(
図19C)。P6のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で95nmであった。
図19Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP6は、590nmおよび694nmのλ
PL値を有しており(
図19B)、その一方で、ポリマードットは、単一λ
PL=714nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図19D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての47.3%からPドット状態では12.7%に減少した。
【0334】
実施例10.ポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP7に対応するポリマーおよびポリマーナノ粒子の光物理特性を説明する。
【0335】
ポリマーP7をTHF中に溶解させた。溶解ポリマーは、M
n=22.1KDaおよびPDI=1.6を有していた。
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0336】
ポリマーP7
ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。表8は、THF溶液中に溶解させた、崩壊したナノ粒子状態にあるP7の光物理特性を示す。得られたポリマードットは、27.6nmの平均流体力学的直径を有していた。
表8:P7の光物理特性
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
ポリマーの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図20)。溶液中にある間、ポリマーP7は、λ
吸光度=558nmを有しており(
図20A)、その一方で、ポリマードットは、λ
吸光度=551nmを有していた(
図20C)。P7のポリマードットは、狭帯域吸収性であり、吸光度幅は、最大値の15%で121nmであった。
図20Cの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。THF溶液中で、ポリマーP7は、598nmおよび694nmのλ
PL値を有しており(
図20B)、その一方で、ポリマードットは、単一λ
PL=714nmの赤色にシフトした発光を有していた(
図20D)。量子収率は、THF溶液中の主発光ピークについての47.1%からPドット状態では15.9%%に減少した。
【0338】
実施例11.ブレンドされたナノ粒子の光物理特性
この実施例では、ポリマーP8およびポリマーP9のブレンドを含む発光型ポリマーをナノ粒子に崩壊させることの光物理的結果を説明する。
【0339】
P8とP9との重量比が4:1であるポリマーP8とポリマーP9との混合物をTHF中に溶解させた。ポリマー溶液を水溶液に注入して、ナノ沈殿によってナノ粒子を形成した。得られたポリマードットは、29.2nmの平均流体力学的直径および40.1%の量子収率を有していた。ポリマードットは、80重量%のP8と20重量%のP9とのブレンドを含んでいた。
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
ポリマーP9(「PFDHTBT−BDP720」)
ブレンドされたポリマードットの吸光度および発光スペクトルを測定した(
図21)。ポリマードットは、λ
吸光度=528nmを有していた(
図21A)。80重量%のP8および20重量%のP9のブレンドされたポリマードットは、狭帯域性であり、吸光度幅は、最大値の15%で85nmであった。
図21Aの水平線は、吸光度最大値の15%の値を表す。ポリマードットは、単一λ
PL=721nmの発光を有していた(
図21B)。
【0341】
ブレンドされたナノ粒子は、各ポリマータイプのブレンドされていないナノ粒子と比較した場合に、有益な向上した光学特性をもたらすことができる(
図22)。ポリマーP8(「PFGBDP」であり、PFOモノマー単位、および側鎖として結合したBODIPY単位を有するPFOモノマー単位を含む)とPS−PEG−COOHとを使用して、またはポリマーP9(「PFDHTBT−BDP720」であり、ポリ[((9,9−ジオクチル)−フルオレン)−アルト−(4,7−ジ−2−ヘキシル−チエニル−2,1,3−ベンゾチアジアゾール)](「PFDHTBT」)およびBODIPY単位「BDP720」を含む)とPS−PEG−COOHとを使用して、またはP8と、P9と、PS−PEG−COOHとのブレンドを使用して、ナノ沈殿によってポリマーナノ粒子を形成した。P8ナノ粒子、P9ナノ粒子、および80重量%のP8(「PFGBDP」)と20重量%のP9(「PFDHTBT−BDP720」)とを含むブレンドされたナノ粒子の図解を
図22に図示する。また、P8、P9、およびポリ(9.9−ジオクチル−2,7−フルオレン(PFO))を使用して、ブレンドされたナノ粒子を形成した。崩壊したナノ粒子の光物理特性を測定した(表9)。
表9:P8、P9、およびブレンドされたナノ粒子の光物理特性
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
近赤外領域において信号を放出する長波長励起性ナノ粒子が形成され、その一方で、例えば、固体状ナノ粒子状態における蛍光自己消光を理由に、低量子収率を観察することができる(先のP8のナノ粒子を参照)。
【0343】
ナノ粒子の輝度は、量子収率(Ф
PL)と吸収断面積との積に比例する。したがって、より低い吸収断面積を犠牲にして達成される比較的高い量子収率を有するナノ粒子は、吸収能力が低下していることを理由に、実質的に有益な輝度をもたらさない場合がある。これまでに開発されたナノ粒子では、量子収率と吸収断面積との間の相反関係によって、輝度の改善が制限される。
図22および表9に示されるように、P8ナノ粒子は、高い断面吸光度(532nmで0.272)を有していたが、低い量子収率(0.3%)を有していたので、弱い緑色の発光をもたらした。対照的に、P9ナノ粒子は、中程度に高い量子収率(17.7%)を有していたが、比較的低い断面吸光度(532nmで0.102)を有していたので、中程度の近赤外発光をもたらした。80重量%のP8および20重量%のP9を含むブレンドされたナノ粒子は、高い量子収率(40.2%)および高い断面吸光度(0.225)を有していたので、組み合わさって、非常に高輝度の近赤外発光をもたらした。
【0344】
緑色のホウ素−ジピロメタン(GBDP)吸収性単位を側鎖としてPFOに結合し、ポリマーP8を形成する。PFGBDPは、532nmで強い吸光度を有する(
図23A)。ホウ素−ジピロメタン単位は、エネルギー供与体として作用することができるが、P8は、希釈したTHF溶液中で85%の量子収率を有し、その低いナノ粒子状態(0.3%の量子収率)は、部分的に、H凝集ダイマーまたは他の類似した凝集体の形成によるものである。GBDP凝集体は、平行した平面間スタッキングによってナノ粒子中に形成されて、蛍光の消光をもたらし得る。さらに、P8の発光および近赤外染料吸収のスペクトル間の重なりは不十分であり、非効率的なFRETを引き起こした。ポリマーのブレンドを提供することによって、GBDPからPFDHTBTを通じてBDP720発光性モノマー単位へと、効率的なエネルギー移動カスケードが存在する(
図23C)。PFGBDPPFDHTBTとPFDHTBT/BDP720との間にも良好なスペクトルの重なりがある(
図23B)。
【0345】
図23Cに示されるように、PFDHTBTが存在しない場合、励起したGBDPモノマーおよびダイマー(S
1’)は、より低いエネルギーレベル(S
1’’)に急速に落ちることができ、これは、放射放出の場合、双極子間禁制(dipole−dipole forbidden)であり得る。非発光型のGBDPダイマーと拮抗させるべく、FRETを介した励起したGBDPモノマーおよびダイマーからのエネルギーの捕捉を最大化するようにPFDHTBTを設けた。PFDHTBTの含有量が多いと、GBDPとPFDHTBTとの間の平均距離が小さくなり、電子交換結合(electron exchange coupling)を介したまたは供与体および受容体の電子密度間の軌道の重なりを介した短距離エネルギー移動が可能になり、そのため、S
1’’状態のGBDP Hダイマーにおいてさえも、PFDHTBTにそのエネルギーを移動させることができる。BDP720発光性モノマー単位をPFDHTBT骨格に組み込むことによって、GBDP(吸収性単位)からPFDHTBTへと、またPFDHTBTからBDP720(発光性モノマー単位)へと、カスケードを介して効率的なエネルギー移動を行うことができる。ナノ粒子のBDP720含有量が少ないので、PFDHTBTの骨格へとこれを組み込むことによって、FRETを促進することができ、供与体と受容体との共有共役も、スルーボンドエネルギー移動を可能にすることができる。
【0346】
PFDHTBTおよびBDP720の自己消光は、ブレンドされたナノ粒子におけるそれらの濃度が低いことを理由に制限され得る。効率的なカスケードエネルギー移動に加えて、P8およびP9のブレンドされたポリマードットの高い量子収率および吸光度が、自己消光の抑制に寄与し得る。P9のみを含むナノ粒子が、低い量子収率(17.7%、表9)を示した一方で、ポリマーをPFOナノ粒子ホスト中に分散させた場合、量子収率は、44.0%まで改善した。PFOホストポリマー自体は、532nmでは吸収せず、これは、量子収率の改善が、自己消光の抑制によるものであることを示している。
【0347】
PFO自体は532nmでは吸収しないので、発光性ポリマー(PFDHTBT−BDP720)への吸収性ポリマー(PFGBDP)の推定エネルギー移動効率(Ф
ET)は、PFOを含むブレンドされたナノ粒子を使用して計算することができる。したがって、ブレンドされた「80重量%のP8+20重量%のP9」ナノ粒子におけるPFGBDPおよびPFDHTBT−BDP720は、対応するブレンドされたPFO系と同様に挙動し得る。したがって、エネルギー移動効率は、以下のように計算することができる:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Ф
合計は、「80重量%のP8+20重量%のP9」のブレンドされたナノ粒子の量子収率であり、Ф
1は、80重量%のP8+20重量%のPFOを含むナノ粒子の量子収率であり、Ф
2は、80重量%のPFO+20重量%のP9を含むナノ粒子の量子収率であり、A
1は、80重量%のP8+20重量%のPFOを含むナノ粒子の532nmで測定された吸光度であり、A
2は、80重量%のPFO+20重量%のP9を含むナノ粒子の532nmで測定された吸光度であり、Ф
ETは、推定エネルギー移動効率である。表9に記載の測定値を使用すると、Ф
合計=40.2%、Ф
1=0.6%、Ф
2=44.0%、A
1=0.210、A
2=0.019である。したがって、Ф
ETが計算され、Ф
ET=91.1%である。
【0348】
ルミネッセンスナノ粒子の光物理特性を評価するための重要な基準は、単一分子または単一粒子の輝度である。理論的輝度は、吸光度断面積と量子収率との積に比例する。PFDHTBT−BDP720を含むナノ粒子、ならびにブレンドされたナノ粒子を、PEG化された近赤外発光量子ドットQdot705と比較した(表10)。ナノ粒子を532nmのレーザーによって励起させ、モル減衰値(ε
532nm)をもたらす。
表10:P9、P8−P9のブレンドされたナノ粒子、およびQdot705の光物理特性
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
量子収率と断面吸光度との積(Ф
PL×σ)として理論的輝度を計算し、体積当たりの輝度を同様に計算した((Ф
PL×σ)/V)。Qdot705の体積当たりの輝度は、動的光散乱によって測定される際、15.9nmの平均量子ドット直径に基づいていた。ブレンドされたナノ粒子は、ポリマーP9のみを含むナノ粒子と比較して、約5.2倍大きい単一粒子輝度を有する。量子ドットQdot705が、82%の高い量子収率を有する一方で、ブレンドされたナノ粒子は、532nmのレーザーによって励起される際、約80倍明るい。これは、ナノ粒子の全体的な輝度の決定におけるモル減衰および吸収断面積の重要性を示す。単一粒子の輝度は粒径にも敏感であるので、ナノ粒子について体積基準当たりの輝度を計算した。水溶性Qdot705のサイズに正規化した場合、体積当たり、Qdot705よりも、P9ナノ粒子は、2.7倍明るく、ブレンドされた80重量%のP8+20重量%のP9のナノ粒子は、13.0倍明るかった。
【0350】
実施例12.シアニン染料ベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、シアニン染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP8の合成を説明する。
【0351】
シアニン染料ベースのモノマーの合成
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
4−ブロモフェニルヒドラジン1(4.46g、20mmol)、イソプロピルメチルケトン2(3.44g、40mmol)、EtOH(80mL)、および濃H
2SO
4(1.86g、40mmol)の混合物を還流下で一晩にわたって加熱した。冷却後に、混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、10%のNaHCO
3(100mL)で2回、水(100mL)で2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。次いで、溶液を短いカラムに素早く通過させ、減圧下で蒸発させると、4.25gの生成物が、赤みがかった油として得られた。(収率:90%)。
【0352】
5−ブロモ−2,3,3−トリメチルインドレニン3(900mg、3.78mmol)、ヨードエタン(1.6g、4.45mmol)、およびニトロメタン(5mL)の混合物を一晩にわたって還流させた。混合物を冷却し、減圧下で濃縮した後に、ジエチルエーテル(25mL)を添加した。溶液を1時間にわたって4℃に冷却し、沈殿物を収集し、次いで、ジエチルエーテル(50mL)で洗浄し、乾燥させた。1.1gの黄色の固体が得られた(収率:70%)。
【0353】
無水ピリジン(1mL)中に入ったインドリウム(1.0mmol、1.0当量)およびオルトギ酸トリエチル(296mg、2.0mmol、4.0当量)の溶液をアルゴン下で16時間にわたって還流で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ピリジンを真空中で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、シアニンベースのモノマーが、0.16gの紫色の固体として得られた。(収率:59%)。
【0354】
ポリマーP8の合成
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
シアニンベースのモノマー(0.1mmol、54.3mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP8を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP2が、収率75%で得られた。
【0355】
実施例13.スクアライン染料ベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、スクアライン染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP9の合成を説明する。
【0356】
スクアライン染料ベースのモノマーの合成
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
4−ブロモフェニルヒドラジン1(4.46g、20mmol)、イソプロピルメチルケトン2(3.44g、40mmol)、EtOH(80mL)、および濃H
2SO
4(1.86g、40mmol)の混合物を還流下で一晩にわたって加熱した。冷却後に、混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、10%のNaHCO
3(100mL)で2回、水(100mL)で2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。次いで、溶液を短いカラムに素早く通過させ、減圧下で蒸発させると、4.25gの生成物が、赤みがかった油として得られた。(収率:90%)。
【0357】
5−ブロモ−2,3,3−トリメチルインドレニン3(900mg、3.78mmol)、1−ヨードヘキサデカン(1.6g、4.45mmol)、およびニトロメタン(5mL)の混合物を一晩にわたって還流させた。混合物を冷却し、減圧下で濃縮した後に、ジエチルエーテル(25mL)を添加した。溶液を1時間にわたって4℃に冷却し、沈殿物を収集し、次いで、ジエチルエーテル(50mL)で洗浄し、乾燥させた。1.1gの黄色の固体が得られた(収率:70%)。
【0358】
5−ブロモ−1−ヘキサデシル−2,3,3−トリメチル−3H−インドリウムヨード4(2.92g、3.26mmol)を2NのNaOH水溶液(50mL)およびジエチルエーテル(50mL)中に懸濁し、30分間にわたって撹拌し、ジエチルエーテルおよび水で抽出し、次いで、乾燥させ、真空下で蒸発させた。生成物は、1.84gの黄色がかった油であった(収率:98%)。
【0359】
トルエン/ブタノール(1:1、15mL)中に入った3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン4(105mg、0.9mmol)および5−ブロモ−1−ヘキサデシル−3,3−ジメチル−2−メチレン−2,3−ジヒドロインドール(840mg、1.84mmol)の混合物を、ディーンスタークトラップを用いて一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィーで精製し、500mgの生成物が、暗緑色の固体として得られた(収率:50%)。
【0360】
ポリマーP9の合成
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
スクアラインベースのモノマー(0.1mmol、100.3mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP9を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP9が、収率68%で得られた。
【0361】
実施例14.diBODIPYベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、diBODIPYベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP10の合成を説明する。
【0362】
diBODIPYベースのモノマーの合成
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
カリウムtert−ブトキシド(1.68g、15mmol)を2−メチル−2−ブタノール(15mL)に添加し、混合物を加熱して還流させた。塩基が溶解したら、4−(オクチルオキシ)ベンゾニトリル(2.3g、10mmol)を一度に添加した。次いで、コハク酸ジイソプロピル(1.01g、5mmol)を滴下漏斗で3時間にわたって添加した。110℃でさらに3時間にわたって加熱した後に、混合物を冷却し、2mLの濃塩酸を含む100mLのエタノールの混合物にゆっくりと添加した。赤色の沈殿物を濾過によって収集し、エタノールで洗浄した。固体を沸騰エタノール中で温浸し、濾過によって収集し、エタノールで洗浄した。この手順を、濾液が透明になるまで反復した。真空中で乾燥させると、1.6gの橙色の固体が得られた(収率、30%)。
【0363】
化合物1(0.54g、1mmol)および2−シアノメチルピリジン(0.295g、2.5mmol)を窒素下で無水トルエン(20mL)中で加熱して還流させた。次いで、塩化ホスホリル(0.75mL、8mmol)を添加した。反応をTLCによって監視した。2を使い切ったらすぐに、反応混合物を冷却し、水で急冷し、重炭酸ナトリウム溶液でアルカリ化した。水を分離し、クロロホルムで抽出した。合した有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗生成物をシリカ上でカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.16gの化合物2が、青色がかった緑色の固体として得られた(収率、17%)。
【0364】
化合物2(108mg、0.12mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、7.2mmol)をDCM(12mL)中に溶解させた。トリフルオロボランエーテレート(Trifluoroborane etherate)(1.2mL、9.6mmol)を添加し、混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去した後に、粗生成物を、ジクロロメタンを溶離液として用いたカラムクロマトグラフィーによって精製すると、91.4mgの化合物3が、緑色の固体として得られた(収率、91%)。
【0365】
ポリマーP10の合成
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
diBODIPYベースのモノマー(0.1mmol、99.8mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP10を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP10が、収率63%で得られた。
【0366】
実施例15.ナフタレンジイミドベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、ナフタレンジイミドおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP11の合成を説明する。
【0367】
ナフタレンジイミドベースのモノマーの合成
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
発煙硫酸(20%のSO3、50mL)中に入ったジブロモイソシアヌル酸(2.86g、10.0mmol)の溶液を、発煙硫酸(20%のSO3、100mL)中に入ったナフタレン二無水物10(2.68g、10.0mmol)の溶液に、4時間の期間にわたって室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間にわたって撹拌し、次いで、氷(500g)上に慎重に注ぐと、明るい黄色の沈殿物が得られた。水(1.5L)を添加し、混合物を3時間にわたって静置した。黄色の固体をブフナー漏斗で収集し、希HClで洗浄し、乾燥させると、3.41gの粗生成物が得られ、これをさらなる精製なしで使用した(収率、80%)。
【0368】
氷酢酸(二無水物1mmol当たり10mL)中に入った無水二臭化物(2.1g、5mmol)の撹拌された懸濁液に、8当量のアニリン(3.7g、40mmol)を室温でゆっくりと添加した。10分間にわたって加熱して還流させた後に、反応混合物を室温に冷却した。得られた無色からわずかに褐色の沈殿物をブフナー漏斗に収集し、氷酢酸での再結晶化によって精製すると、1.73gの生成物が得られた(収率、60%)。
【0369】
ポリマーP11の合成
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
ナフタレンジイミドベースのモノマー(0.1mmol、57.6mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP11を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP11が、収率72%で得られた。
【0370】
実施例16.ペリレンジイミドベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、ペリレンジイミドおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP12の合成を説明する。
【0371】
ペリレンジイミドベースのモノマーの合成
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物(5g、12.7mmol)、4−ブロモベンゼンアミン(5.4g、32mmol)、100gのイミダゾール、および酢酸亜鉛(1.0g、4.56mmol)の混合物を100℃で2時間にわたって加熱した。混合物をアルゴン雰囲気下にて160℃で20時間にわたって加熱した。次いで、混合物を室温に冷却し、2Nの塩酸500mLで酸性化した。沈殿物を濾過によって収集し、大量の水およびメタノールで洗浄して不純物を除去した。沈殿物を最終的に真空下にて100℃で乾燥させると、5.7gの生成物が得られた(収率、64%)。
【0372】
ポリマーP12の合成
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
ペリレンジイミドベースのモノマー(0.1mmol、70mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP12を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP12が、収率81%で得られた。
【0373】
実施例17.ペリレンジイミドベースのモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、ペリレンジイミドおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP13の合成を説明する。
【0374】
ペリレンジイミドベースのモノマーの合成
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物(5.00g、12.7mmol、1当量)を濃硫酸(150mL)中に懸濁し、室温で1時間にわたって撹拌した。ヨウ素(0.26g、1.0mmol、0.08当量)を添加し、混合物を45分間にわたって85℃まで温めた。最後に、臭素(3.92mL、12.2g、76.5mmol、6当量)を添加し、混合物を95℃で一晩にわたって撹拌した。冷却後に、水を添加することによって濃赤色の粗生成物を沈殿させた。残渣を、洗浄液が中性pH値を有するまで水で洗浄し、次いで、乾燥させると、6.91gの錆色の生成物が得られた(収率、99%)。
【0375】
ジブロモペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物(1.00g、1.8mmol)および酢酸亜鉛二水和物(200mg、0.9mmol)をピリジン(200mL)中に懸濁し、85℃まで温めた。この温度に達した後に、ピリジン(30mL)中に入った1−オクチルアミン(3.0mL、2.36g、18mmol)を3時間にわたって滴加し、混合物をさらに12時間にわたって撹拌した。溶媒を蒸発させ、暗赤色の残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.97gの濃赤色の固体が得られた(収率、70%)。
【0376】
ポリマーP13の合成
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
ペリレンジイミドベースのモノマー(0.1mmol、77.2mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP13を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP13が、収率74%で得られた。
【0377】
実施例18.シアニン側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
染料を、アルキル鎖、エーテル、アミド、エステル結合を含むがこれらに限定されることのない様々な手法でポリマーの側鎖にグラフト化することができる。先に記載のように、Heck、McmurrayおよびKnoevenagel、Wittig、Homer、Suzuki−Miyaura、Sonogashira、Yamamoto、Stilleカップリング反応などを含む様々な重合反応を本明細書に記載のポリマーの合成に使用することができる。
【0378】
この実施例では、側鎖シアニン染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP14の合成を説明する。
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
2,7−ジブロモ−フルオレン(9.7g、30mmol)および臭化テトラエチルアンモニウム(0.6g、3mmol)を、脱気した混合物であるトルエン(120mL)および1NのNaOH(80mL)中に溶解させ、80℃で30分間にわたって撹拌した。その後、50mLのトルエン中に入った1−ブロモヘキサン(5.9g、36mmol)を2時間にわたって滴加し、次いで、一晩にわたって反応を続けた。冷却後に、有機層を、0.1MのHClを使用して酸性化し、水で3回洗浄し、濾過し、Na
2SO4で乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させた後に、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、3.7gの化合物1の白色の固体生成物が得られた(収率、31%)。
【0380】
2,7−ジブロモ−9−ヘキシルフルオレン(2.0g、5mmol)、3−ブロモプロピルアミンヒドロブロミド(1.0g、6mmol)、DMSO(10mL)、KOH(0.8g、15mmol)、および(n−C
4H
9)
4NBr(0.16g、0.05mmol)の混合物を35℃で一晩にわたって撹拌した。後処理後に、混合物を水に注ぎ、CH
2Cl
2で抽出した。有機層を水で洗浄し、次いで、Na
2SO
4で乾燥させた。濾過および溶媒除去後に、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、1.6gの生成物が、無色の粘性液体として得られた(収率、67%)。
【0381】
無水CH
2Cl
2に可溶性の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)塩酸塩(1.9g、10mmol)を、化合物3(0.46g、1mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、0.23g、2mmol)を含有する無水THF溶液に添加し、次いで、室温で2時間にわたって撹拌した。次いで、化合物2(0.9g、2mmol)を溶液に添加し、さらに24時間にわたって反応させた。後処理後に、200mLのCH
2Cl
2を添加し、脱イオン水で3回洗浄した。乾燥させて溶媒を蒸発させた後に、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.65gの紫色の固体が得られた(収率、73%)。
【0382】
ポリマーP13の合成
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
シアニンベースのモノマー(0.1mmol、89.0mg)、2,5−ビス(トリブチルスタンニル)チオフェン(0.1mmol、66.2mg)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP14を得た。次いで、0.1Mのトリブチル(チオフェン−2−イル)スタンナン(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP14が、収率57%で得られた。
【0383】
実施例19.スクアライン染料側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、側鎖スクアライン染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP15の合成を説明する。
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
4−ブロモフェニルヒドラジン1(2.9g、20mmol)、イソプロピルメチルケトン2(3.44g、40mmol)、EtOH(80mL)、および濃H
2SO
4(1.86g、40mmol)の混合物を還流下で一晩にわたって加熱した。冷却後に、混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、10%のNaHCO
3(100mL)で2回、水(100mL)で2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。次いで、溶液を短いカラムに素早く通過させ、減圧下で蒸発させると、2.9gの生成物が、赤みがかった油として得られた。(収率:90%)。
【0385】
2,3,3−トリメチルインドレニン1(1.6g、10mmol)、1,6−ジブロモヘキサン(24.2g、100mmol)、およびニトロメタン(150mL)の混合物を一晩にわたって還流させた。混合物を冷却し、減圧下で濃縮した後に、ジエチルエーテル(100mL)を添加し、超音波処理した。溶液を1時間にわたって4℃に冷却し、沈殿物を収集し、次いで、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させると、2.5gの黄色の固体化合物2が得られた(収率:62%)。
【0386】
化合物2(1.6g、4mmol)を2NのNaOH水溶液(50mL)およびジエチルエーテル(50mL)中に懸濁し、30分間にわたって撹拌し、ジエチルエーテルおよび水で抽出し、次いで、乾燥させ、真空下で蒸発させた。化合物3の生成物は、1.22gの黄色がかった油であった(収率:95%)。
【0387】
トルエン/ブタノール(1:1、30mL)中に入った3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(0.16g、1.4mmol)および化合物3(0.96g、3mmol)の混合物を、ディーンスタークトラップを用いて一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィーで精製し、0.73mgの生成物が、暗緑色の固体として化合物4が得られた(収率:72%)。
【0388】
アセトン(30mL)中に入った、化合物4(0.58g、0.8mmol)およびフェノール(0.96g、0.8mmol)、K
2CO
3(0.7g、5mmol)およびKI(83mg、0.5mmol)の混合物を一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、混合物を濾過し、DCMで洗浄し、次いで、有機溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィーで精製し、0.22gの生成物である化合物5が、暗緑色の固体として得られた(収率:38%)。
【0389】
アセトン(30mL)中に入った、化合物5(0.22g、0.3mmol)および3,5−ジブロモフェノール(0.75g、3mmol)、K
2CO
3(0.7g、5mmol)およびKI(83mg、0.5mmol)の混合物を一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、混合物を濾過し、DCMで洗浄し、次いで、有機溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィー精製し、0.24gのモノマー化合物6が、暗緑色の固体として得られた(収率:90%)。
【0390】
ポリマーP15の合成
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
スクアラインベースのモノマー(0.1mmol、90.7mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP15を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP15が、収率62%で得られた。
【0392】
実施例20.diBODIPY側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、側鎖diBODIPY染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP16の合成を説明する。
【0393】
側鎖diBODIPY染料ベースのモノマーの合成
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
アセトニトリル(200mL)中に入った、4−ヒドロキシベンゾニトリル(2.4g、20mmol)および1,8−ジブロモヘキサン(48.4g、200mmol)、K
2CO
3(5.6g、40mmol)およびKI(0.33g、2mmol)の混合物を一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、混合物を濾過し、DCMで洗浄し、次いで、有機溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィーで精製し、5.1gの生成物である化合物1が、白色の固体として得られた(収率:90%)。
【0394】
カリウムtert−ブトキシド(3.4g、30mmol)を2−メチル−2−ブタノール(30mL)に添加し、混合物を加熱して還流させた。塩基が溶解したら、4−(6−ブロモヘキシルオキシ)ベンゾニトリル(5.0g、18mmol)を一度に添加した。次いで、コハク酸ジイソプロピル(2.0g、10mmol)を滴下漏斗で3時間にわたって添加した。110℃でさらに3時間にわたって加熱した後に、混合物を冷却し、4mLの濃塩酸を含む200mLのエタノールの混合物にゆっくりと添加した。赤色の沈殿物を濾過によって収集し、エタノールで洗浄した。固体を沸騰エタノール中で温浸し、濾過によって収集し、エタノールで洗浄した。この手順を、濾液が透明になるまで反復した。真空中で乾燥させると、橙色の固体である2.9gの化合物2が得られた(収率、25%)。
【0395】
化合物2(2.6g、4mmol)および2−シアノメチルピリジン(1.2g、10mmol)を窒素下で無水トルエン(80mL)中で加熱して還流させた。次いで、塩化ホスホリル(3mL、32mmol)を添加した。反応をTLCによって監視した。2を使い切ったらすぐに、反応混合物を冷却し、水で急冷し、重炭酸ナトリウム溶液でアルカリ化した。水を分離し、クロロホルムで抽出した。合した有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過後に、揮発性物質を減圧下で除去した。粗生成物をシリカ上でカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.54gの化合物3が、青色がかった緑色の固体として得られた(収率、16%)。
【0396】
化合物3(508mg、0.6mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、15mmol)をDCM(50mL)中に溶解させた。トリフルオロボランエーテレート(2.5mL、20mmol)を添加し、混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去した後に、粗生成物を、ジクロロメタンを溶離液として用いたカラムクロマトグラフィーによって精製すると、537mgの化合物4が、緑色の固体として得られた(収率、95%)。
【0397】
アセトン(30mL)中に入った、化合物4(0.47g、0.5mmol)およびフェノール(0.96g、0.8mmol)、K
2CO
3(0.7g、5mmol)およびKI(83mg、0.5mmol)の混合物を一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、混合物を濾過し、DCMで洗浄し、次いで、有機溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィーで精製し、0.19gの生成物である化合物5が、暗緑色の固体として得られた(収率:40%)。
【0398】
アセトン(30mL)中に入った、化合物5(0.19g、0.2mmol)および3,5−ジブロモフェノール(0.75g、3mmol)、K
2CO
3(0.7g、5mmol)およびKI(83mg、0.5mmol)の混合物を一晩にわたって還流させた。室温に冷却した後に、混合物を濾過し、DCMで洗浄し、次いで、有機溶媒を真空下で除去した。残渣をシリカゲルによってクロマトグラフィー精製し、0.21gのモノマー化合物6が、暗緑色の固体として得られた(収率:95%)。
【0399】
ポリマーP16の合成
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
diBODIPYベースのモノマー(0.1mmol、112.4mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP16を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP16が、収率75%で得られた。
【0400】
実施例21.ナフタレンジイミド側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、側鎖ナフタレンジイミドベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP17の合成を説明する。
【0401】
ナフタレンジイミドベースのモノマーの合成
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
氷酢酸(150mL)中に入ったナフタレン二無水物(12.6g、30mmol)の撹拌された懸濁液に、アニリン(0.47g、5mmol)を室温でゆっくりと添加した。2時間にわたって加熱して還流させた後に、反応混合物を濾過した。真空下で濃縮した後に、残渣をカラムクロマトグラフィーおよび氷酢酸での再結晶化によって精製すると、0.51gの生成物が得られた(収率、30%)。
【0402】
化合物1(0.34g、1.0mmol)、2,7−ジブロモ−9−ヘキシル−9−(3−アミノプロピル)フルオレン(0.9g、2mmol)、および酢酸亜鉛二水和物(200mg、0.5mmol)をピリジン(100mL)中に懸濁し、混合物を85℃で12時間にわたって撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.47gの固体化合物2が得られた(収率、60%)。
【0403】
ポリマーP17の合成
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
ナフタレンジイミドベースのモノマー(0.1mmol、79mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP17を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP17が、収率78%で得られた。
【0404】
実施例22.ペリレンジイミド側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、側鎖ペリレンジイミドベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP17の合成を説明する。
【0405】
ペリレンジイミドベースのモノマーの合成
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
氷酢酸(200mL)中に入ったペリレン二無水物(12.6g、30mmol)の撹拌された懸濁液に、アニリン(0.93g、10mmol)を室温でゆっくりと添加した。2時間にわたって加熱して還流させた後に、反応混合物を濾過した。真空下で濃縮した後に、残渣をカラムクロマトグラフィーおよび氷酢酸での再結晶化によって精製すると、1.1gの生成物が得られた(収率、25%)。
【0406】
化合物1(0.47g、1.0mmol)、2,7−ジブロモ−9−ヘキシル−9−(3−アミノプロピル)フルオレン(0.9g、2mmol)、および酢酸亜鉛二水和物(200mg、0.5mmol)をピリジン(100mL)中に懸濁し、混合物を85℃で12時間にわたって撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.53gの固体化合物2が得られた(収率、58%)。
【0407】
ポリマーP18の合成
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
ペリレンジイミドベースのモノマー(0.1mmol、91.2mg)、(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸ビス(1,3−プロパンジオール)エステル(0.1mmol、55.8mg)、アリコート336(1滴)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、2MのK
2CO
3水溶液(2mL)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP18を得た。次いで、0.1Mのフェニルボロン酸(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP18が、収率74%で得られた。
【0408】
実施例23.Atto/Alexa/ローダミン染料側鎖を含有するモノマーおよび関連するポリマーの合成
この実施例では、Atto/Alexa/ローダミン染料ベースのモノマーおよび狭帯域吸収性コポリマーであるポリマーP19の合成を説明する。
【0409】
Atto染料ベースのモノマーの合成
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
無水CH
2Cl
2に可溶性の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)塩酸塩(1.9g、10mmol)を、化合物3(0.46g、1mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、0.23g、2mmol)を含有する無水THF溶液に添加し、次いで、室温で2時間にわたって撹拌した。次いで、2,7−ジブロモ−9−ヘキシル−9−(3−アミノプロピル)フルオレン(0.9g、2mmol)を溶液に添加し、さらに24時間にわたって反応させた。後処理後に、200mLのCH
2Cl
2を添加し、脱イオン水で3回洗浄した。乾燥させて溶媒を蒸発させた後に、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製すると、0.55gのモノマー固体が得られた(収率、69%)。
【0410】
ポリマーP19の合成
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
Atto染料ベースのモノマー(0.1mmol、79.0mg)、2,5−ビス(トリブチルスタンニル)チオフェン(0.1mmol、66.2mg)、Pd(PPh
3)
4(5mg、0.005mmol)、およびトルエン(6mL)の混合物を窒素ガス下で5回脱気した。得られた混合物を100℃で48時間にわたって撹拌して、ポリマーP19を得た。次いで、0.1Mのトリブチル(チオフェン−2−イル)スタンナン(1mL)およびブロモベンゼン(1mL)を溶液に添加することによって、ポリマーを末端キャップした。冷却後に、反応混合物をメタノールに注ぎ、濾過した。沈殿物を収集し、DCM中に溶解させ、次いで、有機層を水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を濃縮し、溶媒の大部分を蒸発させた後に、残渣を撹拌メタノール中で沈殿させて繊維状の固体を得て、これを真空下で乾燥させると、末端キャップされたポリマーP19が、収率61%で得られた。
【0411】
例示的な実施形態を例示および説明してきたが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ得ると理解されたい。
排他的な財産権または特権を請求する本開示の実施形態は、以下の通りに定義される。