(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2022-500670(P2022-500670A)
(43)【公表日】2022年1月4日
(54)【発明の名称】マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途
(51)【国際特許分類】
G01S 13/88 20060101AFI20211203BHJP
G01V 3/12 20060101ALI20211203BHJP
【FI】
G01S13/88
G01V3/12 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2021-536129(P2021-536129)
(86)(22)【出願日】2019年6月12日
(85)【翻訳文提出日】2021年4月14日
(86)【国際出願番号】CN2019090968
(87)【国際公開番号】WO2020042722
(87)【国際公開日】20200305
(31)【優先権主張番号】201811010625.0
(32)【優先日】2018年8月31日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521087900
【氏名又は名称】シェンジェン メリーテク テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,ガオディ
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,シン
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,ミンジ
【テーマコード(参考)】
2G105
5J070
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105BB14
2G105CC01
2G105DD02
2G105EE01
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2G105HH01
2G105HH04
5J070AE01
5J070AE09
5J070AE13
5J070AF01
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5J070AH25
5J070AH31
5J070AH33
5J070AH35
5J070AH40
5J070AK40
(57)【要約】
検出領域中の少なくとも1つの物体の運動特性を検出するために配置されるマイクロ波検出デバイスは、ドップラー効果の原理に基づいて差分信号を生成するマイクロ波検出モジュールと、マイクロ波検出モジュールに動作可能に接続された信号変換モジュールとを含む。信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を取得するための波動信号を解析するために、差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その検出領域中の少なくとも1つの物体の1つ以上の運動特性を検出するためのマイクロ波検出デバイスであって、
ドップラー効果の原理に基づいて差分信号を生成するマイクロ波検出モジュールと、
前記マイクロ波検出モジュールに動作可能に接続された信号変換モジュールであって、前記信号変換モジュールは、前記差分信号を、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために解析される波動信号に変換する、信号変換モジュールと、
を備える、マイクロ波検出デバイス。
【請求項2】
前記マイクロ波検出モジュールは、前記検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波は、前記検出波が前記検出領域中の物体によって反射されると形成され、前記差分信号は、前記検出波と前記反射波との間の周波数差に応じて前記マイクロ波検出モジュールによって出力される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項3】
前記マイクロ波検出モジュールは、前記検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波は、前記検出波が前記検出領域中の物体によって反射されると形成され、前記差分信号は、前記検出波と前記反射波との間の位相差に応じて前記マイクロ波検出モジュールによって出力される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項4】
前記信号変換モジュールは、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その性質変化に応じて前記差分信号を前記波動信号に変換するように配置される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項5】
前記信号変換モジュールは、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その振幅変化に応じて前記差分信号を前記波動信号に変換するように配置される、請求項4に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項6】
前記信号変換モジュールは、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その位相変化に応じて前記差分信号を前記波動信号に変換するように配置される、請求項4に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項7】
前記信号変換モジュールは、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、そのパルス幅の変化に応じて前記差分信号を前記波動信号に変換するように配置される、請求項4に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項8】
前記信号変換モジュールは、前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その周波数変化に応じて前記差分信号を前記波動信号に変換するように配置される、請求項4に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項9】
前記信号変換モジュールは、特定の周波数範囲において前記波動信号を出力するように配置される、請求項1乃至8に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項10】
前記特定の周波数範囲は、50Hz以下に設定される、請求項9に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項11】
前記特定の周波数範囲は、25Hz以下に設定される、請求項10に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項12】
前記特定の周波数範囲は、3Hz以下に設定される、請求項11に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項13】
前記特定の周波数範囲は、1Hz以下に設定される、請求項11に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項14】
前記特定の周波数範囲は、1〜3Hzに設定される、請求項11に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項15】
前記信号変換モジュールは、アナログフィルタとして具現化される、請求項10に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項16】
前記信号変換モジュールは、デジタルフィルタとして具現化される、請求項10に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項17】
前記信号変換モジュールは、アナログフィルタおよびデジタルフィルタによって一体に構築された統合フィルタとして具現化される、請求項10に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項18】
前記マイクロ波検出デバイスは、前記マイクロ波検出モジュールおよび前記信号変換モジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの信号増幅モジュールを備え、前記差分信号は、前記信号増幅モジュールによって増幅され、次いで、前記信号変換モジュールによって前記波動信号に変換される、請求項9に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項19】
前記マイクロ波検出デバイスは、前記信号変換モジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの信号増幅モジュールを備え、前記差分信号は、前記信号増幅モジュールによって増幅され、次いで、前記信号変換モジュールによって前記波動信号に変換される、請求項9に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項20】
前記マイクロ波検出デバイスは、前記差分信号を増幅するための少なくとも1つの前記信号増幅モジュールを備え、前記波動信号は、前記信号増幅モジュールの少なくとも1つによって増幅される、請求項18に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項21】
前記マイクロ波検出デバイスは、前記信号変換モジュールに動作可能に接続された中央処理モジュールをさらに備え、前記中央処理モジュールは、前記波動信号によって前記検出領域中の物体の運動特性を決定するために、前記波動信号を処理および解析するように配置される、請求項18に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項22】
前記中央処理モジュールは、前記波動信号の波の周波数および/または波の振幅に応じて異なる運動特性を決定するように配置される、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項23】
前記中央処理モジュールは、前記波動信号の異なる位相差に応じて異なる運動特性を決定するように配置される、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項24】
前記中央処理モジュールは、前記波動信号の持続時間に応じて異なる運動特性を決定するように配置される、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項25】
前記中央処理モジュールは、1サイクルでの前記波動信号の振幅変化に応じて異なる運動特性を決定するように配置される、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項26】
前記中央処理モジュールは、互いに動作可能に接続された信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットを備え、前記信号サンプリングユニット、前記データ処理ユニット、および前記出力ユニットは、統合されて単一のユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項27】
前記信号増幅モジュール、ならびに前記中央処理モジュールの前記信号サンプリングユニット、前記データ処理ユニット、および前記出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項28】
前記信号変換モジュール、ならびに前記中央処理モジュールの前記信号サンプリングユニット、前記データ処理ユニット、および前記出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項29】
前記信号変換モジュール、前記信号増幅モジュール、ならびに前記中央処理モジュールの前記信号サンプリングユニット、前記データ処理ユニット、および前記出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項30】
前記マイクロ波検出モジュールおよび前記信号増幅モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項31】
前記マイクロ波検出モジュール、前記信号増幅モジュール、および前記信号変換モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項32】
前記マイクロ波検出モジュール、前記信号変換モジュール、前記信号増幅モジュール、ならびに前記中央処理モジュールの前記信号サンプリングユニット、前記データ処理ユニット、および前記出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項33】
前記信号変換モジュールおよび前記信号増幅モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する、請求項21に記載のマイクロ波検出デバイス。
【請求項34】
スマートデバイスであって、
少なくとも1つの、請求項1乃至33に記載のマイクロ波検出デバイスと、
前記マイクロ波検出デバイスに動作可能に接続された実行回路モジュールと、
デバイス本体であって、前記実行回路モジュールは、前記デバイス本体に動作可能に接続され、前記実行回路モジュールは、前記マイクロ波検出デバイスによって得られた前記検出領域中の物体の前記運動特性に応じて前記デバイス本体を制御するように配置される、デバイス本体と、
を備える、スマートデバイス。
【請求項35】
マイクロ波検出デバイスの検出方法であって、
差分信号を波動信号に変換するステップ(a)であって、前記波動信号は、検出領域中の物体の運動特性に対応する、ステップ(a)と、
前記波動信号を処理して前記検出領域中の物体の前記運動特性を取得するステップ(b)と、
を含む、検出方法。
【請求項36】
前記ステップ(a)の前に、
前記検出領域に検出波を送信または放出し、前記検出波に対応する反射波を受信するステップと、
前記検出波および前記反射波の周波数差および/または位相差に応じて前記差分信号を出力するステップと、
をさらに含む、請求項35に記載の検出方法。
【請求項37】
前記ステップ(a)において、前記差分信号は、前記差分信号の性質変化に応じて前記波動信号に変換される、請求項36に記載の検出方法。
【請求項38】
前記差分信号は、前記差分信号の振幅変化に応じて前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項39】
前記差分信号は、前記差分信号の位相変化に応じて前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項40】
前記差分信号は、前記差分信号のパルス幅の変化に応じて前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項41】
前記差分信号は、前記差分信号の周波数変化に応じて前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項42】
前記ステップ(a)において、前記差分信号は、パルス振幅に基づくエンベロープフィルタリング方法を使用することによって前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項43】
前記ステップ(a)において、前記差分信号は、パルス幅に基づく積分法によって前記波動信号に変換される、請求項37に記載の検出方法。
【請求項44】
前記ステップ(a)において、前記検出領域中の物体の前記運動特性は、特定の周波数範囲の前記波動信号を選択することによって取得される、請求項33乃至43に記載の検出方法。
【請求項45】
前記波動信号の前記特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの前記波動信号をフィルタリングするために、50Hz以下であるように選択および制限される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項46】
前記波動信号の前記特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの前記波動信号をフィルタリングするために、25Hz以下であるように選択および制限される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項47】
前記波動信号の前記特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの前記波動信号をフィルタリングするために、3Hz以下であるように選択および制限される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項48】
前記波動信号の前記特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの前記波動信号をフィルタリングするために、1Hz以下であるように選択および制限される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項49】
前記波動信号の前記特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの前記波動信号をフィルタリングするために、1〜3Hzに選択および制限される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項50】
前記ステップ(a)の前に、前記差分信号を増幅するステップをさらに含む、請求項44に記載の検出方法。
【請求項51】
前記ステップ(a)の後に、前記波動信号を増幅するステップをさらに含む、請求項44に記載の検出方法。
【請求項52】
前記ステップ(a)の後に、前記波動信号を増幅するステップをさらに含む、請求項50に記載の検出方法。
【請求項53】
前記差分信号は、アナログフィルタによって前記波動信号に変換され、同時に、前記特定の周波数の前記波動信号が選択される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項54】
増幅された前記差分信号は、アナログフィルタによって前記波動信号に変換され、同時に、前記特定の周波数の前記波動信号が選択される、請求項50に記載の検出方法。
【請求項55】
前記差分信号は、デジタルフィルタによって前記波動信号に変換され、同時に、前記特定の周波数の前記波動信号が選択される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項56】
増幅された前記差分信号は、デジタルフィルタによって前記波動信号に変換され、同時に、前記特定の周波数の前記波動信号が選択される、請求項50に記載の検出方法。
【請求項57】
前記デジタルフィルタは、前記差分信号の数値を抽出することによって前記波動信号を得るように配置される、請求項56に記載の検出方法。
【請求項58】
前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、前記波動信号の波の周波数および/または波の振幅に応じて決定される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項59】
前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、前記波動信号の位相差に応じて決定される、請求項44に記載の検出方法。
【請求項60】
前記ステップ(b)において、前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、前記波動信号の持続時間に応じて決定される、請求項58に記載の検出方法。
【請求項61】
前記ステップ(b)において、前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、前記波動信号の持続時間に応じて決定される、請求項59に記載の検出方法。
【請求項62】
前記ステップ(b)において、前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、1サイクルでの前記波動信号の振幅変化に応じて決定される、請求項58に記載の検出方法。
【請求項63】
前記ステップ(b)において、前記検出領域中の物体の異なる運動特性は、1サイクルでの前記波動信号の振幅変化に応じて決定される、請求項59に記載の検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波検出の分野、より具体的には、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマイクロ波検出器は、高感度、高い干渉防止能力、高信頼性、および周囲温度の影響がないことの利点を有することが知られている。したがって、従来のマイクロ波検出器は、様々な工業生産、輸送、ならびに車両速度検出器、および自動水栓、自動ドア用検出器、およびスマート照明デバイスなどの様々な家庭用デバイスで広く使用されている。したがって、従来のマイクロ波検出器は、物体が検出領域中で運動する、例えば人または車両が検出領域に入ると、マイクロ波検出器が、後続の動作のために、対応するアプリケーションへの起動信号または制御信号を生成することになる、検出領域を有する。
【0003】
具体的には、既存のマイクロ波検出器の動作は、マイクロ波ドップラー効果の原理に基づき、マイクロ波検出器は、マイクロ波検出波をパルス形態または連続形態で検出領域中に放出し、同時に、検出領域中の反射波を受信する。検出波が検出領域中の静止物体に遭遇する場合、反射波の周波数は変化しないであろう。検出波が検出領域中の運動する物体に遭遇する場合、反射波の周波数は変化するであろう。検出波と反射波との間の周波数差に従って、既存のマイクロ波検出器は、運動する物体の振幅および速度に対応するドップラー信号を得る混合検波器をさらに備える。したがって、一連のドップラー信号が、運動する物体の各運動について生成されることになり、その出力の持続時間は、運動する物体の相対運動の持続時間に等しい。運動する物体の速度および振幅は異なり、ドップラー信号の周波数および振幅も異なる。したがって、マイクロ波検出器は、検出領域中の運動する物体の有無、ならびに運動する物体の速度および振幅を有効に検出し得る。
【0004】
したがって、既存のマイクロ波検出器は一般に、ドップラー信号の増幅および解析を処理して人体の運動を識別する。具体的には、ドップラー信号の取得後に、マイクロ波検出器は、ドップラー信号を所定の倍率で増幅し、ドップラー信号中の高周波信号、ならびに電源ネットワーク周波数信号およびその倍数周波数信号を含む任意の干渉信号を除去するための、信号増幅器をさらに備え、その結果、信号干渉を最小化し、人体の動きの検出の正確度を高める。しかしながら、そのような方法によって、関連のある周波数信号は除去され、ドップラー信号を大きく拡大することはできない。結果として、既存のマイクロ波検出器は、呼吸、心拍、または微細な体動などの、人体の任意の微細な動作を検出または監視することはできない。言い換えれば、既存のマイクロ波検出器は、インテリジェントまたはスマートデバイスの用途を満たすことのできない単一の機能のみを提供する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供するという点で有利であり、マイクロ波検出デバイスは、マイクロ波検出デバイスの検出正確度および実用性を高めるために、連続的な遅い動き、あるリズムを有する遅い運動、微細な運動、大きい運動、または高速運動などの、検出領域中の物体の運動特性を、波動信号の処理を介して取得する。
【0006】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、検出領域中の人体の体動、微細な運動、呼吸運動、および心拍運動などの運動特性を正確に取得することができる。
【0007】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、異なる運動特性は、波動信号の波の周波数および/または波の振幅に従って決定され得、その結果、マイクロ波検出デバイスの検出正確度を改善する。
【0008】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号の変化を波動信号に変換し、検出領域中の物体の運動特性に対応する波動信号を決定し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得るように配置される。
【0009】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号の振幅変化を波動信号の基準として変換し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得るように配置される。
【0010】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号の位相変化を波動信号の基準として変換し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得る。
【0011】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号の周波数変化を波動信号の基準として変換し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得る。
【0012】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号パルス幅変化を波動信号の基準として変換し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得る。
【0013】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号の周波数変化を波動信号の基準として変換し、続いて波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を得る。
【0014】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、パルス振幅に基づくエンベロープフィルタリングによって差分信号を波動信号に変換する。
【0015】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、パルス幅に基づく積分法を使用することによって差分信号を波動信号に変換する。
【0016】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、特定の周波数範囲の波動信号を選択することによって、検出領域中の物体の運動特性を決定することができる。
【0017】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、波動信号は、信号増幅モジュールによって増幅されて、検出領域中の物体の特定の運動特性をより正確に得る。
【0018】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、信号増幅モジュールは、正確な識別および計算のために弱い信号を有する差分信号を増幅して波動信号を得、マイクロ波検出デバイスの検出正確度を高めるように配置される。
【0019】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、波動信号は、例えば、電源ネットワークおよび他の電気回路によって発生する電磁放射線であるが、これに限定されない異なる環境要因による波動信号の干渉を最小化するために、50Hz以下の周波数範囲を有するように選択される。
【0020】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、波動信号は、例えば、電源ネットワークおよび他の電気回路によって発生する電磁放射線であるが、これに限定されない他の環境要因によって波動信号が干渉されるのをさらに最小化するために、25Hz以下の周波数範囲を有するように選択される。したがって、波動信号は、干渉されることなく数十倍、数百倍、数千倍、またはさらには数万倍に増幅され得、その結果、検出領域中の人体の体動、微細な運動、呼吸運動、および心拍運動などの、任意の弱いかまたは微細な動きの信号を得る。
【0021】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、これは25Hz以内の信号増幅モジュールに適しており、信号増幅モジュールは、超低周波数範囲で動作する。この超低周波数範囲内で、この環境中に電磁放射線および他の干渉信号の信号源はほとんどなく、その結果、電磁放射線のない環境が提供されて、マイクロ波検出デバイスの正確度および安定性を改善する。
【0022】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、検出領域中の人体の心拍運動および呼吸運動の信号は、3Hz以下の周波数を有する波動信号を選択することによって得ることができる。
【0023】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、検出領域中の人体の心拍運動の信号は、1Hz〜3Hzの周波数を有する波動信号を選択することによって得ることができる。
【0024】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、検出領域中の人体の呼吸運動の信号は、1Hz以下の周波数を有する波動信号を選択することによって得ることができる。
【0025】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、信号増幅モジュールは、人体の運動特性をより正確に得るために、人体の呼吸運動および心拍運動などの、任意の弱いかまたは微細な運動の信号を、数十倍、数百倍、数千倍、またはさらには数万倍の倍率で増幅することができる。
【0026】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスが人体の活動を検出するために使用される場合、検出された差分信号は波動信号に変換され、波動信号中の、人体の運動特性に対応する波動信号の周波数は、低周波数範囲にあり、エアコンおよび排気ファンによって発生する振動、小動物によって引き起こされる不具合、風および雨からの干渉などの、環境中の任意の干渉を最小化し、その結果、マイクロ波検出デバイスの正確度および安定性を改善する。
【0027】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、マイクロ波エミッタおよび反射波受信ユニットを備える。マイクロ波エミッタは、検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波受信ユニットは、検出波に対応する反射波を受信するように配置される。物体が検出領域中で運動している場合、検出波および反射波の周波数および位相は異なり、その結果、検出波および反射波の周波数および/または位相の差は、続いて処理および解析されて差分信号を得る。
【0028】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、検出波および反射波の周波数差および/または位相差に応じて差分信号を得るように配置された処理ユニットを備える。
【0029】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、差分信号を波動信号に変換し、続いて、検出領域中の物体の特定の運動特性を取得するために波動信号を処理するように配置された信号変換モジュールを備える。
【0030】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、信号変換モジュールは、波動信号を選択し、続いて、検出領域中の物体の特定の運動特性を取得するように配置される。
【0031】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスの信号増幅モジュールは、波動信号を正確に測定および識別し、検出領域中の物体の運動特性をより正確に取得するために、波動信号を増幅して、マイクロ波検出デバイスの正確度を改善するように配置される。
【0032】
本発明の別の利点は、マイクロ波検出デバイスならびにその検出方法および用途を提供することであり、マイクロ波検出デバイスは、スマートデバイスと合体することができ、検出領域中の物体に基づいて任意の対応するインテリジェントなサービスを提供するために、スマートデバイスが自動的に制御および調整されることを可能とする。
【0033】
本発明のさらなる利点および特徴は以下の説明から明らかになり、添付の特許請求の範囲で特に指摘される手段および組み合わせによって実現されてよい。
【0034】
本発明によれば、前述および他の目的および利点は、その中の少なくとも1つの物体の運動特性を検出するための検出領域を有するマイクロ波検出デバイスであって、
ドップラー効果の原理に基づいて差分信号を生成するマイクロ波検出モジュールと、
マイクロ波検出モジュールに動作可能に接続された信号変換モジュールであって、信号変換モジュールは、差分信号を、検出領域中の物体の運動特性を決定するために解析される波動信号に変換する、信号変換モジュールと、
を備える、マイクロ波検出デバイスによって達成される。
【0035】
一実施形態では、マイクロ波検出モジュールは、検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波は、検出波が検出領域中の物体によって反射されると形成される。差分信号は、検出波と反射波との間の周波数差に応じてマイクロ波検出モジュールによって出力される。
【0036】
一実施形態では、マイクロ波検出モジュールは、検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波は、検出波が検出領域中の物体によって反射されると形成される。差分信号は、検出波と反射波との間の位相差に応じてマイクロ波検出モジュールによって出力される。
【0037】
一実施形態では、信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その性質変化に応じて差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【0038】
一実施形態では、信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その振幅変化に応じて差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【0039】
一実施形態では、信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その位相変化に応じて差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【0040】
一実施形態では、信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を決定するために、そのパルス幅の変化に応じて差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【0041】
一実施形態では、信号変換モジュールは、検出領域中の物体の運動特性を決定するために、その周波数変化に応じて差分信号を波動信号に変換するように配置される。
【0042】
一実施形態では、信号変換モジュールは、特定の周波数範囲において波動信号を出力するように配置される。
【0043】
一実施形態では、特定の周波数範囲は、50Hz以下に設定される。
【0044】
一実施形態では、特定の周波数範囲は、25Hz以下に設定される。
【0045】
一実施形態では、特定の周波数範囲は、1Hz以下に設定される。
【0046】
一実施形態では、特定の周波数範囲は、3Hz以下に設定される。
【0047】
一実施形態では、特定の周波数範囲は、1〜3Hzに設定される。
【0048】
一実施形態では、信号変換モジュールは、アナログフィルタとして具現化される。
【0049】
一実施形態では、信号変換モジュールは、デジタルフィルタとして具現化される。
【0050】
一実施形態では、信号変換モジュールは、アナログフィルタおよびデジタルフィルタによって一体に構築された統合フィルタとして具現化される。
【0051】
一実施形態では、マイクロ波検出デバイスは、マイクロ波検出モジュールおよび信号変換モジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの信号増幅モジュールを備え、差分信号は、信号増幅モジュールによって増幅され、次いで、信号変換モジュールによって波動信号に変換される。
【0052】
一実施形態では、マイクロ波検出デバイスは、信号変換モジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの信号増幅モジュールを備え、差分信号は、信号増幅モジュールによって増幅され、次いで、信号変換モジュールによって波動信号に変換される。
【0053】
一実施形態では、マイクロ波検出デバイスは、差分信号を増幅するための少なくとも1つの信号増幅モジュールを備え、波動信号は、信号増幅モジュールの少なくとも1つによって増幅される。
【0054】
一実施形態では、マイクロ波検出デバイスは、信号変換モジュールに動作可能に接続された中央処理モジュールをさらに備え、中央処理モジュールは、波動信号によって検出領域中の物体の運動特性を決定するために、波動信号を処理および解析するように配置される。
【0055】
一実施形態では、中央処理モジュールは、波動信号の波の周波数および/または波の振幅に応じて異なる運動特性を決定するように配置される。
【0056】
一実施形態では、中央処理モジュールは、波動信号の異なる位相差に応じて異なる運動特性を決定するように配置される。
【0057】
一実施形態では、中央処理モジュールは、波動信号の持続時間に応じて異なる運動特性を決定するように配置される。
【0058】
一実施形態では、中央処理モジュールは、1サイクルでの波動信号の振幅変化に応じて異なる運動特性を決定するように配置される。
【0059】
一実施形態では、中央処理モジュールは、互いに動作可能に接続された信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットを備える。好ましくは、信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0060】
一実施形態では、信号増幅モジュール、ならびに中央処理モジュールの信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0061】
一実施形態では、信号変換モジュール、ならびに中央処理モジュールの信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0062】
一実施形態では、信号変換モジュール、信号増幅モジュール、ならびに中央処理モジュールの信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0063】
一実施形態では、マイクロ波検出モジュールおよび信号増幅モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0064】
一実施形態では、マイクロ波検出モジュール、信号増幅モジュール、および信号変換モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0065】
一実施形態では、マイクロ波検出モジュール、信号変換モジュール、信号増幅モジュール、ならびに中央処理モジュールの信号サンプリングユニット、データ処理ユニット、および出力ユニットは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0066】
一実施形態では、信号変換モジュールおよび信号増幅モジュールは、統合されて単一の一体型ユニットを形成する。
【0067】
本発明の別の態様によれば、本発明は、
その中の物体の運動特性を検出するための検出領域を有する、少なくとも1つのマイクロ波検出デバイスであって、マイクロ波検出デバイスは、
差分信号を生成するマイクロ波検出モジュールと、
マイクロ波検出モジュールに動作可能に接続された信号変換モジュールであって、信号変換モジュールは、差分信号を、検出領域中の物体の運動特性を決定するために解析される波動信号に変換するように配置される、信号変換モジュールと、
を備える、マイクロ波検出デバイスと、
マイクロ波検出デバイスに動作可能に接続された実行回路モジュールと、
デバイス本体であって、実行回路モジュールは、デバイス本体に動作可能に接続され、実行回路モジュールは、マイクロ波検出デバイスによって得られた検出領域中の物体の運動特性に応じてデバイス本体を制御するように配置される、デバイス本体と、
を備える、スマートデバイスを備える。
【0068】
本発明の別の態様によれば、本発明は、マイクロ波検出デバイスによる検出方法を含み、検出方法は、以下、
差分信号を波動信号に変換するステップ(a)であって、波動信号は、検出領域中の物体の運動特性に対応する、ステップ(a)と、
波動信号を処理して検出領域中の物体の運動特性を取得するステップ(b)と、
を含む。
【0069】
一実施形態では、ステップ(a)の前に、検出方法は、
検出領域に検出波を送信または放出し、検出波に対応する反射波を受信するステップと、
検出波および反射波の周波数差および/または位相差に応じて差分信号を出力するステップと、
をさらに含む。
【0070】
一実施形態では、ステップ(a)において、差分信号は、差分信号の性質変化に応じて波動信号に変換される。
【0071】
一実施形態では、差分信号は、差分信号の振幅変化に応じて波動信号に変換される。
【0072】
一実施形態では、差分信号は、差分信号の位相変化に応じて波動信号に変換される。
【0073】
一実施形態では、差分信号は、差分信号のパルス幅の変化に応じて波動信号に変換される。
【0074】
一実施形態では、差分信号は、差分信号の周波数変化に応じて波動信号に変換される。
【0075】
一実施形態では、ステップ(a)において、差分信号は、パルス振幅に基づくエンベロープフィルタリング方法を使用することによって波動信号に変換される。
【0076】
一実施形態では、ステップ(a)において、差分信号は、パルス幅に基づく積分法によって波動信号に変換される。
【0077】
一実施形態では、ステップ(a)において、検出領域中の物体の運動特性は、特定の周波数範囲の波動信号を選択することによって取得される。
【0078】
一実施形態では、検出方法によれば、波動信号の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号をフィルタリングするために、50Hz以下であるように選択および制限される。
【0079】
一実施形態では、検出方法によれば、波動信号の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号をフィルタリングするために、25Hz以下であるように選択および制限される。
【0080】
一実施形態では、検出方法によれば、波動信号の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号をフィルタリングするために、3Hz以下であるように選択および制限される。
【0081】
一実施形態では、検出方法によれば、波動信号の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号をフィルタリングするために、1〜3Hzに選択および制限される。
【0082】
一実施形態では、検出方法によれば、波動信号の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号をフィルタリングするために、1Hz以下であるように選択および制限される。
【0083】
一実施形態では、方法は、ステップ(a)の前に、差分信号を増幅するステップをさらに含む。
【0084】
一実施形態では、方法は、ステップ(a)の後に、差分信号を増幅するステップをさらに含む。
【0085】
一実施形態では、ステップ(a)の前および後に、方法は、差分信号および波動信号をそれぞれ増幅するステップをさらに含む。
【0086】
一実施形態では、検出方法によれば、差分信号は、アナログフィルタによって波動信号に変換され、同時に、特定の周波数の波動信号が選択される。
【0087】
一実施形態では、検出方法によれば、差分信号のピーク値および平均値は、デジタルフィルタによってフィルタリングアルゴリズムを使用することによって抽出され、次いで、ピーク値または平均値が合成されて波動信号を形成する。
【0088】
一実施形態では、検出方法によれば、検出領域中の物体の異なる運動特性は、波動信号の波の周波数および/または波の振幅に応じて決定される。
【0089】
一実施形態では、検出方法によれば、検出領域中の物体の異なる運動特性は、波動信号の位相差に応じて決定される。
【0090】
一実施形態では、ステップ(b)において、検出領域中の物体の異なる運動特性は、波動信号の持続時間に応じて決定される。
【0091】
一実施形態では、ステップ(b)において、検出領域中の物体の異なる運動特性は、1サイクルでの波動信号の振幅変化に応じて決定される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【
図1】本発明の第1の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスのブロック図である。
【
図2】本発明の上記第1の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスの信号増幅モジュールの回路図である。
【
図3A】本発明の上記第1の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスの信号変換モジュールの回路図である。
【
図3B】本発明の上記第1の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスの信号変換モジュールのブロック図である。
【
図4A】本発明の上記第1の好ましい実施形態による、マイクロ波検出デバイスが人体の呼吸運動を検出するために使用される場合の、差分信号を波動信号に変換する信号変換モジュールを示す概略図である。
【
図4B】本発明の上記第1の好ましい実施形態による、差分信号を対応する波動信号に変換する信号変換モジュールを示す概略図である。
【
図5A】本発明の上記第1の好ましい実施形態による、高速運動する車両を検出するためのマイクロ波検出デバイスの用途を示す。
【
図5B】本発明の上記第1の好ましい実施形態による、マイクロ波検出デバイスが高速運動する車両を検出するために使用される場合の、差分信号を対応する波動信号に変換する信号変換モジュールを示す。
【
図6】本発明の第2の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスのブロック図である。
【
図7】本発明の第3の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスのブロック図である。
【
図8】本発明の第4の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイスのブロック図である。
【
図9】本発明の上記好ましい実施形態による、マイクロ波検出デバイスの用途を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下の説明は、当業者が本発明を作製および使用することを可能とするために開示される。好ましい実施形態は以下の説明で単なる例として提供され、修正形態は当業者にとって明らかであろう。以下の説明で定義される一般原則が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の実施形態、代替物、修正形態、均等物、および用途に適用されることになる。
【0094】
以下の説明で、用語「縦」、「横」、「上」、「下」、「前」「後ろ」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「外部」、および「内部」は、本発明の実際の位置または配向を限定することなく、本発明を容易に理解するための添付図面中の配向または位置関係を指すことが理解される。したがって、上記用語は、本発明の要素の実際の位置の限定であるべきではない。
【0095】
以下の説明で、用語「1つ」、「一」、および「一つ」は、実施形態では「少なくとも1つ」または「1つ以上」を指すことが理解される。具体的には、用語「一」は、ある実施形態では「1つ」を指すことがあり、一方、別の実施形態では「1つより多い」を指すことがある。したがって、上記用語は、本発明の要素の実際の数の限定であるべきではない。
【0096】
図1〜
図4Aを参照すると、本発明の第1の好ましい実施形態によるマイクロ波検出デバイス100が示されている。マイクロ波検出デバイス100は、検出領域を有し、検出領域中の任意の物体の運動を検出するために適合され、マイクロ波検出デバイス100は、物体が検出領域中で運動している場合、波動信号101を処理するように構成される。物体の運動は、連続的な遅い動き、所定のリズムを有する遅い動き、小さい振幅の運動、大きい振幅の運動、高速運動などであり得るが、これらに限定されない。言い換えれば、本発明のマイクロ波検出デバイス100は、検出領域中の任意の動きを包括的に検出して、マイクロ波検出デバイス100の正確度および実用性を高めることができる。したがって、マイクロ波検出デバイス100は、差分信号102の変化を波動信号101に変換するように配置される。検出領域中の運動の特性に応じて、信号が処理されてそのような運動の特性を取得することになる。この方法によって、検出領域中の人間の運動、微細な運動、呼吸の動き、および/または心拍の動きなどの運動の特性が有効に獲得され得ることは、言及する価値がある。
【0097】
図1に示すように、マイクロ波検出デバイス100は、マイクロ波検出モジュール110、およびマイクロ波検出モジュール110に通信可能に接続された信号変換モジュール120を備える。マイクロ波検出モジュール110は、差分信号102を出力するように配置され、信号変換モジュール120は、差分信号102を受信し、差分信号102を、検出領域中の運動の特性に対応する波動信号101に変換するように配置される。さらに、信号変換モジュール120は、波動信号101を選択して、検出領域中の物体の特定の運動特性を得るように配置される。
【0098】
図1に示すように、マイクロ波検出デバイス100は、少なくとも1つのマイクロ波エミッタ111、反射波受信ユニット112、および少なくとも1つの処理ユニット113をさらに備え、処理ユニット113は、マイクロ波エミッタ111および反射波受信ユニット112動作可能に接続される。したがって、マイクロ波エミッタ111は、検出領域中に検出波を放出するように配置され、反射波受信ユニット112は、検出波に対応する反射波を受信するように配置される。物体が検出領域中で運動している場合、検出波と反射波との間で周波数は変化する。処理ユニット113は、検出波と反射波との間の周波数の差もしくは変化および/または位相差に対応する差分信号102を得る。好ましくは、処理ユニット113は、差分信号を生成するために、検出波と反射波との間の位相変化を検出するように配置された混合検波器として実装される。あるいは、処理ユニット113の1つが、検出波および基準波の周波数および/または位相に対応する第1の中間データを得、一方、別の処理ユニット113が、反射波および基準波の周波数および/または位相に対応する第2の中間データを得る、2つの処理ユニット113が存在する。次いで、差分信号102が、第1および第2の中間データから生成されることになる。処理ユニット113の実装および差分信号を得る実装方法は単なる例であり、本発明において限定されるべきではないことを当業者は理解すべきである。
【0099】
検出領域中の物体の運動を検出するためにマイクロ波の周波数を使用する実装は、本発明において限定されるべきではないことは、言及する価値がある。好ましくは、マイクロ波の周波数は、ISM帯の5.8GHz、10.525GHz、または24.125GHzであり得る。マイクロ波源の周波数が高くなればなるほど、弱いかまたは微細な動きへの応答が高感度になる。差分信号102の周波数が高くなればなるほど、差分信号102の分解能が改善される。したがって、マイクロ波検出デバイス100の正確度は高められることになる。
【0100】
さらに、信号変換モジュール120は、差分信号102の変化に基づいて差分信号102を波動信号101に変換するように配置される。差分信号102は、検出領域中の物体の運動に対応する動きの特性を含有する。好ましくは、信号変換モジュール120は、差分信号102の振幅変化を波動信号101の基準に変換するように配置される。あるいは、信号変換モジュール120は、差分信号102の位相変化を波動信号101の基準に変換するように配置される。あるいは、信号変換モジュール120は、差分信号102のパルス幅変化を波動信号101の基準に変換するように配置される。あるいは、信号変換モジュール120は、差分信号102の周波数変化を波動信号101の基準に変換するように配置される。
【0101】
この方法によって、異なる周波数のマイクロ波が検出領域中の同じ物体によって反射されて反射波を形成することは、言及する価値がある。処理ユニット113は、マイクロ波と反射波との間の差に対応する差分信号102を受信するように配置される。差分信号102が信号変換モジュール120を通過した後、波動信号101は変換後に一致する。さらに、波動信号101のパラメータは、検出領域中の物体の異なる動きの特性に対応する。
【0102】
好ましい実施形態によれば、信号変換モジュール120は、波動信号101を得るために差分信号102にエンベロープ処理を行う。例えば、信号変換モジュール120は、パルス振幅に基づくエンベロープフィルタリング方法を使用することによって、差分信号102を波動信号101に変換するように配置される。好ましくは、信号変換モジュール120は、パルス幅に基づく積分法を使用することによって、差分信号102を波動信号101に変換するように配置される。
【0103】
差分信号102の波動信号101への変換の実装は単なる例であり、本発明のマイクロ波検出器100の信号処理について限定されるべきではないことを、当業者は理解すべきであることが明らかである。
【0104】
さらに、信号変換モジュール120は、波動信号101の特定の周波数範囲を選択することによって、検出領域中の物体の動きの特性を取得するように配置される。一例では、マイクロ波検出デバイス100は、ユーザが日常生活にあるか、またはユーザが作業環境にあるかを検出するために使用される。成人の正常な呼吸運動は、毎秒約0.2〜0.4回であり、新生児の正常な呼吸運動は、毎秒約0.33〜0.75回である。病気は、毎秒1回以内で呼吸運動を増減させ得る。信号変換モジュール120の関連パラメータを設定することによって、波動信号101はフィルタリングされて、ユーザの呼吸運動の信号を検出するための1Hzの特定の周波数範囲内の波動信号101を選択するために、その関連のない周波数セグメントを除去する。静かなまたは落ち着いた状態下では、人体の心拍運動は、毎秒約1.0〜1.7回、特に毎秒1.0〜1.3回の範囲である。3歳未満の子供の心拍運動は、毎秒1.3回〜毎秒2.5回である。信号変換モジュール120の関連パラメータを設定することによって、波動信号101はフィルタリングされて、ユーザの心拍運動の信号を検出するための1〜3Hzの特定の周波数範囲内の波動信号101を選択するために、その関連のない周波数セグメントを除去する。
【0105】
図3Aは、本発明のマイクロ波検出デバイス100の特定の実施形態を示す。信号変換モジュール120は、少なくとも1つのコンデンサ、少なくとも1つの抵抗、少なくとも1つのインダクタ、および少なくとも1つの統合フィルタリング回路を含むように構築されたアナログフィルタとして具現化される。抵抗−コンデンサ(RC)構成では、差分信号102が、漸増および漸減する傾向を有する波動信号101を形成するためにアナログフィルタ(信号変換モジュール120)を通過すると、差分信号102は、積分され、平均値を有するように構成される。同時に、アナログフィルタ120は、波動信号101をアナログ信号として出力する。アナログフィルタ120を異なるパラメータに設定することによって、波動信号101はフィルタリングされて、所望の周波数範囲の波動信号を選択するように、関連のない周波数範囲を有効に除去する。例えば、差分信号102が信号変換モジュール120を通過した後、超高周波信号および高周波信号などの関連のない周波数セグメントは差分信号102からフィルタリングされ、一方、超低周波信号および低周波信号などの必要かつ有用な周波数セグメントは差分信号102に残る。言い換えれば、この例の信号変換モジュール120は、アナログローパスフィルタである。
【0106】
アナログフィルタ120は限定されるべきではなく、アナログフィルタ120は、LC構成および/またはRC構成で構築されて、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、帯域通過フィルタ、帯域抵抗フィルタ、誘電体フィルタ、アクティブフィルタ、パッシブフィルタ、または1つもしくは複数の既知のフィルタの任意の組み合わせを形成し得ることは、言及する価値がある。アナログフィルタ120の特定の実装は単なる例であり、本発明のマイクロ波検出デバイス100および差分信号102処理方法の内容および範囲において限定されるべきではないことを、当業者は理解すべきである。
【0107】
具体的には、信号変換モジュール120は、バターワースローパスフィルタの積分特性に基づいて差分信号102を波動信号101に変換し、バターワースローパスフィルタのパラメータを介して特定の周波数範囲の波動信号101を選択的に得る、バターワースローパスフィルタであり得る。
【0108】
別の実施形態では、信号変換モジュール120は、デジタルフィルタとして具現化され、デジタルフィルタ120は、差分信号102の数値を抽出することによって波動信号101を得るように配置される。好ましくは、差分信号102を増幅した後に、増幅された差分信号102のピーク値または平均値が、フィルタリングアルゴリズムを使用することによって抽出され、波動信号101は、ピーク値または平均値の変化に対応して形成される。同時に、信号変換モジュール120は、差分信号102をデジタル信号として出力するように配置される。したがって、デジタルフィルタ120は、デジタルフィルタ120のフィルタリングプロセスを行うための対応するプログラムおよびアルゴリズムを介してコンピュータによって動作する。デジタルフィルタ120を異なるパラメータに設定することによって、関連のない周波数セグメントは波動信号101からフィルタリングされることになり、対応して、必要かつ有用な周波数セグメントは波動信号101に残ることになる。
【0109】
図3Bは、本発明のマイクロ波検出デバイス100の別の特定の実施形態を示す。信号変換モジュール120は、(ADC変換器として具現化される)ADC変換モジュール、中央処理装置、および(DAC変換器として具現化される)DAC変換モジュールのデジタルローパスフィルタを含むように具現化され、ADC変換モジュール、中央処理装置、およびDAC変換モジュールは、互いに通信可能に接続される。中央処理装置は、デジタルフィルタアルゴリズムを実行するように配置される。あるいは、ADC変換モジュールおよびDAC変換モジュールは、中央処理装置と統合される。特定のハードウェア構成およびデジタルフィルタのアルゴリズムは限定されるべきではないことを理解すべきである。例えば、デジタルフィルタは、MCU、DSP、FPGA、外部高精度ADC集積チップ、オペアンプを有するデジタル論理ユニットチップ、または当該技術分野で既知の任意のチップをサポートするように構成され得るが、これらに限定されない。対応するアルゴリズムは、バターワースローパスフィルタの積分特性に基づいて差分信号102を波動信号101に変換し、バターワースローパスフィルタのパラメータを介して特定の周波数範囲の波動信号101を選択的に得る、バターワースフィルタアルゴリズムであり得るが、これに限定されない。あるいは、アルゴリズムは、フーリエ(FFT/DFT)アルゴリズム、カルマンフィルタアルゴリズム、有限インパルス応答フィルタ、非再帰フィルタ(FIR)アルゴリズム、ヒルベルト−ファン変換(HHT)、線形系変換、ウェーブレット変換、無限インパルス応答フィルタ、無限インパルス応答フィルタ(IIR)アルゴリズム、または当該技術分野で既知の任意のアルゴリズムであり得る。
【0110】
信号変換モジュール120がバターワースローパスフィルタとして実装される場合、デジタルフィルタはバターワースアルゴリズムで実装されることは、言及する価値がある。例えば、1次バターワースフィルタまたは多次バターワースフィルタは、直列接続または並列接続で構成される。バターワースローパスフィルタの積分特性に基づいて、強風条件または降雨条件下で高速で動く小さい物体などの差分信号102の干渉は、既存の信号処理技術によってバックグラウンドノイズとして処理するように、小さいゆらぎと共に波動信号101に変換されることになる。言い換えれば、波動信号101の干渉、すなわち、強風条件または降雨条件下で高速で動く小さい物体に対応するものは無視されて、マイクロ波検出デバイス100による運動する人体および他の物体の検出の正確度および安定性を高めることになる。したがって、マイクロ波検出デバイス100は、屋外環境で車両などの運動する物体を検出するのに適している。
【0111】
図4Aおよび
図4Bは、ユーザの呼吸運動を検出するためのマイクロ波検出デバイス100の例を示し、ユーザの呼吸運動は、ユーザの胸部が第1の点「a」から最大点「b」に外側に拡張することと定義される。差分信号102の増幅後、増幅された差分信号102の振幅は、最初は低振幅から高振幅に、次いで高振幅から低振幅に変化する。増幅された差分信号102の周波数は、最初は低周波から高周波に、次いで高周波から低周波に変化する。ユーザの呼吸運動は、ユーザの胸部が最大点「b」から第3の点「c」に内側に収縮することとさらに定義される。増幅された差分信号102の振幅は、最初は低振幅から高振幅に、次いで高振幅から低振幅に変化する。増幅された差分信号102の周波数は、最初は低周波から高周波に、次いで高周波から低周波に変化する。ユーザの呼吸運動の波の周期は、点「c」で終了する。波動信号101は、上述のソフトウェアフィルタ、積分平均法、フーリエ(FFT/DFT)アルゴリズム、バターワースフィルタアルゴリズム、カルマンフィルタアルゴリズム、有限インパルス応答フィルタ、非再帰フィルタ(FIR)アルゴリズム、ヒルベルト−ファン変換(HHT)、線形系変換、ウェーブレット変換、無限インパルス応答フィルタ、および/または無限インパルス応答フィルタ(IIR)アルゴリズムによって得ることができる。差分信号101および波動信号102の形状、周期、振幅、幅は、
図4Aおよび
図4Bに例示を目的として示され、人間の実際の呼吸運動を具体的に表すべきではないことは、言及する価値がある。例は、本発明のマイクロ波検出デバイス100およびマイクロ波検出方法の内容および範囲において限定されるべきではない。
【0112】
図5Aおよび
図5Bは、高速運動する車両を検出するためのマイクロ波検出デバイス100の別の例を示し、マイクロ波検出デバイス100は、道路脇の街灯の柱に設置され得る。車両が点Aから検出領域に入り、点Bの固定マイクロ波検出デバイス100に向かうと、増幅された差分信号102の振幅は、最初は低振幅から高振幅に、次いで高振幅から低振幅に変化する。増幅された差分信号102の周波数は、最初は低周波から高周波に、次いで高周波から低周波に変化する。点Bを通過してマイクロ波検出デバイス100から離れた後、増幅された差分信号102の振幅は、最初は低振幅から高振幅に、次いで高振幅から低振幅に変化する。増幅された差分信号102の周波数は、最初は低周波から高周波に、次いで高周波から低周波に変化する。車両が点Cで検出領域を出ると、差分信号102の波の周期は終了する。波動信号101は、上述のソフトウェアフィルタ、積分平均法、フーリエ(FFT/DFT)アルゴリズム、バターワースフィルタアルゴリズム、カルマンフィルタアルゴリズム、有限インパルス応答フィルタ、非再帰フィルタ(FIR)アルゴリズム、ヒルベルト−ファン変換(HHT)、線形系変換、ウェーブレット変換、無限インパルス応答フィルタ、および/または無限インパルス応答フィルタ(IIR)アルゴリズムによって得ることができる。差分信号101および波動信号102の形状、周期、振幅、幅は、
図5Aおよび
図5Bに例示を目的として示され、実際の運動する車両を具体的に表すべきではないことは、言及する価値がある。例は、本発明のマイクロ波検出デバイス100およびマイクロ波検出方法の内容および範囲において限定されるべきではない。
【0113】
信号変換モジュール120の実装は単なる例であり、本発明のマイクロ波検出デバイス100および差分信号処理方法の内容および範囲において限定されるべきではないことを、当業者は理解すべきである。本発明の別の実施形態では、信号変換モジュール120は、統合されたデジタルフィルタおよびアナログフィルタとして実装されてよい。例えば、チップは、デジタルフィルタリング回路およびアナログフィルタリング回路と統合されるが、これに限定されない。
【0114】
好ましい実施形態によれば、マイクロ波検出デバイス100は、信号変換モジュール120に通信可能に接続された少なくとも1つの信号増幅モジュール130をさらに備え、信号増幅モジュール130は、検出領域中の物体の運動の特定の特性を得るために、波動信号101を特定の倍率で異なる周波数範囲に特に増幅するように配置される。加えて、信号増幅モジュール130は、弱い波動信号101、不連続な波動信号101、または不規則な波動信号101を精密に決定することができ、その結果、波動信号101の後続の解析中に任意の干渉を最小化する。結果として、マイクロ波検出デバイス100は、検出領域中の物体の運動の特定の特性を正確に取得することができる。
【0115】
好ましくは、信号変換モジュール120によって選択される特定の周波数範囲は、電源ネットワークの周波数より小さい。言い換えれば、信号変換モジュール120を通過する波動信号101の周波数は、電源ネットワークの周波数より小さい。したがって、電源ラインおよび他の電気回路によって発生する電磁放射線は、波動信号101に干渉しないことになり、その結果、波動信号101の正確度に影響することなく、波動信号101が数十倍、数百倍、数千倍、またはさらには数万倍に増幅されることを可能とする。好ましくは、信号変換モジュール120によって選択される特定の周波数範囲は、50Hz以内である。言い換えれば、波動信号101の周波数は、50Hz未満に設定される。したがって、電源ラインおよび他の電気回路の干渉によって発生する電磁放射線は、有効に最小化されて、マイクロ波検出デバイス100の検出正確度を高め得る。特定の周波数範囲は単なる例であり、本発明のマイクロ波検出デバイス100の内容および範囲において限定されるべきではないことを、当業者は理解すべきである。加えて、異なる国では異なる周波数の電源ネットワークが使用され、その結果、異なる環境の電源ネットワークの周波数に従って、異なる周波数範囲が設定されるべきであることを理解すべきである。
【0116】
好ましくは、信号変換モジュール120によって選択される特定の周波数範囲は、25Hz以下であり、信号増幅モジュール130は、25Hz以内の様々な増幅器に適した増幅器として具現化される。増幅器130は、たとえ信号が数十倍、数百倍、数千倍、またはさらには数万倍に拡大されても、超低周波数範囲で動作するように設定される。波動信号101の周波数は、電源ネットワークの周波数の1倍より低いため、通常の電磁環境下では他の環境要因によって干渉されないことになり、その結果、マイクロ波検出デバイス100の正確度を高める。
【0117】
言い換えれば、信号増幅モジュール130は、超低周波数範囲で動作する。したがって、電磁放射線および他の干渉信号は、超低周波数範囲内ではめったに見られない。電磁放射線のない環境下では、信号増幅モジュール130は、波動信号101を多重増幅で増幅して、正確かつ有用な波動信号101を得ることができ、その結果、マイクロ波検出デバイス100の正確度および安定性を高める。例えば、人体の波動信号の周波数に対応する波動信号101は比較的低く、人体の呼吸の動きおよび心拍の動きなどの微細な動きは、人体の動きの特性を正確に取得するために、有用な大きさに増幅される。マイクロ波検出デバイス100が人間の活動または運動を検出すると、検出された差分信号102は波動信号101に変換されることは、言及する価値がある。人体の動きの特性に対応する波動信号101の周波数は低周波数範囲にあるため、エアコンおよび排気ファンによって引き起こされる振動、小動物によって引き起こされる不具合、風および雨の干渉などの、周辺環境中の他の干渉を回避し得る。結果として、マイクロ波検出デバイス100の正確度は高められ得る。
【0118】
好ましい実施形態によれば、信号増幅モジュール130は、マイクロ波検出モジュール110の処理ユニット113、および信号変換モジュール120に動作可能に接続される。信号増幅モジュール130は、差分信号102を増幅するように配置され、その結果、比較的弱い差分信号102も、後続の処理中に信号変換モジュール120によって正確に識別および計算されるために増幅され得、結果として、マイクロ波検出デバイス100の正確度を高める。例えば、人の体動、四肢運動、および車両の運動の運動特性に対応する差分信号102の周波数範囲は低い。したがって、差分信号102の周波数範囲は0.0001Hz〜200Hzのみであり、その結果、差分信号102は非常に弱い。信号増幅モジュール130は、差分信号102を増幅して波動信号101の正確度を改善するように構成される。
【0119】
したがって、信号増幅モジュール130を通過する全ての差分信号102は、信号増幅モジュール130によって増幅されることになり、差分信号102は、超高周波信号、高周波信号、および低周波信号、および超低周波信号を含有する。増幅された差分信号102は、信号変換モジュール120を通過して波動信号101を形成するように配置され、信号変換モジュール120は、特定の周波数範囲セグメントの波動信号101を選択して、検出領域中の物体の動きの特性を得るように構成される。
【0120】
図6に示すように、第2の実施形態のマイクロ波検出デバイス100は、本発明の第1の実施形態の代替のモードを示し、2つの信号増幅モジュール130が存在する。信号増幅モジュール130の一方は、第1の信号増幅モジュールとして、差分信号102を増幅するように配置され、差分信号102が増幅された後、増幅された差分信号102は、信号変換モジュール120を介して波動信号101に変換される。次いで、波動信号101は、第2の信号増幅モジュールとして、もう一方の信号増幅モジュール130によって増幅されて、マイクロ波検出デバイス100の正確度をさらに高める。
【0121】
第2の実施形態によれば、信号増幅モジュール130および信号変換モジュール120は互いに統合されて単一のモジュールを形成してよいことを、当業者は理解すべきである。言い換えれば、単一のモジュールが、波動信号101を得るために、差分信号102を波動信号101に同時に増幅および変換するように配置され得る。例えば、モジュールは、オペアンプとして実装されるが、これに限定されない。
【0122】
信号増幅モジュール130の種類は限定されず、信号増幅モジュール130は、少なくとも1つのコンデンサ、少なくとも1つの抵抗、少なくとも1つのインダクタ、および少なくとも1つのオペアンプで構築された増幅器として実装され得ることは、言及する価値がある。例えば、信号増幅モジュール130は、1つ以上の増幅電力レベルを有するDC増幅モジュール、1つ以上の増幅電力レベルを有するAC増幅モジュール、またはそれらの組み合わせとして構成され得るが、これらに限定されない。信号増幅モジュール130は、差分信号102および波動信号101に対して1段または多段増幅を行い得る。
【0123】
図1に示すように、マイクロ波検出デバイス100は、信号変換モジュール120に動作可能に接続された中央処理モジュール140をさらに備え、中央処理モジュール140は、波動信号101を取得し、波動信号101に対応する特定の運動特性を決定するために、波動信号101の解析プロセスを行うように配置される。具体的には、波の周波数、波の振幅、および持続時間などであるが、これらに限定されない波動信号101の各パラメータは、検出領域中の物体の運動特性を表すことになる。中央処理モジュール140は、検出領域中の物体の特定の運動特性を決定し、かつ/または検出領域中の物体の異なる運動特性を区別するために、波動信号101のパラメータを解析するように配置される。言い換えれば、人体の運動、四肢運動、呼吸運動、および心拍運動をより正確に取得および/または区別し得、同時に、エアコンまたは排気ファンからの振動、ならびに動物、風および/または雨によって引き起こされる不具合をフィルタリングするなど、環境中の他の干渉を排除し得る。
【0124】
好ましくは、中央処理モジュール140は、波動信号101の波の周波数および/または波の振幅に従って異なる運動特性を決定して、マイクロ波検出デバイス100の正確度を高めるように配置される。一例では、マイクロ波検出デバイス100は、ユーザの運動特性を検出するために使用される。人間の歩行速度は毎秒約0.3〜1メートルであり、リズムは毎秒約0.5〜1回であり、頭を下げる、頭を上げる、体を前傾させる、体を後傾させる、体を左に向ける、および体を右に向けるなどの微細な体動は、0.5秒以上ごとに起こる。通常、正常な呼吸中に、人体はいくらかの体の微小運動を有し得る。信号変換モジュール120が、1Hz以内の特定の周波数範囲内の波動信号101を選択および設定する場合、選択された波動信号101は、人体の呼吸運動および四肢運動に対応してよい。しかしながら、胸部の拡張および腹部の起伏運動の振幅と、頭を下げる運動、頭を上げる運動、前傾運動、後傾運動、体を左に向ける、体を右に向けるなどの四肢運動の振幅との間には大きな差がある。したがって、異なる運動特性は、波動信号101の波の周波数および/または波の振幅に基づいて決定され得る。あるいは、中央処理モジュール140は、波動信号101の異なる位相差に従って異なる運動特性を決定する。
【0125】
好ましくは、別の実施形態では、中央処理モジュール140は、波動信号101の時間および/または周期変化に従って異なる運動特性を決定するように配置される。波動信号101のサイクルは、呼吸による連続的な胸部の拡張および腹部の起伏では規則的である。波動信号101のサイクルは、頭を下げる運動、頭を上げる運動、前傾運動、後傾運動、体を左に向ける、体を右に向けるなどでは不規則である。したがって、異なる運動特性は、波動信号101の持続時間および周期変化に従って決定され得る。
【0126】
別の実施形態では、中央処理モジュール140は、1サイクルでの波動信号の振幅変化に基づいて異なる運動特性を決定するように配置される。例えば、マイクロ波検出デバイス100の信号変換モジュール120の特定の周波数範囲が25Hz以下に設定される場合、波動信号101は、人体の体動、微細な運動、呼吸運動、および心拍運動に対応し得る。同じ周期内で、人体の体動、微細な運動、呼吸運動、および心拍運動の振幅変化は異なる。したがって、波動信号101の振幅は、解析されて異なる運動特性を区別し得る。
【0127】
あるいは、マイクロ波検出デバイス100は、高速車両または降雨などであるが、これらに限定されない検出領域中の高速運動する物体を検出するために使用される。高速車両または降雨についての波動信号101の波の周波数、波の振幅、持続時間などのパラメータは、人体の体動、微細な運動、呼吸運動、および心拍運動についての波動信号101の波の周波数、波の振幅、持続時間などのパラメータと全く異なる。中央処理モジュール140は、波動信号101の異なる波の周波数、波の振幅、持続時間などの1つ以上のパラメータを解析および比較するように配置され、検出領域中の標的物体の運動特性をさらに得るために、異なる物体の運動特性を区別するように配置される。
【0128】
図1に示すように、中央処理モジュール140は、信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143を備え、信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、互いに動作可能に接続される。信号サンプリングユニット141は、信号変換モジュール120に動作可能に接続され、信号サンプリングユニット141は、波動信号101を取得するように配置される。データ処理ユニット142は、出力ユニット143から解析結果を出力するために、波動信号101に対応する特定の運動特性を解析するための異なる標的要求に従って異なるアルゴリズムおよびプログラムが選択されることを可能とする。
【0129】
図1に示すように、一実施形態では、マイクロ波検出器100の中央処理モジュール140の信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、互いに一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、信号増幅モジュール130、ならびに中央処理モジュール140の信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、
図7に示すように、信号変換モジュール120、ならびに中央処理モジュール140の信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、
図8に示すように、信号変換モジュール120、信号増幅モジュール130、ならびに中央処理モジュール140の信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、マイクロ波検出モジュール110および信号増幅モジュール130は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、マイクロ波検出モジュール110、信号増幅モジュール130、および信号変換モジュール120は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。あるいは、マイクロ波検出モジュール110、信号変換モジュール120、信号増幅モジュール130、ならびに中央処理モジュール140の信号サンプリングユニット141、データ処理ユニット142、および出力ユニット143は、共に一体に形成されて統合モジュールを形成する。
【0130】
マイクロ波検出デバイス100は、マイクロ波検出モジュール110、信号変換モジュール120、信号増幅モジュール130、および中央処理モジュール140に電気的に接続された電源モジュール150をさらに備える。したがって、電源モジュール150は、マイクロ波検出モジュール110、信号変換モジュール120、信号増幅モジュール130、および中央処理モジュール140に電力を供給するように配置される。
【0131】
マイクロ波検出デバイス100は、スマートデバイス1000と合体することができ、その結果、スマートデバイス1000は、検出領域中の物体の運動特性に基づいて自動的に調整されて、インテリジェントなサービスを提供することができる。具体的には、
図9に示すように、スマートデバイス1000は、少なくとも1つのマイクロ波検出デバイス100、実行回路モジュール200、およびデバイス本体300を備えるように具現化され、実行回路モジュール200は、マイクロ波検出デバイス100に動作可能に接続される。実行回路ユニット200は、マイクロ波検出デバイス100の中央処理ユニット140によって出力される解析結果に応じて、デバイス本体300の動作を制御する。スマートデバイス1000は、所望の環境下でユーザのニーズに応じて個人化されたインテリジェントなサービスを提供するように動作する。
【0132】
好ましくは、実行回路モジュール200は、スイッチユニット210および調整ユニット220を備え、スイッチユニット210および調整ユニット220は、デバイス本体300に動作可能に接続される。スイッチユニット210は、中央処理モジュール140の出力ユニット143によって出力される解析結果に従って、スイッチオンモードまたはスイッチオフモードの間でデバイス本体300を制御するように配置される。調整ユニット200は、出力ユニット143を介して出力される解析結果に従って、デバイス本体300の動作パラメータをスイッチオンモードに調整するように構成される。例えば、デバイス本体300は、照明器具として具現化され、実行回路モジュール200は、解析結果からの人体の運動特性に従って、照明器具のスイッチをオンオフし、光の明るさを調整し、光の色調を調整し、かつ/または光源の方向を調整するように配置される。
【0133】
デバイス本体300の用途は限定されるべきではないことは、言及する価値がある。例えば、デバイス本体300は、エアコン、オーディオシステム、自動カーテンなどの電子デバイスとして実装され得るが、これらに限定されない。実行回路モジュール200は、検出領域中の人体の運動特性に従って、エアコン、オーディオシステム、および自動カーテンのオンオフ動作を制御することができる。例えば、実行回路モジュール200は、エアコンの温度設定、空気吹き出し口の方向、ファンの速度などを調整することができるか、または音楽の音量、流れる音楽の種類などを調整することができるか、またはその遮光領域などを選択するようにカーテンの開閉動作を制御することができる。
【0134】
したがって、本発明は、上で具現化されたようなマイクロ波検出デバイス100を動作させることによる検出方法をさらに提供し、検出方法は、以下、
差分信号102を波動信号101に変換するステップ(a)であって、波動信号101は、検出領域中の物体の運動特性に対応する、ステップ(a)と、
波動信号101を処理して検出領域中の物体の運動特性を取得するステップ(b)と、
を含む。
【0135】
したがって、ステップ(a)の前に、検出方法は、
検出領域に検出波を送信または放出し、検出波に対応する反射波を受信するステップと、
検出波および反射波の周波数差および/または位相差に応じて差分信号102を出力するステップと
をさらに含む。
【0136】
好ましい実施形態によれば、ステップ(a)において、差分信号102は、差分信号102の少なくとも1つの性質変化に基づいて波動信号101に変換される。好ましくは、差分信号102は、差分信号102の振幅変化に基づいて波動信号101に変換される。好ましくは、差分信号102は、差分信号102の位相変化に基づいて波動信号101に変換される。好ましくは、差分信号102は、差分信号102のパルス幅の変化に基づいて波動信号101に変換される。好ましくは、差分信号102は、差分信号102の周波数変化に基づいて波動信号101に変換される。
【0137】
好ましい実施形態によれば、ステップ(a)において、差分信号102は、パルス振幅に基づくエンベロープフィルタリング方法を使用することによって波動信号101に変換される。あるいは、ステップ(a)において、差分信号102は、パルス幅に基づく積分法によって波動信号101に変換される。
【0138】
検出方法によれば、ステップ(a)において、検出領域中の物体の運動特性は、特定の周波数範囲の波動信号101を選択することによって取得される。好ましくは、波動信号101は、25Hzの特定の周波数範囲内で選択され、選択された波動信号101は、「電磁波のない」セグメントにあり、その結果、信号増幅モジュール130は、波動信号101を比較的大きい倍率レベルで増幅して、正確かつ有用な波動信号101を得ることができる。好ましくは、波動信号101の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号101をフィルタリングするために、50Hz以下であるように選択および制限される。好ましくは、人体の呼吸運動を検出するために、波動信号101の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号101をフィルタリングするために、1Hz以下であるように選択および制限される。好ましくは、人体の心拍運動を検出するために、波動信号101の特定の周波数範囲は、他の周波数セグメントの波動信号101をフィルタリングするために、1Hz〜3Hzであるように選択および制限される。
【0139】
好ましくは、検出方法によれば、アナログフィルタが、差分信号102を波動信号101に変換し、同時に、特定の周波数範囲の波動信号101を選択するのに使用される。好ましくは、検出方法によれば、差分信号102のピーク値および平均値は、デジタルフィルタによってフィルタリングアルゴリズムを使用することによって抽出され、次いで、ピーク値または平均値が合成されて波動信号101を形成する。
【0140】
好ましい実施形態によれば、ステップ(a)の前に、検出方法は、弱い差分信号102を増幅するために差分信号102を増幅するステップをさらに含み、その結果、弱い差分信号102も正確に識別および計算され得、結果として、波動信号101の正確度を高める。
【0141】
好ましい実施形態によれば、ステップ(a)の後に、検出方法は、検出領域中の物体の特定の運動を正確に取得するために、波動信号101を増幅するステップをさらに含む。加えて、選択された波動信号101は、「電磁波のない」セグメントにあり、その結果、信号増幅モジュール130は、波動信号101を比較的大きい倍率レベルで増幅して、正確かつ有用な波動信号101を得ることができる。
【0142】
好ましくは、ステップ(b)において、異なる運動特性は、波動信号101の波の周波数および/または波の振幅に従って決定されて、マイクロ波検出デバイス100の正確度を高める。好ましくは、ステップ(b)において、異なる運動特性は、波動信号101の異なる位相差に従って決定される。
【0143】
好ましくは、ステップ(b)において、異なる運動特性は、波動信号101の持続時間に従って決定される。
【0144】
好ましくは、ステップ(b)において、異なる運動特性は、1サイクルでの波動信号101の振幅変化に従って決定されて、検出領域中の物体の特定の運動特性を正確に取得する。
【0145】
図面に示され、上に記載されたような本発明の実施形態は単なる例であり、限定することを意図するものではないことを当業者は理解するであろう。
【0146】
したがって、本発明の目的が完全かつ有効に達成されたことがわかるであろう。実施形態は、本発明の機能原理および構造原理を説明するために示され、記載されており、そのような原理から逸脱することなく変更され得る。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に包含される全ての修正を含む。
【国際調査報告】