特表2022-501104(P2022-501104A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2022-501104(P2022-501104A)
(43)【公表日】2022年1月6日
(54)【発明の名称】回転盤構造、拭き装置及びロボット
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/164 20060101AFI20211210BHJP
   A47L 11/283 20060101ALI20211210BHJP
【FI】
   A47L11/164
   A47L11/283
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2021-513974(P2021-513974)
(86)(22)【出願日】2019年9月4日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月12日
(86)【国際出願番号】CN2019104297
(87)【国際公開番号】WO2020052479
(87)【国際公開日】20200319
(31)【優先権主張番号】201811079151.5
(32)【優先日】2018年9月14日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】518454852
【氏名又は名称】云鯨智能科技(東莞)有限公司
【氏名又は名称原語表記】YUNJING INTELLIGENCE TECHNOLOGY (DONGGUAN) CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】張 峻彬
(72)【発明者】
【氏名】黄 吉彪
(72)【発明者】
【氏名】林 偉勁
(57)【要約】
本願では回転盤構造、拭き装置及びロボットを開示する。当該回転盤構造は:掃除回転盤、調節部材及び圧力ユニットとを含み、掃除回転盤の一方側は掃除部材と接続されて、調節部材は前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置し、調節部材の掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されるように設置され、圧力ユニットは掃除回転盤と調節部材との間に設置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、
前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットと、
を含む回転盤構造。
【請求項2】
前記回転盤構造はさらに位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、前記掃除回転盤が前記目標方向に沿って前記調節部材に対して摺動する距離を制限するように設置されている、
請求項1に記載の回転盤構造。
【請求項3】
前記位置制限構造は位置制限ブロックと位置制限溝とを含み、前記位置制限ブロックは前記位置制限溝内に収容され、前記位置制限溝の溝壁は前記位置制限ブロックの前記目標方向に沿った移動距離を制限するように設置されて、且つ前記位置制限ブロックと前記位置制限溝は前記調節部材と前記掃除回転盤との間に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記調節部材上に設置され、位置制限溝が前記掃除回転盤上に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記掃除回転盤上に設置され、位置制限溝が前記調節部材上に設置されている、
請求項2に記載の回転盤構造。
【請求項4】
前記掃除回転盤は第一収容チャンバを含み、前記調節部材は前記第一収容チャンバ内に収容され、前記調節部材の外側面は前記第一収容チャンバの内壁と前記目標方向に沿って摺動的に接続されて、且つ、
前記調節部材の外側面は第一位置制限面を含み、前記第一収容チャンバの内壁は第二位置制限面を含み、前記第一位置制限面と前記第二位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記調節部材と前記掃除回転盤との相対的回転を制限する、
請求項3に記載の回転盤構造。
【請求項5】
前記圧力ユニットは弾性部材或いは重力部材であり、前記弾性部材は前記掃除回転盤と前記調節部材にそれぞれ弾性的に当接し、前記重量部材は重量が既定重量より大きい部材である、
請求項4に記載の回転盤構造。
【請求項6】
前記掃除回転盤の前記掃除部材から遠く離れた側は接続部を含み、前記調節部材は第二収容チャンバを含み、前記接続部は前記第二収容チャンバ内に収容され、前記接続部の外側面は前記第二収容チャンバの内壁と前記目標方向に沿って摺動的に接続されて、且つ、
前記接続部の外側面は第三位置制限面を含み、前記第二収容チャンバの内壁は第四位置制限面を含み、前記第三位置制限面と前記第四位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記調節部材と前記掃除回転盤との相対的回転を制限する、
請求項3に記載の回転盤構造。
【請求項7】
掃除回転盤と、
前記掃除回転盤の軸心方向と平行な方向で前記掃除回転盤と相対的に摺動的に接続されている調節部材であって、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して最も遠い距離に摺動した時に第一位置に位置し、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して最も近い距離に摺動した時に第二位置に位置する前記調節部材と、
前記調節部材に接続されて且つそれを駆動して、且つ掃除回転盤の回転を駆動する駆動機構と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されて、且つ前記掃除回転盤を押し付ける圧力ユニットとを含み、
前記掃除回転盤に外力が作用していない条件では、前記掃除回転盤は前記調節部材に対して第一位置に位置し、前記掃除回転盤が受ける外力が圧力ユニットの圧力より遥かに大きい条件では、前記掃除回転盤は前記調節部材に対して第二位置に位置し、前記掃除回転盤が受ける外力が圧力ユニットの圧力より小さい条件では、圧力ユニットは、掃除回転盤が受ける力がつり合って、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して第一位置と第二位置との間にある第三位置に位置するまで、前記調節部材に対して前記第二位置から前記第一位置へ運動するように、掃除回転盤を駆動する、
拭き装置。
【請求項8】
前記拭き装置はさらに位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、前記掃除回転盤が前記目標方向に沿って前記調節部材に対して摺動する距離を制限するように設置されて、前記位置制限構造は位置制限ブロックと位置制限溝とを含み、前記位置制限ブロックは前記位置制限溝内に収容され、前記位置制限溝の溝壁は前記位置制限ブロックの前記目標方向に沿った移動距離を制限するように設置されて、且つ前記位置制限ブロックと前記位置制限溝は前記調節部材と前記掃除回転盤との間に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記調節部材上に設置され、位置制限溝が前記掃除回転盤上に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記掃除回転盤上に設置され、位置制限溝が前記調節部材上に設置され、
前記位置制限ブロックのある位置は第一位置であり、前記位置制限溝の前記位置制限ブロックに向かっている溝面のある位置は第二位置である、
請求項7に記載の拭き装置。
【請求項9】
前記駆動機構は駆動軸を含み、前記駆動軸は前記調節部材を回転させるように設置されており、前記調節部材は前記駆動軸に対して揺れる、
請求項7に記載の拭き装置。
【請求項10】
前記駆動軸と前記調節部材とは軸スリーブ及び軸端により接続され、前記軸スリーブには凹溝が設置され、前記軸端は前記軸スリーブの凹溝内に嵌接され、前記軸端の端部は前記軸スリーブの底部と摺動的に接続され、前記軸端の端部が前記軸スリーブの底部に対して摺動する方向と前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向であり、
前記軸スリーブの内側面と前記軸端の外側面との間には隙間があり、前記軸スリーブの凹溝溝口から前記軸スリーブの底部まで、前記隙間が小さくなっていくことで、前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れられるようにして、前記軸スリーブの内側面には第五位置制限面が設けられ、前記軸端の外側面には第五位置制限面に対応する第六位置制限面が設けられ、前記第五位置制限面と前記第六位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記軸スリーブと前記軸端との相対回動を制限し、
前記軸スリーブが前記調節部材上に設置され、前記軸端が前記駆動軸上に設置されており、或いは、前記軸スリーブが前記駆動軸上に設置され、前記軸端が前記調節部材上に設置されている、
請求項9に記載の拭き装置。
【請求項11】
前記軸スリーブの底部には磁気ユニットが設置されており、前記磁気ユニットは前記軸端と磁気的に接続されるように設置されている、
請求項10に記載の拭き装置。
【請求項12】
前記拭き装置の底部には二つの駆動輪と一つの全方向輪とが設置されており、前記二つの駆動輪と前記全方向輪は床面上で前記拭き装置を支持するように設置されており、前記掃除回転盤は前記二つの駆動輪と前記全方向輪との間に設置され、前記拭き装置の前進移動方向に沿って、前記全方向輪は前記掃除回転盤の前に設置されている、
請求項8に記載の拭き装置。
【請求項13】
前記掃除回転盤の数は二個であり、
前記全方向輪は二つの掃除回転盤の間に位置し、前記全方向輪は目標接線と交差しており、前記目標接線は、前記拭き装置の前進移動方向と垂直で且つ二つの掃除回転盤の中の少なくとも一つの掃除回転盤と接する接線の中の、拭き装置の前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線である、
請求項12に記載の拭き装置。
【請求項14】
前記拭き装置はさらに掃除部材を含み、前記掃除部材は掃除回転盤の前記駆動機構に背を向けた側に設置され、掃除部材は掃除予定エリアを掃除するように設置されている、
請求項13に記載の拭き装置。
【請求項15】
ロボット本体と、
前記ロボット本体の底部に設置され、回転盤構造と掃除部材とを含む床拭きモジュールと、
前記ロボット本体上に取り付けられて、前記調節部材と接続されて、前記床拭きモジュールを回転させるように設置されている駆動機構とを含み、
前記回転盤構造は、
一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、
前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットと、
を含むロボット。
【請求項16】
前記駆動機構は駆動軸を含み、前記駆動軸は前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側と接続されて、前記駆動軸は前記調節部材を回転させるように設置されており、前記調節部材は前記駆動軸に対して揺れる、
請求項15に記載のロボット。
【請求項17】
前記駆動軸と前記調節部材とは軸スリーブ及び軸端により接続され、前記軸スリーブには凹溝が設置され、前記軸端は前記軸スリーブの凹溝内に嵌接され、前記軸端の端部は前記軸スリーブの底部と摺動的に接続され、前記軸端の端部が前記軸スリーブの底部に対して摺動する方向と前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向であり、
前記軸スリーブの内側面と前記軸端の外側面との間には隙間があり、前記軸スリーブの凹溝溝口から前記軸スリーブの底部まで、前記隙間が小さくなっていくことで、前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れられるようにして、前記軸スリーブの内側面には第五位置制限面が設けられ、前記軸端の外側面には第五位置制限面に対応する第六位置制限面が設けられ、前記第五位置制限面と前記第六位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記軸スリーブと前記軸端との相対回動を制限し、
前記軸スリーブが前記調節部材上に設置され、前記軸端が前記駆動軸上に設置されており、或いは、前記軸スリーブが前記駆動軸上に設置され、前記軸端が前記調節部材上に設置されている、
請求項16に記載のロボット。
【請求項18】
前記軸スリーブの底部には磁気ユニットが設置されており、前記磁気ユニットは前記軸端と磁気的に接続されるように設置されている、
請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
前記ロボットの底部には二つの駆動輪と一つの全方向輪とが設置されており、前記二つの駆動輪と前記全方向輪は床面上で前記ロボットを支持するように設置されており、
前記床拭きモジュールは前記二つの駆動輪と前記全方向輪との間に設置され、
前記ロボットの前進移動方向に沿って、前記全方向輪は前記床拭きモジュールの前に設置されている、
請求項15に記載のロボット。
【請求項20】
前記床拭きモジュールの数は二個であり、
前記全方向輪は二つの床拭きモジュールの間に位置し、前記全方向輪は目標接線と交差しており、前記目標接線は、前記ロボットの前進移動方向と垂直で且つ二つの床拭きモジュールの中の少なくとも一つの床拭きモジュールと接する接線の中の、ロボットの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線である、
請求項19に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ロボットの分野に関し、特に回転盤構造、拭き装置及びロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の絶え間ない発展に伴い、掃除ロボットが生産及び生活に広く利用されるようになり、用途によって、掃除ロボットは例えば床掃除ロボットや床拭きロボットなどに分けられる。掃除ロボットは使用者の床に対する掃除の需要を満たすことができる。掃除ロボットは掃除部品を通して床に対する掃除操作を実現するが、凸凹で平らではない床面に対して、掃除ロボットの掃除部品を床面と適合させることができないため、床に対する掃除効果が比較的悪い。
【0003】
上記内容は本願の技術案の理解を助けるために用いられ、上記内容が先行技術であると認めたわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は床に対する掃除効果を改善するように設置された回転盤構造及びロボットを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願実施例の第一側面によれば、回転盤構造を提案する。前記回転盤構造は:一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットとを含む。
【0006】
本願はさらに拭き装置を提案する。前記拭き装置は:掃除回転盤と、前記掃除回転盤の軸心方向と平行な方向で前記掃除回転盤と相対的に摺動的に接続されている調節部材であって、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して最も遠い距離に摺動した時に第一位置に位置し、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して最も近い距離に摺動した時に第二位置に位置する前記調節部材と、前記調節部材に接続されて且つそれを駆動して、そして掃除回転盤の回転を駆動する駆動機構と、前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されて、且つ前記掃除回転盤を押し付ける圧力ユニットとを含む。前記掃除回転盤に外力が作用していない条件では、前記掃除回転盤は前記調節部材に対して第一位置に位置し、前記掃除回転盤が受ける外力が圧力ユニットの圧力より遥かに大きい条件では、前記掃除回転盤は前記調節部材に対して第二位置に位置し、前記掃除回転盤が受ける外力が圧力ユニットの圧力より小さい条件では、圧力ユニットは、掃除回転盤が受ける力がつり合って、前記掃除回転盤が前記調節部材に対して第一位置と第二位置との間にある第三位置に位置するまで、前記調節部材に対して前記第二位置から前記第一位置へ運動するように、掃除回転盤を駆動する。
【0007】
本願はさらにロボットを提案する。前記ロボットは:ロボット本体と、前記ロボット本体の底部に設置され、回転盤構造と掃除部材とを含む床拭きモジュールと、前記ロボット本体上に取り付けられて、前記調節部材と接続されて、前記床拭きモジュールを回転させるように設置されている駆動機構とを含み、前記回転盤構造は:一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットとを含む。
【0008】
本願の回転盤構造とロボットによれば、掃除回転盤の一方側は掃除部材と接続されて、掃除回転盤の他方側で、調節部材は掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、これにより、掃除回転盤は調節部材に対して摺動できる。目標方向が水平面と垂直な場合、圧力ユニットは掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されており、且つ掃除回転盤は調節部材に対して目標方向に沿って摺動できるので、床面を掃除する掃除部材が床面との適合を保てるように設置され、床面に対する掃除効果を向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
図1】本願の一実施例が提案する床拭きモジュールと駆動機構の斜視模式図である。
図2図1に示す床拭きモジュールと駆動機構の分解図である。
図3図1に示す床拭きモジュールと駆動機構の一つの断面図である。
図4図1に示す床拭きモジュールの断面図である。
図5図1に示す床拭きモジュールと駆動機構のもう一つの断面図である。
図6】本願のもう一つの実施例が提案する床拭きモジュールの斜視模式図である。
図7図6に示す床拭きモジュールの分解図である。
図8図6に示す床拭きモジュールの断面図である。
図9図6に示す床拭きモジュールの掃除回転盤の斜視模式図である。
図10】本願のもう一つの実施例が提案する床拭きモジュールと駆動機構の断面図である。
図11】本願のもう一つの実施例が提案する床拭きモジュールの斜視模式図である。
図12図11に示す床拭きモジュールの分解図である。
図13図11に示す床拭きモジュールの断面図である。
図14図11に示す床拭きモジュールの断面分解図である。
図15図11に示す床拭きモジュールの調節部材の平面図である。
図16図11に示す調節部材と第二回転盤ケースの斜視模式図である。
図17】本願のもう一つの実施例が提案するロボットの底面図である。
図18図17に示すロボットの一部構造の一つの断面図である。
図19図17に示すロボットの一部構造のもう一つの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得た全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0011】
もし本願実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)に関わる場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに設置され、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0012】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために設置されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、全文において現れた「及び/又は」は三つの並行する案を含むことを意味する。「A及び/又はB」を例に取ると、A案、或いはB案、或いはAとBとが同時に満たされる案を含むことになる。また、各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0013】
本願によれば、回転盤構造を提案する。前記回転盤構造は掃除回転盤、調節部材、及び圧力ユニットを含む。掃除回転盤の一方側は床面を掃除するように設置された掃除部材と接続されている。調節部材は掃除回転盤の掃除部材から遠く離れた側で掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、この目標方向は掃除回転盤の回転軸と平行な方向である。調節部材の掃除部材から遠く離れた側は、ロボットの駆動機構と接続されて、掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている。圧力ユニットは掃除回転盤と調節部材との間に設置されて、目標方向が水平面と垂直である場合、圧力ユニットは掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている。
【0014】
通常、ロボットを使って床面を掃除する場合、二種類の応用場面に直面する。一つは床面が相対的に平らである場合で、もう一つは床面が凸凹で平らではない場合である。前者において、床面が相対的に平らであり、掃除部材と床面との適合度が比較的高く、ロボットがこのような床面上で走行する時の掃除効果が比較的良いが、後者において、床面が凸凹で平らではないため、掃除部材と床面との適合度が比較的低く、掃除部材の掃除効果に影響し、ロボットがこのような床面上で走行する時の掃除効果が比較的悪い。
【0015】
本願が提案する伸縮機能を有する回転盤構造を利用すれば、ロボットは、例え床面が凸凹で平らではない状況にあっても、調節部材と掃除回転盤の摺動関係、及び圧力ユニットによる掃除部材と床面との適合度の調整を通して、掃除部材と床面とが緊密に適合できるようにすることが可能で、これによりロボットによる床面に対する掃除効果を保証する。
【0016】
上記場面に示すのは、本願の実施例を応用できる場面の例示だけであって、それによって当業者の本願の技術的内容に対する理解を補助するためのものであるが、本願の実施例が他の機器、システム、環境或いは場面に設置できないことを意味するわけではないことは、注意しておく必要がある。
【0017】
<実施例一>
本願の実施例一は、回転盤構造を提案する。図1から図3に示すように、当該回転盤構造11aは、掃除回転盤111a、調節部材112a及び圧力ユニットを含む。掃除回転盤111aの一方側は掃除部材12と接続されている。当該掃除部材12は床面を掃除するように設置されている。掃除回転盤111aと掃除部材12との接続方式としては、取り外し可能な接続でもよく、取り外し不可能な接続、例えば、接着、ボルトによる接続、或いはマジックテープによる貼り合わせなどでもよい。本願実施例の掃除部材としては、モップ或いは毛ブラシなどとすることが可能であるが、本願の実施例では、それについて具体的に限定しない。
【0018】
調節部材112aは掃除回転盤111aの掃除部材から遠く離れた側で掃除回転盤111aと目標方向に沿って摺動的に接続されている。つまり、調節部材112aは掃除回転盤111aと目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ調節部材112aは掃除回転盤111aの掃除部材12に背を向けた側面に位置する。目標方向は掃除回転盤111aの回転軸と平行な方向である。例えば、目標方向は図4に示すようなY方向及びYの逆方向である。こうして、調節部材112aと掃除回転盤111aが接続されてから、調節部材112aは掃除回転盤111aに対してY方向或いはYの逆方向に沿って摺動できる。調節部材112aの掃除部材12から遠く離れた側は、ロボットの駆動機構2と接続されて、掃除回転盤111aの回転を駆動するように設置されている。具体的に言うと、調節部材112aと駆動機構2との接続は、取り外し可能な接続でもよく、固定接続など他の接続方式でもよい。駆動機構2は調節部材112aにトルクを伝達して、調節部材112aを回転させることができる。調節部材112aによる駆動の下で、掃除回転盤111aは回転でき、これにより、掃除回転盤111aと接続されている掃除部材12は掃除回転盤111aに駆動されて回転する。
【0019】
圧力ユニットは掃除回転盤111aと調節部材112aとの間に設置されて、目標方向が水平面と垂直である場合、圧力ユニットは掃除回転盤111aに鉛直で下向きの力を加えるように設置されている。掃除回転盤111aは調節部材112aに対して目標方向に沿って摺動できる。掃除回転盤111aの具体的な摺動方向は掃除回転盤111aが受ける力に関係する。例えば、目標方向が水平面と垂直である場合、作動中に、床面の掃除回転盤111aに対する作用力が掃除回転盤111aの重力と圧力ユニットによって掃除回転盤111aに加える力との和より大きいと、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して上へ摺動し、床面の掃除回転盤111aに対する作用力が掃除回転盤111aの重力と圧力ユニットによって掃除回転盤111aに加える力との和より小さいと、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して下へ摺動する。
【0020】
本願の一実施例において、本願実施例の圧力ユニットは弾性部材115aであり、弾性部材115aは掃除回転盤111a及び調節部材112aにそれぞれ弾性的に当接している。当該弾性部材115aは具体的に、ばねである。ばねの両端は掃除回転盤111a及び調節部材112aにそれぞれ弾性的に当接している。
【0021】
本願実施例一の回転盤構造11aが取り付けられているロボットを使用する場合、ロボットの前進方向において、ロボットが凹んだ床面に会った場合、床面の掃除回転盤111aに対する作用力が掃除回転盤111aの重力と弾性部材115aによって掃除回転盤に加える力との和より小さいと、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して下へ摺動する。ロボットが会ったのは凸出した床面である場合、床面の掃除回転盤111aに対する作用力が掃除回転盤111aの重力と弾性部材115aによって掃除回転盤111aに加える力との和より大きいと、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して上へ摺動する。
【0022】
本願実施例一の「上」と「下」は図3における上下方位であると、理解できるであろう。
【0023】
本願実施例の掃除回転盤111aは回転可能な構造であり、掃除作業において、掃除回転盤111aは回転しても、回転しなくてもよいことは、理解できるであろう。
【0024】
本願実施例の床面としては、木板面、タイル面、セメント面などとすることが可能であるが、本願の実施例では、それについて具体的に限定しないことは、理解できるであろう。
【0025】
本願実施例の目標方向は水平面と垂直でもよく、水平面に対して一定の傾斜角度を有してもよいことは、理解できるであろう。目標方向が水平面に対して傾斜する場合、掃除回転盤111aの回転軸は水平面に対して傾斜する。いくつかの実施例において、目標方向が水平面に対して傾斜する場合、圧力ユニットの掃除回転盤に加える力は鉛直で下向きである。言い換えれば、圧力ユニットによって掃除回転盤に加える力が目標方向と水平面との間の角度の変化に伴って変化することなく、圧力ユニットによって掃除回転盤に加える力が鉛直で下向きに保たれる。いくつかの他の実施例において、目標方向が水平面に対して傾斜する場合、圧力ユニットの掃除回転盤に加える力が水平面に対して傾斜する。例えば、圧力ユニットによって掃除回転盤に加える力が目標方向と平行になる。
【0026】
本願の実施例において、回転軸とは、回転体が回転運動を行う時に回る幾何直線である。例えば、掃除回転盤111aはその回転軸周りに回転運動をする。
【0027】
本願の実施例によれば、伸縮機能を有する回転盤構造11aを採用したので、従来技術における掃除ロボットによる掃除効果が悪いという技術問題を少なくとも部分的に解決して、使用時に掃除部材が床面と緊密な適合を保てる目的を達成することで、ロボットによる掃除効果を改善できる。また、本願実施例の案によれば、掃除作業において、掃除部材の布地の不均一によるロボットの振動をも避ける。
【0028】
図1から図5は本願の実施例一が提案する回転盤構造11aの関連模式図である。本実施例一において、掃除回転盤111aは第一回転盤ケース1111と位置制限板1112を含み、位置制限板1112は第一回転盤ケース11111の溝付き端部と接続されているが、具体的な接続方式としては、係接、或いはねじ接続などとすることができる。調節部材112aは位置制限板1112と第一回転盤ケース1111によって構成されたチャンバ内に収容されている。
【0029】
一つの好ましい実施例として、図3図5に示すように、回転盤構造11aはさらに位置制限構造を含む。位置制限構造は、掃除回転盤111aが目標方向に沿って調節部材112aに対して摺動する距離を制限するように設置されている。これによって、掃除回転盤111aが位置制限構造によって限定された距離範囲内で調節部材112aに対して摺動する。目標方向が鉛直方向である場合、位置限定構造による制限作用の下で、掃除回転盤は調節部材に対して一定の摺動距離内で上下に摺動できる。
【0030】
本願の実施例によれば、位置制限構造を伸縮機能を有する掃除回転盤111aと調節部材112aと組み合わせて利用する技術的手段を採用するので、回転盤機構が使用過程において伸縮しすぎたことによってロボットが安定に走行できないのを防止できる。或いは、回転盤機構が使用過程において伸縮が足りないことによって床面との適合度が足りなく、さらには掃除効果に影響してしまうのを防止できる。掃除回転盤111aと調節部材112aとの具体的な接続方式については、複数種類あるが、以下に述べる例示一と例示二はその中の二つの例示である。
【0031】
<例示一>
図3に示すように、掃除回転盤111aは第一収容チャンバを含み、調節部材112aは第一収容チャンバ内に収容され、調節部材112aの外側面は第一収容チャンバの内壁と目標方向に沿って摺動的に接続されている。そして、調節部材112aの外側面は第一位置制限面を含み、第一収容チャンバの内壁は第二位置制限面を含み、第一位置制限面と第二位置制限面とが互いの位置を制限することで、調節部材と掃除回転盤との相対的回転を制限する。具体的に言うと、第一位置制限面と第二位置制限面は非円柱面とすることが可能である。例えば、第一位置制限面と第二位置制限面は掃除回転盤の回転中心に沿って外へと延びる平面であり、調節部材が回転する時、調節部材の第一位置制限面は第一収容チャンバの第二位置制限面と互いに当接して、これにより調節部材と掃除回転盤との相対的回転が制限される。例えば、図3に示す実施例の掃除回転盤のように、調節部材112aを掃除回転盤111aの第一回転盤ケース1111にはめ込むと、調節部材112aは掃除回転盤111aの第一収容チャンバ内に収容される。掃除回転盤111aは調節部材112aに対して目標方向に沿って摺動できる。目標方向と垂直な平面上において、掃除回転盤111aは調節部材112aと固定接続され、且つ調節部材112aが駆動軸21に駆動されて回転する時、調節部材112aの外側面上の一部の非円柱面(即ち第一位置制限面)と掃除回転盤111aの第一収容チャンバの内壁上の一部の非円柱面(即ち第二位置制限面)とが互いに当接することによって、掃除回転盤111aと調節部材112aとの相対的回転を制限する。
【0032】
<例示二>
本願実施例によれば、さらにもう一つの掃除回転盤の実現方式を提案する。図6から図9に示すように、掃除回転盤111cの掃除部材12から遠く離れた側は接続部1115を含み、調節部材112cは第二収容チャンバを含み、接続部1115は第二収容チャンバ内に収容され、接続部1115の外側面は第二収容チャンバの内壁と目標方向に沿って摺動的に接続されている。そして、接続部1115の外側面は第三位置制限面を含み、第二収容チャンバの内壁は第四位置制限面を含み、第三位置制限面と第四位置制限面とが互いの位置を制限することで、調節部材112cと掃除回転盤111cとの相対的回転を制限する。具体的に言うと、第三位置制限面と第四位置制限面は非円柱面とすることが可能である。例えば、第三位置制限面と第四位置制限面は横断面が正多角形である柱面の一部の側面であり、調節部材が回転する時、調節部材112cの第三位置制限面は第二収容チャンバの第四位置制限面と互いに当接して、これにより調節部材112cと掃除回転盤111cとの相対的回転が制限される。
【0033】
図6から図9に示す例示は図3に示す掃除回転盤と調節部材との接続方式の例示の代替案である。図6図9に示す例示において、掃除回転盤111c上の接続部1115の横断面、及び調節部材112cの第二収容チャンバの横断面はいずれも正多角形であり、これにより、接続部1115を当該第二収容チャンバにはめ込むと、調節部材112cが回転する時、接続部1115の一部の側面は第二収容チャンバの一部の内壁に当接して、調節部材112cと掃除回転盤111cの掃除回転盤111cの回転軸周りの相対的回転を制限する。
【0034】
位置制限構造の実現方式については複数種類あって、例えば、上記の例示一或いは例示二の実現方式に基づいて、複数種類の位置制限構造の実現方式とすることが可能である。
【0035】
本願の一実施例において、図3図5に示すように、位置制限構造は位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aとを含み、位置制限ブロック1141aは調節部材112aに凸出するように設置され、位置制限溝1142aは第二収容チャンバの周壁に設置され、当該位置制限ブロック1141aは位置制限溝1142a内に収容され、位置制限溝1142aの溝壁は位置制限ブロック1141aの目標方向に沿った移動距離を制限するように設置されている。本願の実施例において、位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aは調節部材112aと掃除回転盤111aとの間に設置されている。
【0036】
例えば、本願の実施例において、図3図5に示すように、位置制限ブロック1141aは調節部材112aの外側面上に設置され、位置制限溝1142aは掃除回転盤111aの第二収容チャンバの内壁上に設置されている。掃除回転盤111aの回転軸の方向が鉛直方向である場合、床面の掃除回転盤111aに対する作用力が弾性部材115aの掃除回転盤111aに対する作用力と掃除回転盤111aの重力との和より大きく、これにより、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して上へ摺動し、位置制限ブロック1141aが位置制限溝1142aの下溝壁に当接すると、掃除回転盤111aの調節部材112aに対する上への摺動が停止する。この状態は、図3に示すようである。床面の掃除回転盤111aに対する作用力が弾性部材115aの掃除回転盤111aに対する作用力と掃除回転盤111aの重力との和より小さい場合、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して下へ摺動し、位置制限ブロック1141aが位置制限溝1142aの上溝壁に当接すると、掃除回転盤111aの調節部材112aに対する下への摺動が停止する。この状態は、図5に示すようである。本発明の実施例において、図3図5に示すように、掃除回転盤111aは第一回転盤ケース1111と位置制限板1112とを含み、位置制限溝1142aは第一回転盤ケース1111の一部の内表面と位置制限板1112の一部の上表面により構成されていることは、理解できるであろう。従って、位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aの下溝壁とが当接することは即ち位置制限ブロック1141aと位置制限板1112とが当接することであり、そして位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aの上溝壁とが当接することは即ち位置制限ブロック1141aと第一回転盤ケース1111とが当接することである。
【0037】
好ましくは、位置制限溝1142aが調節部材112aの外側面上に設置されて、位置制限ブロック1141aが掃除回転盤111aの第二収容チャンバの内壁上に設置されてもよい。位置制限構造は他の具体的な実現方式としてもよいことは、理解できるであろう。例えば、上記例示一の具体的な実現方式において、掃除回転盤の第一収容チャンバ内で、当該第一収容チャンバの開口端には第一収容チャンバの内部へ延びるストッパが設置されている。当該ストッパ、第一収容チャンバの壁面、及び第一収容チャンバの底部とで位置制限構造を構成し、調節部材が当該位置制限構造に制限されることで、掃除回転盤の目標方向に沿って調節部材に対する移動距離がストッパと第一収容チャンバの底部との間の距離になる。
【0038】
図6から図9において、位置制限構造は掃除回転盤111cの表面、スライドロッド1143、及び位置制限固定ブロック1144とを含む。調節部材112c上の貫通孔にスライドロッド1143を嵌めてから、位置制限固定ブロック1144とスライドロッド1143の一端とを固定接続することで、調節部材112cは位置制限固定ブロック1144と掃除回転盤111cの表面との間でスライドロッド1143に沿って摺動できる。言い換えれば、掃除回転盤111cの調節部材112cに対する摺動距離は、位置制限固定ブロック1144と掃除回転盤111cの表面との間の距離である。図6から図9の例示において、位置制限構造はさらに位置制限ブロックと位置制限溝としてもよいことは、理解できるであろう。この場合、位置制限ブロックと位置制限溝は掃除回転盤の接続部と調節部材の凹溝との間に位置し、例えば、位置制限溝は接続部の外側面に設置されている。位置制限ブロックは調節部材の凹溝の内壁面上に設置され、位置制限ブロックは位置制限溝内に移動可能に位置する。本願実施例の圧力ユニットとしては、複数種類の実現方式があることは、理解できるであろう。以下では、その中の二つの例示を挙げる。
【0039】
(例一)
図2図5に示すように、圧力ユニットは弾性部材115aとすることが可能である。弾性部材115aとしては、例えばばね、ベローズ、板ばねなどとすることが可能である。図6図9に示す実現方式において、圧力ユニットは弾性部材115cであり、弾性部材115cは掃除回転盤111cと調節部材112cとの間に位置する。圧力ユニットが弾性部材である場合、圧力ユニットが掃除回転盤に加える力の方向は目標方向と平行である。例えば、図3に示すように、当該弾性部材115aは渦巻きばねであり、当該渦巻きばねの一端は調節部材に当接して、当該渦巻きばねの他端は掃除回転盤に当接している。渦巻きばねの伸縮量を大きくするために、調節部材上には環状キャビティが設置されており、渦巻きばねはこの環状キャビティにはめ込まれている。圧力ユニットが弾性部材115aである場合、弾性部材115aが減振作用を有するので、掃除回転盤111aの調節部材112aに対する上への摺動を比較的穏やかにすることも可能である。ばねの両端は掃除回転盤及び調節部材にそれぞれ弾性的に当接している。
【0040】
(例二)
図10に示すように、圧力ユニットは重力部材116とすることも可能である。重力部材116は重量が既定重量より大きい部材である。この場合、圧力ユニットが掃除回転盤に加える力の方向は鉛直で下向きに保たれる。当該重力部材116の材質としては、金属、セラミック、プラスチックなどとすることが可能であるが、本願の実施例はそれに対して具体的に限定しない。例えば、当該重力部材116は、調節部材上に設置された環状キャビティの中に収容されている円筒状の金属ブロックであり、当該重力ブロックは重力によって掃除回転盤に当接して、且つ掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加える。
【0041】
まとめると、本願が提案する回転盤構造11aにおいて、掃除回転盤111aの一方側は掃除部材12と接続されて、掃除回転盤111aの他方側で、調節部材112aは掃除回転盤111aと目標方向に沿って摺動的に接続され、これにより、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して摺動できる。目標方向が水平面と垂直な場合、圧力ユニットは掃除回転盤111aに鉛直で下向きの力を加えるように設置されており、且つ掃除回転盤111aは調節部材112aに対して目標方向に沿って摺動できるので、床面を掃除する掃除部材12が床面との適合を保てるように設置され、床面に対する掃除効果を向上させた。
【0042】
<実施例二>
本願はさらに、拭き装置を提案する。図1から図3を組み合わせて示すように、拭き装置は掃除回転盤111a、調節部材112a、駆動機構2及び圧力ユニットを含み、掃除回転盤111a、調節部材112a、駆動機構2及び圧力ユニットを組み合わせることで取り付けられる。調節部材112aは掃除回転盤111aの軸心方向と平行な方向で掃除回転盤111aと相対的に摺動的に接続され、掃除回転盤111aが調節部材112aに対して最も遠い距離に摺動した時に第一位置に位置し、掃除回転盤111aが調節部材112aに対して最も近い距離に摺動した時に第二位置に位置する。駆動機構2は調節部材112aに接続されて且つそれを駆動して、そして掃除回転盤111aの回転を駆動する。圧力ユニットは掃除回転盤111aと調節部材112aとの間に設置されて、且つ圧力ユニットは掃除回転盤111aを押し付ける。掃除回転盤111aに外力が作用していない条件では、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して第一位置に位置する。掃除回転盤111aが受ける外力が圧力ユニットの圧力より遥かに大きい条件では、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して第二位置に位置し、掃除回転盤111aが受ける外力が圧力ユニットの圧力より小さい条件では、圧力ユニットは、掃除回転盤111aが受ける力がつり合って、掃除回転盤111aが調節部材112aに対して第一位置と第二位置との間にある第三位置に位置するまで、調節部材112aに対して第二位置から第一位置へ運動するように、掃除回転盤111aを駆動する。
【0043】
本願の一実施例において、本願実施例の圧力ユニットは弾性部材115aであり、弾性部材115aは掃除回転盤111a及び調節部材112aにそれぞれ弾性的に当接している。当該弾性部材115aは具体的に、ばねである。ばねの両端は掃除回転盤111a及び調節部材112aにそれぞれ弾性的に当接している。
【0044】
本願の一実施例において、図1から図5を組み合わせて示すように、拭き装置はさらに、位置制限構造を含む。位置制限構造は、掃除回転盤111aが目標方向に沿って調節部材112aに対して摺動する距離を制限するように設置されている。位置制限構造は位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aとを含み、位置制限ブロック1141aは位置制限溝1142a内に収容され、位置制限溝1142aの溝壁は位置制限ブロック1141aの目標方向に沿った移動距離を制限するように設置されている。そして、位置制限ブロック1141aと位置制限溝1142aは調節部材112aと掃除回転盤111aとの間に設置され、或いは、位置制限ブロック1141aが調節部材112a上に設置され、位置制限溝1142aが掃除回転盤111a上に設置され、或いは、位置制限ブロック1141aが掃除回転盤111a上に設置され、位置制限溝1142aが調節部材112a上に設置されている。位置制限ブロック1141aのある位置は第一位置であり、位置制限溝1142aの位置制限ブロック1141aに向かっている溝面のある位置は第二位置である。
【0045】
本願の一実施例において、駆動機構2は駆動軸21を含み、駆動軸21は調節部材112aを回転させるように設置され、調節部材112aは駆動軸21に対して揺れる。
【0046】
本願の一実施例において、駆動軸21と調節部材112aとは軸スリーブ61及び軸端62により接続され、軸スリーブ61には凹溝が設置され、軸端62は軸スリーブ61の凹溝内に嵌接され、軸端62の端部は軸スリーブ61の底部と摺動的に接続され、軸端62の端部が軸スリーブ61の底部に対して摺動する方向と調節部材112aが駆動軸21に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向である。軸スリーブ61の内側面と軸端62の外側面との間には隙間があり、軸スリーブ61の凹溝溝口から軸スリーブ61の底部まで、隙間が小さくなっていくことで、調節部材112aが駆動軸21に対して揺れられるようにする。軸スリーブ61の内側面には第五位置制限面が設けられ、軸端62の外側面には第五位置制限面に対応する第六位置制限面が設けられ、第五位置制限面と第六位置制限面とが互いの位置を制限することで、軸スリーブ61と軸端62との相対回動を制限する。軸スリーブ61が調節部材112a上に設置され、軸端62が駆動軸21上に設置されている。或いは、軸スリーブ61が駆動軸21上に設置され、軸端62が調節部材112a上に設置されている。
【0047】
本願の一実施例において、図2図3に示すように、軸スリーブ61の底部には磁気ユニット113aが設置されており、磁気ユニット113aは軸端62と磁気的に接続されるように設置されている。好ましくは、磁気ユニット113aは磁石とすることが可能である。
【0048】
本願の一実施例では、図17に示すように、拭き装置の底部には二つの駆動輪4と一つの全方向輪5が設置されており、二つの駆動輪4と全方向輪5は床面上で拭き装置を支持するように設置されている。掃除回転盤111aは二つの駆動輪4と全方向輪5との間に設置されている。拭き装置の前進移動方向に沿って、全方向輪5は掃除回転盤111aの前方に設置されている。
【0049】
本願の一実施例において、掃除回転盤111aの数は二個である。全方向輪5は二つの掃除回転盤111aの間に位置し、全方向輪5は目標接線と交差している。目標接線は、拭き装置の前進移動方向と垂直で且つ二つの掃除回転盤111aの中の少なくとも一つの掃除回転盤111aと接する接線の中の、拭き装置の前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線である。言い換えれば、拭き装置の前進移動方向と垂直な方向には、二つの床拭きモジュール1の中の少なくとも一つの床拭きモジュール1と接する接線は一本或いは複数本あってもよいが、これらの接線の中の、拭き装置の前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線は即ち目標接線7である。例えば、図17に示す拭き装置では、床拭きモジュール1の掃除部材12は円形モップであり、拭き装置上には二つの同様の床拭きモジュール1が設置され、目標接線7は拭き装置の前進方向と垂直で、且つ二つの床拭きモジュール1と接しているが、全方向輪5は当該目標接線7と交差している。
【0050】
いくつかの他の例示において、床拭きモジュール1の掃除部材は他の形状のモップ、例えば多角形、不規則図形などとすることが可能である。床拭きモジュール1の回転過程において、ロボットの前進方向と垂直で且つ床拭きモジュール1と接する接線が複数本ある可能性があり、当該複数本の接線の中の、ロボットの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線は目標接線である。
【0051】
こうして、ロボットの作動時に、ロボットの前進移動方向に沿って、床拭きモジュール1は二つの床拭きモジュール1の前方にあり、これにより、障害物にあった場合、全方向輪5が床拭きモジュール1より先に障害物と接触し、全方向輪5により、ロボットが当該障害物を乗り越えやすくなる。それに、全方向輪5が二つの床拭きモジュール1の間にあり、且つ全方向輪5が目標接線7と交差するようにすることで、全方向輪5を床拭きモジュール1により近く設置することが可能である。ロボットのヘッド部縁部は、全方向輪5が床拭きモジュール1により近いので、ロボットのヘッド部縁部を床拭きモジュール1により近くすることが可能となり、ロボットのヘッド部縁部から床拭きモジュール1までの距離を減少させる。こうして、ロボットのヘッド部が障害物にぶつかった場合、ロボットのヘッド部縁部から床拭きモジュール1との間の距離は掃除の死角であり、即ち床拭きモジュール1で掃除できないエリアであるが、本発明実施例のロボットの床拭きモジュール1がロボットのヘッド部縁部により近く、即ち床拭きモジュール1が障害物により近いので、床拭きモジュール1が作動中により多くの面積を掃除できる。
【0052】
本願の一実施例において、拭き装置はさらに掃除部材12を含み、掃除部材12は掃除回転盤111aの駆動機構2に背を向けた側に設置され、掃除部材12は掃除予定エリアを掃除するように設置されている。好ましくは、掃除部材12はモップ、或いは毛ブラシとすることが可能である。
【0053】
<実施例三>
本願実施例が提案する回転盤構造についてより直感的な理解を得るために、以下では、図11から図16に示す例示を持って、本願実施例が提案する回転盤構造11bの中の一つの具体的な例示を詳しく説明する。
【0054】
図11から図16に示す例示のように、本願実施例が提案する回転盤構造11bは、掃除回転盤111b、調節部材112b及びばね115bとを含む。当該掃除回転盤111bは第二回転盤ケース1113と回転盤底板1114とを含み、回転盤底板1114と第二回転盤ケース1113の底部とはねじにより固定接続されている。回転盤底板1114の第二回転盤ケース1113から遠く離れた側は掃除部材12と接続されている。当該掃除部材12はモップであり、このモップは床面を掃除するように設置されている。モップと回転盤底板1114とはモップと回転盤底板1114との間に設置されたマジックテープにより貼り付けられている。調節部材112bは第二回転盤ケース1113と回転盤底板1114により構成された第一収容チャンバ内に収容されている。取付過程において、調節部材112bを第二回転盤ケース1113の底部から第二回転盤ケース1113内に嵌めて、そしてねじにより第二回転盤ケース1113の外へ延びた部分から第二回転盤ケース1113と回転盤底板1114を固定する。
【0055】
調節部材112bは第二回転盤ケース1113に対して、掃除回転盤111bの回転軸の方向に沿って摺動できる。具体的に、調節部材112bの外側面は第二回転盤ケース1113の内側面内にあり、且つ両者は当接してもよい。掃除回転盤111bの回転軸と平行な方向に沿って、調節部材112bの外側面は第二回転盤ケース1113の内側面に対して摺動できる。掃除回転盤111bの回転軸と垂直な方向に、調節部材112bの移動は第二回転盤ケース1113によって制限される。そして、図16に示すように、調節部材112bの外側面上には第一位置制限面が設けられ、第二回転盤ケース1113の内側面上には第二位置制限面が設けられ、第一位置制限面と第二位置制限面をいずれも非円柱面とすることにより、第一位置制限面と第二位置制限面により調節部材112bと第二回転盤ケース1113との相対的回転を制限し、即ち調節部材112bと掃除回転盤111bとの相対的回転を制限する。こうして、ロボットの駆動機構により調節部材112bの回転を駆動する場合、調節部材112b上の第一位置制限面と掃除回転盤111b上の第二位置制限面とが互いに当接し、調節部材112bで掃除回転盤111bの回転を駆動する。
【0056】
図13に示すように、調節部材112bの外側面には位置制限ブロック1141bが設置され、第二回転盤ケース1113と回転盤底板1114により構成されたチャンバ内には位置制限溝1142bが設けられ、当該位置制限溝1142bの上溝壁が第二回転盤ケース1113上にあり、当該位置制限溝1142bの下溝壁が回転盤底板1114上にある。これにより、位置制限ブロック1141bが位置制限溝1142b内に位置する場合、位置制限ブロック1141bが位置制限溝1142bの上溝壁と位置制限溝1142bの下溝壁との間で移動すると、位置制限ブロック1141bが調節部材112bとは固定接続されているので、掃除回転盤111bが調節部材112bに対して摺動する距離は即ち位置制限溝1142bの上溝壁と位置制限溝1142bの下溝壁との間の距離になる。こうして、位置制限ブロック1141bと位置制限溝1142bとのセットに基づく位置制限構造により、掃除回転盤111bがその回転軸と平行な方向に沿って調節部材112bに対して摺動する距離を制限する。
【0057】
本実施例では、ばね115bは掃除回転盤111bと調節部材112bとの間に設置されている。本実施例では、ばね115bの一端が調節部材112bに当接し、ばね115bの他端が回転盤底板1114に当接することで、ばね115bにより回転盤底板1114に弾性力を加えて、掃除回転盤111bへ作用力を加えるのを実現する。本実施例では、調節部材112bと掃除回転盤111bの位置変化はばね115bの位置変化につながる。ばね115bの弾性力は掃除回転盤111bの回転軸と平行であり、掃除回転盤111bの回転軸の水平面に対する挟角は、ばね115bの弾性力の水平面に対する挟角と等しい。例えば、掃除回転盤111bの回転軸が床面に対して傾斜する場合、ばね115bの弾性力は床面と挟角を持つ。或いは、掃除回転盤111bの回転軸が水平面と垂直である場合、ばね115bの弾性力も水平面と垂直であり、これにより、ばね115bから掃除回転盤111bへ鉛直で下向きの力を加える。
【0058】
本例示において、調節部材112bの掃除部材12から遠く離れた一端には凹溝が設けられ、この凹溝は駆動機構2の駆動軸21に嵌められて、駆動軸21により調節部材112bへトルクを伝達するように設置されている。調節部材112bの凹溝底部には磁石113bが設置されている。具体的には、磁石シールリングで磁石113bを調節部材112bの底部にシーリングして、且つ磁石固定ブロック117を調節部材112bの底部に嵌めることで、磁石113bを調節部材112bの底部、即ち前記凹溝の底部に固定する。
【0059】
まとめると、掃除回転盤111bの一方側は掃除部材12と接続されて、掃除回転盤111bの他方側で、調節部材112bは掃除回転盤111bと目標方向に沿って摺動的に接続され、これにより、掃除回転盤111bは調節部材112bに対して摺動できる。目標方向が水平面と垂直な場合、ばね115bは掃除回転盤111bに鉛直で下向きの力を加えるように設置されているので、掃除回転盤111bは調節部材112bに対して目標方向に沿って摺動でき、これにより、床面を掃除する掃除部材12が床面との適合を保てるように設置され、床面に対する掃除効果を向上させた。
【0060】
<実施例四>
本願ではさらにロボットを提案する。図17に示すように、当該ロボットは床拭きモジュール1、駆動機構2とロボット本体3とを含む。床拭きモジュール1はロボット本体3の底部に設置され、床拭きモジュール1は回転盤構造11aと掃除部材12とを含む。
【0061】
回転盤構造は前述のいずれ一つの実施例における回転盤構造とすることが可能であるが、ここでは重ねて説明することはない。本実施例において、回転盤構造が実施例一の回転盤構造11aである場合を例として説明する。
【0062】
本実施例では、掃除部材12は床面を掃除するように設置されている。掃除部材12としては、モップ、毛ブラシなどの具体的な掃除部材とすることが可能である。掃除部材12を回転盤構造11aに取り付ける方法は柔軟で多種多様であり、ここでは限定しないことは、理解できるであろう。例えば、磁石による吸着、接着剤により貼り付け、ボルト接続、或いはマジックテープによる貼り付けで掃除部材12と回転盤構造11aとの接続を実現することが可能である。
【0063】
駆動機構2はロボット本体3上に取り付けられている。図3に示すように、駆動機構2と調節部材112aとが接続されて、駆動機構2は床拭きモジュール1を回転させるように設置されている。
【0064】
本願の実施例では、伸縮機能を有する回転盤構造11aを採用したので、従来技術における掃除ロボットによる床に対する掃除効果が悪いという技術問題を少なくとも部分的に解決して、ロボットの作動時に掃除部材12が床面と緊密な適合を保てる目的を達成することで、ロボットによる掃除効果を改善できる。
【0065】
一つの好ましい実施例として、図3に示すように、駆動機構2は駆動軸21を含み、駆動軸21は調節部材112aの掃除部材12から遠く離れた側と接続されて、駆動軸21は調節部材112aを回転させるように設置されている。こうして、駆動軸21により、駆動機構2と調節部材112aとの接続、及び駆動機構2による床拭きモジュール1の回転の駆動を実現する。また、駆動軸21により、調節部材112aに駆動軸21の回転軸と平行な作用力を提供することもできる。例えば、図3に示す例示において、駆動軸21は調節部材112aに、弾性部材115aの調節部材112aに対する作用力とは逆向きの作用力を提供する。
【0066】
本願実施例において、調節部材112aはさらに駆動軸21に対して揺れられる。
【0067】
ロボットの作動時に、調節部材112aが目標方向に沿って掃除回転盤111aと摺動的に接続されているので、掃除回転盤111a上に設置されている掃除部材12は目標方向に沿って移動できる。そして、調節部材112aはさらに、駆動軸21に対して揺れることができる。掃除回転盤111aが調節部材112aを通して駆動軸21と接続されているので、掃除回転盤111a及び掃除回転盤111a上に設置されている掃除部材12は駆動軸21に対して揺れることが可能である。こうして、目標方向が水平面と垂直である場合、掃除部材12は上下に移動できるだけではなく、駆動軸に対して揺れることもできるので、掃除部材12で凸凹で傾斜のある床面に適応して掃除できるので、掃除効果を改善する。
【0068】
好ましくは、図3に示すように、駆動軸21と調節部材112aは軸スリーブ61と軸端62を通して接続され、軸端62は軸スリーブ61の凹溝内に嵌接されている。軸端62の端部は軸スリーブ61の底部と摺動的に接続され、軸端62の端部が軸スリーブ61の底部に対して摺動する方向は、調節部材112aが駆動軸21に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向である。例えば、軸端62の端部の端面が半球面で、軸スリーブ61の底部が半球面だとして、この二つの半球面を当接させると、軸端62は軸スリーブ61に対して半球面の軌跡に沿って摺動することで、調節部材112aが駆動軸21に対して揺れるように駆動できる。この揺れの軌跡は半球面上の軌跡である。
【0069】
軸スリーブ61の内側面と軸端62の外側面との間には隙間があり、軸スリーブ61の溝口から軸スリーブ61の底部まで、この隙間が小さくなっていくことで、調節部材112aが駆動軸21に対して揺れられるようにする。軸端62を軸スリーブ61に嵌めると、軸スリーブ61の溝口から軸スリーブ61の底部まで、軸スリーブ61の内側面と軸端62の外側面との間の隙間は小さくなっていくので、軸端62と軸スリーブ61との相対揺れでは、軸スリーブ61の溝口における揺れ幅が軸スリーブ61の底部における揺れ幅より大きい。こうして、軸端62と軸スリーブ61の相対揺れの幅を比較的大きく設置して、調節部材112aが駆動軸21に対して揺れる幅を比較的大きくできる。
【0070】
軸スリーブ61の内側面上には位置制限面が設けられ、軸端62の外側面上には位置制限面が設けられ、軸スリーブ61の内側面上の位置制限面と軸端62の外側面の位置制限面とが互いの位置を制限することで、軸スリーブ61と軸端62との相対回動を制限する。例えば、軸端62の横断面と軸スリーブ61の横断面とは形状が同じであるが大きさが違って、軸端62の横断面と軸スリーブ61の横断面は具体的に正多角形とすることが可能である。軸端62を軸スリーブ61にはめ込むと、軸端62が回転する時、軸端62と軸スリーブ61とがくっついた側面は軸端62と軸スリーブ61の位置制限面であるので、軸スリーブ61と軸端62との相対回転を制限して、軸端62から軸スリーブ61へトルクを伝達させて、駆動軸21により調節部材112aの回転を駆動する。
【0071】
一つの例示において、軸スリーブ61が調節部材112a上に設置され、軸端62は駆動軸21上に設置されている。例えば、図18図19に示すように、調節部材112a上の掃除部材12から遠く離れた側には凹溝構造が設置されており、この凹溝構造は即ち上記軸スリーブ61である。軸端61と駆動軸21とは固定接続されているか、或いは一体構造であり、当該軸端62を軸スリーブ61内にはめ込むことができる。
【0072】
もう一つの例示において、軸スリーブが駆動軸21上に設置され、軸端は調節部材112a上に設置されている。例えば、駆動軸21の床拭きモジュール寄りの一端には凹溝構造が設置されており、この凹溝構造は軸スリーブであり、調節部材112aの駆動軸21寄りの側には軸端が設置されている。
【0073】
こうして、上記軸端62と軸スリーブ61との隙間嵌めにより、調節部材112aは駆動軸21に対して周囲へ揺れて、掃除回転盤112a上に接続された掃除部材12を駆動軸21に対して周囲へ揺れるように駆動できる。例えば、図18図19に示すように、調節部材112a上の掃除部材12から遠く離れた側には軸スリーブ61が設置されており、軸端62と駆動軸21とが固定接続されて、軸端62が軸スリーブ61内に嵌められて、且つ軸スリーブ61の内側面と軸端62の外側面との間には隙間があり、軸スリーブ61の溝口から軸スリーブ61の底部まで、隙間が小さくなっていく。したがって、軸端62は軸スリーブ61に対して揺れることができ、相応して、掃除回転盤111aは駆動軸21に対して揺れることができる。ロボットの前進方向を前方として、図18において、掃除回転盤111aは駆動軸21に対して前へ揺れる。図19において、掃除回転盤111aは駆動軸21に対して後ろへ揺れる。
【0074】
いくつかの実施例において、駆動軸21の軸心と掃除回転盤111aの回転軸とが重なり合った場合、掃除回転盤111aに接続された掃除部材12は目標方向に沿って移動して、且つ目標方向と垂直な方向へ揺れることが可能である。目標方向は掃除回転盤111aの回転軸と平行な方向である。したがって、掃除部材12は床面の上下の凹凸に適応して伸縮し、床面の傾斜に適応して揺れることができ、これにより掃除部材12は床面と適合できるので、掃除部材12による床面の掃除効果を改善する。
【0075】
一つの好ましい実施例として、図2図3に示すように、軸スリーブ61の底部には磁気ユニット113a(例えば磁石)が設置されており、磁気ユニット113aは軸端62と磁気的に接続されるように設置されている。したがって、調節部材112aと駆動軸21との間に磁気的接続があって、床拭きモジュール1とロボット本体3とが調節部材112aと駆動軸21により接続を実現するので、床拭きモジュール1とロボット本体3との間は磁気により接続されている。こうして、使用者による床拭きモジュール1とロボット本体3の脱着を便利にするとともに、床拭きモジュール1とロボット本体3との接続が一定の安定性を有するようにする。それに、例え長期に亘って使用しても、磁気ユニット113aの磁気力は維持できる。特に磁気ユニット113aが磁石である場合、長く使用すること、及び軸スリーブ61と軸端62との相対運動により、磁気ユニット113aの磨損を引き起こすことはない。
【0076】
磁気ユニット113aの設置方式としては、複数種類ある。例えば、上記の図11図12に示す回転盤構造に対する詳しい説明を参照することができる。或いは、図3に示す回転盤構造11aのように、磁気ユニット113a(例えば磁石)が調節部材112aの底部、即ち調節部材112aの凹溝の底部に設置されており、当該磁気ユニット113aは調節部材112a上の取付溝内にはめ込まれてもよいが、他の部材により当該取付溝内にシーリングされてもよい。
【0077】
図2図3に示すように、本願のいくつかの実施例において、駆動機構2全体としては、
駆動軸21、軸受22、ウォームホイール23、ウォームホイールケース24、ウォームホイールピン25とウォームモータ26とを含む。ウォームモータ24のウォームはウォームホイールケース24内に伸びて、駆動軸21はウォームホイールケース24内から外に伸びている。ウォームホイールケース24内には、軸受22、ウォームホイールピン25とウォームホイール23とが設置されている。具体的には、ウォームホイール23は二つの軸受22の間に設置され、駆動軸21が二つの軸受22及びウォームホイール23を貫通し、且つ駆動軸21は軸受22の内輪と係接されて、駆動軸21は軸受22の外輪に対して回転できる。駆動軸21はウォームホイールピン25によりウォームホイール23と固定接続されている。
【0078】
ロボットを使用する時、ウォームモータ26がウォームホイール23を駆動し、ウォームホイール23が駆動軸21の回転を駆動し、駆動軸21が調節部材112aを駆動して、調節部材112aは回転運動を掃除回転盤111aに伝達して、掃除部材12の回転を駆動する。駆動軸21と調節部材112aは、軸スリーブ61と軸端62との間の隙間により、水平方向上の揺れを実現して、掃除部材12を平坦度が異なる床面に適応させる。掃除回転盤111aは目標方向に沿って調節部材112aに対して摺動でき、この目標方向は掃除回転盤111aの回転軸と平行な方向である。
【0079】
好ましくは、図17に示すように、ロボットの底部には二つの駆動輪4と一つの全方向輪5が設置されている。二つの駆動輪4と全方向輪5は床面上でロボットを支持するように設置されている。床拭きモジュール1は二つの駆動輪4と全方向輪5との間に設置されており、ロボットの前進移動方向に沿って、全方向輪5は床拭きモジュール1の前に設置されている。本願の実施例において、駆動輪4はロボット本体3の動力装置から動力を得て回転でき、これによりロボットの移動を駆動する。ロボットの前進移動方向に沿って、全方向輪5が床拭きモジュール1の前に設置されており、これにより、全方向輪5はロボットに多方向への方向転換を実現させることが可能である。
【0080】
本願の実施例において、床拭きモジュール1の回転盤構造11aにおいて、掃除回転盤111aは調節部材112aに対して目標方向に沿って摺動でき、これにより掃除回転盤111aの床に対する圧力を調節できる。床に対する圧力を調節することにより、床に対する掃除効果を保証できるだけではなく、圧力が大きすぎて後輪による駆動時に滑ってしまうのを避けることも可能である。
【0081】
本願が提案するロボットにおいて、後ろの二つの駆動輪4と前の一つの全方向輪5により三点で接地するレイアウトを形成できるので、ロボットの全体としての姿勢は二つの駆動輪4と一つの全方向輪5により決まって、これによりロボットを床面で安定して走行させる。それに、本願の実施例が提案するロボットでは、ロボットの前進移動方向に沿って、全方向輪5が床拭きモジュール1の前に設置されているので、ロボットの障害物乗り越え能力を強化できる。
【0082】
本願実施例のロボットの駆動走行方式としては、上記の二つの駆動輪4と一つの全方向輪5との組み合わせ方式の他に、他の方式としてもよいことは、理解できるであろう。例えば、ロボットの駆動走行方式としては、ロボットの底部に二つ、四つ或いはより多くの輪を設置するか、或いはロボットの底部にキャタピラー機構を設置するか、或いは他の実現方式とすることが可能であり、本願実施例ではそれに対して具体的に制限しない。
【0083】
本願の床拭きモジュールの数としては、一つ、二つ、或いはそれ以上としてもよいが、本願の実施例ではそれについて具体的に限定しないことは、理解できるであろう。
【0084】
一つの好ましい実施例として、床拭きモジュール1の数は二つである。この場合、全方向輪5は二つの床拭きモジュール1の間に位置し、且つ全方向輪5は目標接線7と交差している。この目標接線7は、ロボットの前進移動方向と垂直で且つ二つの床拭きモジュール1の中の少なくとも一つの床拭きモジュール1と接する接線の中の、ロボットのの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線である。言い換えれば、ロボットの前進移動方向と垂直な方向には、二つの床拭きモジュール1の中の少なくとも一つの床拭きモジュール1と接する接線は一本或いは複数本あってもよいが、これらの接線の中の、ロボットの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線は即ち目標接線7である。例えば、図17に示すロボットでは、床拭きモジュール1の掃除部材12は円形モップであり、ロボット上には二つの同様の床拭きモジュール1が設置され、目標接線7はロボットの前進方向と垂直で、且つ二つの床拭きモジュール1と接しているが、全方向輪5は当該目標接線7と交差している。
【0085】
いくつかの他の例示において、床拭きモジュール1の掃除部材は他の形状のモップ、例えば多角形、不規則図形などとすることが可能である。床拭きモジュール1の回転過程において、ロボットの前進方向と垂直で且つ床拭きモジュール1と接する接線が複数本ある可能性があり、当該複数本の接線の中の、ロボットの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線は目標接線である。
【0086】
こうして、ロボットの作動時に、ロボットの前進移動方向に沿って、床拭きモジュール1は二つの床拭きモジュール1の前方にあり、これにより、障害物にあった場合、全方向輪5が床拭きモジュール1より先に障害物と接触し、全方向輪5により、ロボットが当該障害物を乗り越えやすくなる。それに、全方向輪5が二つの床拭きモジュール1の間にあり、且つ全方向輪5が目標接線7と交差するようにすることで、全方向輪5を床拭きモジュール1により近く設置することが可能である。ロボットのヘッド部縁部は、全方向輪5が床拭きモジュール1により近いので、ロボットのヘッド部縁部を床拭きモジュール1により近くすることが可能となり、ロボットのヘッド部縁部から床拭きモジュール1までの距離を減少させる。こうして、ロボットのヘッド部が障害物にぶつかった場合、ロボットのヘッド部縁部から床拭きモジュール1との間の距離は掃除の死角であり、即ち床拭きモジュール1で掃除できないエリアであるが、本発明実施例のロボットの床拭きモジュール1がロボットのヘッド部縁部により近く、即ち床拭きモジュール1が障害物により近いので、床拭きモジュール1が作動中により多くの面積を掃除できる。
【0087】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的なの応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2021年6月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、
前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットと、
を含む回転盤構造。
【請求項2】
前記回転盤構造はさらに位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、前記掃除回転盤が前記目標方向に沿って前記調節部材に対して摺動する距離を制限するように設置されている、
請求項1に記載の回転盤構造。
【請求項3】
前記位置制限構造は位置制限ブロックと位置制限溝とを含み、前記位置制限ブロックは前記位置制限溝内に収容され、前記位置制限溝の溝壁は前記位置制限ブロックの前記目標方向に沿った移動距離を制限するように設置されて、且つ前記位置制限ブロックと前記位置制限溝は前記調節部材と前記掃除回転盤との間に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記調節部材上に設置され、位置制限溝が前記掃除回転盤上に設置され、或いは、位置制限ブロックが前記掃除回転盤上に設置され、位置制限溝が前記調節部材上に設置されている、
請求項2に記載の回転盤構造。
【請求項4】
前記掃除回転盤は第一収容チャンバを含み、前記調節部材は前記第一収容チャンバ内に収容され、前記調節部材の外側面は前記第一収容チャンバの内壁と前記目標方向に沿って摺動的に接続されて、且つ、
前記調節部材の外側面は第一位置制限面を含み、前記第一収容チャンバの内壁は第二位置制限面を含み、前記第一位置制限面と前記第二位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記調節部材と前記掃除回転盤との相対的回転を制限する、
請求項3に記載の回転盤構造。
【請求項5】
前記圧力ユニットは弾性部材或いは重力部材であり、前記弾性部材は前記掃除回転盤と前記調節部材にそれぞれ弾性的に当接し、前記重量部材は重量が既定重量より大きい部材である、
請求項4に記載の回転盤構造。
【請求項6】
前記掃除回転盤の前記掃除部材から遠く離れた側は接続部を含み、前記調節部材は第二収容チャンバを含み、前記接続部は前記第二収容チャンバ内に収容され、前記接続部の外側面は前記第二収容チャンバの内壁と前記目標方向に沿って摺動的に接続されて、且つ、
前記接続部の外側面は第三位置制限面を含み、前記第二収容チャンバの内壁は第四位置制限面を含み、前記第三位置制限面と前記第四位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記調節部材と前記掃除回転盤との相対的回転を制限する、
請求項3に記載の回転盤構造。
【請求項7】
掃除部材と接続されている掃除回転盤と、
前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続されている調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、ロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記掃除回転盤は圧力ユニットの力の作用の下で前記調節部材に対して摺動できる前記圧力ユニットと
を含む回転盤構造。
【請求項8】
前記調節部材は前記駆動機構の駆動軸と固定的に接続されており、この駆動機構が前記調節部材へトルクを伝達でき、
前記掃除回転盤は前記調節部材に対して前記目標方向に沿って摺動して、且つ前記調節部材の回転に伴って回転する
請求項7に記載の回転盤構造。
【請求項9】
前記駆動軸には軸端が設置され、前記調節部材内には軸スリーブが設置され、前記駆動軸が前記軸端により前記調節部材内の前記軸スリーブと接続されている
請求項8に記載の回転盤構造。
【請求項10】
前記軸スリーブには凹溝が設置され、前記軸端が前記軸スリーブの凹溝内に嵌接され、前記軸端の端部が前記軸スリーブの底部と摺動的に接続され、前記軸端の端部が前記軸スリーブの底部に対して摺動する方向と前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向である
請求項9に記載の回転盤構造。
【請求項11】
前記軸端の端部は前記軸スリーブの底部と互いに当接し、前記軸端は前記軸スリーブに対して半球面の軌跡に沿って摺動できる
請求項10に記載の回転盤構造。
【請求項12】
前記軸スリーブの底部には磁気ユニットが設置されており、前記磁気ユニットは、前記軸端と磁気的に接続されて、前記軸スリーブと前記軸端とを磁気的に接続させるように設置されている
請求項9に記載の回転盤構造。
【請求項13】
前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れられるように、前記軸スリーブと前記軸端との間には隙間がある
請求項9又は12に記載の回転盤構造。
【請求項14】
前記調節部材は前記掃除回転盤内に収容されている
請求項7に記載の回転盤構造。
【請求項15】
ロボット本体と、
前記ロボット本体の底部に設置され、回転盤構造と掃除部材とを含む床拭きモジュールと、
前記ロボット本体上に取り付けられて、前記調節部材と接続されて、前記床拭きモジュールを回転させるように設置されている駆動機構とを含み、
前記回転盤構造は、
一方側が掃除部材と接続されて、前記掃除部材が床面を掃除するように設置されている掃除回転盤と、
前記掃除回転盤と目標方向に沿って摺動的に接続され、且つ前記掃除回転盤の前記掃除部材に背を向けた側面に位置する調節部材であって、前記目標方向は前記掃除回転盤の回転軸と平行な方向であり、前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側はロボットの駆動機構と接続されて、前記掃除回転盤の回転を駆動するように設置されている前記調節部材と、
前記掃除回転盤と前記調節部材との間に設置されている圧力ユニットであって、前記目標方向が水平面と垂直である場合、前記掃除回転盤に鉛直で下向きの力を加えるように設置されている前記圧力ユニットと、
を含むロボット。
【請求項16】
前記駆動機構は駆動軸を含み、前記駆動軸は前記調節部材の前記掃除部材から遠く離れた側と接続されて、前記駆動軸は前記調節部材を回転させるように設置されており、前記調節部材は前記駆動軸に対して揺れる、
請求項15に記載のロボット。
【請求項17】
前記駆動軸と前記調節部材とは軸スリーブ及び軸端により接続され、前記軸スリーブには凹溝が設置され、前記軸端は前記軸スリーブの凹溝内に嵌接され、前記軸端の端部は前記軸スリーブの底部と摺動的に接続され、前記軸端の端部が前記軸スリーブの底部に対して摺動する方向と前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れる揺れ方向とは同じ方向であり、
前記軸スリーブの内側面と前記軸端の外側面との間には隙間があり、前記軸スリーブの凹溝溝口から前記軸スリーブの底部まで、前記隙間が小さくなっていくことで、前記調節部材が前記駆動軸に対して揺れられるようにして、前記軸スリーブの内側面には第五位置制限面が設けられ、前記軸端の外側面には第五位置制限面に対応する第六位置制限面が設けられ、前記第五位置制限面と前記第六位置制限面とが互いの位置を制限することで、前記軸スリーブと前記軸端との相対回動を制限し、
前記軸スリーブが前記調節部材上に設置され、前記軸端が前記駆動軸上に設置されており、或いは、前記軸スリーブが前記駆動軸上に設置され、前記軸端が前記調節部材上に設置されている、
請求項16に記載のロボット。
【請求項18】
前記軸スリーブの底部には磁気ユニットが設置されており、前記磁気ユニットは前記軸端と磁気的に接続されるように設置されている、
請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
前記ロボットの底部には二つの駆動輪と一つの全方向輪とが設置されており、前記二つの駆動輪と前記全方向輪は床面上で前記ロボットを支持するように設置されており、
前記床拭きモジュールは前記二つの駆動輪と前記全方向輪との間に設置され、
前記ロボットの前進移動方向に沿って、前記全方向輪は前記床拭きモジュールの前に設置されている、
請求項15に記載のロボット。
【請求項20】
前記床拭きモジュールの数は二個であり、
前記全方向輪は二つの床拭きモジュールの間に位置し、前記全方向輪は目標接線と交差しており、前記目標接線は、前記ロボットの前進移動方向と垂直で且つ二つの床拭きモジュールの中の少なくとも一つの床拭きモジュールと接する接線の中の、ロボットの前進移動方向に沿って最も前方寄りの接線である、
請求項19に記載のロボット。
【国際調査報告】