特表2022-501558(P2022-501558A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2022-501558(P2022-501558A)
(43)【公表日】2022年1月6日
(54)【発明の名称】コントロールバルブ装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 47/02 20060101AFI20211210BHJP
【FI】
   F16K47/02 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-517400(P2021-517400)
(86)(22)【出願日】2018年9月27日
(85)【翻訳文提出日】2021年3月26日
(86)【国際出願番号】KR2018011421
(87)【国際公開番号】WO2020067587
(87)【国際公開日】20200402
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】511271122
【氏名又は名称】エムティ.エイチ コントロール バルブ シーオー., エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】Mt.h control valve co., ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】カン、ウンソク
(72)【発明者】
【氏名】イ、チュドン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヨンサム
【テーマコード(参考)】
3H066
【Fターム(参考)】
3H066AA01
3H066BA32
3H066BA33
3H066BA34
3H066EA02
3H066EA14
(57)【要約】
本発明に係るコントロールバルブ装置は、駆動軸と、第1流体が充填される第1バルブチャンバー、及び第2流体が充填される第2バルブチャンバーを内部に備えるバルブハウジングと、バルブハウジングの第1側に備えられ、第1流体が流入する第1ポート部と、バルブハウジングの第2側面に備えられ、第2流体が流入する第2ポート部と、バルブハウジングの第3側に備えられ、第1流体、第2流体、または第1流体と第2流体との混合流体が流出する第3ポート部と、駆動軸の一方向の移動に応じて第1流体が第1バルブチャンバーから第3ポート部へ流れるようにし、駆動軸の他方向の移動に応じて第2流体が第2バルブチャンバーから第3ポート部へ流れるようにするバルブと、駆動軸に連結され、第1バルブチャンバーの第1流体の圧力と第2バルブチャンバーの第2流体の圧力との差の少なくとも一部を相殺させるダンピング部とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動軸と、
第1流体が充填される第1バルブチャンバー、及び第2流体が充填される第2バルブチャンバーを内部に備えるバルブハウジングと、
前記第1バルブチャンバーに連通するように前記バルブハウジングの第1側に備えられ、前記第1流体が流入する第1ポート部と、
前記第2バルブチャンバーと連通するように前記バルブハウジングの第2側に備えられ、前記第2流体が流入する第2ポート部と、
前記バルブハウジングの第3側に備えられ、前記第1流体、前記第2流体、または前記第1流体と前記第2流体との混合流体が流出する第3ポート部と、
前記駆動軸の一方向の移動に応じて前記第1流体が前記第1バルブチャンバーから前記第3ポート部へ流れるようにし、前記駆動軸の他方向の移動に応じて前記第2流体が第2バルブチャンバーから前記第3ポート部へ流れるようにするバルブと、
前記駆動軸に連結され、前記第1バルブチャンバーの前記第1流体の圧力と前記第2バルブチャンバーの前記第2流体の圧力との差の少なくとも一部を相殺させるダンピング部と、を含むコントロールバルブ装置。
【請求項2】
前記ダンピング部は、
前記駆動軸が貫通する一側を有するダンピングハウジングと、前記ダンピングハウジングの内部に備えられ、前記駆動軸と連結され、前記ダンピングハウジングの内部空間を第1ダンピング空間及び第2ダンピング空間に分ける分離隔壁とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項3】
前記分離隔壁が前記駆動軸の端に連結されることを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項4】
前記駆動軸が前記ダンピングハウジングの前記一側及び他側を貫通し、
前記ダンピングハウジングは、前記バルブハウジングの外部に位置することを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項5】
前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とを連通させる孔が前記分離隔壁に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項6】
前記分離隔壁の幅が前記ダンピングハウジングの内側幅よりも小さいため、前記分離隔壁と前記ダンピングハウジングの内側面との間に、前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とを連通させる孔が形成されることを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項7】
前記ダンピングハウジングの内部と前記ダンピングハウジングの外部とが連通するように、前記ダンピングハウジングに連通孔が形成されたことを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項8】
前記ダンピングハウジングの内部に非圧縮流体が充填されることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項9】
前記分離隔壁によって前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とが互いに隔離される場合、前記ダンピングハウジングの内部に圧縮流体が充填されることを特徴とする、請求項2に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項10】
前記第1バルブチャンバー及び前記第2バルブチャンバーのうちのいずれかと前記ダンピング部の内部とを連結するバランシングラインをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項11】
前記バランシング流体が前記バランシングラインを介して前記ダンピング部へ流れることにより、前記第1バルブチャンバーの第1圧力と前記第2バルブチャンバーの第2圧力との差を下げることを特徴とする、請求項10に記載のコントロールバルブ装置。
【請求項12】
前記バルブは、前記駆動軸に結合された開閉部材を含み、
前記駆動軸の移動に応じて、前記開閉部材が前記第1バルブチャンバーの第1開口部を開閉するか或いは前記第2バルブチャンバーの第2開口部を開閉することを特徴とする、請求項1に記載のコントロールバルブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コントロールバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コントロールバルブ装置は、流体の流れを制御するためのものであって、流体が複数のポート部を介して流出入することができる。
【0003】
この種の一般的なコントロールバルブ装置は、複数のポート部を介して流体が流入するので、ポート部それぞれに流入する流体の圧力が互いに異なることがある。
【0004】
このようにポート部に流入する圧力が互いに異なる場合には、圧力差によってディスクチャタリング現象が発生する可能性があり、ディスクチャタリング現象は、コントロールバルブ装置の動作に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
このため、ディスクチャタリング現象を低減することができるコントロールバルブ装置に関する研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置は、ディスクチャタリング現象を防止するためのものである。
【0007】
本出願の課題は、上述した課題に限定されず、上述していない別の課題は、以降の記載から通常の技術者に明確に理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、駆動軸と、第1流体が充填される第1バルブチャンバー、及び第2流体が充填される第2バルブチャンバーを内部に備えるバルブハウジングと、前記第1バルブチャンバーに連通するように前記バルブハウジングの第1側に備えられ、前記第1流体が流入する第1ポート部と、前記第2バルブチャンバーと連通するように前記バルブハウジングの第2側に備えられ、前記第2流体が流入する第2ポート部と、前記バルブハウジングの第3側に備えられ、前記第1流体、前記第2流体、または前記第1流体と前記第2流体との混合流体が流出する第3ポート部と、前記駆動軸の一方向の移動に応じて前記第1流体が前記第1バルブチャンバーから前記第3ポート部へ流れるようにし、前記駆動軸の他方向の移動に応じて前記第2流体が第2バルブチャンバーから前記第3ポート部へ流れるようにするバルブと、前記駆動軸に連結され、前記第1バルブチャンバーの前記第1流体の圧力と前記第2バルブチャンバーの前記第2流体の圧力との差の少なくとも一部を相殺させるダンピング部とを含むコントロールバルブ装置が提供される。
【0009】
前記ダンピング部は、前記駆動軸が貫通する一側を有するダンピングハウジングと、前記ダンピングハウジングの内部に備えられ、前記駆動軸と連結され、前記ダンピングハウジングの内部空間を第1ダンピング空間及び第2ダンピング空間に分ける分離隔壁とを含むことができる。
【0010】
前記分離隔壁が前記駆動軸の端に連結できる。
【0011】
前記駆動軸が前記ダンピングハウジングの前記一側及び他側を貫通し、前記ダンピングハウジングは前記バルブハウジングの外側に位置することができる。
【0012】
前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とを連通させる連通孔が前記分離隔壁に形成できる。
【0013】
前記分離隔壁の幅が前記ダンピングハウジングの内側幅よりも小さいため、前記分離隔壁と前記ダンピングハウジングの内側面との間に、前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とを連通させる前記連通孔が形成できる。
【0014】
前記ダンピングハウジングの内部と前記ダンピングハウジングの外部とが連通するように、前記ダンピングハウジングに連通孔が形成できる。
【0015】
前記ダンピングハウジングの内部に非圧縮流体が充填できる。
【0016】
前記分離隔壁によって前記第1ダンピング空間と前記第2ダンピング空間とが互いに隔離される場合、前記ダンピングハウジングの内部に圧縮流体が充填できる。
【0017】
本発明の一態様によるコントロールバルブ装置は、前記第1バルブチャンバー及び前記第2バルブチャンバーのうちのいずれかと前記ダンピング部の内部とを連結するバランシングラインをさらに含むことができる。
【0018】
前記バランシング流体が前記バランシングラインを介して前記ダンピング部へ流れることにより、前記第1バルブチャンバーの第1圧力と前記第2バルブチャンバーの第2圧力との差を下げることができる。
【0019】
前記バルブは、前記駆動軸に結合された開閉部材を含み、前記駆動軸の移動に応じて、前記開閉部材が前記第1バルブチャンバーの第1開口部を開閉するか或いは前記第2バルブチャンバーの第2開口部を開閉することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置は、バランシングラインを含むことにより、ディスクチャタリング現象を防止するためのものである。
【0021】
本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置は、ダンピング部を含むことにより、ディスクチャタリング現象を防止するためのものである。
【0022】
本出願の効果は、上述した効果に限定されず、上述していない別の効果は、以降の記載から通常の技術者に明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す平面図である。
図2a】本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す断面図である。
図2b】本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す断面図である。
図2c】本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す断面図である。
図2d】本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す断面図である。
図3図1のC1−C2に沿った断面図である。
図4】一般的なコントロールバルブ装置を示す図である。
図5図3のダンピング部を示す拡大図である。
図6】本発明の他の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す図である。
図7】ダンピング部の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。但し、添付図面は、本発明の内容をより容易に開示するために説明されるものに過ぎず、本発明の範囲が添付図面の範囲に限定されないのは、当該技術分野における通常の知識を有するものであれば容易に分かるだろう。
【0025】
また、本出願で使用した用語は、特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現を含む。
【0026】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0027】
図1乃至図3は本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す。図1は本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置を示す平面図であり、図2a乃至図3図1のC1−C2に沿った断面図である。
【0028】
図2a乃至図2dに示されたコントロールバルブ装置は、ダンピング部170とバランシングライン180を含む。
【0029】
すなわち、図2aに示すように、第1バルブチャンバー121及び第2バルブチャンバー123のうちのいずれかとダンピング部170の内部とを連結するバランシングライン180を含むことができる。これにより、バランシング流体がバランシングライン180を介してダンピング部170へ流れることにより、第1バルブチャンバー121の第1圧力と第2バルブチャンバー123の第2圧力との差を下げることができる。
【0030】
例えば、第1バルブチャンバー121とダンピング部170の第2ダンピング空間DS2とがバランシングライン180によって連通することができる。第1バルブチャンバー121の圧力P1が第2バルブチャンバー123の圧力P2よりも大きいことにより、第1流体がバランシングライン180を介して後述の第2ダンピング空間DS2へ流れることができる。
【0031】
つまり、第1バルブチャンバー121の圧力P1と第2バルブチャンバー123の圧力P2との差が発生する場合、バランシングライン180を介して第1流体が第2ダンピング空間DS2へ流れることができる。これにより、圧力P1と圧力P2との差が減少することができる。
【0032】
また、圧力P1と圧力P2との差に応じて分離隔壁173が下方に力を受ける場合、バランシングライン180を介して流入した第1流体によって第2ダンピング空間DS2の圧力も高くなることにより、圧力P1と圧力P2との差に応じて分離隔壁173が下方に受ける力を相殺させることができる。
【0033】
これと逆に、図示されてはいないが、バランシングライン180は、第2バルブチャンバー123と第1ダンピング空間DS1とを連通させることもできる。これにより、圧力P2が圧力P1に比べて高い場合、第2流体がバランシングライン180を介して第1ダンピング空間DS1へ流れることにより、圧力P1と圧力P2との差を相殺させることができる。
【0034】
このとき、図2aに示すように、ダンピングハウジング171の内部とダンピングハウジング171の外部とが連通するように、ダンピングハウジング171に連通孔175が形成できる。このような連通孔175を介して第1ダンピング空間DS1の気体或いは液体が移動することができるので、第1圧力と第2圧力との差が徐々に減ってコントロールバルブ装置の動作がスムーズに行われ得る。
【0035】
一方、図2bに示すように、ダンピングハウジング171は、バルブ160に向かってオープンされた開口部を有することができる。開口部を介して第1ダンピング空間DS1の流体が移動することができるので、開口部は、図2aの連通孔175と同様の機能を行うことができる。
【0036】
また、図2cに示すように、ダンピングハウジング171に連通孔175が備えられていないため、ダンピングハウジング171は、第2バルブチャンバー123と隔離することができる。この場合、図2a及び図2bの実施形態に比べてダンピングがスムーズに行われるのではないが、バランシングライン180を介して流入した第1流体によって、第2ダンピング空間DS2の圧力も高くなることにより、圧力P1と圧力P2との差に応じて分離隔壁173が下方に受ける力を相殺させることができる。
【0037】
また、図2dに示すように、バルブ160の一側の開閉部材161は、第1バルブチャンバー121に向かって凸状に形成された曲面を持つことができる。これと同様に、バルブ160の他側の開閉部材163も、第2バルブチャンバー123に向かって凸状に形成された曲面を持つことができる。
【0038】
第1バルブチャンバー121及び第2バルブチャンバー123に第1流体及び第2流体が流入すると、第1流体と第2流体が前記曲面に沿って流れることにより、第1流体及び第2流体の流れがより自然に行われるようにすることができる。
【0039】
一方、図1及び図3に示すように、本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置は、駆動軸110、バルブハウジング120、第1ポート部130、第2ポート部140、第3ポート部150、バルブ160及びダンピング部170を含む。
【0040】
バルブハウジング120は、第1流体が充填される第1バルブチャンバー121、及び第2流体が充填される第2バルブチャンバー123を内部に備える。このとき、第1流体の圧力はP1であり、第2流体の圧力はP2であることができる。第1流体と第2流体は、液体または気体であって、互いに異なる物質であってもよく、互いに同一の物質であってもよい。第1流体と第2流体は、温度が互いに異なってもよい。
【0041】
第1ポート部130は、第1バルブチャンバー121と連通するようにバルブハウジング120の第1側に備えられ、第1流体が流入する。
【0042】
第2ポート部140は、第2バルブチャンバー123と連通するようにバルブハウジング120の第2側に備えられ、第2流体が流入する。
【0043】
第3ポート部150は、バルブハウジング120の第3側に備えられ、第1流体、第2流体、または第1流体と第2流体との混合流体が流出する。
【0044】
バルブ160は、駆動軸110の一方向の移動M1に応じて第1流体が第1バルブチャンバー121から第3ポート部150へ流れるようにし、駆動軸110の他方向の移動M2に応じて第2流体が第2バルブチャンバー123から第3ポート部150へ流れるようにする。
【0045】
図3は駆動軸110の他方向の移動M2によりバルブ160が第2バルブチャンバー123と第3ポート部150とを連通させた状態を示す。これにより、第2流体が第2ポート部140に流入して第3ポート部150から流出することができる。
【0046】
図3の状態で駆動軸110が一方向に移動すると、第1バルブチャンバー121と第3ポート部150とが連通しながら、第1流体が第3ポート部150を介して流出することができる。この過程で第1バルブチャンバー121と第2バルブチャンバー123が同時に第3ポート部150と連通することができ、これにより、第1流体と第2流体との混合流体が第3ポート部150を介して流出することができる。
【0047】
ダンピング部170は、駆動軸110に連結され、第1バルブチャンバー121の第1流体の圧力P1と第2バルブチャンバー123の第2流体の圧力P2との差の少なくとも一部を相殺させる。
【0048】
図4は一般的なコントロールバルブ装置を示す。図4に示すように、一般的なコントロールバルブ装置は、ダンピング部170を含んでいない。第1流体による第1バルブチャンバー10の圧力P1と第2流体による第2バルブチャンバー20の圧力P2とが同一でなければ、圧力差によりバルブ30にディスクチャタリング(disc chattering)現象が発生することができる。
【0049】
この種の一般的なコントロールバルブ装置に比べて、本発明の実施形態に係るコントロールバルブ装置は、ダンピング部170を含むので、前記圧力差を相殺させることができる。
【0050】
図5に示すように、ダンピング部170は、ダンピングハウジング171及び分離隔壁173を含むことができる。ダンピングハウジング171は、駆動軸110が貫通する一側を有することができる。分離隔壁173は、ダンピングハウジング171の内部に備えられて駆動軸110に連結され、ダンピングハウジング171の内部空間を第1ダンピング空間DS1及び第2ダンピング空間DS2に分けることができる。
【0051】
分離隔壁173の断面形状は、四角形、三角形、台形または楕円形のように多様であることができる。第1ダンピング空間DS1は、分離隔壁173の一側面とダンピングハウジング171との間の空間であり、第2ダンピング空間DS2は、分離隔壁173の他側面とダンピングハウジング171との間の空間であることができる。
【0052】
例えば、第1流体の圧力P1が第2流体の圧力P2よりも大きい場合には、図3に示されたバルブ160の一側の開閉部材161に加わる力が、バルブ160の他側の開閉部材163に加わる力に比べて大きくなることがある。
【0053】
これにより、図5の分離隔壁173を下方に移動させる力を受けることができるが、第2ダンピング空間DS2に充填された液体または気体が分離隔壁173の移動を妨害することにより、ディスクチャタリング現象を減らすことができる。
【0054】
逆に、第1流体の圧力P1が第2流体の圧力P2よりも小さい場合には、図3に示されたバルブ160の一側の開閉部材161に加わる力が、バルブ160の他側の開閉部材163に加わる力に比べて小さいことができる。
【0055】
これにより、図5の分離隔壁173を上方に移動させる力を受けることができるが、第1ダンピング空間DS1に充填された液体または気体が分離隔壁173の移動を妨害することにより、ディスクチャタリング現象を減らすことができる。このような開閉部材161、163は駆動軸110に結合することができる。
【0056】
一方、図3に示すように、分離隔壁173が駆動軸110の端に連結されることもできる。これにより、ダンピング部170はバルブ160の下側に配置できる。これとは異なり、図6に示すように、駆動軸110がダンピングハウジング171の一側及び他側を貫通し、ダンピングハウジング171はバルブハウジング120の外部に位置することもできる。
【0057】
一方、図7に示すように、ダンピングハウジング171の内部とダンピングハウジング171の外部とが連通するようにダンピングハウジング171に連通孔175が形成できる。
【0058】
図7に示すように、ダンピングハウジング171が第2バルブチャンバー123の内部に位置する場合には、ダンピングハウジング171の内部と第2バルブチャンバー123とが連通するので、ダンピングハウジング171の内部物質と第2バルブチャンバー123の内部物質とは互いに同一であることができる。
【0059】
一方、連通孔175が形成される場合、ダンピングハウジング171の内部に非圧縮流体が充填できる。連通孔175がある場合、非圧縮流体であっても連通孔175によってダンピングをスムーズにするので、ダンピングがスムーズに行われ得る。非圧縮性流体は、密度が一定に維持される物質であり得る。
【0060】
これとは異なり、分離隔壁173によって第1ダンピング空間DS1と第2ダンピング空間DS2とが互いに隔離される場合、すなわち、第1ダンピング空間DS1と第2ダンピング空間DS2とが連通しない場合、ダンピングハウジング171の内部に圧縮流体が充填でき、圧縮流体はダンピングをスムーズにすることができる。
【0061】
これとは異なり、第1ダンピング空間DS1と第2ダンピング空間DS2とを連通させる孔が分離隔壁173に形成できる。このような孔がある場合には、前記孔を介して第1ダンピング空間DS1と第2ダンピング空間DS2の気体或いは液体が移動することができるので、第1圧力と第2圧力との差による分離隔壁173の急激な移動を防止して、ダンピングがスムーズに行われ得る。
【0062】
また、分離隔壁173の幅がダンピングハウジング171の内側幅よりも小さいため、分離隔壁173とダンピングハウジング171の内側面との間に、第1ダンピング空間DS1と第2ダンピング空間DS2とを連通させる孔が形成されることも可能である。一方、上述したバルブ160は、駆動軸110の移動に応じて、開閉部材161、163が第1バルブチャンバー121の第1開口部121aを開閉するか或いは第2バルブチャンバー123の第2開口部123aを開閉することができる。つまり、駆動軸110が下降すると、一側の開閉部材161が第1開口部121aを塞ぎ、第2開口部123aが開放され得る。これにより、第2流体が第2バルブチャンバー123を介して第3ポート部150から流出することができる。
【0063】
逆に、駆動軸110が上昇すると、他側の開閉部材163が第1開口部121aを開き、第2開口部123aが閉じることができ、これにより、第1流体が第1バルブチャンバー121を介して第3ポート部150から流出することができる。
【0064】
上述した駆動軸110を移動させるアクチュエータ(図示せず)は、気体の圧力や電磁力などを介して駆動軸110を移動させることができるが、これに限定されない。
【0065】
上述したように本発明に係る実施形態を説明したが、上述した実施形態以外にも、本発明は、その趣旨または範疇から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化できるという事実は、当該技術における通常の知識を有する者には自明である。よって、上述した実施形態は、限定的なものではなく、例示的なものであると考慮されるべきであり、これにより、本発明は、上述した説明に限定されず、添付された請求項の範疇及びその同等範囲内で変更されることもできる。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】