(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
α5受容体に関係する疾患の治療または予防において有用である、式(I)の化合物、および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体、その調製のための方法、それらを単独でまたは1種以上の他の活性成分と組み合わせて含む医薬組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、アルファ5サブユニットを含有するガンマ−アミノ酪酸A受容体(GABA
A α5受容体)に対する親和性および選択性を有し、GABA
A α5受容体の負のアロステリックモジュレーターとして作用し、それによって、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療または予防において有用である、式(I)の化合物、その調製のための方法、それらを単独でまたは1種以上の他の活性成分と組み合わせて含む医薬組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用を提供する。
【0023】
本発明は、式(I)の化合物
【化3】
[式中、
Aは、
【化4】
によって表され、
R
1は、水素またはハロゲンであり、
nおよびmは、それぞれ独立して、1または2であり、
R
2は、水素;1つ以上のハロゲン、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルもしくはR
3で、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5は、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5は、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7は、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである]、
および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体に関する。
【0024】
特に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、この発明が属する分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと同様または等価な方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、適切な方法および材料を下記に記載する。
【0025】
使用される命名法は、特に示さない限り、IUPAC系統的命名法に基づく。
【0026】
本明細書において、構造中の炭素、酸素、硫黄または窒素原子上に現れる任意の空の原子価は、特に示さない限り、水素の存在を示す。
【0027】
本明細書において使用される一般的な用語の定義は、対象となる用語が個々に示されている否か、または他のグループと組み合わせて示されているか否かにかかわらず、下記に記載する。
【0028】
「場合による」または「場合により」とは、その後に記載される事象または状況が発生する場合があるが、発生する必要がない場合があること、ならびに当該記載が、事象または状況が発生する例、およびそれが発生しない例を含むことを意味する。
【0029】
「置換基」という用語は、親分子上の水素原子を置き換える原子または原子の群を示す。
【0030】
「置換された」という用語は、特定の基が、1つ以上の置換基を持つことを示す。
【0031】
置換基の数を示す場合、「1つ以上」という用語は、1つの置換基から可能な限り最も多い数の置換までの範囲、すなわち、置換基による1つの水素の置き換えから最大ですべての水素の置き換えを指す。所与の原子上、特に炭素原子上の1、2または3つの置換基が好ましい。
【0032】
任意の基が複数の置換基を有していてもよく、各種の可能な置換基が提供される場合、置換基は、独立して選択され、同一である必要はない。
【0033】
「非置換である」という用語は、特定の基が置換基を持たないことを意味する。
【0034】
「場合により置換されていてもよい」という用語は、特定される基の任意の原子が非置換であるか、または可能な置換基の群から独立して選択される1つ以上の置換基によって置換されることを意味する。置換基の数を示す場合、「1つ以上」という用語は、1つの置換基から可能な限り最も多い数の置換、すなわち、置換基による1つの水素の置き換えから最大ですべての水素の置き換えを意味する。可能な置換基としては、限定されるものではないが、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシル、オキソなどが挙げられる。
【0035】
「C
1−4アルキル」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、直鎖状または分枝状の、単分枝状もしくは多分枝状の炭化水素ラジカルを指し、1〜4個の炭素原子からなる。例としては、限定されるものではないが、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル(イソプロピル)基、n−ブチル基、2−ブチル(sec−ブチル)基またはt−ブチル(tert−ブチル)基が挙げられる。好ましいアルキル基は、C
1−3アルキルである。
【0036】
「C
1−4アルコキシ」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、−O−C
1−4アルキル基(ここで、C
1−4アルキルは上記に定義される通りである)を指す。例としては、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−プロポキシまたはt−ブトキシが挙げられる。好ましいアルコキシ基は、C
1−3アルコキシである。
【0037】
「−S(O)
2−C
1−4アルキル」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、−S(O)
2−で置換されたC
1−4アルキル基(ここで、C
1−4アルキルは上記に定義される通りである)を指す。例としては、限定されるものではないが、メチルスルホニル、エチルスルホニル、i−プロピルスルホニル、n−プロピルスルホニル、sec−ブチルスルホニルまたはt−ブチルスルホニルが挙げられる。好ましいスルホニル基は、−S(O)
2−C
1−3アルキルである。
【0038】
「ハロゲン」、「ハロ」または「ハライド」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、フルオロ(フッ素)、クロロ(塩素)、ブロモ(臭素)またはヨード(ヨウ素)、好ましくは、フルオロ(フッ素)、クロロ(塩素)またはブロモ(臭素)を指す。好ましいハロゲンは、フッ素および塩素である。
【0039】
「ハロC
1−4アルキル」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、前記C
1−4アルキルの任意の炭素原子上で1つ以上の同一または異なるハロゲンで置換された上記で定義されるC
1−4アルキルを指し、ビシナルおよびジェミナルのハロ置換を同様に含む。「パーハロアルキル」という用語は、すべての水素原子が同一または異なるハロゲン原子によって置き換えられたC
1−4アルキルを指す。例としては、限定されるものではないが、モノハロ−、ジハロ−もしくはトリハロ−メチル、−エチルまたは−プロピル、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フルオロメチルまたはトリフルオロメチルが挙げられる。好ましいハロアルキル基は、ハロC
1−3アルキルである。
【0040】
「炭素環」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、3〜14個の炭素環原子を含む、一価の単環式または二環式の、縮合または架橋の、飽和、単不飽和もしくは二不飽和または芳香族の環系を指す。「シクロアルキル」という用語は、3〜10個の炭素環原子を含む、一価の単環式または二環式の、縮合または架橋の、飽和の炭素環式基を指す。例としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタンまたはアダマンタンなどが挙げられる。好ましいシクロアルキルは、単環式である。好ましい単環式シクロアルキルは、3〜6員である。「シクロアルケル」という用語は、3〜10個の炭素環原子を含む、一価の単環式または二環式の、縮合または架橋の、単不飽和または二不飽和の炭素環式基を指す。例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロヘプテン、デカリンなどが挙げられる。好ましいシクロアルケニルは、単環式である。好ましい単環式シクロアルケニルは、4〜6員である。「アリール」という用語は、6〜14個の炭素環原子を含む、一価の単環式または二環式の芳香族の炭素環式基を指す。二環式アリール基は、少なくとも1つの芳香族の炭素環式基を含む。例としては、フェニル、ジヒドロインデン、インデン、ナフチル、ジアリン、テトラリン、アントリル、アズレニル、インダニルなどが挙げられる。好ましいアリールは、6〜10員である。好ましいアリールは、単環式である。好ましい単環式アリールは、フェニルである。
【0041】
「ヘテロ環」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、N、OおよびSから独立して選択される1、2、3もしくは4個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、3〜10個の環原子の、一価の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、架橋またはスピロの環系を指す。好ましいヘテロ環は、単環式である。単環式ヘテロ環についての例は、アジリジン、2H−アジリン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、アゼチジン−2−オン、ピロリジン、ピロリジノン、ピロリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリン、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾリジン、ジヒドロ−オキサゾール、イソキサゾリジン、オキサチオラン、スルホラン、チアゾリジン、チアゾリジンジオン、スクシンイミド、オキサゾリドン、ヒダントイン、ピペリジン、ピペリジノン、ピペラジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピリジン、ジオキサン、チアン、ジチアン、1,1−ジオキソ−チアン、モルホリン、チオモルホリン、1,1−ジオキソ−チオモルホリン、アゼパン、ジアゼパン、ホモピペラジン、オキサゼパニル(oxazepnayl)などである。好ましい単環式ヘテロ環は、4〜6員である。好ましい単環式ヘテロ環は、飽和である。二環式の縮合、架橋またはスピロのヘテロ環についての例は、ピロリジジン、ジヒドロピロロピロール、テトラヒドロピロロピロール、フロピロール、チノピロール、インドリン、インドール、イソインドール、ベンゾイソチアゾロン、デカヒドロイソキノリン、デカヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、クロメン、イソクロメン、ベンゾオキサジン、キヌクリジン、アザアダマンタン、スピロ[シクロブタン−1,3’−インドール]、1−オキサスピロ[4.5]デカン、1,6−オキサスピロ[3.4]オクタン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、テトラヒドロ−スピロ[イソベンゾフラン−1,2’−ピラン]、1−オキサスピロ[4.4]ノナン−2−オン、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナン、1,4−ジオキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナン、1,3−ジアザスピロ[4.4]ノナ−2−エン−4−オン、9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、3−チア−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン、1,4−ジチア−7−アザスピロ[4.4]ノナン、8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン、1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オンなどである。
【0042】
「ヘテロアリール」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、N、OおよびSから独立して選択される1、2、3もしくは4個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5〜12個の環原子の、一価のヘテロ環式の芳香族の単環式または二環式の環系を指す。二環式ヘテロアリール基は、少なくとも1つの芳香環を含む。ヘテロアリールについての例は、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、アゼピン、ジアゼピン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、イソベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、カルバゾールまたはアクリジンである。好ましいヘテロアリールは、5〜10員である。好ましいヘテロアリールは、単環式である。好ましい単環式ヘテロアリールは、5または6員である。
【0043】
「本発明(this invention)、(the present invention)の化合物」または「上記に定義される式(I)の化合物」は、式(I)の化合物、および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体を指す。また、本明細書の以下で定義されるA、R
1〜R
7、nおよびmの実施形態の任意の組み合わせは、式(I)の化合物の好ましい群である。
【0044】
「塩」という用語は、薬学的に許容される塩および/または薬学的に許容されない塩を指す。
【0045】
「薬学的に許容される塩」という用語は、式(I)の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、適切な非毒性の有機酸もしくは無機酸または有機塩基もしくは無機塩基から形成され得る、従来の酸付加塩または塩基付加塩を指す。酸付加塩の例としては、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸および過塩素酸などの無機酸に由来する塩、ならびに限定されるものではないが、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、グリコール酸、フェニル酢酸、サリチル酸、マロン酸、マレイン酸、オレイン酸、パモ酸、パルミチン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルタミン酸、フマル酸などのさまざまな有機酸に由来する塩が挙げられる。塩基付加塩の例は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、および水酸化テトラメチルアンモニウムなどの第四級水酸化アンモニウムに由来する塩である。これらの塩は、多くの場合、それらの調製のために使用される化合物よりもより好適な溶解特性を示し、したがって、さまざまな医薬製剤の調製における使用のためにより適切である。
【0046】
「薬学的に許容されない塩」は、式(I)の化合物の精製または単離のために好ましい場合があり、したがって、本発明の範囲内でもある。
【0047】
「プロドラッグ」という用語は、それら自身は治療効果を有さないが、インビボでの化学分解または代謝分解(生体内変化)後に治療効果の原因となる「生物学的に活性な代謝物」になるそのような基を含有する、本発明による式(I)の化合物の誘導体を指す。本発明の式(I)の化合物に関連するそのような分解する基、特にプロドラッグのために適切であるものは、本分野において公知であり、本発明の化合物にも適用され得る(Rautioら,Nature Reviews−Drug Discovery 2008,7:255−270)。
【0048】
式(I)の化合物は、さまざまな幾何異性体形態で存在し得る。加えて、ある式(I)の化合物は、1つ以上の不斉中心を含有する場合があり、従って、立体異性体形態およびジアステレオマー形態で存在する場合がある。「立体異性体」という用語は、同一の分子結合性および結合多重度を持つが、その原子の配列が空間中で異なる化合物を示す。シス異性体、トランス異性体、ジアステレオマー混合物、ラセミ体、エナンチオマーの非ラセミ混合物、実質的に純粋なおよび純粋なエナンチオマーなどのこれらの化合物はすべて、本発明の範囲内である。実質的に純粋なエナンチオマーは、5重量%まで、好ましくは2重量%まで、最も好ましくは1重量%までの対応する逆のエナンチオマーを含有する。
【0049】
光学異性体は、公知の方法、例えば、光学活性な酸もしくは塩基を使用してジアステレオマー塩を形成すること、または共有結合性のジアステレオマーを形成することによって、ラセミ混合物を分割することによって、調製することができる。適切な酸としては、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンファースルホン酸が挙げられる。ジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィーまたは分別結晶などの当業者に公知に方法によって、それらの物理的および/または化学的相違に基づいて、個々のジアステレオマーに分離することができる。その後、光学活性な塩基または酸を、分離されたジアステレオマー塩から遊離させる。光学異性体を分離するさまざまな方法としては、エナンチオマーの分離を最大化する目的で誘導体化によって場合により使用されてもよいキラルクロマトグラフィー(例えば、キラルHPLCカラム)が挙げられる。適したキラルHPLCカラムは、CHIRALPAKまたはCHIRALCELカラムなどのDiacelカラムであり、これは、所望により日常的に選択することができる。適用可能である場合、誘導体化によって行われる酵素分離も使用され得る。光学活性な式(I)の化合物は、光学活性な出発物質を使用して、ラセミ化反応条件なしのキラル合成を使用して、調製することもできる。
【0050】
式(I)の化合物は、さまざまな多形形態で存在し得る。本分野において公知であるように、多形は、2つ以上の結晶形態、すなわち多形形態で結晶化する化合物の能力である。特定の化合物の多形形態は、同一の化学式または組成によって定義することができ、2つの異なる化学化合物の結晶構造として、それらの化学構造において相違し得る。
【0051】
式(I)の化合物およびその塩はまた、溶媒和物または水和物として存在していてもよく、これも本発明の範囲内である。「溶媒和物」という用語は、溶媒および溶質の非共有結合性の化学量論または非化学量論の組み合わせを指す。「水和物」という用語は、水および溶質の非共有結合性の化学量論または非化学量論の組み合わせを指す。
【0052】
本発明は、活性成分として上記に定義される少なくとも1つの式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0053】
本発明は、上記に定義される式(I)の化合物と1種以上の他の活性成分との組み合わせを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、少なくとも1つの本発明の化合物と一緒に、単一の剤形にまたは別々に、1種以上の他の活性成分を含んでいてもよい。組み合わせ組成物は、同時に、別々にまたは連続して投与されてもよい。
【0054】
「医薬組成物」(または「組成物」)という用語は、治療有効量の活性成分と一緒に、それを必要とする対象、例えばヒトに投与される薬学的に許容される賦形剤を含む、混合物または溶液を指す。
【0055】
本発明は、医薬組成物の化学的および薬学的調製にも関する。
【0056】
本発明の医薬組成物は、さまざまな医薬製剤、例えば、限定されるものではないが、錠剤(例えば、頬側、舌下、発泡性、チュアブル、経口分散性)、カプセル剤、丸剤、丸薬、経口分散性フィルム、顆粒剤、散剤などの固形経口剤形;溶液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤、点滴剤などの液体製剤;静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射などの非経口剤形;点眼薬、半固形眼科用調製物、半固形皮膚用調製物(軟膏、クリーム、ペーストなど)、経皮治療システム、坐剤、直腸カプセル剤、直腸液剤、乳剤および懸濁剤などの他の形態の医薬に製剤化され得る。
【0057】
本発明の医薬組成物は、さまざまな方法、例えば、限定されるものではないが、経口、直腸、粘膜、経皮または腸投与;筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射だけでなく、関節内、髄腔内、直接脳室内、腹腔内、経鼻または眼内注射および点眼薬を含む非経口投与で投与されてもよい。
【0058】
あるいは、化合物は、例えば、多くの場合放出調節製剤で、腎臓または心臓への化合物の直接注射によって、全身的ではなく局所的に投与されてもよい。加えて、薬物は、標的化キャリア系で、例えば、組織特異的抗体封入リポソームで投与されてもよい。リポソームは、活性物質を選択的に標的器官に輸送し、標的器官はこれを吸収する。
【0059】
医薬組成物は、さまざまな方法およびさまざまな薬学的形態で投与されてもよい。本発明の化合物は、単回投与または複数回投与で、単独でまたは薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて投与されてもよい。適切な治療効果を達成するために必要な用量は、広く変化させてもよく、疾患の程度、治療される患者の状態および体重、ならびに活性成分に対する感受性、投薬レジメンの方法、および毎日の治療の数に関する個々の必要性に常に適合しなければならない。
【0060】
単純な投与のためには、医薬組成物が、1回、または少ない数の複数回、または半分、3分の1、4分の1投与される活性成分の量を含有する投薬単位からなることが好ましい。そのような投薬単位は、例えば、活性成分の必要量を秤量するために、錠剤の半分または4分の1分割を容易にするように、半分または4分の1の溝を備えることができる錠剤である。
【0061】
本発明による活性成分を含有する医薬組成物は、一般に、投薬単位あたり0.01〜500mgの活性成分を含有する。当然ながら、それぞれの製剤中の活性成分の量が、上記の上限を上または下のいずれかに超えることも可能である。
【0062】
本発明は、限定されるものではないが、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、懸濁剤の調製のための散剤、分散可能または発泡性錠剤、チュアブル錠剤、口内分散性錠剤、錠剤またはコーティング錠剤、経口発泡性散剤または顆粒剤、カプセル剤などの小児への使用における使用のための医薬組成物にも関する。
【0063】
本発明の医薬組成物は、従来の混合、溶解、乳化、懸濁化、マイクロカプセル化、凍結乾燥、押出しおよび球形化、積層、フィルムコーティング、造粒、カプセル化、糖衣(drageage)または圧縮などの公知の方法そのものによって調製され得る。
【0064】
本発明の医薬組成物は、薬学的に許容される医薬形態への活性成分の組込みを促進する1種以上の生理学的に(または薬学的に)許容される賦形剤を使用する通常の方法で製剤化され得る。「生理学的または薬学的に許容される賦形剤」という用語は、治療活性を有さず、非毒性の医薬製品の製剤化において使用される任意の成分を示す。適した製剤は、選択される投与の様式に依存する。本分野において周知の任意の技術および賦形剤を使用することができる。
【0065】
調製において適用可能な賦形剤は、以下のカテゴリー、例えば、限定されるものではないが、錠剤およびカプセル剤の増量剤、錠剤およびカプセル剤の結合剤、改変された薬物放出剤、崩壊剤、流動促進剤、滑沢剤、甘味剤、味覚マスキング剤、香料、コーティング材料、界面活性剤、安定剤、保存剤または抗酸化剤、緩衝剤、錯化剤、湿潤剤または乳化剤、浸透圧を調整するための塩、凍結乾燥賦形剤、マイクロカプセル化剤、軟膏材料、浸透増強剤、可溶化剤、溶媒、坐剤材料、沈殿防止剤から選択され得る。適切な薬学的賦形剤は、例えば、デンプン、微結晶性セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、ゼラチン、シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、セルロース誘導体、塩化ナトリウム、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどであり得る。
【0066】
本発明の別の実施形態は、限定されるものではないが、親水性ポリマー、ホットメルト押出賦形剤、界面活性剤、緩衝剤、錯化剤、乳化剤、凍結乾燥賦形剤、崩壊剤、マイクロカプセル化剤、浸透促進剤、可溶化剤、共溶媒、懸濁化剤などの、活性成分の溶解度、溶解、浸透、吸収または生物学的利用率を改善することができる特定の結合剤の使用に関する。
【0067】
上記に記載の賦形剤およびさまざまな調製の方法は、代表的な例にすぎない。本分野において公知の他の材料および処理技術も使用してもよい。
【0068】
「他の活性成分」という用語は、限定されるものではないが、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(ガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、タクリン、フェンセリン、ラドスチギルおよびABT−089など);NMDA受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(メマンチン、ネラメキサン、EVT101およびAZD4282など);抗アミロイドヒト化モノクローナル抗体を含む抗アミロイド抗体(バピネオズマブ、ACC001、CAD 106、AZD3102、H12A11V1など);ベータ−セクレターゼ阻害剤(ベルベセスタットおよびAZD3293など)もしくはガンマ−セクレターゼ阻害剤(LY450139およびTAK 070など)またはモジュレーター;タウリン酸化阻害剤;ApoE4配座モジュレーター;p25/CDK5阻害剤;NK1/NK3受容体アンタゴニスト;COX−2阻害剤(セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、406381および644784など);LRRK2阻害剤;HMG−CoA還元酵素阻害剤;NSAID(イブプロフェンなど);ビタミンE;グリシン輸送阻害剤;グリシン部位アンタゴニスト(ラコサミドなど);LXR βアゴニスト;アンドロゲン受容体モジュレーター;Αβオリゴマー形成のブロッカー;NR2Bアンタゴニストの抗炎症性化合物((R)−フルルビプロフェン、ニトロフルルビプロフェン、ND−1251、VP−025、HT−0712およびEHT−202など);PPARガンマアゴニスト(ピオグリタゾンおよびロシグリタゾンなど);CB−1受容体アンタゴニストまたはインバースアゴニスト(AVE1625など);CB−2アゴニスト(842166およびSAB378など);VR−1アンタゴニスト(AMG517、705498、782443、PAC20030、VI 14380およびA425619など);ブラジキニンBl受容体アンタゴニスト(SSR240612およびNVPSAA164など);ナトリウムチャネルブロッカーおよびアンタゴニスト(VX409およびSPI860など);NOS阻害剤(SD6010および274150など);抗生物質;成長ホルモン分泌促進剤(イブタモレン、メシル酸イブタモレンおよびカプロモレリンなど);カリウムチャネル開口剤;AMPAアゴニストまたはAMPAモジュレーター(CX−717、LY 451395、LY404187およびS−18986など);GSK3阻害剤(AZD1080、SAR502250およびCEP16805など);ニューロンα7 nAChRアゴニストまたはPAM(ABT−126、AZD0328、EVP−6124、AVL−3288またはPNU−120596など);MARKリガンド;M1またはM4 mAChRアゴニストまたはPAM;mGluR2アンタゴニストまたはNAMまたはPAM;mGluR5アンタゴニスト(AZD9272など);アルファアゴニスト;ADAM−10リガンド;鎮静薬、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニストおよびアンタゴニスト、メラトニン作動剤;オレキシンアンタゴニストおよびアゴニスト;プロキネチシンアゴニストおよびアンタゴニスト;T−型カルシムチャネルアンタゴニスト;トリアゾロピリジン、ベンゾジアゼピン、バルビツレート;5−HT1Aアンタゴニスト(レコゾタンなど);5−HT2アンタゴニスト;5−HT4アゴニスト(PRX−03140など);5−HT6アンタゴニスト(GSK 742467、SGS−518、FK−962、SL−65.0155、SRA−333およびキサリプロデンなど);ヒスタミンH3受容体アンタゴニストおよびインバースアゴニスト(S38093、ABT−834、ABT 829、GSK 189254およびCEP16795など);PDE4阻害剤(HT0712など);PDE9阻害剤(BI40936など);PDE10阻害剤;HDAC阻害剤;KCNQアンタゴニスト;GABA
Aシグナル伝達増強剤(L−838,417、TPA−023、アルファキサロン、ガナキソロン、ガボキサドール、チアガビン、ビガバトリン、ブメタジンなど)およびGABA
Aシグナル伝達ブロッカー(S44819など)、GABA
Bシグナル伝達増強剤(バクロフェンなど)、V1a受容体アンタゴニスト(バロバプタンなど);MAO−B阻害剤;ドーパミン輸送阻害剤;ノルアドレナリン輸送阻害剤;D2アゴニストおよびパーシャルアゴニスト;抗コリン薬(ビペリデンなど);COMT阻害剤(エンタカポンなど);A2aアデノシン受容体アンタゴニスト;コリン作動薬;神経遮断剤のフェノチアジン、チオキサンテン(クロルプロチキセンおよびチオチキセンなど)、ヘテロ環ジベンザゼピン(クロザピンなど)、ブチロフェノン(ハロペリドールなど)、ジフェニルブチルピペリジン(ピモジドなど)およびインドロン(モリンドロンなど)クラス由来の化合物;ロキサピン、スルピリド;非定型抗精神病薬(アリピプラゾール、アセナピン、ブレクスピプラゾール、カリプラジン、イロペリドン、ルラシドン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドンおよびジプラシドンなど);レボドパ;カルシウムチャネルブロッカー(ジコノチドおよびNMED160など);MMP阻害剤;血栓溶解剤;オピオイド鎮痛薬(コデイン、フェンタニル、ヒドロモルフォン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルフォン、ペンタゾシン、プロポキシフェンなど);プラミペキソール;ロピニロール;好中球阻害因子;SSRIまたはSSNRI;三環式抗うつ薬;ノルエピネフリンモジュレーター;リチウム;バルプロエート;ガバペンチン;プレガバリン;リザトリプタン;ゾルミトリプタン;ナラトリプタンおよびスマトリプタン、あるいは本発明の化合物の有効性、安全性、利便性を高めるか、または望まれない副作用もしくは毒性を低減する、受容体あるいは酵素に影響を与える他の薬物を含む治療剤を指す。
【0069】
1つの実施形態において、他の活性成分は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(ガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、タクリン、フェンセリン、ラドスチギルおよびABT−089など);NMDA受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(メマンチン、ネラメキサン、EVT101およびAZD4282など);抗アミロイドヒト化モノクローナル抗体を含む抗アミロイド抗体(バピネオズマブ、ACC001、CAD 106、AZD3102、H12A11V1など);ベータ−セクレターゼ阻害剤(ベルベセスタットおよびAZD3293など)もしくはガンマ−セクレターゼ阻害剤(LY450139およびTAK 070など)またはモジュレーター;タウリン酸化阻害剤;ApoE4配座モジュレーター;グリシン輸送阻害剤;AMPAアゴニストまたはAMPAモジュレーター(CX−717、LY 451395、LY404187およびS−18986など);ニューロンα7 nAChRアゴニストまたはPAM(ABT−126、AZD0328、EVP−6124、AVL−3288またはPNU−120596など);5−HT6アンタゴニスト(GSK 742467、SGS−518、FK−962、SL−65.0155、SRA−333およびキサリプロデンなど);ヒスタミンH3受容体アンタゴニストおよびインバースアゴニスト(S38093、ABT−834、ABT 829、GSK 189254およびCEP16795など);GABA
Aシグナル伝達増強剤(L−838,417、TPA−023、アルファキサロン、ガナキソロン、ガボキサドール、チアガビン、ビガバトリン、ブメタジンなど)およびGABA
Aシグナル伝達ブロッカー(S44819など)、GABA
Bシグナル伝達増強剤(バクロフェンなど)、V1a受容体アンタゴニスト(バロバプタンなど);D2パーシャルアゴニスト;コリン作動薬;神経遮断剤のフェノチアジン、チオキサンテン(クロルプロチキセンおよびチオチキセンなど)、ヘテロ環ジベンザゼピン(クロザピンなど)、ブチロフェノン(ハロペリドールなど)、ジフェニルブチルピペリジン(ピモジドなど)およびインドロン(モリンドロンなど)クラス由来の化合物;ロキサピン、スルピリド;あるいは非定型抗精神病薬(アリピプラゾール、アセナピン、ブレクスピプラゾール、カリプラジン、イロペリドン、ルラシドン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドンおよびジプラシドンなど)を指す。
【0070】
「モジュレーター」という用語は、標的受容体と相互作用する分子を指し、ここで、相互作用は、例えば、アゴニスト性、アンタゴニスト性またはインバースアゴニスト性であり得る。
【0071】
「阻害剤」という用語は、特定の受容体に対する特定のリガンドの結合と競合、低減もしくは防止するか、または特定のタンパク質の機能の阻害を低減もしくは防止する、分子を指す。
【0072】
「アゴニスト」という用語は、受容体の結合部位に対する親和性を有し、受容体が仲介する応答の活性を増強する化合物を指す。「フルアゴニスト」は、完全な応答をもたらし、「パーシャルアゴニスト」は、すべての受容体集団を占有する場合でさえも完全な活性よりも低い応答をもたらす。
【0073】
「インバースアゴニスト」という用語は、同じアゴニストの結合部位に結合することによってアゴニストの効果と反対の効果を生じるか、または異なるアロステリックな結合部位での結合によってアゴニストの効果を低減する、化合物を指す。
【0074】
「アンタゴニスト」という用語は、別の化合物もしくは受容体部位の作用を減退または防止するか、あるいはアゴニストの効果を弱める化合物を指す。「競合的アンタゴニスト」は、アゴニストと同じ部位に結合するが、それを活性化せず、このようにしてアゴニストの作用をブロックする。「非競合的アンタゴニスト」は、受容体上のアロステリック部位に結合して、受容体の活性化を防止する。「可逆的アンタゴニスト」の受容体への結合は、非共有結合性であるが(ウォッシュアウトすることができる)、「不可逆的アンタゴニスト」の結合は、共有結合性である(ウォッシュアウトすることができない)。
【0075】
「アロステリックモジュレーター」という用語は、アゴニスト結合部位とは異なる部位、すなわち、アロステリック部位で、受容体に結合する化合物を指し、ここで、受容体における立体配座の変化を誘導することによって、内因性リガンドまたはアゴニストに対する受容体の親和性および/または活性が変わる。「正のアロステリックモジュレーター」または「PAM」は、親和性を増加させるのに対して、「負のアロステリックモジュレーター」または「NAM」は、親和性を減少させ、それによって受容体の活性を間接的に減少させる。上記に定義される式(I)の化合物は、GABA
A α5受容体に対して選択的なインバースアゴニズムを有する、ベンゾジアゼピンの結合部位に結合する負のアロステリックモジュレーターである。
【0076】
「阻害定数」(K
i)という用語は、特定の阻害剤の受容体に対する絶対結合親和性を指す。これは、競合的結合アッセイを使用して測定され、競合するリガンドが存在しない場合に、特定の阻害剤が受容体の半分を占めるであろう濃度に等しい。K
i値は、pK
i値に対数変換することができ(−logK
i)、そのより高い値は、指数関数的により高い効力を示す。
【0077】
「最大下有効濃度」という用語は、最大の特定の効果の10%を得るために必要な特定の化合物の濃度を指す。
【0078】
「機能選択性」という用語は、異なる受容体サブタイプでの特定の化合物によるモジュレーションの異なる程度を指す。本発明において、化合物は、それが、20%を超えるまでGABAの効果を低減させながら、10%未満まで他のGABA
A受容体サブタイプに影響を与えることによって、GABA
A α5受容体でインバースアゴニストとして作用する場合、特に機能選択的である。
【0079】
「状態」、「欠陥」、「欠如」、「身体障害」、「障害」、「疾患」または「疾患状態」という用語は、任意の疾患、状態、症状、症候群、障害または徴候を示すために互換可能に使用される。
【0080】
「GABA
A α5受容体に関係する疾患」という用語は、疾患の症状の1つおよび/または複数の症状がGABA
A α5受容体に関係し得る中枢神経系の疾患、状態または障害を指す。これらの疾患としては、限定されるものではないが、神経変性障害、神経認知障害、統合失調症、気分障害、疼痛性障害、物質関連障害および嗜癖性障害、または他の疾患が挙げられる。
【0081】
「認知」という用語は、対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトが、情報を取得すること(知覚)、選択すること(注意)、表現すること(理解すること)および情報を保持すること(記憶)、ならびにそれを使用して行動を導くこと(推論および運動の結果の一致)を含む、情報を体系化するために使用するプロセスを指す。認知機能を改善するための介入は、これらのコア能力のいずれか1つに向けられ得る。
【0082】
1つの実施形態において、上記に定義される式Iの化合物は、認知増強剤として有用である。「認知増強剤」といいう用語は、認知機能、特に、社会的認知、複雑な注意、実行機能、知覚−運動機能、言語、または学習および記憶の改善を指す。認知増強は、破壊されたものを修復するか、または特定の機能不全を修正する以外のいくつかの方法で下位システムを改善する介入である。
【0083】
GABA
A α5受容体に関係する疾患は、互いに併存疾患を示す場合がある。併存疾患は、患者において別の状態と同時であるが独立して存在する病状、または同じ患者において別の状態を引き起こす、それによって引き起こされる、もしくはそうでなければそれに関係する患者における病状を示す。しかしながら、精神医学的、心理学的またはメンタルヘルス疾患において、併存疾患は、必ずしも複数の疾患の存在を意味しないが、代わりにすべての症状の主な原因となる単一の診断を我々が現在提供することができないことを反映し得る。
【0084】
「神経変性障害」という用語は、限定されるものではないが、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、パーキンソン病(PD)または筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む。
【0085】
「神経認知障害」という用語は、限定されるものではないが、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害もしくは認知機能低下、認知症(または、アルツハイマー病、ニーマン・ピック病、パーキンソン病もしくはハンチントン病における認知症、レビー小体を有する認知症(DLB)、前頭側頭型認知症、血管性認知症(VaD)、皮質下認知症、血管性および皮質下の混合型認知症、多発梗塞性認知症、術後認知症または炎症誘発性認知症などのそれらの異なる形態)、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がん(限定されるものではないが髄芽腫を含む)に関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、または大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全を含む。
【0086】
「統合失調症」という用語は、限定されるものではないが、統合失調症のさまざまな形態、統合失調症、統合失調症型および妄想性障害に関連する陽性、陰性および/または認知的症状を含む。
【0087】
「疼痛性障害」という用語は、限定されるものではないが、侵害受容性、神経障害性または炎症性の疼痛を含む。
【0088】
「気分障害」という用語は、限定されるものではないが、うつ病に関係する障害(大うつ病性障害(MDD)、気分変調、気分循環性障害、季節性情動障害/季節性うつ病、外傷性脳損傷(TBI)後のうつ病、産後うつ病、月経前不快気分障害、閉経に関連するうつ症状、薬物乱用/離脱後のうつ病、双極性障害、寛解期の双極性障害、または双極性障害のうつ病エピソードなど)、双極性障害、物質(アルコールまたは薬物)誘発性、または他に特定されていない気分障害(MD−NOS)を含む。
【0089】
「他の疾患」という用語は、限定されるものではないが、注意欠陥多動障害および成人の注意欠陥、他のストレスに関係する状態、脳卒中、I型神経線維腫症、多発性硬化症、急性髄膜炎、アルコール依存症、胎児性アルコール症候群または気管支収縮性疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患および気管支肺異形成症など)を含む。
【0090】
1つの実施形態において、GABA
A α5受容体に関係する疾患は、アルツハイマー病(AD)、ハンチントン病(HD)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害または認知機能低下、アルツハイマー病、ニーマン・ピック病、パーキンソン病もしくはハンチントン病における認知症、レビー小体を有する認知症(DLB)、前頭側頭型認知症、血管性認知症(VaD)、皮質下認知症、血管性および皮質下の混合型認知症、多発梗塞性認知症、術後認知症もしくは炎症誘発性認知症などの認知症またはそれらの異なる形態、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がん(限定されるものではないが髄芽腫を含む)に関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全認知症;統合失調症のさまざまな形態、統合失調症、統合失調症型および妄想性障害に関連する陽性、陰性および/または認知的症状;侵害受容性、神経障害性または炎症性の疼痛;うつ病に関係する障害(大うつ病性障害(MDD)、気分変調、気分循環性障害、季節性情動障害/季節性うつ病、外傷性脳損傷(TBI)後のうつ病、産後うつ病、月経前不快気分障害、閉経に関連するうつ症状、薬物乱用/離脱後のうつ病、双極性障害、寛解期の双極性障害、または双極性障害のうつ病エピソードなど)、双極性障害、物質(アルコールまたは薬物)誘発性、他に特定されていない気分障害(MD−NOS);注意欠陥多動障害および成人の注意欠陥、他のストレスに関係する状態、脳卒中、I型神経線維腫症、多発性硬化症、急性髄膜炎、アルコール依存症、胎児性アルコール症候群、あるいは気管支収縮性疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患および気管支肺異形成症など)を指す。
【0091】
1つの実施形態において、GABA
A α5受容体に関係する疾患は、アルツハイマー病(AD)、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害または認知機能低下、認知症、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がんに関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全、または統合失調症を指す。
【0092】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患を治療もしくは予防するか、または認知増強のための方法であって、そのような治療または予防を必要とする対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間に、治療有効量の上記に定義される式(I)の化合物を、医薬製剤の形態で、単独でまたは少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とともに投与することを含む、方法を提供する。
【0093】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患を治療もしくは予防するか、または認知増強のための方法であって、そのような治療または予防を必要とする対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間に、治療有効量の上記に定義される式(I)の化合物を、1種以上の他の活性成分と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0094】
本発明は、神経変性障害、神経認知障害、統合失調症、気分障害、疼痛性障害、物質関連障害および嗜癖性障害、もしくは他の疾患、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状を治療または予防する方法であって、疾患の1つの症状および/または複数の症状が、それらを患う対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間において、GABA
A α5受容体に関係し得るか、または認知増強のための、方法を提供する。治療のこの方法は、そのような治療または予防を必要とする、対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間に、治療有効量の上記に定義される式(I)の化合物を投与することを含む。治療の方法は、そのような治療を必要とする、対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間に、上記に定義される式(I)の化合物を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを含み得る。
【0095】
本発明は、アルツハイマー病(AD)、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害または認知機能低下、認知症、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がんに関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全、もしくは統合失調症、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状を、それらを患う対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくは人間において、治療もしくは予防するか、または認知増強のための、方法を提供する。
【0096】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防における使用のための、または認知増強剤としての使用のための、上記に定義される式(I)の化合物を提供する。
【0097】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防における使用のため、または認知増強剤としての使用のための、1種以上の他の活性成分と組み合わされる上記に定義される式(I)の化合物を提供する。
【0098】
本発明は、神経変性障害、神経認知障害、統合失調症、気分障害、疼痛性障害、物質関連障害および嗜癖性障害、もしくは他の疾患、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状の治療または予防における使用のため、あるいは認知増強剤としての、上記に定義される式(I)の化合物を提供する。
【0099】
本発明は、アルツハイマー病(AD)、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害または認知機能低下、認知症、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がんに関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全、もしくは統合失調症、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状の治療または予防における使用のため、あるいは認知増強剤としての、上記に定義される式(I)の化合物を提供する。
【0100】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防のための、または認知増強のための、医薬の製造のための、上記に定義される式(I)の化合物の使用を提供する。
【0101】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防のための、または認知増強のための、医薬の製造のための、1種以上の他の活性成分と組み合わされる、上記に定義される式(I)の化合物の使用を提供する。
【0102】
本発明は、神経変性障害、神経認知障害、統合失調症、気分障害、疼痛性障害、物質関連障害および嗜癖性障害、もしくは他の疾患、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状の治療または予防のため、あるいは認知増強のための医薬の製造のための、上記に定義される式(I)の化合物の使用を提供する。
【0103】
本発明は、アルツハイマー病(AD)、認知欠陥障害、記憶欠損、加齢に関連する記憶障害または認知機能低下、認知症、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)、脳卒中後に起こるCNSの状態、脳がんに関連する認知機能障害、ダウン症(DS)における認知機能低下、大うつ病性障害(MDD)における認知機能不全、もしくは統合失調症、またはそれらの少なくとも1つの症状および/または複数の症状の治療または予防のための、あるいは認知増強のための、医薬の製造のための、上記に定義される式(I)の化合物の使用を提供する。
【0104】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防における使用のための、または認知増強のための、上記に定義される式(I)の化合物を含む医薬組成物にも関する。
【0105】
本発明は、GABA
A α5受容体に関係する疾患の治療もしくは予防における使用のための、または認知増強のための、上記に定義される式(I)の化合物を1種以上の他の活性成分と組み合わせて含む医薬組成物にも関する。
【0106】
「治療」という用語は、特定の病態の軽減、状態の1つ以上の症状の排除または低減、疾患状態の進行の遅延または排除、およびすでに疾患を患っているか、または疾患と診断されている患者もしくは対象の病態の再発の予防または遅延を指す。「予防」(または疾患の作用の予防または遅延)は、典型的には、すでに発症した疾患または状態を有する患者に与えられたかのように、同じまたは同様の方法で薬物を投与することによって行われる。
【0107】
「治療有効量」という用語は、そのような量を受けなかった対応する対象と比較して、疾患もしくは疾患状態もしくは副作用の治療、治癒、予防または改善をもたらし、疾患または病態の進行を低減する、活性成分の量を指す。この用語は、通常の生理学的機能を増強する有効量も含む。治療における使用のために、上記に定義される式(I)の化合物およびその任意の薬学的に許容される塩は、そのままの化学物質として治療有効量で投与されてもよい。加えて、活性成分は、医薬製剤として利用可能である。上記に定義される式(I)の化合物の正確な治療有効量は、限定されるものではないが、対象(患者)の年齢および体重、治療を必要とする疾患の詳細な種類およびその重症度、医薬製品の性質、ならびに投与の経路を含む多くの因子に依存する。
【0108】
「対象」という用語は、脊椎動物を指す。ある特定の実施形態において、脊椎動物は、哺乳動物である。哺乳動物としては、ヒト、チンパンジーおよび他の類人猿ならびにサル種などの非ヒト霊長類、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギおよびブタなどの家畜、ウサギ、イヌおよびネコなどの飼育動物、ラット、マウスおよびモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物が挙げられる。ある特定の実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。対象という用語は、特定の年齢または性別を示さない。
【0109】
1つの実施形態において、本発明は、式(I’)の化合物
【化5】
[式中、
R
1〜R
7、nおよびmは、式(I)の化合物について上記に定義される通りであり、
Aは、
【化6】
によって表され、
ここで、任意の環Aの「a1」部位は、「a2」部位に結合され、任意の環Aの「b1」部位は、「b2」部位に結合される]
に関する。
【0110】
1つの実施形態において、本発明は、式(I−a)の化合物
【化7】
[式中、
R
1は、水素またはハロゲンであり、
nおよびmは、それぞれ独立して、1または2であり、
R
2は、水素;1つ以上のハロゲン、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルもしくはR
3で、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5は、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5は、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7は、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである]、
および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体に関する。
【0111】
1つの実施形態において、本発明は、式(I−b)の化合物
【化8】
[式中、
R
1は、水素またはハロゲンであり、
nおよびmは、それぞれ独立して、1または2であり、
R
2は、水素;1つ以上のハロゲン、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルもしくはR
3で、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5は、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5は、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7は、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである]、
および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体に関する。
【0112】
1つの実施形態において、本発明は、式(I−c)の化合物
【化9】
[式中、
R
1は、水素またはハロゲンであり、
nおよびmは、それぞれ独立して、1または2であり、
R
2は、水素;1つ以上のハロゲン、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルもしくはR
3で、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5は、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5は、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7は、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである]、
および/またはその塩、および/またはその幾何異性体、および/またはその立体異性体、および/またはそのエナンチオマー、および/またはそのラセミ体、および/またはそのジアステレオマー、および/またはその生物学的に活性な代謝物、および/またはそのプロドラッグ、および/またはその溶媒和物、および/またはその水和物、および/またはその多形体に関する。
【0113】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、水素である、式(I)の化合物に関する。
【0114】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、フッ素、塩素または臭素である、式(I)の化合物に関する。
【0115】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、水素である、式(I)の化合物に関する。
【0116】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、C
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0117】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、ハロC
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0118】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、C
1−4アルコキシC
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0119】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、メトキシメチルである、式(I)の化合物に関する。
【0120】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、C
1−4アルキル−S(O)
2−C
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0121】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、メチルスルホニルメタンまたはエチルスルホニルメタンである、式(I)の化合物に関する。
【0122】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールで置換されたC
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0123】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5である、式(I)の化合物に関する。
【0124】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4およびR
5が、水素である、式(I)の化合物に関する。
【0125】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4およびR
5が、C
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0126】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4が、水素であり、R
5が、C
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0127】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4が、水素であり、R
5が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0128】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4が、C
1−4アルキルであり、R
5が、C
1−4アルキル、または場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環もしくはヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0129】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成する、式(I)の化合物に関する。
【0130】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、NR
4R
5であり、R
4が、水素であり、R
5が、場合により置換されていてもよいヘテロ環であるか、あるいはR
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよい単環式ヘテロ環を形成する、式(I)の化合物に関する。
【0131】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0132】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、場合により置換されていてもよい、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0133】
1つの実施形態において、本発明は、R
2が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで置換された、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0134】
1つの実施形態において、本発明は、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールが、シクロプロピル、シクロブタン、シクロヘキサン、フェニル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チアン、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、イソキサゾール、ピロールおよびモルホリンを含む群から選択される、式(I)の化合物に関する。
【0135】
1つの実施形態において、本発明は、nが、1であり、mが、2である、式(I)の化合物に関する。
【0136】
1つの実施形態において、本発明は、nが、2であり、mが、1である、式(I)の化合物に関する。
【0137】
1つの実施形態において、本発明は、nおよびmが、1である、式(I)の化合物に関する。
【0138】
1つの実施形態において、本発明は、nが、2であり、mが、2である、式(I)の化合物に関する。
【0139】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、ハロゲンであり、nおよびmが、それぞれ独立して、1または2であり、R
2が、C
1−4アルコキシC
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0140】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、ハロゲンであり、nおよびmが、それぞれ独立して、1または2であり、R
2が、C
1−4アルキル−S(O)
2−C
1−4アルキルである、式(I)の化合物に関する。
【0141】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、ハロゲンであり、nおよびmが、それぞれ独立して、1または2であり、R
2が、NR
4R
5である、式(I)の化合物に関する。
【0142】
1つの実施形態において、本発明は、R
1が、ハロゲンであり、nおよびmが、それぞれ独立して、1または2であり、R
2が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、式(I)の化合物に関する。
【0143】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素、臭素または塩素であり、
R
2が、C
1−3アルキル、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、C
1−3アルキル−S(O)
2−C
1−3アルキル、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0144】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素または塩素であり、
R
2が、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、メチルスルホニルメタン、エチルスルホニルメタン、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−3アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブタン、シクロヘキサン、フェニル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チアン、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、イソキサゾール、ピロールおよびモルホリンを含む群から選択される、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0145】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、ハロゲンであり、
nが、1であり、mが、2であり、
R
2が、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルで、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0146】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素、塩素または臭素であり、
nが、1であり、mが、2であり、
R
2が、C
1−3アルキル、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、C
1−3アルキル−S(O)
2−C
1−3アルキル、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0147】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素または塩素であり、
nが、1であり、mが、2であり、
R
2が、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、メチルスルホニルメタン、エチルスルホニルメタン、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−3アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブタン、シクロヘキサン、フェニル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チアン、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、イソキサゾール、ピロールおよびモルホリンを含む群から選択される、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0148】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、ハロゲンであり、
nが、2であり、mが、1であり、
R
2が、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルで、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
3、R
6およびR
7が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0149】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素、臭素または塩素であり、
nが、2であり、mが、1であり、
R
2が、C
1−3アルキル、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、C
1−3アルキル−S(O)
2−C
1−3アルキル、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0150】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素または塩素であり、
nが、2であり、mが、1であり、
R
2が、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、メチルスルホニルメタン、エチルスルホニルメタン、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−3アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブタン、シクロヘキサン、フェニル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チアン、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、イソキサゾール、ピロールおよびモルホリンを含む群から選択される、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0151】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、ハロゲンであり、
nおよびmが、1であり、
R
2が、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルで、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
6およびR
7が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0152】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素、塩素または臭素であり、
nおよびmが、1であり、
R
2が、C
1−3アルキル、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、C
1−3アルキル−S(O)
2−C
1−3アルキル、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、C
3−6シクロアルキル、C
6−10アリール、N、OおよびSから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
4−6ヘテロ環、またはNおよびOから独立して選択される1もしくは2個の環ヘテロ原子を含むC
5−6ヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0153】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、フッ素または塩素であり、
nおよびmが、1であり、
R
2が、C
1−4アルコキシC
1−3アルキル、メチルスルホニルメタン、エチルスルホニルメタン、NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−3アルキルまたはR
7であり、
R
6およびR
7が、C
1−4アルキル、C
1−4アルコキシ、ハロゲン、ハロC
1−4アルキル、ハロC
1−4アルコキシ、ヒドロキシルもしくはオキソで場合により置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブタン、シクロヘキサン、フェニル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チアン、ピロリジン、ピペリジン、ピリジン、イソキサゾール、ピロールおよびモルホリンを含む群から選択される、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0154】
1つの実施形態において、本発明は、
R
1が、ハロゲンであり、
nおよびmが、2であり、
R
2が、C
1−4アルコキシ、−S(O)
2−C
1−4アルキルで、場合により独立して置換されていてもよいC
1−4アルキル;NR
4R
5またはR
6であり、
R
4およびR
5が、それぞれ独立して、水素、C
1−4アルキルまたはR
7であるか;あるいはR
4およびR
5が、それらが結合するNと一緒になって、場合により置換されていてもよいヘテロ環を形成し、
R
6およびR
7が、場合により置換されていてもよい、炭素環、ヘテロ環またはヘテロアリールである、
式(I)の化合物に関する。
【0155】
上記に定義されるA、R
1〜R
7、nおよびmの実施形態の任意の組み合わせは、式(I)の化合物の好ましい群である。
【0156】
1つの実施形態において、本発明は、下記からなる群:
1−[2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル]エタノン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(オキソラン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(1,2−オキサゾール−5−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
6−シクロブタンカルボニル−2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
6−シクロプロパンカルボニル−2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
4−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1ラムダ6−チアン−1,1−ジオン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(オキソラン−2−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
1−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)−2−メタンスルホニルエタン−1−オン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(オキサン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(1−メチル−1H−ピロール−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2,2,2−トリフルオロ−1−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)エタン−1−オン、
4−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−メチルピロリジン−2−オン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)エタン−1−オン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキソラン−2−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキソラン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−[(3R)−オキソラン−3−カルボニル]−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−[(3S)−オキソラン−3−カルボニル]−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
6−シクロプロパンカルボニル−2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(1,2−オキサゾール−5−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
4−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−メチルピロリジン−2−オン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)−2−メチルプロパン−1−オン、
4−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1ラムダ6−チアン−1,1−ジオン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)プロパン−1−オン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(ピリジン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(ピリジン−2−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
6−(3−クロロベンゾイル)−2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキサン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキソラン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキサン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(3−メチルオキソラン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(オキサン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(ピリジン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−7−イル)エタン−1−オン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(4−メトキシシクロヘキサンカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
1−(2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)エタン−1−オン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−カルボニル]−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−[(3S)−オキソラン−3−カルボニル]−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(ピリジン−3−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
(5S)−5−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−メチルピロリジン−2−オン、
(5R)−5−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−メチルピロリジン−2−オン、
1−(2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)−2−メトキシエタン−1−オン、
1−エチル−4−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)ピロリジン−2−オン、
4−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−(プロパン−2−イル)ピロリジン−2−オン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタン−1−オン、
5−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボニル)−1−メチルピペリジン−2−オン、
シクロプロピル(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)メタノン、
1−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)−3−メタンスルホニルプロパン−1−オン、
1−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)−2−メタンスルホニルエタン−1−オン、
1−(2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
2,2,2−トリフルオロ−1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)プロパン−1−オン、
2,2−ジフルオロ−1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
2−フルオロ−1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−5−({[6−(オキサン−4−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)−3−メチルブタン−1−オン、
5−[({6−シクロブタンカルボニル−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル}オキシ)メチル]−1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)−2−メチルプロパン−1−オン、
1−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン、
1−(2−{[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−5−({[6−(オキソラン−2−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−5−({[6−(オキソラン−3−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−5−({[6−(オキサン−3−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
4−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボニル)ピリジン、
3−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボニル)ピリジン、
2−(2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボニル)ピリジン、
1−(2−{[4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
1−(2−{[4−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
1−(2−{[4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)プロパン−1−オン、
2−フルオロ−1−(2−{[4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)エタノン、
4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−5−({[6−(オキソラン−3−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
1−(2−{[4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)−2−メチルプロパン−1−オン、
4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−5−({[6−(オキソラン−2−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−5−({[6−(オキサン−3−カルボニル)−5H,6H,7H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−2−イル]オキシ}メチル)−1H−1,2,3−トリアゾール、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−N−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−N,N−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(ピロリジン−1−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−N−(オキソラン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
N−(2−クロロフェニル)−2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−6−(モルホリン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
N−(4−クロロフェニル)−2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(モルホリン−4−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−N,N−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(ピロリジン−1−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−6−(ピペリジン−1−カルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン、および
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−N−(オキソラン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド
から選択される、上記に定義される式(I)の化合物に関する。
【実施例】
【0157】
式(I)の化合物の一般的な合成、生物学的アッセイ、中間体および実施例の記載において、以下の略語を使用した。
BOC=tert−ブトキシカルボニル
Boc
2O=ジ−tert−ブチルジカーボネート
DCM=ジクロロメタン
PBr
3=三臭化リン
TFA=トリフルオロ酢酸
DIPEA=N−エチル−N−(プロパン−2−イル)プロパン−2−アミン
BzOH=ベンジルアルコール
18−クラウン−6=1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロオクタデカン
Pd/C=パラジウム炭素
AcCN=アセトニトリル
トリホスゲン=ビス(トリクロロメチル)カーボネート
Tris=2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−1,3−ジオール
TLC=薄層クロマトグラフィー
ブライン=塩(通常、塩化ナトリウム)の高濃度溶液
【0158】
本発明は、式(I)の化合物の合成にも関する。本発明の化合物を調製するためのいくつかの方法を、以下のスキームおよび実施例において説明する。出発物質は、購入されるか、または本分野において公知の手順または本明細書において説明される手順に従って、作製される。
【0159】
式(III)の中間体の合成について、スキーム1に示し、ここで、AおよびR
1は、式(I)について上記に記載された実施形態のいずれかにおいて定義される通りである。
【0160】
スキーム1によれば、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中の式(II)の化合物を、臭素化剤、例えば、PBr
3と反応させて、式(III)の中間体を与える。式(II)のヒドロキシ誘導体は、本分野において公知であるか(例えば、国際公開第2013/057123A1号、国際公開第2012/062623A1号)、または従来の方法によって合成することができる。
【化10】
【0161】
上記の反応に必要な試薬および詳細なプロセスの工程は、中間体において説明する。
【0162】
式(I)の化合物は、スキーム2により合成することができ、ここで、A、R
1、R
2、nおよびmは、式(I)について上記に記載された実施形態のいずれかにおいて定義される通りである。
【0163】
スキーム2によれば、式(IV)の市販の二環式アミン誘導体の保護は、式(V)のN−BOCアミンを提供した。反応は、BOC無水物の存在下、ジクロロメタン中で、トリエチルアミンなどの塩基を使用して行うことができる。式(V)のクロロ誘導体のベンジルアルコールによる処理は、式(VI)のベンジルエーテル中間体を生じ、続いて、式(VI)のベンジルエーテルのパラジウム触媒の切断を行い、所望の式(VII)のヒドロキシ誘導体を得た。式(VII)のアルコールおよび式(III)の中間体の間のエーテル化は、K
2CO
3の存在下、アセトニトリル中で達成されて、式(VIII)のエーテル誘導体を形成することができる。塩化水素で飽和された酢酸エチルまたはジクロロメタン中のTFAなどの酸を使用する式(VII)のエーテル誘導体の脱保護は、式(IX)の最終中間体を与えた。最後に、式(IX)のアミン誘導体は、塩基(Et
3N)の存在下、式(X)のR
2COClでアシル化することができ、またはR
2=NR
4R
5である場合、式(IX)のアミン誘導体は、塩基(DIPEA)の存在下、トリホスゲンを使用して、式(XI)のHNR
4R
5と反応させて、式(I)の化合物を形成することができる。式(X)のアシルクロリドおよび式(XI)のアミンは、購入することができ、または従来の方法によって調製することができ、ここで、R
2の定義は、式(I)について上記に記載されたものと同じである。
【化11】
【0164】
上記の反応に必要な試薬および詳細なプロセスの工程は、実施例において説明する。
【0165】
本発明の式(I)の化合物のそれぞれの活性データは、下記に記載の方法によってインビトロで決定される。
【0166】
生物学的実施例1:結合アッセイ
受容体結合アッセイのために使用されるGABA
A α5β3γ2は、ヒト組換えGABA
A α5β3γ2受容体を発現するHEK細胞(Millipore CYL3073)から生成した膜に由来した。細胞は、供給業者(Millipor)によって提供された指示書に従って、保管およびインハウスで培養した。細胞ペレットを、10倍の改変クレブスヘンゼライト緩衝液(膜調製緩衝液):20mMのTris、120mMのNaCl、100mMのKCl、25mMのCaCl
2および25mMのMgCl
2 pH=7.4中、4℃で、Ultra Turrax(Janke&Kunkel)を使用して、最大スピードで15秒間ホモジネートした。ホモジネートを、40,000gで30分間、4℃で遠心分離した。上清を廃棄し、得られたペレットを、膜調製緩衝液中で洗浄した。ペレットを、膜調製緩衝液に再懸濁させ、アリコートの1.4mLアンプルを、使用まで−70℃で保管した。
【0167】
受容体結合アッセイを、深型ウェルプレート中、96ウェル様式で行った。それぞれの96ウェルプレートについて、1アンプルの膜ホモジネートを解凍し、結合緩衝液(50mMのTris pH=7.4、100mMのKCl)に希釈し、200μLをそれぞれのウェルに分注した。放射性リガンド[
3H]Ro151788(Perkin Elmer:NET757250UC)を、結合緩衝液中で調製し、50μLの体積でそれぞれのウェルに添加して、0.5nMの最終濃度を得た。適切な濃度の試験化合物を、追加の50μL中、添加した。最終アッセイ体積は、300μLであった。インキュベーションを、4℃で60分間行った。非特異的結合のために、10μMの非標識化ジアゼパムを使用した。インキュベーション後、試料を、Filtermateハーベスター(Perkin Elmer)を使用して、UniFilter(登録商標)GF/B(商標)上で濾過し、5×1mLの結合緩衝液で洗浄した。プレートを、40℃で1時間乾燥させ、40μLのMicroscint(Perkin Elmer)シンチレーションカクテルを、それぞれのウェルに添加した。プレートを、Microbeta(Perkin Elmer)において読み取った。
【0168】
特異的放射性リガンド結合(SB)を、総結合(Tot)および非特異的結合(NSB)の間の相違として定義した。結果を、目的の化合物の存在下で得られた特異的結合の阻害パーセントとして表す。
【0169】
IC
50およびK
iの決定のために、最低でも6つの薬物濃度を三反復で使用した。IC
50値(すなわち、特異的結合の50%阻害を与える化合物の濃度)は、Origin 7.5ソフトウェアを使用して、シグモイドフィッティングによる濃度−変位曲線から計算した。K
i値(すなわち、阻害定数)は、Cheng−Prusoffの式 K
i=IC
50/[1+(L/K
D)](式中、[L]は放射性リガンドの濃度であり、K
Dは、受容体に対する標識化リガンドの親和性である)を使用して、計算した。K
Dは、飽和分析から決定した。
【0170】
本発明の化合物を、上に記載のアッセイにおいて試験し、すべて、GABA
A α5受容体に対する高い親和性を有することを確認した(Ki<200nM)。Ki<50nMを有する化合物が好ましい。
【0171】
【表1】
【0172】
生物学的実施例2:機能性アッセイ
GABA
A α1β3γ2受容体およびGABA
A α5β3γ2受容体を発現するヒトHEK293細胞株を、QPatch自動パッチクランプシステムを使用する機能性アッセイにおいて使用した。
【0173】
ヒト組換えGABA
A α1β3γ2受容体サブユニット(Millipore、CYL3073)またはヒト組換えGABA
A α5β3γ2受容体サブユニット(Millipore、CYL3053)を安定的に発現するHEK293細胞株を、10%のFBS(Gibco)で補充されたDMEM中で培養し、週に2回通過させ、ポリ−d−リジンで予めコーティングされたペトリ皿にプレーティングした。
【0174】
自動ホールセルパッチクランプの記録を、プレーティングの2〜4日後、細胞から行った。細胞を、トリプシン/EDTA(Sigma)処理(37℃で0.25%トリプシン中2分)を使用して、引き離し、遠心分離(125G、3分、2回)後、12.5mMのHEPES、1×ペニシリン−ストレプトマイシン−アンフォテリシン(SigmaMix)および大豆トリプシン阻害剤(Sigma、0.04mg/ml)を含有する無血清ベースの培地(Gibco、CHO−S−SFM−II)に再懸濁させた。
【0175】
細胞懸濁液、ならびに細胞外溶液(130mMのNaCl、5mMのKCl、5.1mMのHEPES、4.9mMのHEPES−Na、10mMのCaCl
2、2mMのMgCl2、10mMのグルコースおよび0.1%のDMSO、pH=7.35〜7.4)および細胞内溶液(80mMのKCl、50mMのKF、36mMのKOH、10mMのEGTA、10mMのHEPES、1.75mMのMgCl
2、0.5mMのCaCl
2、4mMのNa
2ATP、14mMのクレアチンリン酸、50U/mlのクレアチン−ホスホキナーゼ、0.3mMのGTP、pH=7.25〜7.3)を、単細胞モードで、室温でQPatch−HTX自動パッチクランプシステム(Sophion)に添加した。内向き電流は、最初に濃度が一致したDMSO(0.1または0.3%)対照溶液中で5回、2〜4分の間隔で、最大以下の有効濃度(1μM)で対照アゴニストGABAの3秒間の適用により、−80mVの保持電位で、次いで、試験化合物の存在下で4回、最後に再び対照溶液中で3回(ウォッシュアウト)、誘発した。実験の最後に、100μMのGABAを適用して、GABA応答を飽和させ、対照GABA適用の有効性を評価した。電流シグナルは、100Hzでローパスフィルター処理され、1kHzのサンプリングレートで記録した。
【0176】
モジュレーションのパーセンテージは、試験化合物の存在下および非存在下でのGABA誘発ピーク電流の振幅の比較から計算した。
【0177】
本発明の化合物は、上記に記載のアッセイにおいて、10μMで試験し、すべて、GABA
A α5の負のアロステリックモジュレーター活性およびα1に対してα5サブタイプについての選択性を持つことを見出した。好ましい化合物は、−20%未満のα5サブタイプでの機能的有効性を有する。
【0178】
【表2】
【0179】
本発明を、本発明の範囲を以下の中間体および実施例に限定することなく、以下の中間体および実施例によってさらに説明する。上の記載から、および中間体および実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、その本質および範囲から逸脱することなく、本発明をさまざまな適用および条件に適合させるために、いくつかの変更および改変を行うことができる。結果として、本発明は、以下の実例に限定されないが、添付の特許請求の範囲によって決定される範囲に限定される。
【0180】
一般に、式(I)の化合物は、当業者の通常の一般的な知識、および/または実施例および/または中間体のために記載された方法に従って、調製することができる。溶媒、温度、圧力および他の反応条件は、当業者によって容易に選択され得る。出発物質は、市販されているか、および/または文献の手順に従って当業者によって容易に調製され得る。化合物の調製の間に、コンビナトリアル技術を、例えば、中間体がこれらの方法の使用のために適切である場合、使用することができる。
【0181】
中間体1
4−(ブロモメチル)−3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール
【化12】
4.98g(24.0mmol)の[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メタノール(国際公開第2013/057123A1号、Hoffmann−La Roche)を、80mLの無水ジクロロメタンに溶解し、9.76g(3.39mL、36.1mmol)の三臭化リンを、撹拌溶液に滴下添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌し、50mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液に注いだ。混合物を、さらに10分間撹拌し、相を分離した。有機相を、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて、5.89g(98%)の表題化合物を黄色〜茶色がかった固体として得た。MS(ESI)m/z:269.9[M+H]
+。
【0182】
中間体2
5−(ブロモメチル)−1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール
【化13】
中間体1の類似において、[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メタノール(国際公開第2012/062623A1号、Hoffmann−La Roche)を表題化合物(114mg、87%)に変換し、これを透明油状物として得た。化合物は、不安定であり、放置するとゆっくりと分解し、したがって、これはエーテル化反応工程においてインサイチュで生じさせた。
【0183】
中間体3
5−(ブロモメチル)−1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール
【化14】
中間体1の類似において、[1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メタノール(国際公開第2012/062623A1号、Hoffmann−La Roche)を表題化合物(210mg、81.7%)に変換し、これを透明油状物として得た。化合物は、不安定であり、放置するとゆっくりと分解し、したがって、これはエーテル化反応工程においてインサイチュで生じさせた。
【0184】
中間体4
5−(ブロモメチル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール
【化15】
中間体1の類似において、[4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メタノール(国際公開第2012/062623A1号、Hoffmann−La Roche)を表題化合物(55mg、73%)に変換し、これを透明油状物として得た。化合物は、不安定であり、放置するとゆっくりと分解し、したがって、これはエーテル化反応工程においてインサイチュで生じさせた。
【0185】
中間体5
5−(ブロモメチル)−4−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール
【化16】
中間体1の類似において、[4−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メタノール(国際公開第2012/062623A1号、Hoffmann−La Roche)を表題化合物(120mg、85%)に変換し、これを透明油状物として得た。化合物は、不安定であり、放置するとゆっくりと分解し、したがって、これはエーテル化反応工程においてインサイチュで生じさせた。
【0186】
実施例1
1−[2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル]エタノン
【化17】
【0187】
a.:
2−クロロ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル
(国際公開第2013/079452A1号、Hoffmann−La Roche)
150mLのDCM中の市販の10.0g(59.3mmol)の2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン塩酸塩および6.6g(9.0mL、65.0mmol)のトリエチルアミンのスラリーに、10mLのDCM中の14.2g(65.0mmol)のジ−tert−ブチルジカーボネートの溶液を、15分以内に、滴下漏斗を介して、滴下添加した。得られた溶液を、室温で2時間撹拌し、TLC(溶離液としてシクロヘキサン−酢酸エチル1:1)を使用して監視した。完了の際に、反応混合物を濃縮した。残渣を、50mLの酢酸エチルに溶解し、30mLの水、30mLのブラインで3回洗浄し、MgSO
4で乾燥した。溶媒を、減圧下蒸発させて、表題化合物をオフホワイト固体として得た。収率:15.4g(97%)。MS(ESI)m/z:269.1[M+H]
+。
【0188】
b.:
2−(ベンジルオキシ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル
(国際公開第2016/107832A1号、Hoffmann−La Roche)
150mLのトルエン中の15.0g(55.8mmol)の2−クロロ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチルの氷冷した溶液に、9.4g(167.4mmol)の固体の水酸化カリウムを添加し、続いて30分間撹拌し、次いで、150mLのトルエン中の8.7mL(83.7mmol)のベンジルアルコールの溶液を滴下添加した。次いで、1.5g(5.58mmol)の固体の18−クラウン−6を添加し、反応混合物を、130℃で終夜撹拌した。冷却後、無機物の濾過、および濾液の減圧下の濃縮により残渣を得、これをシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として、シクロヘキサン−酢酸チル、10:1)によって精製した。表題化合物を、白色固体として得た。収率:10.5g(55.4%)。MS(ESI)m/z:341.1[M+H]
+。
【0189】
c.:
2−オキソ−1,5,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(2H)−カルボン酸tert−ブチル
(国際公開第2016/107832A1号、Hoffmann−La Roche)
500mLの酢酸エチルおよび150mLのメタノール中の4.0g(11.7mmol)の2−(ベンジルオキシ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチルの溶液を、窒素雰囲気下、混合物が透明溶液になるまで、撹拌した。Pd/C触媒(10%w/w、200mg)を添加し、水素ガスを、3.5時間反応混合物を通して通気した。完了後、TLC(溶離液としてクロロホルム−酢酸メタノール1:1)によって監視し、触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮して、粗生成物を得た。ジエチルエーテルからの再結晶後、表題化合物を、白色固体として単離した。収率:2.6g(89.0%)。MS(ESI)m/z:251.1[M+H]
+。
【0190】
d.:
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボン酸tert−ブチル
9.10g(33.7mmol)の4−(ブロモメチル)−3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾールおよび8.43g(33.7mmol)の2−オキソ−1,5,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(2H)−カルボン酸tert−ブチルを、100mLの無水アセトニトリルに溶解した。次いで、9.31g(67.4mmol)の無水炭酸カリウムを、溶液に添加し、懸濁液を、還流下5時間撹拌した。変換を、TLC(溶離液としてDCM:MeOH=20:1、シリカプレート)によって追跡した。反応が完了した後、混合物を、濾過し、蒸発させて、15.6gの油状粗生成物を得て、これを、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液:DCM:MeOH、0〜5%のグラジエント)によってさらに精製した。収率:11.6g(77%)、ガラス状固体。MS(ESI)m/z:440.3[M+H]
+。
【0191】
e.:
2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン
11.5g(26.2mmol)の2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボン酸tert−ブチルを、200mLの酢酸エチルに溶解した。180mLの塩化水素で飽和された酢酸エチルを、溶液に滴下添加した。反応混合物を、室温で15分間撹拌した。形成された白色沈殿を濾別し、少量の酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥器中で乾燥して、10.2gの白色の結晶性固体を得た。MS(ESI)m/z:340.2[M+H]
+。粗化合物を、精製することなく使用した。
【0192】
f.:
1−[2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル]エタノン
7.63g(22.5mmol)の2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンを、100mLの無水ジクロロメタンに溶解した。6.83g(9.4mL、67.4mmol)の無水トリエチルアミンを、溶液に一度に添加し、反応混合物を、氷水浴で冷却した。20mLの無水ジクロロメタン中の1.60mL(1.76g、22.5mmol)の塩化アセチルの溶液を、10分の間、撹拌した反応混合物に滴下添加した。冷却浴を外し、混合物を、室温まで温めた。変換を、TLC(溶離液としてDCM:MeOH=10:1またはシクロヘキサン:EtOAc=1:3、シリカプレート)によってチェックした。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。10.4gの残渣を得て、これを、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液:シクロヘキサン:EtOAc 40〜80%のグラジエント)によって精製した。収率:6.28g(64%)、表題化合物と同一の白色のアモルファス固体。MS(ESI)m/z:404.1[M+Na]
+。
【0193】
【表3】
【0194】
【表4】
【0195】
【表5】
【0196】
【表6】
【0197】
【表7】
【0198】
【表8】
【0199】
【表9】
【0200】
【表10】
【0201】
【表11】
【0202】
【表12】
【0203】
【表13】
【0204】
【表14】
【0205】
【表15】
【0206】
実施例75
2−{[1−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル]メトキシ}−N−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−カルボキサミド
【化18】
30mLの無水ジクロロメタン中の284mg(2.49mmol)の4−アミノ−1−メチルピロリジン−2−オンの溶液に、704mg(0.95mL、5.45mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを、一度に添加し、反応混合物を、氷水浴で冷却し、次いで、296mg(0.998mmol)のビス(トリクロロメチル)カーボネートを、一度に添加した。そのようにして得られた溶液を、30分間撹拌し、次いで、10mLの無水ジクロロメタン中の757mg(2.23mmol)の2−{[3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−1,2−オキサゾール−4−イル]メトキシ}−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンを、5分の間、撹拌した反応混合物に滴下添加した。冷却浴を外し、混合物を、室温まで温め、8時間撹拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。得られた残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液:100%のDCM→80%のDCM:20%のMeOH(35分))によって精製した。収率:338mg(32%)、表題化合物と同一の白色のアモルファス固体。MS(ESI)m/z:480.2[M+H]
+。
【0207】
【表16】
【0208】
【表17】
【0209】
医薬調製物例
以下の製剤例は、この発明の代表的な医薬組成物を説明する。しかしながら、本発明は、以下の医薬組成物に限定されない。
【0210】
A)固形経口剤形
I.錠剤
活性成分 0.01〜90%
増量剤 1〜99.9%
結合剤 0〜20%
崩壊剤 0〜20%
滑沢剤 0〜10%
他の特定の賦形剤 0〜50%
【0211】
II.口内分散性フィルム
活性成分 0.01〜90%
フィルム形成剤 1〜99.9%
可塑剤 0〜40%
他の特定の賦形剤 0〜50%
【0212】
B)液体経口剤形
III.経口懸濁剤
活性成分 0.01〜50%
液体媒体 10〜99.9%
湿潤剤 0〜50%
増粘剤 0〜50%
緩衝剤 適量
浸透圧性薬剤 0〜50%
保存剤 適量
【0213】
IV.シロップ剤
活性成分 0.01〜50%
溶媒 10〜99.9%
糖成分 1〜20%
香味剤 0〜10%
【0214】
C)非経口剤形
V.静脈内注射剤
活性成分 0.01〜50%
溶媒 10〜99.9%
共溶媒 0〜99.9%
浸透圧性薬剤 0〜50%
緩衝剤 適量
【0215】
D)他の剤形
VI.坐剤
活性成分 0.01〜50%
坐剤基剤 1〜99.9%
表面活性剤 0〜20%
潤滑剤 0〜20%
保存剤 適量
【0216】
VII.点眼薬
活性成分 0.01〜50%
水 0〜99.9%
溶媒 0〜99.9%
浸透圧性薬剤 0〜20%
粘度増強剤 0〜20%
緩衝剤 適量
保存剤 適量
【0217】
VIII.点鼻薬またはスプレー
活性成分 0.01〜50%
水 0〜99.9%
溶媒 0〜99.9%
浸透圧性薬剤 0〜20%
粘度増強剤 0〜20%
共溶媒 適量
緩衝剤 適量
保存剤 適量