特開2015-191196(P2015-191196A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立ハイテクノロジーズの特許一覧
特開2015-191196板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法
<>
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000003
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000004
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000005
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000006
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000007
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000008
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000009
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000010
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000011
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000012
  • 特開2015191196-板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-191196(P2015-191196A)
(43)【公開日】2015年11月2日
(54)【発明の名称】板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20151006BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20151006BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20151006BHJP
【FI】
   G09F9/00 342
   G02F1/1333
   G02F1/13 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-70154(P2014-70154)
(22)【出願日】2014年3月28日
(71)【出願人】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 稔
(72)【発明者】
【氏名】大竹 潤之
(72)【発明者】
【氏名】釜石 孝生
【テーマコード(参考)】
2H088
2H189
5G435
【Fターム(参考)】
2H088FA16
2H088FA17
2H088FA18
2H088FA30
2H088HA01
2H189AA16
2H189AA53
2H189AA55
2H189AA64
2H189AA70
2H189FA92
2H189HA12
2H189LA02
2H189LA07
2H189LA28
2H189LA30
5G435AA17
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE03
5G435KK02
(57)【要約】
【課題】両板状体間に気泡が発生することを抑止する。
【解決手段】
板状体貼り合わせ装置1は、第1の板状体保持部11、第2の板状体保持部5及び第2の板状体保持部5を支持するダンパー6を有している。ダンパー6は、板状体保持部5に所定の推力を付与する。両基板101,121の貼り合わせ時において、第2の板状体保持部5は、両基板101,121の密着後に第1の板状体保持部11が停止するまでの間、第1の板状体保持部11に押圧されて、ダンパー6からの推力に抗して、上方へ移動する。このとき、ダンパー6は、両基板101,121の密着後に第1の板状体保持部11から両基板101,121及び第2の板状体保持部5に付与される押圧力を吸収するように機能する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの板状体を、接着剤を介して真空下で貼り合わせる板状体貼り合わせ装置であって、
内圧を大気圧よりも低い所定の圧力に設定可能な真空容器と、
前記真空容器内の第1の板状体を保持する第1の板状体保持部と、
前記真空容器内の第2の板状体を、前記第1の板状体保持部に保持された前記第1の板状体に対向させるように保持する第2の板状体保持部と、
前記第1の板状体保持部を前記第2の板状体保持部に向かって所定距離移動させ、前記第1の板状体と前記第2の板状体とを接着剤を介して密着させる保持部移動部と、
前記第2の板状体保持部を、前記保持部移動部によって移動する前記第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動可能に支持するダンパーと、を備え、
前記所定距離は、移動前の前記第2の板状体保持部と移動後の前記第1の板状体保持部との距離の値が、前記第1の板状体の厚み、前記第2の板状体の厚み、及び、接着剤の塗布厚を合計した厚みの値よりも小さくなるように設定されている
板状体貼り合わせ装置。
【請求項2】
前記第2の板状体保持部は、前記第1の板状体保持部の移動方向と同方向に弾性変形可能であり、
前記ダンパーは、前記第2の板状体保持部を前記第1の板状体保持部に向かって付勢し、且つ、前記第2の板状体保持部における前記第2の板状体の中央部を保持する部分を支持する中央部ダンパーと、前記第2の板状体保持部における前記第2の板状体の角部を保持する部分を支持する角部ダンパーと、からなり、
前記中央部ダンパーは、前記角部ダンパーに比べて前記第1の板状体保持部に接近している
請求項1に記載の板状体貼り合わせ装置。
【請求項3】
2つの板状体を、接着剤を介して真空下で貼り合わせる板状体貼り合わせ方法であって、
内圧を大気圧よりも低い所定の圧力に設定可能な真空容器と、
前記真空容器内の第1の板状体を保持する第1の板状体保持部と、
前記真空容器内の第2の板状体を、前記第1の板状体保持部に保持された前記第1の板状体に対向させるように保持する第2の板状体保持部と、
前記第1の板状体保持部を前記第2の板状体保持部に向かって所定距離移動させ、前記第1の板状体と前記第2の板状体とを接着剤を介して密着させる保持部移動部と、
前記第2の板状体保持部を、前記保持部移動部によって移動する前記第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動可能に支持するダンパーと、を備え、
前記所定距離は、移動前の前記第2の板状体保持部と移動後の前記第1の板状体保持部との距離の値が、前記第1の板状体の厚み、前記第2の板状体の厚み、及び、接着剤の塗布厚を合計した厚みの値よりも小さくなるように設定されている
板状体貼り合わせ装置を用いて、
前記第1の板状体保持部が前記第1の板状体を保持する工程と、
前記第2の板状体保持部が前記第2の板状体を保持する工程と、
前記真空容器の内圧を大気圧よりも低い所定の圧力に設定する工程と、
前記保持部移動部が前記第1の板状体保持部を前記第2の板状体保持部に向かって前記所定距離移動させる工程と、
移動した前記第1の板状体保持部に押圧されて前記第2の板状体保持部が前記第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動する工程と、を備える
板状体貼り合わせ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの板状体、例えば、表示基板とカバー基板を貼り合わせる板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示機器の表示部は、例えば、液晶モジュールや有機発光ダイオードモジュールなどの表示基板に設けられた偏光板の上に、タッチセンサ付き基板や保護基板などのカバー基板が設けられている。近年、このような表示部は、表示基板とカバー基板と(以下、両板状体と称する場合がある)を貼り合わせる工程を経て生産される。
【0003】
両板状体を貼り合わせる工程は、両板状体間に気泡が入らないようにするために、真空環境下で行われる。特許文献1には、駆動パネル(表示基板)と封止パネル(カバー基板)とを真空容器内で貼り合わせる表示装置の製造装置が記載されている。また、特許文献1に記載の表示装置の製造装置では、封止パネルの一面と、駆動パネルの接着樹脂が塗布されている面とを接触させた後、封止パネルに向かって移動して封止パネルを加圧し、両パネルの間に介在する接着樹脂を押し広げていく、加圧部材を有している。
【0004】
特許文献1に記載されている加圧部材のように、2つの板状体を密着させる部材を備える板状体貼り合わせ装置として、種々の板状体貼り合わせ装置が知られている。例えば、両板状体を密着させる際に、この部材を動作(移動)させるモータのトルクを検知し、このトルクが所定トルクに達すると、モータの駆動を停止してこの部材の移動を制御する板状体貼り合わせ装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−243413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、両板状体間に介在した接着剤(例えば、接着樹脂)は、真空下に置かれるまで大気にさらされている。このため、接着剤には、飽和溶存気体が存在する場合がある。この場合において、ヘンリーの法則(一定温度で、一定量の液体に溶ける気体の体積は、加わっている圧力のもとで測ると、圧力に無関係で一定である、とする法則)に則ったこの溶存気体の挙動を示すと、例えば、100Paの真空下では、大気中での溶存気体の最大(105−102)/105×100=99.9%が放出されることになる。この溶存気体は、真空下において、一定のレート(率)で放出される。ここで、両板状体の貼り合わせ時に、両板状体によって形成された閉空間内における接着剤から放出された溶存気体の量が増加すると、貼り合わせた両板状体を大気にさらす大気解放後においても、放出された溶存気体が、両板状体間に目視可能な気泡として残存してしまう可能性がある。このため、真空下で両板状体を、接着剤を介して接触させた後は、両板状体によって形成された閉空間内に放出される溶存気体の量が増加しないように、短時間で大気解放を行うことが求められている。
【0007】
しかし、上記のように、両板状体を密着させるための部材を移動させるモータのトルクに基づいてこの部材の移動を制御する板状体貼り合わせ装置では、この部材の移動時にモータのトルクを逐次検知する必要がある。このため、モータを間欠的に駆動させる又は両板状体を密着させるための部材の移動速度が遅くなるようにモータを駆動しなければならない。したがって、両板状体を、接着剤を介して接触させた後に、両板状体を密着させるための部材を適当な位置へ移動させるまでに時間がかかることがあった。このため、両板状体を、接着剤を介して接触させた後に、短時間で大気解放を行うことができなかった。したがって、両板状体間に気泡が発生することを抑止することができなかった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、貼り合わせる板状体間に気泡が発生することを抑制することができる板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の板状体貼り合わせ装置は、2つの板状体を、接着剤を介して真空下で貼り合わせる板状体貼り合わせ装置であって、真空容器と、第1の板状体保持部と、第2の板状体保持部と、保持部移動部と、ダンパーと、を備える。
【0010】
真空容器は、内圧を大気圧よりも低い所定の圧力に設定可能である。第1の板状体保持部は、真空容器内の第1の板状体を保持する。第2の板状体保持部は、真空容器内の第2の板状体を、第1の板状体保持部に保持された第1の板状体に対向させるように保持する。保持部移動部は、第1の板状体保持部を第2の板状体保持部に向かって所定距離移動させ、第1の板状体と第2の板状体とを接着剤を介して密着させる。ダンパーは、第2の板状体保持部を、保持部移動部によって移動する第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動可能に支持する。所定距離は、移動前の第2の板状体保持部と移動後の第1の板状体保持部との距離の値が、第1の板状体の厚み、第2の板状体の厚み、及び、接着剤の塗布厚を合計した厚みの値よりも小さくなるように設定されている。
【0011】
また、本発明の板状体貼り合わせ方法は、上記板状体貼り合わせ装置を用いて、2つの板状体を、接着剤を介して真空下で貼り合わせる板状体貼り合わせ方法である。この板状体貼り合わせ方法は、第1の板状体保持部が第1の板状体を保持する工程と、第2の板状体保持部が第2の板状体を保持する工程と、真空容器の内圧を大気圧よりも低い所定の圧力に設定する工程と、保持部移動部が第1の板状体保持部を第2の板状体保持部に向かって所定距離移動させる工程と、移動した第1の板状体保持部に押圧されて第2の板状体保持部が第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動する工程と、を備える。
【0012】
本発明の板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法では、保持部移動部が第1の板状体保持部を第2の板状体保持部に向かって所定距離移動させることで、両板状体を、接着剤を介して密着させる。したがって、本発明の板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法では、例えば、保持部移動部にモータを用いた場合、第1の板状体保持部が所定距離移動するようにモータを制御すればよい。このため、モータのトルクを第1の板状体保持部の移動時に逐次検知し、検知結果に応じてモータを制御する場合のように、モータを間欠的に駆動させる又は両板状体を密着させるための第1の板状体保持部の移動速度が遅くなるようにモータを駆動する必要がない。したがって、比較的短時間で両板状体を密着させることができる。このため、両板状体が接着剤を介して接触してから密着するまでの時間を比較的短時間にすることができる。したがって、両板状体が接着剤を介して接触してから短時間で大気解放を行うことができる。これによって、両板状体間に気泡が発生することを抑止することができる。
【0013】
また、所定距離は、移動前の第2の板状体保持部と移動後の第1の板状体保持部との距離の値が、第1の板状体の厚み、第2の板状体の厚み、及び、接着剤の塗布厚を合計した厚みの値よりも小さくなるように設定されている。このため、第1の板状体の厚み、第2の板状体の厚み、及び、接着剤の塗布厚にバラツキがある場合であっても、例えば、これらの厚みが規定値よりも薄い場合であっても、両板状体を適正に密着させることができる。
【0014】
また、ダンパーは、第2の板状体保持部を、保持部移動部によって移動する第1の板状体保持部の移動方向と同方向に移動可能に支持する。このため、密着後の両板状体を押圧する第1の板状体保持部からの押圧力をダンパーで吸収することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、両板状体間に気泡が発生することを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置により貼り合わせる一方の基板である表示基板を示す説明図である。
図2】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置により貼り合わせる他方の基板であるカバー基板を示す説明図である。
図3】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置の要部正面断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置の要部側面断面図である。
図5図3の板状体貼り合わせ装置を上方から見た図である。
図6図5の板状体貼り合わせ装置の第2のA−A線要部断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置における制御系を示すブロック図である。
図8図3の板状体貼り合わせ装置が表示基板を保持し、カバー基板を保持した状態を示す説明図である。
図9図8の板状体貼り合わせ装置の下部材が上昇して真空容器を形成した状態を示す説明図である。
図10図9の板状体貼り合わせ装置の第1の板状体保持部が上昇してカバー基板と表示基板とが密着した状態を示す説明図である。
図11図10の板状体貼り合わせ装置の下部材が初期位置に下降した状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置である表示基板101とカバー基板121とを貼り合わせる板状体貼り合わせ装置1並びに板状体貼り合わせ装置1を用いた板状体貼り合わせ方法について、図1図11を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
【0018】
[表示基板]
まず、板状体の一例として表示基板(第1の基板)101について、図1を参照して説明する。
図1は、板状体貼り合わせ装置1により貼り合わせる一方の基板である表示基板101の構成を示す説明図である。
【0019】
図1に示すように、表示基板101は、例えばLCDモジュール(LCM)であり、液晶が用いられた基板本体102と、基板本体102の一方の面を露出させて収容するフレーム103と、基板本体102の一方の面に取り付けられた偏光板104を備えている。
なお、本発明に係る表示基板101としては、有機発光ダイオード(OLED)モジュールやその他の表示モジュールであってもよい。
【0020】
基板本体102は、長方形の板状に形成されており、一方の面が表示面となる。また、基板本体102は、複数の部材が積層されて、図示しない長方形の枠状に形成された額縁印刷からなる層を含む多層状に形成されている。この額縁印刷の内周の輪郭は、偏光板104の外周の輪郭と略等しい。額縁印刷は、例えば、金属クロムを基板本体102にスパッタリング蒸着させ、エッチングによって不要部分を除去することで形成される。
【0021】
フレーム103は、基板本体102の4辺と、基板本体102の他方の面を覆う。
偏光板104は、長方形に形成されており、基板本体102よりも外周の輪郭が小さい。つまり、偏光板104の外周の輪郭は、基板本体102の表示領域と略等しい大きさに形成されている。
【0022】
[タッチセンサ付き基板]
次に、板状体の他の例としてタッチセンサ付き基板であるカバー基板(板状体、第2の基板)121について、図2を参照して説明する。
図2は、カバー基板121の構成を示す説明図である。
【0023】
図2に示すように、カバー基板121は、基板本体122を有し、この基板本体122の一方の面には額縁印刷123が施されている。基板本体122は、長方形の板状に形成されている。
額縁印刷123は、例えば、金属クロムを基板本体122の一方の面にスパッタリング蒸着させ、エッチングによって不要部分を除去することで形成される。
【0024】
カバー基板121の額縁印刷123側には、接着剤、例えば紫外線硬化樹脂130(図8参照)が塗布され、カバー基板121の額縁印刷123側は、表示基板101に紫外線硬化樹脂130を介して貼り付けられる。なお、接着剤は紫外線硬化樹脂に限定されない。例えば他の光硬化樹脂や熱硬化樹脂を用いてもよい。
なお、本実施形態では、カバー基板としてカバー基板121を例に説明するが、本発明に係るカバー基板としては、カバー基板121に限定されず、例えば、ガラス材により形成された保護基板であってもよい。
【0025】
[板状体貼り合わせ装置]
次に、本実施形態の板状体貼り合わせ装置1の構成について、図3乃至図6を参照し説明する。
図3は板状体貼り合わせ装置1の要部正面断面図を示し、図4は要部側面断面図を示している。図5図3の板状体貼り合わせ装置1を上方から見た図を示している。また、図6図5に示す板状体貼り合わせ装置1のA−A線要部断面図である。なお、A−A線は、後述する第2の板状体保持部5の中心を通り、後述するX方向に沿って延びる直線である。
【0026】
なお、図3乃至図6では、表示基板101、カバー基板121のそれぞれを所定の位置に搬送する板状体貼り合わせ装置1の搬送部2(図7参照)の図示を省略している。また、板状体貼り合わせ装置1を収容し、有機溶剤の拡散を防止するエンクロージャーの内底面3のみを図示し、エンクロージャーのその他の構成の図示を省略している。また、以下の説明において、板状体貼り合わせ装置1が載置されるエンクロージャーの内底面3に沿った一方向をX方向とし、この内底面3に平行でX方向に直交する方向をY方向とする。また、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向(上下方向)とする。
【0027】
図3乃至図5に示すように板状体貼り合わせ装置1は、支持フレーム4と、真空容器10(図9参照)と、第1の板状体保持部11と、第2の板状体保持部5と、保持部移動部12と、ダンパー6を備えている。
【0028】
支持フレーム4は、X方向に沿って延びる平板状の懸架部41と、懸架部41のX方向の両端部から下方へ延びる一対の脚部42とを備えている。懸架部41のX方向及びY方向の略中央部には、ダンパー6が5つ固定されている。ダンパー6は、第2の板状体保持部5を支持している。
脚部42の下部は、エンクロージャーの内底面3に固定されている。また、脚部42の上部には、後述する上部材7の周壁部72が固定されている。
【0029】
また、板状体貼り合わせ装置1は、真空容器10(図9参照)を構成する上部材7及び下部材8と、下部材移動機構9と、を備えている。
上部材7と下部材8は、互いに当接することにより、密閉された内部空間である真空室10a(図9参照)を有する真空容器10を形成する。
【0030】
上部材7は、下部が開口した中空の直方体状に形成されており、四角形の板状に形成された上蓋部71と、この上蓋部71の四辺に連続して下方に延びる周壁部72を有している。周壁部72は、X方向に対向する壁片72a,72bと、Y方向に対向する壁片72c,72dと、を有している。
【0031】
壁片72cには、真空容器10内(真空室10a)を脱気するための排気口73と真空室10aに外気を吸入するための吸気口74が形成されている。排気口73には排気口73を開放又は閉止する排気弁75(図7参照)が設けられ、吸気口74には吸気口74を開放又は閉止する吸気弁76(図7参照)が設けられている。
【0032】
排気口73には、排気管(図示省略)の一端部が接続されている。そして、排気管の他端部は、真空ポンプ77(図7参照)に接続されている。排気弁75が排気口73を開放し、且つ、真空ポンプ77が駆動すると、真空室10aの気体(空気)が排気口73及び排気管を通って排気される。なお、排気口73と吸気口74は、壁片72cに代えて、壁片72a,72b,72dのいずれかに形成してもよい。
【0033】
図3に示すように、下部材移動機構9は、エンクロージャーの内底面3に固定されている。下部材移動機構9は、下部材8をX方向、Y方向、Z方向及びZ方向に延びる軸を中心としたθ方向へ移動又は回転させる(以下、単に移動という場合がある)。
【0034】
下部材8は、図3に示すように、四角形の板状に形成されている。下部材8の外周の輪郭は、上部材7における周壁部72の外周の輪郭よりもやや小さく形成されている。下部材8の上面には、下部材8が上部材7と真空容器10を構成したときに、真空室10aを気密に保つためのOリング81が設けられている。
【0035】
下部材移動機構9によって下部材8が移動し、下部材8が上部材7と当接すると、真空容器10(図9参照)が形成され、また、上部材7と下部材8との間に真空室10a(図9参照)が形成される。
【0036】
下部材8には、略矩形平板状の第1の板状体保持部11が設けられている。第1の板状体保持部11は、搬送部2(図7参照)によって搬送されて上面に載置された表示基板101を下方から支持する。また、第1の板状体保持部11は、表示基板101を、表示基板101の対向する長辺がX方向に沿って延在するように支持する。また、第1の板状体保持部11は、保持部移動部12に接続されている。
【0037】
保持部移動部12は、モータ(図示省略)と、モータの駆動によって上下方向(Z方向)に駆動する駆動軸13と、を有している。駆動軸13の上端部が第1の板状体保持部11に固定されている。保持部移動部12は、駆動軸13を駆動させることによって第1の板状体保持部11を上下方向に移動させる。モータの駆動は、後述する制御部14によって制御される。
【0038】
ダンパー6は、本実施形態においては、エアシリンダで構成されている。ダンパー6のピストンロッド61の下端部は、第2の板状体保持部5に固定されている。なお、ダンパー6のエア圧は、両基板101,121の厚さや反り量に応じて適宜変更可能である。
【0039】
上部材7の上蓋部71には、各ダンパー6に対応する貫通孔部78が5つ設けられている。貫通孔部78は、ピストンロッド61が貫通する貫通孔を有している。また、貫通孔部78の貫通孔を区画する内周面部には真空室10aを気密に保つためのシール部材(図示省略)が設けられている。なお、後述するように第2の板状体保持部5が移動するとき、ピストンロッド61は、貫通孔部78のシール部材を摺動する。
【0040】
第2の板状体保持部5は、上部材7の内側に配置されている。第2の板状体保持部5は、鋼材等の弾性変形可能な金属製の薄板材で略矩形平板状に形成されている。第2の板状体保持部の下面には、絶縁被膜中に印加電極を封入した矩形状の静電チャックシートからなる吸着部51(図7参照)が設けられている。吸着部51の印加電極は後述する制御部14(図7参照)に接続されている。吸着部51は、制御部14によって制御され、搬送部2(図7参照)によって搬送されたカバー基板121を静電吸着する。第2の板状体保持部5は、搬送部2によって搬送されたカバー基板121を吸着部51によって静電吸着することで、カバー基板121を保持する。
【0041】
なお、本実施形態では、第2の板状体保持部5に吸着部51を設け、カバー基板121を静電吸着することで保持する態様を説明した。しかし、カバー基板121の保持態様はこれに限らない。例えば、吸着部51に代えて、第2の板状体保持部5の下面に粘着剤を塗布し、第2の板状体保持部5は、この粘着剤によってカバー基板121を保持してもよい。また、第2の板状体保持部5に、制御部14からの指示に応じて動作するアームを設け、このアームによってカバー基板121を保持してもよい。
【0042】
第2の板状体保持部5の上面には、ダンパー6のピストンロッド61が固定されている。図5に示すように、ダンパー6のピストンロッド61は、第2の板状体保持部5の上面における中央部と各角部(四隅の付近)に固定されている。ダンパー6は、ピストンロッド61を介して第2の板状体保持部5に所定の推力を付与している。すなわちダンパー6は、第2の板状体保持部5を、下方に、且つ、第1の板状体保持部11に向かって付勢する。
【0043】
ダンパー6が第2の板状体保持部5に付与する推力は、例えば後述する両基板101,121を密着させる際の保持部移動部12のモータのトルクや両基板101,121の大きさやピストンロッド61の径に基づいて、予め設定されている。また、この推力は、両基板101,121を密着させる際に第1の板状体保持部11に押圧されて第2の板状体保持部5が上方へ移動可能となる値に予め設定されている。
【0044】
第2の板状体保持部5の上面における中央部に固定されているピストンロッド61(中央部ダンパー)の下端部は、両基板101,121を密着させる前の状態において、他のピストンロッド61(角部ダンパー)の下端部に比べて、第1の板状体保持部11に接近している。なお、以下の説明において、両基板101,121を密着させる前の状態を初期状態と称する場合がある。
このため、図6に示すように、上面にダンパー6のピストンロッド61が固定されている第2の板状体保持部5は、初期状態において、中央部が各角部に比べて第1の板状体保持部11に接近するように弾性変形して反っている。
【0045】
[板状体貼り合わせ装置の制御系]
次に、板状体貼り合わせ装置1の制御系について、図7を参照して説明する。
図7は、貼り合わせ装置1の制御系を示すブロック図である。
【0046】
図7に示すように、板状体貼り合わせ装置1は、制御部14を備えている。この制御部14は、例えば、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)とを有する。
【0047】
制御部14は、搬送部2、吸着部51、下部材移動機構9、排気弁75、吸気弁76、真空ポンプ77及び保持部移動部12に電気的に接続されている。
【0048】
制御部14は、搬送部2の動作を制御して、表示基板101、カバー基板121のそれぞれを所定の貼り合わせ位置に配置する。制御部14のROMには、表示基板101、カバー基板121のそれぞれについて、所定の貼り合わせ位置を示す位置データが予め記憶されている。
【0049】
表示基板101についての所定の貼り合わせ位置を示す位置データは、表示基板101の互いに対向する長辺部がX方向に沿って延在し、表示基板101の中心が第1の板状体保持部11の中心と重なるように設定されている。
【0050】
カバー基板121についての所定の貼り合わせ位置を示す位置データは、カバー基板121の互いに対向する長辺部がX方向に沿って延在し、カバー基板121の中心と第2の板状体保持部5の中心が重なるように設定されている。
なお、制御部14は、板状体貼り合わせ装置1に撮像部を設け、この撮像部から出力された信号に基づいて搬送部2を制御して、表示基板101、カバー基板121のそれぞれを所定の貼り合わせ位置に配置してもよい。
【0051】
また、制御部14は、搬送部2の動作を制御して、所定の貼り合わせ位置に配置した表示基板101を第1の板状体保持部11の上面に載置する。制御部14は、表示基板101のフレーム103側の面が第1の板状体保持部11の上面と当接し、偏光板104が取り付けられた面が上方を向くように、搬送部2の動作を制御する。
【0052】
また、制御部14は、搬送部2の動作を制御して、所定の貼り合わせ位置に配置したカバー基板121を第2の板状体保持部5の下面に当接させる。このとき、制御部14は、カバー基板121の額縁印刷123が施されている面、すなわち紫外線硬化樹脂130が塗布されている面が、第1の板状体保持部11又はこれに保持されている表示基板101と対向するように、搬送部2の動作を制御する。
【0053】
制御部14は、吸着部51の印加電極への電圧の印加を制御することによって吸着部51の吸着動作を制御する。
【0054】
制御部14は、下部材移動機構9の駆動を制御して、下部材8を所定の初期位置から上方へ移動(上昇)させて、上部材7に当接させる。これによって、上部材7と下部材8によって、真空容器10を形成させる。
【0055】
制御部14は、排気弁75及び吸気弁76の動作を制御して、排気口73及び吸気口74を閉止又は開放する。
【0056】
制御部14は、真空ポンプ77の駆動を制御して、排気口73を介して、真空容器10の真空室10aの空気を吸引させる。これによって、真空室10aが脱気される。制御部14は、排気弁75、吸気弁76及び真空ポンプ77を駆動して、真空容器10の内圧を所定の圧力、例えば大気圧よりも低い値である10〜100Paに設定する。
【0057】
制御部14は、保持部移動部12のモータの駆動を制御し、駆動軸13をZ方向に沿って移動させることで、第1の板状体保持部11をZ方向に沿って移動させる。例えば、制御部14は、表示基板101を保持した第1の板状体保持部11を真空容器10内で所定距離上昇させる。これによって、制御部14は、真空容器10の内圧が所定の圧力に設定された状態、すなわち真空状態において、第1の板状体保持部11に保持された表示基板101と第2の板状体保持部5に保持されたカバー基板121とを真空容器10内で接触させ、密着させる。
【0058】
この所定距離は、押圧されて移動する前の第2の板状体保持部5と移動後の第1の板状体保持部11との距離の値が、両基板101,121の厚みとカバー基板121に塗布した紫外線硬化樹脂130の塗布厚を合計した値よりも小さくなるように設定されている。例えば、所定距離は、両基板101,121の厚み及びカバー基板121に塗布した紫外線硬化樹脂130の塗布厚について想定されるバラツキを考慮の上、これらが最も薄い場合でも、両基板101,121が紫外線硬化樹脂130を介して密着できる値に設定される。
【0059】
このため、表示基板101の厚み、カバー基板121の厚み、及び、カバー基板121に塗布した紫外線硬化樹脂130の塗布厚に多少のバラツキがあったとしても、両基板101,121を、紫外線硬化樹脂130を介して確実に密着させることができる。また、本実施形態において、両基板101,121を密着させる際は、第2の板状体保持部5は、密着した両基板101,121を介して、第1の板状体保持部11に押圧されて、上方へ移動する。
【0060】
[板状体貼り合わせ装置の動作]
次に、板状体貼り合わせ装置1の動作及び作用について、図8図11を参照して説明する。図8図11は、板状体貼り合わせ装置1の動作及び作用を説明する説明図である。
【0061】
まず、表示基板101とカバー基板121を用意する。そして、不図示の樹脂塗布部によって、カバー基板121の額縁印刷123側に紫外線硬化樹脂130を塗布する。
【0062】
次に、制御部14は、搬送部2を制御し、表示基板101を所定の貼り合わせ位置に搬送し、図8に示すように、第1の板状体保持部11の上面に載置する。
また、制御部14は、搬送部2及び吸着部51を制御し、カバー基板121を、所定の貼り合わせ位置に搬送し、図8に示すように、吸着部51によって第2の板状体保持部5に保持させる。
【0063】
次に、制御部14は、図9に示すように、下部材移動機構9を駆動して下部材8を上昇させる。これによって、下部材8が上部材7に当接し、真空容器10が形成される。
【0064】
次に、制御部14は、吸気弁76を駆動して、吸気口74を閉止状態に設定する。また、排気弁75を駆動して、排気口73を開放状態に設定し、真空ポンプ77を駆動して、真空室10aの脱気(真空引き)を開始する。
【0065】
そして、制御部14は、真空容器10の内圧が所定の圧力になったとき、真空ポンプ77の駆動を停止する。これによって、制御部14は、真空容器10の内圧を所定の圧力にすること、すなわち真空容器10内を真空状態に設定することができる。
【0066】
次に、制御部14は、図10に示すように、保持部移動部12の駆動軸13を駆動して第1の板状体保持部11を所定距離上昇させる。
【0067】
このとき、第1の板状体保持部11が所定距離の上昇を終える前に、第1の板状体保持部11に保持されている表示基板101は、紫外線硬化樹脂130を介して、第2の板状体保持部5に保持されているカバー基板121に接触する。そして、両基板101,121の接触後、第1の板状体保持部11が上昇を続けて停止するまでの間に、両基板101,121は紫外線硬化樹脂130を介して密着する。
【0068】
第2の板状体保持部5は、両基板101,121の密着後に第1の板状体保持部11が停止するまでの間は、第1の板状体保持部11に押圧されて、ダンパー6からの推力に抗して、上方へ移動する。このとき、ダンパー6は、両基板101,121の密着後に第1の板状体保持部11から両基板101,121及び第2の板状体保持部5に付与される押圧力を吸収するように機能する。
【0069】
次に、制御部14は、排気弁75を駆動して、排気口73を閉止状態に設定する。また、吸気弁76を駆動して、吸気口74を開放状態に設定し、吸気口74からエンクロージャー内の空気を真空室10aに吸入する。
【0070】
真空容器10の内圧が大気圧と等しくなると、両基板101,121間に比較的小さな隙間が生じていた場合、この隙間に周囲の紫外線硬化樹脂130が吸引され、隙間をつぶすことができる。
【0071】
次に、制御部14は、吸着部51の印加電極への電圧の印加を停止して吸着部51の吸着動作を停止させる。吸着部51の吸着動作が停止すると、カバー基板121は、吸着部51による静電吸着から解放される。
【0072】
続いて、制御部14は、図11に示すように、保持部移動部12を駆動して第1の板状体保持部11を所定距離下降させる。また、下部材移動機構9を駆動して下部材8を所定の初期位置に下降させる。
【0073】
そして、制御部14は、搬送部2を駆動し、両基板101,121を樹脂硬化部(図示省略)に搬送する。樹脂硬化部は、供給された両基板101,121間の紫外線硬化樹脂130を硬化させる。
【0074】
本実施形態の実施形態の板状体貼り合せ装置1及び板状体貼り合わせ方法では、保持部移動部12が第1の板状体保持部11を第2の板状体保持部5に向かって所定距離移動させることで、両基板101,121を、紫外線硬化樹脂130を介して密着させる。
【0075】
ここで、保持部移動部12のモータのトルクを第1の板状体保持部11の移動位置に応じて逐次検知し(監視し)、検知したトルクに応じてモータを制御する場合、トルクを逐次検知しなければならない。このため、モータを間欠的に駆動させる又はモータによって駆動する駆動軸の駆動速度が遅くなるようにモータを駆動しなければならない。したがって、両基板101,121を密着させるために比較的時間がかかる。
【0076】
これに対し、本発明の板状体貼り合わせ装置1及び板状体貼り合わせ方法では、両基板101,121を密着させる際に、制御部14は、第1の板状体保持部11が所定距離移動するように保持部移動部12のモータを制御すればよい。すなわち、モータを間欠的に駆動させる又はモータによって駆動する駆動軸の駆動速度が遅くなるようにモータを駆動する必要がない。したがって、比較的短時間で両基板101,121を密着させることができる。すなわち、両基板101,121が紫外線硬化樹脂130を介して接触してから密着するまでの時間を比較的短時間にすることができる。したがって、両基板101,121が紫外線硬化樹脂130を介して接触してから短時間で大気解放を行うことができる。これによって、両基板101,121間に気泡が発生することを抑止することができる。
【0077】
また、第1の板状体保持部11を移動させる所定距離は、移動前の第2の板状体保持部5と所定距離移動後の第1の板状体保持部11との距離の値が、両基板101,121の厚みと紫外線硬化樹脂130の塗布厚の合計値よりも小さくなるように設定されている。このため、両基板101,121の厚み、及び、紫外線硬化樹脂130の塗布厚にバラツキがある場合であっても、例えば、これらの厚みが規定値よりも薄い場合であっても、両基板101,121を適正に密着させることができる。
【0078】
また、ダンパー6は、第2の板状体保持部5を、保持部移動部12によって移動する第1の板状体保持部11の移動方向と同方向に移動可能に支持する。このため、密着後の両基板101,121及び第2の板状体保持部5に付与される第1の板状体保持部11からの押圧力をダンパー6で吸収することができる。
【0079】
また、図6に示すように、第2の板状体保持部5の中央部に固定されているピストンロッド61の下端部は、表示基板101とカバー基板121を密着させる前の状態において、他のピストンロッド61の下端部に比べて、第1の板状体保持部11に接近している。これによって、図6に示すように、第2の板状体保持部5は、初期状態において、中央部が各角部に比べて第1の板状体保持部11に接近するように反っている。このため、両基板101,121を密着させる際に、第2の板状体保持部5に保持されるカバー基板121は、第2の板状体保持部5と同様に反った状態で、紫外線硬化樹脂130を介して表示基板101に接触し、密着する。したがって、両基板101,121は、初めに中央部が接触して、その後、両基板101,121の接触している箇所が角部に向かって拡大するように接触する。このため、両基板101,121間に大気解放後に気泡が発生する要因となる閉空間が生じることを抑制することができる。
【0080】
また、ダンパー6が第2の板状体保持部5に所定の推力を付与するエアシリンダで構成されている。このため、両基板101,121の密着時において、表示基板101,カバー基板121のいずれか又は両方に不要な反りが生じていた場合、この反りを矯正することができる。また、エアシリンダのエア圧を、両基板101,121の厚さや反り量に応じて変更することで、両基板101,121の密着時に両基板101,121にかかる圧力を、適正な圧力に調整することができる。なお、圧力の調整を自動レギュレータで行ってもよい。
【0081】
以上、本発明の板状体貼り合わせ装置1及び板状体貼り合わせ方法の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0082】
また、本実施形態では、第1の板状体保持部11が表示基板101を保持し、第2の板状体保持部5がカバー基板121を保持する態様を説明した。しかし、これに代えて、第1の板状体保持部11がカバー基板121を保持し、第2の板状体保持部5が表示基板101を保持してもよい。
【0083】
また、本実施形態では、ダンパー6に支持される板状体保持部である第2の板状体保持部5を、両基板101,121を密着させるために移動する板状体保持部である第1の板状体保持部11の上方に配置した態様を説明した。しかし、これに代えて、ダンパー6に支持される第2の板状体保持部を、両基板101,121を密着させるために移動する第1の板状体保持部の下方に設けてもよい。この場合、両基板101,121を密着させる際に、第1の板状体保持部は、下方に移動し、移動する第1の板状体保持部に押圧されて第2の板状体保持部が下方に移動する。
【0084】
また、本実施形態では、ダンパー6であるエアシリンダを5つ設け、ダンパー6のピストンロッド61を第2の板状体保持部5の中央及び各角部に固定する態様を説明した。しかし、ダンパー6を構成するエアシリンダの設置数は適宜変更可能である。また、ピストンロッド61を固定する位置も適宜変更可能である。また、エアシリンダに代えて、油圧シリンダやばねなどの弾性体でダンパー6を構成してもよい。
【0085】
また、本実施形態では、カバー基板121に接着剤としての紫外線硬化樹脂130を塗布する態様を説明したが、これに代えて、表示基板101に接着剤としての紫外線硬化樹脂130を塗布してもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…板状体貼り合わせ装置、 5…第2の板状体保持部 6…ダンパー、 7…上部材、 8…下部材、 9…下部材移動機構、 10…真空容器、 10a…真空室、 11…第1の板状体保持部、 12…保持部移動部、 13…駆動軸、 14…制御部 51…吸着部、 61…ピストンロッド、 73…排気口、 74…吸気口、 75…排気弁、 76…吸気弁、 77…真空ポンプ、 78…貫通孔部、 101…表示基板、 121…カバー基板、 130…紫外線硬化樹脂
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11