【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態には、ダイナミック境界マスクを使用するシステムがある。アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)は、波形を受けてデジタル化し、波形の取込みデータはメモリ中に記憶できる。このメモリは、2つ以上の境界マスクを、各境界マスクに関するタイミング情報と共に更に記憶できる。ラスタライザは、デジタル化波形の取込みデータを表示装置上で描画できる。プロセッサは、メモリ及びラスタライザに結合され、いつ新しい境界マスクに変更するかをラスタラザに指示できる。プロセッサは、ある境界マスクにかかる時間的なインターバルがいつ終了するかを決定でき、また、デジタル化波形を更に取り込む際に使用する新たな境界マスクを選択できる。
【0009】
本発明は、いつくかの観点から記述できるが、特に、本発明の概念1は、システムであって、
波形を受けてデジタル化するアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)と、
デジタル化波形の取込みデータと、複数のマスクとを記憶するメモリと、
上記デジタル化波形の上記取込みデータを表示装置上で描画するラスタライザと、
上記メモリに記憶された複数の上記マスクから、上記デジタル化波形と共に使用する第1マスクを選択するプロセッサと、
第1時間インターバルがいつ終了したかを決定するタイマと
を具え、
上記プロセッサは、上記第1時間インターバルが経過した後に、上記メモリに記憶された複数の上記マスクから第2マスクを選択するよう動作する。
【0010】
本発明の概念2は、上記概念1によるシステムであって、
上記タイマは、第2時間インターバルがいつ終了したかを決定するよう動作し、
上記プロセッサは、上記第2時間インターバルが経過した後に、上記メモリに記憶された複数の上記マスクから第3マスクを選択するよう更に動作する。
【0011】
本発明の概念3は、上記概念2によるシステムであって、このとき、上記第3マスクは、上記第1マスクである。
【0012】
本発明の概念4は、上記概念1によるシステムであって、このとき、上記ラスタライザは、上記デジタル化波形の上記取込みデータと共に、選択された上記マスクを上記表示装置上で描画するよう動作する。
【0013】
本発明の概念5は、上記概念1によるシステムであって、
トリガ・イベントに応じて、上記プロセッサが上記メモリに記憶された複数の上記マスクから上記第1マスクを選択すると共に、上記タイマが上記第1時間インターバルの時間を計り始めることを特徴としている。
【0014】
本発明の概念6は、上記概念1によるシステムであって、
上記メモリが、
上記表示装置上で使用される情報と、
上記第1マスクと、
上記第1時間インターバルと、
上記第2マスクと、
第2時間インターバルと
に関するデータを有するデータ構造を含んでいる。
【0015】
本発明の概念7は、上記概念6によるシステムであって、上記第1マスクが、少なくとも3つの座標対を有している。即ち、少なくとも3点の座標を有しているので、第1マスクは、少なくとも何らかの平面を形成する。
【0016】
本発明の概念8は、上記概念6によるシステムであって、上記第1時間インターバルは、所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベント待ち状態から構成されるグループの中から選択される。
【0017】
本発明の概念9は、上記概念6によるシステムであって、
上記メモリが含む上記データ構造が、
第3マスクと、
第3時間インターバルと
に関するデータを更に有している。
【0018】
本発明の概念10は、方法であって、
波形に関する第1マスクを選択する処理と、
第1時間インターバルの間、表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と、
上記第1時間インターバルが終了した後、上記波形に関する第2マスクを選択する処理と、
第2時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第2マスクを使用する処理と
を具えている。
【0019】
本発明の概念11は、上記概念10による方法であって、このとき、上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理は、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と、
所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベントから構成されるグループから上記第1時間インターバルを選択する処理と
を有している。
【0020】
本発明の概念12は、上記概念10による方法であって、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理が、トリガ・イベントの発生を待つ処理を含んでいる。
【0021】
本発明の概念13は、上記概念10による方法であって、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理は、上記波形に関する上記第1マスクと、上記第1時間インターバルとをメモリからロードする処理を含んでいる。
【0022】
本発明の概念14は、上記概念10による方法であって、
上記波形が上記第1時間インターバルの間に上記第1マスクの境界を突破した場合に、上記第1マスクの第1境界違反をユーザに警告する処理と、
上記波形が上記第2時間インターバルの間に上記第2マスクの境界を突破した場合に、上記第2マスクの第2境界違反をユーザに警告する処理と
を更に具えている。
【0023】
本発明の概念15は、上記概念10による方法であって、
上記第2時間インターバルが終了した後、上記波形に関する第3マスクを選択する処理と、
第3時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第3マスクを使用する処理と
を更に具えている。
【0024】
本発明の概念16は、上記概念10による方法であって、
上記第2時間インターバルが終了した後、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と
を更に具えている。
【0025】
本発明の概念17は、上記概念10による方法であって、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上に上記波形及び上記第1マスクを表示する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記表示装置上に上記波形及び上記第2マスクを表示する処理と
を更に具えている。
【0026】
本発明の概念18は、方法であって、
装置で波形を受ける処理と、
ユーザから第1時間インターバルを受ける処理と、
上記ユーザから第2時間インターバルを受ける処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形に関する第1マスクを生成する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形に関する第2マスクを生成する処理と、
上記第1マスク、上記第1時間インターバル、上記第2マスク及び上記第2時間インターバルを上記装置のメモリに記憶する処理と
を具えている。
【0027】
本発明の概念19は、上記概念18による方法であって、上記第1時間インターバルの間、上記波形を分析する処理が、トリガ・イベントの発生を待つ処理を含んでいる。
【0028】
本発明の概念20は、上記概念18による方法であって、上記ユーザから上記第1時間インターバルを受ける処理が、
上記ユーザから上記第1時間インターバルを受ける処理と、
所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベントから構成されるグループの中から上記第1時間インターバルを選択する処理と
を有している。