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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-222253(P2015-222253A)
(43)【公開日】2015年12月10日
(54)【発明の名称】波形分析システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20151113BHJP
【FI】
   G01R13/20 T
   G01R13/20 V
   G01R13/20 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-98837(P2015-98837)
(22)【出願日】2015年5月14日
(31)【優先権主張番号】14/285175
(32)【優先日】2014年5月22日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・ディ・アレイ
(57)【要約】
【課題】ダイナミックに変化するマスクを用いて、より適格に波形を分析する。
【解決手段】複数セットの波形取込みデータを分析する際に、時間インターバル毎に、異なる境界マスク205及び210を使用する。1つの時間インターバルが終わると、異なる境界マスクがメモリからロードされる。波形が境界マスクの境界を突破すると、ユーザに警告が通知されたり、波形の取込みを停止するなどの適切な動作が行われる。境界マスクは、複数のセグメントから構成されても良い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
波形を受けてデジタル化するアナログ・デジタル・コンバータと、
デジタル化波形の取込みデータと、複数のマスクとを記憶するメモリと、
上記デジタル化波形の上記取込みデータを表示装置上で描画するラスタライザと、
上記メモリに記憶された複数の上記マスクから、上記デジタル化波形と共に使用する第1マスクを選択するプロセッサと、
第1時間インターバルがいつ終了したかを決定するタイマと
を具え、
上記プロセッサは、上記第1時間インターバルが経過した後に、上記メモリに記憶された複数の上記マスクから第2マスクを選択するよう動作する波形分析システム。
【請求項2】
波形に関する第1マスクを選択する処理と、
第1時間インターバルの間、表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と、
上記第1時間インターバルが終了した後、上記波形に関する第2マスクを選択する処理と、
第2時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第2マスクを使用する処理と
を具える波形分析方法。
【請求項3】
装置で波形を受ける処理と、
ユーザから第1時間インターバルを受ける処理と、
上記ユーザから第2時間インターバルを受ける処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形に関する第1マスクを生成する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形に関する第2マスクを生成する処理と、
上記第1マスク、上記第1時間インターバル、上記第2マスク及び上記第2時間インターバルを上記装置のメモリに記憶する処理と
を具える波形分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波形分析に関し、特に、波形取込みデータ中の異常をより適格に検出できる波形分析システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最新のオシロスコープには、境界マスク機能を用いて、被測定信号の波形中の異常を検出する能力がある。境界マスク(Boundary Mask)は、波形が存在するであろうと予測される領域を定める。この異常検出機能は、1画素単位で実現される。デジタル化された被測定信号が2次元で表現されたときに、もしある画素が画素表示面中で、境界マスクの境界を突破した(violate:マスク違反)画素として特定されれば、その境界マスクの形状が効果的か、効果的でないかが判断できる。その波形がマスクの境界と交差すれば、異常を検出でき、その後に、何らかの望ましい動作を行うことができる。例えば、オシロスコープが、波形取込みを停止したり、ユーザに注意を喚起したり、その他の動作をしたりできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−102253号公報
【特許文献2】特開2008−26188号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「ラスタライズ」の記事、[online]、Wikipedia(日本語版)、[2015年4月17日検索]、インターネット<http://ja.wikipedia.org/wiki/ラスタライズ>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、現在のオシロスコープは、複数の波形取込みに対して1つの境界マスクを利用するだけであり、この境界マスクの形状は、ダイナミックに変化することはない(静的である)。即ち、境界マスクは、取り込まれる波形としてあり得る限界(最大範囲)を表している。こうした単一の静的境界マスクを用いれば、オシロスコープで検出される全てのマスク違反が確実に本当の異常であると判断できる一方で、単一の静的境界マスクを使ったのでは、波形中の異常の中に検出されないものがありうることも、単一の静的境界マスクは意味している。
【0006】
例えば、図1は、時間をかけて取り込んだ2つの波形を示しており、これら波形の取込みについて考察する。なお、図1と、以下の図2及び3において、横軸は周波数、縦軸は振幅(電力又は電圧)である。波形取込みデータ105において、その波形は、周波数110でのピークを除けば、おおよそ同じ形状である。波形取込みデータ115では、その波形は、周波数120でのピークを除けば、おおよそ同じ形状である。このとき、波形取込みデータ105及び115は、取り込まれた時点が異なることに注意されたい。境界マスク125は、単一の静的境界マスクを表し、これは、複数セット(又は複数フレーム)の波形取込みデータの全体に対して、どこで異常が発生する可能性があるかを定義しており、波形取込みデータ105及び115の両方に適用できる。
【0007】
このとき、もし仮に波形取込みデータ105に周波数120でピークが存在した場合に、その取込み時点において予期される波形から外れているとして、異常としたい場合がある。同様に、波形取込みデータ115に周波数110でピークがあった場合に、その取込み時点において予期される波形から外れているとして、異常と扱いたい場合がある。しかし、どちらの場合も、これら異常のピークが境界マスク125のエッジと交差しないので、オシロスコープは、これら異常を検出せず、適切な動作を何ら行わない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態には、ダイナミック境界マスクを使用するシステムがある。アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)は、波形を受けてデジタル化し、波形の取込みデータはメモリ中に記憶できる。このメモリは、2つ以上の境界マスクを、各境界マスクに関するタイミング情報と共に更に記憶できる。ラスタライザは、デジタル化波形の取込みデータを表示装置上で描画できる。プロセッサは、メモリ及びラスタライザに結合され、いつ新しい境界マスクに変更するかをラスタラザに指示できる。プロセッサは、ある境界マスクにかかる時間的なインターバルがいつ終了するかを決定でき、また、デジタル化波形を更に取り込む際に使用する新たな境界マスクを選択できる。
【0009】
本発明は、いつくかの観点から記述できるが、特に、本発明の概念1は、システムであって、
波形を受けてデジタル化するアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)と、
デジタル化波形の取込みデータと、複数のマスクとを記憶するメモリと、
上記デジタル化波形の上記取込みデータを表示装置上で描画するラスタライザと、
上記メモリに記憶された複数の上記マスクから、上記デジタル化波形と共に使用する第1マスクを選択するプロセッサと、
第1時間インターバルがいつ終了したかを決定するタイマと
を具え、
上記プロセッサは、上記第1時間インターバルが経過した後に、上記メモリに記憶された複数の上記マスクから第2マスクを選択するよう動作する。
【0010】
本発明の概念2は、上記概念1によるシステムであって、
上記タイマは、第2時間インターバルがいつ終了したかを決定するよう動作し、
上記プロセッサは、上記第2時間インターバルが経過した後に、上記メモリに記憶された複数の上記マスクから第3マスクを選択するよう更に動作する。
【0011】
本発明の概念3は、上記概念2によるシステムであって、このとき、上記第3マスクは、上記第1マスクである。
【0012】
本発明の概念4は、上記概念1によるシステムであって、このとき、上記ラスタライザは、上記デジタル化波形の上記取込みデータと共に、選択された上記マスクを上記表示装置上で描画するよう動作する。
【0013】
本発明の概念5は、上記概念1によるシステムであって、
トリガ・イベントに応じて、上記プロセッサが上記メモリに記憶された複数の上記マスクから上記第1マスクを選択すると共に、上記タイマが上記第1時間インターバルの時間を計り始めることを特徴としている。
【0014】
本発明の概念6は、上記概念1によるシステムであって、
上記メモリが、
上記表示装置上で使用される情報と、
上記第1マスクと、
上記第1時間インターバルと、
上記第2マスクと、
第2時間インターバルと
に関するデータを有するデータ構造を含んでいる。
【0015】
本発明の概念7は、上記概念6によるシステムであって、上記第1マスクが、少なくとも3つの座標対を有している。即ち、少なくとも3点の座標を有しているので、第1マスクは、少なくとも何らかの平面を形成する。
【0016】
本発明の概念8は、上記概念6によるシステムであって、上記第1時間インターバルは、所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベント待ち状態から構成されるグループの中から選択される。
【0017】
本発明の概念9は、上記概念6によるシステムであって、
上記メモリが含む上記データ構造が、
第3マスクと、
第3時間インターバルと
に関するデータを更に有している。
【0018】
本発明の概念10は、方法であって、
波形に関する第1マスクを選択する処理と、
第1時間インターバルの間、表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と、
上記第1時間インターバルが終了した後、上記波形に関する第2マスクを選択する処理と、
第2時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第2マスクを使用する処理と
を具えている。
【0019】
本発明の概念11は、上記概念10による方法であって、このとき、上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理は、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と、
所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベントから構成されるグループから上記第1時間インターバルを選択する処理と
を有している。
【0020】
本発明の概念12は、上記概念10による方法であって、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理が、トリガ・イベントの発生を待つ処理を含んでいる。
【0021】
本発明の概念13は、上記概念10による方法であって、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理は、上記波形に関する上記第1マスクと、上記第1時間インターバルとをメモリからロードする処理を含んでいる。
【0022】
本発明の概念14は、上記概念10による方法であって、
上記波形が上記第1時間インターバルの間に上記第1マスクの境界を突破した場合に、上記第1マスクの第1境界違反をユーザに警告する処理と、
上記波形が上記第2時間インターバルの間に上記第2マスクの境界を突破した場合に、上記第2マスクの第2境界違反をユーザに警告する処理と
を更に具えている。
【0023】
本発明の概念15は、上記概念10による方法であって、
上記第2時間インターバルが終了した後、上記波形に関する第3マスクを選択する処理と、
第3時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第3マスクを使用する処理と
を更に具えている。
【0024】
本発明の概念16は、上記概念10による方法であって、
上記第2時間インターバルが終了した後、上記波形に関する上記第1マスクを選択する処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上で上記波形と共に上記第1マスクを使用する処理と
を更に具えている。
【0025】
本発明の概念17は、上記概念10による方法であって、
上記第1時間インターバルの間、上記表示装置上に上記波形及び上記第1マスクを表示する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記表示装置上に上記波形及び上記第2マスクを表示する処理と
を更に具えている。
【0026】
本発明の概念18は、方法であって、
装置で波形を受ける処理と、
ユーザから第1時間インターバルを受ける処理と、
上記ユーザから第2時間インターバルを受ける処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第1時間インターバルの間、上記波形に関する第1マスクを生成する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形を分析する処理と、
上記第2時間インターバルの間、上記波形に関する第2マスクを生成する処理と、
上記第1マスク、上記第1時間インターバル、上記第2マスク及び上記第2時間インターバルを上記装置のメモリに記憶する処理と
を具えている。
【0027】
本発明の概念19は、上記概念18による方法であって、上記第1時間インターバルの間、上記波形を分析する処理が、トリガ・イベントの発生を待つ処理を含んでいる。
【0028】
本発明の概念20は、上記概念18による方法であって、上記ユーザから上記第1時間インターバルを受ける処理が、
上記ユーザから上記第1時間インターバルを受ける処理と、
所定期間、所定数の取込みデータのセット及び所定トリガ・イベントから構成されるグループの中から上記第1時間インターバルを選択する処理と
を有している。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、オシロスコープにおいて波形取込みデータと共に利用される従来の静的な境界マスクを示す。
図2図2は、図1の波形取込みデータと共に利用されたダイナミック境界マスクを示す。
図3図3は、複数のセグメントを有する図2の2つのダイナミック境界マスク内の1つを示す。
図4図4は、図2及び3に示したようなダイナミック境界マスクを記憶し、利用するための本発明の実施形態によるハードウェア構成を示す。
図5図5は、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクが、図4のメモリ中にどのように記憶させることができるかを示す。
図6図6は、本発明の別の実施形態によるダイナミック境界マスクが、図4のメモリ中にどのように記憶させることができるかを示す。
図7A図7Aは、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクを利用する処理のフローチャートを示す。
図7B図7Bは、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクを利用する処理のフローチャートを示す。
図7C図7Cは、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクを利用する処理のフローチャートを示す。
図7D図7Dは、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクを利用する処理のフローチャートを示す。
図8A図8Aは、本発明の実施形態による既知の正常な波形からダイナミック境界マスクを生成する処理のフローチャートを示す。
図8B図8Bは、本発明の実施形態による既知の正常な波形からダイナミック境界マスクを生成する処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1と対比すると、図2は、ダイナミック境界マスク(本願では単に「マスク」とも呼ぶ:用語「マスク」は、「境界マスク」と同じものを意味する)を示し、これは、図1の複数セット(又は複数フレーム)の波形取込みデータと共に使用される。図2では、同じ取込みデータ105及び115を用いた同じ波形が示されている。よって、図1での場合と同じく、波形取込みデータ105及び115は、取り込まれた時点が異なる。しかし、単一の静的境界マスクを用いる代わりに、異なる境界マスク205及び210が取込みデータ105及び115と共に使用されている。例えば、境界マスク205は、おおよそ取込みデータ105に追従し、境界マスク210は、おおよそ取込みデータ115に追従している。これは、もし仮に取込みデータ105中に周波数120でピークがあれば、そのピーク波形が境界マスク205の境界を突破する(violate:違反する)であろうから、そのピークは異常として検出されるであろうことを意味する。同様に、もし仮に取込みデータ115中に周波数110でピークがあれば、そのピーク波形が境界マスク210の境界を突破する(違反する)であろうから、そのピークは異常として検出されるであろうことを意味する。これは、即ち、これら境界マスクによれば、取り逃す異常がほとんどないことを意味している。
【0031】
図2は、2つの境界マスク205及び210を示す。しかし、当然ながら、任意の波形について、任意の個数の境界マスクを利用できる。制約があるとすれば、境界マスクを記憶するのに利用する装置中のメモリ容量による制限があるだけである。境界マスク205及び210のような境界マスクは、時間に関して予想される波形が既知の場合に最も有用である。重要なことは、任意の波形取込みに関して、どの境界マスクを使用するか、わかっていることである。言い換えれば、波形分析を実行する装置が、いつある境界マスクから別の境界マスクへと移行するのか、決定できることが重要である。従って、境界マスク205及び210は、時間に関して予期される波形がわからないランダムな波形を分析する場合には、必ずしも有用ではない。
【0032】
図2では、各取込みデータと共に使用される境界マスクを、1つの切れ目のない形状として示しているが、個々の境界マスクは、複数のセグメントを有していても良い。例えば、図3は、図2の2つのダイナミック境界マスクの内の1つの変形例を示しており、これは、複数のセグメントを有している。図3では、境界マスクが2つのセグメント、セグメント205aとセグメント205bとを有している。このように、波形取込みデータ105のような取込みデータに複数の境界を適用できる。図3では、1つの境界マスク中に2つのセグメント205a及び205bだけがある場合を示すが、1つの境界マスクが任意の個数のセグメントを有していても良く、例えば、7個のセグメントがあっても良い。更には、セグメント205a及び205bには直角の角(つまり、90度の角)があり、また、その外形の辺は直線で、波形の水平及び垂直軸と平行であるが、セグメントには、グラフの水平及び垂直軸と平行でない線や曲線があっても良く、また、角は直角でなくても良い。以下における用語「境界マスク」は、任意の個数のセグメントを有する境界マスクを意図するものとする。
【0033】
図4は、図2及び3に示したダイナミック境界マスクを記憶し、利用する本発明の実施形態によるハードウェア構成を示す。図4に示すハードウェア構成は、種々の装置で可能であるが、例えば、オシロスコープなどの試験測定装置といった所望の任意の装置又はシステムの一部分としても良い。図4では、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)405は、被測定入力信号の波形を取込む(つまり、波形の取込みデータを発生する)ことができ、取込みデータはメモリ410に記憶される。ラスタライザ415は、メモリ410の波形取込みデータにアクセスし、これを表示装置420上で表示させることができる。表示装置420は、任意の形式の表示装置で良く、図4に示す他の構成要素を含む装置内に組み入れても良い。
【0034】
ラスタライザ415は、プロセッサ425からの制御信号(命令)も受ける。プロセッサ425は、特定の波形取込みデータについて、どの境界マスクを使用するかに関してラスタライザ415に指示する機能を果たす。メモリ410は、境界マスクも記憶していて良く、ラスタライザ415がメモリ410にアクセスしても良い。本発明の1つの実施形態では、プロセッサ425が、各取込みデータに関して使用する境界マスクを特定するための制御信号をラスタライザ415に送信する。しかし、本発明の別の実施形態では、プロセッサ425が、いつ境界マスクを変更すべきかを判断し、新しい境界マスクをロードすべきときにだけラスタライザ415に制御信号を送信する。そのために、プロセッサ425は、境界マスクを変更する充分な「時間(又は期間)」が経過した時点を判断するのにタイマ430を使用しても良い。
【0035】
上述では、単語「時間(又は期間)」を鍵括弧(「」)で囲っているが、これは、単に時間の間隔(インターバル)だけを意味する(例えば、1秒の10分の2など)と解釈すべきでないというのが理由である。本発明の実施形態では、「時間(又は期間)」が境界マスクの変更時点間の複数セット(又は複数フレーム)の取込みデータに関する期間を意味することもあるし、境界マスク変更前に生じるトリガ・イベント待ち状態の期間を意味することもある。
【0036】
図5は、本発明の実施形態により、図4のメモリにダイナミック境界マスクをどのように記憶できるか(データ構造)を示す。図5は、メモリ410が、3つの境界マスク(のデータ)505、510及び515を有し、それぞれが時間インターバル520、525及び530と関連していることを示す。境界マスク505は、図2の境界マスク205に関する座標を記憶し、境界マスク515は、図2の境界マスク215に関する座標を記憶している(境界マスク510は、図2では示されていない)。
【0037】
時間インターバルは、各境界マスクに対応し、その境界マスクが使用される「時間(又は期間)」の長さを特定する。例えば、時間インターバル520は、境界マスク505が0.2秒の間使用されることを特定しており、時間インターバル525は、境界マスク510が5セット(5フレーム)の波形取込みデータの間使用されることを特定しており、時間インターバル530は、境界マスク515がトリガ・イベント(TE)が生じるまで使用されることを特定している。図4のプロセッサ425は、トリガ・イベントが発生するのを監視でき、トリガ・イベントが発生した場合に、ラスタライザ415に次の境界マスクをロードするように通知する。
【0038】
図5に戻ると、メモリ410は、各境界マスクに関する識別子(Identifier)も記憶できる。例えば、境界マスク505は識別子M1を有し、境界マスク510は識別子M2を有し、境界マスク515は識別子M3を有する。識別子を利用することで、図4のプロセッサ425は、ラスタライザ415に対して、どの境界マスクをロードするかを指定できる。これに代えて、境界マスクをそのロードされる順番でメモリ410中に記憶しても良く、これによれば、図4のラスタライザ415は、メモリ410中の第1境界マスクから始まる順番で、境界マスクを単純に順次ロードすれば良い。つまり、プロセッサ425は、メモリ410から次の境界マスクをロードし、その境界マスクをラスタライザ415へ送信できる。
【0039】
図5に戻ると、メモリ410は、初期トリガ・イベント535を記憶しても良い。初期トリガ・イベント535は、いつ境界マスクを使用し始めるかを示すイベントを特定する。例えば、波形は周期的な形状を有しているかもしれないが、その取込みデータは、波形の周期の任意の時点で開始し得る。もし仮に境界マスクが第1取込みデータで使用が開始されると、その境界マスクは、波形取込みデータに対して適切に使用されないかもしれない。トリガ・イベントが発生するまで待つことによって、システムは、波形取込みデータに境界マスクを確実に適切に同期させることができる。初期トリガ・イベントの例としては、プロセッサ425は、周波数110におけるピーク(図2参照)を監視し、その後に、プロセッサ425がラスタライザ415に境界マスクのロードを開始するように制御信号を送信しても良い。
【0040】
まだ説明していないこととしては、最後の境界マスクが使用された後にシステムは何をすべきかということである。例えば、図5に戻って、境界マスク505、510及び515が、これら境界マスクがロードされるべき順番であると仮定してみよう。境界マスク515がラスタライザ415にロードされ、時間インターバル530が終了したら、何を行うべきであろうか? 何を行うかに関しては、いくつか可能なことがある。本発明の1つの実施形態では、最後の境界マスクに関するトリガ・イベントが発生した後、ラスタライザ415は、波形取込みデータに関連する境界マスクの使用を停止する。この実施形態は、例えば、波形に予期された既知の持続期間があって、その後に更なる波形取込みが予期されていない場合に利用できる。本発明の別の実施形態では、第1境界マスクが再度ロードされ、これに対応する時間インターバルの間利用されるようにしても良い。この実施形態は、例えば、波形が予期される期間において繰り返される場合に利用できる。本発明の更に別の実施形態では、メモリ410が最終トリガ・イベント(図示せず)を記憶しても良い。この場合、最終トリガ・イベントが発生するまで、境界マスクを繰り返し使用するが、最終トリガ・イベントが発生した後は、ラスタライザ415は、境界マスクの使用を停止するようにしても良い。本発明の更に別の実施形態では、最後の境界マスクの使用が終了したら、装置が初期トリガ・イベントを待つようにしても良い。この実施形態は、部品の試験で使用しても良く、例えば、最後の境界マスクの使用が終了したとき、被試験部品を試験測定装置から外し、新しい部品を装置の試験位置にセットしても良い。続いて、試験測定装置は、初期トリガ・イベントが発生するのを待って、ダイナミック境界マスクの使用を開始する。
【0041】
図5は、図4のメモリに図2のダイナミック境界マスクをどのように記憶しているかを示していた。このとき、図2の境界マスクは、上述のように、セグメントが1つだけである。一方、図6では、本発明の実施形態に従って、図3に示す境界マスクのように、複数のセグメントを有するダイナミック境界マスクを、図4のメモリ中にどのように記憶できるか(データ構造)を示す。図6では、境界マスク605、610及び615が、これら境界マスク自身の座標を含んでいないが、代わりに、境界マスクを構成するセグメントの識別子を含んでいる。例えば、境界マスク605は、セグメント620及び625を含み、境界マスク610は、セグメント630及び625を含み、そして、境界マスク615は、セグメント635及び625を含む。図6では、3つの境界マスク全てがそれぞれ2つのセグメントを含むものを示すが、当然ながら、境界マスクは任意の個数のセグメントを含んでいても良く、1つの境界マスクに2つのセグメントというのは、単に説明の都合に過ぎない。この実施形態でも、プロセッサ425は、境界マスクの識別子(Identifier)を用いてラスタライザ415に指示を出し、ラスタライザ415は、全てのセグメントを含む境界マスクをメモリ410からロードできる。
【0042】
まだ説明していないこととして、最初に、どのようにして境界マスク(その複数のセグメントも含む)をメモリ410に記憶するか、がある。もちろん、ユーザが手作業で境界マスクと、これに関連する時間インターバルを定義し、次にこれをメモリ410にロードする方法もある。しかし、境界マスクを自動的に生成することも可能である。例えば、試験を開始する前に、正常とわかっている(つまり、異常がないとわかっている)波形を試験測定装置に予め入力しても良い。そして、ユーザが使用する時間インターバルを入力しても良いし、装置が波形取込みデータを調べて適切な時間インターバルを決定しても良い。また、装置は、波形取込みデータを調べて、その時間インターバルに対して、波形取込みデータに関しての許容範囲を決定し、この正常とわかっている波形について決定した許容範囲に基いて、境界マスクを自動的に生成しても良い。その後、この生成された境界マスクを装置のメモリに記憶しても良い。
【0043】
図7A〜7Dは、本発明の実施形態によるダイナミック境界マスクを用いる処理のフローチャートを示す。図7Aのステップ703では、初期トリガ・イベントを特定する。ステップ706において、装置(又はシステム)は、初期トリガ・イベントが生じるまで待つ。初期トリガ・イベントが発生したら、ステップ709において、装置は第1境界マスクを選択する。ステップ712において、装置は、メモリから第1境界マスクをロードする。ステップ715において、装置は、対応する時間インターバルの間、第1境界マスクを使用する。ステップ718において、装置は、この時間インターバルの間、波形取込みデータと第1境界マスクとを表示する。
【0044】
ステップ721(図7B)において、装置は、波形が第1境界マスクの境界を突破(マスク違反)したかどうかを判断する。もしそうであれば、ステップ724において、装置は、波形取込みデータにおける異常な違反をユーザに警告するなどの適切な動作を行う。ステップ721において境界マスクの違反があるか否かに関係なく、ステップ727では、装置が第1境界マスクに対応する時間インターバルが経過したか否かを判断する。もし経過していないなら、フロー制御はステップ721に戻り、別セット(別フレーム)の波形取込みデータに対して第1境界マスクの使用を続ける。しかし、もし第1時間インターバルが終了したら、ステップ730において、第2境界マスクが選択され、続いて、ステップ733において、第2境界マスクがメモリからロードされる。
【0045】
ステップ736(図7C)では、装置は、対応する第2時間インターバルの間、第2境界マスクを使用する。ステップ739では、装置は、第2時間インターバルの間、波形取込みデータと第2境界マスクを表示する。ステップ742では、装置は、波形が第2境界マスクの境界に違反(violate)したか否か判断する。もしそうであれば、ステップ745において、装置は、波形取込みデータにおける異常な違反をユーザに警告するなどの適切な動作を行う。ステップ742において第2境界マスクの違反があるか否かに関係なく、ステップ748では、装置が第2境界マスクに対応する第2時間インターバルが経過したか否かを判断する。もし経過していないなら、フロー制御はステップ742に戻り、別セットの新たな波形取込みデータに対して第2境界マスクの使用を続ける。
【0046】
もし第2時間インターバルが終了したら、ステップ751(図7D)において、第3境界マスクが選択され、続いて、ステップ754において、第3境界マスクがメモリからロードされる。ステップ757では、装置は、対応する第3時間インターバルの間、第3境界マスクを使用する。ステップ760において、装置は、第3時間インターバルの間、波形取込みデータと第3境界マスクを表示する。ステップ763において、装置は、第3境界マスクの境界に違反したか否か判断する。もしそうであれば、ステップ766において、装置は、波形取込みデータにおける異常な違反をユーザに警告するなどの適切な動作を行う。ステップ763において第3境界マスクの違反があるか否かに関係なく、ステップ769では、装置が第3境界マスクに対応する第3時間インターバルが経過したか否かを判断する。もし経過していないなら、フロー制御はステップ763に戻り、別セットの新たな波形取込みデータに対して第3境界マスクの使用を続ける。
【0047】
第3時間インターバルが終了した場合には、いくつかのオプション(選択肢)がある。1つの選択肢は、第3時間インターバルが終了した後は、単純に処理を終了にするもので、残りの取込みデータの全てについて、境界マスク分析を行わない。別の選択肢としては、フロー制御をステップ709(図7A)に戻し、第1境界マスクを使って境界マスク分析を再開するものがある。これらのオプションを組み合わせることも可能で、例えば、先の3つの境界マスクを何回か繰り返して使用し、その後に境界マスク分析を終了させても良い。いつ境界マスク分析を終わらせるかも、上述のように、トリガ・イベントに従うようにしても良い。
【0048】
図7A〜7Dは、3つの境界マスクを用いた動作を説明しているが、これは、本発明をこうした実施形態に限定しようと意図するものではない。即ち、本発明の実施形態では、任意の個数のダイナミック境界マスクを用いるようにしても良い。図7A〜7Dにおける3つの境界マスクの使用は、単に説明の都合に過ぎない。
【0049】
上述のように、本発明の実施形態は、正常とわかっている波形からの境界マスクの自動生成をサポートしている。図8A〜8Bは、既知の正常な波形からダイナミック境界マスクを生成する処理のフローチャートを示す。ステップ805では、トリガ・イベントが特定される。このトリガ・イベントは、波形の繰り返し形状の前に生じるトリガ・イベントとしても良い。このトリガ・イベントを特定する処理は、手作業か又は自動のどちらでも可能である。即ち、ユーザが、どのようなトリガ・イベントとするかを手作業で定義しても良いし、装置が波形取込みデータを調べて、波形の繰り返し形状の前に生じるトリガ・イベントを自動的に特定しても良い。ステップ810では、装置は、正常とわかっている波形を受ける。ステップ815では、装置が上記トリガ・イベントが生じるの待つ。このトリガ・イベントが生じ次第、ステップ820では、装置が時間インターバルを、例えば、ユーザから時間インターバルを受けることよって、決定する。ステップ825では、装置が、検討すべき時間インターバルがまだ他にもあるかどうか判断する。もしなければ、処理は終了する。
【0050】
そうではなくて、もしまだ検討すべき時間インターバルがあれば、ステップ830(図8B)で、装置は次の検討すべき時間インターバルを選択する。ステップ835では、装置が、その時間インターバルにかかる波形を分析する。ステップ840では、装置が、その時間インターバルにかかる波形についての境界マスクを生成する。ステップ845では、装置が、生成された境界マスクと、関連する時間インターバルとをメモリに記憶する。フロー制御は、ステップ825(図8A)に戻り、別の新たな時間インターバルを検討する。
【0051】
なお、上述のフローチャートは、本発明の実施形態としてあり得るものを提示したに過ぎず、本発明の実施形態は、これらフローチャートで説明したものに限定されない。本発明の実施形態の原理を損なうことなく、いくつかのステップを省略したり、これらステップの順番を入れ替えても良い。例えば、図8Aのステップ805において、もし装置が自動的に初期トリガ・イベントを特定する機能を担当している場合には、装置は、それよりも前に波形を受けている必要があるので、ステップ810がステップ805よりも前に置かれる必要がある。
【0052】
以下の説明は、本発明の実施に適した装置又はマシーン(単数又は複数)の手短な概略の記述の提供を意図するものであり、この装置又はマシーンにおいて、本発明のいくつかの側面を実現できる。典型的には、マシーン(単数又は複数)は、システム・バスを含み、これに、プロセッサ、メモリ、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、又は他の状態保持メディア、記憶装置、ビデオ・インターフェース、そして、入力/出力インターフェース・ポートが取り付けられる。マシーン(単数又は複数)は、少なくとも一部分は、キーボード、マウスなどの従来の入力デバイスからの入力によって、制御されても良く、加えて、別のマシーンから受けた指示、バーチャル・リアリティ(VR)環境を用いるインタラクティブな処理、生体フィードバック、又は、他の入力信号によって制御されても良い。本願において、用語「マシーン(機械)」は、単一のマシーン、1つのバーチャル・マシーン、通信可能に結合された複数マシーン又は複数バーチャル・マシーンのシステム、又は、一緒に動作する複数デバイスを広く包含するよう意図している。典型的なマシーンは、パソコン、ワークステーション、サーバ、ポータブル・コンピュータ、ハンドヘルド・デバイス、電話、タブレットなどのようコンピューティング・デバイスに加えて、例えば、自動車、電話、タクシーなどの私有又は公共の輸送機関のような輸送装置を含んでいる。
【0053】
マシーンは、プログラマブル又はノン・プログラマブル・ロジック・デバイス又はアレー(FPGAなど)、ASIC、組込み型コンピュータ、スマート・カードなどのような組込み型コントローラ(embedded controller)でも良い。マシーンは、ネットワーク・インターフェース、モデム、他の通信手段など、1つ以上のコネクションを用いて1つ以上の遠隔装置に接続されても良い。複数のマシーンは、イントラネット、インターネット、LAN、WANなどのような物理的又は論理的なネットワークにより、相互接続されていても良い。当業者であれば、ネットワーク通信には、無線周波数(RF)、衛星、マイクロ波、IEEE810.11、Bluetooth(登録商標)、光通信、赤外線通信、ケーブル、レーザなどといった、有線又は無線の短距離、長距離のキャリアやプロトコルを用いて良いことが理解できよう。
【0054】
発明の概念の実施形態は、マシーンがアクセスしたときに、マシーンがタスクを実行するか、又は、抽象データ形式又は低レベルのハードウェア状況を定義するという結果が得られる機能、手続、データ構造、アプリケーション・プログラムなどを含む関連データを参照するか又は連動して記述されても良い。関連データは、例えば、RAM、ROMなどの揮発性及び/又は不揮発性メモリ、又は、他の記憶デバイス及びそれらに関連する記憶媒体で、ハード・ドライブ、フレキシブル・ディスク(FD)、オプティカル・ストレージ、テープ、フラッシュ・メモリ、メモリ・スティック、デジタル・ビデオ・ディスク、生体ストレージなどに記憶しても良い。関連データは、パケット、シリアル・データ、パラレル・データ、伝播信号などの形式の物理的及び/又は論理ネットワークを含む伝送環境を通して送ることができ、圧縮又は暗号フォーマットで利用されても良い。関連データは、分散型環境で利用され、マシーンがアクセスするローカル又は遠隔な場所に蓄積されても良い。
【0055】
図示した実施形態を参照しながら本発明の原理を説明してきたが、こうした原理から離れることなく、図示した実施形態の構成や詳細を変更したり、望ましい形態に組み合わせても良いことが理解できよう。先の説明では、特定の実施形態に絞って説明しているが、別の構成も考えられる。特に、「本発明の実施形態によると」といった表現を本願では用いているが、こうした言い回しは、大まかに言って実施形態として可能であることを述べているに過ぎず、特定の実施形態の構成に限定することを意味するものではない。本願で用いているように、こうした用語は、別の実施形態に組み合わせ可能な同じ又は異なる実施形態を言及していると考えても良い。
【符号の説明】
【0056】
105 波形取込みデータ
110 第1周波数
115 波形取込みデータ
120 第2周波数
205 境界マスク
205a 境界マスクのセグメント
205b 境界マスクのセグメント
210 境界マスク
405 ADC
410 メモリ
415 ラスタライザ
420 表示装置
425 プロセッサ
430 タイマ
505 境界マスクのデータ
510 境界マスクのデータ
515 境界マスクのデータ
520 時間インターバルのデータ
525 時間インターバルのデータ
530 時間インターバルのデータ
535 初期トリガ・イベントのデータ
605 境界マスクのデータ
610 境界マスクのデータ
615 境界マスクのデータ
620 セグメントのデータ
625 セグメントのデータ
630 セグメントのデータ
635 セグメントのデータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B