特開2015-222267(P2015-222267A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-222267(P2015-222267A)
(43)【公開日】2015年12月10日
(54)【発明の名称】自動分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20151113BHJP
【FI】
   G01N35/02 G
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-155617(P2015-155617)
(22)【出願日】2015年8月6日
(62)【分割の表示】特願2013-532483(P2013-532483)の分割
【原出願日】2012年6月29日
(31)【優先権主張番号】特願2011-192261(P2011-192261)
(32)【優先日】2011年9月5日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学
(74)【代理人】
【識別番号】100098660
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 裕二
(74)【代理人】
【識別番号】100091720
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 重美
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 佳明
(72)【発明者】
【氏名】中村 和弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直人
(72)【発明者】
【氏名】折橋 敏秀
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058AA07
2G058AA08
2G058CB08
2G058CB15
2G058GC02
2G058GC06
2G058GE02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】緊急検体が自動分析装置へ投入された場合、ラックの入れ替えを行うことなく、迅速かつ効率的に分析装置へ搬送し、緊急検体の分析に着手できる自動分析装置を提供する。
【解決手段】ユーザが自動分析装置内に投入したラックを分析部へ移送するか否かの判断において、バッファから分析部内の検体分取位置までのルートに存在する検体を識別し、その検体に依頼された分析項目のうちノズルでの吸引が未完了の項目数を管理する。その項目数が一定以下になった場合に、バッファから次のラックを分析部へ搬入制御することによって、分析部内に分析待ち状態にある検体に依頼されている分析項目数を常に一定以下に制限することができ、新たに緊急検体が投入された場合でも、緊急検体の測定結果を出力するまでの時間を低減する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体を収容した検体容器が投入される投入部と、
検体毎に依頼された分析項目または分析項目数を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された分析項目または分析項目数に応じて、前記検体の一部を吸引し他の容器に吐出するノズルを有する検体処理部と、
前記投入部に投入された検体容器を、前記検体処理部へ搬送する前に保持するバッファと、
前記バッファに保持された前記検体容器を前記ノズルによる吸引位置に搬送する搬送手段と、
を備え、
前記搬送手段は、新たな検体が前記投入部に投入され、前記投入部から前記バッファに搬送された場合には、当該新たな検体より前に分注されていることが予定されている他の検体に依頼されている分析項目のうち、当該搬送手段の搬送路上における前記ノズルでの吸引が完了していない分析項目の数(残分析項目数)が、前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の数(搬入可能項目数)よりも少なくなった場合に、前記バッファから前記検体処理部に前記新たな検体を搬送することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動分析装置において、
前記分析項目の数の条件が成立しない場合には、当該新たな検体を、前記バッファに待機させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
検体を収容した検体容器が投入される投入部と、
検体毎に依頼された分析項目または分析項目数を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された分析項目または分析項目数に応じて、前記検体の一部を吸引し他の容器に吐出するノズルを有する検体処理部と、
前記検体容器を前記ノズルによる吸引位置に搬送する搬送手段と、
を備え、
前記搬送手段は、新たな検体が前記投入部に投入され、前記投入部から前記バッファに搬送された場合には、当該新たな検体より前に分注されることが予定されている他の検体に依頼されている分析項目のうち、当該搬送手段の搬送路上における前記ノズルでの吸引が完了していない分析項目の吸引に要する時間(残分注時間)が、前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の吸引に要する時間に応じて設定される時間よりも短くなった場合に、前記バッファから前記検体処理部に前記新たな検体を搬送することを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項3記載の自動分析装置において、
前記搬送手段は、前記残分注時間が前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の吸引に要する時間に応じて設定される時間よりも短い場合には、当該新たな検体を前記他の検体の次に吸引されるよう搬送することを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項2または4記載の自動分析装置において、
前記搬送手段が前記前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目(搬入可能項目)あるいは前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の吸引に要する時間に応じて設定される時間に基づいて搬送制御を行う時間帯を設定可能な画面を表示する表示手段を備える自動分析装置。
【請求項6】
請求項1または3記載の自動分析装置において、
前記投入部に検体容器が投入されたことを検知する検知手段を備えた自動分析装置。
【請求項7】
請求項2または4記載の自動分析装置において、
オペレーション中に前記搬送手段が前記前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目(搬入可能項目)あるいは前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の吸引に要する時間に応じて設定される時間を変更する手段を備えることを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
検体を収容した検体容器が投入される投入部と、
検体毎に依頼された分析項目または分析項目数を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された分析項目または分析項目数に応じて、前記検体の一部を吸引し他の容器に吐出するノズルを有する検体処理部と、
前記投入部に投入された検体容器を、前記検体処理部へ搬送する前に保持するバッファと、
前記バッファに保持された前記検体容器を前記検体処理部に搬送する搬送手段と、を備え、
前記記憶手段に、前記検体処理部に搬送可能であって、かつ、前記搬送手段が前記前記搬送手段の搬送路が渋滞しない程度に前記検体処理部で処理可能な分析項目の数(搬入可能項目数)が記憶され、
前記搬送手段は、新たな検体が前記投入部に投入され、前記投入部から前記バッファに搬送された場合には、当該新たな検体より前に分注されていることが予定されている他の検体に依頼されている分析項目のうち、当該搬送手段の搬送路上における前記ノズルでの吸引が完了していない分析項目の数(残分析項目数)が、当該記憶されている搬送可能項目数よりも少ない場合には、前記バッファから前記検体処理部に前記新たな検体を搬送することを特徴とする自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液や尿などの生体サンプルの定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラック等に検体を設置し、分析部へ搬送する手段を備えた自動分析装置においては、緊急検体が装置へ設置された際に、通常の患者検体よりも優先して分析を開始することが望まれている。このため、分析待ちの検体を退避させるためのバッファを備え、緊急検体が搭載されたラックが投入されると分析待ちの検体をバッファへと退避させ、緊急検体ラックはバッファ内のラックを追い越して優先的に分析を開始できる自動分析装置が知られている。
【0003】
バッファから検体分取位置までの距離が長い場合には、検体を連続的に分析できるように、バッファから検体分取位置までの搬送路上に複数のラックが搬送されているのが一般的である。しかし、緊急検体ラックが投入された場合に、検体分取位置までの搬送路上に多数のラックが存在していると、搬送路上の検体が全て分析された後に緊急検体の分析を開始することとなり緊急検体の分析が遅れてしまう。装置に設置された緊急検体を優先的に検体分取位置に搬送するために、検体分取されていない複数のラックを再びバッファに戻すといった処理が必要になる。
【0004】
しかし、バッファと検体分取位置をつなぐルートが一本の自動分析装置においては、搬入と搬出が同一ルートとなるため、検体分取位置からバッファへのラック移送タイミングに、ラック投入部からバッファへのラック移送、バッファからラック収納部へのラック移送、バッファから検体分取位置への ラック移送、いずれかの移送制御が重なると、ラックをバッファに戻す制御に待ち時間が発生することとなる。特に、一つのバッファから複数の異なる 分析部へ搬送する自動分析装置においては、バッファと検体分取位置との間におけるラック移送制御が増加するため、緊急検体ラックが投入されたとしても、検体分取していない待ち状態のラックをすぐにバッファに戻すことができない可能性が高い。
【0005】
そこで、自動分析装置にて分析する前の検体を処理するための検体搬送システムにおいて、緊急検体の処理を早急に開始するため、システムに投入されたラックを搬送路へ搬送する際に搬入するラック数を制限する方法が特許 文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3760800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された検体搬送システムは、システムに投入された検体に対して遠心分離、開栓、分注、閉栓等の所定の処理を実施するものである。従い、それぞれの検体の処理に要する時間のばらつきは小さく、搬入する検体数を制限すれば緊急検体の処理に取り掛かる時間をある程度の時間範囲 内に収めることが可能である。
【0008】
しかし、検体毎に依頼された分析項目を実行する自動分析装置や複数の自動分析装置を搬送ラインで接続した自動分析システムの場合、それぞれの検 体に依頼される分析項目数が異なるため、1つのラックに搭載された検体の分取が全て終了するまでにかかる時間はまちまちである。つまり、ある検体に多数の分析項目が依頼されていた場合、この検体について依頼された分析 項目数と同じだけの反応容器に該検体を分注する必要があるため、依頼された分析項目が少ない検体と比較すると、その分注開始から分注終了までに長い時間を要することとなる。このため、分析部へ搬入するラック数を制限したとしても、そのラック内の検体に依頼された項目数によっては、結果として分注終了までに要する時間は短縮されない場合がある。
【0009】
また、搬入するラック数を制限する方式だと、分析結果の迅速な報告が要求される緊急ラックの結果報告に大幅な遅れが生じることがある。
【0010】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、緊急検体が装置へ設置された場合に、ラックの入れ替えを行うことなく、迅速かつ効率的に分析装置へ搬送し、緊急検体の分析に着手できる自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための代表的な本発明の構成は以下の通りである。
【0012】
すなわち、検体を収容した検体容器が投入される投入部と、検体毎に依頼された分析項目または分析項目数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された分析項目または分析項目数に応じて、前記検体の一部を吸引し他の 容器に吐出するノズルを有する検体処理部と、前記検体容器を前記ノズルによる吸引位置に搬送する搬送手段と、を備え、前記搬送手段は、新たな検体が前記投入部に投入された場合には、当該新たな検体より前に分注されることが予定されている他の検体に依頼されている分析項目のうち、前記ノズルでの吸引が完了していない分析項目の数(残分析項目数)に基づいて、当該新たな検体の搬送を制御することを特徴としている。
【0013】
また、別の本発明の構成には、検体を収容した検体容器が投入される投入部と、検体毎に依頼された分析項目または分析項目数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された分析項目または分析項目数に応じて、前記検体 の一部を吸引し他の容器に吐出するノズルを有する検体処理部と、前記投入部に投入された検体容器を、前記検体処理部へ搬送する前に保持するバッファと、前記バッファに保持された前記検体容器を前記検体処理部に搬送する搬送手段と、を備え、前記記憶部に、前記検体処理部に搬送可能な搬送可能 項目数が記憶され、前記搬送手段は、前記ノズルでの吸引が完了していない分析項目の数(残分析項目数)が前記搬送可能項目数よりも少ない場合には、前記バッファに保持された検体容器のうち優先順位の高い検体容器を優先 して、前記検体処理部に搬送することを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
上記手段により、新たに緊急検体が投入された場合であっても、ラックの入れ替え制御を行うことなく、迅速かつ効率的に分析項目を分析ユニットに搬送することが可能となる。
【0015】
分析部内に分析待ち状態にある検体に依頼されている分析項目数を常に一定以下に制限することができるため、新たに緊急検体が投入された場合でも、緊急検体の測定結果を出力するまでの時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。
図2】緊急検体を優先的に分析部へ搬送するための処理フローである。
図3】検体を分析部へ搬送可能かを判断する処理を行うソフトウェアの構成図である。
図4】搬入可能項目数を設定、変更する画面例である。
図5】バッファから分析部へラック搬入するルールを設定する画面例である。
図6】検体分取を開始できる予測時間を表示する画面例である。
図7】緊急検体の分析を開始する場合に、ラックの移送を一時的に中断するよう指示する画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施例は本発明の形態の一つであり、この形態に限定されるものではない。
【0018】
図1は本発明の一実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。図1において、自動分析装置は、血液や尿などの生体サンプル(以下、試料と称する)を収容する複数のサンプル容器が収納されたサンプ ルラック111と、サンプルラック111を設置する搬入部101と、サンプルラック111を搬送する搬送ライン102と、搬送された複数のラック を保持するバッファ104と、バッファからコンベアライン106を経由して搬送された検体を吸引ノズル分析する分析部105と、分析が終了したサンプルラック111を収納する収納部103を備える。
【0019】
分析部105は、複数の反応容器を備えた反応ディスク108と、回転駆動や上下駆動によりサンプル容器から反応ディスク108の反応容器に試料を分注するサンプル分注プローブ107と、複数の試薬を架設する試薬ディスク110と、試薬ディスク110内の試薬ボトルから反応ディスク108の反応容器に試薬を分注する試薬分注ノズル109と、反応容器を洗浄する洗浄機構112により構成される。
【0020】
サンプルラック111は、搬入部101または、緊急ラック投入口113に設置され、搬送ライン102によって、ランダムアクセスが可能なバッファ104に搬入される。自動分析装置は、バッファ104に格納されたラッ クの中で、ラックの種別ごとに定義した優先順位のルールに従い、最も優先 順位の高いラックをコンベアライン106によって、分析部105に搬入する。例えば、一般ラックと緊急ラックがともにバッファ104に格納されている場合は、優先順位の高い緊急ラックを搬送する。
【0021】
分析部105に到着したラックは、さらに検体分取位置まで移送され、サンプル分注プローブ107によって、検体を反応ディスク108の反応容器 に分取される。サンプル分注プローブ107は、当該検体に依頼された分析項目に応じて、必要回数だけ検体の分取を行う。
【0022】
サンプル分注プローブ107は、ラックに搭載された全てのサンプル容器に対して検体の分取を行い、全てのサンプル容器に対する分取処理が終了したラックは、再びバッファ104に移送される。さらに、自動再検を含め、全ての検体分取処理が終了したラックは、収納部103へと移送される。分 析の指示や、分析結果や装置状態の確認は、入出力部114によって行う。
【0023】
なお、図1の構成は本発明の一実施例である。コンベアライン106を設けずに搬送ライン102上でサンプル分注プローブ107がサンプルを吸引するように構成されていても良い。あるいは、搬送ライン102とは別にサ ンプル分注が終わった検体ラックをバッファ104あるいは収納部103へ 搬送するための戻りラインを設けていても良い。
【0024】
また、バッファ104を設けずに、搬入部101に投入されたサンプルラック111を直接分析部105に搬送しても良い。また、複数の分析部を搬送ラインで連結した構成としてもよい。この場合には、各分析部に対応したバッファ104を設けてもよいし、1つのバッファ104を複数台の分析部で共有する構成としてもよい。さらにバッファ104を設けずに搬入部101から各分析部へ直接サンプルラック111を搬送しても良い。
【0025】
また、本実施例ではサンプルラック111として複数の検体容器を搭載可能なラックを使用した場合について説明しているが、これに限らず1本の検体容器のみを搭載可能なタイプであってもよい。
【0026】
次に、緊急ラックが設置された場合に、迅速に分析部へ搬送する手段について説明する。
【0027】
図2は、緊急検体を優先的に分析部へ搬送するための処理の一例をフローであらわしたものである。
【0028】
まず、自動分析装置が、緊急ラックの投入を認識すると、緊急検体を早急にバッファ104へ移送するために、バッファ104から分析部105への新たなラックの移送を一時停止する。このために、まず、緊急検体有無判定処理201にて自動分析装置が緊急検体を認識しているか否かをチェックする。緊急ラックの投入の認識には、例えば、緊急ラック投入口113にラックを設置したことを検知するセンサ、または、緊急ラックのバーコードを読み取るバーコードリーダ、または、緊急検体の分析依頼が装置に入力されたことを検知する機能、などが挙げられる。
【0029】
緊急検体有無判定処理201にて自動分析装置が緊急検体を認識した場合、バッファ制御可否判定処理202にて、緊急ラック投入口113からバッファ104へのラック搬送制御が可能であるか否かを判断する。緊急ラックをバッファへ搬送可能であれば、緊急ラック搬入処理203にて緊急ラックをバッファ104へ移送する。緊急ラック投入口113からバッファ104への緊急ラック搬入が不可の場合、たとえば、既に他のラックが搬送中である場合、一旦緊急ラックの搬送処理を終了させ、搬送中のラックの搬送が終了して、バッファ104への搬送制御が可能となるまで待機した後、バッファ制御可否判定処理202を再度実施する。
【0030】
一方、緊急検体有無判定処理201にて自動分析装置が緊急ラックを認識していない場合には、緊急検体のためにバッファ104の搬送制御をストップさせる必要はないので、分析部105へ供給可能なラックがバッファ10 4内に存在するかを確認する(分析部検体供給要否判定処理204)。分析 部へ供給可能なラックとは、いずれかの分析部105での測定を完了していない検体を搭載したラックであり、緊急ラック、一般ラック、精度管理ラック、標準検体ラックが該当する。また、分析部105にて全ての測定を完了した後に、自動再検のために、バッファ104内で待機するラックも対象とする。
【0031】
分析部検体供給要否判定処理204にて、分析部105に搬送可能なラックがあったと判断された場合には、分析部移送制御可否判定処理205にて、分析部105へのラック移送制御が可能か否かを判断する。分析部への搬送が可能か否かについては、コンベアライン106の入り口のラック有無、および、コンベアライン106への搬入可否によって判断する。例えば、コンベアライン106の入り口に設置されたラックセンサがOFFの状態(つまり、コンベアライン106の入り口にラックが無い状態)であり、かつ、コンベアラインのモータが停止状態であれば、バッファ104からコンベアラインへのラック搬送制御が可能であると判断する。
【0032】
分析部移送制御可否判定処理205で、分析部への移送が可能と判断された場合、残分析項目数判定処理206を行う。“残分析項目数≦搬入可能項目数”ならば、分析部移送制御処理207にてラックを分析部105へ移送する。
【0033】
ここで、搬入可能項目数とは、オペレータの設定あるいは初期設定によって予め定められた値であり、自動分析システムの搬送ラインが渋滞しない程 度に分析部で処理可能な分析項目数を言う。
【0034】
搬送ラインが渋滞しない程度、とは、搬送ライン上に複数のサンプルラック111が連続して存在することにより搬送ラインが実質的に使用できなくなってしまう状態を回避し、分析部105のサンプル分注プローブ107の処理能力に比較して、搬送ライン102およびコンベアライン106上のサンプルに依頼されている分析項目数の総数が過大となる状態を回避することを意味する。さらに、新たに投入された緊急検体の分析結果を得るまでに要する時間が所定の時間内に得られる状態を意味する。
【0035】
搬入可能項目数はデフォルトで定まっていても良いし、オペレータが設定しても良いが、緊急検体の許容待ち時間に応じて設定することが望ましい。例えば、少なくとも緊急検体を投入してから時間mが経過した後には分析結果を知りたい場合、分析に要する時間tを差し引いた(m−t)経過後には緊急検体の分取を開始する必要がある。従い、サンプル分注プローブがサンプルを1回分注するのに要する時間sである場合には、搬入可能項目数を(m−t)/s、あるいはこれに近い値に設定すれば良い。
【0036】
つまり、本実施例では検体投入部からサンプル分注プローブまでの経路(バッファや搬送ラインを含む)上に存在する検体を管理し、その検体に依頼されている分析項目数に基づいて、次の検体を分析部へ搬送することの許可/禁止する制御を行っていると言うこともできる。
【0037】
また、残分析項目数とは、各分析部105のコンベアライン106内に存在するラック上の検体において、分析部105にて検体分取を完了していない項目数を言う。例えば、コンベアライン106内に検体容器を5本搭載可能なラックが1個存在しており、ポジション1の検体に6項目、ポジション2の検体に1項目、ポジション3の検体に2項目、ポジション4の検体に10項目、ポジション5の検体に3項目の依頼があり、既にポジション2の検体の分取が全て終了していた場合には、残分析項目数はポジション3〜5に依頼されている項目数の総計である15項目となる。
【0038】
なお、分析部検体供給要否判定処理204にて、分析部105へ供給可能なラックが複数存在すると判定された場合は、予め定められた検体の優先順位によって供給するラックを一つに決定する。例えば、緊急ラックと一般ラックとが混在する場合には、緊急ラックを先に搬送させる。また、緊急ラックでも、再検の緊急ラックと初回の緊急ラックとが混在する場合には、再検の緊急ラックを先に搬送させる。この場合には、優先順位は、再検の緊急検体、初回の緊急検体、一般検体のラックの順に高い。緊急ラックが複数存在する場合には、検体の認識時刻が最も早いものを搬送させる。このようにすれば、同じ緊急ラックであったとしても、初回の分析よりも自動再検の分析を優先することができる。また、決定したラックが最高の優先度を持つラッ クである場合には、残分析項目数判定処理206によらず、分析部移送制御処理207を実行してもよい。例えば、緊急検体の自動再検を優先度1とし、緊急検体の初回を優先度2と定めた場合には、自動再検の緊急検体であればすぐに分析部105へラックを搬送するが、初回の緊急検体であれば残分析項目数判定処理206の条件が成立するまでの間に緊急検体の自動再検が発生することを考慮し、残分析項目数判定処理206の条件が成立してから分析部105へラックを移送する。
【0039】
分析部移送制御可否判定処理205にて、分析部への移送が不可能と判断された場合には、バッファ104から分析部105へのラックの供給をやめ、ラックをバッファ104内に待機させる。なお、一つのバッファ104から複数の分析部105へ移送可能なラインを備えた分析装置の場合は、他の分析部にて、それぞれ分析部移送制御可否判定処理205を行い、移送可能な分析部があれば、その分析部へラックを移送する。
【0040】
分析部検体供給要否判定処理204にて、分析部105へ供給可能なラックがバッファ104内に存在しないと判定された場合、検体分取完了ラック有無判定処理208にて分析部105から受取可能なラック、すなわち、分析部105での検体分取処理を全て完了したラックがあるかを確認する。
【0041】
検体分取完了ラック有無判定処理208にて、分析部105から受取可能なラックがあると判定された場合、バッファ移送制御可否判定処理209にて、分析部105からバッファ104へのラック制御が可能であれば、バッファ移送制御処理210にて、分析部105からバッファへのラック搬送を行う。
【0042】
バッファ移送制御可否判定処理209にて、分析部105からバッファ104へのラック搬送が不可と判断された場合には、検体分取処理を全て完了したラックは、コンベアライン内で待機する。
【0043】
自動分析装置は、以上の処理を一定時間間隔で実行する。例えば分析部移送制御可否判定処理205にて、分析部への移送が不可能と判断された場合、分析部105での検体分取処理が進めば、“残分析項目数≦搬入可能項目 数”という関係が成り立ち、分析部105へのラック搬送を行うことができる。また、バッファ移送制御可否判定処理209にて、分析部105からバッファ104へのラック搬送が不可と判断された場合、バッファ104の制 御が終了し、バッファ104への搬送制御が可能となったとき、検体分取処理を全て完了したラックを分析部105からバッファ104へ搬送すること ができる。
【0044】
なお、自動分析装置によっては、分析部105からバッファ104へのラックの移送と、バッファ104から分析部105へのラックの移送を連続して実施することができるものもある。このような自動分析装置では、分析部検体供給要否判定処理204と検体分取完了ラック有無判定処理208が同時に成立する条件を加え、ラックの入れ替え処理を実施すればよい。
【0045】
なお、一つのバッファ104について複数の分析部が接続されている場合、分析部検体供給要否判定処理204と検体分取完了ラック有無判定処理208の処理において、予め定めた分析部の優先度に従い、優先度の高い分析部から該当するラックが存在するかを確認すればよい。
【0046】
また、緊急検体有無判定処理201にて自動分析装置が緊急検体を認識した場合とは、自動分析装置がセンサにて緊急ラックを検出した場合だけでなく、自動分析装置に緊急検体の依頼が到着した場合としてもよい。
【0047】
また、自動分析装置によっては、分析部にラックを供給するラインと、分析部からラックが戻るラインが別々に備わっている場合もある。この場合には、緊急検体有無判定処理201または、分析部検体供給要否判定処理204にて、緊急検体を認識しているか、分析部105へ供給可能なラックがあったとしても、検体分取完了ラック有無判定処理208を実行し、分析部105からバッファ104へ戻るラインの制御を同時に行ってもよい。
【0048】
図3は、図2の分析部検体供給要否判定処理204、分析部移送制御可否判定処理205、残分析項目数判定処理206にて、ラックを分析部へ搬送 可能かを判断する処理を行い、検体分取完了ラック有無判定処理208、バッファ移送制御可否判定処理209にて、分析部からラックを搬送可能か判断する処理を行うソフトウェアの構成について、一例を示した図である。なお、これらの判断処理は搬送制御部304が行う。
【0049】
パラメータ管理部301は、搬送パラメータテーブルを備え、分析部に対する搬入可能項目数の情報を記憶している。
【0050】
搬入可能項目数が多いと、緊急検体が迅速に処理されない可能性が高くなり、搬入可能項目数が極端に少ないと、連続的な検体処理ができない可能性がある。この値は分析部の処理能力に合わせてデフォルトで設定されていても良いし、オペレータが自ら入力しても良い。なお、搬送路に沿って複数の分析部が設置されているシステムにあっては、パラメータ管理部301は、分析部によって処理能力が異なる場合があるため、分析部ごとに搬送パラメータの搬入可能項目数を設定できることが望ましい。
【0051】
また、パラメータ管理部301は、搬送パラメータとして、緊急スロット数を設定している。緊急スロット数とは、バッファ内で緊急ラックのみ設置できるスロットの数である。一定数以上であれば、緊急ラック投入口からバッファへ搬送する処理を優先的に行うことができるため、分析待ちの一般ラックを追い越して、緊急ラックの検体を連続で分析することができる。この値は、装置の構成によって決めることができるが、ユーザが入力してもよい。
【0052】
搬送計画部302は、バッファ104内にあるラック、及びバッファ104から分析部105へ現在搬送されているラックの情報を管理する搬送状況 テーブルを備え、少なくとも、ラックを識別するためのラックのNo.、ラックに架設された検体毎に依頼された分析項目数、搬入/搬出先ごとに定義した優先順位、ラックの状況を記憶している。
【0053】
ラックの状況は、搬入待ち:バッファ内で分析部への搬送のために待機している状態、搬入中:バッファから分析部への経路内にラックがある状態、搬出待ち:バッファから収納部へラックを搬出するために待機している状態、検体分取完了:分析部からバッファへ検体分取済のラックを戻すために分 析部内で待機している状態、待機:バッファへ搬入されたラックで搬送先の分析部が決定していない状態、または、検体分取済のラックで、自動再検するかどうか未確定の状態、などがある。
【0054】
分析計画部303は、分析状況テーブルを備え、自動分析装置または自動分析システム内に投入されたラック内の検体について、少なくとも、検体を識別するための検体No.、検体ごとに依頼された分析項目を示す項目コード、その分析のステータスを記憶している。
【0055】
分析のステータスは、未:その分析項目の測定が開始していない状態、分析中:その分析項目の検体分取を行い、測定結果が出力されるまでの状態、完了:分析結果の報告が終了した状態、等、少なくとも、残分析項目数を算 出するために必要な状態に区分する。
【0056】
なお、搬送路に沿って複数の分析部が設置されているシステムにあっては、分析計画部303は、分析部によって処理能力が異なる場合があるため、分析部ごとに搬送パラメータの搬入可能項目数を設定できることが望ましい。
【0057】
搬送計画部302は、搬送状況テーブルに記憶されたラックのうち、ステータスが“搬入待ち”であるラックが一つでも存在する場合は、ラックの搬入可否を分析計画部303に対して問い合わせる。分析計画部303は、パラメータ管理部301の搬入可能項目数を参照し、分析状況テーブルに記憶された項目情報の中で、ステータスが“未”である項目数(残分析項目数)を数え上げ、その値が、搬入可能項目数以下の場合に、搬送計画部302からの搬入可否問い合わせに対して、“搬入可”と回答する。
【0058】
分析部105内に、複数の検体分取位置がある場合、分析計画部303は、分析状況テーブルに記憶された項目コードの中で、ステータスが“未”である検体をそれぞれの検体分取位置ごとに数え上げ、各検体分取位置の中で最大となる検体数とパラメータ管理部301の搬入可能項目数を比較すればよい。
【0059】
搬送制御部304は、搬送計画部302が、分析計画部303から“搬入可”であるとの回答を受け取った場合には、ステータスが“搬入待ち”のラックのうち、最も優先順位の高いラックをバッファから分析部へと搬送する よう、搬送機構の制御を行う。
【0060】
搬送計画部302が、分析計画部303から“搬入不可”であるとの回答を受け取った場合、バッファから分析部へのラック搬送を取りやめる。
【0061】
搬送計画部302は、“搬入不可”であり、ラックの状況が“検体分取完了”の検体ラックが存在する場合には、分析部からバッファへラックを搬送するよう、搬送機構の制御を行う。
【0062】
ラックの状況が“検体分取完了”の検体ラックがない場合で、“搬出待ち”の検体ラックがある場合は、バッファから収納部への搬送制御を行う。
【0063】
図4は、バッファ104から分析部105へラックを搬入する条件として、パラメータ管理部301の搬入可能項目数を設定、変更する画面の例である。ラック搬入条件設定画面401は、入出力部に表示され、オペレータは バッファからのラック搬入を許可する値として搬入可能項目数を入力できる、搬入可能項目数入力エリア402を備える。画面にはOKボタン403とCancelボタン404を備え、OKボタン403を押下すると、入力した搬入可能項目数がパラメータ管理部301の搬送パラメータテーブル内に反映される。
【0064】
OKボタン403の押下は、自動分析装置がスタンバイ状態の場合に制限しない。例えば、緊急検体が多く到着した場合に、分析中に搬入可能項目数をより小さい値に変更すれば、その時点でパラメータ管理部301の搬送パラメータテーブルの搬入可能項目数へ反映され、分析部105への搬入可能条件を切り替えることができる。
【0065】
また、図4の例では、搬入可能項目数を設定する手段について説明したが、搬入可能項目数ではなく、分析部内の検体において未分析の項目の検体分取を全て完了するまでの時間を設定する方法でもよい。この場合は、例えば下記の(式1)から検体分取が完了するまでの時間を計算する。予め設定値を決めておき、得られた計算値と設定値を比較して“計算値≦設定値”ならば搬入を許可すればよい。
【0066】
(分析部内の検体に依頼された未分取項目数+キャリーオーバー回避洗浄回数)×1分析サイクルに要する時間+バッファからサンプルプローブによる分取位置までの移動に要する時間 ・・・(式1)
なお、バッファからサンプルプローブによる分取位置までの移動に要する時間が十分に短い場合には、(式1)において「バッファからサンプルプローブによる分取位置までの移動に要する時間」を考慮する必要が無い場合もある。
【0067】
ここで分析サイクルとは、サンプル分注プローブ107がサンプルラック111上のサンプル容器からサンプルを分取して反応ディスク108上の反応容器内に吐出するのに要する時間であり、キャリーオーバー回避洗浄に要する時間でもある。
【0068】
また、キャリーオーバー回避洗浄とは、サンプル分注プローブ107が前回吸引したサンプルとは異なるサンプルを吸引する前に行う洗浄動作である。
【0069】
なお、計算値の比較対象である設定値はデフォルトで定まっていても良いし、オペレータが設定しても良いが、緊急検体の許容待ち時間に応じて設定することが望ましい。例えば、少なくとも緊急検体を投入してから時間mが経過した後には分析結果を知りたい場合、分析に要する時間tを差し引いた(m−t)経過後には緊急検体の分取を開始する必要があるため、設定値をm−tに設定すれば良い。
【0070】
また、一つのバッファ104から複数の分析部105に検体ラックが搬送されるようなシステムの場合、あるいは、一つのシステム内に複数のバッファ104と複数の分析部を備える場合は、それぞれの分析部の処理能力が異 なる場合があるため、分析部ごとに、搬入可能項目数を設定できてもよい。
【0071】
図5は、分析部内で未分析の項目数が一定以下になった場合に、バッファから分析部へラック搬入する手段を適用するルールを設定する画面の例である。ラック搬入ルール適用設定画面501は、入出力部114に表示され、時間帯入力エリア502を備える。例えば、夜間のみルールを適用したい場合には、時間帯入力エリア502に20:00〜6:00のように入力する。画面にはOKボタン503とCancelボタン504を備え、OKボタン503を押下すると、入力した時間帯に分析部内で未分析の項目数が一定以下になった場合、バッファから新たなラックを分析部へ搬入する手段を適用する。
【0072】
この例では、分析計画部303は、20:00から6:00の間は、搬入 可能項目数としてパラメータ管理部301の搬入可能項目数を参照し、それ以外の時間帯はデフォルト値を適用すればよい。また、図では一つの時間帯のみ設定可能としたが、24時間稼動を考慮し、複数の時間帯にて搬入可能 項目数を設定できてもよい。
【0073】
図6は、現在緊急検体を投入した場合に、検体分取を開始する予測時間を表示する画面の例である。画面は、入出力部114において、オーバービューなど装置の現況を表示する画面に含まれ、各分析部の名称表示領域601と、現在、緊急ラックを投入した場合に、各分析部の検体分取位置へ到着する時間の予測値602を表示する。
【0074】
各分析部の検体分取位置へ到着する時間の予測値602は、例えば、下記の(式2)によって算出され、入出力部に表示される。
【0075】
緊急検体投入口からバッファまでの移動時間+(分析部内の検体に依頼された未分取項目数+キャリーオーバー回避洗浄回数)×1分析サイクルに要する時間+バッファから分取位置までの移動時間・・・(式2)
ここで、分析サイクルおよびキャリーオーバー回避洗浄回数の定義は(式1)と同様である。また、バッファからサンプルプローブによる分取位置までの移動に要する時間が十分に短い場合には、「バッファからサンプルプローブによる分取位置までの移動に要する時間」を考慮する必要が無い場合が あることも、(式1)と同様である。
【0076】
当該画面は、搬入条件変更ボタン603を備える。ユーザが、各分析部の検体分取位置へ到着する時間の予測値602を確認した結果、緊急検体の分析開始をより速くしたい場合には、搬入条件変更ボタン603を押下することによって、ラック搬入条件設定画面401を表示させる。なお、本画面は緊急検体の分析結果が出るまでの予測時間を表示しても良い。分析結果が出る時間は、検体分取処理がされる時間に依存するためである。
【0077】
図7は、オペレーション中に緊急検体の分析を開始する場合に、緊急ラック投入口113から分析部105までの経路内のラックの移送を一時的に中断するよう指示する画面の例である。
【0078】
緊急最優先モードボタン701は、例えば、入出力部114において、ストップやスタートをユーザが指示できる常時表示領域に備える。
【0079】
緊急最優先モードボタン701を押下すると、バッファ104から分析部105へ緊急検体以外のラックの搬入と、搬入部101からの新たなラックの供給を取りやめ、緊急ラック投入口113から分析部105までの経路を確保することにより、緊急検体を緊急ラック投入口に設置した場合には、速やかにラックを分析部105まで搬送する。緊急最優先モードの終了方法としては、例えば、再度緊急最優先モードボタン701を押下する方法や、緊 急ラックの認識完了などがある。
【0080】
他に、ユーザの設定により、緊急最優先モードボタン701を押下した場合に、バッファ104から分析部105へ、既にバッファ部に格納された緊急ラックを含め、全てのラックの搬入を中断することによって、次に投入する緊急検体を最優先にする方法でもよい。
【0081】
以上により、分析部内の検体の残分析項目数が規定値よりも少なくなった場合に、バッファ104から分析部105へのラックを移送することにより、緊急ラック以外のラックの移送を制限し、緊急ラックの搬入優先度を向上することができ、緊急検体の分析を優先的に行うことができる。また、緊急検体の認識時に、緊急ラック投入口113から分析部105までの経路内のラックの移送を一時的に中断する手段を提供することにより、緊急ラックの分析開始をさらに早めることが可能となる。緊急最優先モードボタン701は、必ずしも備える必要はなく、サンプルストップキーに本機能を備えても良い。
【0082】
なお、本実施例では説明していないが、ラックは複数の検体容器を架設するものでなくてもよい。例えば、1本の検体容器のみ搭載するラックの場合にも本発明技術は適用できる。
【符号の説明】
【0083】
101・・・搬入部
102・・・搬送ライン
103・・・収納部
104・・・バッファ
105・・・分析部
106・・・コンベアライン
107・・・サンプル分注プローブ
108・・・反応ディスク
109・・・試薬分注ノズル
110・・・試薬ディスク
111・・・サンプルラック
112・・・洗浄機構
113・・・緊急ラック投入口
114・・・入出力部
201・・・緊急検体有無判定処理
202・・・バッファ制御可否判定処理
203・・・緊急ラック搬入処理
204・・・分析部検体供給要否判定処理
205・・・分析部移送制御可否判定処理
206・・・残分析項目数判定処理
207・・・分析部移送制御処理
208・・・検体分取完了ラック有無判定処理
209・・・バッファ移送制御可否判定処理
210・・・バッファ移送制御処理
301・・・パラメータ管理部
302・・・搬送計画部
303・・・分析計画部
304・・・搬送制御部
401・・・ラック搬入条件設定画面
402・・・搬入可能項目数入力エリア
403、503・・・OKボタン
404、504・・・Cancelボタン
501・・・ラック搬入ルール適用設定画面
502・・・時間帯入力エリア
601・・・各分析部の名称表示領域
602・・・各分析部の検体分取位置へ到着する時間の予測値
603・・・搬入条件変更ボタン
701・・・緊急最優先モードボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7