特開2015-230819(P2015-230819A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-230819(P2015-230819A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】LED照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20151124BHJP
【FI】
   H05B37/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-116370(P2014-116370)
(22)【出願日】2014年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】新日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083194
【弁理士】
【氏名又は名称】長尾 常明
(71)【出願人】
【識別番号】000004374
【氏名又は名称】日清紡ホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】加藤 義規
(72)【発明者】
【氏名】稗田 祥正
(72)【発明者】
【氏名】矢田 智春
(72)【発明者】
【氏名】大久保 郁夫
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA10
3K273BA02
3K273BA27
3K273BA36
3K273BA38
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA25
3K273DA01
3K273DA07
3K273EA06
3K273EA07
3K273EA17
3K273EA18
3K273EA24
3K273EA25
3K273EA35
3K273EA36
3K273FA03
3K273FA14
3K273FA41
(57)【要約】
【課題】照度センサを使用することなくLEDの光量を一定に制御する。
【解決手段】トランス15の1次側の入力電圧を調光レベルと補正レベルで決まる既定値に応じてディジタル制御回路11によってスイッチングすることで、トランス15の2次側に電圧を発生させ、該2次側に現れる電圧をダイオード16とコンデンサ17で整流平滑して直流電圧を出力するDC−DCコンバータからなるLED制御回路10と、該LED制御回路10から出力する前記直流電圧が印加される少なくとも1個のLED21が接続されたLED回路20とを備える。ディジタル制御回路11は、前記補正レベルを前記LEDの稼働時間に応じて算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスの1次側の入力電圧を調光レベルと補正レベルで決まる既定値に応じてディジタル制御回路によってスイッチングすることで前記トランスの2次側に電圧を発生させ、該2次側に現れる電圧を整流平滑して直流電圧を出力するDC−DCコンバータからなるLED制御回路と、該LED制御回路から出力する前記直流電圧が印加される少なくとも1個のLEDが接続されたLED回路とを備えたLED照明装置において、
前記ディジタル制御回路は、前記補正レベルを前記LEDの稼働時間に応じて算出することを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載のLED照明装置において、
ディジタル制御回路は、前記LEDの前記稼働時間をタイマによって得て、前記補正レベルを算出することを特徴とするLED照明装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のLED照明装置において、
前記ディジタル制御回路は、前記入力電圧、前記トランスの1次側に流れる電流および前記トランスの1次側の電圧を取得して、前記既定値が保たれるように前記スイッチングのオン/オフ期間を制御し、且つ前記既定値を決める前記補正レベルを、前記稼働時間が更新される毎に更新することを特徴とするLED照明装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載のLED照明装置において、
外部との通信を行う通信モジュールを備え、
前記ディジタル制御回路は、前記通信モジュールから前記調光レベルを取得して内部設定し、前記稼働時間に応じて前記補正レベルを算出するための補正係数を取り込み、又は前記稼働時間に応じて前記補正レベルを決定するためのテーブル値を取り込むことを特徴とするLED照明装置。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4に記載のLED照明装置において、
前記LED照明装置の温度を検出する温度センサを備え、
前記ディジタル制御装置は、前記温度センサで検出された温度に応じて前記補正レベルを修正することを特徴するLED照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED(発光ダイオード)の光量を補正するディジタル制御回路を備えたLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、照明器具としてLEDが注目されている。LEDの特徴として蛍光灯に比べ寿命が長く、消費電力も少ないという利点がある。また、LEDの制御としてマイクロプロセッサやDSPといったディジタル制御回路を使用したDC−DCコンバータからなるLED制御回路が注目されている。このLED制御回路は、調光レベルに応じて既定値を設定し、LEDに印加される電流/電圧を制御して光量を一定に保つ制御を行う。
【0003】
図9に、調光レベルとLEDの稼働時間における光量減少の特性を示す。既定値によりLEDに対する出力は一定に保たれ、その既定値を決める調光レベルの変更は通信などを利用した外部制御によって行われる。
【0004】
LEDは固体素子であり、従来の光源のようなフィラメント断線による不点灯は生じないが、調光レベルを一定に保っても、材料劣化等により、点灯時間の経過に沿って徐々に光量が減少する。LEDの寿命は光束維持率の減少量で規定され、その減少量が規定値以内であれば正常とみなされるが、初期に比べて光量が下がる問題がある。
【0005】
図10に、LEDの光量の減少に応じて元の調光レベルに補正レベルを加算して新たな調光レベルを生成する例を示す。稼働時間の累積により減少したLEDの光量に応じて調光レベルを増大することで、その光量を一定値に補正することが可能である。
【0006】
LEDの光量の減少量に応じて、自動的に調光レベルを増大させる場合は、現在のLEDの光量を検出する必要がある。そのために照度センサを設置し、その照度センサで検出した現在の光量をディジタル制御回路へ入力する方法が知られている。
【0007】
図11に従来のLED照明装置の構成を示す。このLED照明装置は、LEDの定電流制御および光量補正を行う絶縁型DC−DCコンバータからなるLED制御回路10Cと、そのLED制御回路10Cによって制御されるLED回路20Aと、そのLED回路20Aの検出光量をLED制御回路10Cに帰還するフィードバック回路40とを備える。
【0008】
LED制御回路10Cは、全体を制御するディジタル制御回路11Cと、そのディジタル制御回路11Cによって駆動される駆動回路121およびその駆動回路121によってスイッチングされるランジスタ122からなるスイッチング回路12と、そのスイッチング回路12の出力電圧を検出してディジタル制御回路11Cにフィードバックする電圧検出回路13と、スイッチング回路12の出力電流を検出してディジタル制御回路11Cにフィードバックする電流検出回路14と、1次側巻線151と2次側巻線152を有する絶縁用トランス15と、整流平滑回路を構成する整流用ダイオード16と平滑用キャパシタ17とを有する。
【0009】
LED回路20Aは、直列接続された複数個のLED21と、そのLED21の点灯時の光量を検出する照度センサ22とを有する。
【0010】
フィードバック回路40は、照度センサ22の出力信号を処理するディジタル制御回路41と、絶縁トランスやホトカプラ等からなる絶縁回路42とを有する。
【0011】
図12の(a)にディジタル制御回路11Cで行われる1次側の更新処理のフローチャートを示す。このディジタル制御回路11Cは、入力電圧信号の取得(ステップS31)、電流検出回路14で検出された電流信号の取得(ステップS32)、電圧検出回路13で検出された電圧信号の取得(ステップS33)の処理を行う。また、内部設定された調光レベルの取得(S34)、絶縁回路42から入力した補正レベルの取得(ステップS35)の処理を行い、2次側出力の既定値を算出する(ステップS36)。そして、ステップS31〜S33で取得した入力値とステップS36で取得した既定値に応じてトランジスタ122のオン/オフ時間を算出し(ステップS37)、駆動回路121に出力する(ステップS38)。以上の処理が繰り返される。
【0012】
図12の(b)にディジタル制御回路40で行われる2次側の更新処理のフローチャートを示す。このディジタル制御回路32は、照度センサ22で検出された照度信号を取得し(ステップS41)、その照度信号に応じた補正レベルの算出を行い(ステップS42)、その算出結果を絶縁回路42に出力する(ステップS43)ことを繰り返す。
【0013】
以上のような制御を行うことにより、照度センサ22が検出する光量が所定値となるようスイッチング回路12のトランジスタ122のスイッチングが制御され、LED21に流れる電流が制御されるので、LED21の稼働時間累積による光量変動を補償することができる。LEDの光量をフォトダイオード等の検出素子により検出し、その検出値に応じてLEDの光量を一定に制御する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2003−163090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、照度センサ22を配置する場合、照度センサ22の配置位置の調整や照度センサ22の検出信号から補正レベルを取得するためのディジタル制御回路41や1次側と2次側を絶縁するための絶縁回路42が必要であり、コストの増加だけでなく器具の実装面積増大による機器サイズの肥大化等の問題がある。
【0016】
本発明の目的は、照度センサを使用することなくLEDの光量を一定に制御できるようにして上記した問題を解消したLED照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明のLED照明装置は、トランスの1次側の入力電圧を、調光レベルと補正レベルで決まる既定値に応じてディジタル制御回路によってスイッチングすることで前記トランスの2次側に電圧を発生させ、該2次側に現れる電圧を整流平滑して直流電圧を出力するDC−DCコンバータからなるLED制御回路と、該LED制御回路から出力する前記直流電圧が印加される少なくとも1個のLEDが接続されたLED回路とを備えたLED照明装置において、前記ディジタル制御回路は、前記補正レベルを前記LEDの稼働時間に応じて算出することを特徴とする。
【0018】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のLED照明装置において、ディジタル制御回路は、前記LEDの前記稼働時間をタイマによって得て、前記補正レベルを算出することを特徴とする。
【0019】
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載のLED照明装置において、前記ディジタル制御回路は、前記入力電圧、前記トランスの1次側に流れる電流および前記トランスの1次側の電圧を取得して、前記既定値が保たれるように前記スイッチングのオン/オフ期間を制御し、且つ前記既定値を決める前記補正レベルを、前記稼働時間が更新される毎に更新することを特徴とする。
【0020】
請求項4にかかる発明は、請求項1、2又は3に記載のLED照明装置において、外部との通信を行う通信モジュールを備え、前記ディジタル制御回路は、前記通信モジュールから前記調光レベルを取得して内部設定し、前記稼働時間に応じて前記補正レベルを算出するための補正係数を取り込み、又は前記稼働時間に応じて前記補正レベルを決定するためのテーブル値を取り込むことを特徴とする。
【0021】
請求項5にかかる発明は、請求項1、2、3又は4に記載のLED照明装置において、前記LED照明装置の温度を検出する温度センサを備え、前記ディジタル制御装置は、前記温度センサで検出された温度に応じて前記補正レベルを修正することを特徴する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、補正レベルをLEDの稼働時間に応じて算出するので、照度センサやフィードバック回路が不要となり、シンプルな回路構成を実現できる。また、稼働時間の計測はディジタル制御回路内のタイマ機能を利用することが可能であり、内部処理への負担も小さく、低コストのDSPが使用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1の実施例のLED照明装置の回路図である。
図2図1のLED照明装置のディジタル処理回路の1次側更新処理および1次側タイマ処理のフローチャートである。
図3】本発明の第2の実施例のLED照明装置の回路図である。
図4図3のLED照明装置のディジタル処理回路の通信処理のフローチャートである。
図5】個別のLEDの光量低下の特性図である。
図6】本発明の第3の実施例のLED照明装置の回路図である。
図7図6のLED照明装置のディジタル処理回路の1次側タイマ処理のフローチャートである。
図8】温度変化によるLEDの光量変動と制御すべき調光レベルの特性図である。
図9】LEDの光量と従来の調光レベルの特性図である。
図10】LEDの光量と従来の調光レベル調整の特性図である。
図11】従来のLED照明装置の回路図である。
図12図11のLED照明装置のディジタル処理回路の1次側更新処理および2次側更新処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施例>
図1に本発明の第1の実施例のLED照明装置の回路を示す。このLED照明装置は、LEDの定電流制御および光量補正を行う絶縁型DC−DCコンバータからなるLED制御回路10と、そのLED制御回路10によって制御されるLED回路20とを備える。
【0025】
LED制御回路10は、全体を制御するディジタル制御回路11と、そのディジタル制御回路11によって駆動される駆動回路121およびその駆動回路121によってオン/オフがスイッチングされるトランジスタ122からなるスイッチング回路12と、そのスイッチング回路12の出力電圧を検出してディジタル制御回路11にフィードバックする電圧検出回路13と、スイッチング回路12の出力電流を検出してディジタル制御回路11にフィードバックする電流検出回路14と、1次側巻線151と2次巻線152を有する絶縁用トランス15と、整流平滑回路を構成する整流用ダイオード16と平滑用キャパシタ17とを有する。LED回路20は、直列接続された複数個のLED21を有する。
【0026】
図2の(a)にディジタル制御回路11で行われる1次側の更新処理のフローチャートを示す。このディジタル制御回路11は、入力電圧信号の取得(ステップS1)、電流検出回路14で検出された電流信号の取得(ステップS2)、電圧検出回路13で検出された電圧信号の取得(ステップS3)の処理を行う。このときの取得は、信号をA/D変換器でディジタル信号に変換して行われる。また、内部設定された調光レベルの取得(S4)、タイマカウントによる補正レベルの取得(ステップS5)の処理を行い、これらにより2次側出力の既定値を算出する(ステップS6)。そして、ステップS1〜S3で取得した入力値とステップS6で取得した既定値とに応じてトランジスタ122のオン/オフ時間を算出し(ステップS7)、駆動回路121に出力する(ステップS8)。以上の処理が繰り返される。
【0027】
図2の(b)にディジタル制御回路11による1次側タイマ処理のフローチャートを示す。1処理ごとに、ディジタル制御回路11の内部タイマのカウント値を+1して更新して(ステップS11)、LED21の稼働時間を更新し(ステップS12)、その稼働時間に応じて補正レベルを算出する(ステップS13)。この算出は、タイマの1カウント当たりのLED21の光量の減少量を予め予測し補正係数を設定しておいて、演算により行う。なお、予めテーブルを作成しておいて、そのテーブルから稼働時間に応じて読み出して補正レベルを決定してもよい。
【0028】
以上の結果、本実施例によれば、補正レベルを稼働時間の増大に応じて大きくすることでき、その補正ベルと元の調光レベルを加算した新たな調光レベルで既定値を決定できる。そして、この既定値と前記したステップS1〜S3で得られた入力値に基づいてオン/オフ時間が算出され、このオン/オフ時間でトランジスタ122が制御されることにより、LED21の経年変化による光量減少を補償することができる。
【0029】
このとき、図11で説明した照度センサ22は必要なく、またフィードバック回路40も必要なく、コストの削減だけでなく器具の実装面積削減による機器サイズの縮小化を実現することができる。
【0030】
<第2の実施例>
図3に本発明の第2の実施例のLED照明装置の回路を示す。本実施例では、LED制御回路10Aに外部入力端子を有するディジタル制御回路11Aを使用し、そのディジタル制御回路11Aに通信モジュール30が接続されるようにする。これにより、第1の実施例で説明した機能に加えて、パーソナルコンピュータ等の制御機器からの制御信号を、通信モジュール30を介してディジタル制御回路11Aに送信可能にしている。このため、ディジタル制御回路11Aの内部設定データの変更が可能になる。
【0031】
図4にディジタル制御回路11Aの通信処理のフローチャートを示す。通信モジュール30による外部との通信時に、通信モジュール30から受信した調光レベルを取得して(ステップS21)、内部設定すべき調光レベルを更新する(ステップS22)。また、LED21の経年変化に応じた補正係数を取得し(ステップS23)、これに基づいて前記した図2の(b)のタイマ処理で取得した補正レベルの算出値を更新する(ステップS24)。
【0032】
本実施例では、外部から、調光レベルのみでなく補正係数も取得できるので、図5に示すように、LED21として経年変化の係数の異なる例えばLED_1、LED_2、LED_3を使用する場合、当該のLED_1、LED_2、LED_3の内の使用するLEDに応じた補正係数を取得することができる。これにより、使用するLEDに応じた適正な補正レベルを算出することができる。なお、補正係数に変えて補正レベルを変更するためのテーブルを取り込むようにすることもできる。
【0033】
また、通信モジュール30は、調光レベルや補正係数やテーブルの信号を外部から受信してディジタル制御回路11Aに送信するだけでなく、ディジタル制御回路11Aによるタイマ処理でカウントした稼働時間を受信して外部に送信するようにしても良い。この稼働時間によってLED制御回路10Aの寿命を算出できるので、LED制御回路10Aが寿命に近づいていることを外部に伝達して、LED制御回路10Aの交換を促すことができる。
【0034】
以上のように本実施例によれば、通信モジュール30を使用することにより、調光レベルの外部からの設定、使用するLEDに応じた補正係数の外部からの設定、LED制御回路10の寿命の外部への通知等を行うことができる。
【0035】
<第3の実施例>
図6に本発明の第3の実施例のLED照明装置の回路を示す。本実施例では、LED制御回路10Bに、第1および第2の実施例で説明した機能に加えて、内部に設置した温度センサ18からの温度信号の取得およびそれによる制御もできるようにしたディジタル制御回路11Bを備える。
【0036】
本実施例では、温度センサ18で検出した周囲温度の信号を、ディジタル制御回路10Bへ入力し、補正レベルの変更を可能とする。図7にディジタル制御回路10Bに温度検出処理を追加した1次側タイマ処理のフローチャートを示す。
【0037】
図8の(a)に示すように、LEDは稼働時間に応じた光量の低下量が、温度によって異なり、高温が続くと常温よりもその低下量が大きくなることが知られている。そこで、ディジタル制御回路11Bによって、内部タイマで得られるカウント値(ステップS11)による稼働時間の更新(ステップS12)に加えて、温度センサ18による温度信号を取得して(ステップS12A)、稼働時間と温度に応じて補正レベル算出を行う(ステップS13)。これにより、タイマ処理毎の調光レベルを、図8の(b)に示すように温度に応じて変更することで、温度上昇によるLEDの光量の低下を補償することができる。
【0038】
以上のように本実施例によれば、温度センサ18を使用することにより、温度による光量減少を補償することが可能となる。
【0039】
なお以上説明した図2(a),(b)、図4、および図7に記載のフローチャートは、ディジタル制御回路11,11A,11B内のコンピュータに実行させるためのプログラムであり、そのディジタル制御回路11,11A,11Bに備えられたメモリ(図示せず)に格納されている。
【符号の説明】
【0040】
10,10A,10B,10C:LED制御回路、11,11A,11B,11C:ディジタル制御回路、12:スイッチング回路、121:駆動回路、122:トランジスタ、13:電圧検出回路、14:電流検出回路、15:トランス、151:1次側巻線、152:2次側巻線、16:整流ダイオード、17:平滑コンデンサ、18:温度センサ
20,20A:LED回路、21:LED、22:照度センサ
30:通信モジュール
40:フィードバック回路、41:ディジタル制御回路、42:絶縁回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12