(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-233065(P2015-233065A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20151201BHJP
B65G 49/07 20060101ALI20151201BHJP
B25J 15/04 20060101ALI20151201BHJP
H01L 21/301 20060101ALN20151201BHJP
【FI】
H01L21/68 B
B65G49/07 G
B25J15/04 Z
H01L21/78 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-118982(P2014-118982)
(22)【出願日】2014年6月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 稔
【テーマコード(参考)】
3C707
5F063
5F131
【Fターム(参考)】
3C707DS07
3C707FS01
3C707FT17
3C707NS17
5F063AA29
5F063AA40
5F063DD01
5F063DD25
5F063DE02
5F063DE33
5F063EE21
5F063FF04
5F063FF33
5F063FF43
5F063FF45
5F131AA02
5F131BA37
5F131BA52
5F131CA32
5F131CA45
5F131CA49
5F131DA13
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB03
5F131DB05
5F131DB22
5F131DB36
5F131DB42
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131EA05
5F131EA06
5F131EA22
5F131EA23
5F131EA24
5F131EB01
5F131EB31
5F131EC33
5F131EC44
5F131HA42
5F131KA14
5F131KA44
5F131KB06
5F131KB09
5F131KB12
(57)【要約】
【課題】 作業性を向上し得る搬送装置を提供することである。
【解決手段】 裏面に貼着されたテープを介して環状フレームに装着された被加工物を搬送する搬送装置であって、搬送アームと、該搬送アームに装着された搬送ヘッドと、該搬送ヘッドを移動させる移動手段と、を備え、該搬送ヘッドは、該搬送アームに取り付けられた支持部材と、第一の直径を有する第一環状フレームの該第一の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第一環状フレームを吸着保持する第一吸着保持面を有する少なくとも一対の第一吸着パッドと、第一の直径より大きい第二の直径を有する第二環状フレームの該第二の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第二環状フレームを吸着保持する第二吸着保持面を有する少なくとも一対の第二吸着パッドと、を具備し、該第一吸着保持面は該第二吸着保持面より上方に位置することを特徴とする。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面に貼着されたテープを介して環状フレームに装着された被加工物を搬送する搬送装置であって、
搬送アームと、
該搬送アームに装着された搬送ヘッドと、
該搬送ヘッドを移動させる移動手段と、を備え、
該搬送ヘッドは、該搬送アームに取り付けられた支持部材と、
第一の直径を有する第一環状フレームの該第一の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第一環状フレームを吸着保持する第一吸着保持面を有する少なくとも一対の第一吸着パッドと、
第一の直径より大きい第二の直径を有する第二環状フレームの該第二の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第二環状フレームを吸着保持する第二吸着保持面を有する少なくとも一対の第二吸着パッドと、を具備し、
該第一吸着保持面は該第二吸着保持面より上方に位置することを特徴とする搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープを介して環状フレームに装着された被加工物を搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
切削装置、レーザー加工装置等の加工装置では、目的の加工を完全に実施するため或いはハンドリングを容易にするために、ウェーハの裏面を外周部が環状フレームに貼着された粘着テープであるダイシングテープに貼着してフレームユニットを形成し、フレームユニットの形態でカセットに対してフレームユニットを搬出入したり、加工装置内での搬送を行っている。
【0003】
従来の切削装置では、搬送装置の搬送ヘッドは、φ6インチ用、φ8インチ用等の環状フレームのサイズに応じて、環状フレームを吸着保持する吸着パッドの位置を変更できるように支持部材に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−086543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の切削装置、レーザー加工装置等の加工装置に搭載された搬送装置では、環状フレームのサイズに応じて吸着パッドの取り付け位置を変更できるように工夫されている。しかし、フレームユニットの環状フレームのサイズに応じてその都度吸着パッドの取り付け位置を変更するのは非常に手間であるという問題がある。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業性を向上し得る搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、裏面に貼着されたテープを介して環状フレームに装着された被加工物を搬送する搬送装置であって、搬送アームと、該搬送アームに装着された搬送ヘッドと、該搬送ヘッドを移動させる移動手段と、を備え、該搬送ヘッドは、該搬送アームに取り付けられた支持部材と、第一の直径を有する第一環状フレームの該第一の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第一環状フレームを吸着保持する第一吸着保持面を有する少なくとも一対の第一吸着パッドと、第一の直径より大きい第二の直径を有する第二環状フレームの該第二の直径に対応する距離離間して該支持部材に取り付けられた、該第二環状フレームを吸着保持する第二吸着保持面を有する少なくとも一対の第二吸着パッドと、を具備し、該第一吸着保持面は該第二吸着保持面より上方に位置することを特徴とする搬送装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の搬送装置によると、フレームユニットのフレームサイズに応じてその都度吸着パッドの位置を変更する作業が不要となるため、作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の搬送装置を備えた切削装置の斜視図である。
【
図3】ダイシングテープを介してウェーハを環状フレームで支持したフレームユニットの斜視図である。
【
図4】本発明実施形態に係る搬送装置の斜視図である。
【
図6】
図6(A)はφ6インチ用フレーム搬送時の一部断面側面図、
図6(B)はφ8インチ用フレーム搬送時の一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明実施形態に係る搬送装置を備えた切削装置の斜視図が示されている。切削装置2の前面側には、オペレータが加工条件等の装置に対する指示を入力するための操作パネル4が設けられている。装置上部には、オペレータに対する案内画面や後述する撮像ユニットによって撮像された画像が表示されるCRT等の表示モニタ6が設けられている。
【0011】
切削装置2の切削対象である半導体ウェーハ(以下、単にウェーハと略称することがある)11は、
図2に示すように、例えば厚さが700μmのシリコンウェーハからなっており、表面11aに複数のストリート(分割予定ライン)13が格子状に形成されているとともに、複数のストリート13によって区画された各領域にIC、LSI等のデバイス15が形成されている。
【0012】
ウェーハ11は、
図3に示すように、外周部が環状フレームFに貼着された粘着テープであるダイシングテープTに裏面が貼着されてフレームユニット17の形態とされた後、フレームユニット17が
図1に示したウェーハカセット8中に複数枚収容される。ウェーハカセット8は上下動可能なカセットエレベータ9上に載置される。
【0013】
カセットエレベータ9上に載置されたウェーハカセット8の後方には、ウェーハカセット8から切削前のフレームユニット17を搬出するとともに、切削後のフレームユニット17をウェーハカセット8に搬入する搬出入ユニット10が配設されている。
【0014】
ウェーハカセット8と搬出入ユニット10との間には、搬出入対象のフレームユニット17が一時的に載置される領域である仮置き領域12が設けられており、仮置き領域12には、フレームユニット17を一定の位置に位置合わせする位置合わせ機構14が配設されている。
【0015】
仮置き領域12の近傍には、フレームユニット17を吸着して搬送する旋回式の搬送装置16が配設されており、仮置き領域12に搬出されて位置合わせされたフレームユニット17は、搬送装置16により吸着されてホームポジションに位置付けられたチャックテーブル18上に搬送され、チャックテーブル18により吸引保持される。
【0016】
チャックテーブル18は、回転可能且つ図示しない加工送り機構によりX軸方向に往復動可能に構成されており、チャックテーブル18のX軸方向の移動経路の上方には、ウェーハ11の切削すべき領域を検出するアライメントユニット22が配設されている。20は、フレームユニット17の環状フレームFをクランプするクランプである。
【0017】
アライメントユニット22は、ウェーハ11の表面を撮像する撮像ユニット24を備えており、撮像により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の画像処理によって切削すべき領域を検出することができる。撮像ユニット24によって取得された画像は、表示モニタ6上に表示される。
【0018】
アライメントユニット22の左側には、チャックテーブル18に保持されたウェーハ11に対して切削加工を施す切削ユニット26が配設されている。切削ユニット26はアライメントユニット22と一体的に構成されており、両者が連動してY軸方向及びZ軸方向方向に移動する。
【0019】
切削ユニット26は、モータにより回転駆動されるスピンドル28の先端部に外周に切り刃を有する切削ブレード30が装着されて構成され、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能となっている。切削ブレード30は撮像ユニット24のX軸方向の延長線上に一致している。切削ユニット26のY軸方向の移動は、図示しない割り出し送り機構により達成される。
【0020】
34は切削加工の終了したウェーハ11を洗浄するスピンナ洗浄ユニットであり、ウェーハ11の切削加工が終了するとチャックテーブル18がホームポジションに戻され、チャックテーブル18の吸引保持及びクランプ20が解除された後、フレームユニット17は搬送装置32によりスピンナ洗浄ユニット34まで搬送され、スピンナ洗浄ユニット34でスピン洗浄及びスピン乾燥される。
【0021】
次に、
図4乃至
図6を参照して、本発明実施形態に係る搬送装置32について詳細に説明する。
図4を参照すると、搬送装置32の斜視図が示されている。搬送装置32の搬送アーム36は移動手段60によりY軸方向に移動される。
【0022】
搬送アーム36の先端部には搬送ヘッド38が上下方向に移動可能に取り付けられている。即ち、
図5に最も良く示されるように、搬送アーム36の先端部の下面にはエアシリンダ40が取り付けられており、エアシリンダ40のピストンロッド41の先端が搬送ヘッド38のY軸方向に伸長する支持部材44に固定されたブロック42に連結されている。エアシリンダ40を作動すると、ピストンロッド41が伸長又は収縮し、これに応じて支持部材44が上下方向に移動される。
【0023】
支持部材44には、φ6インチ用の環状フレームF1の直径(第一の直径)に対応した距離離間した一対の支持アーム46が一体的に連結されており、更に、φ8インチ用の環状フレームF2の直径(第一の直径より大きい第二の直径)に対応した距離離間した一対の支持アーム48が一体的に連結されている。ここで、環状フレームFの直径とは、環状フレームFの幅方向中央部分の直径をいうものとする。
【0024】
各支持アーム46の両端部には第一吸着保持面50aを有する第一吸着パッド50が取り付けられており、各支持アーム48の両端部には第二吸着保持面52aを有する第二吸着パッド52が取り付けられている。
【0025】
図5に示すように、第一吸着パッド50の吸着保持面50aの高さ位置50bが、第二吸着パッド52の吸着保持面52aの高さ位置52bより上方に位置するように、吸着パッド50,52が第一支持アーム46、第二支持アーム48にそれぞれ取り付けられている。
【0026】
図4に示すように、4個の第一吸着パッド50は電磁切替弁54を介して吸引源56に接続されており、4個の第二吸着パッド52は電磁切替弁58を介して吸引源56に接続されている。
【0027】
次に、
図6を参照して、搬送装置32の使用方法について説明する。φ6インチのウェーハ11を支持する第一環状フレームF1の搬送時には、
図6(A)に示すように、電磁切替弁54を連通位置に切り替えて第一吸着パッド50を吸引源56に接続し、第一吸着パッド50で第一環状フレームF1を吸着保持し、搬送アーム36を移動手段60で移動することにより、ダイシングテープTを介して第一環状フレームF1に支持されたφ6インチウェーハ11を搬送する。
【0028】
この時には、第一環状フレームF1の外径がY軸方向に離間した第二吸着パッド52と52との間の距離よりも小さいため、第二吸着パッド52が第一環状フレームF1に干渉することなく、第一環状フレームF1を第一吸着パッド50で吸着保持することができる。
【0029】
一方、φ8インチのウェーハ11を支持する第二環状フレームF2の搬送時には、電磁切替弁54を遮断位置に切り替えるとともに、電磁切替弁58を連通位置に切り替えて、第二吸着パッド52を吸引源56に接続する。
【0030】
これにより、
図6(B)に示すように、第二吸着パッド52でφ8インチのウェーハ11を支持する第二環状フレームF2を吸着保持して搬送することができる。この時、第一吸着パッド50の吸着保持面50aは第二吸着パッド52の吸着保持面52aよりも上方に位置するため、第二吸着パッド52で第二環状フレームF2を吸着保持する際第一吸着パッド50が干渉することはない。
【0031】
上述した説明では搬送ヘッド38を搬送装置32に適用した例について説明したが、旋回式の搬送装置16も搬送ヘッド38と同様な機構を有しており、φ6インチウェーハ11を支持する第一環状フレームF1及びφ8インチウェーハ11を支持する第二環状フレームF2を選択的に吸着保持することができる。
【0032】
上述した実施形態の搬送装置では、φ6インチ用の環状フレームF1及びφ8インチ用の環状フレームF2を吸着保持する例について説明したが、本発明はφ6インチ用及びφ8インチ用ウェーハを支持する環状フレームに限定されるものではなく、直径が異なる二種類の環状フレームを選択的に吸着保持する場合に使用可能である。
【0033】
更に、上述した実施形態では、本発明の搬送措置を切削装置に適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被加工物をダイシングテープを介して環状フレームで支持するレーザー加工装置等の他の加工装置にも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0034】
11 半導体ウェーハ
16 旋回式搬送装置
18 チャックテーブル
26 切削ユニット
30 切削ブレード
32 搬送装置
36 搬送アーム
38 搬送ヘッド
44 支持部材
46 第一支持アーム
48 第二支持アーム
50 第一吸着パッド
52 第二吸着パッド
54,58 電磁切替弁
56 吸引源
T ダイシングテープ
F 環状フレーム
F1 第一環状フレーム
F2 第二環状フレーム