【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 発行日 平成25年12月11日 刊行物 EPTC(Electronic Packaging Technology Conference)2013の講演予稿集
【解決手段】本発明の一態様は、第1面の一部に形成された溝と、溝以外の領域において第1面と第1面の裏面の第2面との間を貫通するビアとを備えるインターポーザと、インターポーザの第1面側に搭載された第1半導体チップと、インターポーザの溝以外の領域と第1半導体チップとの間に設けられ、インターポーザと第1半導体チップとを接着する接着層と、を備え、溝及び接着層により、第1半導体チップに接触する冷媒が導入される流路が形成されている、半導体装置である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
【0013】
図1は、本実施形態に係る半導体装置の概略構成の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る半導体装置1は、インターポーザ2と、インターポーザ2の第1面2a側に搭載された第1半導体チップ3と、インターポーザ2の第2面2b側に搭載された第2半導体チップ6とを備えた3次元集積回路である。
【0014】
インターポーザ2は、第1面2aの一部に形成された溝24と、溝24以外の領域において第1面2aと第2面2bとの間を貫通するビア21とを備える。インターポーザ2の基材は、例えばシリコン、炭化シリコン、窒化シリコン等のシリコンを含む材料により構成される。インターポーザ2に形成された溝24は、後述する流路(マイクロチャネル)を構成するものである。ビア21の材料に限定はないが、例えば、銅、タングステン、アルミニウム、ポリシリコン等により構成される。図示はしないが、インターポーザ2の基材とビア21との間には、酸化シリコンや窒化シリコン等からなる側壁絶縁膜が形成されている。
【0015】
インターポーザ2の第1面2aには、ビア21に対応する箇所にパッド25が形成されており、パッド25上にバンプ23が形成されている。パッド25は導電材料であればその材料に限定はないが、例えば、Ti, Auなどにより構成される。バンプ23の材料に限定はないが、例えば、Au, Cu、Ag, Niなど、あるいは、はんだ系材料のSn-Ag-Cu, Sn-Bi, Au-Sn, Sn-Pbなどにより構成される。また、インターポーザ2の第2面2bには、ビア21に電気的に接続される配線22が形成されている。配線22は導電材料であればその材料に限定はないが、例えば、Cu, Au, Al, Agなどにより構成される。
【0016】
インターポーザ2の溝24以外の領域と第1半導体チップ3との間には、インターポーザ2と第1半導体チップ3とを接着する接着層4が設けられている。接着層4の厚さは、バンプ23の高さに合わせて調節される。接着層4の材料に限定はないが、例えば、エポキシ系、アクリル系、フェノール系、シロキサン系の樹脂が挙げられる。接着層4として、感光剤を含む材料が好ましい。これにより、後述するように、接着層4の接着面にレジストを形成することなく、露光及び現像により接着層4のパターンを形成することが可能となる。このため、接着面にレジストが残存することによる接着強度の低下を抑制することができる。このような接着層として、例えば、 Microchem社製SU−8 3015BX(エポキシ系)、東京応化工業社製TMMR N−A1000 T−3(エポキシ系)、JSR社製THB−126N(アクリル系)、JSR社製WPR−5100(フェノール系)、信越化学工業社製SINR−3570PF−20、SINR−DF3170−PX(シロキサン系)が挙げられるが、信越化学工業社製SINR−DF3170−PX(シロキサン系)が特に好ましい。
接着層4のパターン形成については、アクリル系、エポキシ系などの光硬化樹脂を用いて、LED光またはレーザー光によりパターン形成可能な光造形法を用いても、実施可能である。たとえば、ディーメック社のマイクロ光造形機ACCULAS:SI-C1000を用いれば、最小5ミクロン厚さでのパターン形成が可能である。
【0017】
第1半導体チップ3は、例えばマイクロプロセッサのチップであり、表面に形成された集積回路層31と、内部を貫通するビア32と、ビア32に接続するように裏面に形成されたパッド33とを備える。集積回路層31とは、第1半導体チップ、例えばマイクロプロセッサの回路が形成された層であり、基板に形成されたトランジスタ等の素子及び各素子の上層に設けられた配線層を含む。集積回路層31は、ビア32及びパッド33を介して、インターポーザ2のバンプ23に電気的に接続される。ビア32の材料に限定はないが、例えば、銅、タングステン、アルミニウム、ポリシリコン等により構成される。図示はしないが、第1半導体チップ3の基材(シリコン)とビア32との間には、酸化シリコンや窒化シリコン等からなる側壁絶縁膜が形成されている。パッド33は導電材料であればその材料に限定はないが、例えば、Ti, Auなどにより構成される。第1半導体チップ3の表面にはバンプ33が形成されており、第1半導体チップ3はフェースダウンで配線基板8に搭載される。バンプ33の材料に限定はないが、例えば、Au, Cu、Ag, Niなど、あるいは、はんだ系材料のSn-Ag-Cu, Sn-Bi, Au-Sn, Sn-Pbなどにより構成される。なお、配線基板8は、シリコンなどからなる基材に貫通ビアが形成されたインターポーザであってもよい。
【0018】
第2半導体チップ2は、例えば複数のDRAMを3次元に積層した積層DRAMであり、各DRAMを貫通するビア51を備える。DRAMの積層数に限定はない。また、ビア51の材料に限定はないが、例えば、銅、タングステン、アルミニウム、ポリシリコン等により構成される。図示はしないが、DRAMの基材(シリコン)とビア51との間には、酸化シリコンや窒化シリコン等からなる側壁絶縁膜が形成されている。第2半導体チップ2の一面にはビア51に電気的に接続されたバンプ52が形成されている。半導体チップ2のバンプ52は、インターポーザ2の配線22に電気的に接続されている。半導体チップ2のバンプ形成面とインターポーザ2の第2面2bとの間には、封止樹脂7が設けられている。封止樹脂7の材料に限定はないが、例えば、エポキシ樹脂を主成分に、シリカ充填材等を加えた熱硬化性材料により構成される。
【0019】
本実施形態に係る半導体装置1では、インターポーザ2に形成された溝24及び接着層4のパターンにより、第1半導体チップ3に接触する冷媒が導入される流路5が形成されている。流路5に導入される冷媒の種類に限定はないが、例えば水が挙げられる。
【0020】
図2は、流路の詳細を説明するための断面図である。
図2に示すように、流路5は、インターポーザ2に形成された溝24、接着層4、及び第1半導体チップ3の裏面により区画された空間からなる。流路5の幅wは、インターポーザ2に形成された溝24の幅に相当し、流路5の高さhは、インターポーザ2に形成された溝24の深さ及び接着層4の厚さの合計値に相当する。
【0021】
流路5の幅wは、例えば50μm〜300μmであり、流路5の高さhは、例えば50μm〜200μmである。流路の幅及び高さの値が小さすぎると、過大な圧力が流路5に作用することとなり、その結果インターポーザ2及び第1半導体チップ3の剥離や冷媒のリークを引き起こすおそれがあるからである。流路4に作用する圧力を低減するために冷媒の流速を減少させると、冷媒による放熱作用が小さくなり、放熱性の良好な半導体装置が得られないおそれがある。
【0022】
接着層4の厚さに限定はないが、例えば5μm〜70μmである。インターポーザ2に形成される溝24の深さは、目的とする流路5の高さから接着層4の厚さを減じた値となる。上述したように、接着層4の厚さは、バンプ23の高さとの兼ね合いも考慮して決定される。
【0023】
第1半導体チップ3の厚さに限定はないが、第1半導体チップ3がマイクロプロセッサの場合、例えば10μm〜500μmである。インターポーザ2の厚さに限定はないが、例えば100μm〜500μmである。
【0024】
第1半導体チップ3がマイクロプロセッサの場合、発熱部位(ホットスポット)34が局所的に形成される。具体的には、マイクロプロセッサの中央部がホットスポット34となる。このため、このホットスポット34の直下に流路5が配置されることが好ましい。これにより、流路5の本数を多くすることなく、ホットスポット34からの発熱を効率よく流路5により放熱することができる。ホットスポット34の位置は、熱解析により把握できる。熱解析は、サーモグラフィによる実測あるいはシミュレーション、又はそれらの組み合わせにより行うことができる。
【0025】
上記の本実施形態に係る半導体装置1によれば、流路5を流れる冷媒が第1半導体チップ3の裏面に直接的に接触することにより、第1半導体チップ3からの発熱は効率的に冷媒に伝達され、外部へと放熱される。また、流路5が第1半導体チップ3の裏面ではなくインターポーザ2に形成されることから、第1半導体チップ3が厚くなることを防止することができる。これにより、第1半導体チップ3へのビア32の形成が容易になる。また、第1半導体チップ3が薄くなれば、第1半導体チップ3のホットスポット34と流路5との間の距離を短くすることができることから、流路5を流れる冷媒により効率的にホットスポット34から生じた熱を放熱することができる。
【0026】
また、接着層4が流路5の一部を構成することにより、接着層4の厚さの分だけインターポーザ2に形成される溝24の深さを浅くすることができる。このため、インターポーザ2が厚くなることを抑制することができる。これにより、インターポーザ2へのビア21の形成が困難になることが防止される。
【0027】
さらに、インターポーザ2がシリコンを含む場合には、インターポーザ2の熱伝達率が高いことから、第2半導体チップ6からの発熱も流路5を介して外部に放熱することができる。また、インターポーザ2の第1面2a側において平面方向(横方向)に温度勾配が存在しても、第2面2bにおいて当該温度勾配は緩和ないし解消される。このため、第1半導体チップ3の温度勾配が、第2半導体チップ6に温度勾配をもたらすことを抑制することができる。第2半導体チップ6が積層DRAMのようなメモリチップの場合には、メモリチップに温度勾配が生じることによるメモリの誤作動を防止することができる。
【0028】
本実施形態に係るインターポーザによれば、冷媒が導入される流路を構成する溝を備えることにより、放熱特性の高い3次元集積回路を製造するのに適したインターポーザを実現することができる。
【0029】
次に、本実施形態に係るインターポーザ及び半導体装置の製造方法の一例について
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。
図3(a)〜(f)は第1半導体チップの製造工程を示し、
図3(g)〜(l)は、インターポーザの製造工程を示す。
【0030】
図3(a)に示すように、集積回路層31を備える第1半導体チップ30を用意する。
【0031】
図3(b)に示すように、第1半導体チップの基材を裏面側から研削して、薄型化した第1半導体チップ3を形成する。
【0032】
図3(c)に示すように、第1半導体チップ3の基材を貫通し集積回路層31に接続するするビア32を形成する。
【0033】
図3(d)に示すように、第1半導体チップ3の裏面にビア32に接続するパッド35を形成する。例えば、第1半導体チップ3上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、パッド形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、全面にTi, Auなどの金属膜を蒸着などで形成し、リフトオフすることにより、パッド35を形成する。例えば、Ti50nm、Au500nmの積層膜からなるパッド35を形成する。
【0034】
図3(e)に示すように、第1半導体チップ3の裏面に、接着層4aを形成する。例えば、接着層4aとして、ラミネータにより感光性の接着フィルム、例えば、信越化学工業社製SINR−DF3170−PX(シロキサン系)を張り付ける。接着層4aとして、スピンコーティングにより液状の接着剤、例えば、信越化学工業社製SINR−3170−PXを塗布してもよい。
【0035】
図3(f)に示すように、感光性の接着層4aを露光及び現像して、接着層4のパターンを形成する。接着層4のパターンは、パッド35及びインターポーザ2の溝24の部位に開口を有するパターンである。なお、非感光性の接着層を用いる場合には、接着層の上にレジスト膜を形成し、レジスト膜を露光及び現像してレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとして接着層をパターニングすればよい。
【0036】
図3(a)〜(g)の第1半導体チップの工程とは別に、
図3(g)に示すように、インターポーザの基材(シリコン基板)20を用意する。
【0037】
図3(h)に示すように、インターポーザの基材を研削して、薄型化したインターポーザ2を形成する。
【0038】
図3(i)に示すように、インターポーザ2の基材を貫通するビア21を形成する。
【0039】
図3(j)に示すように、インターポーザ2の第1面2a上にパッド25を形成する。例えば、インターポーザ2の第1面2a上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、パッド形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、全面にTi, Auなどの金属膜を蒸着などで形成し、リフトオフすることにより、パッド25を形成する。例えば、Ti50nm、Au500nmの積層膜からなるパッド25を形成する。
【0040】
図3(k)に示すように、インターポーザ2のパッド25上にバンプ23を形成する。例えば、ナノ粒子のデポジッションによって円錐バンプを形成する。
【0041】
図3(l)に示すように、インターポーザ2の第1面2aに溝24を形成する。例えば、インターポーザ2の第1面2a上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、溝形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとしてインターポーザ2の基材をエッチングして、インターポーザ2に溝24を形成する。インターポーザ2のエッチングでは、例えばボッシュプロセス(Bosch process)を用いる。ボッシュプロセスは、主に六フッ化硫黄 (SF
6) を用いて等方エッチングを行うエッチングステップと、テトラフルオロエチレン系のガス(C
4F
8など)を用いて側壁を保護する保護ステップとを繰り返し行うものである。その後、レジストパターンを除去する。次に、インターポーザ2の第2面2bに配線22を形成する。第2面2bへの配線の形成工程は、
図3(h)〜
図3(l)のいずれかの工程間に行うことができる。
【0042】
そして、
図3(m)に示すように、
図3(f)に示す第1半導体チップ3と、
図3(l)に示すインターポーザ2とを熱圧着して、接着層4を介してインターポーザ2と第1半導体チップ3とを接着する。熱圧着の条件に限定はないが、信越化学工業社製SINR−DF3170−PXを用いた場合、例えば、150℃、1MPaの圧力で3分間加熱加圧すればよい。
【0043】
その後、インターポーザ2の第2面2bに封止樹脂7を介して第2半導体チップ2を搭載する。以上により、本実施形態に係る半導体装置が作製される。
【0044】
次に、本実施形態に係るインターポーザ及び半導体装置の製造方法の他の例について
図4を参照して説明する。
図3に示した実施形態の例に対して、接着層4のパターン形成工程が異なる例となっている。
図4は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。
図4(a)〜(d)は第1半導体チップの製造工程を示し、
図4(e)〜(l)は、インターポーザの製造工程を示す。
【0045】
図4(a)に示すように、集積回路層31を備える第1半導体チップ30を用意する。
【0046】
図4(b)に示すように、第1半導体チップの基材を裏面側から研削して、薄型化した第1半導体チップ3を形成する。
【0047】
図4(c)に示すように、第1半導体チップ3の基材を貫通し集積回路層31に接続するするビア32を形成する。
【0048】
図4(d)に示すように、第1半導体チップ3の裏面にビア32に接続するパッド35を形成する。例えば、第1半導体チップ3上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、パッド形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、全面にTi, Auなどの金属膜を蒸着などで形成し、リフトオフすることにより、パッド35を形成する。例えば、Ti50nm、Au500nmの積層膜からなるパッド35を形成する。
【0049】
図4(a)〜(d)の第1半導体チップの工程とは別に、
図4(e)に示すように、インターポーザの基材(シリコン基板)20を用意する。
【0050】
図4(f)に示すように、インターポーザの基材を研削して、薄型化したインターポーザ2を形成する。
【0051】
図4(g)に示すように、インターポーザ2の基材を貫通するビア21を形成する。
【0052】
図4(h)に示すように、インターポーザ2の第1面2a上にパッド25を形成する。例えば、インターポーザ2の第1面2a上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、パッド形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、全面にTi, Auなどの金属膜を蒸着などで形成し、リフトオフすることにより、パッド25を形成する。例えば、Ti50nm、Au500nmの積層膜からなるパッド25を形成する。
【0053】
図4(i)に示すように、インターポーザ2のパッド25上にバンプ23を形成する。例えば、ナノ粒子のデポジッションによって円錐バンプを形成する。
【0054】
図4(j)に示すように、インターポーザ2の第1面2aに溝24を形成する。例えば、インターポーザ2の第1面2a上にフォトレジストを塗布し、露光、現像により、溝形成箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとしてインターポーザ2の基材をエッチングして、インターポーザ2に溝24を形成する。インターポーザ2のエッチングでは、例えばボッシュプロセス(Bosch process)を用いる。ボッシュプロセスは、主に六フッ化硫黄 (SF
6) を用いて等方エッチングを行うエッチングステップと、テトラフルオロエチレン系のガス(C
4F
8など)を用いて側壁を保護する保護ステップとを繰り返し行うものである。その後、レジストパターンを除去する。次に、インターポーザ2の第2面2bに配線22を形成する。第2面2bへの配線の形成工程は、
図4(f)〜
図4(J)のいずれかの工程間に行うことができる。
【0055】
図4(k)に示すように、インターポーザ2の溝24が形成された面に、接着層4aを形成する。例えば、接着層4aとして、ラミネータにより感光性の接着フィルム、例えば、信越化学工業社製SINR−DF3170−PX(シロキサン系)を張り付ける。ラミネータにより張り付けられた接着フィルムは、溝24の内部へは侵入せずに、インターポーザ2の第1面2a上に張り付けられる。
【0056】
図4(l)に示すように、感光性の接着層4aを露光及び現像して、接着層4のパターンを形成する。接着層4のパターンは、溝24及びバンプ23の部位に開口を有するパターンである。なお、非感光性の接着層を用いる場合には、接着層の上にレジスト膜を形成し、レジスト膜を露光及び現像してレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとして接着層をパターニングすればよい。
【0057】
そして、
図4(m)に示すように、
図4(d)に示す第1半導体チップ3と、
図4(l)に示すインターポーザ2とを熱圧着して、接着層4を介してインターポーザ2と第1半導体チップ3とを接着する。熱圧着の条件に限定はないが、信越化学工業社製SINR−DF3170−PXを用いた場合、例えば、150℃、1MPaの圧力で3分間加熱加圧すればよい。
図4(m)に示すように、熱圧着工程において接着層4は横方向に伸びる。したがって、このときの接着層4の伸びを考慮して、
図4(l)における接着層4のパターンを形成すればよい。
【0058】
その後、インターポーザ2の第2面2bに封止樹脂7を介して第2半導体チップ2を搭載する。以上により、本実施形態に係る半導体装置が作製される。
【0059】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、第1半導体チップ3の裏面ではなくインターポーザ2に流路5を形成することにより、流路を設けるために半導体チップを厚くすることなく、放熱性に優れた半導体装置を製造することができる。これにより、第1半導体チップ3へのビア32の形成が容易になる。
【0060】
また、本実施形態に係るインターポーザの製造方法によれば、放熱特性の高い3次元集積回路を製造するのに適したインターポーザを製造することができる。
【0061】
上述したように、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。例えば、第1半導体チップ及び第2半導体チップとして、様々なロジック回路及びメモリ回路を使用できる。また、3種類以上の半導体チップを1つのインターポーザに搭載してもよい。さらに、インターポーザを複数用いて、より多くの半導体チップを積層させてもよい。