【解決手段】マシーン105は、入力ポート110で、トランスポート・ストリームからデコードされたクローズド・キャプション情報を受ける。計算部115は、クローズド・キャプション情報のビット・レートを計算し、計算結果を出力する。計算されたビット・レートは、表示装置125上でプロットされる。もしクローズド・キャプション情報の計算されたビット・レートが、ユーザが定義する期間よりも長い期間に渡ってゼロとなった場合には、警告発生部130がユーザに警告を発する。
デコードされた上記クローズド・キャプション情報に関する上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理は、上記クローズド・キャプション情報に関する上記ビット・レートをプロットする処理を具えることを特徴とする請求項3記載のクローズド・キャプション検査方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、クローズド・キャプション・データ中に、多数のエラーが生じることがある。例えば、クローズド・キャプション・エンコーダが、クローズド・キャプション・データの一部のエンコードに失敗することがある。クローズド・キャプション・エンコーダが、キャプションするべき全言語の内、一部の言語しかエンコードしないことがある。クローズド・キャプション・エンコーダが、あるフォーマット(例えば、EIA−608)を用いたキャプションはエンコードするものの、他のフォーマット(例えば、EIA−708)を用いたキャプションをエンコードしないことがある。クローズド・キャプション・エンコーダが、ある期間の後、クローズド・キャプションのエンコード処理を停止することがある。クローズド・キャプション・エンコーダが、トランスポート・ストリーム内の正しい位置にあるデータのエンコードに失敗することがある(あるいは、マルチプレクサが、クローズド・キャプション・データをトランスポート・ストリーム中に組み入れるのに失敗することがある)。
【0007】
これら問題を検出するのは困難で、かといって、クローズド・キャプションに関してトランスポート・ストリームをマニュアルで監視するのは現実的ではない(複数フォーマット又は複数言語のクローズド・キャプションが含まれる場合には、特に現実的ではない)。
【0008】
そこで、従来技術における上述した問題やその他の問題を解決する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の概念には、マシーンが含まれる。このマシーンは、クローズド・キャプション情報を受けることができる入力ポートを含んでいる。クローズド・キャプション情報は、トランスポート・ストリームの一部分としても良いし、マシーンに入力される前にトランスポート・ストリームからデコードされたものでも良い。続いて、計算部は、クローズド・キャプション情報に関するビット・レートを計算でき、計算で得られたクローズド・キャプション情報に関するビット・レートをマシーンから出力できる。
【0010】
本発明の概念1は、システムであって、
マシーン(105)と、
トランスポート・ストリーム(205)からクローズド・キャプション情報(210、215)を受ける上記マシーン(105)上の入力ポート(110)と、
上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関するビット・レートを求める計算部(115)と、
上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン(105)上の出力ポート(120)と
を具えている。
【0011】
本発明の概念2は、上記概念1記載のシステムであって、このとき、上記出力ポート(120)が、上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する計算された上記ビット・レートをユーザに提示する表示装置(125)を有している。
【0012】
本発明の概念3は、上記概念1記載のシステムであって、このとき、
上記入力ポート(110)は、ユーザ定義期間を受けるように動作し、
上記システムは、もし上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する計算された上記ビット・レートが上記ユーザ定義期間よりも長くゼロになると、上記クローズド・キャプション中のエラーに関してユーザに警告を発する警告発生部(130)を具えている。
【0013】
本発明の概念4は、上記概念1記載のシステムであって、このとき、
上記入力ポート(110)は、複数のクローズド・キャプション情報(210、215)を受けるよう動作し、
複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)中の第1クローズド・キャプション(210)は、複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)中の第2クローズド・キャプション(215)と異なっている。
【0014】
本発明の概念5は、上記概念1記載のシステムであって、このとき、上記トランスポート・ストリーム(205)が、上記クローズド・キャプション情報(210、215)をビデオのユーザ・データ・フィールド中に含んでいる。
【0015】
本発明の概念6は、上記概念1のシステムであって、このとき、上記トランスポート・ストリーム(205)が、上記クローズド・キャプション情報(210、215)をデジタル・ビデオ・ブロードキャスティングのパケッタイズド・エレメンタリ・ストリーム中に含んでいる。
【0016】
本発明の概念7は、方法であって、
マシーンでトランスポート・ストリーム(205)を受ける処理(305)と、
上記マシーン(105)において、上記トランスポート・ストリーム(205)からクローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理(310)と、
デコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関するビット・レートを計算する処理(315)と、
デコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する上記ビット・レートを上記マシーン(105)から出力する処理(320)と
を具えている。
【0017】
本発明の概念8は、上記概念7記載の方法であって、このとき、デコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する上記ビット・レートを上記マシーン(105)から出力する処理(320)は、上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する上記ビット・レートを表示装置上でプロットする処理を含んでいる。
【0018】
本発明の概念9は、上記概念7記載の方法であって、このとき、
上記マシーン(105)において、上記トランスポート・ストリーム(205)からクローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理(310)は、上記マシーン(105)において上記トランスポート・ストリーム(205)から複数のクローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理を含み、このとき、複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)中の第1クローズド・キャプション情報(210)が、複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)中の第2クローズド・キャプション情報(215)と異なり、
デコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関するビット・レートを計算する処理(315)が、デコードされた複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)のそれぞれに関するビット・レートを計算する処理を含み、
デコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する上記ビット・レートを上記マシーン(105)から出力する処理(320)が、デコードされた複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)のそれぞれに関する上記ビット・レートを表示装置上でプロットする処理を含んでいる。
【0019】
本発明の概念10は、上記概念9記載の方法であって、このとき、複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)が、EIA−608データと、EIA−708データと、SCTE20データと、SCTE21データとから構成されるデータ・セットから得られる。
【0020】
本発明の概念11は、上記概念9記載の方法であって、このとき、複数の上記クローズド・キャプション情報(210、215)が、少なくとも2つの異なる言語から構成されるデータ・セットから得られる。
【0021】
本発明の概念12は、上記概念7記載の方法であって、
ユーザ定義期間を受ける処理(325)と、
もしデコードされた上記クローズド・キャプション情報(210、215)に関する上記ビット・レートが、上記ユーザ定義期間よりも長くゼロである場合に、上記クローズド・キャプション情報(210、215)中のエラーに関してユーザに警告を発する処理(330、335)と
を更に具えている。
【0022】
本発明の概念13は、上記概念7記載の方法であって、このとき、上記マシーン(105)において、上記トランスポート・ストリーム(205)からクローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理(310)が、上記マシーン(105)において、上記トランスポート・ストリーム(205)中のビデオのユーザ・データ・フィールドから上記クローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理を含んでいる。
【0023】
本発明の概念14は、上記概念7記載の方法であって、このとき、上記マシーン(105)において、上記トランスポート・ストリーム(205)からクローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理(310)が、上記マシーン(105)において、デジタル・ビデオ・ブロードキャスティング・トランスポート・ストリーム(205)のパケッタイズド・エレメンタリ・ストリームから上記クローズド・キャプション情報(210、215)をデコードする処理を含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、クローズド・キャプション情報に関するビット・レートを監視する、本発明の実施形態によるマシーンのブロック図である。
図1では、マシーン105を示している。マシーン105は、クローズド・キャプション情報の継続性(Consistency)を検査するよう設計された任意のマシーンで良い。加えて、マシーン105は、他の機能を実行できても良い。例えば、マシーン105は、トランスポート・ストリーム・アナライザの一部として実現されても良い。
【0026】
マシーン105は、入力ポート110を介してクローズド・キャプション情報を受けることができる。計算部115を用いて、マシーン105は、クローズド・キャプション情報についてのビット・レートを計算できる。このビット・レート情報は、出力ポート120を介して出力される。これに代えて、又は、これに加えて、ビット・レート情報を表示装置125のような出力デバイスに配信しても良い。その他の出力デバイスとしては、例えば、プリンタとしても良い。
【0027】
マシーン105は、警告発生部130を含んでいても良い。警告発生部は、計算部115で計算されたビット・レートが異常に長くゼロとなり、ある期間に渡ってクローズド・キャプション情報が無いことを示した場合に警告を発生するようにしても良い。警告発生部130が警告を発生するまでに要する期間の長さをどの程度とするかは、ユーザが定義できる。つまり、クローズド・キャプション情報に問題があることを示すと考えられる期間をユーザが入力できる。この警告情報も表示装置125のような出力デバイスに供給し、ユーザが視覚的に警告を確認できるようにしても良い。また、出力デバイスとしてスピーカを用いて、ユーザが警告を音声で確認できるようにしても良い。
【0028】
図2は、複数のクローズド・キャプション情報を有するトランスポート・ストリームを示している。
図2では、トランスポート・ストリーム205が示されている。トランスポート・ストリーム205は、2つのクローズド・キャプション・ストリーム210及び215を含んでいる。クローズド・キャプション・ストリーム210は、EIA−608規格を用いてエンコードされた複数のクローズド・キャプションを含んでいる。クローズド・キャプション・ストリーム215は、EIA−708規格を用いてエンコードされた複数のクローズド・キャプションを含んでいる。各クローズド・キャプション・ストリームは、2つ以上のクローズド・キャプション・データを含むことができる。例えば、クローズド・キャプション・ストリーム210は、2つの言語220及び225のクローズド・キャプションを含み、クローズド・キャプション・ストリーム215は、2つの言語230及び235のクローズド・キャプションを含んでいる。
図2では、クローズド・キャプション・ストリーム210及び215がそれぞれ2つの言語のクローズド・キャプションを含んでいるが、当業者であれば当然に理解できるように、クローズド・キャプション・ストリームは、任意の個数の言語のクローズド・キャプションを含むことができるし、各クローズド・キャプション・ストリームが含む言語の個数が同じである必要はない。加えて、当業者であれば当然に理解できるように、クローズド・キャプション・ストリームの個数も任意で良く、クローズド・キャプションのエンコード処理には、任意の個数の異なる規格を用いて良い。他のクローズド・キャプション規格としては、例えば、SCTE20やSCTE21がある。
【0029】
クローズド・キャプションをエンコードする規格が異なると、クローズド・キャプション処理も異なる形で実行される。例えば、クローズド・キャプションは、(MPEG−2及びH.264ビデオで行われているように)トランスポート・ストリームのビデオ中にユーザ・データとしてエンコードできるし、クローズド・キャプションは、(デジタル・ビデオ・ブロードキャスティング(DVB)規格で行われているように)パケッタイズド・エレメンタリ・ストリームのプライベート・データにエンコードできる。本発明の実施形態では、デコードされたクローズド・キャプション・データを受けられる限り、クローズド・キャプションがどのようにエンコードされるかは関係ない。
【0030】
図3は、
図1のマシーンを用いてクローズド・キャプション情報に関するビット・レートを監視する処理のフローチャートを示す。
図3では、ステップ305において、システムがトランスポート・ストリームを受け、ステップ310において、システムがクローズド・キャプション情報をデコードする。上述のように、クローズド・キャプション情報をエンコードする手法については、クローズド・キャプション情報が全くエンコードされていないというようなことでない限り、本発明の実施形態に関して言えば、本発明の範囲外である。ステップ315では、クローズド・キャプション情報についてのビット・レートを計算する。ステップ320では、クローズド・キャプション情報についてのビット・レートを出力する。
【0031】
ステップ325では、システムがユーザ定義の期間を受ける。ステップ330では、クローズド・キャプション情報のビット・レートがゼロの期間がユーザ定義期間よりも長いかをシステムが判断する。もしそうであれば、ステップ335において、クローズド・キャプション情報におけるエラーにつき、システムが警告を発する。
【0032】
上述したフローチャートは、本発明の実施形態として可能なものを示している。しかし、本発明の実施形態は、このフローチャートで示したものに限定されるものではない。本発明の実施形態の原理を損なうことなく、いくつかのステップを省略できるし、ステップの順番の入れ替えもできる。
【0033】
図4は、ATSC(米国テレビ方式委員会)規格を用いてエンコードされたクローズド・キャプション情報の継続性検査処理システムを示す。
図4において、オーディオ・エンコーダ405は、オーディオ・データ(音声データ)をエンコードする。ビデオ・エンコーダ410は、ビデオ・データをエンコードする。また、ビデオ・エンコーダ410は、クローズド・キャプション・エンコーダ415からクローズド・キャプション情報も受けるが、このクローズド・キャプション情報はビデオ・トランスポート・ストリーム中に含まれる。オーディオ及びビデオ・トランスポート・ストリームは、マルチプレクサ420によって多重化され、クローズド・キャプションを伴うトランスポート・ストリーム425が生成される。
【0034】
クローズド・キャプション情報の継続性を検査するのに、継続性検査を種々の位置で行うと良い。
図4に示すように、本願出願人である米国テクトロニクス社製のトランスポート・ストリーム・コンプライアンス分析ソフトウェアTSCA(Transport Stream Compliance Analyzer)430は、オーディオ・データと多重化する前及び後のどちらかでクローズド・キャプションを伴うトランスポート・ストリームを分析できる(コンプライアンスは、適合性(規格に適合しているか)を意味)。更に、もし必要であれば、TSCA430は、多重化処理の前と後の両方でも分析できる。TSCA430をクローズド・キャプション情報の継続性を検査するツールの一例として用いたが、任意の同等なツールをTSCA430の代わりに用いても良い。
【0035】
図5は、デジタル・ビデオ・ブロードキャスティング(DVB)規格を用いてエンコードされたクローズド・キャプション情報の継続性検査処理を示す。
図5において、オーディオ・エンコーダ405及びビデオ・エンコーダ410は、オーディオ・データ及びビデオ・データをそれぞれトランスポート・ストリームにエンコードする動作を行う。しかし、クローズド・キャプション情報をビデオ・トランスポート・ストリーム内に含める代わりに、クローズド・キャプション・エンコーダ415が、独立したトランスポート・ストリームを生成し、これもマルチプレクサ420に入力される。マルチプレクサ420は、種々のトランスポート・ストリームを多重化して、クローズド・キャプションを有するトランスポート・ストリーム505を生成する。
【0036】
図4でも示したように、クローズド・キャプション情報の継続性を検査するのに、種々の位置で継続性検査を実行できる。
図5に示すように、米国テクトロニクス社製トランスポート・ストリーム・コンプライアンス分析ソフトウェアTSCA430は、マルチプレクサ420での多重化処理の前及び後のどちらかでトランスポート・ストリーム中のクローズド・キャプションを分析できる。更に、もし必要であれば、TSCA430は、多重化処理の前と後の両方でも分析できる。
【0037】
本発明の実施形態をTSCA430に組み入れることによって、TSCA430で行う継続性検査の品質が向上する。具体的に言えば、クローズド・キャプション情報に関するビット・レートを検査しないツールでは、クローズド・キャプション情報の欠落をエラーにしそこねることがある。本発明による機能を追加することによって、検査ツールの効率を向上させることができる。
【0038】
上述では、本発明の実施形態をTSCAに組み入れることを説明したが、本発明の実施形態を他の製品に組み入れても良い。例えば、本発明の実施形態を組み入れ可能なテクトロニクス社の別の製品としては、MTS4EA型エレメンタリ・ストリーム解析ソフトウェアやファイル・ベース・ビデオ&オーディオ・コンテンツ分析システムであるCerify(登録商標)がある。
【0039】
図6は、クローズド・キャプション・ビット・レート・データのプロットを示している。
図6において、グラフ605は、クローズド・キャプション情報のビット・レートの測定結果を示す。図に示すように、ビット・レートは、時間の経過とともに変化することがある。もしクローズド・キャプション情報が一時的に無くなれば、ビット・レートが時々ゼロまで落ち込むこともある。しかし、トランスポート・ストリーム中にクローズド・キャプション情報が存在する限り、長期間に渡ってビット・レートがゼロになることはない。具体的には、ユーザが定義した期間610の長さまで、クローズド・キャプション情報のビット・レートがゼロに落ち込むことはない。
【0040】
図7は、エラーのあるクローズド・キャプション・ビット・レート・データのプロットを示している。
図7では、
図6のものと同様なビット・レート・グラフ705が示されている。しかし、このクローズド・キャプション情報のビット・レートは、サークル710で示すように、ゼロに落ち込み、ゼロに留まっている。クローズド・キャプション情報のビット・レートが、ユーザ定義期間610よりも長い期間に渡ってゼロに留まっているので、このエラーについて警告が発せられる。
【0041】
本発明の実施形態は、リアルタイムでも動作可能であるし、後処理でも動作可能である。即ち、本発明の実施形態の中には、リアルタイムで動作し、クローズド・キャプション情報のビット・レートが異常に長くゼロになると、それを適切な者に知らせる処理を行えるものがある。こうした本発明の実施形態は、例えば、ニュース番組、スポーツ中継などのように、ライブで放送されるコンテンツや、予め録画されたコンテンツのダブル・チェック(2重検査)に有効である。また、本発明の別の実施形態では、予め録画されたコンテンツを分析するような、後処理において動作可能である。
【0042】
以下の説明は、適切なマシーン(単数又は複数)の手短な概略の記述の提供を意図するものであり、この中で、発明の概念のある側面を実現できる。典型的には、マシーン(単数又は複数)は、システム・バスを含み、これに、プロセッサ、メモリ、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、又は他の状態保持メディア、記憶装置、ビデオ・インターフェース、そして、入力/出力インターフェース・ポートが取り付けられる。マシーン(単数又は複数)は、少なくとも一部分は、キーボード、マウスなどの従来の入力デバイスからの入力によって、制御されても良く、加えて、別のマシーンから受けた指示、バーチャル・リアリティ(VR)環境を用いるインタラクティブな処理、生体フィードバック、又は、他の入力信号によって制御されても良い。本願において、用語「マシーン(機械)」は、単一のマシーン、1つのバーチャル・マシーン、通信可能に結合された複数マシーン又は複数バーチャル・マシーンのシステム、又は、一緒に動作する複数デバイスを広く包含するよう意図している。典型的なマシーンは、パソコン、ワークステーション、サーバ、ポータブル・コンピュータ、ハンドヘルド・デバイス、電話、タブレットなどのようコンピューティング・デバイスに加えて、例えば、自動車、電話、タクシーなどの私有又は公共の輸送機関のような輸送装置を含んでいる。
【0043】
マシーンは、プログラマブル又はノン・プログラマブル・ロジック・デバイス又はアレー(FPGAなど)、ASIC、組込み型コンピュータ、スマート・カードなどのような組込み型コントローラ(embedded controller)でも良い。マシーンは、ネットワーク・インターフェース、モデム、他の通信手段など、1つ以上のコネクションを用いて1つ以上の遠隔装置に接続されても良い。複数のマシーンは、イントラネット、インターネット、LAN、WANなどのような物理的又は論理的なネットワークにより、相互接続されていても良い。当業者であれば、ネットワーク通信には、無線周波数(RF)、衛星、マイクロ波、IEEE810.11、Bluetooth(登録商標)、光通信、赤外線通信、ケーブル、レーザなどといった、有線又は無線の短距離、長距離のキャリアやプロトコルを用いて良いことが理解できよう。
【0044】
発明の概念の実施形態は、マシーンがアクセスしたときに、マシーンがタスクを実行するか、又は、理論的なデータ形式又は低レベルのハードウェア状況を定義するという結果が得られる機能、手続、データ構造、アプリケーション・プログラムなどを含む関連データを参照するか又は連動して記述されても良い。関連データは、例えば、例えば、RAM、ROMなどの揮発性及び/又は不揮発性メモリ、又は、他の記憶デバイス及びそれらに関連する記憶媒体で、ハード・ドライブ、フレキシブル・ディスク(FD)、オプティカル・ストレージ、テープ、フラッシュ・メモリ、メモリ・スティック、デジタル・ビデオ・ディスク、生体ストレージなどを含む。関連データは、パケット、シリアル・データ、パラレル・データ、伝播信号などの形式の物理的及び/又は論理ネットワークを含む伝送環境を通して送ることができ、圧縮又は暗号フォーマットで利用されても良い。関連データは、分散型環境で利用され、ローカルに及び/又はマシーンがアクセスする遠隔に蓄積されても良い。発明の概念の実施形態が、1つ以上のプロセッサで実行可能な命令を含む非一時的マシーン読み出し可能なメディアを含んでも良く、この命令は、本願で説明した発明の概念の要素を実行する命令を含んでいる。
【0045】
図示した実施形態を参照しながら本発明の原理を説明してきたが、こうした原理から離れることなく、図示した実施形態の構成や詳細を変更したり、望ましい形態に組み合わせても良いことが理解できよう。先の説明では、特定の実施形態に絞って説明しているが、別の構成も考えられる。特に、「本発明の実施形態によると」といった表現を本願では用いているが、こうした言い回しは、大まかに言って実施形態として可能であること述べているに過ぎず、特定の実施形態の構成に限定することを意味するものではない。本願で用いているように、こうした用語は、別の実施形態に組み合わせ可能な同じ又は異なる実施形態を言及していると考えても良い。
【0046】
本発明の実施形態は、例えば、次のように拡張して述べることができる。ただし、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の実施形態の1例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからのクローズド・キャプション情報を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートとを具えている。
【0048】
本発明の実施形態の別の例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからのクローズド・キャプション情報を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートとを具え、上記出力ポートが、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートをユーザに提示する表示装置を含んでいる。
【0049】
本発明の実施形態の別の例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからのクローズド・キャプション情報及びユーザ定義期間を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートと、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートが上記ユーザ定義期間よりも長くゼロの場合に、上記クローズド・キャプション中のエラーに関してユーザに警告を発する警告発生部とを具えている。
【0050】
本発明の実施形態の別の例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからの複数のクローズド・キャプション情報を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートとを具えており、このとき、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第1クローズド・キャプション情報は、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第2クローズド・キャプション情報と異なるものである。
【0051】
本発明の実施形態の別の例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからのクローズド・キャプション情報を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートとを具えており、このとき、上記トランスポート・ストリームは、上記クローズド・キャプション情報をビデオのユーザ・データ・フィールド中に含んでいる。
【0052】
本発明の実施形態の別の例としてはシステムがあり、このシステムは、マシーンと、トランスポート・ストリームからのクローズド・キャプション情報を受ける上記マシーン上の入力ポートと、上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを判断する計算部と、上記クローズド・キャプション情報の計算された上記ビット・レートを出力する上記マシーン上の出力ポートとを具えており、このとき、上記トランスポート・ストリームは、上記クローズド・キャプション情報をデジタル・ビデオ・ブロードキャスティングのパケッタイズド・エレメンタリ・ストリーム中に含んでいる。
【0053】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームからクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えている。
【0054】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームからクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えており、上記出力する処理は、上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを表示装置上にプロットする処理を含んでいる。
【0055】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームから複数のクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれのビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えており、このとき、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第1クローズド・キャプション情報は、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第2クローズド・キャプション情報と異なるものであり、上記出力する処理は、複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれの上記ビット・レートを表示装置上にプロットする処理を含んでいる。
【0056】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームから複数のクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれのビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えており、このとき、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第1クローズド・キャプション情報は、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第2クローズド・キャプション情報と異なるものであり、また、上記複数のクローズド・キャプション情報は、EIA−608データと、EIA−708データと、SCTE20データと、SCTE21データとから構成されるデータ・セットから得られるものであり、更に、上記出力する処理は、複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれの上記ビット・レートを表示装置上にプロットする処理を含んでいる。
【0057】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームから複数のクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれのビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えており、このとき、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第1クローズド・キャプション情報は、上記複数のクローズド・キャプション情報中の第2クローズド・キャプション情報と異なるものであり、また、上記複数のクローズド・キャプション情報は、少なくとも2つの言語から構成されるデータ・セットから得られるものであり、更に、上記出力する処理は、複数の上記クローズド・キャプション情報それぞれの上記ビット・レートを表示装置上にプロットする処理を含んでいる。
【0058】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリームからクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、ユーザ定義期間を受ける処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理と、もしデコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートが上記ユーザ定義期間よりも長くゼロだったら上記クローズド・キャプション情報中のエラーに関してユーザに警告を発する処理とを具えている。
【0059】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいて上記トランスポート・ストリーム中のビデオのユーザ・データ・フィールドからクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報に関するビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えている。
【0060】
本発明の実施形態の別の例としては方法があり、この方法は、マシーンでトランスポート・ストリームを受ける処理と、上記マシーンにおいてデジタル・ビデオ・ブロードキャスティング・トランスポート・ストリームのパケッタイズド・エレメンタリ・ストリームからクローズド・キャプション情報をデコードする処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報のビット・レートを計算する処理と、デコードされた上記クローズド・キャプション情報の上記ビット・レートを上記マシーンから出力する処理とを具えている。
【0061】
従って、本願で説明した実施形態は、幅広く種々に組み合え可能であるとの観点から、詳細な説明や図面等は、単に説明の都合によるものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。例えば、上述におけるクローズド・キャプション情報は、より一般的には、映像及び音声に合わせて表示される文字情報と考えてよい。よって、クローズド・キャプションと言っても、例えば、米国におけるクローズド・キャプション規格に限定されるものではなく、映像及び音声に合わせて表示される文字情報に関して本発明は広く応用可能である。